携帯型地図表示装置及びその表示制御方法

【課題】携帯端末での画面表示方向に応じてユーザーの認識に合致する地図表示を行なう携帯型地図表示装置及びその表示制御方法を提供する。
【解決手段】表示部に、地図を表示させる携帯型地図表示装置であって、前記表示部の所定方向を縦にした第1画面表示と、前記所定方向を横にした第2画面表示とを設定する設定部と、自装置の基準方向の向く方位角を取得する方位取得部と、前記設定部における設定に基づいて、前記方位角に一致する方向が前記表示部の表示上の上方向となるように前記地図を表示する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型地図表示装置及びその表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は、従来のカーナビゲーション機器の説明図である。
【0003】
カーナビゲーション機器には、例えば特開平9−292830号公報に開示されているように、方位測定機能の付帯されていることが多い。カーナビゲーション機器は、車内据付での使用を想定しているため、機器の方位測定方向は常に一定であり、その結果、機器使用者(ユーザー)の視線方向と機器の方向と車の進行方向は必ず一致することを念頭においている。
【0004】
他方、次世代携帯電話IMT2000では、高速ディジタル情報伝送が可能になるため、携帯端末でもカーナビゲーション機器で用いられている地図情報を表示したいと言う要請がある。
【0005】
そこで、例えば米国特許第5923294号公報に開示されているように、携帯端末に地図情報を表示することが行なわれている。そして、出張等で新規な都市に滞在している場合に、現在位置から目的場所までの経路を携帯端末上に表示した地図に経路情報として表示できれば便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−292830号公報
【特許文献2】米国特許第5923294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図5は、携帯端末にカーナビゲーション機器と同様の方位測定機能を付加した場合の説明図で、(A)は横画面、(B)は縦画面を示している。
【0008】
ユーザーの視線方向は携帯端末の画面表示方向に依存するため、画面表示方向が変化した場合、視線方向と方位測定方向が不一致になる、という課題がある。例えば、横画面から縦画面表示に変化した場合、横画面ではユーザーの視線方向と方位測定方向とが一致しているが、縦画面表示ではユーザーの視線方向と方位測定方向とが90度ずれたものとなる。多くのユーザーは、自身が見ている方向(視線方向)を向いている方向(方位)と認識するため、視線方向と方位測定方向との不一致はユーザビリティに対して悪影響を与える。
【0009】
本発明は上述する課題を解決するもので、携帯端末での画面表示方向に応じてユーザーの認識に合致する地図表示を行なう携帯型地図表示装置及びその表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の手段を採用した。
本発明に係る携帯型地図表示装置は、表示部に、地図を表示させる携帯型地図表示装置であって、前記表示部の所定方向を縦にした第1画面表示と、前記所定方向を横にした第2画面表示とを設定する設定部と、自装置の基準方向の向く方位角を取得する方位取得部と、前記設定部における設定に基づいて、前記方位角に一致する方向が前記表示部の表示上の上方向となるように前記地図を表示する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、前記表示部は長方形形状であり、前記設定部は、前記表示部の長手方向を縦にした縦画面表示を前記第1画面表示、前記長手方向を横にした横画面表示を前記第2画面表示として設定することを特徴とする。
【0012】
また、位置情報を検出する位置情報検出部を備え、前記制御部は、現在の位置情報に基づいた地図を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0013】
また、前記地図は、前記現在の位置情報に基づいて、通信により外部サーバからダウンロードされることを特徴とする。
【0014】
また、前記方位取得部は、前記表示部の画面の法線を基準方向として前記方位角を取得することを特徴とする。
【0015】
また、前記表示部は、前記地図は三次元表示であることを特徴とする。
【0016】
また、前記方位情報は、使用者が目標位置として指定した情報、或いは使用者が移動開始位置として指定した情報から定められることを特徴とする。
【0017】
また、前記方位情報は、使用者の移動方向、若しくは使用者が移動経路として指定した情報から定められることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る表示制御方法は、表示部を有し、当該表示部に地図を表示させる携帯型地図表示装置の表示制御方法であって、前記表示部の所定方向を縦にした第1画面表示と、前記所定方向を横にした第2画面表示とのいずれかを設定する設定工程と、自装置の基準方向の向く方位角を取得する方位取得工程と、前記設定工程における設定に基づいて、前記方位角に一致する方向が前記表示部の表示上の上方向となるように前記地図を表示する制御工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、画面表示方向が変わっても、ユーザーの視線方向と方位測定方同が常に一致するように真方位計算部と方位情報表示部が働くため、携帯装置ユーザーにとって見やすい地図表示を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態を説明する構成ブロック図である。
【図2】本実施の形態におけるナビゲーション装置の説明図である。
【図3】画面に表示される地図情報の説明図である。
【図4】従来のカーナビゲーション機器の説明図である。
【図5】携帯端末にカーナビゲーション機器と同様の方位測定機能を付加した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態を説明する構成ブロック図である。
【0023】
図において、携帯ナビゲーション装置1は、位置情報検出部10、方位情報検出部20、画面表示部30、地図情報保持部40、並びに画面表示方向部50を備えている。
【0024】
ここで、位置情報とは、ナビゲーション装置の緯度、経度情報を言う。位置情報の表示には、緯度経度を示す文字列による表示や、地図画面上でのシンボルによる表示等がある。
【0025】
方位情報とは、ナビゲーション装置の方位情報を言う。
【0026】
方位測定の基準として、ナビゲーション装置の進行方向、ユーザーの視線方向、ナビゲーション装置の画面表示方向などが考えられるが、本発明ではユーザーの視線方向とナビゲーション装置の画面表示方向とは同一であり、これらを方位測定の基準としている。
【0027】
地図情報とは、地図を表示するための元になる地図データベースを言う。
【0028】
ナビゲーション装置では、現在の位置、現在の方向、地図の縮尺、表示方法(平面表示2Dや、3次元表示3Dなど)、画面表示方向、画面の物理的広さ等を考慮して地図情報の表示が行なわれる。
【0029】
画面表示方向とは、ナビゲーション装置の画面表示方向を言う。一般に地図を表示する場合、地図上のシンボルや地図情報の説明用文字列には最も見やすい向きというものが存在する。
【0030】
方位情報の表示には、東西南北を示す文字列による表示、地図画面上での矢印型シンボルによる表示等がある。
【0031】
位置情報検出部10は、GPSアンテナ12と位置情報計算部14を備えている。
【0032】
GPSアンテナ12は、GPS衛星からの測位情報を含む電波を受信する。
【0033】
位置情報計算部14は、GPS衛星からの電波から携帯ナビゲーション装置1の所在する緯度、経度、高度を演算する。
【0034】
方位情報検出部20は、方位センサ22、仮方位測定部24、並びに真方位計算部26を備えている。
【0035】
方位センサ22は、磁針情報やジャイロを用いて北極方向を検出するセンサである。
【0036】
仮方位測定部24は、画面表示部30に表示される地図情報の基準方位に対する方位角を測定するもので、例えば画面表示部30で表示される地図の上側が北極に対してなす方位角を測定する。
【0037】
真方位計算部26は、仮方位測定部24で測定した方位角と表示方向保持部54に保持された表示方向とを用いて、使用者の視線と一致する真方位を計算する。
【0038】
画面表示部30は、位置情報表示部32、方位情報表示部34、並びに地図情報表示部36を備えている。位置情報表示部32は、携帯ナビゲーション装置1の現在位置や目標位置を画面表示部30に表示される地図上で表示する。
【0039】
方位情報表示部34は、真方位計算部26で計算された真方位を画面表示部30に表示すると共に、地図情報の表示方向を修正する。
【0040】
地図情報表示部36は、地図情報保持部40から読み出した地図情報を画面表示方向部50の定める表示方向で表示すると共に、真方位計算部26で計算された真方位による表示を行なう。
【0041】
画面表示部30は、液晶やプラズマディスプレイのように軽量のものがよく、また携帯電話やインターネット端末としての表示機能を備えていても良い。
【0042】
地図情報保持部40は、地図情報表示部36に表示する地図情報を記憶しているメモリで、必要とする地域の地図情報について必要な縮尺で記憶している。この地図情報はCD−ROMのように携帯ナビゲーション装置10の内部に所持していても良く、また携帯ナビゲーション装置1が携帯電話機能を有している場合には基地局を介して接続される地図サーバーからダウンロードするものであっても良い。
【0043】
画面表示方向部50は、表示方向設定部52と表示方向保持部54を有している。表示方向設定部52は、地図情報表示部36における当初地図の表示方向をユーザーが設定する。ユーザー設定がない場合は、デファクトで例えば横表示とする。表示方向保持部54は、画面表示部30に表示される地図情報の表示方向を保持するもので、例えば横表示と縦表示の別を認識する。
【0044】
このように構成された装置の動作を次に説明する。
【0045】
図2は本実施の形態におけるナビゲーション装置の説明図で、(A)は横画面、(B)は縦画面を示している。
【0046】
画面表示部30の表示方向が横画面表示あれば、ユーザーの視線と仮方位測定部24で測定した方位角とが一致しているので、真方位計算部26は画面表示部30の地図情報の表示方向をそのまま状態に維持する。
【0047】
これに対して、画面表示部30の表示方向が縦画面表示あれば、ユーザーの視線と仮方位測定部24で測定した方位角とが不一致であるので、真方位計算部26はユーザーの視線と一致する方位を計算し、地図情報表示部36で画面表示部30の地図情報の表示方向を修正する。
【0048】
図3は画面に表示される地図情報の説明図で、(A)はユーザーの当初の視線方向、(B)は、ユーザーの視線方向が変更された状態、(C)はユーザーの視線方向変更に合せて地図情報の表示方向を修正した状態を表わしている。
【0049】
まず、真方位計算部26は、画面横表示時のユーザーの視線方向を「仮の方位測定方向」とする。仮の方位測定方向はどの方向でもか構わないが、修正はなるべく行なわないほうが良いので、最も良く使用される視線方向を「仮の方位測定方向」として用いるのが良い。
【0050】
次に、真方位計算部26が画面表示部30の表示方向が変更されたと認識すると、真方位計算部26は「仮の方位測定方向」で「仮の方位測定結果」を測定する。図2(B)の例では、仮の方位測定結果は北東である。
【0051】
次に、真方位計算部26は、表示方向保持部24から現在の画面表示方向を取得する。図2(B)の例では、縦画面表示である。
【0052】
最後に、真方位計算部26は、現在の画面表示方向から「仮の方位測定結果」を修正し、方位情報表示部34に対して「真の方位測定結果」を報知する。図2(B)の例では、真の方位測定結果は北西となっている。
【0053】
このように構成された装置においては、表示方向保持部54は画面表示部30に表示される地図情報の表示方向を保持している。仮方位測定部24は、画面表示部30に表示される地図情報の基準方位に対する方位角を測定することで、画面表示部30の法線方向が向く方位角を測定している。真方位計算部26は、使用者の視線と一致する真方位を計算している。方位情報表示部34は、真方位計算部26で計算された真方位を用いて地図情報の表示方向を修正して、使用者の感覚の合致した地図情報の表示を画面表示部30で行なう。
【0054】
尚、上記実施例においては画面表示部30の表示方向が横表示と縦表示の2方向の場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画面表示部30の表示方向は任意の傾きで表示する場合に対応して、真方位計算部26で修正するようにしても良い。
【0055】
また、仮方位測定部24は画面に表示される地図の上側を測定しているが、画面のなす法線はユーザーの視線と一致する蓋然性が高いから、画面のなす法線の向く方位角を測定して画面表示部30に表示する地図の表示方向に反映させる構成としても良い。
【符号の説明】
【0056】
1 携帯ナビゲーション装置
10 位置情報検出部
20 方位情報検出部
24 仮方位測定部
26 真方位計算部
30 画面表示部
34 方位情報表示部
40 地図情報保持部
50 画面表示方向部
54 表示方向保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に、地図を表示させる携帯型地図表示装置であって、
前記表示部の所定方向を縦にした第1画面表示と、前記所定方向を横にした第2画面表示とを設定する設定部と、
自装置の基準方向の向く方位角を取得する方位取得部と、
前記設定部における設定に基づいて、前記方位角に一致する方向が前記表示部の表示上の上方向となるように前記地図を表示する制御部と、
を備えることを特徴とする携帯型地図表示装置。
【請求項2】
前記表示部は長方形形状であり、
前記設定部は、前記表示部の長手方向を縦にした縦画面表示を前記第1画面表示、前記長手方向を横にした横画面表示を前記第2画面表示として設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項3】
位置情報を検出する位置情報検出部を備え、
前記制御部は、現在の位置情報に基づいた地図を前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項4】
前記地図は、前記現在の位置情報に基づいて、通信により外部サーバからダウンロードされる
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項5】
前記方位取得部は、前記表示部の画面の法線を基準方向として前記方位角を取得する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記地図は三次元表示である
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項7】
前記方位情報は、使用者が目標位置として指定した情報、或いは使用者が移動開始位置として指定した情報から定められる
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項8】
前記方位情報は、使用者の移動方向、若しくは使用者が移動経路として指定した情報から定められる
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の携帯型地図表示装置。
【請求項9】
表示部を有し、当該表示部に地図を表示させる携帯型地図表示装置の表示制御方法であって、
前記表示部の所定方向を縦にした第1画面表示と、前記所定方向を横にした第2画面表示とのいずれかを設定する設定工程と、
自装置の基準方向の向く方位角を取得する方位取得工程と、
前記設定工程における設定に基づいて、前記方位角に一致する方向が前記表示部の表示上の上方向となるように前記地図を表示する制御工程と、
を有することを特徴とする携帯型地図表示装置の表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−68637(P2013−68637A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−601(P2013−601)
【出願日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【分割の表示】特願2010−89493(P2010−89493)の分割
【原出願日】平成11年9月30日(1999.9.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】