説明

接続用工具

【課題】シール部材の圧入代の全周に均一な力を加えることができ、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせる。
【解決手段】第1部品及び第2部品を引き寄せるために、接続機構を用いること、接続機構は、機構本体と一対のアーム23から構成されていること、一対のアームは第1アーム26と第2アーム27から構成されていること、第1部品に接続機構の第1アーム26と嵌合させる接続部の第1取付溝を有すること、第2部品に接続機構の第2アーム27と嵌合させる接続部の第2取付溝を有すること、接続機構の第1アーム及び第2アームを第1取付溝及び第2取付溝に嵌合させ、第1アームと第2アームとを近接させることで、第1部品と第2部品とを接続シール部材に圧入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液を扱う流体用機器に使用される、樹脂よりなる第1部品と樹脂よりなる第2部品とを互いに接続する流体用機器の接続シール部材を使用し、該接続シール部材に形成された凹部に該第1部品と該第2部品とを仮挿入し、該第1部品と該第2部品とを圧入することで該第1部品と該第2部品とを接続することができ、該第1部品と該第2部品とを圧入する際に用いられる接続用工具に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の対象物である第1流体機器(請求項における「第1部品」に相当する。)や第2流体機器(請求項における「第2部品」に相当する。)は、半導体製造工程に用いられるものであり侵食性の高い流体を流すため、耐食性の高い樹脂により構成されている。
この場合、第1流体機器及び第2流体機器を接続するためのシール構造が重要になる。
本出願人は、樹脂である第1流体機器と第2流体機器を接続させるため、特許第3780277号に示す、断面形状がH形であるシール部材(請求項における「接続シール部材」に相当する。)を提案してきた。
図19に、シール部材6の断面図を示す。
具体的には、図19に示すように本体部11の形状は、断面H型をなし、断面が左右で線対称形状になっている。本体部11には環状溝11a、11bが形成されている。環状溝11a,11bは、開口部より奥側の内側内壁と外側内壁に、全周にわたり圧入代11c、11dがそれぞれ設けられている。
そして、シール部材6の環状溝11a,11bに第1流体機器及び第2流体機器の接続部の環状突起を圧入したときに、圧入代11c、11dはシール面圧を発生させ、シールを確実にすることができ、また、シール力が低下するのを防止することができるのである。
【0003】
図28において、第1流体機器120、第2流体機器130、シール部材6を示す。
第1流体機器120及び第2流体機器130は、接続部のみを示し、その先の部分は省略した。
第1流体機器120の接続部122には、環状突起122aが形成されている。第2流体機器130の接続部132には、環状突起132aが形成されている。環状突起122aは、シール部材6の環状溝11aに設けられた圧入代11c、11dの手前まで挿入されている。環状突起132aは、シール部材6の環状溝11bに設けられた圧入代11c、11dの手前まで挿入されている。
また、図28に示すように、第1流体機器120及び第2流体機器130には、製造された時点から、接続機構を取り付けるための、取付溝121、131が形成されている。
【0004】
従来、第1流体機器120や第2流体機器130などの樹脂管を接続する際に用いられていた接続機構として、図27に示す接続機構201がある。
図27に示すように、接続機構201は、機構本体202と、アーム203とから構成されている。機構本体202は、固定部206と可動部207により構成されている。アーム203は固定された第1アーム204と前後に摺動可能な第2アーム205とから構成されている。第1アーム204と第2アーム205の先端は、図28に示す、取付溝121、131と嵌合するため、図29に示すような、取付溝121、131に沿った形状でU字部205aを形成している。第1アーム204についても図示しないが、図29に示したU字部と同様のU字部204aが形成されている。第2アーム205は、接続時に大きな負荷がかかるため、図27及び図28に示すように、あらかじめ先端に向けて内側へ傾斜するように取付けられている。
【0005】
第1流体機器120及び第2流体機器130を接続する際には、接続機構201を接続したい第1流体機器120及び第2流体機器130まで近付け、第1アーム204と第2アーム205の先端のU字部204a、205aを取付溝121、131に嵌合させる。
可動部207を固定部206に移動させることにより、第2アーム205が第1アーム204に近接する。それにより、第2アーム205と当接する接続部121を介して、第1流体機器120は、第2流体機器130に近付く。第1流体機器120が第2流体機器130に近付くことで、第1流体機器120の環状突起122a及び第2流体機器130の環状突起132aは、シール部材6の圧入代11c、11dに圧入される。
以上の一連の動作によって、第1流体機器120の環状突起122aと第2流体機器130の環状突起132aをシール部材6の圧入代11c、11dに圧入することができ、両部品を接続することができる。
【0006】
【特許文献1】特許第3780277号
【特許文献2】特開2003−181776号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、シール部材6は、図19に示すような、従来に存在しない、特徴的な形状をしているため、第1流体機器120及び第2流体機器130を接続する際には、従来から用いられているような上記接続機構201によっては確実に接続することができない恐れがあった。
図19に示すように、シール部材6には、全周にわたり圧入代11c、11dが形成されているため、全周に均一な力を加えなければ、第1流体機器120の環状突起122a及び第2流体機器130の環状突起132aを全周にわたって均一に圧入することができないからである。
例えば、円周状の一部に力が加えられ、その部分のみ圧入代11c、11dと第1流体機器120の環状突起122aが接合した場合には、その他の部分については、力の偏在から、圧入代11c、11dの全周にわたって均一に圧入することはできない恐れがある。シール部材6の圧入代11c、11dは、全周にわたり形成されており、一部分に力が加えられると、その部分に応力集中がおき、シール部材6の一部分は、変形したり、又は樹脂であることから傷がつくこともある。そのため、シール性が悪くなるという問題があった。
また、力が不均一に加わっている他の部分では、圧入代11c、11dに第1流体機器120の環状突起122aを圧入することができなくなる恐れがあるという問題があった。さらに、他の部分は、一部分がシール部材6の圧入代11c、11dに圧入された後に、圧入されるため、無理に圧入代11c、11dに圧入され、圧入代11c、11dが変形してしまうという問題があった。圧入代11c、11dを含むシール部材6は樹脂製であるため、塑性変形し、一度変形すると元に戻らないため問題となる。
【0008】
具体的には、図28に示すように、接続機構201の第2アーム205があらかじめ先端に向けて内側へ傾斜するように取付けられていると、図28及び図29に示すように、第2アーム205が取付溝121と接するのは、U字部205aの先端部分205bだけである。そのため、第2アーム205を移動させた時に、力が加わってくるのは先端部205bであり、先端部205bに応力集中が発生する。先端部205bの力が第1流体機器120の環状突起122aの一部に加わることになるため圧入代11c、11dについても先端部205bに近い部分が最初に圧入されることになる。そうすると、環状突起122aが圧入代11c、11dに対して、傾いて挿入されることになるため、圧入代11c、11dが変形、又は、傷がつくことがあるという問題があった。
また、先端部205bの力が加わる部分以外は、力の偏在により、圧入代11c、11dの全周に均一の力が働かないため、環状突起122a、132aを圧入代11c、11dに圧入することができない場合が生じるという問題もあった。
さらに、先端部205bの力が加わる部分以外の部分は、先端部205bに近い圧入代11c、11dの部分が圧入された後に、無理に圧入代11c、11dに圧入されるため圧入代11c、11dや環状突起122a、132aが変形してしまうという問題があった。
したがって、環状突起122a、132aの全周にわたって均一に力が加わらないと、完全にシールできないことがあり、又、圧入代11c、11dが変形、又は傷がつくこともあり、その結果、薬液が漏れる恐れがあった。
【0009】
一方、接続用工具が大きいと装置内での作業ができないという問題がある。接続機構201は、複雑な構造を採るため、大きくならざるを得えず、半導体製造ラインでは作業性が悪くなるという問題があった。
また、作業のたびに、第1アームと第2アームを第1流体機器と第2流体機器の接続部の幅に合わせると手間がかかり、作業性が悪くなる問題があった。
【0010】
以上の問題から、第1流体機器及び第2流体機器を引き寄せる力を有し、シール部材の全周にわたり均一な力を加えることができる接続用工具が望まれている。本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、シール部材の全周にわたり均一な力を加えることができる接続用工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係る接続用工具は、以下の構成を有する。
(1)薬液用機器に使用される、樹脂よりなる第1部品と樹脂よりなる第2部品とを互いに接続する薬液用機器の接続シール部材を使用し、接続シール部材に形成された凹部に第1部品と第2部品の接続部を仮挿入し、第1部品と該第2部品の接続部を該凹部に圧入することで第1部品と第2部品とを接続する接続用工具において、第1部品及び第2部品を引き寄せるために、接続機構を用いること、接続機構は、機構本体と一対のアームから構成されていること、一対のアームは第1アームと第2アームから構成されていること、第1部品に接続機構の第1アームと嵌合させる接続部の第1取付溝を有すること、第2部品に接続機構の第2アームと嵌合させる接続部の第2取付溝を有すること、接続機構の第1アーム及び第2アームを第1取付溝及び第2取付溝に嵌合させ、第1アームと第2アームとを近接させることで、第1部品と第2部品とを接続シール部材に圧入すること、を特徴とする。
(2)(1)の接続用工具において、第1部品の接続部の接続面と第2部品の接続部の接続面が平行に引き寄せられること、を特徴とする。
(3)(1)及び(2)に記載する接続用工具において、第1取付溝に嵌合させる、半円筒形状をし、かつ、半円筒形状の円周の最上部にはホルダ係合部を有する一対の第1ホルダを用いること、第2取付溝に嵌合させる、半円筒形状をし、かつ、半円筒形状の円周の最上部にはホルダ係合部を有する一対の第2ホルダを用いること、接続機構の第1アーム及び第2アームを第1ホルダ及び第2ホルダに係合させ、第1アームと第2アームとを近接させることで、第1部品と第2部品とを接続シール部材に圧入すること、を特徴とする。
【0012】
(4)(1)乃至(3)に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、接続機構は、第2アームはねじの推力を利用して第1アームに近接すること、を特徴とする。
(5)(1)乃至(2)に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、接続機構は、2本の柄を交差部で回動自在に連結していること、柄は、先端部が内向きに屈曲し、柄の回動軸に対して平行になるように支軸をそれぞれ配置されていること、支軸には、加圧プレートの支持部が回動可能に保持されていること、を特徴とする。
(6)(1)乃至(5)に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、第1アームと第2アームとの間に、第1アームと第2アームが所定距離以上に近付かないための係止部材を有すること、を特徴とする。
(7)(1)乃至(6)に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、第1アーム及び第2アームは、取替え可能であること、第1アーム及び第2アームは、接続口径毎に大きさの異なる部品であること、を特徴とする。
(8)(1)乃至(7)に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、接続シール部材に形成された凹部に第1部品の接続部と第2部品の接続部が初期位置に仮挿入された状態でなければ、第1アームを第1取付溝又は第1ホルダに係合させることができないこと、接続シール部材に形成された凹部に第1部品の接続部と第2部品の接続部が初期位置に仮挿入された状態でなければ、第2アームを第2取付溝又は第2ホルダに係合させることができないこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
次に、第1流体機器及び第2流体機器の接続に用いられる上記接続用工具の作用及び効果について説明する。
例えば、始めに、第1流体機器の環状突起にシール部材の一方の面を環状溝に沿って圧入代の手前までの状態に仮止めする。次にシール部材の他方の面に第2流体機器の環状突起を環状溝に沿って圧入代の手前までの状態に仮止めする。
接続機構を準備し、第1流体機器の第1取付溝及び第2流体機器の第2取付溝にアームのアーム係合部を係合させる。次に、機構本体のレバーを引き寄せることにより、第2アームを第1アームに近付ける。近付けることにより第2アームが第1アーム側に引き寄せられるため第1流体機器と第2流体機器が近接し、第1流体機器の環状突起及び第2流体機器の環状突起がシール部材の圧入代に圧入されシールされる。シールされた状態で、接続機構は保持される。シールが圧入された状態にあるときに、連結部材で挟むようにシール部材を含む接続部に被せる。連結部材を挟むように被せた後に、爪及び引寄部材を嵌めることにより、接続が完了する。
【0014】
上記(1)の構成を採ることにより、シール部材の圧入代の全周に均一な力を加えることができ、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせることができる。
また、上記(2)の構成を採ることにより、第1流体機器の接続部の接続面と第2流体機器の接続部の接続面が平行に引き寄せられることができ、シール部材の圧入代の全周に均一な力を加えることができ、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせることができる。
また、上記(3)の構成を採ることにより、第1流体機器と第2流体機器を接続する際に、ホルダは小径部が第1取付溝及び第2取付溝と全周にわたって嵌合しているため、アームをホルダに係合させ、第2アームを第1アームへ近づけることにより、ホルダの全周にわたって力を加えることができる。そのため、シール部材の圧入代の全周に均一な力を加えることができ、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせることができる。
また、上記(4)の構成を採ることにより、アームはねじの推力を利用して移動するため、接続用治具を小型化することができるため、狭い場所でも第1流体機器と第2流体機器を接続することができる。また、第2アームは、ロッドにガイドされ平行に移動することができるため、シール部材の圧入代の全周に均一な力を加えることができ、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせることができる。
【0015】
また、上記(5)の構成を採ることにより、加圧プレートが支軸に回動自在に取付けられているため、加圧時には、加圧プレートは、支軸を基点として、回動するため、加圧プレートは、平行を保ちながら加圧することができる。そのため、シール部材の圧入代の全周に均一な力を加えることができ、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせることができる。
また、上記(6)の構成を採ることにより、アームには前記第1アームと前記第2アームが所定距離以上に近付かないようにするための係止部材があるので過大な力がシール部に加わり過ぎることはない。すなわち、係止部材が当接することにより、それ以上の力を加えることはできないため、過大な力により、シール部材を傷つけることはなく、又、変形させることもない。
また、上記(7)の構成を採ることにより、1つの接続機構の機構本体を有するだけで、第2アーム及び第1アームを交換することで、様々な接続口径の第1流体機器及び第2流体機器の接続に対応することができる。
また、上記(8)の構成を採ることにより、第1アーム及び第2アームを、取付溝、又は、第1ホルダ、第2ホルダに係合することができず、第2アームを第1アームに近づけることができない。その結果、シール部材に力を加えることもないため、接続部の変形、又は損傷が発生しない。また、接続部の環状突起をシール部材の圧入代に圧入することができ、確実にシールさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1実施形態)
<流体接続機器の全体構成>
図2には、第1流体機器2、第2流体機器3、シール部材6の接続前の外観斜視図を示す。図13は、図2の断面図を示す。
具体的には、第1及び第2接続部4,5は、円筒状をなし、流路4h,5hが端面に開口している。第1及び第2接続部4,5の端面には、流路開口部の周りに、シール溝4a,5aが形成されている。シール溝4a,5aには、環状突起4b,5bが流路4h,5hと同心円状に突設されている。第1及び第2接続部4,5は、端面外周に沿って、凸部4g,5gが外向きに突設されている。
【0017】
第1及び第2接続部4,5の外周面には、後述する第1ホルダ40及び第2ホルダ50が取り付けられる第1及び第2取付溝4f(請求項における「第1溝」に相当する。),5f(請求項における「第2溝」に相当する。)がそれぞれ環状に形成されている。第1及び第2取付溝4f,5fの端面側内側面4i,5iは、第1及び第2接続部4,5の端面と平行に形成され、流路4h,5hの軸線に対して直角なフラット状をなす。
【0018】
第1及び第2接続部4,5は、第1及び第2取付溝4f,5fと第1及び第2接続部4,5の端面との間に、第1及び第2装着溝4c,5cがそれぞれ環状に形成されている。第1及び第2装着溝4c,5cは、環状突起4b,5bに対応する深さまで形成されている。第1及び第2装着溝4c,5cの端面側内側面4d,5dは、第1及び第2接続部4,5の端面と平行に形成され、流路4h,5hの軸線に対して直角なフラット状をなす。そして、第1及び第2装着溝4c,5cは、端面側内側面4d,5dの開口部より奥側に、接続部側テーパ4e,5eが形成されている。接続部側テーパ4e,5eは、第1及び第2装着溝4c,5cの奥側へ行くにつれて第1及び第2装着溝4c,5cの溝幅を狭めるように形成されている。
なお、図13では、シール部材6を見やすくするため、把持部12の外周線を省略している。
【0019】
<ホルダの全体構成>
図21に、第1ホルダ40の外観斜視図を示す。
第1ホルダ40、及び第2ホルダ50の形状は同様であるため、ここでは、第1ホルダ40を説明することにより、第2ホルダ50の説明を割愛する。
第1ホルダ40は、半円形状の2つのホルダ部材40A、40Bから構成されている。ホルダ部材40A、40Bを組み合わせると、一つの円形状の第1ホルダ40になる。第1ホルダ40は、引寄せ力に耐え得る強度があるものを使用する。
ホルダ部材40Aの半円形状の外周部の中心には、外側へ突出した円柱形状の係合部41aが形成されている。
ホルダ部材40Aの半円形状の内側には、大径部42a、及び小径部43aが形成されている。大径部42aには接続面421aが形成されている。小径部43aには、接続面431a及び432aが形成されている。接続面421aと接続面432aは平行に形成され、その間には垂直に、接続面431aが形成されている。接続面421a、431a、432aとで段差を形成している。
小径部43aの形状は、取付溝4fと同様の環状形状をしている。
ホルダ部材40Bは、ホルダ部材40Aと同様の構成をとるため、ホルダ部材40Bの説明は割愛する。
【0020】
<シール部材の全体構成>
図18は、図2に示すシール部材6の平面図である。図19は、図18示すシール部材6のA−A断面図である。
シール部材6は、PFAなどの硬くて耐腐食性がある樹脂を材質とし、本体部11と把持部12と張出部13とを備える。
【0021】
図18及び図19に示すように、本体部11は、短い円筒形状に形作られている。本体部11は、第1及び第2接続部4,5の環状突起4b,5bに嵌合する環状溝11a,11bが両端面に形成され、断面H型をなし、断面が左右で線対称形状になっている。環状溝11a,11bは、図14に示すように、溝幅が第1及び第2接続部4,5の環状突起4b,5bの肉厚方向幅寸法と同一又は僅かに大きく形成されている。環状溝11a,11bは、開口部より奥側の内側内壁と外側内壁に、圧入代11c、11dがそれぞれ設けられ、環状溝11a,11bの開口部より奥側の溝幅を小さくしている。シール部材6は、内周面と外周面に、シール溝4a,5aの底部に設けた傾斜(図13参照)と対応するように傾斜が設けられ、シール部材6の環状溝11a,11bに第1及び第2接続部4,5の環状突起4b,5bを圧入したときに、シール部材6の環状溝11a,11bの幅が広がり、シール力が低下するのを防止している。
【0022】
図18及び図19に示すように、シール部材6の外周面には、張出部13が外向きに突設されている。張出部13は、本体部11の外周面に沿って環状に形成されている。張出部13の外縁部には、複数の把持部12が所定間隔を空けて一体的に接続している。各把持部12は、第1及び第2接続部4,5の凸部4g,5gに引っ掛けて係合する引掛部12aが、内向きに(中心に向かって)突き出して設けられている。なお、図19では、シール部材6を見やすくするため、把持部12の外周線を省略している。
【0023】
<接続機構の全体構成>
図1に接続機構21を示す。図7に、接続機構21の一部を図示している。
図1に示すように、接続機構21は、機構本体22及びアーム23から構成されている。機構本体22は、ヘッド24及び可動把手25から構成されている。
アーム23は、力を伝達する際の変形を防ぐため、剛性がある金属(ステンレス等)を材質とする。アーム23は、第1アーム26及び第2アーム27から構成されている。
図7に示すように、第1アーム26は平板状であり、その先端はU字形の切欠きにより2股に分かれている。さらに、その2つの先端部には、各々半円筒の内側U字形状に成形されたフック部26a、26bが形成されている。
第2アーム27は、第1アーム26と対称の形状をなす。第2アーム27は平板状であり、その先端はU字形の切欠きにより2股に分かれている。さらに、その2つの先端部には、各々半円筒の内側U字形状に成形されたフック部27a、27bが形成されている。
ヘッド24内部の構造については、従来技術を用いるため、説明を割愛する。
【0024】
<連結部材の全体構成>
図22に、連結部材70の分解図を示す。図23に、図22に示す連結部材70を構成する第1分割片と第2分割片を組み合わせた図を示す。図24に、図22に示す連結部材70と引寄部材の外観斜視図を示す。図25に、図22に示す連結部材70に引寄部材を取付けた状態の図を示す。図26に、図22に示す連結部材70を引寄部材で増し締めした状態の図を示す。
図22に示すように、連結部材70は、第1分割片70Aと第2分割片70Bが別個に設けられている。第1及び第2分割片70A,70Bは、第1流体機器2と第2流体機器3を引き寄せた引寄時に互いに延設部71A、71Bを隙間無く当接させるように、延設部71A、71Bの互いに当接させる面に傾斜が設けられている。そのため、第1及び第2分割片70A、70Bは、図24に示す初期組立時において、所定の角度をもった隙間S1が延設部71A、71Bの間に設けられる。図22及び図23に示すように、延設部71A、71Bには、引寄部材80を装着するための装着孔72A、72B(「装着部」の一例)が四角形状に形成されている。
【0025】
図22に示すように、第1分割片70Aは、延設部71Aと反対側に一対の支持壁73Aが平行に設けられ、その支持壁73Aの間に回転軸75Aが架設されている。一方、第2分割片70Bは、延設部71Bと反対側に、U字形の回転係合部76Bが設けられている。回転係合部76Bは、第2分割片71Bが第1分割片71Aに当接する分割面と反対側に開口している。回転係合部76Bの開口部は、幅が回転軸75Aの直径より小さく形成されている。連結部材70は、回転係合部76Bに回転軸75Aを圧入して挿入することにより回動連結部77が構成される。このような連結部材70は、回転軸75Aが回転係合部76Bから外れにくいため、第1分割片70Aと第2分割片70Bとがバラバラにならずに一体的に連結される。
【0026】
図24に示すように、引寄部材80は、樹脂製のクリップ部材81と、樹脂製のナット部材82とを備える。引寄部材80は、クリップ部材81を連結部材70の装着孔72A、72Bに押し込むことにより、連結部材70にワンタッチ装着されるように構成されている。
【0027】
次に、第1流体機器2及び第2流体機器3の接続手順を示す。接続手順は、以下の5工程により行われる。
【0028】
<第1工程>
図2は、第1流体機器2、第2流体機器3、シール部材6の外観斜視図を示す。図3は、図2の第1流体機器2の環状突起4bをシール部材6の環状溝11aに仮接続した状態の外観斜視図を示す。図4は、図3の第2流体機器3の環状突起5bをシール部材6の環状溝11bに仮接続した状態の外観斜視図を示す。図13に、図2の断面図を示す。図14に、図4の断面図を示す。
図2に示すように第1流体機器2、第2流体機器3、シール部材6を用意する。
次に、図14に示すように、例えば、第1接続部4の凸部4gにシール部材6の引掛部12aを引っ掛け、シール部材6を第1接続部4の外周に脱落しないように装着する。引掛部12aが外側に弾性変形しやすいため、簡単に第1接続部4の凸部4gに装着できる。
このとき、第1接続部4の環状突起4bは、先端部がシール部材6の環状溝11aの圧入代11c、11dの入口に当接するまで挿入される。
それから、第2接続部5も第1接続部4と同様の作業を行う。すなわち、第2接続部5の凸部5gにシール部材6の引掛部12aを引っ掛け、シール部材6を第2接続部5の外周に脱落しないように装着する。引掛部12aが外側に弾性変形しやすいため、簡単に第2接続部5の凸部5gに装着できる。
このとき、第2接続部5の環状突起5bは、先端部がシール部材6の環状溝11bの圧入代11c、11dの入口に当接するまで挿入される。
【0029】
<第2工程>
図5は、図4の状態に、第2ホルダ50を接合し、第1ホルダ40を接合する前の状態を表した外観斜視図を示す。図6は、図4の状態に、第1ホルダ40及び第2ホルダ50を接合した状態を表した外観斜視図を示す。図15は、図6に後述するフック部26a、26b、27a、27bを係合部41a、41b、51a、51bに装着した状態の断面図を示す。
図5に示すように、図4の状態で、ホルダ部材40A、40Bを第1流体機器2と嵌合させる。第1ホルダ40及び第2ホルダ50を嵌合させると、図6に示した状態になる。
図15の断面図に示すように、ホルダ部材40Aの小径部43aは、第1流体機器2の取付溝4fと同じ環状形状をしているため、確実に嵌合することができる。
ホルダ部材40Aは、小径部43aが、取付溝4fと確実に嵌合することにより、ホルダ部材40Aは、第1接続部4と一体的になり、一体的に作用することができる。
但し、ホルダ部材40Aは取り外し可能な部材であるため、縦方向へ引っ張られると外れるようになっている。
【0030】
<第3工程>
図7は、図6の状態に、第1アーム26及び第2アーム27を近付けた状態を表した外観斜視図を示す。図8は、図6の状態に、第1アーム26及び第2アーム27のフック部26a、26b、27a、27bを係合部41a、41b、51a、51bに係合した状態を表した外観斜視図を示す。
図6の状態にあるときに、接続機構21の第1アーム26及び第2アーム27を図7に示すように、第1ホルダ40及び第2ホルダ50に近付ける。そして第1アーム26のフック部26aを係合部41aに、フック部26bを係合部41bに嵌合させる。第2アーム27のフック部27aを係合部51aに、フック部27bを図示しない係合部51bに嵌合させる。第1アーム26及び第2アーム27が第1ホルダ40及び第2ホルダ50に嵌合された状態を図8に示す。
図8の状態の平面図を図20に示す。
この時点では、図15に示すように、第1及び第2装着溝4c,5cの端面側内側面4d,5dの間の幅W1が、連結部材70の保持溝74Aの幅(第1突部78Aと第2突部79Aとの間の幅)W2より広く、連結部材70を第1及び第2接続部4,5に装着できない。
【0031】
<第4工程>
図9は、図8の状態から、第2アーム27を第1アーム26側に近付かせた状態を表した外観斜視図を示す。図15は、図9の断面図を示す。
図8に示した状態から、第2アーム27を第1アーム26側に近付けさせるため、図1に示す可動把手25をヘッド24へ近付ける。それにより、図示しないヘッド24内部のギアにより第2アーム27を第1アーム26側へと近付けさせることができる。
図15に示すように、第2アーム27を近付けさせることにより、第1アーム26及び第2アーム27と係合している係合部41a、41b、51a、51bを介して、第1ホルダ40、第2ホルダ50及び第1流体機器2、第2流体機器3が近付く。第1ホルダ40、第2ホルダ50及び第1流体機器2、第2流体機器3が近付くことにより、第1及び第2接続部4,5は、第1及び第2取付溝4f,5fの端面側内側面4i,5iを、流路4h,5hの軸線に沿って加圧され続ける。これにより、第1及び第2接続部4,5の環状突起4b,5bがシール部材6の環状溝11a,11bに円周方向に均一に圧入されていき、圧入代11c、11dを押しつぶして圧入することができる。圧入代11c、11dを押しつぶすことにより、シールを確実にすることができ、また、シール力が低下するのを防止することができるのである。
【0032】
第2ホルダ50を第2アーム27により、第1ホルダ40側へ近付けさせるとき、第1ホルダ40及び第2ホルダ50には、係合部41a、41b、51a、51bを介して、互いに引き寄せられる力が生じる。
図15に示すように、第1流体機器2の接続部4の内側面4iの全周にわたって、第1ホルダ40の小径部43a、43bの接合面431a、431bが接合している。また、第2流体機器3の接続部5の内側面5iの全周にわたって、第2ホルダ50の小径部53a、53bの接続面531a、531bが接合している。
そのため、第1アーム26から係合部41a、41bに生じた力は、小径部43a、43bの接合面431a、431bを介して、接続部4の内側面4iの全周にわたって均一に力を加えることができる。また、第2アーム27から係合部51a、51b生じた力は、小径部53a、53bの接合面531a、531bを介して、接続部5の内側面5iの全周にわたって均一に力を加えることができる。
接続部4の内側面4iの全周にわたって均一に力を加えることができることにより、結果として、環状突起4bを環状溝11aの圧入代11c、11dに圧入するだけの必要な力を加えることができる。したがって、環状突起4bを全周にわたって圧入代11c、11dに圧入することができる。
また、接続部5の内側面5iの全周にわたって均一に力を加えることができることにより、結果として、環状突起5bを環状溝11bの圧入代11c、11dに圧入するだけの必要な力を加えることができる。したがって、環状突起5bを全周にわたって圧入代11c、11dに圧入することができる。
【0033】
フック部26a、26b、27a、27bは内側U字形状に成形されているため、係合部41a、41b、51a、51bと係合させることができる。そのため、作業中に、係合部41a、41b、51a、51bから突然外れることはないため、確実に作業することができる。
また、フック部26a、26b、27a、27bは内側U字形状であり、係合部41a、41b、51a、51bが円筒形状であることにより、第2アーム27が第1アーム26に近付いた時にも、フック部26a、26b、27a、27bは、常に係合部41a、41b、51a、51bの中心に当接することができる。すなわち、フック部26a、26b、27a、27bと係合部41a、41b、51a、51bは固定されていないため、力が発生する中心部分に当接する場所が変化する。
フック部26a、26b、27a、27bが、係合部41a、41b、51a、51bで係合し、係合部がホルダの中心に位置することで力のバランスを一定に保つことができ、結果として、第1アーム26及び第2アーム27が係合部41a、41b、51a、51bに加えた力は、小径部43a、43b、53a、53bの接続面431a、431b、531a、531bを介して、接続部4、5の内側面4i、5iの全周にわたって常に均一に力を加えることができる。
【0034】
図17に示すように、ホルダ部材40Aは、小径部43aが、取付溝4fと確実に嵌合することにより、第1接続部4と一体的になり、一体的に作用することができる。
一体的に作用するとき、図17に示すように、ホルダ部材40Aの大径部42aの接続面421aが接続部4と接していることにより、係合部41aに対して第2ホルダ50側へと力が掛かっても係合部41aが湾曲して力が分散されることはない。すなわち、円筒形状の係合部41aに力が掛かった場合、ホルダ部材40Aの大径部42aのような、土台となるものがなければ、係合部41aは横からの力により湾曲してしまうのである。
したがって、土台となるホルダ部材40Aの大径部42aがあることにより、係合部41aが湾曲して力が分散されることはない。
【0035】
幅W1が幅W2より大きい場合には、環状突起4b,5bを環状溝11a,11bに圧入する量が少なく、所定のシール力が得られていない。この場合には、更に可動把手25をヘッド24へ近付け、第2アーム27を第1アーム26の方向へと近付けさせる。
【0036】
<第5工程>
図10は、図9の状態に連結部材70を開口させてシール部材6の上から挟むようにして被せた状態の外観斜視図を示す。図11は、図10の状態に第1分割片70Aの係止爪711Aを第2分割片70Bの挿通孔711Bに挿通した状態の外観斜視図を示す。図12は、図11の状態に引寄部材80を装着孔72A、72Bに装着した状態の外観斜視図を示す。
図9及び図16に示す第1流体機器2と第2流体機器3が引き寄せられた状態にあるとき、すなわち、第1及び第2装着溝4c,5cの端面側内側面4d,5dの間の幅W1が、幅W2と同じ幅となっている時に、連結部材70を開口させてシール部材6の上から挟むようにして被せる。
具体的には、連結部材70は、図22及び図23に示すように、回転軸75Aを回転係合部76Bの開口部に圧入することにより、第1及び第2分割片70A、70Bとが一体化される。そして、シール部材6を挟むように被せることで、図23の図中矢印に示すように、回動連結部77を支点として第1分割片70Aを第2分割片70Bに対して回転させる。そして、係止爪711Aを撓ませながら挿通孔711Bに挿通する。図11及び図23に示すように、係止爪711Aは、挿通孔711Bを通過すると復元して、先端部712Aを挿通孔711Bの開口部外周に引っ掛ける。これにより、第1及び第2分割片70A、70Bは、回動連結部77と係止爪711Aとにより両端部を連結される。このとき、連結部材70は、延設部71A、71Bの間に隙間S1を空けた状態でシール部材6を挟むように取付けられる。
【0037】
次に、図12、図24及び図25に示すように、連結部材70には、初期組立時に、引寄部材80が予め装着される。引寄部材80は、一対の可撓片81b,81bの下端部を装着孔72Aに位置合わせして、装着孔72Aへ向かって挿入される。このとき、係止部81c,81cの外側面に形成したテーパが装着孔72Aの内壁に押圧され、可撓片81b,81bが溝81a側へ撓む。可撓片81b,81bは、係止部81c、81cが装着孔72A、72Bを通過して延設部71A、71Bからの押圧力を解除されると、復元して係止部81c,81cを延設部71Bに引っ掛け、引寄部材80を装着孔72A、72Bから抜けにくくする。
【0038】
よって、流体機器接続構造は、引寄部材80のクリップ部材81を装着孔72A、72Bに押し込めば、引寄部材80を連結部材70にワンタッチで簡単に装着できるので、作業性が良い。特に、流体機器ユニットは、例えば、多数の流体機器を備えるウエハ洗浄装置に組み付けた場合、他の流体機器の奥側に配置されることがある。この場合でも、引寄部材80は、工具を用いることなく、装着孔72A、72Bに押し込むだけで、簡単に連結部材70に装着できる。
【0039】
ここで、連結部材70は、回転係合部76Bが、第2分割片70Bの分割面と反対向きに開口している。そのため、連結部材70が第1流体機器2及び第2流体機器3の熱変形や流体圧等により第1及び第2分割片70A、70Bを離間させる方向の力を受けたとしても、回転軸75Aが回転係合部76Bに異方向に支持され、回転係合部76Bから外れない。
【0040】
引寄部材80により連結部材70を固定した後に、第1アーム26のフック部26a、26bを係合部41a、41bから取外す。また、第2アーム7のフック部27a、27bを係合部51a、51bから取外す。
その後、第1ホルダ40、及び第2ホルダ50を第1流体機器2及び第2流体機器3から取外して全工程を終了する。
以上、全工程により、第1流体機器2と第2流体機器3の接続工程は終了する。
【0041】
以上述べたように、本第1実施形態の接続用工具は、取付溝4fに嵌合させる、半円筒形状をし、かつ、半円筒形状の円周の最上部にはホルダ係合部を有する一対の第1ホルダ40を用いること、取付溝5fに嵌合させる、半円筒形状をし、かつ、半円筒形状の円周の最上部にはホルダ係合部を有する一対の第2ホルダ50を用いること、接続機構の第1アーム26及び第2アーム27の先端部には、ホルダ係合部と係合可能な2つのアーム係合部材26a、26b、27a、27bが形成されていること、接続機構の第1アーム26及び第2アーム27を第1ホルダ40及び第2ホルダ50に係合させ、第1アーム26と第2アーム27とを近接させることで、第1流体機器2と第2流体機器3をシール部材6に圧入すること構成を有しているので、第1流体機器2と第2流体機器3を接続する際に、第1ホルダ40及び第2ホルダ50は小径部が取付溝4f及び取付溝5fと全周にわたって嵌合しているため、第1アーム26及び第2アーム27が第1ホルダ40及び第2ホルダ50を可動させると、第1ホルダ40及び第2ホルダ50の全周にわたって力を加えることができる。そのため、シール部材6の圧入代11c、11dの全周に均一な力を加えることができ、接続部4、5の環状突起4b、5bをシール部材6の圧入代11c、11dに圧入することができ、シール部材6の全周にわたり確実にシールさせることができる。
また、第1ホルダ40及び第2ホルダ50の全周に均一な力を加えることができるため、第1流体機器2と第2流体機器3を平行のまま移動させることができる。
【0042】
フック部26a、26b、27a、27bは内側U字形状に成形されているため、係合部41a、41b、51a、51bと係合させることができる。そのため、作業中に、係合部41a、41b、51a、51bから突然外れることはないため、確実に作業することができる。
また、フック部26a、26b、27a、27bは内側U字形状であり、係合部41a、41b、51a、51bが円筒形状であることにより、第2アーム27が第1アーム26に近付いた時にも、フック部26a、26b、27a、27bは、常に係合部41a、41b、51a、51bの中心に当接することができる。すなわち、フック部26a、26b、27a、27bと係合部41a、41b、51a、51bは固定されていないため、力が発生する中心部分に当接する場所が変化する。
フック部26a、26b、27a、27bが、常に係合部41a、41b、51a、51bで係合し、係合部がホルダの中心に位置することで力のバランスを一定に保つことができ、結果として、第1アーム26及び第2アーム27が係合部41a、41b、51a、51bに加えた力は、小径部43a、43b、53a、53bの接続面431a、431b、531a、531bを介して、接続部4、5の内側面4i、5iの全周にわたって常に均一に力を加えることができる。
【0043】
また、第1ホルダ40は、第1流体機器2と円周面で接していることにより、全周に均一に力が加わること、及び、第2ホルダ50は、第2流体機器50と円周面で接していることにより、全周に均一に力が加わること、により、第1流体機器40及び第2流体機器50を引き寄せる際に、接続面の平行を保って引き寄せることができ、シール部材6の圧入代11c、11dの全周に均一な力を加えることができ、接続部4の環状突起4b、接続部5の環状突起5bをシール部材6の圧入代11c、11dに圧入することができ、確実にシールさせることができる。
【0044】
(第2実施形態)
図34及び図35を用いて第2実施形態について説明する。
図34は、第2実施形態である接続機構150の外観斜視図を示す。図35は、図34を略した平面図を示し、可動する構造を説明するため、ねじ152及びロッド156の一部分を断面図として示す。シール部材6、第1流体機器2、及び第2流体機器3は、第1実施形態と同様であるため、第2実施形態において、説明は割愛する。
接続機構150は、ハンドル151、ねじ152、及び本体155から構成されている。ハンドル151とねじ152は接合しており、ハンドル151を回転させると、ねじ152も一体的に回転する。ねじ152には雄ねじ152aが螺刻されている。ねじ152は、本体155と螺合している。具体的には、本体155には雌ねじ155aが螺刻されているため、雄ねじ152aが、雌ねじ155aと螺合している。
ロッド156は、一端が第2アーム154と摺接しており、他端は、第1アーム153と固設されている。第2アーム156は、ロッド156と摺接されていることにより、直線的に動くことができる。ロッド156の第1アーム153側には、係止部156aが形成されている。
図34に示すように、本体155は、略釣鐘形状をしており、釣鐘形状の底面に当たる部分には第1アーム153が固設されている。本体155の釣鐘形状には内側部155a、155b、155c、及び第1アーム153に囲まれた部分に溝部155dがある。溝部155dに第2アーム154が摺動可能に挿設されている。
第1アーム153及び第2アーム154の先端部には、ホルダ係合部と係合可能なアーム係合部を形成することもできる。
【0045】
第2実施形態の作用及び効果について説明する。
第1アーム153の係合部153aを、第2流体機器3の取付溝5fに取り付け、第2アーム154の係合部154aを、第1流体機器2の取付溝4fに取り付ける。
次に、ハンドル151を時計回りに回転させる。ハンドル151を回転させると、ねじ152も一体的に回転し、ねじ152は、第1アーム153に近付いていく。ねじ152と第2アーム154は、接合しているため、ねじ152が第1アーム153に近付くと、第2アーム154も第1アーム153へ近付く。第2アーム154が第1アーム153に近付く際に、第2アーム154が、ロッド156に摺接されているため、ロッド156にガイドされ平行に移動することができる。さらに、第2アーム154は、溝部155dに挿設されているため、平行に移動することができる。
第2アーム154が第1アーム153と平行に摺動することにより、第1流体機器2の接続部4の接続面と第2流体機器3の接続部5の接続面を平行に引き寄せることができ、シール部材6の圧入代11c、11dの全周に均一な力を加えることができ、接続部4,5の環状突起4b、5bをシール部材6の圧入代11c、11dに圧入することができ、確実にシールさせることができる。
ロッド156には、係止部156aが形成されているため、第2アーム154がロッド156にガイドされると、第2アーム154は、係止部156aで係止する。そのため、第2アーム154と第1アーム153との間に、過大な力が掛かり過ぎることはなく、シール部や、その周辺を破損させることはない。
【0046】
接続機構150は、第1実施形態の接続機構21と比較すると、第2実施形態では、第2アーム154を移動させる部分は、ハンドル151であるのに対して、接続機構21では、本体22である。接続機構21は、可動把手25をヘッド24へ可動させる力を、第2アーム27を第1アーム26へ近付かせる力に変換させるため、本体22内部に複数のギアが必要となるため、本体22は、大きくならざるを得ない。それに対して、接続機構150は、ハンドル151を回転させる推力を、そのまま第2アーム154を第1アーム153に近づけさせる力に変換できるため、単純な構造となり、接続機構150を小さくすることができる。
したがって、接続機構150は、接続機構21と比較して小さいため、接続機構150を用いれば、接続機構21が使用できないような狭い場所でも、第1流体機器2と第2流体機器3を接続することができる。
第2アーム154及び第1アーム153の先端部には、ホルダ係合部と係合可能なアーム係合部を形成することもできる。
【0047】
(第3実施例)
図36及び図37を用いて第2実施形態について説明する。
例えば、接続機構を、図36に示す接続機構501とすることもできる。
図36は、接続機構501の外観斜視図である。
接続機構501は、力を伝達する際の変形を防ぐために、剛性がある金属(ステンレス等)を材質とする。接続機構501は、2本の柄516A,516Bを交差部517で回動自在に連結している。各支軸518には、加圧プレート519の支持部519bが回動可能に保持されている。加圧プレート519には、第1及び第2接続部4,5の第1及び第2取付溝4f,5fに嵌め合わされるU字部519aが形成されている。尚、柄516A,516Bは、第1及び第2接続部4,5の引き寄せを容易にするために、柄516A,516Bは、各支軸518と交差部517の間の長さよりも、交差部517から把持部分までの長さを、長くしている。
U字部519aの先端部には、ホルダ係合部と係合可能なアーム係合部を形成することもできる。
【0048】
図37は、接続機構501による引き寄せ方法を示す。
図37に示すように、接続機構501の加圧プレート519,519に形成したU字部519a,519aの奥まで第1及び第2接続部4,5を挿入し、加圧プレート519,519を第1及び第2取付溝4f,5fに配置する。
そこで、接続機構501の柄516A,516Bを握って、図中矢印に示すように、第1及び第2接続部4,5を互いに近づく方向に加圧して引き寄せる。このとき、加圧プレート519,519は、支軸518,518を基点に回動する。その上、第1及び第2取付溝4f,5fの端面側内側面4i,5iは、第1及び第2接続部4,5の端面と平行(流路4h,5hの軸線に対して垂直)である。そのため、第1及び第2接続部4,5は、加圧プレート519,519に第1及び第2取付溝4f,5fの端面側内側面4i,5iを、流路4h,5hの軸線に沿って加圧され続ける。これにより、第1及び第2接続部4,5の環状突起4b,5bがシール部材6の環状溝11a,11bに円周方向に均一に圧入されていく。
【0049】
加圧プレート519、519が支軸518,518に回動自在に取付けられているため、加圧時には、加圧プレート519、519は、支軸518,518を基点として、回動する。そのため、加圧プレート519と加圧プレート519は、平行を保ちながら加圧することができる。
そのため、シール部材6の環状溝11a,11bの全周に均一な力を加えることができ、第1及び第2接続部4,5の環状突起4b,5bをシール部材6の圧入代11c、11dに圧入することができ、シール部材6の全周にわたり確実にシールさせることができる。また、第1流体機器2と第2流体機器3を平行のまま移動させることができる。
【0050】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、第1実施形態における第1アーム26及び第2アーム27は、初期位置になければ、第1アームを取付溝4f、又は、第1ホルダ40に、第2アームを取付溝5f、又は第2ホルダ50に係合させることができないようにする。その他、第2実施形態及び第3実施形態についても転用可能である。
シール部材6に形成された環状溝11aに第1流体機器2の第1接続部4の環状突起4bを挿入し、シール部材6に形成された環状溝11bに第2流体機器3の第2接続部5の環状突起5bを、圧入代11c、11dの入口に当接するまで挿入する。当該圧入代11c、11dの入口に当接するまで挿入した状態を初期位置とし、初期位置に挿入された状態でなければ、第1アームを取付溝4f、又は、第1ホルダ40に、第2アームを取付溝5f、又は第2ホルダ50に係合させることができない。
初期位置にない状態で、第1アーム及び第2アームを、取付溝又はホルダに係合することができ、第2アームを第1アームに近付かせることができるとすると、軸が合いにくく、シール部材6に傷をつけてしまう可能性がある。例えば、円周上の環状突起4bの一部分は、シール部材6の環状溝11bに挿入され圧入代11c、11dの前まで挿入された状態にあるが、対角線上にある他部分は、シール部材6の環状溝11aに挿入され圧入代11c、11dの手前まで挿入された初期位置の状態にないときに、シール部材6に力が加わると、一部分のみに応力集中がおき、圧入代11c、11dが変形、又は傷がつくことがある。また、力の偏在により圧入代11c、11dに圧入することができない場合が生じる。
それに対して、初期位置にない状態でなければ、第1アーム及び第2アームを、取付溝、又は、ホルダに係合することができなければ、第2アームを第1アームに近づけることができず、シール部材6に力を加えることもできないため、圧入代11c、11dの変形、又は損傷を防ぐことができる。また、接続部4,5の環状突起4b、5bをシール部材6の圧入代11c、11dに圧入することができ、確実にシールさせることができる。
【0051】
第1アーム26及び第2アーム27を、初期位置になければ、第1アームを取付溝4f、又は、第1ホルダ40に、第2アームを取付溝5f、又は第2ホルダ50に係合させることができないとするためには、第1アーム及び第2アームが全開のときでなければ、第1アームを第1ホルダ、又は、取付溝4fに、第2アームを第1ホルダ、又は、取付溝5fに係合させることができないこととする必要がある。第1アームと第2アームが開いた状態で、ホルダ、又は、取付溝に係合させることができるのでは、初期位置以外で係合可能となってしまい、無理矢理係合させ、第1アーム26を第2アーム27に近付かせ、圧入代11c、11dを変形又は傷つけることになるからである。
そこで、第1アーム及び第2アームは、第1流体機器及び第2流体機器の大きさに合わせて、第1アーム及び第2アームを取り替えることとする。第1アーム及び第2アームを取り替えることとすれば、第1アームと第2アームが全開でなければ係合することができないこととし、初期位置でない場合には、第1アーム及び第2アームを取付溝、又は、ホルダに係合することができないとすることができるからである。
図30に第1流体機器302と第2流体機器303が大口径の場合の実施例を示す。図31に第1流体機器402と第2流体機器403が小口径の場合の実施例を示す。
第1流体機器302及び第2流体機器303が大口径の場合には、図30に示すような、大口径用の第1アーム316及び第2アーム315を使用する。そして、第1アーム316及び第2アーム315を全開にしたときに、第1流体機器302の取付溝302f及び第2流体機器303の取付溝303fに係合することができる。
【0052】
しかし、図31に示すような、第1流体機器402及び第2流体機器403が小口径である場合には、図30に示す、大口径用の第1アーム316及び第2アーム315では接続部の大きさが異なるため、使用することができない。また、初期位置の状態で、第1アーム及び第2アームを全開にした状態でなければ、第2アーム及び第1アームを取付溝402f、403fに係合できないようにしているため、図30に示す、大口径用の第1アーム316及び第2アーム315の場合は、取付溝402f、403fに係合させることができない。
そこで、小口径の場合には、図31に示すように、小口径に対応した、第1アーム416及び第2アーム415に取替え可能であることとした。第2アーム415の係合部415aと根元部415bは平行に形成され、中間部415cは、係合部415a、根元部415bと各々直角に接合している。
係合部415aと根元部415bとの位置をずらすことにより、小口径の場合でも、機構本体をそのままに、アームを付け替えるだけで第1流体機器402と第2流体機器403を接続することができる。また、係合部415aと根元部415bとの位置をずらすことにより、第2アーム415を全開にした状態にあるときに初期位置の状態となるようにできる。そのため、第2アーム415及び第1アーム416を全開にした状態とすることで係合させることができる。第2アーム415と第1アーム416を全開にすることは、取付溝402f、403fの間隔に合わせるための調整を行う必要がないので、仮挿入された状態で第2アームを第1アームに近づけることができ、確実にシールさせることができる。
その他、接続口径毎に大きさの異なる第1流体機器及び第2流体機器に対応して、取り付け可能な第1アーム及び第2アームを用意することで、接続機構の機構本体をそのままに、様々な大きさの第1流体機器及び第2流体機器の接続に対応することができる。
【0053】
また、図32に、第2アーム91と第1アーム92に係止部材90を取付けられた図を示す。図33は、第2アーム91を可動させ、第2アーム91と第1アーム92が係止部材90により係止された図を示す。
第2アーム91及び第1アーム92の内側部には係止部材90が取付けられている。係止部材90は、第1アーム92と第2アーム91が所定距離以上に近付かないためのものである。係止部材90が取付けられていることにより、第2アーム91を第1アーム92側へ近付かせたときにも、第2アーム91と第1アーム92は、係止部材90が当接するため、それ以上の力を加え過ぎることはない。
そのため、第2アーム91と第1アーム92との間に、部分的に過大な力が掛かり過ぎることはなく、シール部や、その周辺を破損させることはない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】接続機構21の正面図を示す。
【図2】第1流体機器2、第2流体機器3、シール部材6の接続前の外観斜視図を示す。
【図3】図2の第1流体機器2にシール部材6を仮接続した状態の外観斜視図を示す。
【図4】図3のシール部材6に第2流体機器3を仮接続した状態の外観斜視図を示す。
【図5】図4の状態に、第2ホルダ50を接合し、第1ホルダ40を接合する前の状態を表した外観斜視図を示す。
【図6】図4の状態に、第1ホルダ40及び第2ホルダ50を接合した状態を表した外観斜視図を示す。
【図7】図6の状態に、第1アーム26及び第2アーム27を近付けた状態を表した外観斜視図を示す。
【図8】図6の状態に、第1アーム26及び第2アーム27のフック部26a、26b、27a、27bを係合部41a、41b、51a、51bに係合した状態を表した外観斜視図を示す。
【図9】図8の状態から、第2アーム27を第1アーム26側に近付けさせた状態を表した外観斜視図を示す。
【図10】図9の状態に連結部材70を開口させてシール部材6の上から挟むようにして被せた状態の外観斜視図を示す。
【図11】図10の状態に第1分割片70Aの係止爪711Aを第2分割片70Bの挿通孔711Bに挿通した状態の外観斜視図を示す。
【図12】図11の状態に引寄部材80を装着孔72A、72Bに装着した状態の外観斜視図を示す。
【図13】図2の状態の断面図を示す。
【図14】図4の状態の断面図を示す。
【図15】図8の状態の断面図を示す。
【図16】図9の状態の断面図を示す。
【図17】図15のLの拡大図を示す。
【図18】図2に示すシール部材6の平面図を示す。
【図19】図18に示すシール部材6のA−A断面図を示す。
【図20】図8の平面図を示す。
【図21】図5に示す第1ホルダ40の拡大図を示す。
【図22】流体機器接続構造に使用する連結部材70の分解図を示す。
【図23】図22に示す連結部材70を構成する第1分割片と第2分割片を組み合わせた図を示す。
【図24】図22に示す連結部材70と引寄部材の外観斜視図を示す。
【図25】図22に示す連結部材70に引寄部材を取付けた状態の図を示す。
【図26】図22に示す連結部材70を引寄部材で増し締めした状態の図を示す。
【図27】従来技術である接続機構201の正面図を示す。
【図28】第1流体機器120、第2流体機器130、シール部材6を示す。
【図29】第2アーム205の先端部を抽出した側面図を示す。
【図30】第1流体機器2と第2流体機器3が大口径の場合の実施例を示す。
【図31】第1流体機器2と第2流体機器3が小口径の場合の実施例を示す。
【図32】第2アーム91と第1アーム92に係止部材90を取付けられた図を示す。
【図33】第2アーム91を第1アーム92に近付けさせ、第2アーム91と第1アーム92が係止部材90により係止された図を示す。
【図34】第2実施形態である接続機構150の外観斜視図を示す。
【図35】図34の平面図を示し、ねじが可動する構造を説明するため、ねじ152及びロッド156の一部分を断面図として示す。
【図36】接続機構501の外観斜視図を示す。
【図37】接続機構501による引き寄せ方法を示す。
【符号の説明】
【0055】
2 第1流体機器
3 第2流体機器
4 第1接続部
4b 環状突起
4f 第1取付溝
5 第2接続部
5b 環状突起
5f 第2取付溝
6 シール部材
11 本体部
11a、11b 環状溝
11c、11d 圧入代
21 接続機構
22 機構本体
23 アーム
26 第1アーム
27 第2アーム
26a、26b、27a、27b フック部
40 第1ホルダ
40A、40B ホルダ部材
50 第2ホルダ
50A、50B ホルダ部材
41a、41b、51a、51b 係合部材
70 連結部材
80 引寄部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液用機器に使用される、樹脂よりなる第1部品と樹脂よりなる第2部品とを互いに接続する薬液用機器の接続シール部材を使用し、該接続シール部材に形成された凹部に該第1部品と該第2部品の接続部を仮挿入し、該第1部品と該第2部品の接続部を該凹部に圧入することで該第1部品と該第2部品とを接続する接続用工具において、
前記第1部品及び前記第2部品を引き寄せるために、接続機構を用いること、
前記接続機構は、機構本体と一対のアームから構成されていること、
前記一対のアームは第1アームと第2アームから構成されていること、
前記第1部品に前記接続機構の前記第1アームと嵌合させる接続部の第1取付溝を有すること、
前記第2部品に前記接続機構の前記第2アームと嵌合させる接続部の第2取付溝を有すること、
前記接続機構の前記第1アーム及び前記第2アームを前記第1取付溝及び前記第2取付溝に嵌合させ、前記第1アームと前記第2アームとを近接させることで、前記第1部品と前記第2部品とを前記接続シール部材に圧入すること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項2】
請求項1の接続用工具において、
前記第1部品の接続部の接続面と前記第2部品の接続部の接続面が平行に引き寄せられること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項3】
請求項1及び請求項2に記載する接続用工具において、
前記第1取付溝に嵌合させる、半円筒形状をし、かつ、半円筒形状の円周の最上部にはホルダ係合部を有する一対の第1ホルダを用いること、
前記第2取付溝に嵌合させる、半円筒形状をし、かつ、半円筒形状の円周の最上部にはホルダ係合部を有する一対の第2ホルダを用いること、
前記接続機構の前記第1アーム及び前記第2アームを前記第1ホルダ及び前記第2ホルダに係合させ、前記第1アームと前記第2アームとを近接させることで、前記第1部品と前記第2部品とを前記接続シール部材に圧入すること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、
前記接続機構は、前記第2アームはねじの推力を利用して前記第1アームに近接すること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項5】
請求項1乃至請求項2に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、
前記接続機構は、2本の柄を交差部で回動自在に連結していること、
前記柄は、先端部が内向きに屈曲し、前記柄の回動軸に対して平行になるように支軸をそれぞれ配置されていること、
前記支軸には、加圧プレートの支持部が回動可能に保持されていること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、
前記第1アームと前記第2アームとの間に、前記第1アームと前記第2アームが所定距離以上に近付かないための係止部材を有すること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、
前記第1アーム及び前記第2アームは、取替え可能であること、
前記第1アーム及び前記第2アームは、接続口径毎に大きさの異なる部品であること、
を特徴とする接続用工具。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7に記載する接続用工具のいずれか1つにおいて、
前記接続シール部材に形成された凹部に前記第1部品の接続部と前記第2部品の接続部が初期位置に仮挿入された状態でなければ、前記第1アームを前記第1取付溝又は前記第1ホルダに係合させることができないこと、
前記接続シール部材に形成された凹部に前記第1部品の接続部と前記第2部品の接続部が初期位置に仮挿入された状態でなければ、前記第2アームを前記第2取付溝又は前記第2ホルダに係合させることができないこと、
を特徴とする接続用工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2010−48370(P2010−48370A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214246(P2008−214246)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(000106760)シーケーディ株式会社 (627)
【Fターム(参考)】