説明

接点ピンの接続構造及び接点ピンの接続方法

【課題】導電パターン上の絶縁層に設けた孔に接点ピンを挿入した場合に、表面側の孔の部分に対応する箇所に影響を与えない接点ピンの接続構造及び接点ピンの接続方法を提供する。
【解決手段】接点ピンの接続構造は、導電パターンと、前記導電パターンの上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層に設けられた孔に挿入されている導電性材料からなる接点ピンであって、前記孔の底で前記導電パターンと電気的に接続されている接点ピンと、前記孔の底で前記接点ピンを支持するピン支持部と、前記孔の底で、前記接点ピンと前記導電パターンとを電気的に接続する導電性ペーストと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接点ピンを導電パターンと電気的に接続するための接点ピンの接続構造及び接続方法に関する。特に、接点ピンを2次元的な導電パターンと電気的に接続するための接点ピンの接続構造及び接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
接点ピンと導電パターンとの電気的な接続では、導電パターンが露出した状態の場合には、接点ピン又は導電パターンに導電性ペースト、例えば銀ペーストを塗布し、両者を接触させて電気的に接続させることができる。
【0003】
一方、導電パターンの上を絶縁層で覆って、導電パターン中の一部と接点ピンとを電気的に接続する場合には、絶縁層に導電パターンに達する孔を設けておき、接点ピンを孔に挿入して導電パターンと電気的に接続する。この場合、孔の中にあらかじめ銀ペーストを挿入しておき、接点ピンを孔に挿入して銀ペーストを介して接点ピンと導電パターンとを電気的に接続させる場合や、接点ピンを絶縁層に設けた孔に挿入した後、孔に銀ペーストを注入して、接点ピンと導電パターンとを電気的に接続させる場合がある。
なお、導電パターンを表面にそのまま露出させず、その表面にベースフィルムを設ける場合がある。例えば、導電パターンの表面には薄いベースフィルムを設け、裏面側に樹脂からなる絶縁層を設ける場合には、裏面側の絶縁層に設けた孔に接点ピンを挿入して接点ピンと導電パターンとを電気的に接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−206792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
裏面側からみて、樹脂からなる絶縁層と、導電パターンと、薄いベースフィルムと、が同時成形で一体化された樹脂成形品では、裏面側の絶縁層に設けられた孔の底には、導電パターンとベースフィルムとのみが存在する。そのため、当然のことながらベースフィルムの裏面側には成形樹脂からなる絶縁層のサポートがない為、表面から力を加えると孔の周囲で導電パターンが破れると共に、ベースフィルムが割れてしまうおそれがある。また、裏面側から孔に挿入された接点ピンによる押圧のため、あるいは、孔周辺部でのベースフィルムと成形樹脂の収縮差によって表面側の孔の部分に対応する箇所が膨らんで見える場合があり、外観的にも一体感を喪失するおそれがある。更に裏面側から孔に接点ピンを挿入する場合、接点ピンが直接的に導電パターン及びベースフィルムに押し当てられる為、導電パターンにピン跡が残り、ひいてはベースフィルムにピン跡が残る場合があった。また、孔に挿入した接点ピンによって導電パターンを破る、それに伴ってベースフィルムが割れる、さらには、接点ピンが導電パターン及びベースフィルムを貫通してしまう等のおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、導電パターン上の絶縁層に設けた孔に接点ピンを挿入した場合に、表面側の孔の部分に対応する箇所に影響を与えない接点ピンの接続構造及び接点ピンの接続方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る接点ピンの接続構造は、導電パターンと、
前記導電パターンの上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層に設けられた孔に挿入されている導電性材料からなる接点ピンであって、前記孔の底で前記導電パターンと電気的に接続されている接点ピンと、
前記孔の底で前記接点ピンを支持するピン支持部と、
前記孔の底で、前記接点ピンと前記導電パターンとを電気的に接続する導電性ペーストと、
を備える。
【0008】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記接点ピンは、前記導電パターンの上に設けられた絶縁層に形成された孔に挿入され、前記孔の底で前記接点ピンと前記導電パターンとが前記導電性ペーストを介して電気的に接続されていてもよい。
【0009】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記接点ピンは、前記ピン支持部の凹凸部分と嵌合する凹凸部分を有してもよい。これによって、前記支持部は、前記接点ピンと嵌合して前記接点ピンを固定する。
【0010】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記ピン支持部は、前記孔の内面の少なくとも一部が底に向かって傾斜しているテーパー部分を含んでもよい。
【0011】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記孔の断面形状が星形であってもよい。
【0012】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記接点ピンの断面形状が星形であってもよい。
【0013】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記接点ピンの中心は、前記孔の中心に対して偏芯して設けられていてもよい。
【0014】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記孔から突出する前記接点ピンを支持するサポートリブを有してもよい。
【0015】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記孔の周囲を囲んで設けられ、前記孔から流れ出す前記導電性ペーストを受ける堤防を有してもよい。
【0016】
前記第1の態様に係る接点ピンの接続構造において、前記接点ピンは、中空の接点ピンであって、前記中空の部分に充填された導電性ペーストを含んでもよい。
【0017】
本発明の第2の態様に係る接点ピンの接続方法は、
(a)導電性材料からなる中空の接点ピンを用意するステップと、
(b)前記接点ピンの一端をディスペンサーの先端に取り付けるステップと、
(c)前記ディスペンサーの内部を減圧し、前記接点ピンの中空部分を減圧して、導電性ペーストを接点ピンの中空部分に吸い込むステップと、
(d)導電パターンの上に設けた絶縁層に形成された孔の底に前記接点ピンを支持するピン支持部を設けるステップと、
(e)前記接点ピンの他端を、前記絶縁層に形成された前記孔に挿入し、前記ピン支持部で前記接点ピンの他端を支持するステップと、
(f)前記ディスペンサーの内部を加圧し、前記接点ピンの中空部分を加圧して、前記接点ピンの中空部分に吸い込んだ導電性ペーストを前記絶縁層に形成された前記孔の中に注入するステップと、
(g)前記導電性ペーストを硬化させて、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得るステップと、
を含む。
【0018】
本発明の第3の態様に係る接点ピンの接続方法は、
(a)導電性材料からなる中空の接点ピンを用意するステップと、
(b)導電性ペーストを満たしたディスペンサーを用意するステップと、
(c)前記接点ピンの一端を前記ディスペンサーの先端に取り付けるステップと、
(d)前記ディスペンサーの内部を加圧して、前記ディスペンサーの内部の導電性ペーストを前記接点ピンの中空部分に注入するステップと、
(e)導電パターンの上に設けた絶縁層に形成された孔の底に前記接点ピンを支持するピン支持部を設けるステップと、
(f)前記接点ピンの他端を、前記絶縁層に形成された前記孔に挿入し、前記ピン支持部で前記接点ピンの他端を支持するステップと、
(g)前記ディスペンサーの内部をさらに加圧して、前記接点ピンの中空部分から前記絶縁層に形成された前記孔の中に前記導電性ペーストを注入するステップと、
(h)前記導電性ペーストを硬化させて、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得るステップと、
を含む。
【0019】
本発明の第4の態様に係る接点ピンの接続方法は、
(a)導電性材料からなる中空の接点ピンを用意するステップと、
(b)前記接点ピンの一端をディスペンサーの先端に取り付けるステップと、
(c)導電パターンの上に設けた絶縁層に形成された孔の底に前記接点ピンを支持するピン支持部を設けるステップと、
(d)前記絶縁層に形成された前記孔の中に導電性ペーストを注入するステップと、
(e)前記接点ピンの他端を、前記絶縁層に形成された前記孔に挿入し、前記ピン支持部で前記接点ピンの他端を支持するステップと、
(f)前記ディスペンサーの内部を減圧し、前記接点ピンの中空部分を減圧して、前記孔の中の導電性ペーストを接点ピンの中空部分に吸い込むステップと、
(g)前記導電性ペーストを硬化させて、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得るステップと、
を含む、接点ピンの接続方法。
【0020】
前記第2の態様から第4の態様のいずれか一つの態様に係る接点ピンの接続方法において、前記絶縁層は、前記導電パターンの上に接着剤によって接着されていると共に、
前記導電性ペーストは、前記接着剤を溶解可能な溶剤を含んでもよい。この場合において、前記孔の中に前記導電性ペーストを注入するステップによって、前記導電性ペーストに含まれる前記溶剤によって前記孔の底の接着剤を溶解して、前記導電性ペーストが前記導電パターンに達し、その後、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得ることができる。
【0021】
また、前記第2の態様から第4の態様のいずれか一つの態様に係る接点ピンの接続方法において、前記孔の中に前記導電性ペーストを注入するステップで、前記導電性ペーストを前記孔の周囲にオーバーフローさせてもよい。これによって電気的接続だけでなく機械的接続も安定させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る接点ピンの接続構造及び接続方法によれば、導電パターンの上の絶縁層に形成された孔の底にピン支持部を設け、孔に挿入された接点ピンを支持する。これによって、接点ピンは直接に導電パターンを押圧することがない。上述のように、導電パターンは、ベースフィルムの裏面側に設けられている。そのため、ベースフィルムの表面側から見て、その裏面側の大部分が絶縁層及びピン支持部等の樹脂でバックアップされるので、表面側から外圧を加えた場合のベースフィルムの割れの発生を抑制できる。また、ベースフィルムの表面において、裏面側の孔に対応する箇所が膨らむことを抑制でき、良好な外観を得ることができる。さらに、裏面側から孔に接点ピンを挿入する場合、接点ピンは、孔に形成されたピン支持部に当って支持されるので、ベースフィルムにピン跡が残る、ベースフィルムが割れる、場合によっては接点ピンがベースフィルムを貫通してしまう等の問題を抑制できる。また、孔の底にピン支持部を設けたことによって孔の底における樹脂が占める割合が増すため、孔の底の周囲でのベースフィルムと成形樹脂の収縮差による影響を小さくすることができる。これによって、ベースフィルムの表面において、裏面側の孔に対応する箇所が膨らむことを抑制でき、良好な外観を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施の形態1に係る接点ピンの接続構造の断面図である。
【図2】(a)は、ピン支持部の形状の一例を示す透視斜視図であり、(b)は、(a)の接点ピンの先端を孔に挿入した場合のb−b’線に沿った断面図であり、(c)は、(a)の接点ピンの先端を孔に挿入した場合のa−a’線に沿った断面図であり、(d)は、(a)の接点ピンの先端を孔に挿入した際の平面図である。
【図3】(a)〜(e)は、ピン支持部の形状の様々な例を示す平面図である。
【図4】ピン支持部がテーパー形状である場合の接点ピンの接続構造の断面図である。
【図5】(a)は、接点ピンの断面が星形形状であることを示す断面図であり、(b)は(a)の断面を有する接点ピンの正面図であり、(c)は、(a)とは別例の接点ピンの断面が凹凸の少ない星形形状であることを示す断面図であり、(d)は(c)の断面を有する接点ピンの正面図である。
【図6】接点ピンの中心が楕円形の孔の中心に対して偏芯して配置されている例を示す平面図である。
【図7】(a)及び(b)は、接点ピンの孔から突出した部分を支持するサポートリブの一例を示す斜視図であり、(c)は、隣接する2つの接点ピンの孔から突出した部分を支持する2つのサポートリブを並列に配置した例を示す斜視図である。
【図8】接点ピンを挿入した孔の周囲に設けた堤防を示す断面図である。
【図9】中空の接点ピンを用いた接続構造を示す概略断面図である。
【図10】(a)は、中空の接点ピンを用いた別例の接続構造の平面図であり、(b)は、(a)のa−a線に沿った断面図であり、(c)は、(a)のb−b線に沿った断面図である。
【図11】(a)は、複数の中空の接点ピンを柔軟性のある絶縁性部材で一体化したフレキシブルリードフレームの端部を示す概略図であり、(b)は(a)の断面図であり、(c)は、(a)のフレキシブルリードフレームを孔に挿入した場合の上方から見た斜視図であり、(d)は、(c)の断面図である。
【図12】(a)は図11(b)とは別例のフレキシブルリードフレームの端部の断面図であり、(b)は(a)のフレキシブルリードフレームを孔に挿入した場合の断面図である。
【図13】(a)〜(d)は、実施の形態2に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
【図14】(a)〜(c)は、実施の形態3に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
【図15】(a)〜(d)は、実施の形態4に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
【図16】(a)及び(b)は、実施の形態5に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る接点ピンの接続構造及び接続方法について、添付図面を用いて以下に説明する。なお、図面において、実質的に同一の部材は、同一の符号を付している。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る接点ピンの接続構造を示す概略断面図である。この接点ピンの接続構造では、導電性材料からなる接点ピン2が導電パターン6の上の絶縁層8に設けられた孔9に挿入され、接点ピン2が導電パターン6と導電性ペースト4である銀ペーストを介して電気的に接続されている。この接点ピン2の接続構造では、孔9の底に設けられたピン支持部11を設けたことを特徴とする。この孔9の底のピン支持部11によって、孔9に挿入された接点ピン2の端部を支持する。一方、接点ピン2は、一方の端部で、導電性ペースト4を介して導電パターン6と電気的に接続されている。なお、導電性ペースト4としては、例えば、銀ペーストを用いることができる。また、導電パターン6は、2次元的なパターンであってもよい。あるいは、導電パターン6は、3次元的なパターンであってもよい。
【0026】
この接点ピン2の接続構造によれば、導電パターン6の上の絶縁層8に形成された孔9の底にピン支持部11を設け、孔9に挿入された接点ピン2を支持する。このため、接点ピン2は、孔9の底の導電パターン6と直接には接触しないか、あるいは一部接触していてもピン支持部11で支持されているので導電パターンを直接に押圧することがない。その結果、導電パターン6の表面に設けたベースフィルム5から見て、その裏面側の大部分が絶縁層8及びピン支持部11等の樹脂でバックアップされるので、表面側から外圧を加えた場合のベースフィルム5の割れの発生を抑制できる。また、ベースフィルム5の表面において、裏面側の孔9に対応する箇所が膨らむことを抑制でき、良好な外観を得ることができる。さらに、裏面側から孔9に接点ピン2を挿入する場合、接点ピン2は、孔9に形成されたピン支持部11に当って支持されるので、ベースフィルム5にピン跡が残る、ベースフィルム5が割れる、場合によっては接点ピン2が導電パターン6及びベースフィルム5を貫通してしまう等の問題を抑制できる。また、孔9の底にピン支持部11を設けたことによって孔9の底における樹脂8、11が占める割合が増す。そこで、孔9の底の周囲でのベースフィルム5と成形樹脂8の収縮差による影響を小さくできる。これによって、ベースフィルム5の表面において、裏面側の孔9に対応する箇所が膨らむことを抑制でき、良好な外観を得ることができる。
【0027】
次に、この接点ピン2の接続構造における取りうる変形例等について説明する。
図2(a)は、ピン支持部11の形状の一例を示す透視斜視図であり、図2(b)は、図2(a)の接点ピンの先端を孔9に挿入した場合のb−b’線に沿った断面図であり、図2(c)は、図2(a)の接点ピン2の先端を孔9に挿入した場合のa−a’線に沿った断面図であり、図2(d)は、図2(a)の接点ピン2の先端を孔9に挿入した際の平面図である。なお、図2(b)に示すように、孔9と接点ピン2との間隙に導電性ペースト4を注入することによって、接点ピン2と導電パターン6とを導電性ペースト4を介して電気的に接続できる。
【0028】
また、ピン支持部11の凹凸部分の形状は、図2の場合に限られず、様々な形状を用いることができる。
図3(a)〜(e)は、ピン支持部11の形状の様々な例を示す平面図である。図3(a)〜(e)において、ハッチング部分がピン支持部11であって、白抜き部分が凹部となり、この凹部に導電性ペースト4が充填される。
なお、接点ピン2の先端形状をピン支持部11の凹凸部分と対応する形状としてもよい。具体的には、ピン支持部11の凹凸部分と嵌合するように、接点ピン2の先端形状に凹凸部分を設けてもよい。ピン支持部11の凹凸形状と接点ピン2の先端の凹凸部分とが互いに嵌合させることによって、ピン支持部11と接点ピン2とを固定することができる。これによって、接点ピン2をピン支持部11で確実に支持できる。
【0029】
また、ピン支持部11は、孔9の内面の少なくとも一部が底に向かって傾斜しているテーパー部分を含んでもよい。
図4は、ピン支持部11がテーパー形状である場合の接点ピン2の接続構造の断面図である。この接点ピンの接続構造では、図4に示すように、孔9の底で絶縁層8をテーパー形状としており、このテーパー形状の部分で接点ピン2を支持する。この場合、ピン支持部11は、絶縁層8のテーパー形状の部分が対応する。
【0030】
また、孔9の断面形状は星形であってもよい。あるいは、接点ピン2の断面形状は星形であってもよい。
図5(a)は、接点ピン2の断面が星形形状であることを示す断面図であり、図5(b)は図5(a)の断面を有する接点ピン2の正面図である。また、図5(c)は、図5(a)とは別例の接点ピン2の断面が凹凸の少ない星形形状であることを示す断面図であり、図5(d)は図5(c)の断面を有する接点ピン2の正面図である。
図5に示すように、接点ピン2の断面形状を星形形状とすることによって、孔9と接点ピン2との間に間隙を設けることができる。この間隙によって、孔9の底の導電パターン6との接点形成箇所から空気を逃がすことができ、導電性ペースト4を孔9の底に充填できるので、接点ピン2と導電パターン6との導通を可能にすることができる。
【0031】
また、接点ピン2の中心は、孔9の中心に対して偏芯して設けられていてもよい。
図6は、接点ピン2の中心が楕円形の孔9の中心に対して偏芯して配置されている例を示す平面図である。
図6に示すように、接点ピン2の中心を孔9の中心に対して偏芯して配置することによって、接点ピン2と孔9との間に間隙を設けることができる。この間隙に導電性ペースト4を注入する。この間隙は孔9の底からの空気の逃げ道となるので、接点ピン2と導電パターン6との電気的接続を生じやすくできる。
【0032】
また、孔9から突出する接点ピン2を支持するサポートリブ26を有してもよい。
図7(a)及び図7(b)は、接点ピン2の孔9から突出した部分を支持するサポートリブ26の一例を示す斜視図であり、図7(c)は、隣接する2つの接点ピン2の孔9から突出した部分を支持する2つのサポートリブ26を並列に配置した例を示す斜視図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、サポートリブ26を設けることによって、孔9から突出した接点ピン2を安定して支持できる。また、図7(c)に示すように、2つのサポートリブ26を、それぞれの接点ピン2が互いに対向しないように配置することによって、それぞれの孔9と接点ピン2との間隙から流れ出す導電性ペースト4が他方の孔9に流れ込んで短絡することを防止できる。なお、このようにサポートリブ26を配置することで後述する堤防28と同様の機能を持たせることができる。
【0033】
また、孔9の周囲を囲んで設けられ、孔9から流れ出す導電性ペースト4を受ける堤防28を有してもよい。
図8は、接点ピン2を挿入した孔9の周囲に設けた堤防28を示す断面図である。
図8に示すように、孔9の周囲に堤防28を設けることによって孔9から流れ出す導電性ペースト4を受けることができる。これによって隣接する接点ピン2との短絡を防止できる。
【0034】
また、接点ピン2は、中空の接点ピンであって、中空の部分に充填された導電性ペースト4を含んでもよい。
図9は、中空の接点ピン2を用いた接続構造10を示す概略断面図である。この接点ピンの接続構造では、導電性材料からなる中空の接点ピン2が導電パターン6の上の絶縁層8に設けられた孔9に挿入され、接点ピン2が導電パターン6に電気的に接続されている。この接点ピン2の接続構造では、接点ピン2の中空部分のうち、接点ピン2の一方の端部に面する中空部分に導電性ペースト4として、例えば銀ペーストが充填されている。また、接点ピン2は、一方の端部で、銀ペースト4を介して導電パターン6と電気的に接続されている。なお、ベースフィルム5上に導電パターン6が設けられ、導電パターン6の上に接着性を有する絶縁層8が接着されている。この場合、接着剤を用いることなく導電パターン6と絶縁層8とを密着させることができる。また、導電パターン6の上に設けた絶縁層8に形成された孔9の底に、接点ピン2を支持するピン支持部11を設けている。
【0035】
図10(a)は、実施の形態1の変形例1に係る接点ピンの接続構造10aの平面図であり、b)は、(a)のa−a線に沿った断面図であり、(c)は、(a)のb−b線に沿った断面図である。この変形例1の接点ピンの接続構造では、図9と比較すると、導電パターン6と絶縁層8との間に接着剤層7を設けている点で相違する。また、図10(a)の平面図と図10(c)のb−b線に沿った断面図に示すように、孔9の底に導電性ペースト4を導く際に空気を逃がす空気抜き溝3を設けている点で相違する。なお、孔9の底で接着剤層7をパターンで抜いて導電パターン6を露出させてもよい。あるいは、後述する実施の形態4に示すように、導電性ペースト4に接着剤層7を溶解する溶剤を含ませることによって接着剤層7を溶解して、孔9の底に導電パターン6を露出させてもよい。
【0036】
この接点ピンの接続構造10、10aによれば、接点ピン2の中空部分に注入した銀ペースト4によって、接点ピン2と導電パターン6との電気的な接続を確保できる。また、接点ピン2と孔9の形状が極小になっても、ディスペンサー等を使用して導電性ペースト4である銀ペーストを注入又は吸引することによって、接点ピン2の中空部分に銀ペーストを満たすことができる。さらに、接点ピン2の中空部分に満たした銀ペースト4を孔9に注入することによって、孔9の底に存在する泡等の空気を孔9から押し出して排出できる。これによって、導電パターン6と銀ペースト4との間や、銀ペースト4と接点ピン2との間のエアーの溜まりを確実に排除でき、接点不良の問題を解決できる。
【0037】
また、複数の中空の接点ピンを柔軟性のある絶縁性部材で一体化したフレキシブルリードフレーム30を用いてもよい。
図11(a)は、複数の中空の接点ピンを柔軟性のある絶縁性部材で一体化したフレキシブルリードフレーム30の端部を示す概略図であり、図11(b)は図11(a)の断面図であり、図11(c)は、図11(a)のフレキシブルリードフレーム30を孔9に挿入した場合の上方から見た斜視図であり、図11(d)は、図11(c)の断面図である。
なお、図11(a)、(c)及び(d)では、3つの接点ピンを一体化して一つのフレキシブルリードフレーム30としているが、これに限らず2つあるいは4以上の接点ピンを一体化してもよい。このように複数の接点ピンを一体化したフレキシブルリードフレーム30を用いることによって一度に複数の接点ピンを同時に接続することができる。
【0038】
さらに、図11(d)に示すように、各接点ピンを挿入する各孔9の間には、堤防28を設けている。この堤防28によって孔9から流れ出す導電性ペースト4を受けることができ、隣接する接点ピンとの短絡を防止できる。
【0039】
なお、フレキシブルリードフレーム30は、図11(b)の場合のように、各接点ピンの上部で接続する場合に限られず、図12(a)のように、各接点ピンの中間部分で接続するようにしてもよい。
図12(a)は図11(b)とは別例のフレキシブルリードフレーム30aの端部の断面図であり、図12(b)は図12(a)のフレキシブルリードフレーム30aを孔9に挿入した場合の断面図である。
【0040】
(実施の形態2)
図13(a)〜(d)は、本発明の実施の形態2に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
(a)導電性材料からなる中空の接点ピン2を用意する(図13(a))。
(b)中空の接点ピン2の一端をディスペンサー12の先端に取り付ける(図13(a))。なお、図では、ディスペンサー12として、ピストン14を有するディスペンサーを示しているが、これに限られるわけではない。このピストン14を有するディスペンサー12の場合には、ピストン14を上下させることで内部を減圧又は加圧させることができる。ピストン以外の形式としては、図14(a)〜(c)に示すように、エアーの注入及び吸引によって加圧及び減圧を行う形式のディスペンサーも使用できる。
また、ディスペンサー12に接点ピン2を取り付ける際には、例えば、図13(a)に示すようなアダプタ16を用いて取り付けてもよい。あるいはディスペンサー12の先端に接点ピン2を直接取り付けてもよい。アダプタ16の形状や材質については特に限定するものではない。
(c)ディスペンサー12の内部を減圧し、接点ピンの中空部分を減圧して、銀ペースト4を接点ピン2の中空部分に吸い込む(図13(b))。図では、ピストン14を上に引き上げて内部を減圧し、銀ペースト4を吸い込んでいる。なお、この場合に、銀ペースト4を吸い込むのは接点ピン2の中空部分までに留め、アダプタ16部分より上部には銀ペースト4を吸い込まないようにしてもよい。これによって、ディスペンサー12の繰り返し使用が容易となると共に、ディスペンサー12内を銀ペーストで汚さないようにできる。
(d)導電パターン6の上に設けた絶縁層8に形成された孔9の底に、接点ピン2を支持するピン支持部11を設ける(図13(c))。
(e)中空の接点ピン2の他端を、絶縁層8に形成された孔9に挿入し、ピン支持部11で接点ピン2の他端を支持する(図13(c))。なお、導電パターン6は一層ではなく、ベースフィルム5、導電パターン6、接着剤層7、絶縁層8の順に積層されている。つまり、ベースフィルム5上に導電パターン6が設けられ、導電パターン6の上に接着剤層7を介して絶縁層8が接着されている。この積層構造は、必要な構成に応じて適宜変更してもよい。例えば、ベースフィルム5と導電パターン6との間にも接着剤層を設けてもよい。また、ベースフィルム5に代えて樹脂層を用いてもよい。
(f)ディスペンサー12の内部を加圧し、接点ピン2の中空部分を加圧して、接点ピン2の中空部分に吸い込んだ銀ペーストを絶縁層8に形成された孔9の中に注入する(図13(c))。図では、ピストン14を下に押し下げて内部を加圧し、中空部分の銀ペースト4を孔9の底に向けて噴射する。なお、図13(d)に示すように、さらにピストン14を下に押し下げて銀ペースト4を孔9の底に向けて噴射することによって孔9の周囲まで銀ペースト4を満たすことが好ましい。これによって、孔9の底に溜まった泡22を上部に排出できる(図13(d))。
(g)銀ペースト4を硬化させて、硬化した銀ペースト4を介して接点ピン2と導電パターン6との電気的接続を得る。
以上によって、接点ピン2の接続構造を得ることができる。
【0041】
この接点ピンの接続方法によれば、ディスペンサー12の内部を加圧して、接点ピン2の中空部分に満たした銀ペースト4を孔9に注入するので、孔9と接点ピン2の形状が極小になっても孔9の中に銀ペースト4を注入できる。さらに、接点ピン2の中空部分に注入した銀ペーストを孔9に注入することによって、孔9の底に存在する泡22等の空気を孔9から押し出して排出できる。これによって、導電パターン6と銀ペースト4との間や、銀ペースト4と接点ピン2との間のエアーの溜まりを確実に排除でき、接点不良の問題を解決できる。
【0042】
(実施の形態3)
図14(a)〜(c)は、本発明の実施の形態3に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
(a)導電性材料からなる中空の接点ピン2を用意する(図14(a))。
(b)銀ペースト4を満たしたディスペンサー12を用意する(図14(a))。図14(a)に示すディスペンサー12は、図14のディスペンサーとは異なり、ピストンに代えてエアーの注入又は吸引でディスペンサー内の加圧又は減圧を制御する形式のディスペンサーである。なお、エアー(空気)に代えて窒素、二酸化炭素、ヘリウム等のガスを用いてもよい。
(c)中空の接点ピン2の一端をディスペンサー12の先端に取り付ける(図14(b))。この場合も上述の場合と同様にアダプタ16を使用しているが、直接接続してもよい。
(d)ディスペンサー12の内部を加圧して、ディスペンサー12の内部の銀ペースト4を接点ピン2の中空部分に注入する(図14(b))。加圧はエアーの注入によって行う。
(e)導電パターン6の上に設けた絶縁層8に形成された孔9の底に接点ピン2を支持するピン支持部11を設ける(図14(b))。
(f)中空の接点ピン2の他端を、孔9に挿入し、ピン支持部11で接点ピン2の他端を支持する(図14(b))。なお、図14(b)では、上記ステップ(c)〜(f)を連続して行っている場合を示している。
(g)ディスペンサー12の内部をさらに加圧して、接点ピン2の中空部分から絶縁層8に形成された孔9の中に銀ペースト4を注入する(図14(c))。
(h)銀ペースト4を硬化させて、硬化した銀ペースト4を介して接点ピン2と導電パターン6との電気的接続を得る。
以上によって、接点ピン2の接続構造を得ることができる。
【0043】
この接点ピンの接続方法によれば、ディスペンサー12の内部を加圧して、接点ピン2の中空部分に満たした銀ペースト4を孔9に注入するので、孔9と接点ピン2の形状が極小になっても孔9の中に銀ペースト4を注入できる。さらに、接点ピン2の中空部分に注入した銀ペーストを孔9に注入することによって、孔9の底に存在する泡等の空気を孔9から押し出して排出できる。これによって、導電パターン6と銀ペースト4との間や、銀ペースト4と接点ピン2との間のエアーの溜まりを確実に排除でき、接点不良の問題を解決できる。
【0044】
(実施の形態4)
図15(a)〜(d)は、本発明の実施の形態4に係る接点ピンの接続方法のフロー図である。
(a)導電性材料からなる中空の接点ピン2を用意する(図15(a))。
(b)接点ピン2の一端をディスペンサー12の先端に取り付ける(図15(a))。
(c)導電パターン6の上に設けた絶縁層8に形成された孔9の底に接点ピン2を支持するピン支持部11を設ける(図15(b))。
(d)次いで、孔9の中に銀ペースト4を注入する(図15(b))。この接点ピン2の接続方法では、実施の形態2及び3に係る接点ピンの接続方法と比較すると、あらかじめ孔9の中に銀ペースト4を注入しておく点で相違する。
(e)接点ピン2の他端を、絶縁層8に形成された孔9に挿入し、ピン支持部11で接点ピン2の他端を支持する(図15(c))。
(f)ディスペンサー12の内部を減圧し、接点ピン2の中空部分を減圧して、孔9の中の銀ペースト4の一部を接点ピン2の中空部分に吸い込む(図15(d))。この接点ピンの接続方法では、実施の形態2及び3に係る接点ピンの接続方法と比較すると、上記ステップ(c)に加えて、孔9の中に満たした銀ペースト4接点ピン2の中空部分に吸引する点で相違している。
(g)銀ペースト4を硬化させて、硬化した銀ペースト4を介して接点ピン2と導電パターン6との電気的接続を得る。
以上によって、接点ピン2の接続構造を得ることができる。
【0045】
この接点ピンの接続方法によれば、孔9に満たした銀ペースト4を接点ピン2の中空部分に吸い込むので、孔9と接点ピン2の形状が極小になっても接点ピン2の中空部分に銀ペースト4を注入できる。また、孔9の底に存在する泡等の空気を接点ピン2の中空部分に吸引することによって、導電パターン6と銀ペースト4との間や、孔9の底での銀ペースト4と接点ピン2との間のエアーの溜まりを確実に排除でき、接点不良の問題を解決できる。
【0046】
(実施の形態5)
図16(a)及び(b)は、実施の形態5に係る接点ピンの接続方法の概要を示す概略図である。この接点ピンの接続方法では、銀ペースト4として、導電パターン6と絶縁層8とを接着する接着剤7を溶解可能な溶剤を混合した銀ペースト4を使用することを特徴とする。これにより、導電パターン6の上に設ける接着剤層7について、接点ピン2と接続する対応箇所を空けた抜きパターンで印刷する必要がなくなり、接着剤層7をベタパターンで印刷できる。抜きパターンを使用する場合には、導電パターン6と絶縁層8との間の接着剤層がなく密着しない部分が発生するが、接着剤層7をベタパターンで印刷できるので、接着剤層がなく密着しない部分の発生を解消できる。
【0047】
実施の形態5において、接着剤層7の印刷パターンとの関係における特徴部分について、さらに詳細に説明する。
上記のように導電パターン6とその上の絶縁層8とは接着剤層7によって接着されている。この接着剤層7は、導電パターン6の上に印刷によってパターン形成される。そのため、導電パターン6中の一部と接点ピン2とを電気的に接続する部分を空けるためには、接着剤層7を接点ピン2との接続部分を空けた抜きパターンで印刷する必要があった。
【0048】
しかし、抜きパターンのように接着剤層7がない部分をあまり広く設けると、孔9以外の部分で導電パターン6と絶縁層8とが十分に接着しない箇所が生じる場合があった。また、逆に抜きパターンが十分でなかった場合には、接点ピン2と導電パターン6との間に接着剤層7が介在するため、その間の導通が十分でない場合があった。
【0049】
この実施の形態5に係る接点ピンの接続方法によれば、接着剤層7をベタパターンで印刷しておき、孔9の底にも接着剤層7が存在しても、銀ペースト4に含まれる溶剤によって孔9の底の接着剤層7を溶解して、銀ペースト4を導電パターン6に電気的に接続させることができる(図16(a))。この場合、接着剤層7が銀ペースト4に含まれる溶剤によって溶解される領域24は、孔9の底の周辺部分に限られるため、絶縁層8と導電パターン6との接着も良好に保つことができる(図16(b))。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の接点ピンの接続構造及び接続方法によれば、通常の接点ピンを導電パターンに電気的に接続する場合に有用である。特に、導電パターンとして、例えば、近年、携帯端末に用いられるアンテナや静電的容量結合型の電力伝送用パターン等の導電パターンに接点ピンで電気的接続を行う場合等に有用である。
【符号の説明】
【0051】
2 接点ピン
3 空気抜き溝
4 導電性ペースト
5 ベースフィルム
6 導電パターン
7 接着剤層
8 絶縁層
9 孔
10、10a 接続構造
11 ピン支持部
12 ディスペンサー
14 ピストン
16 アダプタ
18 エアー
22 泡
24 領域
26 サポートリブ
28 堤防
30、30a リードフレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電パターンと、
前記導電パターンの上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層に設けられた孔に挿入されている導電性材料からなる接点ピンであって、前記孔の底で前記導電パターンと電気的に接続されている接点ピンと、
前記孔の底で前記接点ピンを支持するピン支持部と、
前記孔の底で、前記接点ピンと前記導電パターンとを電気的に接続する導電性ペーストと、
を備えた接点ピンの接続構造。
【請求項2】
前記接点ピンは、前記導電パターンの上に設けられた絶縁層に形成された孔に挿入され、前記孔の底で前記接点ピンと前記導電パターンとが前記導電性ペーストを介して電気的に接続されている、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項3】
前記接点ピンは、前記ピン支持部の凹凸部分と嵌合する凹凸部分を有し、前記ピン支持部は、前記接点ピンと嵌合して前記接点ピンを固定する、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項4】
前記ピン支持部は、前記孔の内面の少なくとも一部が底に向かって傾斜しているテーパー部分を含む、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項5】
前記孔の断面形状が星形である、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項6】
前記接点ピンの断面形状が星形である、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項7】
前記接点ピンの中心は、前記孔の中心に対して偏芯して設けられている、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項8】
前記孔から突出する前記接点ピンを支持するサポートリブを有する、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項9】
前記孔の周囲を囲んで設けられ、前記孔から流れ出す前記導電性ペーストを受ける堤防を有する、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項10】
前記接点ピンは、中空の接点ピンであって、前記中空の部分に充填された導電性ペーストを含む、請求項1に記載の接点ピンの接続構造。
【請求項11】
(a)導電性材料からなる中空の接点ピンを用意するステップと、
(b)前記接点ピンの一端をディスペンサーの先端に取り付けるステップと、
(c)前記ディスペンサーの内部を減圧し、前記接点ピンの中空部分を減圧して、導電性ペーストを接点ピンの中空部分に吸い込むステップと、
(d)導電パターンの上に設けた絶縁層に形成された孔の底に前記接点ピンを支持するピン支持部を設けるステップと、
(e)前記接点ピンの他端を、前記絶縁層に形成された前記孔に挿入し、前記ピン支持部で前記接点ピンの他端を支持するステップと、
(f)前記ディスペンサーの内部を加圧し、前記接点ピンの中空部分を加圧して、前記接点ピンの中空部分に吸い込んだ導電性ペーストを前記絶縁層に形成された前記孔の中に注入するステップと、
(g)前記導電性ペーストを硬化させて、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得るステップと、
を含む、接点ピンの接続方法。
【請求項12】
(a)導電性材料からなる中空の接点ピンを用意するステップと、
(b)導電性ペーストを満たしたディスペンサーを用意するステップと、
(c)前記接点ピンの一端を前記ディスペンサーの先端に取り付けるステップと、
(d)前記ディスペンサーの内部を加圧して、前記ディスペンサーの内部の導電性ペーストを前記接点ピンの中空部分に注入するステップと、
(e)導電パターンの上に設けた絶縁層に形成された孔の底に前記接点ピンを支持するピン支持部を設けるステップと、
(f)前記接点ピンの他端を、前記絶縁層に形成された前記孔に挿入し、前記ピン支持部で前記接点ピンの他端を支持するステップと、
(g)前記ディスペンサーの内部をさらに加圧して、前記接点ピンの中空部分から前記絶縁層に形成された前記孔の中に前記導電性ペーストを注入するステップと、
(h)前記導電性ペーストを硬化させて、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得るステップと、
を含む、接点ピンの接続方法。
【請求項13】
(a)導電性材料からなる中空の接点ピンを用意するステップと、
(b)前記接点ピンの一端をディスペンサーの先端に取り付けるステップと、
(c)導電パターンの上に設けた絶縁層に形成された孔の底に前記接点ピンを支持するピン支持部を設けるステップと、
(d)前記絶縁層に形成された前記孔の中に導電性ペーストを注入するステップと、
(e)前記接点ピンの他端を、前記絶縁層に形成された前記孔に挿入し、前記ピン支持部で前記接点ピンの他端を支持するステップと、
(f)前記ディスペンサーの内部を減圧し、前記接点ピンの中空部分を減圧して、前記孔の中の導電性ペーストを接点ピンの中空部分に吸い込むステップと、
(g)前記導電性ペーストを硬化させて、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得るステップと、
を含む、接点ピンの接続方法。
【請求項14】
前記絶縁層は、前記導電パターンの上に接着剤によって接着されていると共に、
前記導電性ペーストは、前記接着剤を溶解可能な溶剤を含み、
前記孔の中に前記導電性ペーストを注入するステップによって、前記導電性ペーストに含まれる前記溶剤によって前記孔の底の接着剤を溶解して、前記導電性ペーストが前記導電パターンに達し、その後、硬化した導電性ペーストを介して前記接点ピンと前記導電パターンとの電気的接続を得る、請求項11から13のいずれか一項に記載の接点ピンの接続方法。
【請求項15】
前記孔の中に前記導電性ペーストを注入するステップで、前記導電性ペーストを前記孔の周囲にオーバーフローさせる、請求項11から14のいずれか一項に記載の接点ピンの接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−80632(P2013−80632A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220319(P2011−220319)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000231361)日本写真印刷株式会社 (477)
【Fターム(参考)】