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描画方法
説明

描画方法

【課題】画像ごとに、当該画像に適した画像表面状態が得られる描画方法を提供する。
【解決手段】描画方法は、液状体を液滴として吐出し、被描画媒体上に着弾させ、被描画媒体上に液状体が硬化した画像膜から成る画像を描画する描画方法であって、複数種類の液状体を用い、複数種類の液状体におけるそれぞれの液状体を被描画媒体上に着弾させる順番を、液状体の被描画媒体又は着弾して硬化した液状体に対する濡れ特性によって決定する。一様態としては、液状体を、被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した液状体に対して親液性が高い順に被描画媒体上に着弾させる。他の様態としては、液状体を、被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した液状体に対して撥液性が高い順に被描画媒体上に着弾させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状体を吐出して被描画媒体上に着弾させることによって、被描画媒体上に液状体を配置し、配置した液状体によって被描画媒体上に画像を描画する描画方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、吸収体である紙面以外にも、非吸収媒体である樹脂シートに対して、昇華性のインク(機能液)を用いて画像を形成する方法がある。このような方法によって作成されたシートを用いて、樹脂で形成された立体物へ画像を転写し、意匠性を付加する方法が知られている。このような被吸収体への印刷手法の一つとして、紫外線硬化性インクを用いた印刷手法が注目を集めている。他の溶剤系インクを用いた方法に比べて、速乾性、低VOC(揮発性有機化合物)という観点から、今後の市場成長率も見込める分野である。さらに、インクジェット方式を用いて塗布することによって、表面凹凸の大きな成型物への塗布が可能である。
【0003】
インクジェット装置を用いる画像の形成では、インクジェット装置から吐出されたインクなどの機能液が定着し易いことが必要であり、非吸収体の形成面にインク(機能液)受容層を形成するなどの工夫がなされている。また、例えば、描画面に微小な凹凸を形成した、いわゆるマット面にすることで、風合いを出すとともに、描画面に突発的に形成される傷や盛上りを目立ち難くすることが行なわれていた。特許文献1には、拡散防止剤を含有する第一の液を付着させることで、第一の液の後から付着させる液が流動することを抑制して、液の位置ずれを防止することによって、着弾干渉による画像劣化を防止して、好ましい画像を形成することができる画像形成装置及び画像形成方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−21886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された画像形成装置及び画像形成方法のような装置又は方法では、流動しない液が盛上った状態で硬化する可能性が高い。すなわち、微小な凹凸が存在する画像面を有する画像が形成される可能性が高い。
しかし、形成する画像は、必ずしも微小な凹凸が存在する画像面を有することが好ましい画像ではない。形成する画像によっては、画像を形成するための機能液が濡れ広がることによって平坦な画像面が形成されることが好ましい画像も存在する。したがって、特許文献1に開示された画像形成装置及び画像形成方法のような装置又は方法では、必ずしも画像に適した画像表面状態が得られるとは限らないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例にかかる描画方法は、液状体を液滴として吐出し、被描画媒体上に着弾させ、前記被描画媒体上に前記液状体が硬化した画像膜から成る画像を描画する描画方法であって、複数種類の前記液状体を用い、前記複数種類の液状体におけるそれぞれの前記液状体を前記被描画媒体上に着弾させる順番を、前記液状体の前記被描画媒体又は着弾して硬化した前記液状体に対する濡れ特性によって決定することを特徴とする。
【0008】
本適用例にかかる描画方法によれば、液状体を被描画媒体上に着弾させる順番を、液状体の被描画媒体又は着弾して硬化した液状体に対する濡れ特性によって決定する。被描画媒体に向けて吐出された液状体は、被描画媒体の表面又は先に着弾した液状体の上に着弾する。着弾した液状体の液滴の形状は、当該液状体の被描画媒体の表面又は先に着弾して表面が硬化し始めた液状体の表面に対する濡れ特性によって異なる。濡れ特性が親液性であるほど、濡れ広がって平らに近くなる。濡れ特性が撥液性であるほど、濡れ広がり難く、盛上った形状になる。
濡れ広がって平らに近くなった液状体の上に、盛上った形状になる液状体を配置する場合は、配置されて硬化した液状体によって形成される画像膜の表面は、後から着弾させられた液状体の盛上った形状の凹凸が目立つ面となる。盛上った形状の液状体の上に、濡れ広がり易い液状体を配置する場合には、盛上った形状の間の凹部が、後から着弾させられたぬれ広がり易い液状体によって埋められて、配置されて硬化した液状体によって形成される画像膜の表面は、凹凸が少ない面となる。したがって、液状体を被描画媒体上に着弾させる順番を、液状体の被描画媒体又は着弾して硬化した液状体に対する濡れ特性によって決定することで、形成される画像膜の表面状態を調整することができる。
【0009】
[適用例2]上記適用例にかかる描画方法は、前記液状体を、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対して親液性が高い順に前記被描画媒体上に着弾させることが好ましい。
【0010】
この描画方法によれば、液状体を、被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した液状体に対して親液性が高い順に被描画媒体上に着弾させる。したがって、着弾する面に対する親液性が高い液状体が先に着弾して濡れ広がり、例えば、表面が平らに近い形状になる。後から着弾させられた液状体は、親液性が低くなるため、少なくとも最初に着弾した液状体より盛上った形状となる。着弾した複数の液状体が硬化して形成される画像膜の表面は、後から着弾させられた液状体の盛上った形状による凹凸が目立つ面となる。これにより、画像膜の表面に凹凸が目立つ画像を形成することができる。
【0011】
[適用例3]上記適用例にかかる描画方法は、前記液状体を、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対して撥液性が高い順に前記被描画媒体上に着弾させることが好ましい。
【0012】
この描画方法によれば、液状体を、被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した液状体に対して撥液性が高い順に被描画媒体上に着弾させる。したがって、着弾する面に対する撥液液性が高い液状体が先に着弾して濡れ広がりが少なく、例えば、突起状の液滴が連なった状態になる。後から着弾させられた液状体は、撥液性が低くなるため、少なくとも最初に着弾した液状体より濡れ広がる。突起状の液滴が連なった状態の上に着弾して濡れ広がる液状体は、突起状の液滴が連なった状態の凹部に濡れ広がり、当該凹部を埋める状態になり易い。これにより、画像膜の表面が平坦な画像を形成することができる。
【0013】
[適用例4]上記適用例にかかる描画方法は、前記複数種類の液状体の少なくとも一種類の前記液状体が、拡散防止剤を添加した前記液状体であることが好ましい。
【0014】
この描画方法によれば、拡散防止剤を添加した液状体を用いる。液状体に拡散防止剤を添加することによって、当該液状体の濡れ特性を、拡散防止剤を添加してない液状体より撥液性にすることができる。これにより液状体の濡れ特性を好適な濡れ特性に調整することができる。
【0015】
[適用例5]上記適用例にかかる描画方法は、前記液状体が、紫外線硬化型の液状体であることが好ましい。
【0016】
この描画方法によれば、液状体が、紫外線硬化型の液状体である。紫外線硬化型の液状体を、濡れ特性によって着弾させる順番を決定して着弾させることで、紫外線硬化型の液状体が硬化して形成される画像膜の表面状態を、好適な状態に調整することができる。
紫外線硬化型の液状体は、紫外線を照射することで硬化させることができるため、例えば自然に硬化させる液状体にくらべて、硬化させる時点の選択の自由度が高い。この特質を利用して、着弾した液状体を短時間の間に硬化させることもできる。これにより、液状体が流動する前に硬化させることで、被浸透性が乏しいことに起因して着弾した液状体が流動しやすいような被描画媒体上に画像を形成するための液状体としても、好適に用いることができる。被浸透性が乏しい被描画媒体においては、被描画媒体上に画像を形成する膜が載った状態になるため、膜の状態が画像の質感などに与える影響が大きい。紫外線硬化型の液状体が硬化して形成される膜の状態を、好適な状態に調整することで、画像の質感などを好適に調整することができる。
【0017】
[適用例6]上記適用例にかかる描画方法は、前記複数種類の液状体が、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対する濡れ特性が、それぞれの前記液状体ごとに、互いに異なっていることが好ましい。
【0018】
この描画方法によれば、濡れ特性が、それぞれの液状体ごとに、互いに異なっている。これにより、着弾させる順番を、液状体の被描画媒体又は着弾して硬化した液状体に対する濡れ特性によって決定することを、容易に適用することができる。
【0019】
[適用例7]上記適用例にかかる描画方法は、前記複数種類の液状体が、色調が互いに異なる前記液状体を含み、色調が互いに異なる前記液状体は、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対する濡れ特性が互いに異なることが好ましい。
【0020】
この描画方法によれば、複数種類の液状体が、色調が互いに異なる液状体を含み、色調が互いに異なる液状体は、濡れ特性が互いに異なる。これにより、色調が異なる液状体を近接させて配置することによって、元の液状体の色調と異なる色調の画像膜を形成する際に、濡れ特性によってそれぞれの色の液状体を着弾させる順番を決定することで、画像膜の表面状態を、好適な状態に調整することができる。
【0021】
[適用例8]上記適用例にかかる描画方法は、前記複数種類の液状体が、色調が略同じであって、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対する濡れ特性が互いに異なる前記液状体を含むことが好ましい。
【0022】
この描画方法によれば、複数種類の液状体は、色調が略同じであって、濡れ特性が互いに異なる液状体を含んでいる。これにより、同じ色調の画像膜であっても、使用する液状体として異なる濡れ特性の液状体を選択することが可能であり、濡れ特性が互いに異なる複数の液状体を選択することも可能である。濡れ特性が互いに異なる複数の液状体を選択し、着弾させる順番を選ぶことで、形成する画像膜の表面状態を、好適な状態に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。
【図2】(a)は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図。(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視断面図。(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルの部分の構造を示す断面図。
【図3】ヘッドユニット及び一次硬化ユニットの概略構成を示す平面図。
【図4】(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図。(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図。(c)は、液滴を吐出走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図。(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図。
【図5】(a)は、着弾液膜の側面視形状を示す説明図。(b)は、着弾液膜の平面視形状を示す説明図。(c)は、画像の一例を示す説明図。(d)は、着弾液膜で構成された画像膜の平面形状を示す説明図。(e)は、着弾液膜で構成された画像膜の断面形状を示す説明図。
【図6】(a)は、着弾液膜の側面視形状を示す説明図。(b)から(e)は、着弾液膜が配置される過程を示す説明図。(f)は、着弾液膜で構成された画像膜の断面形状を示す説明図。
【図7】(a)は、着弾液膜の側面視形状を示す説明図。(b)から(e)は、着弾液膜が配置される過程を示す説明図。(f)は、着弾液膜で構成された画像膜の断面形状を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、描画方法について、図面を参照して説明する。本実施形態は、紫外線硬化型の機能液を吐出して被描画媒体上に着弾させることによって被描画媒体上に画像を描画する、液滴吐出装置及び当該液滴吐出装置を用いた描画方法を例にして説明する。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。機能液が、液状体に相当する。
【0025】
<液滴吐出装置>
最初に、液滴吐出装置1について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
【0026】
図1に示すように、液滴吐出装置1は、ヘッド機構部2と、ワーク機構部3と、機能液供給部4と、メンテナンス装置部5と、硬化ユニット10と、を備えている。ヘッド機構部2は、液滴吐出ヘッド20を有している。液滴吐出ヘッド20は、紫外線硬化性を有する機能液を液滴として吐出する。ワーク機構部3は、液滴吐出ヘッド20から吐出された液滴の吐出対象であるワークWを載置するワーク載置台33を有している。機能液供給部4は、中継タンクと、給液チューブとを有し、当該給液チューブが、液滴吐出ヘッド20に接続されており、給液チューブを介して機能液が液滴吐出ヘッド20に供給される。メンテナンス装置部5は、液滴吐出ヘッド20の検査又は保守を実施する各装置を備えている。液滴吐出装置1は、また、これら各機構部などを総括的に制御する吐出装置制御部6を備えている。さらに、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8によって支持されており、扁平な略直方体形状を有する定盤9とを備えている。定盤9のヘッド機構部2及びワーク機構部3が配設されている面は、略長方形の平面形状を有している。当該略長方形の一辺の延在方向をX軸方向、当該一辺に略直交する他の一辺に略平行であってX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向と表記する。
【0027】
ヘッド機構部2は、ヘッドキャリッジ22と、Y軸移動機構26と、移動枠27と、を備えている。ヘッドキャリッジ22は、液滴吐出ヘッド20を有するヘッドユニット21と、一次硬化ユニット95(図3参照)と、を備えている。移動枠27は、Y軸移動機構26によってY軸方向に摺動自在であって任意の位置に保持可能に支持されている。ヘッドキャリッジ22は、移動枠27に懸吊されている。ヘッドキャリッジ22が備えるヘッドユニット21が有する液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25(図2参照)を下側に向けて、保持されている。移動枠27を、Y軸移動機構26によってY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド20をY軸方向に自在に移動させることができる。また、移動した位置に保持することができる。
【0028】
ワーク機構部3は、ワーク載置台33とX軸移動機構36とを備えている。ワーク載置台33は、X軸移動機構36によってX軸方向に摺動自在であって任意の位置に保持可能に支持されている。ワーク載置台33を、X軸移動機構36によって、X軸方向に移動させることで、ワーク載置台33に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させることができる。また、移動した位置に保持することができる。
【0029】
硬化ユニット10は、紫外線を射出するUV(Ultraviolet)ランプ15を備えている。UVランプ15は、X軸移動機構36に臨んで配設されている。UVランプ15は、X軸移動機構36によってUVランプ15に臨む位置に移動させられたワーク載置台33に載置されたワークWに紫外線を照射することができる。
【0030】
液滴吐出装置1において、最初に、ワーク載置台33を、X軸移動機構36によって、X軸方向に移動させることで、ワーク載置台33に載置されたワークWを、液滴吐出ヘッド20の下方に位置させる。次に、液滴吐出ヘッド20をY軸方向に移動させながら、液滴吐出ヘッド20のY軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する吐出走査を実施する。これにより、ユニットノズル列240A(図3参照)の長さの範囲で、任意の位置に機能液の液滴を着弾させる。吐出走査においては、着弾させた液滴に、一次硬化ユニット95によって紫外線を照射することで、着弾した機能液を仮硬化させる。X軸移動機構36によるワークWのX軸方向の移動(改行)と、吐出走査とを繰り返すことで、所望する平面形状の描画を実施することが可能である。
所望する平面形状に機能液を配置したワークWを、ワーク載置台33をX軸移動機構36によってX軸方向に移動させることで、硬化ユニット10のUVランプ15に臨む位置に移動させる。当該位置で、UVランプ15によって紫外線をワークW上に配置された機能液に照射することで、配置された位置において機能液を硬化させる。
【0031】
<液滴吐出ヘッド>
次に、液滴吐出ヘッド20について、図2を参照して説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルの部分の構造を示す断面図である。図2に示したX軸方向、及びZ軸方向は、液滴吐出ヘッド20が液滴吐出装置1に装着された状態において、図1に示したX軸方向、又はZ軸方向と一致している。
【0032】
図2(a)に示したように、液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25を備えている。ノズル基板25には、多数の吐出ノズル24が略一直線状に並んだノズル列24Aが2列形成されている。吐出ノズル24から機能液を液滴として吐出し、対向する位置にある描画対象物などに着弾させることで、当該位置に機能液を配置する。ノズル列24Aは、液滴吐出ヘッド20が液滴吐出装置1に装着された状態で、図1に示したX軸方向に延在している。ノズル列24Aにおいて吐出ノズル24は等間隔のノズルピッチで並んでおり、2列のノズル列24A間で、吐出ノズル24の位置がX軸方向に半ノズルピッチずれている。したがって、液滴吐出ヘッド20としては、X軸方向に半ノズルピッチ間隔で機能液の液滴を配置することができる。ノズルピッチは、例えば140μmであり、半ノズルピッチは、70μmである。
【0033】
図2(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25に圧力室プレート51が積層されており、圧力室プレート51に振動板52が積層されている。
圧力室プレート51には、液滴吐出ヘッド20に供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズル基板25と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。機能液は、機能液供給部4から液滴吐出ヘッド20に供給され、振動板52の液供給孔53を経由して液たまり55に供給される。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズル基板25と、2個のヘッド隔壁57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
【0034】
圧力室58は吐出ノズル24のそれぞれに対応して設けられており、圧力室58の数と吐出ノズル24の数とは同じである。圧力室58には、2個のヘッド隔壁57の間に位置する供給口56を経由して、液たまり55から機能液が供給される。ヘッド隔壁57と圧力室58と吐出ノズル24と供給口56との組は、液たまり55に沿って1列に並んでおり、1列に並んだ吐出ノズル24がノズル列24Aを形成している。図2(b)では図示省略したが、図示した吐出ノズル24を含むノズル列24Aに対して液たまり55に関して略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル24がもう1列のノズル列24Aを形成している。当該ノズル列24Aに対応するヘッド隔壁57と圧力室58と供給口56との組が、1列に並んでいる。
【0035】
振動板52の圧力室58を構成する部分には、それぞれ圧電素子59の一端が固定されている。圧電素子59の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド20全体を支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子59は、電極層と圧電材料とを積層した活性部を有している。圧電素子59は、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)における振動板52の厚さ方向)に縮む。電極層に印加されていた駆動電圧が解除されることで、活性部が元の長さに戻る。
【0036】
電極層に駆動電圧が印加されて、圧電素子59の活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る。すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル24から機能液が液滴となって吐出される。
【0037】
<ヘッドユニット及び一次硬化ユニット>
次に、ヘッド機構部2のヘッドキャリッジ22が備えるヘッドユニット21及び一次硬化ユニット95の概略構成について、図3を参照して説明する。図3は、ヘッドユニット及び一次硬化ユニットの概略構成を示す平面図である。図3に示したX軸方向及びY軸方向は、ヘッドユニット21及び一次硬化ユニット95が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。
【0038】
図3に示したように、ヘッドユニット21は、ユニットプレート23と、ユニットプレート23に搭載された9個の液滴吐出ヘッド20と、を有している。2個の一次硬化ユニット95が、Y軸方向において、ヘッドユニット21を挟んで両側にそれぞれ1個ずつ、配設されている。
液滴吐出ヘッド20は、図示省略したヘッド保持部材を介してユニットプレート23に固定されている。固定された液滴吐出ヘッド20は、ヘッド本体がユニットプレート23に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズル基板25が、ユニットプレート23の面より突出した位置に位置している。図3は、ノズル基板25の側から見た図である。9個の液滴吐出ヘッド20は、X軸方向に分かれて、それぞれ3個ずつの液滴吐出ヘッド20を有するヘッド組20Aを3群、形成している。それぞれの液滴吐出ヘッド20のノズル列24Aは、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、X軸方向に延在している。
【0039】
液滴吐出ヘッド20は、X軸方向において、互いに隣り合う液滴吐出ヘッド20の、一方の液滴吐出ヘッド20の端の吐出ノズル24に対して、もう一方の液滴吐出ヘッド20の端の吐出ノズル24が半ノズルピッチずれて位置する位置に、配設されている。一つのヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド20のY軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル24は、X軸方向に半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、Y軸方向の同じ位置において、それぞれの液滴吐出ヘッド20が有するそれぞれのノズル列24Aを構成する吐出ノズル24から吐出された液滴は、設計上では、X軸方向に半ノズルピッチの等間隔に並んで一直線上に着弾する。
【0040】
ノズル列24Aは、例えば180個の吐出ノズル24を有しており、液滴吐出ヘッド20は、360個の吐出ノズル24を有している。9個の液滴吐出ヘッド20を有するヘッドユニット21は、3240個の吐出ノズル24を有している。一つのヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド20が有する18列のノズル列24Aは、1本のノズル列として扱うこともできる。当該ノズル列を「ユニットノズル列240A」と表記する。ユニットノズル列240Aは、3240個の吐出ノズル24を有している。ユニットノズル列240Aのそれぞれの吐出ノズル24から一滴ずつ吐出させて、Y軸方向が同じ位置になるように着弾させると、3240個の点が半ノズルピッチのピッチ間隔で連なる直線が形成される。
【0041】
一次硬化ユニット95は、支持枠(図示省略)と、UVLED(Ultraviolet Light Emitting Diode)96と、LED筐体97と、を備えている。UVLED96は、紫外線を射出するLEDである。
LED筐体97は、ユニットプレート23のY軸方向の側面に支持枠を介して固定されている。LED筐体97は、略直方体形状の外形を有し、内部に略直方体形状で一面が開口した筐体室が形成されている。筐体室は、ワーク載置台33に臨む側が開口している。筐体室には、UVLED96が、開口側に紫外線を射出する状態で固定されている。複数のUVLED96が、X軸方向に並んで配設されている。複数のUVLED96は、X軸方向において、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド20が機能液を配置可能な幅を包含する範囲に、紫外線を照射することができる。
【0042】
上述したように、一次硬化ユニット95は、Y軸方向(吐出走査方向)において、9個の液滴吐出ヘッド20を挟んで両側に、9個の液滴吐出ヘッド20に関して略対称な状態で、配設されている。
ヘッドユニット21がY軸方向に走査されて機能液を吐出する際には、液滴吐出ヘッド20に並んで配設されたUVLED96から、略並行して、紫外線を照射させる。
走査方向において、ヘッドユニット21の後側に位置するUVLED96から紫外線を照射することで、吐出されて着弾させられた機能液に、着弾した直後に紫外線を照射することができる。機能液に紫外線を照射することで、機能液を硬化させることができる。機能液の硬化率に影響を及ぼす要因は、走査速度、UVLED96の照射領域のY軸方向における幅、UVLED96の照射強度、などである。これらの要因について、適切な値に設定することで、着弾させられた機能液を適切な硬化率に硬化させることができる。一次硬化ユニット95から紫外線を照射させることで、例えば、着弾した機能液を仮硬化させる。仮硬化は、硬化ユニット10を用いて充分に硬化させる本硬化の前に、着弾した機能液が流動することを抑制するための硬化である。
【0043】
<着弾位置>
次に、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24と、それぞれの吐出ノズル24から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について、図4を参照して説明する。図4は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図4(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図4(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図4(c)は、液滴を吐出走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図4(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図4に示したX軸方向及びY軸方向は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。Y軸方向が吐出走査方向であって、図4に示した矢印aの方向に吐出ノズル24(液滴吐出ヘッド20)を相対移動させながら、任意の位置において機能液の液滴を吐出することによって、Y軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
【0044】
図4(a)に示すように、ノズル列24Aを構成する吐出ノズル24は、X軸方向にノズルピッチPの中心間距離で配列されている。上述したように、2列のノズル列24Aをそれぞれ構成する吐出ノズル24同士は、X軸方向において、相互に、ノズルピッチPの1/2ずつ位置がずれている。
【0045】
図4(b)に示すように、着弾位置を示す着弾点91と、着弾した液滴の濡れ広がり状態を示す着弾円91Aとで、着弾した1滴の液滴の状態を示している。2列のノズル列24Aの全部の吐出ノズル24から、図4(b)に二点鎖線で示した仮想線L上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円91Aが連なる直線が形成される。
【0046】
図4(c)に示すように、一つの吐出ノズル24から連続して液滴を吐出させることによって、Y軸方向に着弾円91Aが連なる直線が形成される。Y軸方向における着弾点91間の中心間距離の最小値を、最小着弾距離dと表記する。最小着弾距離dは、吐出走査方向の相対移動速度と、吐出ノズル24の最小吐出間隔との積である。
【0047】
図4(d)に示すように、二点鎖線で示した仮想線L1,L2,L3上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円91Aが連なる直線が、Y軸方向に並列した着弾面が形成される。図4(d)に示した仮想線L1,L2,L3間の距離が最小着弾距離dの場合のそれぞれの着弾点91が、液滴吐出装置1によって機能液の液滴を配置可能な位置である。
【0048】
画像の描画に際しては、画像の情報に従って、図4(d)に示したそれぞれの着弾点91の位置について、液滴を配置する位置を定める。例えば、当該配置位置、及び配置位置に液滴を吐出する吐出ノズル24を指定した配置表を形成し、配置表に従って機能液を着弾させることによって、画像の情報によって規定される画像を描画する。なお、図4(d)に示した例では、着弾円91Aの間に隙間が存在するが、ノズルピッチPや最小着弾距離dに対して、吐出する液滴の1滴あたりの吐出重量を適切に定めることによって、隙間なく機能液を配置することが可能である。
【0049】
<着弾液膜及び画像膜>
次に、液滴として吐出された機能液が被描画媒体上に着弾して硬化させられた着弾液膜、及び着弾液膜で構成される画像膜について、図5を参照して説明する。図5(a)は、着弾液膜の側面視形状を示す説明図であり、図5(b)は、着弾液膜の平面視形状を示す説明図であり、図5(c)は、画像の一例を示す説明図であり、図5(d)は、着弾液膜で構成された画像膜の平面形状を示す説明図であり、図5(e)は、着弾液膜で構成された画像膜の断面形状を示す説明図である。
【0050】
機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴が被描画媒体100などに着弾したものを、着弾液膜41、着弾液膜42、着弾液膜43、着弾液膜44、又は着弾液膜45と表記する。機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴は、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から吐出される液滴である。被描画媒体100に着弾した直後の機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aも、一次硬化ユニット95によって仮硬化させられた状態のものも、硬化ユニット10によって本硬化させられた状態のものも、着弾液膜41、着弾液膜42、着弾液膜43、着弾液膜44、又は着弾液膜45と表記する。機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aが、液状体に相当する。
【0051】
機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、硬化した状態の色調が略同じであって、被描画媒体100に対する濡れ特性が、互いに異なっている。機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、この順番で、被描画媒体100に対して、より親液性である。言い換えると、機能液45a、機能液44a、機能液43a、機能液42a、及び機能液41aは、この順番で、被描画媒体100に対して、より撥液性である。
【0052】
機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aなどの濡れ特性は、液に拡散防止剤を添加することによって調整可能である。拡散防止剤としては、アミノ基を有する重合体及び金属化合物、オニウム基を有する重合体及び金属化合物、及び含窒素ヘテロ環を有する重合体及び金属化合物、などが挙げられる。これらの拡散防止剤は、1種類を添加してもよいし、複数種類の拡散防止剤を組み合わせて添加してもよい。
【0053】
図5(a)に示すように、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、この順番で、接触角が大きく、盛上った形状である。図5(b)に示すように、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、液滴の体積が同じ場合、この順番で、平面視の面積が小さくなっている。図5(b)に示した、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41の形状は、機能液45a、機能液44a、機能液43a、機能液42a、又は機能液41aの、図4を参照して説明した着弾円91Aの形状である。
【0054】
図5(c)に示すように、2点鎖線で囲って示した画像区画60Aの範囲に、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41を有する画像膜61を形成することで、画像60を形成する。画像60は、例えば半導体装置のベアチップに描画される製品型番などを示す文字列の一部である。この場合の半導体装置のベアチップが、図5(a)に示した被描画媒体100であって、被描画媒体に相当する。
【0055】
図5(d)及び図5(e)に示すように、画像膜61は、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41を、一部が重なる状態で並べて形成されている。図5(d)に示したX軸方向及びY軸方向は、図4に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。図5(e)に示したX軸方向は、図4に示したX軸方向と一致しており、Z軸方向は、図5(d)に示したX軸方向及びY軸方向に直交する方向である。
図4(c)に示した着弾円91AがY軸方向に連なる列と同様の、着弾液膜41の列が、画像区画60Aの範囲に、複数の列がX軸方向に一定の間隔をあけて形成されている。着弾液膜44、着弾液膜43、及び着弾液膜42の列も同様に形成されて、着弾液膜41の列の間を埋めている。着弾液膜45の列は、着弾液膜45がY軸方向においても間隔をあけて配置されて形成されている。
【0056】
<画像膜形成工程>
次に、図5(d)及び図5(e)に示した画像膜61を形成する工程について、図6を参照して説明する。図6は、画像膜を形成する工程における着弾液膜の着弾順番及び着弾位置を示す説明図である。図6(a)は、着弾液膜の側面視形状を示す説明図であり、図6(b)から図6(e)は、着弾液膜が配置される過程を示す説明図であり、図6(f)は、着弾液膜で構成された画像膜の断面形状を示す説明図である。図6に示したX軸方向及びZ軸方向は、図5(d)に示したX軸方向又はZ軸方向と一致している。
【0057】
図6(a)に示した着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、図5を参照して説明したように、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、又は機能液45aが吐出されて、被描画媒体100に着弾したものである。上述したように、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、この順番で、接触角が大きく、盛上った形状である。
【0058】
機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、ヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド20のいずれか1個に供給されて、吐出される。ヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド20の中で、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、又は機能液45aが供給されない液滴吐出ヘッド20には、他の機能液が供給されて吐出される。
【0059】
最初に、図6(b)に示すように、被描画媒体100上に、機能液41aを着弾させて、着弾液膜41を形成する。機能液41aが供給されている液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から、被描画媒体100に向けて、機能液41aを吐出させるとによって、図5(d)に示した着弾液膜41などの列と同様に、着弾液膜41がY軸方向に連なる、着弾液膜41の列を形成する。ノズル列24Aにおいて、所定の間隔を隔てた吐出ノズル24から機能液41aを吐出させることによって、複数の列をX軸方向において所定の間隔を隔てて形成する。機能液41aは、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの中で、被描画媒体100に対して、最も親液性であり、着弾液膜41は扁平な形状である。
【0060】
次に、図6(c)に示すように、被描画媒体100上に、機能液42aを着弾させて、着弾液膜42を形成する。機能液42aが供給されている液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から、被描画媒体100に向けて、機能液42aを吐出させるとによって、図5(d)に示した着弾液膜41などの列と同様に、着弾液膜42がY軸方向に連なる、着弾液膜42の列を形成する。ノズル列24Aにおいて、所定の間隔を隔てた吐出ノズル24から機能液42aを吐出させることによって、複数の列をX軸方向において所定の間隔を隔てて形成する。画像膜61においては、着弾液膜41の列のX軸方向における隣に着弾液膜42の列を形成し、着弾液膜42の一部を着弾液膜41に重ねて形成する。機能液42aは、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの中で、被描画媒体100に対して、機能液41aに次ぐ親液性を有し、着弾液膜42は着弾液膜41より膨らんだ形状である。図6(c)に示した着弾液膜42は、一部が着弾液膜41に重なっているため、図6(a)に示した着弾液膜42とは、形状が僅かに異なるが、定性的には同様の形状である。
【0061】
同様にして、図6(d)に示すように、被描画媒体100上に、機能液43aを着弾させて、着弾液膜43を形成する。画像膜61においては、着弾液膜42の列のX軸方向における隣に着弾液膜43の列を形成し、着弾液膜43の一部を着弾液膜42に重ねて形成する。
さらに、図6(e)に示すように、被描画媒体100上に、機能液44aを着弾させて、着弾液膜44を形成する。画像膜61においては、X軸方向における、着弾液膜43の列と着弾液膜41の列との間に着弾液膜44の列を形成し、着弾液膜44の一部を着弾液膜43又は着弾液膜41に重ねて形成する。
【0062】
次に、図6(f)に示すように、被描画媒体100上に、機能液45aを着弾させて、着弾液膜45を形成する。機能液45aが供給されている液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から、被描画媒体100に向けて、機能液45aを吐出させるとによって、図5(d)に示した着弾液膜45の列と同様に、着弾液膜45がY軸方向に点在する、着弾液膜45の列を形成する。ノズル列24Aにおいて、所定の間隔を隔てた吐出ノズル24から機能液45aを吐出させることによって、複数の列をX軸方向において所定の間隔を隔てて形成する。画像膜61においては、X軸方向における、着弾液膜44の列と着弾液膜41の列との間に着弾液膜45の列を形成し、着弾液膜45の一部又は全部を着弾液膜44又は着弾液膜41に重ねて形成する。着弾液膜45は、少なくとも、着弾液膜44と着弾液膜41との隙間を覆う位置に形成する。
【0063】
機能液45aは、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの中で、被描画媒体100に対して、最も撥液性を有し、着弾液膜45は最も膨らんだ形状である。膨らんだ形状の着弾液膜45が、着弾液膜44又は着弾液膜41に重なる状態で形成されているため、画像膜61は、表面から着弾液膜45が略突出している。着弾液膜44も、着弾液膜43に比べて突出している。画像膜61は、表面が凹凸に富む膜になっている。
【0064】
<他の画像膜形成工程>
次に、図5(d)及び図5(e)に示した画像膜61とは構成が異なる画像膜63を形成する工程について、図7を参照して説明する。図7は、画像膜を形成する工程における着弾液膜の着弾順番及び着弾位置を示す説明図である。図7(a)は、着弾液膜の側面視形状を示す説明図であり、図7(b)から図7(e)は、着弾液膜が配置される過程を示す説明図であり、図7(f)は、着弾液膜で構成された画像膜の断面形状を示す説明図である。図7に示したX軸方向及びZ軸方向は、図5(d)に示したX軸方向又はZ軸方向と一致している。
【0065】
画像膜63は、画像膜61と同様に機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aを用いて形成する。画像膜63を形成するために着弾させる、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの着弾点91に相当する位置は、図5を参照して説明した画像膜61における着弾点91に相当する位置と略同等である。画像膜63は、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aを着弾させる順番が、画像膜61とは異なっている。
【0066】
図7(a)に示した着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、図5を参照して説明したように、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、又は機能液45aが吐出されて、被描画媒体100に着弾したものである。上述したように、着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、この順番で、接触角が大きく、盛上った形状である。
【0067】
上述したように、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、ヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド20のいずれか1個に供給されて、吐出される。ヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド20の中で、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、又は機能液45aが供給されない液滴吐出ヘッド20には、他の機能液が供給されて吐出される。
【0068】
最初に、図7(b)に示すように、被描画媒体100上に、機能液45aを着弾させて、着弾液膜45を形成する。機能液45aが供給されている液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から、被描画媒体100に向けて、機能液45aを吐出させるとによって、図5(d)に示した着弾液膜45の列と同様に、着弾液膜45がY軸方向に、所定の間隔を隔てて連なる、着弾液膜45の列を形成する。ノズル列24Aにおいて、所定の間隔を隔てた吐出ノズル24から機能液45aを吐出させることによって、複数の列をX軸方向において所定の間隔を隔てて形成する。機能液45aは、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの中で、被描画媒体100に対して、最も撥液性であり、着弾液膜45は半球状の突起のような形状である。
【0069】
次に、図7(c)に示すように、被描画媒体100上に、機能液44aを着弾させて、着弾液膜44を形成する。機能液44aが供給されている液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から、被描画媒体100に向けて、機能液44aを吐出させるとによって、図5(d)に示した着弾液膜41などの列と同様に、着弾液膜44がY軸方向に連なる、着弾液膜44の列を形成する。ノズル列24Aにおいて、所定の間隔を隔てた吐出ノズル24から機能液44aを吐出させることによって、複数の列をX軸方向において所定の間隔を隔てて形成する。画像膜63においては、着弾液膜45の列のX軸方向における隣に着弾液膜44の列を形成し、着弾液膜44の一部を着弾液膜45に重ねて形成する。機能液44aは、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの中で、被描画媒体100に対して、機能液45aに次ぐ撥液性を有し、着弾液膜44は着弾液膜45より扁平な半球形状である。図7(c)に示した着弾液膜44は、一部が着弾液膜45に重なっているため、図7(a)に示した着弾液膜44とは、形状が僅かに異なる着弾液膜45が存在する。図7(c)に示した着弾液膜44は、図7(a)に示した着弾液膜44とは、定性的には同様の形状であって、一部が着弾液膜45に乗り上げていることで、着弾液膜45との厚さの差が小さくなる傾向がある。
【0070】
同様にして、図7(d)に示すように、被描画媒体100上に、機能液43aを着弾させて、着弾液膜43を形成する。画像膜63においては、着弾液膜44の列のX軸方向における隣に着弾液膜43の列を形成し、着弾液膜43の一部を着弾液膜44に重ねて形成する。図7(d)に示した着弾液膜43は、図7(a)に示した着弾液膜43とは、定性的には同様の形状であって、一部が着弾液膜44に乗り上げていることで、着弾液膜44との厚さの差が小さくなる傾向がある。
さらに、図7(e)に示すように、被描画媒体100上に、機能液42aを着弾させて、着弾液膜42を形成する。画像膜63においては、X軸方向における、着弾液膜43の列と着弾液膜45の列との間に着弾液膜42の列を形成し、着弾液膜42の一部を着弾液膜43に重ねて形成する。図7(e)に示した着弾液膜42は、図7(a)に示した着弾液膜42とは、定性的には同様の形状であって、一部が着弾液膜43に乗り上げていることで、着弾液膜43との厚さの差が小さくなる傾向がある。
【0071】
次に、図7(f)に示すように、被描画媒体100上に、機能液41aを着弾させて、着弾液膜411を形成する。機能液41aが供給されている液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24から、被描画媒体100に向けて、機能液41aを吐出させるとによって、図5(d)に示した着弾液膜41などの列と同様に、着弾液膜411がY軸方向に連なる、着弾液膜411の列を形成する。ノズル列24Aにおいて、所定の間隔を隔てた吐出ノズル24から機能液41aを吐出させることによって、複数の列をX軸方向において所定の間隔を隔てて形成する。画像膜63においては、X軸方向における、着弾液膜42の列と着弾液膜45の列との間に着弾液膜411の列を形成する。
【0072】
機能液41aは、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの中で、被描画媒体100に対して、最も親液性を有し、濡れ広がり易い。被描画媒体100上に着弾した機能液41aは、図7(a)に示した着弾液膜41のような形状に濡れ広がる。しかし、着弾液膜42の列と着弾液膜45の列との間に着弾した機能液41aは、着弾液膜42の列と着弾液膜45の列との間、及び着弾液膜45の列における着弾液膜45と着弾液膜45との間を埋めるように濡れ広がり、着弾液膜411が形成される。すなわち、着弾液膜411は、着弾液膜42と、着弾液膜45と、着弾液膜42の反対側で着弾液膜45の列に隣接する着弾液膜44と、の間を埋める状態の形状に形成される。
【0073】
画像膜63では、着弾液膜45の厚さと着弾液膜44の厚さとの差、着弾液膜44の厚さと着弾液膜43の厚さとの差、及び着弾液膜43の厚さと着弾液膜42の厚さとの差が、単独で被描画媒体100に形成された場合より、縮小傾向である。さらに、着弾液膜411が着弾液膜42と着弾液膜45と着弾液膜44との間を埋めている。これにより、画像膜63は、画像膜61にくらべて、表面が平坦に近い膜になっている。
【0074】
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)画像膜61及び画像膜63は、被描画媒体100に対する濡れ特性が互いに異なる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴を、被描画媒体100上に着弾させることによって形成される。これにより、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、又は機能液45aの液滴を着弾させる順番を調整することで、画像膜61又は画像膜63の表面の状態を、調整することができる。
【0075】
(2)画像膜61は、被描画媒体100に対する濡れ特性が互いに異なる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴を、親液性が高い方から順に、被描画媒体100上に着弾させることによって形成されている。最も撥液性であって膨らんだ形状の着弾液膜45が、最後に着弾させられ、着弾液膜45が着弾液膜44又は着弾液膜41に重なる状態で画像膜61が形成されるため、画像膜61を、表面から着弾液膜45が略突出しており、表面が凹凸に富む膜にすることができる。
【0076】
(3)画像膜63は、被描画媒体100に対する濡れ特性が互いに異なる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴を、撥液性が高い方から順に、被描画媒体100上に着弾させることによって形成されている。最も親液性であって濡れ広がり易い着弾液膜41が、最後に着弾させられ、着弾液膜42と、着弾液膜45と、着弾液膜44と、の間を埋める状態で濡れ広がり、着弾液膜42と、着弾液膜45と、着弾液膜44と、の間を埋める着弾液膜411が形成される。これにより、画像膜63を、画像膜61などにくらべて、表面が平坦に近い膜にすることができる。
【0077】
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
【0078】
(変形例1)前記実施形態においては、画像膜61及び画像膜63を形成するために用いる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、硬化した状態の色調が略同じになる機能液であった。しかし、画像膜を形成するために用いる複数の液状体が、硬化した状態の色調が略同じであることは必須ではない。画像膜を形成するために用いる複数の液状体は、硬化した状態の色調が互いに異なる液状体であってもよい。
例えば、シアン、マゼンタ、又はイエローの三色の液状体と、黒色の液状体と、白色の液状体と、無色透明の液状体と、であってもよい。これらの液状体の中の、いずれか複数の液状体を用いて形成する画像膜について、用いる液状体の濡れ特性によって着弾させる順番を調整することで、形成される画像膜の面の状態を調整することができる。
【0079】
(変形例2)前記実施形態においては、画像膜61は、被描画媒体100に対する濡れ特性が互いに異なる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴を、親液性が高い方から順に、被描画媒体100上に着弾させることによって形成されている。画像膜63は、被描画媒体100に対する濡れ特性が互いに異なる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aの液滴を、撥液性が高い方から順に、被描画媒体100上に着弾させることによって形成されている。しかし、液状体を、撥液性が高い順、又は親液性が高い順に着弾させることは必須ではない。液状体を着弾させる順番は、他の順番であってもよい。
【0080】
(変形例3)前記実施形態においては、画像膜61及び画像膜63を形成するために用いる機能液は、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aであって、5週類の機能液を用いて画像膜を形成していた。しかし、画像膜を形成するために用いる液状体の種類は5種類に限らない。形成される画像膜の面の状態を調整するためには、画像膜を形成するために用いる液状体の種類は、2種類以上であって、何種類であってもよい。濡れ特性が互いに異なる2種類以上の液状体を用いて、液状体の液滴を着弾させる順番を調整することで、形成される画像膜の面の状態を調整することができる。
【0081】
(変形例4)前記実施形態においては、画像膜61及び画像膜63を構成する着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、Y軸方向に連なる列状に配列されていた。しかし、画像膜を構成する1種類の液状体からなる部分が連続していることは必須ではない。画像膜は、画像膜61及び画像膜63における着弾液膜45のように、それぞれの液状体が分散されて着弾させられて形成される構成であってもよい。
【0082】
(変形例5)前記実施形態においては、画像膜61及び画像膜63を構成する着弾液膜45、着弾液膜44、着弾液膜43、着弾液膜42、及び着弾液膜41は、部分的に重なっているだけであり画像膜61及び画像膜63は、略一層の着弾液膜で構成されていた。しかし、画像膜を略一層の着弾液膜で構成することは必須ではない。画像膜は、機能液の液滴を略同じ位置に着弾させることによって、着弾液膜を積層させて形成する構成であってもよい。
【0083】
(変形例6)前記実施形態においては、画像膜61及び画像膜63を構成するために用いる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、被描画媒体100に対する濡れ特性が互いに異なっていた。しかし、画像膜を形成するための複数種類の液状体の濡れ特性が全て互いに異なることは必須ではない。画像膜を形成するための複数種類の液状体は、濡れ特性が互いに異なる2種類以上の液状体を含んでいればよい。
【0084】
(変形例7)前記実施形態においては、画像膜61及び画像膜63を構成するために用いる機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aは、紫外線を照射されることによって硬化される紫外線硬化型の機能液であった。しかし、画像膜を形成するために用いる液状体が紫外線硬化型であることは必須ではない。液状体は、液滴吐出装置を用いて吐出して精度よく配置することが可能であり、硬化手段を適用することで迅速に硬化させることが可能であれば、熱硬化型の機能液など、他の硬化促進手段によって硬化させる液状体であってもよい。
【0085】
(変形例8)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、機能液を硬化させるための紫外線を照射する装置として、一次硬化ユニット95及び硬化ユニット10を備えていた。しかし、描画装置が硬化促進手段を複数種類備えることは必須ではない。一次硬化ユニット95のような装置、又は硬化ユニット10のような装置を、一種類備える構成であってもよい。
【0086】
(変形例9)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、ヘッドキャリッジ22を1個備えていた。しかし、液滴吐出装置が備えるヘッドキャリッジが1個であることは必須ではない。描画装置が備えるヘッドキャリッジは、何個であってもよい。
【0087】
(変形例10)前記実施形態においては、ヘッドユニット21は、液滴吐出ヘッド20を9個備えていたが、ヘッドユニットが備える吐出ヘッドが9個であることは必須ではない。ヘッドユニットが備える液滴吐出ヘッドは、いくつであってもよい。
【0088】
(変形例11)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド20は、多数の吐出ノズル24が略一直線状に並んだノズル列24Aを2列備えていたが、液滴吐出ヘッドが備えるノズル列は何列であってもよい。また、液滴吐出ヘッド20が備える吐出ノズル24は、ノズル列24Aの延在方向において互いの位置がずれていたが、液滴吐出ヘッドは、ノズル列の延在方向において、略同一位置に位置する吐出ノズルを複数備える構成であってもよい。
【0089】
(変形例12)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、機能液41a、機能液42a、機能液43a、機能液44a、及び機能液45aを、それぞれ1個の液滴吐出ヘッド20を用いて吐出していた。しかし、1個の液滴吐出ヘッドが1種類の液状体を吐出することは必須ではない。液状体の種類は、液滴吐出装置が複数のヘッドユニットを備えて、ヘッドユニットごとに異ならせてもよいし、ヘッド組ごとに異ならせてもよいし、ノズル列ごとに異ならせてもよい。吐出ノズルごとに液状体を個別に供給できる液滴吐出ヘッドを用いて、吐出ノズルごとに異なる液状体を吐出してもよい。
【0090】
(変形例13)前記実施形態においては、X軸移動機構36によってワーク載置台33をX軸方向に移動させることで被描画媒体100などのワークWをX軸方向に移動し、Y軸移動機構26によって、液滴吐出ヘッド20(ヘッドユニット21)をY軸方向に移動させることで、ワークWと液滴吐出ヘッド20とを平面方向において相対移動させていた。被描画媒体と液滴吐出ヘッドとを相対移動させるために被描画媒体と液滴吐出ヘッドとの両方を移動させることは必須ではない。被描画媒体と液滴吐出ヘッドのいずれか一方を平面方向に移動させることで、被描画媒体と吐出ヘッドとを相対移動させる構成であってもよい。
【0091】
(変形例14)前記実施形態においては、画像60は、例えば半導体装置のベアチップに描画される製品型番などを示す文字列の一部であった。しかし、描画に際して上述した描画方法が好適に機能する画像は、文字列などに限らない。ロゴマークのような図形や、絵画のような画像などであってもよい。
【0092】
(変形例15)前記実施形態においては、被描画媒体100は、例えば半導体装置のベアチップであった。しかし、上述した描画方法が好適に機能する描画の対象物は、半導体装置のベアチップに限らない。画像を形成することが必要であり、液滴吐出法を用いて描画することができる被描画媒体であれば、どのような被描画媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0093】
1…液滴吐出装置、2…ヘッド機構部、3…ワーク機構部、6…吐出装置制御部、10…硬化ユニット、15…UVランプ、20…液滴吐出ヘッド、21…ヘッドユニット、22…ヘッドキャリッジ、24…吐出ノズル、24A…ノズル列、26…Y軸移動機構、27…移動枠、33…ワーク載置台、36…X軸移動機構、41,42,43,44,45…着弾液膜、41a,42a,43a,44a,45a…機能液、60…画像、60A…画像区画、61…画像膜、63…画像膜、91…着弾点、91A…着弾円、95…一次硬化ユニット、96…UVLED、97…LED筐体、100…被描画媒体、411…着弾液膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状体を液滴として吐出し、被描画媒体上に着弾させ、前記被描画媒体上に前記液状体が硬化した画像膜から成る画像を描画する描画方法であって、
複数種類の前記液状体を用い、前記複数種類の液状体におけるそれぞれの前記液状体を前記被描画媒体上に着弾させる順番を、前記液状体の前記被描画媒体又は着弾して硬化した前記液状体に対する濡れ特性によって決定することを特徴とする描画方法。
【請求項2】
前記液状体を、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対して親液性が高い順に前記被描画媒体上に着弾させることを特徴とする、請求項1に記載の描画方法。
【請求項3】
前記液状体を、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対して撥液性が高い順に前記被描画媒体上に着弾させることを特徴とする、請求項1に記載の描画方法。
【請求項4】
前記複数種類の液状体の少なくとも一種類の前記液状体は、拡散防止剤を添加した前記液状体であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の描画方法。
【請求項5】
前記液状体は、紫外線硬化型の液状体であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の描画方法。
【請求項6】
前記複数種類の液状体は、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対する濡れ特性が、それぞれの前記液状体ごとに、互いに異なっていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の描画方法。
【請求項7】
前記複数種類の液状体は、色調が互いに異なる前記液状体を含み、色調が互いに異なる前記液状体は、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対する濡れ特性が互いに異なることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の描画方法。
【請求項8】
前記複数種類の液状体は、色調が略同じであって、前記被描画媒体又は着弾して少なくとも表面が硬化した前記液状体に対する濡れ特性が互いに異なる前記液状体を含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の描画方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−192652(P2012−192652A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−59039(P2011−59039)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】