説明

搬送設備

【課題】 出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとの間隔に関わらず物品搬送用コンベヤを設けることができ、且つ、物品搬送用コンベヤを簡単に構成することができる搬送設備を提供する。
【解決手段】 ピッキング用搬送装置9を、出庫用コンベヤ14と、この出庫用コンベヤ14に並設された入庫用コンベヤ15と、出庫用コンベヤ14の搬出側端部と入庫用コンベヤ15の搬入側端部とを接続し且つ支持具2をピッキング箇所Pに搬送する中継用コンベヤ16と、搬送上手側端部をピッキング箇所P近くに位置させた物品搬送用コンベヤ17とを備えて構成し、出庫用コンベヤ14を、搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられた一対の載置搬送部18にて支持具2を載置搬送するように構成し、物品搬送用コンベヤ17を、搬送下手側ほど下方に位置する傾斜姿勢で且つ一対の載置搬送部18の搬送面より下方に位置するように一対の載置搬送部18の間に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を支持する支持具を収納する収納棚とピッキング用搬送装置との間で指令された前記支持具の入出庫搬送を行う支持具搬送装置が設けられ、前記ピッキング用搬送装置が、前記収納棚に対して前記支持具を搬送する出庫用コンベヤと、この出庫用コンベヤに並設されて前記収納棚に対して前記支持具を搬送する入庫用コンベヤと、前記出庫用コンベヤの搬出側端部と前記入庫用コンベヤの搬入側端部とを接続し且つ前記支持具をピッキング箇所に搬送する中継用コンベヤと、搬送上手側端部を前記ピッキング箇所近くに位置させて前記ピッキング箇所において前記支持具から降ろされた物品を搬送する物品搬送用コンベヤとを備えて構成されている搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる搬送設備は、収納棚に収納されている支持具をピッキング箇所まで出庫させ、その出庫させた支持具から物品を物品搬送用コンベヤの搬送上手側端部に降ろして物品搬送用コンベヤにて物品を搬送先に搬送させるとともに、物品を降ろし終えた支持具を収納棚に入庫させるものである。
そして、このような搬送設備においては、中継用コンベヤを、搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられた一対の載置搬送部にて支持具を載置搬送するように構成し、物品搬送用コンベヤを、中継用コンベヤにおける一対の載置搬送部の間で且つピッキング箇所より搬送上手側に設けられた昇降自在な上手側部分、並びに、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとの間に設けられた下手側部分を備えて構成し、物品搬送用コンベヤにて物品を搬送する際は、上手側部分の搬送面を一対の載置搬送部の搬送面より上方に位置するように上昇させて、物品を載置搬送部の上方を通過させて上手側部分から下手側部分に受け渡すように搬送させ、中継用コンベヤにて支持具を搬送させる際、特に、ピッキング作業が終了して中継用コンベヤにて支持具を収納棚に入庫させる際は、支持具と物品搬送用コンベヤの上手側部分とが干渉しないように、上手側部分を一対の載置搬送部の搬送面より下方に位置するように下降させて、支持具を上手側部分の上方を通過するように搬送させているものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特公昭56−22765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記搬送設備では、物品搬送用コンベヤの下手側部分が、入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとの間に設けられているため、入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとの間に物品搬送用コンベヤを設けるのに十分なスペースが形成されるように入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとを間隔を隔てて設ける必要があり、このように入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとの間に物品搬送用コンベヤを設けるスペースを形成することによりピッキング用搬送装置が大型になってしまうものであり、また、入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとの間に物品搬送用コンベヤを設けるスペースを形成することができない場合には、物品搬送用コンベヤを設けることができないものであった。
さらに、上記搬送設備では、物品搬送用コンベヤにて物品を搬送する際は、上手側部分の搬送面を一対の載置搬送部の搬送面より上方に位置するように上昇させ、中継用コンベヤにて支持具を搬送させる際は、上手側部分を一対の載置搬送部の搬送面より下方に位置するように下降させるように、物品搬送用コンベヤの上手側部分を昇降自在に構成する必要があり、物品搬送用コンベヤの構成が複雑なものとなってしまうものであった。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとの間隔に関わらず物品搬送用コンベヤを設けることができ、且つ、物品搬送用コンベヤの構成を簡単なものとすることができる搬送設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明にかかる搬送設備の第1特徴構成は、物品を支持する支持具を収納する収納棚とピッキング用搬送装置との間で指令された前記支持具の入出庫搬送を行う支持具搬送装置が設けられ、前記ピッキング用搬送装置が、前記収納棚に対して前記支持具を搬送する出庫用コンベヤと、この出庫用コンベヤに並設されて前記収納棚に対して前記支持具を搬送する入庫用コンベヤと、前記出庫用コンベヤの搬出側端部と前記入庫用コンベヤの搬入側端部とを接続し且つ前記支持具をピッキング箇所に搬送する中継用コンベヤと、搬送上手側端部を前記ピッキング箇所近くに位置させて前記ピッキング箇所において前記支持具から降ろされた物品を搬送する物品搬送用コンベヤとを備えて構成されている搬送設備において、
前記出庫用コンベヤと前記入庫用コンベヤとのうちの一方或いは両方が、搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられた一対の載置搬送部にて前記支持具を載置搬送するように構成され、前記物品搬送用コンベヤが、搬送下手側ほど下方に位置する傾斜姿勢で且つ前記一対の載置搬送部の搬送面より下方に位置するように前記一対の載置搬送部の間に設けられている点にある。
【0007】
すなわち、物品搬送用コンベヤは、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとのうちの一方或いは両方に設けた一対の載置搬送部の間に設けられているので、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとの間に出庫用コンベヤを設ける場合のように、物品搬送用コンベヤを設けるスペースが形成されるように入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとを間隔を隔てて設ける必要がないため、ピッキング用搬送装置が大型になってしまうこともなく、また、入庫用コンベヤと出庫用コンベヤとの間に物品搬送用コンベヤを設けるスペースを形成することができない場合にも物品搬送用コンベヤを設けることができる。
【0008】
さらに、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとのうちの一方或いは両方に設けた一対の載置搬送部の搬送面より下方に位置するように設けられているため、中継用コンベヤはもとより、出庫用コンベヤや入庫用コンベヤにて支持具を搬送する際に、その搬送される支持具と物品搬送用コンベヤが干渉することがないので、物品搬送用コンベヤを昇降自在に構成させる必要がなく固定状態に設けることができるので、物品搬送用コンベヤの構成を簡単なものとすることができる。
そして、物品搬送用コンベヤは、搬送下手側ほど下方に位置するように設けられているので、搬送上手側は一対の載置搬送部の搬送面より僅かに低い状態に設けて、支持具から物品搬送用コンベヤの搬送上手側に物品を降ろし易くしながらも、搬送下手側を出庫用コンベヤや入庫用コンベヤ、中継用コンベヤの下方を通して設けることができる。
【0009】
従って、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとのうちの一方或いは両方に設けた一対の載置搬送部の間に、物品搬送用コンベヤを一対の載置搬送部の搬送面より下方に位置するように設けることにより、出庫用コンベヤと入庫用コンベヤとの間隔に関わらず物品搬送用コンベヤを設けることができ、且つ、物品搬送用コンベヤの構成を簡単なものとすることができる搬送設備を提供することができるに至った。
【0010】
本発明にかかる搬送設備の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記出庫用コンベヤが、前記一対の載置搬送部を備えて構成され、前記物品搬送用コンベヤが、前記出庫用コンベヤにおける前記一対の載置搬送部の間に設けられている点にある。
【0011】
すなわち、物品搬送用コンベヤが物品を載置搬送するように構成され、その物品搬送用コンベヤを入庫用コンベヤにおける一対の載置搬送部の間に設けたものであると、支持具をピッキング箇所から収納棚に向けて搬送する場合に、物品搬送用コンベヤに降ろされた物品の上部が一対の載置搬送部の搬送面より上方に突出していると、その物品と支持具とが干渉してしまう可能性があるが、物品搬送用コンベヤを入庫用コンベヤにおける一対の載置搬送部の間に設けることにより、支持具をピッキング箇所から収納棚に向けて搬送する場合に、物品搬送用コンベヤに降ろされた物品の上部が一対の載置搬送部の搬送面より上方に突出するように降ろされたとしても、その物品と支持具とが干渉してしまう可能性がなく、支持具の収納棚への入庫を円滑に行うことができる。
【0012】
本発明にかかる搬送設備の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成において、前記ピッキング用搬送装置が複数設けられ、前記ピッキング用搬送装置の夫々に設けられた前記物品搬送用コンベヤから搬出される物品を合流させて搬送する合流コンベヤが、前記入庫用コンベヤや前記出庫用コンベヤの下方に設けられている点にある。
【0013】
すなわち、合流コンベヤを設けることにより、物品搬送コンベヤの夫々を搬送先まで設ける必要がなくなり、搬送設備を構造簡単で省スペースに設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明にかかる搬送設備の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、搬送設備には、物品1を支持する支持具としてのコンテナ2を収納する収納棚3が相対向する一対を一組として複数組設けられている。そして、相対向する一対の収納棚3の間には、走行レール4に沿って走行自在なスタッカークレーン5が設けられており、このスタッカークレーン5にて、収納棚3から出庫させたコンテナ2を収納棚3の入口側に設けられた移載コンベヤ6に受け渡し、移載コンベヤ6から受け取ったコンテナ2を収納棚3に入庫するように構成されている。尚、図3に示すように、コンテナ2には、コンテナ2の底部にて複数の物品1を支持されるように構成されている。
【0015】
また、搬送設備には、ループ状のガイドレール7に沿って走行自在な搬送車8が設けられ、ガイドレール7の外側には、移載コンベヤ6に加えて、ピッキング箇所Pにコンテナ2を搬送する複数のピッキング用搬送装置9や外部に対してコンテナ2を搬送する入出庫コンベヤ10、ピッキング用搬送装置9から搬出される物品1を合流させて搬送する合流コンベヤ13が設けられており、搬送車8は、移載コンベヤ6やピッキング搬送装置9、入出庫コンベヤ10との間でコンテナ2の受け取りや受け渡しできるように構成されている。
つまり、搬送車8は、入出庫コンベヤ10から受け取ったコンテナ2を移載コンベヤ6に受け渡すことや、移載コンベヤ6から受け取ったコンテナ2を入出庫コンベヤ10に受け渡すこと、並びに、移載コンベヤ6から受け取ったコンテナ2をピッキング用搬送装置9に受け渡すことや、ピッキング用搬送装置9から受け取ったコンテナ2を移載コンベヤ6に受け渡すことができるように構成されている。
【0016】
そして、ピッキング箇所P近くにピッキング操作装置12が設けられており、このピッキング操作装置12の操作によりピッキング作業の開始が指令されると、支持具搬送装置としてのスタッカークレーン5や移載コンベヤ6、搬送車8、ピッキング用搬送装置9を作動させて、収納棚3に収納されているコンテナ2のうちの指令されたコンテナ2をピッキング箇所Pまで出庫させ、ピッキング操作装置12の操作によりピッキング作業の終了が指令されると、ピッキング用搬送装置9や搬送車8、移載コンベヤ6、スタッカークレーン5を作動させて、ピッキング箇所Pに位置するコンテナ2を収納棚3に入庫させるように構成されている。
つまり、収納棚3とピッキング用搬送装置9との間で指令された容器Yの入出庫搬送を行う支持具搬送装置としてのコンテナ搬送装置11は、スタッカークレーン5と移載コンベヤ6と搬送車8とを備えて構成されている。
【0017】
次に、ピッキング用搬送装置9について説明する。
図3に示すように、前記ピッキング用搬送装置9は、前記収納棚3に対して前記コンテナ2を搬送する出庫用コンベヤ14と、この出庫用コンベヤ14に並設されて前記収納棚3に対して前記コンテナ2を搬送する入庫用コンベヤ15と、前記出庫用コンベヤ14の搬出側端部と前記入庫用コンベヤ15の搬入側端部とを接続し且つ前記コンテナ2をピッキング箇所Pに搬送する中継用コンベヤ16と、搬送上手側端部を前記ピッキング箇所P近くに位置させて前記ピッキング箇所Pにおいて前記コンテナ2から降ろされた物品1を搬送する物品搬送用コンベヤ17とを備えて構成されている。
従って、搬送車8からピッキング用搬送装置9に受け渡されるコンテナ2は、出庫用コンベヤ14の搬入側端部に受け渡される。そして、コンテナ2は出庫用コンベヤ14から中継用コンベヤ16、入庫用コンベヤ15の順に順次受け渡され、ピッキング用搬送装置9から搬送車8に受け渡すコンテナ2は、入庫用コンベヤ15の搬出端部側から受け渡される。また、中継用コンベヤ16における搬送途中にピッキング箇所Pが設けられている。尚、ピッキング用搬送装置9は、出庫用コンベヤ14と入庫用コンベヤ15と中継用コンベヤ16とがコ字状に配設されている。
【0018】
図3に示すように、出庫用コンベヤ14には、コンテナ2を出庫用コンベヤ14の搬送方向に沿って載置搬送する一対の載置搬送部18が出庫用コンベヤ14の搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられ、入庫用コンベヤ15には、コンテナ2を入庫用コンベヤ15の搬送方向に沿って載置搬送する一対の載置搬送部18が入庫用コンベヤ15の搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられている。
つまり、前記出庫用コンベヤ14と前記入庫用コンベヤ15とのうちの両方が、搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられた一対の載置搬送部18にて前記コンテナ2を搬送方向に沿って載置搬送するように構成されている。
そして、載置搬送部18の夫々は、出庫用コンベヤ14或いは入庫用コンベヤ15の搬出側端部に設けられた駆動スプロケット19と、入庫用コンベヤ15或いは出庫用コンベヤ14の搬入側端部に設けられた従動スプロケット20とに渡ってチェーン21を巻回したチェーン式に構成されている。
【0019】
中継用コンベヤ16は、中継用コンベヤ16の搬送方向と交差する横幅方向に沿う軸心周りに回転するローラ22を中継用コンベヤ16の搬送方向に沿って並設させたローラコンベヤ16aと、中継用コンベヤ16の搬送方向に間隔を隔てる状態に設けられた一対のチェーンコンベヤ16bとを備えて構成されている。そして、ローラコンベヤ16aにて中継用コンベヤ16の搬送方向に沿ってコンテナ2を載置搬送し、一対のチェーンコンベヤ16bにて中継用コンベヤ16の横幅方向に沿って、つまりは、出庫用コンベヤ14や入庫用コンベヤ15の搬送方向に沿ってコンテナ2を載置搬送するように構成されている。また、出庫用コンベヤ14や入庫用コンベヤ15は、一対の載置搬送部18にてコンテナ2の横幅方向の両側部を載置搬送できるように、一対の載置搬送部18の間隔がコンテナ2の横幅方向の大きさより小さくなるように構成されている。
【0020】
中継用コンベヤ16のチェーンコンベヤ16bについて説明を加えると、一対のチェーンコンベヤ16bは、中継用コンベヤ16の搬入側端部と搬出側端部との夫々に備えられており、チェーンコンベヤ16bの夫々は、中継用コンベヤ16の搬送方向に並設されるローラ22の間に位置するように設けられている。そして、図5に示すように、昇降用シリンダ23により、一対のチェーンコンベヤ16bが一体的に昇降して、一対のチェーンコンベヤ16bは、その搬送面がローラコンベヤ16aの搬送面より上方に位置する上方位置(図5(イ)参照)と、一対のチェーンコンベヤ16bの全体がローラコンベヤ16aの搬送面より下方に位置する下降位置(図5(ロ)参照)とに昇降可能に構成されている。
そして、ローラコンベヤ16aは、その搬送面が入庫用コンベヤ15や出庫用コンベヤ14の搬送面より低くなるように設けられ、一対のチェーンコンベヤ16bは、上昇位置に位置する状態において搬送面が入庫用コンベヤ15や出庫用コンベヤ14の搬送面の高さと略同高さとなるように設けられている。
【0021】
つまり、出庫用コンベヤ14から上昇位置に位置するチェーンコンベヤ16bにコンテナ2を受け渡すことにより、出庫用コンベヤ14から中継用コンベヤ16へのコンテナ2の受け渡しが行われ、チェーンコンベヤ16bを上昇位置から下降位置に下降させてコンテナ2をローラコンベヤ16a上に降ろし、ローラコンベヤ16aにてコンテナ2がピッキング箇所Pまで搬送される。
そして、ローラコンベヤ16aにてピッキング箇所Pから搬出側端部まで搬送されたコンテナ2は、チェーンコンベヤ16bを下降位置から上昇位置に上昇させてコンテナ2をチェーンコンベヤ16bにて掬い、上昇位置に位置するチェーンコンベヤ16bから入庫用コンベヤ15にコンテナ2を受け渡すことにより、中継用コンベヤ16から入庫用コンベヤ15へのコンテナ2の受け渡しが行われる。
尚、ピッキング箇所Pにはコンテナ2がピッキング箇所Pに搬送されたか否かを検出する図外のセンサが設けられており、このセンサの検出結果に基づいてローラコンベヤ16aの駆動が停止されてコンテナ2がピッキング箇所Pに停止され、また、上記のように、ピッキング操作装置12の操作によりピッキング作業の終了が指令されると、搬送側端部に向けてコンテナ2が搬送される。
【0022】
図2、図3に示すように、前記物品搬送用コンベヤ17は、その全体が搬送下手側ほど下方に位置する傾斜姿勢で且つ前記出庫用コンベヤ14における前記一対の載置搬送部18の搬送面より下方に位置するように前記一対の載置搬送部18の間に設けられている。
そして、入庫用コンベヤ15は、一対の載置搬送部18の間を通して物品搬送用コンベヤ17に物品1を降ろせるように、一対の載置搬送部18の間隔が物品1の横幅方向の大きさより大きくなるように構成されている。また、入庫用コンベヤ15は、一対の載置搬送部18の間に物品搬送用コンベヤ17の横幅方向の全体を位置させることができるように、一対の載置搬送部18の間隔が物品搬送用コンベヤ17の横幅方向の大きさより大きくなるように構成されている。尚、図4に示すように、物品搬送用コンベヤ17は、一対の載置搬送部18と側面視にて重複しないように設けられている。
【0023】
また、図1に示すように、搬送設備には、前記ピッキング用搬送装置9の夫々に設けられた前記物品搬送用コンベヤ17から搬出される物品1を合流させて搬送する合流コンベヤ13が設けられており、この合流コンベヤ13は、図2、図4に示すように、前記入庫用コンベヤ15や前記出庫用コンベヤ14の下方に設けられており、ピッキング箇所Pにおいてコンテナ2から降ろした物品1を物品搬送用コンベヤ17の搬送上手側端部に載せると、物品搬送用コンベヤ17にて斜め下方に搬送されて合流コンベヤ13に合流し、合流コンベヤ13にて入庫用コンベヤ15や前記出庫用コンベヤ14の下方を通して搬送先まで搬送される。
【0024】
〔別実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、物品搬送用コンベヤ17の全体を傾斜姿勢としたが、例えば、物品搬送用コンベヤ17の搬送上手側端部や搬送下手側端部を水平姿勢とし、それ以外の部分を傾斜姿勢としてもよく、物品搬送用コンベヤ17を部分的に傾斜姿勢として、物品搬送用コンベヤを傾斜姿勢の部分と水平姿勢の部分とを備えて構成してもよい。
また、上記実施の形態では、物品搬送用コンベヤ17の全体を一対の載置搬送部18の間に設けたが、物品搬送用コンベヤ17の一部だけを一対の載置搬送部18の間に設けるように構成してもよい。つまり、一対の載置搬送部18の間隔が物品搬送用コンベヤ17の横幅方向の大きさより小さくなるように構成して、物品搬送用コンベヤ17の横幅方向の中央部だけを一対の載置搬送部18の間に設けるように構成してもよく、また、物品搬送用コンベヤ17における搬送上手側部分と搬送下手側部分とで搬送方向を変更する場合は、搬送上手側部分を一対の載置搬送部18の間に設け、搬送下手側部分を一対の載置搬送部18の間に設けないように構成してもよい。
【0025】
(2) 上記実施の形態では、入庫用コンベヤ15と出庫用コンベヤ14とのうちの両方に一対の載置搬送部18を備えたが、出庫用コンベヤ14にのみ一対の載置搬送部18を備える又は入庫用コンベヤ15にのみ一対の載置搬送部18を備えるように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、出庫用コンベヤ14における一対の載置搬送部18の間に物品搬送用コンベヤ17を設けたが、入庫用コンベヤ15における一対の載置搬送部18の間に物品搬送用コンベヤ17を設けてもよく、また、出庫用コンベヤ14における一対の載置搬送部18の間と入庫用コンベヤ15における一対の載置搬送部18の間との夫々に物品搬送用コンベヤ17を設けてもよい。
【0026】
(3) 上記実施の形態では、合流コンベヤ13を設けて、ピッキング用搬送装置9の夫々に設けられた物品搬送用コンベヤ17から搬出される物品1を合流させて搬送するように構成したが、合流コンベヤ13を設けずに、ピッキング用搬送装置9の夫々に設けられた物品搬送用コンベヤ17から搬出される物品1を物品搬送用コンベヤ17の夫々にて個別に搬送するように構成してもよい。また、ピッキング用搬送装置を1つだけ設ける場合は、合流コンベヤ13を設ける必要がない。
【0027】
(4) 上記実施の形態では、載置搬送部18の夫々を、駆動スプロケット19と従動スプロケット20とに渡ってチェーン21を巻回したチェーン式に構成したが、複数のローラを搬送方向に並設させたローラ式に構成してもよい。
【0028】
(5) 上記実施の形態では、物品搬送用コンベヤ17を一対の載置搬送部18に側面視で重複しないように設けたが、物品1を搬送上手側部分に降ろし易いように、物品搬送用コンベヤ17を一対の載置搬送部18に側面視で重複するように設けて、上記実施の形態のものより物品搬送用コンベヤ17の搬送上手側部分を一対の載置搬送部18の搬送面の近くに位置させるように構成してもよい。
【0029】
(6) 上記実施の形態では、物品1を支持具2から物品搬送用コンベヤ17に降ろし、物品搬送用コンベヤ17にて物品1を直接に搬送するように構成したが、物品搬送用コンベヤ17上に容器を置いておき、物品1を支持具2から容器に降ろして、物品1を容器に収納した状態でその物品1を物品搬送用コンベヤ17にて搬送するように構成してもよい。
【0030】
(7) 上記実施の形態では、支持具を、コンテナ2としたが、支持具としては、コンテナ2のような容器の他にパレットのような板状のものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】搬送設備の平面図
【図2】ピッキング用搬送装置の平面図
【図3】ピッキング用搬送装置の側面図
【図4】ピッキング搬送装置の作用図
【図5】物品搬送用コンベヤと合流コンベヤとを示す図
【符号の説明】
【0032】
1 物品
2 支持具
3 収納棚
9 ピッキング用搬送装置
11 支持具搬送装置
13 合流コンベヤ
14 出庫用コンベヤ
15 入庫用コンベヤ
16 中継用コンベヤ
17 物品搬送用コンベヤ
18 載置搬送部
P ピッキング箇所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を支持する支持具を収納する収納棚とピッキング用搬送装置との間で指令された前記支持具の入出庫搬送を行う支持具搬送装置が設けられ、
前記ピッキング用搬送装置が、前記収納棚に対して前記支持具を搬送する出庫用コンベヤと、この出庫用コンベヤに並設されて前記収納棚に対して前記支持具を搬送する入庫用コンベヤと、前記出庫用コンベヤの搬出側端部と前記入庫用コンベヤの搬入側端部とを接続し且つ前記支持具をピッキング箇所に搬送する中継用コンベヤと、搬送上手側端部を前記ピッキング箇所近くに位置させて前記ピッキング箇所において前記支持具から降ろされた物品を搬送する物品搬送用コンベヤとを備えて構成されている搬送設備であって、
前記出庫用コンベヤと前記入庫用コンベヤとのうちの一方或いは両方が、搬送方向と交差する横幅方向に間隔を隔てる状態に設けられた一対の載置搬送部にて前記支持具を載置搬送するように構成され、
前記物品搬送用コンベヤが、搬送下手側ほど下方に位置する傾斜姿勢で且つ前記一対の載置搬送部の搬送面より下方に位置するように前記一対の載置搬送部の間に設けられている搬送設備。
【請求項2】
前記出庫用コンベヤが、前記一対の載置搬送部を備えて構成され、
前記物品搬送用コンベヤが、前記出庫用コンベヤにおける前記一対の載置搬送部の間に設けられている請求項1記載の搬送設備。
【請求項3】
前記ピッキング用搬送装置が複数設けられ、
前記ピッキング用搬送装置の夫々に設けられた前記物品搬送用コンベヤから搬出される物品を合流させて搬送する合流コンベヤが、前記入庫用コンベヤや前記出庫用コンベヤの下方に設けられている請求項1又は2記載の搬送設備。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−256721(P2006−256721A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−73394(P2005−73394)
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】