説明

携帯型電子デバイスのための位置決めシステム

GPS受信器(114、414、514、601、614)に情報を提供する方法には、見掛けの場所(116、416、516)を選択することと、複数の人工衛星(10)の位置に対応する位置情報(102、402、502、602)を受信することとを含む。その位置情報(102、402、502、602)を合成し、GPS受信器(114、414、514、601、614)が受信可能な無線周波数信号(112、412、512、612)として送信する。そのGPS受信器(114、414、514、601、614)がその無線周波数信号(112、412、512、612)を復調する場合、そのGPS受信器(114、414、514、601、614)が物理的にどこにあろうが、計算された位置はほぼ見掛けの場所(116、416、516)にあるだろう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、携帯型電子デバイスの位置決めに関し、もっと具体的には、携帯型電子デバイスに対して位置情報を提供するシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル電話機、情報携帯端末、モバイル端末等のような携帯型無線通信デバイスは人気が拡大したが、さらに人気が拡大し続けている。少なくとも事例としては、今日、誰でもモバイル電話機を所持しているように見えるということができる。携帯型無線通信デバイスの人気は高まり続けているので、モバイル電話機とネットワークは、音声サービスを超えたサービスを提供するよう高度化されている。
【0003】
携帯型電子デバイスは、強力な通信およびデータ・サービス・ツールとしてサービスするその能力のため、ユーザの心に訴えている。携帯型無線通信デバイスを使う多くのユーザのライフスタイルがますます多忙になるにつれ、ユーザは時間を有効に使うことに割増料金を払う。よく知られていることであるが、携帯型電子デバイスの位置決定は、特に緊急事態では、高く望まれることである。また、この決定を信頼性高く、またコスト効果よく実行することは非常に困難であるということもよく知られていることである。幾つかの解決策が提案そして/または実現されてきたが、それらには、連邦政府の全地球測位システム(GPS)の使用と同じく、各種の地上無線三角測量技術(TDOA、EOTD等)を含んでいる。
【0004】
基本的なGPSを図1に示す。GPSは宇宙ベースの三角測量システムであり、地球上の任意の位置を計測するため、人工衛星10とコンピュータ12を使用する。GPSは最初、米国国防総省により、ナビゲーション・システムとして開発された。他の地上ベースのシステムと比較して、このナビゲーション・システムの利点は、GPSはそのカバー領域に制限が無く、気象条件にかかわらず24時間連続カバーを提供し、そして高度に正確である。精度の最高レベルを提供するGPS技術は、政府により軍事利用のため維持されたが、民間利用のためには、少し精度の劣るサ−ビスを利用可能とした。動作においては、地球の周りを持続的に回る一連の24個の人工衛星10は、それぞれGPS無線信号14を放射する。GPS受信機16、例えばGPSプロセッサを有するハンドヘルド無線受信機は、地平線上の人工衛星から無線信号を受信し、GPS人工衛星10からGPS受信機16のアンテナまで無線信号が伝搬する時間を計測する。伝搬時間を光速で乗算して、GPS受信機16は、視野にある各人工衛星のための範囲を計算できる。GPS無線信号14で提供されるエフェメリス(Ephemeris)情報は、典型的には、人工衛星の軌道と速度を記述しており、これにより、GPSプロセッサは、三角測量の処理手順を通してGPS受信機16の位置を計算できる。
【0005】
よく知られているように、GPS信号14はC/Aコード(Course/Acquisition code)信号、ナビゲーション・システム・データ信号、およびPコード(Pricise code)信号を含む復号信号である。C/Aコードは、1,023MHzのチップ速度でGPS信号上に施した1,023擬似ランダムで、二進の、バイフェーズ位相変調のシーケンスである。C/Aコードは各人工衛星を一意的に認識し、GPS受信機16は既知のC/Aコードを探索するように構成されている。ナビゲーション・システム・データ信号は、人工衛星10の場所、クロック修正および健全性を報告する。含むものは、各人工衛星信号に関連するエフェメリス・データおよび一連の全ての人工衛星10のための粗い情報を含むアルマナック(almanac)・データである。C/Aコードと同じく、Pコードもまた、GPS信号14上に施した擬似ランダムで、二進の、バイフェーズ位相変調のシーケンスであるが、10.23MHzのチップ速度を持ち、約267日毎に繰り返す。このコードの各1週間部分は一つのGPS人工衛星に対して一意的であり、各週でリセットされる。
【0006】
GPS受信機16を初期化するこの処理手順には、数分必要とするかも知れない。GPS位置決め処理手順の継続時間は、直接的には、GPS信号14を受信する前に、どれだけ多くの情報をGPS受信機16が持っているかに依存する。しばしばGPS受信機16は、今後の1年までの人工衛星の期待される位置を粗く記述するアルマナック・データでプログラムされる。
【0007】
典型的には、GPS受信機16は、3個以上のGPS人工衛星10のナビゲーション・データ信号から、一組のナビゲーション・パラメータの取得を要求する。この情報を得るため、GPS受信機16は、既知の人工衛星10に関連するC/Aコードを探す。GPS信号14が時間的に整列するまで、人工衛星10から実際に受信するGPS信号14を有する人工衛星10から受信すると期待するシーケンスのコピーを、典型的なGPS受信機16は増加し、そのシーケンスの開始時刻をシフトする。ひとたび整列すると、GPS受信機は、GPS信号14からのナビゲーション・システム・データ・メッセージを復調できる。次に、GPS受信機16は、GPS信号14のナビゲーション・データからの復調された時間情報とエフェメリス・データにアクセスすることができる。次にこのデータを使用して、人工衛星のGPS時刻と場所を決定する。この情報から、GPS受信機は、人工衛星に関する自身の場所を決定でき、それ故、自身の全地球的位置を決定できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、もしGPS受信機が、GPS信号を探索するに先立って、自身のおおよその場所を知っていないなら、GPS受信機は、視界にある人工衛星からの信号をすばやく見出すか獲得ことができないであろうし、従って、すばやく自身の位置を計算できないであろう。更に、注意すべきは、C/Aコードを捕らえ、ナビゲーション・データを復調するためには、既に獲得済みの信号を連続してモニタするのに要するより高い信号強度を必要とする、ということである。
【0009】
加えて、典型的なGPS受信機を使用する場合の設計上のリンク・マージンはわずか約6dBの可能性がある。この意味するところは、もし枝葉、建造物等がGPS受信機とGPS人工衛星との間で邪魔をするなら、GPS信号は失われるか、そして/または使用できないかも知れない、ということである。従って、受信機設計者には、携帯型電子デバイス内部のアンテナを小型化するか隠すかで生じる効率上の損失を許容する余裕がない可能性があるので、GPS受信機アンテナは高い効率でなければならず、そして、多分所望のものより大きくなければならない。その上、携帯型電子デバイスにおけるGPS受信機の感度を強化する既知の技術を使用しても、いまだ、GPS受信機は多くの室内環境で人工衛星信号を受信できない可能性がある。
【0010】
GPS受信機での受信は、モバイル・ハンドセットの位置は早急に決定されることを要請する政府の指令(例えば、FCCフェーズII E−911サービスの応答時間要求条件)として重要性が増加してきた。もしモバイル・ハンドセットが室内環境にあり、人工衛星信号を受信できない時は、モバイル・ハンドセットのGPS受信機は自身の位置を決定できないだろう。
【0011】
この問題を解決する一つの既知の方法は、人工衛星とGPS受信機との間でリピータを使用することである。この方法には、GPS人工衛星信号が獲得され、追跡されるのに十分強力であるように、建造物の屋上のような場所にGPSアンテナを配置することを必要とする。GPSアンテナはGPS人工衛星信号を受信し、次に増幅し、建造物内部での送信のため、RFケーブル経由で少なくとも一つの屋内アンテナに送られる。この方法は効果的であるが、幾つかの不利益点がある。もっとも明らかな不利益点は、屋外アンテナの物理的設置および屋内アンテナへのRFケーブル敷設は問題を発生する可能性がある、ということである。もう一つの不利益点は、建造物の内部全体に送信されるGPS信号間の相対的時間差はGPSアンテナが受信するGPS信号間の時間差と同じである、ということである。それ故、再送出されたGPS信号を活用する屋内GPS受信機は、屋外アンテナのそれと同じ様に自身の位置を計算するであろう。その上、建造物内部のGPS受信機はまた、再送信の待ち時間のため不正確な時間を計算するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一つの側面は、GPS受信機に情報を提供する方法に関する。本方法には見掛けの場所を選択し、複数の人工衛星の位置に対応する位置情報を受信し、その見掛けの場所にあるとしてGPS受信機の位置を計算するため、GPS受信機が受信して使用することができる無線周波数信号として、その位置情報を送信することを含む。
【0013】
もう一つの側面によれば、その見掛けの場所はそのGPS受信機の場所とは異なっている。
【0014】
もう一つの側面によれば、その位置情報にはアルマナック情報、エフェメリス情報およびC/Aコード情報を備える。
【0015】
もう一つの側面によれば、その位置情報にはタイミング情報を更に備える。
【0016】
もう一つの側面によれば、その複数の人工衛星の少なくとも一つの位置情報を、他の複数の人工衛星の位置情報に対して時間シフトする。
【0017】
もう一つの側面によれば、複数の人工衛星の各々の位置情報を、無線周波数信号として送信する前にミックスする。
【0018】
もう一つの側面によれば、その位置情報の少なくとも一部を軌道上のGPS人工衛星から受信する。
【0019】
もう一つの側面によれば、本方法には、その位置情報を含む無線周波数信号と一緒に非放送GPS信号を使用して、GPS受信機がそのGPS受信機の位置を決定できるように、GPS時刻で位置情報を整列することを更に含む。
【0020】
もう一つの側面によれば、そのGPS受信機はモバイル電話機である。
【0021】
もう一つの側面によれば、軌道上のGPS人工衛星以外のソースから発するものとして、その無線周波数信号をGPS受信機は認識可能である。
【0022】
もう一つの側面によれば、その無線周波数信号は断続的に送信される。
【0023】
もう一つの側面によれば、その無線周波数信号のナビゲーション・データ情報のデータ速度は、非放送GPS信号のナビゲーション・データ情報のデータ速度より早い。
【0024】
もう一つの側面によれば、無線周波数信号に通信可能なように連結する電子的ハードウエアにロードまたはストアしたアプリケーション・プログラムにより、本方法のステップを実行する。
【0025】
もう一つの側面によれば、本方法には、GPS受信機でその無線周波数信号を受信することと、その無線周波数信号に含まれる情報を使用してそのGPS受信機の位置を決定することとを更に含む。
【0026】
もう一つの側面によれば、その見掛けの場所とそのGPS受信機は建造物内にある。
【0027】
もう一つの側面によれば、その位置情報の少なくとも幾つかを、非放送GPS信号以外の少なくとも一つのソースから受信する。
【0028】
もう一つの側面によれば、その位置情報はGPS時刻で整列していない。
【0029】
もう一つの側面によれば、非放送GPS信号以外の少なくとも一つのソースには、インターネットを経由してアクセスできる遠隔サーバを備える。
【0030】
もう一つの側面によれば、その位置情報の少なくとも幾つかは、シミュレートされた人工衛星の位置に対応する。
【0031】
もう一つの側面によれば、その位置情報には、C/Aコードと、架空のエフェメリスおよびアルマナック情報とを備える。
【0032】
もう一つの側面によれば、そのシミュレートされた人工衛星は、見掛けの場所から約6時間オフセットした軌道を持つ人工衛星である。実際の人工衛星は地球の反対側にあり、ナビゲーション・データ・メッセージの時間を約6時間シフトするとGPS受信機に見えるようになる。
【0033】
もう一つの側面によれば、そのGPS受信機の位置を決定するため、GPS受信機が、シミュレートされた人工衛星の位置に対応する位置情報を含む無線周波数信号と一緒に非放送GPS信号を使用できるように、シミュレートされた人工衛星の位置に対応する位置情報をGPS時刻で整列する。
【0034】
もう一つの側面によれば、その位置情報は、GPS時間から約6時間オフセットした軌道を持つシミュレートされた人工衛星の位置に対応する。
【0035】
もう一つの側面によれば、そのシミュレートされた人工衛星の位置に対応する位置情報はGPS時刻で整列していない。
【0036】
本発明のもう一つの側面は、GPS受信機の位置を決定するため、GPS受信機の能力を増強する方法に関する。本方法には、GPS受信機の位置を決定するため、GPS受信機の能力を増強するための宇宙空間の場所を選択することと、複数の軌道上にあるGPS人工衛星のナビゲーション情報を含む信号を、選択した場所に放送することと、ナビゲーション情報を含む信号を使用して複数の軌道上にあるGPS人工衛星の位置を決定することと、軌道上にある複数のGPS人工衛星からの非放送GPS信号を使用して、複数の軌道上にあるGPS人工衛星に対してGPS受信機の位置を決定することとを含む。
【0037】
もう一つの側面によれば、そのナビゲーション情報にはアルマナックおよびエフェメリス情報を備える。
【0038】
もう一つの側面によれば、そのナビゲーション情報を含む信号は無線周波数信号である。
【0039】
本発明のもう一つの側面は、GPS受信機に対して情報を送信するシステムに関する。本システムには、見掛けの場所およびアプリケーション・プログラムをストアするメモリと、そのアプリケーション・プログラムを実行する制御器とを含む。実行された場合は、アプリケーション・プログラムにより、システムは複数の人工衛星の位置に対応する位置情報を受信することが可能となり、そして、GPS受信機が受信し、使用して、見掛けの場所にあるとしてGPS受信機の位置を計算することができる無線周波数信号として、位置情報を送信することが可能となる。
【0040】
もう一つの側面によれば、その見掛けの場所は、GPS受信機の場所とは異なる。
【0041】
もう一つの側面によれば、その複数の人工衛星の少なくとも一つの位置情報を、他の複数の人工衛星の位置情報に対して時間シフトする。
【0042】
もう一つの側面によれば、その複数の人工衛星の各々の位置情報を、無線周波数信号として送信する前にミックスする。
【0043】
もう一つの側面によれば、アプリケーション・プログラムを実行した場合、位置情報を含む無線周波数信号と一緒に非放送GPS信号をGPS受信機が使用してGPS受信機の位置を決定できるよう、更にそのシステムはGPS時刻で位置情報を整列させる。
【0044】
もう一つの側面によれば、軌道上のGPS人工衛星以外のソースから発するものとして、その無線周波数信号をGPS受信機は認識可能である。
【0045】
もう一つの側面によれば、その位置情報の少なくとも幾つかを、非放送GPS信号以外の少なくとも一つのソースから受信する。
【0046】
もう一つの側面によれば、その位置情報はGPS時刻で整列していない。
【0047】
もう一つの側面によれば、その位置情報の少なくとも幾つかは、シミュレートされた人工衛星の位置に対応する。
【0048】
もう一つの側面によれば、その位置情報には、C/Aコードと、架空のエフェメリスおよびアルマナック情報とを備える。
【0049】
もう一つの側面によれば、そのシミュレートされた人工衛星は、見掛けの場所から約6時間オフセットした軌道を持つ人工衛星である。
【0050】
もう一つの側面によれば、GPS受信機の位置を決定するため、シミュレートされた人工衛星の位置に対応する位置情報を含む無線周波数信号と一緒に、非放送GPS信号をGPS受信機が使用できるように、シミュレートされた人工衛星の位置に対応する位置情報をGPS時刻で整列する。
【0051】
もう一つの側面によれば、その位置情報は、見掛けに場所から約6時間オフセットした軌道を持つシミュレートされた人工衛星の位置に対応する。
【0052】
もう一つの側面によれば、そのシミュレートされた人工衛星の位置に対応する位置情報はGPS時刻で整列していない。
【0053】
これらのおよび更なる本発明の特徴は、以下の説明と添付の図面を参照して明らかになるであろう。説明と図面では、本発明の原理を採用する方法の幾つかを示すものとして、本発明の具体的な実施形態を詳細に開示したが、理解すべきは、本発明が、範囲においてそれに対応して制限されるものではない、ということである。むしろ、本発明は、添付の特許請求範囲の精神と表現内から生じる全ての変更、修正および等価を含む。
【0054】
一つの実施形態に関して説明した、そして/または図示した特徴を、一つ以上の他の実施形態において、そして/または他の実施形態と組み合わせて、またはその代わりに、同じ方法または同様の方法で使用してもよい。
【0055】
強調すべきことは、表現“備える/備えている”をこの特許明細書で使用する場合、述べた特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するものと解釈するが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
以下の詳細な説明では、類似の構成要素には、それらが本発明の異なる実施形態で示されるかどうかにかかわらず、同じ参照数字を付与した。明確で簡明な方法で本発明を示すため、図を拡大縮小する必要は無く、ある特徴を幾分図式的形式で示す可能性がある。
【0057】
本明細書で使用するように、表現“電子装置”には、GPSデバイスのような携帯位置決定デバイスおよび携帯無線通信デバイスを含む。本明細書では今後モバイル電話機、モバイル・デバイス、モバイル無線端末またはモバイル端末と参照する携帯無線通信デバイスという表現には、限定はしないが、モバイル電話機、ページャ、コミュニケータ、即ち、電子手帳、スマートフォン、携帯情報端末(PDAs)または同様なものを含む全てのデバイスを含む。また、携帯無線通信デバイスは、GPSデバイスであってもよい。更に、本発明については携帯無線通信デバイスに関連して議論するが、理解すべきは、本発明には携帯無線通信デバイスに限定する意図はなく、音声そして/またはデータ通信に使用できる任意の型式の電子装置に適用可能である。本明細書で使用するように、表現“GPSデバイス”には、GPS信号を受信し、受信したGPS信号からその位置を決定することができる任意の電子装置を含む。
【0058】
本明細書で使用するように、表現“人工衛星”には、架空の人工衛星と同じく、地球の任意の周りの軌道にある人工衛星を含む。本明細書で使用する表現“シミュレートされた人工衛星”には、例えば約6時間オフセットしており、地球の他の側に位置するため、GPS受信機には見えない軌道にある実際の人工衛星と同じく、実際には軌道にない架空の人工衛星を含む。
【0059】
最初に図2を参照して、一般的に提供されているのは、本発明によるGPS受信機に情報を提供することのできるGPS通信システムである。GPS受信機114はしばしば、ビルディング118のような建造物内でGPS信号114を受信できないので、ビルディング内のGPS受信機が受信できる無線周波数信号112を送信するように、システムを構成する。無線周波数信号112を経由して送信された情報により、GPS受信機114は、予め定められた見掛けの場所116としてその位置を計算できるようになることが望ましい。望ましくは、GPS受信機114の物理的場所の如何にかかわらず、GPS受信機114は、見掛けの場所116に位置しているように、そのGPS位置を計算するであろう。システムはメモリ110に見掛けの場所116の座標をストアしてもよい。また、メモリ110は、その中にアプリケーション・プログラムをストアしていてもよく、それを実行した時には、システムは外部ソースから位置情報102を受信し、無線周波数信号112としてその位置情報102を送信できるようになる。
【0060】
無線周波数信号112を生成するため、C/Aコード情報、アルマナック情報およびエフェメリス情報を望ましく含む位置情報102を受信するようにシステムを構成する。加えて、位置情報102はまた、エフェメリス情報に組み込んでもよいタイミング情報を含むのが望ましい。位置情報102は、外部ソースから受信するのが望ましい。例えば、軌道を回るGPS人工衛星から、または、インターネットを経由してアクセスできる遠隔サーバのような、軌道を回るGPS人工衛星以外の少なくとも一つのソースから、部分的または全体的に位置情報102を受信してもよい。従って、位置情報102は、位置情報102を受信する場所に近い地平線上の軌道を回るGPS人工衛星に対応していてもよい。加えて、位置情報102は、シミュレートされた人工衛星に対応していてもよく、そのシミュレートされた人工衛星は、軌道にある全てのGPS人工衛星または、位置情報102を受信する場所から約6時間離れた軌道を回るGPS人工衛星とは異なるC/Aコードを有する、架空の人工衛星を表わしていてもよい。架空の人工衛星から位置情報102を受信する事例では、実際の軌道を回る人工衛星と架空の人工衛星の両方を探すようにGPS受信機114を構成するのが望ましい。加えて、位置情報102をGPS時刻で整列させてもよいし、させなくてもよく、このことは、位置情報102を受信する場所に近い地平線上の軌道を回るGPS人工衛星からのGPS信号で時間的に整列しなくてもよい、ということを意味する。その上、ハイブリッド・システムは、地平線上の軌道を回るGPS人工衛星およびインターネットのような人工衛星でないリソースの両方から位置情報102を使用してもよい。
【0061】
次に、位置情報102はミキサ104でミックスされ、送信器106によって無線周波数信号112として送信される。制御器108は、ミキシングと送信の処理過程を制御するのが望ましく、メモリ110にアクセスして任意の適用可能なアプリケーション・プログラムを開始することができる。当業者にはよく理解されるように、以下の一つかその組合せとして制御器108を実装してもよく、それは、プログラマブル回路、集積回路、メモリとI/O回路、特定用途向け集積回路、マイクロコントローラ、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・ デバイス、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、他のプログラマブル回路または同様のものである。
【0062】
ミキサ104は複数の人工衛星の位置に対応する位置情報102を受信する。位置情報102は個別信号の型式であってもよい。見掛けの場所116を知って、GPS受信機114が見掛けの場所116にあれば受信するであろう非放送GPS信号としてGPS受信機114に見える単一の無線周波数信号112を、システムは生成することができる。例えば、当業者にはよく理解されるように、もし位置情報102を地平線上の軌道を回るGPS人工衛星から受信するなら、GPS信号は、それを受信した場所、例えば、建造物のトップで復調されるであろうし、次に、GPS信号の時間差が、見掛けの場所116で受信するであろうGPS信号の時間差と整合するように、若干シフトして、例えば、時間シフトして再生されるであろう。次に、GPS受信機114は、無線周波数信号112として送信されたGPS信号情報の時間差に基づき、見掛けの場所116の位置として、GPS受信機位置114の位置を計算する。
【0063】
次に図3では、ミキサ104と送信器106の更に詳細な図が提供されている。図に示すように、予め定められた見掛けの場所をメモリ110にストアしたシステムは、複数の人工衛星に対応する位置情報102を受信する。次に、ミキサ104が位置情報102をミックスして単一の信号を得る、例えば、数学的に加えて単一の信号を得る。ミックス処理過程の間、位置情報102を時間的にシフトし、その結果、GPS受信機114には、例えば、第一の人工衛星は実際よりはるかに離れており、第二の人工衛星は実際より、より接近しているというように見えるであろう。GPS受信機114に対してこの人工衛星の見え方の違いのため、GPS受信機114は、その物理的場所と異なるようにその位置を計算する。当業者は認めるであろうが、GPS受信機114の見込みから得た人工衛星の対応する位置により、ほぼ見掛けの場所で計算された位置を得る限り、任意の位置情報102の使用が可能である。
【0064】
ミキサ104が位置情報102をミックスした後、その結果の信号は増幅されるのが望ましく、次に、送信器106により、無線周波数信号112として送信される。無線周波数信号112は、GPS信号を人工衛星から送信する周波数と同じ周波数で送信される可能性があると考えられる。また、無線周波数信号112は、GPS信号を人工衛星から送信するデータ速度より高いデータ速度で送信される可能性があると考えられる。例えば、50ビット/秒の代わりに500ビット/秒で、無線周波数信号112を送信してもよい。これは、GPS受信器がナビゲーション・メッセージを受信するのに要する時間量を減少することになるであろう。GPS受信器は、500ビット/秒の信号を受信するよう、構成されるのが望ましいであろう。
【0065】
加えて、無線周波数信号112は、断続的に送信される可能性があると考えられる。送信器106が無線周波数信号112を送信している場合より、送信器106が無線周波数信号112を送信していない場合のほうが、非放送GPS信号を受信できるであろうということは、よりあり得る可能性がある。このように、無線周波数信号112は、非放送GPS信号を検出するGPS受信器の能力に対して、より少ない障害を与えるであろう。また、GPS受信器114が非放送GPS信号を受信できるような場合では、非放送GPS信号と同じく断続的無線周波数信号112を使用して、その位置を計算できる可能性がある。そのような場合には、見掛けの場所116とGPS受信器114の物理的場所との間のどこかにあるように、その位置をおそらく計算するであろう。加えて、断続的送信は、無線周波数信号112が建造物の外部のGPS受信器と干渉するであろうという可能性を低下する。断続的信号を受信し、その断続的送信を、軌道を回る人工衛星が発信元ではないものとして認識するよう構成した、GPS受信器を使用するのが望ましい可能性がある。
【0066】
一つの特定の実施形態では、位置情報102を使用して制御器108をプログラムし、少なくとも3個、望ましくは4個の人工衛星のためにシミュレートされたGPS信号ビットストリームを生成する。人工衛星は、建造物のような障害物がなくても、GPS受信器114と人工衛星との間の予め定められた見掛けの場所116で見えてもよく、また見えなくてもよい。言い換えれば、人工衛星は地平線上の軌道を回る人工衛星またはシミュレートされた人工衛星であってもよい。第一に、低ビット速度のデータ・ストリームを各人工衛星のために生成する。次に、適当な人工衛星に関連する拡散符号で、各データ・ストリームを細かく刻む。次に、制御器108は、メモリにストアした見掛けの場所116と、位置情報102からのエフェメリス・データと、現地時間の推定とを使用して、信号間の相対的な時間遅延を計算する。望ましい実施形態では、制御器108はまた、3個以上の人工衛星信号のうちの少なくとも一つに対して、片道の遅延を計算する。この片道遅延と相対的な時間遅延とを使用して、制御器は、適当な時間でかつ適当に差別的な時間遅延で、3個以上のシミュレートされたGPS信号ビットストリームをミキサ104に提供し、その結果、ビットストリームを受信するGPS受信器114がほぼ見掛けの場所116にあるとしてその位置を計算するであろう。ミキサ104はこれらのビットストリームを複合無線周波数信号(その速度は、GPSデータ速度であってもなくてもよい)に変換するが、その信号は、見掛けの場所116に見える3個以上の人工衛星からの無線周波数信号をシミュレートするものである。次に送信器106はその複合無線周波数信号を送信する。
【0067】
また、GPS受信器114は軌道を回る人工衛星から非放送GPS信号を受信する可能性があるので、軌道を回るGPS人工衛星以外のソースから発するよう、GPS受信器114が識別可能な修正済の無線周波数信号112を生成ことが望ましい可能性がある。例えば、無線周波数信号112でのC/Aコードと関連するナビゲーション・データ・メッセージの1ビットを、非放送GPS信号とは異なるとして無線周波数信号に印を付けるよう変更可能である。送信器106から発する信号からの非放送GPS信号を認識し、区別するように、GPS受信器114を特別に構成するのが望ましいであろう。そのようなシステムの一つの利点は、送信器106が送信する無線周波数信号112と非放送GPS信号とをGPS受信器114が混同することがより少なくなるであろう、ということである。もう一つの利点は、GPS時刻で無線周波数信号112を整列する必要がない、ということであり、これは、その信号を異なるものとして識別するであろうという理由で、その位置を計算するために非放送GPS信号と一緒に無線周波数信号112をGPS受信器114が使用しないためである。
【0068】
次に図4では、軌道を回るGPS人工衛星10以外のソースからの位置情報を受信するように構成したGPS通信システムが提供されている。図に示すように、位置情報402をインターネットのようなネットワーク420を経由して受信する。例えば、ネットワーク420を経由してアクセス可能なサーバに、位置情報402をストアしてもよい。それ故、位置情報402は軌道を回るGPS人工衛星以外のソースから発する。図2に示したシステムの様に、制御器(図示せず)およびメモリ(図示せず)が位置情報を受信し、見掛けの場所416をストアするためにそれを使用する。また、図2のシステムの様に、位置情報402をミックスするためミキサ404を使用し、GPS受信器414が受信する無線周波数信号412を送信するため送信器406を使用する。
【0069】
図4のシステムは軌道を回るGPS人工衛星10以外のソースから位置情報402を受信するので、無線周波数信号412を生成するために使用される位置情報402は、見掛けの場所416を含む建造物418を最も近く軌道を回るGPS人工衛星に対抗するように、シミュレートされた人工衛星に対応する可能性がある。例えば、位置情報402は、建造物418に最も近い地平線上の人工衛星から約6時間(地球の他の側に)オフセットしている軌道を持つ人工衛星に対応する可能性がある。
【0070】
図2のシステムの様に、制御器は、位置情報402に対応して、少なくとも3個、望ましくは4個の人工衛星のためにシミュレートされたGPS信号ビットストリームを生成するのが望ましい。次に、適当な人工衛星に関連する拡散符号で、各データ・ストリームを細かく刻む。次に、制御器108は、メモリにストアした見掛けの場所416と位置情報402からのエフェメリス・データとを使用して、信号間の相対的な時間遅延を計算するであろう。望ましい実施形態では、制御器はまた、3個以上の人工衛星信号のうちの少なくとも一つに対して、片道の遅延を計算する。この片道遅延と相対的な時間遅延とを使用して、制御器は、適当な時間でかつ適当に差別的な時間遅延で、3個以上のシミュレートされたGPS信号ビットストリームをミキサ404に提供し、その結果、ビットストリームを受信するGPS受信器414がほぼ見掛けの場所416にあるとしてその位置を計算するであろう。ミキサ404はこれらのビットストリームを複合無線周波数信号(その速度は、GPSデータ速度であってもなくてもよい)に変換するが、その信号は、見掛けの場所416に見える3個以上の人工衛星からの無線周波数信号をシミュレートするものである。次に送信器406はその複合無線周波数信号を送信する。
【0071】
約6時間オフセットしている軌道を持つ人工衛星を表わすシミュレートされた人工衛星を使用する一つの利点は、シミュレートされた人工衛星のC/Aコードが、地平線上の人工衛星が使用するそれらと衝突せず、従って、シミュレートされた人工衛星と地平線上の人工衛星との間の衝突の可能性が最少になる、ということである。もしGPS受信器414がたまたま、GPS信号14xのような非放送GPS信号を受信する場合には、無線周波数信号412を経由して受信した情報とは非常に異なるため、GPS受信器414は、その非放送GPS信号14xをよそものとして無視するであろうということが、より多くありそうである。結果として、シミュレートされた人工衛星をGPS時間で整列する必要性はなくてもよい。一度GPS受信器414が建造物418を離れると、無線周波数信号412を完全に失い、非放送GPS信号14xを獲得し、その位置を計算する。加えて、GPS受信器414の側で起こりうる衝突を更に避けるため、無線周波数信号412にはシミュレートされた人工衛星の位置情報を含み、地平線上の軌道を回るGPS人工衛星の位置情報を含まないということを認識するよう、GPS受信器414をまた構成することができるであろう。
【0072】
加えて、また、約6時間オフセットしている軌道を持つ人工衛星に対応する位置情報402をGPS時間に整合するよう時間シフトしてもよい。言い換えれば、位置情報402には、地平線上の軌道を回るGPS人工衛星に正しく整合するナビゲーション・ビットとエフェメリス・データを含む。エフェメリス・データを、現在の時間に整合するようにシフトできるか、ナビゲーション・ビットにおける時間を6時間前の時間に対応するようにシフトできる。どちらの場合でも、エフェメリス・データは時間に関してシフトされる。システムがGPS時間で整列している限り、受信器414は一つ以上のGPS人工衛星10からGPS信号14xを受信でき、無線周波数信号412に含まれる情報と一緒にその情報を使用して、GPS受信器414の場所を決定できる。この場合では、GPS受信器414は、見掛けの場所416とその物理的場所との間のどこかにその位置があると決定することであろう。再度、GPS受信器414が非放送GPS信号14xと無線周波数信号412との間を区別することができる、ということは望ましいかもしれません。
【0073】
次に図4では、軌道を回るGPS人工衛星以外のソースからの位置情報を受信するように構成したもう一つのGPS通信システムが提供されている。図に示すように、位置情報502をメモリ510にストアする。それ故、位置情報502は、軌道を回るGPS人工衛星以外のソースから発する。位置情報502は、完全に作り上げられるかもしれない。例えば、C/Aコードを、GPS受信器514が受信可能な人工衛星信号を生成するよう、架空のエフェメリスおよびアルマナック情報と関連させることができる。C/Aコードは軌道を回る人工衛星に対応してもよいし、架空の人工衛星に対応してもよい。もしC/Aコードが架空の人工衛星に対応するなら、架空の人工衛星のC/Aコードを含む信号を受信するよう、GPS受信器514を構成することが好ましい。
【0074】
制御器508はC/Aコードとナビゲーション情報を合成して、メモリ510にストアする位置情報502を生成する。また、メモリ510は見掛けの場所516をストアするのが好ましい。次に、ミキサ504は、制御器508が生成する位置情報502を受信し、位置情報502をミックスする。次に、送信器506は、GPS受信器514が受信する無線周波数信号512を送信する。
【0075】
図5のシステムは軌道を回るGPS人工衛星10以外のソースから位置情報502を受信するので、無線周波数信号512を生成するために使用する位置情報はシミュレートされた人工衛星に対応するのが望ましく、その人工衛星は、現存の軌道を回る人工衛星に対応するC/Aコードを持ってもよいし、架空の人工衛星にのみ対応するC/Aコードを持っていてもよい。C/Aコードは、見掛けの場所516から約6時間オフセットした人工衛星に対応することが望ましいが、その理由は、それらが地球の他の側にあり、地平線の人工衛星から発する見える可能性のある人工衛星信号と干渉しないだろう、ということである。図2のシステムの様に、制御器508は、位置情報502に対応して、少なくとも3個、望ましくは4個の人工衛星のため、シミュレートされたGPS信号ビットストリームを生成するのが望ましい。次に、適当な人工衛星に関連する拡散符号で、各データ・ストリームを細かく刻む。次に、制御器508は、メモリにストアした見掛けの場所516と位置情報502からのエフェメリス・データとを使用して、信号間の相対的な時間遅延を計算する。望ましい実施形態では、制御器508はまた、3個以上の人工衛星信号のうちの少なくとも一つに対して、片道の遅延を計算する。この片道遅延と相対的な時間遅延とを使用して、制御器は、適当な時間でかつ適当に差別的な時間遅延で、3個以上のシミュレートされたGPS信号ビットストリームをミキサ504に提供し、その結果、ビットストリームを受信するGPS受信器514がほぼ見掛けの場所516にあるとしてGPS受信器の位置を計算するであろう。ミキサ504はこれらのビットストリームを複合無線周波数信号(その速度は、GPSデータ速度であってもなくてもよい)に変換するが、その信号は、見掛けの場所516に見える3個以上の人工衛星からの無線周波数信号をシミュレートするものである。次に送信器506はその複合無線周波数信号を送信する。
【0076】
架空のエフェメリスとアルマナック情報を有するシミュレートされた人工衛星を使用する一つの利点は、人工衛星のナビゲーション情報を更新する必要がない、ということである。それ故、そのシステムは、ネットワークに接続する必要がない、または軌道を回る人工衛星から情報を受信する必要のないように、完全に自己完結していることができる。シミュレートされた人工衛星はGPS時刻で整列してもよいし、しなくてもよい。もしシミュレートされた人工衛星がGPS時刻で整列していないなら、GPS受信器514は、それが建築物を離れ、次にその位置を計算するため非放送GPS信号を獲得する場合、無線周波数信号512を完全に失うであろう。加えて、GPS受信器514で側の起こりうる混乱を更に避けるため、無線周波数信号512がシミュレートされた人工衛星の位置情報を含み、地平線の軌道を回るGPS人工衛星の位置情報を含まないことを認識するよう、GPS受信器514をまた構成することができるであろう。
【0077】
しかしながら、もしシミュレートされた人工衛星をGPS時刻で整列しないなら、GPS受信器514の位置を決定するため、受信器514は一つ以上の人工衛星10からGPS信号14xを受信し、無線周波数信号512に含まれる情報と一緒にその情報を使用できてもよい。この場合においては、GPS受信器514は、見掛けの場所516とその物理的場所との間のどこかにその位置があると決定するであろう。再度、GPS受信器514が非放送GPS信号14xと無線周波数信号512との間を区別することができる、ということは望ましいかもしれません。
【0078】
次に図6では、軌道を回るGPS人工衛星10からの位置情報を受信するように構成したGPS通信システムが提供されている。図に示すように、軌道を回るGPS人工衛星10から送信した非放送GPS信号を経由して位置情報602を受信する。図4に示したシステムの様に、制御器(図示せず)およびメモリ(図示せず)によって位置情報を受信し、見掛けの場所616をストアするためにその位置情報を使用する。また、図2および図4のシステムの様に、位置情報602をミックスするためミキサ604を使用し、GPS受信器614が受信する無線周波数信号612を送信するため送信器606を使用する。しかしながら、図4のシステムと異なり、図6のシステムにはまた、GPSアンテナ600およびGPS受信器601を含む。アンテナ600は非放送GPS信号14を受信し、GPS受信器601は受信したGPS信号14を復調して位置情報602を生成する。
【0079】
図2と4のシステムの様に、制御器は、位置情報602に対応して、少なくとも3個、望ましくは4個の人工衛星のためにシミュレートされたGPS信号ビットストリームを生成するのが望ましい。次に、適当な人工衛星に関連する拡散符号で、各データ・ストリームを細かく刻む。次に、制御器は、メモリにストアした見掛けの場所616と位置情報602からのエフェメリス・データとを使用して、信号間の相対的な時間遅延を計算する。望ましい実施形態では、制御器はまた、3個以上の人工衛星信号のうちの少なくとも一つに対して、片道の遅延を計算する。この片道遅延と相対的な時間遅延とを使用して、制御器は、ビットストリームを受信するGPS受信器614が見掛けの場所616にあるとしてその位置を計算するように、適当な時間でかつ適当に差別的な時間遅延で、3個以上のシミュレートされたGPS信号ビットストリームをミキサ604に提供する。ミキサ604はこれらのビットストリームを複合無線周波数信号(その速度は、GPSデータ速度であってもなくてもよい)に変換するが、その信号は、見掛けの場所616から干渉なしでGPS受信器614が受信可能であろう3個以上の人工衛星からの無線周波数信号をシミュレートするものである。次に送信器606はその複合無線周波数信号612をGPS受信器614に送信する。
【0080】
加えて、位置情報602には、地平線上の軌道を回るGPS人工衛星に正しく整合するナビゲーション・ビットとエフェメリス・データを含むように、位置情報602をGPS時間で整列することは、好ましいかもしれない。もし位置情報602をGPS時間で整列すると、受信器614は一つ以上のGPS人工衛星10から非放送GPS信号14xを受信し、GPS受信器614の位置を決定するため、無線周波数信号612に含まれる情報と一緒にその情報を使用することができる。この場合では、GPS受信器614は、見掛けの場所616とその物理的場所との間のどこかにその位置があると決定するであろう。再度、GPS受信器614が非放送GPS信号14xと無線周波数信号612との間を区別することができる、ということは望ましいかもしれません。
【0081】
非放送GPS信号を置き換えるために無線周波数信号を提供するのに加えて、その位置を決定するため非放送GPS信号に加えて、受信した位置情報をGPS受信器が使用できるように、位置情報を含む無線周波数信号を提供することもまた、好ましいかもしれない。GPS受信器は、それらが復調できる以上にはるかに弱いGPS信号を受信できる、ということは知られている。例えば、典型的なGPS受信器は−140dBmおよびこれより大きいGPS信号を復調できるのみであるかも知れないが、典型的なGPS受信器は、−160dBmおよびそれより大きいGPS信号を受信できる可能性がある。もう一つのソースからナビゲーション情報を受信できるGPS受信器は、例えば、近くのウィンドウを通過する非放送GPS信号としてGPS受信器114にアクセスできてもよい、より弱い非放送GPS信号を使用して、その位置を計算できるであろう。それ故、本発明の一つの実施形態では、無線周波数信号を経由してGPS受信器に位置情報を送信する。GPS受信器を、位置情報を含む無線周波数信号を受信するよう構成する。更に、GPS受信器を、複数の(少なくとも3個が好ましい)人工衛星の位置を決定するため、その位置情報を使用するよう構成する。更に、GPS受信器を、人工衛星の位置に対してその位置を決定するため、非放送GPS信号を使用するよう構成する。この様にして、GPS受信器は、はるかに弱い非放送GPS信号からその位置を決定することができる。
【0082】
当業者は理解するであろうが、SMS、GPRS等のような従来のモバイルまたはセルラ・サービス、WLANインタフェース(例えば、802.11a、bそして/またはg標準に基づく無線ネットワーク)、人工衛星インタフェース、ブルートゥース(Bluetooth)・インタフェースまたは、任意の型式の無線周波数信号を受信するように構成されてもよい、GPS受信器に適用可能な任意の通信媒体を使用するような型式で、無線周波数信号と一緒に送信する位置情報をGPS受信器に提供してもよい。
【0083】
次に図7では、GPS受信器に情報を提供するための本発明による方法を図示するフローチャートを提供している。フローは処理ブロック702で開始し、見掛けの場所を選択する。例えば、見掛けの場所はビルディング内にあってもよい。次にフローは処理ブロック704に続く。処理ブロック704では、複数の人工衛星に対応する位置情報を受信する。その位置情報は、位置情報を模擬するソースからであってもよい。次に、進行は処理ブロック706に流れ、GPS受信器が受信して使用できる無線周波数信号として位置情報を送信し、GPS受信器の物理的場所に関係なく、見掛けの場所にあるとしてGPS受信器の位置を計算する。
【0084】
図8は、GPS受信器がその位置決定の能力を増加するための本発明による方法を図示するフローチャートである。フローは処理ブロック802で開始し、宇宙の場所を選択し、その範囲内でGPS受信器はその位置決定の能力を増加する。次に、フローは処理ブロック804に続き、複数の軌道を回るGPS人工衛星のためのナビゲーション情報を含む信号を選択された場所に放送する。次に、進行は処理ブロック806に続き、ナビゲーション情報を含む信号を使用して、複数の軌道を回るGPS人工衛星の位置を決定する。次に、フローは処理ブロック808に続き、複数の軌道を回るGPS人工衛星からの非放送GPS信号を使用して、複数の軌道を回るGPS人工衛星に関してGPS受信器の位置を決定する。
【0085】
本発明について、ある望ましい実施形態に関して示し、説明したが、本明細書を読みそして理解すれば、等価物および修正物が、当業者には起こるであろうということは明らかである。本発明は、そのような全ての等価物および修正物を含み、以下の特許請求項の範囲によってのみ制限を受ける。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】GPS通信システムの概略図である。
【図2】本発明によってGPS受信機に情報を提供するシステムの概略図である。
【図3】図1のシステムのある側面を示す更に詳細な略図である。
【図4】非放送GPS信号以外のソースから人工衛星位置情報を導き出すGPS受信機に情報を提供する典型的なシステムを示す概略図である。
【図5】非放送GPS信号から人工衛星位置情報を導き出すGPS受信機に情報を提供する典型的なシステムを示す概略図である。
【図6】GPS通信システムの概略図である。
【図7】GPS受信機に情報を提供するたの本発明による方法を示すフローチャートである。
【図8】自身の位置を決定するため、GPS受信機の能力を増加するための本発明による方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS受信器(114、414、514、601、614)に情報を提供する方法であって、
見掛けの場所(116、416、516、616)を選択し、
複数の人工衛星(10)の位置に対応する位置情報(102、402、502、602)を受信し、
前記見掛けの場所(116、416、516、616)にほぼあるものとして前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を計算するため、GPS受信器(114、414、514、601、614)が受信し、使用可能な無線周波数信号(112、412、512、612)として前記位置情報(102、402、502、602)を送信すること、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記見掛けの場所(116、416、516、616)が前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の場所と異なること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置情報(102、402、502、602)にはアルマナック情報、エフェメリス情報およびC/Aコード情報を備えること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記位置情報(102、402、502、602)にはタイミング情報を更に備えること、
を特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
複数の人工衛星(10)のうちの少なくとも一つに対する前記位置情報(102、402、502、602)が、前記他の複数の人工衛星(10)に対する前記位置情報(102、402、502、602)に対して時間シフトしていること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の人工衛星(10)の各々に対する前記位置情報(102、402、502、602)を、無線周波数信号(112、412、512、612)として送信する前にミックスすること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記位置情報(102、402、502、602)の少なくとも一部を、軌道を回るGPS人工衛星(10)から受信すること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記位置情報(102、402、502、602)を含む無線周波数信号(112、412、512、612)と一緒に非放送GPS信号(14x)を使用して、GPS受信器(114、414、514、601、614)が当該GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定できるように、GPS時刻で前記位置情報(102、402、502、602)を整列することを更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記GPS受信器(114、414、514、601、614)はモバイル電話機であること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
軌道を回るGPS人工衛星(10)以外のソースから発するとして、GPS受信器(114、414、514、601、614)が、前記無線周波数信号(112、412、512、612)を識別可能であること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
GPS受信器(114、414、514、601、614)で前記無線周波数信号(112、412、512、612)を受信し、当該無線周波数信号(112、412、512、612)に含まれる情報を使用して、前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定することを更に備えること、
を特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記無線周波数信号(112、412、512、612)を断続的に送信すること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
無線周波数送信器(106、406、506、606)に通信できるよう連結した電子的ハードウエアにロードまたはストアしたアプリケーション・プログラムにより、前記方法のステップを実行すること、
を特徴とする請求項12による方法。
【請求項14】
前記無線周波数信号(112、412、512、612)のデータ速度が非放送GPS信号(14x)のデータ速度より速いこと、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
無線周波数送信器(106、406、506、606)に通信できるよう連結した電子的ハードウエアにロードまたはストアしたアプリケーション・プログラムにより、前記方法のステップを実行すること、
を特徴とする請求項1による方法。
【請求項16】
GPS受信器(114、414、514、601、614)で前記無線周波数信号(112、412、512、612)を受信し、当該無線周波数信号(112、412、512、612)に含まれる情報を使用して、前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定することを更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記無線周波数信号(112、412、512、612)に含まれる情報のみを使用して、前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定すること、
を特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定することには、前記無線周波数信号(112、412、512、612)に含まれる情報を使用して、前記複数の軌道を回るGPS人工衛星(10)の位置を決定することと、前記複数の軌道を回るGPS人工衛星(10)からの非放送GPS信号(14x)を使用して、前記複数の軌道を回るGPS人工衛星(10)に対する前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定することを備えること、
を特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
非放送GPS信号(14x)以外の少なくとも一つのソースから前記位置情報(102、402、502、602)を受信すること、
を特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記無線周波数信号(112、412、512、612)は、モバイル・サービス信号、無線ネットワークに基づく信号、人工衛星信号、ブルートゥース信号または前記GPS受信器(114、414、514、601、614)に利用可能な任意の通信媒体のうちの少なくとも一つであること、
を特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記見掛けの場所および前記GPS受信器(114、414、514、601、614)が、建造物(118、418、518、618)の内部にあること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記位置情報(102、402、502、602)の少なくとも幾つかを、非放送GPS信号(14x)以外の少なくとも一つのソースから受信すること、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記位置情報(102、402、502、602)はGPS時刻で整列していないこと、
を特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記非放送GPS信号(14x)以外の少なくとも一つのソースには、インターネットを経由してアクセス可能な遠隔サーバを備えること、
を特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記位置情報(102、402、502、602)の少なくとも幾つかは、前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応すること、
を特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記位置情報(102、402、502、602)にはC/Aコードと、架空のエフェメリスおよび時間情報とを備えること、
を特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記シミュレートされた人工衛星(10)は、前記見掛けの場所(116、416、516、616)から約6時間オフセットした軌道をもつ人工衛星(10)であること、
を特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定するため、GPS受信器(114、414、514、601、614)が、前記シミュレートされた(10)の位置に対応する位置情報(102、402、502、602)を含む前記無線周波数信号(112、412、512、612)と一緒に非放送GPS信号(14x)を使用可能なように、前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応する前記位置情報(102、402、502、602)を、GPS時刻で整列すること、
を特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
全ての前記位置情報(102、402、502、602)は、前記見掛けの場所(116、416、516、616)から約6時間オフセットした軌道をもつ前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応すること、
を特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応する前記位置情報(102、402、502、602)は、GPS時刻で整列していないこと、
を特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
GPS受信器(114、414、514、601、614)に情報を送信するシステムであって、
見掛けの場所(116、416、516、616)およびアプリケーション・プログラムをストアするメモリ(110、510)と、
アプリケーション・プログラムを実行する制御器(108、518)と、
を備え、
前記アプリケーション・プログラムを実行した場合、前記システムは、
複数の人工衛星(10)の位置に対応する位置情報(102、402、502、60
2)を受信し、
前記見掛けの場所(116、416、516、616)にほぼあるものとして前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を計算するため、GPS受信器(114、414、514、601、614)が受信し、使用可能な無線周波数信号(112、412、512、612)として、前記位置情報(102、402、502、602)を送信すること、
を特徴とするシステム。
【請求項32】
前記見掛けの場所(116、416、516、616)は前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の場所と異なること、
を特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記複数の人工衛星(10)のうちの少なくとも一つに対する前記位置情報(102、402、502、602)が、前記他の複数の人工衛星(10)に対する前記位置情報(102、402、502、602)に対して時間シフトしていること、
を特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
複数の人工衛星(10)の各々に対する前記位置情報(102、402、502、602)を、無線周波数信号(112、412、512、612)として送信する前にミックスすること、
を特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記アプリケーション・プログラムを実行した場合、更に、位置情報(102、402、502、602)を含む前記無線周波数信号(112、412、512、612)と一緒に非放送GPS信号(14x)を使用して、GPS受信器(114、414、514、601、614)が当該GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定できるように、前記システムがGPS時刻で前記位置情報(102、402、502、602)を整列すること、
を特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
軌道を回るGPS人工衛星(10)以外のソースから発するとして、GPS受信器(114、414、514、601、614)が、前記無線周波数信号(112、412、512、612)を識別可能であること、
を特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記位置情報(102、402、502、602)の少なくとも幾つかを、非放送GPS信号(14x)以外の少なくとも一つのソースから受信すること、
を特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項38】
前記位置情報(102、402、502、602)はGPS時刻で整列していないこと、
を特徴とする請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記位置情報(102、402、502、602)の少なくとも幾つかは、前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応すること、
を特徴とする請求項37に記載のシステム。
【請求項40】
前記位置情報(102、402、502、602)にはC/Aコードと、架空のエフェメリスおよび時間情報とを備えること、
を特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記シミュレートされた人工衛星(10)は、前記見掛けの場所(116、416、516、616)から約6時間オフセットした軌道をもつ人工衛星(10)であること、
を特徴とする請求項39に記載のシステム。
【請求項42】
前記GPS受信器(114、414、514、601、614)の位置を決定するため、GPS受信器(114、414、514、601、614)が、前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応する位置情報(102、402、502、602)を含む前記無線周波数信号(112、412、512、612)と一緒に非放送GPS信号(14x)を使用可能なように、前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応する前記位置情報(102、402、502、602)を、GPS時刻で整列すること、
を特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
全ての前記位置情報(102、402、502、602)は、前記見掛けの場所(116、416、516、616)から約6時間オフセットした軌道をもつ前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応すること、
を特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
前記シミュレートされた人工衛星(10)の位置に対応する前記位置情報(102、402、502、602)は、GPS時刻で整列していないこと、
を特徴とする請求項39に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−528538(P2009−528538A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557251(P2008−557251)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/038261
【国際公開番号】WO2007/100355
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】