説明

接続装置、電子機器

【課題】ピン数が増加しても、プリント基板上における実装面積が増加しないため、接続装置を備えた電子機器の大型化を防ぐ。
【解決手段】第1のコネクタ21及び第2のコネクタ22をプリント基板10の実装面の法線方向に並べて配置したことにより、プリント基板10におけるコネクタ20の占有面積を大型化せずに、ピン数を増加させることができる。すなわち、第1のコネクタ21及び第2のコネクタ22を実装していることにより、単一ハウジングの接続装置に比べてピン数を倍にすることができるが、プリント基板10におけるコネクタ20の占有面積はコネクタ1つ分(第2のコネクタ22)で済む。したがって、電子機器の多機能化に伴ってピン数が増加したとしても、プリント基板21を大型化せずに済むため、電子機器を大型化せずに多機能化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ノートパソコンなどの電子機器は、各種電気部品が実装されたプリント基板と、プリント基板に実装されたコネクタと、コネクタに電気的及び機械的に接続されたフレキシブルプリント基板(FPC)とを備えていることが多い。コネクタにFPCの一端を電気的に接続し、FPCの他端を他のプリント基板等に電気的に接続することにより、プリント基板同士を電気的に接続することができる。
【0003】
近年、ノートパソコンなどの携帯型電子機器は、小型化と多機能化とが求められている。電子機器を多機能化することにより、電子機器内で伝送する信号の種類が増え、これによりFPCの信号線数、コネクタのピン数が増える。特許文献1は、ピン数増加に対応するために、複数の開口部を有する一つのハウジングを備えたコネクタを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,775,946号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1に開示されている構成では、さらなる電子機器の多機能化に伴ってピン数が大幅に増加してしまうと、ハウジングが大型化し、電子機器が大型化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する接続装置は、基板に配されている導電パターンと外部配線とを電気的に接続可能な接続装置であって、前記導電パターンに電気的に接続可能な第1の端子と、前記外部配線に電気的に接続可能な第2の端子と、前記第1の端子及び前記第2の端子を備えたハウジングとを備え、前記ハウジングは、前記基板の法線方向に複数並べて配されている。
【0007】
本願に開示する電子機器は、外部配線と、導電パターンを備えた基板と、前記導電パターンと前記外部配線とを電気的に接続する接続装置とを備えた電子機器であって、前記接続装置は、前記導電パターンに電気的に接続可能な第1の端子と、前記外部配線に電気的に接続可能な第2の端子と、前記第1の端子及び前記第2の端子を備えたハウジングとを備え、前記ハウジングは、前記基板の法線方向に複数並べて配されている。
【発明の効果】
【0008】
本願によれば、接続装置のピン数が増加しても、基板上における接続装置の実装面積が大きくならないため、接続装置を備えた電子機器の大型化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態にかかるノートパソコンの斜視図
【図2A】従来の接続装置の平面図
【図2B】図2Aに示す接続装置の側面図
【図3A】本実施の形態の接続装置の平面図(実施例1)
【図3B】図3Aに示す接続装置の側面図(実施例1)
【図4A】本実施の形態の接続装置の平面図(実施例2)
【図4B】図4Aに示す接続装置の側面図(実施例2)
【図5A】本実施の形態の接続装置にFPCを接続した状態を示す平面図(実施例2)
【図5B】図5Aに示す接続装置にFPCを接続した状態を示す側面図(実施例2)
【図6A】本実施の形態の電子機器の変形例を示す平面図
【図6B】図6Aに示す電子機器の側面図
【図7】本実施の形態の電子機器の変形例を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態)
〔1.電子機器の構成〕
図1及び図2は、本実施の形態にかかる電子機器の一例であるノートパソコンの外観を示す斜視図である。なお、本実施の形態では、電子機器の一例としてノートパソコンを挙げたが、少なくともプリント基板、コネクタ、フレキシブルプリント基板(以下FPCと称する)を備えた機器であればよい。
【0011】
図1に示すように、ノートパソコンは、第1の筐体1と第2の筐体2とを備えている。第1の筐体1は、各種電気素子が実装された回路基板やハードディスクドライブなどを内蔵している。第2の筐体2は、液晶ディスプレイ4を備えている。第1の筐体1と第2の筐体2とは、ヒンジ部3によって互いに回動自在に支持されている。ノートパソコンは、図1に示すように液晶ディスプレイ4の表示面と第1の筐体1の上面1aとでなす角度が約90〜110度となる開状態と、液晶ディスプレイ4の表示面と第1の筐体1の上面1aとが対向する閉状態とに移行可能である。ヒンジ部3は、第1の筐体1と第2の筐体2とを矢印AまたはBに示す方向へ回動自在に支持する回動軸を備えている。第1の筐体1の上面1aには、キーボード5とポインティングデバイス6とが配されている。
【0012】
第1の筐体1は、図1においては図示を省略しているが、プリント基板10、コネクタ20、およびフレキシブルプリント基板31及び32(以下FPCと称する)を内蔵している。プリント基板10、コネクタ20、およびFPC31及び32の構成については後述する。
【0013】
〔2.接続装置の構成〕
図2Aは、従来の接続装置の平面図である。図2Bは、図2Aに示す接続装置の側面図である。図2A及び図2Bに示すように、従来の接続装置は、プリント基板110上に実装されたコネクタ120を備えている。コネクタ120は、単一のハウジング121と、ハウジング121の一方の側面から突出した複数の端子122と、ハウジング121の他方の側面に形成されFPC130を挿入するための開口部123を備えている。端子122は、プリント基板110における導電パターン(不図示)に半田等によって電気的に接続されている。FPC130を矢印Cに示すように、開口部123に挿入することにより、開口部123内に配されている接点とFPC130の接点131とが電気的に接続され、プリント基板110上の導電パターン(不図示)とFPC130とを電気的に接続することができる。
【0014】
図2A及び図2Bに示すように、単一のハウジング121では、電子機器の多機能化に伴い端子122の数(ピン数)が増えた場合に、ハウジング121の幅方向寸法W1が大型化してしまう。したがって、プリント基板110におけるコネクタ120の占有面積が大きくなり、プリント基板110及びそれを備えた電子機器が大型化してしまう。また、ハウジング121の幅方向寸法W1が大きくなると、電子機器内で生じる熱等の影響により、反り等の変形が生じやすくなる。ハウジング121が変形してしまうと、端子122がプリント基板110における導電パターンから剥離し、電気的接続が損なわれてしまう可能性がある。
【0015】
本実施の形態では、ハウジングの幅方向寸法を増加させずに、より多くのピン数に対応することを主な目的としている。本実施の形態の接続装置における主な構成上の特徴は、複数のコネクタを、プリント基板の表面(実装面)の法線方向に並べて配置したことである。以下、本実施の形態にかかる接続装置について、幾つかの実施例を挙げて説明する。
【0016】
(実施例1)
図3Aは、実施例1にかかる接続装置の平面図である。図3Bは、図3Aに示す接続装置の側面図である。実施例1にかかる接続装置は、第1のコネクタ21と第2のコネクタ22とからなるコネクタ20を備えている。第2のコネクタ22は、プリント基板10上に配されている。第1のコネクタ21は、第2のコネクタ22上に配されている。すなわち、第1のコネクタ21と第2のコネクタ22とは、プリント基板10の表面(実装面)の法線方向に並んで配されている。第1のコネクタ21と第2のコネクタ22は、一例として同じピン数である。
【0017】
第1のコネクタ21は、ハウジング21a、端子21b、および開口部21cを備えている。端子21bは、ハウジング21aの一方の側面に突出形成されている。端子21bは、複数の端子を備えている。端子21bは、第2のコネクタ22に備わる端子22b(後述)よりも長く、端子22bを跨ぐことができるように配されている。端子21bは、プリント基板10に備わる導電パターン(不図示)に半田等により電気的に接続されている。開口部21cは、ハウジング21aの他方の側面に形成され、第1のFPC31を挿脱可能である。開口部21cは、内部に複数の電気的な接点(不図示)を備えている。第1のコネクタ21は、端子21bがプリント基板10に接続されていることにより、その機械的強度でプリント基板10に保持されている構成でもよいが、第2のコネクタ22との対向面に接着剤や接着テープを配して第2のコネクタ22に接合されている構成の方が第1のコネクタ21の位置が安定するため好ましい。
【0018】
第2のコネクタ22は、ハウジング22a、端子22b、開口部22cを備えている。端子22bは、ハウジング22aの一方の側面に突出形成されている。端子22bは、複数の端子を備えている。開口部22cは、ハウジング22aの他方の側面に形成され、第2のFPC32を挿脱可能である。開口部22cは、内部に複数の電気的な接点(不図示)を備えている。第2のコネクタ22は、端子22bがプリント基板10に接続されていることにより、その機械的強度でプリント基板10に保持されている構成でもよいが、プリント基板10との対向面に接着剤や接着テープを配してプリント基板10に接合されている構成の方が第2のコネクタ22の位置が安定するため好ましい。なお、プリント基板10における端子21bの半田付け部と端子22bの半田付け部とは、千鳥状に配置していることが好ましい。
【0019】
第1のFPC31は、薄肉状の基材を備え、その基材の少なくとも一方の面に導電パターンを備えている。本実施の形態では、基材の一方の面にのみ導電パターンを備えた。図3Aに示す端子31aは、第1のFPC31の導電パターンの一部が露出した部分であり、他の部分の導電パターンは絶縁膜によって被覆されている。図示は省略しているが、第2のFPC32も第1のFPC31と同様、薄肉状の基材を備え、その基材の少なくとも一方の面に導電パターンを備えている。また、第2のFPC32は、端子31aと同様の部分に導電パターンの一部が露出した部分を設け、他の部分の導電パターンは絶縁膜によって被覆されている。
【0020】
実施例1にかかるコネクタ20をプリント基板10に実装する場合は、まず、第2のコネクタ22をプリント基板10における所定の位置に配置し、端子22bをプリント基板10の導電パターン(不図示)に半田等で電気的に接続する。次に、第1のコネクタ21を第2のコネクタ22の上部に配置し、端子21bをプリント基板10の導電パターン(不図示)に半田等で電気的に接続する。このとき、第1のコネクタ21を第2のコネクタ22の上部に接着剤等で固定してから半田付け作業を行うことにより、第1のコネクタ21の位置が安定するため、半田付けの作業性を向上することができる。
【0021】
実施例1にかかるコネクタ20に第1のFPC31及び第2のFPC32を接続する場合は、まず、第2のFPC32を第2のコネクタ22の開口部22cに挿入し、次に第1のFPC31を第1のコネクタ21の開口部21cに挿入する。第1のコネクタ21に接続された第1のFPC31と第2のコネクタ22に接続された第2のFPC32とは、互いに平行な姿勢となるとともに、プリント基板10の実装面に対しても平行な姿勢となる。
【0022】
(実施例2)
図4Aは、実施例1にかかる接続装置の平面図である。図4Bは、図4Aに示す接続装置の側面図である。図4A及び図4Bに示す接続装置において、図3A及び図3Bに示す接続装置と同様の構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。実施例2の接続装置において、実施例1の接続装置と異なるのは、複数のコネクタのうち下側のコネクタを表面実装型からDIP型(Dual Inline Package)に変更した点である。
【0023】
図4A及び図4Bにおいて、第3のコネクタ23は、DIP型のコネクタである。第3のコネクタ23は、ハウジング23a、端子23b及び23c、開口部23dを備えている。端子23b及び23cは、ハウジング23aの一方の側面から下方向に向かって突出形成されている。端子23b及び23cは、複数の端子を備えている。端子23b及び23cは、プリント基板10の裏面(プリント基板10におけるコネクタ20が配されている面を表面としたときの裏面)における導電パターンに半田等で電気的に接続されている。開口部23dは、ハウジング23aの他方の側面に形成され、第2のFPC32を挿脱可能である。なお、第1のコネクタ21と第3のコネクタ23とが同一部品である場合は、第1のFPC31も開口部23dに挿脱可能である。開口部23cは、内部に複数の電気的な接点(不図示)を備えている。第3のコネクタ23は、端子23b及び23cがプリント基板10に半田接続されていることにより、その機械的強度でプリント基板10に保持されている構成でもよいが、プリント基板10との対向面に接着剤や接着テープを配してプリント基板10に接合されている構成の方が第3のコネクタ23の位置が安定するため好ましい。
【0024】
図5Aは、第1のコネクタ21に第1のFPC31を接続し、第3のコネクタ23に第2のFPC32を接続した状態を示す平面図である。図5Bは、図5Aに示す接続装置の側面図である。図5A及び図5Bに示すように、第1のコネクタ21の開口部21cに、第1のFPC31の端子31aが配されている側の端部を挿入することにより、開口部21c内に配されている端子(不図示)と端子31aとを電気的に接続することができる。また、第3のコネクタ23の開口部23dに、第2のFPC32の端子32aが配されている側の端部を挿入することにより、開口部23d内に配されている端子(不図示)と端子32aとを電気的に接続することができる。
【0025】
実施例2にかかるコネクタ20をプリント基板10に実装する場合は、まず、第3のコネクタ23をプリント基板10における所定の位置に配置し、端子23b及び23cをプリント基板10に形成されている貫通孔(不図示)に挿入する。次に、プリント基板10の裏面に突出した端子23b及び23cを、プリント基板10の裏面の導電パターン(不図示)に、半田等で電気的に接続する。次に、第1のコネクタ21を第3のコネクタ23の上部に配置し、端子21bをプリント基板10の導電パターン(不図示)に半田等で電気的に接続する。このとき、第1のコネクタ21を第3のコネクタ23の上部に接着剤等で固定してから半田付け作業を行うことにより、第1のコネクタ21の位置が安定するため、半田付けの作業性を向上することができる。
【0026】
実施例2にかかるコネクタ20に第1のFPC31及び第2のFPC32を接続する場合は、まず、第2のFPC32を第3のコネクタ23の開口部23dに挿入し、次に第1のFPC31を第1のコネクタ21の開口部21cに挿入する。第1のコネクタ21に接続された第1のFPC31と第3のコネクタ23に接続された第2のFPC32とは、互いに平行な姿勢となるとともに、プリント基板10の実装面に対しても平行な姿勢となる。
【0027】
〔3.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、複数のコネクタ(本実施の形態では第1のコネクタ21、第2のコネクタ22)をプリント基板10の表面(実装面)の法線方向に並べて配置したことにより、プリント基板10におけるコネクタ20の占有面積を大型化せずに、ピン数を増加させることができる。すなわち、第1のコネクタ21及び第2のコネクタ22を実装していることにより、図2A及び図2Bに示す接続装置に比べてピン数を倍にすることができるが、プリント基板10におけるコネクタ20の占有面積はコネクタ1つ分(第2のコネクタ22)で済む。したがって、電子機器の多機能化に伴ってピン数が増加したとしても、プリント基板21を大型化せずに済むため、電子機器を大型化せずに多機能化することができる。
【0028】
また、第1のコネクタ21及び第2のコネクタ22の幅方向寸法W2を大きくしなくてもよいため、第1のコネクタ21及び第2のコネクタ22の変形に対する耐性を低下させることがない。したがって、端子21b及び22bとプリント基板10の導電パターン(不図示)とが離間してしまうことを防止することができる。
【0029】
また、実施例2にかかる接続装置によれば、第3のコネクタ23の端子23b及び23cはプリント基板10の裏面において半田付けされているため、第3のコネクタ23をプリント基板10から取り外す際の作業性を向上することができる。すなわち、第3のコネクタ23を交換等によりプリント基板10から取り外す際、プリント基板10の裏面における半田付け部の半田を溶融して除去することで第3のコネクタ23をプリント基板10から取り外すことができるため、容易に第3のコネクタ23をプリント基板10から取り外すことができる。
【0030】
なお、図4A〜図5Bに示す実施例2の接続装置においても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0031】
また、本実施の形態では、2個のコネクタを重ねて配置する構成としたが、3個以上のコネクタを重ねて配置する構成としてもよい。
【0032】
また、本実施の形態では、複数のコネクタを重ねて配置する構成としたが、単一のハウジングに、FPCを挿入可能な開口部を複数設ける構成としてもよい。さらに、そのハウジングを、複数の開口部がプリント基板の実装面の法線方向に並ぶ姿勢で、プリント基板に実装することにより、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0033】
また、図6Aの平面図及び図6Bの側面図に示すように、プリント基板10における第1のコネクタ21及び第3のコネクタ23の近傍に孔部11を設けてもよい。孔部11は、基板10を貫通している。孔部11を設けることにより、第3のコネクタ23へ第2のFPC32を挿入する際の作業性を向上することができる。すなわち、図5A及び図5Bに示す構成(孔部11が設けられていない基板10)では、第1のコネクタ21へ第1のFPC31を接続した後に、第3のコネクタ23へ第2のFPC32を接続する場合、第1のFPC31によって第3のコネクタ23の開口部23dが隠蔽されてしまう状態となるため、第3のコネクタ23へ第2のFPC32へ接続しにくくなる。そこで、図6A及び図6Bに示すように、プリント基板10に孔部11を設けることにより、プリント基板10の裏面側から孔部11に指や治具を挿入することができるので、第1のコネクタ21へ第1のFPC31を接続されている状態であっても、第2のFPC32を第3のコネクタ23に容易に接続することができる。具体的な挿入方法は、まず第2のFPC32を第1のFPC31とプリント基板10との間に配置し、第2のFPC32の先端が孔部11に重なる位置に配置し、プリント基板10の裏面側から孔部11に治具や指を挿入し、第2のFPC32の先端を治具や指で把持して開口部23d内へ移動させる。
【0034】
また、図7に示す第1のFPC31は、第1のFPC31の端子31aが配されている面の裏面に補強板31bを備えている。また、第2のFPC32は、端子32aが配されている面の裏面に補強板32bを備えている。補強板31b及び32bは、絶縁性を有する材料で形成されている。このような構成の第1のFPC31及び第2のFPC32をコネクタ20に接続する場合、補強板31bと補強板32bとが互いに対向する姿勢で第1のFPC31及び第2のFPC32をコネクタ20に接続する構成としてもよい。このような構成とすることにより、第1のFPC31及び第2のFPC32のうち少なくともいずれか一方が撓んでFPC同士が接触したとしても、両者が電気的に接することがないため、電気的ショート等の発生を防止することができる。
【0035】
また、図7に示す構成では、補強板31b及び32bが互いに対向する姿勢で第1のFPC31を第1のコネクタ21に接続し、第2のFPC32を第3のコネクタ23に接続する構成としたが、補強板31bが第2のFPC32の端子32aに対向する姿勢であってもよいし、補強板32bが第1のFPC31の端子31aに対向する姿勢であってもよい。これにより、第1のFPC31と第2のFPC32とが接触したとしても、端子31aと端子32aとの電気的ショートを防止することができる。
【0036】
また、本実施の形態におけるコネクタ20、第1のコネクタ21、第2のコネクタ22、および第3のコネクタ23は、本発明の接続装置の一例である。本実施の形態におけるプリント基板10は、本発明の基板の一例である。本実施の形態における孔部11は、本発明の貫通孔の一例である。本実施の形態における第1のFPC31、第2のFPC32は、本発明の外部配線の一例である。本実施の形態におけるハウジング21a、22a、23aは、本発明のハウジングの一例である。本実施の形態における端子21b、22b、23b、23cは、本発明の第1の端子の一例である。本実施の形態における開口部21c、22c、23d内に配されている端子は、本発明の第2の端子の一例である。本実施の形態における補強板31b、32bは、本発明の補強板の一例である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本願は、接続装置、電子機器に有用である。
【符号の説明】
【0038】
1 第1の筐体
2 第2の筐体
10 プリント基板
11 孔部
21 第1のコネクタ
22 第2のコネクタ
23 第3のコネクタ
31 第1のFPC
32 第2のFPC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に配されている導電パターンと外部配線とを電気的に接続可能な接続装置であって、
前記導電パターンに電気的に接続可能な第1の端子と、
前記外部配線に電気的に接続可能な第2の端子と、
前記第1の端子及び前記第2の端子を備えたハウジングとを備え、
前記ハウジングは、前記基板の法線方向に複数並べて配されている、接続装置。
【請求項2】
前記第1の端子は、前記基板の一方の面に電気的に接続されている、請求項1記載の接続装置。
【請求項3】
複数の前記ハウジングのうち、一方のハウジングに備わる第1の端子は前記基板の一方の面に電気的に接続され、他方のハウジングに備わる第1の端子は前記基板の他方の面に電気的に接続されている、請求項1記載の接続装置。
【請求項4】
外部配線と、
導電パターンを備えた基板と、
前記導電パターンと前記外部配線とを電気的に接続する接続装置とを備えた電子機器であって、
前記接続装置は、
前記導電パターンに電気的に接続可能な第1の端子と、
前記外部配線に電気的に接続可能な第2の端子と、
前記第1の端子及び前記第2の端子を備えたハウジングとを備え、
前記ハウジングは、前記基板の法線方向に複数並べて配されている、電子機器。
【請求項5】
前記基板は、
複数の前記ハウジングのうち前記基板に最も近い位置に配置されているハウジングに接続された前記外部配線に対向する部分に、貫通孔が形成されている、請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
前記外部配線は、基材と、前記基材の一方の面に形成された導電パターンと、前記基材の他方の面に配された補強板とを備え、
前記接続装置は、前記導電パターンと前記補強板とが対向する姿勢、または前記補強板同士が対向する姿勢で、前記外部配線を接続可能である、請求項4記載の電子機器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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