説明

推力要素を有する運搬装置

推力要素(2)を有する運搬装置(1)において、推力要素(2)の各々はそれぞれ、少なくとも1つのローラ要素(3)および少なくとも1つのスペーサ体(4)を備え、少なくとも1つのスペーサ体(4)は、互いにある距離をおいて運搬装置内で互いの後に続く推力要素(2)を維持するように設計される。そうする際に、運搬方向に連続する推力要素(2)は第1の端から第2の端に延在し、第1の端の区域内の推力要素(2)は、少なくとも1つのローラ要素(3)によって運搬軌道(7)に対して可動に支持される。第2の端の区域内の推力要素(2)は、隣接する推力要素(2)上に支持され、連続する推力要素(2)は、圧縮下でのみ互いに対して荷重をかけることができ、引張下ではできない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は運搬技術の分野に関し、特に、請求項1の包括的な用語(プリアンブル)に従った推力要素を有する運搬装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
同種の要素のベルトまたはチェーンを備える公知の運搬システムの場合、ベルトまたはチェーンの長さを運搬装置の長さに常に適合させる必要がある。ベルトまたはチェーンを運搬装置に装着し、続いて接続して循環装置を形成し、次にぴんと張る必要がある。ベルト状の運搬装置の場合、それに加えて、運搬されるべき物体を受けるためにできる限り平坦な表面を形成する必要がある。さらに、設備を動かすために用いられる力はできる限り小さくあるべきである。
【0003】
WO 2004/063059 A1には、圧縮可能な要素を介在させる剛性薄板を押したり引いたりすることによって運搬する運搬システムが説明されている。圧縮可能な要素は運搬方向に予め張力をかけられ、すなわち部分的に圧縮され、運搬システムに間隙が全く発生することなくカーブの周りを案内され得る。薄板は横方向に突き出た歯を備えているため、駆動手段の対応した形状の歯によって駆動され得る。
【0004】
FR 143 262には、それぞれが軸を中心に回転可能ないくつかの対のローラを備える、迅速かつ簡単に利用可能な運送補助器具が説明されている。軸は、可撓性ベルトによって中央でともに接続される。端において、軸はそれぞれ、ローラよりも直径が大きいホイールを備える。この運送補助器具はいずれの種類の軌道においても設計され得、ローラが荷重用転がり面として作用する。ホイールによってこの運送補助器具をずらすことも可能である。
【0005】
WO 2005/113 391およびWO 2005/113392には、運搬システムではないが、ころ軸受が開示されている。これらの中には高荷重を受けるための循環ローラが存在する。これらのローラは楕円形のローラ体を中心に回転し、自身に沿って走る物体によって互いに間隔をあけられている。従来のころ軸受の場合のように、ローラは一方ではローラ体の上から転がっていき、他方では対応体の上を転がることによって、ローラ体と対応体との間の荷重力を吸収する。
【0006】
いずれの公知の運搬装置も、必要な特徴を備えていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の説明
本発明の目的は、高い力の伝動を可能にし、特定的な適合作業を全く必要とせずに単純な態様で組立可能な、冒頭で言及した種類の推力要素を有する運搬装置を作製することである。本発明のさらなる目的は、間隙を全く有しない平坦な荷重面を備え、高荷重を吸収可能な運搬装置を作製することである。本発明のさらなる実施例では、カーブの周りに高い力を伝動するための駆動装置として利用可能な運搬装置を作製する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の特徴部分の特徴を有する推力要素を有する運搬装置によって達成される。
【0009】
推力要素を有する運搬装置においては、各推力要素はそれぞれ少なくとも1つのローラ要素および少なくとも1つのスペーサ体を備え、少なくとも1つのスペーサ体は、運搬装置内で互いの後に続く推力要素どうしの間隔をあけるように設計される。その際に、互いの後に続く推力要素は運搬方向に第1の端から第2の端に延在し、第1の端の区域内の推力要素は、少なくとも1つのローラ要素によって運搬軌道に対して可動に支持される。第2の端の区域では、推力要素の各々はそれぞれ、後に続く推力要素上に支持される。互いの後に続く推力要素は、圧縮下でのみ互いに対して荷重をかけることができ、引張下ではそうできない。
【0010】
推力要素はしたがってともに結合されておらず、推力を伝動可能であるに過ぎない。換言すれば、推力要素は互いにばらばらであり、互いに押されない限り、互いから離れるように移動することができる。このため、推力要素を個々に製造および提供することが可能である。運搬装置の生産時、推力要素は運搬軌道に1つずつ充填される。ベルトまたはチェーンの長さを運搬軌道の長さとぴったり合わせる必要はない。たとえば、単にできる限り多くの推力要素が充填される。その際に、すべての他の推力要素が互いに押されると、通常の場合は2つの推力要素間に間隙が依然として残ることになる。推力要素の連なりを駆動するとき、それらはともに押され、この種類の間隙は駆動装置のすぐ前方に発生するのみであり得る。この間隙が、問題とならない区域内にあるような態様で運搬装置を設計することが可能である。
【0011】
推力要素は、推力要素の連なりを駆動するのに必要な力を低減させるローラ要素を備える。推力要素は、たとえば推力要素の一部であるローラによって、両端において運搬軌道に対して直接に支持されているわけではなく、一端においてのみ支持される。他端において、推力要素は、隣接する(前のまたは後ろの)推力要素を通じて間接的に運搬軌道に対して支持される。推力要素は一端でしか支持されず、推力要素は相互に互いを支持するため、多軸のものと比べて転がり抵抗が低く維持される。駆動装置は、推力要素のローラ要素および/またはスペーサ体および/または支持要素に係合することが可能である。このために、本発明の好ましい実施例では、これらにはカム(Nocken)またはアクチュエータ(Mitnehmern)が装備される。
【0012】
本発明の好ましい実施例では、ローラ要素または複数のローラ要素は、共通の幾何学的軸を中心に少なくとも1つのスペーサ体に対して回転可能である。これはしたがって、推力要素の第1の端において支持される2つ以上のローラが互いに同軸であることを意味する。「共通の幾何学的軸」は換言すれば、幾何学的な意味で同一の回転軸を中心にローラ要素が回転可能であることを意味する。この回転軸は、互いに整列した別個の物理的な軸要素によって、またはそうでなければ共通の物理的な軸もしくは共通のシャフトによって形成され得る。推力要素の各々はしたがって単一の軸しか備えておらず、これを中心にそのローラ要素が回転し、また逆も同様に、推力要素はローラ要素に対してこの軸を中心に回転可能である。
【0013】
本発明の他の好ましい実施例では、ローラ要素は1つよりも多い幾何学的軸を備える。好ましくは、それぞれ平行な軸を有する2つのローラが推力要素の第1の端に配置され、軸方向に垂直な方向に互いに間隔をあけられる。その際に、2つのローラは好ましくは同一平面内で回転する。ローラは、ローラを有する推力要素を囲み、かつそれらが第1の端で転がるのを支持する運搬軌道内を走る。ここでも、第2の端の推力要素はそれぞれ、隣接する推力要素の第1の端に対して確実に係合して押される。第1の端と第2の端との間に推力要素は支持区域を備え、これは、通常転がっていく間に、完全にではないがほぼ運搬軌道まで上方に延在する。推力要素が互いから離れるように移動させられる状態では、推力要素はわずかに捩じれて、運搬軌道上で摺動するのを支持される。推力要素は限られ
た範囲内でしか捩じれないため、それぞれの隣接する推力要素によって再びともに押されることによって正確な位置に押し戻される。
【0014】
ローラの幾何学的軸が1つしかない実施例にも同一のことが当てはまる。ともに押されていない2つの推力要素間に間隙が生ずると、推力要素は重力に基づいて、または他の力に基づいて、この軸を中心に回転することになる。推力要素が再びともに押されると、推力要素は互いに対して正確な位置に必ず再び到達する。このために、運搬軌道は、スペーサ体を大まかに案内するための案内手段を備える。これらの案内手段は、推力要素またはスペーサ体のみが正確な位置から捩じれ過ぎるのを防止する。
【0015】
本発明の好ましい実施例では、スペーサ体は、円筒の表面または球面の区分として形づくられた推進伝動面を備え、円筒軸は軸とそれぞれ一致し、球の中心はそれぞれの推力要素の軸上に位置する。このため、運搬軌道のカーブの周りを推力要素が移動するときに、推力要素の軸間の距離が全く変化することなくスペーサ体が相互に捩じれることが可能となる。
【0016】
本発明のさらなる好ましい実施例では、推力要素はそれぞれ物体を運搬するための搬送要素を備える。これを用いて、物体がたとえば搬送要素の平坦な表面上に置かれる、物体を運搬するための運搬装置を作ることが可能である。
【0017】
本発明のさらなる好ましい実施例では、搬送要素は、互いに対応する連続する推力要素によって形成され、推力要素がカーブの周りを移動させられると、搬送要素は互いに摺動しながら移動し、搬送要素の荷重面は、物体を運搬するための表面をともに形成する。この種類の運搬面はコンベアベルトと同様であるが、全くたるむことなく、ベルトを通して支持ローラが知覚できることもなく、耐負荷能力はずっと高い。
【0018】
本発明の他の好ましい実施例では、搬送要素は物体を時折保持するための手段、たとえば把持具を備える。
【0019】
本発明のさらなる好ましい実施例では、推力要素は駆動ホイールによって駆動され、それら自身もまた動力取出ホイールを駆動する。これらのホイールの間に、推力要素の運搬軌道は如何なる種類の進路も本質的に備え得る。したがって、駆動および動力取出の軸の位置を自由に選択できる、高い力を伝動するための伝動装置を実現することが可能である。
【0020】
従属項からのさらなる好ましい実施例が以下に続く。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、添付の図面に図示される実施例の好ましい例に基づいて本発明の目的をより詳細に説明する。
【0022】
図面において利用した参照符号およびそれらの意義を、参照符号の一覧でまとめて列挙する。原則として図面において同一の箇所には同一の参照符号が付されている。
【0023】
発明を実現するための方法
図1〜図3は、本発明の第1の実施例に従った推力要素2の異なる図を示す。推力要素2は搬送要素6、2つのローラ3および2つのスペーサ体4を備える。運搬方向に見ると、搬送要素6は推力要素2の中央に配置され、搬送要素6の左および右にはそれぞれ、ローラ3およびスペーサ体4が軸5を中心に回転可能に配置される。ローラ3は、軸5を中心に完全におよび連続的に回転可能である。スペーサ体4は、少なくとも、スペーサ体4
が撓みホイールまたは駆動ホイール8の周りを走るときに互いに接触し続ける程度にまで、軸5を中心に回転可能である。この実施例は、限定されないがとりわけ、その曲率軸が軸5と平行して延在する軌道に好適である。
【0024】
スペーサ体4はやや長く、運搬方向に延在し、円筒表面の区分として形づくられた推進伝動面12を備え、円筒軸は軸5と一致する。搬送要素6は、円筒表面の区分として形づくられた第1の接触面14を備え、この円筒軸も軸5と一致する。推進伝動面12の場合の円筒半径は第1の接触面14の場合よりわずかに大きい。さらに、搬送要素6は、軸5に対して第1の接触面14に対向し、かつ第1の接触面14のネガとして形づくられた第2の接触面15を備える。
【0025】
推力要素2間の力はしたがって、わずかにより大きいスペーサ体4を通して伝動される。連続する搬送要素6は、対応した形状(ポジ/ネガ)の円筒表面で互いにわずかに接触し、推力要素2が互いに押される限り、互いを相互に支持する。荷重面16は、運搬される物体の荷重を吸収し、軸5およびローラ3を通してそれを案内体10に伝動する。駆動力および荷重力はしたがって、別個の要素を通して伝動される。
【0026】
図4は、運搬装置1内の図1〜図3の推力要素2の連なりを示す。推力要素2は、駆動ホイール8または動力取出ホイールとしても作用可能な撓みホイールの上を案内される。ここで、駆動ホイール8の軸は推力要素2の軸5と平行して延在する。駆動ホイール8による撓み中に、スペーサ体4は互いに回転し、推進伝動面12で互いに転がっていき、これによる軸5間の距離は同一のままである。さらに、搬送要素6は自身の接触面14、15上で互いに摺動するので、搬送要素6間に間隙は生じない。
【0027】
図5は、この実施例における駆動8とローラ3との噛み合いを示す。スペーサ体4および搬送要素6のサイズおよび駆動ホイール8内の凹部9の間隔は、好適な形状の凹部9にローラ3がそれぞれ入るような態様で互いに合わせられる。凹部9内のローラ3によって、推力要素2はさらに、かつ運搬装置1中を押される。
【0028】
図6は、この運搬装置1の中の断面を示す。既述の要素に加えて、ここでは案内体の中の循環溝として運搬軌道7が示され、運搬軌道7内をローラ3が走る。スペーサ体4は、軸5に対するスペーサ体4の捩じれを制限する、運搬軌道7内の案内面13間に導かれる。また、駆動ホイール8は、推力要素2の両側でローラ3に係合する2つの平行円板を備えることも示される。
【0029】
本発明のさらなる実施例では、第1の接触面14および第2の接触面15は2方向にカーブしている。たとえば、それらはそれぞれ、球面またはトーラスもしくは三次元楕円体の表面の区分を形成する。これにより、搬送要素6は2本の軸を中心に互いに捩じれることができる。どの軸を中心に相互の捩じれが起こるかに依存して、一方または他方の形状を選択する必要がある。その際に、2つの表面の完璧で確実なロックが常に保証され得るとは限らず、場合によっては、小さな移動について十分に正確な確実なロックしか保証されない。特に、荷重面16が連続して移行していく場合にこの点について保証されると、間隙のないできる限りスムーズな移行となる。
【0030】
本発明のさらなる実施例では、推力要素2は2つよりも多いローラ3、および/または細分された搬送要素6を備える。たとえば、図2の実施例では、より高い力を吸収するために軸5の中央にさらなるローラが配置され得る。搬送要素6も、いくつかの個々の部分からなり得る。これらは全体で、不連続のまたは複数部分の第1の接触面14、第2の接触面15および荷重面16を形成する。より高い荷重力を吸収するために、図6に従っていくつかの軌道を横に配置することも可能である。
【0031】
図7は、本発明のさらなる実施例における2つの推力要素2を示す。運搬方向に見た推力要素2は、推力要素2の中央の単一のスペーサ体4、ならびにスペーサ体4の左および右の各々にそれぞれ、軸5を中心に回転可能に配置されるローラ3を備える。
【0032】
スペーサ体4はやや長く、その一方がそれぞれ球面の区分として形づくられた推進伝動面12を備え、球の中心は軸5上に位置する。他方の推進伝動面12は軸5からある距離をおいて配置され、同一半径の球形のシェルの形状である。この実施例はしたがって、限定されないがとりわけ、その曲率軸が軸5と平行しておよび/または垂直に延在する軌道に好適である。
【0033】
ローラ3は軸5上に個々に支持され得るか、またはそうでなければ、スペーサ体4を貫く共通のシャフト上に固定され得る。本発明の好ましい実施例では、ローラ3はそれぞれホイールフランジ、すなわち、横方向の案内用に半径がより大きくかつ傾斜フランク17を有する区分を備える。これにより、鉄道の場合と同様に、ローラ3は、その曲率軸が推力要素2の軸5に垂直に延在するカーブの周りを押され得る。ローラ上のホイールフランジの代わりに、スペーサ体4および/または案内体10は横方向の案内用手段、たとえば溝または突き出た要素を備えることも可能である。横方向の案内用に、ローラは溝を備え、および/または膨らませる(bombiert)、すなわち樽と同様の形状であることも可能である。
【0034】
図8〜図10は、図7の推力要素2を有する伝動装置のさまざまな図および断面を示す。ここで、運搬装置1はしたがって、さらなる物体を運搬するようには作用せず、むしろ循環する運搬軌道7の周りを推力要素2自身を運搬するように、および推力要素2を通した力伝動のために作用する。ここにおいて、撓みホイールの一方が駆動ホイール8として、他方が動力取出ホイール18として利用される。しかし、駆動/動力取出の機能は交換可能である。本発明の他の実施例では、駆動ホイール8と動力取出ホイール18とは半径が異なる。
【0035】
図8は側面図を示し、図9は駆動ホイール8または動力取出ホイール18の区域内の断面を示し、図10はその間に位置する区域内の断面を示す。図10において、運搬軌道7の壁がどのように案内面13として作用するかが明らかである。2つの推力要素2間に間隙が発生した場合、スペーサ体4は、開放端、すなわち、軸5からある距離をおいた端が案内面13に隣接するまでしか捩じれることができない。後で間隙が埋められると、推力伝動の場合に通常であるように、後に続く推力要素2の推進伝動面12がスペーサ体4を中央位置に再び押す。
【0036】
図11〜図14は、さらなる伝動装置のさまざまな図および断面を示す。動作原理は図8〜図10に従った実施例の場合と同一であるが、ここでは2本の異なる曲率軸の周りの案内が図示される。駆動ホイール8および動力取出ホイール18の軸はしたがって互いに平行でない。図11は伝動装置の側面図を示し、図12は上からの部分図を示し、図13は撓みまたは動力取出ホイール18の区域内の断面を示し、図14はその間に位置する区域内の断面を示す。原理上は、推進推力要素2を有するこの種類の伝動装置を、駆動ホイール8および動力取出ホイール18が推力要素自身に係合する、ローラ3を有しない推力要素2を用いても実現可能である。
【0037】
図15は、搬送要素6を有する推力要素2を有する運搬装置1の一部を図示する。搬送要素6はスペーサ体4に固定されるか、またはそれと一体に構成される。案内体10は循環スロットを備え、これを通して搬送要素6が外側に延在する。本発明の好ましい実施例では、運搬軌道7は、軸5に垂直な1本の軸の周りをカーブしているに過ぎない。運搬軌
道7は原理上は、全方向における任意の三次元曲率およびそれぞれのトーションの捩れを備えることも可能である。スペーサ体4は、その円筒軸が曲率軸と平行して延在する円筒形の推進伝動面12を備え、搬送要素6は、これも円筒軸を有して円筒形状の、曲率軸と平行な第1の接触面14を備える。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施例に従った推力要素を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に従った推力要素を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例に従った推力要素を示す図である。
【図4】運搬装置内の図1〜図3の推力要素の連なりを示す図である。
【図5】この運搬装置内の駆動装置とローラとの噛み合わせを示す図である。
【図6】この運搬装置の中の断面を示す図である。
【図7】本発明のさらなる実施例における2つの推力要素を示す図である。
【図8】図7の推力要素を有する伝動装置を示す図である。
【図9】図7の推力要素を有する伝動装置の断面を示す図である。
【図10】図7の推力要素を有する伝動装置の断面を示す図である。
【図11】さらなる伝動装置を示す図である。
【図12】さらなる伝動装置を示す図である。
【図13】さらなる伝動装置の断面を示す図である。
【図14】さらなる伝動装置の断面を示す図である。
【図15】搬送要素を有する推力要素を有する運搬装置の一部を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1 運搬装置、2 推力要素、3 ローラ、4 スペーサ体、5 軸、6 搬送要素、7 運搬軌道、8 駆動ホイール、9 凹部、10 案内体、11 駆動シャフト、12
推進伝動面、13 案内面、14 第1の接触面、15 第2の接触面、16 荷重面、17 フランク、18 動力取出ホイール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個々の推力要素(2)を運搬するための運搬装置(1)であって、
各推力要素(2)はそれぞれ少なくとも1つのローラ要素(3)および少なくとも1つのスペーサ体(4)を備え、
前記少なくとも1つのスペーサ体(4)は、前記運搬装置(1)内で互いの後に続く推力要素(2)どうしの間隔をあけるように設計され、
運搬方向における連続する推力要素(2)は第1の端から第2の端に延在し、
前記第1の端の区域内の前記推力要素(2)は、運搬軌道(7)に対して前記少なくとも1つのローラ要素(3)によって可動に支持され、
前記第2の端の区域内の前記推力要素(2)は、後に続く推力要素(2)上に支持され、
互いに対して連続する推力要素(2)は圧縮を付与し得るのみであり、引張を付与し得ないことを特徴とする、運搬装置(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのスペーサ体(4)に対する前記ローラ要素または複数の前記ローラ要素(3)は、厳密に1つの共通の幾何学的軸(5)を中心に回転可能であることを特徴とする、請求項1に記載の運搬装置(1)。
【請求項3】
前記スペーサ体(4)は、円筒表面または球面の区分として形づくられた推進伝動面(12)を備え、円筒軸は前記軸(5)とそれぞれ一致し、球の中心は前記軸(5)上に位置することを特徴とする、請求項1または2に記載の運搬装置(1)。
【請求項4】
前記推力要素(2)を運搬するように設計され、運搬軌道(7)に沿って前記推力要素(2)を押す駆動手段(8)を備え、
前記駆動手段(8)は、前記推力要素(2)、特に前記ローラ要素(3)および/または前記スペーサ体(4)に係合する、請求項1から3のいずれかに記載の運搬装置(1)。
【請求項5】
前記運搬軌道(7)は、前記スペーサ体(4)を大まかに案内するための案内手段(13)を備え、これにより、推力要素(2)が互いに新たに移動する間に互いから離れるように移動した場合に、前記スペーサ体(4)は推進伝動のための正確な位置を達成し、この位置で互いの上に支持されることを特徴とする、請求項4に記載の運搬装置(1)。
【請求項6】
前記推力要素(2)はそれぞれ物体を運搬するための搬送要素(6)を備える、請求項1から5のいずれかに記載の運搬装置(1)。
【請求項7】
連続する推力要素(2)の前記搬送要素(6)は互いに対応した形状であり、
前記推力要素(2)がカーブの周りを移動するとき、前記搬送要素(6)は互いに向かって移動し、前記搬送要素(6)の荷重面(16)は物体を運搬するための表面をともに形成することを特徴とする、請求項6に記載の運搬装置(1)。
【請求項8】
前記搬送要素(6)は、円筒表面または球面の区分として形づくられた第1の接触面(14)を備え、円筒軸は前記軸(5)とそれぞれ一致し、球の中心は前記軸(5)上に位置し、
前記搬送要素(6)は、前記軸(5)に対して前記第1の接触面(14)に対向して位置し、かつ前記第1の接触面(14)のネガとして形づくられた第2の接触面(15)を備えることを特徴とする、請求項7に記載の運搬装置(1)。
【請求項9】
前記搬送要素(6)の前記第1の接触面(14)および前記スペーサ体(4)の少なく
とも一方側の前記推進伝動面(12)は円筒形状であり、同一の円筒軸を備え、
前記推進伝動面(12)の場合の円筒半径は前記第1の接触面(14)の場合よりわずかに大きい、請求項8に記載の運搬装置(1)。
【請求項10】
運搬方向に見ると、前記搬送要素(6)は前記推力要素(2)の中央に配置され、前記搬送要素(6)の左および右にはそれぞれ、ローラ(3)およびスペーサ体(4)が前記軸(5)を中心に回転可能に配置されることを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載の運搬装置(1)。
【請求項11】
運搬方向に見ると、スペーサ体(4)は前記推力要素(2)の中央に配置され、前記スペーサ体(4)の左および右にはそれぞれ、ローラが前記軸(5)を中心に回転可能に配置されることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の運搬装置(1)。
【請求項12】
前記スペーサ体(4)の前記推進伝動面(12)は一方側では球面の形状であり、他方側では球形のシェルの形状であり、前記球面の中心はそれぞれ前記軸(5)上に位置することを特徴とする、請求項11に記載の運搬装置(1)。
【請求項13】
前記ローラ(3)はそれぞれ、横方向の案内用の傾斜フランク(17)を有する区分を備えることを特徴とする、請求項11または12に記載の運搬装置(1)。
【請求項14】
前記運搬装置(1)は、駆動手段(8)から動力取出手段(18)へ力を伝動するための伝動装置として設計され、
推力要素(2)のセットは、循環運搬軌道(7)の周りを前記運搬装置(1)中を案内され、前記推力要素(2)は、そうする際に時々、前記駆動手段(8)および前記動力取出手段(18)に係合していることを特徴とする、請求項11から13の1つに記載の運搬装置(1)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれかに記載の前記運搬装置(1)内での利用のための、推力要素(2)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2009−523111(P2009−523111A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549737(P2008−549737)
【出願日】平成19年1月8日(2007.1.8)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000009
【国際公開番号】WO2007/079603
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(506314379)ベー・エル・ハー・バルター・ライスト・ホウルディング・アクチェンゲゼルシャフト (11)
【氏名又は名称原語表記】WRH WALTER REIST HOLDING AG
【Fターム(参考)】