説明

接続部材と電線との接続構造及び電池モジュール

【課題】単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と電極端子間を接続する接続部材との接続や取り外しの作業性を向上させることが可能な接続部材と電線との接続構造及び電池モジュールを提供する。
【解決手段】正極及び負極の電極端子12A,12Bを有する複数の単電池11において隣り合う電極端子12A,12B間を接続する接続部材14と、電池ECUに連なる電圧検知用電線Wと、の接続構造であって、接続部材14に連なる第1端子部18と、第1端子部18が収容される第1ハウジング24と、を有する第1コネクタ23と、電圧検知用電線Wの端末部に接続される第2端子部31と、第2端子部31が収容される第2ハウジング34と、を有する第2コネクタ30と、を備え、第1コネクタ23と第2コネクタ30とのコネクタ嵌合により、接続部材14と電圧検知用電線Wとが電気的に接続されるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続部材と電線との接続構造及び電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車用の電池モジュールは、正極及び負極の電極端子を有する単電池が複数個並んで配列されており、隣り合う単電池の電極端子間がバスバー(接続部材)で接続されることにより複数の単電池が直列に接続される。
【0003】
下記特許文献1では、電極端子間を接続する接続部材及びこの接続部材に重ねられた電圧検知端子が、複数の単位ユニットに収容されており、これら単位ユニットを左右に並べて連結することで電池接続アセンブリが形成されている。そして、この電池接続アセンブリの接続部材及び電圧検知端子の貫通孔に電極端子を通し、電極端子を締結部材であるナット等で締結することで、電池接続アセンブリが複数の単電池に組み付けられる。
【0004】
この電池接続アセンブリの電圧検知端子に接続された電線は、溝部を通って電池ECUに延びており、電池ECUにて単電池の電圧が検知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−175928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1では、接続部材に重ねた電圧検知端子を締結部材で締結して固定しているため、今後、何らかの要因により、電池接続アセンブリの組み付け後に、電圧検知端子を取り外したり、再び取り付けたりする場合には、その都度、締結部材を緩めたり、締めつけるという煩雑な作業が必要になる。そのため、このような電圧検知端子の着脱作業についても予め作業性を向上させることが望ましい。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電極端子間を接続する接続部材と電線との接続や取り外しの作業性を向上させることが可能な接続部材と電線との接続構造及び電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、正極及び負極の電極端子を有する複数の単電池において隣り合う前記電極端子間を接続する接続部材と、前記単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と、の接続構造であって、前記接続部材に連なる第1端子部と、前記第1端子部が収容される第1ハウジングと、を有する第1コネクタと、前記電線の端末部に接続される第2端子部と、前記第2端子部が収容される第2ハウジングと、を有する第2コネクタと、を備え、前記第1コネクタと前記第2コネクタとのコネクタ嵌合により、前記接続部材と前記電線とが電気的に接続されるように構成されているところに特徴を有する。
【0009】
本構成によれば、電極端子間を接続する接続部材と、単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と、がコネクタ嵌合により電気的に接続されるため、接続部材と電線との接続や取り外しの作業性を向上させることが可能となる。
【0010】
上記構成の実施態様として以下の構成を有すれば好ましい。
・前記第1端子部は、前記接続部材と一体に形成された雄端子であり、前記第2端子部は、前記雄端子に接続される雌端子である。
このようにすれば、雄端子を接続部材と一体に形成することで、例えば、雌端子のような雄端子よりも複雑な構成を接続部材と一体に形成する場合と比較して接続部材と電線との接続構造を簡素化することが可能になる。
【0011】
・前記接続部材には、前記第1ハウジングを前記接続部材に対して固定する固定部が一体に形成されている。
このようにすれば、簡素な構成で第1ハウジングを接続部材に対して固定することが可能になる。
【0012】
・前記第1コネクタは、1個の前記第1ハウジングに隣り合う2個の接続部材のそれぞれに連なる2個の第1端子部が収容されている。
このようにすれば、2個の第1端子部が1個の第1ハウジングに収容されるため、接続部材と電線との接続構造を簡素化することが可能になる。
【0013】
本発明は、正極及び負極の電極端子を有する複数の単電池において隣り合う前記電極端子間を接続する接続部材と、前記単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と、が接続されてなる電池モジュールであって、前記接続部材に連なる第1端子部と、前記第1端子部が収容される第1ハウジングと、を有する第1コネクタと、前記電線の端末部に接続される第2端子部と、前記第2端子部が収容される第2ハウジングと、を有する第2コネクタと、を備え、前記第1コネクタと前記第2コネクタとのコネクタ嵌合により、前記接続部材と前記電線とが電気的に接続されるところに特徴を有する。
本構成によれば、電極端子間を接続する接続部材と、単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と、がコネクタ嵌合により電気的に接続されるため、電線との接続や取り外しの作業性を向上させることが可能となる。
【0014】
上記構成の実施態様として以下の構成を有すれば好ましい。
・前記第1端子部は、前記接続部材と一体に形成された雄端子であり、前記第2端子部は、前記雄端子に接続される雌端子である。
このようにすれば、雄端子を接続部材と一体に形成することで、例えば、雌端子のような雄端子よりも複雑な構成を接続部材と一体に形成する場合と比較して電池モジュールの構成を簡素化することが可能になる。
【0015】
・前記接続部材には、前記第1ハウジングを前記接続部材に対して固定する固定部が一体に形成されている。
このようにすれば、簡素な構成で第1ハウジングを接続部材に固定することが可能になる。
【0016】
・前記第1コネクタは、1個の前記第1ハウジングに隣り合う2個の接続部材のそれぞれに連なる2個の第1端子部が収容されている。
このようにすれば、2個の第1端子部が1個の第1ハウジングに収容されるため、電池モジュールの構成を簡素化することが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と電極端子間を接続する接続部材との接続や取り外しの作業性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の電池モジュールの一実施形態を示す斜視図
【図2】電池モジュールを示す平面図
【図3】電池モジュールを示す側面図
【図4】電池モジュールを示す正面図
【図5】接続部材にコネクタが接続された状態を示す斜視図
【図6】接続部材にコネクタが接続された状態を示す背面図
【図7】接続部材、第1ハウジング及び第2コネクタに分解された状態を示す斜視図
【図8】接続部材、第1ハウジング及び第2コネクタに分解された状態を示す正面図
【図9】接続部材、第1ハウジング及び第2コネクタに分解された状態を示す側面図
【図10】接続部材、第1ハウジング及び第2コネクタに分解された状態を示す背面図
【図11】接続部材を示す平面図
【図12】第1ハウジングを示す平面図
【図13】第1ハウジングを示す底面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態>
本発明の一実施形態を、図1ないし図13を参照しつつ説明する。
本実施形態の電池モジュール10は、図1に示すように、複数の単電池11を並べて構成された単電池群13を備えて構成されるものであり、この電池モジュール10は、例えば、電気自動車またはハイブリッド自動車等の駆動源として使用される。以下では、上下方向については図3を基準とし、前後方向については図2の下方を前方、上方を後方として説明する。
【0020】
(電池モジュール)
電池モジュール10は、図2に示すように、横並びに配列された8個(複数個)の単電池11からなる単電池群13と、隣り合う電極端子12A,12B間を接続する7個(複数個)の接続部材14と、外部の機器である電池ECUに接続される複数の電圧検知用電線W(本発明の構成である「電線」の一例)と、接続部材14と電圧検知用電線Wとを第1コネクタ23と第2コネクタ30とのコネクタ嵌合により接続する4個(複数個)のコネクタ35と、を備えて構成されている。
【0021】
各単電池11は、内部に図示しない発電要素が収容された扁平な直方体状の本体部の上面から垂直に突出する一対の電極端子12A,12Bを有する。
電極端子12A,12B(正極を12A,負極を12Bとして図示)は、外周にネジ溝を有するボルト状であって、本体部の前部及び後部に設けられている。
【0022】
各単電池11の極性(正負)の向きは、互いに隣り合う単電池11が逆向きになるように配置されており、これにより、互いに異極の電極端子12A,12Bが隣り合うように構成されている。これら複数の単電池11は図示しない保持板によって固定されている。
このように構成された単電池群13は電極端子12A,12Bが前後2列に並んでおり、各列に対して接続部材14を左右に並んで組み付けることにより、複数の単電池11が直列に接続される。
【0023】
(接続部材)
複数の接続部材14は、銅、銅合金、アルミニウム等の金属板材からなり、図7に示すように、コネクタ35を介して接続される隣り合う2個の接続部材14A,14Bが互いに対称となるように形成されている。
各接続部材14(14A,14B)は、共に、電極端子12A,12B間を接続する長方形状の平板部15と、平板部15に一体に形成されコネクタ35側に接続されるコネクタ接続部17とを備える。
平板部15には、左右一対の通し孔16,16が貫通形成されている。通し孔16,16は、やや左右方向に長い長円形状をなす。
【0024】
コネクタ接続部17は、平板部15の長辺(接続部材14の接続方向に沿う辺)側の角部のうち、隣り合う接続部材14A,14Bにおけるコネクタ接続部17同士互いに近付く側に設けられている。
コネクタ接続部17は、第1コネクタ23の雄端子となる第1端子部18と、第1コネクタ23の第1ハウジング24を固定するための固定部20とを有する。
【0025】
第1端子部18は、上方に突出する棒状の雄端子であって、その基端は、L字状に屈曲されて平板部15と面一に連なる板状部19とされている。
固定部20は、平板部15に面一に連なる板状部21と、板状部21からほぼ直角に屈曲された板状の固定片22とからなる。固定片22の先端部の角部は、テーパ状に切り欠かれている。
【0026】
(電圧検知用電線)
電圧検知用電線Wは、導体部の周囲を絶縁被覆(絶縁層)で覆って構成されている。本実施形態においては、図2に示すように、2本の被覆電線が一体に形成された電圧検知用電線Wが端末部において2本に分けられており、それぞれ第2コネクタ30側に接続されている。
電圧検知用電線Wは、左右方向の一方の側に導出されて、外部の機器である電池ECU(図示しない)に導かれる。この電池ECUは、マイクロコンピュータ、素子等が搭載されたものであって、単電池11の電圧・電流・温度等の検知、各単電池11の充放電コントロール等を行うための機能を備えた周知の構成のものである。
【0027】
(コネクタ)
複数のコネクタ35は、第1コネクタ23と、第1コネクタ23と嵌合する第2コネクタ30とを備えている。以下では、コネクタ35の前後方向については、手前側の列に取り付けられたコネクタ35の向きを基準として説明する。
(第1コネクタ)
第1コネクタ23は、図7に示すように、各接続部材14に連なる2個(複数個)の第1端子部18と、2個の第1端子部18が収容される1個の第1ハウジング24とを有する。
【0028】
第1ハウジング24は、角筒状に上方に開口する筒状部25と、筒状部25の下方において幅方向に段差状に拡径された基部26とを備える。
筒状部25の内側には、棒状の第1端子部18が突出している。
筒状部25の内壁には、図12に示すように、第2コネクタ30のロック部37と係合して両コネクタ23,30をロック状態に保つ被ロック部25Aが設けられている。
基部26は、筒状部25を閉塞する奥壁26Aを有しており、この奥壁26Aには、第1端子部18が挿通される端子挿通孔27が貫通形成されている。
【0029】
また、基部26の底面側には、図12に示すように、固定片22が圧入される圧入孔28(圧入溝)が開口している。圧入孔28は、固定片22を底面側から圧入可能な大きさ及び深さで開口している。そして、固定片22が圧入孔28に圧入されて固定されることで、第1ハウジング24と接続部材14との間が相対的に位置決めされる。
【0030】
(第2コネクタ)
第2コネクタ30は、図6に示すように、電圧検知用電線Wの端末部に接続された2個(複数個)の第2端子部31と、2個の第2端子部31が収容される第2ハウジング34とを有する。
第2端子部31は、雌型の端子(雌端子)であって、第1端子部18と接続される端子接続部32と、端子接続部32に連なり電圧検知用電線Wが接続される電線接続部33とを備える。
【0031】
端子接続部32は、箱形の角筒部の内部に、弾性変形可能な折り返し片が設けられており、角筒部の内部に第1端子部18が進入すると、第1端子部18が折り返し片に当接して折り返し片を弾性変形させ、その弾性力で第1端子部18と第2端子部31との間に接触圧を生じさせて電気的に接続する。
電線接続部33は、電圧検知用電線Wの端末部において絶縁被覆(絶縁層)を剥ぎ取り露出させた導体を圧着等の公知の接続手段により接続している。
【0032】
第2ハウジング34は、第1ハウジング24の筒状部25に嵌め入れられる嵌入部40と、嵌入部40の上端から鍔状に張り出し、作業者が摘むことが可能な摘み部36と、第1ハウジング24の被ロック部25Aにロックされるロック部37(図7)とを有する。
ロック部37は、ロックアーム38と、ロックアーム38の外面に設けられ第1ハウジング24の被ロック部25Aに係合してロック状態とするロック凸部39とを備えており、ロックアーム38を撓ませることにより、ロック状態の解除を行う。
【0033】
次に、電池モジュール10の組み付けについて説明する。
各接続部材14の各通し孔16,16を単電池群13の隣り合う電極端子12A,12Bに挿通する。そして、隣り合う2個の接続部材14に対して1個の第1ハウジング24を、一対の端子挿通孔27に2個の第1端子部18が挿通され一対の圧入孔28に2個の固定片22が圧入されるように組み付ける作業を順番に行う。これにより、4個(複数)の第1コネクタ23が形成される。
【0034】
次に、電圧検知用電線Wの端末部に設けられた第2コネクタ30を第1コネクタ23に嵌合させる。これにより、両コネクタ23,30がロック部37と被ロック部25Aによりロック状態となるとともに、接続部材14と電圧検知用電線Wとが第1端子部18及び第2端子部31を介して電気的に接続される(図1)。そして、電極端子12A,12Bをナットで締結して各接続部材14を単電池群13に固定することにより、電池モジュール10が形成される。
なお、電池モジュール10の組み付け方法は、上記方法に限らず、例えば、接続部材14と第1ハウジング24とを組み付けて接続部材14と一体になった第1コネクタ23を複数形成した後に、この複数の第1コネクタ23と一体の接続部材14を単電池群13に組み付けるようにすることも可能である。
【0035】
上記実施形態の構成によれば、以下の作用・効果を奏する。
(1)正極及び負極の電極端子12A,12Bを有する複数の単電池11において隣り合う電極端子12A,12B間を接続する接続部材14と、電池ECU(単電池11の状態を検知するための機器)に連なる電圧検知用電線W(電線)との接続構造及び電池モジュール10であって、接続部材14に連なる第1端子部18と、第1端子部18が収容される第1ハウジング24と、を有する第1コネクタ23と、電圧検知用電線Wの端末部に接続される第2端子部31と、第2端子部31が収容される第2ハウジング34と、を有する第2コネクタ30と、を備え、第1コネクタ23と第2コネクタ30とのコネクタ嵌合により、接続部材14と電圧検知用電線Wとが電気的に接続されるように構成されている。
【0036】
本実施形態によれば、電極端子12A,12B間を接続する接続部材14と、電池ECUに連なる電圧検知用電線Wと、がコネクタ嵌合により電気的に接続されるため、接続部材14と電圧検知用電線Wとの接続や取り外しの作業性を向上させることが可能となる。
【0037】
(2)第1端子部18は、接続部材14と一体に形成された雄端子であり、第2端子部31は、雄端子に接続される雌端子である。
このようにすれば、雄端子を接続部材14と一体に形成することで、例えば、雌端子のような雄端子よりも複雑な構成を接続部材14と一体に形成する場合と比較して接続部材14と電圧検知用電線Wとの接続構造や電池モジュール10を簡素化することが可能になる。
【0038】
(3)接続部材14には、第1ハウジング24を接続部材14に対して固定する固定部20が一体に形成されている。
このようにすれば、簡素な構成で第1ハウジング24を接続部材14に対して固定することが可能になる。
【0039】
(4)第1コネクタ23は、1個の第1ハウジング24に隣り合う2個の接続部材14のそれぞれに連なる2個の第1端子部18が収容されている。
このようにすれば、2個の第1端子部18が1個の第1ハウジング24に収容されるため、接続部材14と電圧検知用電線Wとの接続構造や電池モジュール10を簡素化することが可能になる。
【0040】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、2個の接続部材14に対して1個のコネクタ35が接続される構成であったが、これに限られず、1個、又は、3個以上の接続部材14に対して1個のコネクタ35が接続されるようにしてもよい。
【0041】
(2)電池モジュール10を構成する単電池11の数については、上記実施形態の個数に限られず、7個以下、又は9個以上とすることも可能である。また、第1コネクタ23の個数についても、単電池11の数に応じて適宜個数を変更することができる。また、必ずしも全ての2個の接続部材14に対応させて1個の第1ハウジング24を設けなくてもよい。例えば、1個の接続部材14に1個の第1ハウジングを設けるものと2個の接続部材14に1個の第1ハウジング24を設けるものとの双方を有するようにしてもよい。
【0042】
(3)上記実施形態では、第1端子部18を雄型とし、第2端子部31を雌型としたが、これに限らず、第1端子部を雌型とし、第2端子部を雄型としてもよい。
(4)上記実施形態では、電極端子12A,12Bに接続部材14を挿通してナットで締結する構成であったが、これに限らず、単電池11がナット型の電極端子12A,12Bを備える構成とし、ボルトをナット型の電極端子12A,12Bに締結するようにしてもよい。
【0043】
(5)上記実施形態では、第2コネクタ30は、単電池の電圧を検知するための電圧検知用電線Wに接続されていたが、電圧を検知するものに限らず、単電池11の状態(例えば電流や温度等)を検知するための電線に接続されるコネクタに本発明を適用することも可能である。
(6)上記実施形態では、接続部材14は、異極の電極端子12A,12Bを接続(直列接続)するものとしたが、これに限られず、同極の電極端子12A(12B)を接続(並列接続)するものでもよい。例えば、上記実施形態の電池モジュール10に更に別の単電池11を並列接続し、この並列接続における同極の電極端子12A(12B)を複数の接続部材で接続し、その接続部材と電線とをコネクタで接続するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
10…電池モジュール
11…単電池
12A,12B…電極端子
13…単電池群
14(14A,14B)…接続部材
17…コネクタ接続部
18…第1端子部
20…固定部
22…固定片
23…第1コネクタ
25…筒状部
26…基部
27…端子挿通孔
28…圧入孔
30…第2コネクタ
31…第2端子部
34…第2ハウジング
35…コネクタ
W…電圧検知用電線(電線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極及び負極の電極端子を有する複数の単電池において隣り合う前記電極端子間を接続する接続部材と、前記単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と、の接続構造であって、
前記接続部材に連なる第1端子部と、前記第1端子部が収容される第1ハウジングと、を有する第1コネクタと、
前記電線の端末部に接続される第2端子部と、前記第2端子部が収容される第2ハウジングと、を有する第2コネクタと、を備え、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとのコネクタ嵌合により、前記接続部材と前記電線とが電気的に接続されるように構成されている接続部材と電線との接続構造。
【請求項2】
前記第1端子部は、前記接続部材と一体に形成された雄端子であり、前記第2端子部は、前記雄端子に接続される雌端子である請求項1に記載の接続部材と電線との接続構造。
【請求項3】
前記接続部材には、前記第1ハウジングを前記接続部材に対して固定する固定部が一体に形成されている請求項1又は請求項2に記載の接続部材と電線との接続構造。
【請求項4】
前記第1コネクタは、1個の前記第1ハウジングに、隣り合う2個の接続部材のそれぞれに連なる2個の第1端子部が収容されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の接続部材と電線との接続構造。
【請求項5】
正極及び負極の電極端子を有する複数の単電池において隣り合う前記電極端子間を接続する接続部材と、前記単電池の状態を検知するための機器に連なる電線と、が接続されてなる電池モジュールであって、
前記接続部材に連なる第1端子部と、前記第1端子部が収容される第1ハウジングと、を有する第1コネクタと、
前記電線の端末部に接続される第2端子部と、前記第2端子部が収容される第2ハウジングと、を有する第2コネクタと、を備え、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとのコネクタ嵌合により、前記接続部材と前記電線とが電気的に接続される電池モジュール。
【請求項6】
前記第1端子部は、前記接続部材と一体に形成された雄端子であり、前記第2端子部は、前記雄端子に接続される雌端子である請求項5に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記接続部材には、前記第1ハウジングを前記接続部材に対して固定する固定部が一体に形成されている請求項5又は請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記第1コネクタは、1個の前記第1ハウジングに隣り合う2個の接続部材のそれぞれに連なる2個の第1端子部が収容されている請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の電池モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−93227(P2013−93227A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234947(P2011−234947)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】