説明

搬送ロボット及び真空装置

【課題】複数の搬送機構を有する搬送ロボットにおいて、スループットを向上させるとともに、搬送ロボット及びこれを配置する真空装置の高さを低く抑える技術を提供する。
【解決手段】回転軸Oを中心として同心状に配置され水平面内でそれぞれ独立して回転可能に設けられた第1〜3の駆動軸11〜13と、第1の駆動軸11によって駆動されて伸縮する上側搬送機構1Aと、上側搬送機構1Aに対して下方に配置されるとともに、第2の駆動軸12によって駆動されて伸縮する左下側搬送機構2Lと、上側搬送機構1Aに対して下方で左下側搬送機構2Lと同じ高さ位置に配置されるとともに、第3の駆動軸13によって駆動されて伸縮する右下側搬送機構2Rとを備える。左下側搬送機構2Lと、右下側搬送機構2Rとが、第1〜第3の駆動軸11〜13を挟んで基板搬送方向Pの両側に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば基板等の搬送物を搬送する搬送装置に関し、特に、半導体製造装置等における真空装置に好適な搬送ロボットの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の搬送ロボットとしては、スループットを向上させるため、基板載置部をそれぞれ有する二つの搬送機構を設けたものが知られている。
しかし、搬送機構を二つ設ける場合には、搬送機構同士の接触を避けるために搬送機構を上下に配置する必要があり、その結果、搬送ロボットを配置する真空装置の高さが高くなるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、複数の搬送機構を有する搬送ロボットにおいて、スループットを向上させるとともに、搬送ロボット及びこれを配置する真空装置の高さを低く抑える技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するためになされた本発明は、所定の回転軸を中心として同心状に配置され水平面内でそれぞれ独立して回転可能に設けられたアーム伸縮用の第1、第2及び第3の駆動軸と、前記第1の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第1の搬送部を搬送物搬送方向に沿って搬送する第1の搬送機構と、前記第1の搬送機構に対して異なる高さ位置に配置されるとともに、前記第2の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第2の搬送部を前記搬送物搬送方向に沿って搬送する第2の搬送機構と、前記第1の搬送機構に対して異なる高さ位置で前記第2の搬送機構と同じ側に配置されるとともに、前記第3の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第3の搬送部を前記搬送物搬送方向に沿って搬送する第3の搬送機構とを備え、前記第2の搬送機構と、前記第3の搬送機構とが、前記第1〜第3の駆動軸を挟んで前記搬送物搬送方向の両側に配置されている搬送ロボットである。
本発明では、前記第2及び第3の搬送機構が、同じ高さ位置に配置されている場合にも効果的である。
本発明では、前記第2及び第3の搬送機構が、前記第1の搬送機構の下方に配置されている場合にも効果的である。
本発明では、前記第1〜第3の駆動軸と同心状に配置された旋回用の補助駆動軸を有し、前記第1〜第3の駆動軸及び当該補助駆動軸の回転によって旋回するように構成されている場合にも効果的である。
本発明では、前記第1の搬送機構は、前記第2及び第3の搬送機構の上側に配置された上側搬送機構であって、前記第1の駆動軸に固定された上側駆動アームと、前記補助駆動軸に固定された上側補助駆動アームと、前記上側駆動アーム及び前記上側補助駆動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第1の上側従動アーム及び第2の上側従動アームとからなる第1の上側平行クランク機構と、前記第2の上側従動アームと、当該第2の上側従動アームの両端部においてそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第3の上側従動アーム及び第4の上側従動アームと、当該第3の上側従動アーム及び第4の上側従動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第5の上側従動アームと、前記第5の従動アームの先端部に取り付けられた上側搬送部とを有する第2の上側平行クランク機構とを備え、前記第2の搬送機構は、前記第1〜第3の駆動軸及び前記補助駆動軸に対して前記搬送物搬送方向の左下側に配置された左下側搬送機構であって、前記第2の駆動軸に固定された左下側駆動アームと、前記補助駆動軸に固定された左下側補助駆動アームと、前記左下側駆動アーム及び前記左下側補助駆動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第1の左下側従動アーム及び第2の左下側従動アームとからなる第1の左下側平行クランク機構と、前記第2の左下側従動アームと、当該第2の左下側従動アームの両端部においてそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第3の左下側従動アーム及び第4の左下側従動アームと、当該第3の左下側従動アーム及び第4の左下側従動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第5の左下側従動アームと、前記第5の左下側従動アームの先端部に取り付けられた左下側搬送部とを有する第2の左下側平行クランク機構と、前記第3の搬送機構は、前記第1〜第3の駆動軸及び前記補助駆動軸に対して前記搬送物搬送方向の右下側に配置された右下側搬送機構であって、前記第2の駆動軸に固定された右下側駆動アームと、前記補助駆動軸に固定された右下側補助駆動アームと、前記右下側駆動アーム及び前記右下側補助駆動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第1の右下側従動アーム及び第2の右下側従動アームとからなる第1の右下側平行クランク機構と、前記第2の右下側従動アームと、当該第2の右下側従動アームの両端部においてそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第3の右下側従動アーム及び第4の右下側従動アームと、当該第3の右下側従動アーム及び第4の右下側従動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第5の右下側従動アームと、前記第5の右下側従動アームの先端部に取り付けられた右下側搬送部とを有する第2の右下側平行クランク機構とを備えた場合にも効果的である。
本発明では、前記第1の搬送部が、二つの載置部を有している場合にも効果的である。
また、本発明は、真空槽と、前記真空槽内に設けられた前記のいずれかの搬送ロボットとを有する真空装置である。
【0005】
本発明の場合、所定の回転軸を中心として同心状に配置され水平面内でそれぞれ独立して回転可能に設けられたアーム伸縮用の第1、第2及び第3の駆動軸と、第1の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第1の搬送部を搬送物搬送方向に沿って搬送する第1の搬送機構と、第1の搬送機構に対して異なる高さ位置に配置されるとともに、第2の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第2の搬送部を搬送物搬送方向に沿って搬送する第2の搬送機構と、第1の搬送機構に対して異なる高さ位置で第2の搬送機構と同じ側に配置されるとともに、第3の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第3の搬送部を搬送物搬送方向に沿って搬送する第3の搬送機構とを備えるとともに、第2の搬送機構と、第3の搬送機構とが、第1〜第3の駆動軸を挟んで搬送物搬送方向の両側に配置され、第1〜第3の駆動軸は同心状に配置され水平面内でそれぞれ独立して回転可能に設けられていることから、第1〜第3の搬送機構を互いに接触させることなく同時に伸縮させることができる。
その結果、本発明によれば、複数の搬送物を同時に搬送することによりスループットを向上させるとともに、2組の搬送機構を上下方向に配置することによって搬送ロボット及びこれを配置する真空装置の高さを低く抑えることができる。
さらに、本発明によれば、第1〜第3の搬送機構を独立して伸縮動作させることができるので、搬送ロボットを配置する真空装置の大きさを小さくすることができるとともに、搬送機構同士間の振動を抑えることができ、これにより精確な搬送物の搬送を行うことができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数の搬送機構を有する搬送ロボットにおいて、スループットを向上させるとともに、搬送ロボット及びこれを配置する真空装置の高さ及び大きさを低く抑える技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】(a):本発明に係る搬送ロボットの実施の形態の構成を示す平面図(b):同搬送ロボットの構成を示す正面図
【図2】同搬送ロボットの上側搬送機構を示す平面図
【図3】同搬送ロボットの下側搬送機構を示す平面図
【図4】同搬送ロボットの上側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その1)
【図5】同搬送ロボットの上側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その2)
【図6】同搬送ロボットの上側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その3)
【図7】同搬送ロボットの左下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その1)
【図8】同搬送ロボットの左下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その2)
【図9】同搬送ロボットの左下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その3)
【図10】同搬送ロボットの右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その1)
【図11】同搬送ロボットの右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その2)
【図12】同搬送ロボットの右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その3)
【図13】同搬送ロボットの左下側搬送機構及び右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その1)
【図14】同搬送ロボットの左下側搬送機構及び右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その2)
【図15】同搬送ロボットの左下側搬送機構及び右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その3)
【図16】(a)(b):同搬送ロボットの上側搬送機構並びに下側搬送機構の左下側搬送機構及び右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その1)
【図17】同搬送ロボットの上側搬送機構並びに下側搬送機構の左下側搬送機構及び右下側搬送機構の伸長動作を示す平面図(その2)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本発明に係る搬送ロボットの実施の形態の構成を示す平面図、図1(b)は、同搬送ロボットの構成を示す正面図である。
図2は、同搬送ロボットの上側搬送機構を示す平面図、図3は、同搬送ロボットの下側搬送機構を示す平面図である。
【0009】
図1(a)(b)に示すように、本発明の搬送ロボット1は、例えば真空槽(図示せず)内において搬送物である基板10の搬送を行うもので、図2に示す上側搬送機構1Aと、図3に示す下側搬送機構1Bとを有している。
【0010】
ここで、上側搬送機構1Aは、下側搬送機構1Bの上側に配置され、第1の搬送機構に相当する。また、下側搬送機構1Bは、第2の搬送機構に相当する左下側搬送機構2Lと、第3の搬送機構に相当する右下側搬送機構2Rとを有している。
【0011】
図2及び図3に示すように、本実施の形態では、独立した駆動源(図示せず)からそれぞれ時計回り方向又は反時計回り方向の回転動力が伝達される同心状の第1、第2及び第3の駆動軸11、12、13並びに補助駆動軸14を有している。
ここで、第1、第2及び第3の駆動軸11〜13は、アーム駆動用のものであり、補助駆動軸14は、ロボット旋回用のものである。
【0012】
図2に示すように、上側搬送機構1Aは、それぞれ直線状に延びる、上側駆動アーム21と、上側補助駆動アーム22と、第1の上側従動アーム31と、第2の上側従動アーム32によって構成される第1の上側平行クランク機構4を有している。
【0013】
ここで、上側駆動アーム21は第1の駆動軸11に連結され、上側補助駆動アーム22は、補助駆動軸14に連結されている。
上側駆動アーム21の他方の端部(先端部)には、第1の上側従動アーム31の一方の端部(基端部)が、上側駆動アーム21の上方において支軸Aを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0014】
また、上側補助駆動アーム22の他方の端部(先端部)には、第2の上側従動アーム32の一方の端部(基端部)が、上側補助駆動アーム22の下方において支軸Bを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
さらに、第2の上側従動アーム32の他方の端部(先端部)は、第1の上側従動アーム31の下方において支軸Cを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0015】
本実施の形態の場合、支軸AC間の軸間距離は、回転軸O及び支軸B間の軸間距離と同一となるように設定されている。また、支軸BC間の軸間距離は、回転軸O及び支軸A間の軸間距離と同一となるように設定されている。
なお、支軸AC間の軸間距離と回転軸O及び支軸B間の軸間距離が、支軸BC間の軸間距離と回転軸O及び支軸A間の軸間距離より短くなるように構成されている。
【0016】
第1の上側平行クランク機構4の先端部即ち動作側端部には、第2の上側平行クランク機構5が連結されている。
この第2の上側平行クランク機構5は、第1の上側平行クランク機構4の第1の上側従動アーム31と、第3の上側従動アーム33と、第4の上側従動アーム34と、第1の搬送部である上側エンドエフェクタ40の支持部(第5の上側従動アーム)41によって構成されている。
【0017】
ここで、第1の上側従動アーム31の上側駆動アーム21側の端部には、第1の上側従動アーム31の上方において、第3の上側従動アーム33の一方の端部(基端部)が、上述した支軸Aを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0018】
また、第1の上側従動アーム31の第2の上側従動アーム32側の端部には、第1の上側従動アーム31の上方において、第4の上側従動アーム34の一方の端部(基端部)が、上述した支軸Cを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0019】
さらに、第3及び第4の上側従動アーム33、34の他方の端部(先端部)は、上側エンドエフェクタ40の支持部41の下方において、支軸AC間の軸間距離と同一の軸間距離を有する位置に設けられた支軸D、E中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0020】
本実施の形態では、第1の上側従動アーム31に、上側駆動アーム21と第4の上側従動アーム34の回転方向が反対方向で且つ同一の角度となるように構成されたギアボックスからなる動力伝達機構35が設けられている。
【0021】
すなわち、上側駆動アーム21の動力が第1の上側従動アーム31の動力伝達機構35を介して伝達され、第4の上側従動アーム34が上側駆動アーム21と同一角度で反対方向に回転するように構成されている。
そして、このような構成により、第2の上側平行クランク機構5の動作先端部の支軸D、Eが基板搬送方向(搬送物搬送方向)Pに沿って直進し、回転軸O上を通過するようになっている。
【0022】
本実施の形態の上側エンドエフェクタ40は、上述した支軸D、Eに対して基板搬送方向Pの下流側先端部に、基板10を載置する基板載置部42、43がそれぞれ設けられている。
【0023】
一方、図1(b)及び図3に示すように、下側搬送機構1Bは、回転軸Oから基板搬送方向Pに延びる直線の両側、すなわち、ここでは左側に設けられた左下側搬送機構2Lと、右側に設けられた右下側搬送機構2Rとを有している。
【0024】
左下側搬送機構2Lは、それぞれ直線状に延びる、左下側駆動アーム51と、左下側補助駆動アーム52と、第1の左下側従動アーム61と、第2の左下側従動アーム62によって構成される第1の左下側平行クランク機構6を有している。
【0025】
ここで、左下側駆動アーム51は第2の駆動軸12に連結され、左下側補助駆動アーム52は、補助駆動軸14に連結されている。
この左下側駆動アーム51は、回転軸Oを通り基板搬送方向Pと平行に延びる直線に対して左側方側に位置するようにその動作範囲が制御されるようになっている。また、左下側補助駆動アーム52は、回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に延びるように設けられている。
【0026】
左下側駆動アーム51の他方の端部(先端部)には、第1の左下側従動アーム61の一方の端部(基端部)が、左下側駆動アーム51の上方において支軸Fを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0027】
また、左下側補助駆動アーム52の他方の端部(先端部)には、第2の左下側従動アーム62の一方の端部(基端部)が、左下側補助駆動アーム52の下方において支軸Gを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
さらに、第2の左下側従動アーム62の他方の端部(先端部)は、第1の左下側従動アーム61の下方において支軸Hを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0028】
本実施の形態の場合、支軸FH間の軸間距離は、回転軸O及び支軸G間の軸間距離と同一となるように設定されている。また、支軸GH間の軸間距離は、回転軸O及び支軸F間の軸間距離と同一となるように設定されている。
なお、支軸FH間の軸間距離と回転軸O及び支軸G間の軸間距離が、支軸GH間の軸間距離と回転軸O及び支軸F間の軸間距離より短くなるように構成されている。
【0029】
第1の左下側平行クランク機構6の先端部即ち動作側端部には、第2の左下側平行クランク機構7が連結されている。
この第2の左下側平行クランク機構7は、第1の左下側平行クランク機構6の第1の左下側従動アーム61と、第3の左下側従動アーム63と、第4の左下側従動アーム64と、第2の搬送部である左下側エンドエフェクタ70Lの支持部(第5の左下側従動アーム)71Lによって構成されている。
【0030】
ここで、第1の左下側従動アーム61の左下側駆動アーム51側の端部には、第1の左下側従動アーム61の上方において、第3の左下側従動アーム63の一方の端部(基端部)が、上述した支軸Fを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0031】
また、第1の左下側従動アーム61の第2の左下側従動アーム62側の端部には、第1の左下側従動アーム61の上方において、第4の左下側従動アーム64の一方の端部(基端部)が、上述した支軸Hを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0032】
さらに、第3及び第4の左下側従動アーム63、64の他方の端部(先端部)は、左下側エンドエフェクタ70Lの支持部71Lの下方において、支軸FH間の軸間距離と同一の軸間距離だけ離間した位置に設けられた支軸I、Jを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。これら第3及び第4の左下側従動アーム63、64は、それぞれの支軸I、Jが、回転軸Oを通り基板搬送方向Pと平行に延びる直線側に位置するように構成されている。
【0033】
本実施の形態では、第1の左下側従動アーム61に、左下側駆動アーム51と第4の左下側従動アーム64の回転方向が反対方向で且つ同一の角度となるように構成されたギアボックスからなる動力伝達機構65が設けられている。
【0034】
すなわち、左下側駆動アーム51の動力が第1の左下側従動アーム61の動力伝達機構65を介して伝達され、第4の左下側従動アーム64が左下側駆動アーム51と同一角度で反対方向に回転するように構成されている。
【0035】
本実施の形態の場合、支軸KM間の軸間距離は、回転軸O及び支軸L間の軸間距離と同一となるように設定されている。また、支軸LM間の軸間距離は、回転軸O及び支軸K間の軸間距離と同一となるように設定されている。
なお、支軸IJ間の軸間距離と支軸HF間の軸間距離が、支軸FI間の軸間距離と支軸HJ間の軸間距離より短くなるように構成されている。
【0036】
その一方で、本実施の形態では、支軸FI並びに支軸HJ間の軸間距離が、回転軸O及び支軸F間の軸間距離、並びに、支軸GH間の軸間距離より短くなるようにそれぞれの軸間距離が設定されている。
そして、このような構成により、左下側搬送機構2Lを基板搬送方向Pに沿って動作させた場合に、各部材が第1〜第3の駆動軸11〜13及び補助駆動軸14に接触しないようになっている。
【0037】
本実施の形態の左下側エンドエフェクタ70Lは、上述した支軸I、Jに対して基板搬送方向Pの下流側に位置する支持部71Lの先端部に、基板10を載置する基板載置部72Lが設けられている。
【0038】
他方、本実施の形態の右下側搬送機構2Rは、それぞれ直線状に延びる、右下側駆動アーム81と、右下側補助駆動アーム82と、第1の右下側従動アーム91と、第2の右下側従動アーム92によって構成される第1の右下側平行クランク機構8を有している。
【0039】
ここで、右下側駆動アーム81は第3の駆動軸13に連結され、右下側補助駆動アーム82は、補助駆動軸14に連結されている。
この右下側駆動アーム81は、回転軸Oを通り基板搬送方向Pと平行に延びる直線に対して右側方側に位置するようにその動作範囲が制御されるようになっている。また、右下側補助駆動アーム82は、回転軸Oに対して基板搬送方向Pの上流側に延びるように設けられている。
【0040】
右下側駆動アーム81の他方の端部(先端部)には、第1の右下側従動アーム91の一方の端部(基端部)が、右下側駆動アーム81の上方において支軸Kを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0041】
また、右下側補助駆動アーム82の他方の端部(先端部)には、第2の右下側従動アーム92の一方の端部(基端部)が、右下側補助駆動アーム82の下方において支軸Lを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
さらに、第2の右下側従動アーム92の他方の端部(先端部)は、第1の右下側従動アーム91の下方において支軸Mを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0042】
本実施の形態の場合、支軸KM間の軸間距離は、回転軸O及び支軸L間の軸間距離と同一となるように設定されている。また、支軸LM間の軸間距離は、回転軸O及び支軸K間の軸間距離と同一となるように設定されている。
なお、支軸KM間の軸間距離と回転軸O及び支軸L間の軸間距離が、支軸LM間の軸間距離と回転軸O及び支軸K間の軸間距離より短くなるように構成されている。
【0043】
第1の右下側平行クランク機構8の先端部即ち動作側端部には、第2の右下側平行クランク機構9が連結されている。
この第2の右下側平行クランク機構9は、第1の右下側平行クランク機構8の第1の右下側従動アーム91と、第3の右下側従動アーム93と、第4の右下側従動アーム94と、第3の搬送部である右下側エンドエフェクタ70Rの支持部(第5の右下側従動アーム)71Rによって構成されている。
【0044】
ここで、第1の右下側従動アーム91の右下側駆動アーム81側の端部には、第1の右下側従動アーム91の上方において、第3の右下側従動アーム93の一方の端部(基端部)が、上述した支軸Kを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0045】
また、第1の右下側従動アーム91の第2の右下側従動アーム92側の端部には、第1の右下側従動アーム91の上方において、第4の右下側従動アーム94の一方の端部(基端部)が、上述した支軸Mを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。
【0046】
さらに、第3及び第4の右下側従動アーム93、94の他方の端部(先端部)は、右下側エンドエフェクタ70Rの支持部71Rの下方において、支軸MK間の軸間距離と同一の軸間距離だけ離間した位置に設けられた支軸N、Qを中心として水平方向に回転自在に取り付けられている。これら第3及び第4の左下側従動アーム93、94は、それぞれの支軸Q、Nが、回転軸Oを通り基板搬送方向Pと平行に延びる直線側に位置するように構成されている。
【0047】
本実施の形態では、第1の右下側従動アーム91に、右下側駆動アーム81と第4の右下側従動アーム94の回転方向が反対方向で且つ同一の角度となるように構成されたギアボックスからなる動力伝達機構95が設けられている。
【0048】
すなわち、右下側駆動アーム81の動力が第1の右下側従動アーム91の動力伝達機構95を介して伝達され、第4の右下側従動アーム94が右下側駆動アーム81と同一角度で反対方向に回転するように構成されている。
【0049】
なお、本実施の形態では、支軸NQ間の軸間距離と支軸MK間の軸間距離が、支軸MN間の軸間距離と支軸KQ間の軸間距離より短くなるように構成されている。
その一方で、支軸MN並びに支軸KQ間の軸間距離が、回転軸O及び支軸K間の軸間距離、並びに、支軸LM間の軸間距離より短くなるようにそれぞれの軸間距離が設定されている。
【0050】
そして、このような構成により、右下側搬送機構2Rを基板搬送方向Pに沿って動作させた場合に、各部材が第1〜第3の駆動軸11〜13及び補助駆動軸14に接触しないようになっている。
【0051】
なお、本実施の形態の場合、左下側搬送機構2Lの第1の左下側平行クランク機構6と、右下側搬送機構2Rの第1の右下側平行クランク機構8とは、それぞれ対応するアームの軸間距離が同一となるように構成されている。
【0052】
また、左下側搬送機構2Lの第2の左下側平行クランク機構7と、右下側搬送機構2Rの第2の右下側平行クランク機構9とは、それぞれ対応するアームの軸間距離が同一となるように構成されている。
【0053】
本実施の形態の右下側エンドエフェクタ70Rは、上述した支軸N、Qに対して基板搬送方向Pの下流側に位置する支持部71Rの先端部に、基板10を載置する基板載置部72Rが設けられている。
【0054】
ここで、右下側エンドエフェクタ70Rは、回転軸Oに対する基板載置部72の距離が、左下側エンドエフェクタ70Lにおける回転軸Oに対する基板載置部72Lの距離と等しくなるように、基板搬送方向Pについての支持部71Rの長さが左下側エンドエフェクタ70Lの支持部71Lの長さより長くなるように構成されている。
【0055】
さらに、本実施の形態では、図1(b)に示すように、左下側エンドエフェクタ70Lの高さ位置と、右下側エンドエフェクタ70Rの高さ位置が等しくなるように左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rの各部材の形状並びに配置構成が定められている。
【0056】
以下、本実施の形態の動作について説明する。
まず、図1(a)(b)に示すホームポジションから上側搬送機構1Aを伸長させる場合について、図4〜図6を参照して説明する。
【0057】
この場合は、図4に示すように、第1の駆動軸11のみを駆動し、上側駆動アーム21を時計回り方向に所定角度回転させる。
これにより、第1の駆動軸11に連結された上側駆動アーム21の回転動力によって、第1の上側平行クランク機構4と第2の上側平行クランク機構5が基板搬送方向Pに付勢されて移動し、図5に示すように、上側エンドエフェクタ40が回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に配置される。
一方、下側搬送機構1Bは、動力が与えられないので静止したままである。
【0058】
そして、以上の動作により、図6に示すように、上側搬送機構1Aのみを伸長させることができる。
なお、図1(b)に示すように、上側搬送機構1Aの各部材は、下側搬送機構1Bより高い位置に設けられているため、上側搬送機構1Aと下側搬送機構1Bは接触しない。
【0059】
一方、上側搬送機構1Aをホームポジションに戻す場合には、第1の駆動軸11を反時計回り方向に所定角度回転させ、上側搬送機構1Aの第1の上側平行クランク機構4と第2の上側平行クランク機構5を基板搬送方向Pの上流側に移動させることにより行うことができる。
【0060】
次に、図1(a)(b)に示すホームポジションから下側搬送機構1Bを伸長させる場合について、図7〜図15を参照して説明する。
図7〜図9は、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lの伸長動作を示すものである。
【0061】
この場合は、図7に示すように、第2の駆動軸12のみを時計回り方向に所定角度回転させる。
これにより、第2の駆動軸12に連結された左下側駆動アーム51の回転動力によって、第1の左下側平行クランク機構6と第2の左下側平行クランク機構7が基板搬送方向Pに付勢されて移動し、図8に示すように、左下側エンドエフェクタ70Lが回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に配置される。
【0062】
一方、上側搬送機構1A及び下側搬送機構1Bの右下側搬送機構2Rは、動力が与えられないので静止したままである。
そして、以上の動作により、図9に示すように、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lのみを伸長させることができる。
【0063】
なお、図1(a)(b)に示すように、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lの各部材は、上側搬送機構1Aより低い位置に設けられるとともに、回転軸Oを挟んで右下側搬送機構2Rに対して反対側の側方に位置しているため、左下側搬送機構2Lは、上側搬送機構1A及び右下側搬送機構2Rには接触しない。
【0064】
一方、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lをホームポジションに戻す場合には、第2の駆動軸12を反時計回り方向に所定角度回転させ、左下側搬送機構2Lの第1の左下側平行クランク機構6と第2の左下側平行クランク機構7を基板搬送方向Pの上流側に移動させることにより行うことができる。
【0065】
なお、本実施の形態の場合、第3の左下側従動アーム63及び第4の左下側従動アーム64の軸間距離が、左下側駆動アーム51及び第2の左下側従動アーム62の軸間距離より短いため、左下側エンドエフェクタ70Lは曲線を描くように移動する。
【0066】
図10〜図12は、下側搬送機構1Bの右下側搬送機構2Rの伸長動作を示すものである。
この場合は、図10に示すように、第3の駆動軸13のみを反時計回り方向に所定角度回転させる。
【0067】
これにより、第3の駆動軸13に連結された右下側駆動アーム81の回転動力によって、第1の右下側平行クランク機構8と第2の右下側平行クランク機構9が基板搬送方向Pに付勢されて移動し、図11に示すように、右下側エンドエフェクタ70Rが回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に配置される。
【0068】
一方、上側搬送機構1A及び下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lは、動力が与えられないので静止したままである。
そして、以上の動作により、図12に示すように、下側搬送機構1Bの右下側搬送機構2Rのみを伸長させることができる。
【0069】
なお、図1(a)(b)に示すように、下側搬送機構1Bの右下側搬送機構2Rの各部材は、上側搬送機構1Aより低い位置に設けられるとともに、回転軸Oを挟んで左下搬送機構2Lに対して反対側の側方に位置しているため、右下側搬送機構2Rは、上側搬送機構1A及び左下搬送機構2Lには接触しない。
【0070】
一方、下側搬送機構1Bの右下側搬送機構2Rをホームポジションに戻す場合には、第3の駆動軸13を時計回り方向に所定角度回転させ、右下側搬送機構2Rの第1の右下側平行クランク機構8と第2の右下側平行クランク機構9を基板搬送方向Pの上流側に移動させることにより行うことができる。
【0071】
なお、本実施の形態の場合、第3の右下側従動アーム93及び第4の右下側従動アーム94の軸間距離が、右下側駆動アーム81及び第2の右下側従動アーム92の軸間距離より短いため、右下側エンドエフェクタ70Rは曲線を描くように移動する。
【0072】
図13〜図15は、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rの伸長動作を示すものである。
この場合は、図13に示すように、第2の駆動軸12を時計回り方向に所定角度回転させるとともに、第3の駆動軸13を反時計回り方向に所定角度回転させる。
【0073】
これにより、第2の駆動軸12に連結された左下側駆動アーム51の回転動力によって、第1の左下側平行クランク機構6と第2の左下側平行クランク機構7が基板搬送方向Pに付勢されて移動する。
また、第3の駆動軸13に連結された右下側駆動アーム81の回転動力によって、第1の右下側平行クランク機構8と第2の右下側平行クランク機構9が基板搬送方向Pに付勢されて移動する。
【0074】
そして、以上の動作により、図14に示すように、左下側エンドエフェクタ70Lと右下側エンドエフェクタ70Rが共に回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に配置される。
一方、上側搬送機構1Aは、動力が与えられないので静止したままである。
以上より、本実施の形態によれば、図15に示すように、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rを同時に伸長させることができる。
【0075】
一方、下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lと右下側搬送機構2Rをホームポジションに戻す場合には、上述したように、第2の駆動軸12を反時計回り方向に所定角度回転させるとともに、第3の駆動軸13を時計回り方向に所定角度回転させることにより行うことができる。
【0076】
図16(a)(b)及び図17は、上側搬送機構1A並びに下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rの伸長動作を示すものである。
この場合は、図16(a)(b)に示すように、第1の駆動軸11を時計回り方向に所定角度回転させるとともに、第2の駆動軸12を時計回り方向に所定角度回転させ、さらに、第3の駆動軸13を反時計回り方向に所定角度回転させる。
【0077】
これにより、第1の駆動軸11に連結された上側駆動アーム21の回転動力によって、上側搬送機構1Aにおいて、第1の上側平行クランク機構4と第2の上側平行クランク機構5が基板搬送方向Pに付勢されて移動し、上側エンドエフェクタ40が回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に配置される。
【0078】
また、第2の駆動軸12に連結された左下側駆動アーム51の回転動力によって、下側搬送機構1Bにおいて、第1の左下側平行クランク機構6と第2の左下側平行クランク機構7が基板搬送方向Pに付勢されて移動するとともに、第3の駆動軸13に連結された右下側駆動アーム81の回転動力によって、第1の右下側平行クランク機構8と第2の右下側平行クランク機構9が基板搬送方向Pに付勢されて移動する。
【0079】
そして、以上の動作により、図17に示すように、左下側エンドエフェクタ70Lと右下側エンドエフェクタ70Rが共に回転軸Oに対して基板搬送方向Pの下流側に配置される。
以上より、本実施の形態によれば、図15に示すように、上側搬送機構1A並びに下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rを同時に伸長させることができる。
【0080】
一方、上側搬送機構1A並びに下側搬送機構1Bの左下側搬送機構2Lと右下側搬送機構2Rをホームポジションに戻す場合には、上述したように、第1の駆動軸11を反時計回り方向に所定角度回転させるとともに、第2の駆動軸12を反時計回り方向に所定角度回転させ、さらに、第3の駆動軸13を時計回り方向に所定角度回転させることにより行うことができる。
他方、搬送ロボット1を旋回させる場合には、ホームポジションの状態において、第1〜第3の駆動軸11〜13及び補助駆動軸14を同時に同一方向へ同じ角度回転させればよい。
【0081】
以上述べたように本実施の形態にあっては、回転軸Oを中心として同心状に配置され水平面内でそれぞれ独立して回転可能に設けられたアーム伸縮用の第1〜3の駆動軸11〜13と、第1の駆動軸11によって駆動されて伸縮し、上側エンドエフェクタ40を基板搬送方向Pに沿って搬送する上側搬送機構1Aと、上側搬送機構1Aに対して下方に配置されるとともに、第2の駆動軸12によって駆動されて伸縮し、左下側エンドエフェクタ70Lを基板搬送方向Pに沿って搬送する左下側搬送機構2Lと、上側搬送機構1Aに対して下方で左下側搬送機構2Lと同じ高さ位置に配置されるとともに、第3の駆動軸13によって駆動されて伸縮し、右下側エンドエフェクタ70Rを基板搬送方向Pに沿って搬送する右下側搬送機構2Rとを備えるとともに、左下側搬送機構2Lと、右下側搬送機構2Rとが、第1〜第3の駆動軸11〜13を挟んで基板搬送方向Pの両側に配置されていることから、上側搬送機構1A、左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rを互いに接触させることなく同時に伸縮させることができる。
【0082】
その結果、本実施の形態によれば、複数の基板10を同時に搬送することによりスループットを向上させるとともに、2組の搬送機構(上側搬送機構1A、下側搬送機構1B)を上下方向に配置することによって搬送ロボット1及びこれを配置する真空装置の高さを低く抑えることができる。
【0083】
さらに、本実施の形態によれば、上側搬送機構1A、左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2Rを独立して伸縮動作させることができるので、搬送ロボット1を配置する真空装置の大きさを小さくすることができるとともに、上側搬送機構1A、左下側搬送機構2L及び右下側搬送機構2R同士間の振動を抑えることができ、これにより精確な基板の搬送を行うことができる。
【0084】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施の形態では、第1の搬送機構として上側搬送機構1Aを設け、第2及び第3の搬送機構として左下側搬送機構2L、右下側搬送機構2Rを設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、第2及び第3の搬送機構を第1の搬送機構より上方に配置することも可能である。
【0085】
さらに、上記実施の形態では、上側搬送機構1Aに載置部を二つ設け、左下側搬送機構2L、右下側搬送機構2Rに載置部を設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、各搬送機構において載置部を一つ又は三つ以上設けることもできる。
【符号の説明】
【0086】
1…搬送ロボット
1A…上側搬送機構(第1の搬送機構)
1B…下側搬送機構
2L…左下側搬送機構(第2の搬送機構)
2R…右下側搬送機構(第3の搬送機構)
4…第1の上側平行クランク機構
5…第2の上側平行クランク機構
6…第1の左下側平行クランク機構
7…第2の左下側平行クランク機構
8…第1の右下側平行クランク機構
9…第2の右下側平行クランク機構
10…基板(搬送物)
11…第1の駆動軸
12…第2の駆動軸
13…第3の駆動軸
14…補助駆動軸
21…上側駆動アーム
22…上側補助駆動アーム
31…第1の上側従動アーム
32…第2の上側従動アーム
33…第3の上側従動アーム
34…第4の上側従動アーム
40…上側エンドエフェクタ(第1の搬送部、上側搬送部)
51…左下側駆動アーム
52…左下側補助駆動アーム
61…第1の左下側従動アーム
62…第2の左下側従動アーム
63…第3の左下側従動アーム
64…第4の左下側従動アーム
70L…左下側エンドエフェクタ(第2の搬送部、左下側搬送部)
70R…右下側エンドエフェクタ(第3の搬送部、右下側搬送部)
81…右下側駆動アーム
82…右下側補助駆動アーム
91…第1の右下側従動アーム
92…第2の右下側従動アーム
93…第3の右下側従動アーム
94…第4の右下側従動アーム
P…基板搬送方向(搬送物搬送方向)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の回転軸を中心として同心状に配置され水平面内でそれぞれ独立して回転可能に設けられたアーム伸縮用の第1、第2及び第3の駆動軸と、
前記第1の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第1の搬送部を搬送物搬送方向に沿って搬送する第1の搬送機構と、
前記第1の搬送機構に対して異なる高さ位置に配置されるとともに、前記第2の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第2の搬送部を前記搬送物搬送方向に沿って搬送する第2の搬送機構と、
前記第1の搬送機構に対して異なる高さ位置で前記第2の搬送機構と同じ側に配置されるとともに、前記第3の駆動軸によって駆動されて伸縮し、第3の搬送部を前記搬送物搬送方向に沿って搬送する第3の搬送機構とを備え、
前記第2の搬送機構と、前記第3の搬送機構とが、前記第1〜第3の駆動軸を挟んで前記搬送物搬送方向の両側に配置されている搬送ロボット。
【請求項2】
前記第2及び第3の搬送機構が、同じ高さ位置に配置されている請求項1記載の搬送ロボット。
【請求項3】
前記第2及び第3の搬送機構が、前記第1の搬送機構の下方に配置されている請求項1又は2のいずれか1項記載の搬送ロボット。
【請求項4】
前記第1〜第3の駆動軸と同心状に配置された旋回用の補助駆動軸を有し、前記第1〜第3の駆動軸及び当該補助駆動軸の回転によって旋回するように構成されている請求項1乃至3のいずれか1項記載の搬送ロボット。
【請求項5】
前記第1の搬送機構は、前記第2及び第3の搬送機構の上側に配置された上側搬送機構であって、
前記第1の駆動軸に固定された上側駆動アームと、前記補助駆動軸に固定された上側補助駆動アームと、前記上側駆動アーム及び前記上側補助駆動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第1の上側従動アーム及び第2の上側従動アームとからなる第1の上側平行クランク機構と、
前記第2の上側従動アームと、当該第2の上側従動アームの両端部においてそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第3の上側従動アーム及び第4の上側従動アームと、当該第3の上側従動アーム及び第4の上側従動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第5の上側従動アームと、前記第5の従動アームの先端部に取り付けられた上側搬送部とを有する第2の上側平行クランク機構とを備え、
前記第2の搬送機構は、前記第1〜第3の駆動軸及び前記補助駆動軸に対して前記搬送物搬送方向の左下側に配置された左下側搬送機構であって、
前記第2の駆動軸に固定された左下側駆動アームと、前記補助駆動軸に固定された左下側補助駆動アームと、前記左下側駆動アーム及び前記左下側補助駆動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第1の左下側従動アーム及び第2の左下側従動アームとからなる第1の左下側平行クランク機構と、
前記第2の左下側従動アームと、当該第2の左下側従動アームの両端部においてそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第3の左下側従動アーム及び第4の左下側従動アームと、当該第3の左下側従動アーム及び第4の左下側従動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第5の左下側従動アームと、前記第5の左下側従動アームの先端部に取り付けられた左下側搬送部とを有する第2の左下側平行クランク機構と、
前記第3の搬送機構は、前記第1〜第3の駆動軸及び前記補助駆動軸に対して前記搬送物搬送方向の右下側に配置された右下側搬送機構であって、
前記第2の駆動軸に固定された右下側駆動アームと、前記補助駆動軸に固定された右下側補助駆動アームと、前記右下側駆動アーム及び前記右下側補助駆動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第1の右下側従動アーム及び第2の右下側従動アームとからなる第1の右下側平行クランク機構と、
前記第2の右下側従動アームと、当該第2の右下側従動アームの両端部においてそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第3の右下側従動アーム及び第4の右下側従動アームと、当該第3の右下側従動アーム及び第4の右下側従動アームの先端部にそれぞれ水平面内において回転可能に連結された第5の右下側従動アームと、前記第5の右下側従動アームの先端部に取り付けられた右下側搬送部とを有する第2の右下側平行クランク機構とを備えた請求項4記載の搬送ロボット。
【請求項6】
前記第1の搬送部が、二つの載置部を有している請求項1乃至5のいずれか1項記載の搬送ロボット。
【請求項7】
真空槽と、
前記真空槽内に設けられた請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の搬送ロボットとを有する真空装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−84823(P2013−84823A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224412(P2011−224412)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】