説明

接続機器一覧の表示制御装置および表示制御方法

【課題】検索結果の一覧表示の中に同機種の認証済み機器が複数含まれる場合であっても、当該同機種の認証済み機器を互いに区別して認識できるようにした「接続機器一覧の表示制御装置および表示制御方法」を提供する。
【解決手段】ブルートゥース認証時に、車載機10が携帯電話機100a,100b,100cから待ち受け画面の画像を取得してアイコンを生成し、生成したアイコンを登録情報記憶部2に保存しておく。その後、車載機10がブルートゥース接続可能な携帯電話機100a,100b,100cをサーチしたときに、登録情報記憶部2に保存しておいたアイコンを用いて検索結果を一覧表示することにより、サーチにより検索された一覧の中に同機種の携帯電話機が複数含まれている場合であっても、それぞれの携帯電話機に固有の画像から生成されたアイコンによって視覚的に区別して認識できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続機器一覧の表示制御装置および表示制御方法に関し、特に、無線通信接続可能な機器をサーチして一覧表示する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電話操作時の片手運転等を回避するために、ハンズフリー通話システムが提供されている。ハンズフリー通話システムは、マイク、スピーカおよび携帯電話機がハンズフリーユニットに接続されて構成される。そして、マイクからハンズフリーユニットに入力された送話音声が携帯電話機を通じて相手先に送られるとともに、相手先から携帯電話機を通じて受信した受話音声がハンズフリーユニットを介してスピーカから出力されるように構成されている。したがって、運転者は、通話の発信時および受信時を除いて、ハンドルから手を離すことなく(直接携帯電話機を持たずに)相手と通話することができる。
【0003】
最近では、携帯電話機をハンズフリーユニットに有線で接続するハンズフリー通話システムに加えて、近距離無線通信規格の1つであるブルートゥースの通信部を介して携帯電話機をハンズフリーユニットに無線で接続するシステムも提供されている。ブルートゥースは、その通信機能を搭載した機器の通信ネットワークへの接続が自動的に行われるタイプの無線通信システムである。そのため、ブルートゥース機能を搭載した携帯電話機の識別情報をハンズフリーユニットに一度登録して認証を済ませておくと、その後は、携帯電話機がハンズフリーユニットに近づくだけで相互に接続され、通信可能な状態となる。
【0004】
具体的には、ハンズフリーユニットに搭載された自動接続処理装置が、あらかじめ識別情報を登録してある認証済みの携帯電話機が通信可能範囲内に存在するか否かを自動的にサーチする。そして、このサーチによって認証済みの携帯電話機が検索されたときは、その検索結果を車載機の画面に一覧表示することにより、ブルートゥース接続された携帯電話機をユーザに報知するようになっている。なお、携帯電話機の探索手段がブルートゥース接続可能なテレビを探索して一覧表示する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、複数台の携帯電話機が車内に一度に持ち込まれることがある。例えば、運転者を含めて何人かの搭乗者が同乗し、各搭乗者が認証済みの携帯電話機を車内に持ち込むような場合である。この場合は、持ち込まれた携帯電話機の何れもが、ハンズフリーユニットとブルートゥース接続して無線通信可能な状態となる。そのため、一覧表示された携帯電話機の中から、ハンズフリー通話が必要な運転者の携帯電話機を選択する操作を行うことにより、運転者の携帯電話機を選択してハンズフリー通話可能な状態に設定する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−94799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、自動接続処理装置のサーチによって表示される検索結果の一覧には、検索された携帯電話機の機種名、機種に対応して用意されたアイコンが表示される。ユーザは、この機種名やアイコンを見て、接続対象としたい携帯電話機を選択することになる。しかしながら、車内に持ち込まれた複数台の携帯電話機に同機種のものが含まれていると、図6のように、一覧表示される機種名およびアイコンも同じものとなってしまう。そのため、一覧中のどれが誰の携帯電話機なのかを機種名およびアイコンからは判別することができず、接続対象としたい携帯電話機を正しく選択することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、検索結果の一覧表示の中に同機種の認証済み機器が複数含まれる場合であっても、当該同機種の認証済み機器を互いに区別して認識できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するために、本発明では、車載機に対して携帯機器が接続されたときに、車載機が携帯機器から所定の画像を取得してアイコンを生成し、生成したアイコンを記録媒体に保存しておく。その後、車載機と無線通信接続可能な携帯機器を検索し、記録媒体に保存しておいたアイコンを少なくとも用いて検索結果を一覧表示するようにする。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した本発明によれば、車載機に対して携帯機器が接続されると、車載機が携帯機器から所定の画像を自動的に取得してアイコンを生成することができる。その後、車載機と無線通信接続可能な携帯機器として検索された一覧を表示する際に、当該一覧の中に同機種の携帯機器が複数含まれている場合であっても、それぞれの携帯機器から取得された画像に基づいて生成されたアイコンが検索結果一覧にて表示されることとなる。それぞれの携帯機器から取得される画像は、各携帯機器に固有の画像であることが多い。そのため、その固有の画像から生成されるアイコンは、従来のように機種に応じてあらかじめ決められたアイコンと異なり、同機種の携帯機器であっても視覚的に区別して認識することが可能なものとなっている。したがって、検索結果の一覧表示の中に同機種の携帯機器が複数含まれる場合であっても、当該同機種の携帯機器をアイコンによって互いに区別して認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態による接続機器一覧の表示制御装置を適用した車載機の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態による接続機器一覧の表示制御装置の機能構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の一覧表示部により表示される検索結果一覧の画面例を示す図である。
【図4】本実施形態の車載機が行う携帯電話機の認証時における動作例を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の車載機が行う携帯電話機のサーチ時における動作例を示すフローチャートである。
【図6】従来の検索結果一覧の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による接続機器一覧の表示制御装置を適用した車載機の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の車載機10は、制御部1、登録情報記憶部2、ブルートゥース通信部3、表示制御部4および操作受付部5を備えて構成されている。
【0013】
表示制御部4には表示部20が接続され、操作受付部5には操作部30が接続されている。表示部20は、車載機10にて生成される各種情報を表示するものであり、例えば液晶ディスプレイにより構成される。操作部30は、ユーザが車載機10に対して各種の情報を設定したり、各種の操作を行ったりするためのものであり、例えばリモコン、タッチパネルまたは操作スイッチ等により構成される。
【0014】
制御部1は、車載機10の無線通信関連の制御を実行する。この制御部1は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有し、ROMに格納されたプログラムに従ってCPUが動作することにより、各種制御を実行する。
【0015】
登録情報記憶部2は、特許請求の範囲の記録媒体に相当するものであり、ブルートゥース通信を行うために車載機10に登録された携帯電話機100a,100b,100cに関する接続機器情報を記憶する。この接続機器情報には、携帯電話機100a,100b,100cの認証情報、機種名情報、待ち受け画面の画像データ、当該待ち受け画面に対応したアイコンの画像データが含まれる。
【0016】
接続機器情報を登録情報記憶部2に登録する処理は、制御部1がブルートゥース通信部3を介して携帯電話機100a,100b,100cと通信をすることによって行う。すなわち、制御部1は、ブルートゥース通信部3を介して携帯電話機100a,100b,100cからそれぞれの識別情報を取得し、ブルートゥース接続可能な携帯機器を表す認証情報として登録情報記憶部2に記憶する。
【0017】
また、制御部1は、認証処理の実行時に、携帯電話機100a,100b,100cの識別情報に加えて機種名情報、待ち受け画面の画像データも取得し、登録情報記憶部2に記憶する。さらに、制御部1は、携帯電話機100a,100b,100cから取得した待ち受け画面の画像データからアイコンを生成し、当該アイコンの画像データを登録情報記憶部2に記憶する。なお、この制御部1の処理の詳細については後述する。
【0018】
ブルートゥース通信部3は、複数の携帯電話機100a,100b,100cとの間で無線通信し、種々の情報をやり取りする。上述したように、ブルートゥース通信部3は、携帯電話機100a,100b,100cとの間で通信を行い、それぞれの識別情報、機種名情報、待ち受け画面の画像データを取得する。
【0019】
表示制御部4は、制御部1によって生成された各種情報を表示部20に表示させるための制御を行う。例えば、表示制御部4は、車内に持ち込まれた複数の携帯電話機100a,100b,100cが、ブルートゥース通信部3が行うサーチによってブルートゥース接続可能な認証済みの携帯機器として登録情報記憶部2から検索されたときに、その検索結果一覧を表示部20に表示するよう制御する。この検索結果一覧は、携帯電話機100a,100b,100cの何れかをユーザに選択させるための選択画面である。
【0020】
操作受付部5は、携帯電話機100a,100b,100cの認証処理時にユーザが操作部30を通じて識別情報を入力する操作を受け付ける。また、操作受付部5は、表示制御部4により表示部20に表示された検索結果一覧の中から、ユーザが操作部30を通じて所望の携帯電話機を選択する操作を受け付ける。操作受付部5は、受け付けた操作内容を示す操作信号を制御部1に通知する。
【0021】
図2は、本実施形態による接続機器一覧の表示制御装置が備える制御部1、ブルートゥース通信部3および表示制御部4によって実現される機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態による接続機器一覧の表示制御装置は、その機能構成として、画像取得部11、アイコン生成部12、検索部13および一覧表示部14を備えている。
【0022】
画像取得部11は、車載機10に対して携帯電話機100a,100b,100cが接続されたときに、携帯電話機100a,100b,100cから所定の画像を取得する。本実施形態では、この所定の画像として、携帯電話機100a,100b,100cの電源投入時に画面表示される初期表示画像、つまり待ち受け画面の画像データを取得するようにしている。この画像取得部11は、図1の制御部1およびブルートゥース通信部3により構成される。
【0023】
本実施形態において、画像取得部11は、車載機10に対して携帯電話機100a,100b,100cの識別情報を登録してブルートゥース接続の認証を行うために車載機10と携帯電話機100a,100b,100cとが接続されたときに、携帯電話機100a,100b,100cの識別情報や機種名情報に加えて、待ち受け画面の画像データを取得する。そして、取得した待ち受け画面の画像データを、識別情報(認証情報)および機種名情報と共に登録情報記憶部2に記憶させて保存する。
【0024】
アイコン生成部12は、画像取得部11により取得された待ち受け画面の画像データを用いてアイコンを生成する。例えば、アイコン生成部12は、待ち受け画面の画像データを縮小してアイコンを生成する。そして、アイコン生成部12は、生成したアイコンの画像データを、携帯電話機100a,100b,100cの識別情報(認証情報)に関連付けて登録情報記憶部2に記憶させて保存する。このアイコン生成部12は、図1の制御部1により構成される。
【0025】
検索部13は、車載機10とブルートゥース接続可能な携帯機器を検索する。一覧表示部14は、検索部13による検索結果を表示部20に一覧表示する。例えば、複数の携帯電話機100a,100b,100cが車内に持ち込まれると、検索部13は、持ち込まれた携帯電話機100a,100b,100cが、ブルートゥース接続可能な携帯機器として、登録情報記憶部2に認証情報が登録されているかどうかを検索する。そして、一覧表示部14は、認証情報の登録されている携帯電話機100a,100b,100cを特定するための情報として、機種名およびアイコンを用いた検索結果一覧を表示部20に表示するよう制御する。検索部13は、図1の制御部1により構成される。また、一覧表示部14は、図1の表示制御部4により構成される。
【0026】
図3は、一覧表示部14により表示される検索結果一覧の画面例を示す図である。図3に示すように、検索結果一覧には、認証済みの携帯電話機100a,100b,100cの機種名と、携帯電話機100a,100b,100cの待ち受け画面の画像データから生成されたアイコンとが表示されている。本実施形態では、3つの携帯電話機100a,100b,100cが全て同じ機種であるため、機種名は全て同じ表示となっている。しかし、アイコン関しては、同じ機種であるにもかかわらず全て異なった表示となっている。
【0027】
次に、上記のように構成した車載機10の動作を説明する。図4は、本実施形態の車載機10が行う携帯電話機100a,100b,100cの認証時における動作例を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、ユーザが操作部30を操作して、表示部20に表示されたメニュー画面において認証を行うことを指示し、携帯電話機100a,100b,100cのうち認証を行う対象の携帯電話機と車載機10とが接続されたときに開始する。
【0028】
図4において、車載機10の制御部1は、認証対象の携帯電話機に対して、ブルートゥース通信部3を介して認証要求を送信する(ステップS1)。そして、制御部1は、認証要求に対する応答として、認証対象の携帯電話機からその識別情報および機種名情報を受信する(ステップS2)。制御部1は、受信した識別情報および機種名情報を登録情報記憶部2に記憶する(ステップS3)。従来の認証処理はこれで完了する。
【0029】
本実施形態では更に続けて、制御部1(画像取得部11)がブルートゥース通信部3を介して認証対象の携帯電話機に対して、待ち受け画面の画像データの取得要求を送信する(ステップS4)。そして、制御部1(画像取得部11)は、ブルートゥース通信部3を介して、認証対象の携帯電話機からその待ち受け画面の画像データを受信する(ステップS5)。制御部1(画像取得部11)は、受信した待ち受け画面の画像データを登録情報記憶部2に記憶する(ステップS6)。
【0030】
さらに、制御部1(アイコン生成部12)は、認証対象の携帯電話機から取得した待ち受け画面の画像データを用いてアイコンを生成し(ステップS7)、当該生成したアイコンの画像データを登録情報記憶部2に記憶する(ステップS8)。本実施形態の認証処理はこれで終了する。なお、本実施形態では、待ち受け画面の画像データとアイコンの画像データとの両方を登録情報記憶部2に保存しているが、アイコンの画像データだけであってもよい。
【0031】
図5は、本実施形態の車載機10が行う携帯電話機100a,100b,100cのサーチ時における動作例を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、例えば、車載機10の電源がオンになったときに開始する。なお、3台の携帯電話機100a,100b,100cは、図4に示した認証処理を既に済ませており、それぞれの識別情報、機種名情報、待ち受け画面の画像データから生成したアイコンの画像データが登録情報記憶部2に記憶されているものとする。
【0032】
図5において、車載機10の制御部1(検索部13)は、車載機10に対してブルートゥース接続可能な認証済みの携帯電話機100a,100b,100cのサーチを行う。このサーチ処理は、あらかじめ識別情報を登録情報記憶部2に登録してある認証済みの携帯電話機100a,100b,100cが通信可能範囲内に存在するか否かを検索するものである。
【0033】
すなわち、制御部1(検索部13)は、ブルートゥース通信部3を介して識別情報の取得要求を送信する(ステップS11)。ブルートゥースの通信可能範囲内に認証済みの携帯電話機100a,100b,100cが存在すると、つまり、認証済みの携帯電話機100a,100b,100cが車内に持ち込まれた状態であると、識別情報の取得要求を携帯電話機100a,100b,100cが受信し、その応答として識別情報を送信してくる。
【0034】
制御部1(検索部13)は、携帯電話機100a,100b,100cから送られてくる識別情報を受信し(ステップS12)、受信した識別情報を登録情報記憶部2から検索する(ステップS13)。識別情報が登録情報記憶部2に記憶されている場合、制御部1(検索部13)は、その識別情報に対応する携帯電話機100a,100b,100cの機種名情報およびアイコンの画像データを登録情報記憶部2から取得する(ステップS14)。
【0035】
そして、表示制御部4(一覧表示部14)は、以上のようにして検索部13が登録情報記憶部2から取得した機種名情報と待ち受け画面に対応したアイコンの画像データとを用いて、図3に示したような検索結果一覧を表示部20に表示させる(ステップS15)。車載機10がハンズフリーユニットの場合は、その後、ユーザが操作部30を操作して、一覧表示された携帯電話機100a,100b,100cの中から何れかを選択する(ステップS16)。制御部1は、選択された携帯電話機をハンズフリー通話可能な状態に設定し(ステップS17)、図5に示すフローチャートの処理を終了する。
【0036】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、携帯電話機100a,100b,100cの認証処理を行うために車載機10に対して携帯電話機100a,100b,100cが接続されたときに、携帯電話機100a,100b,100cから待ち受け画面の画像データを取得してアイコンを生成し、生成したアイコンを登録情報記憶部2に保存しておく。その後、車載機10がブルートゥース接続可能な携帯電話機100a,100b,100cをサーチしたときに、登録情報記憶部2に保存しておいたアイコンを用いて検索結果を一覧表示するようにしている。
【0037】
このように構成した本実施形態の車載機10によれば、車載機10に対してブルートゥース接続可能な携帯電話機100a,100b,100cとして検索された一覧の中に同機種の携帯電話機が複数含まれている場合であっても、それぞれの携帯電話機100a,100b,100cから取得された待ち受け画面の画像データに基づいて生成されたアイコンが検索結果一覧にて表示されることとなる。
【0038】
それぞれの携帯電話機100a,100b,100cから取得される待ち受け画面の画像は、それぞれの携帯電話機100a,100b,100cに固有の画像であることが多い。そのため、その固有の画像から生成されるアイコンは、従来のように機種に応じてあらかじめ決められたアイコンと異なり、同機種の携帯電話機であっても視覚的に区別して認識することが可能なものとなっている。したがって、検索結果の一覧表示の中に同機種の携帯電話機が複数含まれる場合であっても、当該同機種の携帯電話機をアイコンによって互いに区別して認識することができる。
【0039】
なお、上記実施形態では、認証処理の実行時に携帯電話機100a,100b,100cから待ち受け画面の画像データを車載機10が取得する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、認証処理後における最初のサーチ処理の実行時に待ち受け画面の画像データを取得するようにしてもよい。すなわち、認証処理時には図4のステップS3までを行い、ステップS4〜S8の処理は図5に示すサーチ処理のステップS13の後に行うようにしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、ブルートゥース通信機能を有する携帯機器の例として携帯電話機100a,100b,100cを挙げて説明したが、携帯機器はこれに限定されない。例えば、携帯電話の機能と携帯情報端末(PDA)の機能とを融合させた携帯端末、いわゆるスマートフォンやタブレット端末などを用いてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、携帯電話機100a,100b,100cから取得する所定の画像として、待ち受け画面の画像を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車載機10に対して携帯電話機100a,100b,100cが接続されたとき(認証処理時またはサーチ処理時のどちらでもよい)に携帯電話機100a,100b,100cに画面表示されている画像を取得するようにしてもよい。
【0042】
このようにすれば、ユーザが携帯電話機100a,100b,100cの画面に好みの画像を表示させた状態で携帯電話機100a,100b,100cを車載機10に接続すると、その好みの画像が車載機10にて取得され、アイコンが生成される。よって、ユーザが好みの画像に対応したアイコンを、サーチ処理による検索結果一覧に表示させることができる。
【0043】
なお、ブルートゥース通信機能を有する携帯機器としてスマートフォンを用いる場合、車載機10とスマートフォンとが連携し、スマートフォンにインストールされているアプリケーションの機能を車載機でも利用できるようにした技術が提供されている。この技術を用いた場合、スマートフォンに表示されている画面と、車載機10に表示される画面とを同じ内容に同期させることができる。
【0044】
例えば、車載機10に対してスマートフォンが接続されたときに、スマートフォンに表示されている画像をそのまま車載機10の画面に表示させる同期モードを自動的に設定し、そのとき車載機10がスマートフォンから取得した画像に基づいてアイコンを生成するようにしてもよい。この場合も、ユーザがスマートフォンの画面に好みの画像を表示させた状態でスマートフォンを車載機10に接続すれば、その好みの画像に対応したアイコンを生成して登録することができる。その結果、サーチ処理による検索結果一覧に好みのアイコンを表示させることができるようになる。
【0045】
また、車載機10が取得する所定の画像として、ユーザが好みの画像を任意に選択できるようにしてもよい。例えば、画像取得部11は、携帯電話機100a,100b,100c(スマートフォンなどの他の携帯機器でもよい)から特定の画像を取得するのではなく、携帯電話機100a,100b,100cの内部メモリに保存されている複数の画像の識別情報(例えば、画像のファイル名あるいはアイコンなど)を取得する。そして、取得した識別情報を用いたリスト一覧を表示部20に表示してユーザの選択を促す。
【0046】
その後、ユーザが操作部30を操作してリスト一覧の中から所望の識別情報を選択したら、画像取得部11は、操作部30の操作を通じてユーザにより選択された識別情報を携帯電話機100a,100b,100cに通知して、当該識別情報に対応する画像を携帯電話機100a,100b,100cから取得する。このようにした場合も、ユーザの好みの画像に対応したアイコンを生成して登録することができるので、サーチ処理による検索結果一覧に好みのアイコンを表示させることができるようになる。
【0047】
また、上記実施形態では、検索結果一覧に携帯電話機100a,100b,100cの機種名とアイコンとを表示させる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。上述したように、アイコンはそれぞれの携帯電話機100a,100b,100cに固有のものである。しかも、待ち受け画面の画像であれば携帯電話機100a,100b,100cのユーザが普段から見慣れているものであるし、好みの画像であればユーザ自身が自分の意識で選んだものである。よって、一覧表示された携帯電話機100a,100b,100cの中でどれが自分のものであるかは、アイコンだけでも十分に認識可能である。よって、機種名は必ずしも表示しなくてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、接続機器一覧の表示制御装置が車載機10に搭載される例について説明したが、搭載されるのは車載機10に限らない。ブルートゥース通信機能を有する電子機器であれば、本実施形態の接続機器一覧の表示制御装置を搭載することが可能である。
【0049】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 制御部
2 登録情報記憶部
3 ブルートゥース通信部
4 表示制御部
10 車載機
11 画像取得部
12 アイコン生成部
13 検索部
14 一覧表示部
100a,100b,100c 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載機と無線通信接続可能な携帯機器を検索してその検索結果を一覧表示する接続機器一覧の表示制御装置であって、
上記車載機に対して上記携帯機器が接続されたときに、上記携帯機器から所定の画像を取得する画像取得部と、
上記画像取得部により取得された画像を用いてアイコンを生成し、生成したアイコンを記録媒体に保存するアイコン生成部と、
上記車載機と無線通信接続可能な携帯機器を検索する検索部と、
上記検索部による検索結果を一覧表示する一覧表示部とを備え、
上記一覧表示部は、上記アイコン生成部により上記記録媒体に保存されたアイコンを少なくとも上記検索結果の一覧に表示させることを特徴とする接続機器一覧の表示制御装置。
【請求項2】
上記画像取得部は、上記車載機に対して上記携帯機器の識別情報を登録して認証を行うために上記車載機と上記携帯機器とが接続されたときに、上記携帯機器から所定の画像を取得することを特徴とする請求項1に記載の接続機器一覧の表示制御装置。
【請求項3】
上記画像取得部は、上記携帯機器の電源投入時に画面表示される初期表示画像を取得することを特徴とする請求項1に記載の接続機器一覧の表示制御装置。
【請求項4】
上記画像取得部は、上記車載機に対して上記携帯機器が接続されたときに上記携帯機器に画面表示されている画像を取得することを特徴とする請求項1に記載の接続機器一覧の表示制御装置。
【請求項5】
上記画像取得部は、上記携帯機器の内部メモリに保存されている画像の識別情報を取得し、当該識別情報を用いたリスト一覧を表示してユーザの選択を促し、上記リスト一覧の中から上記ユーザにより選択された識別情報に対応する画像を上記携帯機器から取得することを特徴とする請求項1に記載の接続機器一覧の表示制御装置。
【請求項6】
車載機と無線通信接続可能な携帯機器を検索してその検索結果を一覧表示する接続機器一覧の表示制御方法であって、
上記車載機の画像取得部が、上記車載機に対して上記携帯機器が接続されたときに、上記携帯機器から所定の画像を取得する第1のステップと、
上記車載機のアイコン生成部が、上記第1のステップで取得された画像を用いてアイコンを生成し、当該生成したアイコンを記録媒体に保存する第2のステップと、
上記車載機の検索部が、上記車載機と無線通信接続可能な携帯機器を検索する第3のステップと、
上記車載機の一覧表示部が、上記第2のステップで上記記録媒体に保存されたアイコンを少なくとも用いて、上記第3のステップによる検索結果を一覧表示する第4のステップとを有することを特徴とする接続機器一覧の表示制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−29976(P2013−29976A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165396(P2011−165396)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】