説明

搬送装置

本発明は、表面に沿って移動すると共に炸薬を搬送するのに適した搬送装置であって、2つの対向する端を有する推進部材であって、それらの端が互いに離れるように変位する長手方向伸張位置と、それらの端が互いに向かうように変位する長手方向収縮位置との間で変位可能である、推進部材と、外側把持部材及び内側把持部材であって、把持部材はそれぞれ、その外周が、使用の際に上記表面の少なくとも一部に当接するように当該把持部材の中心から離れるように変位する周方向膨張位置と、その外周が、上記表面から離間するように当該把持部材の中心に向かうように変位する周方向収縮位置との間で変位可能である、外側把持部材及び内側把持部材とを備え、推進部材及び把持部材は、当該推進部材及び当該把持部材の順次変位が上記表面に対する搬送装置の蠕動変位を生じさせるように構成される、搬送装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は搬送装置に関し、より詳細には、限定はしないが、細長い通路内を移動すると共に炸薬を搬送するのに適した蠕動搬送装置(peristaltic conveyance device)に関する。
【背景技術】
【0002】
サイズの制約又は安全性の懸念から人の立ち入り(human entrance:人的介入)に適さない細長い通路内又はそれに沿って物体を搬送する必要性がある場合が多々ある。この状況は、例えば採鉱環境において鉱石路が障害となる場合に生じる。
【0003】
鉱石路は、炭鉱内の上部トンネル及び下部トンネル間にドリル穿孔された通路である。使用の際、鉱石路の上端(上部トンネルの底壁から下方に延びる)に鉱石が堆積される。鉱石路の下端(下部トンネルの上壁から上方に延びる)は鋼製扉で閉鎖され、そのため、鉱石が鉱石路内に蓄積する。必要であれば、扉を開いて鉱石路内の鉱石を鉱石路の下部開口の下に位置するトラックに堆積させる。鉱石と同じトンネル内に位置するトラックに鉱石を積載することは不可能ではないとしても困難であるため、この構成は、スペースが最大の懸念である環境において鉱石を効果的に取り除く役割を果たす。
【0004】
上記の方法は十分に機能するが、時に、鉱石が内側にたまることにより鉱石路が閉塞する傾向がある。これらの閉塞性により、鉱石路は通常、炸薬を用いて鉱石路開口を爆破によって開くことで、障害となっている鉱石を取り除く。
【0005】
これまで鉱石路に炸薬を装填する(load:運び込む)のに多くの方法が用いられている。一例では、人が鉱石路に登り、特別に設計されたカートを用いて閉塞箇所へ炸薬を推進させる。さらなる任意選択肢は、圧縮空気カタパルト装置を用いて鉱石路に炸薬を投入することである。どちらの場合においても、作業に関わった者が避難すると、炸薬が爆発する。しかしながら、どちらの場合も、実質的な人的介入が必要とされ、また、爆薬を用いて作業する場合に方法が所望通りには制御されない。したがって、これらの方法は、公安機関により危険な採鉱作業であるとされている。
【0006】
より安全な任意選択肢は、無線制御式車両を用いて炸薬を鉱石路に搬送することである。しかしながら、鉱石路は急傾斜に配向されている場合が多く、そのため、鋭角でのトラクション損失によりこれらの無線制御式装置の使用が実行不可能となる。
【0007】
この問題に対する費用効果的であると共になおも安全な解決策がないため、好適な任意選択肢は多くの場合、鉱石路を閉塞状況にさせたままにし、閉塞した鉱石路の隣に新たな鉱石路をドリル穿孔することである。このような方法では有価鉱石が失われ、新たな鉱石路をドリル穿孔する際にかなりの費用がかかることが理解されるであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、上述の欠点を少なくとも部分的に軽減し、且つ/又は同様の用途に用いられる既存の搬送装置に代わる有用な選択肢を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
表面に沿って移動するのに適した搬送装置であって、
2つの対向する端を有する推進部材であって、
上記端が互いに離れるように変位する長手方向伸張位置と、
上記端が互いに向かうように変位する長手方向収縮位置と
の間で変位可能である、推進部材と、
外側把持部材及び内側把持部材であって、当該把持部材はそれぞれ、
上記把持部材の外周が、使用の際に上記表面の少なくとも一部に当接するように当該把持部材の中心から離れるように変位する周方向膨張位置と、
上記把持部材の外周が、上記表面から離間するように当該把持部材の中心に向かうように変位する周方向収縮位置と
の間で変位可能である、外側把持部材及び内側把持部材と
を備え、
上記推進部材の少なくとも一方の端は上記外側把持部材及び上記内側把持部材の少なくとも一方に当接し、当該推進部材及び当該外側把持部材及び当該内側把持部材は、当該推進部材及び当該外側把持部材及び当該内側把持部材の順次変位が上記表面に対する当該搬送装置の蠕動変位を生じさせるように構成される、搬送装置。
【0010】
好ましくは、推進部材は、当該推進部材の端が上記外側把持部材及び上記内側把持部材に少なくとも部分的に当接するように2つの把持部材間で挟持される。
【0011】
上記外側把持部材及び上記内側把持部材把持部材に接続される推進部材の端、代替的には、それら把持部材に当接するにすぎない推進部材の端が提供される。
【0012】
好適な実施の形態では、搬送装置は、内側把持部材の対向する側面に位置する2つの推進部材を有することができ、2つの外側把持部材が推進部材の自由端に位置している。
【0013】
2つの外側把持部材は互いに対して静止することができ、上記内側把持部材は当該2つの外側把持部材間で変位可能とすることができる。好ましくは、外側把持部材は、細長い接続部材により互いに接続されることができ、内側把持部材は細長い接続部材上に摺動可能に位置することができる。
【0014】
細長い接続部材は円形のシャフト又はロッドの形態とすることができ、上記内側把持部材はシャフト又はロッド上で摺動するようになっているスリーブに取り付けられることができる。
【0015】
好ましくは、外側把持部材は、外側把持部材の双方が同時に周方向膨張位置にあるか又は周方向収縮位置にあるように協同して動作する一対の外側把持部材を形成する。好ましくは、2つの推進部材は、逆の関係で動作するように構成され、一方の推進部材は、他方の推進部材が収縮位置にあると伸張位置にある。
【0016】
周方向に変位可能なベローズの形態である把持部材、また代替的に、周方向に変位可能なエアクッション又はブラダーの形態である把持部材が提供される。好ましくは、把持部材は空圧式で動作する。
【0017】
長手方向に伸張可能なベローズの形態である推進部材、また代替的に、長手方向に伸張可能なエアクッション又はブラダーの形態である推進部材も提供される。好ましくは、推進部材は空圧式で動作する。
【0018】
搬送装置は、把持部材及び推進部材を選択的に変位させて搬送装置の蠕動運動を生じさせるように空圧流体を調整するようになっている制御システムをさらに備える。
【0019】
本発明のさらなる実施の形態では、搬送装置は補助的な把持部材を備えていてもよく、当該補助的な把持部材は外側把持部材の一方の外側に位置し、搬送装置がその元の位置に戻ると背後に残るように搬送装置から取り外し可能である。
【0020】
補助的な把持部材は物体を保持するようになっていてもよい。
【0021】
上記物体は炸薬とすることができ、搬送装置が沿って搬送される表面は鉱石路の形態の細長い通路とすることができる。
【0022】
本発明のさらなる態様によれば、上記に記載のタイプの搬送装置を動作させる方法であって、
外側把持部材を伸張位置に変位させると共に、内側把持部材及び推進部材を収縮位置に維持するステップと、
内側把持部材を外側把持部材から離すように推進部材を伸張位置に変位させるステップと
を含む、方法が提供される。
【0023】
内側把持部材は伸張位置に順次変位し、外側把持部材は収縮位置に順次変位することができ、それにより、推進部材が収縮位置に変位すると外側把持部材を内側把持部材に向かうように変位させる。
【0024】
当該方法はまた、
外側把持部材を伸張位置に変位させるステップと、
次の動作サイクルが開始することができる初期状態に搬送装置を戻すように内側把持部材を収縮位置に変位させるステップと
をさらに含む。
【0025】
好適な実施の形態では、搬送装置は2つの外側把持部材及び2つの推進装置を備え、外側把持部材は協同して変位することができる。この実施の形態では、当該方法は、一方の推進部材を、他方の推進部材が伸張位置に変位すると同時に収縮位置に変位させるステップを含み得る。
【0026】
推進部材及び把持部材は好ましくは、推進部材及び把持部材に対して出入りする空圧流体の流れを調整することによって変位する。
【0027】
本発明のさらなる態様によれば、細長い通路内に炸薬を配置する方法であって、
上記に記載の搬送装置を用意するステップと、
炸薬を搬送装置の一端に位置付けするステップと、
搬送装置を鉱石路内に配置するステップと、
上記に記載の搬送装置を動作させる方法によって鉱石路内に搬送装置を前進させるステップと
を含む、方法が提供される。
【0028】
当該方法は、
炸薬を搬送装置の一端に位置する補助的な把持部材上に位置付けするステップと、
鉱石路内の選択位置に達すると、補助的な把持装置を伸張位置に変位させるステップと、
補助的な把持装置及び把持装置によって保持されている装填物が鉱石路内にあるまま搬送装置が取り外されることができるように、搬送装置の残りの部分から補助的な把持装置を分離するステップと
をさらに含み得る。
【0029】
本発明の一実施形態を限定的ではない例として、添付の図面を参照しながら説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図面(同様の符号が同様の特徴部を示す)を参照すると、本発明による限定的ではない例の搬送装置が参照符号10で示されている。
【0031】
表面、より詳細には鉱石路に沿って移動するようになっている搬送装置10は、互いに対して静止している2つの外側把持部材30と、当該2つの外側把持部材30の中間に位置すると共に当該2つの外側把持部材30に対して移動可能な内側把持部材40とを備える。2つの外側把持部材30は、パイプ、剛性ロッド、又はシャフトの形態の細長い接続手段34により互いに接続される。内側把持部材40は、2つの外側把持部材30に対して摺動可能に変位可能であるように、接続手段34に摺動可能に取り付けられているスリーブ44上に位置する。
【0032】
各把持部材30又は40は、把持部材の外周32又は42が当該部材の中心から離れるように変位する周方向膨張位置であって、それにより、使用の際に、把持部材の最大スパンが増すことで、把持部材が用いられている表面の少なくとも一部に当接するようになっている、周方向膨張位置と、把持部材の外周32又は42が把持部材30又は40の中心に向かって変位する周方向収縮位置であって、それにより、把持部材の最大スパンが減ることで、把持部材が用いられている表面から離間する、周方向収縮位置との間で変位可能である。この実施形態では、把持部材は空圧式ベローズ又は補償器の形態である。しかしながら、本発明者は、空圧式又は油圧式ブラダー若しくはエアクッションを含むいくつかの異なる装置を用いることができることを見込んでいる。
【0033】
搬送装置10はまた、使用の際に、用いられる表面に沿って移動させるように搬送装置を推進するために、2つの推進部材20及び22を有する。各推進装置20又は22は、対向する端24を有し、それらの端が互いに離れるように変位する長手方向伸張位置と、それらの端が互いに向かって変位する長手方向収縮位置との間で変位可能である。推進部材20及び22の端24は、推進部材20及び22が長手方向伸張位置へ変位すると内側把持部材40及び外側把持部材30に選択的に当接するようになっている。推進部材20及び22は、2つの外側把持部材30間に延在する細長い接続手段34に対して移動可能である。この実施形態では、推進部材は空圧式ベローズ又は補償器の形態である。しかしながら、本発明者は、空圧式又は油圧式ブラダー若しくはエアクッションを含むいくつかの異なる装置を用いることができることを見込んでいる。
【0034】
搬送装置10は圧縮空気源50と流体連通し、制御システム52が各種把持部材及び推進部材に対して出入りする圧縮空気の流れを調整し、それにより、より詳細に下記に説明するように蠕動運動が生じる。
【0035】
搬送装置10の動作サイクルは図2a〜図2hに示す。図2aでは、搬送装置は非作動状態であり、内側把持部材40、並びに第1の外側把持部材35及び第2の外側把持部材36である外側把持部材30が収縮位置にある。第1の外側把持部材35及び第2の外側把持部材36である外側把持部材30は一対として機能し、搬送装置10の動作サイクル全体を通して同じ位置にある。第1の推進部材20は収縮位置にあり、第2の推進部材22は伸張位置にある。この時点では、搬送装置10は用いられている細長い通路12(この例では鉱石路)に配置することができる。把持部材の収縮位置により、搬送装置が、鉱石路12の壁14に完全に当接することなく鉱石路12に挿入されることが可能となる。搬送装置10は制御システム(図示せず)を介して圧縮空気源(図示せず)に接続され、制御システムは、以下に説明するように蠕動運動を達成するように把持部材及び推進部材への空気流を調整するようになっている。
【0036】
図2bでは、外側把持部材30は、外周32が鉱石路12の壁14に当接し、したがって、鉱石路12内に搬送装置10を固定するように、周方向膨張位置に変位する。この時点で、第1の推進部材20は伸張位置に変位し、第2の推進部材22は収縮位置に変位し、その際、図2cに示すように第1の外側把持部材35から第2の外側把持部材36へ内側把持部材40を付勢する。図2dでは、内側把持部材40は、外周42が鉱石路12の壁14に当接するように伸張位置に変位している。この時点では、搬送装置10は内側把持部材40によって所定位置に保持されているため、外側把持部材30は収縮位置へ変位することができる。図2eに示すように外側把持部材30が収縮すると、第1の推進部材20が収縮位置に変位し、第2の推進部材22が伸張位置に変位する。これにより、外側把持部材30が内側把持部材40に対し変位し、この段階では、図2fに示すように鉱石路12の壁14に対して静止したままである。外側把持部材30が内側把持部材40に対して横方向に変位すると、外側把持部材は図2gに示す伸張位置に変位する。その時点で、外側把持部材が搬送装置10を鉱石路12内の所定位置に保持するため、内側把持部材40は収縮位置に変位する。したがって、搬送装置10は推進装置20及び22のストロークに等しい距離を鉱石路12に沿って移動することになり、このシーケンスが繰り返されることができる。このように、各種把持部材及び推進部材の順次変位によって、搬送装置が一連の蠕動伸張及び収縮により鉱石路に沿って移動する。
【0037】
図3に示すように、搬送装置10は補助的な把持装置60も有していてもよい。補助的な把持装置60は搬送装置10の一端に取り外し可能に接続され、炸薬をしっかり保持するようになっている。特定の位置に達すると、補助的な把持部材60は伸張位置に変位し、鉱石路12の壁14と係合する。補助的な把持部材60は、この時点で、搬送装置10から接続解除することができ、搬送装置10を鉱石路12から取り外すことができる。このように、補助的な把持部材60は炸薬の爆発時に破壊されることになるが、搬送装置10の本体は保護されることになる。搬送装置は、いかなる炸薬も必要とせずに搬送装置を用いることもでき、その場合、搬送装置は任意の細長い通路からいかなるタイプの障害物をも取り除くのに適した掻取り装置(scraping device)又はラム装置(ramming device)として働き得るものと本発明者は見込んでいる。
【0038】
上記は本発明の1つの実施形態にすぎず、本発明の精神及び範囲を逸脱せずに細部の多くの変形形態があるであろうことを理解されたい。例えば、外側把持部材が1つだけであり、また内側把持部材が1つだけであってもよく、1つの推進部材がそれらの両方に接続されて前進移動を容易にしてもよい。また、特定の用途及び必要とされるスラスト量に応じて、任意の数の把持部材及び/推進部材を用いてもよい。
【0039】
本発明はまた、下記に説明するように、炭鉱環境における使用以外の多くの異なる使用も見込んでいる。例えば、装置は、任意の通路内、例えば火災、工事中、又は爆発の危険性により人的介入が安全でない可能性がある建物内で移動するのに用いることができる。この場合では、例えばカメラを装置に取り付けてもよい。また、さらなる使用では、装置は、可燃性ガスが存在する環境(電気アーク及び/又はスパークがガスを点火させる危険性により、ロボット又は他の電気装置の使用が危険となる)において用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明による搬送装置の側面断面図である。
【図2】aからhは鉱石路内での搬送装置の順次動作を概略的に示す図である。
【図3】図1の搬送装置の側面断面図であり、炸薬を搬送及び位置付けするための補助的な把持部材を有する、図1の搬送装置の側面断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に沿って移動するのに適した搬送装置であって、
2つの対向する端を有する推進部材であって、
前記端が互いに離れるように変位する長手方向伸張位置と、
前記端が互いに向かうように変位する長手方向収縮位置と
の間で変位可能である、推進部材と、
外側把持部材及び内側把持部材であって、該把持部材はそれぞれ、
前記把持部材の外周が、使用の際に前記表面の少なくとも一部に当接するように該把持部材の中心から離れるように変位する周方向膨張位置と、
前記把持部材の外周が、前記表面から離間するように該把持部材の中心に向かうように変位する周方向収縮位置と
の間で変位可能である、外側把持部材及び内側把持部材と
を備え、
前記推進部材の少なくとも一方の端は前記外側把持部材及び前記内側把持部材の少なくとも一方に当接し、該推進部材及び該外側把持部材及び該内側把持部材は、該推進部材及び該外側把持部材及び該内側把持部材の順次変位が前記表面に対する当該搬送装置の蠕動変位を生じさせるように構成される、搬送装置。
【請求項2】
前記推進部材は該推進部材の前記端が前記外側把持部材及び前記内側把持部材に少なくとも部分的に当接するように該内側把持部材と該外側把持部材との間で挟持される、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記推進部材の前記端は、前記前記外側把持部材及び前記内側把持部材に固定される、請求項1又は2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記搬送装置は、前記内側把持部材の対向する側面に位置する2つの推進部材を有し、2つの外側把持部材が該推進部材の自由端に位置している、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記2つの外側把持部材は互いに対して静止しており、前記内側把持部材は該2つの外側把持部材間で変位可能である、請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記外側把持部材は、細長い接続部材により互いに接続され、前記内側把持部材は該細長い接続部材上に摺動可能に位置する、請求項4又は5に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記細長い接続部材は、断面がほぼ円形であるシャフト又はロッドの形態である、請求項6に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記内側把持部材は、前記細長い接続部材上で摺動するようになっているスリーブ上に取り付けられる、請求項6又は7に記載の搬送装置。
【請求項9】
前記外側把持部材は、該外側把持部材の双方が同時に周方向膨張位置にあるか又は周方向収縮位置にあるように協同して動作する一対の外側把持部材を形成する、請求項4ないし8のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記2つの推進部材は逆の関係で動作するように構成され、一方の推進部材は、他方の推進部材が収縮位置にあると伸張位置にある、請求項4ないし9のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項11】
少なくとも1つの把持部材は、周方向に変位可能なベローズの形態である、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項12】
少なくとも1つの把持部材は、周方向に膨張可能なエアクッション又はブラダーの形態である、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項13】
前記把持部材は空圧式で動作する、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項14】
少なくとも一方の推進部材は、長手方向に伸張可能なベローズの形態である、請求項1ないし14のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項15】
前記推進部材の少なくとも一方は、長手方向に伸張可能なエアクッション又はブラダーの形態である、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項16】
前記2つの推進部材は空圧式で動作する、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項17】
前記把持部材及び前記2つの推進部材を選択的に変位させて前記搬送装置の蠕動運動を生じさせるように空圧流体を調整するようになっている制御システムを有する、請求項1ないし16のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項18】
補助的な把持部材を備え、該補助的な把持部材は前記外側把持部材の一方の外側に位置し、前記搬送装置が搬送される前記表面から該搬送装置が取り外されると選択的に背後に残るように該搬送装置から取り外し可能である、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項19】
前記補助的な把持部材は物体を保持するようになっている、請求項18に記載の搬送装置。
【請求項20】
前記物体は炸薬(explosive charge:爆薬)である、請求項19に記載の搬送装置。
【請求項21】
前記搬送装置が沿って搬送される前記表面は細長い通路である、請求項1ないし20のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項22】
前記通路は鉱石路(ore pass:坑道)の形態である、請求項21に記載の搬送装置。
【請求項23】
実質的に本明細書に記載及び例示され、且つ/又は添付の図面に従って例示される、請求項1の記載の搬送装置。
【請求項24】
請求項1ないし23のいずれか一項に記載の搬送装置を動作させる方法であって、
請求項1ないし23のいずれか一項に記載の搬送装置を用意するステップと、
前記外側把持部材を前記伸張位置に変位させると共に、前記内側把持部材及び前記推進部材を収縮位置に維持するステップと、
前記内側把持部材を前記外側把持部材から離すように前記推進部材を前記伸張位置に変位させるステップと
を含む、方法。
【請求項25】
前記内側把持部材は前記伸張位置に順次変位し、前記外側把持部材は前記収縮位置に順次変位するようになっており、それにより、前記推進部材が前記収縮位置に変位すると前記外側把持部材を前記内側把持部材に向かうように変位させる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記外側把持部材を前記伸張位置に変位させるステップと、
次の動作サイクルが開始することができる初期状態に前記搬送装置を戻すように前記内側把持部材を前記収縮位置に変位させるステップと
を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
細長い通路内に炸薬を配置する方法であって、
請求項1ないし23のいずれか一項に記載の搬送装置を用意するステップと、
炸薬を前記搬送装置の一端に位置付けするステップと、
前記搬送装置を鉱石路内に配置するステップと、
前記に記載の搬送装置を動作させる方法に従って前記鉱石路内に前記搬送装置を前進させるステップと
を含む、方法。
【請求項28】
前記炸薬を前記搬送装置の一端に位置する補助的な把持部材上に位置付けするステップと、
前記鉱石路内の選択位置に達すると、前記補助的な把持装置を伸張位置に変位させるステップと、
前記補助的な把持装置及び該把持装置によって保持されている前記炸薬が前記鉱石路内にあるまま前記搬送装置を取り外すことができるように、該搬送装置の残りの部分から(form)前記補助的な把持装置を分離するステップと
を含む、請求項27に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−511388(P2009−511388A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535166(P2008−535166)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【国際出願番号】PCT/IB2006/053715
【国際公開番号】WO2007/043008
【国際公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(508114281)
【Fターム(参考)】