携帯型健康管理装置
【課題】 携帯性に優れ且つ血圧及び体脂肪を同時に測定できる携帯型健康管理装置を提供する。
【解決手段】 2つ折り型の携帯電話機16を閉じた状態においてその長手方向の両端にセンシングユニット11,12をそれぞれ配設する。各センシングユニット11,12は、被検者の手から脈波を測定するための脈波センシング部と、身体のインピーダンスを測定するためのインピーダンスセンシング部とを備えている。被検者の左手を一方のセンシングユニット11に、右手を他方のセンシングユニット12にそれぞれ接触させて血圧及び体脂肪を同時に測定する。
【解決手段】 2つ折り型の携帯電話機16を閉じた状態においてその長手方向の両端にセンシングユニット11,12をそれぞれ配設する。各センシングユニット11,12は、被検者の手から脈波を測定するための脈波センシング部と、身体のインピーダンスを測定するためのインピーダンスセンシング部とを備えている。被検者の左手を一方のセンシングユニット11に、右手を他方のセンシングユニット12にそれぞれ接触させて血圧及び体脂肪を同時に測定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血圧計としての機能と体脂肪計としての機能とを搭載した携帯型健康管理装置に係る。特に、本発明は、血圧及び体脂肪の測定時における使い勝手の向上を図るための対策に関する。
【背景技術】
【0002】
成人病を予防する上で日々の健康管理(高血圧や肥満の予防)が重要であることが知られている。そのために、定期的に血圧や体脂肪率の測定が行われており、近年では、一般家庭向けの電動式血圧計や体脂肪計が普及してきている。
【0003】
これまでの一般的な血圧計は、腕帯(カフ)を備えており、このカフを被検者の上腕または手首に巻いた状態で、このカフに空気を加圧充填して血圧測定を行っている(例えば下記の特許文献1参照)。
【0004】
しかし、これまでの血圧計では、カフを巻く煩わしさや、カフに空気を加圧充填した際の圧迫による違和感や、人目が気になる等といった課題があった。
【0005】
この課題を解決するものとして、身体の2箇所以上の部位の脈波を測定し、第1の脈波を基準として、第2の脈波までの時間差を求め、その値から血圧値が算出できる技術が下記の特許文献2に開示されている。
【0006】
一方、成人病予防の指標として近年注目されている体脂肪率を測定する体脂肪計(例えば下記の特許文献3参照)は、被検者が外部から接触できる複数の電極を備え、これら電極への被検者の接触によって身体のインピーダンスが測定できるようになっている。また、この測定されたインピーダンスから体脂肪率を演算するための演算式が記憶されている。そして、体脂肪測定時には、被検者がその個人の身体データとして、身長、体重、性別、年齢等を入力し、その後、上記インピーダンスの測定動作を行い、これら身体データ及び身体のインピーダンスに基づく演算処理によって体脂肪率が求められるようになっている。
【特許文献1】特開2002−51993号公報
【特許文献2】特開2000−107141号公報
【特許文献3】特開2002−159461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これまで、血圧計及び体脂肪計はそれぞれ個別の装置として構成されていた。このため、血圧測定と体脂肪測定とは、別々の装置によって個別に行う必要があり、測定作業が煩雑であるばかりでなく、測定に要する時間を長く要してしまう。また、旅行先などで血圧と体脂肪とを測定したい場合には、血圧計及び体脂肪計の両方を持って行く必要があり極めて煩雑であった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、携帯性に優れ且つ血圧及び体脂肪を同時に測定できる携帯型健康管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、携帯電話機等のように常時携帯する可能性の高い情報端末機器に血圧計としての機能と体脂肪計としての機能を搭載している。これにより、血圧や体脂肪率を測定しているようには見えない様に、恰も携帯電話機等の情報端末機器を操作しているがごとく、人目を気にせず、いつでもどこでも血圧測定及び体脂肪測定が行える。
【0010】
−解決手段−
具体的に、本発明は、発光素子及び受光素子により構成される複数の脈波センシング部と、身体のインピーダンスを測定するための複数のインピーダンスセンシング部と、上記複数の脈波センシング部からの脈波信号を受け、2箇所以上で検出される脈波の時間差から血圧値を求める血圧測定手段と、上記各インピーダンスセンシング部間のインピーダンス値及び予め入力された身体データから体脂肪率を演算する体脂肪率演算手段とを携帯可能なケーシング内に収容した構成としている。
【0011】
この特定事項によれば、一つの脈波センシング部の受光素子によって得られた脈波信号と、他の一つの脈波センシング部の受光素子によって得られた脈波信号とを血圧測定手段が受信し、これら脈波の時間差から血圧値が求められる。一方、各インピーダンスセンシング部間のインピーダンス値及び被検者の体重、身長、年齢、性別等といったデータに基づいて体脂肪率演算手段が体脂肪率を演算する。このようにして、小型の(携帯可能な)健康管理装置によって血圧及び体脂肪を同時に測定することができる。
【0012】
本解決手段において、発光素子の発光波長及び受光素子の感度波長として780〜1000nmである近赤外線領域を使用したり、360〜660nmを使用することが掲げられる。
【0013】
また、上記一つの脈波センシング部と一つのインピーダンスセンシング部とは身体の同一箇所をセンシングするように一体化されている。
【0014】
このような構成の携帯型健康管理装置の具体的な適用形態の一つとしては、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成である。また、他の適用形態としては、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成である。更に、非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成としてもよい。
【0015】
これによれば、血圧や体脂肪率を測定しているようには見えない様に、恰も携帯電話機を操作しているがごとく、人目を気にせず、いつでもどこでも血圧測定及び体脂肪測定を行うことができる。
【0016】
また、血圧値及び体脂肪率の測定結果を表示する表示部を備えさせれば、被検者は測定結果を容易且つ迅速に確認することができ携帯型健康管理装置の使い勝手をよりいっそう高めることができる。
【0017】
また、発光素子及び受光素子の一対をIrDAの発光素子及び受光素子と併用させることにより、従来の通信機能としての構成をそのまま使用して血圧測定機能を搭載することが可能になる。
【0018】
この場合も、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成とすることができる。また、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成としてもよい。更に、非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成としてもよい。
【0019】
これら構成によっても、血圧や体脂肪率を測定しているようには見えない様に、恰も携帯電話機を操作しているがごとく、人目を気にせず、いつでもどこでも血圧及び体脂肪率を測定できる。
【0020】
また、インピーダンスセンシング部の電極を指紋判別用のセンサの電極と兼用させることにより、従来の指紋判別機能としての構成をそのまま使用して体脂肪測定機能を搭載することが可能になる。
【0021】
また、上述した各解決手段に係る携帯型健康管理装置を外部機器と通信可能とする構成として、測定結果である血圧値及び体脂肪率の情報をIrDAによって外部装置に送信したり、または外部装置から被検者の身体データを取得可能な構成とするものである。
【0022】
更に、上記携帯型健康管理装置には血糖値センサを搭載してもよい。この場合の血糖値センサとしては、化学式検出方法によって血糖値を測定するものや、光学式検出方法によって血糖値を測定するものが掲げられる。
【0023】
また、測定した生体情報をインターネット等の通信機能を使い、医療機関等に送信し、医師の診断を行った後、インターネット等の通信機能を使ってその診断結果を受信する構成とすることも可能である。
【0024】
加えて、測定した生体情報をもとにアプリケーションソフトウェア実行機能によりアプリケーションソフトウェアを実行する構成としてもよい。
【0025】
また、血圧、体脂肪の測定時刻を報知するアラーム機能を備えさせれば、定期的に血圧、体脂肪の測定を行うことができる。
【0026】
携帯型健康管理装置を組み込む機器として携帯電話機以外に以下のものが掲げられる。先ず、パーソナルコンピュータに組み込んで、生体情報を測定する構成とするものである。また、パーソナルコンピュータで使用するマウスに組み込んで、生体情報を測定する構成とするものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明では、常に携帯する情報端末機器に生体情報測定機能を設けることにより、いつでもどこでも測定できる。また、センシング部を一体化することにより、小さなスペースに実装することが出来るため、生体情報を測定する姿勢が、あたかも通常の携帯電話機を操作するような姿にできるため、人目を気にせず測定ができる。さらに、記憶機能を搭載されれば、日々の測定結果を記憶し生体情報の変化を確認することができる。また、通信機能を搭載することにより、外部装置に測定結果を送信し、測定結果を集計・統計を行い、医療機関に測定結果を送信し、医師の診断、診察の予約等を行うこともできる。加えて、アラーム機能を搭載することにより、毎日決められた時間に忘れることなく測定でき、また、アプリケーションソフト実行機能を搭載することにより、生体情報の変化を利用したアプリケーションを行うことができ、いつでもどこでも、自己の健康管理を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明は、携帯情報端末機器としての携帯電話機やノート型のパーソナルコンピュータやパーソナルコンピュータに接続したマウスを利用して携帯型健康管理装置を構成した場合について説明する。
【0029】
−携帯型健康管理装置の基本システム構成−
携帯型健康管理装置の具体構成(携帯電話機等に一体的に組み込んだ構成)を説明する前に、血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成について図1の測定ブロック図を用いて説明する。
【0030】
この図1に示すように、本携帯型健康管理装置は、左手から脈波を測定するための第1脈波センシング部2、右手から脈波を測定するための第2脈波センシング部3を備えている。
【0031】
上記第1脈波センシング部2は、第1発光素子2A及び第1受光素子2Bを備えている一方、上記第2脈波センシング部3は、第2発光素子3A及び第2受光素子3Bを備えている。また、上記第1受光素子2B及び第2受光素子3Bそれぞれで得られた脈波信号を受信する血圧値計測部7が備えられている。
【0032】
この構成により、上記第1受光素子2Bによって得られた左手の脈波信号と、第2受光素子3Bによって得られた右手の脈波信号とが血圧値計測部7に送信され、この血圧値計測部7において血圧値が測定される。つまり、2つの部位による脈波(脈拍)の時間差によって求められる脈波伝播時間を求めることによって、この脈波伝播時間に相関関係のある血圧値を知ることができる。尚、血管の脈拍をセンシングするためには、血管中の血液の動きを検知する必要があり、例えば、血液中に含まれている赤血球中の酸化ヘモグロビンの吸収光スペクトル特性を利用し、ある特定の波長の光を照射すると酸化ヘモグロビンの吸収によって反射光量が減少する、という特性を利用してセンシングを行うようにしている。
【0033】
また、本携帯型健康管理装置は、第1インピーダンスセンシング部4及び第2インピーダンスセンシング部5を備えている。第1インピーダンスセンシング部4は、左手が接触するものであって、電流印加用電極4Aと電圧検知用電極4Bとを備えている。一方、第2インピーダンスセンシング部5は、右手が接触するものであって、上記第1インピーダンスセンシング部4と同様に、電流印加用電極5Aと電圧検知用電極5Bとを備えている。更に、被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータを入力可能な数値入力部9が備えられている。
【0034】
この構成により、各インピーダンスセンシング部4,5によって測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された、被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される構成となっている。
【0035】
このようにして求められた血圧値及び体脂肪率の情報は表示部8に送信され、この表示部8において被検者に視認可能に表示されるようになっている。
【0036】
ここで、上記第1及び第2の脈波センシング部2,3の第1及び第2の発光素子2A,3Aの発光波長として近赤外領域である780〜1000nmを使い、第1と第2の受光素子2B,3Bの感度波長として同じく近赤外領域である780〜1000nmを使っている。
【0037】
また、これに代えて、上記第1及び第2の脈波センシング部2,3の第1及び第2の発光素子2A、3Aの発光波長として360〜660nmを使い、第1と第2の受光素子2B,3Bの感度波長として360〜660nmを使ってもよい。これは、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収光特性上、360〜660nmの波長成分光の吸収が高いという特性を利用するものである。
【0038】
−センシング部の構成説明−
次に、上記各脈波センシング部2,3及び各インピーダンスセンシング部4,5の具体構成について説明する。左手用の第1脈波センシング部2及び第1インピーダンスセンシング部4は一体化されて第1センシングユニット11として構成されており、同様に、右手用の第2脈波センシング部3及び第2インピーダンスセンシング部5は一体化されて第2センシングユニット12として構成されている。各センシングユニット11,12は共に同一構成である。このため、ここでは一方(左手用)の第1センシングユニット11を代表して説明する。
【0039】
図2は、第1センシングユニット11を示しており、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。これら図に示すように、上記第1脈波センシング部2と第1インピーダンスセンシング部4とが一体化されて第1センシングユニット11が構成されており、人体の一部(手の指等)の同一箇所で脈波センシングとインピーダンスセンシングとが可能な構成となっている。詳しくは、第1センシングユニット11は正面視が略楕円形状を成し、その中央部に形成された凹部内に第1発光素子2A及び第1受光素子2Bが収容されている。また、電流印加用電極4A及び電圧検知用電極4Bはそれぞれ第1センシングユニット11の表面に設けられている。尚、第2センシングユニット12も同様の構成となっている。
【0040】
−携帯電話機への組み込み状態−
次に、上述した基本システム構成を備えた携帯型健康管理装置が携帯電話機へ組み込まれた場合の構成及び測定動作について説明する。
【0041】
(第1実施形態)
図3は、携帯型健康管理装置が2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込まれた場合の測定動作を示している。
【0042】
この図3に示すように、携帯電話機16を閉じた状態においてその長手方向の両端にセンシングユニット11,12がそれぞれ配設されている。そして、血圧及び体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を閉じた状態で、第1センシングユニット11に左手20の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手21の親指を接触させる。これにより、第1センシングユニット11の第1受光素子2Bによって得られた左手指の脈波信号と、第2センシングユニット12の第2受光素子3Bによって得られた右手指の脈波信号とが血圧値計測部7に送信されて血圧値が測定される。また、第1センシングユニット11の第1インピーダンスセンシング部4と第2センシングユニット12の第2インピーダンスセンシング部5との間で測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された、被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面(2つ折り型の携帯電話機16の場合にはサブ画面)81に表示される。
【0043】
(第2実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにしたものである。本形態における血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0044】
図4は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態の正面側を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に左手親指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手親指が来る位置に配置されている。
【0045】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に左手の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の親指を接触させる。これにより、第1センシングユニット11の第1受光素子2Bによって得られた左手指の脈波信号と、第2センシングユニット12の第2受光素子3Bによって得られた右手指の脈波信号とが血圧値計測部7に送信されて血圧値が測定される。また、第1センシングユニット11の第1インピーダンスセンシング部4と第2センシングユニット12の第2インピーダンスセンシング部5との間で測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面(メイン画面)8に表示される。
【0046】
(第3実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにした場合の変形例である。本形態においても血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0047】
図5は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態の背面側を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったとき(携帯電話機16の正面に対面するようにして持ったとき)に自然に左手人差指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手人差指が来る位置に配置されている。
【0048】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に左手の人差指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の人差指を接触させる。これにより、第1センシングユニット11の第1受光素子2Bによって得られた左手指の脈波信号と、第2センシングユニット12の第2受光素子3Bによって得られた右手指の脈波信号とが血圧値計測部7に送信されて血圧値が測定される。また、第1センシングユニット11の第1インピーダンスセンシング部4と第2センシングユニット12の第2インピーダンスセンシング部5との間で測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面8に表示される。この表示画面8としては、携帯電話機の表側の表示パネルであってもよいし、背面側の表示パネル81(所謂サブ画面)であってもよい。
【0049】
(第4実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を非折り畳み型(所謂ストレートタイプ)の携帯電話機に一体的に組み込んだ場合の実施形態である。本形態においても血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0050】
図6は、本形態に係る携帯電話機26の正面側を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に左手親指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、携帯電話機26の長手方向(図6の上下方向)中央部の左側縁近傍位置または長手方向上端部の左側縁近傍位置に第1センシングユニット11が配置されている。
【0051】
一方、第2センシングユニット12は、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手親指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、携帯電話機26の長手方向(図6の上下方向)中央部の右側縁近傍位置または長手方向上端部の右側縁近傍位置或いは長手方向上端部の左右方向中央位置に第2センシングユニット12が配置されている。
【0052】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に左手の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の親指を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機26の表示画面8に表示される。
【0053】
尚、本形態の場合、第1センシングユニット11及び第2センシングユニット12の配設箇所はそれぞれ一箇所ずつに限らず、複数箇所(上述した各箇所)であってもよい。
【0054】
(第5実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を非折り畳み型(所謂ストレートタイプ)の携帯電話機26に一体的に組み込んだ場合の変形例である。本形態においても血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0055】
図7は、本形態に係る携帯電話機26の背面を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に左手人差指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、背面における長手方向(図7の上下方向)中央部の右側縁近傍位置または長手方向上端部の右側縁近傍位置或いは長手方向上端部の左右方向中央位置に第1センシングユニット11が配置されている。
【0056】
一方、第2センシングユニット12は、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手人差指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、背面における長手方向(図7の上下方向)中央部の左側縁近傍位置または長手方向上端部の左側縁近傍位置に第2センシングユニット12が配置されている。
【0057】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に左手の人差指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の人差指を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機26の表示画面8に表示される。
【0058】
尚、本形態においても、第1センシングユニット11及び第2センシングユニット12の配設箇所はそれぞれ一箇所ずつに限らず、複数箇所(上述した各箇所)であってもよい。
【0059】
(第6実施形態)
本形態は、携帯電話機に搭載されている赤外線通信素子であるIrDA(Infrared Data Association)の発光素子をセンシング部の発光素子としての使用するものである。つまり、IrDAの発光素子に通信用及び脈波検出用の両機能を兼用させたものである。この場合、発光素子の発光波長と受光素子の感度波長は940nmであり、脈波を測定できる発光波長と感度波長を有している。更に、このIrDAの発光素子は、インピーダンスセンシング部と一体化して、これをセンシングユニットとすることも可能である。
【0060】
尚、IrDAの発光素子を1箇所しか備えない携帯電話機にあっては、何れか一方の脈波センシング部の発光素子としてIrDAを利用し、IrDAの発光素子を2箇所に備える携帯電話機にあっては、両方の脈波センシング部2,3の発光素子2A,3AとしてIrDAを利用することになる。
【0061】
図8は、IrDAの発光素子を内蔵した2つ折り型の携帯電話機16に対して、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部と一体化した第1センシングユニット11を配設したものにおける測定動作を示している。
【0062】
この図8に示すように、携帯電話機16を閉じた状態においてその長手方向の両端にセンシングユニット11,12がそれぞれ配設されている。そして、血圧及び体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を閉じた状態で、第1センシングユニット11に左手20の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手21の親指を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面(2つ折り型の携帯電話機16の場合にはサブ画面)81に表示される。
【0063】
(第7実施形態)
本形態は、IrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにしたものである。
【0064】
図9は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とが一体化されて成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置(図9に示す2箇所のうちの何れか)に配置されている。
【0065】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。尚、第2センシングユニット12は図9に示す2箇所の両方に配設してもよい。
【0066】
(第8実施形態)
本形態は、IrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を非折り畳み型(所謂ストレートタイプ)の携帯電話機26に一体的に組み込んだ場合の実施形態である。
【0067】
図10は、本形態に係る携帯電話機26を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とが一体化されて成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置(図9に示す2箇所のうちの何れか)に配置されている。
【0068】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。尚、本形態にあっても第2センシングユニット12は図10に示す2箇所の両方に配設してもよい。
【0069】
(第9実施形態)
本形態は、指紋センサとIrDAの発光素子とを備えた携帯電話機16に対し、このIrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにしたものである。
【0070】
図11は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とを一体化して成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、指紋センサの電極とインピーダンスセンシング部の電極と兼用した第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置に配置されている。
【0071】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。
【0072】
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本形態は、図12に示すように、IrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化した第1センシングユニット11と、第2センシングユニット12とを内蔵した赤外線通信の可能な携帯電話機16を使用するものである。そして、IrDA61を内蔵し赤外線通信の可能な外部装置(パーソナルコンピュータ)60との間で、IrDAを利用した赤外線通信を行い、携帯電話機16で測定した血圧値、体脂肪率を外部装置60に送り、日々の健康管理を行い、さらに、外部装置60から血圧値、体脂肪率を測定する上で必要な情報で身長、体重、年齢、性別、リファレンス血圧を携帯電話機16に送る構成となっている。
【0073】
(第11実施形態)
本形態は、IrDAの発光素子を備えた携帯電話機16に対し、このIrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値、体脂肪率、血糖値を測定するようにしたものである。
【0074】
図13は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とを一体化して成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、血糖値センサとインピーダンスセンシング部の電極と兼用した第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置に配置されている。
【0075】
このため、血圧、体脂肪率及び血糖値を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定される。また、それに加えて、血糖値も測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。更に、上記IrDAの発光素子による赤外線通信によって、測定した血圧値、体脂肪率、血糖値を外部装置60に送り、日々の健康管理を行い、さらに、外部装置60から血圧値、体脂肪率を測定する上で必要な情報で身長、体重、年齢、性別、リファレンス血圧を携帯電話機16に送ることもできる。
【0076】
尚、本実施形態における血糖値センサとしては、周知の化学式血糖値センサであってもよいし光学式血糖値センサであってもよい。
【0077】
また、本実施形態においては、測定した血糖値、血圧値、体脂肪率等の生体情報を、携帯電話機16に内蔵されたインターネット等の通信機能を使い、医療機関等に送信し、医師が診断を行った後、インターネット等の通信機能を使い、診断結果を携帯電話機16に返信するようにすることも可能である。更に、医療機関の診断予約を行うことも可能である。
【0078】
更には、アプリケーションソフトウェア実行機能内蔵の携帯電話機において、測定した血糖値、血圧値、脈拍、体脂肪率等の生体情報を元にアプリケーションを実行することも可能である。例えば、血圧値、脈拍の変動によりゲームの進行を変えたり、テレビ電話時に相手との相性診断を血圧値、脈拍の変動から行うことができる。また、血圧値、脈拍に基づいてストレス度を診断する等のアプリケーションを実行することもできる。これらは、本実施形態に係る携帯電話機16に限らず、上述した各実施形態に係る携帯電話機に対しても適用可能である。
【0079】
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。本形態は、アラーム機能を内蔵する携帯電話機16(図14)に、本発明に係る携帯型健康管理装置を組み込むものであり、生体情報を測定する時刻をアラーム機能に設定し、毎日、決められた時間に忘れることなく測定できるようにしている。
【0080】
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。本形態は、携帯情報端末機器としてのノート型のパーソナルコンピュータに携帯型健康管理装置を一体的に組み込んだものである。
【0081】
図15に示すように、パーソナルコンピュ−タ70において、人がキーボードを打つときに自然に左手が来る位置に第1センシングユニット11を配置し、人がキーボードを打つときに自然に右手が来る位置に第2センシングユニット12を配置している。
【0082】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に左手の親指や人差指や掌等を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の親指や人差指や掌等を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果がパーソナルコンピュ−タ70の液晶表示パネル71上に表示される。
【0083】
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。本形態は、携帯情報端末機器としてのパーソナルコンピュータに接続するマウスに携帯型健康管理装置を一体的に組み込んだものである。
【0084】
図16に示すように、マウス80の上部付近に第2センシングユニット12を配置し、マウス80の側面に第1センシングユニット11を配置している。
【0085】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第2センシングユニット12に右手の掌や親指や人差指等を接触させ、且つ第1センシングユニット11に左手の親指や人差指等を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果がパーソナルコンピュ−タ70の液晶表示パネル72上に表示される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成を示す測定ブロック図である。
【図2】センシングユニットを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図3】第1実施形態における測定時の状態を示す図である。
【図4】第2実施形態に係る携帯電話機を展開した状態の正面側を示す図である。
【図5】第3実施形態に係る携帯電話機を展開した状態の背面側を示す図である。
【図6】第4実施形態に係る携帯電話機の正面側を示す図である。
【図7】第5実施形態に係る携帯電話機の背面側を示す図である。
【図8】第6実施形態における図3相当図である。
【図9】第7実施形態における図4相当図である。
【図10】第8実施形態における図6相当図である。
【図11】第9実施形態における図4相当図である。
【図12】第10実施形態における携帯電話機及び外部装置を示す図である。
【図13】第11実施形態における図4相当図である。
【図14】第12実施形態における図4相当図である。
【図15】第13実施形態に係るパーソナルコンピュータの斜視図である。
【図16】第14実施形態に係るマウスの斜視図である。
【符号の説明】
【0087】
2 第1脈波センシング部
2A 第1発光素子
2B 第1受光素子
3 第2脈波センシング部
3A 第2発光素子
3B 第2受光素子
4 第1インピーダンスセンシング部
5 第2インピーダンスセンシング部
6 体脂肪率計測部(体脂肪率演算手段)
7 血圧値計測部(血圧測定手段)
8 表示部
16,26 携帯電話機
60 外部装置
70 パーソナルコンピュータ
80 マウス
【技術分野】
【0001】
本発明は、血圧計としての機能と体脂肪計としての機能とを搭載した携帯型健康管理装置に係る。特に、本発明は、血圧及び体脂肪の測定時における使い勝手の向上を図るための対策に関する。
【背景技術】
【0002】
成人病を予防する上で日々の健康管理(高血圧や肥満の予防)が重要であることが知られている。そのために、定期的に血圧や体脂肪率の測定が行われており、近年では、一般家庭向けの電動式血圧計や体脂肪計が普及してきている。
【0003】
これまでの一般的な血圧計は、腕帯(カフ)を備えており、このカフを被検者の上腕または手首に巻いた状態で、このカフに空気を加圧充填して血圧測定を行っている(例えば下記の特許文献1参照)。
【0004】
しかし、これまでの血圧計では、カフを巻く煩わしさや、カフに空気を加圧充填した際の圧迫による違和感や、人目が気になる等といった課題があった。
【0005】
この課題を解決するものとして、身体の2箇所以上の部位の脈波を測定し、第1の脈波を基準として、第2の脈波までの時間差を求め、その値から血圧値が算出できる技術が下記の特許文献2に開示されている。
【0006】
一方、成人病予防の指標として近年注目されている体脂肪率を測定する体脂肪計(例えば下記の特許文献3参照)は、被検者が外部から接触できる複数の電極を備え、これら電極への被検者の接触によって身体のインピーダンスが測定できるようになっている。また、この測定されたインピーダンスから体脂肪率を演算するための演算式が記憶されている。そして、体脂肪測定時には、被検者がその個人の身体データとして、身長、体重、性別、年齢等を入力し、その後、上記インピーダンスの測定動作を行い、これら身体データ及び身体のインピーダンスに基づく演算処理によって体脂肪率が求められるようになっている。
【特許文献1】特開2002−51993号公報
【特許文献2】特開2000−107141号公報
【特許文献3】特開2002−159461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これまで、血圧計及び体脂肪計はそれぞれ個別の装置として構成されていた。このため、血圧測定と体脂肪測定とは、別々の装置によって個別に行う必要があり、測定作業が煩雑であるばかりでなく、測定に要する時間を長く要してしまう。また、旅行先などで血圧と体脂肪とを測定したい場合には、血圧計及び体脂肪計の両方を持って行く必要があり極めて煩雑であった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、携帯性に優れ且つ血圧及び体脂肪を同時に測定できる携帯型健康管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、携帯電話機等のように常時携帯する可能性の高い情報端末機器に血圧計としての機能と体脂肪計としての機能を搭載している。これにより、血圧や体脂肪率を測定しているようには見えない様に、恰も携帯電話機等の情報端末機器を操作しているがごとく、人目を気にせず、いつでもどこでも血圧測定及び体脂肪測定が行える。
【0010】
−解決手段−
具体的に、本発明は、発光素子及び受光素子により構成される複数の脈波センシング部と、身体のインピーダンスを測定するための複数のインピーダンスセンシング部と、上記複数の脈波センシング部からの脈波信号を受け、2箇所以上で検出される脈波の時間差から血圧値を求める血圧測定手段と、上記各インピーダンスセンシング部間のインピーダンス値及び予め入力された身体データから体脂肪率を演算する体脂肪率演算手段とを携帯可能なケーシング内に収容した構成としている。
【0011】
この特定事項によれば、一つの脈波センシング部の受光素子によって得られた脈波信号と、他の一つの脈波センシング部の受光素子によって得られた脈波信号とを血圧測定手段が受信し、これら脈波の時間差から血圧値が求められる。一方、各インピーダンスセンシング部間のインピーダンス値及び被検者の体重、身長、年齢、性別等といったデータに基づいて体脂肪率演算手段が体脂肪率を演算する。このようにして、小型の(携帯可能な)健康管理装置によって血圧及び体脂肪を同時に測定することができる。
【0012】
本解決手段において、発光素子の発光波長及び受光素子の感度波長として780〜1000nmである近赤外線領域を使用したり、360〜660nmを使用することが掲げられる。
【0013】
また、上記一つの脈波センシング部と一つのインピーダンスセンシング部とは身体の同一箇所をセンシングするように一体化されている。
【0014】
このような構成の携帯型健康管理装置の具体的な適用形態の一つとしては、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成である。また、他の適用形態としては、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成である。更に、非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成としてもよい。
【0015】
これによれば、血圧や体脂肪率を測定しているようには見えない様に、恰も携帯電話機を操作しているがごとく、人目を気にせず、いつでもどこでも血圧測定及び体脂肪測定を行うことができる。
【0016】
また、血圧値及び体脂肪率の測定結果を表示する表示部を備えさせれば、被検者は測定結果を容易且つ迅速に確認することができ携帯型健康管理装置の使い勝手をよりいっそう高めることができる。
【0017】
また、発光素子及び受光素子の一対をIrDAの発光素子及び受光素子と併用させることにより、従来の通信機能としての構成をそのまま使用して血圧測定機能を搭載することが可能になる。
【0018】
この場合も、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成とすることができる。また、2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれ、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成としてもよい。更に、非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成としてもよい。
【0019】
これら構成によっても、血圧や体脂肪率を測定しているようには見えない様に、恰も携帯電話機を操作しているがごとく、人目を気にせず、いつでもどこでも血圧及び体脂肪率を測定できる。
【0020】
また、インピーダンスセンシング部の電極を指紋判別用のセンサの電極と兼用させることにより、従来の指紋判別機能としての構成をそのまま使用して体脂肪測定機能を搭載することが可能になる。
【0021】
また、上述した各解決手段に係る携帯型健康管理装置を外部機器と通信可能とする構成として、測定結果である血圧値及び体脂肪率の情報をIrDAによって外部装置に送信したり、または外部装置から被検者の身体データを取得可能な構成とするものである。
【0022】
更に、上記携帯型健康管理装置には血糖値センサを搭載してもよい。この場合の血糖値センサとしては、化学式検出方法によって血糖値を測定するものや、光学式検出方法によって血糖値を測定するものが掲げられる。
【0023】
また、測定した生体情報をインターネット等の通信機能を使い、医療機関等に送信し、医師の診断を行った後、インターネット等の通信機能を使ってその診断結果を受信する構成とすることも可能である。
【0024】
加えて、測定した生体情報をもとにアプリケーションソフトウェア実行機能によりアプリケーションソフトウェアを実行する構成としてもよい。
【0025】
また、血圧、体脂肪の測定時刻を報知するアラーム機能を備えさせれば、定期的に血圧、体脂肪の測定を行うことができる。
【0026】
携帯型健康管理装置を組み込む機器として携帯電話機以外に以下のものが掲げられる。先ず、パーソナルコンピュータに組み込んで、生体情報を測定する構成とするものである。また、パーソナルコンピュータで使用するマウスに組み込んで、生体情報を測定する構成とするものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明では、常に携帯する情報端末機器に生体情報測定機能を設けることにより、いつでもどこでも測定できる。また、センシング部を一体化することにより、小さなスペースに実装することが出来るため、生体情報を測定する姿勢が、あたかも通常の携帯電話機を操作するような姿にできるため、人目を気にせず測定ができる。さらに、記憶機能を搭載されれば、日々の測定結果を記憶し生体情報の変化を確認することができる。また、通信機能を搭載することにより、外部装置に測定結果を送信し、測定結果を集計・統計を行い、医療機関に測定結果を送信し、医師の診断、診察の予約等を行うこともできる。加えて、アラーム機能を搭載することにより、毎日決められた時間に忘れることなく測定でき、また、アプリケーションソフト実行機能を搭載することにより、生体情報の変化を利用したアプリケーションを行うことができ、いつでもどこでも、自己の健康管理を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明は、携帯情報端末機器としての携帯電話機やノート型のパーソナルコンピュータやパーソナルコンピュータに接続したマウスを利用して携帯型健康管理装置を構成した場合について説明する。
【0029】
−携帯型健康管理装置の基本システム構成−
携帯型健康管理装置の具体構成(携帯電話機等に一体的に組み込んだ構成)を説明する前に、血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成について図1の測定ブロック図を用いて説明する。
【0030】
この図1に示すように、本携帯型健康管理装置は、左手から脈波を測定するための第1脈波センシング部2、右手から脈波を測定するための第2脈波センシング部3を備えている。
【0031】
上記第1脈波センシング部2は、第1発光素子2A及び第1受光素子2Bを備えている一方、上記第2脈波センシング部3は、第2発光素子3A及び第2受光素子3Bを備えている。また、上記第1受光素子2B及び第2受光素子3Bそれぞれで得られた脈波信号を受信する血圧値計測部7が備えられている。
【0032】
この構成により、上記第1受光素子2Bによって得られた左手の脈波信号と、第2受光素子3Bによって得られた右手の脈波信号とが血圧値計測部7に送信され、この血圧値計測部7において血圧値が測定される。つまり、2つの部位による脈波(脈拍)の時間差によって求められる脈波伝播時間を求めることによって、この脈波伝播時間に相関関係のある血圧値を知ることができる。尚、血管の脈拍をセンシングするためには、血管中の血液の動きを検知する必要があり、例えば、血液中に含まれている赤血球中の酸化ヘモグロビンの吸収光スペクトル特性を利用し、ある特定の波長の光を照射すると酸化ヘモグロビンの吸収によって反射光量が減少する、という特性を利用してセンシングを行うようにしている。
【0033】
また、本携帯型健康管理装置は、第1インピーダンスセンシング部4及び第2インピーダンスセンシング部5を備えている。第1インピーダンスセンシング部4は、左手が接触するものであって、電流印加用電極4Aと電圧検知用電極4Bとを備えている。一方、第2インピーダンスセンシング部5は、右手が接触するものであって、上記第1インピーダンスセンシング部4と同様に、電流印加用電極5Aと電圧検知用電極5Bとを備えている。更に、被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータを入力可能な数値入力部9が備えられている。
【0034】
この構成により、各インピーダンスセンシング部4,5によって測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された、被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される構成となっている。
【0035】
このようにして求められた血圧値及び体脂肪率の情報は表示部8に送信され、この表示部8において被検者に視認可能に表示されるようになっている。
【0036】
ここで、上記第1及び第2の脈波センシング部2,3の第1及び第2の発光素子2A,3Aの発光波長として近赤外領域である780〜1000nmを使い、第1と第2の受光素子2B,3Bの感度波長として同じく近赤外領域である780〜1000nmを使っている。
【0037】
また、これに代えて、上記第1及び第2の脈波センシング部2,3の第1及び第2の発光素子2A、3Aの発光波長として360〜660nmを使い、第1と第2の受光素子2B,3Bの感度波長として360〜660nmを使ってもよい。これは、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収光特性上、360〜660nmの波長成分光の吸収が高いという特性を利用するものである。
【0038】
−センシング部の構成説明−
次に、上記各脈波センシング部2,3及び各インピーダンスセンシング部4,5の具体構成について説明する。左手用の第1脈波センシング部2及び第1インピーダンスセンシング部4は一体化されて第1センシングユニット11として構成されており、同様に、右手用の第2脈波センシング部3及び第2インピーダンスセンシング部5は一体化されて第2センシングユニット12として構成されている。各センシングユニット11,12は共に同一構成である。このため、ここでは一方(左手用)の第1センシングユニット11を代表して説明する。
【0039】
図2は、第1センシングユニット11を示しており、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。これら図に示すように、上記第1脈波センシング部2と第1インピーダンスセンシング部4とが一体化されて第1センシングユニット11が構成されており、人体の一部(手の指等)の同一箇所で脈波センシングとインピーダンスセンシングとが可能な構成となっている。詳しくは、第1センシングユニット11は正面視が略楕円形状を成し、その中央部に形成された凹部内に第1発光素子2A及び第1受光素子2Bが収容されている。また、電流印加用電極4A及び電圧検知用電極4Bはそれぞれ第1センシングユニット11の表面に設けられている。尚、第2センシングユニット12も同様の構成となっている。
【0040】
−携帯電話機への組み込み状態−
次に、上述した基本システム構成を備えた携帯型健康管理装置が携帯電話機へ組み込まれた場合の構成及び測定動作について説明する。
【0041】
(第1実施形態)
図3は、携帯型健康管理装置が2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込まれた場合の測定動作を示している。
【0042】
この図3に示すように、携帯電話機16を閉じた状態においてその長手方向の両端にセンシングユニット11,12がそれぞれ配設されている。そして、血圧及び体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を閉じた状態で、第1センシングユニット11に左手20の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手21の親指を接触させる。これにより、第1センシングユニット11の第1受光素子2Bによって得られた左手指の脈波信号と、第2センシングユニット12の第2受光素子3Bによって得られた右手指の脈波信号とが血圧値計測部7に送信されて血圧値が測定される。また、第1センシングユニット11の第1インピーダンスセンシング部4と第2センシングユニット12の第2インピーダンスセンシング部5との間で測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された、被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面(2つ折り型の携帯電話機16の場合にはサブ画面)81に表示される。
【0043】
(第2実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにしたものである。本形態における血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0044】
図4は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態の正面側を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に左手親指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手親指が来る位置に配置されている。
【0045】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に左手の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の親指を接触させる。これにより、第1センシングユニット11の第1受光素子2Bによって得られた左手指の脈波信号と、第2センシングユニット12の第2受光素子3Bによって得られた右手指の脈波信号とが血圧値計測部7に送信されて血圧値が測定される。また、第1センシングユニット11の第1インピーダンスセンシング部4と第2センシングユニット12の第2インピーダンスセンシング部5との間で測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面(メイン画面)8に表示される。
【0046】
(第3実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにした場合の変形例である。本形態においても血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0047】
図5は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態の背面側を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったとき(携帯電話機16の正面に対面するようにして持ったとき)に自然に左手人差指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手人差指が来る位置に配置されている。
【0048】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に左手の人差指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の人差指を接触させる。これにより、第1センシングユニット11の第1受光素子2Bによって得られた左手指の脈波信号と、第2センシングユニット12の第2受光素子3Bによって得られた右手指の脈波信号とが血圧値計測部7に送信されて血圧値が測定される。また、第1センシングユニット11の第1インピーダンスセンシング部4と第2センシングユニット12の第2インピーダンスセンシング部5との間で測定された身体のインピーダンス値と、数値入力部9から入力された被検者の体重、身長、年齢、性別等のデータとが体脂肪率計測部6に送信され、この体脂肪率計測部6において体脂肪率が算出される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面8に表示される。この表示画面8としては、携帯電話機の表側の表示パネルであってもよいし、背面側の表示パネル81(所謂サブ画面)であってもよい。
【0049】
(第4実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を非折り畳み型(所謂ストレートタイプ)の携帯電話機に一体的に組み込んだ場合の実施形態である。本形態においても血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0050】
図6は、本形態に係る携帯電話機26の正面側を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に左手親指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、携帯電話機26の長手方向(図6の上下方向)中央部の左側縁近傍位置または長手方向上端部の左側縁近傍位置に第1センシングユニット11が配置されている。
【0051】
一方、第2センシングユニット12は、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手親指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、携帯電話機26の長手方向(図6の上下方向)中央部の右側縁近傍位置または長手方向上端部の右側縁近傍位置或いは長手方向上端部の左右方向中央位置に第2センシングユニット12が配置されている。
【0052】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に左手の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の親指を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機26の表示画面8に表示される。
【0053】
尚、本形態の場合、第1センシングユニット11及び第2センシングユニット12の配設箇所はそれぞれ一箇所ずつに限らず、複数箇所(上述した各箇所)であってもよい。
【0054】
(第5実施形態)
本形態は、携帯型健康管理装置を非折り畳み型(所謂ストレートタイプ)の携帯電話機26に一体的に組み込んだ場合の変形例である。本形態においても血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成及び各センシングユニット11,12の構成は上述したものと同一であるのでここでの説明は省略する。
【0055】
図7は、本形態に係る携帯電話機26の背面を示しており、第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に左手人差指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、背面における長手方向(図7の上下方向)中央部の右側縁近傍位置または長手方向上端部の右側縁近傍位置或いは長手方向上端部の左右方向中央位置に第1センシングユニット11が配置されている。
【0056】
一方、第2センシングユニット12は、人が携帯電話機を両手で持ったときに自然に右手人差指が来る可能性のある位置に配置されている。具体的には、背面における長手方向(図7の上下方向)中央部の左側縁近傍位置または長手方向上端部の左側縁近傍位置に第2センシングユニット12が配置されている。
【0057】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に左手の人差指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の人差指を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機26の表示画面8に表示される。
【0058】
尚、本形態においても、第1センシングユニット11及び第2センシングユニット12の配設箇所はそれぞれ一箇所ずつに限らず、複数箇所(上述した各箇所)であってもよい。
【0059】
(第6実施形態)
本形態は、携帯電話機に搭載されている赤外線通信素子であるIrDA(Infrared Data Association)の発光素子をセンシング部の発光素子としての使用するものである。つまり、IrDAの発光素子に通信用及び脈波検出用の両機能を兼用させたものである。この場合、発光素子の発光波長と受光素子の感度波長は940nmであり、脈波を測定できる発光波長と感度波長を有している。更に、このIrDAの発光素子は、インピーダンスセンシング部と一体化して、これをセンシングユニットとすることも可能である。
【0060】
尚、IrDAの発光素子を1箇所しか備えない携帯電話機にあっては、何れか一方の脈波センシング部の発光素子としてIrDAを利用し、IrDAの発光素子を2箇所に備える携帯電話機にあっては、両方の脈波センシング部2,3の発光素子2A,3AとしてIrDAを利用することになる。
【0061】
図8は、IrDAの発光素子を内蔵した2つ折り型の携帯電話機16に対して、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部と一体化した第1センシングユニット11を配設したものにおける測定動作を示している。
【0062】
この図8に示すように、携帯電話機16を閉じた状態においてその長手方向の両端にセンシングユニット11,12がそれぞれ配設されている。そして、血圧及び体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を閉じた状態で、第1センシングユニット11に左手20の親指を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手21の親指を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定される。このようにして求められた血圧値と体脂肪率が携帯電話機の表示画面(2つ折り型の携帯電話機16の場合にはサブ画面)81に表示される。
【0063】
(第7実施形態)
本形態は、IrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにしたものである。
【0064】
図9は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とが一体化されて成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置(図9に示す2箇所のうちの何れか)に配置されている。
【0065】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。尚、第2センシングユニット12は図9に示す2箇所の両方に配設してもよい。
【0066】
(第8実施形態)
本形態は、IrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を非折り畳み型(所謂ストレートタイプ)の携帯電話機26に一体的に組み込んだ場合の実施形態である。
【0067】
図10は、本形態に係る携帯電話機26を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とが一体化されて成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置(図9に示す2箇所のうちの何れか)に配置されている。
【0068】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。尚、本形態にあっても第2センシングユニット12は図10に示す2箇所の両方に配設してもよい。
【0069】
(第9実施形態)
本形態は、指紋センサとIrDAの発光素子とを備えた携帯電話機16に対し、このIrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値と体脂肪率とを測定するようにしたものである。
【0070】
図11は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とを一体化して成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、指紋センサの電極とインピーダンスセンシング部の電極と兼用した第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置に配置されている。
【0071】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。
【0072】
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本形態は、図12に示すように、IrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化した第1センシングユニット11と、第2センシングユニット12とを内蔵した赤外線通信の可能な携帯電話機16を使用するものである。そして、IrDA61を内蔵し赤外線通信の可能な外部装置(パーソナルコンピュータ)60との間で、IrDAを利用した赤外線通信を行い、携帯電話機16で測定した血圧値、体脂肪率を外部装置60に送り、日々の健康管理を行い、さらに、外部装置60から血圧値、体脂肪率を測定する上で必要な情報で身長、体重、年齢、性別、リファレンス血圧を携帯電話機16に送る構成となっている。
【0073】
(第11実施形態)
本形態は、IrDAの発光素子を備えた携帯電話機16に対し、このIrDAの発光素子を脈波センシング部の発光素子として利用し且つインピーダンスセンシング部と一体化したセンシングユニットを備えた携帯型健康管理装置を2つ折り型の携帯電話機16に一体的に組み込んだ場合であって、携帯電話機16を展開した(開いた)状態で血圧値、体脂肪率、血糖値を測定するようにしたものである。
【0074】
図13は、本形態に係る携帯電話機16を展開した状態を示しており、IrDAの発光素子とインピーダンスセンシング部とを一体化して成る第1センシングユニット11が、人が携帯電話機を持ったときに自然に右手または左手の親指または人差指が来る位置に配置され、血糖値センサとインピーダンスセンシング部の電極と兼用した第2センシングユニット12が、人が携帯電話機を持ったときに自然に残りの手の親指か人差指が来る位置に配置されている。
【0075】
このため、血圧、体脂肪率及び血糖値を測定する場合には、携帯電話機16を展開した状態で、第1センシングユニット11に右手または左手を接触させ、且つ第2センシングユニット12に他方の手を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定される。また、それに加えて、血糖値も測定され、その結果が携帯電話機の表示画面8に表示される。更に、上記IrDAの発光素子による赤外線通信によって、測定した血圧値、体脂肪率、血糖値を外部装置60に送り、日々の健康管理を行い、さらに、外部装置60から血圧値、体脂肪率を測定する上で必要な情報で身長、体重、年齢、性別、リファレンス血圧を携帯電話機16に送ることもできる。
【0076】
尚、本実施形態における血糖値センサとしては、周知の化学式血糖値センサであってもよいし光学式血糖値センサであってもよい。
【0077】
また、本実施形態においては、測定した血糖値、血圧値、体脂肪率等の生体情報を、携帯電話機16に内蔵されたインターネット等の通信機能を使い、医療機関等に送信し、医師が診断を行った後、インターネット等の通信機能を使い、診断結果を携帯電話機16に返信するようにすることも可能である。更に、医療機関の診断予約を行うことも可能である。
【0078】
更には、アプリケーションソフトウェア実行機能内蔵の携帯電話機において、測定した血糖値、血圧値、脈拍、体脂肪率等の生体情報を元にアプリケーションを実行することも可能である。例えば、血圧値、脈拍の変動によりゲームの進行を変えたり、テレビ電話時に相手との相性診断を血圧値、脈拍の変動から行うことができる。また、血圧値、脈拍に基づいてストレス度を診断する等のアプリケーションを実行することもできる。これらは、本実施形態に係る携帯電話機16に限らず、上述した各実施形態に係る携帯電話機に対しても適用可能である。
【0079】
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。本形態は、アラーム機能を内蔵する携帯電話機16(図14)に、本発明に係る携帯型健康管理装置を組み込むものであり、生体情報を測定する時刻をアラーム機能に設定し、毎日、決められた時間に忘れることなく測定できるようにしている。
【0080】
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。本形態は、携帯情報端末機器としてのノート型のパーソナルコンピュータに携帯型健康管理装置を一体的に組み込んだものである。
【0081】
図15に示すように、パーソナルコンピュ−タ70において、人がキーボードを打つときに自然に左手が来る位置に第1センシングユニット11を配置し、人がキーボードを打つときに自然に右手が来る位置に第2センシングユニット12を配置している。
【0082】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第1センシングユニット11に左手の親指や人差指や掌等を接触させ、且つ第2センシングユニット12に右手の親指や人差指や掌等を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果がパーソナルコンピュ−タ70の液晶表示パネル71上に表示される。
【0083】
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。本形態は、携帯情報端末機器としてのパーソナルコンピュータに接続するマウスに携帯型健康管理装置を一体的に組み込んだものである。
【0084】
図16に示すように、マウス80の上部付近に第2センシングユニット12を配置し、マウス80の側面に第1センシングユニット11を配置している。
【0085】
このため、血圧と体脂肪率を測定する場合には、第2センシングユニット12に右手の掌や親指や人差指等を接触させ、且つ第1センシングユニット11に左手の親指や人差指等を接触させる。これにより、上述した各実施形態の場合と同様に、血圧値及び体脂肪率が測定され、その結果がパーソナルコンピュ−タ70の液晶表示パネル72上に表示される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】血圧測定及び体脂肪測定を行うための基本システム構成を示す測定ブロック図である。
【図2】センシングユニットを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図3】第1実施形態における測定時の状態を示す図である。
【図4】第2実施形態に係る携帯電話機を展開した状態の正面側を示す図である。
【図5】第3実施形態に係る携帯電話機を展開した状態の背面側を示す図である。
【図6】第4実施形態に係る携帯電話機の正面側を示す図である。
【図7】第5実施形態に係る携帯電話機の背面側を示す図である。
【図8】第6実施形態における図3相当図である。
【図9】第7実施形態における図4相当図である。
【図10】第8実施形態における図6相当図である。
【図11】第9実施形態における図4相当図である。
【図12】第10実施形態における携帯電話機及び外部装置を示す図である。
【図13】第11実施形態における図4相当図である。
【図14】第12実施形態における図4相当図である。
【図15】第13実施形態に係るパーソナルコンピュータの斜視図である。
【図16】第14実施形態に係るマウスの斜視図である。
【符号の説明】
【0087】
2 第1脈波センシング部
2A 第1発光素子
2B 第1受光素子
3 第2脈波センシング部
3A 第2発光素子
3B 第2受光素子
4 第1インピーダンスセンシング部
5 第2インピーダンスセンシング部
6 体脂肪率計測部(体脂肪率演算手段)
7 血圧値計測部(血圧測定手段)
8 表示部
16,26 携帯電話機
60 外部装置
70 パーソナルコンピュータ
80 マウス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子及び受光素子により構成される複数の脈波センシング部と、
身体のインピーダンスを測定するための複数のインピーダンスセンシング部と、
上記複数の脈波センシング部からの脈波信号を受け、2箇所以上で検出される脈波の時間差から血圧値を求める血圧測定手段と、
上記各インピーダンスセンシング部間のインピーダンス値及び予め入力された身体データから体脂肪率を演算する体脂肪率演算手段とが携帯可能なケーシング内に収容されて構成されていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項2】
上記請求項1記載の携帯型健康管理装置において、
発光素子の発光波長及び受光素子の感度波長が780〜1000nmである近赤外線領域を使用する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項3】
上記請求項1記載の携帯型健康管理装置において、
発光素子の発光波長及び受光素子の感度波長として360〜660nmを使用する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項4】
上記請求項1、2または3記載の携帯型健康管理装置において、
一つの脈波センシング部と一つのインピーダンスセンシング部とは身体の同一箇所をセンシングするように一体化されて構成されていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項5】
上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項6】
上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項7】
上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項8】
上記請求項1〜7のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
血圧値及び体脂肪率の測定結果を表示する表示部を備えていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項9】
上記請求項1〜8のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
発光素子及び受光素子の一対をIrDAの受光素子や発光素子と併用した構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項10】
上記請求項9記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項11】
上記請求項9記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項12】
上記請求項9記載の携帯型健康管理装置において、
非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項13】
上記請求項1〜12のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
インピーダンスセンシング部の電極が指紋判別用のセンサの電極と兼用された構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項14】
上記請求項1〜13のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
測定結果である血圧値及び体脂肪率の情報をIrDAによって外部装置に送信したり、または外部装置から被検者の身体データを取得可能な構成とされていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項15】
上記請求項1〜14のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
血糖値センサを搭載していることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項16】
上記請求項15記載の携帯型健康管理装置において、
血糖値センサは化学式検出方法によって血糖値を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項17】
上記請求項15記載の携帯型健康管理装置において、
血糖値センサは光学式検出方法によって血糖値を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項18】
上記請求項1〜17のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
測定した生体情報をインターネット等の通信機能を使い、医療機関等に送信し、医師の診断を行った後、インターネット等の通信機能を使ってその診断結果を受信する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項19】
上記請求項1〜18のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
測定した生体情報をもとにアプリケーションソフトウェア実行機能によりアプリケーションソフトウェアを実行する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項20】
上記請求項1〜19のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
血圧、体脂肪の測定時刻を報知するアラーム機能を備えていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項21】
上記請求項1〜4、8、9、13〜20のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
パーソナルコンピュータにおいて、生体情報を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項22】
上記請求項1〜4、8、9、13〜20のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
パーソナルコンピュータで使用するマウスにおいて、生体情報を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項1】
発光素子及び受光素子により構成される複数の脈波センシング部と、
身体のインピーダンスを測定するための複数のインピーダンスセンシング部と、
上記複数の脈波センシング部からの脈波信号を受け、2箇所以上で検出される脈波の時間差から血圧値を求める血圧測定手段と、
上記各インピーダンスセンシング部間のインピーダンス値及び予め入力された身体データから体脂肪率を演算する体脂肪率演算手段とが携帯可能なケーシング内に収容されて構成されていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項2】
上記請求項1記載の携帯型健康管理装置において、
発光素子の発光波長及び受光素子の感度波長が780〜1000nmである近赤外線領域を使用する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項3】
上記請求項1記載の携帯型健康管理装置において、
発光素子の発光波長及び受光素子の感度波長として360〜660nmを使用する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項4】
上記請求項1、2または3記載の携帯型健康管理装置において、
一つの脈波センシング部と一つのインピーダンスセンシング部とは身体の同一箇所をセンシングするように一体化されて構成されていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項5】
上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項6】
上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項7】
上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項8】
上記請求項1〜7のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
血圧値及び体脂肪率の測定結果を表示する表示部を備えていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項9】
上記請求項1〜8のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
発光素子及び受光素子の一対をIrDAの受光素子や発光素子と併用した構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項10】
上記請求項9記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が折り畳まれた状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項11】
上記請求項9記載の携帯型健康管理装置において、
2つ折り型の携帯電話機に一体的に組み込まれており、この携帯電話機が展開された状態で血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項12】
上記請求項9記載の携帯型健康管理装置において、
非折り畳み型の携帯電話機に一体的に組み込まれて、血圧値及び体脂肪率を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項13】
上記請求項1〜12のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
インピーダンスセンシング部の電極が指紋判別用のセンサの電極と兼用された構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項14】
上記請求項1〜13のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
測定結果である血圧値及び体脂肪率の情報をIrDAによって外部装置に送信したり、または外部装置から被検者の身体データを取得可能な構成とされていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項15】
上記請求項1〜14のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
血糖値センサを搭載していることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項16】
上記請求項15記載の携帯型健康管理装置において、
血糖値センサは化学式検出方法によって血糖値を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項17】
上記請求項15記載の携帯型健康管理装置において、
血糖値センサは光学式検出方法によって血糖値を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項18】
上記請求項1〜17のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
測定した生体情報をインターネット等の通信機能を使い、医療機関等に送信し、医師の診断を行った後、インターネット等の通信機能を使ってその診断結果を受信する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項19】
上記請求項1〜18のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
測定した生体情報をもとにアプリケーションソフトウェア実行機能によりアプリケーションソフトウェアを実行する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項20】
上記請求項1〜19のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
血圧、体脂肪の測定時刻を報知するアラーム機能を備えていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項21】
上記請求項1〜4、8、9、13〜20のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
パーソナルコンピュータにおいて、生体情報を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【請求項22】
上記請求項1〜4、8、9、13〜20のうち何れか一つに記載の携帯型健康管理装置において、
パーソナルコンピュータで使用するマウスにおいて、生体情報を測定する構成となっていることを特徴とする携帯型健康管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−26210(P2006−26210A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−211586(P2004−211586)
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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