説明

搬送システム

【課題】不具合が発生している搬送先の代替保管場所を決定する。
【解決手段】搬送車101と、搬送情報に基づき搬送車101を制御する制御装置102とを有し、制御装置102は、搬送した時間を示す実績時間情報と搬送情報とが関連づけられた情報である搬送実績情報を蓄積する蓄積部121と、荷物を受け取ることができない搬送先を示す不可情報を取得する不可情報取得部122と、不可情報に対応する搬送情報を特定する情報特定部123と、不可情報に対応する搬送実績情報を抽出し、抽出された実績時間情報に基づき搬送実績情報を順位付けする順位作成部124と、順位に従い決定される一つの搬送実績情報に含まれる起点情報を終点情報とする代替情報を作成する代替情報作成部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は複数の装置の間で荷物を搬送する搬送車を備える搬送システムに関し、特に荷物の搬送元、および、搬送先となる複数の処理装置や保管装置を対象とする荷物の搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送車を用いて荷物を所定の保管装置から処理装置に搬送したり、処理が終了した荷物などを自動倉庫などの保管装置に搬送する搬送システムが知られている。このような搬送システムは、搬送元と搬送先とを示す搬送情報(いわゆるフロムトゥー情報)を含む情報を上位のコンピュータなどから受信する制御装置を有し、当該制御装置は、前記搬送情報を所定の搬送車に送出して搬送車の制御を行っている。
【0003】
このような搬送システムにおいて、搬送情報に示される搬送先の自動倉庫が既に満杯となっている場合や、搬送先の処理装置に何らかの不具合が発生している場合などの事情により、搬送情報通り荷物を搬送できないことがある。この場合、搬送情報に含まれる搬送先以外の受け入れ可能な自動倉庫や処理装置などの代替搬送先を見つけ出し、搬送情報を変更する必要が生じる。
【0004】
一般的に代替搬送先としては、荷物の受け入れが不可となった搬送先と距離の近い搬送先が選定される場合が多いが、特許文献1に記載の技術は、さらに、荷物の属性によって代替搬送先を決定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−285906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、半導体素子製造工場や液晶ディスプレイ製造工場などに設置される搬送システムなどは、大量の処理装置や大量の保管装置が搬送元や搬送先となるため、単に不具合の発生している搬送先と距離的に近いという条件や、単に荷物の属性だけでコンピュータなどにより代替搬送先を自動的に決定すると、搬送システム全体の搬送効率が低下する場合がある。従って、大規模な搬送システムにおいては、不具合が発生した場合に代替搬送先となる装置を作業者が装置のレイアウトや搬送経路が記載されるマップに基づき人手で登録するということが行われている。
【0007】
本願発明は、上記事例に鑑みなされたものであり、作業者が代替搬送先を人出で登録するような作業を廃止してヒューマンエラーの発生を抑制し、かつ、搬送効率の低下を抑制することのできる代替搬送先を自動的に決定する搬送システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる搬送システムは、複数箇所に配置される搬送元と搬送先に対し搬送元から搬送先まで荷物を搬送する搬送車と、搬送元を示す起点情報と搬送先を示す終点情報とを含む搬送情報に基づき前記搬送車を制御する制御装置とを有する搬送システムであって、前記制御装置は、搬送情報に基づき前記搬送車が搬送元から搬送先まで荷物を搬送した時間を示す実績時間情報と、前記搬送情報とが関連づけられた情報である搬送実績情報を蓄積する蓄積部と、荷物を受け取ることができない搬送先を示す終点情報を含む不可情報を取得する不可情報取得部と、取得された不可情報に含まれる終点情報を含む搬送情報を特定する情報特定部と、取得された不可情報に含まれる終点情報を含む搬送実績情報を前記蓄積部から抽出し、抽出された実績時間情報に基づき搬送実績情報を順位付けする順位作成部と、前記順位作成部により順位付けされた搬送実績情報から順位に従い決定される一つの搬送実績情報に含まれる起点情報を前記情報特定部により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替の搬送情報である代替情報を作成する代替情報作成部と、前記代替情報作成部により作成された代替情報を前記搬送車に送出する搬送情報送出部とを備えることを特徴とする。
【0009】
これによれば、マップなどに基づいて作業者が代替搬送先を決定するような作業を必要とすることなく、搬送先に不具合が発生した場合に搬送実績から適切と考えられる代替搬送先を決定し、新しい代替情報に基づいて搬送車を制御することができる。
【0010】
従って、搬送先に不具合が発生した場合でも、搬送効率の低下を抑制することができる搬送システムとすることが可能となる。
【0011】
前記制御装置はさらに、新しい搬送実績情報を取得し、当該搬送実績情報で前記蓄積部を更新する実績情報取得部を備え、前記代替情報作成部は、更新後の前記蓄積部に蓄積される搬送実績情報に基づき代替情報を作成してもよい。
【0012】
これによれば、装置レイアウトの変更等により実績時間情報が変化する場合などに動的に対応することができ、決定時点において適切と考えられる代替情報を作成することができる。
【0013】
また、前記代替情報作成部は、順位に従い決定した搬送実績情報に含まれる起点情報が示す搬送元と、取得された不可情報に含まれる終点情報が示す搬送先とが一致する場合、次の順位の搬送実績情報に含まれる起点情報を前記情報特定部により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替情報を作成してもよい。
【0014】
これによれば、代替情報に基づき荷物を搬送した結果、代替搬送先である装置が荷物を受け入れることができないなどの不具合を回避し、搬送システムの搬送効率の低下を抑制することが可能となる。
【0015】
なお、前記搬送システムが備える各処理部が行う処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを実施することも本願発明の実施に該当する。無論、そのプログラムが記録された記録媒体を実施することも本願発明の実施に該当する。
【発明の効果】
【0016】
本願発明によれば、人手による登録作業を廃止してヒューマンエラーの発生を抑止し、自動的に作成される代替情報により搬送先の装置に不具合が発生している場合の搬送システムの搬送効率の低下を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、搬送システムを模式的に示す図である。
【図2】図2は、搬送システムの機能構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、順位作成部により順位付けされた搬送実績情報順位を示す図である。
【図4】図4は、蓄積部に蓄積される搬送実績情報の蓄積処理、および、更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、代替情報を作成し搬送車に送信する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本願発明に係る搬送システムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る搬送システムの一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。
【0019】
図1は、搬送システムを模式的に示す図である。
【0020】
図2は、搬送システムの機能構成を示すブロック図である。
【0021】
これらの図に示すように、搬送システム100は、処理装置201〜216や保管装置221〜228が設置される建屋内に設置されており、各処理装置201〜216や各保管装置221〜228が荷物(図示せず)の搬送元、および、搬送先に対応している。また、搬送システム100は、搬送元から搬送先まで荷物を搬送する搬送車101を複数台備え、荷物を搬送元から搬送先へ搬送させる情報である搬送情報を送信し、搬送車101を制御する制御装置102を備えている。
【0022】
搬送車101は、制御装置102から受け取った搬送情報に基づき自律的に荷物を搬送する台車である。具体的に搬送車101は、搬送情報に含まれる起点情報が示す搬送元まで走行し、搬送元に対応する位置に配置される処理装置201〜216や保管装置221〜228等の一つから荷物を受け取る。そして、終点情報が示す搬送先まで荷物を搭載して走行し、搬送先に対応する位置に配置される処理装置201〜216や保管装置221〜228等の一つに荷物を受け渡す。
【0023】
本実施の形態の場合、搬送車101は、軌道111に沿って一方通行で走行するものとなっている。
【0024】
なお、搬送車101は、レールのような物理的な軌条に沿って走行するものでも、電波や磁気、光などを発する基準点に基づき形成される軌道に沿って走行するものでもよく、特にその種類は限定されない。
【0025】
制御装置102は、上位のホストコンピュータ300などから送信される搬送情報に基づき搬送システム100が備える複数台の搬送車101の運行や荷物の搬送を制御する装置であり、蓄積部121と、不可情報取得部122と、情報特定部123と、順位作成部124と、代替情報作成部125と、搬送情報送出部126と、搬送情報取得部128とを備える。
【0026】
また制御装置102は、さらに好ましい態様として、実績情報取得部127を備える。なお、図2には実績情報取得部127も含めて記載されている。
【0027】
蓄積部121は、ホストコンピュータ300から送信される搬送情報に基づき搬送車101が搬送元から搬送先まで荷物を搬送した時間を示す実績時間情報と、前記搬送情報とが関連づけられた情報である搬送実績情報を蓄積する処理部である。
【0028】
なお、蓄積部121には、搬送車101が搬送元から搬送先まで荷物を実際に搬送した時間を示す実績時間情報ばかりでなく、シミュレーションなどにより得られた実績時間情報と搬送情報とを関連づけた搬送実績情報を蓄積してもかまわない。
【0029】
不可情報取得部122は、荷物を受け取ることができない搬送先を示す終点情報を不可情報として取得する処理部である。具体的には、処理装置201〜216や保管装置221〜228等がエラー情報を発信していたり、メンテナンスなどにより処理装置201〜216や保管装置221〜228等が停止していたりする状態をホストコンピュータ300が把握し、ホストコンピュータ300が不具合の発生した装置に対応する終点情報を含む不可情報を作成して制御装置102に送信し、不可情報取得部122は、当該不可情報を取得する。
【0030】
例えば、処理装置209が停止している場合、ホストコンピュータ300は、処理装置209に対応する終点情報を不可情報に含めて送信し、不可情報取得部122は、当該不可情報を取得する。
【0031】
情報特定部123は、搬送情報取得部128が取得した搬送情報の中から不可情報取得部122が取得した不可情報に含まれる終点情報を含む搬送情報を特定する処理部である。情報特定部123は、既に搬送車101に送信した搬送情報、および、未だ搬送車101に送信していない搬送情報から、既に終了した搬送処理に対応する搬送情報を除外した搬送情報から不可情報に含まれる終点情報を含んだ搬送情報を特定する。
【0032】
例えば、処理装置209が停止している場合、情報特定部123は、処理装置209に対応する終点情報を含んだ搬送情報(例えば、処理装置204→処理装置209、保管装置224→処理装置209など)を特定する。
【0033】
順位作成部124は、不可情報に含まれる終点情報を含む搬送実績情報を蓄積部121から抽出し、抽出された実績時間情報に基づき搬送実績情報を順位付けする処理部である。例えば、実績時間情報が示す時間が短いほど高い順位を付与する処理が挙示できる。
【0034】
さらに、本実施の形態の場合、順位作成部124は、処理装置201〜216に対応する起点情報を含む搬送実績情報を順位付けする搬送実績情報から除外している。これは、保管装置221〜228を荷物の一時退避装置として利用するためである。
【0035】
図3は、順位作成部により順位付けされた搬送実績情報順位を示す図である。
【0036】
同図に示すように、順位作成部124は、蓄積部121から終点情報が不具合の発生している処理装置209に対応し、起点情報が保管装置221〜228のいずれかに対応する搬送実績情報を抽出し、実績時間情報に基づき搬送実績情報の順位付けを行う(同図では昇順に並べて記載している)。
【0037】
以上により、搬送経路長や処理装置201〜216と保管装置221〜228との間の物理的距離ではなく、不具合の発生した装置から時間的に近い(搬送時間が短い)順に保管装置221〜228を順位付けすることができる。
【0038】
代替情報作成部125は、順位作成部124により順位付けされた搬送実績情報から順位に従い決定される一つの搬送実績情報に含まれる起点情報を情報特定部123により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替の搬送情報である代替情報を作成する処理部である。
【0039】
具体的に例えば、順位の高い搬送実績情報である“保管装置225→処理装置209:30秒”を採用し、特定される搬送情報が“処理装置204→処理装置209”である場合、代替情報作成部125が作成する代替情報は“処理装置204→保管装置225”となる。
【0040】
なお、代替情報作成部125は、決定された搬送実績情報に含まれる起点情報が示す搬送元と、不可情報取得部122で取得された終点情報が示す搬送先とが一致する場合、次の順位の搬送実績情報に含まれる起点情報を情報特定部123により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替情報を作成してもよい。
【0041】
具体的に例えば、代替情報作成部125は、不可情報に保管装置225に対応する終点情報が含まれている場合、順位の高い搬送実績情報である“保管装置225→処理装置209:30秒”の次の順位の発送実績情報である“保管装置226→処理装置209:45秒”を採用し、特定される搬送情報が“処理装置204→処理装置209”である場合、代替情報を“処理装置204→保管装置226”とすることが好ましい。
【0042】
これにより、代替情報に基づき荷物を搬送する搬送車101が搬送先で荷物を搬出できない事態の発生を回避することが可能となる。
【0043】
搬送情報送出部126は、代替情報作成部125により作成された代替情報を搬送情報として搬送車101に送出する処理部である。
【0044】
実績情報取得部127は、必ずしも必須の構成要素ではないが、新しい搬送実績情報を搬送車101などから取得し、当該搬送実績情報で蓄積部121を動的に更新する処理部である。ここで、更新とは、新しい搬送実績情報を蓄積部121に蓄積し、所定の時刻以前に蓄積した搬送実績情報を蓄積部121から消去する処理などを示している。
【0045】
次に、搬送システム100の処理の流れを説明する。
【0046】
図4は、蓄積部に蓄積される搬送実績情報の蓄積処理、および、更新処理の流れを示すフローチャートである。
【0047】
実績情報取得部127は、搬送車101が処理装置201〜216や保管装置221〜228のいずれか一つから荷物を受け取った際の時刻と荷物を受け取った位置を示す情報である起点情報とを取得する(S101)。
【0048】
次に、実績情報取得部127は、搬送車101が処理装置201〜216や保管装置221〜228のいずれか一つへ荷物を受け渡した際の時刻と荷物を受け渡した位置を示す情報である終点情報とを取得する(S104)。
【0049】
次に、実績情報取得部127は、取得した起点情報、終点情報、および、二つの時刻から搬送実績情報を作成する(S107)。
【0050】
次に、実績情報取得部127は、現在時刻よりも所定の時間遡った時刻以前に蓄積された搬送実績情報が蓄積部121にあるか否かを判定し(S110)、あった場合は該当する搬送実績情報を削除する(S113)。
【0051】
図5は、代替情報を作成し搬送車に送信する処理の流れを示すフローチャートである。
【0052】
まず、搬送情報取得部128は、ホストコンピュータ300から搬送情報を取得する(S201)。
【0053】
不可情報取得部122が、不可情報を取得していない場合(S204:N)には取得した搬送情報を搬送車101に送信する(S2)。
【0054】
不可情報取得部122が、不可情報を取得している場合(S204:Y)、情報特定部123は、不可情報取得部122が取得した不可情報から終点情報を抽出し、搬送情報取得部128が取得した搬送情報の中から抽出された終点情報を含む搬送情報を特定する(S207)。
【0055】
前記搬送情報の特定(S207)と並行して、順位作成部124が、不可情報取得部122が取得した不可情報から終点情報を抽出し、当該終点情報に基づき蓄積部121に蓄積される搬送実績情報を検索し、検索結果に対し実績時間情報に基づき搬送実績情報を順位付けする(S210)。
【0056】
なお、図5において搬送情報特定(S207)と、搬送実績情報順位付け(S210)の順序は入れ替わってもよい。
【0057】
次に、代替情報作成部125が、順位付けされた搬送実績情報から最も順位の高い搬送実績情報を採用し、当該搬送実績情報に含まれる起点情報を情報特定部123により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替の搬送情報である代替情報を作成する(S213)。
【0058】
なお、採用される搬送実績情報に含まれる起点情報が示す処理装置201〜216や保管装置221〜228と、不可情報に含まれる終点情報が示す処理装置201〜216や保管装置221〜228とが一致する場合、代替情報作成部125は、順位付けされた搬送実績情報から次の順位の搬送実績情報を採用する。
【0059】
搬送情報送出部126は、作成された代替情報を搬送情報として搬送車101に送信する(S216)。
【0060】
なお、搬送情報送出部126が、不可情報に含まれる終点情報を含む搬送情報に基づく処理をキャンセルするための情報であるキャンセル情報を搬送車101に送信してもかまわない。
【0061】
以上の実施の形態に示す搬送システム100によれば、ホストコンピュータ300からの情報に基づき、不具合の発生などで停止している処理装置201〜216や保管装置221〜228に代わる保管装置221〜228を自動的に決定することができる。しかも決定される保管装置221〜228は、停止している装置が再開した場合に当該再開した装置への荷物の搬送を効率よく行うことができる装置となっている。
【0062】
さらに、搬送実績情報を更新するため、搬送システム100のレイアウト変更などに動的に対応することができ、装置再開時において効率の良い保管装置221〜228に荷物を一時的に保管することが可能となる。
【0063】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素(例えば実績情報取得部127)のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0064】
また、保管装置は、スタッカークレーン等を備え、自らが荷物の配置や搬出入を行うことができる自動倉庫や、搬送車が直接荷の積み下ろしを行い、自らは単に荷物を保持する仮置き棚なども含んでいる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本願発明は、半導体デバイス製造工場やディスプレイ製造工場など、荷物に対して処理をする処理装置や荷物を保管する保管装置などを多く備える工場などに利用可能である。
【符号の説明】
【0066】
100 搬送システム
101 搬送車
102 制御装置
111 軌道
121 蓄積部
122 不可情報取得部
123 情報特定部
124 順位作成部
125 代替情報作成部
126 搬送情報送出部
127 実績情報取得部
128 搬送情報取得部
209−216 処理装置
221−228 保管装置
300 ホストコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数箇所に配置される搬送元と搬送先に対し搬送元から搬送先まで荷物を搬送する搬送車と、搬送元を示す起点情報と搬送先を示す終点情報とを含む搬送情報に基づき前記搬送車を制御する制御装置とを有する搬送システムであって、
前記制御装置は、
搬送情報に基づき前記搬送車が搬送元から搬送先まで荷物を搬送した時間を示す実績時間情報と、前記搬送情報とが関連づけられた情報である搬送実績情報を蓄積する蓄積部と、
荷物を受け取ることができない搬送先を示す終点情報を含む不可情報を取得する不可情報取得部と、
取得された不可情報に含まれる終点情報を含む搬送情報を特定する情報特定部と、
取得された不可情報に含まれる終点情報を含む搬送実績情報を前記蓄積部から抽出し、抽出された実績時間情報に基づき搬送実績情報を順位付けする順位作成部と、
前記順位作成部により順位付けされた搬送実績情報から順位に従い決定される一つの搬送実績情報に含まれる起点情報を前記情報特定部により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替の搬送情報である代替情報を作成する代替情報作成部と、
前記代替情報作成部により作成された代替情報を前記搬送車に送出する搬送情報送出部とを備える
搬送システム。
【請求項2】
前記制御装置はさらに、
新しい搬送実績情報を取得し、当該搬送実績情報で前記蓄積部を更新する実績情報取得部を備え、
前記代替情報作成部は、更新後の前記蓄積部に蓄積される搬送実績情報に基づき代替情報を作成する
請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記代替情報作成部は、順位に従い決定した搬送実績情報に含まれる起点情報が示す搬送元と、取得された不可情報に含まれる終点情報が示す搬送先とが一致する場合、次の順位の搬送実績情報に含まれる起点情報を前記情報特定部により特定された搬送情報に含まれる終点情報と置き換えて代替情報を作成する
請求項1に記載の搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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