説明

携帯ナビゲーション装置及びナビゲーション用サーバ並びにナビゲーションシステム

【課題】実際に乗車している電車などの交通機関から正しく経路案内を開始できるようにする。
【解決手段】携帯ナビゲーション装置1は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段2と、交通機関の駅名を特定する手段と、ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段3と、を備える。ナビゲーション用サーバ40は、交通機関の運行時刻データベース42aと、経路探索手段42を備え、携帯ナビゲーション装置1から特定した駅名を受信したとき、その時刻以降に当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを携帯ナビゲーション装置1に送信し、携帯ナビゲーション装置1から電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、経路探索手段は特定された駅における選択された電車を出発条件として経路を探索して携帯ナビゲーション装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、徒歩や電車、地下鉄等の経路をトータルに案内する、いわゆるマルチモーダルなナビゲーションシステムにおける携帯ナビゲーション装置及びナビゲーション用サーバ並びにナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
目的地までの経路を携帯移動端末装置、例えば、携帯電話機の表示画面に地図として表示する携帯ナビゲーション装置が普及し、目的地までの経路が、徒歩→電車→徒歩と複数の移動手段に跨っても利用者に適切な経路案内を行うことができるようになってきている。この種の携帯ナビゲーション装置は、GPSによって現在地情報を取得し、経路探索の出発地としている。
【0003】
また、駅から電車の経路探索を行うものとして、下記特許文献1(特開2002−298169号公報)記載の従来技術がある。この従来技術では、自動改札機を通過した際にこの自動改札機から発信されている情報を携帯ナビゲーション装置が取得し、この情報を利用して経路探索を行っている。また、GPS測位システムにより得た位置情報を利用する1つの応用として、携帯端末から出発地と目的地の情報を情報配信サーバに送り、情報配信サーバで道路網や交通網のデータから最短の経路を探索して案内するナビゲーション装置が実用化されている。このようなナビゲーションシステムにおける経路探索方法としてはダイクストラ法(ラベル確定法)が用いられる。下記の特許文献2(特開2001−165681号公報)には、ダイクストラ法を用いた経路探索の方法の概略が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−298169号公報
【特許文献2】特開2001−165681号公報(図1、段落[0003]〜[0010])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
目的地まで複数種類の移動手段を用いて移動する場合、例えば徒歩→電車→徒歩の経路をとる場合、利用者は、必ずしも最初の段階で経路探索を行わないということが分かってきた。急いでいる場合は、最初に経路探索を行うよりも、まず最寄り駅に向けて出発するケースが多い。最寄り駅までの道順は良くわかっているので経路案内は不要であり、また、どの電車に乗ったらよいかも大体わかっているからである。しかも、歩行中は携帯電話機等の携帯移動端末装置の操作がやりにくいので、目的地までの経路探索は、最寄り駅での電車待ち時間、あるいは電車に乗ってから行うケースが多い。
【0006】
電車に乗ってしまえば落ち着いて操作する時間があるので、目的地までの経路探索を行うのに好都合である。あるいは、経路は知っているがいつ到着するのか調べたい場合もある。
【0007】
ところが、電車に乗ったときに経路探索の操作を行うと、徒歩による経路から探索を始める従来の携帯ナビゲーション装置では、例えば、図13に示す様な経路探索結果が表示されてしまう。図13は、神田駅発18:30の電車に乗って、発車直後に経路探索を行った結果の一例を示す図である。
【0008】
経路探索を行った時点における現在地は、神田駅−東京駅間の線路上であるために、利用者が電車に乗車中であることを携帯ナビゲーション装置が知らないと、携帯ナビゲーション装置は、GPSで求めた現在地の近くの道路にマップマッチングされた位置を出発地Sとする。この場合、図14に示す様に、出発地Sから神田駅(ゴールG)まで徒歩で戻る経路から始まってしまうため、神田発18:39の電車が検索される。18:30から18:39の間に、18:35発の電車もあり、実際に乗っている電車と2本もずれた電車の時刻が表示されてしまう。
【0009】
目的地に何時に着くか知りたいという場合、これでは意味がない。また、実際に乗車している電車と、探索された電車とが異なるために、快速、準急、特急等の電車の種類やその行き先などが異なっている場合も問題である。
【0010】
また、特許文献1記載の従来の携帯ナビゲーション装置の様に、自動改札機を通過した情報を基に経路探索を開始するものには、次の問題もある。
【0011】
自動改札機を通過した時刻と駅名の情報を取得し、これらの情報を条件に経路探索を行うと、自動改札機を通過した時刻と乗車できる時刻が直結しない場合がある。特許文献1では、通過時刻から所定時間後を出発時刻としてもよいと述べているが、その所定時間は一定ではなく、下記の様な場合、実際に乗車できる電車とズレが生じる。
【0012】
(イ)自動改札機と乗車番線の距離が遠い場合
(ロ)自動改札入場後、店舗、レストラン、トイレなどに立ち寄る場合
上記の(イ)に関しては、例えば、同一の駅でも西口や東口の改札口の違いによって乗車番線までの所定時間は大きく異なる。例えば東京駅丸の内北口で入場して京葉線に乗車する場合は非常に遠いため長時間要するが、中央線のホームは近いため短時間となる。従って、出発時刻を自動改札機通過時刻から所定時間後に一律に設定してしまうのは実情に沿わない。更に、(ロ)の様に、店舗に立ち寄った場合などは、実際の乗車時刻は予測不能であり、自動改札機通過時刻からの差は大となることがある。
【0013】
特許文献1記載の従来技術の場合、自動改札機通過をトリガにして、経路探索処理が起動されてしまうため、自動改札機の通過時刻と実際の電車乗車時刻とが不定であると、精度良く経路探索ができない。
【0014】
また、特許文献1記載の従来技術の場合、自動改札機を通過したことを携帯移動端末装置が検出したとき携帯移動端末装置が備える時計手段から通過時刻情報を取得することになっている。携帯移動端末装置の時計手段は、時刻が不正確な場合があり、また、携帯電話の通信方式によっては、時刻が自動補正されないか、あるいは設定によって自動補正が禁止されるものもあり、数分の誤差を持っていることがある。この通過時刻の情報が不正確であると、経路探索の出発時刻が誤った時刻になってしまう。
【0015】
本発明の目的は、乗車している電車などの公共交通機関から正しく経路案内を開始することができる携帯ナビゲーション装置及びナビゲーション用サーバ並びにナビゲーションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
経路探索を要求する携帯ナビゲーション装置と、該携帯ナビゲーション装置からの前記要求を受信したとき経路探索処理を行い、探索結果を該携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバとを備えるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備え、
前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする。
【0017】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置は、前記駅名リストに基づいて前記操作手段により駅名を特定することを特徴とする。
【0018】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得することを特徴とする。
【0019】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得することを特徴とする。
【0020】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定することを特徴とする。
【0021】
また、本願の請求項6にかかる発明は、
経路探索を要求する携帯ナビゲーション装置とネットワークを介して接続され、該携帯ナビゲーション装置からの前記要求を受信したとき経路探索処理を行い、探索結果を該携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバにおいて、
前記携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備え、
前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする。
【0022】
本願の請求項7にかかる発明は、請求項6にかかるナビゲーション用サーバにおいて、前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする。
【0023】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項6または請求項7にかかるナビゲーション用サーバにおいて、前記携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得して前記ナビゲーション用サーバに送信し、前記ナビゲーション用サーバは、前記現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする。
【0024】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項6または請求項7にかかるナビゲーション用サーバにおいて、前記携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得して前記ナビゲーション用サーバに送信し、前記ナビゲーション用サーバは、前記現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項6にかかるナビゲーション用サーバにおいて、前記携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定して前記ナビゲーション用サーバに送信し、前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻以降に当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする。
【0026】
また、本願の請求項11にかかる発明は、
経路探索を要求する携帯ナビゲーション装置と、該携帯ナビゲーション装置からの前記要求を受信したとき経路探索処理を行い、探索結果を該携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバとを備えるナビゲーションシステムを構成する携帯ナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバであって、
前記携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備えたことを特徴とする。
【0027】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項11にかかる携帯ナビゲーション装置において、前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバであって、
前記携帯ナビゲーション装置は、前記駅名リストに基づいて前記操作手段により駅名を特定することを特徴とする。
【0028】
本願の請求項13にかかる発明は、請求項11または請求項12にかかる携帯ナビゲーション装置において、前記携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得することを特徴とする。
【0029】
本願の請求項14にかかる発明は、請求項11または請求項12にかかる携帯ナビゲーション装置において、前記携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得することを特徴とする。
【0030】
本願の請求項15にかかる発明は、請求項11または請求項12にかかる携帯ナビゲーション装置において、前記携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
請求項1にかかる発明においては、携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備え、前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信する。
【0032】
このような構成によれば、ナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション装置の利用者が乗車した電車などの公共交通機関から正しく経路案内を開始できるようになる。
【0033】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、携帯ナビゲーション装置は、前記駅名リストに基づいて前記操作手段により駅名を特定する。
【0034】
このような構成によれば、携帯ナビゲーション装置の利用者が乗車した電車を特定するための駅の選択が容易に行えるようになる。
【0035】
請求項3にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得する。
【0036】
このような構成によれば、携帯ナビゲーション装置の利用者が乗車した電車を特定するための駅の選択する際の位置情報を容易に取得することができるようになる。
【0037】
請求項4にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得する。また、携帯ナビゲーション装置としてGPS受信手段を備えた携帯電話などを用いることができるようになる。
【0038】
このような構成によれば、携帯ナビゲーション装置の利用者が乗車した電車を特定するための駅の選択する際の位置情報を容易に取得することができるようになる。また、携帯ナビゲーション装置として基地局との通信機能を有する携帯電話などを用いることができるようになる。
【0039】
請求項5にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定する。
【0040】
このような構成によれば、携帯ナビゲーション装置の利用者が乗車した電車を特定するための駅の指定を行うことができ、携帯ナビゲーション装置として、GPS受信部や基地局との通信機能を備えていない携帯端末装置を用いることができるようになる。
【0041】
請求項6ないし請求項10にかかる発明においては、それぞれ請求項1ないし請求項5にかかるナビゲーションシステムを構成するナビゲーション用サーバを提供することができるようになる。また、請求項11ないし請求項15にかかる発明においては、それぞれ請求項1ないし請求項5にかかるナビゲーションシステムを構成する携帯ナビゲーショ装置を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステムの全体構成図である。図2は、図1に示す携帯移動端末装置でナビアプリを起動したときの表示部の画面表示例を示す図である。図3は、図1に示す携帯移動端末装置の利用者が公共交通機関に乗車中のときナビアプリが実行する処理手順を示すフローチャートである。図4は、図1に示す携帯移動端末装置の非接触ICチップを利用するアプリケーションのメモリ領域の割り当て図である。図5は、図1に示す携帯移動端末装置の非接触ICチップを利用するアプリケーションのメモリ書き込み方法の一例を示す図である。図6は、図1に示す携帯移動端末装置とナビゲーション用サーバ間の情報授受のシーケンスチャートである。図7は、図1に示す携帯移動端末装置に表示される駅名リストの一例を示す図である。図8は、図1に示す携帯移動端末装置に表示される駅名入力画面の一例を示す図である。図9は、図1に示す携帯移動端末装置に表示される同一駅名の地域リストの一例を示す図である。図10は、図1に示す携帯移動端末装置に表示される電車リストの一例を示す図である。図11は、図1に示すナビゲーション用サーバによる経路探索結果の一例を示す図である。図12は、本発明の別実施形態に係るナビゲーション処理のうちの出発地設定手順を示すフローチャートである。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステムの全体構成図である。図示するナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション装置を実現するナビアプリケーションソフトウェア(以下、「ナビアプリ」と略称する。)を搭載した携帯移動端末装置1と、経路探索用サーバ(ナビゲーション用サーバ)40とを移動通信網20及びインターネット網30を介して接続することで構成される。
【0044】
携帯電話機等の携帯移動端末装置1は、現在位置を衛星航法で検出するGPS受信部2と、携帯移動端末装置1のダイヤル操作やスクロール操作、選択操作等を行う操作部3と、駅の自動改札機25を通過したときに自動改札機25との間で近距離無線通信を行って運賃決済処理等を行う非接触ICチップ4と、通信制御やナビアプリを実行するコントロール部5と、データを記憶する記憶部6と、移動通信網20との間で通信を行う通信部7と、ナビアプリの実行により経路探索用サーバ40から取得し記憶部6に一時記憶した地図データ等や経路探索結果を画面8aに表示する表示部8とを備える。
【0045】
経路探索用サーバ(ナビゲーション用サーバ)40は、コンテンツ配信事業者の運営するサーバシステム(情報配信コンピュータシステム)であり、インターネット30との間の通信を行う情報配信部41と、携帯移動端末装置1から経路探索指示を受け取ったとき最適経路の探索処理を行い探索結果及び該当地図データを携帯移動端末装置1に返信する経路探索部42と、エリア毎の地図データを蓄積した地図データベース43とを備える。本実施形態の経路探索部42は、各種交通機関の時刻表のデータベース(運行時刻データベース)42aを備え、探索経路中に交通機関が入ったときはこの時刻表データベースを用いて経路探索処理を行う。
【0046】
図2は、本実施形態に係る携帯移動端末装置1でナビアプリを起動したときの表示部8の画面表示例を示す図である。携帯移動端末装置1に搭載されているナビアプリがナビゲーション用サーバ40に経路探索を要求するには、少なくとも、出発地、目的地、探索条件の3つの入力が必要である。図2は、「出発地(現在地)」を入力する入力画面を示しており、本実施形態における出発地入力画面には、「乗車中」11の選択項目が設けられている。この「乗車中」11は、利用者が公共交通機関乗車中に経路探索を行うとき利用者によって選択される。
【0047】
図3は、図2に示す「乗車中」11が利用者によって選択されたときにナビアプリが実行する処理手順を示すフローチャートである。図2の画面で「乗車中」11が選択される(ステップS100)と、次に、直前の改札情報が取得されているか否かをチェックする(ステップS101)。
【0048】
ここで、改札情報とは、駅名情報や改札通過時刻情報などである。改札情報の取得方法として、次の3通りがある。
【0049】
(改札情報の第1の取得方法)
図1に示す実施形態にかかる携帯移動端末装置1には、非接触ICチップ4が搭載されており、非接触ICチップ4が自動改札機25との間でデータ交信を行い、運賃の課金決済処理を行う。斯かる携帯移動端末装置1は、一般に、フェリカ(FeliCa:登録商標)携帯や、スイカ(Suica:登録商標)携帯と呼ばれる。
【0050】
かかる携帯電話機では、課金決済処理も1つのアプリケーションソフトウェアで実現され、セキュリティが厳しく管理される。自動改札機25を通過する際には、この運賃課金決済アプリケーションソフトウェアが必ず改札情報を記録するので、この記録時点において、ナビアプリが起動していなくても、改札情報を後で利用することが可能である。
【0051】
図4は、非接触ICチップを利用するアプリケーションのメモリ領域の割り当て図である。図4で、アプリケーションA,B,Cは共に課金決済処理用のアプリケーションであり、この中で、アプリケーションCが、公共交通機関の運賃課金決済用アプリケーションである。各アプリケーションA,B,Cがそれぞれ独立したメモリエリアを持っているのはセキュリティのためであって、特に課金決済に関する事柄であるため、他のアプリケーションからの自由なメモリアクセスは禁止される。
【0052】
運賃課金決済アプリケーションCの情報は、他のアプリケーションで参照することはできないが、運賃課金決済アプリケーションCがメモリエリア内に公開領域12を設けて、そこに改札情報を書き込めば、他のアプリケーションから参照可能になる。
【0053】
駅名や改札通過時刻情報などは、直接、セキュリティなどの問題を引き起こすことがないので公開しても良く、ナビアプリは、この公開領域12を参照して、乗車駅と改札通過時刻を知ることができる。
【0054】
(改札情報の第2の取得方法)
図5に示す様に、運賃課金決済アプリケーションCが、アプリケーションC専用のメモリエリアとは別の共通領域13に改札情報を書き込むようにすれば、ナビアプリから参照可能である。共通領域13は、非接触ICチップ4の内部メモリエリアでもよく、また、外部の例えば記憶部6でもよい。
【0055】
(改札情報の第3の取得方法)
上述した改札情報の第1、第2の取得方法は、改札情報が非接触ICチップ4等に書き込まれる場合に可能であって、ID情報のみを発するICタグを搭載した携帯移動端末装置の場合には、自動改札機25が携帯移動端末装置から受信したID情報に基づいて、運賃課金決済サーバ(不図示)にのみ情報が残るようになっている。
【0056】
この場合は、図6に示すシーケンスチャートのうちのナビゲーション用サーバ/運賃課金サーバ間のチャートのように、携帯移動端末装置からナビゲーション用サーバに改札情報の問い合わせが出て、それをトリガにして、ナビゲーション用サーバから運賃課金決済サーバに改札情報の問い合わせが行われる。その回答として、ナビゲーション用サーバに改札情報が伝えられる。勿論、運賃課金決済サーバの運営者とナビゲーション用サーバの運営者が異なることが予想されるので、予めシステムが連動するように調整をとっておく。
【0057】
尚、改札情報には、駅名や改札口を特定する情報の他に、自動改札機の設置場所を特定する情報や、自動改札機25自身の時刻情報を含む。
【0058】
再び図3のナビアプリが実行する処理手順を示すフローチャートに戻って説明する。以上のいずれかの方法により改札情報が得られた場合には、図3のステップS101からステップS105に飛び、改札情報がない場合には、ステップS101からステップS102に進む。
【0059】
ステップS102ではGPS情報の取得を試み、GPSによる位置情報がある場合は、図6のシーケンスチャートに示されるように、その位置情報をナビゲーション用サーバに渡す。ナビゲーション用サーバ40は、受け取った位置情報から近くの駅名をリストアップし、携帯移動端末装置1に返送する。携帯移動端末装置1は、図7に示すように表示部8にこの駅名リストを表示し、利用者にいずれかの駅名を選択させ(ステップS104)、選択後にステップS105に進む。尚、GPSの位置情報の代わりに、携帯移動端末装置1の通信網のエリア情報で駅名をリストアップしても良い。
【0060】
GPS情報がない場合は、ステップS102からステップS103に進み、図8の駅名入力画面を表示部8に表示し、利用者に駅名を入力させる。例えば、「神田」の駅名が入力されると、この駅名「神田」がナビゲーション用サーバ40に送信され、ナビゲーション用サーバ40は、該当する駅名の検索を行い、「神田」の駅名が存在する地域リストを携帯移動端末装置1に返送し、携帯移動端末装置1は、図9に示す様にこの地域リストを表示部8に表示する。この表示を見た利用者が画面表示の中から該当地域を選択すると、ステップS105に進む。
【0061】
ステップS101,S103,S104のいずれかにより、例えば神田駅(東京都)が決定されてステップS105に進むと、ナビゲーション用サーバ40は、その時刻における乗車した可能性のある電車リストを携帯移動端末装置1に通知し、携帯移動端末装置1は、図10に示す様にこの電車リストを表示部8に表示する。
【0062】
ステップS105で表示される電車リストは、ステップS101からステップS105に進んだ場合には改札情報に基づいた電車リストであり、実際の乗車駅と改札通過時間とから時刻表データベースを検索した結果に基づくものであるのに対し、ステップS103、S104からステップS105に進んだ場合の電車リストは、乗車した以後の途中駅や乗換駅の電車が対象になる場合もある。
【0063】
後者の場合は、その対象となる途中駅、乗換駅の発車時刻をもとに、携帯移動端末装置1の利用者が図10のような電車リスト一覧から乗車した電車を特定することになる。勿論、参考のために運賃計算を表示する場合も、途中駅からの場合は金額が正しくないときがある。
【0064】
また、電車の表示に際しては、路線をイメージさせる表示色を用いても良い。例えば京浜東北線は水色、山手線は黄緑、中央線はオレンジ、というように色分けするのが分かりやすい。
【0065】
表示する電車リストには、改札通過時刻より前の電車を含ませる必要はないが、改札情報が駅情報だけの場合は、駅への入場時刻以降の電車をリストアップする必要があり、改札口が判明した場合には、乗り場までの所要時間を考慮した時刻以降の電車のみリストアップすればよい。
【0066】
更に、改札通過後に売店等に立ち寄りをした場合などは、図10にリストアップされた電車以降の電車に乗車していることもある。このため、発車時刻の下に表示されている下向き三角マークを利用者がクリックすると、それに続く時刻の電車リストに更新される様にするのが良い。
【0067】
図10に示す電車リスト中から利用者が乗車した電車を選択すれば、経路探索に必要な「出発駅」と利用している「交通機関」の設定が完了する。その後は、その電車を出発条件として電車ネットワークを起点に経路探索を行い、図11に示すような、実際に即した検索結果を得ることができる。
【0068】
本実施形態では、当初予定した電車に乗り遅れたような場合に到着時刻を調べたり、あるいは遅れを取り戻す別経路を探索したりするような用途にも使用でき、利便性が向上する。
【0069】
次に、本発明の別実施形態について説明する。上述した実施形態は、経路探索条件の中に「乗車中」の選択項目を設け、電車からの経路探索を可能にしたが、本実施形態では、利用者が「乗車中」を選択しなくても以下の様に自動判別をして電車からの経路探索を行うことができるようになる。
【0070】
運賃課金決済アプリケーションソフトウェアは、入場側の自動改札機を通ったときに最低運賃を課金(前引)し、出札側の自動改札機を通ったときに精算するようになっている。従って、改札情報の最終データを見れば出場後か、まだ交通機関の経路上であるかがわかる。
【0071】
そこで、図12に示すフローチャートの様に、出発地を設定する処理において、まず、ステップS201で、最終改札情報をチェックする。最終改札情報が、入場(IN)である場合は、ステップS201からステップS203に進み、その駅からの電車を出発条件とする。最終改札情報が出場(OUT)の場合は、ステップS201からステップS202に進み、従来の出発地点の入力モードにする。
【0072】
このようにして経路探索を行うと、複数の経路探索結果が得られ(同一経路で、次の電車利用の場合も含む。)、その中に、使用者が乗車している電車が表示され、その経路の詳細を見ることで、到着時刻などがわかる。更に、自動的に切り替えが行われるので、電車を利用しているときも、それ以外の時も同一のナビアプリで対応可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明によれば、電車など時刻表が存在する交通機関に乗車してから、簡単な操作によって出発条件を特定し、正確な条件で経路探索を行う携帯ナビゲーション装置を、具体的には携帯電話機などで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステムの全体構成図である。
【図2】図1に示す携帯移動端末装置でナビアプリを起動したときの表示部の画面表示例を示す図である。
【図3】図1に示す携帯移動端末装置の利用者が公共交通機関に乗車中のときナビアプリが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す携帯移動端末装置の非接触ICチップを利用するアプリケーションのメモリ領域の割り当て図である。
【図5】図1に示す携帯移動端末装置の非接触ICチップを利用するアプリケーションのメモリ書き込み方法の一例を示す図である。
【図6】図1に示す携帯移動端末装置とナビゲーション用サーバ間の情報授受のシーケンスチャートである。
【図7】図1に示す携帯移動端末装置に表示される駅名リストの一例を示す図である。
【図8】図1に示す携帯移動端末装置に表示される駅名入力画面の一例を示す図である。
【図9】図1に示す携帯移動端末装置に表示される同一駅名の地域リストの一例を示す図である。
【図10】図1に示す携帯移動端末装置に表示される電車リストの一例を示す図である。
【図11】図1に示すナビゲーション用サーバによる経路探索結果の一例を示す図である。
【図12】本発明の別実施形態に係るナビゲーション処理のうちの出発地設定手順を示すフローチャートである。
【図13】従来の携帯移動端末装置の表示画面例を示す図である。
【図14】従来のナビゲーションシステムにおける経路探索結果の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
1・・・・携帯移動端末装置(携帯ナビゲーション装置)
2・・・・GPS受信部(位置情報取得手段)
4・・・・非接触ICチップ
5・・・・コントロール部
6・・・・記憶部
7・・・・通信部
8・・・・表示部
8a・・・画面
11・・・「乗車中」の選択項目
20・・・移動網
25・・・自動改札機
30・・・インターネット網
40・・・ナビゲーション用サーバ
42・・・経路探索部
42a・・時刻表データベース(運行時刻データベース)
43・・・地図データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路探索を要求する携帯ナビゲーション装置と、該携帯ナビゲーション装置からの前記要求を受信したとき経路探索処理を行い、探索結果を該携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバとを備えるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備え、
前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、
前記携帯ナビゲーション装置は、前記駅名リストに基づいて前記操作手段により駅名を特定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
経路探索を要求する携帯ナビゲーション装置とネットワークを介して接続され、該携帯ナビゲーション装置からの前記要求を受信したとき経路探索処理を行い、探索結果を該携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバにおいて、
前記携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備え、
前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とするナビゲーション用サーバ。
【請求項7】
前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション用サーバ。
【請求項8】
前記携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得して前記ナビゲーション用サーバに送信し、前記ナビゲーション用サーバは、前記現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のナビゲーション用サーバ。
【請求項9】
前記携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得して前記ナビゲーション用サーバに送信し、前記ナビゲーション用サーバは、前記現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のナビゲーション用サーバ。
【請求項10】
前記携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定して前記ナビゲーション用サーバに送信し、前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から前記特定した駅名を受信したとき、その時刻以降に当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション用サーバ。
【請求項11】
経路探索を要求する携帯ナビゲーション装置と、該携帯ナビゲーション装置からの前記要求を受信したとき経路探索処理を行い、探索結果を該携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバとを備えるナビゲーションシステムを構成する携帯ナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション用サーバは、交通機関の運行時刻データベースと、経路探索手段と、を備え、前記携帯ナビゲーション装置から駅名を受信したとき、その時刻における当該駅で乗車した可能性のある交通機関の候補をリストアップした電車リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信し、前記携帯ナビゲーション装置から前記電車リストに基づいて選択した電車の情報を受信すると、前記経路探索手段は前記特定された駅における前記選択された電車を出発条件として経路を探索して前記携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバであって、
前記携帯ナビゲーション装置は、現在位置情報を取得する現在位置取得手段と、交通機関の駅名を特定する手段と、前記ナビゲーション用サーバから送信される電車リストから乗車した電車を選択する選択手段と、を有する操作手段と、を備えたことを特徴とする携帯ナビゲーション装置。
【請求項12】
前記ナビゲーション用サーバは、前記携帯ナビゲーション装置から現在位置が送信された時、該現在位置に基づいて周辺の交通機関の駅名リストを前記携帯ナビゲーション装置に送信するナビゲーション用サーバであって、
前記携帯ナビゲーション装置は、前記駅名リストに基づいて前記操作手段により駅名を特定することを特徴とする請求項11に記載の携帯ナビゲーション装置。
【請求項13】
前記携帯ナビゲーション装置は、GPS受信部を備え、前記現在位置は該GPS受信部により取得することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の携帯ナビゲーション装置。
【請求項14】
前記携帯ナビゲーション装置は、通信基地局との通信に基づいて現在位置を取得することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の携帯ナビゲーション装置。
【請求項15】
前記携帯ナビゲーション装置は、前記操作手段により駅名を入力し、駅名を特定することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の携帯ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−30746(P2008−30746A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221050(P2007−221050)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【分割の表示】特願2004−224775(P2004−224775)の分割
【原出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】