説明

搬送車両

【課題】本発明は、搬送車両に関し、特に、支持部材の負担を軽減して、支持部材の破損を抑制することができる搬送車両を提供すること。
【解決手段】点検扉5により収納体4の開口が閉鎖された状態において、転動部材82は、下降面72に当接されているので、転動部材82には、下降面72上を転動しようとする力が働く。これにより、点検扉5には、点検扉5の重量により、常に収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、搬送車両100が走行する際に発生する点検扉5の振動を抑制することができる。従って、点検扉5を支持することによる蝶番6の負担を軽減させることができ、その結果、蝶番6の損傷を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送車両に関し、特に、支持部材の負担を軽減して、支持部材の破損を抑制することができる搬送車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
搬送車両には、その中央部分が積載物を搭載可能に構成され、その端部等に制御装置や駆動装置が収納された制御盤等の箱体が配設されているものがある。この箱体に収納された制御装置等の点検作業を行うときは、蝶番等の支持部材により回動可能に支持された点検扉を開放して行う。
【0003】
ここで、制御盤等の箱体に用いられる扉構造としては、例えば、実開昭59−175595に開示されるように、扉1(点検扉)の下部にローラ8(転動部材)が箱体2(収納体)の床面に接地するように配置されることにより、ローラ8が扉1の荷重を受け、ヒンジ3(支持部材)にかかる荷重を軽減できるようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭59−175595
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、搬送車両は、点検扉が大型であるため、かかる点検扉の重量が重く、また、点検扉には制御装置等の機器が取り付けられているため、その分、さらに点検扉の重量が重くなっている。そのため、搬送車両の点検扉に上述した従来の扉構造をそのまま適用した場合には、搬送車両の走行中の振動により、支持部材に作用する荷重が大きくなり、支持部材が破損しやすいという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、支持部材の負担を軽減して、支持部材の破損を抑制することができる搬送車両を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、請求項1記載の搬送車両は、一面側が開口する箱状の収納体と、その収納体の開口を開放および閉鎖する点検扉と、その点検扉を回動自在に支持する支持部材とを有する箱体を備えるものであって、前記収納体の内壁面または前記点検扉の前記収納体と対向する面のいずれか一方に取着される保持部材およびその保持部材に転動可能に保持される転動部材を有する当接部材と、前記収納体の内壁面または前記点検扉の前記収納体と対向する面のいずれか他方に取着されると共に前記点検扉側から前記収納体側へ向かうにつれて地面側へ下降傾斜する下降面を有する受台とを備え、前記点検扉により前記収納体の開口を閉鎖した状態において、前記転動部材が前記下降面に当接している。
【0008】
請求項2記載の搬送車両は、請求項1記載の搬送車両において、前記下降面は、第1下降面と、その第1下降面の前記点検扉側の端部に連設されると共に前記第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が大きい第2下降面とを備え、前記点検扉により前記収納体の開口を閉鎖した状態において、前記転動部材が前記第1下降面に当接している。
【0009】
請求項3記載の搬送車両は、請求項1記載の搬送車両において、前記下降面は、第1下降面と、その第1下降面の前記点検扉側の端部に連設されると共に前記第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が小さい第3下降面とを備え、前記点検扉により前記収納体の開口を閉鎖した状態において、前記転動部材が前記第1下降面に当接している。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の搬送車両によれば、収納体の内壁面または点検扉の収納体と対向する面のいずれか一方に取着される保持部材およびその保持部材に転動可能に保持される転動部材を有する当接部材と、収納体の内壁面または点検扉の収納体と対向する面のいずれか他方に取着されると共に点検扉側から収納体側へ向かうにつれて地面側へ下降傾斜する下降面を有する受台とを備え、点検扉により収納体の開口を閉鎖した状態において、転動部材が下降面に当接しているので、点検扉の重量によって、転動部材には点検扉側から収納体側へ転動しようとする力が働く。これにより、点検扉を収納体側へ引き付けようとする力の作用により、点検扉が収納体に押し付けられた状態とすることができる。よって、搬送車両が走行する際に発生する振動に対し、収納体と点検扉とを一体の状態で同方向に変位させることができ、収納体に対して点検扉が相対的に変位することを抑制することができる。その結果、支持部材の負担を軽減して、支持部材の破損を防止することができるという効果がある。
【0011】
さらに、点検扉により収納体の開口を閉鎖した状態では、常に点検扉に対して収納体側へ引き付けようとする力が加わるので、搬送車両の走行中に点検扉が開放方向へ移動することを抑制できるという効果がある。また、この場合、点検扉が弾性材料で構成されるパッキンを介して収納体に当接する構成であれば、上述した点検扉を引き付けようとする力により、点検扉がパッキンを押圧するので、収納体を点検扉により密閉した状態を確実に維持することができる。
【0012】
また、収納体の開口を閉鎖するべく点検扉を閉める作業を行う際には、点検扉の重量により転動部材が下降面を転動しようとすることで、点検扉をその自重により閉鎖方向へ移動させることができる。よって、点検扉を閉める作業の補助の役割を果たすことができるので、点検扉を閉める作業をより小さい力で行うことができるという効果がある。また、点検扉を閉鎖位置まで移動させ易くして、点検扉により収納体を確実に密閉することができるという効果がある。
【0013】
請求項2記載の搬送車両は、請求項1記載の搬送車両の奏する効果に加え、下降面は、第1下降面と、その第1下降面の点検扉側の端部に連設されると共に第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が大きい第2下降面とを備え、点検扉により収納体の開口を閉鎖した状態において、転動部材が第1下降面に当接しているので、搬送車両の走行中に点検扉が開放方向へ移動した場合であっても、転動部材が地面に対する傾斜角度が大きい第2下降面に当接することにより、点検扉が開放方向へ移動することを確実に抑制できるという効果がある。
【0014】
請求項3記載の搬送車両は、請求項1記載の搬送車両の奏する効果に加え、下降面は、第1下降面と、その第1下降面の点検扉側の端部に連設されると共に第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が小さい第3下降面とを備え、点検扉により収納体の開口を閉鎖した状態において、転動部材が第1下降面に当接しているので、点検扉を開放する際、転動部材が第1下降面からその第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が小さい第3下降面へ移動することにより、点検扉を開放するために必要な力を低減させることができる。よって、下降面が第1下降面のみ備える場合と比べ、小さな力で点検扉を開放することができる。また、点検扉を閉鎖する際の初期段階において、転動部材が第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が小さい第3下降面を転動することにより、転動部材が収納体側へ転動しようとする力を抑制することができる。よって、点検扉の重量が大きい場合であっても、点検扉を閉鎖方向へゆっくりと移動させることができるので、点検扉を閉鎖するときの衝撃を低減させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施の形態における搬送車両の背面斜視図である。
【図2】(a)は、搬送車両の背面図であり、(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における搬送車両の断面図である。
【図3】(a)は、点検扉により収納体を閉鎖する前における搬送車両の部分拡大断面図であり、(b)は、点検扉により収納体を閉鎖した状態における搬送車両の部分拡大断面図である。
【図4】(a)及び(b)は、本発明の第2実施の形態における搬送車両の部分拡大断面図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の第3実施の形態における搬送車両の部分拡大断面図である。
【図6】点検扉により収納体を閉鎖した状態における受台および当接部材の部分拡大断面図である
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、搬送車両100の概略構成について説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における搬送車両100の背面斜視図である。
【0017】
図1に示すように、搬送車両100は、積載物を搭載して所定の位置へ搬送するための車両であり、搬送車両100の運行制御を行う制御装置が収納された制御盤1と、積載物を搭載可能に構成された荷受部2と、その荷受部2を支持すると共に地面を転動する駆動輪3とを主に備えて構成されている。制御盤1は、荷受部2の搬送車両100の進行方向前側および後側(図1右上側および左下側)に配設され、一面側(搬送車両100の進行方向前面側または後面側)に開口が形成される箱状の収納体4と、その収納体4の一面側に回動自在に配設されると共に収納体4の開口を閉鎖する点検扉5とを備えている。点検扉5は、制御盤1に収納された制御装置の点検作業を行うときに開閉される。
【0018】
次に、図2を参照して、収納体4及び点検扉5の構成について説明する。図2(a)は、搬送車両100の背面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における搬送車両100の断面図である。なお、図2(a)及び図2(b)では、制御盤1に収納された制御装置の図示を省略すると共に、これ以降についても同様に制御装置の図示を省略する。図2(a)は、一側(図2(a)右側)の点検扉5が開放され、他側(図2(a)左側)の点検扉5が閉鎖された状態を図示している。さらに、図2(a)及び図2(b)では、点検扉5の収納体4の一面側(図2(a)紙面垂直方向手前側、図2(b)右側)に対する開放角度が異なっており、図2(a)では、点検扉5の収納体4の一面側に対する開放角度が鈍角になっている状態を図示し、図2(b)では、点検扉5の収納体4の一面側(図2(a)紙面垂直方向手前側、図2(b)右側)に対する開放角度が直角になっている状態を図示している。
【0019】
図2(a)に示すように、収納体4は、搬送車両100の車高方向両側(図2(a)上側および下側)、車幅方向両側(図2(a)左側および右側)、及び荷受部2側(図2(a)紙面垂直方向奥側、図1参照)に配設される板状の壁部41に包囲されると共に一面側(図2(a)手前側)が開口した箱状に形成されている。また、搬送車両100の車高方向両側および車幅方向両側に配設される各壁部41の開口側の端部には、収納体4の外側へ向けて延設される延設部42が連設されている。
【0020】
また、搬送車両100の車幅方向一側(図2(a)右側)に配設される延設部42には、点検扉5が、その点検扉5を回動自在に支持する蝶番6を介して連結されている。なお、蝶番6は、L字状の板部材とその板部材を回転可能に軸支する軸部材とを備えて構成され、板部材が延設部42に接合されると共に軸部材が点検扉5に接合されている。
【0021】
図2(b)に示すように、延設部42は、対向する一対の対向壁42a1,42a2と、その一対の対向壁42a1,42a2を連設する連設壁42bとにより断面略コ字状に構成されている。延設部42は、その凸面側(連設壁42b側)が収納体4の開口部内側に向けられた状態で、一側(図2(b)左側)の対向壁42a1の端部が各壁部41に連設され、隣り合う各壁部41に連設される42同士が互いに連設されることで、枠状からなる1つの延設部42を構成している。
【0022】
また、他側(図2(b)右側)の対向壁42a2の外壁面(点検扉5に対向する面)には、弾性材料で構成されるパッキン43が覆設されている。点検扉5により収納体4の開口を閉鎖する際に、点検扉5と対向壁42a2との間にパッキン43を介在させることで、点検扉5を延設部42に確実に密着させることができる。これにより、点検扉5の閉鎖による収納体4の密閉を確実に行うことができる。
【0023】
さらに、車高方向一方側(図2(b)下側)の延設部42を構成する連設壁42bの凸面側(収納体4の内壁面側)には、板状の部材から形成される受台70が取着されている。受台70は、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態において、点検扉5を支持する部材である。受台70は、点検扉5側から収納体4側へ向けて上昇傾斜する上昇面71と、その上昇面71と収納体4側で連設されると共に点検扉5側から収納体4側へ向けて下降傾斜する下降面72とを備えている。受台70は、上昇面71及び下降面72を、車高方向他方側(図2(b)上側)の連設面42bに対向させた状態で、車高方向一方側の連設面42bの凸面側に取着されている。
【0024】
点検扉5は、収納体4の開口を開放および閉鎖するための部材であり、点検扉5の長手方向一側(図2(b)左側)が2つの蝶番6を介して、搬送車両100の車幅方向一側(図2(b)紙面垂直方向奥側)に配設される延設部42に支持されている。点検扉5は、矩形状の平板部51と、その平板部51の各辺の端部から収納体4と対向する側(図2(b)紙面垂直方向手前側)に向けて立設される4つの側板部52とにより構成されている。
【0025】
平板部51の長手方向一側(図2(b)左側)に立設される側板部52は、蝶番6を介して延設部42に連結されている。また、平板部51は、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態において、パッキン43に当接される部位であり、収納体4と対向する面に、平板部51の長手方向他側(図2(b)右側)に取着された当接部材80を備えている。
【0026】
当接部材80は、点検扉5により収納体4を閉鎖した状態において、受台70に当接する部材である。当接部材80は、点検扉5に取着される板状の保持部材81と、その保持部材81に転動可能に保持される転動部材82とを備えている。保持部材81は、転動部材82から一の蝶番6までの距離寸法が、受台70から一の蝶番6までの距離寸法と同等になる位置で転動部材82を保持している。また、保持部材81は、転動部材82を転動可能に軸支する車軸から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法が、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態における下降面72の点検扉5側(図2(b)右側)の端部から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法よりも大きく、下降面72の収納体4側(図2(b)左側)の端部から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法よりも小さくなる位置で転動部材82を保持している。さらに、保持部材81は、転動部材82の最下部が、下降面72の点検扉5側の端部の位置よりも低く、下降面72の収納体4側の端部の位置よりも高くなる位置で転動部材82を保持している。これにより、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態において、転動部材82を下降面72に当接させることができる。
【0027】
なお、受台70及び当接部材80は、点検扉5の長手方向中央部分よりも、点検扉5の長手方向他側(図2(b)右側)に配設されることが望ましい。点検扉5の長手方向一側を蝶番6が支持する一方で、点検扉5の長手方向他側を受台70が支持することにより、点検扉5の重量で点検扉5の長手方向他側が下方へ沈みこむことを防止して、蝶番6にかかる負担を軽減することができる。
【0028】
さらに、平板部51には、収納体4と対向する面に平板状の棚51aが取り付けられ、その棚51aには、制御機器90が載置されている。これにより、収納体4の底面に制御機器90を配置するための場所が確保できない場合でも、制御機器90を収納体4の内部に収納することができる。
【0029】
次に、図3を参照して、点検扉5の開閉動作について説明する。図3(a)は、点検扉5により収納体4を閉鎖する前における搬送車両100の部分拡大断面図であり、図3(b)は、点検扉5により収納体4を閉鎖した状態における搬送車両100の部分拡大断面図である。なお、図3(a)及び図3(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における断面図に対応している。また、図3(a)及び図3(b)では、説明を簡略化するため、収納体4、点検扉5及び当接部材80を模式的に表し、点検扉5が閉鎖方向へ回動する際、当接部材80が平行移動するように図示すると共に、図4(a)、図4(b)、図5(a)及び図5(b)についても同様に図示する。
【0030】
図3(a)に示すように、点検扉5を閉鎖方向(図3左側)へ移動させると、点検扉5により収納体4の開口が完全に閉鎖される前に、転動部材82が上昇面71に当接する。このとき、上昇面71は、点検扉5側から収納体4側へ向けて上昇傾斜しており、上昇面71が点検扉5側に向けられている。これにより、転動部材82を上昇面71に当接させやすくして、転動部材82を受台70へ案内させやすくすることができる。
【0031】
図3(b)に示すように、転動部材82が上昇面71に当接した状態において、点検扉5を閉鎖方向へ移動させると、転動部材82は、上昇面71を転動し、さらに点検扉5を閉鎖方向へ移動させると、転動部材82は、下降面72に当接する。このとき、転動部材82には下降面72を転動しようとする力が働き、その力が点検扉5を閉鎖方向へ移動させる補助の役割を果たすので、点検扉5を自重により収納体4側へ移動させることができる。よって、点検扉5を閉める作業をより小さい力で行うことができる。また、点検扉5を閉鎖位置まで確実に移動させることができるので、平板部51をパッキン43へ密着させた状態を確実に形成することができる。さらに、平板部51をパッキン43に密着させた後においても、常に点検扉5に対して収納体4側へ引きつけようとする力が働くので、パッキン43が点検扉5に押圧される。これにより、収納体4を点検扉5により密閉した状態を確実に維持することができる。
【0032】
また、点検扉5により収納体4の開口が閉鎖された状態において、転動部材82は、下降面72に当接されているので、転動部材82には、下降面72上を転動しようとする力が働く。これにより、点検扉5には、点検扉5及び制御機器90の重量により、常に収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、搬送車両100が走行する際に発生する振動に対し、収納体4と点検扉5とを一体の状態で同方向に変位させることができ、収納体4に対して点検扉5が相対的に変位することを抑制することができる。従って、点検扉5を支持することによる蝶番6の負担を軽減させることができ、その結果、蝶番6の損傷を防止することができる。
【0033】
さらに、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態では、常に点検扉5に対して収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、例えば、点検扉5が、点検扉5を収納体4に固定するための施錠機構を備えている場合において、点検扉5により収納体4を閉鎖した際に、作業者が点検扉5の施錠を忘れた場合であっても、搬送車両100の走行中に点検扉5が開放方向へ移動することを抑制できる。
【0034】
次に、図4を参照して、本発明の第2実施の形態における搬送車両200ついて説明する。第1実施の形態では、収納体4の延設部42に受台70が取着されると共に、点検扉5の平板部51に当接部材80が取着される場合を説明したが、第2実施の形態では、収納体4の延設部42に当接部材180が取着されると共に、点検扉5の平板部51に受台170が取着されている。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0035】
図4(a)及び図4(b)は、本発明の第2実施の形態における搬送車両200の部分拡大断面図であり、図4(a)は点検扉5により収納体4を閉鎖する前の状態が、図4(b)は点検扉5により収納体4を閉鎖した状態が、それぞれ図示されている。
【0036】
図4(a)に示すように、延設部42は、車高方向一側(図4(a)下側)の延設部42を構成する連設壁42bの凸面側(収納体4の内壁面側)に取着される当接部材180を備え、その当接部材180は、連設壁42bの凸面側に取着される板状の保持部材181と、その保持部材181に転動可能に保持される転動部材182とを備えている。
【0037】
点検扉5の平板部51には、収納体4と対向する面に、平板部51の長手方向他側に取着されると共に板状の部材から形成される受台170を備えている。受台170は、点検扉5側から収納体4側に向けて上昇傾斜する上昇面171と、その上昇面171と点検扉5側で連設されると共に点検扉5側から収納体4側に向けて下降傾斜する下降面172とを備えている。
【0038】
保持部材181は、転動部材182から一の蝶番6までの距離寸法が、受台170から一の蝶番6までの距離寸法と同等になる位置で転動部材182を保持している。また、保持部材181は、転動部材182を転動可能に軸支する車軸から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法が、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態における下降面172の収納体4側(図4(a)左側)の端部から、点検扉5の収納体4に対する面までの距離寸法よりも小さくなる位置で転動部材182を保持している。さらに、保持部材181は、転動部材182の最上部が、下降面172の点検扉5側の端部の位置よりも低く、下降面171の収納体4側の端部の位置よりも高くなる位置で転動部材182を保持している。これにより、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態において、転動部材182を下降面172に当接させることができる。
【0039】
点検扉5により収納体4を閉鎖する際、点検扉5を閉鎖方向(図4(a)左側)へ移動させると、点検扉5により収納体4の開口が完全に閉鎖される前に、上昇面171が転動部材182に当接する。このとき、上昇面171は、点検扉5側から収納体4側へ向けて上昇傾斜しており、上昇面171が収納体4側に向けられている。これにより、上昇面171を転動部材182に当接させやすくして、上昇面171を転動部材182に案内させやすくすることができる。
【0040】
図4(b)に示すように、上昇面171が転動部材182に当接した状態において、
点検扉5を、さらに閉鎖方向(図4(b)左側)へ移動させると、転動部材182は、上昇面171を転動し、さらに点検扉5を閉鎖方向へ移動させると、転動部材182は、下降面172に当接する。このとき、下降面172には、転動部材182の転動により、収納体4側へ移動しようとする力が働き、その力が点検扉5を閉鎖方向へ移動させる補助の役割を果たすので、点検扉5を自重により収納体4側へ移動させるように付勢することができると共に平板部51をパッキン43へ密着させることができる。さらに、点検扉5により収納体4の開口が閉鎖された状態においても、常に点検扉5を収納体4側へ引きつけようとする力が働くので、パッキン43が点検扉5に押圧される。これにより、収納体4を確実に密閉することができる。
【0041】
また、点検扉5により収納体4の開口が閉鎖された状態において、下降面172は転動部材182に当接されているので、下降面172には、転動部材182の転動により、収納体4側へ移動しようとする力が働く。これにより、点検扉5には、点検扉5の重量により、常に収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、搬送車両200が走行する際に発生する点検扉5の振動を抑制することができる。従って、点検扉5を支持することによる蝶番6の負担を軽減させることができ、その結果、蝶番6の損傷を防止することができる。
【0042】
さらに、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態において、常に点検扉5が収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、例えば、点検扉5が、点検扉5を収納体4に固定するための施錠機構を備えている場合において、点検扉5により収納体4を閉鎖した際に、作業者が点検扉5の施錠を忘れた場合であっても、搬送車両200の走行中に点検扉5が開放方向へ移動することを抑制できる。
【0043】
次に、図5を参照して、本発明の第3実施の形態における搬送車両300について説明する。第1実施の形態では、車高方向一方側の延設部42に受台70が取着されているのに対し、第3実施の形態では、車高方向一方側の延設部42に受台70が取着されると共に、車高方向他方側の延設部42に受台270が取着されている。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
図5(a)及び図5(b)は、本発明の第3実施の形態における搬送車両300の部分拡大断面図であり、図5(a)は点検扉5により収納体4を閉鎖する前の状態が、図5(b)は点検扉5により収納体4を閉鎖した状態が、それぞれ図示されている。
【0045】
図5(a)に示すように、収納体4の車高方向一方側(図5(a)下側)の延設部42を構成する連設壁42bの凸面側(収納体4の内壁面側)及び車高方向他方側(図5(a)上側)の延設部42を構成する連設壁42bの凸面側(収納体4の内壁面側)には、板状の部材から形成される受台70,270がそれぞれ取着されている。受台270は、板状の部材により形成されており、点検扉5側の端部から収納体4側に向けて上昇傾斜する上昇面271と、その上昇面271と収納体4側に連設されると共に点検扉5側から収納体4側に向けて下降傾斜する下降面272とを備え、これら上昇面271と下降面272との接続部は曲線状に滑らかに接続されている。また、受台270の下降面272側は、下降面272の収納体4側の端部から他方側の延設部42へ向けて延設され、他方側の延設部42に取着されている。また、受台270の上昇面271側の端部は、点検扉5側に向けられた自由端となっている。
【0046】
点検扉5の平板部51には、収納体4と対向する面に、平板部51の長手方向他側に取着された当接部材80、280を備えている。当接部材280は、点検扉5により収納体4の開口を開放または閉鎖するときに、受台270に当接する部材である。当接部材280は、点検扉5に取着される板状の保持部材281と、その保持部材281に転動可能に保持される転動部材282とを備えている。
【0047】
保持部材281は、転動部材282から一の蝶番6までの距離寸法が、受台270から一の蝶番6までの距離寸法と同等になる位置で転動部材282を保持している。また、保持部材281は、転動部材282を転動可能に軸支する車軸から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法が、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態における下降面272の点検扉5側(図5(a)右側)の端部から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法よりも大きく、下降面272の収納体4側(図5(a)左側)の端部から、点検扉5の収納体4に対向する面までの距離寸法よりも小さくなる位置で転動部材282を保持している。さらに、保持部材281は、転動部材282の最下部が、下降面272の点検扉5側の端部の位置よりも低く、下降面272の収納体4側の端部の位置よりも高くなる位置で転動部材282を保持している。これにより、点検扉5により収納体4の開口を閉鎖した状態において、転動部材282を下降面272に当接させることができる。
【0048】
点検扉5を閉鎖方向(図5(a)左側)へ移動させると、点検扉5により収納体4の開口が完全に閉鎖される前に、転動部材82,282が上昇面71,271に当接する。このとき、上昇面71,271は、点検扉5側から収納体4側へ向けて上昇傾斜しており、上昇面71,271が点検扉5側に向けられている。これにより、上昇面71,271を転動部材82,282に当接させやすくして、上昇面71,271を転動部材82,282に案内させやすくすることができる。
【0049】
図5(b)に示すように、転動部材82,282が上昇面71,271に当接した状態において、点検扉5を、さらに閉鎖方向(図4(b)左側)へ移動させると、転動部材82,282は、上昇面71,271を転動し、さらに点検扉5を閉鎖方向へ移動させると、転動部材82,282は、下降面72,272に当接する。このとき、転動部材82,282には下降面72,272を転動しようとする力が働き、その力が点検扉5を閉鎖方向へ移動させる補助の役割を果たすので、点検扉5を自重により収納体4側へ移動させるように付勢することができると共に平板部51をパッキン43へ密着させることができる。さらに、点検扉5を収納体4側へ引き付けようとする力が働くので、パッキン43が点検扉5に押圧される。特に、本実施の形態では、平板部51は、2つの転動部材82,282を備えているので、収納体4をより確実に密閉することができる。
【0050】
また、点検扉5により収納体4の開口が閉鎖された状態において、転動部材82,282は、下降面72,272に当接されているので、転動部材82,282には、下降面72,272を転動しようとする力が働く。これにより、点検扉5には、点検扉5を、点検扉5の重量により、常に収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、搬送車両300が走行する際に発生する点検扉5の振動を抑制することができる。特に、本実施の形態では、点検扉5を2つの蝶番6と2つの受台70,270とで支持しているので、点検扉5を支持することによる蝶番6の負担をより効果的に軽減させることができ、その結果、蝶番6の損傷を防止することができる。
【0051】
さらに、点検扉5により収納体4の開口が閉鎖された状態において、常に点検扉5を収納体4側へ引き付けようとする力が加わるので、例えば、点検扉5が、点検扉5を収納体4に固定するための施錠機構を備えている場合において、点検扉5により収納体4を閉鎖した際に、作業者が点検扉5の施錠を忘れた場合であっても、搬送車両300の走行中に点検扉5が開放方向へ移動することを抑制できる。
【0052】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0053】
例えば、蝶番6は、点検扉5を上下方向(車高方向)に移動可能に支持するものであってもよい。これにより、転動部材82,182,282が受台70,170,270に当接した際に、点検扉5を持ち上げつつ、点検扉5を移動させることで、点検扉5を開閉しやすくすることができる。
【0054】
また、上記各実施の形態では、本発明が制御盤1の扉構造に用いられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、本発明を駆動装置等が収納される箱体に設けられた点検口の扉構造に用いてもよい。
【0055】
さらに、上記各実施の形態では、パッキン43が収納体4の対向壁42a2の外壁面に覆設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、パッキン43が点検扉5の平板部51に覆設されていてもよい。
【0056】
また、上記各実施の形態では、上昇面71,171と下降面72,172との接続部が、直線同士をそのまま接続した形状とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これら上昇面71,171と下降面72,172との接続部が曲線状に滑らかに接続される形状とすることは当然可能である。
【0057】
また、上記実施の形態では、受台70,170,270が上昇面71,171,271と下降面72,172,272とを備えると共に、下降面72,172,272が一定の傾斜角度で形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の構成とすることは当然可能である。ここで、図6を参照して、受台の他の構成である変形例について説明する。図6(a)〜図6(f)は、変形例における受台370,470,570,670,770,870及び当接部材80の部分拡大断面図であり、図2(a)のIIb−IIb線における断面図に対応している。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0058】
図6(a)に示すように、受台370は、上昇面71と、その上昇面71と収納体4側で連設されると共に点検扉5側から収納体4側へ向けて下降傾斜する下降面372とを備え、下降面372は、第1下降面372aと、その第1下降面372aの点検扉5側の端部および上昇面71の収納体4側の端部に連設される連設面372bとを備えている。また、連設部372bは、地面に対する傾斜角度が90度に形成されている。
【0059】
この場合、第1下降面372aに転動部材82が当接した状態において、点検扉5の振動により、点検扉5が開放方向(図6(a)右側)に移動した場合であっても、転動部材82が、地面に対する傾斜角度が90度である連設面372bに当接することにより、転動部材82が上昇面71側へ移動することをより確実に抑制できる。
【0060】
図6(b)に示すように、受台470は、上昇面71と、その上昇面71と収納体4側で連設されると共に点検扉5側から収納体4側へ向けて下降傾斜する下降面472とを備え、下降面472は、第1下降面472aと、その第1下降面472aの点検扉5側の端部および上昇面71の収納体4側の端部に連設される第2下降面472bとを備えている。また、第2下降面472bは、第1下降面472aよりも地面に対する傾斜角度が大きく、かつ、地面に対する傾斜角度が90度未満に形成されている。
【0061】
この場合、第1下降面472aに転動部材82が当接した状態において、点検扉5の振動により、点検扉5が開放方向(図6(b)右側)に移動した場合であっても、転動部材82が、第1下降面472aよりも地面に対する傾斜角度が大きい第2下降面472bに当接することにより、転動部材82が上昇面71側へ移動することをより確実に抑制できる。また、第2下降面472bの地面に対する傾斜角度が90度である場合と比べ、転動部材82が第2下降面472bに当接する際の衝撃を低減させることができる。
【0062】
図6(c)に示すように、受台570は、上昇面71と、その上昇面71と収納体4側で連設されると共に点検扉5側から収納体4側へ向けて下降傾斜する下降面572とを備え、下降面572は、第1下降面572aと、その第1下降面572aの点検扉5側の端部および上昇面71の収納体4側の端部に連設される第3下降面572bとを備えている。また、第3下降面572bは、第1下降面572aよりも地面に対する傾斜角度が小さく形成されている。
【0063】
この場合、第1下降面572aに転動部材82が当接した状態において、点検扉5を開放する際に、転動部材82が第1下降面572aから、その第1下降面572aよりも地面に対する傾斜角度が小さい第3下降面572bへ移動することにより、点検扉5を開放するために必要な力を低減させることができる。よって、下降面572が第1下降面572aのみを備える場合と比べ、第1下降面572aにより点検扉5が開放方向(図6(c)右方向)へ移動することを抑制しつつ、点検扉5を開放する際は、小さな力で点検扉5を開放することができる。また、点検扉5を閉鎖する際の初期段階において、転動部材82が第3下降面572bを転動することにより、下降面572が第1下降面572aのみである場合と比べ、転動部材82が収納体4側へ転動しようとする力を抑制することができる。よって、点検扉5を閉鎖方向(図6(c)左方向)へゆっくり移動させることができるので、点検扉5を閉鎖するときの衝撃を低減させることができる。
【0064】
図6(d)に示すように、受台670は、点検扉5側から収納体4側へ向けて下降傾斜する下降面672を備えている。また、下降面672は、点検扉5側の端部から収納体4側の端部にかけて、地面に対する傾斜角度が一定に形成されている。この場合、受台670の形状が簡素化されるので、受台670の製造コストを軽減させることができる。
【0065】
図6(e)に示すように、受台770は、上昇面71と、下降面772とを備えている。下降面772は、収納体4側から点検扉5側へ向かうにつれて地面に対する傾斜角度が徐々に小さくなっている。
【0066】
この場合、下降面772に転動部材82が当接した状態において、点検扉5を開放するときには、転動部材82を点検扉5側へ転動させるにつれて、転動部材82が当接している下降面772の地面に対する傾斜角度が徐々に小さくなるので、点検扉5を開放方向(図6(e)左方向)に移動させるにつれて、点検扉5を開放するために必要な力を徐々に低減させることができる。よって、下降面772が一定の傾斜角度に形成されている場合と比べ、点検扉5を開放方向へ移動させるのに必要な力を小さな力とすることができる。一方、点検扉5を閉鎖するときには、下降面772に当接した転動部材82が、収納体4側へ転動しようとする力を徐々に大きくすることができるので、点検扉5の重量が大きい場合であっても、点検扉5を閉鎖方向(図6(e)右方向)へゆっくり移動させることができ、点検扉5を閉鎖するときの衝撃を低減させることができる。さらに、点検扉5が収納体4の開口を閉鎖した状態においては、転動部材82を、地面に対する傾斜角度が大きくなる収納体4側の下降面772に当接させることができるので、点検扉5が開放方向へ移動することを抑制することができる。
【0067】
図6(f)に示すように、受台870は、上昇面71と、下降面872とを備えている。下降面872は、収納体4側から点検扉5側へ向かうにつれて、地面に対する傾斜角度が徐々に大きくなっている。
【0068】
この場合、下降面872に転動部材82が当接した状態において、点検扉5の振動により、転動部材82が点検扉5側へ転動した場合であっても、転動部材82が転動する下降面872の地面に対する傾斜角度が、収納体4側から点検扉5側へ向かうにつれて、徐々に大きくなっているので、転動部材82が上昇面71側へ移動することを確実に防止できる。よって、点検扉5が開放方向(図6(f)右方向)へ移動することを確実に抑制できる。
【0069】
また、上記各実施の形態では、受台70,170,270,370,470,570,770,870が、点検扉5側から収納体4側へ向けて上昇傾斜する上昇面71,171,271と、その上昇面71,171,271と収納体4側で連設されると共に点検扉5側から収納体4側へ向けて下降傾斜する下降面72,172,272,372,472,572,772,872とを備えている場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、上昇面71,171,271が地面に対して平行に形成されていてもよい。これにより、転動部材82,182,282が上昇面を転動する際に、転動部材82,182,282が点検扉5側へ転動しようとすることを回避できるので、上昇面が点検扉5側から収納体4側へ向けて上昇傾斜する場合と比べ、点検扉5を閉鎖方向へ移動させる際に必要な力を小さくすることができる。
【0070】
また、上記各実施の形態および変形例で説明した受台の構成の一部または全部をそれぞれ組み合わせて他の受台を構成することは当然可能である。
【符号の説明】
【0071】
100,200,300 搬送車両
1 制御盤(箱体)
4 収納体
5 点検扉
6 蝶番(支持部材)
70,170,270,370,470,570,670,770,870 受台
72,172,272,372,472,572,672,772,872 下降面
372a,472a,572a 第1下降面
372b 連設面(第2下降面)
472b 第2下降面
572b 第3下降面
80,180,280 当接部材
81,181,281 保持部材
82,182,282 転動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面側が開口する箱状の収納体と、その収納体の開口を開放および閉鎖する点検扉と、その点検扉を回動自在に支持する支持部材とを有する箱体を備える搬送車両において、
前記収納体の内壁面または前記点検扉の前記収納体と対向する面のいずれか一方に取着される保持部材およびその保持部材に転動可能に保持される転動部材を有する当接部材と、前記収納体の内壁面または前記点検扉の前記収納体と対向する面のいずれか他方に取着されると共に前記点検扉側から前記収納体側へ向かうにつれて地面側へ下降傾斜する下降面を有する受台とを備え、
前記点検扉により前記収納体の開口を閉鎖した状態において、前記転動部材が前記下降面に当接していることを特徴とする搬送車両。
【請求項2】
前記下降面は、第1下降面と、その第1下降面の前記点検扉側の端部に連設されると共に前記第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が大きい第2下降面とを備え、
前記点検扉により前記収納体の開口を閉鎖した状態において、前記転動部材が前記第1下降面に当接していることを特徴とする請求項1記載の搬送車両。
【請求項3】
前記下降面は、第1下降面と、その第1下降面の前記点検扉側の端部に連設されると共に前記第1下降面よりも地面に対する傾斜角度が小さい第3下降面とを備え、
前記点検扉により前記収納体の開口を閉鎖した状態において、前記転動部材が前記第1下降面に当接していることを特徴とする請求項1記載の搬送車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−111739(P2011−111739A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267080(P2009−267080)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】