説明

接着剤塗布装置及び方法

【課題】筒状のワークに塗り漏れなく接着剤を塗布することができる接着剤塗布装置及び方法を提供する。
【解決手段】接着剤塗布装置Aは、上下方向相対位置変更手段41によって塗布ローラ46とワーク支持部13に支持されたワークWとの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けさせ且つ塗布ローラ46を回転させた後、一旦、上下方向相対位置変更手段41によってそれらの上下方向の相対的な位置を非接触位置に位置付けさせ、しかる後、上下方向相対位置変更手段41によってそれらの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けさせると共に軸直水平方向相対位置変更手段によってそれらの軸直水平方向の相対的な位置を変更させ且つ塗布ローラ47を回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接着剤塗布装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒状のワークに接着剤を塗布する技術として種々のものが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ワーク搬送手段と、接着剤の塗布ローラと、塗布ローラを昇降させる駆動手段と、ワークの形状に応じて塗布ローラが適切な上下位置に位置付けられるように駆動手段を停止させるストッパ手段と、を備えた接着剤塗布装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、回転円板の周囲に多数本のスピンドルを回転自在に取付け、このスピンドルにピニオンを固定し、回転円板の中心線上にピニオンと噛み合って一定の速度で回転する大歯車を設け、回転円板の下方に回転円板下端のスピンドルに掛けられた円筒体の下面に接して接着剤を塗布するための接着剤塗布ローラを、また回転円板の上半部に円筒体の表面の接着剤を乾燥するための熱風乾燥装置をそれぞれ設けた接着剤塗布装置が開示されている。
【0005】
特許文献3には、円筒状又は円柱状の被接着物の外周表面に溶液状の接着剤を塗布する方法であって、外周表面に螺旋状の突条部をもつ硬質の塗布ロールを用い、その外周表面と被接着物の外周表面とを接触させ摩擦力により被接着物を塗布ロールの回転に応動させて回転させつつ塗布ロールの外周表面に付着している接着剤を被接着物の外周表面に転写して塗布する塗布工程と、接着剤が塗布された被接着物を略水平な軸を中心に回転させながら接着剤に含有される溶剤の一部を揮散させるセッティング工程と、を行なうものが開示されている。
【0006】
特許文献4には、受けロ−ラの外周面にシリコンゴム等からなる弾性体を被覆し、塗布対象物の厚さのバラつきを吸収するようにした接着剤塗布装置が開示されている。
【0007】
特許文献5には、回転の軸芯を垂直方向に位置した回転ロールの表面に所望のパターンのくぼみ部を設け、そのくぼみ部に接着剤を充填し、接着剤が充填された回転ロールの表面に被塗物を接触させて回転ロール表面のくぼみ部に充填された接着剤を被塗物へ転写塗布するようにした接着剤塗布装置が開示されている。
【特許文献1】特開平2−125778号公報
【特許文献2】特許第3107902号公報
【特許文献3】特公平6−228号公報
【特許文献4】特開平5−111653号公報
【特許文献5】特開平10−137650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、筒状のワークに塗り漏れなく接着剤を塗布することができる接着剤塗布装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の接着剤塗布装置は、
軸方向が水平となるように設けられると共に周方向に回転可能で且つ外周に接着剤が供給されるように構成された接着剤の塗布ローラと、
上記塗布ローラの上方において筒状のワークを軸方向が上記塗布ローラの軸方向に平行に支持するように設けられたワーク支持部と、
上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの上下方向の相対的な位置を、それらが接触する接触位置と非接触となる非接触位置との間で変更する上下方向相対位置変更手段と、
上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの軸直水平方向の相対的な位置を変更する軸直水平方向相対位置変更手段と、
上記上下方向相対位置変更手段によって上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けさせ且つ上記塗布ローラを回転させることにより、上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの間に接着剤溜まりを形成させてワークの外周全周に接着剤を塗布した後、一旦、上記上下方向相対位置変更手段によってそれらの上下方向の相対的な位置を非接触位置に位置付けさせ、しかる後、上記上下方向相対位置変更手段によってそれらの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けさせると共に上記軸直水平方向相対位置変更手段によってそれらの軸直水平方向の相対的な位置を変更させ且つ上記塗布ローラを回転させることにより、上記塗布ローラの外周の接着剤を上記ワーク支持部に支持されたワークの外周全周に転写させる制御手段と、
を備える。
【0010】
本発明の接着剤塗布方法は、軸方向が水平となるように設けられると共に周方向に回転可能で且つ外周に接着剤が供給されるように構成された接着剤の塗布ローラと、該塗布ローラの上方において軸方向が該塗布ローラの軸方向に平行に設けられた筒状のワークとの上下方向の相対的な位置を、それらが接触する接触位置に位置付け且つ該塗布ローラを回転させることにより、該塗布ローラと該ワークとの間に接着剤溜まりを形成させて該ワークの外周全周に接着剤を塗布した後、一旦、それらの上下方向の相対的な位置を非接触位置に位置付け、しかる後、それらの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けると共にそれらの軸直水平方向の相対的な位置を変更し且つ該塗布ローラを回転させることにより、該塗布ローラの外周の接着剤を該ワークの外周全周に転写させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、塗布ローラとワークとの間に接着剤溜まりを形成させてワークの外周全周に接着剤を塗布し、一旦それらを上下方向に離間させて接着剤溜まりを解消した後、再びそれらを接触させると共に今度は軸直水平方向にそれらを離間させながら塗布ローラの外周の接着剤をワークの外周全周に転写させるという二段階で接着剤の塗布を行うので、筒状のワークに塗り漏れなく接着剤を塗布することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は本実施形態に係る接着剤塗布装置Aを示す。この接着剤塗布装置Aは、自動車用のブッシュの内筒等の筒状のワークWの外周に接着剤を塗布するのに用いられるものである。
【0014】
本実施形態に係る接着剤塗布装置Aは、ワーク搬送部10、ワーク供給部20、ワーク予熱部30、接着剤塗布部40、ワーク回収部50、及び制御部60(制御手段)を備える。
【0015】
ワーク搬送部10は、各々、軸方向が水平となるように横方向に配設された一対のプーリ11にエンドレスのベルト体12が巻き掛けられた構成を有する。
【0016】
一対のプーリ11は、一方が駆動用のプーリ11及び他方が従動用のプーリ11である。駆動用のプーリ11には図示しない駆動モータが結合しており、その駆動モータは制御部60に配線が接続されている。ベルト体12には、各々、側方に水平に突出したロッド状の複数のワーク支持部材13(ワーク支持部)が長さ方向に沿って一定間隔をおいて設けられている。各ワーク支持部材13には図示しない軸回転機構が設けられており、その軸回転機構は制御部60に配線が接続されている。以上によってワーク搬送部10はベルト体12が反時計回りに走行可能に構成されている。
【0017】
ワーク供給部20は、ワーク搬送部10における一対のプーリ11間に掛けられたベルト体12の上側部分の上流端(右端部)に設けられている。
【0018】
ワーク予熱部30は、ワーク搬送部10における一対のプーリ11間に掛けられたベルト体12の上側部分のワーク供給部20の下流側に、各々、ベルト体12を覆うように直列に設けられた複数の予熱ヒータ31によって構成されている。複数の予熱ヒータ31のそれぞれは制御部60に配線が接続されている。
【0019】
図2及び3は接着剤塗布部40を示す。
【0020】
接着剤塗布部40は、ワーク搬送部10における一対のプーリ11間に掛けられたベルト体12の下側部分の上流側に対応して設けられたプライマー接着剤塗布セクション40aと、その下流側に設けられた本接着剤塗布セクション40bとによって構成されている。
【0021】
プライマー接着剤塗布セクション40a及び本接着剤塗布セクション40bのそれぞれは、油圧シリンダ等の昇降駆動機構41によって支持されたステージ42を有する。昇降駆動機構41は制御部60に配線が接続されている。以上によってステージは下端の待機位置と上端の接着剤塗布位置との間で可動に構成されている。
【0022】
ステージ42上には、ワーク搬送部10における一対のプーリ11間に掛けられたベルト体12に沿って延びるレール43が設けられており、そのレール43上に可動部材44が走行可能に設けられている。可動部材44には図示しない走行駆動機構が設けられており、その走行駆動機構は制御部60に配線が接続されている。以上によって可動部材44はステージ42上のレール43が設けられた範囲で走行可能に構成されている。
【0023】
可動部材44の上には接着剤槽45が設けられており、その接着剤槽45に下部が隠れるように塗布ローラ46が設けられている。塗布ローラ46は、接着剤槽45の両側のそれぞれに設けられたローラ支持部材47によってローラ軸が軸受けされており、それによって軸方向が水平で且つワーク支持部材13と平行になるように位置付けられている。ローラ軸には図示しない回転駆動機構が設けられており、その回転駆動機構は制御部60に配線が接続されている。以上により塗布ローラ46は、周方向に回転可能であって、外周に接着剤槽45の接着剤が供給されるように構成されている。
【0024】
塗布ローラ46は、両側のワーク外径が小さく且つ中央部分のワーク外径が大きく形成されたワーク形状に応じて、両側のローラ外径が大きく且つ中央部分のローラ外径が小さく形成され、そのためローラ外径が変化した段差部を有する。
【0025】
可動部材44には、スクレーパ48が取り付けられている。スクレーパ48は、塗布ローラ46の外周から間隔をおいて軸方向に延びるように設けられている。
【0026】
ステージ42の下流側には、ベルト体12を覆うように乾燥ヒータ49が設けられている。乾燥ヒータ49は制御部60に配線が接続されている。
【0027】
ワーク回収部50は、ワーク搬送部10における一対のプーリ11間に掛けられたベルト体12の下側部分の下流端(右端)に設けられている。
【0028】
制御部60は、各部の動作をコンピュータ制御するように構成されている。
【0029】
次に、本実施形態に係る接着剤塗布装置Aの動作、つまり、制御部60による動作制御について図4〜6に基づいて説明する。
【0030】
まず、プライマー接着剤塗布セクション40aの接着剤槽45にプライマー接着剤を、また、本接着剤塗布セクション40bの接着剤槽45に本接着剤をそれぞれ塗布ローラ46の下部が浸るように注ぎ入れた後、接着剤塗布装置Aを稼働させると、ワーク搬送部10では、駆動用のプーリ11が一定時間間隔毎に所定回転数だけ回転してベルト体12がステップ状に走行する。また、ワーク支持部材13が軸回転機構によって自転する。
【0031】
ワーク供給部20では、ベルト体12の非走行時にワーク支持部材13に筒状のワークWを被せて供給する。このとき以降ワークWはワーク支持部材13の自転によって周方向に回転を継続する。ワークWの内径はワーク支持部材13の外径よりもやや小さく、従って、ワークWは遊びを有した状態でワーク支持部材13に外嵌めされる。なお、ワークWの材質としては、例えば、鉄、アルミニウム、樹脂等が挙げられる。
【0032】
ワーク予熱部30では、昇温された予熱ヒータ31内をベルト体12によってワークWが搬送される。このとき、ワーク供給部20から搬送されるワークWは予熱ヒータ31を通過することによって予熱される。
【0033】
接着剤塗布部40では、プライマー接着剤塗布セクション40aにおいて、ワーク予熱部30から搬送されるワークWが塗布ローラ46の真上に位置付けられてベルト体12が非走行状態となったとき、ステージ42が昇降駆動機構41によって待機位置から塗布ローラ46が回転しながらワーク支持部材13に支持されたワークWの下端に接触してワークWを若干持ち上げる接着剤塗布位置まで上昇する。そして、その状態を少なくともワークWが周方向に1回転する間保持する(図4のT1→T2)。このとき、塗布ローラ46の外周には、接着剤槽45に浸されて付着したプライマー接着剤の余分な量がスクレーパ48により掻き落とされて適量が残り、そして、図5(a)及び図6(a)に示すように、塗布ローラ46及びワークWが回転することにより、それらの間でプライマー接着剤溜まりが形成され、ワークWの外周全周にプライマー接着剤が十分に塗布される。なお、上記昇降駆動機構41が、塗布ローラ46とワーク支持部材13に支持されたワークWとの上下方向の相対的な位置を、それらが接触する接触位置と非接触となる非接触位置との間で変更する上下方向相対位置変更手段を構成する。
【0034】
次いで、ステージ42が処理位置から待機位置に降下する。そして、塗布ローラ46とワークWとが非接触状態となり、塗布ローラ46が例えば周方向に1/4〜1/2回転する間保持する(図4のT2→T3)。このとき、図5(b)及び図6(b)に示すように、塗布ローラ46とワークWとの間のプライマー接着剤溜まりが解消され、また、ワークWが周方向に回転することによりワークWの外周全周に塗布されたプライマー接着剤が均一化する。
【0035】
次いで、ステージ42が待機位置から再び接着剤塗布位置まで上昇するのに続いて、可動部材44が走行駆動機構によってレール43に沿って走行する(図4のT3→T4→T5)。このとき、上記と同様に、塗布ローラ46の外周には、接着剤槽45に浸されて付着したプライマー接着剤の余分な量がスクレーパ48により掻き落とされて適量が残り、そして、図5(c)及び図6(c)に示すように、塗布ローラ46及びワークWが軸直水平方向に離れつつ回転することにより、ワークWの外周全周に塗布ローラ46の外周に付着したプライマー接着剤が転写されて塗布される。可動部材44の走行速度は図4のT4→T5に示すように一定であってもよく、また、加速又は減速させてもよい。なお、上記走行駆動機構が、塗布ローラ46とワーク支持部材13に支持されたワークWとの軸直水平方向の相対的な位置を変更する軸直水平方向相対位置変更手段を構成する。
【0036】
次いで、ベルト体12が走行状態となって、プライマー接着剤が塗布されたワークWを搬送する。従って、上記ワークWにプライマー接着剤を塗布する時間がベルト体12が非走行状態となる時間に一致する。また、このとき同時に、ステージ42が処理位置から待機位置に戻ると共に可動部材44も元に位置に戻る。
【0037】
次いで、昇温された乾燥ヒータ49内をベルト体12によってワークWが搬送される。このとき、ワークWは乾燥ヒータ49を通過することによってプライマー接着剤の溶剤が飛散して外周にプライマー接着剤の層が形成される。
【0038】
続く本接着剤塗布セクション40bにおいても、プライマー接着剤塗布セクション40aと全く同じ動作を同期して行う。このとき、プライマー接着剤塗布セクション40aから搬送されるワークWの外周全周に本接着剤が塗布され、プライマー接着剤の層の上に本接着剤の層が形成される。
【0039】
ワーク回収部50では、ベルト体12の非走行時にワーク支持部材13からワークWを外す。このとき、接着剤塗布部40から搬送される接着処理されたワークWが回収される。
【0040】
以上の本実施形態に係る接着剤塗布装置Aによれば、塗布ローラ46とワークWとの間に接着剤溜まりを形成させてワークWの外周全周に接着剤を塗布し、一旦それらを上下方向に離間させて接着剤溜まりを解消した後、再びそれらを接触させると共に今度は軸直水平方向にそれらを離間させながら塗布ローラ46の外周の接着剤をワークWの外周全周に転写させるという二段階で接着剤の塗布を行うので、筒状のワークWに塗り漏れなく接着剤を塗布することができる。特に、外径が変化した段差部を有するワークWの場合、前段において、接着剤溜まりを形成させて接着剤を塗布することにより段差部の角等に接着剤の塗り漏れができるのを有効に抑止することができ、後段において、ワークWの外周に十分に接着剤を塗布することができる。
【0041】
なお、上記実施形態では、両側のワーク外径が小さく且つ中央部分のワーク外径が小さく形成されたワークWを対象とし、塗布ローラ46がそのワーク形状に応じたものとしたが、特にこれに限定されるものではなく、図7(a)に示すように両側のワーク外径が大きく且つ中央部分のワーク外径が小さく形成されたワークWを対象としたものであっても、図7(b)に示すように一方側のワーク外径が大きく且つその他の部分のワーク外径が小さく形成されたワークWを対象としたものであっても、図7(c)に示すようにワーク外径が均一に形成されたワークWを対象としたものであってもよい。
【0042】
上記実施形態では、ワーク支持部材13が自転可能で、それによってワークWを周方向に回転させることができる構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、ワーク支持部材がワークを自転させる機能を有さず、塗布ローラが回転して接着剤の粘性によってワークを回転させる構成であってもよい。
【0043】
上記実施形態では、ステージ42の昇降駆動機構41によって上下方向相対位置変更手段を構成したが、特にこれに限定されるものではなく、ワークWを上下方向に変位させる構成であってもよく、塗布ローラ46及びワークWの両方を上下方向に変位させる構成であってもよい。
【0044】
上記実施形態では、可動部材44の走行駆動機構によって軸直水平方向相対位置変更手段を構成したが、特にこれに限定されるものではなく、ワークWを軸直水平方向に変位させる構成であってもよく、塗布ローラ46及びワークWの両方を軸直水平方向に変位させる構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は接着剤塗布装置及び方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施形態に係る接着剤塗布装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】接着剤塗布部を示す側面図である。
【図3】接着剤塗布部を示す正面図である。
【図4】接着剤塗布動作のタイムチャートである。
【図5】(a)〜(c)は接着剤塗布動作を側面から示す説明図である。
【図6】(a)〜(c)は接着剤塗布動作を正面から示す説明図である。
【図7】(a)〜(c)はその他の実施形態のワークを示す側面図である。
【符号の説明】
【0047】
A 接着剤塗布装置
W ワーク
10 ワーク搬送部
11 プーリ
12 ベルト体
13 ワーク支持部材(ワーク支持部)
30 ワーク予熱部
31 予熱ヒータ
40 接着剤塗布部
40a プライマー接着剤塗布セクション
40b 本接着剤塗布セクション
41 昇降駆動機構(上下方向相対位置変更手段)
42 ステージ
43 レール
44 可動部材
45 接着剤槽
46 塗布ローラ
47 ローラ支持部材
48 スクレーパ
49 乾燥ヒータ
50 ワーク回収部
60 制御部(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向が水平となるように設けられると共に周方向に回転可能で且つ外周に接着剤が供給されるように構成された接着剤の塗布ローラと、
上記塗布ローラの上方において筒状のワークを軸方向が上記塗布ローラの軸方向に平行に支持するように設けられたワーク支持部と、
上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの上下方向の相対的な位置を、それらが接触する接触位置と非接触となる非接触位置との間で変更する上下方向相対位置変更手段と、
上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの軸直水平方向の相対的な位置を変更する軸直水平方向相対位置変更手段と、
上記上下方向相対位置変更手段によって上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けさせ且つ上記塗布ローラを回転させることにより、上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの間に接着剤溜まりを形成させてワークの外周全周に接着剤を塗布した後、一旦、上記上下方向相対位置変更手段によってそれらの上下方向の相対的な位置を非接触位置に位置付けさせ、しかる後、上記上下方向相対位置変更手段によってそれらの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けさせると共に上記軸直水平方向相対位置変更手段によってそれらの軸直水平方向の相対的な位置を変更させ且つ上記塗布ローラを回転させることにより、上記塗布ローラの外周の接着剤を上記ワーク支持部に支持されたワークの外周全周に転写させる制御手段と、
を備えた接着剤塗布装置。
【請求項2】
請求項1に記載された接着剤塗布装置において、
上記塗布ローラがワーク形状に応じてローラ外径が変化した段差部を有する接着剤塗布装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された接着剤塗布装置において、
上記ワーク支持部は、支持したワークを周方向に回転させる機能を有しており、
上記制御手段は、上記上下方向相対位置変更手段によって上記塗布ローラと上記ワーク支持部に支持されたワークとの上下方向の相対的な位置を非接触位置に位置付けさせたとき、上記ワーク支持部によってワークを周方向に回転させる接着剤塗布装置。
【請求項4】
軸方向が水平となるように設けられると共に周方向に回転可能で且つ外周に接着剤が供給されるように構成された接着剤の塗布ローラと、該塗布ローラの上方において軸方向が該塗布ローラの軸方向に平行に設けられた筒状のワークとの上下方向の相対的な位置を、それらが接触する接触位置に位置付け且つ該塗布ローラを回転させることにより、該塗布ローラと該ワークとの間に接着剤溜まりを形成させて該ワークの外周全周に接着剤を塗布した後、一旦、それらの上下方向の相対的な位置を非接触位置に位置付け、しかる後、それらの上下方向の相対的な位置を接触位置に位置付けると共にそれらの軸直水平方向の相対的な位置を変更し且つ該塗布ローラを回転させることにより、該塗布ローラの外周の接着剤を該ワークの外周全周に転写させる接着剤塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−75904(P2010−75904A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250597(P2008−250597)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000201869)倉敷化工株式会社 (282)
【Fターム(参考)】