説明

携帯光コヒーレンストモグラフィ(OCT)装置および関連システム

【課題】サンプルの位置を変えることなくサンプルに対して位置合わせできるサンプルへの携帯インタフェースを与えるように構成される携帯光コヒーレンストモグラフィ(OCT)装置を提供する。
【解決手段】OCTエンジン100と通信する携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジング101であって、携帯走査インタフェース装置は、同一平面上にない少なくとも2つの方向において光を走査するように構成された少なくとも1つのミラーを含み、眼の構造から散乱され、あるいは反射された光を受けるように構成される携帯ハウジング101と、携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジング101をOCTエンジン100に接続し、OCTエンジン100からの光を携帯走査インタフェース装置に導くように構成された光ファイバと、携帯ハウジング101を眼の構造に、前記被写体を安定させるための顎当てを用いることなく、位置合わせする手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本出願は、2005年9月29日に出願された米国仮出願第60/721,657号(
代理人整理番号9526−6PR)による優先権を主張し、前記仮出願の開示内容は、参
照によりその全体が記載されるように本明細書に組み入れられる。
【0002】
[発明の分野]
本発明は撮像に関する。本発明は、特に、光コヒーレンス撮像装置およびシステムに関
する。
【背景技術】
【0003】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)は、1990年代初期から存在しており、小動
物、眼、組織、ガラスなどのサンプルの撮像のための技術を提供する。近年の進歩は撮像
速度を高めてきている。これにより、比較的大きな画像セット(例えば、3Dボリューム
)を迅速に生成できる。OCTは、高速であり、一般に非接触および非破壊的であるため
、例えば1秒をかなり下回る短時間スケールにわたる動態(ショウジョウバエにおける心
管の鼓動)を例えば数日またはそれ以上の長い時間スケールにわたる変化(組織成長)に
おいて撮像することに適している。
【0004】
OCT撮像システムは、一般に、光学エンジンと、処理ユニットと、走査システムとを
含む幾つかのサブシステムに分けられる。走査システムは、撮像されるべきサンプルへの
インタフェースを与えてもよい。これまでのインタフェースは、ステレオズーム顕微鏡に
対するアタッチメントと、網膜撮像のためのテーブル装着システムとを含む。1つの網膜
撮像インタフェース、例えば、Carl Zeiss MeditecのStratus
OCT(商標)は、眼底カメラのように見える。このインタフェースは、患者のための顎
当てと、患者をOCT撮像システムと位置合わせするための機構とを有する。このシステ
ムでは、一般に、有用なOCT画像を得るため、移動でき、直立で、協力的な患者が必要
である。
【発明の開示】
【0005】
本発明の幾つかの実施形態では、少なくとも2つの方向を走査するように構成される少
なくとも1つのミラーを含む携帯光コヒーレンストモグラフィ(OCT)装置を提供する
。携帯OCT装置は、サンプルの位置を変えることなくサンプルに対して位置合わせでき
るサンプルへの携帯インタフェースを与えるように構成される。
【0006】
本発明の更なる実施形態では、携帯OCT装置がOCTプローブであってもよい。OC
Tプローブは、少なくとも2つの方向を走査するように構成される少なくとも1つのミラ
ーに対して結合されるリレーレンズセットを含んでもよい。
【0007】
本発明の更なる実施形態において、OCTプローブは、サンプルと物理的な接触を行な
わない非接触プローブであってもよい。非接触プローブは、該非接触プローブのために構
成される第1のリレーレンズセットを更に含んでもよい。非接触プローブは、スペーサと
物理的な接触を行なうように構成されてもよく、また、スペーサは、サンプルと物理的な
接触を行なうように構成されてもよい。
【0008】
本発明の幾つかの実施形態において、OCTプローブは、サンプルと物理的な接触を行
なうように構成された接触プローブであってもよい。接触プローブは、該接触プローブの
ために構成される第2のリレーレンズセットを更に含んでもよい。接触プローブは、第2
のリレーレンズセット上で保護カバーを受けるように構成されてもよい。また、保護カバ
ーは、サンプルと物理的な接触を行なうように構成されてもよい。
【0009】
本発明の更なる実施形態において、OCTプローブは、2つ以上のリレーレンズセット
を受けるように構成されてもよい。特定の実施形態において、2つ以上のリレーレンズセ
ットのうちの第1のリレーレンズセットは、サンプルと物理的な接触を行なわない非接触
プローブのために構成されてもよい。2つ以上のリレーレンズセットのうちの第2のリレ
ーレンズセットは、サンプルと物理的な接触を行なう接触プローブのために構成されても
よい。更なる実施形態おいて、少なくとも2つのリレーレンズセットのうちの第1のリレ
ーレンズセットは、プローブ外部の最後の光学レンズ系を介して撮像するように構成され
てもよい。少なくとも2つのリレーレンズセットのうちの第2のリレーレンズセットは、
プローブ外部の光学レンズ系の助けを伴うことなく撮像するように構成されてもよい。
【0010】
本発明の更なる実施形態では、OCTプローブが一体の基準アームを更に含んでもよい
。一体の基準アームを含むOCTプローブがビームスプリッタを更に含んでもよい。ビー
ムスプリッタは、光を受けるとともに、光の一部を基準アームの光路へと供給し、光の残
りの部分を、サンプルの光路の少なくとも2つの方向を走査するように構成される少なく
とも1つのミラーへと供給するように構成されてもよい。
【0011】
本発明の幾つかの実施形態において、OCTプローブは、該OCTプローブにわたって
少なくとも2つの異なる光路長を与えるように構成された光路長調整機構を含む。光路長
調整機構は、例えば、手動調整機構またはモータ駆動調整機構を含んでもよい。モータ駆
動調整機構は、例えば、機械的なネジ、機械的なスライダ及び/又はモータ駆動ネジを含
んでもよい。
【0012】
本発明の更なる実施形態において、OCTプローブは、携帯プローブ、機械ブーム上に
装着されるように構成されたプローブまたはユーザの頭部に装着されるように構成された
プローブであってもよい。
【0013】
本発明の更なる実施形態では、ディスプレイがOCTプローブと一体であってもよい。
OCTプローブは、ディスプレイを動作させ且つOCTプローブと通信するOCTエンジ
ンの動作を制御するように構成されたユーザインタフェースを更に含んでもよい。
【0014】
本発明の幾つかの実施形態において、OCTプローブは、該OCTプローブの先端に装
着されるように構成された部分反射要素を更に含む。部分反射要素は、コモンモード干渉
計のための反射としての機能を果たすように構成されてもよい。
【0015】
本発明の更なる実施形態において、OCTプローブは、サンプル内部の反射に基づいて
コモンモード干渉計のための基準反射を生成するように構成されてもよい。
【0016】
本発明の更なる実施形態において、OCTプローブは、拡張走査深さ多重化を可能にす
るように構成された多経路遅延線を更に含んでもよい。
【0017】
本発明の幾つかの実施形態は、OCTエンジンおよび携帯OCT装置を含む光コヒーレ
ンストモグラフィ(OCT)システムを提供する。OCTエンジンは、光学素子、エレク
トロニクス及び/又はサンプルのOCT画像を生成するために使用されるデータを取得す
るように構成されたソフトウェアを含む。携帯OCT装置は、OCTエンジンと通信する
とともに、少なくとも2つの方向を走査するように構成される少なくとも1つのミラーを
含む。携帯OCT装置は、サンプルの位置を変えることなくサンプルに対して位置合わせ
できるサンプルへの携帯インタフェースを与えるように構成される。
【0018】
本発明の更なる実施形態は、一体のディスプレイを備える携帯OCT装置を提供する。
【0019】
本発明の更なる実施形態において、携帯OCT装置は、ディスプレイを動作させ且つ携
帯OCT装置と通信するOCTエンジンの動作を制御するように構成されたユーザインタ
フェースを更に含んでもよい。ユーザインタフェースは、サンプルの画像を取得するよう
に構成された画像取得トリガ及び/又は走査パターン、走査範囲、走査レート及び/又は
画像処理オプションを調整するように構成された制御装置を含んでもよい。ディスプレイ
は、サンプルのリアルタイム画像及び/又は保存画像、システムオプション、システムモ
ード及び/又はシステムエラーメッセージを表示するように構成されてもよい。
【0020】
本発明の幾つかの実施形態において、ディスプレイは、携帯OCT装置の側面に対して
略垂直に装着され、携帯OCT装置の側面から展開され、携帯OCT装置の背面に装着さ
れるように構成されてもよい。
【0021】
本発明の更なる実施形態は、一体の基準アームを含む携帯OCT装置を提供する。
【0022】
本発明の更なる実施形態では、OCTプローブがビームスプリッタを含んでもよく、ビ
ームスプリッタは、光を受けるとともに、光の一部を携帯OCT装置の基準アームの光路
へと供給し、光の残りの部分をサンプルの光路へと供給するように構成される。ビームス
プリッタは、基準アームの光路およびサンプルの光路からの光を受けるとともに、基準ア
ームの光路からの光とサンプルの光路からの光とを再び組み合わせ、組み合わされた光を
処理のために携帯OCT装置と通信するOCTエンジンへと供給するように更に構成され
てもよい。
【0023】
本発明の更なる実施形態において、基準アームは、ゼロまたは1つ以上の回転ミラーと
、1つ以上の集束レンズと、ゼロまたは1つ以上の分散補償要素と、ゼロまたは1つ以上
の減衰要素と、反射ミラーとを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の幾つかの実施形態に係る携帯プローブを含む光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムを示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の幾つかの実施形態に係る接触携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図3】AおよびBは、本発明の幾つかの実施形態に係る図1の携帯プローブの光学レンズセット構成を示す概略ブロック図である。
【図4】本発明の幾つかの実施形態に係るOCTシステムで用いる非接触携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図5】本発明の幾つかの実施形態に係るスペーサと共に使用される非接触携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図6】AおよびBは、本発明の幾つかの実施形態に係る図4および図5の非接触携帯プローブで用いる光学レンズセットを示す概略ブロック図である。
【図7】本発明の幾つかの実施形態に係るフレキシブルリレーと共に使用される携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図8】本発明の幾つかの実施形態に係る交換可能なレンズセットを含む携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図9】本発明の幾つかの実施形態に係る基準アームと一体の携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図10】本発明の幾つかの実施形態に係る調整可能な光路長を有する携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図11】本発明の幾つかの実施形態に係るOCTシステムで用いる携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図12】本発明の幾つかの実施形態に係るOCTシステムで用いるヘッドマウントプローブを示す概略ブロック図である。
【図13】本発明の幾つかの実施形態に係る制御装置及び/又はディスプレイと共に使用される携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図14】本発明の幾つかの実施形態に係る、反射がプローブ内で起こるコモンモード経路設計を有する携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図15】本発明の幾つかの実施形態に係る、反射がサンプル内で起こるコモンモード経路設計を有する携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【図16】本発明の幾つかの実施形態に係る拡張走査深さ多重化のための多経路遅延線を含む携帯プローブを示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで、本発明の例示的な実施形態が示される添付図面を参照して、本発明を更に十分
に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細
書に示される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形
態は、この開示内容が十分で且つ完全であるとともに本発明の範囲を当業者に十分に伝え
るように与えられる。同様の参照符号は、全体にわたって同様の要素を示している。本明
細書で使用される用語「及び/又は」は、関連する記載された項目のうちの1つ以上の任
意の全ての組み合わせを含む。
【0026】
本明細書で使用される単数形「1つの(a)」「1つの(an)」および「その(th
e)」は、他に明確に述べられていなければ、複数形も同様に含むと意図される。また、
言うまでも無く、用語「含む」「備える」「含んでいる」及び/又は「備えている」は、
本明細書中で使用される場合、述べられている特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/
又は成分の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、成分
及び/又はそれらのグループの存在または付加を除外しない。要素が他の要素に対して「
接続される」或いは「結合される」と称される場合には、それを他の要素に対して直接に
接続でき或いは結合できまたは介在要素が存在してもよいことは言うまでもない。また、
本明細書で使用される「接続される」または「結合される」は、無線で接続され或いは結
合されることを含んでもよい。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連する列
挙された項目のうちの1つ以上の任意および全ての組み合わせを含む。
【0027】
本明細書では、様々な要素を説明するために第1および第2という用語が使用されるが
、これらの要素がこれらの用語によって限定されるべきでないことは言うまでもない。こ
れらの用語は、1つの要素を他の要素から区別するためにだけ使用される。したがって、
以下で説明される要素を第2の要素と称することができ、また、同様に、本発明の教示か
ら逸脱することなく、第2の要素が第1の要素と称されてもよい。
【0028】
他に規定されなければ、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を
含む)は、本発明が属する当業者によって共通に理解される意味と同じ意味を有する。ま
た、言うまでも無く、辞書で一般に規定される用語などの用語は、関連技術に照らしたそ
れらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本発明でそのように明確に
規定されなければ、理想的な意味または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0029】
ここで、図1〜図16を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。図示
のように、本発明の幾つかの実施形態は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)撮像シ
ステムのための新規な走査インタフェースからなる。本発明の幾つかの実施形態に係る走
査インタフェースは、携帯することができ、携帯できてもよく、したがって、スキャナに
対して被写体を位置合わせする必要なく、スキャナが被写体に対して位置合わせされても
よい。本発明の幾つかの実施形態に係るインタフェースは、接触プローブ、非接触プロー
ブ、物理的スペーサを有する非接触プローブなどを含んでもよいがこれらに限定されない
様々な形態で設けられてもよく、その詳細については本明細書中で更に説明する。
【0030】
OCT撮像システムの従来の実施は、一般に、所定のサンプルインタフェースを有する
。この場合、サンプルは、OCT画像を得るためにOCTシステムからくる光の場所に位
置合わせされる。例えば、Carl Zeiss Meditecは、サンプルインタフ
ェースがヘッドおよび患者用の顎当てを有する従来の眼底カメラのように見えるStra
tusOCT(商標)を有する。画像を取得するため、患者の頭部が静止状態に設定され
るとともに、適切なOCT画像を得るために僅かな位置合わせが行なわれる。更なる例と
して、OCT撮像システムは、システムがサンプルのOCT画像および拡大視像の両方を
与えるように顕微鏡と一体化されてもよい。顕微鏡は一般にZ方向で上下に移動させるこ
とができるが、サンプルは、それをOCTシステムと位置合わせするためにX方向および
Y方向で移動される。
【0031】
多くのサンプルにおいて、この形態のOCTイメージンスシステムは機能するが、サン
プルをOCT撮像システムに対して位置合わせすることが非常に難しい或いは不可能でさ
えある種々のサンプルが存在する。したがって、本発明の幾つかの実施形態によれば、携
帯プローブ設計により、OCT撮像システムのサンプルインタフェース部を動き回らせる
ことができ、それにより、サンプルをシステムに対して位置合わせするのではなく、サン
プルインタフェース部をサンプルと位置合わせさせることができてもよい。
【0032】
本発明の幾つかの実施形態に係る手持ち式プローブなどの携帯プローブは、例えば、協
力的でない或いは寝たきりの人間の患者における網膜・角膜撮像において、幼児または子
供における網膜・角膜撮像において、マウス、ラット、ブタおよびサルを含む動物におけ
る網膜・角膜撮像において、口、耳、直腸などの狭い領域での撮像において、顕微鏡に適
合しないサンプルの撮像等において役立つ。本明細書に記載された用途が典型的な目的の
ためだけに与えられており、したがって、本発明の実施形態がこれらの例に限定されない
ことは言うまでもない。
【0033】
本発明の幾つかの実施形態に係る携帯プローブは、それをユーザが保持し、移動させ、
制御することができるように軽量であってもよい。OCTシステムは、比較的コンパクト
であってもよく、したがって、場所を移動させることができる。現在のOCTシステムは
一般に特定の位置に固定され、サンプルまたは患者がその位置へ移動されなければならな
い。本発明の幾つかの実施形態に係る携帯OCTシステムは、サンプルまたは患者の所ま
で運び込むことができる。これは、例えば、寝たきりの患者において特に有用であるとと
もに、動物を移動させることがその動物に関して難しい場合があり或いは感染または汚染
の機会を高める場合がある動物用途において有用である。本発明の幾つかの実施形態に係
る携帯プローブOCT撮像システムは、可動部をあまり伴わない比較的簡単で且つ頑強で
あってもよく、また、定期的な位置合わせ或いはメンテナンスを必要としなくてもよい。
【0034】
本発明の幾つかの実施形態に係る携帯プローブは、例えば、接触プローブまたは非接触
プローブとなる。接触プローブは、プローブとサンプルとの間で物理的な接触を行なう。
本発明のこれらの実施形態によれば、撮像のために所望の位置でプローブの先端をサンプ
ル上に視覚的に配置できるため、位置合わせが比較的簡単である。本発明の幾つかの実施
形態では、プローブの汚染の可能性および1つのサンプルから他のサンプルへの材料の転
移を減らすために、プローブ上に、例えばプローブの端部上にわたって保護カバーが設け
られてもよい。保護カバーは、例えば、ガラス、プラスチックまたは他の適した材料を含
んでもよく、また、設計を柔軟または硬質にすることができる。本発明の幾つかの実施形
態において、保護カバーは、使い捨て、或いは単用のものであってもよい。すなわち、1
回使用後に処分されてもよい。しかしながら、保護カバーは、本発明の範囲から逸脱する
ことなく再使用できてもよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、保護カバーは、滅菌
したものであってもよく、または、滅菌することができる。
【0035】
本発明の幾つかの実施形態に係る非接触プローブは、サンプルと接触しない。本発明の
これらの実施形態は、意識のある人間の角膜または網膜撮像など、患者が自分の眼にプロ
ーブが物理的に接触することを望まない用途において有用である。また、非接触プローブ
は接触プローブと同じ汚染問題を引き起こさず、1つのサンプルから他のサンプルへの材
料の転移の可能性が減少される。また、プローブ先端とサンプルとの間に何らかの空間が
存在することにより、プローブは、OCT光を、角膜撮像またはサンプルの表面上或いは
その近傍での撮像などの用途において有利であるスポットに合焦させることができる。
【0036】
本発明の幾つかの実施形態に係る接触プローブまたは非接触プローブは、プローブ外部
の光学レンズ系の助けを伴うことなく撮像するように構成されてもよい。例えば、本発明
の幾つかの実施形態に係るプローブは、角膜または名目上サンプルの外面上の他の組織を
撮像するためのテレセントリック走査システムを備えてもよい。
【0037】
更なる実施形態に係る接触プローブまたは非接触プローブは、プローブ外部の光学レン
ズ系の助けを伴って撮像するように構成されてもよい。例えば、本発明の幾つかの実施形
態によれば、プローブは、網膜を撮像するための非テレセントリック走査システムに構成
されてもよい。これらの実施形態において、プローブの光学素子は、対象の角膜及び/又
は対象の眼のレンズに関して適切な考慮がなされるときにだけ網膜の正確な撮像を行なう
ように設計される。
【0038】
本発明の幾つかの実施形態は、非接触プローブに関連するスペーサを提供し、このスペ
ーサは、プローブとサンプルとの間の距離を制御する手段を備えてもよい。例えば、スペ
ーサは、携帯プローブに取り付けることができるとともに、サンプルと物理的に接触する
ことができる。スペーサは、OCT光がサンプルを照らす場所から離れてサンプルと接触
するように構成されてもよい。角膜撮像において、スペーサは、それが患者の眼の周囲に
適合するように円形の形状を成すことができる。これにより、ユーザは、患者の眼に何も
接触させることなく、プローブを患者に位置合わせすることができ、望ましい。本発明の
幾つかの実施形態によれば、スペーサは、プローブが位置合わせされる場所をユーザがス
ペーサを通して見ることができるようにスロットまたは開口を有してもよく或いは光学的
に透明であってもよい。スペーサを含む本発明の実施形態は、OCT光がプローブから出
て合焦される撮像システムにおいても有用である。プローブとサンプルとの間の距離を制
御することが重要である。これは、かなり狭い深さが存在し、この深さにわたってOCT
撮像が行なわれ、その深さの場所をサンプルの表面と位置合わせし或いは該表面の真下に
位置合わせする必要があるからである。スペーサは、本発明の範囲から逸脱することなく
、使い捨てできてもよく或いは再利用できてもよい。
【0039】
典型的なOCT撮像システムは、一般に、赤外線または近赤外線であり、したがって、
ユーザが見ることが困難であり或いは不可能である光を使用する。OCT光と共に伝搬す
る何らかの可視光をOCTエンジンに加えることにより、ユーザは、OCT画像がサンプ
ル上で取得されるべき場所を見ることができる。この可視光は、照準光と称されてもよく
、例えば、可視波長範囲のレーザまたは任意の他の光源によって生成されてもよい。この
照準光は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される本発明の任意の実
施形態に関連して使用されてもよい。例えば、照準光は、本明細書で説明される本発明の
非接触の実施形態と関連させると有益かもしれない。この場合、ユーザは、OCT画像が
取得されるべきサンプル上の場所を正確に知らなくてもよい。
【0040】
ここで、図1〜図16を参照して、本発明の様々な実施形態を説明する。最初に、図1
〜図3を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る接触プローブについて説明する。図
1に示されるように、システムは、携帯プローブ101に接続されるOCTエンジン10
0を含んでもよい。OCTエンジン100は、光学素子、エレクトロニクス及び/又はO
CT画像を生成するために使用されるデータを取得するために用いられるソフトウェアを
含んでもよい。携帯プローブ101は、サンプルに対するインタフェースを備える。
【0041】
図2は、本発明の幾つかの実施形態に係る携帯プローブ101’の様々な構成要素を示
している。光は、OCTエンジン(図示せず、図1の100)から光ファイバ110に沿
って入る。光は、ファイバから出て、ハンドル115の底部にある視準アセンブリ111
を通過する。光は、視準されると、1つ以上の走査ミラー112によって向きが変えられ
るとともに、サンプル114へ向けてリレーレンズセット113を通過し続ける。光は、
サンプル114から散乱されるとともに、光ファイバ110へ向けて元の携帯プローブ1
01’を通過して戻り、OCTエンジン(図示せず)に達する。
【0042】
図2に示されるように、携帯プローブ101’とサンプル114との端部間には物理的
な接触が存在する。前述したように、本発明の幾つかの実施形態では、プローブ101’
上にわたって任意の保護カバー116が設けられてもよい。保護カバー116は、本発明
の範囲から逸脱することなく、使い捨てできてもよく或いは再使用できてもよい。保護カ
バー116は滅菌されてもよく或いは滅菌できてもよい。
【0043】
ここで、図3Aおよび図3Bを参照して、携帯プローブ101’にわたる光路および異
なる用途に適する異なるプローブのために想定し得る形態について説明する。光学系には
、幾つかのレンズ、例えば視準レンズ600、2つの走査レンズ601および602、集
束レンズ603および接触レンズ604が存在してもよい。図3Aおよび図3Bの携帯プ
ローブ101’が典型的な目的のためだけに与えられ、本発明の実施形態がこの構造に限
定されないことは言うまでもない。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、5個よ
りも少ない或いは多いレンズを有する他の光学レンズ列設計が使用されてもよい。サンプ
ルのタイプに基づいて様々なレンズの焦点距離が変えられてもよいことは言うまでもない
。例えば、図3Aおよび図3Bで与えられる焦点距離はそれぞれ、人間の眼のサンプルお
よびラットの眼のサンプルのためのものである。
【0044】
ここで、図4を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る携帯非接触プローブ101
”について説明する。図4に示されるように、非接触プローブ101”は図2に示される
接触プローブ101’に類似しているが、非接触プローブ101”は、実際にはサンプル
114と接触しない。したがって、本発明のこれらの実施形態では、リレーレンズセット
120’が接触プローブ101’用のリレーレンズセット120と異なってもよい。
【0045】
前述したように、光は、光ファイバ110から非接触プローブ101”内に入り、ハン
ドル115の底部にある視準アセンブリ111を通過する。そこから、光は、走査ミラー
112によって方向付けられて、リレーレンズセット120’を通過するとともに、サン
プル114に入射する。光は、サンプル114によって散乱されて戻り、非接触プローブ
101”を通じてその光路を引き返した後、光ファイバ110へ戻る。
【0046】
前述したように、非接触プローブ101”は、接触プローブ101とは異なるリレーレ
ンズセットを有してもよい。例えば、非接触プローブ101”の光学レンズセットは、図
6Aおよび図6Bに示されるように構成されてもよい。図示のように、光学レンズ列系は
、視準レンズ650と複数の走査レンズ651および652とを含んでもよい。サンプル
に応じて、更なるレンズが使用されてもよい。角膜用途660のための図6Aに示される
ように、サンプル上に光を合焦させるために集束レンズ653が使用される。網膜走査用
途では、図6Bに示されるように、光は、それがサンプル114に衝突するときに視準さ
れ、サンプル114の眼内のレンズによって合焦される。
【0047】
ここで、図5を参照して、本発明の更なる実施形態に係る非接触プローブについて説明
する。図5に示されるように、非接触プローブ101”は、携帯プローブ101”の端部
にあるスペーサ130と共に使用される。スペーサ130は、光がプローブ101”から
サンプル114へと通過する位置から離れてサンプル114と接触する。スペーサ130
により、ユーザは、例えばサンプル114が眼である場合など、その場所が特に敏感であ
るために、OCT画像が取得されるべきサンプルと実際に接触させることなく、携帯プロ
ーブ101”をサンプル114と位置合わせすることができるとともに、プローブ101
”をサンプル114に対して安定に保つことができる。スペーサ130と併せて使用され
る図5の非接触プローブ101”は、図4の非接触プローブ101”と同じリレーレンズ
セット120’、例えば図6Aおよび図6Bのリレーレンズセット120’を使用しても
よい。前述したように、本発明の幾つかの実施形態において、スペーサ130は、サンプ
ル114上の所望の場所とOCT光との位置合わせを容易にするためにユーザがスペーサ
を通して見ることができるように、穴またはスロットを有してもよく或いは実際に透明ま
たは部分的に透明であってもよい。
【0048】
ここで、図7を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係るフレキシブルリレー系14
0と共に使用される非接触プローブ101”について説明する。フレキシブルリレー系は
、リレーレンズセット120’からサンプル114へと向かう光およびサンプル114か
ら戻ってくる光の両方を伝えてもよい。このフレキシブルリレー系140は、例えば光フ
ァイバまたは柔軟な機械的パッケージ内のマルチレンズ系を使用して実施されてもよい。
光ファイバの実施は、1つ以上のシングルモードファイバ、1つ以上のマルチモードファ
イバ及び/又は各ファイバ内に複数のコアを有する1つ以上のファイバ(シングルモード
またはマルチモード)であってもよい。
【0049】
ここで、図8を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る交換可能なレンズリレーを
含む携帯プローブについて説明する。交換可能なリレーは、本発明の幾つかの実施形態に
係る接触プローブ101’または非接触プローブ101”(本明細書では、総称して、プ
ローブ101と称する)と共に使用されてもよい。すなわち、単一の携帯プローブ101
は、対応するリレーレンズセット151および152をそれぞれ取り替えることにより接
触モードと非接触モードとの間で切り換わるように構成されてもよい。図8に示されるよ
うに、1つ以上のリレーレンズセット151、152は、同じ携帯プローブ101に対し
て接続することができる。リレーレンズセット151、152を携帯プローブ101に対
して接続できるようにするために共通のインタフェース150が使用される。本発明のこ
れらの実施形態により、ユーザは、携帯プローブ上のリレーレンズセット151、152
を交換することによりサンプルまたは画像のタイプ間を切り換えることができる。本発明
の幾つかの実施形態において、システムは、特定のリレーレンズセットを認識するととも
にシステムのリセットをセットアップしてその特定のリレーレンズセットに対応するよう
に構成されてもよい。これは、リレーレンズセットの接続時に自動的に行なわれてもよい

【0050】
ここで、図9〜図16を参照して、携帯プローブの様々な実施形態について説明する。
図9〜図16が特定のプローブの実施形態、例えば接触または非接触プローブを示してい
るが、本発明の実施形態がこの構造に限定されないことは言うまでもない。図9〜図16
に関連して説明される実施形態の特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の実
施形態の携帯プローブと共に使用されてもよい。
【0051】
ここで、図9を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る一体基準アームを有する携
帯プローブについて説明する。図9に示すように、携帯プローブは、一般にOCTエンジ
ン(図示せず)に存在する基準アームを含む。光は、光ファイバ110を通じて携帯プロ
ーブ101内に入るとともに、ハンドル115の底部にある視準アセンブリ111を通過
して、ビームスプリッタ200に入射する。ビームスプリッタ200は光の一部をサンプ
ルアーム光路220へ送り、残りの光は基準アーム光路221に移る。ビームスプリッタ
の比率は任意の実現可能な値を取る。本発明の幾つかの実施形態では、より多くの光が基
準アーム光路221よりもサンプルアーム光路220の方を通過する。サンプルアーム光
路220において、光は、走査ミラー112によって方向付けられて、リレーレンズセッ
ト113を通過し、サンプル114へ至る。サンプル114によって散乱されて戻る光は
、サンプルアーム光路220を逆にたどってビームスプリッタ200へ戻る。
【0052】
ビームスプリッタ200からの光の残りは、基準アーム光路221へ移動する。基準ア
ーム光路221は、ゼロ、1つまたはそれよりも多い回転ミラー201と、1つ以上の集
束レンズ202と、ゼロ、1つまたはそれよりも多い分散補償要素203と、ゼロ、1つ
またはそれよりも多い減衰要素204と、反射ミラー205とからなる。反射ミラー20
5は、基準アーム光路221を引き返す光をビームスプリッタ200へ送る。分散補償要
素203は、オプションであり、基準光路221内での分散をサンプル光路220内での
分散に厳密に一致させる必要がある場合に使用されてもよい。減衰要素204は、これも
オプションであり、非常に多くの出力が存在する場合に基準アーム221から戻る出力レ
ベルを減少させてもよい。反射ミラー205は、基準アーム光路長を調整できるように移
動できてもよく或いは移動できなくてもよい。この調整は、本発明の範囲から逸脱するこ
となく、ユーザにより手動で行なわれてもよく、あるいは、OCTシステムによって自動
で行なわれてもよい。
【0053】
サンプルおよび基準アームからの光がビームスプリッタ200に到達すると、光は、再
び組み合わされて、視準アセブリ111を通過し、光ファイバ110へ戻る。このポイン
トから、光は、取得および処理のためにOCTエンジン(図示せず)に戻る。
【0054】
図9に示される本発明の実施形態は、OCTエンジン(図示せず)を携帯プローブ10
1に接続する光ファイバ110の変化に対して比較的影響されなくてもよい。また、これ
らの実施形態は、基準アームおよび基準アーム内の要素へのユーザアクセスを可能にして
もよい。これは、異なるサンプルに関して基準アーム内の要素が定期的に調整され或いは
変更される必要がある場合に特に有用であり得る。ユーザは、分散補償要素203などの
基準アーム内の構成要素を容易に交換することができ、あるいは、要素を変更することが
でき、例えば、シャッタ204によって減衰導入を変えることができまたはミラー位置2
05を変えることにより基準の光路長を変えることができる。
【0055】
ここで、図10を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る調整可能な光路長を有す
るプローブについて説明する。図10に示されるように、携帯プローブ101は、視準ア
センブリ111のための光路長調整機構210を有する。光路長調整機構210により、
ユーザは、携帯プローブ101にわたる光路長を変えて、OCTエンジン100(図1)
またはサンプル114における光路長の他の変化を補償することができる。図10に示さ
れる本発明の実施形態において、光路長調整機構210は、図10に示されるハンドル1
15の底部にあるノブによって駆動される機械的なネジなどのモータ駆動の調整機構であ
ってもよいが、本発明の実施形態はこの構造に限定されない。例えば、機械的なネジに代
えて、機械的なスライダおよびモータ駆動ネジが使用されてもよい。言うまでもなく、プ
ローブ内の他の位置で光路長が調整されてもよく、あるいは、光学材料にわたって電場を
印加することによりその屈折率が変えられてもよい電気光学装置などの他の機構によって
光路長が調整されてもよい。したがって、光路長調整機構は本明細書で説明される例によ
って限定されない。
【0056】
ここで、図11を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る機械的固定を含む携帯プ
ローブについて説明する。図11に示されるように、携帯プローブ101は、ベースまた
はコンソール301に対して固定される機械ブームアーム300上に装着される。機械ブ
ームアーム300は、ユーザがプローブを保持する必要なく携帯プローブ101をサンプ
ル114と位置合わせするための方法を与える。軽量、移動が容易なプローブは、サンプ
ルに対するプローブの移動および固定を簡略化するために使用される。図11に示される
本発明の実施形態において、機械ブームアーム300は、OCTエンジン100とディス
プレイコンピュータ302とを含むコンソール301に対して装着される。本発明の幾つ
かの実施形態は、機械ブームアームのための独立カートまたはOCTエンジン100のみ
を有し且つディスプレイコンピュータ302を有さないコンソールを含んでもよい。機械
ブームアーム300は、移動が容易で且つ所与位置での固定が容易となるように平衡化さ
れてもよい。本発明の幾つかの実施形態において、機械的固定は、サンプルのためのホル
ダまたは固定機構と共に使用することができる。例えば、コンソール301に対して顎当
てを装着することができる。顎当て上に患者の頭部を配置することができるとともに、携
帯プローブを患者の眼と位置合わせするように移動させることができる。また、プローブ
を垂直な形態まで回転させることもでき、また、サンプルをコンソール310上または他
の表面上に配置させることができる。本発明の幾つかの実施形態において、コンソールは
、サンプルをOCTシステムへ持って行くのではなく、場所間でのOCTシステムの移動
を容易にするため、車輪を有してもよい。
【0057】
ここで、図12を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係るヘッドマウントプローブ
について説明する。図12に示されるように、携帯プローブは、ユーザ401が頭部装着
400できるように再構成されている。光は、光ファイバ110を介してヘッドマウント
プローブ400内に入り、視準アセンブリ111を通過する。そこから、光は、走査ミラ
ー112に当たって跳ね返った後、部分ミラー403で反射される。このミラー403は
、例えば、OCTエンジンからの光の波長範囲で反射し且つ可視波長領域で伝える部分的
に銀メッキされた或いはダイクロイックのミラーであってもよい。部分ミラー403の目
的は、OCT光が伝わる光路をユーザがのぞくことができるようにすることであり、した
がって、サンプルとの位置合わせを簡略化させることができる。部分ミラー403の後、
光は、リレーレンズセット120を通過してサンプルへ至る。サンプルによって散乱され
た光は、それが光ファイバ110に到達するまで同じ経路に沿って引き返し、OCTエン
ジンへと戻る。オプションとして、ユーザ401のための画像を表示するために、画像プ
ロジェクタ402を使用できる。この画像は、サンプル114からのOCT画像であって
もよく、あるいは、OCTシステムのセットアップおよび状態に関する情報であってもよ
い。ヘッドマウントプローブ400は、それを滑ることなく或いは疲れを伴うことなくユ
ーザが容易に装着できるように軽量であってもよい。
【0058】
ここで、図13を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る制御装置及び/又はディ
スプレイを有する携帯プローブについて説明する。図13に示されるように、携帯プロー
ブ101は、ゼロ、1つまたはそれよりも多い制御装置500と、ゼロ、1つまたはそれ
よりも多いビデオディスプレイ501とを有する。
【0059】
制御装置500は、ユーザがプローブからOCTエンジンの動作を制御できるようにし
てもよい。これらの制御装置は、電子配線502を介してOCTエンジンと通信する。本
明細書では電子配線502について説明されているが、当業者に知られる任意の手段によ
って装置間の通信を達成できることは言うまでもない。例えば、制御装置は、本発明の範
囲から逸脱することなく、ブルートゥースやWiFiなどの無線通信を使用してOCTエ
ンジンと通信してもよい。
【0060】
1つの特定の制御装置が画像取得トリガ503である。これにより、ユーザは、1つの
ボタン操作で、システムがサンプルの画像を取得する時期を制御することができる。他の
例としては、走査パターン、走査範囲、走査レート、画像処理オプション等のための制御
を挙げることができる。他の追加物は、携帯プローブの一部であってもよい1つ以上のオ
プションのビデオディスプレイ501である。このビデオディスプレイは、電子配線50
2を介してOCTエンジンと通信する。ディスプレイは、サンプルからのリアルタイムの
画像または保存画像を表示してもよい。オプション、モードなどのOCTシステムに関す
る更なる情報が表示されてもよく、エラーメッセージが表示されてもよい。物理的に、ビ
デオディスプレイ501は、例えば、携帯プローブの側面に対して略垂直に装着され、プ
ローブの側面から展開され、プローブの背面(図13では、制御装置が示されている場所
)に装着されるなどしてもよい。
【0061】
図13に示される本発明の実施形態は、OCTエンジン内で一般に起こる画像処理およ
び制御の一部を行なう更なるエレクトロニクスを携帯プローブ内に含んでもよい。例えば
、走査ミラーの制御、画像処理およびビデオディスプレイをサポートするための表示であ
る。エンジンとの通信は、個々のアナログまたはデジタルライン、あるいは、RS−23
2、USB、ファイヤワイヤまたはイーサネット(登録商標)などの更に洗練された通信
であってもよい。
【0062】
ここで、図14を参照して、反射がプローブ内で起こるコモンモード経路設計を有する
携帯プローブについて説明する。光ファイバ110、視準アセンブリ111、走査ミラー
112およびレンズリレー光学素子113を有する携帯プローブについては本明細書で既
に説明した。したがって、本発明では、これらの要素の詳細について更に説明しない。図
14に示されるように、コモンモード干渉計のための基準反射としての機能を果たす部分
反射要素600がプローブ先端に設けられている(あるいは、撮像されるべきサンプルの
近傍に配置される)。コモンモード干渉計では、任意の振動源または他のノイズがアーム
間で共有され、したがって、インターフェログラムに影響を及ぼさないように、サンプル
に非常に近接するポイントまでサンプルおよび基準経路が共有されてもよい。部分反射要
素600の反射率は、散弾雑音制限検出が達成され得るように検出器側で最適な基準出力
の可能性を高めるべく設計されてもよい。基準反射を超える撮像の深さは、使用されるス
ペクトル領域OCTシステムのスペクトル分解能によって、あるいは、使用される時間領
域OCTシステムの長さ走査によって制限されてもよい。
【0063】
ここで、図15を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係るコモンモード経路設計を
有する携帯プローブについて説明する。図15に示される携帯プローブ101は、コモン
モード干渉分光法のための基準反射を生成するためにサンプル610自体の内部の反射に
依存している。本発明の幾つかの実施形態において、基準反射は、それがサンプルの内側
にあるため、サンプルに近接していることが最適である。サンプルの表面での反射は、こ
の目的のため、例えば眼の表面での角膜表面反射のために使用されてもよい。本発明のこ
れらの実施形態において、表面反射の振幅は、サンプル表面上で特定の分極状態あるいは
入射角を有するようにプローブ光学素子を設計して所望の反射率の反射を生み出すことに
より信号対雑音比(SNR)の最適な検出の可能性を高めるべく変更されてもよい。基準
反射を超える撮像の深さは、使用されるスペクトル領域OCTシステムのスペクトル分解
能によって、あるいは、使用される時間領域OCTシステムの長さ走査によって制限され
てもよい。
【0064】
ここで、図16を参照して、本発明の幾つかの実施形態に係る拡張走査深さ多重化のた
めの多経路遅延線を含む携帯プローブについて説明する。特に、図16は、図14および
図15の携帯プローブの撮像の深さの想定しえる限界を扱うための方法を示している。
一連の多経路遅延要素620、621、622および623を基準アームおよびサンプ
ルアームに共通の光路の一部(あるいは、干渉計のソースアームまたは検出アーム)に配
置することにより、サンプル内の大きく変化する深さからの反射が、使用されるOCTシ
ステム、TDOTCまたはSDOCTの利用可能な深さ走査範囲へと多重化されてもよい
。そのような多経路遅延要素の一例は、コモンモード経路に配置されるファブリー・ペロ
ー光キャビティである。ファブリー・ペローキャビティは、図16に示されるように別個
の反射要素から構成されてもよく、あるいは、部分反射コーティングを両側に有する単一
の光学素子(例えば、ガラスミラーブランク)から構成されてもよい。光キャビティの長
さは、サンプル内の予期される反射の深さによって決定されてもよい。例えば、角膜−レ
ンズ光学距離および角膜−網膜光学距離が測定される眼のA−走査を行なうことが望まし
い場合には、2つの光キャビティが使用されてもよい。この場合、一方の光キャビティは
、角膜−レンズ距離の半分+何らかのオフセットα/2((a+α)/2)に等しい長さ
を有し、他方の光キャビティは、角膜−網膜距離の半分+何らかのオフセットβ/2((
b+β)/2)に等しい長さを有する。反射を伴うことなく両方のキャビティを通じて直
接に伝えられる入射光の一部は、通常通り、角膜(DCに位置される)の前方および角膜
の後方からのA−走査反射を生み出す。第1のキャビティを通じた付加的な往復を要する
入射光の部分は、(a+α)に等しい付加的な群遅延を得るとともに、角膜の前面からの
反射後、DCオフセット値がαのレンズの前面から反射する光と干渉することができる。
同様に、第2のキャビティを通じた付加的な往復を要する入射光の部分は、(b+β)に
等しい付加的な群遅延を得ることができ、角膜の前面からの反射後、DCオフセット値が
βの網膜から反射する光と干渉することができる。この概念を拡張させることにより、任
意の経路長における多くの独立の反射が、使用されるOCTシステムの利用可能な走査範
囲へと多重化されてもよい。マイナスの距離で、更なるファブリー・ペローキャビティ自
体を備える別個の個々のファブリー・ペローキャビティ間の間隔から生じる更なる寄生的
相関関係が生み出されてもよいが、これらの寄生キャビティから生じる相関関係が、キャ
ビティの適切な間隔だけ所望の撮像範囲から外れて置かれてもよい。また、内部反射間で
所定の自己相関アーティファクトが生み出されてもよいが、これらの内部反射は、前側の
角膜反射が大きなファクタ分だけ全ての他の反射を決定付けるようにすることにより改善
されてもよい。サンプル自体内の反射を使用してこれを達成できない場合には、マルチ距
離多重化のためのこの同じ概念が、反射要素が特にこの目的のために設計されてもよい図
14に示される携帯プローブに対して適用されてもよい。
【0065】
以上は、本発明の例示であり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。本発
明の幾つかの典型的な実施形態について説明してきたが、当業者であれば容易に分かるよ
うに、これらの典型的な実施形態においては、本発明の新規な教示および利点から大いに
逸脱することなく、多くの変形が可能である。したがって、そのような全ての変形は、請
求項に規定される本発明の範囲内に含まれると意図される。請求項において、ミーンズプ
ラスファンクション節は、列挙された機能を実行する本明細書に記載された構造および構
造等価物だけでなく等価な構造をも網羅すると意図される。したがって、前述の説明が本
発明の例示であって開示された特定の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではな
く、また、開示された実施形態の変形および他の実施形態が添付の請求項の範囲内に含め
られると意図されることは言うまでもない。本発明は以下の請求項によって規定され、請
求項の等価物は本発明に含められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光コヒーレンストモグラフィ(OCT)画像を生成するために使用されるデータを取得するように構成された光学素子及びエレクトロニクスを含むOCTエンジンと、
前記OCTエンジンと通信する携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングであって、前記携帯走査インタフェース装置は、同一平面上にない少なくとも2つの方向において光を走査するように構成された少なくとも1つのミラーと、該少なくとも1つのミラーに結合された少なくとも1つのレンズセットと、を含み、前記少なくとも1つのミラーからの光を受け、該受けた光を前記被写体の眼の構造に合焦させ、該眼の構造から散乱され、あるいは反射された光を受けるように構成される、携帯ハウジングと、
前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングを前記OCTエンジンに接続し、該OCTエンジンからの光を前記携帯走査インタフェース装置に導くように構成された光ファイバと、
前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングを前記眼の構造に、前記被写体を安定させるための顎当てを用いることなく、位置合わせする手段と、
前記携帯走査インタフェース装置と前記眼の構造との間の間隔を、前記被写体を安定させるための顎当てを用いることなく、制御する手段と、
前記眼の構造を撮像するための取得パラメータを設定する手段と、
リアルタイムで前記眼の構造の3次元的OCT画像データを取得し、処理し、表示する手段と、
前記被写体を安定させるための顎当てを用いない撮像中に発生する、前記OCTエンジンを前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングに接続する前記光ファイバにおける変化に対して、前記OCT画像を相対的に鈍感にする手段と、
を備える眼科用光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システム。
【請求項2】
前記携帯走査インタフェース装置は、サンプルと物理的な接触を行なわない非接触プローブを備え、該非接触プローブは、該非接触プローブ用に構成された第1のレンズセットを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記携帯走査インタフェース装置は、サンプルと物理的な接触を行なうように構成された接触プローブを備え、該接触プローブは、該接触プローブ用に構成された第2のレンズセットを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記携帯走査インタフェース装置と一体化された前記携帯ハウジング内のディスプレイを更に備え、該携帯走査インタフェース装置と該一体ディスプレイとは、前記OCTエンジンと通信するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記携帯走査インタフェース装置は、前記OCTエンジンと通信する前記携帯走査インタフェース装置の動作を制御するように構成された前記携帯ハウジング内の一体ユーザインタフェースを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記OCTエンジンを前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングに接続する前記光ファイバにおける変化に対して、前記OCT画像を相対的に鈍感にする手段が、単一の光ファイバを共有する基準アームとサンプルアームとを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
眼科用光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムであって、
OCTエンジンと、
携帯走査インタフェース装置と一体ディスプレイとを含む携帯ハウジングであって、前記携帯走査インタフェース装置は、少なくとも1つの光ファイバによって前記OCTエンジンに接続され、前記システムによって取得されるOCT画像を、前記携帯ハウジングを前記OCTエンジンに接続する前記少なくとも1つの光ファイバにおいて撮像中に発生する変化に対して、相対的に鈍感にする手段を含む、携帯ハウジングと、
を備え、
前記システムによって取得されるOCT画像を変化に対して相対的に鈍感にする手段は、被写体を安定させるための顎当ての使用を含まず、
前記システムによって取得されるOCT画像を変化に対して相対的に鈍感にする手段は、一体基準アームを備え、サンプルアームと該基準アームとは、単一の光ファイバを共有して、歪みを実質的に低減する、眼科用OCTシステム。
【請求項8】
前記携帯走査インタフェース装置は、該携帯走査インタフェース装置と通信する前記OCTエンジンの動作を制御するように構成されたユーザインタフェースを更に備える、請求項7に記載のOCTシステム。
【請求項9】
前記動作は、画像取得をトリガすること、走査パターンを制御すること、走査レートを制御すること、及び画像処理オプションを制御すること、のうちの少なくとも1つを含み、前記ユーザインタフェースは、
前記サンプルの画像を取得するように構成された画像取得トリガと、
走査パターン、走査範囲、走査レート、および/または画像処理オプションを調整するように構成された少なくとも1つの制御装置と、
を備える、請求項8に記載のOCTシステム。
【請求項10】
前記ディスプレイは、前記サンプルのリアルタイム画像、前記サンプルの保存画像、システムオプション、システムモード、およびシステムエラーメッセージ、のうちの少なくとも1つを表示するように構成される、請求項7に記載のOCTシステム。
【請求項11】
前記一体ディスプレイは、前記携帯走査インタフェース装置の側面に対して実質的に垂直に装着されるか、前記携帯走査インタフェース装置の側面から展開されるか、あるいは、前記携帯走査インタフェース装置の背面に装着されるか、するように構成される、請求項7に記載のOCTシステム。
【請求項12】
眼科用光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムであって、
携帯走査インタフェース装置と該携帯走査インタフェース装置と一体化された基準アームとを含む携帯ハウジングであって、該携帯走査インタフェース装置および該一体基準アームは、OCTエンジンと通信するように構成される、携帯ハウジング、
を備え、
前記システムは、画像の歪みを実質的に低減する手段を更に含み、
前記歪みを実質的に低減する手段は、前記システムのサンプルアームと単一の光ファイバを共有する前記一体基準アームを含む、システム。
【請求項13】
前記携帯走査インタフェース装置はビームスプリッタを備え、該ビームスプリッタは、光を受け、該光の一部を前記携帯走査インタフェース装置の前記基準アームの光路に供給し、前記光の残りの部分を前記サンプルアームの光路に供給するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ビームスプリッタは、前記携帯走査インタフェース装置の前記基準アームの光路と前記サンプルアームの光路とから光を受け、前記基準アームの光路と前記サンプルアームの光路とからの光を再び組み合わせ、該組み合わされた光を、処理のため、前記携帯走査インタフェース装置と通信するOCTエンジンに供給するように更に構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
光学エンジン、および該光学エンジンに接続された光ファイバと、
光コヒーレンストモグラフィ画像のリアルタイム表示を行うよう構成され、携帯ハウジング内に配置されたディスプレイと、
被写体を再位置決めすることなく、該被写体に位置合わせされるよう構成され、前記携帯ハウジング内に設けられた携帯走査インタフェース装置と、
を備え、
前記携帯ハウジングは、
前記光学エンジンと接続する前記光ファイバへの接続部と、
前記光ファイバからの光を受けるように構成された視準アセンブリと、
前記視準アセンブリから向けられた光を同一平面上にない少なくとも2つの方向において光を走査するように構成された少なくとも1つのミラーと、
同一平面上にない少なくとも2つの方向において前記被写体の眼の構造を走査し、該眼の構造から散乱された光を受けるように構成された前記少なくとも1つのミラーからの光を合焦させるように構成された少なくとも1つのレンズセットと、
を備え、
前記システムは、画像の歪みを実質的に低減する手段を更に備え、
前記歪みを実質的に低減する手段は、前記システムのサンプルアームと単一の光ファイバを共有する一体基準アームを含む、眼科用光コヒーレンストモグラフィ撮像システム。
【請求項16】
前記携帯走査インタフェース装置の前記少なくとも1つのレンズセットは、前記被写体と物理的な接触を行わず、
前記少なくとも1つのレンズセットは、前記被写体の眼の非接触撮像用に構成されたレンズセットを更に備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記携帯走査インタフェース装置の前記少なくとも1つのレンズセットは、前記被写体と物理的な接触を行なうように構成され、
前記少なくとも1つのレンズセットは、前記被写体の眼の撮像用に構成されたレンズセットを更に備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記携帯走査インタフェース装置は、少なくとも2つの異なるレンズセットを受けるように更に構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記携帯走査インタフェース装置は、前記少なくとも2つのレンズセットの1つを受けるように構成され、
前記少なくとも2つのレンズセットの少なくとも1つは、網膜を撮像するように構成され、
前記少なくとも2つのレンズセットの少なくとも1つは、角膜を撮像するように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記携帯走査インタフェース装置は、前記少なくとも2つのレンズセットの1つを受けるように構成され、
前記少なくとも2つのレンズセットの少なくとも1つは、サンプルと物理的な接触を行うことなく該サンプルを撮像するように構成され、
前記少なくとも2つのレンズセットの少なくとも1つは、サンプルと物理的な接触を行って該サンプルを撮像するように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記携帯走査インタフェース装置は、
光を受け、該光の一部を前記基準アームの光路に供給し、前記光の残りの部分を、光を同一平面上にない少なくとも2つの方向で前記眼の構造において走査するように構成された少なくとも1つのミラーに供給するように構成されたビームスプリッタを含む一体基準アーム、
を更に備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項22】
前記リアルタイム表示を行うディスプレイおよび前記携帯走査インタフェース装置は、単一のユニットに一体化される、請求項15に記載のシステム。
【請求項23】
前記携帯走査インタフェース装置は、該携帯走査インタフェース装置と通信する光コヒーレンストモグラフィエンジンの動作を制御するように構成されたユーザインタフェースを更に備え、該動作は、画像取得をトリガすること、走査パターンを制御すること、走査レートを制御すること、及び画像処理オプションを制御すること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項24】
眼科用光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムであって、
被写体のOCT画像を生成するために使用されるデータを取得するように構成された光学素子及びエレクトロニクスを含むOCTエンジンと、
前記OCTエンジンと通信する携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングであって、前記携帯走査インタフェース装置は、同一平面上にない少なくとも2つの方向において光を走査するように構成された少なくとも1つのミラーと、該少なくとも1つのミラーに結合された少なくとも1つのレンズセットと、を含み、前記少なくとも1つのミラーからの光を受け、該受けた光を前記被写体の眼の構造に合焦させ、該眼の構造から散乱され、あるいは反射された光を受けるように構成される、携帯ハウジングと、
前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングを前記OCTエンジンに接続し、該OCTエンジンからの光を前記携帯走査インタフェース装置に導くように構成された光ファイバと、
前記眼の構造を同一平面上にない少なくとも2つの方向において撮像する手持ち式手段と、
を備え、前記手持ち式手段は、
前記被写体を安定させるための顎当てを用いることなく、前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングを前記眼の構造に位置合わせする手段と、
前記携帯走査インタフェース装置と前記眼の構造との間の間隔を、前記被写体を安定させるための顎当てを用いることなく、制御する手段と、
を備える、システム。
【請求項25】
前記眼の構造を撮像するための取得パラメータを設定する手段と、
リアルタイムで前記眼の構造のOCT画像データを取得し、処理し、表示する手段と、
前記被写体を安定させるための顎当てを用いない撮像中に発生する、前記OCTエンジンを前記携帯走査インタフェース装置を含む携帯ハウジングに接続する前記光ファイバにおける変化に対して、前記OCT画像を相対的に鈍感にする手段と、
を更に備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記携帯走査インタフェース装置と一体化された前記携帯ハウジング内のディスプレイを更に備え、該携帯走査インタフェース装置と該一体ディスプレイとは、前記OCTエンジンと通信するように構成される、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記携帯走査インタフェース装置は、前記OCTエンジンと通信する該携帯走査インタフェース装置の動作を制御するように構成された、前記携帯ハウジング内の一体ユーザインタフェースを更に備える、請求項24に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−56171(P2013−56171A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−236859(P2012−236859)
【出願日】平成24年10月26日(2012.10.26)
【分割の表示】特願2008−533548(P2008−533548)の分割
【原出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(508027811)バイオプティジェン,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】