説明

搬送装置

【課題】循環走行するコンベヤチェーンの搬送面に生じる脈動の抑制、駆動源の小容量化、機長・幅の変更に対する柔軟な対応、装置の低床化、装置の汎用性の向上を実現する搬送装置を提供する。
【解決手段】コンベヤチェーンが搬送路の始端側に配置された始端側搬送ユニット110と搬送路の終端側に配置された終端側搬送ユニット120と始端側搬送ユニット110と終端側搬送ユニット120との間に配置された駆動源ユニット130とに少なくとも支持された状態で循環走行してチェーン載置面上に搭載された搬送物を搬送することによって、上記の課題を解決するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、工場内において作業員を組立ラインに沿って移動させるために使用される搬送装置に関するものであり、さらに詳しくは、搬送面の脈動を抑制するとともに、設置面から搬送面までの高さを低くした搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、循環走行するコンベヤチェーンを搬送媒体とする搬送装置を駆動する方式として、(1)離間配設された駆動スプロケットと従動スプロケットにコンベヤチェーンを掛架して、駆動スプロケットを原動機などで回動させることによって、コンベヤチェーンを走行駆動するスプロケット駆動方式と、(2)離間配設された二つの案内スプロケットにコンベヤチェーンを掛架して、コンベヤチェーンの直線走行部分の少なくとも一箇所にコンベヤチェーンに噛合する複数の推進歯を有する無端駆動チェーンからなるキャタピラ駆動機構を設置することによって、コンベヤチェーンを走行駆動するキャタピラ駆動方式とが知られている。
【0003】
前者のスプロケット駆動方式において、スプロケットとコンベヤチェーンの噛み合いによる多角形運動に起因する搬送面の脈動を抑制し安定搬送を図るため、スプロケットの歯形を工夫したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
後者のキャタピラ駆動方式によれば、コンベヤチェーンの直線走行部分において、キャタピラ駆動機構の配置位置及び配置数を任意に選定できるので、コンベヤチェーンの走行距離が長距離になる場合、キャタピラ駆動機構を複数箇所に設置することにより駆動力を増強でき、チェーン張力の軽減が図られるという利点を有している(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−111430号公報
【特許文献2】特開昭59−48319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前述したスプロケット駆動方式による搬送装置においては、脈動を抑制することはできたが、コンベヤチェーンの走行距離、幅又はスプロケットの歯数により、依然として脈動が残るという課題があった。また、搬送物の負荷をすべてコンベヤチェーンで受けるため走行距離が長くなると、チェーンサイズを大きくしなければならず、そのため搬送装置の大型化及びコストアップを招いていた。さらに、脈動を小さくするためには、スプロケットの歯数を多くする必要があり、その分スプロケットが大きくなる。その結果、搬送装置の設置時に戻り側コンベヤチェーンを収納するための側溝(ピット)を掘るなどの余分な工数や費用を要し、しかも、自由にレイアウトを変更することができないという課題が生じていた。さらに、負荷及び走行距離によりコンベヤチェーンのたるみの発生、駆動軸・従動軸の撓みの発生、低床化への対応が困難、コンベヤチェーンが蛇行する、大容量の駆動源が必要などの課題も残っていた。
【0006】
一方、キャタピラ駆動方式による搬送装置においては、新たにキャタピラ駆動機構を配置することで装置が大型化し、低床化が困難であるという課題があった。また、キャタピラ駆動機構を構成する無端駆動チェーン自体が多角形運動を起こすためコンベヤチェーンの直線走行部に生じる脈動を完全に除去することはできなかった。さらに二条以上のコンベヤチェーンを用いる装置の場合、複数のコンベヤチェーンを別々のキャタピラ駆動機構によって走行駆動させるため、コンベヤチェーン間で走行速度にずれが生じるという課題があった。しかも、コンベヤチェーン自身をキャタピラ駆動機構と噛み合うような構造とした専用チェーンにする必要があり、装置の汎用性がなく、コストアップの原因になっていた。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、循環走行するコンベヤチェーンの搬送面に生じる脈動の抑制、駆動源の小容量化、機長・幅の変更に対する柔軟な対応、装置の低床化、装置の汎用性の向上を実現する搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
まず、本請求項1に係る発明は、コンベヤチェーンが搬送路の始端側に配置された始端側搬送ユニットと前記搬送路の終端側に配置された終端側搬送ユニットと前記始端側搬送ユニットと終端側搬送ユニットとの間に配置された駆動源ユニットとに少なくとも支持された状態で循環走行してチェーン載置面上に搭載された搬送物を搬送する搬送装置であって、前記始端側搬送ユニットが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の始端側スプロケットと前記コンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の始端側螺旋ドラムとを備え、前記終端側搬送ユニットが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の終端側スプロケットと前記コンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の終端側螺旋ドラムとを備え、前記駆動源ユニットが、前記搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸と該駆動伝達軸に動力伝達する駆動源とを備えていることにより、前記課題を解決したものである。
【0009】
そして、本請求項2に係る発明は、請求項1に係る搬送装置の構成に加えて、前記始端側搬送ユニット、終端側搬送ユニット、駆動源ユニットの少なくとも一つに隣接配置される搬送延長ユニットが、前記搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達延長軸を備えていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0010】
また、本請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る搬送装置の構成に加えて、前記搬送延長ユニットに隣接配置される中間駆動補助ユニットが、前記搬送路に沿って延びて前記コンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する左右一対の駆動補助用螺旋ドラムを備えていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0011】
また、本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る搬送装置の構成に加えて、前記駆動源ユニットが、前記駆動源となる駆動モータと該駆動モータから駆動伝達軸に動力伝達するべべルギアボックスを備えているとともに、該べべルギアボックスの入力軸と出力軸とが、前記チェーン載置面と平行な二つの異なる平面上に配置されていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0012】
また、本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに係る搬送装置の構成に加えて、前記始端側搬送ユニットが、前記始端側螺旋ドラムによるコンベヤチェーンの送り速度と前記始端側スプロケットによるコンベヤチェーンの送り速度とを同期させる複数のギア群からなる乗り継ぎ手段を備えていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0013】
また、本請求項6に係る発明は、請求項3乃至請求項5のいずれかに係る搬送装置の構成に加えて、前記中間駆動補助ユニットが、前記駆動源ユニットよりも搬送路の終端側に配置されていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0014】
また、本請求項7に係る発明は、請求項3乃至請求項6のいずれかに係る搬送装置の構成に加えて、前記始端側搬送ユニットに配列した左右一対の始端側螺旋ドラム、中間駆動補助ユニットに配列した左右一対の駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットに配列した左右一対の終端側螺旋ドラムが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向においてドラム回転方向をそれぞれ異なるように設定されていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0015】
また、本請求項8に係る発明は、請求項3乃至請求項7のいずれかに係る搬送装置の構成に加えて、前記コンベヤチェーンの搬送誘導爪体を誘導案内する合成樹脂製ガイドが、前記始端側搬送ユニットの始端側螺旋ドラム、中間駆動補助ユニットの駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットの終端側螺旋ドラムに沿って前記コンベヤチェーンの裏面との間に介在していることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【0016】
また、本請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに係る搬送装置の構成に加えて、前記コンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する戻り側螺旋ドラムが、前記コンベヤチェーンの戻り側のいずれかの場所に配置されていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の搬送装置は、コンベヤチェーンが搬送路の始端側に配置された始端側搬送ユニットと前記搬送路の終端側に配置された終端側搬送ユニットと前記始端側搬送ユニットと終端側搬送ユニットとの間に配置された駆動源ユニットとに少なくとも支持された状態で循環走行してチェーン載置面上に搭載された搬送物を搬送することにより、搬送装置が複数のユニットの結合によって構成されるので、設置レイアウトの自由度の向上が実現でき、加えて、以下のような各請求項に特有な構成に対応した格別な効果を奏することができる。
【0018】
すなわち、本請求項1に係る搬送装置によれば、始端側搬送ユニットが、コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の始端側スプロケットとコンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の始端側螺旋ドラムとを備え、終端側搬送ユニットが、コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の終端側スプロケットとコンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の終端側螺旋ドラムとを備え、駆動源ユニットが、搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸とこの駆動伝達軸に動力伝達する駆動源とを備えていることにより、コンベヤチェーンが始端側螺旋ドラム及び終端側螺旋ドラムにより搬送方向に直接駆動されるため、スプロケットとコンベヤチェーンの噛み合いによる多角形運動に起因して搬送路上に発生する脈動を抑制することができるとともに、スプロケットの小型化が図られる。
さらに、スプロケットに全負荷が掛かるわけではないため、チェーン幅が広くなった場合であっても、スプロケットを軸支する回転軸にたわみが発生しない。また、始端側螺旋ドラム及び終端側螺旋ドラムにより分散して駆動力をコンベヤチェーンに与えることができるため、駆動源の小容量化及びチェーンのダウンサイジング化が実現できる。しかも、前記のスプロケットの小型化、駆動源の小容量化、チェーンのダウンサイジング化などの相乗効果により、搬送装置の飛躍的な低床化が実現できる。
【0019】
そして、本請求項2に係る搬送装置によれば、請求項1に係る搬送装置が奏する効果に加えて、始端側搬送ユニット、終端側搬送ユニット、駆動源ユニットの少なくとも一つに隣接配置される搬送延長ユニットが、搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達延長軸を備えていることにより、搬送延長ユニットの配置数を変えることによって、搬送装置の機長を自由に変更できるため、搬送装置の汎用性及び設置レイアウトの自由度が格段に向上する。
【0020】
また、本請求項3に係る搬送装置によれば、請求項1又は請求項2に係る搬送装置が奏する効果に加えて、搬送延長ユニットに隣接配置される中間駆動補助ユニットが、搬送路に沿って延びてコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する左右一対の駆動補助用螺旋ドラムを備えていることにより、搬送装置の機長を長くした場合であっても、コンベヤチェーンの適当な場所において、コンベヤチェーンに対して直接、推進力を付加することができるため、チェーンサイズを大きくする必要がないとともに、コンベヤチェーンが途中で弛むことがないため、円滑で安定した長距離搬送が実現できる。
【0021】
また、本請求項4に係る搬送装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る搬送装置が奏する効果に加えて、駆動源ユニットが、駆動源となる駆動モータとこの駆動モータから駆動伝達軸に動力伝達するべべルギアボックスを備えているとともに、このべべルギアボックスの入力軸の軸心と出力軸の軸心とが、チェーン載置面と平行な二つの異なる平面上に配置されていることにより、駆動モータの回転軸の高さによって規定されるベベルギアボックスの入力軸の軸心の高さよりも出力軸の軸心の高さをコンベヤチェーンに近づけることができるため、各螺旋ドラムの径を小さくすることができ、搬送装置の一層の低床化が実現できる。
【0022】
また、本請求項5に係る搬送装置によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに係る搬送装置が奏する効果に加えて、始端側搬送ユニットが、始端側螺旋ドラムによるコンベヤチェーンの送り速度と始端側スプロケットによるコンベヤチェーンの送り速度とを同期させる複数のギア群からなる乗り継ぎ手段を備えていることにより、コンベヤチェーンの戻り側の摩擦抵抗によって生じるチェーン反転部において生じがちなチェーンの弛みが防止され、チェーン載置面の浮き上がりの発生が防止されるため、円滑な循環走行が実現できる。
【0023】
また、本請求項6に係る搬送装置によれば、請求項3乃至請求項5のいずれかに係る搬送装置が奏する効果に加えて、中間駆動補助ユニットが、駆動源ユニットよりも搬送路の終端側に配置されていることにより、循環走行するコンベヤチェーンに対して、分散して推進力を付加することができるため、コンベヤチェーンの終端側で生じがちな駆動力不足が解消される。さらに、コンベヤチェーンに掛かる負荷を軽減することができるため、チェーンの一層のダウンサイジング化が実現できる。
【0024】
また、本請求項7に係る搬送装置によれば、請求項3乃至請求項6のいずれかに係る搬送装置が奏する効果に加えて、始端側搬送ユニットに配列した左右一対の始端側螺旋ドラム、中間駆動補助ユニットに配列した左右一対の駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットに配列した左右一対の終端側螺旋ドラムが、コンベヤチェーンのチェーン幅方向においてドラム回転方向をそれぞれ異なるように設定されていることにより、右巻きの螺旋ドラムを右回転させた時には、その螺旋ドラムと係合した搬送誘導爪体は進行方向に対して右方向へ斜行する力を受け、また、左巻きの螺旋ドラムを左回転させた時には、その螺旋ドラムと係合した搬送誘導爪体は進行方向に対して左方向へ斜行する力を受けるため、これらの斜行する力が互いに相殺され、コンベヤチェーンの蛇行・偏りが解消されて、フラットなチェーン載置面を維持した円滑なチェーン走行が実現できる。
【0025】
また、本請求項8に係る搬送装置によれば、請求項3乃至請求項7のいずれかに係る搬送装置が奏する効果に加えて、コンベヤチェーンの搬送誘導爪体を誘導案内する合成樹脂製ガイドが、始端側搬送ユニットの始端側螺旋ドラム、中間駆動補助ユニットの駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットの終端側螺旋ドラムに沿ってコンベヤチェーンの裏面との間に介在していることにより、搬送誘導爪体と螺旋ドラムとの係合面がコンベヤチェーンの進行方向と直交していないことによって生じる搬送誘導爪体の斜行を合成樹脂製ガイドが強制的に抑え込むため、コンベヤチェーンの蛇行・偏りが解消されて、円滑なチェーン走行が実現できる。
【0026】
また、本請求項9に係る搬送装置によれば、請求項1乃至請求項8のいずれかに係る搬送装置が奏する効果に加えて、コンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する戻り側螺旋ドラムが、コンベヤチェーンの戻り側のいずれかの場所に配置されていることにより、コンベヤチェーンの戻り側に直接推進力を与えることができ、循環走行するコンベヤチェーンの戻り側において生じがちなチェーンの弛みが解消されるとともに、コンベヤチェーンに掛かる力を分散できチェーンのダウンサイジング化が可能となるため、搬送装置のさらなる低床化が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、コンベヤチェーンが搬送路の始端側に配置された始端側搬送ユニットと前記搬送路の終端側に配置された終端側搬送ユニットと前記始端側搬送ユニットと終端側搬送ユニットとの間に配置された駆動源ユニットとに少なくとも支持された状態で循環走行してチェーン載置面上に搭載された搬送物を搬送する搬送装置であって、前記始端側搬送ユニットが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の始端側スプロケットと前記コンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の始端側螺旋ドラムとを備え、前記終端側搬送ユニットが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の終端側スプロケットと前記コンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の終端側螺旋ドラムとを備え、前記駆動源ユニットが、前記搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸と該駆動伝達軸に動力伝達する駆動源とを備えているとともに、循環走行するコンベヤチェーンの搬送面に生じる脈動の抑制、駆動源の小容量化、機長・幅の変更に対する柔軟な対応、装置の低床化、装置の汎用性の向上を実現するものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
【0028】
なお、本発明における「コンベヤチェーン」とは、エンジニアリングプラスチック又はスチールなどからなる複数のプレートが屈曲可能に連結され、その載置面上に搭載された搬送物を搬送するベルト状の搬送媒体の総称である。また、「搬送物」とは、製品や商品、部品などの物品のみならず、作業員なども含んだ搬送される全てのものを含んでいる。
【実施例1】
【0029】
そこで、本発明の搬送装置の一実施例である実施例1について、図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、実施例1の搬送装置100のコンベヤチェーンを除いた状態の全体斜視図である。図2は、コンベヤチェーンがある状態で図1の矢視II方向から見た時の駆動源ユニットの一部を示した斜視図である。図3は、始端側搬送ユニットの一部を示した斜視図である。
【0030】
本実施例1の搬送装置100は、図1に示すように、コンベヤチェーン140(図1には、示されていない。図3参照)が搬送路の始端側に配置された始端側搬送ユニット110と搬送路の終端側に配置された終端側搬送ユニット120と始端側搬送ユニット110と終端側搬送ユニット120との間に配置された駆動源ユニット130とに少なくとも支持された状態で循環走行してチェーン載置面上に搭載された搬送物を搬送する。なお、図1において、参照符号111、121、131を付した部材は、前記各ユニットを支える側板である。
【0031】
そして、始端側搬送ユニット110は、コンベヤチェーン140のチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーン140を周回させる複数の始端側スプロケット112とコンベヤチェーン140のチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーン140の裏面に突設されている搬送誘導爪体142に係合して動力伝達する左右一対の始端側螺旋ドラム114、114とを備えている。この左右一対の始端側螺旋ドラム114、114は、ドラム回転方向すなわち、螺旋の巻回方向が互いに逆方向となっている。また、始端側螺旋ドラム114は、始端側駆動伝達軸116を介して、後述する駆動源ユニット130の駆動伝達軸136と連結され回転駆動されている。
【0032】
さらに、始端側搬送ユニット110は、図3に示すように、始端側螺旋ドラム114によるコンベヤチェーン140の送り速度と始端側スプロケット112によるコンベヤチェーン140の送り速度とを同期させる複数のギア群からなる乗り継ぎ手段119を備えてる。そのため、コンベヤチェーン140の反転部における弛みが防止されるため、円滑な循環走行が実現できる。
【0033】
また、終端側搬送ユニット120は、コンベヤチェーン140のチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーン140を周回させる複数の終端側スプロケット122とコンベヤチェーン140のチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーン140の裏面に突設されている搬送誘導爪体142に係合して動力伝達する複数の終端側螺旋ドラム124とを備えている。そして、駆動源ユニット130は、搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸136と、この駆動伝達軸136に動力伝達する駆動源となる駆動モータ132とを備えている。
【0034】
この駆動源ユニット130は、図2に示すように、駆動源となる駆動モータ132とこの駆動モータ132から駆動伝達軸136に動力伝達するべべルギアボックス134を備えている。なお、図2は、手前側に設置されているベベルギアボックスの記載を省略している。このベベルギアボックス134は、動力方向を90度変換する傘歯車(ベベルギア)を組み合わせユニット化したものであり、本発明では、出力が2方向のT型のものを使用している。さらに、本発明では、べべルギアボックス134の入力軸134aの軸心と出力軸134bの軸心とが、チェーン載置面と平行な二つの異なる平面上に配置されている。すなわち、入力軸134aと出力軸134bの軸心の高さが異なっている。このようなベベルギアボックス134を採用したことによって、駆動モータ132の回転軸の高さによって規定されるベベルギアボックスの入力軸134aの高さよりも出力軸134bをコンベヤチェーン140に近づけることができるため、各ユニットに配設される各螺旋ドラムの径を小さくすることができ、搬送装置の一層の低床化が達成できるため、その効果は甚大である。
【0035】
また、駆動モータ132としては、図1に示すように1台の駆動モータ132で、搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸136、136に動力を伝達させるため、本発明では、直交軸型ハイポニックギアモータを採用している。さらに、ベベルギアボックス134に内装されたベベルギアの配列を変更し、左右のベベルギアボックス134の出力軸は互いに逆回転している。その結果、左右一対の駆動伝達軸136、136を同期させて互いに回転方向が逆になるように回転させることができ、螺旋の巻回方向が異なる一対の各螺旋ドラムを互いに逆方向に回転させることができる。
なお、各ユニット同士は、軸継ぎ手128、138により連結され、駆動源ユニット130からの駆動力が、各ユニットに伝達される。
【実施例2】
【0036】
次に、本発明の搬送装置の別の実施例である実施例2について、図4に基づいて説明する。図4は、本発明の実施例2である搬送装置200のコンベヤチェーンを除いた状態の全体斜視図である。実施例2の搬送装置200は、前述した実施例1の搬送装置100と基本的な装置構成が全く同一であるから、同一部材に付した参照符号の100番台を200番台に書き換えることにより、その説明を省略する。
【0037】
搬送装置200は、実施例1の搬送装置100の構成に加えて、始端側搬送ユニット210、終端側搬送ユニット220、駆動源ユニット230の少なくとも一つに搬送延長ユニット250が、隣接配置されている。そして、この搬送延長ユニット250は、搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達延長軸256を備えている。この搬送延長ユニット250の配置数を変えることによって、搬送装置200の機長を自由に変更できるため、搬送装置200の汎用性及び設置レイアウトの自由度が格段に向上し、その効果は甚大である。
【0038】
また、搬送延長ユニット250に隣接して、中間駆動補助ユニット260が配設されている。そして、この中間駆動補助ユニット260は、搬送路に沿って延びてコンベヤチェーン(図示されていない)の裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する左右一対の駆動補助用螺旋ドラム264、264を備えている。これにより、搬送装置200の機長を長くした場合であっても、コンベヤチェーンの適当な場所において、コンベヤチェーンに対して直接、推進力を付加することができるため、コンベヤチェーンが途中で弛むことなく、円滑な長距離搬送が実現でき、その効果は甚大である。
【0039】
また、中間駆動補助ユニット260は、駆動源ユニット230よりも搬送路の終端側に配置されている。これにより、循環走行するコンベヤチェーンに対して、分散して推進力を付加することができるため、コンベヤチェーンの終端側で生じがちな駆動力不足が解消される。さらに、この中間駆動補助ユニット260には、駆動源ユニット230の駆動伝達軸256から搬送延長ユニット250の駆動伝達延長軸256を介して伝達された動力を後続するユニットに伝達するための中間駆動伝達軸266を有している。なお、各ユニット同士は、軸継ぎ手228、238、258、268により連結され、駆動源ユニット230からの駆動力が、各ユニットに伝達される。
【実施例3】
【0040】
次に、本発明の搬送装置のさらに別の実施例である実施例3について、図5に基づいて説明する。図5は、本発明の実施例3である搬送装置300のコンベヤチェーンを除いた状態の全体斜視図である。実施例3の搬送装置300は、前述した実施例1の搬送装置100と基本的な装置構成が全く同一であるから、同一部材に付した参照符号の100番台を300番台に書き換えることにより、その説明を省略する。
【0041】
搬送装置300は、前述した実施例1の搬送装置100の幅を2倍にしたものである。そして、駆動源ユニット330に十字型のベベルギアボックス335を備えることにより、搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸336に加えて、幅方向の中央にチェーン進行方向に指向した補助駆動伝達軸337を配設している。そして、この補助駆動伝達軸337に連結されて、始端側搬送ユニット310側に、コンベヤチェーン(図示されていない)の裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力を伝達する始端側螺旋ドラム314が設置されているとともに、終端側搬送ユニット320側に、終端側螺旋ドラム324が設置されている。そして、駆動源ユニット330の補助駆動伝達軸337と始端側螺旋ドラム314とは、始端側補助駆動伝達軸317を介して連結されている。また、各ユニット同士は、軸継ぎ手328、338により連結され、駆動源ユニット330からの駆動力が、各ユニットに伝達される。
なお、同様に十字型のベベルギアボックス335を増加させていくことにより、搬送装置300の幅を自由に変更することができるため、搬送装置300の汎用性及び設置レイアウトの自由度が格段に向上し、その効果は甚大である。
【実施例4】
【0042】
次に、本発明の搬送装置のさらに別の実施例である実施例4について、図6乃至図8に基づいて説明する。図6は、本発明の実施例4である搬送装置400の始端側搬送ユニットを側板を除いた状態を示した斜視図である。図7は、図6に示した搬送装置400のコンベヤチェーン440を取り除いた状態の斜視図である。図8は、図6に示した搬送装置400を矢視VIII方向から見た時の左端を示した正面図である。実施例4の搬送装置400は、前述した実施例1の搬送装置100と基本的な装置構成が全く同一であるから、同一部材に付した参照符号の100番台を400番台に書き換えることにより、その説明を省略する。
【0043】
この搬送装置400は、コンベヤチェーン440の戻り側において、コンベヤチェーン440の裏面に突設されている搬送誘導爪442に係合して動力伝達する戻り側螺旋ドラム415を有している。この戻り側螺旋ドラム415は、始端側駆動伝達軸416とギアにより結合しており、互いに反対方向に回転する。このようにコンベヤチェーン440の戻り側においても推進力を与えることにより、循環走行するコンベヤチェーンの戻り側において生じがちな弛みが解消されるとともに、コンベヤチェーン440に掛かる力を分散できチェーンのダウンサイジング化が可能となるため、搬送装置のさらなる低床化が図られる。この戻り側螺旋ドラム415は、始端側搬送ユニット410に限らず、搬送装置を構成する外のユニットに装着することも可能である。
なお、図6、図7において参照符号438を付した部材は、隣接する駆動源ユニットと連結するための軸継ぎ手である。
【0044】
さらに、搬送装置400は、図8に示すように、コンベヤチェーン440の裏面に突設されている搬送誘導爪体420を誘導案内する合成樹脂製ガイド450が、始端側搬送ユニットの始端側螺旋ドラム414、中間駆動補助ユニットの駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットの終端側螺旋ドラムに沿って、コンベヤチェーン440の裏面との間に介在している。これにより、搬送誘導爪体420と各螺旋ドラムとの係合面がコンベヤチェーン440の進行方向と直交していないことによって生じる搬送誘導爪体420の斜行を合成樹脂製ガイド450が強制的に抑え込むため、コンベヤチェーン440の蛇行・偏りが解消されるとともに、チェーン載置面に重い搬送物が搭載された場合であっても、チェーン裏面が合成樹脂製ガイド450によって下支えされチェーン載置面の沈み込みを抑制するため、円滑なチェーン走行が実現でき、その効果は甚大である。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、本発明者らが鋭意研究の結果、搬送走行面に生じる脈動の抑制、駆動源の小容量化、機長・幅の変更に対する柔軟な対応、装置の低床化、装置の汎用性の向上を実現する搬送装置を提供するものであって、工場内における作業員の搬送のみならず、商業施設での通行客の搬送、配送センターにおける商品の搬送など、その産業上の利用可能性はきわめて高い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1の搬送装置のコンベヤチェーンを除いた状態の全体斜視図。
【図2】図1の矢視II方向から見た時の駆動源ユニットの斜視図。
【図3】実施例1の搬送装置の始端側搬送ユニットの一部の斜視図。
【図4】実施例2の搬送装置のコンベヤチェーンを除いた状態の全体斜視図。
【図5】実施例3の搬送装置のコンベヤチェーンを除いた状態の全体斜視図。
【図6】実施例4の搬送装置の始端側搬送ユニットを側板を除いた状態の斜視図。
【図7】図6に示した搬送装置のコンベヤチェーンを除いた状態の斜視図。
【図8】図6に示した搬送装置を矢視VIII方向から見た時の左端を示した正面図。
【符号の説明】
【0047】
100、200、300、400 ・・・ 搬送装置
110、210、310、410 ・・・ 始端側搬送ユニット
111、311、411 ・・・ (始端側搬送ユニットの)側板
112、212、312、412 ・・・ 始端側スプロケット
114、214、314、414 ・・・ 始端側螺旋ドラム
116、216、316、416 ・・・ 始端側駆動伝達軸
119、219、319 ・・・ 乗り継ぎ手段
120、220、320 ・・・ 終端側搬送ユニット
121、321 ・・・ (終端側搬送ユニットの)側板
122、212、312 ・・・ 終端側スプロケット
124、224、324 ・・・ 終端側螺旋ドラム
128、138、228、238、258、268、328、338、438 ・・・ 軸継ぎ手
130、230、330 ・・・ 駆動源ユニット
131、331 ・・・ (駆動源ユニットの)側板
132、232、332 ・・・ 駆動モータ
134、234、334、335 ・・・ ベベルギアボックス
136、236、336 ・・・ 駆動伝達軸
140、440 ・・・ コンベヤチェーン
142、442 ・・・ 搬送誘導爪体
250 ・・・ 搬送延長ユニット
256 ・・・ 駆動伝達延長軸
260 ・・・ 中間駆動補助ユニット
264 ・・・ 駆動補助用螺旋ドラム
317 ・・・ 始端側補助駆動伝達軸
337 ・・・ 補助駆動伝達軸
415 ・・・ 戻り側螺旋ドラム
450 ・・・ 合成樹脂製ガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤチェーンが搬送路の始端側に配置された始端側搬送ユニットと前記搬送路の終端側に配置された終端側搬送ユニットと前記始端側搬送ユニットと終端側搬送ユニットとの間に配置された駆動源ユニットとに少なくとも支持された状態で循環走行してチェーン載置面上に搭載された搬送物を搬送する搬送装置であって、
前記始端側搬送ユニットが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の始端側スプロケットと前記コンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の始端側螺旋ドラムとを備え、
前記終端側搬送ユニットが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンを周回させる複数の終端側スプロケットと前記コンベヤチェーンのチェーン進行方向に指向した状態でチェーン幅方向に複数配列してコンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する複数の終端側螺旋ドラムとを備え、
前記駆動源ユニットが、前記搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達軸と該駆動伝達軸に動力伝達する駆動源とを備えていることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記始端側搬送ユニット、終端側搬送ユニット、駆動源ユニットの少なくとも一つに隣接配置される搬送延長ユニットが、前記搬送路に沿って延びる左右一対の駆動伝達延長軸を備えていることを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
前記搬送延長ユニットに隣接配置される中間駆動補助ユニットが、前記搬送路に沿って延びて前記コンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する左右一対の駆動補助用螺旋ドラムを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の搬送装置。
【請求項4】
前記駆動源ユニットが、前記駆動源となる駆動モータと該駆動モータから駆動伝達軸に動力伝達するべべルギアボックスを備えているとともに、該べべルギアボックスの入力軸の軸心と出力軸の軸心とが、前記チェーン載置面と平行な二つの異なる平面上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項5】
前記始端側搬送ユニットが、前記始端側螺旋ドラムによるコンベヤチェーンの送り速度と前記始端側スプロケットによるコンベヤチェーンの送り速度とを同期させる複数のギア群からなる乗り継ぎ手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項6】
前記中間駆動補助ユニットが、前記駆動源ユニットよりも搬送路の終端側に配置されていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項7】
前記始端側搬送ユニットに配列した左右一対の始端側螺旋ドラム、中間駆動補助ユニットに配列した左右一対の駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットに配列した左右一対の終端側螺旋ドラムが、前記コンベヤチェーンのチェーン幅方向においてドラム回転方向をそれぞれ異なるように設定されていることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項8】
前記コンベヤチェーンの搬送誘導爪体を誘導案内する合成樹脂製ガイドが、前記始端側搬送ユニットの始端側螺旋ドラム、中間駆動補助ユニットの駆動補助用螺旋ドラム、終端側搬送ユニットの終端側螺旋ドラムに沿って前記コンベヤチェーンの裏面との間に介在していることを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項9】
前記コンベヤチェーンの裏面に突設されている搬送誘導爪体に係合して動力伝達する戻り側螺旋ドラムが、前記コンベヤチェーンの戻り側のいずれかの場所に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−91056(P2009−91056A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260891(P2007−260891)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(506179929)ツバキ山久チエイン株式会社 (16)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)
【Fターム(参考)】