説明

換気システム及び建物

【課題】地中採熱管を通ってきた空気を清浄なものとすることができる換気システムを提供する。
【解決手段】屋外から空気を給気風路内に設けられた送風ファン20で取り入れて1階の床上空間2,2に給気し、1階の床上空間2,2内の空気を屋外に排気する建物1の換気システムであって、建物1の1階の床上空間2,2には、床部4に床下空間7に連通する1階用の給気口11,・・・が設けられており、屋外の空気の吸込口21aの下流側に、地中採熱管21が設けられているとともに、さらにその下流側には、防塵機能、除湿機能及び脱臭機能を有するフィルターボックス16が設けられて給気経路が形成された構成とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中熱を利用した換気システム、及びこの換気システムを備えた建物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、外気温にほとんど左右されず年間を通して安定した温度に保たれる地中に地中採熱管を埋設し、外気をこの地中採熱管に通して地中熱と熱交換させて建物内に送り込み、建物内を、夏などの暑期は涼しく、冬などの寒期は暖かくする地中熱を利用した技術が知られており、実施に供されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、地中熱を利用した空調のみでは対応しえない場合にヒートポンプを利用した空調で補う従来技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−35433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1のような地中熱を利用した従来技術では、地中採熱管を通ってきた空気(外気)が、地中採熱管を通る前の空気(外気)よりも塵埃や湿気や臭気を多く帯びており、清浄なものではないことまでは考慮していないという問題がある。
【0006】
ここで、地中熱を利用した技術を、換気システムに応用しようとしても同様の問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、地中採熱管を通ってきた空気を清浄なものとすることができる換気システム、及びこの換気システムを備えた建物を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の換気システムは、屋外から空気を給気風路内に設けられた送風手段で取り入れて床上空間に給気し、該床上空間内の空気を屋外に排気する建物の換気システムであって、前記建物の床上空間に面して床下空間に連通する給気口が設けられており、屋外の空気の吸込口の下流側に、地中採熱管が設けられているとともに、さらにその下流側には、空気清浄化機能を有するフィルターボックスが設けられて前記給気経路が形成されていることを特徴とする。
【0009】
なお、このフィルターボックスの空気清浄化機能とは、防塵機能、除湿機能又は脱臭機能の少なくとも一つの機能のことをいう。
【0010】
ここで、前記フィルターボックスは、前記床下空間に設けられているとよい。
【0011】
また、前記給気風路からの前記床上空間への給気は、給気ダクトを介さず、前記床下空間を経由して、前記給気口から行われるとよい。
【0012】
また、前記給気風路と排気風路との間には、熱交換手段が設けられているとよい。
【0013】
さらに、前記排気風路は、前記熱交換手段と接するルートと前記熱交換手段と接しないルートとを有しており、これらルートの切り替えにより、熱交換を行うモードと熱交換を行わないモードとが自動で切り替わるとよい。
【0014】
また、前記建物は、上階の床上空間を備え、前記給気風路の下流側には、該上階の床上空間に面して設けられた上階用給気口と連通する給気ダクトが接続されていてもよい。
【0015】
本発明の建物は、上記した本発明の換気システムを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
このような本発明の換気システムは、屋外から空気を給気風路内に設けられた送風手段で取り入れて床上空間に給気し、床上空間内の空気を屋外に排気する建物の換気システムである。
【0017】
そして、建物の床上空間に面して床下空間に連通する給気口が設けられており、屋外の空気の吸込口の下流側に、地中採熱管が設けられているとともに、さらにその下流側には、空気清浄化機能を有するフィルターボックスが設けられて給気経路が形成された構成とされている。
【0018】
こうした構成なので、地中採熱管を通ってきた空気(外気)を清浄なものとし、この清浄な空気で建物内を換気することができる。
【0019】
そのうえ、空気(外気)をこの地中採熱管に通して地中熱と熱交換させて建物内に送り込み、建物内を、夏などの暑期は涼しく、冬などの寒期は暖かくする地中熱を利用した空調も同時に行うことができる。
【0020】
ここで、フィルターボックスが、床下空間に設けられている場合は、フィルターボックスが床上空間を占有することがないため、床上空間を広く用いることができる。
【0021】
また、給気風路からの床上空間への給気は、給気ダクトを介さず、床下空間を経由して、給気口から行われる場合は、給気風路の端部と給気口との間に給気ダクトが無い分、安価に実施でき、メンテナンスも容易に行える。
【0022】
また、給気風路と排気風路との間には、熱交換手段が設けられている場合は、排気風路を通じて逃げてしまう熱(温熱又は冷熱)を極力抑えることができる。
【0023】
さらに、排気風路は、熱交換手段と接するルートと熱交換手段と接しないルートとを有しており、これらルートの切り替えにより、熱交換を行うモードと熱交換を行わないモードとが自動で切り替わる場合は、例えば、建物内において、夏などの暑期でも冷房を行っていないときは、給気風路内の空気の方が排気風路内の空気よりも冷たい可能性があるし、冬などの寒期でも暖房を行っていないときは、給気風路内の空気の方が排気風路内の空気よりも暖かい可能性があり、給気風路と排気風路との間で熱交換を行わない方が良い場合があるので、自動的に適切なモードに切り替えることができ、対応性が高い。
【0024】
また、建物は、上階の床上空間を備え、給気風路の下流側には、上階の床上空間に面して設けられた上階用給気口と連通する給気ダクトが接続されている場合は、上階の床上空間についても、床下空間の直上の床上空間と同様な換気を行うことができる。
【0025】
このような本発明の建物は、本発明の換気システムを備えた構成とされている。
【0026】
こうした構成なので、上記した本発明の換気システムの効果を奏する建物とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施例の換気システムを備えた建物の概略構成を示す説明図である。
【図2】給気口の部分拡大断面図である。
【図3】排気口の部分拡大断面図である。
【図4】送風装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0029】
先ず、実施例の構成について説明する。
【0030】
図1は、実施例の換気システムを備えた建物1の概略構成を示している。
【0031】
まず、この建物1は、床部4及び床部6の下方に床下空間7を有する。
【0032】
また、床部4の上方には、間仕切壁2Aで仕切られた居間などに用いられる1階の床上空間2,2を有し、床部6の上方には、仕切壁8により形成された玄関ホールや階段室などに用いられる吹抜空間5を有する。
【0033】
さらに、この建物1は、1階の床上空間2,2の上方には、1階の天井部2a及び2階の床部3aを挟んで、間仕切壁3Aで仕切られた居間などに用いられる2階の床上空間3,3を有する。
【0034】
なお、間仕切壁2A,3A及び仕切壁8には、ドアの隙間やガラリなどからなる通気路(図示せず)が設けられている。
【0035】
ここで、床部4には、1階の床上空間2と床下空間7とを連通させる1階用の給気口11,・・・が形成されている。
【0036】
この1階用の給気口11は、図2に示したように、ガラリ13と落下物防止用のフィルター14とが着脱可能に設けられている。
【0037】
また、床部6には、吹抜空間5と床下空間7とを連通させる排気口12が形成されている。
【0038】
この排気口12は、図3に示したように、ガラリ15と落下物防止用のフィルター14とが着脱可能に設けられている。
【0039】
また、2階の床部3aには、1階の給気口11と同様な構成の2階用の給気口110,110が形成されている。
【0040】
さらに、床下空間7内には、図1に示したように、床部6の下方に、送風装置17が設置されている。
【0041】
ここで、送風装置17の上流側には、給気ダクト22を介して、防塵機能、除湿機能及び脱臭機能を有するフィルターボックス16が設置されている。
【0042】
さらに、フィルターボックス16の上流側には、外壁9を貫通し、中間部が地中に埋設され、先端部に外気の吸込口21aを有する地中採熱管21が設けられている。
【0043】
また、送風装置17の下流側には、給気ダクト23を介して、分岐ボックス18が設置されている。
【0044】
さらに、分岐ボックス18の上流側には、先端部に床下空間7へ換気用の空気を吹き出す吹出口24aを有する給気ダクト24と、2階の床上空間3,3へ換気用の空気を送るための給気ダクト25とが接続されている。
【0045】
ここで、給気ダクト25は、仕切壁8内を通って途中から2本の給気ダクト25a,25aに分岐し、これら給気ダクト25a,25aは、1階の天井部2aと2階の床部3aとに挟まれて形成される2階の床下空間10を通って2階用の給気口110,110にそれぞれ接続されている。
【0046】
また、送風装置17には、排気口12と接続された排気ダクト26と、先端部に内気(以下、排気用の空気という)の吐出口27aを有する排気ダクト27とが接続されている。
【0047】
さらに、送風装置17は、図4に示したように、内部が送風路19aと排気路19bとに隔壁部28により区画されたケース19と、送風路19a内に設けられた送風手段としての送風ファン20とから主に構成される。
【0048】
ここで、送風装置17の送風路19aと排気路19bとの間の隔壁部17aには、熱交換手段としての熱交換器(図示せず)が設けられている。
【0049】
また、排気ダクト26と排気ダクト27との間には、流路切替弁29a,29bを介してバイパス排気ダクト28が接続されており、排気用の空気が熱交換器と接する排気路19bを通るルートと、排気用の空気が熱交換器と接しないバイパス排気ダクト28を通るルートとが切り替え可能とされている。
【0050】
これらのルートの切り替えは、給気経路(例えば送風路19a)と排気経路(例えば排気ダクト26の上部)とにそれぞれ設けられた温度センサー(図示せず)により測定した温度を比較部(図示せず)で比較して行われる。
【0051】
そして、熱交換を行うべきと判断部(図示せず)が判断したときは、制御部(図示せず)により流路切替弁29a,29bを排気用の空気が排気路19bを通るルートとなるように制御し、送風路19aと排気路19bとの間で熱交換が行われるモード(状態)とする。
【0052】
また、熱交換を行うべきでないと判断部(図示せず)が判断したときは、制御部(図示せず)により流路切替弁29a,29bを排気用の空気がバイパス排気ダクト28を通るルートとなるように制御し、送風路19aと排気路19bとの間で熱交換が行われないモード(状態)とする。
【0053】
次に、この実施例の換気システムを運転させた状態について説明する。
【0054】
まず、図4に示した送風ファン20を作動させると、図1の外気が給気(OA)として吸込口21aから地中採熱管21内に吸い込まれる。
【0055】
この吸い込まれた空気(外気)は、地中採熱管21内で地中熱と熱交換してからフィルターボックス16内に吸い込まれる。
【0056】
そして、この吸い込まれた空気(外気)は、フィルターボックス16内で、防塵機能により塵埃が除去され、除湿機能により湿気が除去され、脱臭機能により臭気が除去されて、清浄化される。
【0057】
この清浄化された空気は、給気ダクト22を通り、送風装置17の送風路19a内に吸い込まれる。
【0058】
そして、送風ファン20により、給気ダクト23を通って分岐ボックス18内に給気される。
【0059】
この分岐ボックス18内に給気された空気の一部(SA2)は、給気ダクト25,25a,25aを通って2階用の給気口110,110から2階の床上空間3,3に矢印で示したように給気される。
【0060】
また、分岐ボックス18内に給気された空気の残り(SA1)は、給気ダクト24の先端部の吹出口24aから床下空間7内に吹き出された後、1階用の給気口11,・・・から1階の床上空間2,2内に矢印で示したように給気される。
【0061】
そして、1階の床上空間2,2及び2階の床上空間3,3を換気した後の空気は、ドアの隙間やガラリなどからなる通気路(図示せず)を通って、吹抜空間5も換気した後、排気口12から排気ダクト26内へ排気用の空気として排気される。
【0062】
ここで、熱交換を行うモードの場合は、この排気用の空気は、送風装置17の排気路19b内に排気される。
【0063】
一方で、熱交換を行わないモードの場合は、この排気用の空気は、バイパス排気ダクト28内に排気される。
【0064】
さらに、この排気された空気は、両モードともに、排気ダクト27を通って、排気(EA)として吐出口27aから屋外に排気される。
【0065】
なお、冷房を行っているときは、給気風路の一部である送風路19a内の空気よりも排気風路の一部である排気路19b内の空気の方が冷たい可能性が高いので、温度センサーで測定した温度を比較した結果、そうであるなら、制御部(図示せず)により流路切替弁29a,29bを排気用の空気が排気路19bを通るルートとなるように制御し、送風路19aと排気路19bとの間で熱交換を行うモードとする。
【0066】
一方で、夏でも冷房を行っていないときは、給気風路の一部である送風路19a内の空気の方が排気風路の一部である排気路19b内の空気よりも冷たい可能性があるので、温度センサーで測定した温度を比較した結果、そうであるなら、制御部(図示せず)により流路切替弁29a,29bを排気用の空気がバイパス排気ダクト28を通るルートとなるように制御し、送風路19aと排気路19bとの間で熱交換を行わないモードとする。
【0067】
また、暖房を行っているときは、給気風路の一部である送風路19a内の空気よりも排気風路の一部である排気路19b内の空気の方が暖かい可能性が高いので、温度センサーで測定した温度を比較した結果、そうであるなら、制御部(図示せず)により流路切替弁29a,29bを排気用の空気が排気路19bを通るルートとなるように制御し、送風路19aと排気路19bとの間で熱交換を行うモードとする。
【0068】
一方で、冬でも暖房を行っていないときは、給気風路の一部である送風路19a内の空気の方が排気風路の一部である排気路19b内の空気よりも暖かい可能性があるので、温度センサーで測定した温度を比較した結果、そうであるなら、制御部(図示せず)により流路切替弁29a,29bを排気用の空気がバイパス排気ダクト28を通るルートとなるように制御し、送風路19aと排気路19bとの間で熱交換を行わないモードとする。
【0069】
勿論、春や秋においても、温度センサーで測定した温度を比較した結果により、自動的に適切なモードに切り替えられる。 次に、実施例の作用効果について説明する。
【0070】
このような実施例の換気システムは、屋外から空気(外気)を給気風路内に設けられた給気手段としての送風ファン20で取り入れて1階の床上空間2,2及び2階の床上空間3,3に給気し、1階の床上空間2,2内及び2階の床上空間3,3内の空気を排気風路を介して屋外に排気する建物1の換気システムである。
【0071】
そして、建物1の1階の床上空間2,2には、床部4に床下空間7に連通する1階用の給気口11,・・・が設けられており、屋外の空気の吸込口21aの下流側に、地中採熱管21が設けられているとともに、さらにその下流側には、防塵機能、除湿機能及び脱臭機能を有するフィルターボックス16が設けられて給気経路が形成された構成とされている。
【0072】
こうした構成なので、地中採熱管21を通ってきた空気(外気)を防塵、除湿、脱臭した清浄なものとし、この清浄な空気で建物1内を換気することができる。
【0073】
そのうえ、空気(外気)をこの地中採熱管21に通して地中熱と熱交換させて建物1内に送り込み、建物1内を、夏などの暑期は涼しく、冬などの寒期は暖かくする地中熱を利用した空調も同時に行うことができる。
【0074】
ここで、フィルターボックス16は、床下空間7に設けられている。
【0075】
このため、フィルターボックス16が1階の床上空間2や吹抜空間5などを占有することがないので、1階の床上空間2や吹抜空間5などを広く用いることができる。 また、給気風路の端部である給気ダクト24の先端部の吹出口24aからの1階の床上空間2,2への給気は、給気ダクトを介さず、床下空間7を経由して、給気口11,・・・から行われる。
【0076】
このため、吹出口24aと給気口11,・・・との間に給気ダクトが無い分、安価に実施でき、メンテナンスも容易に行える。
【0077】
また、送風装置17内において、給気風路の一部である送風路19aと排気風路の一部である排気路19bとの間の隔壁部17aには、熱交換手段としての熱交換器が設けられている。
【0078】
このため、排気風路を通じて吐出口27aから屋外に逃げてしまう熱(温熱又は冷熱)を極力抑えることができる。
【0079】
さらに、排気風路は、排気用の空気が送風装置17内の送風路19aを通り熱交換器と接するルートと、排気用の空気がバイパス排気ダクト28を通り熱交換器と接しないルートとを有しており、これらルートの切り替えにより、熱交換を行うモードと熱交換を行わないモードとが自動で切り替わる。
【0080】
このため、例えば、建物1内において、夏などの暑期でも冷房を行っていないときは、給気風路内の空気の方が排気風路内の空気よりも冷たい可能性があるし、冬などの寒期でも暖房を行っていないときは、給気風路内の空気の方が排気風路内の空気よりも暖かい可能性があり、給気風路と排気風路との間で熱交換を行わない方が良い場合があるので、自動的に適切なモードに切り替えることができ、対応性が高い。
【0081】
また、給気風路の下流側にある分岐ボックス18には、2階の床上空間3,3の床部3aに設けられた2階用の給気口110,110と連通する給気ダクト25,25a,25aが接続されている。
【0082】
このため、2階の床上空間3,3についても、1階の床上空間2,2と同様な換気を行うことができる。
【0083】
このような実施例の建物1は、上記した実施例の換気システムを備えた構成とされている。
【0084】
こうした構成なので、上記した実施例の換気システムの作用効果を奏する建物とすることができる。
【0085】
以上、図面を参照して、本発明を実施するための形態を実施例に基づいて詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0086】
例えば、上記した実施例では、説明を簡単にするために、建物1を単純な2階建ての構造として実施したが、これに限定されず、その他の構造で実施してもよい。
【0087】
また、上記した実施例では、1階用の給気口11、2階用の給気口110及び排気口12を、床部4、床部3a、床部6にそれぞれ設けて実施したが、これに限定されず、壁などに設けて実施してもよい。
【0088】
さらに、上記した実施例では、フィルターボックス16を送風手段としての送風ファン20の上流側に設けて実施したが、これに限定されず、下流側に設けて実施してもよい。
【0089】
また、上記した実施例では、送風手段としての送風ファン20を、送風装置17の送風路19a内に設けて実施したが、これに限定されず、例えば、吸込口21aなどに設けて実施してもよい。
【0090】
さらに、上記した実施例では、熱交換を行うモードと熱交換を行わないモードとの切り替えを、排気用の空気のルートの切り替えにより行われるようにして実施したが、これに限定されず、例えば、熱交換手段としての熱交換器として、熱交換を行うモードと熱交換を行わないモードとの切り替えができるものを用いて実施してもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 建物
2 1階の床上空間(床上空間)
2A 間仕切壁
2a 1階の天井部
3 2階の床上空間(上階の床上空間)
3A 間仕切壁
3a 2階の床部
4 1階の床上空間の床部
5 吹抜空間
6 吹抜空間の床部
7 床下空間
8 仕切壁
9 外壁
10 2階の床下空間
11 1階用の給気口(給気口)
110 2階用の給気口(上階用給気口)
12 排気口
13 ガラリ
14 落下物防止用のフィルター
15 ガラリ
16 フィルターボックス
17 送風装置
17a 隔壁部
18 分岐ボックス
19 ケース
19a 送風路(給気風路の一部)
19b 排気路(排気風路の一部)
20 送風ファン(給気手段)
21 地中採熱管
21a 吸込口
22 給気ダクト
23 給気ダクト
24 給気ダクト
24a 吹出口
25 給気ダクト
25a 給気ダクト
26 排気ダクト
27 排気ダクト
27a 吐出口
28 バイパス排気ダクト
29a 流路切替弁
29b 流路切替弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外から空気を給気風路内に設けられた送風手段で取り入れて床上空間に給気し、該床上空間内の空気を屋外に排気する建物の換気システムであって、
前記建物の床上空間に面して床下空間に連通する給気口が設けられており、
屋外の空気の吸込口の下流側に、地中採熱管が設けられているとともに、さらにその下流側には、空気清浄化機能を有するフィルターボックスが設けられて前記給気経路が形成されていることを特徴とする換気システム。
【請求項2】
前記フィルターボックスは、前記床下空間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の換気システム。
【請求項3】
前記給気風路からの前記床上空間への給気は、給気ダクトを介さず、前記床下空間を経由して、前記給気口から行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の換気システム。
【請求項4】
前記給気風路と排気風路との間には、熱交換手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の換気システム。
【請求項5】
前記排気風路は、前記熱交換手段と接するルートと前記熱交換手段と接しないルートとを有しており、これらルートの切り替えにより、熱交換を行うモードと熱交換を行わないモードとが自動で切り替わることを特徴とする請求項4に記載の換気システム。
【請求項6】
前記建物は、上階の床上空間を備え、前記給気風路の下流側には、該上階の床上空間に面して設けられた上階用給気口と連通する給気ダクトが接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の換気システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の換気システムを備えていることを特徴とする建物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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