携帯型無線キー
【課題】加工の工数を増やすことなく、電池ホルダの回路基板に対するガタつきを防止する。
【解決手段】電子キー1(携帯型無線キー)は、キー本体2内に回路基板60と電池ホルダ70とを備える。回路基板60は、その端部に切り欠き部62〜65(挿通口)を有する。電池ホルダ70は、ホルダ本体71から回路基板60の各切り欠き部62〜65に向けて突出形成される係合突起72〜75を有する。係合突起72は、ホルダ本体71の重心位置側の外周面72bが湾曲面状に形成される。切り欠き部62は、その内周面62aが係合突起72の外周面72bに比べて曲率の小さい湾曲面状に形成され、係合突起72の回路基板60に対する移動を規制する。切り欠き部63〜65は、内周面63a〜65aが平面状に形成されるとともに、係合突起73〜75の回路基板60に対する移動を許容する。
【解決手段】電子キー1(携帯型無線キー)は、キー本体2内に回路基板60と電池ホルダ70とを備える。回路基板60は、その端部に切り欠き部62〜65(挿通口)を有する。電池ホルダ70は、ホルダ本体71から回路基板60の各切り欠き部62〜65に向けて突出形成される係合突起72〜75を有する。係合突起72は、ホルダ本体71の重心位置側の外周面72bが湾曲面状に形成される。切り欠き部62は、その内周面62aが係合突起72の外周面72bに比べて曲率の小さい湾曲面状に形成され、係合突起72の回路基板60に対する移動を規制する。切り欠き部63〜65は、内周面63a〜65aが平面状に形成されるとともに、係合突起73〜75の回路基板60に対する移動を許容する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型無線キーに関し、特に自動車において電子キー(携帯機)として機能する携帯型無線キーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、キーケース内に、車両と無線通信を行うための電子部品が実装された回路基板と、回路基板に固定配置され該回路基板に電力を供給する電池を収容するための電池ホルダとを備え、車両との無線通信により(車載機器からの問い合わせ信号に応じて車両に固有のIDコードをその車載機器に送信し、IDコードの照合の一致を条件とする)少なくともドアロック制御又はドアアンロック制御を実行させる携帯型無線キーとしての電子キーが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この特許文献1に記載された電子キーでは、例えば図10に示すように、回路基板100が、その端部にて厚み方向に貫通する複数の切り欠き部101を備えている。また、電池ホルダ200が、回路基板100に重ね合わされるホルダ本体201と、ホルダ本体201から回路基板100の各切り欠き部101に向けて突出形成され、各切り欠き部101に挿通された状態で先端部が回路基板100の裏面に回り込む形で係合する複数の爪部202(係合突起)とを備えている。このような構成により、電池ホルダ200が、ホルダ本体201と爪部202とによって回路基板100を挟み込む形で回路基板100に固定配置される。
回路基板100の各切り欠き部101は、金型を用いたプレス加工により形成されるようになっている。この場合、プレス加工により各切り欠き部101を形成するだけでは、各爪部202が各切り欠き部101に係合したときに内側のコーナ部に乗り上げることで、両部位の係合が不十分となるおそれがある。このため、各爪部202が各切り欠き部101のコーナ部に乗り上げるのを防止するために、プレス加工後、各切り欠き部101のコーナ部に切削加工(例えば、NC旋盤によるドリルを用いた穴あけ加工)を施して、逃がし穴203を形成するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−196194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、各切り欠き部101におけるプレス加工と切削加工との位置ずれに起因して、例えば図11に示すように、切削加工時に各切り欠き部101に欠けが発生することがある。この場合には、爪部202と切り欠き部101間の隙間が大きくなるため、電池ホルダ200が回路基板100に対してガタつきやすいという問題があった。なお、電池ホルダ200が回路基板100に対してガタつくと、電池の接圧不足等の不具合が発生する可能性が高くなる。
【0005】
本発明は、上記問題に対処するためになされたものであり、加工の工数を増やすことなく、電池ホルダの回路基板に対するガタつきを良好に防止し得る携帯型無線キーを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、キー本体内に、車両と無線通信を行うための電子部品が実装された回路基板と、回路基板に固定配置され該回路基板に電力を供給する電池を収容するための電池ホルダとを備え、車両との無線通信により少なくともドアロック制御又はドアアンロック制御を実行させる携帯型無線キーにおいて、回路基板は、その厚み方向に貫通する孔又は切り欠き形状の3つ以上の挿通口を有し、電池ホルダは、回路基板に重ね合わされるホルダ本体と、該ホルダ本体から回路基板の各挿通口に向けて突出形成され、該各挿通口に挿通された状態で先端部が回路基板の裏面に回り込む形で係合する3つ以上の係合突起とを有し、電池ホルダがホルダ本体と係合突起とにより回路基板を挟み込む形で該回路基板に固定配置され、係合突起は、各挿通口の内周面に対して基板の厚み方向に直線状に接触するようにホルダ本体の重心位置側の外周面が湾曲面状に形成されており、挿通口の1つは、係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が該外周面に比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、挿通口の残りは、係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が平面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を許容する第二の挿通口とされていることを特徴とする。この場合、各挿通口は、例えば回路基板の端部に形成された切り欠き部であり、当該切り欠き部の開放側とは反対側に位置する内壁面が各係合突起と接触する内周面とされているとよい。また、第二の挿通口は、平面視にて矩形状をなす切り欠き部として形成されるとともに、その内側のコーナ部には、係合突起の外周面に比べて曲率の大きいコーナアール部が形成されていると好適である。
【0007】
本発明の携帯型無線キーでは、回路基板に形成される複数の挿通口のうち、挿通口の1つの内周面が、係合突起の外周面に比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、挿通された係合突起の回路基板に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、挿通口の残りの内周面が、係合突起の外周面と直線状に接触する平面状に形成されるとともに、挿通された各係合突起の回路基板に対する移動を許容する第二の挿通口とされている。すなわち、第一の挿通口に挿通された係合突起を位置決め基準とし、残りの係合突起をそれぞれ対応する第二の挿通口に乗り上げさせないように挿通させることで、電池ホルダの回路基板に対するガタつきを良好に防止することができる。
【0008】
この場合、電池ホルダは、樹脂射出成形体として形成され、係合突起は、いずれも同じ大きさ及び形状に形成されているように構成することができる。これによれば、電池ホルダを簡易かつ安価に製造することができる。
【0009】
また、各係合突起の先端部は、接触面としての各挿通口の内周面側へ向けて屈曲するフック部として形成され、各挿通口に対しスナップフィット結合されるように構成することもできる。これによれば、電池ホルダを回路基板に容易に組み付けることができる。
【0010】
また、回路基板は、平面視にて矩形の板状をなし、挿通口は、矩形の向かい合う辺上にて対向配置するように形成されているように構成することができる。これによれば、電池ホルダを回路基板に対して安定した状態で組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の携帯型無線キーの実施例1に係る電子キーの斜視図。
【図2】図1の分解斜視図。
【図3】図2の構成部品のうち、回路基板に電池ホルダを組み付けた状態を示す平面図。
【図4】図2の側面図。
【図5】図2のA−A、B−B断面図。
【図6】図4のC−C断面図。
【図7】図6の要部拡大図。
【図8】図6の要部拡大図。
【図9】本発明の携帯型無線キーの変形例に係り、図6に対応する電子キーの断面図。
【図10】従来技術の携帯型無線キーに係り、図6に対応する電子キーの断面図。
【図11】図10の要部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
図1及び図2は、本発明の携帯型無線キーを適用した電子キー1を示したものである。電子キー1は、車載機器(図示省略)との間で無線通信を行うことにより、ドアロック制御、ドアアンロック制御及びエンジン始動制御を実行させるものであり、キー本体2と、エマージェンシーキー3とを備えている。
【0014】
キー本体2は、上側ケース10、下側ケース20及びリリースフック30により外形が構成され、上側ケース10及び下側ケース20により形成される内部空間内に、ノブ部材40、防水カバー50、回路基板60、電池ホルダ70、クッションシート80、電池90が上側ケース10から下側ケース20側へとほぼこの順に収容されるようになっている。
【0015】
上側ケース10及び下側ケース20は、各角部が丸められた略長方形の容器状をなし、長方形の長辺に対応する一側面にリリースフック30が取り付けられ、その一側面に沿って上側ケース10及び下側ケース20の内部空間にエマージェンシーキー3が組み込まれる。
【0016】
ノブ部材40は、車両ドアのロックとアンロック、ラゲージドアのアンロック等を手動操作するための押しボタン式の複数のノブ41を備えている。各ノブ41は、上側ケース10に形成された開口部11から外部に露出するようになっている。
【0017】
防水カバー50は、吸湿し難く弾力性を有する素材、例えばゴム等で形成されており、上側ケース10と協働してノブ部材40を上下に挟み込み、上側ケース10の開口部11から入り込んだ水等が回路基板60側へ侵入しないように機能するとともに、各ノブ41の押圧動作を弾性変形により回路基板60側へ伝達するように機能する。
【0018】
回路基板60は、平面視にて略長方形の板状をなし、その上面側にて押しボタン式の複数のスイッチ61を備えるとともに、その下面側にて車両と無線通信を行うための電子部品(図示省略)を備えている。各スイッチ61は、防水カバー50を間にしてノブ部材40の各ノブ41と対向配置されていて、各ノブ41の押圧操作時に防水カバー50の弾性変形に応じて押圧されるようになっている。
【0019】
この回路基板60には、図3に示すように、回路基板60の端部、すなわち一方の短辺S3寄りの部位であって、各長辺S1,S2に沿って所定間隔だけ離れた位置に、回路基板60の厚み方向に貫通する複数の切り欠き部62,63,64,65(挿通口)が形成されている。切り欠き部62,63は長辺S1に沿って形成され、切り欠き部64,65は長辺S2に沿って形成されており、切り欠き部62,64同士、63,65同士がそれぞれ対向配置されている。切り欠き部62〜65については、後述する。
【0020】
図1及び図2に戻って、クッションシート80は、回路基板60と下側ケース20との間に介装され、上側ケース10及び下側ケース20を経た電子部品への衝撃を吸収する機能を果たす。
【0021】
リリースフック30は、エマージェンシーキー3をキー本体2から取り出すための取出ボタンとして機能する。エマージェンシーキー(メカニカルキー)3は、車両ドアのロックとアンロック、ラゲージドアのアンロック等を手動操作するためのものであり、ヘッド部3aがキー本体2の外部に露出した状態で配置され、キー部3bが上側ケース10及び下側ケース20の内部に収容される。
【0022】
電池ホルダ70は、電池90を保持するものであり、図3〜図5に示すように、回路基板60の半部程度の大きさの略正方形の板状に形成され、回路基板60の下面に組み付けられるようになっている。具体的には、電池ホルダ70は、例えばポリカーボネート等の樹脂材料による射出成形体で形成されており、回路基板60に重ね合わされるホルダ本体71と、回路基板60の切り欠き部62〜65にそれぞれ挿通される係合突起72〜75とを一体に備えている。
【0023】
ホルダ本体71の中央には、その厚み方向に貫通し電池90の外径よりも極僅かだけ間隔の広い円形状の孔部71aが形成されている。孔部71aは、電池90の収容スペースとして機能する。係合突起72〜75は、ホルダ本体71の端部、すなわち向かい合う一組の辺の近傍部位を基端側として回路基板60の切り欠き部62〜65に向けてそれぞれ突出形成され、切り欠き部62〜65に挿通された状態で先端部が回路基板60の裏面に回り込むようになっている。
【0024】
具体的には、係合突起72〜75は、図6〜図8に示すように、ホルダ本体71の重心位置側の外周面72b〜75bがいずれも同じ大きさ及び形状の湾曲面状(この実施例1では断面形状が略半円形状に形成)をなし、各先端部が下方に向けて先細りとなるテーパ状のフック部72a〜75aとして形成され(図5参照)、それぞれ切り欠き部62〜65に対しスナップフィット結合するように構成されている。
【0025】
一方、回路基板60の切り欠き部62〜65のうち、係合突起72に対応する切り欠き部62においては、その回路基板60の長辺S1方向の内幅寸法が、同じく回路基板60の長辺S1方向の係合突起72の外幅寸法に比べて極僅かだけ大きく形成されるとともに、開放側とは反対側に位置する内壁面としての内周面62aが、挿通される係合突起72の外周面72bに比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されている。
【0026】
これにより、係合突起72は、その外周面72bが切り欠き部62の内周面62aと回路基板60の厚み方向にて直線状に接触しつつ、回路基板60に対する移動(回路基板60に対する長辺S1方向の直線移動)が規制されるようになっている。係合突起72を挿通させる切り欠き部62が本発明の第一の挿通口に相当する。
【0027】
これに対して、回路基板60の切り欠き部62〜65のうち、係合突起73〜75を挿通させる切り欠き部63〜65は、平面視にて矩形状をなし、それぞれ回路基板60の長辺S1方向の内幅寸法が、同じく回路基板60の長辺S1方向の係合突起73〜75の外幅寸法に比べて極僅かだけ大きく形成されるとともに、開放側とは反対側に位置する内壁面としての各内周面63a〜65aが、回路基板60の長辺S1方向に延びる平面状に形成されている。また、切り欠き部63〜65の内側の各コーナ部には、係合突起73〜75の外周面73b〜75bに比べて曲率の大きいコーナアール部Rが形成されている。
【0028】
これにより、係合突起73〜75は、それぞれの外周面73b〜75bが切り欠き部63〜65の内周面63a〜65aと回路基板60の厚み方向にて直線状に接触しつつ、切り欠き部63〜65の各コーナアール部Rに乗り上げることなく、回路基板60に対する移動(回路基板60に対する長辺S1,S2方向の直線移動)が許容されるようになっている。係合突起73〜75を挿通させる切り欠き部63〜65が本発明の第二の挿通口に相当する。
【0029】
以上の説明からも明らかなように、本実施例1の電子キー1では、回路基板60に形成される複数の切り欠き部62〜65(挿通口)のうち、切り欠き部62の内周面62aが、係合突起72の外周面72bに比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、挿通された係合突起72の回路基板60に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、切り欠き部63〜65の内周面63a〜65aが、係合突起73〜75の外周面73b〜75bと直線状に接触する平面状に形成されるとともに、挿通された各係合突起73〜75の回路基板60に対する移動を許容する第二の挿通口とされている。すなわち、切り欠き部62に挿通された係合突起72を位置決め基準とし、残りの係合突起73〜75をそれぞれ対応する切り欠き部63〜65に乗り上げさせないように挿通させることで、電池ホルダ70の回路基板60に対するガタつきを良好に防止することができる。
【0030】
また、上記実施例1では、電池ホルダ70が、樹脂射出成形体として形成され、係合突起72〜75が、いずれも同じ大きさ及び形状に形成されている。これにより、電池ホルダ70を簡易かつ安価に製造することができる。
【0031】
また、上記実施例1では、係合突起72〜75の各先端部が、接触面としての切り欠き部62〜65の内周面62a〜65a側へ向けて屈曲するフック部72a〜75aとして形成され、切り欠き部62〜65に対しスナップフィット結合されるように構成されている。これにより、電池ホルダ70を回路基板60に容易に組み付けることができる。
【0032】
また、上記実施例1では、回路基板60が、平面視にて略長方形の板状をなし、切り欠き部62〜65のうち、一対の切り欠き部62,64が向かい合う辺S1,S2上にて対向配置するように形成され、一対の切り欠き部63,65が向かい合う辺S1,S2上にて対向配置するように形成されている。これにより、電池ホルダ70を回路基板60に対して安定した状態で組み付けることができる。
【0033】
(変形例)
上記実施例1では、挿通口としての切り欠き部62〜65が向かい合う辺S1,S2上にて対向配置するように構成したが、これに限らず、例えば図9に示すように切り欠き部65を省略し、あるいはこれとは逆に切り欠き部を増やすなど、切り欠き部の数は適宜変更可能である。
【0034】
また、挿通口は、切り欠き部に限らず、回路基板60の端部近傍を貫通する孔状に形成してもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 電子キー(携帯型無線キー)
2 キー本体
3 エマージェンシーキー
10 上側ケース
20 下側ケース
60 回路基板
62 切り欠き部(挿通口、第一の挿通口)
63〜65 切り欠き部(挿通口、第二の挿通口)
62a〜65a 内周面
R コーナアール部
70 電池ホルダ
71 ホルダ本体
72〜75 係合突起
72a〜75a フック部
72b〜75b 外周面
90 電池
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型無線キーに関し、特に自動車において電子キー(携帯機)として機能する携帯型無線キーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、キーケース内に、車両と無線通信を行うための電子部品が実装された回路基板と、回路基板に固定配置され該回路基板に電力を供給する電池を収容するための電池ホルダとを備え、車両との無線通信により(車載機器からの問い合わせ信号に応じて車両に固有のIDコードをその車載機器に送信し、IDコードの照合の一致を条件とする)少なくともドアロック制御又はドアアンロック制御を実行させる携帯型無線キーとしての電子キーが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この特許文献1に記載された電子キーでは、例えば図10に示すように、回路基板100が、その端部にて厚み方向に貫通する複数の切り欠き部101を備えている。また、電池ホルダ200が、回路基板100に重ね合わされるホルダ本体201と、ホルダ本体201から回路基板100の各切り欠き部101に向けて突出形成され、各切り欠き部101に挿通された状態で先端部が回路基板100の裏面に回り込む形で係合する複数の爪部202(係合突起)とを備えている。このような構成により、電池ホルダ200が、ホルダ本体201と爪部202とによって回路基板100を挟み込む形で回路基板100に固定配置される。
回路基板100の各切り欠き部101は、金型を用いたプレス加工により形成されるようになっている。この場合、プレス加工により各切り欠き部101を形成するだけでは、各爪部202が各切り欠き部101に係合したときに内側のコーナ部に乗り上げることで、両部位の係合が不十分となるおそれがある。このため、各爪部202が各切り欠き部101のコーナ部に乗り上げるのを防止するために、プレス加工後、各切り欠き部101のコーナ部に切削加工(例えば、NC旋盤によるドリルを用いた穴あけ加工)を施して、逃がし穴203を形成するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−196194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、各切り欠き部101におけるプレス加工と切削加工との位置ずれに起因して、例えば図11に示すように、切削加工時に各切り欠き部101に欠けが発生することがある。この場合には、爪部202と切り欠き部101間の隙間が大きくなるため、電池ホルダ200が回路基板100に対してガタつきやすいという問題があった。なお、電池ホルダ200が回路基板100に対してガタつくと、電池の接圧不足等の不具合が発生する可能性が高くなる。
【0005】
本発明は、上記問題に対処するためになされたものであり、加工の工数を増やすことなく、電池ホルダの回路基板に対するガタつきを良好に防止し得る携帯型無線キーを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、キー本体内に、車両と無線通信を行うための電子部品が実装された回路基板と、回路基板に固定配置され該回路基板に電力を供給する電池を収容するための電池ホルダとを備え、車両との無線通信により少なくともドアロック制御又はドアアンロック制御を実行させる携帯型無線キーにおいて、回路基板は、その厚み方向に貫通する孔又は切り欠き形状の3つ以上の挿通口を有し、電池ホルダは、回路基板に重ね合わされるホルダ本体と、該ホルダ本体から回路基板の各挿通口に向けて突出形成され、該各挿通口に挿通された状態で先端部が回路基板の裏面に回り込む形で係合する3つ以上の係合突起とを有し、電池ホルダがホルダ本体と係合突起とにより回路基板を挟み込む形で該回路基板に固定配置され、係合突起は、各挿通口の内周面に対して基板の厚み方向に直線状に接触するようにホルダ本体の重心位置側の外周面が湾曲面状に形成されており、挿通口の1つは、係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が該外周面に比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、挿通口の残りは、係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が平面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を許容する第二の挿通口とされていることを特徴とする。この場合、各挿通口は、例えば回路基板の端部に形成された切り欠き部であり、当該切り欠き部の開放側とは反対側に位置する内壁面が各係合突起と接触する内周面とされているとよい。また、第二の挿通口は、平面視にて矩形状をなす切り欠き部として形成されるとともに、その内側のコーナ部には、係合突起の外周面に比べて曲率の大きいコーナアール部が形成されていると好適である。
【0007】
本発明の携帯型無線キーでは、回路基板に形成される複数の挿通口のうち、挿通口の1つの内周面が、係合突起の外周面に比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、挿通された係合突起の回路基板に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、挿通口の残りの内周面が、係合突起の外周面と直線状に接触する平面状に形成されるとともに、挿通された各係合突起の回路基板に対する移動を許容する第二の挿通口とされている。すなわち、第一の挿通口に挿通された係合突起を位置決め基準とし、残りの係合突起をそれぞれ対応する第二の挿通口に乗り上げさせないように挿通させることで、電池ホルダの回路基板に対するガタつきを良好に防止することができる。
【0008】
この場合、電池ホルダは、樹脂射出成形体として形成され、係合突起は、いずれも同じ大きさ及び形状に形成されているように構成することができる。これによれば、電池ホルダを簡易かつ安価に製造することができる。
【0009】
また、各係合突起の先端部は、接触面としての各挿通口の内周面側へ向けて屈曲するフック部として形成され、各挿通口に対しスナップフィット結合されるように構成することもできる。これによれば、電池ホルダを回路基板に容易に組み付けることができる。
【0010】
また、回路基板は、平面視にて矩形の板状をなし、挿通口は、矩形の向かい合う辺上にて対向配置するように形成されているように構成することができる。これによれば、電池ホルダを回路基板に対して安定した状態で組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の携帯型無線キーの実施例1に係る電子キーの斜視図。
【図2】図1の分解斜視図。
【図3】図2の構成部品のうち、回路基板に電池ホルダを組み付けた状態を示す平面図。
【図4】図2の側面図。
【図5】図2のA−A、B−B断面図。
【図6】図4のC−C断面図。
【図7】図6の要部拡大図。
【図8】図6の要部拡大図。
【図9】本発明の携帯型無線キーの変形例に係り、図6に対応する電子キーの断面図。
【図10】従来技術の携帯型無線キーに係り、図6に対応する電子キーの断面図。
【図11】図10の要部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
図1及び図2は、本発明の携帯型無線キーを適用した電子キー1を示したものである。電子キー1は、車載機器(図示省略)との間で無線通信を行うことにより、ドアロック制御、ドアアンロック制御及びエンジン始動制御を実行させるものであり、キー本体2と、エマージェンシーキー3とを備えている。
【0014】
キー本体2は、上側ケース10、下側ケース20及びリリースフック30により外形が構成され、上側ケース10及び下側ケース20により形成される内部空間内に、ノブ部材40、防水カバー50、回路基板60、電池ホルダ70、クッションシート80、電池90が上側ケース10から下側ケース20側へとほぼこの順に収容されるようになっている。
【0015】
上側ケース10及び下側ケース20は、各角部が丸められた略長方形の容器状をなし、長方形の長辺に対応する一側面にリリースフック30が取り付けられ、その一側面に沿って上側ケース10及び下側ケース20の内部空間にエマージェンシーキー3が組み込まれる。
【0016】
ノブ部材40は、車両ドアのロックとアンロック、ラゲージドアのアンロック等を手動操作するための押しボタン式の複数のノブ41を備えている。各ノブ41は、上側ケース10に形成された開口部11から外部に露出するようになっている。
【0017】
防水カバー50は、吸湿し難く弾力性を有する素材、例えばゴム等で形成されており、上側ケース10と協働してノブ部材40を上下に挟み込み、上側ケース10の開口部11から入り込んだ水等が回路基板60側へ侵入しないように機能するとともに、各ノブ41の押圧動作を弾性変形により回路基板60側へ伝達するように機能する。
【0018】
回路基板60は、平面視にて略長方形の板状をなし、その上面側にて押しボタン式の複数のスイッチ61を備えるとともに、その下面側にて車両と無線通信を行うための電子部品(図示省略)を備えている。各スイッチ61は、防水カバー50を間にしてノブ部材40の各ノブ41と対向配置されていて、各ノブ41の押圧操作時に防水カバー50の弾性変形に応じて押圧されるようになっている。
【0019】
この回路基板60には、図3に示すように、回路基板60の端部、すなわち一方の短辺S3寄りの部位であって、各長辺S1,S2に沿って所定間隔だけ離れた位置に、回路基板60の厚み方向に貫通する複数の切り欠き部62,63,64,65(挿通口)が形成されている。切り欠き部62,63は長辺S1に沿って形成され、切り欠き部64,65は長辺S2に沿って形成されており、切り欠き部62,64同士、63,65同士がそれぞれ対向配置されている。切り欠き部62〜65については、後述する。
【0020】
図1及び図2に戻って、クッションシート80は、回路基板60と下側ケース20との間に介装され、上側ケース10及び下側ケース20を経た電子部品への衝撃を吸収する機能を果たす。
【0021】
リリースフック30は、エマージェンシーキー3をキー本体2から取り出すための取出ボタンとして機能する。エマージェンシーキー(メカニカルキー)3は、車両ドアのロックとアンロック、ラゲージドアのアンロック等を手動操作するためのものであり、ヘッド部3aがキー本体2の外部に露出した状態で配置され、キー部3bが上側ケース10及び下側ケース20の内部に収容される。
【0022】
電池ホルダ70は、電池90を保持するものであり、図3〜図5に示すように、回路基板60の半部程度の大きさの略正方形の板状に形成され、回路基板60の下面に組み付けられるようになっている。具体的には、電池ホルダ70は、例えばポリカーボネート等の樹脂材料による射出成形体で形成されており、回路基板60に重ね合わされるホルダ本体71と、回路基板60の切り欠き部62〜65にそれぞれ挿通される係合突起72〜75とを一体に備えている。
【0023】
ホルダ本体71の中央には、その厚み方向に貫通し電池90の外径よりも極僅かだけ間隔の広い円形状の孔部71aが形成されている。孔部71aは、電池90の収容スペースとして機能する。係合突起72〜75は、ホルダ本体71の端部、すなわち向かい合う一組の辺の近傍部位を基端側として回路基板60の切り欠き部62〜65に向けてそれぞれ突出形成され、切り欠き部62〜65に挿通された状態で先端部が回路基板60の裏面に回り込むようになっている。
【0024】
具体的には、係合突起72〜75は、図6〜図8に示すように、ホルダ本体71の重心位置側の外周面72b〜75bがいずれも同じ大きさ及び形状の湾曲面状(この実施例1では断面形状が略半円形状に形成)をなし、各先端部が下方に向けて先細りとなるテーパ状のフック部72a〜75aとして形成され(図5参照)、それぞれ切り欠き部62〜65に対しスナップフィット結合するように構成されている。
【0025】
一方、回路基板60の切り欠き部62〜65のうち、係合突起72に対応する切り欠き部62においては、その回路基板60の長辺S1方向の内幅寸法が、同じく回路基板60の長辺S1方向の係合突起72の外幅寸法に比べて極僅かだけ大きく形成されるとともに、開放側とは反対側に位置する内壁面としての内周面62aが、挿通される係合突起72の外周面72bに比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されている。
【0026】
これにより、係合突起72は、その外周面72bが切り欠き部62の内周面62aと回路基板60の厚み方向にて直線状に接触しつつ、回路基板60に対する移動(回路基板60に対する長辺S1方向の直線移動)が規制されるようになっている。係合突起72を挿通させる切り欠き部62が本発明の第一の挿通口に相当する。
【0027】
これに対して、回路基板60の切り欠き部62〜65のうち、係合突起73〜75を挿通させる切り欠き部63〜65は、平面視にて矩形状をなし、それぞれ回路基板60の長辺S1方向の内幅寸法が、同じく回路基板60の長辺S1方向の係合突起73〜75の外幅寸法に比べて極僅かだけ大きく形成されるとともに、開放側とは反対側に位置する内壁面としての各内周面63a〜65aが、回路基板60の長辺S1方向に延びる平面状に形成されている。また、切り欠き部63〜65の内側の各コーナ部には、係合突起73〜75の外周面73b〜75bに比べて曲率の大きいコーナアール部Rが形成されている。
【0028】
これにより、係合突起73〜75は、それぞれの外周面73b〜75bが切り欠き部63〜65の内周面63a〜65aと回路基板60の厚み方向にて直線状に接触しつつ、切り欠き部63〜65の各コーナアール部Rに乗り上げることなく、回路基板60に対する移動(回路基板60に対する長辺S1,S2方向の直線移動)が許容されるようになっている。係合突起73〜75を挿通させる切り欠き部63〜65が本発明の第二の挿通口に相当する。
【0029】
以上の説明からも明らかなように、本実施例1の電子キー1では、回路基板60に形成される複数の切り欠き部62〜65(挿通口)のうち、切り欠き部62の内周面62aが、係合突起72の外周面72bに比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、挿通された係合突起72の回路基板60に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、切り欠き部63〜65の内周面63a〜65aが、係合突起73〜75の外周面73b〜75bと直線状に接触する平面状に形成されるとともに、挿通された各係合突起73〜75の回路基板60に対する移動を許容する第二の挿通口とされている。すなわち、切り欠き部62に挿通された係合突起72を位置決め基準とし、残りの係合突起73〜75をそれぞれ対応する切り欠き部63〜65に乗り上げさせないように挿通させることで、電池ホルダ70の回路基板60に対するガタつきを良好に防止することができる。
【0030】
また、上記実施例1では、電池ホルダ70が、樹脂射出成形体として形成され、係合突起72〜75が、いずれも同じ大きさ及び形状に形成されている。これにより、電池ホルダ70を簡易かつ安価に製造することができる。
【0031】
また、上記実施例1では、係合突起72〜75の各先端部が、接触面としての切り欠き部62〜65の内周面62a〜65a側へ向けて屈曲するフック部72a〜75aとして形成され、切り欠き部62〜65に対しスナップフィット結合されるように構成されている。これにより、電池ホルダ70を回路基板60に容易に組み付けることができる。
【0032】
また、上記実施例1では、回路基板60が、平面視にて略長方形の板状をなし、切り欠き部62〜65のうち、一対の切り欠き部62,64が向かい合う辺S1,S2上にて対向配置するように形成され、一対の切り欠き部63,65が向かい合う辺S1,S2上にて対向配置するように形成されている。これにより、電池ホルダ70を回路基板60に対して安定した状態で組み付けることができる。
【0033】
(変形例)
上記実施例1では、挿通口としての切り欠き部62〜65が向かい合う辺S1,S2上にて対向配置するように構成したが、これに限らず、例えば図9に示すように切り欠き部65を省略し、あるいはこれとは逆に切り欠き部を増やすなど、切り欠き部の数は適宜変更可能である。
【0034】
また、挿通口は、切り欠き部に限らず、回路基板60の端部近傍を貫通する孔状に形成してもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 電子キー(携帯型無線キー)
2 キー本体
3 エマージェンシーキー
10 上側ケース
20 下側ケース
60 回路基板
62 切り欠き部(挿通口、第一の挿通口)
63〜65 切り欠き部(挿通口、第二の挿通口)
62a〜65a 内周面
R コーナアール部
70 電池ホルダ
71 ホルダ本体
72〜75 係合突起
72a〜75a フック部
72b〜75b 外周面
90 電池
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キー本体内に、車両と無線通信を行うための電子部品が実装された回路基板と、前記回路基板に固定配置され該回路基板に電力を供給する電池を収容するための電池ホルダとを備え、前記車両との無線通信により少なくともドアロック制御又はドアアンロック制御を実行させる携帯型無線キーにおいて、
前記回路基板は、その厚み方向に貫通する孔又は切り欠き形状の3つ以上の挿通口を有し、前記電池ホルダは、前記回路基板に重ね合わされるホルダ本体と、該ホルダ本体から前記回路基板の各挿通口に向けて突出形成され、該各挿通口に挿通された状態で先端部が前記回路基板の裏面に回り込む形で係合する3つ以上の係合突起とを有し、前記電池ホルダが前記ホルダ本体と前記係合突起とにより前記回路基板を挟み込む形で該回路基板に固定配置され、
前記係合突起は、前記各挿通口の内周面に対して前記基板の厚み方向に直線状に接触するように前記ホルダ本体の重心位置側の外周面が湾曲面状に形成されており、前記挿通口の1つは、前記係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が該外周面に比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、前記挿通口の残りは、前記係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が平面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を許容する第二の挿通口とされていることを特徴とする携帯型無線キー。
【請求項2】
前記電池ホルダは、樹脂射出成形体として形成され、前記係合突起は、いずれも同じ大きさ及び形状に形成されている請求項1に記載の携帯型無線キー。
【請求項3】
前記各係合突起は、前記各挿通口との接触面側へ向けて屈曲するフック部として形成され、前記各挿通口に対しスナップフィット結合されるものである請求項1又は2に記載の携帯型無線キー。
【請求項4】
前記各挿通口は、前記回路基板の端部に形成された切り欠き部であり、当該切り欠き部の開放側とは反対側に位置する内壁面が前記各係合突起と接触する内周面とされている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の携帯型無線キー。
【請求項5】
前記第二の挿通口は、平面視にて矩形状をなす切り欠き部として形成されるとともに、その内側の各コーナ部には、前記係合突起の外周面に比べて曲率の大きいコーナアール部が形成されている請求項4に記載の携帯型無線キー。
【請求項6】
前記回路基板は、平面視にて矩形の板状をなし、前記挿通口は、矩形の向かい合う辺上にて対向配置するように形成されている請求項4又は5に記載の携帯型無線キー。
【請求項1】
キー本体内に、車両と無線通信を行うための電子部品が実装された回路基板と、前記回路基板に固定配置され該回路基板に電力を供給する電池を収容するための電池ホルダとを備え、前記車両との無線通信により少なくともドアロック制御又はドアアンロック制御を実行させる携帯型無線キーにおいて、
前記回路基板は、その厚み方向に貫通する孔又は切り欠き形状の3つ以上の挿通口を有し、前記電池ホルダは、前記回路基板に重ね合わされるホルダ本体と、該ホルダ本体から前記回路基板の各挿通口に向けて突出形成され、該各挿通口に挿通された状態で先端部が前記回路基板の裏面に回り込む形で係合する3つ以上の係合突起とを有し、前記電池ホルダが前記ホルダ本体と前記係合突起とにより前記回路基板を挟み込む形で該回路基板に固定配置され、
前記係合突起は、前記各挿通口の内周面に対して前記基板の厚み方向に直線状に接触するように前記ホルダ本体の重心位置側の外周面が湾曲面状に形成されており、前記挿通口の1つは、前記係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が該外周面に比べて曲率の小さい湾曲面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を規制する第一の挿通口とされ、前記挿通口の残りは、前記係合突起の外周面と直線状に接触する内周面が平面状に形成されるとともに、該係合突起の回路基板に対する移動を許容する第二の挿通口とされていることを特徴とする携帯型無線キー。
【請求項2】
前記電池ホルダは、樹脂射出成形体として形成され、前記係合突起は、いずれも同じ大きさ及び形状に形成されている請求項1に記載の携帯型無線キー。
【請求項3】
前記各係合突起は、前記各挿通口との接触面側へ向けて屈曲するフック部として形成され、前記各挿通口に対しスナップフィット結合されるものである請求項1又は2に記載の携帯型無線キー。
【請求項4】
前記各挿通口は、前記回路基板の端部に形成された切り欠き部であり、当該切り欠き部の開放側とは反対側に位置する内壁面が前記各係合突起と接触する内周面とされている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の携帯型無線キー。
【請求項5】
前記第二の挿通口は、平面視にて矩形状をなす切り欠き部として形成されるとともに、その内側の各コーナ部には、前記係合突起の外周面に比べて曲率の大きいコーナアール部が形成されている請求項4に記載の携帯型無線キー。
【請求項6】
前記回路基板は、平面視にて矩形の板状をなし、前記挿通口は、矩形の向かい合う辺上にて対向配置するように形成されている請求項4又は5に記載の携帯型無線キー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−36668(P2012−36668A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179190(P2010−179190)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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