説明

接着剤塗布装置および接着剤塗布装置の制御方法

【課題】媒体の接着面同士が貼り合わされる場合において、適切な接着力を確保しつつ接着剤の塗布量を抑える。
【解決手段】ドット群が島状に配置される奇数用の糊形成パターンと、奇数用の糊形成パターンの各ドット群と対称的な位置にドット群が島状に配置される偶数用の糊形成パターンAとを設定し、設定した奇数用の糊形成パターンが奇数枚目の用紙の接着面に形成されるよう糊吐出ヘッドを制御し、設定した偶数用の糊形成パターンAが偶数枚目の用紙の接着面に形成されるよう糊吐出ヘッドを制御する。これにより、両接着面の全面に均一に糊を塗布するものに比して糊の塗布量を抑えることができ、また、両接着面の塗布領域を重ねることができるから、適切な接着力を確保しつつ糊の塗布量を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着面同士が貼り合わされる媒体の該接着面に、吐出ヘッドから接着剤を吐出してドット状に塗布する接着剤塗布装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の接着剤塗布装置としては、接着剤を含有する液滴をインクジェット方式で吐出することにより媒体の接着面に接着剤を塗布するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、接着した際に輪郭部から接着剤がはみ出るのを抑制するため、接着面の中央部に比して輪郭部における単位面積当たりの接着剤の塗布量を少なくするものとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−279358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、接着剤塗布装置においては、接着力を確保しつつ接着剤の塗布量を抑えることは重要な課題として考えられている。ここで、媒体同士に接着剤を塗布して貼り合わせる場合を考えると、一方の媒体の接着面のみに接着剤を塗布して対象物に貼る場合に比して、接着剤の塗布量が多くなる傾向にあるから、そのような課題がより重視されるものとなる。
【0005】
本発明の接着剤塗布装置およびその制御方法は、媒体の接着面同士が貼り合わされる場合に、適切な接着力を確保しつつ接着剤の塗布量を抑えることを主目的とする。
【0006】
本発明の接着剤塗布装置およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の接着剤塗布装置は、
接着面同士が貼り合わされる媒体の該接着面に、吐出ヘッドから接着剤を吐出してドット状に塗布する接着剤塗布装置であって、
複数のドットにより形成されるドット群が島状に配置される第1のドットパターンと、複数のドットにより形成されるドット群が前記第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に島状に配置される第2のドットパターンとを設定するドットパターン設定手段と、
前記設定された第1のドットパターンが前記接着面同士の一方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御し、前記設定された第2のドットパターンが前記接着面同士の他方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御する制御手段と
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の接着剤塗布装置では、複数のドットにより形成されるドット群が島状に配置される第1のドットパターンと、複数のドットにより形成されるドット群が第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に島状に配置される第2のドットパターンとを設定し、設定した第1のドットパターンが前記接着面同士の一方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御し、前記設定された第2のドットパターンが前記接着面同士の他方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御する。これにより、接着剤が塗布される塗布領域が両接着面に島状に形成されることになるから、両接着面の全面に均一に接着剤を塗布するものに比して、接着剤の塗布量を抑えることができる。また、対照的な位置とは、第1のドットパターンのドット群が形成された接着面と、第2のドットパターンのドット群が形成された接着面とを貼り合わせた際に、両ドット群の中心が互いに一致する位置である。このため、第1のドットパターンのドット群と、第2のドットパターンのドット群とを対称的な位置とすることで、一方の接着面に島状に形成される塗布領域と他方の接着面に島状に形成される塗布領域とを重ねることができ、接着剤の塗布量を抑えても十分な接着力を得ることができる。この結果、媒体の接着面同士が貼り合わされる場合において、適切な接着力を確保しつつ接着剤の塗布量を抑えることができる。
【0009】
また、本発明の接着剤塗布装置において、前記ドットパターン設定手段は、前記第2のドットパターンの各ドット群を前記第1のドットパターンの各ドット群よりも一回り小さく形成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、一方の接着面に島状に形成される塗布領域と他方の接着面に島状に形成される塗布領域とを重ねつつ、接着剤の塗布量をさらに抑えることができる。この態様の本発明の接着剤塗布装置において、前記ドットパターン設定手段は、前記第1のドットパターンの各ドット群を形成するドットのうち最外周に位置するドットの形成を省略したドット群を前記第2のドットパターンのドット群として配置する手段であるものとすることもできる。
【0010】
そして、本発明の接着剤塗布装置において、前記ドットパターン設定手段は、前記媒体として所定の種類の媒体が用いられることを条件として、前記第2のドットパターンの各ドット群が前記第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に配置されるよう該第2のドットパターンを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、所定の種類の媒体のみを対象として、一方の接着面の塗布領域と他方の接着面の塗布領域とを重ねるものとすることができる。この態様の本発明の接着剤塗布装置において、前記ドットパターン設定手段は、前記媒体として前記所定の種類とは異なる種類の媒体が用いられる場合には、前記第1のドットパターンの各ドット群との対称的な位置から外れた非対称的な位置に前記第2のドットパターンの各ドット群が配置されるよう該第2のドットパターンを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、所定の種類とは異なる媒体に適切に対応することができる。
【0011】
本発明の接着剤塗布装置の制御方法は、
接着面同士が貼り合わされる媒体の該接着面に、吐出ヘッドから接着剤を吐出してドット状に塗布する接着剤塗布装置の制御方法であって、
(a)複数のドットにより形成されるドット群が島状に配置される第1のドットパターンと、複数のドットにより形成されるドット群が前記第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に島状に配置される第2のドットパターンとを設定するステップと、
(b)前記設定された第1のドットパターンが前記接着面同士の一方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御し、前記設定された第2のドットパターンが前記接着面同士の他方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御するステップと
を含むことを要旨とする。
【0012】
この本発明の接着剤塗布装置の制御方法では、複数のドットにより形成されるドット群が島状に配置される第1のドットパターンと、複数のドットにより形成されるドット群が第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に島状に配置される第2のドットパターンとを設定し、設定した第1のドットパターンが前記接着面同士の一方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御し、前記設定された第2のドットパターンが前記接着面同士の他方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御する。これにより、接着剤が塗布される塗布領域が両接着面に島状に形成されることになるから、両接着面の全面に均一に接着剤を塗布するものに比して、接着剤の塗布量を抑えることができる。また、第1のドットパターンのドット群と、第2のドットパターンのドット群とを対称的な位置とすることで、一方の接着面に島状に形成される塗布領域と他方の接着面に島状に形成される塗布領域とを重ねることができ、接着剤の塗布量を抑えても十分な接着力を得ることができる。この結果、媒体の接着面同士が貼り合わされる場合において、適切な接着力を確保しつつ接着剤の塗布量を抑えることができる。なお、この接着剤塗布装置の制御方法において、上述した接着剤塗布装置の種々の態様を採用してもよいし、上述した接着剤塗布装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】製本システム10の構成の概略の一例を示す構成図。
【図2】印刷装置30と糊塗布装置50との構成の概略の一例を示す構成図。
【図3】製本システム10における各工程の一例を示す説明図。
【図4】糊塗布処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
【図5】糊形成パターンの一例を示す説明図。
【図6】糊形成パターンの一例を示す説明図。
【図7】ずれの有無と塗布領域の重なり部分との関係を示す説明図。
【図8】変形例の糊形成パターンの一例を示す説明図。
【図9】変形例の製本システム10における工程の一部を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である糊塗布装置50を含む製本システム10の構成の概略の一例を示す構成図であり、図2は、製本システム10における印刷装置30と糊塗布装置50との構成の概略を示す構成図であり、図3は、製本システム10における各工程の一例を示す説明図である。本実施形態の製本システム10は、図1,2に示すように、給紙された用紙Sの表(画像形成面)に写真などの画像を印刷する印刷工程(各工程については図3参照)を行なう印刷装置30と、印刷後の用紙Sを反転しその裏(接着面)に糊を塗布して接着面同士を貼り合わせる糊塗布工程を行なう糊塗布装置50と、接着面同士が貼り合わされた用紙Sを表紙と組み合わせてフォトブックPBに製本する製本工程を行なう製本装置70と、システム全体を制御するコンピューター80とを備える。なお、本実施形態では、奇数枚目の用紙Sの接着面と偶数枚目の用紙Sの接着面とを貼り合わせるものとした。また、図2中、印刷装置30の各構成は一点鎖線で囲み、糊塗布装置50の各構成は点線で囲んだ。
【0015】
印刷装置30は、図1に示すように、図示しないCPUやROM,RAMなどを有し装置全体を制御する印刷制御部32と、2種類の用紙Sのセットが可能な2つの給紙トレイ33a,33bや各給紙トレイに設けられた給紙ローラー34a,34b(図2参照)などを有し用紙Sを給紙する給紙機構34と、給紙機構34により給紙された用紙Sにインクジェット方式でインクを吐出する印刷機構40とを備える。なお、2種類の用紙Sは、インクや糊の浸透の度合いや紙厚,用紙サイズなどが異なるものとした。
【0016】
印刷制御部32は、コンピューター80と通信可能に接続され、コンピューター80からの印刷指示を受信したり、コンピューター80に印刷状況を送信したりする。この印刷制御部32は、受信した印刷指示に含まれる用紙Sの種類の指定に基づいて給紙トレイ33a,33bのうち指定された種類の用紙Sがセットされているトレイから用紙Sを給紙するよう給紙機構34を制御したり、印刷指示に含まれる印刷データに基づいて用紙Sに印刷処理を実行するよう印刷機構40を制御したりする。
【0017】
印刷機構40は、図2に示すように、メカフレーム40aの図中右側に配置されたキャリッジモーター43aと、メカフレーム40aの図中左側に配置された従動ローラー43bと、キャリッジモーター43aと従動ローラー43bとに左右方向(主走査方向)にループ状に架け渡されたキャリッジベルト43と、キャリッジモーター43aの駆動に伴ってキャリッジベルト43により駆動されガイド42に沿って左右に往復するキャリッジ41と、キャリッジ41にシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の各色のインクを図示しないチューブを介して供給するインクカートリッジ44と、各インクカートリッジ44から供給された各インクに圧力をかけて図示しない複数のノズルから用紙Sに向けてインクを吐出する印刷ヘッド45と、主走査方向に直交する副走査方向に用紙Sを搬送する搬送ローラー46と、搬送ローラー46を駆動させる駆動モーター46aと、図示しないモーターにより駆動され印刷された用紙Sを糊塗布装置50側に排紙する排紙ローラー47とを備える。なお、印刷ヘッド45は、吐出されるインクにより形成されるドット密度が例えば720dpiや1440dpiなどとなるよう図示しない複数のノズルが形成され、圧電素子に電圧をかけることによりこの圧電素子を変形させてインクを加圧して各ノズルから吐出する方式を採用するものとしているが、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。
【0018】
糊塗布装置50は、図1に示すように、図示しないCPUやROM,RAMなどを有し装置全体を制御する糊塗布制御部52と、複数の反転用ローラー54a〜54e(図2参照)や図示しないガイドローラーなどを有し印刷装置30で印刷された用紙Sの表裏を反転する反転機構54と、反転機構54により反転された用紙Sにインクジェット方式と同様な方式で液状の糊を吐出して塗布する糊塗布機構60と、糊塗布機構60により糊が塗布された用紙Sの接着面同士を貼り合わせる貼合機構56とを備える。
【0019】
糊塗布制御部52は、コンピューター80と通信可能に接続され、コンピューター80からの糊塗布指示を受信したり、コンピューター80に糊塗布状況を送信したりする。なお、糊塗布指示にも印刷指示と同様に用紙Sの種類の指定が含まれるものとする。この吐出制御部52は、糊塗布指示を受信すると、印刷された用紙Sの表裏を反転して用紙Sを1枚ずつ糊塗布機構60に供給するよう反転機構54を制御したり、反転された用紙Sの接着面に糊を塗布するよう糊塗布機構60を制御したり、糊が塗布された用紙Sの接着面同士を貼り合わせるよう貼合機構56を制御したりする。
【0020】
糊塗布機構60は、印刷機構40のインクカートリッジ44と印刷ヘッド45とに代えて液状糊カートリッジ64と糊吐出ヘッド65とを備える以外は、印刷機構40と同様に構成されている。このため、糊塗布機構60の各構成要素には、印刷機構40の各構成要素の符号に値20を加えた符号を付して、その説明は省略する。なお、糊吐出ヘッド65は、吐出される糊により形成されるドット密度が例えば20dpiや60dpi,90dpiなどとなるよう図示しない複数のノズルが形成され、印刷ヘッド45と同様に圧電素子に電圧をかけることによりこの圧電素子を変形させてインクを加圧して各ノズルから吐出する方式を採用するものとした。
【0021】
貼合機構56は、糊塗布機構60により糊が塗布されて排紙ローラー67により排紙された用紙Sを搬送したり図示しない押圧機構により押圧された状態で用紙Sの接着面同士を貼り合わせたりする一対の貼合ローラー56a,56bと、所定の待機位置まで用紙Sを搬送する搬送ローラー56cと、貼合ローラー56a,56bの間で上下に昇降して用紙Sを案内するガイド56dとを備える。この貼合機構60では、まず、奇数枚目の用紙Sの糊の塗布が完了すると、ガイド56dを下降させた状態で(図中点線で図示)、貼合ローラー56a,56bと搬送ローラー56cとをそれぞれ図中左方向に正転させることにより、用紙Sをガイド56dの上面を通して所定の待機位置まで搬送させ、待機位置で奇数枚目の用紙Sを待機させる。そして、次の偶数枚目の用紙Sの糊の塗布が完了すると、ガイド56dを上昇させた状態で(図中実線で図示)、搬送ローラー56cを図中右方向に逆転させて待機位置から奇数枚目の用紙Sを搬送し貼合ローラー56bの図示しないくわえ爪により奇数枚目の用紙Sの端部(図2中右側の端部,図3中の基準辺)をつかませると共に貼合ローラー56aの図示しないくわえ爪により偶数枚目の用紙Sの端部(図2中左側の端部,図3中の基準辺)をつかませる。そして、図示しない押圧機構により一対の貼合ローラー56a,56bを互いに押し付けた状態で貼合ローラー56aを正転させると共に貼合ローラー56bを逆転させることにより、奇数枚目の用紙Sと偶数枚目の用紙Sとを図中下方に引き込みながら各用紙Sの接着面同士を貼り合わせていく。そして、用紙Sをある程度引き込んだときに貼合ローラー56a,56bのくわえ爪による用紙Sのくわえを解除し、解除した以降も貼合ローラー56a,56bの回転に伴って用紙Sを下方に引き込みながら貼り合わせる。なお、接着面同士が貼り合わされた用紙Sは製本装置70側へ送られる。
【0022】
製本装置70は、図1に示すように、図示しないCPUやROM,RAMなどを有し装置全体を制御する製本制御部72と、図示しない表紙用トレイを有し糊塗布装置50から排紙された用紙Sを表紙用トレイから供給した表紙と合わせてフォトブックPBを製本する製本機構74と、図示しない排出ローラーなどを有し製本機構74により製本されたフォトブックPBを排出トレイ76aに排出する排出機構76とを備える。
【0023】
製本制御部72は、コンピューター80と通信可能に接続され、コンピューター80からの製本指示を受信したり、コンピューター80に製本状況を送信したりする。この製本制御部72は、製本指示を受信すると、受信した製本指示に基づいて糊塗布装置50から送られる用紙SをフォトブックPBに製本して排出するよう製本機構74と排出機構76とを制御する。製本工程では、図3に示すように、糊塗布装置50から排紙された用紙Sと表紙とを合わせて、例えば用紙Sの端部(図中左端部)を糸や針金,糊などで表紙内面の中央部に綴じることなどにより製本する。なお、製本機構74や排出機構76は、本発明の中核をなさないから、各機構の詳細な説明は省略する。
【0024】
コンピューター80は、各種処理を行なうCPU82や各種アプリケーションやデータなどが記憶されたハードディスクドライブ(HDD)83,データを一時的に記憶するRAM84などが組み込まれたコンピューター本体81と、各種情報を表示するディスプレイ86と、ユーザーが各種指令を入力するキーボードやマウスなどの入力装置88とを備える汎用のコンピューターとして構成されている。このコンピューター80は、ディスプレイ86に表示される図示しない製本設定画面上で、印刷対象の画像の選択や用紙Sの種類の設定をユーザーの入力装置88の操作を介して受け付ける。また、受け付けた内容に基づいて印刷装置30に対する印刷指示や糊塗布装置50に対する糊塗布指示,製本装置70に対する製本指示をそれぞれ生成する。そして、印刷装置30に印刷指示を出力したり印刷装置30からの印刷状況を入力したり、入力した印刷状況に基づいて糊塗布装置50に糊塗布指示を出力したり糊塗布装置50からの糊塗布状況を入力したり、入力した糊塗布状況に基づいて製本装置70に製本指示を出力したり製本装置70からの製本状況を入力したりする。
【0025】
次に、こうして構成された本実施形態の製本システム10の動作について、特に、糊塗布装置50において用紙Sに糊を塗布する際の動作について説明する。図4は、糊塗布制御部52により実行される糊塗布処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、コンピューター80からの糊塗布指示を受信したときに実行される。このルーチンが実行されると、糊塗布制御部52は、受信した糊塗布指示に含まれる用紙Sの用紙種を入力し(ステップS100)、入力した用紙種がグループA,Bのいずれであるかを判定する(ステップS110)。この判定は、糊塗布制御部52のROMに記憶された図示しない用紙種分類テーブルを参照して行なうものとした。ここで、奇数枚目の用紙Sと偶数枚目との用紙Sとにそれぞれ糊を塗布して接着面同士を貼り合わせる場合には、1枚の用紙Sのみに糊を塗布して接着対象に貼り付ける場合に比して、接着に使用される糊の量が多くなる傾向にある。糊の塗布量が多くなると、用紙Sの糊の浸透の度合いや紙厚などによっては、用紙Sは浸透する糊を吸収しきれずにシワ状の変形などが引き起こされる場合がある。そして、この製本システム10では、複数の用紙種を使用可能となっており用紙種毎に糊の浸透の度合いや紙厚などが異なるから、用紙Sの接着面同士を貼り合わせる場合には、用紙種によってその変形(仕上がり状態)に相違が生じることになる。このような用紙種毎の相違を、光沢のある写真用紙や絹目調の写真用紙,マット紙,普通紙などを準備して予め実験などにより求めるものとした。そして、糊の塗布量が多くても比較的変形しにくい用紙種をグループAに分類すると共に糊の塗布量が多いと比較的変形しやすい用紙種をグループBに分類して、図示しない用紙種分類テーブルとして糊塗布制御部52のROMに予め記憶しておくものとした。
【0026】
用紙種がグループAの場合には、塗布対象の用紙Sが1枚目や3枚目などの奇数枚目の用紙Sであるか否かを判定する(ステップS120)。塗布対象の用紙Sが奇数枚目のときには奇数用の糊形成パターンを設定し(ステップS130)、塗布対象の用紙Sが奇数枚目ではなく2枚目や4枚目などの偶数枚目のときには偶数用の糊形成パターンAを設定する(ステップS140)。図5は、糊形成パターンの一例を示す説明図である。図中の黒丸が糊の吐出により形成される1つのドットを示す。図示するように、奇数用の糊形成パターンは、縦横にそれぞれ4つのドットが並んだ計16ドットのドット群が島状に複数配置されたドットパターンとして定められている。一方、偶数用の糊形成パターンAは、縦横にそれぞれ2つのドットが並んだ計4ドットのドット群が、島状に複数配置されたドットパターンとして定められている。この偶数用の糊形成パターンAでは、各ドット群が奇数用の糊形成パターンの各ドット群よりも一回り小さくなると共に奇数用の糊形成パターンの各ドット群と対照的な位置となるよう配置されており、奇数用の糊形成パターンのドット群に対して形成が省略されるドットを白丸で図示した。即ち、偶数用の糊形成パターンAの各ドット群は、奇数用の糊形成パターンの各ドット群を形成するドットのうち最外周に配置される計12ドットの形成を省略したパターンとして定められている。なお、対照的な位置とは、奇数枚目の用紙Sの接着面と偶数枚目の用紙Sの接着面とを貼り合わせる際に、各ドット群の中心が互いに一致する位置である。また、奇数枚目の用紙Sの右辺と偶数枚目の用紙Sの左辺とを基準辺(図3参照)とし、基準辺を一致させて貼り合わせる場合を考えると、用紙Sに形成される各ドット群が貼り合わせ時に基準辺に対して左右対称となる位置ということもできる。
【0027】
一方、用紙種がグループBの場合には、塗布対象の用紙Sが奇数枚目であるか否かを判定し(ステップS150)、奇数枚目のときには奇数用の糊形成パターンを設定し(ステップS160)、偶数枚目のときには偶数用の糊形成パターンBを設定する(ステップS170)。図6は、糊形成パターンの一例を示す説明図であり、図5と同様に、形成されるドットを黒丸で示し、形成が省略されるドットを白丸で示す。図示するように、奇数用の糊形成パターンは、図5の奇数用の糊形成パターンと同じパターンとして定められている。一方、偶数用の糊形成パターンBは、計4ドットのドット群が島状に複数配置されたドットパターンとして定められているが、図5の偶数用の糊形成パターンAとはドット群の位置が異なるものとなっている。この偶数用の糊形成パターンBでは、各ドット群が奇数用の糊形成パターンのドット群が形成されている領域から外れた領域に配置されるものとした。また、糊形成パターンB中に奇数用の糊形成パターンのドット群を白丸で示しているが、その奇数用の糊形成パターンのドット群と偶数用の糊形成パターンBのドット群とが千鳥状に配置されるものとした。このように、偶数用の糊形成パターンBは、各ドット群が、偶数用の糊形成パターンBの各ドット群が形成されている領域から外れた領域としての非対照的な位置となるように定めるものとした。
【0028】
こうして糊形成パターンを設定すると、設定した糊形成パターンから糊吐出ヘッド65の各ノズルの吐出のオンオフデータとしてのノズルの吐出データを生成する(ステップS180)。次に、生成した糊吐出データに基づいて用紙Sに糊塗布処理を実行する(ステップS190)。この糊塗布処理は、主走査方向にキャリッジ61が往復動するようキャリッジモーター63aを制御すると共に糊塗布データに基づいて用紙Sに糊が吐出されるよう糊吐出ヘッド65の圧電素子を駆動し、パス毎に用紙Sが副走査方向に所定量ずつ搬送されるよう駆動モーター66aを制御する処理を繰り返すことにより行なわれる。こうして糊塗布処理を実行すると、全ての用紙Sに対する処理が完了したか否かを判定し(ステップS290)、処理が完了していなければステップS100に戻り処理を繰り返し、完了していれば本ルーチンを終了する。
【0029】
これにより、奇数枚目の用紙Sには奇数用の糊形成パターンに基づいて糊が塗布され、偶数枚目の用紙Sには用紙種に応じて偶数用の糊形成パターンA,Bのいずれかに基づいて糊が塗布されることになる。このため、グループAに属する用紙種の用紙Sでは、奇数枚目の用紙Sの接着面に形成される糊の塗布領域と、偶数枚目の用紙Sの接着面に形成される糊の塗布領域とが対称的な位置となり、接着面同士を貼り合わせる際に糊の塗布領域を重ねることができ、より強固に接着面同士を貼り合わせることができる。また、偶数用の糊形成パターンAでは、各ドット群が奇数用の糊形成パターンの各ドット群よりも一回り小さくしたから、塗布領域を重ねつつ糊の量を抑えることができる。なお、上述したように、グループAに属する用紙種の用紙Sは、比較的変形しにくいものであるから、糊の塗布領域を重ねるものとして、部分的に糊の塗布量が多くなったとしても変形などが生じるおそれは少ない。一方、グループBに属する用紙種の用紙Sでは、奇数枚目の用紙Sの接着面に形成される糊の塗布領域と、偶数枚目の用紙Sの接着面に形成される糊の塗布領域とが非対称的な位置となるから、接着面同士を貼り合わせる際に糊の塗布領域が重ならないものとすることができる。上述したように、グループBに属する用紙種の用紙Sは、比較的変形しやすいものであるから、糊の塗布領域を重ならないものとして、シワ状の変形を防止することができる。もとより、本実施形態では、糊を島状のドット群として接着面に塗布するから、接着面の全面に均一に糊を塗布するものに比して、塗布される糊の量を抑えることができる。これらのことから、用紙Sの接着面同士が貼り合わされる場合において、適切な接着力を確保しつつ糊の塗布量を抑えることができる。
【0030】
ここで、図5に示した偶数用の糊形成パターンAが奇数用の糊形成パターンよりも各ドット群が一回り小さくなるよう最外周のドットの形成を省略する理由についてさらに説明する。ここで、糊吐出ヘッド65から糊をドット状に吐出するものにおいては、糊のドットの着弾位置(形成位置)がわずかにずれることがある。また、接着面同士を貼り合わせる際に、わずかにずれて貼り合わされることがある。そのようなずれが生じると、奇数枚目の用紙Sに形成されるドット群と、偶数枚目の用紙Sに形成されるドット群との位置にずれが生じることになる。図7は、ずれの有無と塗布領域の重なり部分との関係を示す説明図である。ずれが生じていない場合には、図7(a)に示すように、塗布領域の重なり部分は4ドット分の大きさとなる。一方、図7(b)に示すように、偶数用の糊形成パターンのドット群に例えば1ドット分の位置ずれが生じている場合には、塗布領域の重なり部分も1ドット分ずれたものとなるが、ずれのないときとその大きさは変わらない。これにより、ずれが生じた場合でも、ずれが生じていない場合と接着力を変わらないものとすることができるのである。偶数用の糊形成パターンAのドット群を奇数用の糊形成パターンのドット群よりも一回り小さくなるよう最外周のドットの形成を省略するのはこうした理由による。
【0031】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の図4の糊塗布処理ルーチンのステップS110〜S170の処理を実行する糊塗布装置50の糊塗布制御部52が本発明の「ドットパターン設定手段」に相当し、図4の糊塗布処理ルーチンのステップS180,190の処理を実行する糊塗布制御部52が「制御手段」に相当する。なお、本実施形態では、糊塗布制御部52の動作を説明することにより本発明の糊塗布装置の制御方法の一例も明らかにしている。
【0032】
以上詳述した本実施形態の糊塗布装置50によれば、ドット群が島状に配置される奇数用の糊形成パターンと、奇数用の糊形成パターンの各ドット群と対称的な位置にドット群が島状に配置される偶数用の糊形成パターンAとを設定し、設定した奇数用の糊形成パターンが奇数枚目の用紙Sの接着面に形成されるよう糊吐出ヘッド65を制御し、設定した偶数用の糊形成パターンAが偶数枚目の用紙Sの接着面に形成されるよう糊吐出ヘッド65を制御する。これにより、両接着面の全面に均一に糊を塗布するものに比して糊の塗布量を抑えることができ、また、両接着面の塗布領域を重ねることができるから、適切な接着力を確保しつつ糊の塗布量を抑えることができる。
【0033】
また、偶数用の糊形成パターンAでは、各ドット群が奇数用の糊形成パターンの各ドット群よりも一回り小さくなるよう最外周のドットの形成を省略するから、塗布領域を重ねつつ糊の量を抑えることができ、ずれが生じた場合でもずれが生じていない場合と接着力を変わらないものとすることができる。さらに、用紙Sの用紙種が属するグループに応じて処理を切り替えるから、グループAに属する用紙種の用紙Sを対象として糊の塗布領域を重ねると共にグループAとは異なるグループBに属する用紙種の用紙Sを対象として糊の塗布領域を重ねないよう対応することができる。
【0034】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0035】
上述した実施形態では、偶数用の糊形成パターンAのドット群を奇数用の糊形成パターンのドット群に比して一回り小さくなるよう定めるものとしたが、これに限られず、同じ大きさとなるよう定めるものとしてもよい。この場合の変形例の糊形成パターンを図8に示す。また、偶数用の糊形成パターンAの各ドット群が奇数用の糊形成パターンの各ドット群よりも一回り小さくなるよう最外周のドットの形成を省略するものに限られず、外周側の数ドット分のドットの形成を省略するものとしてもよい。この場合、生じうるずれの量を予め実験などにより求め、求めたずれの量とドット密度との関係から、ずれの量に相当するドット数を算出し、算出したドット数の分だけ外周側のドットの形成を省略するものなどとすればよい。例えば、生じうるずれの量が2ドット分に相当すれば、外周側の2周分のドットの形成を省略すればよい。
【0036】
上述した実施形態では、奇数用の糊形成パターンの各ドット群をそれぞれ同じ大きさとすると共に偶数用の糊形成パターンの各ドット群をそれぞれ同じ大きさとしたが、これに限られず、いずれか一方の糊形成パターンの各ドット群の大きさを大小2段階の大きさとしたり2以上の複数段の大きさとしたりしてもよいし、両方の糊形成パターンの各ドット群の大きさを大小2段階の大きさとしたり2以上の複数段の大きさとしたりしてもよい。
【0037】
上述した実施形態では、グループAに属する用紙種の用紙Sに限定して糊の塗布領域を重ねるものとしたが、これに限られず、用紙種の限定を行なわずにすべての用紙種の用紙Sにおいて糊の塗布領域を重ねるものとしてもよい。この場合、図4の糊塗布処理ルーチンのステップS100,110,S150〜S170の処理を省略するものとすればよい。なお、例えば、シワ状の変形などが問題とならない用紙Sのみを塗布対象とする糊塗布装置50においては、用紙種の限定を行なわないものとすることができる。
【0038】
上述した実施形態では、糊の吐出により形成されるドットの大きさを一定のものとしたが、これに限られず、インクジェット方式のプリンターにおけるインクの吐出量の調整と同様にドット自体の大きさを変えるものなどとしてもよい。
【0039】
上述した実施形態では、奇数枚目の用紙Sの接着面と偶数枚目の用紙Sの接着面とを貼り合わせるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、奇数枚目の用紙Sを半分に山折りして山折り後の接着面同士を貼り合わせると共に偶数枚目の用紙Sを半分に山折りして山折り後の接着面同士を貼り合わせるものとしてもよい。あるいは、奇数枚目の用紙Sを半分に谷折りすると共に偶数枚目の用紙Sを半分に谷折りし、谷折り後に奇数枚目の用紙Sの接着面(半面)と偶数枚目の用紙Sの接着面(半面)とを順次貼り合わるものとしてもよい。後者の場合における変形例の工程の一部を図9に示す。図9では、図3で示した製本システム10における各工程の反転後の工程を示す。なお、この工程を行なうため、製本システム10が用紙Sを折り曲げるための図示しない折り機構を備えるものなどとすればよい。この場合、図示するように、奇数枚目の用紙Sと偶数枚目の用紙Sとに共に、接着面のうち奇数ページとなる側(図中左半分)に奇数用の糊形成パターンを設定すると共に偶数ページとなる側(図中右半分)に偶数用の糊形成パターンを設定して、糊を塗布するものとすればよい。なお、前者の場合も、同様に糊形成パターンを設定すればよい。
【0040】
上述した実施形態では、糊塗布装置50が糊塗布機構60以外に反転機構54や貼合機構56を備えるものとしたが、これに限られず、反転機構54または貼合機構56のいずれかの機構を備えないものとしてもよいし、反転機構54と貼合機構56とをいずれも備えないものとしてもよい。また、糊塗布装置50が製本システム10に組み込まれて製本対象の用紙Sに糊を塗布するものとしたが、これに限られず、糊塗布装置50単独で媒体に糊を塗布するものとしてもよい。
【0041】
上述した実施形態では、液状の糊を用いるものとしたが、これに限られず、吐出ヘッドから吐出可能な接着剤を用いるものであればよく、ジェル状の接着剤を用いるものなどとしてもよい。また、媒体として用紙Sを用いるものとしたが、これに限られず、金属やプラスチック,ゴム,セラミックなど接着可能な媒体であれば如何なる材質の媒体に接着剤を塗布するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
10 製本システム、30 印刷装置、32 印刷制御部、33a,33b 給紙トレイ、34 給紙機構、34a,34b 給紙ローラー、40 印刷機構、40a メカフレーム、41 キャリッジ、42 ガイド、43 キャリッジベルト、43a キャリッジモーター、43b 従動ローラー、44 インクカートリッジ、45 印刷ヘッド、46 搬送ローラー、46a 駆動モーター、47 排紙ローラー、50 糊塗布装置、52 糊塗布制御部、54 反転機構、54a,54b,54c,54d,54e 反転用ローラー、56 貼合機構、56a,56b 貼合ローラー、56c 搬送ローラー、56d ガイド、60 糊塗布機構、61 キャリッジ、62 ガイド、63 キャリッジベルト、63a キャリッジモーター、63b 従動ローラー、64 液状糊カートリッジ、65 糊吐出ヘッド、66 搬送ローラー、66a 駆動モーター、67 排紙ローラー、70 製本装置、72 製本制御部、74 製本機構、76 排出機構、76a 排出トレイ、80 コンピューター、81 本体、82 CPU、83 HDD、84 RAM、86 ディスプレイ、88 入力装置、PB フォトブック、S 用紙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接着面同士が貼り合わされる媒体の該接着面に、吐出ヘッドから接着剤を吐出してドット状に塗布する接着剤塗布装置であって、
複数のドットにより形成されるドット群が島状に配置される第1のドットパターンと、複数のドットにより形成されるドット群が前記第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に島状に配置される第2のドットパターンとを設定するドットパターン設定手段と、
前記設定された第1のドットパターンが前記接着面同士の一方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御し、前記設定された第2のドットパターンが前記接着面同士の他方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御する制御手段と
を備える接着剤塗布装置。
【請求項2】
前記ドットパターン設定手段は、前記第2のドットパターンの各ドット群を前記第1のドットパターンの各ドット群よりも一回り小さく形成する手段である請求項1記載の接着剤塗布装置。
【請求項3】
前記ドットパターン設定手段は、前記第1のドットパターンの各ドット群を形成するドットのうち最外周に位置するドットの形成を省略したドット群を前記第2のドットパターンのドット群として配置する手段である請求項2記載の接着剤塗布装置。
【請求項4】
前記ドットパターン設定手段は、前記媒体として所定の種類の媒体が用いられることを条件として、前記第2のドットパターンの各ドット群が前記第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に配置されるよう該第2のドットパターンを設定する手段である請求項1ないし3いずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
【請求項5】
前記ドットパターン設定手段は、前記媒体として前記所定の種類とは異なる種類の媒体が用いられる場合には、前記第1のドットパターンの各ドット群との対称的な位置から外れた非対称的な位置に前記第2のドットパターンの各ドット群が配置されるよう該第2のドットパターンを設定する手段である請求項4記載の接着剤塗布装置。
【請求項6】
接着面同士が貼り合わされる媒体の該接着面に、吐出ヘッドから接着剤を吐出してドット状に塗布する接着剤塗布装置の制御方法であって、
(a)複数のドットにより形成されるドット群が島状に配置される第1のドットパターンと、複数のドットにより形成されるドット群が前記第1のドットパターンの各ドット群と対称的な位置に島状に配置される第2のドットパターンとを設定するステップと、
(b)前記設定された第1のドットパターンが前記接着面同士の一方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御し、前記設定された第2のドットパターンが前記接着面同士の他方の接着面に形成されるよう前記吐出ヘッドを制御するステップと
を含む接着剤塗布装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−166151(P2012−166151A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29498(P2011−29498)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】