説明

携帯型情報処理端末

【課題】端末本体からキーボードを取り外して利用でき、かつセキュリティ性にも優れた携帯型情報処理端末を提供する。
【解決手段】携帯型情報処理端末1は、データ入力可能なキーパッド12を備えてなるキーボード10が端末本体20に着脱可能とされてなるものである。端末本体20は、キーボード10に電力を供給する電源回路21を備えており、他方のキーボード10は、当該キーボード10が端末本体20に装着されたときに電源回路21からの電力供給を受けて蓄電する蓄電手段33と、キーパッド12から入力されたデータを記憶するRAM13とを備えている。RAM13は、端末本体20へのデータの出力が可能とされ、かつ蓄電手段33からの電力により記憶が維持される構成となっている。この構成においてキーボード10が端末本体20から取り外されると、蓄電手段33の蓄電量が減少することでRAM13内のデータが揮発して消去されることとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型情報処理端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、データ入力可能な操作手段を備えた携帯型情報処理端末が提供されている。例えば、特許文献1では、外食産業などで注文処理等を行う携帯情報端末が開示されており、キーボードを端末本体に着脱できるように構成し、用途に応じてキーボードを取り替え可能とした技術が提供されている。
【特許文献1】特開2005−301674公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、キーボードが端末本体に着脱可能とされた携帯型情報処理端末の場合、取り外されたキーボード単体で独立して使用できるようにすると、利用者にとって有用となる。しかしながら、このようにキーボードを取り外して単独使用し得る構成の場合、当該単独使用時にキーボードにて入力されたデータのセキュリティを考慮する必要がある。例えば、クレジットカードや電子マネーシステムなどの決済処理等に用いられる携帯型情報処理端末の場合、キーボードにて入力された暗証番号等の個人情報を端末本体に所定の方法で伝達するように構成し、当該個人情報に基づいて端末本体で情報処理する構成とすることができるが、このような構成の場合、個人情報データがキーボードに残存し続ける懸念があり、セキュリティ面で更なる向上の余地がある。
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、端末本体からキーボードを取り外して利用でき、かつセキュリティ性にも優れた携帯型情報処理端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、データ入力可能な操作手段を備えてなるキーボードが端末本体に着脱可能とされた携帯型情報処理端末であって、前記端末本体が、前記キーボードに電力を供給する電力供給手段を備え、前記キーボードは、当該キーボードが前記端末本体に装着されたときに前記電力供給手段からの電力供給を受けて蓄電する蓄電手段と、前記操作手段から入力されたデータを記憶すると共に、前記端末本体への前記データの出力が可能とされ、かつ前記蓄電手段からの電力により記憶が維持される揮発性の記憶手段と、を備え、前記キーボードが前記端末本体から取り外された場合に前記蓄電手段の蓄電量が減少することで前記記憶手段内の前記データが揮発して消去されることを特徴とするものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の携帯型情報処理端末において、前記キーボードと前記端末本体との接続を検出する接続検出手段と、前記接続検出手段により前記キーボードと前記端末本体との接続が検出された場合に前記記憶手段に記憶される前記データを前記端末本体に出力する出力手段と、前記記憶手段から前記端末本体への前記データの出力が完了した場合に、前記記憶手段に記憶される前記データを消去する消去手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載の携帯型情報処理端末において、前記消去手段が、前記記憶手段から前記端末本体への前記データの出力が完了した場合に前記蓄電手段を放電させる放電手段からなることを特徴とするものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載の携帯型情報処理端末において、前記放電手段による前記蓄電手段の放電が、前記記憶手段の前記データが揮発して消去される時間以上経過した後に、前記蓄電手段への電力供給を開始する充電手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末において、前記キーボードが、前記操作手段によって入力された前記データを暗号化する暗号化手段を備え、前記暗号化手段によって暗号化された前記データが前記記憶手段に記憶されることを特徴とするものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末において、前記キーボードに、表示手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末において、前記蓄電手段の放電回数を記憶する不揮発性記憶手段と、前記蓄電手段の前記放電回数が所定回数に達した場合に報知を行う報知手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末において、前記蓄電手段の蓄電状態を監視する監視手段と、前記蓄電状態を通知する通知手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項9の発明は、請求項8に記載の携帯型情報処理端末において、前記蓄電手段の前記蓄電状態について、前記キーボードを取り外して使用するための取り外し使用可能状態が定められており、前記監視手段は、前記蓄電手段の前記蓄電状態が前記取り外し使用可能状態に至ったかを検出し、前記通知手段は、前記キーボードが取り外して使用可能な状態となった旨を通知することを特徴とするものである。
【0014】
請求項10の発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末において、前記キーボードが、前記操作手段によって入力された際にその入力の受付を報知する発音手段を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項1の発明では、端末本体の電力供給手段からの電力供給を受けて蓄電する蓄電手段と、蓄電手段からの電力により記憶が維持される揮発性の記憶手段とが設けられており、端末本体からキーボードを取り外して利用できるようになっているため、ユーザにとって利便性が高い構成となる。また、キーボードが端末本体から取り外された場合に蓄電手段の蓄電量が減少することで記憶手段内のデータが揮発して確実に消去される構成となっている。従って、キーボードが取り外され続けたとしても、所定時間後に確実にデータを消去でき、外部からの記憶手段のデータ取得防止に貢献し、セキュリティ性に優れた携帯型情報処理端末となる。
【0016】
請求項2の発明では、記憶手段から端末本体へのデータ出力が完了した場合に、記憶手段に記憶されるデータを積極的に消去できることとなる。従って、データ出力完了後にデータがキーボードに残存しなくなり、セキュリティ性が一層強化される。
【0017】
請求項3の発明では、蓄電手段を放電させる放電手段によって消去手段が構成されており、複雑な構成を用いることなく確実にデータを消去できることとなる。
【0018】
請求項4の発明では、放電手段による蓄電手段の放電が、記憶手段のデータが揮発して消去される時間以上経過した後に、蓄電手段への電力供給を開始する充電手段が設けられているため、確実性高くデータを消去しつつ、次回のキーボード使用の準備を効率的に行うことができる。
【0019】
請求項5の発明では、暗号化手段によって暗号化されたデータが記憶手段に記憶されるため、記憶手段内のデータが揮発して消去される前であってもセキュリティ性が効果的に担保される。
【0020】
請求項6の発明では、キーボードに表示手段が設けられているため、ユーザに対する情報伝達を好適に行うことができる。
【0021】
請求項7の発明では、蓄電手段の放電回数を記憶する不揮発性記憶手段と、蓄電手段の放電回数が所定回数に達した場合に報知を行う報知手段とが設けられているため、蓄電回数が一定の基準に達したことをユーザに知らせることができる。従って、ユーザは放電回数の状態を把握して適切な対応をとることができる。
【0022】
請求項8の発明では、蓄電手段の蓄電状態を監視する監視手段と、その蓄電状態を通知する通知手段とが設けられているため、ユーザが蓄電状態を把握しながらキーボードを使用できることとなる。
【0023】
請求項9の発明では、蓄電手段の蓄電状態について、キーボードを取り外して使用するための取り外し使用可能状態が定められており、キーボードが取り外して使用可能な状態となった旨を通知するようにしている。従って、取り外し使用不能な状態でユーザが使用してしまうといった問題を解決し、ユーザにとって極めて使い勝手の良い構成となる。
【0024】
請求項10の発明では、操作手段によって入力された際にその入力の受付を報知する発音手段が設けられているため、入力受け付けがなされたか否かをユーザが的確に把握できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
[第1実施形態]
以下、本発明の携帯型情報処理端末を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る携帯型情報処理端末1を概略的に例示するブロック図である。また、図2は、キーボード10の具体的ブロック図である。
【0026】
図1に示す第1実施形態の携帯型情報処理端末1は、キーボード10が端末本体20に着脱可能とされたものであり、磁気カード、非接触ICカード、接触ICカード等の各種カードを読み取る公知のカードリーダ(図示略)を備え、例えば決済処理を行うために使用されるものである
【0027】
キーボード10は、データ入力可能なキーパッド12を備えてなるものであり、端末本体20に対し着脱可能とされ、端末本体20から取り外して単独使用できるように構成されている。このように、キーボード10が単独使用可能とされることで、重要なデータを保持している端末本体20を入力者に渡さなくてもデータ入力できることとなる。
【0028】
キーパッド12は、操作手段の一例に相当するものであり、本実施形態では、テンキー等を含んだ複数キーによって構成されている。キーボード10では、このキーパッド12によってPIN(Personal Identification Number)等の個人情報を入力できる構成となっている。
【0029】
電源部11は、図2に示すように、放電回路31、充電回路32、蓄電手段33,切替回路34、を備えている。なお、図中太字ラインは電力供給ラインを示すものである。
蓄電手段33は、キーボード10が端末本体20に装着されたときに端末本体20からの電力供給(具体的には電源回路21からの電力供給)を受けて蓄電されるものであり、例えば、キャパシタなどによって構成されている。この蓄電手段33は、キーボード10が端末本体20から外れたときに、当該キーボード10の駆動電源となるように構成されている。
【0030】
放電回路31は、蓄電手段33を放電させる回路であり、後述する制御部14からの放電制御信号によって駆動する構成をなしている。この放電回路31は、図3に示すように、蓄電手段33を電源として電流を流す定電流回路からなり、一端側が蓄電手段33側に接続され、他端側が接地側に接続され、放電制御信号によってオンオフする構成となっている。蓄電手段33とアースの間の通電ラインには、放電制御信号に応じてオンオフするスイッチが介在しており、放電制御信号がオンを指示するものであれば、蓄電手段33から電流が流れ、放電制御信号がオフを指示するものであれば、通電が遮断されるようになっている。
【0031】
充電回路32はキーボード10が端末本体20に接続されたときに、端末本体20からの電力供給に基づいて蓄電手段33を充電する構成をなしている。この充電回路32は、端末本体20の電源回路21を電源として電流を流す定電流回路を有してなり、一端側が端子T1に接続され、他端側が蓄電手段33に接続される構成となっている。なお、端子T1と蓄電手段33の間の通電ラインには充電制御信号に応じてオンオフするスイッチが介在しており、充電制御信号がオンを指示する場合に通電され、充電制御信号がオフを指示する場合に通電が遮断される構成となっている。
【0032】
切替回路34は、端末本体20からの電力を駆動電力とするか、蓄電手段33の電力を駆動電力とするかを切り替るものである。具体的には、制御部14からの制御信号に応じ、電力供給ライン36に接続する電源を、蓄電手段33とするか、端子T1に接続される電源回路21とするかを切り替える構成となっている。なお、切替回路34からキーボード10における各部への電力分配経路は省略して示している。
【0033】
RAM13は、揮発性の記憶手段の一例に相当するものであり、キーボード10を取り外して使用する際には、蓄電手段33から電力供給を受け、他の電力供給を受けずに作動する構成となっている。このRAM13は、キーパッド12から入力されたデータを記憶すると共に、制御部14によって端末本体20へのデータの出力が可能とされており、取り外し使用時には蓄電手段33からの電力のみにより記憶が維持される構成となっている。
【0034】
制御部14は、制御手段の一例に相当するものであり、例えばCPUなどによって構成されている。この制御部14は、キーパッド12、検出部17(後述)からの入力を受け付ける構成をなすと共に、電源部11における放電回路31、充電回路32の制御、RAM13への書き込み及びRAM13の読み取り、表示部15の制御、ブザー18の制御等を行うものである。また、インターフェース16を介して端末本体20への情報出力、あるいは端末本体20からの情報入力を行う構成となっている。
【0035】
検出部17は、接続検出手段の一例に相当するものであり、端末本体20とキーボード10の接続状態を検出する構成をなしている。図4はその一例を示しており、キーボード10が端末本体20と接続された場合にHレベル信号を出力し、接続されていない場合にLレベル信号を出力する電気的検出手段によって検出部17が構成されている。具体的には図4(a)のように、キーボード10に凸状端子41が設けられ、端末本体20に凹状端子42が設けられており、キーボード10を端末本体20に装着する装着時に凸状端子41と凹状端子42とが嵌合するようになっている。凸状端子41と凹状端子42とが嵌合すると、図4(b)の回路例に示すように、端末本体20側の電源からキーボード10側のアースに電流が流れ、検出ライン43がHレベルとなる。一方、非嵌合時には通電されないため検出ライン43はLレベルとなる。検出ライン43は制御部14に接続されており、制御部14は検出ライン43のレベルに基づいて当該キーボード10が端末本体20に装着されているか否かを判断する。
【0036】
表示部15は、表示手段の一例に相当するものであり、例えば液晶表示器などによって構成されており、制御部14からの表示制御信号に応じて表示がなされるようになっている。
【0037】
また、ブザー18は、発音手段の一例に相当するものであり、制御部14からの発音制御信号に応じて音を発したり、発音を停止するようになっている。
【0038】
端子T1は、キーボード10が端末本体20に装着されるときに、端末本体20に設けられた端子T3と電気的に接続されるものであり、電源回路21からの電力が端子T3,T1を介して電源部11に供給される構成となっている。また、端子T2は端末本体20の端子T4と接続されるものであり、キーボード10の各種情報(例えばRAM13に記憶されたデータ)が端子T2,T4を介して端末本体20側に出力され、端末本体20からの各種情報が端子T2,T4を介してキーボード10に入力されるようになっている。
【0039】
一方、端末本体20には、電源回路21、処理回路22などが設けられている。
電源回路21は、キーボード10に電力を供給するものであり、図示しないバッテリや商用電源等に接続される公知の電源回路等によって構成されている。また、処理回路22は、例えばCPU等によって構成されるものであり、インターフェース23を介してキーボード10との情報の入出力を行い、かつ各種情報処理を行うものである。
【0040】
このように構成される携帯型情報処理端末1では、キーボード10が端末本体20から取り外された場合に、蓄電手段33を電源としてキーボード10が駆動されることとなる。一方、キーボード10が取り外され続けると、蓄電手段33の蓄電量が減少することでRAM13の揮発作用により、当該RAM13内のデータが消去されることとなる。
【0041】
次に、キーボード10における情報出力処理及び端末本体20における情報入力処理について説明する。図5は、キーボード10における情報出力処理を例示するフローチャートであり、図6は、端末本体20における情報入力処理を例示するフローチャートである。以下、これらフローチャートに従って具体的に説明する。なお、図5のフローチャートの処理は、キーボード10のROM等の記憶部(図示略)に記憶され、制御部14によって実行される。また、図6のフローチャートの処理は、端末本体20のROM等の記憶部(図示略)に記憶され、処理回路22によって実行される。
【0042】
図5のS10に示すように、キーボード10における情報出力に際しては、まず当該キーボード10に端末本体20が接続されているか否かを検出する。接続が検出されるまではS10でNo(以下NoをNとも称する)に進むこととなり待機状態となる。端末本体20の接続が検出されるとS10にてYes(以下、YesをYともいう)に進む。なお、接続の検出は、上述の検出部17及び制御部14によって行い、検出部17からHレベル信号が出力された場合に、S10にてYに進むこととなる。
【0043】
その後、S20にてRAM13に入力データが記憶されているか否かを判断する。キーパッド12からPIN情報等の個人情報が入力され、この個人情報がRAM13に記憶されている場合、S20にてYに進み、その入力データ(個人情報)を端末本体20側に転送する(S30)。なお、制御部14は、「出力手段」の一例に相当するものであり、検出部17によりキーボード10と端末本体20との接続が検出された場合にRAM13に記憶されるデータを端末本体20に出力する機能を果たすこととなる。
【0044】
一方、S20にて入力データ(個人情報)が記憶されていないと判断される場合、Nに進み、S40にて特定情報を端末本体20に出力する。なお、この特定情報は、入力データ(個人情報)と識別できるデータであればよく、その一例としては、個人情報に使われない文字等によって構成できる。例えば、個人情報が数字の組み合わせによって構成されるものと決められている場合、数字以外の文字の組み合わせ(例えば4つのアスタリスクの組み合わせ)を出力するようにすることができる。
【0045】
ここで、図6を参照し、端末本体20の処理について説明する。端末本体20の情報入力処理では、まずS200にてキーボード10からのデータ送信があるか否かを判断する。データ送信があるまではS200にてNに進み、待機状態となる。一方、図5のS30又はS40の処理により、キーボード10から端末本体20に入力データ(個人情報)又は特定情報が送信された場合、S200にてYに進み、S210にてそのデータの受信処理を行う。キーボード10からのデータ送信が完了するまではS220にてNに進み、受信処理を続ける。一方、キーボード10からのデータ送信が完了した場合にはS220にてYに進む。
【0046】
図5に戻り、キーボード10側では、S30における入力データ転送又はS40における特定情報出力が完了すると、S50に進んで駆動電源を本体電源(電源回路21)に切り替える。具体的には、制御部14から切替回路34に対して本体電源(電源回路21)に切り替える切替制御信号を出力することとなる。
【0047】
次いで、S60にて放電処理を行う。具体的には、制御部14から放電回路31に対しオン信号(定電流回路を作動させる信号)が出力され、蓄電手段33を電源とする形態で放電回路31内で通電がなされる。なお、放電開始から一定時間経過するまでは、S70でNの判断がなされるため、放電処理が続くこととなる。この「一定時間」は、蓄電手段33の蓄電量が減少し、RAM13内のデータを揮発するのに十分な時間としてあらかじめ定められており、この「一定時間」の間は、制御部14から放電回路31に対してオン信号が出力され続ける。このような処理により、RAM13から端末本体20へのデータの出力が完了した場合に、RAM13に記憶されるデータが消去されることとなる。なお、制御部14及び放電回路31が「消去手段」「放電手段」の一例に相当している。
【0048】
キーボード10側では、S60の放電処理の開始から「一定時間」経過した後(S70でY)、充電処理を開始する(S80)。つまり、放電手段による蓄電手段33の放電が、RAM13を揮発させる時間以上経過した後に、蓄電手段33への電力供給が開始されるようになっており、制御部14及び充電回路32が「充電手段」の一例に相当している。なお、S80の充電処理は、蓄電手段33が満充電となるまで続けられ、蓄電手段33が満充電となったときはS90にてYに進み、当該処理を終了する。
【0049】
このように構成されるキーボード10は、取り外し使用時に蓄電手段33を電源として作動するようになっている。従って、取り外し時には、端末本体20から離れた位置であってもキーパッド12を用いて情報入力することができる。また、本実施形態に係るキーパッド10は、キーパッド12による入力の際に、その入力の受付がブザー18によって報知されることとなる。このブザー18は、発音手段の一例に相当する。
【0050】
キーパッド10によって入力された入力データは、RAM13に記憶されることとなる。本実施形態では、キーパッド12によって入力されたデータを暗号化する暗号化手段が設けられており、この暗号化手段によって暗号化されたデータがRAM13に記憶されるようになっている。なお、本実施形態では、図示しないROM等に記憶される暗号化プログラム及び制御部14によって当該暗号化手段が実現されているが、入力データを、暗号化できる構成であればこれに限定されない。また、入力データを暗号化するプログラムは、例えばDES(Data Encryption Standard)暗号方式、RSA暗号方式などに従ってデータを暗号化する公知のプログラムを用いることができる。
【0051】
さらに、以下の機能を付加してもよい。例えば、蓄電手段33の放電回数を記憶するEEPROMなどの不揮発性記憶手段を設け、この不揮発性記憶手段に蓄電手段33の放電回数を記憶し、蓄電手段33の放電回数が所定回数に達した場合に報知手段によって報知を行う構成とすることができる。このような放電回数のカウント及び報知は、例えば、図5のS70とS80の処理に間にカウント処理、報知判定処理、報知処理を設けることで実現できる。具体的には、放電処理が完了するごとに放電回数をカウントして不揮発性記憶手段に記憶し(カウント処理)、その後放電回数が所定回数に達したか否かを判定する(報知判定処理)。そして、所定回数に達していなければS80の充電処理を行い、所定回数に達していれば報知処理を実行した後にS80の充電処理を行うようにすればよい。また、報知処理は、表示部15によって所定の報知情報を報知するように実現してもよく、ブザー18によって所定の発音をするように実現してもよい。この場合、表示部15やブザー18が報知手段の一例に相当する。
【0052】
また、蓄電手段33の蓄電状態を監視する監視手段を設けると共に、蓄電手段33の蓄電状態について、キーボード10を取り外して使用するための取り外し使用可能状態を定めておくようにしてもよい。そして、蓄電手段33の蓄電状態が取り外し使用可能状態に至ったかを監視手段によって検出し、キーボード10が取り外して使用可能な状態となった旨を通知手段によって通知するようにしてもよい。
【0053】
例えば、蓄電手段33の電圧レベルを検出する電圧検出手段(蓄電手段33の端子電圧を検出する電圧センサ等)を設け、蓄電手段33の電圧レベルが取り外し使用可能なレベルに至ったかを検出し、検出された電圧レベルが取り外し可能なレベルとなった場合に表示部15やブザー18などで通知を行うようにすることができる。この場合、電圧検出手段が監視手段の一例に相当する。また、制御部14と、表示部15又はブザー18とが蓄電状態を通知する通知手段の一例に相当する。
【0054】
例えば、蓄電手段33の充電時間を検出する時間検出手段(例えば、S80の処理時間を検出するタイマ等)を設け、蓄電手段33を充電する充電時間が取り外し使用可能な時間に至ったかを検出し、充電時間が取り外し可能な時間に達した場合に表示部15やブザー18などで通知を行うようにすることができる。この場合、時間検出手段が監視手段の一例に相当する。また、制御部14と表示部15又はブザー18とが通知手段の一例に相当する。
【0055】
本実施形態の構成によれば、端末本体20の電力供給手段からの電力供給を受けて蓄電する蓄電手段33と、蓄電手段33からの電力により記憶が維持される揮発性のRAM13とが設けられており、端末本体20からキーボード10を取り外して利用できるようになっているため、ユーザにとって利便性が高い構成となる。また、キーボード10が端末本体20から取り外された場合に蓄電手段33の蓄電量が減少することでRAM13内のデータが揮発して確実に消去される構成となっている。従って、キーボード10が取り外され続けたとしても、所定時間後に確実にデータを消去でき、外部からのRAM13のデータ取得防止に貢献し、セキュリティ性に優れた携帯型情報処理端末となる。
【0056】
また、RAM13から端末本体20へのデータ出力が完了した場合に、RAM13に記憶されるデータを積極的に消去できることとなる。従って、データ出力完了後にデータがキーボード10に残存しなくなり、セキュリティ性が一層強化される。
【0057】
また、蓄電手段33を放電させる放電手段によって消去手段が構成されており、複雑な構成を用いることなく確実にデータを消去できることとなる。
【0058】
さらに、放電手段による蓄電手段33の放電が、RAM13のデータが揮発して消去される時間以上経過した後に、蓄電手段33への電力供給を開始する充電手段が設けられているため、確実にデータを消去しつつ、次回のキーボード10使用の準備を効率的に行うことができる。
【0059】
また、暗号化手段によって暗号化されたデータがRAM13に記憶されるため、RAM13内のデータが揮発して消去される前であってもセキュリティ性が効果的に担保される。
【0060】
また、キーボード10に表示部15が設けられているため、ユーザに対する情報伝達を好適に行うことができる。
【0061】
また、蓄電手段33の放電回数を記憶する不揮発性記憶手段と、蓄電手段33の放電回数が所定回数に達した場合に報知を行う報知手段とが設けられているため、蓄電回数が一定の基準に達したことをユーザに知らせることができる。従って、ユーザは放電回数の状態を把握して適切な対応をとることができる。
【0062】
また、蓄電手段33の蓄電状態を監視する監視手段と、その蓄電状態を通知する通知手段とが設けられているため、ユーザが蓄電状態を把握しながらキーボード10を使用できることとなる。
【0063】
また、蓄電手段33の蓄電状態について、キーボード10を取り外して使用するための取り外し使用可能状態が定められており、キーボード10が取り外して使用可能な状態となった旨を通知するようにしている。従って、取り外し使用不能な状態でユーザが使用してしまうといった問題が解決され、ユーザにとって極めて使い勝手の良い構成となる。
【0064】
また、操作手段によって入力された際にその入力の受付を報知する発音手段が設けられているため、入力受け付けがなされたか否かをユーザが的確に把握できるようになる。
【0065】
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。図7は、第2実施形態の携帯型情報処理端末に用いるキーボード110の電気的構成を示すブロック図である。図8は、第2実施形態における端末本体の情報入力処理を例示するフローチャートである。
本実施形態では、第1実施形態のキーボード10に代えて、充電回路32に供給される電力と切替回路に供給される電力とが別系統となるようにキーボード110の電源部111を構成した点、端末本体20の情報入力処理を図6とは異なる処理とした点、が第1実施形態と異なり、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。よって同様の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。
【0066】
本実施形態では、キーボード110と端末本体20(図1と同様の構成)との接続時において、切替回路34に接続される端子T1に、第1実施形態と同様の電源回路21(図1参照)が接続されるようになっており、充電回路32に接続される端子T5には、電源回路21又は別の電源回路が接続されるようになっている。端子T5のラインは、処理回路22によって電力供給のオンオフが可能とされている。
【0067】
本実施形態では、キーボード110における情報出力処理は図5と同様の処理がなされる。一方、端末本体20における情報入力処理は、図8のような流れとなっている。図8のS300〜S320は、図6のS200〜S220と同一の処理であり、当該処理では、S320にてデータ受付完了の判断がなされると(S320でY)、S330にて一定時間(蓄電手段33の蓄電量が減少し、RAM13のデータが揮発するのに十分な時間)カウントする処理がなされる。端末本体20は、このカウント処理の間、端子T5からの電力供給を遮断する制御を行う。一方のキーボード110では、その一定時間の間、S60の放電処理がなされる(図5参照)。
【0068】
S330の一定時間が経過すると、端子T5系統の電力供給の遮断を解除し、端子T5を介して充電電力を供給するように制御がなされる(S340)。キーボード110側では、満充電となるまでS80の充電処理がなされる。そして、蓄電手段33が満充電となった場合には、キーボード110において充電処理が終了し(図5参照)、一方の端末本体20でも充電電力供給処理が終了する(図8)。
【0069】
[第3実施形態]
次に第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態の携帯型情報処理端末に用いるキーボード210の電気的構成を例示するブロック図である。
本実施形態ではキーボード210の電源部211において蓄電手段33以外の別の電源(第二電源233)が設けられている点、及び切替回路234の構成が第1実施形態と異なり、他の構成は第1実施形態と同様である。よって同様の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略するものとする。
【0070】
本実施形態の構成では、RAM13が蓄電手段33のみから電力供給を受け、第二電源233から電力供給を受けないようになっており、蓄電手段33の充電量が低下すれば、第二電源233の状態にかかわらずRAM13のデータが揮発することとなる。また、RAM13に電力供給する蓄電手段33とは別に第二電源233が設けられているため、蓄電手段33の充電量低下時に、端末本体20からの電力供給を受けなくても各種制御(放電制御や蓄電手段33の蓄電状態の監視制御等)を行うことができる。
【0071】
本実施形態に用いるキーボード210でも図5と同様の流れで情報出力処理を行うことができ、端末本体20(図1と同様の構成)も図6のような流れで情報入力処理を行う。なお、本実施形態に用いるキーボード210では、蓄電手段33以外に第二電源233が設けられているため、図5に示すS50の電源切替処理をS70の処理の後に行うようにしてもよい。つまり、S10からS70までの処理を第二電源233からの電力供給に基づいて行うようにしてもよい。
【0072】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0073】
上記実施形態では、蓄電手段33としてキャパシタを例示したが、充放電可能な電源であればこれ以外であってもよい。例えば、公知の各種二次電池などを用いてもよい。
【0074】
上記実施形態では、端末本体からキーボードを取り外して使用すると、時間経過に伴い蓄電手段33の蓄電電力が消費され、RAM13のデータが揮発するようになっているが、端末本体からキーボードが取り外されてから一定時間後に蓄電手段33を強制的に放電するようにしてもよい。
【0075】
上記実施形態では、キーボードにデータが記憶されていないときに特定情報を出力する構成を例示したが(図5参照)、このような特定情報を出力しない構成であってもよい。
この構成は、キーボード側については、例えば、図5のS40の処理を省略することにより実現できる。端末本体側については、第1実施形態又は第3実施形態の構成であれば図6の処理を行えばよい。また、第2実施形態の構成の場合、キーボードが端末本体に接続された後、データ送信がなければ図8のS330〜S350の処理を行うようにすればよい。
【0076】
端末本体とキーボードのデータ通信と電源供給を行う接続部として、端子T1〜T4を用いた有線接続(コネクタ等による接続)を例示したが、電磁誘導などの無線接続でも実現可能である。
【0077】
上記実施形態では、例えば図4に示すように、接続検出手段としての検出部17をキーボード側に設けた構成を例示したが、接続検出手段を端末本体側に設けてもよい。例えば図4(a)の構成において、図4(b)の回路構成に代えて図10の回路構成を用いることができる。この例では、図10上図のように、凸状端子41と凹状端子42が接続されていないときには検出ライン44がLレベルとなり、図10下図のように端子41と42が接続されているときに検出ラインがHレベルとなる。この検出ライン44のレベルをCPUなどからなる処理回路22(図1)で判定すれば、キーボード10と端末本体20の接続を検出できることとなる。なお、この場合、検出結果は端末本体20側で利用するようにしてもよく、検出結果を、端末本体20からキーボード10側に出力し、キーボード10側で利用するようにしてもよい(例えば図5のS10の処理に利用)。
【0078】
また、図4の構成に代えて、図11のような物理的な検出構造を設けるようにしてもよい。図11では端末本体20に機械式リレーなどからなるスイッチ51が設けられており、キーボード10が正規の位置に装着されると、図11下図のようにスイッチ51が押圧され、当該スイッチ51から処理回路22(図1)に検出信号が出力されるようになっている。この場合も、検出結果を端末本体20側で利用するようにしてもよく、検出結果をキーボード10側に出力し、キーボード10側で利用するようにしてもよい。
また、図11の構成とは逆に、スイッチ51をキーボード10側に設け、キーボード10が正規位置に装着されたときにこのスイッチ51が押圧され、スイッチ51から制御部14に検出信号が出力されるようにしてもよい。
【0079】
また、物理的検出構造としては、図12のような構成であってもよい。図12では、キーボード10に突起部53が設けられ、端末本体20に接続検出手段としてのフォトインタラプタ55が設けられている。図12上図のように、キーボード10の非装着時にはフォトインタラプタ55において発光部からの発光が受光部で検出され、図12下図のようにキーボード10が正規位置に装着されたときには突起部53によってフォトインタラプタ55の発光部と受光部の間が遮断され、検出信号(即ち発光非検出信号)が処理回路22に出力されるようになっている。この場合も、検出結果を端末本体20側で利用するようにしてもよく、検出結果を端末本体20からキーボード10側に出力し、キーボード10側で利用するようにしてもよい。
また、図12の構成とは逆に、フォトインタラプタ55をキーボード10側に設けると共に、突起部53を端末本体20に設け、キーボード10が正規位置に装着されたときにこのキーボード10側のフォトインタラプタ55において発光部と受光部の間が遮断され、検出信号が制御部14に出力されるようになっていてもよい。
【0080】
また、図4の構成に代えて、図13のような光学的検出構造を用いてもよい。図13の構成では、照度センサ57が端末本体20に設けられており、図13上図のようにキーボード10の非装着時には照度センサ57にて検出される照度が所定閾値を超え、図13下図のようにキーボード10が正規位置に装着されたときには照度センサ57にて検出される照度が所定閾値以下となるようになっている。照度センサ57にて検出された照度は処理回路22(図1)に入力され、処理回路22にて所定閾値を超えるか否かが判断される。
また、図13の構成とは逆に、キーボード10側に照度センサ57を設け、照度センサ57にて検出された照度を制御部14にて取り込むようにしてもよい。この場合、検出照度に基づいてキーボード10側で、当該キーボード10の装着/非装着を判断できることとなる。
【0081】
また、図4の構成に代えて、図14のような磁気的検出構造を用いてもよい。図14の例では、キーボード10側に磁石58を設け、端末本体20側に磁気センサ59を設けている。図14上図のようにキーボード10の非装着時には磁気センサ59が非検出状態となり、図14下図のようなキーボード10の装着時には磁気センサ59から処理回路22に検出信号が出力されるようになっている。
また、図14の構成とは逆に、キーボード10側に磁気センサ59を設け、端末本体20側に磁石58を設けるようにしてもよい。この場合、キーボード10の装着時に磁気センサ59から検出信号が出力され、制御部14に入力されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は、第1実施形態に係る携帯型情報処理端末を概略的に例示するブロック図である。
【図2】図2は、図1の携帯型情報処理端末におけるキーボードの具体的ブロック図である。
【図3】図3は、放電回路及び充電回路を概略的に説明する説明図である。
【図4】図4は、検出部の一例について説明する説明図である。
【図5】図5は、キーボードにおける情報出力処理を例示するフローチャートである。
【図6】図6は、端末本体における情報入力処理を例示するフローチャートである。
【図7】図7は、第2実施形態の携帯型情報処理端末に用いるキーボードを例示するブロック図である。
【図8】図8は、第2実施形態における端末本体側の情報入力処理を例示するフローチャートである。
【図9】図9は、第3実施形態の携帯型情報処理端末に用いるキーボードを例示するブロック図である。
【図10】図10は、接続検出手段に関し、図4(b)の別例を示す回路図である。
【図11】図11は、接続検出手段に関し、図4の別例2を示す説明図である。
【図12】図12は、接続検出手段に関し、図4の別例3を示す説明図である。
【図13】図13は、接続検出手段に関し、図4の別例4を示す説明図である。
【図14】図14は、接続検出手段に関し、図4の別例5を示す説明図である。
【符号の説明】
【0083】
1…携帯型情報処理端末
10,110,210…キーボード
11,111,211…電源部
12…キーパッド(操作手段)
13…RAM(記憶手段)
14…制御部(出力手段、消去手段、放電手段、充電手段、暗号化手段)
15…表示部(表示手段)
17…検出部(接続検出手段)
18…ブザー(発音手段)
20…端末本体
21…電源回路(電力供給手段)
31…放電回路(消去手段、放電手段)
32…充電回路(充電手段)
33…蓄電手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ入力可能な操作手段を備えてなるキーボードが端末本体に着脱可能とされた携帯型情報処理端末であって、
前記端末本体は、
前記キーボードに電力を供給する電力供給手段を備え、
前記キーボードは、
当該キーボードが前記端末本体に装着されたときに前記電力供給手段からの電力供給を受けて蓄電する蓄電手段と、
前記操作手段から入力されたデータを記憶すると共に、前記端末本体への前記データの出力が可能とされ、かつ前記蓄電手段からの電力により記憶が維持される揮発性の記憶手段と、
を備え、
前記キーボードが前記端末本体から取り外された場合に前記蓄電手段の蓄電量が減少することで前記記憶手段内の前記データが揮発して消去されることを特徴とする携帯型情報処理端末。
【請求項2】
前記キーボードと前記端末本体との接続を検出する接続検出手段と、
前記接続検出手段により前記キーボードと前記端末本体との接続が検出された場合に前記記憶手段に記憶される前記データを前記端末本体に出力する出力手段と、
前記記憶手段から前記端末本体への前記データの出力が完了した場合に、前記記憶手段に記憶される前記データを消去する消去手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項3】
前記消去手段は、前記記憶手段から前記端末本体への前記データの出力が完了した場合に前記蓄電手段を放電させる放電手段からなることを特徴とする請求項2に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項4】
前記放電手段による前記蓄電手段の放電が、前記記憶手段の前記データが揮発して消去される時間以上経過した後に、前記蓄電手段への電力供給を開始する充電手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項5】
前記キーボードは、前記操作手段によって入力された前記データを暗号化する暗号化手段を備え、前記暗号化手段によって暗号化された前記データが前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項6】
前記キーボードは、表示手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項7】
前記蓄電手段の放電回数を記憶する不揮発性記憶手段と、
前記蓄電手段の前記放電回数が所定回数に達した場合に報知を行う報知手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項8】
前記蓄電手段の蓄電状態を監視する監視手段と、前記蓄電状態を通知する通知手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項9】
前記蓄電手段の前記蓄電状態について、前記キーボードを取り外して使用するための取り外し使用可能状態が定められており、
前記監視手段は、前記蓄電手段の前記蓄電状態が前記取り外し使用可能状態に至ったかを検出し、
前記通知手段は、前記キーボードが取り外して使用可能な状態となった旨を通知することを特徴とする請求項8に記載の携帯型情報処理端末。
【請求項10】
前記キーボードは、前記操作手段によって入力された際にその入力の受付を報知する発音手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の携帯型情報処理端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−242825(P2008−242825A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82509(P2007−82509)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】