接続端子

【課題】接触対象間で確実かつ良好な導通を実現することができるとともに、良好なばね特性および放熱特性を有する接続端子を提供すること。
【解決手段】異なる基板間を接続する導電性の接続端子10であって、略平板状をなす平板部と、平板部の一端から平板部の幅より小さい幅の帯状をなして延びる第1帯状部と、平板部の幅より小さい幅の帯状をなして延び、第1帯状部に対して板面が略平行な第2帯状部と、第1および第2帯状部の向かい合う端部同士を連結する連結部と、第2帯状部の連結部との連結側と異なる側の端部から帯状に延びて平板部と対向し、先端部で一方の基板と接触するとともに、第2帯状部が延びる方向から加わる荷重に対して弾性変形可能な弾性部と、を備え、第1および第2帯状部の少なくとも一方が、他方の基板と接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーモジュールに用いられる接続端子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、産業用、自動車用などの電力制御からモータ制御まで、幅広い分野に使用される省エネルギー化のキーデバイスとして、パワーモジュールが挙げられる。このパワーモジュールは、複数の半導体チップが積載された基板と、その基板の各半導体にそれぞれ接続されて電力の入出力を行う複数の接続端子と、接続端子をそれぞれ保持する接続端子ホルダとを備える。
【0003】
接続端子においては、外部の回路基板とパワーモジュールの基板との間の確実な電気的導通が求められる。この要望に対し、板状の接触ばねを用いて、外部の回路基板とパワーモジュールの基板との間を弾性力によって電気的に導通することが可能な接続端子が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。接触ばねを用いることによって、導体間距離のばらつき、温度変化、基板の反り等による導体間距離変動を吸収し、2つの接触対象物間の接触状態を維持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−198597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したパワーモジュールでは大電流を流して使用するため、接続端子においても、その大電流の導通に対応しなければならない。しかしながら、特許文献1が開示する接続端子では、例えば接続端子1本で20〜30A程度の電流を導通させるに過ぎなかった。このため、100Aのような大電流を流す必要がある場合は、接続端子が5本必要であった。一方、接続端子1本で100Aの電流を流すために接続端子の板厚を厚くすると、ばね特性が確保できなくなる。
【0006】
また、良好な導電性を確保するために、通電により発生した熱を放熱することが挙げられるが、特許文献1が開示する接続端子では、放熱特性について考慮された構造にはなっておらず、例えば接続端子1本で20〜30A程度の電流を導通させた場合であっても、発生した熱を効率よく放熱できずに、滞留する熱によって半導体チップの性能に悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0007】
また、特許文献1が開示する接続端子では、接触対象に対して、1つの接触ばねの両端で接触するため、例えば外部の回路基板に反りや、振動等による変形がある場合、接触ばねの撓みにより接触ばねの荷重が変化し、パワーモジュールの基板側の接触にも影響を及ぼし、電気的導通が不安定になるおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、接触対象間で確実かつ良好な導通を実現することができるとともに、良好なばね特性および放熱特性を有する接続端子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる接続端子は、異なる基板間を接続する導電性の接続端子であって、略平板状をなす平板部と、前記平板部の一端から前記平板部の幅より小さい幅の帯状をなして延びる第1帯状部と、前記平板部の幅より小さい幅の帯状をなして延び、第1帯状部に対して板面が略平行な第2帯状部と、前記第1および第2帯状部の向かい合う端部同士を連結する連結部と、前記第2帯状部の前記連結部との連結側と異なる側の端部から帯状に延びて前記平板部と対向し、先端部で一方の基板と接触するとともに、前記第2帯状部が延びる方向から加わる荷重に対して弾性変形可能な弾性部と、を備え、前記第1および第2帯状部の少なくとも一方が、他方の基板と接触することを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる接続端子は、上記の発明において、前記第1または第2帯状部は、帯状の側面から、該帯状に延びる方向に沿った主面を通過する平面と交わる方向にそれぞれ延びる第1延伸部および第2延伸部を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる接続端子は、上記の発明において、前記第1および第2延伸部は、前記平面に対して同じ側に延びることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる接続端子は、上記の発明において、前記弾性部は、前記板面に対して直交する方向に湾曲した形状をなすことを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる接続端子は、上記の発明において、前記弾性部は、前記第2帯状部の板面が通過する平面上で凹凸が逆の湾曲部分を繰り返した形状をなすことを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる接続端子は、上記の発明において、前記連結部は、湾曲した帯状をなすことを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる接続端子は、上記の発明において、前記第1および第2延伸部は、帯状に延びる方向に直交する各外縁間の距離が小さくなるように面取りされた面取部をそれぞれ有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電極等と接触する第1または第2帯状部と、電極等と接触する接触部を先端に有し、荷重に応じて弾性変形する弾性部とによって電気的導通を確保するとともに、第1帯状部と連結し、弾性部と対向する位置に配設される平板部によって通電により発生した熱を外部に放出するようにしたので、接触対象間で確実かつ良好な導通を実現することができるとともに、良好なばね特性および放熱特性を有するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかるパワーモジュールの構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すパワーモジュールの要部の構成を示す分解斜視図である。
【図3】図3は、図1に示すパワーモジュールの要部の構成を示す断面斜視図である。
【図4】図4は、図1に示すパワーモジュールの要部の構成を示す部分断面図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態にかかるパワーモジュールの接続端子を示す側面図である。
【図6】図6は、図4に示すA−A線を切断面とする断面図であって、パワーモジュールの接続端子への荷重が非荷重の場合を示す図である。
【図7】図7は、図4に示すA−A線を切断面とする断面図であって、パワーモジュールの接続端子に荷重が加わった場合を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態の変形例にかかる接続端子を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において参照する各図は、本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。すなわち、本発明は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、接続端子の例としてパワーモジュールを説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態にかかるパワーモジュール1の構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に示すパワーモジュール1の要部の構成を示す分解斜視図である。図1,2に示すパワーモジュール1は、接触対象とそれぞれ接続して電力の入出力を行う複数の接続端子10と、複数の接続端子10をそれぞれ収容する収容部21を複数有する接続端子ホルダ20と、複数の半導体チップDが積載された基板30と、を備える。
【0020】
接続端子ホルダ20は、シリコンなどの樹脂、マシナブルセラミックなどの絶縁性材料を用いて形成され、接続端子10を所定パターンで収容するための略矩形をなす収容部21を有する。収容部21は、略矩形状の断面を有する柱状空間であって、配設する接続端子10に対応して設けられ、接続端子10の先端が接続端子ホルダ20の上面から突出するように接続端子10を収容する。なお、接続端子ホルダ20は、熱伝導率の高い材料を用いて形成されることが好ましい。
【0021】
基板30は、絶縁性の樹脂、またはセラミックスなどの絶縁性材料を用いて形成され、所定の機能を有する複数の半導体チップDおよびこの半導体チップDに接続される電極Eを有する。また、基板30は、電極Eの配設位置に設けられ、接続端子10の一部を収容して固定するとともに、この収容部分で接続端子10と接触して電気的導通を得るスルーホール31を有する。スルーホール31は、円筒状の内部空間を形成し、この内部空間の側壁が、導電性材料からなる。
【0022】
半導体チップDは、ダイオード、トランジスタ、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の半導体素子によって実現される。なお、半導体チップDは、使用の目的に合わせて基板30上に複数個設けられる。
【0023】
電極Eは、銅などを用いてパターニングすることによって、基板30に積載された半導体チップDなどに対して電気信号を伝達させるための回路パターンを形成する。半導体チップDと電極Eとは、ワイヤーWによって電気的に接続している。
【0024】
なお、接続端子ホルダ20と基板30とは、ネジ等によって接続されてもよく、接着剤またはシール部材によって接着されてもよい。すなわち、接続端子ホルダ20と基板30との接続形態は、電極と接続端子との接触を妨げなければ、如何なる接続形態でもよい。
【0025】
図3は、図1に示すパワーモジュール1の要部の構成を示す断面斜視図である。図4は、図1に示すパワーモジュール1の要部の構成を示す部分断面図である。図5は、本実施の形態にかかるパワーモジュール1の接続端子10を示す側面図である。図3〜5に示す接続端子10は、りん青銅、クロム銅、ベリリウム銅またはコルソン銅などの銅合金からなる平板状の材料が用いられ、主面に沿って湾曲された形状をなす。
【0026】
接続端子10は、略平板状をなす平板部11と、平板部11の一端から平板部11の幅より小さい幅の帯状をなして延びる第1帯状部12aと、平板部11の幅より小さい幅の帯状をなして延び、第1帯状部12aに対して板面が略平行な第2帯状部12bと、第1帯状部12aおよび第2帯状部12bの向かい合う端部同士を連結する連結部13と、第2帯状部12bの連結部13との連結側と異なる側の端部から帯状に延びて平板部11と対向し、先端部で接触対象と接触するとともに、第2帯状部12bが延びる方向から加わる荷重に対して弾性変形可能から加わる荷重に対して弾性変形可能な弾性部14と、を有する。なお、第1帯状部12a、第2帯状部12bおよび連結部13は、スルーホール31に圧入され、プレスフィット特性を有する圧入部40を構成する。平板部11の第1帯状部12aとの連結端部の長さ(幅)は、圧入部40の幅よりも大きい。なお、本実施の形態にかかる接続端子10は、プレスフィット特性として、スルーホール31から第1帯状部12aおよび第2帯状部22aの板面に対して垂直な方向に加わる荷重によって圧入されて固定される。
【0027】
平板部11は、矩形をなす矩形部11aと、矩形部11aの第1帯状部12aと連結する側面に垂直な方向の側面からそれぞれ突出し、矩形部11aの主面に直交する方向に湾曲された2つの突出部11bと、を有する。矩形部11aは、接続端子10において発生した熱を外部に放出する。また、矩形部11aには、矩形部11a(接続端子10)の剛性を向上させるため、接続端子10の短手方向(矩形部11aの第1帯状部12aと連結する辺と平行な方向)の中央部において長手方向(矩形部11aの第1帯状部12aと連結する辺に垂直な方向)に凸状をなして延びる凸部11cが形成されている。
【0028】
平板部11は、接続端子10の構成要素のうち最も剛性が高く、外部から荷重が加わった際に接続端子10を支持する支持部としての機能を有する。なお、矩形部11aは、接続端子10の構成要素のうち最も表面積が大きくなるように形成されることが好ましい。
【0029】
突出部11bは、接続端子10を基板30から挿抜する際に把持される把持部としての機能を有する。また、突出部11bにおいて、2つの突出部11bの外縁間の距離を、収容部21の一方の辺の長さと同等として、接続端子10を収容部21に収容した際に各突出部11bが収容部21の内部壁面と当接するようにしてもよい。これにより、収容部21において、接続端子10の2つの突出部11bの外縁間を結ぶ方向の位置決めを行うことができる。なお、突出部11bの突出方向は、弾性部13側であることが好ましく、凸部11cの突出方向は、弾性部13が配設される側と異なる側であることが好ましい。
【0030】
第1帯状部12aは、帯状の側面から、該帯状に延びる方向に沿った主面を通過する平面と交わる方向にそれぞれ延びる第1延伸部12cおよび第2延伸部12dを有する。第1延伸部12cおよび第2延伸部12dは、スルーホール31に対する挿入先端側(連結部13側)に設けられ、端部に向けて外縁間の距離が小さくなるよう面取りされた面取部121a,121bを有する。
【0031】
また、第1延伸部12cおよび第2延伸部12dは、帯状に延びる方向に沿った主面を通過する平面に対し、第1帯状部12aの第2帯状部12bと対向する側(同じ側)にそれぞれ延びる形状をなしている。ここで、第1延伸部12cおよび第2延伸部12dの外周側面は、スルーホール31の内部壁面に沿った形状をなし、スルーホール31の内部空間の直径と同等または若干大きい径のR形状をなすように湾曲されている。
【0032】
第2帯状部12bは、第1帯状部12aに対して板面が略平行であるとともに、第1帯状部12aが延びる方向と反対方向(または同一方向)に延びている。また、第2帯状部12bの幅は、第1帯状部12aの幅と同等であってもよいし、異なっていてもよい。第1帯状部12aおよび第2帯状部12bの幅は、スルーホール31の直径より小さい幅であれば適用可能である。
【0033】
連結部13は、湾曲した帯状をなして延び、第1帯状部12aと第2帯状部12bとを連結している。なお、この帯状の幅は、第1帯状部12aおよび第2帯状部12bと異なっていてもよいし、同等であってもよい。また、連結部13は、第1帯状部12aと第2帯状部12bとを連結していれば、平板状に延びるものであってもよい。
【0034】
弾性部14は、板面に対して直交する方向に湾曲した形状をなしている。また、弾性部14は、第2帯状部12bとの連結側と異なる側の端部に設けられ、弧状をなし、接触対象の電極と接触する接触部14aと、接触部14aと異なる側の端部側に設けられ、板面に対して凸形状をなす凸部14bとを有する。弾性部14は、第2帯状部12bが延びる方向に荷重変動を発生させる外乱振動を含む荷重によって弾性変形する。凸部14bを形成することによって、弾性部14の剛性を向上させることができる。このとき、弾性部14の板面と平板部11の板面とは、対向している。
【0035】
第1帯状部12a、第2帯状部12b、連結部13および弾性部14が、帯状の部材を用いて形成されることによって、一つの接続端子10で、40A以上の電流を流すことが可能となる。例えば、第1帯状部12a、第2帯状部12b、連結部13および弾性部14の板厚(主面に直交する方向の長さ)を0.2mm、幅(主面の長手方向に直交する方向の長さ)を3.0mmとすることによって40A以上の電流を流すことができる。
【0036】
また、平板部11が剛性を有するため、圧入部40をスルーホール31内に挿入する際に、接続端子10に加わる荷重に対して、接続端子10が変形することなく、圧入部40をスルーホール31内に挿入することができる。このとき、平板部11と第1帯状部12とがなす段付き形状が、スルーホール31の上面(基板30の上面)と当接する。また、第1延伸部12cおよび第2延伸部12dに面取部121a,121bがそれぞれ形成されることによって、スルーホール31への挿入が容易になる。
【0037】
ここで、接続端子10は、1枚の平板に対し、エッチングまたはプレスによって成形処理することで作製される。具体的には、平板から接続端子10の外縁形状に応じた平面形状を成形し、連結部13以外の湾曲部分を形成した後、連結部13を形成して作製する。なお、構成要素ごとにエッチングまたはプレスによって成形し、その後連結することによって一体的に作製されるものであってもよい。
【0038】
図6は、図4に示すA−A線を切断面とする断面図であって、パワーモジュールの接続端子への荷重が非荷重の場合を示す図である。ここで、接続端子10の平板部11および弾性部14の一部は、図6に示すように、接続端子ホルダ20の上面から突出するように、基板30に保持された状態で各収容部21に収容されている。このため、接続端子10の上方から接続対象の電極を近づけた際に、電極と接触部14aとを接触させることができる。
【0039】
図7は、図6の状態で接触部14aから荷重Fが加わった状態を示す断面図である。図7に示すように、接触部14aが電極と接触して荷重F(図6参照)が加わると、弾性部14が弾性変形する。ここで、破線Pは、接触部14aに荷重Fが加わっていない状態での接続端子10の位置(図6参照)を示している。
【0040】
接続端子10は、弾性部14が伝達される荷重に応じて弾性変形することによって、導体間距離のばらつき、温度変化、基板の反り等による端子と接触対象物との間の距離の変動を吸収し、接触対象物との接触状態を維持することができる。
【0041】
接続端子10は、圧入部40がスルーホール31に挿入され、接触部14aが電極と接触した場合、圧入部40のスルーホール31の接触部分と弾性部14(接触部14a)との間で電流が流通する。
【0042】
上述した実施の形態によれば、スルーホール31に挿入する圧入部40と、電極等と接触する接触部14aを先端に有し、荷重に応じて弾性変形する弾性部14とによって電気的導通を確保し、圧入部40と連結し、弾性部14と対向する位置に配設される平板部11(矩形部11a)によって通電により発生した熱を外部に放出するようにしたので、接触対象間で確実かつ良好な導通を実現することができるとともに、良好なばね特性および放熱特性を有する接続端子を得ることができる。
【0043】
また、大部分の電流が圧入部40および弾性部14を流れる一方で、通電によって発生した熱は、平板部11に伝達して外部に放熱させることができるため、発生した熱による電気抵抗の増大を抑制し、導電性の低下を抑制することができる。
【0044】
また、平板部11の板面と弾性部14の板面とが対向しているため、弾性部14(接触部14a)において通電により発生した熱が、熱輻射によって平板部11に熱移動し、平板部11から外部に放熱させるという効果を得ることもできる。これにより、発生した熱による電気抵抗の増大をさらに抑制し、導電性の低下を一層抑制することができる。
【0045】
ここで、本実施の形態にかかる接続端子は、ばね特性を有する弾性部14と放熱特性を有する平板部11とが別に設けられているため、例えば平板部11を接続端子ホルダ20の内部壁面と接触させることによって、通電により発生した熱を一層効率よく外部に放熱することが可能である。一方で、従来の接続端子は、放熱の機能を弾性部が担っているため、接続端子ホルダ20の内部壁面と接触させることができず、上述した放熱特性を得ることはできない。
【0046】
また、上述した本実施の形態にかかる接続端子は、外部からの荷重に対しては弾性部14が弾性変形し、基板30からの荷重に対しては圧入部40の第1延伸部12cおよび第2延伸部12dが弾性変形するため、例えば、外部からの荷重による、基板30と第1延伸部12cおよび第2延伸部12dとの接触状態への影響が小さい。これにより、接触する接触対象間に対するそれぞれの接触状態を一段と確実なものとすることができる。また、圧入部40は、スルーホール31に圧入されて固定されているため、外部からの荷重による接続端子10と基板30との接触状態への影響は小さく、安定した接触状態を維持することができる。
【0047】
また、上述した本実施の形態にかかる接続端子は、100Aのような大電流を流す必要がある場合、1本で電流を流すことが可能であるため、従来のような複数本を用いて構成する場合に比して、装置の小型化をはかることが可能となる。
【0048】
図8は、本実施の形態の変形例にかかる接続端子を示す側面図である。なお、上述したパワーモジュールにかかる構成と同一の箇所には、同一の符号が付してある。図8に示す接続端子10aは、略平板状をなす平板部15と、平板部15の一端から帯状に延びる圧入部40aと、圧入部40aの平板部15との連結側と異なる側の端部から帯状に延び、外部から加わる荷重に対して弾性変形可能な弾性部16と、を有する。圧入部40aは、上述した第1帯状部12a、第2帯状部12bおよび連結部13と、第2帯状部12bの連結部13と異なる側の端部側に設けられ、弾性部16に対して剛性を向上させる凸部12eとを有する。また、平板部15の圧入部40aとの連結端部の長さ(幅)は、圧入部40aの幅よりも大きい。なお、凸部12eは、弾性部16の第2帯状部12b側の端部に設けられてもよい。
【0049】
平板部15は、矩形をなす矩形部15aと、矩形部15aの圧入部40aと連結する側面に垂直な方向の側面からそれぞれ突出し、矩形部15aの主面に直交する方向に湾曲された2つの突出部15bと、を有する。矩形部15aは、接続端子10aにおいて発生した熱を外部に放出する。また、矩形部15aには、矩形部11aと同様、剛性を向上させるため、短手方向の中央部において長手方向に凸状をなして延びる凸部が形成されている。突出部15bは、接続端子10aを基板30から挿抜する際に把持される。平板部15は、接続端子10aの構成要素のうち最も剛性が高く、外部から荷重が加わった際に接続端子10aを支持する支持部としての機能を有する。なお、突出部15bの突出方向は、弾性部16側であることが好ましく、凸部の突出方向は、弾性部16が配設される側と異なる側であることが好ましい。
【0050】
弾性部16は、圧入部40aとの連結側と異なる側の端部に設けられ、弧状をなし、接触対象の電極と接触する接触部16aを有する。ここで、弾性部16の板面は、平板部15の板面と対向している。弾性部16は、第2帯状部12bの板面が通過する平面上で、凹凸が逆の湾曲部分を繰り返したジグザグ状に延びている。弾性部16は、第2帯状部12bが帯状に延びる方向と略直交する方向に往復して、第2帯状部12bが帯状に延びる方向と平行な方向に延びる形状をなす。なお、弾性部16が延びる方向は、平板部15の板面と平行な方向であることが好ましい。
【0051】
変形例によれば、弾性部16が、第2帯状部12bが帯状に延びる方向と略直交する方向に往復して、第2帯状部12bが帯状に延びる方向と平行な方向に延びる凹凸が逆の湾曲部分を繰り返したジグザグ形状をなすため、上述した実施の形態と比して、弾性変形する領域(導体間距離のばらつき、温度変化、基板の反り等による端子と接触対象物との間の距離変動への対応領域)を増大させることができる。また、弾性部16は、平板部15の板面と略平行な平面上で弾性変形可能なため、弾性変形による平板部15と弾性部16との接触を一段と確実に防止することができる。
【0052】
なお、上述した実施の形態において、延伸部(第1延伸部12c,第2延伸部12d)が、第1帯状部12aに設けられるものとして説明したが、第2帯状部12bに延伸部が設けられるものであってもよいし、第1帯状部12aおよび第2帯状部12bの対向しない側の側面にそれぞれ設けられるものであってもよい。また、延伸部を設けずにスルーホール31に圧入され、第1帯状部12aおよび/または第2帯状部12bの側面側でスルーホール31の側面と接触するものであってもよい。このとき、スルーホール31との接触側の帯状部には、弾性変形するための孔が設けられていることが好ましい。
【0053】
また、第1延伸部12cおよび第2延伸部12dは、第1帯状部12aの第2帯状部12bと対向する側の面を通過する平面に対して同じ側に延びるものとして説明したが、第1帯状部12aの第2帯状部12bと対向しない側の面を通過する平面に対して同じ側に延びるものであってもよいし、この平面に対して異なる側にそれぞれ延びるものであってもよい。
【0054】
以上のように、本発明にかかる接続端子は、接触対象間で確実かつ良好な導通を実現することができるとともに、良好なばね特性および放熱特性を有するものとして有用である。
【符号の説明】
【0055】
1 パワーモジュール
10,10a 接続端子
11,15 平板部
11a,15a 矩形部
11b,15b 突出部
11c,12e,14b 凸部
12a 第1帯状部
12b 第2帯状部
12c 第1延伸部
12d 第2延伸部
13 連結部
14,16 弾性部
14a,16a 接触部
20 接続端子ホルダ
21 収容部
30 基板
31 スルーホール
40,40a 圧入部
121a,121b 面取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる基板間を接続する導電性の接続端子であって、
略平板状をなす平板部と、
前記平板部の一端から前記平板部の幅より小さい幅の帯状をなして延びる第1帯状部と、
前記平板部の幅より小さい幅の帯状をなして延び、第1帯状部に対して板面が略平行な第2帯状部と、
前記第1および第2帯状部の向かい合う端部同士を連結する連結部と、
前記第2帯状部の前記連結部との連結側と異なる側の端部から帯状に延びて前記平板部と対向し、先端部で一方の基板と接触するとともに、前記第2帯状部が延びる方向から加わる荷重に対して弾性変形可能な弾性部と、
を備え、
前記第1および第2帯状部の少なくとも一方が、他方の基板と接触することを特徴とする接続端子。
【請求項2】
前記第1または第2帯状部は、帯状の側面から、該帯状に延びる方向に沿った主面を通過する平面と交わる方向にそれぞれ延びる第1延伸部および第2延伸部を有することを特徴とする請求項1に記載の接続端子。
【請求項3】
前記第1および第2延伸部は、前記平面に対して同じ側に延びることを特徴とする請求項2に記載の接続端子。
【請求項4】
前記弾性部は、前記板面に対して直交する方向に湾曲した形状をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の接続端子。
【請求項5】
前記弾性部は、前記第2帯状部の板面が通過する平面上で凹凸が逆の湾曲部分を繰り返した形状をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の接続端子。
【請求項6】
前記連結部は、湾曲した帯状をなすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の接続端子。
【請求項7】
前記第1および第2延伸部は、帯状に延びる方向に直交する各外縁間の距離が小さくなるように面取りされた面取部をそれぞれ有することを特徴とする請求項2に記載の接続端子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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