説明

提示装置、提示方法、ならびに、プログラム

【課題】ユーザが各文字列を読みやすくするのに好適な提示装置等を提供する。
【解決手段】表示部201は、画面内の所定の領域に、複数の文字列を順に表示する。受付部202は、手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける。制御部203は、指示入力が受け付けられると、表示部201に、領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示させる。計測部204は、手動モードである場合、領域に表示された文字列ごとに、当該文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める。平均部205は、1文字あたりの表示時間を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとに蓄積して平均する。制御部203は、自動モードである場合、領域に表示されるべき文字列に含まれる文字の種類ごとの表示時間の総和を求め、表示部201に、求めた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の文字列を順に表示する際の文字列の表示時間を調節することにより、ユーザが各文字列を読みやすくするのに好適な提示装置、提示方法、ならびにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームの進行に関わる説明や、キャラクタの会話の内容等を、数行程度の文字列で画面に表示するゲームが知られている。このようなゲームにおいて、画面に表示される文字列は、一定時間が経過すると自動的に切り替わるのが一般的である。しかし、文字列の内容によらず一定時間経過後に文字列が切り替わると、文字列を読み終わる前に表示された文字列が切り替わったり、あるいは、文字列が表示される時間が長すぎたりして退屈する等の問題があった。このような問題の対策として、慣れの効果を考慮して、特定の文字列の表示回数に応じて、特定の文字列が含まれる文字列の表示時間を決定する技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3686927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、上記のようなゲームにおいて、ユーザの読む速度をより直接的に反映させることにより、ユーザにとってストレスの少ない文字列の表示を実現したいとの要望もある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、複数の文字列を順に表示する際の文字列の表示時間を調節することによりユーザが各文字列を読みやすくするのに好適な提示装置、提示方法、ならびにプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る提示装置は、複数の文字列を、現在のモードが手動モードか自動モードかに応じて、ユーザに提示する提示装置であって、表示部と、受付部と、制御部と、計測部と、平均部と、を備え、以下のように構成する。
【0007】
ここで、文字列とは、提示装置が有する画面に、同時に表示される文字の集合を示す。例えば、「こんにちは。良いお天気ですね。」という文が画面に表示されている場合は、これらの文を1つの文字列とする。一方、「こんにちは。」と「良いお天気ですね。」が同時に表示されず、「こんにちは。」が表示され、画面から消去された後に、「良いお天気ですね。」が画面に表示された場合は、「こんにちは。」及び「良いお天気ですね。」をそれぞれ1つの文字列とする。
【0008】
また、手動モードとは、提示装置が有する画面に表示される文字列の表示切り替えを、ユーザが手動で行うモードであり、自動モードは、提示装置が自動的に文字列の表示切り替えを行うモードである。
【0009】
表示部は、画面内の所定の領域に、複数の文字列を順に表示する。
【0010】
例えば、画面下方の長方形領域に、文字列を一定時間表示し、一定時間経過後、次に用意された文字列を表示する。
【0011】
受付部は、現在のモードが手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける。
【0012】
例えば、現在のモードが手動モードの場合、ユーザが、画面に表示された文字列を読み終わり、提示装置が有する所定のボタン等を押圧すると、当該押圧を、現在表示されている文字列から次の文字列への表示切替の指示として受け付ける。
【0013】
制御部は、指示入力が受け付けられると、表示部に、領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示するよう制御する。
【0014】
例えば、制御部は、ユーザが所定のボタンを押圧すると、画面下方の長方形領域に現在表示されている文字列を消去し、表示部に次の文字列を画面に表示させる。
【0015】
計測部は、現在のモードが手動モードである場合、領域に表示された文字列ごとに、当該文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める。
【0016】
例えば、現在のモードが手動モードである場合、長方形領域に1つの文字列が表示されてから消去されるまでの時間を計測し、計測した時間を当該文字列に含まれる文字数で割ることにより1文字あたりの表示時間を計測する。
【0017】
平均部は、求められた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとに蓄積して平均する。
【0018】
例えば、平均部は、計測部が求めた1文字あたりの表示時間を、平仮名、カタカナ、漢字で分類される文字の種類にしたがって分け、各種類ごとに表示時間の平均を求める。
【0019】
そして、制御部は、現在のモードが自動モードである場合、領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について平均された表示時間の総和を求め、表示部に、領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する。
【0020】
例えば、平均部が平仮名の表示時間を0.1秒、漢字の表示時間を0.5秒と求めたとする。現在のモードが自動モードで、長方形領域に「こんにちは。良いお天気ですね。」の文字列を表示する場合、当該文字列は平仮名を10個、漢字を3個含むので、文字列の表示時間は2.5秒(=0.1×10+0.5×3)と求められる。そして、当該文字列が2.5秒間表示された後、次の文字列が表示される。
【0021】
本発明によれば、ユーザの読む速度を反映させた、文字列の表示時間の調節を行うことができる。
【0022】
また、平均部は、文字の種類として、当該文字の文字コードを用いるようにしてもよい。
【0023】
すなわち、「こんにちは。良いお天気ですね。」の文字列が表示される場合、文字列に含まれる13文字は全て異なる文字コードなので、計測部が求めた1文字あたりの表示時間を、13の文字ごとに蓄積する。そして、各文字ごとに複数の表示時間の履歴が蓄積されている場合、それらの表示時間の平均を求める。
【0024】
本発明によれば、ユーザが各文字を読む時間を推定し、推定した表示時間により、文字列を表示する時間を調節することができる。
【0025】
また、平均部は、文字の種類として、少なくとも、かな及び漢字を用いるようにしてもよい。
【0026】
すなわち、「こんにちは。良いお天気ですね。」の文字列が表示される場合、計測部が求めた1文字あたりの表示時間を、かな文字又は漢字ごとに蓄積する。そして、平均部は、かな文字又は漢字ごとに、蓄積された表示時間の平均を求める。
【0027】
一般的に、かな文字より漢字の方が画数が多く複雑な形状を有しているので、ユーザは漢字を読む方が、かな文字を読むより長い時間を要すると考えられる。本発明によれば、文字の読みやすさを反映して、文字列の表示時間を調節することができる。
【0028】
また、平均部は、文字の種類として、当該文字を画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数を用いるようにしてもよい。
【0029】
例えば、黒色の1文字を正方形に配置された256画素(16ドット×16ドット)で表す場合、前景色とは文字そのものを表す黒色を示し、背景色とは前景色以外の色を示す。この場合において、「こ」と「い」はそれぞれ、256画素で表されるとし、いずれも前景色の画素数が55であるとすると、平均部は、「こ」と「い」は同じ種類として表示時間を蓄積する。そして、平均部は、画素数ごとに、蓄積された表示時間の平均を求める。
【0030】
一般的に、所定の領域において画素数が多いほど、文字の形状は複雑であると考えられ、ユーザは画素数の多い文字ほど読むのに時間を要すると考えられる。したがって、本発明によれば、文字の複雑さを反映して、文字列の表示時間を調節することができる。
【0031】
また、平均部は、文字の種類として、当該文字を画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素数と背景色の画素数との比を用いるようにしてもよい。
【0032】
例えば、黒色の1文字を正方形に配置された256画素で表す場合、前景色とは文字そのものを表す黒色を示し、背景色とは前景色以外の色を示す。この場合において、256画素で表される「こ」の前景色の画素数を55個、背景色の画素数を201個とする。一方、黒色の1文字を正方形に配置された1024画素で表す場合、1024画素で表される「い」の前景色の画素数を220、背景色の画素数を804とする。「こ」と「い」は、異なる画素数で表されているが、前景色の画素数と背景色の画素数との比(以下、「画素比」という)が同じなので、平均部は、「こ」と「い」の表示時間を同じ種類として蓄積する。そして、画素比ごとに、蓄積された表示時間の平均を求める。
【0033】
一般的に、画素比が高い程、文字の形状は複雑であると考えられ、ユーザは画素比の多い文字ほど読むのに時間を要すると考えられる。したがって、本発明によれば、文字の複雑さを反映して、文字列の表示時間を調節することができる。
【0034】
また、蓄積される履歴が所定の量に至るまでは、現在のモードを手動モードに設定し、蓄積される履歴が所定の量を超えるとユーザの操作に基づいて現在のモードを手動モードもしくは自動モードに設定するようにしてもよい。
【0035】
例えば、文字コードの種類に基づいて表示時間の履歴を蓄積した場合、文字列に使用される各文字コードの表示時間の履歴が少なくとも3つ以上なければ、自動モードに設定することができないようにする。
【0036】
本発明によれば、文字の表示時間の履歴が所定の量蓄積されてから、自動モードでの表示を行うので、統計的に信頼性の高いデータに基づいて表示時間を調節することができる。
【0037】
本発明の第2の観点に係る提示装置は、複数の文字列を、ユーザに提示する提示装置であって、表示部と、記憶部と、制御部と、を備え、以下のように構成する。
【0038】
表示部は、画面内の所定の領域に、複数の文字列を順に表示する。
【0039】
例えば、画面下方の長方形領域に、文字列を一定時間表示し、一定時間経過後、次に用意された文字列を表示する。
【0040】
記憶部は、文字の種類ごとに、当該文字の表示時間が記憶する。
【0041】
ここで、文字の種類として、当該文字を画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数と背景色の画素の数との比を用いる。
【0042】
すなわち、画素比ごとに、文字の表示時間が予め指定され、記憶部は、画素比と表示時間との対応関係を示すテーブル等を記憶する。
【0043】
制御部は、領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について記憶された表示時間の総和を求め、表示部に、領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後次の文字列を表示するように制御する。
【0044】
例えば、制御部は、画面下方の長方形領域に「こんにちは。良いお天気ですね。」の文字列を表示する場合、当該文字列に含まれる文字の画素比を求める。例えば、「こ」の画素比が55:201であり、記憶部が、画素比55:201に対応する表示時間は0.128秒と記憶しているとすると、制御部は当該表示時間を「こ」に要する表示時間を0.128秒と求める。「ん」以降についても同様に、文字の表示時間を求め、それらの表示時間を全て足し合わせる。そして、制御部は、表示部に、長方形領域に「こんにちは。良いお天気ですね。」の文字列を求めた表示時間の総和だけ表示させる。次に表示すべき文字列についても上記のように表示時間を求め、順次文字列を表示部に表示させる。
【0045】
本発明によれば、予め設定された文字の種類ごとの表示時間に基づいて、文字列の表示時間を調節することができる。
【0046】
本発明の第3の観点に係る提示方法は、複数の文字列を、現在のモードが手動モードか自動モードかに応じて、ユーザに提示し、表示部と、受付部と、制御部と、計測部と、平均部と、を備える提示装置が実行する提示方法であって、表示工程と、受付工程と、制御工程と、計測工程と、平均工程と、を備え、以下のように構成する。
【0047】
表示工程において、表示部が、画面内の所定の領域に、複数の文字列を順に表示する。
【0048】
受付工程において、受付部が、現在のモードが手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける。
【0049】
制御工程において、制御部が、指示入力が受け付けられると、表示部に、領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示するよう制御する。
【0050】
計測工程において、計測部が、現在のモードが手動モードである場合、領域に表示された文字列ごとに、当該文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める。
【0051】
平均工程において、平均部が、求められた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとに蓄積して平均する。
【0052】
そして、制御工程において、制御部は、現在のモードが自動モードである場合、領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について平均された表示時間の総和を求め、表示部に、領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する。
【0053】
本発明の第4の観点に係る提示方法は、複数の文字列を、ユーザに提示し、表示部と、記憶部と、制御部と、を備える提示装置が実行する提示方法であって、表示工程と、記憶工程と、制御工程と、を備え、以下のように構成する。
【0054】
表示工程において、表示部が、画面内の所定の領域に、複数の文字列を順に表示する。
【0055】
記憶工程において、記憶部が、文字の種類ごとに、当該文字の表示時間が記憶される。
【0056】
制御工程において、制御部が、領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について記憶された表示時間の総和を求め、表示部に、領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する。
【0057】
そして、文字の種類として、当該文字を画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数と背景色の画素の数との比を用いる。
【0058】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを上記提示装置として機能させ、コンピュータに上記提示方法を実行させるように構成する。
【0059】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
【発明の効果】
【0060】
本発明によれば、複数の文字列を順に表示する際の文字列の表示時間を調節することにより、ユーザが各文字列を読みやすくするのに好適な提示装置、提示方法、ならびにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態に係る提示装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】実施形態1に係る提示装置の機能構成を示す説明図である。
【図3】表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図4】表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図5】表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図6】表示部に表示される画像の例を示す図である。
【図7】実施形態1に係る提示装置の各部が行う文字列表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】文字コードに基づいて蓄積される履歴の例を示す図である。
【図9】実施形態2に係る提示装置の各部が行う文字列表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】かな/漢字に基づいて蓄積される履歴の例を示す図である。
【図11】実施形態3に係る提示装置の各部が行う文字列表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】(a)256画素で表された文字「こ」の例を示す図である。(b)256画素で表された文字「に」の例を示す図である。(c)256画素で表された文字「い」の例を示す図である。
【図13】前景色の画素数に基づいて蓄積される履歴の例を示す図である。
【図14】実施形態4に係る提示装置の各部が行う文字列表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】1024画素で表された文字「こ」の例を示す図である。
【図16】画素比に基づいて蓄積される履歴の例を示す図である。
【図17】実施形態5に係る提示装置の各部が行う文字列表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】実施形態6に係る提示装置の機能構成を示す説明図である。
【図19】画素比と表示時間の対応関係を示す図である。
【図20】実施形態6に係る提示装置の各部が行う文字列表示処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明の提示装置は、複数の文字列を順に表示する際の文字列の表示時間を調節することにより、各文字列を読みやすくするものである。文字列の表示時間を調節する手法は複数あり、各手法を採用した提示装置を実施形態1乃至6として説明する。
【0063】
実施形態1に係る提示装置は、手動モード時のユーザによる表示切り替えの指示を基に、文字の種類ごとの表示時間を求める手法を採用する。
実施形態2に係る提示装置は、実施形態1において、文字コードごとに表示時間を求める手法を採用する。
実施形態3に係る提示装置は、実施形態1において、かな/漢字ごとに表示時間を求める手法を採用する。
実施形態4に係る提示装置は、実施形態1において、フォントを構成する前景色の画素数に基づいて表示時間を求める手法を採用する。
実施形態5に係る提示装置は、実施形態1において、フォントを構成する前景色の画素数と背景色の画素数との比に基づいて表示時間を求める手法を採用する。
実施形態6に係る提示装置は、予め設定された文字の種類ごとの表示時間に基づいて文字列を表示する手法を採用する。
【0064】
これらの実施形態の提示装置が実現される典型的な情報処理装置について説明する。なお、以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0065】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係る提示装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0066】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM 102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラユニット105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、モニタ111と、を備える。
【0067】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0068】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0069】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0070】
インターフェース104を介して接続されたコントローラユニット105は、プレイヤがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。例えば、コントローラ105aを振る操作(手を振る動作)を行うと、その操作情報等を無線通信により受け付ける。
【0071】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤは、コントローラユニット105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0072】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタへ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0073】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0074】
また、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0075】
また、仮想空間が3次元にて構成される場合には、当該3次元空間内に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0076】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。
【0077】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0078】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0079】
DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、音声処理部110は、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0080】
モニタ111は、画像処理部107に接続され、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、画像情報を表示する。モニタ111は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(organic Electro-Luminescence display)等により構成され、一般的な置き型ディスプレイの形式又は装着型のHMDの形式で用いられる。
【0081】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0082】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、仮想空間を表示するような画像処理を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0083】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、及び、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラユニット105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
【0084】
以下、上記情報処理装置100において実現される実施形態1乃至6に係る提示装置の機能構成について、図2乃至図20を参照して説明する。ゲーム用のプログラム及びデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、実施形態1乃至6に係る提示装置が実現される。
【0085】
(実施形態1)
実施形態1に係る提示装置は、手動モード時のユーザによる表示切り替えの指示を基に、文字の種類ごとの表示時間を求める手法を採用する。
【0086】
本実施形態1に係る提示装置200は、図2に示すように、表示部201と、受付部202と、制御部203と、計測部204と、平均部205と、から構成される。以下、画面に表示されるキャラクタと会話を行うシミュレーションゲームを例に、提示装置200の機能構成について説明する。
【0087】
キャラクタと会話を行うシミュレーションゲームでは、例えば、モニタ111の画面に図3の画像301が表示される。この画像301には、キャラクタ302と、キャラクタ302が発する会話等が記される領域303が含まれる。領域303に記される文字列304は、上記プログラムにより指定され、所定の時間経過後新たな文字列(例えば、図4の文字列305)が表示される。また、領域303に、図5に示すような会話文の選択肢(文字列306)が示され、ユーザは、カーソル307で会話文を選択することにより、キャラクタ302の発言に対して応答することができる。そして、ユーザが選択した会話に基づいて、新たな文字列が領域303に表示される。例えば、ユーザが図5に示された選択肢(文字列306)の中から「楽しかったよ。」の会話文を選択したとすると、ユーザが選択した会話文に応答する文字列308(図6)が領域303に表示される。これらの処理を繰り返して、様々なストーリーが展開される。
【0088】
また、本実施形態の提示装置200は、キャラクタ302が発する会話文の表示切り替え(例えば、文字列304から文字列305への表示切り替え)の動作について2つの表示モードを設定できる。1つは、ユーザが手動で表示切り替えを行うモード(以下、「手動モード」という)であり、もう1つは、プログラムにしたがって自動的に表示が切り替わるモード(以下、「自動モード」という)である。これらの表示モードは、ユーザがコントローラ105aを操作することにより、変更することができる。
【0089】
表示部201は、画面内の所定の領域に、複数の文字列を順に表示する。例えば、表示部201は、領域303に、「こんにちは。今日は良いお天気ですね。」の文字列を表示する。領域303には「こんにちは。」と「今日は良いお天気ですね。」の2文が表示されているが、このように同時に表示される文をまとめて、1つの文字列と数える。表示部201は、このような文字列を順に、例えば、図3の文字列304の後に図4の文字列305を表示する。
したがって、CPU 101、画像処理部107、及びモニタ111が協働して、表示部201として機能する。
【0090】
受付部202は、提示装置200に設定されている現在のモードが手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける。例えば、図3の文字列304が表示部201により表示されている間に、ユーザが、コントローラ105aを操作して所定のボタンを押圧したとすると、受付部202は、当該押圧を次の文字列(文字列305)の提示を求める指示として受け付ける。
したがって、CPU 101とコントローラユニット105が協働して、受付部202として機能する。
【0091】
制御部203は、提示装置200に設定されている表示モードが手動モードである場合に、受付部202が指示入力を受け付けると、表示部201に、画面内の所定の領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示するように制御する。例えば、現在表示部201が領域303に文字列304を表示しており、受付部202がユーザによる押圧操作を受け付けたとすると、制御部203は、表示部201に、領域303の文字列304を文字列305に変更して表示するように制御する。
一方、提示装置200に設定されている表示モードが自動モードである場合、制御部203は、画面内の所定の領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれについて文字の種類を求める。そして、制御部203は、平均部205が求めた文字の種類ごとに平均した表示時間(以下、「平均表示時間」という)を、文字列に含まれる各文字について求め、それらの平均表示時間の総和を求める。制御部203は、表示部201に、当該文字列を、求めた総和の時間だけ表示させ、表示後は自動的に次の文字列を表示するように制御する。
したがって、CPU 101が、制御部203として機能する。
【0092】
計測部204は、現在提示装置200に設定されている表示モードが手動モードである場合、画面内の所定の領域に表示された文字列ごとに、文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める。すなわち、計測部204は、文字列304、文字列305、文字列308について、それぞれが領域303に表示された時間を計測する。そして、例えば、計測部204は、計測した時間を文字列に含まれる文字数で割り、1文字あたりの表示時間を求める。例えば、文字列304が領域303に2.240秒間表示されたとすると、文字列304に含まれる文字数は16個なので、1文字あたりの表示時間は、0.140秒と求められる。
したがって、CPU 101が、計測部204として機能する。
【0093】
平均部205は、計測部204が求めた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとにRAM 103等に蓄積する。そして、蓄積した表示時間を文字の種類ごとに平均し、平均表示時間を求める。ここで、文字の種類は、文字コードや、かな/漢字、フォントを構成する前景色の画素数、前景色の画素数と背景色の画素数との比等によって決定することができる(具体例については、実施形態2乃至5を参照)。
したがって、CPU 101が、平均部205として機能する。
【0094】
以下、実施形態1に係る提示装置200の各部が行う動作について説明する。提示装置200に電源が投入され、ユーザによってプログラムが開始されると、CPU 101は、図7のフローチャートに示す文字列表示処理を開始する。以下、ユーザによって開始されるプログラムは、画面に表示されるキャラクタと会話を行うシミュレーションゲームとする。
【0095】
文字列表示処理が開始されると、CPU 101は初期化処理を行う(ステップS101)。例えば、初期化処理を行うと、RAM 103や外部メモリ106に記憶される表示時間の履歴の情報が読出されたり、又は、RAM 103や外部メモリ106がクリアされ、表示時間の履歴の情報が何も記録されていない状態にされる。あるいは、提示装置200の表示モードが自動モード又は手動モードに設定される。本実施形態では、初期化処理後は、表示時間の履歴の情報が何も記録されていない状態にされ、表示モードが手動モードに設定されるとする。
【0096】
次に、CPU 101は、提示装置200に設定されている表示モードが手動モードか否かを判断する(ステップS102)。設定されている表示モードが手動モードと判断されると(ステップS102;Yes)、CPU 101は画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込む(ステップS103)。制御部203は、読み込んだ文字列を、ゲームプログラムに基づいて、表示部201に表示させる(ステップS104)。例えば、制御部203は表示部201に画面内の領域303にキャラクタの会話を示す文字列304を表示させる。
【0097】
次に、受付部202は、ユーザにより、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS105)。受付部202が指示入力を受け付けたと判断した場合(ステップS105;Yes)、計測部204は、文字列が最初に画面に表示されてから、指示入力がされるまでの時間を計測し、当該文字列に含まれる文字数を求め、計測した時間と文字数から、1文字あたりの表示時間を求める(ステップS106)。例えば、図3の文字列304が表示されてから、2.240秒後にユーザが所定のボタンを押圧したとすると、受付部202は、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付けたと判断する。そして、計測部204は文字列304が表示された時間を2.240秒、文字列304に含まれる文字列を16個と求め、1文字あたりの表示時間を0.140秒と求める。
【0098】
一方、受付部202が指示入力を受け付けたと判断しなかった場合は(ステップS105;No)、受付部202が指示入力を受け付けるまでそのまま待機する。
【0099】
計測部204が1文字あたりの表示時間を求めた後、平均部205は、各文字の文字の種類を求め(ステップS107)、当該1文字あたりの表示時間を、文字の種類ごとにRAM 103等に蓄積する(ステップS108)。そして、平均部205は、蓄積した表示時間を文字の種類ごとに平均し、平均表示時間を求める。例えば、文字の種類をかな/漢字で決定する場合(実施形態3を参照)、平均部205は、文字列304に含まれる文字が、かな文字か否か、又は漢字か否かを判別し、かな文字ごと又は漢字ごとに1文字あたりの表示時間の履歴をRAM 103に蓄積する。
【0100】
平均部205が文字の種類ごとに1文字あたりの表示時間を蓄積した後、CPU 101は、ユーザによる表示モードの切替の指示が有るか否かを判断する(ステップS109)。表示モードの切替えの指示が有る場合は(ステップS109;Yes)、ステップS102に戻り、切り替えられたモードが手動モードであるか否かを判断する。一方、指示がない場合は(ステップS109;No)、ステップS103に戻り、制御部203は引き続きプログラムにしたがって文字列を表示部201に表示させる。例えば、図3の文字列304の各文字について文字の種類ごとに表示時間を蓄積した後、制御部203は図4の文字列305を表示部201に表示させる。
【0101】
なお、ステップS109のモードの切替えにおいて、蓄積された履歴の数等により、制限を設けてもよい。例えば、所定の量よりも蓄積された履歴の数が少ない場合は、ユーザが表示モードを自動モードに切替える指示を行ったとしても、自動モードにされず、手動モードで文字列が表示される。また、蓄積される履歴は、保存された時間が所定の時間経過すると消去されるようにしてもよい。また、履歴の所定の量や、履歴が保存される所定の時間は、ユーザにより変更することができるようにしてもよい。
【0102】
ステップS102において、CPU 101が提示装置200に設定されている表示モードが手動モードでない、すなわち自動モードであると判断すると(ステップS102;No)、CPU 101は画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込む(ステップS110)。制御部203は、読み込んだ文字列に含まれる文字のそれぞれについて、文字の種類を求める(ステップS111)。例えば、図6の文字列308が自動モードで表示され、文字の種類が、かな/漢字によって定められるとする場合、制御部203は、文字列308に含まれる文字が、かな文字又は漢字に該当するかを求める。
【0103】
次に、制御部203は、RAM 103等に記憶された文字の種類ごとの平均表示時間を参照して、画面に表示する文字列に含まれる各文字の平均表示時間を求めた後、それらの総和を求める(ステップS112)。例えば、RAM 103に、図10に示すような、文字の種類ごとの平均表示時間のデータが保存されているとすると、制御部203は、このデータを参照して文字列308の表示時間を求める。文字列308には、かな文字18文字と漢字1文字が含まれるので、制御部203は、文字列308の表示時間を2.438秒(=0.128×18+0.134×1)と求める。
【0104】
そして、制御部203は、求めた表示時間で、表示部201に文字列を表示させる(ステップS113)。すなわち、文字列308が2.438秒間、領域303に表示される。
【0105】
CPU 101は、上記文字列が表示された後、又は表示されている最中に、ユーザから表示モードを切替える指示が有るか否かを判断する(ステップS114)。表示モードの切替えの指示が有る場合は(ステップS114;Yes)、ステップS102に戻り、切り替えられたモードが手動モードであるか否かを判断する。一方、表示モードの切替えの指示がない場合は(ステップS114;No)、ステップS110からの処理が繰り返される。
【0106】
以上、本実施形態によれば、ユーザの読む速度を反映させた、文字列の表示時間の調節を行うことができる。
【0107】
(実施形態2)
実施形態2に係る提示装置は、実施形態1において、文字コードごとに表示時間を求める手法を採用する。
【0108】
実施形態2に係る提示装置200は、表示部201と、受付部202と、制御部203と、計測部204と、平均部205と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、制御部203、計測部204は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、実施形態1と異なる機能を有する平均部205について説明する。
【0109】
平均部205は、計測部204が求めた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の文字コードごとにRAM 103等に蓄積する。そして、蓄積した表示時間を文字コードごとに平均し、平均表示時間を求める。
したがって、CPU 101が平均部205として機能する。
【0110】
例えば、文字列304が領域303に2.240秒間表示された場合、文字列304に含まれる文字数は16個なので、計測部204は、1文字あたりの表示時間を0.140秒と求める。そして、平均部205は、求められた各文字の表示時間を、図8の表のように履歴として蓄積する。ここで、「は」は文字列304に2つ含まれるので、2つの履歴が蓄積される。次に、文字列305が領域303に2.160秒表示された場合、文字列305に含まれる文字数は18なので、計測部204は、1文字あたりの表示時間を0.120秒と求める。平均部205は、文字列304の場合と同様に、図8に示す表に、表示時間の履歴を蓄積する。例えば、文字列305にも「は」が1つ含まれるので、表示時間の履歴“0.120”が1つ蓄積される。そして、平均部205は、これらの履歴を文字コードごとに平均をとり、平均表示時間を求める。「は」の場合は、3つの履歴の平均をとり、平均表示時間は0.133秒と求められる。
【0111】
以下、実施形態2に係る提示装置200の各部が行う動作について説明する。提示装置200に電源が投入され、ユーザによってプログラムが開始されると、CPU 101は、図9のフローチャートに示す文字列表示処理を開始する。なお、図9のフローチャートにおいて、図7と同じステップ番号が付されているステップは、図7のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0112】
手動モードに設定されている場合(ステップS102;Yes)、ステップS106において、計測部204が1文字あたりの表示時間を求めると、平均部205は、文字列に含まれる各文字の文字コードを求める(ステップS207)。次に平均部205は、当該1文字あたりの表示時間を、求めた文字コードごとにRAM 103等に蓄積する(ステップS208)。そして、平均部205は、蓄積した表示時間を文字コードごとに平均し、平均表示時間を求める。例えば、平均部205は、文字列304に含まれる各文字の文字コードを求め、文字コードごとに1文字あたりの表示時間の履歴をRAM 103に格納される図8の表に登録する。
【0113】
一方、自動モードに設定されている場合(ステップS102;No)、ステップS110において、CPU 101が画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込むと、読み込んだ文字列に含まれる文字のそれぞれについて、文字コードを求める(ステップS211)。そして、制御部203は、RAM 103等に記憶された文字コードごとの平均表示時間を参照して、画面に表示する文字列に含まれる各文字の平均表示時間を求め、それらの総和を求める(ステップS112)。例えば、RAM 103に、図8に示すような、文字コードごとの平均表示時間のデータが保存されているとすると、制御部203は、このデータを参照して文字列308の表示時間を求める。例えば、文字列308には18個の異なる文字コードが含まれるので、制御部203は、図8を参照して18個の文字コードに対応づけられた平均表示時間の総和を求める。
【0114】
本発明によれば、ユーザが各文字を読む時間を推定し、推定した表示時間により、文字列を表示する時間を調節することができる。
【0115】
(実施形態3)
実施形態3に係る提示装置は、実施形態1において、かな/漢字ごとに表示時間を求める手法を採用する。
【0116】
実施形態3に係る提示装置200は、表示部201と、受付部202と、制御部203と、計測部204と、平均部205と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、制御部203、計測部204は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、実施形態1と異なる機能を有する平均部205について説明する。
【0117】
平均部205は、計測部204が求めた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれるかな/漢字ごとにRAM 103等に蓄積する。そして、蓄積した表示時間をかな/漢字ごとに平均し、平均表示時間を求める。
したがって、CPU 101が、平均部205として機能する。
【0118】
例えば、文字列304は、かな文字を11個含むので、図10に示すように11個の履歴が記録され、一方、漢字を5個含むので、5個の履歴が記録される。同様に、文字列305の場合、かな文字は16個の履歴、漢字は2個の履歴が記録される。平均部205は、これらの履歴の平均を取り、かな文字の平均表示時間を0.128秒、漢字の平均表示時間を0.134秒と求める。
なお、文字の種類は、上記の他にも、平仮名、カタカナ、英数字、記号等により定められてもよい。
【0119】
以下、実施形態3に係る提示装置200の各部が行う動作について説明する。提示装置200に電源が投入され、ユーザによってプログラムが開始されると、CPU 101は、図11のフローチャートに示す文字列表示処理を開始する。なお、図11のフローチャートにおいて、図7と同じステップ番号が付されているステップは、図7のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0120】
手動モードに設定されている場合(ステップS102;Yes)、ステップS106において、計測部204が1文字あたりの表示時間を求めると、平均部205は、文字列に含まれる各文字がかな文字又は漢字のどちらかであるかを求める(ステップS307)。次に平均部205は、当該1文字あたりの表示時間を、かな/漢字ごとにRAM 103等に蓄積する(ステップS308)。そして、平均部205は、蓄積した表示時間をかな/漢字ごとに平均し、平均表示時間を求める。例えば、平均部205は、文字列304に含まれる各文字が、かな/漢字であるかを判別し、かな/漢字ごとに1文字あたりの表示時間の履歴をRAM 103に格納される図10の表に登録する。
【0121】
一方、自動モードに設定されている場合(ステップS102;No)、ステップS110において、CPU 101が画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込むと、読み込んだ文字列に含まれる文字のそれぞれについて、かな/漢字のどちらかであるかを求める(ステップS311)。そして、制御部203は、RAM 103等に記憶された、かな/漢字ごとの平均表示時間を参照して、画面に表示する文字列に含まれる各文字の平均表示時間を求め、それらの総和を求める(ステップS112)。例えば、RAM 103に、図10に示すような、文字コードごとの平均表示時間のデータが保存されているとすると、制御部203は、このデータを参照して文字列308の表示時間を求める。例えば、文字列308には、かな文字18文字と漢字1文字が含まれるので、制御部203は、文字列308の表示時間を2.438秒(=0.128×18+0.134×1)と求める。
【0122】
一般的に、かな文字より漢字の方が画数が多く複雑な形状を有しているので、ユーザは漢字を読む方が、かな文字を読むより長い時間を要すると考えられる。本実施形態によれば、文字の読みやすさを反映して、文字列の表示時間を調節することができる。
【0123】
(実施形態4)
実施形態4に係る提示装置は、実施形態1において、フォントを構成する前景色の画素数に基づいて表示時間を求める手法を採用する。
【0124】
本実施形態に係る提示装置200は、表示部201と、受付部202と、制御部203と、計測部204と、平均部205と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、制御部203、計測部204は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、実施形態1と異なる機能を有する平均部205について説明する。
【0125】
平均部205は、計測部204が求めた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字のフォントを構成する前景色の画素数ごとにRAM 103等に蓄積する。そして、蓄積した表示時間を前景色の画素数ごとに平均し、平均表示時間を求める。
したがって、CPU 101が、平均部205として機能する。
【0126】
例えば、図12(a)〜図12(c)に示すように、1文字のフォントが正方形に配置された256画素で表される場合、文字列304に含まれる「こ」(図12(a))の前景色の画素数は55個である。一方、文字列304に含まれる「に」(図12(b))の前景色の画素数は66個、「い」(図12(c))の前景色の画素数は55個である。この場合、「こ」(図12(a))と「い」(図12(c))の前景色の画素数は同じなので、図13に示すように、前景色の画素数“55”の履歴として記録される。平均部205は、これらの履歴の平均を取り、55個の前景色の画素数で表される文字の平均表示時間を、0.122秒と求める。
【0127】
以下、実施形態4に係る提示装置200の各部が行う動作について説明する。提示装置200に電源が投入され、ユーザによってプログラムが開始されると、CPU 101は、図14のフローチャートに示す文字列表示処理を開始する。なお、図14のフローチャートにおいて、図7と同じステップ番号が付されているステップは、図7のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0128】
手動モードに設定されている場合(ステップS102;Yes)、ステップS106において、計測部204が1文字あたりの表示時間を求めると、平均部205は、文字列に含まれる各文字の前景色の画素数を求める(ステップS407)。次に平均部205は、当該1文字あたりの表示時間を、求めた前景色の画素数ごとにRAM 103等に蓄積する(ステップS408)。そして、平均部205は、蓄積した表示時間を前景色の画素数ごとに平均し、平均表示時間を求める。例えば、平均部205は、文字列304に含まれる各文字の前景色の画素数を求め、前景色の画素数ごとに1文字あたりの表示時間の履歴をRAM 103に格納される図13の表に登録する。
【0129】
一方、自動モードに設定されている場合(ステップS102;No)、ステップS110において、CPU 101が画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込むと、読み込んだ文字列に含まれる文字のそれぞれについて、前景色の画素数を求める(ステップS411)。そして、制御部203は、RAM 103等に記憶された前景色の画素数ごとの平均表示時間を参照して、画面に表示する文字列に含まれる各文字の平均表示時間を求めた後、それらの総和を求める(ステップS112)。例えば、RAM 103に、図13に示すような、前景色の画素数ごとの平均表示時間のデータが保存されているとすると、制御部203は、このデータを参照して読み込んだ文字列の表示時間を求める。例えば、読み込んだ文字列が前景色の画素数55の文字を10個、前景色の画素数66の文字を10個含んでいたとすると、表示時間は、0.122×10+0.124×10=2.46秒と求められる。
【0130】
一般的に、所定の領域において画素数が多いほど、文字の形状は複雑であると考えられ、ユーザは画素数の多い文字ほど読むのに時間を要すると考えられる。したがって、本実施形態によれば、文字の複雑さを反映して、文字列の表示時間を調節することができる。
【0131】
(実施形態5)
実施形態5に係る提示装置は、実施形態1において、フォントを構成する前景色の画素数と背景色の画素数との比(以下、「画素比」という)に基づいて表示時間を求める手法を採用する。
【0132】
本実施形態に係る提示装置200は、表示部201と、受付部202と、制御部203と、計測部204と、平均部205と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、制御部203、計測部204は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、実施形態1と異なる機能を有する平均部205について説明する。
【0133】
平均部205は、計測部204が求めた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の画素比ごとにRAM 103等に蓄積する。そして、蓄積した表示時間を画素比ごとに平均し、平均表示時間を求める。
したがって、CPU 101が、平均部205として機能する。
【0134】
例えば、図12(a)の「こ」の前景色の画素数と背景色の画素数との比は55:201である。一方、図15に示すように1文字が1024画素(32ドット×32ドット)で表される場合、「こ」の前景色の画素数は220個、背景色の画素数は804なので、前景色の画素数と背景色の画素数の比は55:201である。この場合、256画素で表された「こ」(図12(a))と1024画素で表された「こ」(図15)は前景色の画素数と背景色の画素数の比が同じなので、同じ文字の種類として、表示時間の履歴が蓄積される(図16)。そして、平均部205は、画素比ごとに表示時間の履歴の平均をとり、平均表示時間を求める。
前景色の画素数のみに基づく場合では、同じ文字でも、拡大されて表示されると、異なる種類として表示時間の履歴が記録されるが、画素比を用いる場合は、同じ文字であれば拡大されても同じ種類として記録される。これにより文字の複雑さを反映して履歴を蓄積することができる。
【0135】
以下、実施形態5に係る提示装置200の各部が行う動作について説明する。提示装置200に電源が投入され、ユーザによってプログラムが開始されると、CPU 101は、図17のフローチャートに示す文字列表示処理を開始する。なお、図17のフローチャートにおいて、図7と同じステップ番号が付されているステップは、図7のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0136】
手動モードに設定されている場合(ステップS102;Yes)、ステップS106において、計測部204が1文字あたりの表示時間を求めると、平均部205は、文字列に含まれる各文字の画素比を求める(ステップS507)。次に平均部205は、当該1文字あたりの表示時間を、画素比ごとにRAM 103等に蓄積する(ステップS508)。そして、平均部205は、蓄積した表示時間を画素比ごとに平均し、平均表示時間を求める。例えば、平均部205は、文字列304に含まれる各文字の画素比を求め、画素比ごとに1文字あたりの表示時間の履歴をRAM 103に格納される図16の表に登録する。
【0137】
一方、自動モードに設定されている場合(ステップS102;No)、ステップS110において、CPU 101が画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込むと、読み込んだ文字列に含まれる文字のそれぞれについて、前景色の画素数と背景色の画素数の比を求める(ステップS511)。そして、制御部203は、RAM 103等に記憶された画素比ごとの平均表示時間を参照して、画面に表示する文字列に含まれる各文字の平均表示時間を求め、それらの総和を求める(ステップS112)。例えば、RAM 103に、図16に示すような、画素比ごとの平均表示時間のデータが保存されているとすると、制御部203は、このデータを参照して読み込んだ文字列の表示時間を求める。
【0138】
一般的に、画素比が高い程、文字の形状は複雑であると考えられ、ユーザは画素比の多い文字ほど読むのに時間を要すると考えられる。したがって、本実施形態によれば、文字の複雑さを反映して、文字列の表示時間を調節することができる。
【0139】
(実施形態6)
実施形態6に係る提示装置は、予め設定された文字の種類ごとの表示時間に基づいて文字列を表示する手法を採用する。
【0140】
本実施形態の提示装置400は、図18に示すように、表示部401と、記録部402と、制御部403とから構成される。本実施形態の表示部401は、実施形態1の表示部201と同様の機能を有する。以下、実施形態1と異なる機能を有する記憶部402及び制御部403について説明する。
【0141】
記憶部402は、文字の種類ごとに、文字の表示時間を記憶する。本実施形態では、文字の種類を、フォントを構成する前景色の画素数と背景色の画素数との比(画素比)によって定められることとする。例えば、記憶部402は、図19に示すような表を記憶する。
したがって、CPU 101と、RAM 103又は外部メモリ106とが協働して記憶部402として機能する。
【0142】
制御部403は、領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について、記憶部402に記憶された表示時間の総和を求める。そして、制御部403は、領域に当該文字列を求められた総和の時間だけ表示し、総和の時間が経過した後、次の文字列を表示するように、表示部401を制御する。例えば、文字列304を表示する場合、制御部403は、まず、文字列304に含まれる文字の画素比を求める。「こ」の画素比が55:201、「ん」の画素比が51:205と求められたとすると、制御部403は、次に、図19の表を参照して、「こ」の表示時間を0.122秒、「ん」の表示時間を0.121秒と求める。文字列304の他の文字についても同様に求め、文字列304に含まれる全ての文字の表示時間の総和を求める。そして、制御部403は、表示部401に、文字列304を求めた時間だけ表示させ、当該時間の経過後、次の文字列(例えば文字列305)を表示させるように制御する。
【0143】
以下、提示装置400の各部が行う動作について説明する。提示装置400に電源が投入され、ユーザによってプログラムが開始されると、CPU 101は、図20のフローチャートに示す文字列表示処理を開始する。
【0144】
文字列表示処理が開始されると、CPU 101は画面内の所定の領域に表示されるべき文字列をゲームプログラムから読み込む(ステップS601)。
【0145】
制御部403は、記憶部402に記憶された、文字の種類ごとの表示時間のデータ(例えば、図19の表)を読み込む(ステップS602)。
【0146】
制御部403は、ゲームプログラムから読み込まれた文字列に含まれる各文字について、画素比を求める(ステップS603)。次に、制御部403は、求めた画素比と、記憶部402から読込んだ情報とを照らし合わせて、各文字の表示時間を求め、それらの総和を求める(ステップS604)。そして、制御部403は、求めた表示時間の総和だけ表示部401に文字列を表示させる(ステップS605)。
【0147】
本実施形態によれば、予め設定された文字の種類ごとの表示時間に基づいて、文字列の表示時間を調節することができる。なお、文字の種類ごとの表示時間は、ユーザが適宜、設定することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明によれば、複数の文字列を順に表示する際の文字列の表示時間を調節することにより、ユーザが各文字列を読みやすくするのに好適な提示装置、提示方法、ならびにプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0149】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラユニット
105a コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
111 モニタ
200 提示装置
201 表示部
202 受付部
203 制御部
204 計測部
205 平均部
301 画像
302 キャラクタ
303 領域
304、305、306、308 文字列
307 カーソル
400 提示装置
401 表示部
402 記憶部
403 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在のモードが手動モードか自動モードかに応じて、複数の文字列をユーザに提示する提示装置であって、
画面内の所定の領域に、前記複数の文字列を順に表示する表示部と、
現在のモードが前記手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける受付部と、
前記指示入力が受け付けられると、前記表示部に、前記領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示するよう制御する制御部と、
現在のモードが前記手動モードである場合、前記領域に表示された文字列ごとに、当該文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める計測部と、
前記求められた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとに蓄積して平均する平均部と、
を備え、
前記制御部は、現在のモードが前記自動モードである場合、前記領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について前記平均された表示時間の総和を求め、前記表示部に、前記領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する
ことを特徴とする提示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の提示装置であって、
前記平均部は、前記文字の種類として、当該文字の文字コードを用いる
ことを特徴とする提示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の提示装置であって、
前記平均部は、前記文字の種類として、少なくとも、かな及び漢字を用いる
ことを特徴とする提示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の提示装置であって、
前記平均部は、前記文字の種類として、当該文字を前記画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数を用いる
ことを特徴とする提示装置。
【請求項5】
請求項1に記載の提示装置であって、
前記平均部は、前記文字の種類として、当該文字を前記画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数と背景色の画素の数との比を用いる
ことを特徴とする提示装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の提示装置であって、
前記蓄積される履歴が所定の量に至るまでは、現在のモードを前記手動モードに設定し、前記蓄積される履歴が所定の量を超えると前記ユーザの操作に基づいて現在のモードを前記手動モードもしくは前記自動モードに設定する
ことを特徴とする提示装置。
【請求項7】
複数の文字列を、ユーザに提示する提示装置であって、
画面内の所定の領域に、前記複数の文字列を順に表示する表示部と、
文字の種類ごとに、当該文字の表示時間が記憶される記憶部と、
前記領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について前記記憶された表示時間の総和を求め、前記表示部に、前記領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する制御部と、
を備え、
前記文字の種類として、当該文字を前記画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数と背景色の画素の数との比を用いる
ことを特徴とする提示装置。
【請求項8】
複数の文字列を、現在のモードが手動モードか自動モードかに応じて、ユーザに提示し、表示部と、受付部と、制御部と、計測部と、平均部と、を備える提示装置が実行する提示方法であって、
前記表示部が、画面内の所定の領域に、前記複数の文字列を順に表示する表示工程と、
前記受付部が、現在のモードが前記手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける受付工程と、
前記制御部が、前記指示入力が受け付けられると、前記表示部に、前記領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示するよう制御する制御工程と、
前記計測部が、現在のモードが前記手動モードである場合、前記領域に表示された文字列ごとに、当該文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める計測工程と、
前記平均部が、前記求められた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとに蓄積して平均する平均工程と、
を備え、
前記制御工程において、前記制御部は、現在のモードが前記自動モードである場合、前記領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について前記平均された表示時間の総和を求め、前記表示部に、前記領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する
ことを特徴とする提示方法。
【請求項9】
複数の文字列を、ユーザに提示し、表示部と、記憶部と、制御部と、を備える提示装置が実行する提示方法であって、
前記表示部が、画面内の所定の領域に、前記複数の文字列を順に表示する表示工程と、
前記記憶部が、文字の種類ごとに、当該文字の表示時間が記憶される記憶工程と、
前記制御部が、前記領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について前記記憶された表示時間の総和を求め、前記表示部に、前記領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する制御工程と、
を備え、
前記文字の種類として、当該文字を前記画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数と背景色の画素の数との比を用いる
ことを特徴とする提示方法。
【請求項10】
コンピュータを、現在のモードが手動モードか自動モードかに応じて、複数の文字列をユーザに提示する提示装置として機能させるプログラムであって、
画面内の所定の領域に、前記複数の文字列を順に表示する表示部、
現在のモードが前記手動モードである場合、次の文字列の提示を求める指示入力を受け付ける受付部、
前記指示入力が受け付けられると、前記表示部に、前記領域に現在表示されている文字列の次の文字列を表示するよう制御する制御部、
前記現在のモードが前記手動モードである場合、前記領域に表示された文字列ごとに、当該文字列が表示された時間を計測して、1文字あたりの表示時間を求める計測部、
前記求められた1文字あたりの表示時間の履歴を、当該文字列に含まれる文字の種類ごとに蓄積して平均する平均部、
として機能させ、
前記制御部は、現在のモードが前記自動モードである場合、前記領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について前記平均された表示時間の総和を求め、前記表示部に、前記領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、ユーザに複数の文字列を提示する提示装置として機能させるプログラムであって、
画面内の所定の領域に、前記複数の文字列を順に表示する表示部、
文字の種類ごとに、当該文字の表示時間が記憶される記憶部、
前記領域に表示されるべき文字列に含まれる文字のそれぞれの種類について前記記憶された表示時間の総和を求め、前記表示部に、前記領域に当該文字列を当該求められた総和の時間だけ表示した後、次の文字列を表示するように制御する制御部、
として機能させ、
前記文字の種類として、当該文字を前記画面に表示する際に使用されるフォントを構成する画素のうち前景色の画素の数と背景色の画素の数との比を用いる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2011−133635(P2011−133635A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292351(P2009−292351)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】