説明

推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置

【課題】従来のようにターゲットからの反射光を利用せずに距離の計測やシールド掘進機の位置や姿勢の確認ができ、中間計測機に傾斜計等を搭載しやすい構成とし、更に中間計測機の埋設管内での移動がスムースにできるシールド掘進機の推進方向制御装置を提供する。
【解決手段】シールド掘進機1に設けられ、後方に向けて発光する面光源からなるターゲット1Bと、シールド掘進機の水平方向または埋設管の延長方向の傾斜角度を計測する傾斜計1Cと、立抗4内に設けられターゲットの発光を撮像してターゲットの変位量を確認するカメラまたは撮像装置5と、カメラまたは撮像装置によって確認されたターゲットの変位量と距離と傾斜計の角度とにもとづいてシールド掘進機の位置及び姿勢を求める演算手段26とを備え、演算手段の演算結果にもとづいてシールド掘進機の推進方向と、推進計画線との誤差を演算し、シールド掘進機の推進方向を制御するもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地中に埋設管を敷設する場合、シールド掘進機によって地中を掘削しながら上記シールド掘進機に接続された複数の埋設管を推し進めて敷設する推進シールド工法が採用されることが多い。
【0003】
上記推進シールド工法において、埋設管を計画した位置に敷設するには、地中を掘進するシールド掘進機の推進軌跡及び推進姿勢を管理する必要がある。
そのための手段として、シールド掘進機に光反射手段からなるターゲットと、後述する後方のターゲットに向けて拡散光を投射する光源と、後方のターゲットからの反射光を撮像するカメラまたは撮像手段とを設けると共に、シールド掘進機に接続された複数の埋設管内に所定間隔ごとに中間計測機を設け、この中間計測機に前方または後方のシールド掘進機または中間計測機のターゲットに向けて拡散光を投射する光源と、前方または後方のターゲットからの反射光を受光する受光部と、受光部で確認された投射光と反射光との波長のずれから前方のターゲットとの距離を計測する光波距離計と、前方または後方のターゲットを撮像し、ターゲットの変位を計測して掘進計画線に対するターゲットのずれ角と姿勢を確認するカメラまたは撮像手段とを設けていた。(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−184094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置は上記のように構成され、光源から前方のターゲットに向けて光を投射し、ターゲットからの反射光を受光して距離の計測とシールド掘進機の位置及び姿勢を確認していたが、例えば光源からの投射光がレーザ光線である場合、レーザ光線の光束径(スポット径)が距離に比例して大きく、暗くなり、ほぼ150m以上になると距離の計測や位置及び姿勢の確認ができなくなるという問題点があった。
【0006】
また、前方のターゲットに向けて拡散光を投射する光源と後方のターゲットに向けて拡散光を投射する光源、前方のターゲットからの反射光を受光する受光部と後方のターゲットからの反射光を受光する受光部、前方向けの受光部データにもとづいて距離を計測する光波距離計と後方向けの受光部データにもとづいて距離を計測する光波距離計、前方のターゲットの変位を確認するカメラまたは撮像手段と後方のターゲットの変位を確認するカメラまたは撮像手段をそれぞれ背中合わせに一体化して中間計測機に搭載していたため、ポンプやデータ伝送ユニット、傾斜計などを中間計測機に配設しようとする場合に、カメラまたは撮像手段や光源、ターゲット等の設置位置との関係で支障になることがあった。
【0007】
更に、中間計測機には、その下面四隅に車輪を設け、中間計測機が埋設管内を管の延長方向に移動し得るようにされていたが、埋設管との摩擦抵抗が大きいため、故障の場合等における出し入れ作業がスムースにできないという問題点があった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、ターゲットからの反射光を利用せずに距離の計測やシールド掘進機の位置や姿勢の確認ができると共に、中間計測機にポンプやデータ伝送ユニット、傾斜計などを搭載しやすい構成とし、更に、中間計測機の埋設管内での移動がスムースに行なえるようにした推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置は、シールド掘進機の後方に埋設管を結合した推進体を立抗から掘削しながら推進させ、上記埋設管によって形成される管路を敷設する推進シールド工法において、上記シールド掘進機に設けられ、後方に向けて発光する面光源からなるターゲットと、上記シールド掘進機に設けられ、上記シールド掘進機の水平方向または埋設管の延長方向の傾斜角度を計測する傾斜計と、上記立抗内に設けられ、上記ターゲットの発光を撮像し上記ターゲットの変位量を確認するカメラまたは撮像手段と、上記ターゲットと上記カメラまたは撮像手段との距離を計測する手段と、上記カメラまたは撮像手段によって確認された上記ターゲットの変位量と上記距離と上記傾斜計の角度とにもとづいて上記シールド掘進機の位置及び姿勢を求める演算手段とを備え、上記演算手段の演算結果にもとづいて上記シールド掘進機の推進方向と、推進計画線との誤差を演算し、上記シールド掘進機の推進方向を制御するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、シールド掘進機の後方に埋設管を結合した推進体を立抗から掘削しながら推進させ、上記埋設管によって形成される管路を敷設する推進シールド工法において、上記シールド掘進機に設けられ、後方に向けて発光する面光源からなるターゲットと、前方のターゲットの発光を撮像し前方のターゲットの変位量を確認する前方用カメラまたは撮像手段と、後方のターゲットの発光を撮像し後方のターゲットの変位量を確認する後方用カメラまたは撮像手段と、前方のカメラまたは撮像手段に向けて発光する面光源からなる前方用ターゲットと、後方のカメラまたは撮像手段に向けて発光する面光源からなる後方用ターゲットと、水平方向または埋設管の延長方向の傾斜角度を計測する傾斜計とを配設し、上記埋設管内に所定間隔で移動可能に設置される複数台の中間計測機と、上記立抗内に設けられ、最後方に位置する上記中間計測機の後方用ターゲットの発光を撮像し、その後方用ターゲットの変位量を確認するカメラまたは撮像手段と、上記カメラまたは撮像手段によって確認された最後方の中間計測機の後方用ターゲットの変位量と、その後方用ターゲットと上記カメラまたは撮像手段との距離と最後方の中間計測機の傾斜計の角度とにもとづいて上記最後方の中間計測機の位置及び姿勢を求めると共に、最後方の中間計測機の前方用カメラまたは撮像手段によって更に前方に位置する中間計測機またはシールド掘進機の後方用ターゲットの発光を撮像して確認された後方用ターゲットの変位量と、中間計測機間の距離またはシールド掘進機と中間計測機との距離と、前方に位置する中間計測機またはシールド掘進機の傾斜計の角度とにもとづいて前方に位置する中間計測機またはシールド掘進機の位置及び姿勢を求める演算手段とを備え、上記演算手段の演算結果にもとづいて上記シールド掘進機の推進方向と、推進計画線との誤差を演算し、上記シールド掘進機の推進方向を制御するようにしたものである。
【0011】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、中間計測機が、上記埋設管内に回転可能に配設されたローラ上を上記シールド掘進機の推進方向に移動し得るようにされ、上記前方用及び後方用ターゲットと、上記前方用及び後方用カメラまたは撮像手段と、上記傾斜計とを搭載した台車と、上記台車の両側に設けられ、上記埋設管の内壁との接触時に回転し得るようにされた側方ローラとを有するものである。
【0012】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置は更に、各中間計測機が隣接する台車間を所定の長さの連結杆によって相互に変位し得るように結合されているものである。
【0013】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置は更にまた、前方用ターゲットと前方用カメラまたは撮像手段とからなる前方用装置と、上記後方用ターゲットと後方用カメラまたは撮像手段とからなる後方用装置とを上記台車上で離隔して配設し、上記前方用装置と後方用装置との間に上記傾斜計を配設したものである。
【0014】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、前方用装置と後方用装置を、上記台車上に離隔して設けられた一対の回転台上にそれぞれ配設したものである。
【0015】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、シールド掘進機に電磁波を送信する送信コイルを装着すると共に、上記シールド掘進機の到達予定位置に上記電磁波の受信コイルを設け、上記受信コイルの受信強度にもとづいて上記シールド掘進機を上記受信コイル位置に誘導するようにしたものである。
【0016】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、受信コイルがほぼ90度の角度で保持された2つのコイルから構成されているものである。
【0017】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、送信コイルがシールド掘進機の外周に形成された溝内に巻回されると共に、上記溝内の上記送信コイルの外周側に樹脂を充填して構成されたものである。
【0018】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、
送信コイルがシールド掘進機の外周に形成された溝内に巻回されると共に、上記溝内の上記送信コイルの外周側に樹脂を充填して構成され、上記溝の上記シールド掘進機の推進方向側で上記シールド掘進機の外周に保護鉄板を設けたものである。
【0019】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、
ターゲット及び前方用ターゲット並びに後方用ターゲットの少なくとも1つの面光源をカラー光源としたものである。
【0020】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、
ターゲット及び前方用ターゲット並びに後方用ターゲットの少なくとも1つの面光源を円形に形成したものである。
【0021】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置はまた、
面光源全体を点滅し得るように構成し、あるいは上記面光源を複数の領域に区分し、所定の領域のみを選択的に点滅し得るように構成したものである。
【発明の効果】
【0022】
この発明に係る推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置は上記のように構成され、ターゲットを構成する面光源の光をカメラまたは撮像手段によって直視するようにしたため、ターゲットとカメラまたは撮像手段間の距離が大になっても光線が広がることがなく、確実に捕らえることができて距離や位置、姿勢の確認、演算などが容易にでき精度が一段と向上するものである。
【0023】
また、カメラまたは撮像手段の焦点位置とターゲットの設置位置を同じにすることが可能であるため、誤差を小さくすることができる。
また、中間計測機は台車が埋設管内に配設されたローラ上を移動する構成とされ、更に台車の両側に埋設管の内壁との接触時に回転する側方ローラを設けたため、中間計測機の埋設管内の移動が非常にスムースに行なわれ、故障時などにおける出し入れ作業が容易となる。
【0024】
更に、中間計測機の台車で、前方用ターゲットと前方用カメラまたは撮像手段とからなる前方用装置と、後方用ターゲットと後方用カメラまたは撮像手段とからなる後方用装置とを予め計測した寸法だけ離隔して配設し、両者間に十分なスペースを確保するようにしたため、計測には支障を来たすことなく、上記のスペースに傾斜計やポンプ、データ伝送ユニットなどを配設することができる。
【0025】
また、中間計測機に搭載された傾斜計は、水平方向または埋設管の延長方向に対する傾斜度を計測するため、従来のターゲットの変位によってシールド掘進機または中間計測機の周面方向の傾斜を計測する方法では、中間計測機が複数台あった場合には誤差が複数台分だけ積算されるのに対してこの発明では個々の傾斜計の計測結果をそのまま利用することができるため、中間計測機が複数台あっても誤差が積算されず、従って精度が高くなる。
【0026】
更にまた、前方用装置と後方用装置は、それぞれ中間計測機の台車上に設けられた回転台上に配設されているため、シールド掘進機の推進方向が大きなカーブとなるような箇所では回転台を回転させることにより予めカメラまたは撮像手段の角度を現地カーブに合わせることが可能になる。
【0027】
また、シールド掘進機に電磁波を送信する送信コイルを装着すると共に、到達予定位置に上記電磁波の受信コイルを設けたため、シールド掘進機を正確に容易に到達位置に誘導することができる。特に、送信コイルと受信コイルとの間に相当な距離がある状態では、電磁波による誘導は大きな誤差を含むが、両コイルが近づけば近づくほど電磁波の強度が大となるため、シールド掘進機を到達位置に正確に誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1によるシールド掘進機及びこれに列状に接続された複数の埋設管から構成される推進体の構成及び推進体が直線状のトンネルを掘削する場合のシールド掘削の状況を説明する概略図で、(a)は推進体を上方から見た状態を示す平面図、(b)は同じく推進体を側方から見た状態を示す縦断面図であり、埋設管の図示は省略している。
【0029】
地中に埋設管を敷設する場合、掘削開始位置に形成された立抗からシールド掘進機によって地中を掘削しながらシールド掘進機に接続した埋設管を立抗から押し出しながら埋設管を所定の推進計画線に沿って敷設する推進シールド工法が採用されている。
【0030】
この工法は周知のように、カッタヘッド1Aに図示しないパイプによって例えば泥水を供給しながら掘削を進め、掘削した泥を泥水と共に別のパイプで排出しながら掘削を行なうと共に、シールド掘進機の位置及び推進方向を計測して推進計画線に沿うよう制御するものである。
【0031】
シールド掘進機1は地中3を掘削するカッタヘッド1A及びカッタヘッドの位置と推進方向を計測するための例えばLEDからなる面光源を有するターゲット1Bと、シールド掘進機のカッタヘッド回転方向または埋設管の延長方向の傾斜角を計測する傾斜計1Cと、計測結果にもとづいてカッタヘッド1Aの推進方向を制御するジャッキ1D、1Eとを備えた掘進機本体1Fから構成されている。なお、ターゲット1BはLED等の発光体を縦横に複数配設して面光源を形成するようにされている。
【0032】
シールド掘進機1の後方には立抗4から押し出された複数の埋設管2が接続され、シールド掘進機1と共に推進体を形成している。
立抗4内にはカメラまたはCCD等の撮像手段(以下、単にカメラという)5がセオドライトまたはトランシットに装着された形で設置され、複数の埋設管2の内部空間を介してシールド掘進機1のターゲット1Bからの光を撮像し、推進計画線に対応する基準位置からの変位量を計測し、このデータをパソコン6に伝送する。
【0033】
パソコン6ではターゲット1Bとカメラ5との間の距離Lを加味してターゲット1Bの推進計画線からの変位量△x、△yを演算する。この演算にもとづいて、自動ジャッキ制御装置7が掘進機本体1Fに制御信号を送り、ジャッキ1D、1Eの押し出し量を調整してカッタヘッド1Aの推進方向を制御し推進計画線に沿うように制御する。
【0034】
距離Lの計測方法としては、立抗4に設置される埋設管押し出し用の元押しジャッキ(図示せず)のロータリーエンコーダ等による押し出し長さの累計によって算出する場合や、ターゲットのモニターに写る寸法によって計算する場合、あるいは押し出した埋設管の長さの累計によって求める場合等がある。
【0035】
実施の形態1は以上のように構成され、ターゲット1BがLEDなどからなる面光源として構成され、この面光源の光をカメラ5によって直接撮像する結果、距離による光の広がりがないため、従来のように、ターゲットを反射体で構成し、カメラ側に設けた光源からの光をターゲットで反射させ、この反射光をカメラで撮像する方式に比して、長距離の撮像を的確になし得るものである。
【0036】
また、上記ターゲット1B及び後述する実施の形態2で示される前方用ターゲット82並びに後方用ターゲット85を含めて、それぞれの面光源全体をカラー光源として構成し、例えば緑色の光を発するようにすれば、掘削路の一部から太陽光が侵入するようなことがあっても面光源を容易に確認することができるため、基準位置からの変位量の計測誤差が少なくなるものである。なお、面光源のカラーは緑色に限定されるものではなく、他の色を採用しても同様な効果を期待することができる。
【0037】
上述したターゲット1B、82及び85の面光源の形状は、一例として図4に逆U字状に形成した場合を示しているが、このような形状に限定されるものではなく、例えば円形に形成してもよい。また、円形以外の如何なる形状を採用してもよく、いずれの形状においても同様の効果を期待することができる。
【0038】
上述したターゲット1B、82及び85の面光源はまた、面光源全体を点滅させるように構成してもよいし、面光源を複数の領域に区分し、所定の領域のみを選択的に点滅させるように構成してもよい。図8は、逆U字状に形成されたターゲット1Bの所定の領域を点滅させる場合について点滅領域の区分の仕方の一例を示すもので、(a)は点滅領域を4個所設定する場合、(b)は点滅領域を2個所設定する場合を示している。
【0039】
即ち(a)の場合には、逆U字状のコーナー部1BAの2個所と、先端部1BBの2個所の合計4個所を点滅領域とし、(b)の場合には、逆U字状のコーナー部から先端部に至る立ち下り直線部1BCの2個所を点滅領域としている。
【0040】
このように、面光源を複数の領域に区分し、所定の領域のみを選択的に点滅させるか面光源全体を点滅させることにより、面光源が白色光源である場合でも光源の確認が容易となるため、特に掘削距離が大きくなって通常の光源あるいは面光源では確認が困難となるような場合に効果を発揮し、相当大きな距離になっても容易に確認することができて計測装置の誤動作を防止することができる。なお、このような効果は面光源がカラー光源である場合には一段と強化される。
【0041】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。図2は、シールド掘進機及びこれに接続された複数の埋設管から構成される推進体によって曲線トンネルの推進計画線に沿ったシールド掘削を行なう状況を説明する概略図で、(a)は推進体を上方から見た状態を示す平面図、(b)は同じく推進体を側方から見た状態を示す縦断面図で、いずれの図もシールド掘進機に接続された複数の埋設管の図示を省略している。また、これらの図において、図1と同一または相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
この実施の形態では曲線トンネルの推進計画線に沿って掘削推進するシールド掘進機1のターゲット1Bの推進計画線からの水平方向のずれ△xと垂直方向のずれ△yを演算するデータを求めるために、複数の埋設管2内に所定の間隔で複数の中間計測機8A〜8Dを配設したものである。
【0043】
即ち、シールド掘進機1に設けられたターゲット1Bと、各中間計測機8A〜8Dと、立抗4内に設けられたカメラ5とから得られるデータにもとづいて△x、△yを演算しようとするものである。中間計測機8A〜8Dの具体的構成は後述することとして、ここでは中間計測機に搭載された計測手段についてのみ説明する。また、中間計測機8A〜8Dは、いずれも同じ構成とされているため、その中の一つ8Aについてのみ説明する。
なお、中間計測機の相互間隔は後述するように所定の長さに保持されている。
【0044】
中間計測機8Aは適宜の大きさを有する平板状の台車81を有し、その上に以下に述べる各装置が搭載されている。即ち、前方に向けて発光するLED等からなる面光源を有する前方用ターゲット82と、前方に向けて配設され、前方に位置するターゲットの発光を撮像する前方用カメラ83とを一体化して前方用装置84を構成し、台車81の前方寄りの位置に設置している。
【0045】
また、後方に向けて発光するLED等からなる面光源を有する後方用ターゲット85と、後方に向けて配設され、後方に位置するターゲットの発光を撮像する後方用カメラ86とを一体化して後方用装置87を構成し、台車81の後方寄りの位置に設置している。
【0046】
前方用装置84と後方用装置87とは電気的には接続されているが両者間には十分なスペースが設けられ、そのスペースに傾斜計88が設置されている。この傾斜計は台車81の水平方向または埋設管の延長方向の傾斜角を計測し得るようにされている。上記スペースにはまた、図示していないが、データ伝送ユニットやポンプなども設置されている。
【0047】
計測に際しては、立抗4内のカメラ5によって最後部の中間計測機8Dの後方用ターゲット85の発光を撮像して後方用ターゲット85の変位データを採取すると共に、中間計測機8Dの後方用カメラ86によって立抗4内のターゲットの発光を撮像し、その相対的変位データを採取する。また、傾斜計88による角度データも採取する。
【0048】
次いで、最後部の中間計測機8Dの前方用カメラ83によって、その前方に位置する中間計測機8Cの後方用ターゲット85の発光を撮像して変位データを採取し、傾斜計88の角度データを採取すると共に、中間計測機8Cの前方用カメラ83によって更にその前方に位置する中間計測機8Bの後方用ターゲット85の発光を撮像して変位データを採取する。
【0049】
このような計測を各中間計測機8A〜8D間及びシールド掘進機1との間で繰り返し、それぞれから採取されたデータをパソコン6に伝送して△x及び△yを演算し、シールド掘進機1の掘進方向を修正するようにしている。
この結果、シールド掘進機1及び複数の埋設管2からなる推進体は曲線トンネルの推進計画線に沿って推進することになる。
【0050】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を図にもとづいて説明する。図3は、実施の形態3による中間計測機の構成及び埋設管内での移動状況を示す概略図で、(a)は埋設管内での配設状況を示す側面図、(b)は同じく平面図である。また、図4は、埋設管内での配設状況を埋設管の延長方向から見た状況を示す正面図、図5は、前方用装置、後方用装置と回転台及び傾斜計、データ伝送ユニットの配置関係を示す平面図である。
【0051】
埋設管2内では図4に示すように、パイプ支持機構10が底部に設けられ、送泥管11と排泥管12とが支承されると共に、車輪13によって埋設管2の延長方向に移動可能に構成されている。パイプ支持機構10の上部には床材14が支承され、その上面に3個のローラ15A、15B、15Cが回転可能に支持されている。
【0052】
このローラは、図3(b)に示すように、埋設管2の一端においてのみ3個が配設されるが、中間部から他端にかけては中央のローラ15Bのみが一定間隔を保って配設されている。このように構成する理由については後述する。
【0053】
ローラ15A、15B、15C上には上述した中間計測機8Aを構成する台車81が載置され、埋設管2の延長方向に移動し得るようにされている。なお、台車81の移動に際してその両側部が埋設管2の内壁と接触して移動に支障を来たす場合が考えられるため、台車の両側には前後に1個ずつ側方ローラ16A、16Bが設けられ、スムースな移動ができるようにされている。
【0054】
また、台車81には2個の回転台17が離隔して設けられ、それぞれに上述した前方用装置84及び後方用装置87が載置されて回転可能とされている。
図中、89はデータ伝送ユニット、90は台車上の各装置を覆うカバーである。
【0055】
台車81の相互間は所定の長さの連結杆18によって水平方向の変位、垂直方向の変位が可能なように連結されている。
このように連結された複数台の中間計測機8A〜8Dが埋設管2内を移動する際、曲線部分では図3(b)に示すように、連結杆18の中央部が中央のローラ15B上から外れて曲線の中心側に移動し、スムースに移動できなくなる場合が生じる恐れがあるが、この時、ローラ15Aまたは15Cで連結杆18の一部を下方から支承することにより中間計測機の移動に支障を来たさないようにしている。このような作用は埋設管2の全長にわたって3個のローラ15A、15B、15Cを設けてなくても十分に行なわれるため、図示の例では埋設管2の端部の1箇所だけに3個のローラ15A、15B、15Cを設置し、その他の箇所は中央のローラ15Bのみとしている。
【0056】
実施の形態3は上記のように構成され、平板状の台車81の下面をローラで支承し、両側には側方ローラを設けた構成としているため、埋設管内をスムースに移動することができる。また、台車上に回転台を設けてターゲットとカメラとからなる前方用装置及び後方用装置を回転可能に支承しているため、ターゲットやカメラの角度を現地カーブに合わせて設定することが可能であり、きついカーブに対しても容易に計測を行なうことができる。
【0057】
また、ターゲットとカメラとを一体化した前方用装置と後方用装置とを離隔して設け、その間に十分なスペースを確保するようにしているため、傾斜計やデータ伝送ユニット等の設置が容易となる他、このような中間障害物が設けられる場合には、ターゲットやカメラとの位置関係を予め計測しておくことにより支障なく計測を行なうことができる。
【0058】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4を図にもとづいて説明する。図6は、実施の形態6による電磁波を用いたシールド掘進機の誘導方式を示す概略図で、(a)は電磁波による誘導方式の原理を説明するための説明図、(b)は地中での誘導方式を説明する概略断面図である。
【0059】
推進シールド工法において、シールド掘進機を所定の推進計画線に沿って掘削しながら推進させ、到達予定位置に正確に到達させるのは容易ではない。このため、実施の形態4は電磁波の磁力線による吸引作用を利用してシールド掘進機を到達予定位置に誘導しようとするものである。
【0060】
先ず、この方式の原理について説明する。図6(a)に示すように、シールド掘進機1に送信コイル20を巻回し、この送信コイル20に電流を流すと、シールド掘進機1が鉄心の作用をして強力な磁場が形成され電磁波が発生される。
シールド掘進機1に巻回する送信コイル20は、例えば図7に示すように、カッタヘッド1Aの外周に深さ20mmから30mmの溝1Gを1個または2個形成し、その溝1G内に例えばエナメル線からなる送信コイル20を数10回、巻回し、送信コイル20の外周側にエポキシ樹脂1Hを充填して溝1Gを塞ぐようにしている。なお、エポキシ樹脂1Hはその表面部分が掘進時に砂礫によって削り取られるため、これを防止するために溝1Gのカッタ側でカッタヘッド1Aの外周に保護鉄板1Jを装着している。
【0061】
一方、シールド掘進機1の到達予定位置に受信コイル21を設けると、この受信コイル21が送信コイル20から発せられた電磁波の磁場センサーとして機能し、磁力線に対応した出力を得ることができるため、磁力線の方向にシールド掘進機1を誘導することにより到達予定位置に到達させることができる。
【0062】
詳述すると、送信コイル20から送信される磁場を地球磁場(直流磁場)と区別するために送信側では交流磁場が用いられ、受信側では90度の角度で配置された2つのコイルによって受信コイル21が形成される。
【0063】
送信コイル20と受信コイル21とが共に推進計画線上にあれば、受信コイル21の2つのコイルの出力は同じ大きさとなるが、シールド掘進機1の送信コイル20が推進計画線上にない場合は2つのコイルの出力が異なる。出力の異なり方はシールド掘進機1の推進計画線に対するずれ方向によって一方のコイルの出力が他方のコイルの出力より小さくなるため、2つのコイルの出力の違いに応じてシールド掘進機1の推進方向を制御することにより到達予定位置に容易に誘導することができる。
【0064】
更に詳しく説明すると、受信コイル21によって得られた出力は後述する受信機内でバンドパスフィルターにかけられて送信周波数と同一の波が抽出される。
次に、増幅器によって信号強度を増幅した後、AD変換機を経てアナログデータをデジタル化する。
【0065】
デジタル化、数値化された波をフーリェ変換処理することにより、送信波形と同位相の波の強度を得ると共に、これをコンピュータに入力してグラフィック表示を行ない、シールド掘進機1の推進方向として表示させる。
【0066】
図6(b)は上述した内容で推進シールド工法を実施する場合の送信コイルと受信コイルの配置関係等を示したものである。送信コイル20を巻回したシールド掘進機1は立抗4の掘削開始点から推進計画線に沿って掘削を開始し、受信コイル21は到達予定位置に鉄のライナープレート、鉄のケーシングあるいは鉄筋コンクリートなどによって形成された到達立抗22内で、抗口23から到達立抗22の外方に向けて突設されたパイプ24内に設置される。
【0067】
送信機19から送られる電流によってシールド掘進機1の送信コイル20が付勢され、電磁波が出力される。受信コイル21の出力は受信機25に入力され、上述の処理が行なわれた後、コンピュータ26によってシールド掘進機1の推進方向が演算され、演算結果が自動ジャッキ制御装置7を経てシールド掘進機1に与えられる。なお、図6では受信機25とコンピュータ26とを伝送線で接続し、受信機25で受信したデータを伝送線を介してコンピュータ26に伝送する例を示しているが、受信機25のデータを無線によってコンピュータ26に伝送するようにしてもよい。
【0068】
この実施の形態は上記のように構成され、送信コイルと受信コイルとの距離が近づけば近づくほど電磁波の強度が大きくなり、受信コイルの出力が大きくなるため、シールド掘進機1の推進方向を制御し易くなり、到達予定位置に容易に到達させることができる。
また、受信機のデータをコンピュータに無線で伝送するようにすれば、路上の配線が不要となり、配線の損傷の恐れがなくなる他、掘削開始点の立抗4と到達立抗22との距離が数百mになるような場合には、配線を省略できる効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】この発明の実施の形態1による推進体の構成及び直線状のトンネルを掘削する場合の状況を説明する概略図で、(a)は推進体を上方から見た状態を示す平面図、(b)は同じく推進体を側方から見た状態を示す縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態2による曲線トンネルを掘削する場合の状況を説明する概略図で、(a)は推進体を上方から見た状態を示す平面図、(b)は同じく推進体を側方から見た状態を示す縦断面図である。
【図3】この発明の実施の形態3による中間計測機の構成及び埋設管内での移動状況を示す概略図で、(a)は埋設管内での配設状況を示す側面図、(b)は同じく平面図である。
【図4】埋設管内での中間計測機の配設状況を埋設管の延長方向から見た状況を示す正面図である。
【図5】前方用装置、後方用装置と回転台及び傾斜計、データ伝送ユニットの配置関係を示す平面図である。
【図6】この発明の実施の形態4による電磁波を用いたシールド掘進機の誘導方式を示す概略図で、(a)は電磁波による誘導方式の原理を説明するための説明図、(b)は地中での誘導方式を説明する概略断面図である。
【図7】実施の形態4の他の実施例を示す概略図である。
【図8】ターゲットの面光源における所定の領域を点滅させる場合の点滅領域の区分の仕方の一例を示すもので、(a)は点滅領域を4個所設定する場合、(b)は点滅領域を2個所設定する場合を示している。
【符号の説明】
【0070】
1 シールド掘進機、 1A カッタヘッド、 1B ターゲット、 1C 傾斜計、
1D、1E ジャッキ、 1F 推進機本体、 1G 溝、 1H エポキシ樹脂、
1J 保護鉄板、 2 埋設管、 3 地面、 4 立抗、 5 カメラ、
6 パソコン、 7 自動ジャッキ制御装置、 8A〜8D 中間計測機、
81 台車、 82 前方用ターゲット、 83 前方用カメラ、
84 前方用装置、 85 後方用ターゲット、 86 後方用カメラ、
87 後方用装置、 88 傾斜計、 89 データ伝送ユニット、
10 パイプ支持機構、 11 送泥管、 12 排泥管、 13 車輪、
14 床材、 15A、15B、15C ローラ、 16A、16B 側方ローラ、
17 回転台、 18 連結杆、 19 送信機、 20 送信コイル、
21 受信コイル、 22 到達立抗、 23 抗口、 24 パイプ、
25 受信機、 26 コンピュータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド掘進機の後方に埋設管を結合した推進体を立抗から掘削しながら推進させ、上記埋設管によって形成される管路を敷設する推進シールド工法において、上記シールド掘進機に設けられ、後方に向けて発光する面光源からなるターゲットと、上記シールド掘進機に設けられ、上記シールド掘進機の水平方向または上記埋設管の延長方向の傾斜角度を計測する傾斜計と、上記立抗内に設けられ、上記ターゲットの発光を撮像し上記ターゲットの変位量を確認するカメラまたは撮像手段と、上記ターゲットと上記カメラまたは撮像手段との距離を計測する手段と、上記カメラまたは撮像手段によって確認された上記ターゲットの変位量と上記距離と上記傾斜計の角度とにもとづいて上記シールド掘進機の位置及び姿勢を求める演算手段とを備え、上記演算手段の演算結果にもとづいて上記シールド掘進機の推進方向と、推進計画線との誤差を演算し、上記シールド掘進機の推進方向を制御するようにしたことを特徴とする推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項2】
シールド掘進機の後方に埋設管を結合した推進体を立抗から掘削しながら推進させ、上記埋設管によって形成される管路を敷設する推進シールド工法において、上記シールド掘進機に設けられ、後方に向けて発光する面光源からなるターゲットと、前方のターゲットの発光を撮像し前方のターゲットの変位量を確認する前方用カメラまたは撮像手段と、後方のターゲットの発光を撮像し後方のターゲットの変位量を確認する後方用カメラまたは撮像手段と、前方のカメラまたは撮像手段に向けて発光する面光源からなる前方用ターゲットと、後方のカメラに向けて発光する面光源からなる後方用ターゲットと、水平方向または上記埋設管の延長方向の傾斜角度を計測する傾斜計とを配設し、上記埋設管内に所定間隔で移動可能に設置される複数台の中間計測機と、上記立抗内に設けられ、最後方に位置する上記中間計測機の後方用ターゲットの発光を撮像し、その後方用ターゲットの変位量を確認するカメラまたは撮像手段と、上記カメラまたは撮像手段によって確認された最後方の中間計測機の後方用ターゲットの変位量と、その後方用ターゲットと上記カメラまたは撮像手段との距離と最後方の中間計測機の傾斜計の角度とにもとづいて上記最後方の中間計測機の位置及び姿勢を求めると共に、最後方の中間計測機の前方用カメラまたは撮像手段によって更に前方に位置する中間計測機またはシールド掘進機の後方用ターゲットの発光を撮像して確認された後方用ターゲットの変位量と、中間計測機間の距離またはシールド掘進機と中間計測機との距離と、前方に位置する中間計測機またはシールド掘進機の傾斜計の角度とにもとづいて前方に位置する中間計測機またはシールド掘進機の位置及び姿勢を求める演算手段とを備え、上記演算手段の演算結果にもとづいて上記シールド掘進機の推進方向と、推進計画線との誤差を演算し、上記シールド掘進機の推進方向を制御するようにしたことを特徴とする推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項3】
上記中間計測機は、上記埋設管内に回転可能に配設されたローラ上を上記シールド掘進機の推進方向に移動し得るようにされ、上記前方用及び後方用ターゲットと、上記前方用及び後方用カメラまたは撮像手段と、上記傾斜計とを搭載した台車と、上記台車の両側に設けられ、上記埋設管の内壁との接触時に回転し得るようにされた側方ローラとを有することを特徴とする請求項2記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項4】
上記各中間計測機は隣接する台車間を所定の長さの連結杆によって相互に変位し得るように結合されていることを特徴とする請求項3記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項5】
上記前方用ターゲットと前方用カメラまたは撮像手段とからなる前方用装置と、上記後方用ターゲットと後方用カメラまたは撮像手段とからなる後方用装置とを上記台車上で離隔して配設し、上記前方用装置と後方用装置との間に上記傾斜計を配設したことを特徴とする請求項2または請求項3記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項6】
上記前方用装置と後方用装置は、上記台車上に離隔して設けられた一対の回転台上にそれぞれ配設されたことを特徴とする請求項5記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項7】
上記シールド掘進機に電磁波を送信する送信コイルを装着すると共に、上記シールド掘進機の到達予定位置に上記電磁波の受信コイルを設け、上記受信コイルの受信強度にもとづいて上記シールド掘進機を上記受信コイル位置に誘導するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項8】
上記受信コイルはほぼ90度の角度で保持された2つのコイルから構成されることを特徴とする請求項7記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項9】
上記送信コイルはシールド掘進機の外周に形成された溝内に巻回されると共に、上記溝内の上記送信コイルの外周側に樹脂を充填して構成されたことを特徴とする請求項7記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項10】
上記送信コイルはシールド掘進機の外周に形成された溝内に巻回されると共に、上記溝内の上記送信コイルの外周側に樹脂を充填して構成され、上記溝の上記シールド掘進機の推進方向側で上記シールド掘進機の外周に保護鉄板を設けたことを特徴とする請求項7記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項11】
上記ターゲット及び前方用ターゲット並びに後方用ターゲットの少なくとも1つの面光源をカラー光源としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項12】
上記ターゲット及び前方用ターゲット並びに後方用ターゲットの少なくとも1つの面光源を円形に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。
【請求項13】
上記面光源全体を点滅し得るように構成し、あるいは上記面光源を複数の領域に区分し、所定の領域のみを選択的に点滅し得るように構成したことを特徴とする請求項11または請求項12記載の推進シールド工法におけるシールド掘進機の掘進方向制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−113385(P2007−113385A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221833(P2006−221833)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【出願人】(505358679)
【出願人】(506292262)ヤスダエンジニアリング株式会社 (8)
【Fターム(参考)】