提案装置
【課題】顧客に対して、意外性が高い商品を提案すること。
【解決手段】顧客の識別情報を取得し、取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を顧客嗜好管理データベース510から抽出するとともに、顧客が選択した商品に関する商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した特徴情報に対する顧客の特徴情報の類似度を算出し、算出した類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた組み合わせ結果である逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させるようにした。
【解決手段】顧客の識別情報を取得し、取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を顧客嗜好管理データベース510から抽出するとともに、顧客が選択した商品に関する商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した特徴情報に対する顧客の特徴情報の類似度を算出し、算出した類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた組み合わせ結果である逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、買い物に際して商品を提案する提案装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、主婦など毎日の食事の献立を考える者は、食べる者が飽きないように、毎日使用する食材を変えたり、料理のジャンルを変えたりするなどの配慮をしている。また、主婦などは、飽きないようにという配慮に加えて、栄養バランスを考慮した献立を日々考えている。スーパーマーケットなどの食材を販売する小売店においては、たとえば、出入り口近傍や対象とする食材の売り場などにおいて、レシピが記載された印刷物を配布するサービスをおこなっている。このような、レシピを配布するサービスは、食事の献立を考える一助となるため、当該サービスを目的として来店する顧客の囲い込みを図ることができる。
【0003】
また、従来、たとえば、利用者ごとに各ジャンルの特徴項目についての嗜好値を含む利用者嗜好情報を格納するとともに、店舗ごとに当該のジャンルの特徴項目についての評価値を含む店舗評価情報を格納しておき、利用者嗜好情報に合致した店舗評価情報をもつ店舗情報を選択して利用者に提供するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。特許文献1に記載された技術は、さらに、利用者が特定の店舗情報を閲覧したり特定の店舗を利用したりすると、当該特定の店舗を関心店舗として蓄積し、蓄積した関心店舗の店舗評価情報に基づき利用者嗜好情報を更新するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−158823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、食事の献立が決まらない状態でスーパーマーケットなどに買い物に行くと、食材の選択に迷いを生じ、長い時間がかかってしまったり、不要な食材を購入してしまったりするなどの問題があった。また、上述したように、店舗で配布しているレシピを活用する従来の方法は、使用する食材が限定されてしまうため、たとえば、「特売品のタマネギを利用したい」というように、一部の食材を限定したい場合には有効ではないという問題があった。
【0006】
また、上述した特許文献1に記載された技術は、顧客の嗜好を反映させた商品の情報を提供することができるが、提供される商品の情報は、各商品と顧客の嗜好とを考慮して選択されている。このため、上述した特許文献1に記載された技術は、たとえば、スーパーマーケットなどのように、1回の来店に際して複数の商品を選択し、かつ、選択した商品を別の商品と組み合わせて利用することが明らかである場合にも、当該顧客が選択した商品との組み合わせを加味した商品を提案することはできないという問題があった。
【0007】
また、上述した特許文献1に記載された技術は、顧客の嗜好を反映させ、顧客の嗜好に合致するであろう商品の情報を提供するため、意外性の高い商品を提供することが難しいという問題があった。主婦など毎日の食事の献立を考え調理する者は、食べる者が飽きないようにということを加味して料理を考え、食材を選択することが望まれるが、意外性の高い商品を提供することが難しい特許文献1に記載された技術は、このような要望を満足することが難しいという問題があった。
【0008】
また、上述した特許文献1に記載された技術は、顧客の嗜好を反映させ、顧客の嗜好に合致するであろう商品の情報を提供するため、顧客が選択する商品の傾向に偏りが生じる。毎日の食事の材料に顧客の嗜好に応じた偏りが生じた場合、栄養バランスに偏りが生じることが懸念される。このため、上述した特許文献1に記載された技術は、栄養バランスに偏りを生じさせないという要望を満足することが難しいという問題があった。
【0009】
また、顧客が選択した食材を宅配する食材宅配サービスや、献立を提案するとともに当該献立の料理に用いる食材を自宅に宅配する食材宅配サービスなどを利用した場合、顧客が実際の商品を見ながら当該顧客自身で選択する楽しさが減退してしまうという問題があった。
【0010】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、顧客に対して、意外性が高い商品を提案することができる提案装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、顧客に対して、意外性が高く斬新な商品の組み合わせを提案することができる提案装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる提案装置は、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶する顧客嗜好管理データベースと、前記顧客の識別情報を取得する顧客情報取得手段と、前記顧客嗜好管理データベースから、前記顧客情報取得手段が取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を抽出する嗜好情報抽出手段と、前記顧客が選択した商品に関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、複数の商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と前記組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報とを関連付けて記憶する商品管理データベースと、前記商品管理データベースから、前記商品情報取得手段が取得した商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を抽出する組み合わせ情報抽出手段と、前記組み合わせ情報と各前記組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報とを関連付けて記憶する提案情報管理データベースと、前記提案情報管理データベースから、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報に対する前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報の類似度を算出する類似度算出手段と、前記類似度算出手段が算出した類似度に基づいて、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報のうち、前記類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた前記組み合わせ結果(以下「逆嗜好結果」という)に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させる出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれる商品の、店舗内における陳列位置を特定する陳列位置特定手段と、前記店舗内における顧客の現在位置を特定する現在位置特定手段と、前記陳列位置特定手段が特定した陳列位置および前記現在位置特定手段が特定した顧客の現在位置に基づいて、前記逆嗜好結果に含まれる商品のうち、前記顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する商品特定手段と、を備え、前記出力手段が、前記商品特定手段が特定した商品の商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記出力手段が、前記逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、前記商品情報取得手段が取得していない商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0015】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記特徴情報が、所定の特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示し、前記類似度算出手段が、前記特徴項目ごとに、前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値と前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値との差分を算出することによって前記類似度を算出し、前記出力手段が、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報が示す組み合わせ結果のうち、前記類似度算出手段が算出した差分がもっとも大きい組み合わせ結果に関連付けられた商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0016】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記類似度算出手段が、前記特徴項目が複数存在する場合に、各前記特徴項目ごとの前記差分の合計を算出し、前記出力手段が、前記類似度算出手段が算出した差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0017】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付ける完了指示受付手段を備え、前記出力手段が、前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする。
【0018】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた時点までに前記商品情報取得手段が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、前記出力手段が、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする。
【0019】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断する取得完了判断手段を備え、前記出力手段が、前記取得完了判断手段が前記すべての商品に関する商品情報を取得したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする。
【0020】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、前記出力手段が、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする。
【0021】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記組み合わせ情報が、前記組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
この発明にかかる提案装置によれば、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供することができるという効果を奏する。
【0023】
また、この発明にかかる提案装置によれば、買い物に際しての楽しみを提供することにより、顧客の購買意欲の増進を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明にかかる実施の形態の提案システムのシステム構成を示す説明図である。
【図2】この発明にかかる実施の形態の提案装置を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置を実現するPDAのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図4】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける組み合わせ情報出力装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図5−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客嗜好管理データベースの一例を示す説明図である。
【図5−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける嗜好要素変更管理データベースの一例を示す説明図である。
【図5−3】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける商品データベースの一例を示す説明図である。
【図5−4】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける商品/提案情報管理データベースの一例を示す説明図である。
【図6】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける特徴情報の分類の一例を示す説明図である。
【図7−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その1)である。
【図7−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その2)である。
【図7−3】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その3)である。
【図7−4】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その4)である。
【図7−5】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その5)である。
【図7−6】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その6)である。
【図7−7】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その7)である。
【図7−8】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その8)である。
【図7−9】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その9)である。
【図7−10】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その10)である。
【図8−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムによる提案内容の一例を示す説明図(その1)である。
【図8−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムによる提案内容の一例を示す説明図(その2)である。
【図9−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置の機能的構成を示す説明図である。
【図9−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける提案装置の機能的構成を示す説明図である。
【図10】この発明にかかる実施の形態の提案システムの利用手順の一例を示す説明図である。
【図11】この発明にかかる実施の形態の提案システムが備える顧客の端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】この発明にかかる実施の形態の提案システムが備える提案装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】この発明にかかる実施の形態の提案システムが備える組み合わせ情報出力装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる提案装置、当該提案装置を用いた提案方法および当該提案装置が実行するプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
(提案システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の提案システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の提案システムのシステム構成を示す説明図である。
【0027】
図1において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100は、提案装置110と、顧客の端末装置120と、組み合わせ情報出力装置130と、を含んで構成されている。提案システム100において、提案装置110、顧客の端末装置120、組み合わせ情報出力装置130は、それぞれ、ネットワーク140を介して相互通信可能に接続されている。この発明にかかる実施の形態の提案システム100は、たとえば、スーパーマーケットなどのように、食料品や日用品などの各種の商品を顧客自身が選択する、いわゆる商品をセルフサービスで選択する店舗において利用することができる。
【0028】
提案装置110は、顧客に対して、当該顧客が購入する商品を、顧客の端末装置120を介して提案する。また、提案装置110は、顧客に対して、当該顧客が購入を予定して選択した商品を組み合わせて利用する利用方法を、顧客の端末装置120を介して提案する。提案装置110は、具体的には、たとえばパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる。提案装置110を実現するコンピュータ装置については、説明を後述する(図2を参照)。
【0029】
顧客の端末装置120は、提案装置110から提供される商品に関する商品情報などを顧客に示す。顧客の端末装置120は、たとえば、スーパーマーケットの店内において、購入を目的として選択した商品を決済するまでの間保持するショッピングカート(図示を省略する)に設けることができる。
【0030】
顧客の端末装置120は、ショッピングカートに設けられているものに限らない。顧客の端末装置120は、たとえば、提案システム100の運用上、顧客がスーパーマーケットに入店した際に、店員から配布されるものであってもよく、顧客自身が所定の場所から借り受けるものであってもよい。また、顧客の端末装置120は、たとえば、携帯型電話機や個人所有のPDAによって実現するようにしてもよい。
【0031】
顧客の端末装置120は、たとえば、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯型の電子機器によって実現することができる。顧客の端末装置120を実現するPDAについては、説明を後述する。図1において、符号121は、顧客の端末装置120を実現するPDAに挿入(装着)されるカードを示している。カードとしては、たとえば、クレジットカードを用いることができる。提案システム100においては、クレジットカード121に代えて、あるいは加えて、たとえば、デビットカードとして利用可能な銀行や郵便局が発行するキャッシュカードを用いてもよい。また、提案システム100においては、クレジットカード121に代えて、あるいは加えて、たとえば、スーパーマーケットが発行したポイントカードを用いてもよい。
【0032】
組み合わせ情報出力装置130は、提案装置110から提案情報を取得し、取得した提案情報を所定の記録媒体に印刷した印刷物を発行する。組み合わせ情報出力装置130は、クレジットカード121などのカードの挿入を受け付けるカード挿入口131を備えている。組み合わせ情報出力装置130の筐体内部に設けられたカードリーダ(図4における符号408を参照)は、カード挿入口131から挿入されたクレジットカード121が記憶媒体として備えるICチップに記憶されたクレジットカード番号などのカード情報を読み取る。組み合わせ情報出力装置130は、非接触式ICカードタイプのクレジットカード121を読み取り対象として弱い電波を発するとともに、当該クレジットカード121からの電波を受信する通信部を備えていてもよい。
【0033】
また、組み合わせ情報出力装置130は、各種の情報を表示するディスプレイ132や、組み合わせ情報出力装置130に対する各種操作を受け付ける操作部などを備えている。操作部としては、たとえばディスプレイに積層されたタッチパネル(図4における符号405を参照)などを用いることができる。さらに、組み合わせ情報出力装置130は、プリンタ(図4における符号407を参照)が印刷した印刷物を発行する発行口133を備えている。
【0034】
提案システム100をスーパーマーケットに適用する場合、組み合わせ情報出力装置130は、たとえば、スーパーマーケットにおいて、決済が完了した顧客が通過する出入り口近傍に設置することが好ましい。また、提案システム100において、クレジットカード121に代えて、銀行や郵便局が発行するキャッシュカードをデビットカードとして利用する場合、組み合わせ情報出力装置130は、たとえば、ATMなどと兼用してもよい。
【0035】
ネットワーク140は、たとえば、インターネット、イントラネット、LANなどのコンピュータネットワークによって実現することができる。コンピュータネットワークにおいては、インターネットやイントラネットなどのように、商品情報の閲覧や商品の利用者に関する情報の送信などの、顧客の端末装置120が実行する各種の処理を同一のブラウザによる画面操作によって実現するソフトウエアが動作可能とされている。あるいは、コンピュータネットワークにおいては、LANなどのように、顧客の端末装置120が実行する各種の処理を、それぞれ専用のソフトウエアを起動して実行するようにしてもよい。
【0036】
(コンピュータ装置のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の提案装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0037】
図2において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110を実現するコンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、通信I/F(インターフェース)208と、を備えている。この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110を実現するコンピュータ装置が備える各部201〜208は、バス209によってそれぞれ接続されている。
【0038】
CPU201は、コンピュータ装置全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0039】
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶する。FD207に代えてあるいはFD207に加えて、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などの各種の記録媒体を、着脱可能な記録媒体として用いてもよい。この場合、提案装置110を実現するコンピュータ装置は、各種の記録媒体に対するデータのリード/ライトを制御するドライブを備える。
【0040】
通信I/F208は、ネットワーク140に接続され、ネットワーク140を介して顧客の端末装置120を実現するPDAなどの外部装置に接続される。通信I/F208は、ネットワーク140と内部とのインターフェースを司り、コンピュータ装置と顧客の端末装置120を実現するPDAなどの外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
【0041】
(PDAのハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAのハードウエア構成について説明する。図3は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAのハードウエア構成を示すブロック図である。
【0042】
図3において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAは、CPU301と、ROM302と、RAM303と、カードリーダ304と、ディスプレイ305と、タッチパネル306と、スピーカ307と、通信I/F309と、バーコードスキャナ308と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAが備える各構成部301〜309は、バス310によってそれぞれ接続されている。
【0043】
ここで、CPU301は、PDA全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。また、RAM303は、提案装置110によって提供された商品情報を記憶する記憶部として使用される。RAM303は、たとえば、提案装置110によって提供された商品情報を、決済が完了するまでの間記憶する。提案装置110によって提供された商品情報を記憶する記憶部は、ROM302によって実現してもよい。
【0044】
カードリーダ304は、顧客が所有するカードのカード情報を読み取る。顧客が所有するカードは、たとえば、クレジットカード121によって実現することができる。カード情報は、当該カードを所有する顧客の識別情報(以下「顧客識別情報」という)を含んでいる。たとえば、クレジットカード121によってカードを実現する場合、クレジットカード番号によって顧客識別情報を実現することができる。
【0045】
また、顧客が所有するカードは、たとえば、提案システム100の管理者が発行する専用のカードによって実現してもよい。この場合の専用のカードは、提案システム100の管理者などによって各カードに割り当てられたカード識別情報を記憶する記憶媒体を備える。この専用のカードによってカードを実現する場合、カード識別情報によって顧客識別情報を実現することができる。
【0046】
カードリーダ304は、顧客の端末装置120を実現するPDAとは別体とされていてもよい。具体的には、たとえば、携帯型電話機や個人所有のPDAによって顧客の端末装置120を実現する場合は、携帯型電話機や個人所有のPDAとは別体とされたカードリーダ304を、携帯型電話機や個人所有のPDAを提案システム100における顧客の端末装置120として利用する場合に、当該携帯型電話機や当該個人所有のPDAに接続するようにしてもよい。
【0047】
ディスプレイ305は、商品の提案に関する各種の情報を表示する(たとえば、図7−1、図7−2、図7−3、図7−4、図7−5、図7−6、図7−7、図7−8、図7−9および図7−10を参照)。商品の提案に関する各種の情報は、所定のブラウザを介して表示される。具体的には、ディスプレイ305は、たとえば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどによって実現することができる。
【0048】
タッチパネル306は、文字、数値、各種指示などの各種の情報を入力するための操作部を実現し、顧客による入力操作に応じて各種の情報の入力を受け付ける。タッチパネル306は、たとえば、所定の会員IDなどの入力を受け付けてもよい。スピーカ307は、たとえばイベントの開始を報知するアラーム音や誤操作がおこなわれたことを報知する警告音を出力する。
【0049】
バーコードスキャナ308は、商品に付されたバーコードや2次元コードなどを光学的に読み取ることが可能な光学式マーク認識装置(OMR:Optical Mark RecognitionもしくはOptical Mark Reader)によって実現することができる。バーコードスキャナ308は、LEDなどの光源、光源からの光を走査させるポリゴンミラー、読み取り対象物からの反射光を受光するセンサ、センサが受光した光信号をデコードするデコード回路などを備えている。センサとしてCCDイメージセンサを採用することにより、2次元コードを読み取ることが可能になる。デコード回路がデコードしたデータは、CPU301に出力される。
【0050】
通信I/F309は、ネットワーク140に接続され、ネットワーク140を介して提案装置110に接続される。通信I/F309は、ネットワーク140と内部とのインターフェースを司り、提案装置110を実現するコンピュータ装置とPDAとの間におけるデータの入出力を制御する。通信I/F309は、たとえば、カードリーダ304が読み取ったカード情報に含まれるクレジットカード番号や、バーコードスキャナ308が読み取ってデコードしたコード情報(商品コード)などを、提案装置110を実現するコンピュータ装置に対して送信する。
【0051】
(組み合わせ情報出力装置130のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における組み合わせ情報出力装置130のハードウエア構成について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における組み合わせ情報出力装置130のハードウエア構成を示すブロック図である。図4において、組み合わせ情報出力装置130は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ディスプレイ132と、タッチパネル405と、通信I/F406と、プリンタ407と、カードリーダ408と、を備えている。また、各構成部はバス409によってそれぞれ接続されている。
【0052】
CPU401は組み合わせ情報出力装置130全体の制御を司り、RAM403をワークエリアとしながらROM402に記憶された各種プログラムを実行する。ディスプレイ132は、たとえば「クレジットカード121を挿入してください」などのメッセージを表示する表示画面(図示を省略する)や、プリント出力する情報が複数存在する場合にいずれの情報をプリント出力させるかを選択させる表示画面など、各種の表示画面を表示する。ディスプレイ132は、具体的には、たとえばTFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなど、公知の各種のディスプレイによって実現することができる。
【0053】
タッチパネル405は、ディスプレイ132に積層されており、操作された位置に応じた座標信号を出力する。CPU401は、たとえばディスプレイ132における表示内容とタッチパネル405において操作された座標位置とに基づいて、表示内容を切り替える。組み合わせ情報出力装置130は、タッチパネル405に加えて、数値を入力するテンキーを備えていてもよい。また、タッチパネル405に代えてあるいは加えて、キーボードを備えていてもよい。
【0054】
通信I/F406は、ネットワーク140を介して、当該ネットワーク140に通信可能に接続された提案装置110を実現するコンピュータ装置との間での通信をおこなう。通信I/F406は、提案装置110を実現するコンピュータ装置との間で通信をおこなうことによって、当該提案装置110からプリント出力する情報を取得する。
【0055】
プリンタ407は、通信I/F406を介して受信した情報に基づいて決定される印刷内容を所定の用紙に印刷する。所定の用紙は、たとえば、「A4」サイズあるいは「B5」サイズなどのような定型サイズの枚葉紙や、長尺状のロール紙を用いることができる。ロール紙を用いる場合、プリンタ407はロール紙を所定の位置で切断するためのカッタ機構を備えている。プリンタ407は、たとえばレーザプリンタ、インクジェットプリンタ、インクリボンプリンタなど、公知の各種のプリンタによって実現することができる。
【0056】
カードリーダ408は、クレジットカード121が備える記憶媒体に記憶されたクレジットカード番号を読み取り、読み取ったクレジットカード番号を含む信号をCPU401に出力する。たとえばカードリーダ408は、クレジットカード121が記憶媒体として備えるICチップに接続される接続端子を備え、当該接続端子を介してICチップに記憶されたクレジットカード番号を読み取る。また、たとえばカードリーダ408は、クレジットカード121が記憶媒体として備える磁気テープに記憶されたクレジットカード番号を読み取る磁気ヘッドを備え、当該磁気ヘッドの読取位置を磁気タイプのクレジットカード121が通過する際に、クレジットカード121の磁気テープに記憶されたクレジットカード番号を読み取るようにしてもよい。
【0057】
(顧客嗜好管理データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客嗜好管理データベースについて説明する。図5−1は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客嗜好管理データベースの一例を示す説明図である。図5−1において、顧客嗜好管理データベース510は、顧客の識別情報ごとに、顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶する。
【0058】
顧客の識別情報は、たとえば、会員番号によって実現することができる。会員番号は、たとえば、クレジットカード121ごとに固有のクレジットカード番号によって実現することができる。クレジットカード番号においては、最初の6桁の銀行識別番号(Bank Identification Number:BIN)によって、クレジットカード121会社などのカードの発行事業者(イシュア)を特定することができる。クレジットカード番号は、BINを含み、カードの発行事業者によって割り当てられた任意の数列によって構成され、カードごとに固有の情報とされている。
【0059】
会員番号は、各顧客を識別することができる情報であればよく、顧客に発行されたポイントカードの識別番号であってもよい。会員番号は、クレジットカード番号のように、数字の羅列によって構成されるものに限らない。会員番号は、提案システム100の管理者などによって各顧客に割り当てられた情報によって実現されるものであってもよく、具体的には、たとえば、アルファベットのみを含む所定桁数の情報、あるいは、数字とアルファベットとを含む所定桁数の情報によって実現してもよい。
【0060】
特徴情報は、顧客の識別情報によって特定される顧客の嗜好の特徴を示す。特徴情報は、たとえば、当該顧客の食に関する嗜好の特徴を示す。この実施の形態において、特徴情報は、5桁の数値によって構成される嗜好要素情報(要素コード)によって実現することができる。嗜好要素情報(要素コード)は、たとえば、この発明にかかる実施の形態の提案システム100を、食料品を取り扱うスーパーマーケットに適用する場合、各顧客の食に関する嗜好の特徴を示す情報によって実現することができる。この場合、具体的には、嗜好要素情報(要素コード)は、たとえば、食料品などの商品を複数組み合わせた組み合わせ結果、すなわち、複数の食料品を調理することによって組み合わせた料理(菓子を含む)に関する各顧客の嗜好の特徴を示す。
【0061】
図5−1に示した顧客嗜好管理データベース510において、嗜好要素情報(要素コード)は、複数(この実施の形態においては5つ)の要素(要素1、要素2、要素3、要素4、要素5)について、要素ごとに、顧客の嗜好の特徴を段階的に分類して示している(図6を参照)。具体的には、要素1は、料理を完成させるために要する時間(調理時間)の長短を示す。この実施の形態においては、調理時間が長い料理ほど数値が大きく、調理時間が短い料理ほど数値が小さくなるように、調理時間によって料理の特徴を5段階に分類して示している。
【0062】
また、具体的には、要素2は、料理の味付けが濃いか薄いかを示す。この実施の形態においては、味付けが濃い料理ほど数値が大きく、味付けが薄い料理ほど数値が小さくなるように、味付けの濃さによって料理の特徴を5段階に分類して示している。また、具体的には、要素3は、料理のジャンルを示す。この実施の形態においては、米を主体とした(あるいは材料に米を含む)料理を「1」、パンを主体とした(あるいは材料にパンを含む)料理を「2」、麺を主体とした(あるいは材料に麺を含む)料理を「3」、スープを主体とした料理を「4」、野菜を主体とした(あるいはサラダに分類される)料理を「5」のように、料理のジャンルを5段階に分類して示している。
【0063】
また、具体的には、要素4は、各料理にかかる金額の高低を示す。この実施の形態においては、金額が高い(高額な食材を用いる)料理ほど数値が大きく、金額が低い(安価な食材を用いる)料理ほど数値が小さくなるように、各料理にかかる金額の高低によって料理の特徴を5段階に分類して示している。また、具体的には、要素5は、各料理の難易度を示す。この実施の形態においては、難易度が高い(あるいは手順数が多い)料理ほど数値が大きく、難易度が低い(あるいは手順数が少ない)料理ほど数値が小さくなるように、各料理の難易度によって料理の特徴を5段階に分類して示している。
【0064】
また、顧客嗜好管理データベース510は、会員番号ごとに、代表顧客番号および顧客番号を関連付けて記憶している。代表顧客番号および顧客番号は、たとえば、所定桁数の数字の羅列、アルファベットのみを含む所定桁数の情報、あるいは、数字とアルファベットとを含む所定桁数の情報によって実現することができる。
【0065】
代表顧客番号は、たとえば、家族のうちの食料品の買い出しを主に担当する顧客を識別可能な情報とすることができる。代表顧客番号は、たとえば、クレジットカード番号によって実現してもよい。クレジットカード番号によって代表顧客番号を実現する場合、顧客嗜好管理データベース510における会員番号と代表顧客番号とは同一の番号とされる。あるいは、クレジットカード番号によって代表顧客番号を実現する場合、顧客嗜好管理データベース510においては、会員番号あるいは代表顧客番号のいずれか一方を記憶するものであってもよい。
【0066】
顧客番号は、たとえば、代表顧客番号によって識別される顧客以外の顧客を識別可能な情報とすることができる。具体的には、顧客番号は、たとえば、クレジットカード番号によって特定される顧客の関係者(家族などの同居人、友人など)を識別可能な情報とすることができる。顧客嗜好管理データベース510において、顧客番号は、複数記憶されていてもよく、記憶されていなくてもよい。
【0067】
また、顧客嗜好管理データベース510は、会員番号ごとに、レシピ出力履歴に関する情報を関連付けて記憶している。レシピ出力履歴は、たとえば、嗜好要素情報(要素コード)に基づいて顧客に提案された料理のうち、顧客がレシピ(料理に関するレシピを示す情報)の出力を要求した料理に関する情報によって構成することができる。具体的には、レシピ出力履歴は、たとえば、「要素コード+料理コード」、「料理名」および「出力日時」などを示す情報によって実現することができる。
【0068】
(嗜好要素変更管理データベース)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における嗜好要素変更管理データベースについて説明する。図5−2は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における嗜好要素変更管理データベースの一例を示す説明図である。図5−2において、嗜好要素変更管理データベース520は、会員番号ごとに、代表顧客番号、顧客番号および嗜好要素変更補助情報を関連付けて記憶している。
【0069】
嗜好要素変更補助情報は、複数(この実施の形態においては5つ)の要素(要素1、要素2、要素3、要素4、要素5)について、要素ごとに、複数段階(この実施の形態においては5段階)ずつ設定された各レベルのカウント値を示す。レベルのカウント値は、顧客のレシピ出力履歴に関する情報に基づいて設定され、当該顧客の要求に応じてレシピを出力するごとに変化する。
【0070】
レベルのカウント値は、顧客の要求に応じて出力した各レシピが示す嗜好要素情報(要素コード)に含まれる各要素が示す数値の出現回数を示す。具体的には、たとえば、顧客が、「15322」という数値の羅列によって示される嗜好要素情報(要素コード)が設定されたレシピの出力を1回要求した場合、レベルのカウント値は、要素1におけるレベル1のカウント値が1増加し、要素2におけるレベル5のカウント値が1増加し、要素3におけるレベル3のカウント値が1増加し、要素4および要素5におけるレベル2のカウント値がそれぞれ1ずつ増加するように変化する。
【0071】
また、具体的には、たとえば、上記の図5−1において代表顧客番号が「001×××××××××」で示される顧客のように、「15322」という数値の羅列によって示される嗜好要素情報(要素コード)が設定されたレシピの出力を過去に2回要求した場合、当該顧客のレベルのカウント値は、要素1におけるレベル1のカウント値が2を示し、要素2におけるレベル5のカウント値が2を示し、要素3におけるレベル3のカウント値が2を示し、要素4および要素5におけるレベル2のカウント値がそれぞれ2を示す。
【0072】
(商品データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品データベースの一例について説明する。図5−3は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品データベースの一例を示す説明図である。
【0073】
図5−3において、商品データベース530は、提案システム100に加盟している各店に固有の店コードごとに、各店が販売する商品に関する商品情報を関連付けて記憶している。各店が販売する商品に関する商品情報は、各商品(素材)の名称(素材名称)、各素材に固有の素材コード、各素材の金額(販売価格)などを示す情報を含んでいる。
【0074】
また、各店が販売する商品に関する商品情報は、限られた期間において特別に安い値段で販売する商品、いわゆる特売品であるか否かを示す特売コードや、各商品についてのセールスポイントなどの店コメントなどを示す情報を含んでいてもよい。商品に関する商品情報は、具体的には、たとえば、「素材コード:35、素材名:キャベツ、金額:150円、特売コード:0(なし)、店コメント:茨城産のキャベツが当店一押し!」などのように設定することができる。
【0075】
商品データベース530において、各店が販売する商品に関する商品情報は、ジャンル種別ごとに分類して記憶されている。ジャンル種別は、素材ジャンルごとに分類されている。素材ジャンルは、具体的には、たとえば、「野菜」、「精肉」、「魚介」、「乳製品」、「調味料」などのように分類することができる。ジャンル種別は、具体的には、たとえば、「野菜」という素材ジャンルにおいては、「葉物」、「根菜」、「果実」などのように分類することができ、「精肉」という素材ジャンルにおいては、「豚」、「牛」、「加工品」などのように分類することができる。
【0076】
各ジャンル種別には、ジャンル種別ごとに固有のジャンル種別コードが割り当てられている。各素材ジャンルは、素材ジャンルごとに固有の素材ジャンルコードが割り当てられている。ジャンル種別、ジャンル種別コード、素材ジャンルおよび素材ジャンルコードは、店コードによって特定される店舗ごとに任意に割り振ることができる。あるいは、ジャンル種別、ジャンル種別コード、素材ジャンルおよび素材ジャンルコードは、同一系列店であれば同一の情報を設定するようにしてもよい。
【0077】
また、商品に関する商品情報は、素材コードや素材名称によって特定される商品の店舗内における陳列位置に関する情報を含んでいる。商品データベース530において、陳列位置に関する情報は、素材コードおよび素材名称ごとに関連付けて記憶されている。陳列位置に関する情報は、たとえば、商品が、「素材コード:197、素材名称:カップラーメン」という商品情報によって特定される商品である場合「○番通路、上から×段目、インスタント食品売り場」などのテキスト情報や、地図を用いて陳列位置を示す図形情報などによって実現することができる。
【0078】
(商品/提案情報管理データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品/提案情報管理データベースについて説明する。図5−4は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品/提案情報管理データベースの一例を示す説明図である。
【0079】
図5−4において、商品/提案情報管理データベース540は、複数の商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と、組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報と、を関連付けて記憶する。この発明にかかる実施の形態の提案システム100において、組み合わせ結果に含まれる商品は、たとえば、食料品によって実現することができる。食料品は、野菜や精肉などの食材に加えて、塩や醤油などの調味料を含む。
【0080】
この発明にかかる実施の形態の提案システム100においては、たとえば、上記のように、商品である複数の食料品を調理することによって組み合わせた料理によって組み合わせ結果を実現することができる。組み合わせ結果に関する組み合わせ情報は、たとえば、組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報であって、たとえば、料理によって組み合わせ結果を実現する場合は、複数の食料品(商品)を調理することによって組み合わせた料理の名称(料理名)、料理(料理名)ごとに付与された料理コード、および、料理に関するレシピを示す情報などによって実現することができる。
【0081】
組み合わせ結果に関する組み合わせ情報は、料理の名称(料理名)、料理コード、料理に関するレシピを示す情報の少なくとも一部を含んで構成されるものであればよい。あるいは、組み合わせ結果に関する組み合わせ情報は、料理の名称(料理名)、料理コード、料理に関するレシピを示す情報のすべてを含んで構成されるものであってもよい。
【0082】
料理に関するレシピは、料理(菓子を含む)の調理に際して使用する食料品、当該食料品の分量、調理手順(調理法)などを示す。料理に関するレシピを示す情報は、当該料理(菓子を含む)の調理に際して使用する食料品、当該食料品の分量、調理手順(調理法)などを示す文字や数値などのテキスト情報を含む。
【0083】
また、料理に関するレシピを示す情報は、文字や数値などのテキスト情報に限るものではなく、使用する食材、分量、調理手順などを示すイラストや写真などの画像情報や音声情報を含んでいてもよい。料理に関するレシピを示す情報に含まれる画像情報は、静止画であってもよく、動画であってもよい。
【0084】
商品/提案情報管理データベース540が記憶する、組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報は、たとえば、使用素材に関する情報によって実現することができる。使用素材に関する情報は、使用素材の名称(素材名称)および当該素材名称ごとに付与された素材コードを含む。この実施の形態において、商品/提案情報管理データベース540は、素材名称や素材コードを、料理名や料理コードなどの組み合わせ情報ごとに関連付けて記憶している。図5−4に示した商品/提案情報管理データベース540においては、たとえば、「焼きラーメン」という料理名および「001」という料理コードに、「カップラーメン」という素材名称および「197」という素材コードや、「キャベツ」という素材名称および「35」という素材コードなどが関連付けられて記憶されている。
【0085】
また、商品/提案情報管理データベース540は、組み合わせ情報と、各組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報と、を関連付けて記憶している。この実施の形態において、組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報は、組み合わせすなわち料理の特徴を示す。組み合わせ結果である料理の特徴を示す特徴情報は、顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報と同じ桁数(この実施の形態においては5桁)の数値によって構成される嗜好要素情報(要素コード)によって実現することができる。
【0086】
組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報(料理の特徴を示す特徴情報)は、顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報と同様に、要素1(調理時間)、要素2(味付け)、要素3(ジャンル)、要素4(金額)、要素5(難易度)の各要素について、それぞれ料理の特徴を段階的に分類して示す(図6を参照)。この発明にかかる実施の形態においては、商品データベース530および商品/提案情報管理データベース540によって、商品管理データベースを実現することができる。また、この発明にかかる実施の形態においては、商品/提案情報管理データベース540によって提案情報管理データベースを実現することができる。
【0087】
(特徴情報の分類の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における特徴情報の分類の一例について説明する。図6は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における特徴情報の分類の一例を示す説明図である。図6において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における特徴情報は、上述したように、要素1、要素2、要素3、要素4および要素5の5つの要素に分類されている。各要素は、それぞれ、5段階のレベルに分類されている。
【0088】
要素1は、調理時間の長短を示す。要素1において、調理時間が長い料理はレベル5に分類され、調理時間が短くなるにしたがってレベル4、レベル3、レベル2のようにレベル値が低くなり、調理時間が所定時間よりも短い料理がレベル1に分類される。具体的には、たとえば、調理時間が0分〜15分の料理はレベル1に、調理時間が15分〜30分の料理はレベル2に、調理時間が30分〜60分の料理はレベル3に、調理時間が60分〜120分の料理はレベル4に、調理時間が120分以上の料理はレベル5に分類することができる。
【0089】
要素2は、料理の味付けが濃いか薄いかを示す。要素2において、味付けが濃い料理はレベル5に分類され、味付けが薄くなるにしたがってレベル4、レベル3、レベル2のようにレベル値が低くなり、味付けがもっとも薄いとされる料理がレベル1に分類される。味付けが濃いか薄いかのレベルは、たとえば、料理における塩分濃度や、料理の全体量に対する調味料の分量、煮込み時間の長短などに応じて、提案システム100の管理者などが任意に設定することができる。
【0090】
要素3は、料理のジャンルを示す。要素3においては、上述したように、米を主体とした(あるいは材料に米を含む)料理をレベル1、パンを主体とした(あるいは材料にパンを含む)料理をレベル2、麺を主体とした(あるいは材料に麺を含む)料理をレベル3、スープを主体とした料理をレベル4、野菜を主体とした(あるいはサラダに分類される)料理をレベル5のように、提案システム100の管理者などが任意に設定することができる。
【0091】
要素4は、各料理にかかる金額の高低を示す。要素4においては、上述したように、米を主体とした(あるいは材料に米を含む)料理をレベル1、パンを主体とした(あるいは材料にパンを含む)料理をレベル2、麺を主体とした(あるいは材料に麺を含む)料理をレベル3、スープを主体とした料理をレベル4、野菜を主体とした(あるいはサラダに分類される)料理をレベル5のように、提案システム100の管理者などが任意に設定することができる。
【0092】
要素5は、各料理の難易度を示す。要素5において、難易度が高い料理はレベル5に分類され、難易度が低くなるにしたがってレベル4、レベル3、レベル2のようにレベル値が低くなり、簡単な料理はレベル1に分類される。具体的には、たとえば、食材を切って混ぜるだけなどの簡単な料理はレベル1に、目視による見極めや間隔による判断を要する料理などはレベル5に分類し、その間のレベル2〜4に該当する料理は提案システム100の管理者などが適宜振り分けることができる。
【0093】
(表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120の表示画面例について説明する。図7−1、図7−2、図7−3、図7−4、図7−5、図7−6、図7−7、図7−8、図7−9および図7−10は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120が表示する表示画面例を示す説明図である。
【0094】
図7−1において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120は、表示画面701を表示する。表示画面701は、顧客などによって、ショッピングカートに設けられた顧客の端末装置120に対して当該顧客のクレジットカード121が挿入された場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。
【0095】
表示画面701は、顧客の端末装置120に挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号に基づいて特定される会員ID(代表顧客番号など)を表示する。また、表示画面701は、「時間」、「味付け」、「ジャンル」、「金額」などの、買い物(商品選択)の条件を指定させる情報を表示する。顧客の端末装置120は、表示画面701を表示している状態において、「時間」、「味付け」、「ジャンル」、「金額」のいずれかが選択された場合、選択された条件をさらに限定する表示画面(図7−2を参照)を表示させる。
【0096】
さらに、表示画面701は、条件の選択をサポートするための情報を表示させる「提案履歴」キーなどを表示してもよい。顧客の端末装置120は、「提案履歴」キーが操作された場合に、会員IDによって特定される顧客に対して過去に提案したレシピや、料理の特徴情報などの一覧を表示する。
【0097】
図7−2において、表示画面702は、表示画面701において「時間」が指定された場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面702は、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客に対して、表示画面701において選択された条件をさらに限定させる各種のキーを表示する。具体的には、表示画面702は、「0〜5分」、「5〜20分」、「20〜60分」、「60〜120分」、「120分以上」のように分類された複数の選択肢の中から、いずれかの調理時間を選択させる各種のキーを表示する。
【0098】
また、表示画面702は、各種のキーの中から選択された内容を確定させる「指定完了」キーや、選択された条件を限定せずに表示画面702から表示画面701へ戻らせる「戻る」キーなどを表示してもよい。顧客の端末装置120は、表示画面701において「時間」に代えて「味付け」、「ジャンル」あるいは「金額」が指定された場合も、表示画面702と同様に表示画面701において選択された条件をさらに限定させる各種のキーを示す表示画面(図示を省略する)を表示する。
【0099】
図7−3において、表示画面703は、顧客が商品を選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面703は、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。
【0100】
表示画面703においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「キャベツ」を提案する情報と、が表示されている。顧客の端末装置120は、表示画面703を表示している状態で、さらに、顧客がベーコンを選択した場合に、表示画面703を別の表示画面(図7−4を参照)に切り替える。
【0101】
図7−4において、表示画面704は、表示画面703に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品を当該顧客が選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面704は、表示画面703と同様に、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。表示画面704においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」および「キャベツ」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「カップラーメン」を提案する情報と、が表示されている。
【0102】
図7−5において、表示画面705は、表示画面703および表示画面704に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品(一部または全部)を当該顧客が選択し、選択完了を指示する入力操作を受け付けた場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面705は、会員IDに加えて、顧客の選択した商品や当該顧客の嗜好などに基づいて提案された料理名を表示する。
【0103】
表示画面705においては、顧客が選択した商品を組み合わせることによって「焼きラーメン」という料理が可能であることを示すメッセージが表示されている。また、表示画面705においては、決済が完了した後に取得可能な2次元コードを読み取ることにより、提案された料理のレシピを入手可能であることを示すメッセージなどが表示されている。
【0104】
図7−6において、表示画面706は、ショッピングカート内に入れた商品の決済が完了した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面706は、会員IDに加えて、表示画面705で案内した料理のレシピを閲覧する方法や、当該レシピの閲覧に用いる情報などを表示する。表示画面706において、表示画面705で案内した料理のレシピを閲覧する方法は、複数表示されている。これにより、顧客は、たとえば、2次元コードの読み取り機能を備えた携帯型電話機などの携帯端末や、2次元コードの読み取り機能のないパーソナルコンピュータなど、顧客が選択した任意の端末装置を用いてレシピを閲覧することができる。
【0105】
図7−7において、表示画面707は、表示画面704において提案された商品を顧客が選択せず、別の商品を選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。具体的には、たとえば、表示画面707は、表示画面704において「カップラーメン」が提案された状態で「卵」が選択された場合に表示される。表示画面707においては、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。
表示画面704においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」、「キャベツ」および「卵」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「納豆」を提案する情報と、が表示されている。このように、ショッピングカート内に入れられている商品が異なる場合は、表示画面707が提案する商品に関する商品情報は、表示画面704が提案する商品に関する商品情報とは異なる。
【0106】
図7−8において、表示画面708は、表示画面704に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品を当該顧客が選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面708は、表示画面703、704と同様に、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。表示画面708においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」、「キャベツ」、「卵」および「納豆」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「そう麺」を提案する情報と、が表示されている。
【0107】
図7−9において、表示画面709は、表示画面703、704、707、708に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品(一部または全部)を当該顧客が選択し、選択完了を指示する入力操作を受け付けた場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面709は、会員IDに加えて、顧客の選択した商品や当該顧客の嗜好などに基づいて提案された料理名が表示されている。
【0108】
表示画面709においては、顧客が選択した商品を組み合わせることによって「そう麺納豆カルボナーラ」という料理が可能であることを示すメッセージが表示されている。また、表示画面705においては、決済が完了した後に取得可能な2次元コードを読み取ることにより、提案された料理のレシピを入手可能であることを示すメッセージなどが表示されている。
【0109】
図7−10において、表示画面710は、レシピの発行を受けた顧客が、発行されたレシピにしたがった料理の評価を入力する際に表示される。表示画面710は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号に基づいて、当該クレジットカード番号によって特定される顧客が今回の来店前にレシピの発行を要求していた場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。
【0110】
表示画面710は、会員IDに加えて、評価を求める料理名や、当該料理についての評価を入力するキーなどを表示する。また、表示画面710は、前回レシピを発行した料理に関する情報を表示してもよい。レシピの発行を受けた顧客は、表示画面710の表示内容にしたがって、発行を受けたレシピにしたがった料理についての評価を記入する。
【0111】
表示画面710は、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示されるものに限らない。表示画面710は、たとえば、顧客が所有する携帯型電話機などの携帯端末装置やパーソナルコンピュータなどの端末装置に対して所定の入力操作をおこなった場合に、当該端末装置が備えるディスプレイに表示されるものであってもよい。
【0112】
(提案内容の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100による提案内容の一例について説明する。図8−1および図8−2は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100による提案内容の一例を示す説明図である。図8−1および図8−2において、提案内容810、820は、たとえば、決済後に表示された表示画面706に表示された2次元コードを、顧客が所有する携帯型電話機などの携帯端末装置を用いて読み取った場合に、当該携帯端末装置が備えるディスプレイに表示させることができる。携帯端末装置を用いて提案内容810、820を閲覧することにより、顧客は、閲覧場所を制限されることなく、提案内容を必要とする任意の場所および任意のタイミングにおいて提案内容を閲覧することができる。
【0113】
また、提案内容810、820は、たとえば、顧客が所有するパーソナルコンピュータなどの端末装置を用いて、決済後に表示された表示画面706に表示されたURLにアクセスした場合に、当該端末装置が備えるディスプレイに表示させることができる。この場合、パーソナルコンピュータなどの端末装置にプリンタが接続されていれば、提案内容810、820を枚用紙などにプリント出力した状態で閲覧することができる。
【0114】
また、提案内容810、820は、たとえば、組み合わせ情報出力装置130にクレジットカード121が挿入された場合に、当該組み合わせ情報出力装置130によって印刷された印刷物として発行することができる。この場合、たとえば、組み合わせ情報出力装置130にクレジットカード121が挿入された日時から所定時間前にさかのぼった時間内に、当該クレジットカード121を用いたカード決済がおこなわれていれば、当該クレジットカード121のクレジットカード番号に関連付けられたレシピを発行できるようにしてもよい。
【0115】
(提案システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100を構成する各部の機能的構成について説明する。図9−1は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120の機能的構成を示す説明図である。図9−2は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110の機能的構成を示す説明図である。
【0116】
(提案システム100における顧客の端末装置120の機能的構成)
図9−1において、提案システム100は、提案装置110と、顧客の端末装置120と、によって構成される。提案システム100において、顧客の端末装置120は、複数設けられている。顧客の端末装置120の各機能は、読取部901と、入力部902と、送信部903と、受信部904と、表示部905と、によって実現される。読取部901、入力部902、送信部903、受信部904および表示部905は、顧客の端末装置120を実現するPDAが備える各部によって実現することができる。
【0117】
読取部901は、顧客などによって挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号を読み取る。読取部901は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるカードリーダに挿入(装着)されたクレジットカード121のクレジットカード番号を読み取る。顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるカードリーダにクレジットカード121が挿入(装着)された場合、読取部901は、当該カードの有効期限に関する情報などをあわせて読み取ってもよい。
【0118】
入力部902は、顧客による入力操作を受け付ける。入力部902は、たとえば、選択した商品を含む組み合わせ結果に関する組み合わせ情報の送信を指示する入力操作や、抽出条件の指定にかかる入力操作などを受け付ける。クレジットカード121などの顧客の識別情報は、上記の読取部901によって読み取られることによって入力されるものに限らず、入力部902によって入力されてもよい。
【0119】
送信部903は、入力部902が受け付けた各種の入力操作に応じた情報を、提案装置110に対して送信する。送信部903は、たとえば、顧客によって商品コードの読み取りがおこなわれるごとに、読み取った商品コードを提案装置110に送信する。送信部903は、提案装置110への情報の送信に際して、読取部901によって読み取られたクレジットカード番号などの、情報の送信元となる顧客を特定可能な情報を、あわせて提案装置110に対して送信する。
【0120】
受信部904は、提案装置110から送信された各種の情報を受信する。受信部904は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAを介して提案する商品に関する商品情報や、組み合わせ情報などを受信する。
【0121】
表示部905は、受信部904によって受信された、提案装置110から送信された各種の情報に基づく所定の表示画面(たとえば、図7−1、図7−2、図7−3、図7−4、図7−5、図7−6、図7−7、図7−8、図7−9および図7−10を参照)を表示する。また、表示部905は、入力部902に対する入力操作に応じて、表示内容を切り替えて表示するものであってもよい。
【0122】
(提案システム100における提案装置110の機能的構成)
図9−2において、提案装置110が備える各機能は、顧客嗜好管理データベース510と、嗜好要素変更管理データベース520と、商品データベース530と、商品/提案情報管理データベース540(商品管理データベース540aおよび提案情報管理データベース540b)と、顧客情報取得部906と、嗜好情報抽出部907と、商品情報取得部908と、抽出条件取得部909と、組み合わせ情報抽出部910と、特徴情報抽出部911と、類似度算出部912と、陳列位置特定部913と、現在位置特定部914と、商品特定部915と、完了指示受付部916と、決済判断部917と、出力部918と、によって実現される。
【0123】
提案装置110において、顧客嗜好管理データベース510、嗜好要素変更管理データベース520、商品データベース530、商品/提案情報管理データベース540、顧客情報取得部906、嗜好情報抽出部907、商品情報取得部908、抽出条件取得部909、組み合わせ情報抽出部910、特徴情報抽出部911、類似度算出部912、陳列位置特定部913、現在位置特定部914、商品特定部915、完了指示受付部916、決済判断部917、出力部918は、提案装置110を実現するコンピュータ装置が備える各部によって実現することができる。
【0124】
顧客情報取得部906は、顧客の識別情報を取得する。顧客情報取得部906は、たとえば、PDAなどによって実現される顧客の端末装置120にクレジットカード121が挿入された場合に、当該顧客の端末装置120から送信されたクレジットカード番号を受信することによって、顧客の識別情報を実現するクレジットカード番号を取得することができる。
【0125】
顧客情報取得部906は、クレジットカード番号に限るものではなく、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに対しておこなわれた入力操作の結果、当該顧客の端末装置120から送信された代表顧客番号や顧客番号などを受信することによって、受信した代表顧客番号や顧客番号などを顧客の識別情報として取得するようにしてもよい。
【0126】
嗜好情報抽出部907は、顧客嗜好管理データベース510から、顧客情報取得部906が取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を抽出する。たとえば、上記の図5−1に示した顧客嗜好管理データベース510の例においては、顧客情報取得部906が「4980××××××××××××」というクレジットカード番号を顧客の識別情報として取得した場合、嗜好情報抽出部907は「15322」という特徴情報を抽出する。
【0127】
商品情報取得部908は、顧客が選択した商品に関する商品情報を取得する。顧客が選択した商品に関する情報は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるバーコードスキャナ308が読み取ってデコードしたコード情報(商品コード)を受信した場合に、受信した商品コードに関連付けられた商品に関する商品情報を商品データベース530から抽出することによって、顧客が選択した商品に関する商品情報を取得することができる。
【0128】
あるいは、提案システム100において、商品情報取得部908は、たとえば、素材名称や販売価格などの商品に関する情報をコード化した2次元コードを商品に付し、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるバーコードスキャナ308が読み取ってデコードしたコード情報(商品コード)を受信することによって、顧客が選択した商品に関する商品情報を取得するようにしてもよい。
【0129】
抽出条件取得部909は、組み合わせ情報の抽出条件を取得する。抽出条件は、たとえば、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者を特定可能な情報によって実現することができる。具体的には、抽出条件は、たとえば、会員番号として設定されたクレジットカード番号とは別に、当該クレジットカード番号に関連付けられた顧客番号によって実現することができる。抽出条件取得部909は、たとえば、PDAなどによって実現される顧客の端末装置120に挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号とは別に、当該クレジットカード番号に関連付けられた顧客番号などを受信することによって、受信した顧客番号などを組み合わせ情報の抽出条件として取得する。
【0130】
組み合わせ情報抽出部910は、商品管理データベース540aを実現する商品/提案情報管理データベース540から、商品情報取得部908が取得した商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を抽出する。たとえば、上記の図5−4に示した商品/提案情報管理データベース540の例においては、商品情報取得部908が「素材コード:197、素材名称:カップラーメン」という商品情報を取得した場合、組み合わせ情報抽出部910は「料理コード:001、料理名:焼きラーメン」という組み合わせ情報を抽出する。
【0131】
また、組み合わせ情報抽出部910は、抽出条件取得部909が取得した抽出条件に基づいて組み合わせ情報を抽出してもよい。組み合わせ情報抽出部910は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに対して入力された顧客番号など、組み合わせ結果の抽出にかかわる顧客が指定した抽出条件に基づいて組み合わせ結果を抽出することができる。
【0132】
特徴情報抽出部911は、提案情報管理データベース540bを実現する商品/提案情報管理データベース540から、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を抽出する。たとえば、上記の図5−4に示した商品/提案情報管理データベース540の例においては、組み合わせ情報抽出部910が「料理コード:001、料理名:焼きラーメン」という組み合わせ情報を抽出した場合、特徴情報抽出部911は「15322」という特徴情報を抽出する。
【0133】
類似度算出部912は、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報に対する特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報の類似度を算出する。類似度算出部912は、所定の特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示す特徴情報の特徴項目ごとに、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値と特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値との差分を算出することによって類似度を算出する。また、類似度算出部912は、算出した類似度に基づいて、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報のうち、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い逆嗜好結果を特定する。
【0134】
たとえば、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値が「1」であって特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値が「5」である場合、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値と特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値との差分である「4(=5−1)」を類似度として算出することができる。また、たとえば、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値が「4」であって特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値が「2」である場合、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値と特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値との差分である「2(=4−2)」を類似度として算出することができる。
【0135】
また、類似度算出部912は、特徴項目が複数存在する場合に、特徴項目ごとの差分の合計を算出してもよい。たとえば、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値が「15322」すなわち「要素1のレベル値がレベル1、要素2のレベル値がレベル5、要素3のレベル値がレベル3、要素4のレベル値がレベル2、要素5のレベル値がレベル2」であって、特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値が「11111」すなわち「要素1のレベル値がレベル1、要素2のレベル値がレベル1、要素3のレベル値がレベル1、要素4のレベル値がレベル1、要素5のレベル値がレベル1」である場合、特徴項目ごとの差分を以下のように算出する。この場合、「要素1の差分が0、要素2の差分が4、要素3の差分が2、要素4の差分が1、要素5の差分が1」となり、特徴項目ごとの差分の合計である「0+4+2+1+1=8」を類似度として算出することができる。
【0136】
陳列位置特定部913は、複数の組み合わせ結果のうち顧客が選択した商品を含む組み合わせ結果の中で、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(以下「逆嗜好結果」という)に含まれる商品の、店舗内における陳列位置を特定する。陳列位置特定部913は、類似度算出部912が算出した類似度に基づいて逆嗜好結果を特定し、特定した逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報に基づいて、該当する商品の店舗内における陳列位置を特定する。具体的には、陳列位置特定部913は、たとえば、類似度算出部912が算出した類似度に基づいて特定される逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、陳列位置に関する情報に基づいて、該当する商品の店舗内における陳列位置を特定することができる。
【0137】
現在位置特定部914は、店舗内における顧客の現在位置を特定する。現在位置特定部914は、たとえば、顧客の端末装置120から受信した情報に基づいて特定することができる。店舗内における顧客の現在位置の特定は、具体的には、たとえば、スーパーマーケットにおける所望の位置(たとえば天井など)に設置した各通信機に対して各通信機を特定する識別情報を割り当て、各通信機の直下を顧客が通過した際に各通信機と顧客の端末装置120との間で通信をおこなわせることによって顧客の端末装置120に各通信機の識別情報を取得させ、取得した各通信機の識別情報を顧客の端末装置120から提案装置110に送信させることによって実現することができる。この場合、各通信機の設置位置に関する情報と各通信機の識別情報とを提案装置110において管理しておくことによって、顧客の端末装置120による各通信機の識別情報の送受信によって店舗内における顧客の現在位置を特定することができる。
【0138】
店舗内における顧客の現在位置の特定方法は、上記の方法に限るものではない。たとえば、上記の方法に代えて、GPS(Global Positioning System(全地球的測位システム))を利用した測位方法によって店舗内における顧客の現在位置を特定するようにしてもよい。GPSにおいては、地球上空にある複数(たとえば3個以上)個の衛星からのGPS信号をGPS受信機で受信し、GPS信号に含まれる原子時計によって計時された時刻(日時)データや軌道情報などを用いて現在位置を算出する(測位をおこなう)ことができる。GPSにおいては、原子時計によって計時されたGPS信号の発信時刻(日時)とGPS受信機に搭載されているクオーツ時計によって計時された受信時刻(日時)との時刻差に、GPS信号の伝播速度を乗算することによって各衛星からの距離を算出し、測位をおこなう。GPSおよびGPSにおける測位方法については、公知の技術であるため説明を省略する。
【0139】
商品特定部915は、陳列位置特定部913が特定した陳列位置および現在位置特定部914が特定した顧客の現在位置に基づいて、逆嗜好結果に含まれる商品のうち、顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する。商品特定部915は、たとえば、顧客の現在位置から逆嗜好結果に含まれる各商品の陳列位置までのルートの長さを算出し、算出されたルートのうち陳列位置までの長さがもっとも短い商品を特定する。完了指示受付部916は、逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付ける。選択完了の指示は、顧客の端末装置120において選択完了を指示する入力操作がおこなわれた場合に、当該顧客の端末装置120から送信される。選択完了の指示は、顧客が少なくとも一つの商品を選択した後であって、当該選択した商品の決済が完了する前の任意のタイミングにおいて受け付けることができる。
【0140】
決済判断部917は、完了指示受付部916が選択完了の指示を受け付けた時点までに商品情報取得部908が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する。決済判断部917による判断は、たとえば、提案装置110における所定の記憶領域に、商品情報取得部908が取得した商品情報をクレジットカード番号ごとに関連付けて記憶しておき、完了指示受付部916が選択完了の指示を受け付けた場合は、以降、店舗に設置された決済端末との間で通信をおこなうことによって、当該決済端末においておこなわれたクレジットカード121を用いた決済(カード決済)に関する情報を適宜取得し、取得された情報に基づいて、上記選択完了の指示を受け付けるまでに記憶した商品についての決済が完了したか否かを判断することによって実現することができる。
【0141】
出力部918は、類似度算出部912が算出した類似度に基づいて、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報のうち、逆嗜好結果となる組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させる。具体的には、出力部918は、たとえば、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報と当該商品情報の表示を指示するコマンドとを、当該逆嗜好結果の特定に用いられた商品コードの送信元の顧客の端末装置120に送信することによって、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。
【0142】
特徴項目が複数存在するために類似度算出部912が特徴項目ごとの差分の合計を算出した場合、出力部918は、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報のうち、特徴項目ごとの差分の合計がもっとも小さい数値の組み合わせ情報に関連付けられた組み合わせ結果を逆嗜好結果とし、当該逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させる。あるいは、特徴項目が複数存在する場合、出力部918は、たとえば、類似度算出部912が算出した特徴項目ごとの差分の中でもっとも数値が大きい特徴項目を有する組み合わせ情報が関連付けられた組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させるものであってもよい。
【0143】
また、出力部918は、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、上記の商品特定部915が特定した商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させるようにしてもよい。これによって、逆嗜好結果に含まれる商品を一つずつ提案することができ、一度に複数の商品に関する商品情報が顧客の端末装置120から出力されることによって顧客を悩ませたり混乱させたりすることを抑制できる。また、出力部918は、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、上記の商品情報取得部908が取得していない商品情報を顧客の端末装置120から出力させるようにしてもよい。これにより、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、顧客がまだ選択していない(購入の意思を示していない)商品に関する商品情報のみが、顧客の端末装置120から出力される。
【0144】
また、出力部918は、上記の完了指示受付部916が選択完了の指示を受け付けた場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を、顧客の端末装置120および当該顧客の端末装置120とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。これにより、逆嗜好結果に含まれるすべての商品を顧客が選択していない場合であっても、当該顧客が入力完了の意思を示した場合は、顧客に対して、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を提供することができる。
【0145】
また、出力部918は、上記の決済判断部917がすべての商品の決済が完了したと判断した場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を、顧客の端末装置120および当該顧客の端末装置120とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。これにより、顧客に不要な買い物をさせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0146】
この発明にかかる提案システム100における提案装置110は、決済判断部917に代えて、あるいは決済判断部917に加えて、逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断する取得完了判断部(図示を省略する)を備えていてもよい。取得完了判断部による判断は、たとえば、提案装置110における所定の記憶領域に、商品情報取得部908が取得した商品情報と逆嗜好結果に含まれる商品情報とをクレジットカード番号ごとに関連付けて記憶しておき、商品情報取得部908が商品情報を取得するごとに、商品情報取得部908が取得した商品情報の中に逆嗜好結果に含まれる商品情報がすべて存在するか否かを判断することによって実現することができる。そして、この場合、取得完了判断部がすべての商品に関する商品情報を取得したと判断した際に、出力部918が、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を端末装置または当該端末装置とは異なる特定の出力装置に出力するように構成することができる。
【0147】
(提案システム100の利用手順の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100の利用手順の一例について説明する。図10は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100の利用手順の一例を示す説明図である。
【0148】
図10において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100の利用に際して、顧客は、まず、クレジットカード番号などの顧客の識別情報を入力するとともに、買い物条件を選択する。クレジットカード番号などの顧客の識別情報は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるカードリーダにクレジットカード121のカード情報を読み取らせることによって入力することができる。買い物条件は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示された表示画面701の表示内容にしたがって、顧客が入力操作をおこなうことによって選択することができる。
【0149】
買い物条件は、嗜好要素情報(要素コード)が示す顧客の嗜好の特徴の他に、来店時の顧客の要望を指定する情報であって、たとえば、上記要素1、要素2、要素3、要素4および要素5によって示される各要素のレベル値を含む。各要素のレベル値は、たとえば、表示画面702の表示内容にしたがって顧客が入力操作をおこなうことによって選択することができる。
【0150】
具体的には、たとえば、「今日は時間がないので短時間でできる料理にしたい」という要望の顧客の場合、表示画面701における時間(要素1)を選択し、つづいて表示される表示画面702において先に選択した条件「時間」を限定する入力操作をおこなうことによって買い物条件を選択することができる。また、具体的には、たとえば、「具体的な料理名は決まっていないが、今日は麺類を食べたい」という要望の顧客の場合、表示画面701におけるジャンル(要素3)を選択し、つづいて表示される別の表示画面(図示を省略する)において先に選択した条件「ジャンル」限定する入力操作をおこなうことによって買い物条件を選択することができる。
【0151】
また、具体的には、買い物条件は、たとえば、クレジットカード番号によって識別される顧客以外の顧客を識別する代表顧客番号や顧客番号を含んでいてもよい。これによって、来店していないために直接商品を選択することができない顧客の嗜好や要望を加味した提案をおこなうことができる。顧客の端末装置120は、顧客のクレジットカード121のクレジットカード番号および選択された買い物条件を含む顧客情報を、提案装置110に送信する。
【0152】
つぎに、顧客は、商品を選択する。商品の選択は、顧客が、当該顧客が購入の意思をもった商品をショッピングカートに入れる際に、当該商品に付されたバーコードや2次元コードを顧客の端末装置120に読み取らせ、当該バーコードや2次元コードが示す商品コードを提案装置110に送信させることによって実現することができる。図10においては、商品として「ベーコン」を選択した例を示している。
【0153】
顧客の端末装置120は、たとえば、顧客によって選択された商品に付されたバーコードや2次元コードの読み取りがおこなわれるごとに、提案装置110に商品コードを送信する。これにより、顧客に対して、商品に付されたバーコードや2次元コードの読み取り操作をおこなわせる以外の格別な操作をおこなわせることなく、商品コードを送信させる、すなわち商品を選択させることができる。商品コードの送信に際して、顧客の端末装置120は、商品コードとともに、先に読み取ったクレジットカード番号などの顧客の識別情報をあわせて送信する。
【0154】
提案装置110は、顧客の端末装置120から送信された商品コードおよび当該商品コードとともに送信された顧客の識別情報を受信すると、受信した情報に基づいて上記のように逆嗜好結果を特定し、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120に送信する。顧客の端末装置120は、提案装置110から送信された商品情報を、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示することにより、当該商品情報を顧客に対して提案する。図10においては、「ベーコン」を選択した顧客に対して、つぎの商品として「キャベツ」を提案する例を示している。
【0155】
顧客は、顧客の端末装置120を介して提案された商品を購入する場合は、先に選択した商品と同様にして、該当する商品を選択する。すなわち、顧客の端末装置120を介して提案された商品に付されたバーコードや2次元コードを顧客の端末装置120に読み取らせ、当該バーコードや2次元コードが示す商品コードを提案装置110に送信させることによって、該当する商品を選択することができる。
【0156】
提案装置110は、たとえば、顧客の端末装置120から送信された、当該顧客の端末装置120において商品の選択完了の指示がおこなわれたことを示す情報を受信した場合に、逆嗜好結果に含まれる商品の選択が完了したと判断し、逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報の少なくとも一部(料理名など)を、該当する顧客の端末装置120に送信する。顧客の端末装置120は、逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(料理名など)を受信すると、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示画面705や表示画面709を表示することにより、提案装置110から受信した組み合わせ情報(料理名など)を顧客に案内する。
【0157】
また、提案装置110は、たとえば、顧客の端末装置120から送信された、当該顧客の端末装置120において商品の選択完了の指示がおこなわれたことを示す情報を受信した場合に、逆嗜好結果に含まれる商品の選択が完了したと判断し、逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(レシピなど)と選択した商品に関する商品情報とを顧客の識別情報に関連付けて提案装置110における所定の記憶領域に記憶する。
【0158】
また、提案装置110は、顧客の端末装置120から送信された、当該顧客の端末装置120において商品の選択完了の指示がおこなわれたことを示す情報を受信した場合、以降、店舗に設置された決済端末との間で通信をおこなうことによって、当該決済端末においておこなわれたクレジットカード121を用いた決済(カード決済)に関する情報を適宜取得し、取得された情報に基づいて、上記選択完了の指示を受け付けるまでに記憶した商品についての決済が完了したか否かを判断する。
【0159】
そして、提案装置110は、選択完了の指示を受け付けるまでに記憶した商品についての決済が完了(決済ゲートを出場)した場合、決済が完了した商品を含む逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(レシピなど)を閲覧可能なWEBページにアクセスするURLを含む表示情報を、該当する顧客の端末装置120へ送信するようにしてもよい。URLを含む表示情報を受信した顧客の端末装置120は、受信した表示情報に基づいて表示画面706を表示する。
【0160】
この場合、顧客は、表示画面706に表示されている2次元コードなどの情報にしたがって所定のWEBページにアクセスすることにより、アクセスした端末装置の表示画面において、図8−1や図8−2に示したような提案内容を閲覧することができる。これによって、顧客は、当該顧客の任意のタイミングで、かつ、当該顧客が使用する任意の端末装置を用いて、組み合わせ情報が示すレシピなどの提案内容を閲覧することができる。また、この場合、たとえば、顧客が自宅のPCを用いて所定のWEBページにアクセスした場合、当該PCに接続されているプリンタ装置によって図8−1や図8−2に示したような提案内容をプリント出力した印刷物を得ることができる。
【0161】
あるいは、提案装置110は、組み合わせ情報出力装置130から提案情報の送信要求を受け付けた場合に、決済が完了した商品を含む逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(レシピなど)と当該組み合わせ情報に関連付けて記憶されている顧客の識別情報とを、組み合わせ情報出力装置130へ出力するものであってもよい。この場合、組み合わせ情報出力装置130は、クレジットカード121が挿入されることによって顧客の識別情報が入力されると、当該顧客の識別情報を含む送信要求を送信するように構成することができる。これにより、入力された顧客の識別情報に関連付けられた組み合わせ情報を出力し、図8−1や図8−2に示したような印刷物を顧客に提供することができる。
【0162】
また、この場合、組み合わせ情報出力装置130は、入力された顧客の識別情報に関連付けられた組み合わせ情報が複数あれば、それぞれの組み合わせ情報を出力するようにしてもよい。あるいは、この場合、組み合わせ情報出力装置130は、入力された顧客の識別情報に関連付けられた組み合わせ情報(レシピなど)が複数あれば、一部の組み合わせ情報のみを出力するようにしてもよい。出力する一部の組み合わせ情報(レシピなど)の数は、たとえば、顧客あるいは店舗が任意に設定することができるものであってもよいし、決済金額に応じて任意に設定することができるようにしてもよい。具体的には、たとえば、決済金額が高額であるほど多数の組み合わせ情報(レシピなど)を出力できるようにすることができる。
【0163】
また、提案装置110は、顧客の端末装置120から送信されたクレジットカード番号を受信した場合、当該クレジットカード番号によって特定される顧客が今回の来店前に組み合わせ情報(レシピなど)の出力を要求していた場合に、顧客の端末装置120に対して表示画面710を表示させる表示画面情報を送信することができる。この場合、顧客の端末装置120は、表示画面710を表示させる表示画面情報を受信すると、当該顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に、出力した組み合わせ情報(レシピなど)についての評価を求める表示画面710を表示する。表示画面710を介して入力された評価結果は、該当するクレジットカード番号、該当する組み合わせ結果(料理)に関する情報に関連付けて、たとえば、顧客嗜好管理データベース510などに記憶することができる。これによって、次回以降、顧客の嗜好を一層加味した提案をおこなうことができる。
【0164】
(提案システム100における各部の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における各部の処理手順について説明する。まず、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える顧客の端末装置120の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える顧客の端末装置120の処理手順を示すフローチャートである。
【0165】
図11のフローチャートにおいて、まず、クレジットカード121が挿入されたか否かを判断する(ステップS1101)。ステップS1101において、クレジットカード121が挿入されていない場合(ステップS1101:No)は、挿入されるまで待機する。ステップS1101において、クレジットカード121が挿入された場合(ステップS1101:Yes)は、挿入されたクレジットカード121のカード情報を読み取る(ステップS1102)とともに、買い物条件選択用の表示画面701を表示する(ステップS1103)。そして、ステップS1103において表示した表示画面701の表示内容にしたがって、買い物条件の選択があったか否かを判断する(ステップS1104)。ステップS1104において、買い物条件の選択がない場合(ステップS1104:No)は、ステップS1117へ移行する。
【0166】
ステップS1104において、買い物条件の選択があった場合(ステップS1104:Yes)は、ステップS1102において読み取ったカード情報とステップS1104:Yesにおいて選択された買い物条件とに基づいて顧客情報を生成し(ステップS1105)、提案装置110に対してステップS1105において生成した顧客情報を送信する(ステップS1106)。
【0167】
つぎに、商品コードを読み取ったか否かを判断する(ステップS1107)。ステップS1107において、商品コードを読み取っていない場合(ステップS1107:No)は、ステップS1111へ移行する。一方、ステップS1107において、商品コードを読み取った場合(ステップS1107:Yes)は、提案装置110に対してステップS1107:Yesにおいて読み取った商品コードを送信する(ステップS1108)。そして、ステップS1108において送信した商品コードに対応する商品情報を受信するまで待機する(ステップS1109:No)。ステップS1109において、ステップS1108において送信した商品コードに対応する商品情報を受信した場合(ステップS1109:Yes)は、ステップS1109:Yesにおいて受信した商品情報を表示する(ステップS1110)。
【0168】
つぎに、完了指示の入力操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS1111)、完了指示の入力操作を受け付けていない場合(ステップS1111:No)は、ステップS1107へ戻り、商品コードを読み取ったか否かを判断する。一方、ステップS1111において、完了指示の入力操作を受け付けた場合(ステップS1111:Yes)は、提案装置110に対して、ステップS1111:Yesにおいて入力操作を受け付けた完了指示を送信する(ステップS1112)。
【0169】
つぎに、決済端末装置から送信された決済要求を受信したか否かを判断する(ステップS1113)。決済要求は、商品を選択した顧客がショッピングカートを決済ゲートに移動させた場合に、当該ショッピングカートに設けられた顧客の端末装置120に対して決済端末装置から送信される。決済要求の送信は、決済端末装置の操作者(店員など)が当該決済端末装置に対して所定の入力操作をおこなうことによって実行することができる。決済に際して、顧客の端末装置120と決済端末装置は、無線通信をおこなってもよく、有線通信をおこなってもよい。
【0170】
ステップS1113において、決済端末装置から送信された決済要求を受信していない場合(ステップS1113:No)は、ステップS1107へ戻り、商品コードを読み取ったか否かを判断する。一方、ステップS1113において、決済端末装置から送信された決済要求を受信した場合(ステップS1113:Yes)は、決済端末装置との間で通信をおこなうことにより決済処理を実行し(ステップS1114)、提案装置110に対して、実行した決済の完了通知(決済完了通知)を送信する(ステップS1115)。ステップS1115においては、たとえば、決済端末装置に対して、顧客が選択した商品に関する商品情報やクレジットカード番号などを送信する。また、決済端末装置からの要求にしたがって、カード決済に用いる暗証番号の入力を促し、入力を受け付けた暗証番号を決済端末装置に対して送信してもよい。
【0171】
その後、クレジットカード121が排出されたか否かを判断する(ステップS1116)。ステップS1116において、クレジットカード121が排出された場合(ステップS1116:Yes)は、一連の処理を終了する。一方、ステップS1116において、クレジットカード121が排出されない場合(ステップS1116:No)は、ステップS1107へ戻り、商品コードを読み取ったか否かを判断する。この場合、提案装置110においては、完了指示の入力操作を受け付けた以降に読み取られた商品コードに基づいて、当該商品コードに基づいたあらたな逆嗜好結果の抽出がおこなわれる。
【0172】
ステップS1117においては、提案開始の指示があったか否かを判断する(ステップS1117)。ステップS1117においては、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに対して所定の入力操作がおこなわれたか否かを判断することによって提案開始の指示があったか否かを判断する。ステップS1117において、提案開始の指示があった場合(ステップS1117:Yes)は、ステップS1105へ移行する。一方、ステップS1117において、提案開始の指示がない場合(ステップS1117:No)は、ステップS1116へ移行し、クレジットカード121が排出されたか否かを判断する。
【0173】
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える提案装置110の処理手順について説明する。図12は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える提案装置110の処理手順を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、上記の図11に示したフローチャートのステップS1106において顧客の端末装置120から送信された顧客情報を受信するまで待機する(ステップS1201:No)。ステップS1201において、顧客の端末装置120から送信された顧客情報を受信した場合(ステップS1201:Yes)は、受信した顧客情報に含まれるクレジットカード番号を抽出する(ステップS1202)。そして、ステップS1202において抽出したクレジットカード番号に関連付けられている顧客の嗜好の特徴情報(要素コード)を抽出する(ステップS1203)。
【0174】
また、ステップS1201:Yesにおいて受信した顧客情報に含まれる買い物条件を抽出する(ステップS1204)。そして、提案装置110が備える所定の記憶領域に、ステップS1202において抽出したクレジットカード番号、ステップS1203において抽出した顧客の嗜好の特徴情報(要素コード)と、ステップS1204において抽出した買い物条件とを関連付けて記憶する(ステップS1205)。
【0175】
つぎに、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信したか否かを判断する(ステップS1206)。ステップS1206において、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信していない場合(ステップS1206:No)は、ステップS1216へ移行する。一方、ステップS1206において、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信した場合(ステップS1206:Yes)は、受信した商品コードに基づいて商品情報を取得する(ステップS1207)。
【0176】
つぎに、商品/提案情報管理データベース540から、ステップS1207において抽出した商品情報によって特定される商品を含む組み合わせ結果の組み合わせ情報と、当該組み合わせ情報が示す組み合わせ結果の特徴情報(要素コード)と、を抽出する(ステップS1208)。ステップS1208においては、同じ商品を含む組み合わせ結果が複数ある場合は、複数の組み合わせ情報を抽出する。そして、ステップS1208においては、複数の組み合わせ情報を抽出した場合、各組み合わせ情報が示す複数の組み合わせ結果のそれぞれの特徴情報(要素コード)を抽出する。
【0177】
つぎに、ステップS1203において抽出した顧客の嗜好の特徴情報と、ステップS1208において抽出した組み合わせ情報の特徴情報とに基づいて、顧客の嗜好の特徴情報に対する、ステップS1209において抽出した組み合わせ情報の特徴情報の類似度を算出する(ステップS1209)。そして、ステップS1209において算出した類似度に基づいて、逆嗜好結果を特定する(ステップS1210)。
【0178】
つぎに、ステップS1210において特定した逆嗜好結果に含まれる商品情報を取得し(ステップS1211)、ステップS1212において取得した各商品情報に基づいて、顧客の現在位置からそれぞれの商品情報によって特定される商品までの距離を算出し(ステップS1212)、算出結果に基づいて顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する(ステップS1213)。その後、ステップS1206:Yesにおいて受信した商品コードの送信元となる顧客の端末装置120に対して、ステップS1213において特定した商品に関する商品情報を送信する(ステップS1214)とともに、ステップS1205において上記の所定の記憶領域に記憶したクレジットカード番号に、ステップS1210において特定した逆嗜好結果に関する情報およびステップS1214において送信した商品情報を関連付けて記憶する(ステップS1215)。
【0179】
また、ステップS1215においては、ステップS1210において特定した逆嗜好結果の特徴情報を嗜好要素変更管理データベース520に記憶し、嗜好要素変更管理データベース520における各要素のカウント値を更新してもよい。これにより、以降、顧客の嗜好をより一層加味した組み合わせ情報および商品情報を提供することができる。
【0180】
つぎに、上記の図11のステップS1112において顧客の端末装置120から送信された完了指示を受信したか否かを判断する(ステップS1216)。ステップS1216において、顧客の端末装置120から送信された完了指示を受信していない場合(ステップS1216:No)は、ステップS1206へ戻り、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信したか否かを判断する。
【0181】
ステップS1216において、顧客の端末装置120から送信された完了指示を受信した場合(ステップS1216:Yes)は、受信した完了指示に含まれるクレジットカード番号を抽出する(ステップS1217)。そして、ステップS1215において記憶した商品情報の中から、ステップS1217において抽出したクレジットカード番号に関連付けて記憶されている商品情報を抽出する(ステップS1218)。
【0182】
つぎに、上記の図11のフローチャートのステップS1115において顧客の端末装置120から送信された決済完了通知を受信したか否かを判断する(ステップS1219)。ステップS1219において、顧客の端末装置120から送信された決済完了通知を受信していない場合(ステップS1219:No)は、ステップS1206へ戻り、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信したか否かを判断する。一方、ステップS1219において、顧客の端末装置120から送信された決済完了通知を受信した場合(ステップS1219:Yes)は、受信した決済完了通知の送信元となる顧客の端末装置120に対して提案情報を送信して(ステップS1220)、一連の処理を終了する。
【0183】
ステップS1220においては、たとえば、逆嗜好結果の組み合わせ情報(レシピなど)の閲覧を可能とする情報(2次元コード情報やURLなど)を含む提案情報を送信する。ステップS1220において送信した提案情報を受信した顧客の端末装置120は、受信した提案情報を、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示する。
【0184】
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える組み合わせ情報出力装置130の処理手順について説明する。図13は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える組み合わせ情報出力装置130の処理手順を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、クレジットカード121が挿入されるまで待機する(ステップS1301:No)。
【0185】
ステップS1301において、クレジットカード121が挿入された場合(ステップS1301:Yes)は、挿入されたクレジットカード情報のカード情報を読み取り(ステップS1302)、読み取ったカード情報の中から当該カード情報に含まれるクレジットカード番号を抽出する(ステップS1303)。そして、提案装置110に対して、提案情報の送信要求を送信する(ステップS1304)。ステップS1304においては、ステップS1302において読み取った、提案情報を要求する顧客のクレジットカード番号に関連付けられた提案情報の送信要求を送信する。
【0186】
つぎに、ステップS1304において送信した提案情報の送信要求に応じて提案装置110から送信された提案情報を受信するまで待って(ステップS1305:No)、当該提案装置110から送信された提案情報を受信した場合(ステップS1305:Yes)は、受信した提案情報が複数あるか否かを判断する(ステップS1306)。ステップS1305:Yesにおいて受信した提案情報が複数ではなく単数である場合(ステップS1306:No)は、ステップS1309へ移行する。
【0187】
ステップS1306において、ステップS1305:Yesにおいて受信した提案情報が複数ある場合(ステップS1306:Yes)は、提案情報の選択画面を表示する(ステップS1307)。ステップS1307においては、複数の提案情報の中からいずれか一つ(あるいは、限られた所定数)の提案情報を選択するよう促すメッセージなどを表示することができる。つぎに、ステップS1307において表示した選択画面の中からいずれかの提案情報の選択を受け付けるまで待機する(ステップS1308:No)。ステップS1308において、ステップS1307において表示した選択画面の中からいずれかの提案情報の選択を受け付けた場合(ステップS1308:Yes)は、選択を受け付けた提案情報をプリント出力した印刷物を生成するなどして該当する提案情報を出力して(ステップS1309)、一連の処理を終了する。
【0188】
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、顧客の識別情報を取得し、取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を顧客嗜好管理データベース510から抽出するとともに、顧客が選択した商品に関する商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した特徴情報に対する顧客の特徴情報の類似度を算出し、算出した類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた組み合わせ結果である逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させるようにしたことを特徴としている。
【0189】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、複数の商品を組み合わせた複数の組み合わせ結果の中から、顧客が選択した商品に関連し、かつ、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)に含まれる商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することができる。
【0190】
このように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することにより、意外性が高く斬新な商品の組み合わせを提案することができる。これによって、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供することができ、顧客の購買意欲の増進を図ることができる。
【0191】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して買い物に際しての楽しみを提供することによって店舗への集客効果の向上を図ることができるとともに、顧客の購買意欲の増進を図ることによって店舗における売上の増加を図ることができる。
【0192】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客が選択した商品に組み合わせる商品を顧客の端末装置120を介して提案することにより、当該商品を宣伝する人員を配置することなく、当該商品を宣伝することができる。これによって、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、商品をカートに入れるなどして当該商品を選択することによって当該商品を購入する意思を示した顧客、すなわち、選択した商品に関連する商品についての宣伝が有効であると推測される顧客に対して、当該顧客が商品を選択するごとに当該商品に組み合わせる商品の宣伝をおこなうことができる。このように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、商品の宣伝コストを抑制しつつ、有効な宣伝をおこなうことができる。
【0193】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客が選択した商品に関連する商品を提案することにより、買い忘れを抑制することができる。具体的には、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、たとえば、顧客が選択した商品に関連するものの、当該顧客自身の購入履歴などからは一緒に選択しづらいと考えられる商品を提案するため、顧客の端末装置120からの提案がなくては思い出さないような商品を顧客に思い出させる効果が期待できる。
【0194】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置100は、たとえば、顧客が選択した商品に関連するものの、当該顧客自身の購入履歴などからは一緒に選択しづらいと考えられる商品を提案することにより、当該顧客が料理に対するあらたなひらめきを得る効果が期待できる。これにより、買い物に対する顧客の満足度の向上を図ることができ、顧客の囲い込み効果を図ることが期待できる。
【0195】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、逆嗜好結果に含まれる商品の店舗内における陳列位置を特定するとともに、店舗内における顧客の現在位置を特定し、特定した陳列位置および顧客の現在位置に基づいて、逆嗜好結果に含まれる商品のうち、顧客の現在位置にもっとも近い商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。
【0196】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果に含まれる商品のうち、当該顧客が商品を選択した時点において当該顧客にもっとも近い位置に陳列されている商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。これによって、顧客に対して意外性が高く、かつ、当該顧客が手に取りやすい商品を提案することができる。
【0197】
このように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が商品を選択するごとに、当該顧客の関心をひきやすく手に取らせやすいつぎの商品を提案することができる。これによって、顧客の購買意欲の増進を図るとともに、店舗における売上の増加を図ることができる。
【0198】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、まだ顧客が取得していない商品情報を顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客がまだ選択していない(購入の意思を示していない)商品に関する商品情報のみを顧客の端末装置120から出力させることができる。
【0199】
これによって、顧客に対して、当該顧客が既に購入の意思を示した商品をさらに提案し、当該顧客に煩わしさを与えてしまうことにより当該顧客の購買意欲を減退させることを防止しつつ、当該顧客の関心をひきやすく手に取らせやすいつぎの商品を提案することができる。このように、この発明によれば、顧客の購買意欲の増進を図るとともに、店舗における売上の増加を図ることができる。
【0200】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、特徴項目ごとに、当該特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示す特徴情報どうしの差分を算出することによって類似度を算出し、算出した差分がもっとも大きい組み合わせ結果に関連付けられた商品情報を顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。
【0201】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客の嗜好の特徴および商品の組み合わせ結果の特徴を示す所定の特徴項目ごとに算出した類似度に基づいてもっとも類似度が低い特徴項目を有する組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)を特定し、当該逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を確実に提案することができる。
【0202】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、特徴項目が複数存在する場合には特徴項目ごとの差分の合計を算出し、算出した差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。
【0203】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、所定の特徴項目ごとの差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果を逆嗜好結果として特定し、当該逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を端末装置から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を一層確実に提案することができる。
【0204】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付けた場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および当該顧客の端末装置120とは異なる特定の端末装置(組み合わせ情報出力装置130)の少なくとも一方に出力することを特徴としている。
【0205】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が逆嗜好結果に含まれるすべての商品を選択しない場合にも、当該顧客が入力完了の意思を示した場合は、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方から出力させることができる。
【0206】
これによって、顧客に対して、当該顧客が既に所有している商品を選択させる、すなわち、既に所有している商品を重複して購入させることなく、当該顧客が選択した商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。このように、この発明によれば、顧客に対して意外性の高い商品を提案するとともに、不要な買い物をさせることなく、顧客が選択した商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。
【0207】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、選択完了の指示を受け付けた時点までに商品情報取得手段が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断し、該当するすべての商品の決済が完了したと判断した場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方に出力することを特徴としている。
【0208】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が逆嗜好結果に含まれるすべての商品を選択しない場合にも、当該逆嗜好結果に含まれる商品のうち当該顧客が入力完了の意思を示した商品の決済が完了した場合に、当該逆嗜好結果に関する組み合わせ情報(逆嗜好結果に含まれる商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報)を提供することができる。
【0209】
これによって、顧客に対して、当該顧客が所望した商品を実際に購入した場合に、当該商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。このように、この発明によれば、不要な買い物をさせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0210】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、組み合わせ情報の抽出条件である買い物条件を取得し、取得した抽出条件に基づいて組み合わせ情報を抽出することを特徴としている。この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客が指定した抽出条件(買い物条件)に基づいて抽出した組み合わせ結果の中から、顧客が選択した商品に関連し、かつ、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)に含まれる商品に関する商品情報を端末装置から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客の嗜好を加味しつつ、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することができる。
【0211】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110における抽出条件は、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者を特定可能な情報であることを特徴としている。この発明によれば、買い物条件として選択された代表顧客番号やそれ以外の顧客番号によって特定される顧客を商品の利用者として特定し、選択した商品を含む複数の組み合わせ結果の中から、顧客が選択した商品に関連し、かつ、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)に含まれる商品に関する商品情報を端末装置から出力させることができる。これによって、顧客に対して、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者の嗜好を加味しつつ、顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することができる。
【0212】
この発明にかかる提案装置110においては、逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断し、該当するすべての商品に関する商品情報を取得したと判断した場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。この場合、顧客に対して、当該顧客が逆嗜好結果に含まれるすべての商品を選択した場合に、格別な操作をおこなわせることなく、該当する商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。このように、この発明によれば、複雑な入力操作を極力おこなわせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層の増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0213】
この発明にかかる提案装置110においては、逆嗜好結果に含まれるすべての商品の決済が完了したか否かを判断し、該当するすべての商品の決済が完了したと判断した場合に逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。このように、この発明によれば、複雑な入力操作を極力おこなわせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層の増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0214】
この発明にかかる提案装置110においては、たとえば、レシピなどの、組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報によって組み合わせ情報を実現していることを特徴としている。このように、顧客嗜好管理データベース510において、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の食に関する嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶し、複数の食材を組み合わせた組み合わせ結果である料理のレシピを組み合わせ情報として顧客に提供するようにしたため、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供し、顧客の購買意欲の増進を図ることに加えて、日々の食事の献立の検討に要する負担を軽減することができる。
【0215】
上述した実施の形態においては、顧客嗜好管理データベース510において、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の食に関する嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶するようにしたが、特徴情報は食に関するものに限らない。特徴情報は、たとえば、顧客の服飾に関する嗜好の特徴を示すものであってもよい。
【0216】
特徴情報が顧客の服飾に関する嗜好の特徴を示す場合、提案装置110においては、複数の衣服および服飾品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と各組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報とを関連付けて記憶する提案情報管理データベースを設ける。これにより、顧客の服飾に関する嗜好にしたがった場合には、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される衣服や服飾品を提案することができる。これにより、衣服や服飾品の購入に際して、意外性が高く斬新な商品の組み合わせを提案することができ、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供するとともに顧客の購買意欲の増進を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0217】
以上のように、この発明にかかる提案装置は、買い物に際して商品を提案する提案装置に有用であり、特に、買い物をする顧客の嗜好に対する類似性の低い商品を提案する提案装置に適している。
【符号の説明】
【0218】
100 提案システム
110 提案装置
120 顧客の端末装置
130 組み合わせ情報出力装置
510 顧客嗜好管理データベース
520 嗜好要素変更管理データベース
530 商品データベース
540 商品/提案情報管理データベース
906 顧客情報取得部
907 嗜好情報抽出部
908 商品情報取得部
909 抽出条件取得部
910 組み合わせ情報抽出部
911 特徴情報抽出部
912 類似度算出部
913 陳列位置特定部
914 現在位置特定部
915 商品特定部
916 完了指示受付部
917 決済判断部
918 出力部
【技術分野】
【0001】
この発明は、買い物に際して商品を提案する提案装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、主婦など毎日の食事の献立を考える者は、食べる者が飽きないように、毎日使用する食材を変えたり、料理のジャンルを変えたりするなどの配慮をしている。また、主婦などは、飽きないようにという配慮に加えて、栄養バランスを考慮した献立を日々考えている。スーパーマーケットなどの食材を販売する小売店においては、たとえば、出入り口近傍や対象とする食材の売り場などにおいて、レシピが記載された印刷物を配布するサービスをおこなっている。このような、レシピを配布するサービスは、食事の献立を考える一助となるため、当該サービスを目的として来店する顧客の囲い込みを図ることができる。
【0003】
また、従来、たとえば、利用者ごとに各ジャンルの特徴項目についての嗜好値を含む利用者嗜好情報を格納するとともに、店舗ごとに当該のジャンルの特徴項目についての評価値を含む店舗評価情報を格納しておき、利用者嗜好情報に合致した店舗評価情報をもつ店舗情報を選択して利用者に提供するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。特許文献1に記載された技術は、さらに、利用者が特定の店舗情報を閲覧したり特定の店舗を利用したりすると、当該特定の店舗を関心店舗として蓄積し、蓄積した関心店舗の店舗評価情報に基づき利用者嗜好情報を更新するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−158823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、食事の献立が決まらない状態でスーパーマーケットなどに買い物に行くと、食材の選択に迷いを生じ、長い時間がかかってしまったり、不要な食材を購入してしまったりするなどの問題があった。また、上述したように、店舗で配布しているレシピを活用する従来の方法は、使用する食材が限定されてしまうため、たとえば、「特売品のタマネギを利用したい」というように、一部の食材を限定したい場合には有効ではないという問題があった。
【0006】
また、上述した特許文献1に記載された技術は、顧客の嗜好を反映させた商品の情報を提供することができるが、提供される商品の情報は、各商品と顧客の嗜好とを考慮して選択されている。このため、上述した特許文献1に記載された技術は、たとえば、スーパーマーケットなどのように、1回の来店に際して複数の商品を選択し、かつ、選択した商品を別の商品と組み合わせて利用することが明らかである場合にも、当該顧客が選択した商品との組み合わせを加味した商品を提案することはできないという問題があった。
【0007】
また、上述した特許文献1に記載された技術は、顧客の嗜好を反映させ、顧客の嗜好に合致するであろう商品の情報を提供するため、意外性の高い商品を提供することが難しいという問題があった。主婦など毎日の食事の献立を考え調理する者は、食べる者が飽きないようにということを加味して料理を考え、食材を選択することが望まれるが、意外性の高い商品を提供することが難しい特許文献1に記載された技術は、このような要望を満足することが難しいという問題があった。
【0008】
また、上述した特許文献1に記載された技術は、顧客の嗜好を反映させ、顧客の嗜好に合致するであろう商品の情報を提供するため、顧客が選択する商品の傾向に偏りが生じる。毎日の食事の材料に顧客の嗜好に応じた偏りが生じた場合、栄養バランスに偏りが生じることが懸念される。このため、上述した特許文献1に記載された技術は、栄養バランスに偏りを生じさせないという要望を満足することが難しいという問題があった。
【0009】
また、顧客が選択した食材を宅配する食材宅配サービスや、献立を提案するとともに当該献立の料理に用いる食材を自宅に宅配する食材宅配サービスなどを利用した場合、顧客が実際の商品を見ながら当該顧客自身で選択する楽しさが減退してしまうという問題があった。
【0010】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、顧客に対して、意外性が高い商品を提案することができる提案装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、顧客に対して、意外性が高く斬新な商品の組み合わせを提案することができる提案装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる提案装置は、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶する顧客嗜好管理データベースと、前記顧客の識別情報を取得する顧客情報取得手段と、前記顧客嗜好管理データベースから、前記顧客情報取得手段が取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を抽出する嗜好情報抽出手段と、前記顧客が選択した商品に関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、複数の商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と前記組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報とを関連付けて記憶する商品管理データベースと、前記商品管理データベースから、前記商品情報取得手段が取得した商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を抽出する組み合わせ情報抽出手段と、前記組み合わせ情報と各前記組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報とを関連付けて記憶する提案情報管理データベースと、前記提案情報管理データベースから、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報に対する前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報の類似度を算出する類似度算出手段と、前記類似度算出手段が算出した類似度に基づいて、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報のうち、前記類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた前記組み合わせ結果(以下「逆嗜好結果」という)に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させる出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれる商品の、店舗内における陳列位置を特定する陳列位置特定手段と、前記店舗内における顧客の現在位置を特定する現在位置特定手段と、前記陳列位置特定手段が特定した陳列位置および前記現在位置特定手段が特定した顧客の現在位置に基づいて、前記逆嗜好結果に含まれる商品のうち、前記顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する商品特定手段と、を備え、前記出力手段が、前記商品特定手段が特定した商品の商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記出力手段が、前記逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、前記商品情報取得手段が取得していない商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0015】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記特徴情報が、所定の特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示し、前記類似度算出手段が、前記特徴項目ごとに、前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値と前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値との差分を算出することによって前記類似度を算出し、前記出力手段が、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報が示す組み合わせ結果のうち、前記類似度算出手段が算出した差分がもっとも大きい組み合わせ結果に関連付けられた商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0016】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記類似度算出手段が、前記特徴項目が複数存在する場合に、各前記特徴項目ごとの前記差分の合計を算出し、前記出力手段が、前記類似度算出手段が算出した差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする。
【0017】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付ける完了指示受付手段を備え、前記出力手段が、前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする。
【0018】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた時点までに前記商品情報取得手段が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、前記出力手段が、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする。
【0019】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断する取得完了判断手段を備え、前記出力手段が、前記取得完了判断手段が前記すべての商品に関する商品情報を取得したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする。
【0020】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、前記出力手段が、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする。
【0021】
また、この発明にかかる提案装置は、上記の発明において、前記組み合わせ情報が、前記組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
この発明にかかる提案装置によれば、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供することができるという効果を奏する。
【0023】
また、この発明にかかる提案装置によれば、買い物に際しての楽しみを提供することにより、顧客の購買意欲の増進を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明にかかる実施の形態の提案システムのシステム構成を示す説明図である。
【図2】この発明にかかる実施の形態の提案装置を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置を実現するPDAのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図4】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける組み合わせ情報出力装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図5−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客嗜好管理データベースの一例を示す説明図である。
【図5−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける嗜好要素変更管理データベースの一例を示す説明図である。
【図5−3】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける商品データベースの一例を示す説明図である。
【図5−4】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける商品/提案情報管理データベースの一例を示す説明図である。
【図6】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける特徴情報の分類の一例を示す説明図である。
【図7−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その1)である。
【図7−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その2)である。
【図7−3】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その3)である。
【図7−4】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その4)である。
【図7−5】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その5)である。
【図7−6】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その6)である。
【図7−7】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その7)である。
【図7−8】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その8)である。
【図7−9】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その9)である。
【図7−10】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置が表示する表示画面例を示す説明図(その10)である。
【図8−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムによる提案内容の一例を示す説明図(その1)である。
【図8−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムによる提案内容の一例を示す説明図(その2)である。
【図9−1】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける顧客の端末装置の機能的構成を示す説明図である。
【図9−2】この発明にかかる実施の形態の提案システムにおける提案装置の機能的構成を示す説明図である。
【図10】この発明にかかる実施の形態の提案システムの利用手順の一例を示す説明図である。
【図11】この発明にかかる実施の形態の提案システムが備える顧客の端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】この発明にかかる実施の形態の提案システムが備える提案装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】この発明にかかる実施の形態の提案システムが備える組み合わせ情報出力装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる提案装置、当該提案装置を用いた提案方法および当該提案装置が実行するプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
(提案システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の提案システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の提案システムのシステム構成を示す説明図である。
【0027】
図1において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100は、提案装置110と、顧客の端末装置120と、組み合わせ情報出力装置130と、を含んで構成されている。提案システム100において、提案装置110、顧客の端末装置120、組み合わせ情報出力装置130は、それぞれ、ネットワーク140を介して相互通信可能に接続されている。この発明にかかる実施の形態の提案システム100は、たとえば、スーパーマーケットなどのように、食料品や日用品などの各種の商品を顧客自身が選択する、いわゆる商品をセルフサービスで選択する店舗において利用することができる。
【0028】
提案装置110は、顧客に対して、当該顧客が購入する商品を、顧客の端末装置120を介して提案する。また、提案装置110は、顧客に対して、当該顧客が購入を予定して選択した商品を組み合わせて利用する利用方法を、顧客の端末装置120を介して提案する。提案装置110は、具体的には、たとえばパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる。提案装置110を実現するコンピュータ装置については、説明を後述する(図2を参照)。
【0029】
顧客の端末装置120は、提案装置110から提供される商品に関する商品情報などを顧客に示す。顧客の端末装置120は、たとえば、スーパーマーケットの店内において、購入を目的として選択した商品を決済するまでの間保持するショッピングカート(図示を省略する)に設けることができる。
【0030】
顧客の端末装置120は、ショッピングカートに設けられているものに限らない。顧客の端末装置120は、たとえば、提案システム100の運用上、顧客がスーパーマーケットに入店した際に、店員から配布されるものであってもよく、顧客自身が所定の場所から借り受けるものであってもよい。また、顧客の端末装置120は、たとえば、携帯型電話機や個人所有のPDAによって実現するようにしてもよい。
【0031】
顧客の端末装置120は、たとえば、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯型の電子機器によって実現することができる。顧客の端末装置120を実現するPDAについては、説明を後述する。図1において、符号121は、顧客の端末装置120を実現するPDAに挿入(装着)されるカードを示している。カードとしては、たとえば、クレジットカードを用いることができる。提案システム100においては、クレジットカード121に代えて、あるいは加えて、たとえば、デビットカードとして利用可能な銀行や郵便局が発行するキャッシュカードを用いてもよい。また、提案システム100においては、クレジットカード121に代えて、あるいは加えて、たとえば、スーパーマーケットが発行したポイントカードを用いてもよい。
【0032】
組み合わせ情報出力装置130は、提案装置110から提案情報を取得し、取得した提案情報を所定の記録媒体に印刷した印刷物を発行する。組み合わせ情報出力装置130は、クレジットカード121などのカードの挿入を受け付けるカード挿入口131を備えている。組み合わせ情報出力装置130の筐体内部に設けられたカードリーダ(図4における符号408を参照)は、カード挿入口131から挿入されたクレジットカード121が記憶媒体として備えるICチップに記憶されたクレジットカード番号などのカード情報を読み取る。組み合わせ情報出力装置130は、非接触式ICカードタイプのクレジットカード121を読み取り対象として弱い電波を発するとともに、当該クレジットカード121からの電波を受信する通信部を備えていてもよい。
【0033】
また、組み合わせ情報出力装置130は、各種の情報を表示するディスプレイ132や、組み合わせ情報出力装置130に対する各種操作を受け付ける操作部などを備えている。操作部としては、たとえばディスプレイに積層されたタッチパネル(図4における符号405を参照)などを用いることができる。さらに、組み合わせ情報出力装置130は、プリンタ(図4における符号407を参照)が印刷した印刷物を発行する発行口133を備えている。
【0034】
提案システム100をスーパーマーケットに適用する場合、組み合わせ情報出力装置130は、たとえば、スーパーマーケットにおいて、決済が完了した顧客が通過する出入り口近傍に設置することが好ましい。また、提案システム100において、クレジットカード121に代えて、銀行や郵便局が発行するキャッシュカードをデビットカードとして利用する場合、組み合わせ情報出力装置130は、たとえば、ATMなどと兼用してもよい。
【0035】
ネットワーク140は、たとえば、インターネット、イントラネット、LANなどのコンピュータネットワークによって実現することができる。コンピュータネットワークにおいては、インターネットやイントラネットなどのように、商品情報の閲覧や商品の利用者に関する情報の送信などの、顧客の端末装置120が実行する各種の処理を同一のブラウザによる画面操作によって実現するソフトウエアが動作可能とされている。あるいは、コンピュータネットワークにおいては、LANなどのように、顧客の端末装置120が実行する各種の処理を、それぞれ専用のソフトウエアを起動して実行するようにしてもよい。
【0036】
(コンピュータ装置のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の提案装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0037】
図2において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110を実現するコンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、通信I/F(インターフェース)208と、を備えている。この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110を実現するコンピュータ装置が備える各部201〜208は、バス209によってそれぞれ接続されている。
【0038】
CPU201は、コンピュータ装置全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0039】
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶する。FD207に代えてあるいはFD207に加えて、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などの各種の記録媒体を、着脱可能な記録媒体として用いてもよい。この場合、提案装置110を実現するコンピュータ装置は、各種の記録媒体に対するデータのリード/ライトを制御するドライブを備える。
【0040】
通信I/F208は、ネットワーク140に接続され、ネットワーク140を介して顧客の端末装置120を実現するPDAなどの外部装置に接続される。通信I/F208は、ネットワーク140と内部とのインターフェースを司り、コンピュータ装置と顧客の端末装置120を実現するPDAなどの外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
【0041】
(PDAのハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAのハードウエア構成について説明する。図3は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAのハードウエア構成を示すブロック図である。
【0042】
図3において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAは、CPU301と、ROM302と、RAM303と、カードリーダ304と、ディスプレイ305と、タッチパネル306と、スピーカ307と、通信I/F309と、バーコードスキャナ308と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120を実現するPDAが備える各構成部301〜309は、バス310によってそれぞれ接続されている。
【0043】
ここで、CPU301は、PDA全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。また、RAM303は、提案装置110によって提供された商品情報を記憶する記憶部として使用される。RAM303は、たとえば、提案装置110によって提供された商品情報を、決済が完了するまでの間記憶する。提案装置110によって提供された商品情報を記憶する記憶部は、ROM302によって実現してもよい。
【0044】
カードリーダ304は、顧客が所有するカードのカード情報を読み取る。顧客が所有するカードは、たとえば、クレジットカード121によって実現することができる。カード情報は、当該カードを所有する顧客の識別情報(以下「顧客識別情報」という)を含んでいる。たとえば、クレジットカード121によってカードを実現する場合、クレジットカード番号によって顧客識別情報を実現することができる。
【0045】
また、顧客が所有するカードは、たとえば、提案システム100の管理者が発行する専用のカードによって実現してもよい。この場合の専用のカードは、提案システム100の管理者などによって各カードに割り当てられたカード識別情報を記憶する記憶媒体を備える。この専用のカードによってカードを実現する場合、カード識別情報によって顧客識別情報を実現することができる。
【0046】
カードリーダ304は、顧客の端末装置120を実現するPDAとは別体とされていてもよい。具体的には、たとえば、携帯型電話機や個人所有のPDAによって顧客の端末装置120を実現する場合は、携帯型電話機や個人所有のPDAとは別体とされたカードリーダ304を、携帯型電話機や個人所有のPDAを提案システム100における顧客の端末装置120として利用する場合に、当該携帯型電話機や当該個人所有のPDAに接続するようにしてもよい。
【0047】
ディスプレイ305は、商品の提案に関する各種の情報を表示する(たとえば、図7−1、図7−2、図7−3、図7−4、図7−5、図7−6、図7−7、図7−8、図7−9および図7−10を参照)。商品の提案に関する各種の情報は、所定のブラウザを介して表示される。具体的には、ディスプレイ305は、たとえば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどによって実現することができる。
【0048】
タッチパネル306は、文字、数値、各種指示などの各種の情報を入力するための操作部を実現し、顧客による入力操作に応じて各種の情報の入力を受け付ける。タッチパネル306は、たとえば、所定の会員IDなどの入力を受け付けてもよい。スピーカ307は、たとえばイベントの開始を報知するアラーム音や誤操作がおこなわれたことを報知する警告音を出力する。
【0049】
バーコードスキャナ308は、商品に付されたバーコードや2次元コードなどを光学的に読み取ることが可能な光学式マーク認識装置(OMR:Optical Mark RecognitionもしくはOptical Mark Reader)によって実現することができる。バーコードスキャナ308は、LEDなどの光源、光源からの光を走査させるポリゴンミラー、読み取り対象物からの反射光を受光するセンサ、センサが受光した光信号をデコードするデコード回路などを備えている。センサとしてCCDイメージセンサを採用することにより、2次元コードを読み取ることが可能になる。デコード回路がデコードしたデータは、CPU301に出力される。
【0050】
通信I/F309は、ネットワーク140に接続され、ネットワーク140を介して提案装置110に接続される。通信I/F309は、ネットワーク140と内部とのインターフェースを司り、提案装置110を実現するコンピュータ装置とPDAとの間におけるデータの入出力を制御する。通信I/F309は、たとえば、カードリーダ304が読み取ったカード情報に含まれるクレジットカード番号や、バーコードスキャナ308が読み取ってデコードしたコード情報(商品コード)などを、提案装置110を実現するコンピュータ装置に対して送信する。
【0051】
(組み合わせ情報出力装置130のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における組み合わせ情報出力装置130のハードウエア構成について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における組み合わせ情報出力装置130のハードウエア構成を示すブロック図である。図4において、組み合わせ情報出力装置130は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ディスプレイ132と、タッチパネル405と、通信I/F406と、プリンタ407と、カードリーダ408と、を備えている。また、各構成部はバス409によってそれぞれ接続されている。
【0052】
CPU401は組み合わせ情報出力装置130全体の制御を司り、RAM403をワークエリアとしながらROM402に記憶された各種プログラムを実行する。ディスプレイ132は、たとえば「クレジットカード121を挿入してください」などのメッセージを表示する表示画面(図示を省略する)や、プリント出力する情報が複数存在する場合にいずれの情報をプリント出力させるかを選択させる表示画面など、各種の表示画面を表示する。ディスプレイ132は、具体的には、たとえばTFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなど、公知の各種のディスプレイによって実現することができる。
【0053】
タッチパネル405は、ディスプレイ132に積層されており、操作された位置に応じた座標信号を出力する。CPU401は、たとえばディスプレイ132における表示内容とタッチパネル405において操作された座標位置とに基づいて、表示内容を切り替える。組み合わせ情報出力装置130は、タッチパネル405に加えて、数値を入力するテンキーを備えていてもよい。また、タッチパネル405に代えてあるいは加えて、キーボードを備えていてもよい。
【0054】
通信I/F406は、ネットワーク140を介して、当該ネットワーク140に通信可能に接続された提案装置110を実現するコンピュータ装置との間での通信をおこなう。通信I/F406は、提案装置110を実現するコンピュータ装置との間で通信をおこなうことによって、当該提案装置110からプリント出力する情報を取得する。
【0055】
プリンタ407は、通信I/F406を介して受信した情報に基づいて決定される印刷内容を所定の用紙に印刷する。所定の用紙は、たとえば、「A4」サイズあるいは「B5」サイズなどのような定型サイズの枚葉紙や、長尺状のロール紙を用いることができる。ロール紙を用いる場合、プリンタ407はロール紙を所定の位置で切断するためのカッタ機構を備えている。プリンタ407は、たとえばレーザプリンタ、インクジェットプリンタ、インクリボンプリンタなど、公知の各種のプリンタによって実現することができる。
【0056】
カードリーダ408は、クレジットカード121が備える記憶媒体に記憶されたクレジットカード番号を読み取り、読み取ったクレジットカード番号を含む信号をCPU401に出力する。たとえばカードリーダ408は、クレジットカード121が記憶媒体として備えるICチップに接続される接続端子を備え、当該接続端子を介してICチップに記憶されたクレジットカード番号を読み取る。また、たとえばカードリーダ408は、クレジットカード121が記憶媒体として備える磁気テープに記憶されたクレジットカード番号を読み取る磁気ヘッドを備え、当該磁気ヘッドの読取位置を磁気タイプのクレジットカード121が通過する際に、クレジットカード121の磁気テープに記憶されたクレジットカード番号を読み取るようにしてもよい。
【0057】
(顧客嗜好管理データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客嗜好管理データベースについて説明する。図5−1は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客嗜好管理データベースの一例を示す説明図である。図5−1において、顧客嗜好管理データベース510は、顧客の識別情報ごとに、顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶する。
【0058】
顧客の識別情報は、たとえば、会員番号によって実現することができる。会員番号は、たとえば、クレジットカード121ごとに固有のクレジットカード番号によって実現することができる。クレジットカード番号においては、最初の6桁の銀行識別番号(Bank Identification Number:BIN)によって、クレジットカード121会社などのカードの発行事業者(イシュア)を特定することができる。クレジットカード番号は、BINを含み、カードの発行事業者によって割り当てられた任意の数列によって構成され、カードごとに固有の情報とされている。
【0059】
会員番号は、各顧客を識別することができる情報であればよく、顧客に発行されたポイントカードの識別番号であってもよい。会員番号は、クレジットカード番号のように、数字の羅列によって構成されるものに限らない。会員番号は、提案システム100の管理者などによって各顧客に割り当てられた情報によって実現されるものであってもよく、具体的には、たとえば、アルファベットのみを含む所定桁数の情報、あるいは、数字とアルファベットとを含む所定桁数の情報によって実現してもよい。
【0060】
特徴情報は、顧客の識別情報によって特定される顧客の嗜好の特徴を示す。特徴情報は、たとえば、当該顧客の食に関する嗜好の特徴を示す。この実施の形態において、特徴情報は、5桁の数値によって構成される嗜好要素情報(要素コード)によって実現することができる。嗜好要素情報(要素コード)は、たとえば、この発明にかかる実施の形態の提案システム100を、食料品を取り扱うスーパーマーケットに適用する場合、各顧客の食に関する嗜好の特徴を示す情報によって実現することができる。この場合、具体的には、嗜好要素情報(要素コード)は、たとえば、食料品などの商品を複数組み合わせた組み合わせ結果、すなわち、複数の食料品を調理することによって組み合わせた料理(菓子を含む)に関する各顧客の嗜好の特徴を示す。
【0061】
図5−1に示した顧客嗜好管理データベース510において、嗜好要素情報(要素コード)は、複数(この実施の形態においては5つ)の要素(要素1、要素2、要素3、要素4、要素5)について、要素ごとに、顧客の嗜好の特徴を段階的に分類して示している(図6を参照)。具体的には、要素1は、料理を完成させるために要する時間(調理時間)の長短を示す。この実施の形態においては、調理時間が長い料理ほど数値が大きく、調理時間が短い料理ほど数値が小さくなるように、調理時間によって料理の特徴を5段階に分類して示している。
【0062】
また、具体的には、要素2は、料理の味付けが濃いか薄いかを示す。この実施の形態においては、味付けが濃い料理ほど数値が大きく、味付けが薄い料理ほど数値が小さくなるように、味付けの濃さによって料理の特徴を5段階に分類して示している。また、具体的には、要素3は、料理のジャンルを示す。この実施の形態においては、米を主体とした(あるいは材料に米を含む)料理を「1」、パンを主体とした(あるいは材料にパンを含む)料理を「2」、麺を主体とした(あるいは材料に麺を含む)料理を「3」、スープを主体とした料理を「4」、野菜を主体とした(あるいはサラダに分類される)料理を「5」のように、料理のジャンルを5段階に分類して示している。
【0063】
また、具体的には、要素4は、各料理にかかる金額の高低を示す。この実施の形態においては、金額が高い(高額な食材を用いる)料理ほど数値が大きく、金額が低い(安価な食材を用いる)料理ほど数値が小さくなるように、各料理にかかる金額の高低によって料理の特徴を5段階に分類して示している。また、具体的には、要素5は、各料理の難易度を示す。この実施の形態においては、難易度が高い(あるいは手順数が多い)料理ほど数値が大きく、難易度が低い(あるいは手順数が少ない)料理ほど数値が小さくなるように、各料理の難易度によって料理の特徴を5段階に分類して示している。
【0064】
また、顧客嗜好管理データベース510は、会員番号ごとに、代表顧客番号および顧客番号を関連付けて記憶している。代表顧客番号および顧客番号は、たとえば、所定桁数の数字の羅列、アルファベットのみを含む所定桁数の情報、あるいは、数字とアルファベットとを含む所定桁数の情報によって実現することができる。
【0065】
代表顧客番号は、たとえば、家族のうちの食料品の買い出しを主に担当する顧客を識別可能な情報とすることができる。代表顧客番号は、たとえば、クレジットカード番号によって実現してもよい。クレジットカード番号によって代表顧客番号を実現する場合、顧客嗜好管理データベース510における会員番号と代表顧客番号とは同一の番号とされる。あるいは、クレジットカード番号によって代表顧客番号を実現する場合、顧客嗜好管理データベース510においては、会員番号あるいは代表顧客番号のいずれか一方を記憶するものであってもよい。
【0066】
顧客番号は、たとえば、代表顧客番号によって識別される顧客以外の顧客を識別可能な情報とすることができる。具体的には、顧客番号は、たとえば、クレジットカード番号によって特定される顧客の関係者(家族などの同居人、友人など)を識別可能な情報とすることができる。顧客嗜好管理データベース510において、顧客番号は、複数記憶されていてもよく、記憶されていなくてもよい。
【0067】
また、顧客嗜好管理データベース510は、会員番号ごとに、レシピ出力履歴に関する情報を関連付けて記憶している。レシピ出力履歴は、たとえば、嗜好要素情報(要素コード)に基づいて顧客に提案された料理のうち、顧客がレシピ(料理に関するレシピを示す情報)の出力を要求した料理に関する情報によって構成することができる。具体的には、レシピ出力履歴は、たとえば、「要素コード+料理コード」、「料理名」および「出力日時」などを示す情報によって実現することができる。
【0068】
(嗜好要素変更管理データベース)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における嗜好要素変更管理データベースについて説明する。図5−2は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における嗜好要素変更管理データベースの一例を示す説明図である。図5−2において、嗜好要素変更管理データベース520は、会員番号ごとに、代表顧客番号、顧客番号および嗜好要素変更補助情報を関連付けて記憶している。
【0069】
嗜好要素変更補助情報は、複数(この実施の形態においては5つ)の要素(要素1、要素2、要素3、要素4、要素5)について、要素ごとに、複数段階(この実施の形態においては5段階)ずつ設定された各レベルのカウント値を示す。レベルのカウント値は、顧客のレシピ出力履歴に関する情報に基づいて設定され、当該顧客の要求に応じてレシピを出力するごとに変化する。
【0070】
レベルのカウント値は、顧客の要求に応じて出力した各レシピが示す嗜好要素情報(要素コード)に含まれる各要素が示す数値の出現回数を示す。具体的には、たとえば、顧客が、「15322」という数値の羅列によって示される嗜好要素情報(要素コード)が設定されたレシピの出力を1回要求した場合、レベルのカウント値は、要素1におけるレベル1のカウント値が1増加し、要素2におけるレベル5のカウント値が1増加し、要素3におけるレベル3のカウント値が1増加し、要素4および要素5におけるレベル2のカウント値がそれぞれ1ずつ増加するように変化する。
【0071】
また、具体的には、たとえば、上記の図5−1において代表顧客番号が「001×××××××××」で示される顧客のように、「15322」という数値の羅列によって示される嗜好要素情報(要素コード)が設定されたレシピの出力を過去に2回要求した場合、当該顧客のレベルのカウント値は、要素1におけるレベル1のカウント値が2を示し、要素2におけるレベル5のカウント値が2を示し、要素3におけるレベル3のカウント値が2を示し、要素4および要素5におけるレベル2のカウント値がそれぞれ2を示す。
【0072】
(商品データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品データベースの一例について説明する。図5−3は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品データベースの一例を示す説明図である。
【0073】
図5−3において、商品データベース530は、提案システム100に加盟している各店に固有の店コードごとに、各店が販売する商品に関する商品情報を関連付けて記憶している。各店が販売する商品に関する商品情報は、各商品(素材)の名称(素材名称)、各素材に固有の素材コード、各素材の金額(販売価格)などを示す情報を含んでいる。
【0074】
また、各店が販売する商品に関する商品情報は、限られた期間において特別に安い値段で販売する商品、いわゆる特売品であるか否かを示す特売コードや、各商品についてのセールスポイントなどの店コメントなどを示す情報を含んでいてもよい。商品に関する商品情報は、具体的には、たとえば、「素材コード:35、素材名:キャベツ、金額:150円、特売コード:0(なし)、店コメント:茨城産のキャベツが当店一押し!」などのように設定することができる。
【0075】
商品データベース530において、各店が販売する商品に関する商品情報は、ジャンル種別ごとに分類して記憶されている。ジャンル種別は、素材ジャンルごとに分類されている。素材ジャンルは、具体的には、たとえば、「野菜」、「精肉」、「魚介」、「乳製品」、「調味料」などのように分類することができる。ジャンル種別は、具体的には、たとえば、「野菜」という素材ジャンルにおいては、「葉物」、「根菜」、「果実」などのように分類することができ、「精肉」という素材ジャンルにおいては、「豚」、「牛」、「加工品」などのように分類することができる。
【0076】
各ジャンル種別には、ジャンル種別ごとに固有のジャンル種別コードが割り当てられている。各素材ジャンルは、素材ジャンルごとに固有の素材ジャンルコードが割り当てられている。ジャンル種別、ジャンル種別コード、素材ジャンルおよび素材ジャンルコードは、店コードによって特定される店舗ごとに任意に割り振ることができる。あるいは、ジャンル種別、ジャンル種別コード、素材ジャンルおよび素材ジャンルコードは、同一系列店であれば同一の情報を設定するようにしてもよい。
【0077】
また、商品に関する商品情報は、素材コードや素材名称によって特定される商品の店舗内における陳列位置に関する情報を含んでいる。商品データベース530において、陳列位置に関する情報は、素材コードおよび素材名称ごとに関連付けて記憶されている。陳列位置に関する情報は、たとえば、商品が、「素材コード:197、素材名称:カップラーメン」という商品情報によって特定される商品である場合「○番通路、上から×段目、インスタント食品売り場」などのテキスト情報や、地図を用いて陳列位置を示す図形情報などによって実現することができる。
【0078】
(商品/提案情報管理データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品/提案情報管理データベースについて説明する。図5−4は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における商品/提案情報管理データベースの一例を示す説明図である。
【0079】
図5−4において、商品/提案情報管理データベース540は、複数の商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と、組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報と、を関連付けて記憶する。この発明にかかる実施の形態の提案システム100において、組み合わせ結果に含まれる商品は、たとえば、食料品によって実現することができる。食料品は、野菜や精肉などの食材に加えて、塩や醤油などの調味料を含む。
【0080】
この発明にかかる実施の形態の提案システム100においては、たとえば、上記のように、商品である複数の食料品を調理することによって組み合わせた料理によって組み合わせ結果を実現することができる。組み合わせ結果に関する組み合わせ情報は、たとえば、組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報であって、たとえば、料理によって組み合わせ結果を実現する場合は、複数の食料品(商品)を調理することによって組み合わせた料理の名称(料理名)、料理(料理名)ごとに付与された料理コード、および、料理に関するレシピを示す情報などによって実現することができる。
【0081】
組み合わせ結果に関する組み合わせ情報は、料理の名称(料理名)、料理コード、料理に関するレシピを示す情報の少なくとも一部を含んで構成されるものであればよい。あるいは、組み合わせ結果に関する組み合わせ情報は、料理の名称(料理名)、料理コード、料理に関するレシピを示す情報のすべてを含んで構成されるものであってもよい。
【0082】
料理に関するレシピは、料理(菓子を含む)の調理に際して使用する食料品、当該食料品の分量、調理手順(調理法)などを示す。料理に関するレシピを示す情報は、当該料理(菓子を含む)の調理に際して使用する食料品、当該食料品の分量、調理手順(調理法)などを示す文字や数値などのテキスト情報を含む。
【0083】
また、料理に関するレシピを示す情報は、文字や数値などのテキスト情報に限るものではなく、使用する食材、分量、調理手順などを示すイラストや写真などの画像情報や音声情報を含んでいてもよい。料理に関するレシピを示す情報に含まれる画像情報は、静止画であってもよく、動画であってもよい。
【0084】
商品/提案情報管理データベース540が記憶する、組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報は、たとえば、使用素材に関する情報によって実現することができる。使用素材に関する情報は、使用素材の名称(素材名称)および当該素材名称ごとに付与された素材コードを含む。この実施の形態において、商品/提案情報管理データベース540は、素材名称や素材コードを、料理名や料理コードなどの組み合わせ情報ごとに関連付けて記憶している。図5−4に示した商品/提案情報管理データベース540においては、たとえば、「焼きラーメン」という料理名および「001」という料理コードに、「カップラーメン」という素材名称および「197」という素材コードや、「キャベツ」という素材名称および「35」という素材コードなどが関連付けられて記憶されている。
【0085】
また、商品/提案情報管理データベース540は、組み合わせ情報と、各組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報と、を関連付けて記憶している。この実施の形態において、組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報は、組み合わせすなわち料理の特徴を示す。組み合わせ結果である料理の特徴を示す特徴情報は、顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報と同じ桁数(この実施の形態においては5桁)の数値によって構成される嗜好要素情報(要素コード)によって実現することができる。
【0086】
組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報(料理の特徴を示す特徴情報)は、顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報と同様に、要素1(調理時間)、要素2(味付け)、要素3(ジャンル)、要素4(金額)、要素5(難易度)の各要素について、それぞれ料理の特徴を段階的に分類して示す(図6を参照)。この発明にかかる実施の形態においては、商品データベース530および商品/提案情報管理データベース540によって、商品管理データベースを実現することができる。また、この発明にかかる実施の形態においては、商品/提案情報管理データベース540によって提案情報管理データベースを実現することができる。
【0087】
(特徴情報の分類の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における特徴情報の分類の一例について説明する。図6は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における特徴情報の分類の一例を示す説明図である。図6において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における特徴情報は、上述したように、要素1、要素2、要素3、要素4および要素5の5つの要素に分類されている。各要素は、それぞれ、5段階のレベルに分類されている。
【0088】
要素1は、調理時間の長短を示す。要素1において、調理時間が長い料理はレベル5に分類され、調理時間が短くなるにしたがってレベル4、レベル3、レベル2のようにレベル値が低くなり、調理時間が所定時間よりも短い料理がレベル1に分類される。具体的には、たとえば、調理時間が0分〜15分の料理はレベル1に、調理時間が15分〜30分の料理はレベル2に、調理時間が30分〜60分の料理はレベル3に、調理時間が60分〜120分の料理はレベル4に、調理時間が120分以上の料理はレベル5に分類することができる。
【0089】
要素2は、料理の味付けが濃いか薄いかを示す。要素2において、味付けが濃い料理はレベル5に分類され、味付けが薄くなるにしたがってレベル4、レベル3、レベル2のようにレベル値が低くなり、味付けがもっとも薄いとされる料理がレベル1に分類される。味付けが濃いか薄いかのレベルは、たとえば、料理における塩分濃度や、料理の全体量に対する調味料の分量、煮込み時間の長短などに応じて、提案システム100の管理者などが任意に設定することができる。
【0090】
要素3は、料理のジャンルを示す。要素3においては、上述したように、米を主体とした(あるいは材料に米を含む)料理をレベル1、パンを主体とした(あるいは材料にパンを含む)料理をレベル2、麺を主体とした(あるいは材料に麺を含む)料理をレベル3、スープを主体とした料理をレベル4、野菜を主体とした(あるいはサラダに分類される)料理をレベル5のように、提案システム100の管理者などが任意に設定することができる。
【0091】
要素4は、各料理にかかる金額の高低を示す。要素4においては、上述したように、米を主体とした(あるいは材料に米を含む)料理をレベル1、パンを主体とした(あるいは材料にパンを含む)料理をレベル2、麺を主体とした(あるいは材料に麺を含む)料理をレベル3、スープを主体とした料理をレベル4、野菜を主体とした(あるいはサラダに分類される)料理をレベル5のように、提案システム100の管理者などが任意に設定することができる。
【0092】
要素5は、各料理の難易度を示す。要素5において、難易度が高い料理はレベル5に分類され、難易度が低くなるにしたがってレベル4、レベル3、レベル2のようにレベル値が低くなり、簡単な料理はレベル1に分類される。具体的には、たとえば、食材を切って混ぜるだけなどの簡単な料理はレベル1に、目視による見極めや間隔による判断を要する料理などはレベル5に分類し、その間のレベル2〜4に該当する料理は提案システム100の管理者などが適宜振り分けることができる。
【0093】
(表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120の表示画面例について説明する。図7−1、図7−2、図7−3、図7−4、図7−5、図7−6、図7−7、図7−8、図7−9および図7−10は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120が表示する表示画面例を示す説明図である。
【0094】
図7−1において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120は、表示画面701を表示する。表示画面701は、顧客などによって、ショッピングカートに設けられた顧客の端末装置120に対して当該顧客のクレジットカード121が挿入された場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。
【0095】
表示画面701は、顧客の端末装置120に挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号に基づいて特定される会員ID(代表顧客番号など)を表示する。また、表示画面701は、「時間」、「味付け」、「ジャンル」、「金額」などの、買い物(商品選択)の条件を指定させる情報を表示する。顧客の端末装置120は、表示画面701を表示している状態において、「時間」、「味付け」、「ジャンル」、「金額」のいずれかが選択された場合、選択された条件をさらに限定する表示画面(図7−2を参照)を表示させる。
【0096】
さらに、表示画面701は、条件の選択をサポートするための情報を表示させる「提案履歴」キーなどを表示してもよい。顧客の端末装置120は、「提案履歴」キーが操作された場合に、会員IDによって特定される顧客に対して過去に提案したレシピや、料理の特徴情報などの一覧を表示する。
【0097】
図7−2において、表示画面702は、表示画面701において「時間」が指定された場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面702は、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客に対して、表示画面701において選択された条件をさらに限定させる各種のキーを表示する。具体的には、表示画面702は、「0〜5分」、「5〜20分」、「20〜60分」、「60〜120分」、「120分以上」のように分類された複数の選択肢の中から、いずれかの調理時間を選択させる各種のキーを表示する。
【0098】
また、表示画面702は、各種のキーの中から選択された内容を確定させる「指定完了」キーや、選択された条件を限定せずに表示画面702から表示画面701へ戻らせる「戻る」キーなどを表示してもよい。顧客の端末装置120は、表示画面701において「時間」に代えて「味付け」、「ジャンル」あるいは「金額」が指定された場合も、表示画面702と同様に表示画面701において選択された条件をさらに限定させる各種のキーを示す表示画面(図示を省略する)を表示する。
【0099】
図7−3において、表示画面703は、顧客が商品を選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面703は、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。
【0100】
表示画面703においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「キャベツ」を提案する情報と、が表示されている。顧客の端末装置120は、表示画面703を表示している状態で、さらに、顧客がベーコンを選択した場合に、表示画面703を別の表示画面(図7−4を参照)に切り替える。
【0101】
図7−4において、表示画面704は、表示画面703に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品を当該顧客が選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面704は、表示画面703と同様に、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。表示画面704においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」および「キャベツ」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「カップラーメン」を提案する情報と、が表示されている。
【0102】
図7−5において、表示画面705は、表示画面703および表示画面704に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品(一部または全部)を当該顧客が選択し、選択完了を指示する入力操作を受け付けた場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面705は、会員IDに加えて、顧客の選択した商品や当該顧客の嗜好などに基づいて提案された料理名を表示する。
【0103】
表示画面705においては、顧客が選択した商品を組み合わせることによって「焼きラーメン」という料理が可能であることを示すメッセージが表示されている。また、表示画面705においては、決済が完了した後に取得可能な2次元コードを読み取ることにより、提案された料理のレシピを入手可能であることを示すメッセージなどが表示されている。
【0104】
図7−6において、表示画面706は、ショッピングカート内に入れた商品の決済が完了した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面706は、会員IDに加えて、表示画面705で案内した料理のレシピを閲覧する方法や、当該レシピの閲覧に用いる情報などを表示する。表示画面706において、表示画面705で案内した料理のレシピを閲覧する方法は、複数表示されている。これにより、顧客は、たとえば、2次元コードの読み取り機能を備えた携帯型電話機などの携帯端末や、2次元コードの読み取り機能のないパーソナルコンピュータなど、顧客が選択した任意の端末装置を用いてレシピを閲覧することができる。
【0105】
図7−7において、表示画面707は、表示画面704において提案された商品を顧客が選択せず、別の商品を選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。具体的には、たとえば、表示画面707は、表示画面704において「カップラーメン」が提案された状態で「卵」が選択された場合に表示される。表示画面707においては、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。
表示画面704においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」、「キャベツ」および「卵」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「納豆」を提案する情報と、が表示されている。このように、ショッピングカート内に入れられている商品が異なる場合は、表示画面707が提案する商品に関する商品情報は、表示画面704が提案する商品に関する商品情報とは異なる。
【0106】
図7−8において、表示画面708は、表示画面704に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品を当該顧客が選択した場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面708は、表示画面703、704と同様に、会員IDや「提案履歴」キーに加えて、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品のリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品に関する商品情報と、を表示する。表示画面708においては、顧客によって選択されて現在ショッピングカート内に入れられている商品が「ベーコン」、「キャベツ」、「卵」および「納豆」であることを示すリストと、当該リストに表示されている商品に基づいて顧客に提案する商品として「そう麺」を提案する情報と、が表示されている。
【0107】
図7−9において、表示画面709は、表示画面703、704、707、708に示したように顧客の端末装置120を介して顧客に提案した商品(一部または全部)を当該顧客が選択し、選択完了を指示する入力操作を受け付けた場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。表示画面709は、会員IDに加えて、顧客の選択した商品や当該顧客の嗜好などに基づいて提案された料理名が表示されている。
【0108】
表示画面709においては、顧客が選択した商品を組み合わせることによって「そう麺納豆カルボナーラ」という料理が可能であることを示すメッセージが表示されている。また、表示画面705においては、決済が完了した後に取得可能な2次元コードを読み取ることにより、提案された料理のレシピを入手可能であることを示すメッセージなどが表示されている。
【0109】
図7−10において、表示画面710は、レシピの発行を受けた顧客が、発行されたレシピにしたがった料理の評価を入力する際に表示される。表示画面710は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号に基づいて、当該クレジットカード番号によって特定される顧客が今回の来店前にレシピの発行を要求していた場合に、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示される。
【0110】
表示画面710は、会員IDに加えて、評価を求める料理名や、当該料理についての評価を入力するキーなどを表示する。また、表示画面710は、前回レシピを発行した料理に関する情報を表示してもよい。レシピの発行を受けた顧客は、表示画面710の表示内容にしたがって、発行を受けたレシピにしたがった料理についての評価を記入する。
【0111】
表示画面710は、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示されるものに限らない。表示画面710は、たとえば、顧客が所有する携帯型電話機などの携帯端末装置やパーソナルコンピュータなどの端末装置に対して所定の入力操作をおこなった場合に、当該端末装置が備えるディスプレイに表示されるものであってもよい。
【0112】
(提案内容の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100による提案内容の一例について説明する。図8−1および図8−2は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100による提案内容の一例を示す説明図である。図8−1および図8−2において、提案内容810、820は、たとえば、決済後に表示された表示画面706に表示された2次元コードを、顧客が所有する携帯型電話機などの携帯端末装置を用いて読み取った場合に、当該携帯端末装置が備えるディスプレイに表示させることができる。携帯端末装置を用いて提案内容810、820を閲覧することにより、顧客は、閲覧場所を制限されることなく、提案内容を必要とする任意の場所および任意のタイミングにおいて提案内容を閲覧することができる。
【0113】
また、提案内容810、820は、たとえば、顧客が所有するパーソナルコンピュータなどの端末装置を用いて、決済後に表示された表示画面706に表示されたURLにアクセスした場合に、当該端末装置が備えるディスプレイに表示させることができる。この場合、パーソナルコンピュータなどの端末装置にプリンタが接続されていれば、提案内容810、820を枚用紙などにプリント出力した状態で閲覧することができる。
【0114】
また、提案内容810、820は、たとえば、組み合わせ情報出力装置130にクレジットカード121が挿入された場合に、当該組み合わせ情報出力装置130によって印刷された印刷物として発行することができる。この場合、たとえば、組み合わせ情報出力装置130にクレジットカード121が挿入された日時から所定時間前にさかのぼった時間内に、当該クレジットカード121を用いたカード決済がおこなわれていれば、当該クレジットカード121のクレジットカード番号に関連付けられたレシピを発行できるようにしてもよい。
【0115】
(提案システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100を構成する各部の機能的構成について説明する。図9−1は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における顧客の端末装置120の機能的構成を示す説明図である。図9−2は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における提案装置110の機能的構成を示す説明図である。
【0116】
(提案システム100における顧客の端末装置120の機能的構成)
図9−1において、提案システム100は、提案装置110と、顧客の端末装置120と、によって構成される。提案システム100において、顧客の端末装置120は、複数設けられている。顧客の端末装置120の各機能は、読取部901と、入力部902と、送信部903と、受信部904と、表示部905と、によって実現される。読取部901、入力部902、送信部903、受信部904および表示部905は、顧客の端末装置120を実現するPDAが備える各部によって実現することができる。
【0117】
読取部901は、顧客などによって挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号を読み取る。読取部901は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるカードリーダに挿入(装着)されたクレジットカード121のクレジットカード番号を読み取る。顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるカードリーダにクレジットカード121が挿入(装着)された場合、読取部901は、当該カードの有効期限に関する情報などをあわせて読み取ってもよい。
【0118】
入力部902は、顧客による入力操作を受け付ける。入力部902は、たとえば、選択した商品を含む組み合わせ結果に関する組み合わせ情報の送信を指示する入力操作や、抽出条件の指定にかかる入力操作などを受け付ける。クレジットカード121などの顧客の識別情報は、上記の読取部901によって読み取られることによって入力されるものに限らず、入力部902によって入力されてもよい。
【0119】
送信部903は、入力部902が受け付けた各種の入力操作に応じた情報を、提案装置110に対して送信する。送信部903は、たとえば、顧客によって商品コードの読み取りがおこなわれるごとに、読み取った商品コードを提案装置110に送信する。送信部903は、提案装置110への情報の送信に際して、読取部901によって読み取られたクレジットカード番号などの、情報の送信元となる顧客を特定可能な情報を、あわせて提案装置110に対して送信する。
【0120】
受信部904は、提案装置110から送信された各種の情報を受信する。受信部904は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAを介して提案する商品に関する商品情報や、組み合わせ情報などを受信する。
【0121】
表示部905は、受信部904によって受信された、提案装置110から送信された各種の情報に基づく所定の表示画面(たとえば、図7−1、図7−2、図7−3、図7−4、図7−5、図7−6、図7−7、図7−8、図7−9および図7−10を参照)を表示する。また、表示部905は、入力部902に対する入力操作に応じて、表示内容を切り替えて表示するものであってもよい。
【0122】
(提案システム100における提案装置110の機能的構成)
図9−2において、提案装置110が備える各機能は、顧客嗜好管理データベース510と、嗜好要素変更管理データベース520と、商品データベース530と、商品/提案情報管理データベース540(商品管理データベース540aおよび提案情報管理データベース540b)と、顧客情報取得部906と、嗜好情報抽出部907と、商品情報取得部908と、抽出条件取得部909と、組み合わせ情報抽出部910と、特徴情報抽出部911と、類似度算出部912と、陳列位置特定部913と、現在位置特定部914と、商品特定部915と、完了指示受付部916と、決済判断部917と、出力部918と、によって実現される。
【0123】
提案装置110において、顧客嗜好管理データベース510、嗜好要素変更管理データベース520、商品データベース530、商品/提案情報管理データベース540、顧客情報取得部906、嗜好情報抽出部907、商品情報取得部908、抽出条件取得部909、組み合わせ情報抽出部910、特徴情報抽出部911、類似度算出部912、陳列位置特定部913、現在位置特定部914、商品特定部915、完了指示受付部916、決済判断部917、出力部918は、提案装置110を実現するコンピュータ装置が備える各部によって実現することができる。
【0124】
顧客情報取得部906は、顧客の識別情報を取得する。顧客情報取得部906は、たとえば、PDAなどによって実現される顧客の端末装置120にクレジットカード121が挿入された場合に、当該顧客の端末装置120から送信されたクレジットカード番号を受信することによって、顧客の識別情報を実現するクレジットカード番号を取得することができる。
【0125】
顧客情報取得部906は、クレジットカード番号に限るものではなく、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに対しておこなわれた入力操作の結果、当該顧客の端末装置120から送信された代表顧客番号や顧客番号などを受信することによって、受信した代表顧客番号や顧客番号などを顧客の識別情報として取得するようにしてもよい。
【0126】
嗜好情報抽出部907は、顧客嗜好管理データベース510から、顧客情報取得部906が取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を抽出する。たとえば、上記の図5−1に示した顧客嗜好管理データベース510の例においては、顧客情報取得部906が「4980××××××××××××」というクレジットカード番号を顧客の識別情報として取得した場合、嗜好情報抽出部907は「15322」という特徴情報を抽出する。
【0127】
商品情報取得部908は、顧客が選択した商品に関する商品情報を取得する。顧客が選択した商品に関する情報は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるバーコードスキャナ308が読み取ってデコードしたコード情報(商品コード)を受信した場合に、受信した商品コードに関連付けられた商品に関する商品情報を商品データベース530から抽出することによって、顧客が選択した商品に関する商品情報を取得することができる。
【0128】
あるいは、提案システム100において、商品情報取得部908は、たとえば、素材名称や販売価格などの商品に関する情報をコード化した2次元コードを商品に付し、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるバーコードスキャナ308が読み取ってデコードしたコード情報(商品コード)を受信することによって、顧客が選択した商品に関する商品情報を取得するようにしてもよい。
【0129】
抽出条件取得部909は、組み合わせ情報の抽出条件を取得する。抽出条件は、たとえば、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者を特定可能な情報によって実現することができる。具体的には、抽出条件は、たとえば、会員番号として設定されたクレジットカード番号とは別に、当該クレジットカード番号に関連付けられた顧客番号によって実現することができる。抽出条件取得部909は、たとえば、PDAなどによって実現される顧客の端末装置120に挿入されたクレジットカード121のクレジットカード番号とは別に、当該クレジットカード番号に関連付けられた顧客番号などを受信することによって、受信した顧客番号などを組み合わせ情報の抽出条件として取得する。
【0130】
組み合わせ情報抽出部910は、商品管理データベース540aを実現する商品/提案情報管理データベース540から、商品情報取得部908が取得した商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を抽出する。たとえば、上記の図5−4に示した商品/提案情報管理データベース540の例においては、商品情報取得部908が「素材コード:197、素材名称:カップラーメン」という商品情報を取得した場合、組み合わせ情報抽出部910は「料理コード:001、料理名:焼きラーメン」という組み合わせ情報を抽出する。
【0131】
また、組み合わせ情報抽出部910は、抽出条件取得部909が取得した抽出条件に基づいて組み合わせ情報を抽出してもよい。組み合わせ情報抽出部910は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに対して入力された顧客番号など、組み合わせ結果の抽出にかかわる顧客が指定した抽出条件に基づいて組み合わせ結果を抽出することができる。
【0132】
特徴情報抽出部911は、提案情報管理データベース540bを実現する商品/提案情報管理データベース540から、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を抽出する。たとえば、上記の図5−4に示した商品/提案情報管理データベース540の例においては、組み合わせ情報抽出部910が「料理コード:001、料理名:焼きラーメン」という組み合わせ情報を抽出した場合、特徴情報抽出部911は「15322」という特徴情報を抽出する。
【0133】
類似度算出部912は、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報に対する特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報の類似度を算出する。類似度算出部912は、所定の特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示す特徴情報の特徴項目ごとに、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値と特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値との差分を算出することによって類似度を算出する。また、類似度算出部912は、算出した類似度に基づいて、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報のうち、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い逆嗜好結果を特定する。
【0134】
たとえば、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値が「1」であって特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値が「5」である場合、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値と特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値との差分である「4(=5−1)」を類似度として算出することができる。また、たとえば、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値が「4」であって特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値が「2」である場合、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値と特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値との差分である「2(=4−2)」を類似度として算出することができる。
【0135】
また、類似度算出部912は、特徴項目が複数存在する場合に、特徴項目ごとの差分の合計を算出してもよい。たとえば、嗜好情報抽出部907が抽出した特徴情報が示す数値が「15322」すなわち「要素1のレベル値がレベル1、要素2のレベル値がレベル5、要素3のレベル値がレベル3、要素4のレベル値がレベル2、要素5のレベル値がレベル2」であって、特徴情報抽出部911が抽出した特徴情報が示す数値が「11111」すなわち「要素1のレベル値がレベル1、要素2のレベル値がレベル1、要素3のレベル値がレベル1、要素4のレベル値がレベル1、要素5のレベル値がレベル1」である場合、特徴項目ごとの差分を以下のように算出する。この場合、「要素1の差分が0、要素2の差分が4、要素3の差分が2、要素4の差分が1、要素5の差分が1」となり、特徴項目ごとの差分の合計である「0+4+2+1+1=8」を類似度として算出することができる。
【0136】
陳列位置特定部913は、複数の組み合わせ結果のうち顧客が選択した商品を含む組み合わせ結果の中で、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(以下「逆嗜好結果」という)に含まれる商品の、店舗内における陳列位置を特定する。陳列位置特定部913は、類似度算出部912が算出した類似度に基づいて逆嗜好結果を特定し、特定した逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報に基づいて、該当する商品の店舗内における陳列位置を特定する。具体的には、陳列位置特定部913は、たとえば、類似度算出部912が算出した類似度に基づいて特定される逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、陳列位置に関する情報に基づいて、該当する商品の店舗内における陳列位置を特定することができる。
【0137】
現在位置特定部914は、店舗内における顧客の現在位置を特定する。現在位置特定部914は、たとえば、顧客の端末装置120から受信した情報に基づいて特定することができる。店舗内における顧客の現在位置の特定は、具体的には、たとえば、スーパーマーケットにおける所望の位置(たとえば天井など)に設置した各通信機に対して各通信機を特定する識別情報を割り当て、各通信機の直下を顧客が通過した際に各通信機と顧客の端末装置120との間で通信をおこなわせることによって顧客の端末装置120に各通信機の識別情報を取得させ、取得した各通信機の識別情報を顧客の端末装置120から提案装置110に送信させることによって実現することができる。この場合、各通信機の設置位置に関する情報と各通信機の識別情報とを提案装置110において管理しておくことによって、顧客の端末装置120による各通信機の識別情報の送受信によって店舗内における顧客の現在位置を特定することができる。
【0138】
店舗内における顧客の現在位置の特定方法は、上記の方法に限るものではない。たとえば、上記の方法に代えて、GPS(Global Positioning System(全地球的測位システム))を利用した測位方法によって店舗内における顧客の現在位置を特定するようにしてもよい。GPSにおいては、地球上空にある複数(たとえば3個以上)個の衛星からのGPS信号をGPS受信機で受信し、GPS信号に含まれる原子時計によって計時された時刻(日時)データや軌道情報などを用いて現在位置を算出する(測位をおこなう)ことができる。GPSにおいては、原子時計によって計時されたGPS信号の発信時刻(日時)とGPS受信機に搭載されているクオーツ時計によって計時された受信時刻(日時)との時刻差に、GPS信号の伝播速度を乗算することによって各衛星からの距離を算出し、測位をおこなう。GPSおよびGPSにおける測位方法については、公知の技術であるため説明を省略する。
【0139】
商品特定部915は、陳列位置特定部913が特定した陳列位置および現在位置特定部914が特定した顧客の現在位置に基づいて、逆嗜好結果に含まれる商品のうち、顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する。商品特定部915は、たとえば、顧客の現在位置から逆嗜好結果に含まれる各商品の陳列位置までのルートの長さを算出し、算出されたルートのうち陳列位置までの長さがもっとも短い商品を特定する。完了指示受付部916は、逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付ける。選択完了の指示は、顧客の端末装置120において選択完了を指示する入力操作がおこなわれた場合に、当該顧客の端末装置120から送信される。選択完了の指示は、顧客が少なくとも一つの商品を選択した後であって、当該選択した商品の決済が完了する前の任意のタイミングにおいて受け付けることができる。
【0140】
決済判断部917は、完了指示受付部916が選択完了の指示を受け付けた時点までに商品情報取得部908が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する。決済判断部917による判断は、たとえば、提案装置110における所定の記憶領域に、商品情報取得部908が取得した商品情報をクレジットカード番号ごとに関連付けて記憶しておき、完了指示受付部916が選択完了の指示を受け付けた場合は、以降、店舗に設置された決済端末との間で通信をおこなうことによって、当該決済端末においておこなわれたクレジットカード121を用いた決済(カード決済)に関する情報を適宜取得し、取得された情報に基づいて、上記選択完了の指示を受け付けるまでに記憶した商品についての決済が完了したか否かを判断することによって実現することができる。
【0141】
出力部918は、類似度算出部912が算出した類似度に基づいて、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報のうち、逆嗜好結果となる組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させる。具体的には、出力部918は、たとえば、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報と当該商品情報の表示を指示するコマンドとを、当該逆嗜好結果の特定に用いられた商品コードの送信元の顧客の端末装置120に送信することによって、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。
【0142】
特徴項目が複数存在するために類似度算出部912が特徴項目ごとの差分の合計を算出した場合、出力部918は、組み合わせ情報抽出部910が抽出した組み合わせ情報のうち、特徴項目ごとの差分の合計がもっとも小さい数値の組み合わせ情報に関連付けられた組み合わせ結果を逆嗜好結果とし、当該逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させる。あるいは、特徴項目が複数存在する場合、出力部918は、たとえば、類似度算出部912が算出した特徴項目ごとの差分の中でもっとも数値が大きい特徴項目を有する組み合わせ情報が関連付けられた組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させるものであってもよい。
【0143】
また、出力部918は、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、上記の商品特定部915が特定した商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させるようにしてもよい。これによって、逆嗜好結果に含まれる商品を一つずつ提案することができ、一度に複数の商品に関する商品情報が顧客の端末装置120から出力されることによって顧客を悩ませたり混乱させたりすることを抑制できる。また、出力部918は、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、上記の商品情報取得部908が取得していない商品情報を顧客の端末装置120から出力させるようにしてもよい。これにより、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、顧客がまだ選択していない(購入の意思を示していない)商品に関する商品情報のみが、顧客の端末装置120から出力される。
【0144】
また、出力部918は、上記の完了指示受付部916が選択完了の指示を受け付けた場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を、顧客の端末装置120および当該顧客の端末装置120とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。これにより、逆嗜好結果に含まれるすべての商品を顧客が選択していない場合であっても、当該顧客が入力完了の意思を示した場合は、顧客に対して、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を提供することができる。
【0145】
また、出力部918は、上記の決済判断部917がすべての商品の決済が完了したと判断した場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を、顧客の端末装置120および当該顧客の端末装置120とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。これにより、顧客に不要な買い物をさせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0146】
この発明にかかる提案システム100における提案装置110は、決済判断部917に代えて、あるいは決済判断部917に加えて、逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断する取得完了判断部(図示を省略する)を備えていてもよい。取得完了判断部による判断は、たとえば、提案装置110における所定の記憶領域に、商品情報取得部908が取得した商品情報と逆嗜好結果に含まれる商品情報とをクレジットカード番号ごとに関連付けて記憶しておき、商品情報取得部908が商品情報を取得するごとに、商品情報取得部908が取得した商品情報の中に逆嗜好結果に含まれる商品情報がすべて存在するか否かを判断することによって実現することができる。そして、この場合、取得完了判断部がすべての商品に関する商品情報を取得したと判断した際に、出力部918が、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を端末装置または当該端末装置とは異なる特定の出力装置に出力するように構成することができる。
【0147】
(提案システム100の利用手順の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100の利用手順の一例について説明する。図10は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100の利用手順の一例を示す説明図である。
【0148】
図10において、この発明にかかる実施の形態の提案システム100の利用に際して、顧客は、まず、クレジットカード番号などの顧客の識別情報を入力するとともに、買い物条件を選択する。クレジットカード番号などの顧客の識別情報は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるカードリーダにクレジットカード121のカード情報を読み取らせることによって入力することができる。買い物条件は、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示された表示画面701の表示内容にしたがって、顧客が入力操作をおこなうことによって選択することができる。
【0149】
買い物条件は、嗜好要素情報(要素コード)が示す顧客の嗜好の特徴の他に、来店時の顧客の要望を指定する情報であって、たとえば、上記要素1、要素2、要素3、要素4および要素5によって示される各要素のレベル値を含む。各要素のレベル値は、たとえば、表示画面702の表示内容にしたがって顧客が入力操作をおこなうことによって選択することができる。
【0150】
具体的には、たとえば、「今日は時間がないので短時間でできる料理にしたい」という要望の顧客の場合、表示画面701における時間(要素1)を選択し、つづいて表示される表示画面702において先に選択した条件「時間」を限定する入力操作をおこなうことによって買い物条件を選択することができる。また、具体的には、たとえば、「具体的な料理名は決まっていないが、今日は麺類を食べたい」という要望の顧客の場合、表示画面701におけるジャンル(要素3)を選択し、つづいて表示される別の表示画面(図示を省略する)において先に選択した条件「ジャンル」限定する入力操作をおこなうことによって買い物条件を選択することができる。
【0151】
また、具体的には、買い物条件は、たとえば、クレジットカード番号によって識別される顧客以外の顧客を識別する代表顧客番号や顧客番号を含んでいてもよい。これによって、来店していないために直接商品を選択することができない顧客の嗜好や要望を加味した提案をおこなうことができる。顧客の端末装置120は、顧客のクレジットカード121のクレジットカード番号および選択された買い物条件を含む顧客情報を、提案装置110に送信する。
【0152】
つぎに、顧客は、商品を選択する。商品の選択は、顧客が、当該顧客が購入の意思をもった商品をショッピングカートに入れる際に、当該商品に付されたバーコードや2次元コードを顧客の端末装置120に読み取らせ、当該バーコードや2次元コードが示す商品コードを提案装置110に送信させることによって実現することができる。図10においては、商品として「ベーコン」を選択した例を示している。
【0153】
顧客の端末装置120は、たとえば、顧客によって選択された商品に付されたバーコードや2次元コードの読み取りがおこなわれるごとに、提案装置110に商品コードを送信する。これにより、顧客に対して、商品に付されたバーコードや2次元コードの読み取り操作をおこなわせる以外の格別な操作をおこなわせることなく、商品コードを送信させる、すなわち商品を選択させることができる。商品コードの送信に際して、顧客の端末装置120は、商品コードとともに、先に読み取ったクレジットカード番号などの顧客の識別情報をあわせて送信する。
【0154】
提案装置110は、顧客の端末装置120から送信された商品コードおよび当該商品コードとともに送信された顧客の識別情報を受信すると、受信した情報に基づいて上記のように逆嗜好結果を特定し、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120に送信する。顧客の端末装置120は、提案装置110から送信された商品情報を、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示することにより、当該商品情報を顧客に対して提案する。図10においては、「ベーコン」を選択した顧客に対して、つぎの商品として「キャベツ」を提案する例を示している。
【0155】
顧客は、顧客の端末装置120を介して提案された商品を購入する場合は、先に選択した商品と同様にして、該当する商品を選択する。すなわち、顧客の端末装置120を介して提案された商品に付されたバーコードや2次元コードを顧客の端末装置120に読み取らせ、当該バーコードや2次元コードが示す商品コードを提案装置110に送信させることによって、該当する商品を選択することができる。
【0156】
提案装置110は、たとえば、顧客の端末装置120から送信された、当該顧客の端末装置120において商品の選択完了の指示がおこなわれたことを示す情報を受信した場合に、逆嗜好結果に含まれる商品の選択が完了したと判断し、逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報の少なくとも一部(料理名など)を、該当する顧客の端末装置120に送信する。顧客の端末装置120は、逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(料理名など)を受信すると、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示画面705や表示画面709を表示することにより、提案装置110から受信した組み合わせ情報(料理名など)を顧客に案内する。
【0157】
また、提案装置110は、たとえば、顧客の端末装置120から送信された、当該顧客の端末装置120において商品の選択完了の指示がおこなわれたことを示す情報を受信した場合に、逆嗜好結果に含まれる商品の選択が完了したと判断し、逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(レシピなど)と選択した商品に関する商品情報とを顧客の識別情報に関連付けて提案装置110における所定の記憶領域に記憶する。
【0158】
また、提案装置110は、顧客の端末装置120から送信された、当該顧客の端末装置120において商品の選択完了の指示がおこなわれたことを示す情報を受信した場合、以降、店舗に設置された決済端末との間で通信をおこなうことによって、当該決済端末においておこなわれたクレジットカード121を用いた決済(カード決済)に関する情報を適宜取得し、取得された情報に基づいて、上記選択完了の指示を受け付けるまでに記憶した商品についての決済が完了したか否かを判断する。
【0159】
そして、提案装置110は、選択完了の指示を受け付けるまでに記憶した商品についての決済が完了(決済ゲートを出場)した場合、決済が完了した商品を含む逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(レシピなど)を閲覧可能なWEBページにアクセスするURLを含む表示情報を、該当する顧客の端末装置120へ送信するようにしてもよい。URLを含む表示情報を受信した顧客の端末装置120は、受信した表示情報に基づいて表示画面706を表示する。
【0160】
この場合、顧客は、表示画面706に表示されている2次元コードなどの情報にしたがって所定のWEBページにアクセスすることにより、アクセスした端末装置の表示画面において、図8−1や図8−2に示したような提案内容を閲覧することができる。これによって、顧客は、当該顧客の任意のタイミングで、かつ、当該顧客が使用する任意の端末装置を用いて、組み合わせ情報が示すレシピなどの提案内容を閲覧することができる。また、この場合、たとえば、顧客が自宅のPCを用いて所定のWEBページにアクセスした場合、当該PCに接続されているプリンタ装置によって図8−1や図8−2に示したような提案内容をプリント出力した印刷物を得ることができる。
【0161】
あるいは、提案装置110は、組み合わせ情報出力装置130から提案情報の送信要求を受け付けた場合に、決済が完了した商品を含む逆嗜好結果である組み合わせ結果に関する組み合わせ情報(レシピなど)と当該組み合わせ情報に関連付けて記憶されている顧客の識別情報とを、組み合わせ情報出力装置130へ出力するものであってもよい。この場合、組み合わせ情報出力装置130は、クレジットカード121が挿入されることによって顧客の識別情報が入力されると、当該顧客の識別情報を含む送信要求を送信するように構成することができる。これにより、入力された顧客の識別情報に関連付けられた組み合わせ情報を出力し、図8−1や図8−2に示したような印刷物を顧客に提供することができる。
【0162】
また、この場合、組み合わせ情報出力装置130は、入力された顧客の識別情報に関連付けられた組み合わせ情報が複数あれば、それぞれの組み合わせ情報を出力するようにしてもよい。あるいは、この場合、組み合わせ情報出力装置130は、入力された顧客の識別情報に関連付けられた組み合わせ情報(レシピなど)が複数あれば、一部の組み合わせ情報のみを出力するようにしてもよい。出力する一部の組み合わせ情報(レシピなど)の数は、たとえば、顧客あるいは店舗が任意に設定することができるものであってもよいし、決済金額に応じて任意に設定することができるようにしてもよい。具体的には、たとえば、決済金額が高額であるほど多数の組み合わせ情報(レシピなど)を出力できるようにすることができる。
【0163】
また、提案装置110は、顧客の端末装置120から送信されたクレジットカード番号を受信した場合、当該クレジットカード番号によって特定される顧客が今回の来店前に組み合わせ情報(レシピなど)の出力を要求していた場合に、顧客の端末装置120に対して表示画面710を表示させる表示画面情報を送信することができる。この場合、顧客の端末装置120は、表示画面710を表示させる表示画面情報を受信すると、当該顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に、出力した組み合わせ情報(レシピなど)についての評価を求める表示画面710を表示する。表示画面710を介して入力された評価結果は、該当するクレジットカード番号、該当する組み合わせ結果(料理)に関する情報に関連付けて、たとえば、顧客嗜好管理データベース510などに記憶することができる。これによって、次回以降、顧客の嗜好を一層加味した提案をおこなうことができる。
【0164】
(提案システム100における各部の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100における各部の処理手順について説明する。まず、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える顧客の端末装置120の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える顧客の端末装置120の処理手順を示すフローチャートである。
【0165】
図11のフローチャートにおいて、まず、クレジットカード121が挿入されたか否かを判断する(ステップS1101)。ステップS1101において、クレジットカード121が挿入されていない場合(ステップS1101:No)は、挿入されるまで待機する。ステップS1101において、クレジットカード121が挿入された場合(ステップS1101:Yes)は、挿入されたクレジットカード121のカード情報を読み取る(ステップS1102)とともに、買い物条件選択用の表示画面701を表示する(ステップS1103)。そして、ステップS1103において表示した表示画面701の表示内容にしたがって、買い物条件の選択があったか否かを判断する(ステップS1104)。ステップS1104において、買い物条件の選択がない場合(ステップS1104:No)は、ステップS1117へ移行する。
【0166】
ステップS1104において、買い物条件の選択があった場合(ステップS1104:Yes)は、ステップS1102において読み取ったカード情報とステップS1104:Yesにおいて選択された買い物条件とに基づいて顧客情報を生成し(ステップS1105)、提案装置110に対してステップS1105において生成した顧客情報を送信する(ステップS1106)。
【0167】
つぎに、商品コードを読み取ったか否かを判断する(ステップS1107)。ステップS1107において、商品コードを読み取っていない場合(ステップS1107:No)は、ステップS1111へ移行する。一方、ステップS1107において、商品コードを読み取った場合(ステップS1107:Yes)は、提案装置110に対してステップS1107:Yesにおいて読み取った商品コードを送信する(ステップS1108)。そして、ステップS1108において送信した商品コードに対応する商品情報を受信するまで待機する(ステップS1109:No)。ステップS1109において、ステップS1108において送信した商品コードに対応する商品情報を受信した場合(ステップS1109:Yes)は、ステップS1109:Yesにおいて受信した商品情報を表示する(ステップS1110)。
【0168】
つぎに、完了指示の入力操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS1111)、完了指示の入力操作を受け付けていない場合(ステップS1111:No)は、ステップS1107へ戻り、商品コードを読み取ったか否かを判断する。一方、ステップS1111において、完了指示の入力操作を受け付けた場合(ステップS1111:Yes)は、提案装置110に対して、ステップS1111:Yesにおいて入力操作を受け付けた完了指示を送信する(ステップS1112)。
【0169】
つぎに、決済端末装置から送信された決済要求を受信したか否かを判断する(ステップS1113)。決済要求は、商品を選択した顧客がショッピングカートを決済ゲートに移動させた場合に、当該ショッピングカートに設けられた顧客の端末装置120に対して決済端末装置から送信される。決済要求の送信は、決済端末装置の操作者(店員など)が当該決済端末装置に対して所定の入力操作をおこなうことによって実行することができる。決済に際して、顧客の端末装置120と決済端末装置は、無線通信をおこなってもよく、有線通信をおこなってもよい。
【0170】
ステップS1113において、決済端末装置から送信された決済要求を受信していない場合(ステップS1113:No)は、ステップS1107へ戻り、商品コードを読み取ったか否かを判断する。一方、ステップS1113において、決済端末装置から送信された決済要求を受信した場合(ステップS1113:Yes)は、決済端末装置との間で通信をおこなうことにより決済処理を実行し(ステップS1114)、提案装置110に対して、実行した決済の完了通知(決済完了通知)を送信する(ステップS1115)。ステップS1115においては、たとえば、決済端末装置に対して、顧客が選択した商品に関する商品情報やクレジットカード番号などを送信する。また、決済端末装置からの要求にしたがって、カード決済に用いる暗証番号の入力を促し、入力を受け付けた暗証番号を決済端末装置に対して送信してもよい。
【0171】
その後、クレジットカード121が排出されたか否かを判断する(ステップS1116)。ステップS1116において、クレジットカード121が排出された場合(ステップS1116:Yes)は、一連の処理を終了する。一方、ステップS1116において、クレジットカード121が排出されない場合(ステップS1116:No)は、ステップS1107へ戻り、商品コードを読み取ったか否かを判断する。この場合、提案装置110においては、完了指示の入力操作を受け付けた以降に読み取られた商品コードに基づいて、当該商品コードに基づいたあらたな逆嗜好結果の抽出がおこなわれる。
【0172】
ステップS1117においては、提案開始の指示があったか否かを判断する(ステップS1117)。ステップS1117においては、たとえば、顧客の端末装置120を実現するPDAに対して所定の入力操作がおこなわれたか否かを判断することによって提案開始の指示があったか否かを判断する。ステップS1117において、提案開始の指示があった場合(ステップS1117:Yes)は、ステップS1105へ移行する。一方、ステップS1117において、提案開始の指示がない場合(ステップS1117:No)は、ステップS1116へ移行し、クレジットカード121が排出されたか否かを判断する。
【0173】
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える提案装置110の処理手順について説明する。図12は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える提案装置110の処理手順を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、上記の図11に示したフローチャートのステップS1106において顧客の端末装置120から送信された顧客情報を受信するまで待機する(ステップS1201:No)。ステップS1201において、顧客の端末装置120から送信された顧客情報を受信した場合(ステップS1201:Yes)は、受信した顧客情報に含まれるクレジットカード番号を抽出する(ステップS1202)。そして、ステップS1202において抽出したクレジットカード番号に関連付けられている顧客の嗜好の特徴情報(要素コード)を抽出する(ステップS1203)。
【0174】
また、ステップS1201:Yesにおいて受信した顧客情報に含まれる買い物条件を抽出する(ステップS1204)。そして、提案装置110が備える所定の記憶領域に、ステップS1202において抽出したクレジットカード番号、ステップS1203において抽出した顧客の嗜好の特徴情報(要素コード)と、ステップS1204において抽出した買い物条件とを関連付けて記憶する(ステップS1205)。
【0175】
つぎに、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信したか否かを判断する(ステップS1206)。ステップS1206において、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信していない場合(ステップS1206:No)は、ステップS1216へ移行する。一方、ステップS1206において、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信した場合(ステップS1206:Yes)は、受信した商品コードに基づいて商品情報を取得する(ステップS1207)。
【0176】
つぎに、商品/提案情報管理データベース540から、ステップS1207において抽出した商品情報によって特定される商品を含む組み合わせ結果の組み合わせ情報と、当該組み合わせ情報が示す組み合わせ結果の特徴情報(要素コード)と、を抽出する(ステップS1208)。ステップS1208においては、同じ商品を含む組み合わせ結果が複数ある場合は、複数の組み合わせ情報を抽出する。そして、ステップS1208においては、複数の組み合わせ情報を抽出した場合、各組み合わせ情報が示す複数の組み合わせ結果のそれぞれの特徴情報(要素コード)を抽出する。
【0177】
つぎに、ステップS1203において抽出した顧客の嗜好の特徴情報と、ステップS1208において抽出した組み合わせ情報の特徴情報とに基づいて、顧客の嗜好の特徴情報に対する、ステップS1209において抽出した組み合わせ情報の特徴情報の類似度を算出する(ステップS1209)。そして、ステップS1209において算出した類似度に基づいて、逆嗜好結果を特定する(ステップS1210)。
【0178】
つぎに、ステップS1210において特定した逆嗜好結果に含まれる商品情報を取得し(ステップS1211)、ステップS1212において取得した各商品情報に基づいて、顧客の現在位置からそれぞれの商品情報によって特定される商品までの距離を算出し(ステップS1212)、算出結果に基づいて顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する(ステップS1213)。その後、ステップS1206:Yesにおいて受信した商品コードの送信元となる顧客の端末装置120に対して、ステップS1213において特定した商品に関する商品情報を送信する(ステップS1214)とともに、ステップS1205において上記の所定の記憶領域に記憶したクレジットカード番号に、ステップS1210において特定した逆嗜好結果に関する情報およびステップS1214において送信した商品情報を関連付けて記憶する(ステップS1215)。
【0179】
また、ステップS1215においては、ステップS1210において特定した逆嗜好結果の特徴情報を嗜好要素変更管理データベース520に記憶し、嗜好要素変更管理データベース520における各要素のカウント値を更新してもよい。これにより、以降、顧客の嗜好をより一層加味した組み合わせ情報および商品情報を提供することができる。
【0180】
つぎに、上記の図11のステップS1112において顧客の端末装置120から送信された完了指示を受信したか否かを判断する(ステップS1216)。ステップS1216において、顧客の端末装置120から送信された完了指示を受信していない場合(ステップS1216:No)は、ステップS1206へ戻り、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信したか否かを判断する。
【0181】
ステップS1216において、顧客の端末装置120から送信された完了指示を受信した場合(ステップS1216:Yes)は、受信した完了指示に含まれるクレジットカード番号を抽出する(ステップS1217)。そして、ステップS1215において記憶した商品情報の中から、ステップS1217において抽出したクレジットカード番号に関連付けて記憶されている商品情報を抽出する(ステップS1218)。
【0182】
つぎに、上記の図11のフローチャートのステップS1115において顧客の端末装置120から送信された決済完了通知を受信したか否かを判断する(ステップS1219)。ステップS1219において、顧客の端末装置120から送信された決済完了通知を受信していない場合(ステップS1219:No)は、ステップS1206へ戻り、顧客の端末装置120から送信された商品コードを受信したか否かを判断する。一方、ステップS1219において、顧客の端末装置120から送信された決済完了通知を受信した場合(ステップS1219:Yes)は、受信した決済完了通知の送信元となる顧客の端末装置120に対して提案情報を送信して(ステップS1220)、一連の処理を終了する。
【0183】
ステップS1220においては、たとえば、逆嗜好結果の組み合わせ情報(レシピなど)の閲覧を可能とする情報(2次元コード情報やURLなど)を含む提案情報を送信する。ステップS1220において送信した提案情報を受信した顧客の端末装置120は、受信した提案情報を、顧客の端末装置120を実現するPDAが備えるディスプレイ305に表示する。
【0184】
つぎに、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える組み合わせ情報出力装置130の処理手順について説明する。図13は、この発明にかかる実施の形態の提案システム100が備える組み合わせ情報出力装置130の処理手順を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、クレジットカード121が挿入されるまで待機する(ステップS1301:No)。
【0185】
ステップS1301において、クレジットカード121が挿入された場合(ステップS1301:Yes)は、挿入されたクレジットカード情報のカード情報を読み取り(ステップS1302)、読み取ったカード情報の中から当該カード情報に含まれるクレジットカード番号を抽出する(ステップS1303)。そして、提案装置110に対して、提案情報の送信要求を送信する(ステップS1304)。ステップS1304においては、ステップS1302において読み取った、提案情報を要求する顧客のクレジットカード番号に関連付けられた提案情報の送信要求を送信する。
【0186】
つぎに、ステップS1304において送信した提案情報の送信要求に応じて提案装置110から送信された提案情報を受信するまで待って(ステップS1305:No)、当該提案装置110から送信された提案情報を受信した場合(ステップS1305:Yes)は、受信した提案情報が複数あるか否かを判断する(ステップS1306)。ステップS1305:Yesにおいて受信した提案情報が複数ではなく単数である場合(ステップS1306:No)は、ステップS1309へ移行する。
【0187】
ステップS1306において、ステップS1305:Yesにおいて受信した提案情報が複数ある場合(ステップS1306:Yes)は、提案情報の選択画面を表示する(ステップS1307)。ステップS1307においては、複数の提案情報の中からいずれか一つ(あるいは、限られた所定数)の提案情報を選択するよう促すメッセージなどを表示することができる。つぎに、ステップS1307において表示した選択画面の中からいずれかの提案情報の選択を受け付けるまで待機する(ステップS1308:No)。ステップS1308において、ステップS1307において表示した選択画面の中からいずれかの提案情報の選択を受け付けた場合(ステップS1308:Yes)は、選択を受け付けた提案情報をプリント出力した印刷物を生成するなどして該当する提案情報を出力して(ステップS1309)、一連の処理を終了する。
【0188】
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、顧客の識別情報を取得し、取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を顧客嗜好管理データベース510から抽出するとともに、顧客が選択した商品に関する商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を商品/提案情報管理データベース540から抽出し、抽出した特徴情報に対する顧客の特徴情報の類似度を算出し、算出した類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた組み合わせ結果である逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させるようにしたことを特徴としている。
【0189】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、複数の商品を組み合わせた複数の組み合わせ結果の中から、顧客が選択した商品に関連し、かつ、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)に含まれる商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することができる。
【0190】
このように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することにより、意外性が高く斬新な商品の組み合わせを提案することができる。これによって、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供することができ、顧客の購買意欲の増進を図ることができる。
【0191】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して買い物に際しての楽しみを提供することによって店舗への集客効果の向上を図ることができるとともに、顧客の購買意欲の増進を図ることによって店舗における売上の増加を図ることができる。
【0192】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客が選択した商品に組み合わせる商品を顧客の端末装置120を介して提案することにより、当該商品を宣伝する人員を配置することなく、当該商品を宣伝することができる。これによって、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、商品をカートに入れるなどして当該商品を選択することによって当該商品を購入する意思を示した顧客、すなわち、選択した商品に関連する商品についての宣伝が有効であると推測される顧客に対して、当該顧客が商品を選択するごとに当該商品に組み合わせる商品の宣伝をおこなうことができる。このように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、商品の宣伝コストを抑制しつつ、有効な宣伝をおこなうことができる。
【0193】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客が選択した商品に関連する商品を提案することにより、買い忘れを抑制することができる。具体的には、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、たとえば、顧客が選択した商品に関連するものの、当該顧客自身の購入履歴などからは一緒に選択しづらいと考えられる商品を提案するため、顧客の端末装置120からの提案がなくては思い出さないような商品を顧客に思い出させる効果が期待できる。
【0194】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置100は、たとえば、顧客が選択した商品に関連するものの、当該顧客自身の購入履歴などからは一緒に選択しづらいと考えられる商品を提案することにより、当該顧客が料理に対するあらたなひらめきを得る効果が期待できる。これにより、買い物に対する顧客の満足度の向上を図ることができ、顧客の囲い込み効果を図ることが期待できる。
【0195】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、逆嗜好結果に含まれる商品の店舗内における陳列位置を特定するとともに、店舗内における顧客の現在位置を特定し、特定した陳列位置および顧客の現在位置に基づいて、逆嗜好結果に含まれる商品のうち、顧客の現在位置にもっとも近い商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。
【0196】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果に含まれる商品のうち、当該顧客が商品を選択した時点において当該顧客にもっとも近い位置に陳列されている商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。これによって、顧客に対して意外性が高く、かつ、当該顧客が手に取りやすい商品を提案することができる。
【0197】
このように、この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が商品を選択するごとに、当該顧客の関心をひきやすく手に取らせやすいつぎの商品を提案することができる。これによって、顧客の購買意欲の増進を図るとともに、店舗における売上の増加を図ることができる。
【0198】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、まだ顧客が取得していない商品情報を顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客がまだ選択していない(購入の意思を示していない)商品に関する商品情報のみを顧客の端末装置120から出力させることができる。
【0199】
これによって、顧客に対して、当該顧客が既に購入の意思を示した商品をさらに提案し、当該顧客に煩わしさを与えてしまうことにより当該顧客の購買意欲を減退させることを防止しつつ、当該顧客の関心をひきやすく手に取らせやすいつぎの商品を提案することができる。このように、この発明によれば、顧客の購買意欲の増進を図るとともに、店舗における売上の増加を図ることができる。
【0200】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、特徴項目ごとに、当該特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示す特徴情報どうしの差分を算出することによって類似度を算出し、算出した差分がもっとも大きい組み合わせ結果に関連付けられた商品情報を顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。
【0201】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客の嗜好の特徴および商品の組み合わせ結果の特徴を示す所定の特徴項目ごとに算出した類似度に基づいてもっとも類似度が低い特徴項目を有する組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)を特定し、当該逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を顧客の端末装置120から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を確実に提案することができる。
【0202】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、特徴項目が複数存在する場合には特徴項目ごとの差分の合計を算出し、算出した差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、顧客の端末装置120から出力させることを特徴としている。
【0203】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、所定の特徴項目ごとの差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果を逆嗜好結果として特定し、当該逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報を端末装置から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を一層確実に提案することができる。
【0204】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付けた場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および当該顧客の端末装置120とは異なる特定の端末装置(組み合わせ情報出力装置130)の少なくとも一方に出力することを特徴としている。
【0205】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が逆嗜好結果に含まれるすべての商品を選択しない場合にも、当該顧客が入力完了の意思を示した場合は、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方から出力させることができる。
【0206】
これによって、顧客に対して、当該顧客が既に所有している商品を選択させる、すなわち、既に所有している商品を重複して購入させることなく、当該顧客が選択した商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。このように、この発明によれば、顧客に対して意外性の高い商品を提案するとともに、不要な買い物をさせることなく、顧客が選択した商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。
【0207】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、選択完了の指示を受け付けた時点までに商品情報取得手段が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断し、該当するすべての商品の決済が完了したと判断した場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方に出力することを特徴としている。
【0208】
この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客に対して、当該顧客が逆嗜好結果に含まれるすべての商品を選択しない場合にも、当該逆嗜好結果に含まれる商品のうち当該顧客が入力完了の意思を示した商品の決済が完了した場合に、当該逆嗜好結果に関する組み合わせ情報(逆嗜好結果に含まれる商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報)を提供することができる。
【0209】
これによって、顧客に対して、当該顧客が所望した商品を実際に購入した場合に、当該商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。このように、この発明によれば、不要な買い物をさせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0210】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110は、組み合わせ情報の抽出条件である買い物条件を取得し、取得した抽出条件に基づいて組み合わせ情報を抽出することを特徴としている。この発明にかかる実施の形態の提案装置110によれば、顧客が指定した抽出条件(買い物条件)に基づいて抽出した組み合わせ結果の中から、顧客が選択した商品に関連し、かつ、顧客の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)に含まれる商品に関する商品情報を端末装置から出力させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客の嗜好を加味しつつ、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することができる。
【0211】
また、この発明にかかる実施の形態の提案装置110における抽出条件は、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者を特定可能な情報であることを特徴としている。この発明によれば、買い物条件として選択された代表顧客番号やそれ以外の顧客番号によって特定される顧客を商品の利用者として特定し、選択した商品を含む複数の組み合わせ結果の中から、顧客が選択した商品に関連し、かつ、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者の嗜好の特徴に対する類似度がもっとも低い組み合わせ結果(すなわち、逆嗜好結果)に含まれる商品に関する商品情報を端末装置から出力させることができる。これによって、顧客に対して、組み合わせ結果に含まれる商品の利用者の嗜好を加味しつつ、顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される商品を提案することができる。
【0212】
この発明にかかる提案装置110においては、逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断し、該当するすべての商品に関する商品情報を取得したと判断した場合に、逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。この場合、顧客に対して、当該顧客が逆嗜好結果に含まれるすべての商品を選択した場合に、格別な操作をおこなわせることなく、該当する商品を含む組み合わせ情報を提供することができる。このように、この発明によれば、複雑な入力操作を極力おこなわせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層の増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0213】
この発明にかかる提案装置110においては、逆嗜好結果に含まれるすべての商品の決済が完了したか否かを判断し、該当するすべての商品の決済が完了したと判断した場合に逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を顧客の端末装置120および組み合わせ情報出力装置130の少なくとも一方に出力するようにしてもよい。このように、この発明によれば、複雑な入力操作を極力おこなわせることなく、当該顧客に対して意外性の高い商品を提案することができるとともに、顧客の購買意欲の一層の増進を図ることができるので店舗における売上の増加を図ることができる。
【0214】
この発明にかかる提案装置110においては、たとえば、レシピなどの、組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報によって組み合わせ情報を実現していることを特徴としている。このように、顧客嗜好管理データベース510において、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の食に関する嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶し、複数の食材を組み合わせた組み合わせ結果である料理のレシピを組み合わせ情報として顧客に提供するようにしたため、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供し、顧客の購買意欲の増進を図ることに加えて、日々の食事の献立の検討に要する負担を軽減することができる。
【0215】
上述した実施の形態においては、顧客嗜好管理データベース510において、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の食に関する嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶するようにしたが、特徴情報は食に関するものに限らない。特徴情報は、たとえば、顧客の服飾に関する嗜好の特徴を示すものであってもよい。
【0216】
特徴情報が顧客の服飾に関する嗜好の特徴を示す場合、提案装置110においては、複数の衣服および服飾品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と各組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報とを関連付けて記憶する提案情報管理データベースを設ける。これにより、顧客の服飾に関する嗜好にしたがった場合には、当該顧客が選択した商品に組み合わせる商品として当該顧客自身では選択する可能性が低いと類推される衣服や服飾品を提案することができる。これにより、衣服や服飾品の購入に際して、意外性が高く斬新な商品の組み合わせを提案することができ、顧客に対して、買い物に際しての楽しみを提供するとともに顧客の購買意欲の増進を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0217】
以上のように、この発明にかかる提案装置は、買い物に際して商品を提案する提案装置に有用であり、特に、買い物をする顧客の嗜好に対する類似性の低い商品を提案する提案装置に適している。
【符号の説明】
【0218】
100 提案システム
110 提案装置
120 顧客の端末装置
130 組み合わせ情報出力装置
510 顧客嗜好管理データベース
520 嗜好要素変更管理データベース
530 商品データベース
540 商品/提案情報管理データベース
906 顧客情報取得部
907 嗜好情報抽出部
908 商品情報取得部
909 抽出条件取得部
910 組み合わせ情報抽出部
911 特徴情報抽出部
912 類似度算出部
913 陳列位置特定部
914 現在位置特定部
915 商品特定部
916 完了指示受付部
917 決済判断部
918 出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の識別情報ごとに、当該顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶する顧客嗜好管理データベースと、
前記顧客の識別情報を取得する顧客情報取得手段と、
前記顧客嗜好管理データベースから、前記顧客情報取得手段が取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を抽出する嗜好情報抽出手段と、
前記顧客が選択した商品に関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、
複数の商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と前記組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報とを関連付けて記憶する商品管理データベースと、
前記商品管理データベースから、前記商品情報取得手段が取得した商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を抽出する組み合わせ情報抽出手段と、
前記組み合わせ情報と各前記組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報とを関連付けて記憶する提案情報管理データベースと、
前記提案情報管理データベースから、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、
前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報に対する前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報の類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段が算出した類似度に基づいて、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報のうち、前記類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた前記組み合わせ結果(以下「逆嗜好結果」という)に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させる出力手段と、
を備えたことを特徴とする提案装置。
【請求項2】
前記逆嗜好結果に含まれる商品の、店舗内における陳列位置を特定する陳列位置特定手段と、
前記店舗内における顧客の現在位置を特定する現在位置特定手段と、
前記陳列位置特定手段が特定した陳列位置および前記現在位置特定手段が特定した顧客の現在位置に基づいて、前記逆嗜好結果に含まれる商品のうち、前記顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する商品特定手段と、
を備え、
前記出力手段は、前記商品特定手段が特定した商品の商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項1に記載の提案装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、前記商品情報取得手段が取得していない商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項1または2に記載の提案装置。
【請求項4】
前記特徴情報は、所定の特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示し、
前記類似度算出手段は、前記特徴項目ごとに、前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値と前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値との差分を算出することによって前記類似度を算出し、
前記出力手段は、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報が示す組み合わせ結果のうち、前記類似度算出手段が算出した差分がもっとも大きい組み合わせ結果に関連付けられた商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項5】
前記類似度算出手段は、前記特徴項目が複数存在する場合に、各前記特徴項目ごとの前記差分の合計を算出し、
前記出力手段は、前記類似度算出手段が算出した差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項4に記載の提案装置。
【請求項6】
前記逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付ける完了指示受付手段を備え、
前記出力手段は、前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項7】
前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた時点までに前記商品情報取得手段が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、
前記出力手段は、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする請求項6に記載の提案装置。
【請求項8】
前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断する取得完了判断手段を備え、
前記出力手段は、前記取得完了判断手段が前記すべての商品に関する商品情報を取得したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項9】
前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、
前記出力手段は、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項10】
前記組み合わせ情報は、前記組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項1】
顧客の識別情報ごとに、当該顧客の嗜好の特徴を示す特徴情報を関連付けて記憶する顧客嗜好管理データベースと、
前記顧客の識別情報を取得する顧客情報取得手段と、
前記顧客嗜好管理データベースから、前記顧客情報取得手段が取得した顧客の識別情報に関連付けられた特徴情報を抽出する嗜好情報抽出手段と、
前記顧客が選択した商品に関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、
複数の商品を組み合わせた組み合わせ結果に関する組み合わせ情報と前記組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報とを関連付けて記憶する商品管理データベースと、
前記商品管理データベースから、前記商品情報取得手段が取得した商品情報に関連付けられた組み合わせ情報を抽出する組み合わせ情報抽出手段と、
前記組み合わせ情報と各前記組み合わせ結果の特徴を示す特徴情報とを関連付けて記憶する提案情報管理データベースと、
前記提案情報管理データベースから、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報に関連付けられた特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、
前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報に対する前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報の類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段が算出した類似度に基づいて、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報のうち、前記類似度がもっとも低い組み合わせ情報に関連付けられた前記組み合わせ結果(以下「逆嗜好結果」という)に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させる出力手段と、
を備えたことを特徴とする提案装置。
【請求項2】
前記逆嗜好結果に含まれる商品の、店舗内における陳列位置を特定する陳列位置特定手段と、
前記店舗内における顧客の現在位置を特定する現在位置特定手段と、
前記陳列位置特定手段が特定した陳列位置および前記現在位置特定手段が特定した顧客の現在位置に基づいて、前記逆嗜好結果に含まれる商品のうち、前記顧客の現在位置にもっとも近い商品を特定する商品特定手段と、
を備え、
前記出力手段は、前記商品特定手段が特定した商品の商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項1に記載の提案装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記逆嗜好結果に含まれる商品に関する商品情報のうち、前記商品情報取得手段が取得していない商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項1または2に記載の提案装置。
【請求項4】
前記特徴情報は、所定の特徴項目ごとに設定された数値の大小によって特徴を示し、
前記類似度算出手段は、前記特徴項目ごとに、前記嗜好情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値と前記特徴情報抽出手段が抽出した特徴情報が示す数値との差分を算出することによって前記類似度を算出し、
前記出力手段は、前記組み合わせ情報抽出手段が抽出した組み合わせ情報が示す組み合わせ結果のうち、前記類似度算出手段が算出した差分がもっとも大きい組み合わせ結果に関連付けられた商品情報を前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項5】
前記類似度算出手段は、前記特徴項目が複数存在する場合に、各前記特徴項目ごとの前記差分の合計を算出し、
前記出力手段は、前記類似度算出手段が算出した差分の合計がもっとも大きい組み合わせ結果に含まれる商品に関する商品情報を、前記顧客の端末装置から出力させることを特徴とする請求項4に記載の提案装置。
【請求項6】
前記逆嗜好結果に含まれる商品の選択完了の指示を受け付ける完了指示受付手段を備え、
前記出力手段は、前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項7】
前記完了指示受付手段が前記選択完了の指示を受け付けた時点までに前記商品情報取得手段が取得した商品情報によって特定されるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、
前記出力手段は、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置および当該顧客の端末装置とは異なる特定の端末装置の少なくとも一方に出力することを特徴とする請求項6に記載の提案装置。
【請求項8】
前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品に関する商品情報を取得したか否かを判断する取得完了判断手段を備え、
前記出力手段は、前記取得完了判断手段が前記すべての商品に関する商品情報を取得したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項9】
前記逆嗜好結果に含まれるすべての商品の決済が完了したか否かを判断する決済判断手段を備え、
前記出力手段は、前記決済判断手段が前記すべての商品の決済が完了したと判断した場合に、前記逆嗜好結果に関する組み合わせ情報を前記顧客の端末装置または当該顧客の端末装置とは異なる特定の出力装置に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の提案装置。
【請求項10】
前記組み合わせ情報は、前記組み合わせ結果に含まれる複数の商品を組み合わせて利用する利用方法を案内する情報であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の提案装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5−1】
【図5−2】
【図5−3】
【図5−4】
【図6】
【図7−1】
【図7−2】
【図7−3】
【図7−4】
【図7−5】
【図7−6】
【図7−7】
【図7−8】
【図7−9】
【図7−10】
【図8−1】
【図8−2】
【図9−1】
【図9−2】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5−1】
【図5−2】
【図5−3】
【図5−4】
【図6】
【図7−1】
【図7−2】
【図7−3】
【図7−4】
【図7−5】
【図7−6】
【図7−7】
【図7−8】
【図7−9】
【図7−10】
【図8−1】
【図8−2】
【図9−1】
【図9−2】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−16134(P2013−16134A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150352(P2011−150352)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
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