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携帯型ナビゲーション装置及びナビゲーションプログラム
説明

携帯型ナビゲーション装置及びナビゲーションプログラム

【課題】GPS信号から正しく方位情報を受信できない場合においても、自動的に精度の良い方位情報を取得しナビゲーションを行うことが可能な携帯型ナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】仮想COMソフトウエア27は、GPSチップ21から入力したNMEAメッセージを解析し、NMEAメッセージ内の方位情報が正確であるか否かを判定する。正確であると判定した場合には、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージをそのまま地図ナビゲーションアプリケーション28に出力する。一方、正確でないと判定した場合には、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージ内の方位情報を地磁気センサ23で検出した方位情報に置き換えた上で、地図ナビゲーションアプリケーション28に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現在の位置情報と進行方向の情報を取得し、ナビゲーションを行う携帯型ナビゲーション装置及びナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来知られている自動車に備え付けのナビゲーション装置においては、GPS(Global Positioning System)信号やジャイロセンサ、スピードメータ等の情報を用いて自車の位置を検出し、ナビゲーションを行う。近年、携帯型のPDA(Personal Digital Assistants)機器にGPSチップを搭載し、ナビゲーションを行う携帯型ナビゲーション装置も開発されている。
【0003】
図4が従来の携帯型ナビゲーション装置のおける処理を模式的に示した図であり、GPSチップ41からは、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)通信部42を介してNMEA(National Marine Electronics Association)規格に基づくメッセージフォーマットのデータ(以下では、NMEAメッセージと呼ぶ。)が出力される。
【0004】
このNMEAメッセージは、仮想COMドライバ43によってCPUのCOMポートから取り込まれ、その上位アプリケーションである地図ナビゲーションアプリケーション44に出力される。地図ナビゲーションアプリケーション44は、NMEAメッセージから現在の位置情報や方位情報を参照し、ナビゲーションを行う。
【0005】
また、特許文献1には、車両と接続し、車両からジャイロセンサや車速パルスの信号を受信するポータブルナビゲーション装置が開示されている。
【特許文献1】特開2005−195387号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の携帯型ナビゲーション装置においては、装置の電源をONにしたときや低速移動中、トンネル内や高層ビル街、地下等でGPS信号を正常に受信できず、進行方向や現在向いている方位が判断できなくなる場合があった。
【0007】
また、特許文献1に記載のポータブルナビゲーション装置ではジャイロセンサの信号等から車両の進行方向を判断することが可能であるが、そのためにはポータブルでありながら車両と接続する必要があった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、GPS信号から正しく方位情報を受信できない場合においても、自動的に精度の良い方位情報を取得しナビゲーションを行うことが可能な携帯型ナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、GPS信号を受信し、現在地の位置情報と進行方向を示す第一の方位情報とを出力する位置検出手段と、地磁気を検出し、第二の方位情報を出力する地磁気センサと、前記第一の方位情報の正確性を所定の判定基準に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段で正確であると判定した場合には第一の方位情報を選択し、正確でないと判定した場合には第二の方位情報を選択する選択手段と、前記位置検出手段で検出した位置情報と前記選択手段で選択した方位情報によりナビゲーションを行うナビゲーション手段とを具備することを特徴とする携帯型ナビゲーション装置である。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記判定手段は、前記位置検出手段でGPS信号を正常に受信できた場合に前記第一の方位情報は正確であると判定し、前記位置検出手段でGPS信号を正常に受信できなかった場合に前記第一の方位情報は正確でないと判定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記位置検出手段は、さらに装置の移動速度を示す速度情報を出力し、前記判定手段は、装置の移動速度が所定値以上である場合に前記第一の方位情報は正確であると判定し、装置の移動速度が所定値未満である場合に前記第一の方位情報は正確でないと判定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、コンピュータに、現在地の位置情報と進行方向を示す第一の方位情報とを入力する手順と、地磁気に基づいて求められた第二の方位情報を入力する手順と、前記第一の方位情報の正確性を所定の判定基準に基づいて判定する判定手順と、前記判定手順で正確であると判定した場合には第一の方位情報を選択し、正確でないと判定した場合には第二の方位情報を選択する選択手順と、前記位置情報と前記選択手順で選択した方位情報によりナビゲーションを行うナビゲーション手順とを実行するためのナビゲーションプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、GPS信号に基づいた第一の方位情報が正確でない場合に、地磁気センサで求めた第二の方位情報を選択手段で選択し、ナビゲーションに用いる構成であるため、GPS信号が正常に受信できない環境や、装置が低速で移動している場合においてもナビゲーション手段は精度の高い方位情報を用いてナビゲーションを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯型ナビゲーション装置の構成を示す構成図である。図1において、携帯型ナビゲーション装置1のアンテナ11は、GPS衛星(図示せず)からの電波信号を受信するためのアンテナである。
【0014】
GPS受信部12(位置検出手段)は、GPS衛星から受信した電波信号を復調しNMEAメッセージを生成するGPSチップと、UARTによりCPU13と通信を行うUART通信部とから構成される。NMEAメッセージには、携帯型ナビゲーション装置1の緯度・経度(3次元モードの場合はさらに高度等)で表される現在の位置情報や方位情報のほか、速度情報等が含まれる。
【0015】
CPU13は、携帯型ナビゲーション装置1内の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)である。地磁気センサ部14は、検出した地磁気から方位を算出し出力する地磁気センサと、I2CによりCPU13と通信を行うI2C通信部とから構成される。なお、地磁気センサ部14は2軸の地磁気を検出するものであってもよいし、3軸の地磁気を検出するものであってもよい。
【0016】
RAM15は、CPU13が動作中にデータ記憶等に使用するためのワーク領域等を提供するRAM(Random Access Memory)である。ROM16は、CPU13で実行するためのプログラムや各種データを記憶するROM(Read Only Memory)である。
【0017】
表示部17は、CPU13から入力する表示用の信号に基づいて画像や文字等を表示するディスプレイである。操作部18は、ユーザによる操作を入力し、その入力内容をCPU13へ出力するものである。バスライン19は、携帯型ナビゲーション装置1内の各部を相互に接続するものである。
【0018】
次に、上述した実施形態の動作を、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、図1の携帯型ナビゲーション装置1における処理を示す図である。図2において、符号21及び22はGPS受信部12の構成であり、符号23及び24は地磁気センサ部14の構成である。また、符号25〜28はCPU13上で動作するソフトウエアである。
【0019】
GPSチップ21から出力されたNMEAメッセージは、UART通信部22を介してCPU13のCOMポートへと出力される。仮想COMドライバ25は、COMポートに入力されたNMEAメッセージを取り込み、仮想COMソフトウエア27へ出力する。
【0020】
一方、地磁気センサ23から出力された方位情報はI2C通信部24を介してCPU13のI2Cポートへと出力される。I2Cドライバ26は、I2Cポートに入力された方位情報を取り込み、仮想COMソフトウエア27へ出力する。
【0021】
仮想COMソフトウエア27は、GPSチップ21からのNMEAメッセージを一旦読み込んで解析し、NMEAメッセージ内の方位情報(第一の方位情報)が信頼できるか否かを判定する(判定手段)。信頼できると判定した場合には、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージをそのまま地図ナビゲーションアプリケーション28に出力する。
【0022】
一方、信頼できないと判定した場合には、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージ内の方位情報を地磁気センサ23からの方位情報(第二の方位情報)に置き換え、置き換え後のNMEAメッセージを地図ナビゲーションアプリケーション28に出力する。
【0023】
地図ナビゲーションアプリケーション28は、仮想COMソフトウエア27から入力したNMEAメッセージ内の情報に基づいてナビゲーションの処理を行う。このため、地図ナビゲーションアプリケーション28は、NMEAメッセージ内の方位情報がGPSチップ21からのものか地磁気センサ23からのものかにかかわらず、常に精度の良い方位情報を用いることができる。
【0024】
続いて、図3を参照して仮想COMソフトウエア27における処理の詳細を説明する。図3は、仮想COMソフトウエア27で行われる処理のフローを示すフローチャートである。
【0025】
図3において、CPU13がGPSチップ21からNMEAメッセージを入力し、該NMEAメッセージが仮想COMドライバ25を介して仮想COMソフトウエア27に取得されると(ステップS301)、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージの解析を行う(ステップS302)。
【0026】
NMEAメッセージの解析においては、まずGPS衛星からの信号が正しく受信された(Valid)か否かを判定する(ステップS303)。正しく受信されていないと判定された場合(ステップS303:No)はステップS308へ進み、正しく受信されたと判定された場合(ステップS303:Yes)はステップS304へと進む。
【0027】
ステップS304では、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージに含まれる速度情報から移動中であるか否かを判定する。移動中でないと判定された場合(ステップS304:No)はステップS308へ進み、移動中であると判定された場合(ステップS304:Yes)はステップS305へと進む。
【0028】
ステップS305では、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージに含まれる速度情報から移動速度が所定の速度以下(低速移動中)でないか否かを判定する。低速移動中であると判定された場合(ステップS305:No)はステップS308へ進み、低速移動中ではないと判定された場合(ステップS305:Yes)はステップS306へと進む。
【0029】
ステップS306では、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージに含まれる精度情報からGPS信号の精度が十分であるか否かを判定する。GPS信号の精度が十分でないと判定された場合(ステップS306:No)はステップS308へ進み、GPS信号の精度が十分であると判定された場合(ステップS306:Yes)はステップS307へと進む。
【0030】
ステップS303〜ステップS306の全てにおいてYesと判定された場合は、仮想COMソフトウエア27はGPSチップ21から入力したNMEAメッセージの方位情報は正確であると判断し、そのまま使用する(ステップS307)。
【0031】
一方、ステップS303〜ステップS306の何れかにおいてNoと判定された場合は、仮想COMソフトウエア27はGPSチップ21から入力したNMEAメッセージの方位情報は正確でないと判断し、地磁気センサ23から入力した方位情報に置き換える(ステップS308)。
【0032】
ステップS307又はステップS308の処理が終了した後に、仮想COMソフトウエア27はNMEAメッセージを地図ナビゲーションアプリケーション28(上位アプリケーション)へと出力する。
【0033】
このように、本実施形態ではGPSチップ21からのNMEAメッセージを仮想COMソフトウエア27で一旦読み込んで解析し、NMEAメッセージ内の方位情報が正しいと判定した場合はそのまま使用し、方位情報が正しくないと想定される状況においてはNMEAメッセージ内の方位情報を地磁気センサ23で検出した方位情報に書き換える。
【0034】
したがって、仮想COMソフトウエア27は常に正確な方位情報を地図ナビゲーションアプリケーション28へ与えることができる。このため、地図ナビゲーションアプリケーション28は、常にユーザの進行方向に合わせて、例えば進行方向が常に上向きになるように地図を回転させて表示部17に表示することができ、精度の高いナビゲーションが可能となる。
【0035】
本実施形態は、仮想COMソフトウエア27がNMEAメッセージを解析してGPSチップ21の方位情報の正確性を判断するものであるが、地図ナビゲーションアプリケーション28がGPSチップによる方位情報と地磁気センサによる方位情報のどちらを選択すべきかを現在位置と進行方向から判断し、仮想COMソフトウエア27で選択する方位情報を切り替えてもよい。
【0036】
具体的には、GPS信号が入りづらい場所に向かうと予想される場合には地図ナビゲーションアプリケーション28は地磁気センサの方位情報を選択するよう仮想COMソフトウエア27に指示し、鉄橋など磁場の強い場所(地磁気の検出に影響を与える場所)に向かうと予想される場合には地図ナビゲーションアプリケーション28はGPSチップによる方位情報を選択するよう仮想COMソフトウエア27に指示することが挙げられる。
【0037】
GPS信号のみを用いて方位情報を取得する構成では、GPS信号が正常に受信できない等の状況において正確に方位情報を得ることができず、また、地磁気センサのみを用いて方位情報を取得する構成では、磁場の強いところでは地磁気が正確に検出できないために方位情報も不正確となるが、GPS信号に基づいた方位情報と地磁気センサに基づいた方位情報の両方を取得する構成とし、その二つの方位情報から精度の高い方を臨機応変に選択することで、常に適切な方位情報を取得することが可能となる。
【0038】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、現在の位置情報と進行方向の情報を取得し、ナビゲーションを行う携帯型ナビゲーション装置に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯型ナビゲーション装置の構成を示す構成図である。
【図2】図1の携帯型ナビゲーション装置1における処理を示す図である。
【図3】図2の仮想COMソフトウエア27で行われる処理のフローを示すフローチャートである。
【図4】従来の携帯型ナビゲーション装置における処理を模式的に示した図である。
【符号の説明】
【0041】
1…携帯型ナビゲーション装置、11…アンテナ、12…GPS受信部、13…CPU、14…地磁気センサ部、15…RAM、16…ROM、17…表示部、18…操作部、19…バスライン、21…GPSチップ、22…UART通信部、23…地磁気センサ、24…I2C通信部、25…仮想COMドライバ、26…I2Cドライバ、27…仮想COMソフトウエア、28…地図ナビゲーションアプリケーション。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS信号を受信し、現在地の位置情報と進行方向を示す第一の方位情報とを出力する位置検出手段と、
地磁気を検出し、第二の方位情報を出力する地磁気センサと、
前記第一の方位情報の正確性を所定の判定基準に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段で正確であると判定した場合には第一の方位情報を選択し、正確でないと判定した場合には第二の方位情報を選択する選択手段と、
前記位置検出手段で検出した位置情報と前記選択手段で選択した方位情報によりナビゲーションを行うナビゲーション手段と
を具備することを特徴とする携帯型ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記位置検出手段でGPS信号を正常に受信できた場合に前記第一の方位情報は正確であると判定し、前記位置検出手段でGPS信号を正常に受信できなかった場合に前記第一の方位情報は正確でないと判定することを特徴とする請求項1に記載の携帯型ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記位置検出手段は、さらに装置の移動速度を示す速度情報を出力し、
前記判定手段は、装置の移動速度が所定値以上である場合に前記第一の方位情報は正確であると判定し、装置の移動速度が所定値未満である場合に前記第一の方位情報は正確でないと判定することを特徴とする請求項1に記載の携帯型ナビゲーション装置。
【請求項4】
コンピュータに、
現在地の位置情報と進行方向を示す第一の方位情報とを入力する手順と、
地磁気に基づいて求められた第二の方位情報を入力する手順と、
前記第一の方位情報の正確性を所定の判定基準に基づいて判定する判定手順と、
前記判定手順で正確であると判定した場合には第一の方位情報を選択し、正確でないと判定した場合には第二の方位情報を選択する選択手順と、
前記位置情報と前記選択手順で選択した方位情報によりナビゲーションを行うナビゲーション手順と
を実行するためのナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−26233(P2008−26233A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−201069(P2006−201069)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】