説明

揮発性液体を容器から吸入器に移すための装置

本発明は、麻酔剤を含む揮発性液体を容器から受器に移す装置であって、シールエレメントを連続的に開閉する機構を備え、受器側端部のシールエレメントがまず開き、次いで容器側端部のシールエレメントが開き、その後、容器側端部のシールエレメントが閉じ、次いで受器側端部のシールエレメントが閉じることによって流路が遮断される。シールエレメントの開閉シーケースは、2つの受器サブアッセンブリーの相対運動によって生じ、(a)2つの連続した動作において、一方の受器サブアッセンブリーを回転させると同時にその軸に沿って他方の受器サブアッセンブリーに向って動かすこと、(b)一方の受器サブアッセンブリーをその軸に沿って回転させ、次いで、当該受器サブアッセンブリーを軸方向に他方の受器サブアッセンブリーに向って押すこと、(c)一方の受器サブアッセンブリーを他方の受器サブアッセンブリーに向って押すことを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麻酔薬のような揮発性液体を容器から、吸入器内に備えられた受器に移すための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な麻酔は、吸入ガスまたは注入液体として投与される。吸入麻酔は、種々の医療ガスおよび麻酔剤からなっており、これらは適当な割合で混合された後、患者に投与され、一般的な麻酔を生じさせる。麻酔の効果を要求された持続時間(通常は手術の継続時間)の間維持するため、麻酔サイクルが維持されねばならない。吸入麻酔剤は、沸点が比較的低く、蒸気圧が比較的高い揮発性物質であり、ボトル内に液体状態で貯蔵されている。一般に使用される吸入麻酔剤は、(笑気ガスとして知られた)亜酸化窒素、セボフルラン、デスフルラン、イソフルラン、エンフルランおよびハロタンである。麻酔剤は、麻酔装置に取付けられた麻酔吸入器を通じて患者に投与される。
【0003】
医療従事者による気化ガスの偶発的な吸引は、眠気を引き起こすことがあり、さらに、この吸引が一定期間にわたって繰り返されると、健康上の問題を引き起こし、有害である。麻酔剤が貯蔵されたボトルを吸入器に接続し、吸入器から取り外す際には、如何なる時でも、揮発性物質の大気中への漏れ出しが完全に防止され、あるいは最小限に食い止められねばならない。麻酔剤の大気中への漏れ出しを最小限に食い止める装置が、従来技術において知られている。これらの従来の装置は、供給容器の接続および取り外しの間に、揮発性麻酔剤が出来るだけ大気に触れないように設計される。また、麻酔装置に取付けられた吸入器は、特定の麻酔剤とともに使用されることが意図され、セットアップの段階で容器の偶発的な取り違えが生じないようにすることが要求される。従来技術においては、麻酔剤容器および栓は、特別な形状または突起を有しており、接続アダプタは、容器の栓に係合するための補完的な形状または凹部を有している。しかしながら、従来の装置は、フェイルセーフではなく(二重安全機構を備えておらず)、持続的な使用、不注意な保管および不注意な取扱いによって容易に壊れてしまうという問題があった。さらに、従来の装置は、液体の移し替え作業が終了した後、受器を容器に接続するアッセンブリーの流路内に残った一定量の液体が大気中に漏れ出すという問題があった。
【0004】
米国特許第5381836号明細書には、患者に適用される揮発性の液体薬剤を麻酔吸入器によって投与する装置であって、供給容器と、液だめを有する吸入器とを備えたものが記載されている。供給容器および吸入器はいずれも、閉じたときに、供給容器から液だめへの液体の流れを遮断するバルブアッセンブリーを備えている。供給容器および液だめは、容器上のインデックスエレメントが対応するときに形成されるバヨネット接続によって互いに接続されている。容器内のバルブアッセンブリーは、2つの容器が吸込管内に配置された挿入部材によって互いに接続されたときに開放される。吸込管は、上昇位置と下降位置との間で回動可能になっており、それによって、バルブが開かれ、液だめ内への液体の貯蔵および液だめからの液体の排出が制御され得るようになっている。
【0005】
この文献に記載の装置では、供給容器および吸入器内に配置されたバルブアッセンブリーの開閉は、容器から吸入器液だめへの揮発性液体の流れを制御しない。吸込管が下降位置から上昇位置まで回動し、それによって(吸込管および受器液だめ間に設けられた)バルブが開かれ、液体の流れが制御される。この構成においては、供給容器が受器から取り外される間に、供給容器内に配置されたバルブアッセンブリーと吸入器の間にトラップされた液体が大気中に漏れ出すことを防止する手段は全く備えられていない。
【0006】
米国特許第5505236号明細書には、液体麻酔剤を麻酔吸入器に供給するためのシステムが記載されている。このシステムは、噴出口を形成する出口を備えた供給容器を有しており、この出口を通じて麻酔剤が排出され得る。受器が吸入器内に配置されて、麻酔剤を溜めるようになっており、容器の噴出口を収容するための受器ステーションが吸入器に設けられる。麻酔剤は、容器から噴出口を通じて、重力の作用により受器内に流れる。容器の噴出口は、容器内へのガス流が液体状麻酔剤の液面レベルの上昇によって妨げられたときに、吸入器内の液体状麻酔剤の最大液面レベルを規定すべくステーションに配置される。1つの実施例において、脆弱なシールが容器内に設けられ、出口バルブが容器内に設けられ、入口バルブが受器ステーション内に設けられる。これらのバルブは、容器が吸入器の受器ステーションに挿入されたときに、自動的に開く。また、好ましくは、容器の噴出口は鍔に対して運動可能になっていて、容器が吸入器の受器ステーションに挿入されたときに、脆弱な膜を自動的に破るようになっている。
【0007】
このシステムは、容器内のスプリング制御された出口バルブ、および受器ステーション内の入口バルブによって動作する。容器はまた、容器が吸入器の受器ステーションに挿入されたときに、バルブを自動的に開く可動噴出口を備えている。受器ステーションのバルブを開く動作シーケンスは、まず、受器ステーションのバルブのスプリングに、容器のバルブよりも小さい圧縮力を及ぼすことによって達成される。この文献に記載のものは、フェイルセーフなシステムではなく、装置の持続的な使用において漏れ出しを生じ得る。
【0008】
米国特許第5687777号明細書には、市場において入手可能な、耳を備えた回転する鍔を有する標準的なキーシステムを備えた麻酔剤ボトルと接続して使用され得る麻酔吸入器充填用バルブが記載されている。このような麻酔剤ボトルは、吸入器充填用バルブ内に鍵掛けされた状態で挿入される。吸入器充填用バルブは、液体状麻酔剤を吸入器液だめに導入するために開放される内部バルブを備えている。標準的な麻酔剤ボトルのはめ合わせ耳に対応する吸入器充填用バルブのスロットによって、適切な麻酔剤ボトルのみが、その特定の麻酔剤に対して設計された充填用バルブに係合し、ねじ込まれ得るようになっている。
【0009】
この文献に記載された装置は、不適合の麻酔剤を有する麻酔剤容器がセットアップの段階で吸入器に嵌め込まれるという、麻酔剤容器の不測の混同を防止するのに適している。バルブの開閉シーケンスは、この文献には記載されていない。
【0010】
米国特許第6585016号明細書には、液体状麻酔剤の麻酔剤ボトルから麻酔剤吸入器への移し替えを容易にするシステムが記載されている。このシステムは、ボトル受器サブアッセンブリーと、麻酔剤ボトルと、麻酔吸入器上に配置された充填装置とを有している。ボトル受器サブアッセンブリーおよび充填装置は、それぞれ、鍵掛けされた構成を有し、それによって、正しい麻酔剤のみが、麻酔吸入器に充填されるようになっている。ボトル受器サブアッセンブリーは、充填装置内に配置された充填用バルブアッセンブリーに係合する受器サブアッセンブリー用バルブアッセンブリーを有している。受器サブアッセンブリー用バルブアッセンブリーおよび充填用バルブアッセンブリーの大きさおよび構成は、麻酔剤が麻酔剤ボトルから麻酔吸入器へ安全に流れるときにのみ、麻酔剤が麻酔吸入器に供給されることを保証するように設計される。
【0011】
この文献に記載された装置は、不適合の麻酔剤を有する麻酔剤容器がセットアップの段階で吸入器に嵌め込まれるという、麻酔剤容器の不測の混同を防止するのに適している。バルブの開閉シーケンスは、この文献には記載されていない。
【0012】
オペレータの熟練度にかかわらず、揮発性液体または蒸気の漏れ出しを出来るだけ抑え、正しい麻酔剤容器が確実に吸入器の入口に接続されるようにした、改良された接続装置が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第5381836号明細書
【特許文献2】米国特許第5505236号明細書
【特許文献3】米国特許第5687777号明細書
【特許文献4】米国特許第6585016号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の1つの課題は、揮発性物質を容器から吸入器の受器に移すための接続装置を提供することにある。
本発明の別の課題は、麻酔ガスが大気中に漏れ出ることを防止することができる接続装置を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、保管中および継続使用中に容易に壊れない接続装置を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、簡単な構成を有する接続装置を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、安全に動作する接続装置を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに別の課題は、揮発性物質を有する容器を吸入器にセットアップし、液体の流れを維持するのに高度に熟練したオペレータを必要としない接続装置を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、液体の流れを維持するための、オペレータによる装置の連続的な作業を軽減することができる接続装置を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、貯蔵容器内に蓄えられた未消費の液化ガスに関する作動的特徴が向上した接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本発明は、シールエレメントの一連の開閉操作を通じて揮発性液体を移し替える機構を備えた、揮発性液体を容器から受器に移すための装置であって、まず、前記受器端部のシールエレメントを開き、次いで、前記容器端部のシールエレメントを開くことによって、液体流路によって前記容器と前記受器とを接続し、そして前記容器端部のシールエレメントを閉じた後、前記受器端部のシールエレメントを閉じることによって前記液体流路を遮断する装置としたものである。
【0017】
また、本発明は、揮発性液体を容器から受器に移すための装置(100)であって、前記容器(29)に接続される第1受器サブアッセンブリー(50)と、前記受器に接続される第2受器サブアッセンブリー(30)とを備え、前記第1受器サブアッセンブリー(50)および第2受器サブアッセンブリー(30)は、互いに対をなす構成要素と、選択的に相互に係合し得る可動シールエレメントとを備え、受器充填動作配置において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)の前記第2受器アッセンブリー(30)に対する相対運動によって、まず、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内の前記シールエレメントが開き、次いで、前記第1受器サブアッセンブリー(50)内の前記シールエレメントが開くことによって、前記容器と前記受器が液体流路によって接続され、受器非充填動作配置において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)の前記第2受器サブアッセンブリー(30)に対する前と逆向きの相対運動によって、まず、前記第1受器サブアッセンブリー(50)内の前記シールエレメントが閉じ、次いで、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内の前記シールエレメントが閉じる装置としたものである。
【0018】
本発明の1実施例によれば、前記受器充填動作配置における前記相対運動は、「ローテート‐ローテート」運動、すなわち、前記容器の縦軸のまわりの回転運動、およびそれと同時に生じる前記容器の前記受器に向かう軸方向運動からなり、前記相対運動は、前記シールエレメントを閉じて前記容器から前記受器への液体流路を遮断する1方向の運動と、前記シールエレメントを開いて前記容器から前記受器への前記液体流路を接続する逆方向の運動からなっている。
【0019】
本発明の別の実施例によれば、前記受器充填動作配置における前記相対運動は、「ローテート‐プッシュ」運動、すなわち、前記容器の縦軸のまわりの回転運動、およびそれに続く前記容器の前記受器に向う軸方向運動からなり、前記相対運動は、前記シールエレメントを開いて前記容器から前記受器への流体流路を接続する1方向の運動と、前記シールエレメントを閉じて前記容器から前記受器への流体流路を遮断する逆方向の運動からなり、前記第2受器サブアッセンブリーは、後ろ向きにスライドしまたは逆向きに回転する可動構成要素を備えている。
【0020】
本発明のさらに別の実施例によれば、前記受器充填動作配置における前記相対運動は、「プッシュ‐プッシュ」運動、すなわち、前記容器の前記受器に向う軸方向の運動、およびそれに続く前記容器の前記軸方向の運動とは逆向きの運動からなり、前記容器の前記受器に向う前記軸方向の運動によって、前記シールエレメントが開いて、前記容器から前記受器に液体流路が接続される一方、前記容器の前記逆向きの運動によって、前記シールエレメントが閉じて、前記液体流路が遮断されるようになっており、前記第2受器サブアッセンブリーは、後ろ向きにスライドしまたは逆向きに回転する可動構成要素を備えている。
【0021】
本発明の装置において、また、(A)前記第1受器サブアッセンブリーは、内部流路を形成する円筒状ハウジング部材(19)を備え、前記ハウジング部材は、環状の弁座と、前記環状の弁座と対をなすシール弁座を有する可動エレメント(17)と、前記可動エレメントに付勢力を及ぼすスプリングエレメント(21)とを備え、(B)前記第2受器サブアッセンブリーはハウジング(1)を備え、前記ハウジングは、環状の弁座と、前記環状の弁座と対をなす弁座を有する内部ピン(5)と、止めブッシュ(11)と、前記可動エレメントに付勢力を及ぼすスプリング(3)を備えている。
【0022】
「ローテート‐ローテート」および「ローテート‐プッシュ」形式の装置において、
(A)前記受器および前記第2受器サブアッセンブリー(30)は、それぞれ、互いに対をなす内側ネジ溝(12)および外側ネジ溝(20)を備え、
(B)前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)は、それぞれ、互いに対をなすスロット(22)および突起(22a)を備え、
(C)(a)前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記第2受器サブアッセンブリー(30)は互いに対をなすネジ溝を備え、または(b)前記第2受器サブアッセンブリーは前記受器にねじ込まれ、または(c)前記第1受器サブアッセンブリー(50)は前記容器(29)にねじ込まれ、または前記(a)〜(c)の少なくとも2つの組合せからなり、
(D)スプリング(3)によって付勢されたシール装置が備えられ、前記シール装置は、はめ合い面が液漏れしないようになっており、
(E)前記シール装置の一部が、前記内部ピン(5)に圧力を及ぼすことによって移動可能になっており、前記はめ合い面が離間することによって、前記第2受器サブアッセンブリー内を液体が通過する。
【0023】
本発明は、また、揮発性液体を容器から受器へ移すための方法であって、(a)前記容器に接続される第1受器サブアッセンブリーを準備し、(b)前記受器に接続される第2受器サブアッセンブリーを準備し、(c)前記第1および第2受器サブアッセンブリーに、互いに対をなす構成要素と、選択的に互いに係合する可動シールエレメントとを備え、(d)前記第1および第2受器サブアッセンブリーを互いにピッタリ合わせて組み立て、(e)まず、前記第1受器サブアッセンブリーを前記第2受器サブアッセンブリーに対して動かすことにより、充填動作配置において、前記シールエレメントを開いて前記液体を前記容器から前記受器に移し、次いで、前記第1受器サブアッセンブリーを前と逆向きに動かすことにより、非充填動作配置において、前記シールエレメントを閉じて前記液体の移し替えを停止するようにした方法としたものである。
前記第1受器サブアッセンブリーの前記第2受器サブアッセンブリーに対する運動は、前記「ローテート‐ローテート」運動、または前記「ローテート‐プッシュ」運動、または前記「プッシュ‐プッシュ」運動からなっている。
【0024】
本発明のさらに別の実施例によれば、前記第1および第2受器サブアッセンブリーはそれぞれ互いに対をなす突起および開口を備えており、前記受器充填動作配置において、前記突起がスライド運動して前記開口内に進入する。この実施例において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)はそれぞれ、互いに対をなすスロット(22)および突起(22a)を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の1実施例による装置の立断面図である。
【図2】図1に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図3】図1に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図4】図1に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図5】図1に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図6】図1に示した装置の拡大立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図7】図1に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図8】図7の拡大図である。
【図9】図8のA領域の拡大図である。
【図10】図1に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリー入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図11】図10の拡大図である。
【図12】図11の矢印B方向に見た拡大図である。
【図13】本発明の別の実施例による装置の立断面図である。
【図14】図13に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図15】図13に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図16】図13に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図17】図16の拡大図である。
【図18】図13に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図19】図18の拡大図である。
【図20】図19の矢印A方向に見た拡大図である。
【0026】
【図21】図13に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図22】図21の拡大図である。
【図23】図22の矢印B方向に見た拡大図である。
【図24】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図25】図24に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図26】図24に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図27】図24に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図28】図24に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図29】図28の拡大図である。
【図30】図24に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図31】図30の拡大図である。
【図32】図24に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図33】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図34】図33に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図35】図33に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図36】図33に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図37】図33に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図38】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図39】図38に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図40】図38に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【0027】
【図41】図39に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図42】図38に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図43】図38に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図44】図43の矢印A方向に見た拡大図である。
【図45】図38に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図46】図45の矢印B方向に見た拡大図である。
【図47】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図48】図47に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図49】図47に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図50】図47に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図51】図47に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図52】図51の矢印A方向に見た拡大図である。
【図53】図47に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図54】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図55】図54に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図56】図54に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図57】図54に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図58】図54に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図59】図54に示した装置の拡大立断面図であり、バルブアッセンブリーの一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図60】図54に示した装置の立断面図であり、バルブアッセンブリーの両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【0028】
【図61】図60の拡大図である。
【図62】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図63】図62に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図64】図62に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図65】図62に示した装置の拡大立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図66】図62に示した装置の拡大立断面図であり、バルブアッセンブリーの一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図67】図62に示した装置の立断面図であり、バルブアッセンブリーの両方が開いた位置にあり、受器サブアッセンブリーの入口に液体が流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図68】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図69】図68に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図70】図68に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図71】図68に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図72】図68に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図73】図68に示した装置の拡大立断面図であり、バルブアッセンブリーの一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図74】図68に示した装置の立断面図であり、バルブアッセンブリーの両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーの入口に流れる係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図75】図74の矢印B方向に見た拡大図である。
【図76】本発明のさらに別の実施例による装置の立断面図である。
【図77】図76に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図78】図76に示した装置の受器サブアッセンブリーの分解斜視図である。
【図79】図76に示した装置の受器サブアッセンブリーの立断面図である。
【図80】図76に示した装置の立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図81】図76に示した装置の拡大立断面図であり、液体が流れ始める前の係合の第1段階において接続された受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図82】図76に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の一方が開いた位置にある係合の第2段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示したずである。
【図83】図82の拡大図である。
【図84】図82の拡大図である。
【図85】図76に示した装置の立断面図であり、閉鎖装置の両方が開いた位置にあり、液体が受器サブアッセンブリーから流れ出す係合の第3段階における受器サブアッセンブリー、受器サブアッセンブリーおよび液体容器を示した図である。
【図86】図85の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書の全体を通じて、用語「バルブ」、「シールエレメント」および「栓エレメント」は、同じ構成要素を表すべく交互に用いられる。
【0030】
従来の装置において、麻酔薬が容器から吸入ユニットの受器に移されるとき、微量の麻酔液が、受器のバルブと容器のバルブの間の液体経路中にトラップされたまま残る。そして、容器が取り外されたときに、このトラップされた液体/流体は大気中に逃げる。それを吸入することを意図していない人間による吸入は、このような麻酔薬の移し替えがなされるエリア内で作業する全ての人間に不可避的な職業上の危険をもたらす。
【0031】
すなわち、麻酔液を含む揮発性液体のための改善された移し替え装置においては、バルブが連続して開閉される場合、液体の移し替えシーケンスにおいて、移し替え装置と吸入器との接続部の開口をガードするバルブがまず開き、次いで、移し替え装置と麻酔剤容器との接続部の開口をガードするバルブが開くことによって、容器から吸入器への流路が接続され、それによって、この状態で容器から吸入器への所定量の液体の移し替えが行われ、移し替えの完了後、容器を移し替え装置に接続する開口をガードするバルブがまず閉じ、次いで移し替え装置を吸入器に接続する開口をガードするバルブが閉じ、それによって、容器および吸入器間の流路が遮断され、残留液体が移し替え容器から漏れ出る機会を全く与えないようにすることが理想的であると考えられる。本明細書中では、「最も好ましいバルブ動作シーケンス」と呼ぶ、このバルブ開閉シーケンスを実現することが、本発明の共通の技術的特徴を引き出す最小限の目的であり、本発明は、この目的を達成するための種々の方策を提供しようとするものである。
【0032】
本発明は、揮発性麻酔剤を有する容器を、麻酔投与装置に取付けられた吸入器ユニットに接続するための接続装置を提供する。接続装置は、揮発性麻酔剤を有する容器に接続される第1受器サブアッセンブリーと、吸入器に接続される第2受器サブアッセンブリーとを備えている。第1および第2受器サブアッセンブリーは、接続装置の非作動時に、スプリングエレメントから付勢力を受けて流路を閉じる内部構成要素を備えている。
【0033】
本発明によれば、容器に取付けられた第1受器サブアッセンブリーの第2受器サブアッセンブリーに対する2段階の運動によって、流路閉鎖装置が作動する。第1段階の運動によって、第2受器サブアッセンブリー内に配置されたバルブアッセンブリーが開いて、第2受器サブアッセンブリーが吸入器に接続され、次いで、第2段階の運動によって、第1受器サブアッセンブリー内に配置されたバルブアッセンブリーが開き、接続装置内を液体が通過する。容器を吸入器から取り外す際には、上記した一連の動作が反転せしめられ、この取り外しは2段階で実行され、第1段階において、第1受器サブアッセンブリーを容器に接続するバルブアッセンブリーが閉じ、第2段階において第2受器サブアッセンブリー0を吸入器に接続するバルブアッセンブリーが閉じる。これは、特に、揮発性麻酔剤が大気中に逃げることを防止するのに有効である。このバルブアッセンブリーの連続的な開閉動作によって、充填された容器を吸入器に接続した後、容器を吸入器から取り外し、移し替え容器の液体流路を遮断する間に、揮発性麻酔剤が大気中に逃げることが防止される。
【0034】
本発明による装置はまた、受器サブアッセンブリー本体に設けられた突起と対をなす、はめ合い面上の容器特定用のスロットを備え、特定の麻酔剤の使用を保証する。それによって、アッセンブリーが設計されたものと異なる麻酔剤が誤って使用されることが防止される。
【0035】
本発明による装置(図1〜図12参照)は、第1受器サブアッセンブリー50と、第2受器サブアッセンブリー30とを備えている。
【0036】
第2受器サブアッセンブリー30は、第2受器サブアッセンブリー本体1内に配置された、スプリング3、内部ピン5、ガスケット9、止めブッシュ11および安全キャップ13を備えている。動作配置において、第2受器サブアッセンブリー30の各構成要素は、第2受器サブアセンブリー本体1と止めブッシュ11との間のネジ係合によって、第2受器サブアッセンブリー1内に配置される。液体流路(特に番号を付さない)が第2受器サブアッセンブリー30内に形成され、第2受器サブアッセンブリー30内を液体が通過するようになっている。動作配置において、内部ピン5およびガスケット9が、付勢力を及ぼされた状態で第2受器サブアッセンブリー上に配置された弁座に保持され、それによって、液体が第2受器サブアッセンブリー30内を通過することが妨げられる。ブッシュ11に取り外し可能に嵌め込まれた安全キャップ13は、不使用時に、第2受器サブアッセンブリーの閉鎖エレメントが偶発的に開かれることを防止し、第2受器サブアッセンブリー30の各構成要素を保護する。第2受器サブアッセンブリー30は、吸入器(特に図示しない)の入口に嵌め込まれる。
【0037】
第1受器サブアッセンブリー50は、内部流路を有する第1受器サブアッセンブリー本体19を備えている。内部ピン17およびガスケットシール15が、第1受器サブアッセンブリー本体19の一方の開放端に嵌め込まれ、スプリング支持部材23およびガスケット25が、第1受器サブアッセンブリー本体19の他方の開放端において組み立てられている。動作配置において、内部ピン17およびガスケットシール15は、スプリング21によって付勢された状態でスプリング支持部材23に保持され、それによって、液体が第1受器サブアッセンブリー50内を通過することが妨げられる。第1受器サブアッセンブリー本体19に取り外し可能に嵌め込まれた安全キャップ27は、第1受器サブアッセンブリー50の各構成要素を保護する。第1受器サブアッセンブリー50は揮発性液体容器29に嵌め込まれる。
【0038】
「最も好ましいバルブ動作シーケンス」は、次のようにして実現される。図示のすべての実施例の共通の特徴は、揮発性液体を容器から受器に移すための方法であって、(a)容器に結合される第1受器サブアッセンブリーを準備するステップと、(b)前記受器に結合される第2受器サブアッセンブリーを準備するステップと、(c)前記第1および第2受器アッセンブリーに、互いに対をなす構成要素と、選択的に互いに係合する可動シールエレメントとを備えるステップと、(d)前記第1および第2受器サブアッセンブリーをピッタリ合わせて組み立てるステップと、(e)前記第1および第2受器サブアッセンブリーを相対運動させることによって、最も好ましいバルブ動作シーケンスを開始するステップとからなる方法を有している。
【0039】
本明細書中に記載された実施例は、無制限に、次のような相対運動を含んでいる。すなわち、(1)「ローテート‐ローテート」形式の相対運動、(2)「ローテート‐プッシュ」形式の相対運動、(3)「プッシュ‐プッシュ」形式の相対運動、および(4)(1)〜(3)の2以上の任意の組合せ。
【0040】
「ローテート‐ローテート」形式の相対運動は、まず第1受器サブアッセンブリーを第2受器サブアッセンブリーに対して回転させて、第2受器サブアッセンブリーに十分に係合させ、そして、充填動作配置において、シールエレメントを開いて液体を容器から受器へ移し、その後、非充填動作配置において、第1受器サブアッセンブリーを前と反対向きに回転させて液体の移し替えを停止し、その後、第1受器サブアッセンブリーと第2受器サブアッセンブリーから取り外すことを含んでいる。
【0041】
「ローテート‐プッシュ」形式の相対運動は、まず第1受器サブアッセンブリーを第2受器サブアッセンブリーに対して回転させて、第2受器サブアッセンブリーに係合させ、次いで、第1受器サブアッセンブリーを軸方向に動かして第2受器サブアッセンブリー内に差し込み、そして、充填動作配置において、シールエレメントを開いて液体を容器から受器へ移し、その後、非充填動作配置において、第1受器サブアッセンブリーを軸方向に前と逆向きに動かして液体の移し替えを停止し、その後、第1受器サブアッセンブリーを前と逆向きに回転させて第2受器サブアッセンブリーから取り外すことを含んでいる。
【0042】
「プッシュ‐プッシュ」形式の相対運動は、第1受器サブアッセンブリーを軸方向に第2受器サブアッセンブリーに差し込んで、第2受器サブアッセンブリーに接触させ、そして、シールエレメントを開き、液体を容器から受器へ移し、その後、非充填動作配置において、第1受器サブアッセンブリーを前と逆向きに軸方向に動かし、液体の移し替えを停止した後、第1受器サブアッセンブリーを第2受器サブアッセンブリーから取り外すことを含んでいる。
【0043】
上述の基本的な実施例において、種々の変形例を創作することが可能であり、上述の基本的な機能を有する全ての変形例が、本発明の構成の範囲内に含まれる。このような変形例のいくつかが、以下において、本発明の基本的な実施例の記述とともに説明される。
【0044】
図1〜図12に示された「ローテート‐ローテート」形式の装置において、第2受器サブアッセンブリー30のブッシュ11は、第1受器サブアッセンブリー本体19に設けられたネジ溝20と対をなすネジ溝12を備えており、それによって、麻酔装置内での特定の麻酔剤容器の使用が保証される。これによって、麻酔装置での使用が意図されたものとは異なる麻酔剤が誤って使用されることが防止される。
【0045】
図5〜図12は、「ローテート‐ローテート」形式の装置における、容器から受器への麻酔剤のような揮発性液体の移し替えに含まれる動作過程を示している。図5および図6は、装置が、揮発性液体の移し替えのためにセットアップされる第1段階を示している。それぞれの安全キャップ27、13が取り外された後、第1受器サブアッセンブリー50が移し替えるべき液体を有する揮発性液体容器29に嵌め込まれ、第2受器サブアッセンブリー30に差し込まれる。この段階で、スプリング3、21によって及ぼされる弾性付勢力によって、内部ピン17とスプリング支持部材23が液体漏れが生じないように接触し、それによって、液体が装置内を通過することが妨げられる。
【0046】
図7〜図9は、容器29が第1受器サブアッセンブリー50とともに回転せしめられ、順次、第1受器サブアッセンブリー50の内部ピン5が回転して第2受器サブアッセンブリー本体1の内側ネジ溝にねじ込まれ、それによって、スプリング3が圧縮される第2段階を示している。この動作によって、第2受器サブアッセンブリー30の流路Aが開く。
【0047】
図10、図11および図12は、容器29が第1受器サブアッセンブリー50とともにさらに回転せしめられ、順次、第1受器サブアッセンブリー50の内部ピン5が回転する第3段階を示している。この動作の間に、内部ピン17は、ブッシュ11によって妨げられて動かない。この動作によって、第1受器サブアッセンブリー50および液体容器29間の流路Bが開き、液体が装置内を通過する。この動作シーケンスによって、装置内に配置されたシールエレメントが、容器の回転運動によって順々に開き、それによって、揮発性液体または蒸気の大気中への不測の漏れ出しが防止されることが保証される。空のまたは一部液体が残った容器の装置からの取り外しは、前と逆転した順序での動作を行うことによって安全になされる。
【0048】
図24〜図32、および図38〜図46は、互いに対をなすはめ合い構成要素の変形例を伴っているが、図1〜図12に示された第2受器サブアッセンブリーの内部ピン5、止めブッシュ11、スプリング3、および第1受器サブアッセンブリーのプラグ17、スプリング支持部材23等に類似し、基本的にそれらと同じ機能をもつ構成要素を備えた「ローテート‐ローテート」形式の装置の別の実施例を示している。
【0049】
図26において、第1受器サブアッセンブリーの内部ピン17は、付加的な構成要素、すなわち先端キャップ26に当接して配置され、図3に示された内部ピンとは異なる形状を有している。図40に示された装置と比較して、内部ピンは先端キャップ26内に設けられ、先端キャップ26は、内部ピン17の代わりに、対をなすはめ合い形状を有している。各構成要素の配置および相対的形状に関する上述のような、またそれ以外の差異は、個々の構成要素の機能を変更する。種々の変形例が実現可能であるが、それらの変形例はいずれも、基本的に、同じ主要な機能、すなわち、好ましいシーケンスにおいてバルブアッセンブリーを開閉する機能を備えている。
【0050】
図47〜図53は、受器サブアッセンブリー内に配置されたシールエレメントの開閉動作が異なる、「ローテート‐ローテート」形式の装置のさらに別の変形例を示している。図48および図49を参照して、第1受器サブアッセンブリー50は、内部流路を有する第1受器サブアッセンブリー本体19を備えている。内部ピン17、Oリング15および先端部分26が第1受器サブアッセンブリー本体19の一方の開放端に嵌め込まれている。ガスケット25が第1受器サブアッセンブリー本体19の他方の開放端に設けられて、第1受器サブアッセンブリーを容器29に固定するようになっている。動作配置において、内部ピン17およびOリング15は、スプリング21によって付勢された状態で、第1受器サブアッセンブリー本体19内に配置された支持部材に対して動かないように保持され、それによって、液体が第1受器サブアッセンブリー50内を通過することが妨げられる。第1受器サブアッセンブリー本体19に取り外し可能に嵌め込まれた安全キャップ27は、第1受器サブアッセンブリー50の構成要素を保護する。第1受器サブアッセンブリー50は揮発性液体容器29に嵌め込まれる。
【0051】
図51および図52は、容器29が第1受器サブアッセンブリー50とともに回転せしめられる第1段階を示している。この動作によって、第1受器サブアッセンブリーの内部ピン5が後方に押されて、第2受器サブアッセンブリー30内に配置されたスプリング3を圧縮する。この動作によって、第2受器サブアッセンブリー30の流路Aが開く。
【0052】
図53は、容器29が、先端キャップ26がそれ以上動くことができなくなり、ピン17が後ろ向きに動かされるまで、第1受器サブアッセンブリー50内に再び押し込まれる第3段階を示している。この動作によって、第1受器サブアッセンブリー50および液体容器29間の流路Bが開き、液体が装置内を通過する。
【0053】
この動作シーケンスは、装置内に配置された閉鎖装置が、容器の回転運動によって次々と開き、それによって、揮発性液体または蒸気の大気中への不測の放出が防止されることを保証する。空のまたは一部の液体が残された容器の装置からの取り外しは、前の動作シーケンスを逆転させて実行することによって安全になされる。
【0054】
図13〜図23は、第1受器サブアッセンブリー50を備えた、「ローテート‐プッシュ」形式の装置の1実施例を示している。図14および図15を参照して、第1受器サブアッセンブリー50は、内部流路を備えた第1受器サブアッセンブリー本体19を備えている。内部ピン17およびガスケットシール15が、第1受器サブアッセンブリー本体19の一方の開放端に嵌め込まれ、スプリング支持部材23およびガスケット25が、第1受器サブアッセンブリー本体19の他方の開放端において組み立てられる。動作配置において、内部ピン17およびガスケットシール15が、スプリング21によって付勢された状態で、スプリング支持部材23に対して動かないように保持され、それによって、液体が第1受器サブアッセンブリー50内を通過することが妨げられる。第1受器サブアッセンブリー本体19に取り外し可能に嵌め込まれた安全キャップ27は、第1受器サブアッセンブリー50の各構成要素を保護する。第1受器サブアッセンブリー50は、揮発性液体容器29に嵌め込まれる。
【0055】
第2受器サブアッセンブリーのはめ合い部分(特に番号は付さない)は、第1受器サブアッセンブリー本体19に設けられたネジ溝と対をなすネジ溝を備え、それによって、麻酔装置での使用が意図されたものと異なる麻酔剤が誤って使用されることが防止される。
【0056】
図16〜図23は、「ローテート‐プッシュ」形式の装置において、麻酔剤のような揮発性液体を1つの容器から別の容器に移す際に含まれる動作を示している。図16および図17は、装置が、揮発性液体を移し替えるためにセットアップされる第1段階を示している。安全キャップ27が取り外された後、第1受器サブアッセンブリー50が、移し替えるべき液体を有する揮発性液体容器20に嵌め込まれ、第2受器サブアッセンブリーに差し込まれる。この段階で、スプリング21によって及ぼされる弾性付勢力によって、内部ピン17およびスプリング支持部材23が液体漏れしないように接触し、それによって、液体が装置内を通過することが妨げられる。
【0057】
図18〜図20は、容器29が第1受器サブアッセンブリー50とともに回転せしめられる第2段階を示している。この動作によって、内部ピン17が後ろ向きに押されてスプリングを圧縮し、受器(特に図示はしない)および第1受器サブアッセンブリー50間の流路Aが開く。
【0058】
図21〜図23は、容器29が第1受器サブアッセンブリー50とともに第2受器サブアッセンブリー内に押し込まれる第3段階を示している。この動作によって、第1受器サブアッセンブリー50および容器29間の流路Bが開き、液体が装置内を通過する。この動作シーケンスは、装置内に配置された閉鎖装置が、容器の回転運動によって次々と開き、それによって、揮発性液体または蒸気の大気中への不測の放出が防止されることを保証する。空のまたは一部の液体が残された容器の装置からの取り外しは、前の動作シーケンスを逆転させて実行することによって安全になされる。
【0059】
図33〜図37は、互いに対をなすはめ合い構成要素の変形例を伴っているが、図1〜図14に示された第1受器サブアッセンブリーのプラグ17、スプリング支持部材23、スプリング21および先端キャップ26に類似し、基本的にそれらと同じ機能をもつ構成要素を備えた「ローテート‐プッシュ」形式の装置の別の実施例を示している。
【0060】
図14に示された実施例では、ネジ溝が先端キャップ26に設けられるのに対し、図34においては、第2受器サブアッセンブリー30のネジ溝12と対をなすネジ溝20が、第1受器サブアッセンブリー本体19に設けられる。図14に示された実施例では、第1受器サブアッセンブリー30の内部ピン17が先端キャップ26内に配置されるのに対し、図34に示された実施例では、内部ピンは、図14の内部ピンと異なる形状を有し、かつ、先端キャップ26の一端に配置される。各構成要素の配置および相対的形状に関する上述のような、またそれ以外の差異は、個々の構成要素の機能を変更する。種々の変形例が実現可能であるが、それらの変形例はいずれも、基本的に、同じ主要な機能、すなわち、好ましいシーケンスにおいてバルブアッセンブリーを開閉する機能を備えている。
【0061】
図54〜図61は、「プッシュ‐プッシュ」形式の装置の1実施例を示している。
図54を参照して、本発明による揮発性液体の移し替え装置には、番号100が付されている。装置100は、第1受器サブアッセンブリー50と、第2受器サブアッセンブリー30とを備えている。
【0062】
図55を参照して、第2受器サブアッセンブリー30は、第2受器サブアッセンブリー本体1内に収容された、スプリング3と、ピン5と、ガスケット9と、ブッシュ11と、安全キャップ13とを備えている。動作配置において、第2受器サブアッセンブリー30の各構成要素は、第2受器サブアッセンブリー本体1とブッシュ11がネジ係合することによって、第2受器サブアッセンブリー本体1内に配置される。流路(特に番号を付さない)が、第2受器サブアッセンブリー30内に形成され、液体が第2受器サブアッセンブリー30内を通過する。動作配置において、ピン5およびガスケット9が、付勢力を及ぼされた状態で、第2受器サブアッセンブリー30に設けられた支持部に対して動かないように保持され、それによって、液体が第2受器サブアッセンブリー30内を通過することが妨げられる。ブッシュ11に取り外し可能に嵌め込まれた安全キャップ13は、不使用時に第2受器サブアッセンブリーの閉鎖装置が偶発的に開放されることを防止し、第2受器サブアッセンブリー30の各構成要素を保護する。第2受器サブアッセンブリー30は、吸入器(特に図示はしない)に嵌め込まれる。
【0063】
図56および図57を参照して、第1受器サブアッセンブリー50は、内部流路を有する第1受器サブアッセンブリー本体19を備えている。プラグ17、Oリング15a、15b、スプリング21、先端キャップ23および止め部材24が、第1受器サブアッセンブリー本体19の一方の開放端に嵌め込まれる。動作配置において、プラグ17および止め部材24が、付勢力を及ぼされた状態で、第1受器サブアッセンブリー50に設けられた支持部に対して動かないように保持され、それによって、液体が第1受器サブアッセンブリー50内を通過することが妨げられる。第1受器サブアッセンブリー本体19に取り外し可能に嵌め込まれた安全キャップ27は、第1受器サブアッセンブリー50の各構成要素を保護する。第1受器サブアッセンブリー50は、揮発性液体容器29に嵌め込まれる
【0064】
第1受器サブアッセンブリー本体19は、麻酔剤容器27に設けられた突起と対をなすスロット(特に番号は付さない)を備えていることによって、麻酔装置の特定の麻酔剤への使用を保証する。それによって、麻酔装置での使用が意図されたものと異なる麻酔剤が誤って使用されることが防止される。
【0065】
図58〜図61は、麻酔剤のような揮発性液体を容器から吸入器に移すことに含まれる動作ステップを示している。図58は、装置が、揮発性液体の移し替えのためにセットアップされる第1段階を示している。それぞれの安全キャップ(25、13)が取り外された後、第1受器サブアッセンブリー50が、移し替えるべき液体を有する揮発性液体容器27に嵌め込まれ、次いで、第2受器サブアッセンブリー30に差し込まれる。この段階で、スプリング3、21によって及ぼされる弾性付勢力によって、プラグ17およびピン5は、それぞれのシール弁座(特に番号を付さない)に対して液体漏れが生じないように接触し、それによって、液体が装置内を通過することが妨げられる。
【0066】
図59は、容器27が第1受器サブアッセンブリー50とともに(矢印29で示された方向に)さらに押され、ピン5を後ろ向きに押してスプリング3を圧縮する第2段階を示している。この動作によって、第2受器サブアッセンブリー30および第1受器サブアッセンブリー50間の流路Aが開く。
【0067】
図60および図61は、容器27が第1受器サブアッセンブリー50とともに(矢印31で示された方向に)さらに押される第3段階を示している。この動作によって、プラグ17が前方に押されてスプリング21を圧縮するとともに、先端キャップ26はブッシュ11に妨げられて動かない。こうして、第1受器サブアッセンブリー50および液体容器27間の流路Bが開き、液体が装置内を通過する。この動作シーケンスは、装置内に配置された閉鎖装置が、容器の回転運動によって次々と開き、それによって、揮発性液体または蒸気の大気中への不測の放出が防止されることを保証する。空のまたは一部の液体が残された容器の装置からの取り外しは、前の動作シーケンスを逆転させて実行することによって安全になされる。
【0068】
図62〜図67、図68〜図75、および図76〜図86は、互いに対をなすはめ合い構成要素の変形例を伴っているが、図56に示された第1受器サブアッセンブリーのプラグ17、スプリング支持部材23、スプリング21および先端キャップ26に類似し、基本的にそれらと同じ機能をもつ構成要素を備えた「プッシュ‐プッシュ」形式の装置の別の実施例を示している。
【0069】
図56において、第1受器サブアッセンブリー50のプラグ17およびプラグ支持部材23が、先端キャップ26の外側に配置され、先端キャップ26は、第2受器サブアッセンブリーのはめ合わせ構成要素に設けられたスロットと対をなす突起を備えている。これに対し、図63においては、スロットは第1受器サブアッセンブリー本体19に設けられている。各構成要素の配置および相対的形状に関する上述のような、またそれ以外の差異は、個々の構成要素の機能を変更する。種々の変形例が実現可能であるが、それらの変形例はいずれも、基本的に、同じ主要な機能、すなわち、好ましいシーケンスにおいてバルブアッセンブリーを開閉する機能を備えている。
【0070】
以上、本発明をいくつかの好ましい実施例を挙げて説明したが、本発明の構成は上記実施例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々の変形例を創作し得ることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0071】
1 第2受器サブアッセンブリー本体
3 スプリング
5 内部ピン
9 ガスケット
11 止めブッシュ
12 ネジ溝
13 安全キャップ
15 ガスケットシール
15a、15b Oリング
17 内部ピン(可動エレメント)
19 ハウジング部材(第1受器サブアッセンブリー本体)
20 ネジ溝
21 スプリングエレメント
22 スロット
22a 突起
23 環状の弁座(スプリング支持部材)
25 ガスケット
26 先端キャップ
27 安全キャップ
29 容器
30 第2受器サブアッセンブリー
50 第1受器サブアッセンブリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールエレメントの一連の開閉操作を通じて揮発性液体を移し替える機構を備えた、揮発性液体を容器から受器に移すための装置であって、
まず、前記受器端部のシールエレメントを開き、次いで、前記容器端部のシールエレメントを開くことによって、液体流路によって前記容器と前記受器とを接続し、そして前記容器端部のシールエレメントを閉じた後、前記受器端部のシールエレメントを閉じることによって前記液体流路を遮断するようになっており、
(a)前記受器端部のシールエレメントは、それぞれ受器端部シールエレメント本体(1)の内部に配置された、少なくとも1つのスプリング(3)と、内部ピン(5)と、ガスケット(9)と、止めブッシュ(11)とを備え、前記受器端部シールエレメント本体(1)と前記止めブッシュ(11)はネジ係合しており、
(b)前記容器端部のシールエレメントは、内部管路を形成する円筒状のハウジング部材(19)を備え、前記ハウジング部材(19)は、環状の弁座(23)と、それと対をなすシール弁座を備えた可動エレメント(17)と、前記可動エレメント(17)に付勢力を及ぼすスプリングエレメント(21)とを備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記容器(29)に接続される第1受器サブアッセンブリー(50)と、前記受器に接続される第2受器サブアッセンブリー(30)とを備え、前記第1受器サブアッセンブリー(50)および第2受器サブアッセンブリー(30)は、互いに対をなす構成要素と、選択的に相互に係合し得る可動シールエレメントとを備え、受器充填動作配置において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)の前記第2受器アッセンブリー(30)に対する相対運動によって、まず、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内の前記シールエレメントが開き、次いで、前記第1受器サブアッセンブリー(50)内の前記シールエレメントが開くことによって、前記容器と前記受器が液体流路によって接続され、受器非充填動作配置において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)の前記第2受器サブアッセンブリー(30)に対する前と逆向きの相対運動によって、まず、前記第1受器サブアッセンブリー(50)内の前記シールエレメントが閉じ、次いで、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内の前記シールエレメントが閉じることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)は、それぞれ、互いに対をなすスロット(22)および突起(22a)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
スプリング(3)によって付勢されたシール装置を備え、前記シール装置は、はめ合い面が液漏れしないようになっていることを特徴とする請求項2に記載の受器サブアッセンブリー。
【請求項5】
前記シール装置の一部が、前記内部ピン(5)に圧力を及ぼすことによって移動可能になっており、前記はめ合い面が離間することによって、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内を液体が通過することを特徴とする請求項2に記載のスプリング付勢されたシール装置。
【請求項6】
a.前記第2受器サブアッセンブリー(30)が前記受器にねじ込まれること、またはb.前記第1受器サブアッセンブリー(50)が前記容器(29)にねじ込まれること、またはa.とb.の両方であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項7】
a.前記第1受器サブアッセンブリー(50)は、内部流路を形成する円筒状ハウジング部材(19)を備え、前記ハウジング部材(19)は、環状の弁座(23)と、前記環状の弁座(23)と対をなすシール弁座を有する可動エレメント(17)と、前記可動エレメントに付勢力を及ぼすスプリングエレメント(21)とを備え、
b.前記第2受器サブアッセンブリーはハウジング(1)を備え、前記ハウジング(1)は、環状の弁座と、前記環状の弁座と対をなす弁座を有する内部ピン(5)と、止めブッシュ(11)と、前記可動エレメントに付勢力を及ぼすスプリング(3)とを備え、
c.前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)はそれぞれ互いに対をなすスロット(22)および突起(22a)を備え、
d.前記第1受器アッセンブリーは、スプリング(3)によって付勢されたシール装置を備え、前記シール装置のはめ合い面は液漏れしないようになっており、
e.前記スプリング付勢されたシール装置の一部は、前記内部ピン(5)に圧力が及ぼされることによって移動可能になっており、前記はめ合い面が離間することによって、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内を液体が通過し、
f.(i)前記第2受器サブアッセンブリー(30)が前記受器にねじ込まれ、または(ii)前記第1受器サブアッセンブリー(50)が前記容器(29)にねじ込まれ、または(i)と(ii)の両方であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記受器および前記第2受器サブアッセンブリー(30)は、それぞれ、互いに対をなす内側ネジ溝(12)および外側ネジ溝(20)を備えていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記受器充填動作配置における前記相対運動は、前記容器の縦軸のまわりの回転運動、およびそれと同時に生じる前記容器の前記受器に向かう軸方向運動からなり、前記相対運動は、前記シールエレメントを閉じて前記容器から前記受器への液体流路を遮断する1方向の運動と、前記シールエレメントを開いて前記容器から前記受器への前記液体流路を接続する逆方向の運動からなっていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記受器充填動作配置における前記相対運動は、前記容器の縦軸のまわりの回転運動、およびそれに続く前記容器の前記受器に向う軸方向運動からなり、前記相対運動は、前記シールエレメントを開いて前記容器から前記受器への流体流路を接続する1方向の運動と、前記シールエレメントを閉じて前記容器から前記受器への流体流路を遮断する逆方向の運動からなり、前記第2受器サブアッセンブリーは、後ろ向きにスライドしまたは逆向きに回転する可動構成要素を備えていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項11】
揮発性液体を容器から受器へ移すための方法であって、
(a)前記容器に接続される第1受器サブアッセンブリー(50)を準備し、
前記第1受器サブアッセンブリー(50)が、
内部液体流路を有する第1受器サブアッセンブリー本体(19)と、
前記第1受器サブアッセンブリー本体(19)の一方の開放端に嵌め込まれた、内部ピン(17)およびガスケットシール(15)と、
前記受器サブアッセンブリー本体の他方の開放端内に組立てられたスプリング支持部材(23)およびガスケット(25)と、を備えるようにし、
(b)前記受器に接続される第2受器サブアッセンブリー(30)を準備し、
前記第2受器サブアッセンブリー(30)がシールエレメントを備え、前記シールエレメントが、第1受器サブアッセンブリー本体(1)内に配置された、スプリング(3)、内部ピン(5)、ガスケット(9)および止めブッシュ(11)を備えるとともに、前記第1受器サブアッセンブリー本体(1)と前記止めブッシュ(11)が互いにネジ係合するようにし、
(c)第1段階において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)を、移し替えるべき液体を有する容器(29)に嵌め込んだ後、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内に差し込むことによって、揮発性液体を移し替える装置を組み立て、
(d)第2段階において、前記容器(29)を前記第1受器サブアッセンブリー(50)とともに回転させて、順次、前記第2受器サブアッセンブリー(30)の前記内部ピン(5)を回転させて前記受器サブアッセンブリー本体(1)の内側ネジ溝にねじ込み、前記スプリング(3)を圧縮して前記第2受器サブアッセンブリー(30)の流路(A)を開き、
(e)第3段階において、前記容器(29)を前記第1受器サブアッセンブリー(50)とともにさらに回転させて、順次、前記第2受器サブアッセンブリー(30)の前記内部ピン(5)を回転させ、この回転の間に、前記内部ピン(17)を前記止めブッシュ(11)によって静止させた状態で、第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)間の流路(B)を開き、液体が前記装置内を通過するようにし、
(f)前記第1〜第3段階の動作を逆転させて実行することによって、空のまたは液体が一部残った前記容器(29)を前記装置から取り外す、ことを特徴とする方法。
【請求項12】
揮発性液体を容器から受器に移すための方法であって、
(a)前記容器(29)に接続される第1受器サブアッセンブリー(50)を準備し、
前記第1受器サブアッセンブリー(50)が、
内部流体流路を有する第1受器サブアッセンブリー本体(19)と、
前記第1受器サブアッセンブリー本体(19)の一方の開放端に嵌め込まれた、内部ピン(17)およびガスケットシール(15)と、
前記第1受器サブアッセンブリー本体(19)の他方の開放端内に組立てられたスプリング支持部材(23)およびガスケット(25)と、を備えるとともに、動作配置において、前記内部ピン(17)および前記ガスケットシール(15)が、前記スプリング(21)によって付勢された状態で前記スプリング支持部材(23)に対して保持されることによって、液体が前記第1受器サブアッセンブリー(50)を通過しないようにし、
(b)前記受器に接続される第2受器サブアッセンブリー(30)を準備し、
前記第2受器サブアッセンブリー(30)がシールエレメントを備え、前記シールエレメントが、第2受器サブアッセンブリー本体(1)内に配置された、スプリング(3)、内部ピン(5)、ガスケット(9)および止めブッシュ(11)を備えるとともに、前記第2受器サブアッセンブリー本体(1)と前記止めブッシュ(11)がネジ係合するようにし、
(c)第1段階において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)を移し替えるべき液体を有する容器(29)に嵌め込んだ後、前記第2受器サブアッセンブリー(30)内に差し込むことによって、揮発性液体を移し替える装置を組み立て、
(d)第2段階において、前記容器(29)を前記第1受器サブアッセンブリー(50)とともに回転させ、順次、前記第1受器サブアッセンブリー(50)の前記内部ピン(17)を後ろ向きに押すことによって前記スプリング(21)を圧縮し、前記第2受器サブアッセンブリー(30)および前記受器間の流路(A)を開き、
(e)第3段階において、前記容器(29)を前記第1受器サブアッセンブリー(50)とともに前記第2受器サブアッセンブリー(30)内に押し込み、前記内部ピン(17)を後ろ向きに押すことによって前記スプリング(21)を圧縮し、前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)間の流路(B)を開いて、液体が前記装置内を通過するようにし、
(f)前記第1〜第3段階の動作を逆転させて実行することによって、空のまたは液体が一部残った前記容器(29)を前記装置から取り外す、ことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記受器充填動作配置における前記相対運動が、前記容器の前記受器に向う軸方向運動と、それに続く、逆向きの前記軸方向運動からなり、前記容器の前記受器に向う前記軸方向運動によって前記シールエレメントが開かれて、前記容器から前記受器への前記液体流路が接続される一方、前記逆向きの軸方向運動によって前記シールエレメントが閉じられて、前記容器から前記受器への前記液体流路が遮断され、前記第2受器サブアッセンブリーは、後退すべくスライドしまたは回転する可動構成要素を備えていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記第2受器サブアッセンブリー(30)はそれぞれ互いに対をなす突起および開口を備えていることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記受器充填動作配置において、前記突起が、スライド運動して前記開口内に進入することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
揮発性液体を容器から受器に移すための方法であって、
(a)前記容器(29)に接続される第1受器サブアッセンブリー(50)を準備し、
前記第1受器サブアッセンブリー(50)が、
内部流路を有する第1受器サブアッセンブリー本体(19)と、
前記第1受器サブアッセンブリー本体(19)の一方の開放端に嵌め込まれた、プラグ(17)、Oリング(15a、15b)、スプリング(21)、先端キャップおよび保持具(24)を備えるようにし、
(b)前記受器に接続される第2受器サブアッセンブリー(30)を準備し、前記第2受器サブアッセンブリー(30)がシールエレメントを備え、前記シールエレメントが、第2受器サブアッセンブリー本体(1)の内部に配置された、スプリング(3)、内部ピン(5)、ガスケット(9)および止めブッシュ(11)を備えるとともに、前記第2受器サブアッセンブリー本体(1)および前記止めブッシュ(11)がネジ係合するようにし、
(c)第1段階において、前記第1受器サブアッセンブリー(50)を、移し替えるべき液体を有する容器(29)に嵌め込んだ後、前記第2受器サブアッセンブリー(30)の内部に差し込むことによって、揮発性液体を移し替える装置を組み立て、
(d)第2段階において、前記容器(29)を前記第1受器サブアッセンブリー(50)とともにさらに押し込み、前記内部ピン(5)を後方に押すことによって前記スプリング(3)を圧縮し、それによって、前記第2受器サブアッセンブリー(30)および前記第1受器サブアッセンブリー(50)間の流路(A)を開き、
(e)第3段階において、前記容器(29)を前記第1受器サブアッセンブリー(50)とともにさらに押し込み、前記プラグ(17)を前方に押すことによって前記スプリング(21)を圧縮し、前記止めブッシュ(11)によって前記先端キャップ(23)を静止させた状態で、前記第1受器サブアッセンブリー(50)および前記容器(29)間の流路(B)を開き、液体が前記装置内を通過するようにし、
(f)前記第1〜第3段階の動作を逆転させて実行することによって、空のまたは液体が一部残った前記容器(29)を前記装置から取り外す、ことを特徴とする方法。
【請求項17】
ここに添付図面を参照して記載された、揮発性液体を容器から受器に移すための方法および装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8−9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate

【図57】
image rotate

【図58】
image rotate

【図59】
image rotate

【図60】
image rotate

【図61】
image rotate

【図62】
image rotate

【図63】
image rotate

【図64】
image rotate

【図65】
image rotate

【図66】
image rotate

【図67】
image rotate

【図68】
image rotate

【図69】
image rotate

【図70】
image rotate

【図71】
image rotate

【図72】
image rotate

【図73】
image rotate

【図74】
image rotate

【図75】
image rotate

【図76】
image rotate

【図77】
image rotate

【図78】
image rotate

【図79】
image rotate

【図80】
image rotate

【図81】
image rotate

【図82】
image rotate

【図83】
image rotate

【図84】
image rotate

【図85】
image rotate

【図86】
image rotate


【公表番号】特表2012−521335(P2012−521335A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501506(P2012−501506)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【国際出願番号】PCT/IN2010/000175
【国際公開番号】WO2010/109488
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(510012474)ピラマル ヘルスケア リミテッド (4)
【Fターム(参考)】