説明

搬送装置およびこれを備えた組合せ計量装置

【課題】 搬送される物品が表面粘着性のある物品等であっても、スムーズに搬送することが可能な搬送装置およびこれを備えた組合せ計量装置を提供する。
【解決手段】 搬送装置10はトラフ11を平行リンク機構20によって往復移動させてトラフ11上に載置された物品を所定の方向へ搬送する搬送装置であって、制御部30は、トラフ11が搬送方向における前方への移動を後方への移動よりも高速で移動するように回転モータ14の回転駆動を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラフを往復移動させることにより、トラフ上に載置された物品を所定の搬送方向へ搬送する搬送装置およびこれを備えた組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、トラフ上に載置された物品を搬送する搬送装置が提供されている。このような搬送装置としては、トラフに接続された平行リンク機構(往復移動機構)を用いてトラフを搬送方向に往復移動させるものが挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された搬送装置は、搬送方向における後方側に前方側よりも高速でトラフを移動させる搬送方式を採用した搬送装置であって、平行リンク機構に接続されたモータを正転させてトラフを搬送方向において往復移動させることができる。
【特許文献1】特開2000−247427号公報(平成12年9月12日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の搬送装置では、以下に示すような問題点を有している。
【0005】
すなわち、上記公報に開示された搬送装置では、搬送方向における後方に前方よりも高速でトラフを移動させる搬送方式によってトラフ上の物品を搬送方向前方に搬送しているが、鶏肉や漬物等のような表面に粘着性のある物品や振動を吸収してしまう物品、水分の多い物品等については搬送方向前方へスムーズに搬送できない場合がある。
【0006】
本発明の課題は、搬送される物品が表面粘着性のある物品等であっても、スムーズに搬送することが可能な搬送装置およびこれを備えた組合せ計量装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明に係る搬送装置は、トラフと、往復移動機構と、制御部と、を備えている。トラフは、搬送する物品を載置する。往復移動機構は、物品の搬送方向においてトラフを往復移動させる。制御部は、トラフの往復移動における搬送方向前方への移動を後方への移動よりも高速で行うように往復移動機構を制御する。
【0008】
ここでは、搬送方向に沿ってトラフを往復移動させることによりトラフ上に載置された物品を所定の搬送方向へ搬送する搬送装置において、例えば、平行リンク機構のように、トラフを往復移動させる往復移動機構が搬送方向における前方への移動を後方への移動よりも高速で行うように制御される。
【0009】
これにより、例えば、鶏肉や漬物等のように、表面に粘着性がある物品や振動を吸収してしまう物品であっても、所定の搬送方向へスムーズに搬送することができる。
【0010】
第2の発明に係る搬送装置は、第1の発明に係る搬送装置であって、往復移動機構は、トラフを支持する複数の垂直部材と、トラフを往復移動させる駆動源と、垂直部材と駆動源とを連結するリンク部材と、を有する平行リンク機構である。
【0011】
ここでは、トラフを往復移動させる機構として、トラフを支持する垂直部材、駆動源、リンク部材を有する平行リンク機構を用いている。
【0012】
これにより、駆動源からリンク部材に対して付与される駆動力が垂直部材に伝達されて垂直部材が搬送方向において前後に揺動することで、トラフを搬送方向において前後に往復移動させることができる。
【0013】
第3の発明に係る搬送装置は、第2の発明に係る搬送装置であって、垂直部材は、鉛直方向に平行になる第1状態と、搬送方向後方側に傾いた第2状態との間を含む範囲内を往復移動する。
【0014】
ここでは、トラフを支持する垂直部材が、鉛直方向に平行になる状態から搬送方向後方側に傾斜した範囲内を含むように揺動される。
【0015】
これにより、トラフ上の物品に対して搬送方向前方側で斜め上向きの力を付与することができる。よって、トラフ上の物品はトラフの往復移動によって搬送方向前方側へ投げ上げられるように移動することになる。この結果、表面に粘着性のある物品や振動を吸収してしまう物品等の通常の搬送方法では搬送し難い物品であっても、所定の搬送方向へ確実に搬送することが可能になる。
【0016】
第4の発明に係る搬送装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る搬送装置であって、制御部は、トラフが搬送方向における前後に一往復するごとに間欠で移動し、搬送方向における最後部でトラフが静止するように往復移動機構を制御する。
【0017】
ここでは、トラフが一往復するごとに静止させるように間欠制御を行い、トラフを最後部で静止させる。
【0018】
これにより、トラフの一往復ごとに物品とトラフとの間に生じる静止摩擦力を回復させることで、例えば、粘性の高い物品の搬送時には粘性抵抗が大きくなって投げ上げが大きくなるため、トラフの往復移動中に物品がトラフ上で滑ってうまく搬送できなくなることを防止することができる。
【0019】
第5の発明に係る搬送装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る搬送装置であって、トラフの搬送面に形成されており、搬送面に対して搬送方向前方側における面の傾斜角度が搬送方向後方側における面の傾斜角度よりも大きい突起部を、さらに備えている。
【0020】
ここでは、搬送される物品を載置するトラフの搬送面に、トラフ往復移動中に物品を適切に搬送方向前方へと搬送するための突起部を設けている。ここで、この突起部は、トラフを側面から見て、例えば略三角形の断面を有しており、搬送面に対して搬送方向前方側における面の傾斜角度が搬送方向後方側における面の傾斜角度よりも大きくなるように形成されている。
【0021】
これにより、トラフの往復移動中における搬送方向後方へのずれを突起部の傾斜角度の大きい側の面によって防止することができる。この結果、トラフ上に載置された物品のスムーズな搬送を実現することができる。
【0022】
第6の発明に係る搬送装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る搬送装置であって、トラフは、搬送面が搬送方向前方に向かって下方に傾斜している。
【0023】
ここでは、搬送される物品を搬送するトラフを、搬送方向前方側に向かって下方傾斜させている。
【0024】
これにより、搬送方向における後方側に前方側よりも高速でトラフを移動させる搬送機構のような通常の搬送機構では搬送し難い物品であっても、効果的に所定の搬送方向前方へと搬送することができる。
【0025】
なお、このようなトラフの下方傾斜とトラフ搬送面に形成された突起部とを組み合わせることで、物品がトラフの搬送面を滑落することを突起部によって防止して、さらに効果的に良好な搬送を行うことができる。
【0026】
第7の発明に係る搬送装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る搬送装置であって、搬送される物品は、表面に粘着性を有する物品、あるいは振動を吸収する物品である。
【0027】
ここでは、本発明の搬送装置によって搬送される物品として、表面に粘着性を有する物品、振動を吸収する物品を挙げている。
【0028】
これにより、表面に粘着性があって振動を吸収する漬物や鶏肉のように、搬送方向における後方側に前方側よりも高速でトラフを移動させる搬送機構のような通常の搬送機構では搬送し難い物品であっても、所定の方向へ効果的に搬送することができる。
【0029】
第8の発明に係る組合せ計量装置は、第1から第7の発明に係る搬送装置と、搬送装置から供給される物品を計量する計量部と、計量された物品を排出する排出部と、を備えている。
【0030】
ここでは、組合せ計量装置において計量部に対して物品を供給する供給部として上記搬送装置を用いている。これにより、物品をスムーズに計量部まで搬送することが可能な組合せ計量装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の搬送装置によれば、従来の搬送装置では搬送し難い物品であってもスムーズに所定の方搬送方向へ搬送することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
[実施形態1]
本発明の一実施形態に係る搬送装置について、図1〜図4を用いて説明すれば以下の通りである。
【0033】
<搬送装置10全体の構成>
本発明の一実施形態に係る搬送装置10は、トラフ11上に載置された物品を所定の方向に搬送する搬送装置であって、図1に示すように、トラフ11と平行リンク機構(往復移動機構)20と、制御部30とを備えている。搬送装置10は、平行リンク機構20が搬送方向においてトラフ11を往復移動させながら物品を搬送する。また、搬送装置10においては、制御部30が、トラフ11の搬送方向における往復移動を、一往復ごとに間欠で、搬送方向前方への移動を搬送方向後方への移動よりも高速で行う。制御部30は、後述する回転モータ14に接続されており、回転モータ14による回転駆動を制御するとともに、搬送装置10全体の制御を行う。
【0034】
<トラフ11>
トラフ11は、搬送される物品を載置するためのステンレス鋼板を折り曲げて成形した板金製のトレイ状の部材であって、図1に示すように、搬送面が水平になる状態でモータボックス12の直上に設けられている。また、トラフ11は、図2(a)および図2(b)に示すように、その裏面から鉛直方向下向きに突出する突出部11a,11bを各2個ずつ有している。突出部11a,11bは、後述する2本の第1リンク(垂直部材)13aおよび2本の第2リンク(垂直部材)13bのそれぞれの一方の端部に形成された第1凹部15a・第2凹部15b(図4(a),図4(b)参照)とねじ等によって連結される。これにより、トラフ11は、第1リンク13aおよび第2リンク13bによって支持される。
【0035】
本実施形態の搬送装置10では、トラフ11に対して、後述する平行リンク13を介してモータボックス12内の回転モータ(駆動源)14からの回転駆動力が伝達される。このとき、トラフ11が搬送方向において前後に往復移動することで、搬送方向前方へ物品を搬送する。
【0036】
<平行リンク機構20>
平行リンク機構20は、トラフ11を搬送方向前後に往復移動させる機構である。そして、平行リンク機構20は、図1に示すように、モータボックス12、平行リンク13(第1リンク13a、第2リンク13b、第3リンク13c)、リンク部材16を備えている。
【0037】
(モータボックス12)
モータボックス12は、図1に示すように、内部に回転モータ14を備えている。そして、この回転モータ14を一方向に回転させることで、後述するリンク部材16を介して、平行リンク13(第1リンク13a、第2リンク13b、第3リンク13c)を搬送方向における前後に揺動させる。
【0038】
回転モータ14は、その回転軸の先端部分に円盤部材14aが接続されたステッピングモータである。円盤部材14aは、回転モータ14の回転中心から離れた位置に突出部14bを有している。そして、突出部14bは、一方の端部が第2リンク13bと接続されているリンク部材16の他方の端部と接続されている。これにより、回転モータ14を一方向に回転させるだけで、平行リンク13を前後に揺動させることができ、その結果、平行リンク13に接続されたトラフ11を往復移動させることが可能になる。
【0039】
また、回転モータ14は、制御部30によって回転制御されており、図1に示す搬送方向前方側へのトラフ11の移動を搬送方向後方側へのトラフ11の移動よりも高速で行う。さらに、回転モータ14は、図1に示すように、制御部30によってトラフ11を一往復させるごとに、トラフ11の移動範囲内における最後部に所定時間停止させる、いわゆる間欠運転を行うように制御される。これにより、回転モータ14のトルクを軽減して、搭載するモータの容量を小さくすることができる。
【0040】
なお、本実施形態では、図1に示すように、モータボックス12がトラフ11の直下に配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、モータボックス12がトラフ11の横や後ろに配置されていてもよい。
【0041】
(平行リンク13)
平行リンク13は、第1リンク13a、第2リンク13b、第3リンク13cを備えている。
【0042】
第1リンク13aは、図1に示すように、一方の端部が第3リンク13cおよびリンク部材16と、他方の端部がモータボックス12の側面とそれぞれ回動可能な状態で接続されている。一方、第2リンク13bは、一方の端部が第3リンク13cと、他方の端部がモータボックス12の側面とそれぞれ回動可能な状態で接続されている。これにより、平行リンク13は、回転モータ14からリンク部材16を介して回転駆動力が伝達されると、モータボックス12との接続位置を回動中心として鉛直平面内において前後に揺動する。
【0043】
さらに、第1リンク13aは、モータボックス12の側面における第2リンク13bよりも搬送方向前方側に取り付けられている。また、第1リンク13aは、図4(a)に示すように、一方(上側)の端部に第1凹部15aを有している。そして、この第1凹部15aは、鉛直方向上向きに開口部分が向くように形成されており、上述したトラフ11の突出部11aを保持する。
【0044】
第2リンク13bは、第1リンク13aよりもモータボックス12における搬送方向後方側よりに取り付けられている。また、第2リンク13bは、図4(b)に示すように、一方(上側)の端部に第2凹部15bを有している。そして、この第2凹部15bは、物品の水平方向における搬送方向前方側、つまり平行リンク機構20から見て水平方向内向きに開口部分が向くように形成されており、上述したトラフ11の他方の突出部11bを保持する。
【0045】
第3リンク13cは、図1に示すように、第1リンク13aと第2リンク13bとをそれぞれの下部において接続する。これにより、リンク部材16と接続されている第1リンク13aを揺動させることにより、第2リンク13bについても揺動させることができ、結果として、平行リンク13全体を搬送方向において前後に揺動させることが可能になる。
【0046】
また、第1リンク13aおよび第2リンク13bは、図3に示すように、モータボックス12の側面との連結部分を中心にして回動して搬送方向後方側に傾斜した位置(第2状態)と鉛直方向に平行な位置(第1状態)との間の範囲内で前後に揺動する。このように、平行リンク13の可動範囲を搬送方向における後方側の範囲を含むようにトラフ11を往復移動させることで、トラフ11上の物品にはトラフ11から搬送方向前方側の斜め上向きに投げ上げるような力が加えられる。よって、搬送される物品はトラフ11上から斜め上方へ投げ上げられるようにして徐々に搬送方向前方へ搬送される。
【0047】
なお、平行リンク13は、トラフ11に対して、搬送方向後方側よりに、つまりトラフ11の中心部分よりも後ろよりに取り付けられている。
【0048】
(リンク部材16)
リンク部材16は、図1に示すように、一方の端部が平行リンク13(第2リンク13bおよびリンク部材16)に、他方の端部が回転モータ14の円盤部材14aの突出部14bに、それぞれ回動可能な状態で接続されている。そして、回転モータ14が回転を開始すると円盤部材14aが回転する。このとき、円盤部材14aの突出部14bに接続されたリンク部材16は、突出部14bを中心として回動自在に固定されているため、回転モータ14が回転することによりリンク部材16の他端に接続された平行リンク13(第1リンク13a)を、モータボックス12との接続部分を回転中心として前後に揺動させることができる。
【0049】
本実施形態の搬送装置10では、以上のように、回転モータ14による回転駆動を直接平行リンク13に伝達するのではなく、リンク部材16を介して伝達している。これにより、回転モータ14を正逆反転させなくても、一方向に回転させながらトラフ11を往復移動させることができる。
【0050】
<搬送装置10の動作説明>
ここで、本実施形態の搬送装置10による物品の搬送工程について説明する。
【0051】
まず、ユーザが搬送開始の指示を入力すると、制御部30が平行リンク機構20の回転モータ14の回転を開始させる。そして、この回転モータ14からの回転駆動力がリンク部材16を介して平行リンク13(第1リンク13a)に伝達され、搬送方向に平行な鉛直平面内で平行リンク13を前後に揺動させる。このとき、揺動される平行リンク13はトラフ11の裏面から突出した突出部11a,11bに接続されているため、トラフ11を搬送方向において前後に往復移動させることができる。
【0052】
また、トラフ11を搬送方向において前後に往復移動させる平行リンク13は、図3に示す可動範囲内において第1・第2リンク13a,13bにおける第3リンク13cとの接続側を回動中心として前後に揺動する。より詳細には、第1・第2リンク13a,13bは、鉛直方向に平行な第1状態と搬送方向における後方側へ傾斜した第2状態との間において繰り返し前後に揺動する。このように、搬送方向における後方側において第1・第2リンク13a,13bを前後に揺動させることで、搬送方向前方側の斜め上方へ投げ上げるようにトラフ11を往復移動させることができる。この結果、トラフ11上の物品に対して斜め上向きの力を付与することができるため、例えば、表面に粘着性のあるような物品や振動を吸収してしまう物品、水分の多い物品等であっても、トラフ11の搬送面上で滑らせることなくスムーズに搬送することが可能になる。
【0053】
さらに、搬送装置10は、制御部30によってトラフ11を一往復させるごとに所定時間静止させる、いわゆる間欠運転を行うように回転モータ14を制御する。そして、トラフ11の静止位置は、往復移動する範囲内における最後部である。ここで、連続してトラフ11を往復移動させる制御では、トラフ11において物品が搬送面上を滑って搬送方向前方へ物品を搬送することができない場合がある。これに対して、本実施形態の搬送装置10では、トラフ11を一往復するごとに一旦静止させるように制御することで、一旦静止するたびにトラフ11の搬送面と物品との間に粘性抵抗を大きくして、トラフ11の搬送面上において物品が滑って搬送できなくなることを防止することができる。さらに、間欠制御を行うことで、回転モータ14のトルクを軽減して、搭載するモータの容量を小さくすることができる。
【0054】
[本搬送装置10の特徴]
(1)
本実施形態の搬送装置10は、図1に示すように、トラフ11を平行リンク機構20によって往復移動させてトラフ11上に載置された物品を所定の方向へ搬送する搬送装置であって、制御部30は、トラフ11が搬送方向における前方への移動を後方への移動よりも高速で移動するように回転モータ14の回転駆動を制御する。
【0055】
これにより、例えば、搬送方向における後方側に前方側よりも高速でトラフを移動させる搬送機構のような従来の搬送機構では搬送し難かった、表面に粘着性を有する物品や振動を吸収する物品等を、所定の搬送方向へスムーズに搬送することができる。
【0056】
(2)
本実施形態の搬送装置10は、図1に示すように、トラフ11を搬送方向において往復移動させるための機構として、トラフ11を支持する第1・第2リンク13a,13bと、回転モータ14と、リンク部材16とを含む平行リンク機構20を備えている。
【0057】
これにより、回転モータ14の回転駆動力を、リンク部材16を介して第1・第2リンク13a,13bへ伝達することで、トラフ11を搬送方向において前後に往復移動させることができる。
【0058】
(3)
本実施形態の搬送装置10では、搬送方向においてトラフ11を往復移動させる往復移動機構としての平行リンク機構20に、トラフ11を支持する第1・第2リンク13a,13bを備えている。そして、第1リンク13a,第2リンク13bは、図3に示すように、鉛直方向に平行になる第1状態と、搬送方向における後方へ傾斜した第2状態との間において、前後に揺動する。
【0059】
このように、搬送方向における後方側の範囲を含むように平行リンク13(第1リンク13a、第2リンク13b)を揺動させることで、トラフ11上の物品に対して搬送方向斜め上方に向かう力を付与することができる。この結果、トラフ11上の物品を搬送方向における斜め上方へ投げ上げるようにして物品を搬送することができるため、表面に粘着性のある物品や振動を吸収してしまうような物品等であってもスムーズに搬送することができる。
【0060】
(4)
本実施形態の搬送装置10では、制御部30が、トラフ11を搬送方向において前後に一往復させるごとに所定時間を静止して再び駆動される、いわゆる間欠駆動を行う。さらに、この静止位置は、トラフ11が往復移動する範囲の最後部である。
【0061】
これにより、トラフ11を往復移動させるたびに一旦静止状態を作ることで、連続的にトラフ11を往復移動させた際に物品が搬送面上で滑ってうまく搬送できなくなる問題の発生を回避することができる。また、連続的にトラフ11を往復移動させる場合と比較して、回転モータ14の回転数を削減して、より効率よく物品の搬送を行うことができる。
【0062】
(5)
本実施形態の搬送装置10では、搬送対象となる物品として、漬物等のような表面に粘着性のある物品、あるいは鶏肉等のような振動を吸収しやすい物品を用いている。
【0063】
このように、従来の搬送装置ではうまく搬送することができなかった物品であっても、本実施形態の搬送装置10によれば、スムーズに搬送することができる。
【0064】
[実施形態2]
本発明の他の実施形態に係る搬送装置について、図5〜図8を用いて説明すれば以下の通りである。なお、上記実施形1で説明した部材と同様の部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0065】
本実施形態に係る搬送装置40では、図5および図6に示すように、搬送方向における前方に向かって下方傾斜しているトラフ41を用いている点で、搬送面が水平方向に沿って配置されているトラフ11を用いた上記実施形態1の搬送装置10と異なっている。
【0066】
この搬送装置40は、上記実施形態1と同様に、回転モータ14の回転駆動力をリンク部材16等を介して平行リンク13(第1リンク13a,第2リンク13b)に対して伝達する。これにより、搬送方向前方側に向かって下方傾斜しているトラフ41を、突出部41a,41bと連結される第1リンク13a、第2リンク13bを搬送方向において前後に揺動させて、トラフ41上に載置された物品の搬送を行う。
【0067】
また、制御部30は、上記実施形態1の搬送装置10と同様に、搬送方向における前方側への移動を後方側への移動よりも高速で行う。
【0068】
すなわち、本実施形態の搬送装置40では、制御部30による搬送方向前方側への高速搬送制御に加えて、トラフ41を搬送方向前方側に向かって下方傾斜させている。
【0069】
これにより、例えば、搬送される物品が表面に粘着性がある物品、振動を吸収する物品、あるいは水分を多く含む物品等の通常の搬送機構では搬送しにくい物品であっても、トラフ41の下方傾斜で物品を前方へ落ち易くし、搬送方向前方側への高速搬送制御によってトラフ41の搬送面に対しての投げ上げ角度が大きくなりトラフ41の搬送面から物品が離れる向きの力が働き易くなるため、スムーズに搬送を行うことができる。
【0070】
また、本実施形態の搬送装置40では、下方傾斜させたトラフ41の搬送面がフラットなものを用いた例を挙げて説明したが、例えば、図7に示すように、搬送面に第1の面43aと第2の面43bとからなる複数の突起部43が形成されているトラフ42を用いることもできる。
【0071】
この突起部43は、トラフ42の搬送面において上部に突出するように形成されている。そして、第1の面43aは、第2の面43bよりも搬送方向における前側に配置されている。また、第1の面43aと第2の面43bとは、互いに交差する部分がトラフ42の搬送面から最も突出した部分となる。さらに、第1の面43aと第2の面43bとは、図8に示すように、トラフ42の搬送面に対して、第1の面43aの傾斜角度D1のほうが第2の面43bの傾斜角度D2よりも大きくなるように形成されている。
【0072】
このように、搬送面に突起部43が形成されたなトラフ42を用いた場合には、トラフ42を搬送方向における前後に往復移動させると、トラフ42上の物品は、トラフ42の往復移動とトラフ42の傾斜とによって搬送方向前方へ搬送されながら、第1の面43aによって搬送方向後方への移動を抑止されるとともに、第2の面43bによって搬送方向前側へ傾斜しているトラフ42上を物品が滑落することを回避できる。
【0073】
[本搬送装置40の特徴]
(1)
本実施形態の搬送装置40では、トラフ41の搬送面が搬送方向において前方側に向かって下方傾斜している。
【0074】
これにより、例えば、搬送される物品が表面に粘着性があったり、振動を吸収したり、水分を多く含んでいたりして搬送しにくい物品であっても、トラフ41の下方傾斜および搬送方向前方への高速搬送によってスムーズに搬送を行うことができる。
【0075】
(2)
本実施形態の搬送装置40では、搬送面に第1の面43aと第2の面43bとを含む突起部43が形成されているトラフ42を用いることもできる。そして、この突起部43は、図8に示すように、第1の面43aの搬送面に対する傾斜角度D1が第2の面43bの搬送面に対する傾斜角度D2よりも大きい。
【0076】
これにより、例えば、搬送される物品が表面に粘着性がある物品、振動を吸収する物品、あるいは水分を多く含む物品等のような通常の搬送機構では搬送しにくい物品であっても、第1の面43aによって搬送方向後方側への物品の移動を抑制してスムーズに搬送を行うことができる。さらに、トラフ42の往復移動を停止した際の物品のずれ落ち等の問題の発生を、第2の面43bによって防止することができる。
【0077】
この結果、トラフ42の搬送方向前方への移動を後方への移動よりも高速で行うことと、トラフ42の搬送面上に形成された突起部43の第1の面43a,第2の面43bとを組み合わせることで、物品の種類を問わず良好な搬送を行うことが可能になる。また、上記組み合わせにトラフ41,42のように下方傾斜を加えた場合には、さらに効果的に物品の搬送を行うことができる。
【0078】
[実施例]
ここでは、上記実施形態1において説明した搬送装置10の搬送性能についての試験結果を、図11〜図13を用いて説明する。
【0079】
この搬送性能確認試験では、まず、搬送される物品として鶏肉を使用して、間欠駆動制御を行った条件下において、トラフ11の搬送方向前後における移動速度を前方への移動を後方側への移動よりも高速で行う搬送方式(以下、FFと示す)と、後方側への移動を前方側よりも高速で行う搬送方式(以下、FBと示す)との比較を行った。
【0080】
図11に示すように、以上の条件下においては、FFでの搬送の方がFBでの搬送よりも物品をスムーズに前方へ搬送できていることが分かる。例えば、トラフの前方への移動速度を1500pps、後方への移動速度を500ppsとしたFFの試験結果では、23.1mm/sで搬送されたのに対して、移動速度を反対にしたFBの試験結果では物品が搬送方向後方側へ搬送されている。また、前方への移動速度1000pps、後方への移動速度500ppsとしたFFの場合も同様に、その反対の移動速度にしたFBの場合よりも効果的に搬送方向前方へ物品を搬送することができている。
【0081】
このように、図11に示す結果から、鶏肉を搬送する場合においては、FBよりもFFの方がスムーズに搬送方向前方へ搬送することができることがわかる。
【0082】
さらに、上記FFによる搬送駆動制御の条件下において、トラフ11の往復移動が間欠駆動制御か連続駆動制御か、トラフ11の搬送面の突起部18の有無、第1・第2リンク13a,13bの可動範囲が水平か投げ上げ(後方稼動)か、をパラメータとし、200mm搬送するために要する時間を測定する試験を行った。
【0083】
まず、トラフ11の往復移動が間欠駆動制御か連続駆動制御かについては、図12の試験結果に示すように、前進1500pps→後進500ppsでは連続駆動制御の方が高速搬送できているものの、前進1500pps→後進1000ppsおよび前進1500pps→後進800ppsでは間欠駆動制御の方が0.5から1.0s程度であるが高速で搬送できたことが分かる。このため、搬送対象物や前後進の速度によってより高速で搬送できるように間欠駆動制御と連続駆動制御とを使い分けることが好ましい。
【0084】
次に、トラフ11の搬送面に形成された突起部18の有無については、図13の試験結果から明らかなように、トラフ11の搬送面に突起部18を形成したほうが搬送時間を大幅に短縮できていることが分かる。例えば、図13に示すように、トラフ11の搬送面に突起部を形成した場合(山付き)には、搬送面フラット(山無し)の試験結果と比較して、トラフ水平駆動、投げ上げ駆動の双方について搬送時間が大幅に短縮できている(11.6s→4.7s、8.2s→3.5s)ことが分かる。これにより、トラフ11の搬送面に突起部18を形成すると、搬送時間の短縮を図れることが分かる。
【0085】
さらに、トラフ11の往復移動を、水平駆動制御にするか、図3に示すように投げ上げ駆動制御にするかについては、投げ上げ駆動制御のほうが搬送時間を短縮できることがわかる。例えば、トラフ11の搬送面に突起部18がないフラットな場合の試験結果では、水平駆動制御で11.6s、投げ上げ駆動制御で8.2sであって、トラフ11の搬送面に突起部18が形成された山付きの試験結果では、水平駆動制御で4.7s、投げ上げ駆動制御で3.5sであることから、双方の条件下において投げ上げ駆動制御のほうが搬送時間の短縮を図れることがわかる。また、図14に示す試験結果からも、トラフ11の搬送面に突起部18を形成した山付きのほうが搬送時間を大幅に短縮できることがわかる。
【0086】
以上の試験結果を参照すると、トラフ11の搬送面に突起部18を形成して山付きとし、トラフ11を水平に往復移動させるよりも、トラフ11上の物品を搬送方向前方へ投げ上げるように搬送方向後方に傾斜させる範囲内で往復移動させたほうが、搬送時間の短縮が図れることが分かる。
【0087】
なお、以上の条件にトラフ11を搬送方向前方に向かって下方傾斜させるという条件を加えることで、搬送される物品を搬送方向前方へ搬送し易くなるため、さらに搬送時間の短縮を図ることができる。
【0088】
[実施形態3]
本発明の他の実施形態に係る搬送装置を備えた組合せ計量装置について、図9,図10を用いて説明すれば以下の通りである。
【0089】
<組合せ計量装置50全体の構成>
本実施形態に係る組合せ計量装置50は、図9に示すように、複数の計量ホッパ(計量部、排出部)55の計量値を用いて、被計量物の集合体が所定重量あるいは所定数量になるように組合せ計量を行う装置である。そして、組合せ計量装置50は、実施形態2において説明した搬送装置40を、供給トラフ群53として備えている。なお、供給トラフ群53の構成は、実施形態2において説明した搬送装置40と同様であるため、ここでは同じ符号を付し、詳細な構成についての説明は省略する。
【0090】
組合せ計量装置50は、主として、前段の供給コンベア装置90が被計量物(以下、物品という)を落下させる位置の真下に配置される円錐状の分散テーブル52と、分散テーブル52の周囲に配置される供給トラフ群(搬送装置)53と、複数のプールホッパ54および計量ホッパ(計量部、排出部)55と、集合排出シュート56とから構成されている。
【0091】
分散テーブル52は、図10に示すように、傘状の円形板であって、駆動モータ(駆動機構)52aによって連続回転する。分散テーブル52の上面に供給コンベア装置90から供給された物品は、遠心力によって分散しながら供給トラフ群53へと移動する。
【0092】
供給トラフ群53の各トラフ41は、回転モータ14(図1参照)からの回転駆動力が平行リンク13等を介して伝達されることで、搬送方向(分散テーブル52を中心とする半径方向外側)に向かって物品を搬送する。
【0093】
プールホッパ54は、供給トラフ群53から物品を受け取って一時的にプールし、図示しない制御部からの指令によって下部に設けられている開閉ゲートを開け、計量ホッパ55に物品を供給する。
【0094】
計量ホッパ55は、プールホッパ54の下方に設けられている。計量ホッパ55およびプールホッパ54は、トラフ11に対応して、円周方向に沿って複数配置されている。それぞれの計量ホッパ55は、ホッパ内の物品の重量を計測するためのロードセル(図示せず)を有しており、また、その下部には、計量ホッパ55が排出部として機能するために、物品を集合排出シュート56に投下するための開閉ゲート(図示せず)が設けられている。
【0095】
集合排出シュート56は、各計量ホッパ55から投下された物品を集めて、包装機などの後段の装置に物品を流し落とす。
【0096】
<分散テーブル52の構成>
分散テーブル52は、円周上に配置された供給トラフ群53の中心であって、供給トラフ群53の直上流側に配置されており、供給コンベア装置90から供給される物品を供給トラフ群53に向かって搬送する。
【0097】
また、分散テーブル52は、駆動モータ(駆動機構)52aからの回転駆動力を受けて、水平方向において連続回転する。より詳細には、駆動モータ52aの回転駆動力が、図示しない複数のギアを介して分散テーブル52を支持する支持部52bに伝達されることで、支持部52bに接続されている分散テーブル52を水平方向において回転させる。これにより、分散テーブル52上に供給された物品に対して遠心力をかけることができ、分散テーブル52の周囲を取り囲むよう複数配置された供給トラフ群53のトラフ41に対してほぼ均一に物品を搬送することができる。
【0098】
[組合せ計量装置50の特徴]
(1)
本実施形態の組合せ計量装置50では、図9に示すように、分散テーブル52、プールホッパ54、計量ホッパ55に加えて、上述した実施形態2で説明した搬送装置40を供給トラフ群53として複数搭載している。
【0099】
これにより、搬送対象となる物品が表面に粘着性のある物品や振動を吸収してしまうような物品、水分を多く含む物品(例えば、漬物、鶏肉等)であっても、スムーズに下流側であるプールホッパ54まで搬送することができる。
【0100】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0101】
(A)
上記実施形態1〜3では、トラフ11を往復移動に関して、図3に示すように、第1リンク13a、第2リンク13bが鉛直方向に平行な第1状態と、搬送方向後方側へ傾斜させた第2状態との間でトラフ11を往復移動させる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0102】
例えば、鉛直方向よりも搬送方向前方側に傾斜した位置を含むような範囲において平行リンク13を往復移動させてもよい。この場合でも、第1リンク13a、第2リンク13bが搬送方向後方側に傾斜した範囲を含んでいることで、物品を投げ上げるように搬送することができる。
【0103】
また、このように投げ上げ搬送を行うように第1リンク13a、第2リンク13bの可動範囲を決定せず、搬送方向前方側への移動を後方側への移動よりも高速で行うだけの搬送装置であってもよい。この場合でも、上記実施例において説明したように、鶏肉等の物品をスムーズに所定の方向へ搬送することができる。
【0104】
(B)
上記実施形態1〜3では、トラフ11の往復移動を平行リンク機構20によって行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の搬送機構によってトラフ11を往復移動させる搬送装置であってもよい。
【0105】
(C)
上記実施形態1〜3では、トラフ11の往復移動を間欠駆動で行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0106】
例えば、トラフ11を連続的に駆動した場合でも、上記FF搬送駆動によって搬送し難い物品であっても良好な搬送を行うことができる。
【0107】
ただし、上記実施形態1〜3のように、間欠駆動制御を行うことは、回転モータ14による駆動効率を向上させることができる点で好ましい。よって、搬送対象となる物品の種類、トラフ11の移動速度によって、適宜簡潔駆動制御と連続駆動制御とを組み合わせることが好ましい。
【0108】
(D)
上記実施形態1〜3では、搬送対象となる物品として、鶏肉や漬物等のような物品等を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0109】
例えば、上記以外にも、表面に粘着性を有している物品や、軟質で振動を吸収する物品、水分を多く含む物品等のように、一般的な搬送機構(例えば、搬送方向における後方側に前方側よりも高速でトラフを移動させる搬送機構等)では搬送し難い物品を搬送する際にも、本発明の搬送装置によって良好な搬送を行うことができる。
【0110】
(E)
上記実施形態3では、供給トラフ群53として、実施形態2で説明した搬送面が下方傾斜しているトラフ41を備えた搬送装置40を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0111】
例えば、上記実施形態1で説明した搬送面がフラットなトラフ11を備えた搬送装置10を適用することも当然に可能である。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明の搬送装置は、従来の搬送装置では搬送し難い物品であってもスムーズに所定の方搬送方向へ搬送することができるという効果を奏することから、トラフを往復移動させながら物品の搬送を行う搬送装置、供給装置を備えた各種装置に対して広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の第1実施形態に係る搬送装置を示す側断面図。
【図2】(a),(b)は、図1の搬送装置が備えているトラフを示す側断面図と平面図。
【図3】図1の搬送装置が備えている平行リンク可動範囲を示す正面図。
【図4】(a),(b)は、2つの支持部材をそれぞれ示す正面図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る搬送装置を示す側断面図。
【図6】(a),(b)は、図5の搬送装置が備えているトラフを示す側断面図と平面図。
【図7】(a),(b)は、本発明の他の実施形態に係る搬送装置が備えているトラフを示す側断面図と平面図。
【図8】図7(a)のA部分を拡大した図。
【図9】本発明の第3実施形態に係る組合せ計量装置の構成を示す模式図。
【図10】図9に示す組合せ計量装置の分散テーブル周辺の構成を示す側面図。
【図11】本発明の搬送装置の搬送性能を示す確認試験の結果を示すグラフ。
【図12】本発明の搬送装置の搬送性能を示す確認試験の結果を示すグラフ。
【図13】本発明の搬送装置の搬送性能を示す確認試験の結果を示すグラフ。
【図14】本発明の搬送装置の搬送性能を示す確認試験の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
【0114】
10 搬送装置
11 トラフ
11a・11b 突出部
12 モータボックス
13 平行リンク
13a 第1リンク(垂直部材)
13b 第2リンク(垂直部材)
13c 第3リンク
14 回転モータ(駆動部)
14a 円盤部材
14b 突出部
15a 第1凹部
15b 第2凹部
16 リンク部材
20 平行リンク機構(往復移動機構)
30 制御部
40 搬送装置
41 トラフ
41a・41b 突出部
42 トラフ
43 突起部
43a 第1の面
43b 第2の面
50 組合せ計量装置
52 分散テーブル
52a 駆動モータ(駆動機構)
52b 支持部
53 供給トラフ群(搬送装置)
54 プールホッパ
55 計量ホッパ(計量部、排出部)
56 集合排出シュート
90 供給コンベア装置
D1,D2 傾斜角度
P 物品


【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される物品が載置されるトラフと、
前記物品の搬送方向において前記トラフを前後に往復移動させる往復移動機構と、
前記トラフの往復移動における搬送方向前方への移動を後方への移動よりも高速で行うように前記往復移動機構を制御する制御部と、
を備えている搬送装置。
【請求項2】
前記往復移動機構は、前記トラフを支持する複数の垂直部材と、前記トラフを往復移動させる駆動源と、前記垂直部材と前記駆動源とを連結するリンク部材と、を有する平行リンク機構である、
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記垂直部材は、鉛直方向に平行になる第1状態と、前記搬送方向後方側に傾いた第2状態との間を含む範囲内を往復移動する、
請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記トラフが前記搬送方向における前後に一往復するごとに間欠で移動し、前記搬送方向における最後部で前記トラフが静止するように前記往復移動機構を制御する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記トラフの搬送面に形成されており、前記搬送面に対して前記搬送方向前方側における面の傾斜角度が前記搬送方向後方側における面の傾斜角度よりも大きい突起部を、さらに備えている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記トラフは、搬送面が搬送方向前方に向かって下方に傾斜している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記搬送される物品は、表面に粘着性を有する物品、あるいは振動を吸収する物品である、
請求項1から6のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の搬送装置と、
前記搬送装置から供給される物品を計量する計量部と、
前記計量された物品を排出する排出部と、
を備えた組合せ計量装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2006−273494(P2006−273494A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−94370(P2005−94370)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】