説明

携帯情報通信装置、該携帯情報通信装置用外部出力ユニット又は入出力ユニット、該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システム及び該車載情報通信システムに情報を提供する道路交通情報提供システム

【課題】 GPS機能付き携帯情報通信装置、特に携帯電話機やPHSのようなパームサイズかそれ以下のサイズであるGPS機能付き携帯情報通信装置をカーナビゲーション用に使用できるようにし、しかも、その際の操作や地図画像の読み取りを運転者自身が行うことができるようにする。
【解決手段】 GPS信号を受信する無線通信手段と、プログラムとデータファイルを格納する記憶手段と、プログラムに基づきGPS信号と地図情報データとを処理することにより自位置地図画像のデジタル表示信号を生成するデータ処理手段と、該デジタル表示信号に基づき自位置地図画像を表示するディスプレイ手段とを備えた携帯情報通信装置において、外部ディスプレイ手段を伴う周辺装置を接続し、該周辺装置に対して前記デジタル表示信号に基づき外部表示信号を送信するインターフェース手段A1を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS機能を有する携帯電話機などの携帯情報通信装置、該携帯情報通信装置とともに用いる外部出力ユニット又は入出力ユニット、該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システム及び該車載情報通信システムに情報を提供する道路交通情報提供システムに関わる。
【背景技術】
【0002】
GPS(Global Positioning System)衛星から送信される電波信号(以下、GPS信号と略記する)を受信し、現在位置を検出するGPS機能を有する「GPS機能付き携帯電話機」が実用化されており、そのうちでも特に、携帯電話機自身が保持する地図情報、又は携帯電話機が有する無線通信手段によってネットワークから取得した地図情報と前記現在位置情報を組み合わせることにより、自らの現在位置情報を重畳して表示する地図画像(以下、自位置地図画像と略記する)や、操作キーを用いて入力した目的地までの経路に関する情報を自位置地図画像に重畳して表示する地図画像(以下、ナビゲーション画像と略記する)を付属ディスプレイに表示する機能を有する「ナビゲーション機能付き携帯電話機」が実用化されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、予め地図情報が記憶された地図情報記憶部と、人工衛生からの送信電波に基づき現在位置を検出するGPS受信部と、該GPS受信部にて検出された現在位置と前記地図情報記憶部に記憶された地図情報とから、現在地表示用のGPS画像データを生成するGPS画像データ生成手段と、GPS画像データ生成手段にて生成されたGPS画像データに基づき、現在地を表示するための表示器と、該表示器への現在地の表示を制御する表示制御部とを備えた携帯電話装置が開示されている。
【0004】
さて、自位置地図画像やナビゲーション画像をディスプレイに表示するナビゲーション機能は、自動車の現在位置や目的地への最適経路を表示するカーナビゲーション用のニーズが高い。ところが、一般に、携帯電話機は、携帯性を重視するため付属ディスプレイの画面が小さいため、ナビゲーション機能付き携帯電話機の付属ディスプレイに表示されている地図情報を閲覧する際には、該携帯電話機を手に持って顔前に保持する必要がある。このため、運転手自身がナビゲーション画面を閲覧しながら運転することには多大な危険が伴う。
実際、現在の日本の道路交通法では、自動車や原動機付自転車の運転者が走行中に、携帯電話等を手で保持して通話したり、メールの送受信等のために画像表示用装置を手で保持して注視したりすることが禁止されている。このような理由から、ナビゲーション機能付き携帯電話機に対してカーナビゲーション用サービスを提供している通信会社が当該サービスを「助手席ナビ」と銘打っていることに象徴されるように、ナビゲーション機能付き携帯電話機をカーナビゲーション用に使用する場合には、操作や地図画像の読み取りは、運転者ではなく同乗者が行うことが前提となる。
【0005】
しかしながら、同乗者が乗車している場合、当該同乗者が道路マップを確認しながら運転手に経路指示を行うことも可能であるため、カーナビゲーション用のニーズは運転手が単独で運転している場合の方が高い。このため、カーナビゲーション機能の支援を受けて自動車を運転することを希望する運転手は、仮に、自動車の所有者がナビゲーション機能付き携帯電話機を所有していたとしても、別途、画面が大きいため、そこに表示される自位置地図画像やナビゲーション画像を見ながら運転しても危険が伴わず、また、道路交通法でも禁止されていない車載型のカーナビゲーション装置を搭載することになる。この結果、当該自動車の運転手は、同様の機能を有する装置に二重投資を行うことになり、結果として少なくとも一方の稼働率の低下をもたらすため、資源の効率的な利用の観点からも好ましくない。
【0006】
このような「不合理な二重投資」と「非効率的な資源利用」は、ナビゲーション機能付き携帯電話機を車載型のカーナビゲーション装置として転用できれば解消されるが、それの目的に関連性のある技術が、特許文献2で開示されている。すなわち、特許文献2では、携帯電話とPDA(Personal Digital Assistants)を一体化した新型携帯端末(以下、新端末と略記する)のモニターを前面のダッシュボード上からドライバーの方に向けて横に据え、新端末を新型のカーナビに変えてしまう据え付け装置を開示しており、その際、着脱式のプラスチックフィルムの拡大鏡をドライバーの視線とほぼ直角に据えたモニター面と平行状態に設けることによって、新端末のモニターをカーナビモニター並に拡大してみせることが提案されている。
【0007】
しかしながら、一般に車載型のカーナビゲーション装置のディスプレイ画面の寸法は、通常、7インチワイドサイズ程度以上であるのに対して、携帯電話機のディスプレイ画面の寸法は、せいぜい大きくても2.5インチ程度である。したがって、仮に、携帯電話機を特許文献2に開示されている据え付け装置とともに使用してカーナビモニタ並に拡大しようとすると、拡大鏡は縦横比で2〜3倍以上の拡大能を有さなければならないが、これは光学的な手段では物理的に不可能である。
【0008】
したがって、特許文献2に開示されている据え付け装置を適用するとすれば、このような携帯端末はPDAまたはUMPC(Ultra-Mobile PC)のように、ディスプレイ画面サイズがもともと4インチ程度であるものに限定される。しかも、特許文献2のような光学的な拡大の場合、運転手の視点の位置によって地図画像が歪んだり、あるいは全く認識できなくなったりするという問題がある。
【0009】
【特許文献1】特開平10−341476
【特許文献2】特開2002−209004
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、GPS機能付き携帯情報通信装置、特に携帯電話機やPHS(Personal Handy-phone System)のようなパームサイズかそれ以下のサイズであるGPS機能付き携帯情報通信装置をカーナビゲーション用に使用できるようにし、しかも、その際の操作や地図画像の読み取りを運転者自身が行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、携帯情報通信装置に係る第1の発明は、GPS衛星から送信される電波信号(以下、GPS信号と略記する)を受信し、デジタル信号に変換の上、後記データ処理手段に転送する無線通信手段と、後記データ処理手段を動作させるプログラムと後記データ処理手段によって処理可能なデータファイルを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納されたプログラムに基づき、前記無線通信手段から受信したデジタルGPS信号と地図情報データとを処理することにより、自らの現在位置情報を重畳して表示する地図画像(以下、自位置地図画像と略記する)のデジタル表示信号を生成して後記ディスプレイ制御手段Aに送信するデータ処理手段と、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルAと、前記データ処理手段から受信したデジタル表示信号に基づき前記ディスプレイパネルAの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Aとから構成されるディスプレイ手段とを備えた携帯情報通信装置であって、外部ディスプレイ手段を含む周辺装置、及び/又は、外部ディスプレイ手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置に対して、前記データ処理手段から受信したデジタル表示信号に基づき、外部表示信号を送信するインターフェース手段A1を備えるようにしたものである。
なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「デジタルGPS信号」とは、電波信号であるGPS信号をデジタル信号に変換した信号を意味する。
また、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「デジタル表示信号」には、ビットマップ方式等で定義されたデジタル画像データに直接対応した信号だけでなく、デジタル画像データの生成(描画)を命令する描画命令のデジタル信号も含む。
また、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「外部表示信号」とは、周辺装置における外部ディスプレイ手段がそれを受信して適切に処理することにより画像を表示することが可能であるような信号を意味する。そして、表示信号、画像データファイル又は動画信号(以下、表示信号等と略記する)を「適切に処理する」とは、ディスプレイ手段、又は、データ処理手段及びディスプレイ手段が、表示信号等に含まれている画素ごとの論理的な色情報を、ディスプレイ手段の画面を構成する物理的な画素の色表示として過不足なく現実化することを意味しており、より具体的には、物理的な現実化にあたって画素を間引いて表示画像の解像度を小さくしたり、画素を補間して表示画像の解像度を大きくしたりしないことを意味している。
さらに、本「明細書」及び「特許請求の範囲」においては、「周辺装置における〜手段」という表記によって、「周辺装置に含まれた〜手段又は周辺装置に接続された〜手段」を意味する。
【0012】
また、携帯情報通信装置に係る第2の発明は、第1の発明の携帯情報通信装置において、前記データ処理手段と前記インターフェース手段A1とが相俟って、前記インターフェース手段A1から、高解像度外部表示信号を送信する機能を実現するようにしたものである。
なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「高解像度」とは、表示信号等の本来解像度が前記ディスプレイパネルAの画面解像度(水平画素数×垂直画素数)より大きいことを意味し、特に、「高解像度外部表示信号」とは、本来解像度が前記ディスプレイパネルAの画面解像度より大きい外部表示信号を意味する。また、表示信号等の「本来画像」とは、十分な大きさの画面解像度を有するディスプレイ手段、又は、データ処理手段と十分な大きさの画面解像度を有するディスプレイ手段とが、該表示信号等を受信して適切に処理することにより表示される本来の画像を意味し、「本来解像度」とは「本来画像」の解像度を意味する。
【0013】
また、携帯情報通信装置に係る第3の発明は、第1又は第2の発明の携帯情報通信装置において、前記記憶手段は、地図情報データを含むデータファイル(以下、地図情報データファイルと略記する)を格納する機能を有し、前記データ処理手段は、前記記憶手段にアクセスして前記地図情報データファイルを読み出して前記デジタルGPS信号とともに処理することにより、自位置地図画像のデジタル表示信号を生成する機能を有するようにしたものである。
【0014】
また、携帯情報通信装置に係る第4の発明は、第1乃至第3のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、前記無線通信手段は、GPS信号以外の無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信するとともに、前記データ処理手段から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する機能を有し、前記無線通信手段と前記データ処理手段とが相俟って、インターネットプロトコルに準拠した無線信号を受信することにより、インターネットに接続したウェブサーバから地図情報データファイルを取得する機能を実現するとともに、前記データ処理手段は、該地図情報データファイルを前記デジタルGPS信号とともにリアルタイムで処理することによって、及び/又は、該地図情報データファイルを前記記憶手段に一旦格納し、その後読み出した上で前記デジタルGPS信。号とともに処理することによって、自位置地図画像のデジタル表示信号を生成する機能を有するようにしたものである。
【0015】
また、携帯情報通信装置に係る第5の発明は、第1乃至第4のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、外部記憶手段を含む周辺装置、及び/又は、外部記憶手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部記憶手段との間でデータのやり取りを行うためのインターフェース手段A2を備え、前記データ処理手段は、該周辺装置における外部記憶手段にアクセスしてデータを書き込む機能及び/又はデータを読み出す機能を有するようにしたものである。
【0016】
また、携帯情報通信装置に係る第6の発明は、第1乃至第5のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段を備え、前記データ処理手段は、デジタル音声信号を生成して前記音声出力手段に送信する機能を有するようにしたものである。
【0017】
また、携帯情報通信装置に係る第7の発明は、第6の発明の携帯情報通信装置において、外部音声出力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声出力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声出力手段に対して、前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号に基づき、外部音声信号を送信するインターフェース手段A3を備えたようにしたものである。
なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「外部音声信号」とは、周辺装置における外部音声出力手段がそれを受信して適切に処理することにより音声を出力することが可能であるような信号を意味する。
【0018】
また、携帯情報通信装置に係る第8の発明は、第1乃至第7のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、道路交通情報提供システムが発信し、渋滞情報等の道路交通情報を含む無線信号(以下、道路交通情報無線信号と略記する)を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能を有し、前記データ処理手段は、前記無線通信手段から受信したデジタル道路交通情報信号を処理することにより、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を重畳して表示する地図画像のデジタル表示信号、及び/又は、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を説明する音声のデジタル音声信号を生成し、前記ディスプレイ制御手段A及び/又は前記音声出力手段に送信する機能を有するようにしたものである。
なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「デジタル道路交通情報信号」とは、電波信号である道路交通情報無線信号をデジタル信号に変換した信号を意味する。
【0019】
携帯情報通信装置に係る第9の発明は、第1乃至第8のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、ユーザーがマニュアル操作によって入力したキャラクタデータ等のデータを前記データ処理手段に送信するマニュアル入力手段を備え、前記データ処理手段は、前記マニュアル入力手段から送信されたデータを処理する機能を有するようにしたものである。
【0020】
携帯情報通信装置に係る第10の発明は、第9の発明の携帯情報通信装置において、外部マニュアル入力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部マニュアル入力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部マニュアル入力手段で入力されたデータを受信し、必要な処理を行った上で前記データ処理手段に送信するためのインターフェース手段A4を備え、前記データ処理手段は、該インターフェース手段A4から受信したデータを処理する機能を有するようにしたものである。
【0021】
携帯情報通信装置に係る第11の発明は、第1乃至10のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、ユーザーが発した音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する音声入力手段を備え、前記データ処理手段は、音声入力手段から、直接に、又は、前記無線通信手段を経由して受信したデジタル音声信号を処理する機能を有するようにしたものである。
【0022】
携帯情報通信装置に係る第12の発明は、第11の発明の携帯情報通信装置において、外部音声入力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声入力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声入力手段で入力された音声データを受信し、必要な処理を行った上で前記データ処理手段に送信するためのインターフェース手段A5を備え、前記データ処理手段は、該インターフェース手段A5から受信した音声データを処理する機能を有するようにしたものである。
【0023】
携帯情報通信装置に係る第13の発明は、第9乃至12のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、前記データ処理手段は、ユーザーが、前記マニュアル入力手段及び/又は音声入力手段によって、目的地を特定可能なデータ(以下、目的地データと略記する)を入力した場合に、前記目的地データと、地図情報データと、前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する機能と、該最適経路に関する情報を前記自位置地図画像に重畳して表示する地図画像(以下、ナビゲーション画像と略記する)のデジタル表示信号、及び/又は、最適経路を案内する音声のデジタル音声信号を生成する機能とを有するようにしたものである。
【0024】
携帯情報通信装置に係る第14の発明は、第13の発明の携帯情報通信装置において、前記無線通信手段は、道路交通情報無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能を有し、前記データ処理手段は、前記無線通信手段から受信したデジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を考慮した上で、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する機能を有するようにしたものである。
【0025】
携帯情報通信装置に係る第15の発明は、第1乃至14のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段と、音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する音声入力手段とを備え、前記データ処理手段は、デジタル音声信号を生成して前記音声出力手段に送信する機能を有し、前記無線通信手段は、音声が変換された無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段及び/又は前記音声出力手段に送信する機能と、前記データ処理手段及び/又は前記音声入力手段から受信したデジタル音声信号を無線信号に変換して送信する機能とを有するようにしたものである。
【0026】
携帯情報通信装置に係る第16の発明は、第15のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置において、外部音声出力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声出力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声出力手段に対して、前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号に基づき、外部音声信号を送信するインターフェース手段A3と、外部音声入力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声入力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声入力手段で入力された音声データを受信し、必要な処理を行った上で前記データ処理手段に送信するためのインターフェース手段A5とを備え、前記データ処理手段は、該インターフェース手段A5から受信したデータを処理する機能を有するようにしたものである。
【0027】
携帯情報通信装置用外部出力ユニットに係る第17の発明は、第7の発明の携帯情報通信装置とともに用いる外部出力ユニットであって、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と、後記インターフェース手段B3経由で受信した外部音声信号を音声に変換して出力する外部音声出力手段と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A3と前記外部音声出力手段とを接続するインターフェース手段B3とを備えたようにしたものである。
【0028】
携帯情報通信装置用外部入出力ユニットに係る第18の発明は、第10の発明の携帯情報通信装置とともに用いる外部入出力ユニットであって、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と、ユーザーがマニュアル操作によってキャラクタデータ等のデータを入力する外部マニュアル入力手段と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A4と前記外部マニュアル入力手段とを接続するインターフェース手段B4とを備えたようにしたものである。
【0029】
携帯情報通信装置用外部入出力ユニットに係る第19の発明は、第18の発明の外部入出力ユニットにおいて、前記インターフェース手段B1を構成する回路と、前記インターフェース手段B4を構成する回路とを一体的な筐体の内部に納め、該筐体の天面にはディスプレイパネルBを配置し、該筐体の側面又は底面には、インターフェース手段B1を構成する外部端子と、インターフェース手段B4を構成する外部端子とを配置するとともに、該筐体の天面における前記ディスプレイパネルBの額縁部には外部マニュアル入力手段を構成するキーを配置したようにしたものである。
【0030】
携帯情報通信装置用外部入出力ユニットに係る第20の発明は、第12の発明の携帯情報通信装置とともに用いる外部入出力ユニットであって、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と、音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、後記インターフェース手段B5に送信する外部音声入力手段と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A5と前記外部音声入力手段とを接続するインターフェース手段B5とを備えたようにしたものである。
【0031】
携帯情報通信装置用外部入出力ユニットに係る第21の発明は、第16の発明の携帯情報通信装置とともに用いる外部入出力ユニットであって、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と、後記インターフェース手段B3経由で受信した外部音声信号を音声に変換して出力する外部音声出力手段と、音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、後記インターフェース手段B5に送信する外部音声入力手段と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A3と前記外部音声出力手段とを接続するインターフェース手段B3と、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A5と前記外部音声入力手段とを接続するインターフェース手段B5とを備えたようにしたものである。
【0032】
携帯情報通信装置用外部入出力ユニットに係る第22の発明は、第17乃至第21のいずれか一つの発明の外部入出力ユニットにおいて、第7、第10、第12又は第16の発明の携帯情報通信装置のうち、周辺装置における外部記憶手段との間でデータのやり取りを行うためのインターフェース手段A2を備えた携帯情報通信装置とともに外部入出力ユニットであって、前記携帯情報通信装置におけるデータ処理手段が前記インターフェース手段A2と後記インターフェース手段B2とを経由してデータの書き込み及び/又は読み出しを行う外部記憶手段Bと、前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A2と前記外部記憶手段Bとを接続するインターフェース手段B2とを備えたようにしたものである。
【0033】
車載情報通信システムに係る第23の発明は、第1乃至第22のいずれか一つの発明の携帯情報通信装置と外部ディスプレイ手段を含む周辺装置との組み合わせと、第7の発明の携帯情報通信装置と第17の発明の携帯情報通信装置用外部出力ユニットとの組み合わせと、第10の発明の携帯情報通信装置と第18又は第19の発明の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせと、第12の発明の携帯情報通信装置と第20の発明の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせと、第16の発明の携帯情報通信装置と第21の発明の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせとのうちのいずれか一つの組み合わせで構成され、前記周辺装置、前記外部出力ユニット又は前記外部入出力ユニットは、それが含む外部ディスプレイ手段に表示された自位置地図画像が車両の運転席から視認可能であるような範囲に搭載されたようにしたものである。
【0034】
車載情報通信システムに係る第24の発明は、第23の発明の車載情報通信システムにおいて、車両の走行状態を示すデータを取得し、デジタル信号に変換の上、前記携帯情報通信装置における前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する走行状態検出手段と、該走行状態検出手段と前記携帯情報通信装置とを接続するインターフェース手段B6とを備えるとともに、前記携帯情報通信装置における無線通信手段は、道路交通情報無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能と、前記走行状態検出手段から、前記インターフェース手段B6を経由して、又は、前記インターフェース手段B6と前記データ処理手段とを経由して受信したデジタル走行状態信号を無線信号に変換の上、送信する機能とを有し、前記携帯情報通信装置におけるデータ処理手段は、前記無線通信手段から受信したデジタル道路交通情報信号を処理することにより、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を重畳して表示する地図画像のデジタル表示信号、及び/又は、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を説明する音声のデジタル音声信号を生成し、前記ディスプレイ制御手段A及び/又は前記音声出力手段に送信する機能を有するようにしたものである。
なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「デジタル走行状態信号」とは、車両の走行状態を示すデータをデジタル信号に変換した信号を意味する。
【0035】
車載情報通信システムに係る第25の発明は、第10の発明の携帯情報通信装置と第18又は第19の発明の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせと、第12の発明の携帯情報通信装置と第20の発明の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせと、第16の発明の携帯情報通信装置と第21の発明の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせとのうちのいずれか一つの組み合わせで構成され、前記外部入出力ユニットは、該外部入出力ユニットにおける外部ディスプレイ手段に表示された自位置地図画像が車両の運転席から視認可能であるような範囲に搭載され、車両の走行状態を示すデータを取得し、デジタル信号に変換の上、前記携帯情報通信装置における前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する走行状態検出手段と、該走行状態検出手段と前記携帯情報通信装置とを接続するインターフェース手段B6とを備えるとともに、前記携帯情報通信装置における無線通信手段は、道路交通情報無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能と、前記走行状態検出手段から、前記インターフェース手段B6を経由して、又は、前記インターフェース手段B6と前記データ処理手段とを経由して受信したデジタル走行状態信号を無線信号に変換の上、送信する機能とを有し、前記携帯情報通信装置におけるデータ処理手段は、ユーザーが前記マニュアル入力手段及び/又は音声入力手段によって目的地データを入力した場合に、前記目的地データと、地図情報データと、前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する機能と、ナビゲーション画像のデジタル表示信号、及び/又は、最適経路を案内する音声のデジタル音声信号を生成する機能とを有するようにしたものである。
【0036】
道路交通情報提供システムに係る第26の発明は、第24又は25の発明の複数の車載情報通信システムに道路交通情報を提供する道路交通情報提供システムであって、前記車載情報通信システム(複数)から、走行状態無線信号を受信し、デジタル信号に変換の上、後記渋滞状況推定手段に送信するとともに、後記渋滞状況推定手段から受信したデジタル信号を道路交通情報無線信号に変換して送信する基地局手段と、前記基地局手段から受信したデジタル走行状態信号を処理することにより道路の渋滞状況を推定した上で、該渋滞状況に関する情報を含むデジタル信号に前記基地局手段に送信する渋滞状況推定手段とを備えたようにしたものである。
なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「走行状態無線信号」とは、デジタル走行状態信号を無線信号に変換した信号を意味する。
【発明の効果】
【0037】
本発明の携帯情報通信装置、該携帯情報通信装置用外部出力ユニット又は入出力ユニット、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、インターフェース手段A1に外部ディスプレイ手段を含む周辺装置、又は、外部ディスプレイ手段が接続される周辺装置を接続することにより、該外部ディスプレイ手段に自位置地図画像又はナビゲーション画像を表示することができる。このため、十分大きな画面サイズ(7インチワイドサイズ程度以上)を有する外部ディスプレイ手段を選択の上、該外部ディスプレイ手段を含む周辺装置、又は、該外部ディスプレイ手段が接続される周辺装置を、該外部ディスプレイ手段に表示された自位置地図画像が車両の運転席から視認可能であるような範囲に搭載することにより、運転者自身が操作・閲覧できるカーナビゲーション機能を実現することができる。
しかも、この際、GPS信号の受信機能や、自位置地図画像又はナビゲーション画像の表示信号を生成する画像処理機能は、携帯情報通信装置側にだけ保持されるため、ナビゲーション機能付き携帯電話機と車載ナビゲーション装置の双方を保有する場合のような「不合理な二重投資」と「非効率的な資源利用」の問題は生じない。また、画像の拡大はデジタル信号の処理によって行われるため、光学的な拡大の場合のように画像の拡大比に制約はない。
【0038】
このうち特に第2の発明の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、インターフェース手段A1に接続された周辺装置における外部ディスプレイ手段に、携帯情報通信装置に付属するディスプレイパネルAの画面解像度(水平画素数×垂直画素数)よりも解像度が大きい自位置地図画像を表示することができる。これにより、該外部ディスプレイ画面には付属するディスプレイパネルAよりも情報量の多い自位置地図画像、例えば、縮尺は同じままで広い地域をカバーし、しかも文字や記号の精細度(フォントサイズ等)は変わらないような自位置地図画像を表示できるようになる。
【0039】
また、第4の発明の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、新しい道路が建設されるなどして地図情報に変更が生じた場合でも、地図情報データファイルを提供するウェブサーバ側でファイルの更新を行っておけば、各々の携帯情報通信装置側で、新しい記録媒体を新規に購入するなどして、地図情報データファイルの更新を行わなくとも、常に最新の地図情報に基づいた自位置地図画像やナビゲーション画像を表示することができる。
【0040】
また、第5の発明の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、例えば、携帯情報通信装置が単独で使用される場合には、地図情報データファイルがインターネット経由で取得される場合でも、車載情報通信システムとして使用する場合には、インターフェース手段A2に、該記憶手段よりも容量の大きい外部記憶手段を含む周辺装置、又は、該記憶手段よりも容量の大きい外部記憶手段が接続される周辺装置を接続することにより、一旦インターネット経由で取得した地図情報データファイルは該外部記憶手段に格納するようにすることができる。この結果、既に地図情報データファイルを格納済みの地域範囲を走行中の場合には、前記外部記憶手段にアクセスするようにすることにより、インターネットに頻繁にアクセスする結果、画面が円滑にスクロールされないという問題を軽減することができる。一方、地図情報データファイルが携帯情報通信装置に付属する記憶手段に格納されている場合にも、車載情報通信システムとして使用する場合には、インターフェース手段A2に、該記憶手段よりも容量の大きい外部記憶手段を含む周辺装置、又は、該記憶手段よりも容量の大きい外部記憶手段が接続される周辺装置を接続することにより、単独使用の場合より、情報量の多い自位置地図画像を表示することができる。
【0041】
また、第6又は第7の発明の携帯情報通信装置によれば、付属する無線通信手段を介して受信した音声信号又はデータ処理手段が生成した音声信号に基づき、付属する音声出力手段から音声を出力することができる。このうち特に第7の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、前記音声を、付属する外部音声出力手段だけではなく、インターフェース手段A3に接続された周辺装置における外部音声出力手段からも出力することができる。
【0042】
また、第8の発明の携帯情報通信装置によれば、付属するディスプレイパネルAに道路交通情報システムから提供される道路交通情報を重畳して表示する地図画像を表示したり、付属する音声出力手段から前記道路交通情報を説明する音声を出力したりすることができる。特に、該携帯情報通信装置がインターフェース手段A1、及び/又は、インターフェース手段A3を備える場合には、周辺装置における外部ディスプレイ手段に道路交通情報を重畳して表示する地図画像を表示すること、及び/又は、周辺装置における外部音声出力手段から前記道路交通情報を説明する音声を出力すること、が実現できる。
【0043】
また、第9又は第10の発明の携帯情報通信装置によれば、ただ単にメニューから表示モードを選択したりするだけではなく、マニュアル入力手段を用いてデータを入力することにより、携帯情報通信装置に目的地情報等を入力することができる。このうち特に第10の発明の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、キャラクタデータ等のデータの入力をインターフェース手段A4に接続された周辺装置における外部マニュアル入力手段から行えるため、車載情報通信システムとして使用している場合、外部マニュアル入力手段として十分な大きさをもつものを選択し、車両の運転席付近に固定することにより、キャラクタデータ等のデータの入力は、いちいち携帯情報通信装置を手に持って行う必要はなく、固定されたマニュアル入力手段から行えるようになる。
【0044】
また、第11、第12、第15又は第16の発明の携帯情報通信装置によれば、音声データ入力手段を用いて音声データを入力することができる。このうち特に第12又は第は第16の発明の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、音声データの入力をインターフェース手段A5に接続された周辺装置における外部音声入力手段から行える。また、特に第15又は第16の発明の携帯情報通信装置によれば、無線通信手段及び音声出力手段を合わせて使用することにより、音声通話を行うことができる。さらに、特に第16の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、インターフェース手段A5に接続された周辺装置における外部音声入力手段、及び、インターフェース手段A3に接続された周辺装置における外部音声出力手段を用いて音声(データ)の入出力を行うことにより、携帯情報通信装置を手に持たない音声通話、すなわちハンズフリーでの音声通話を実現することができる。
【0045】
また、第13又は第14の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、携帯情報通信装置に付属するディスプレイパネルA、又は、周辺装置における外部ディスプレイ手段に、自位置地図画像だけではなく、ナビゲーション画像も表示することができる。あるいは、携帯情報通信装置に付属する音声出力手段、又は、周辺装置における外部音声出力手段から、道路交通情報を説明する音声だけでなく、最適経路を案内する音声を出力することができる。このうち特に第14の携帯情報通信装置、及び該携帯情報通信装置を中核とする車載情報通信システムによれば、携帯情報通信装置のデータ処理手段が最適経路を算出する際に、ただ単に地図情報によるだけではなく、道路交通情報提供システムが提供する渋滞情報等の道路交通情報を考慮に入れることができる。
【0046】
また、第24又は第25の発明の車載情報通信システム、及び、第26の道路交通情報提供システムによれば、該車載情報通信システムを搭載した複数の車両の走行状態からそれら車両が走行しているエリアの渋滞情報を推定し、それに基づいた道路交通情報を提供するとともに、該車載情報通信システム側では、そのようにして得られた道路交通情報に基づき、最適経路を算出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明はかかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
【0048】
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る携帯情報通信装置、携帯情報通信装置用外部入出力ユニット、及び両者を接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態の構成及び機能を説明するためのブロック図であり、特に、該携帯情報通信装置が携帯電話機である場合について説明している。
【0049】
この実施形態においては、携帯電話機1は、それ単独として、音声通話用、データ通信・処理用、ナビゲーション用、テレビ放送番組の視聴用、及び、画像データ及び/又は音声データの保存・再生用として使用することができ、音声通話以外の用途で使用する場合には、各種の画像が、付属ディスプレイパネルであるLCD(Liquid Crystal Display)パネル15Aに表示される。
以下では、LCDパネル15AはQVGAサイズの画面解像度を有し、通常は縦長画面(水平画素数×垂直画素数=240×320画素)で使用するものとして説明するが、それ以外の解像度であってもよい。
【0050】
まず、携帯電話機1が音声通話用に使用される場合、マイクロホン18Aから入力された音声はCODEC(COder-DECoder)18Cによってデジタル信号に変換され、該デジタル信号はベースバンドプロセッサ11及びRF(Radio Frequency)送受信部111Bを経由し、共用アンテナ113Aから電波信号として公衆ネットワークに送信される。逆に、音声通話の相手先から電波信号として公衆ネットワークに送信された音声データは共用アンテナ113Aで受信され、共用器113D、RF送受信部111B及びベースバンドプロセッサ11を経由することによりデジタル信号に変換され、該デジタル信号はCODEC_18Cでアナログ電気信号に変換され、最終的にスピーカ18Bから音声として出力される。
【0051】
ここで、共用アンテナ113Aは、音声通話又はデータ通信のための電波信号(以下、通信電波信号と略記する)とGPS信号の双方を電気信号に変換の上、共用器113Dに送信し、共用器113Dは、通信電波信号が変換された電気信号とGPS信号が変換された電気信号とを、それぞれRF送受信部111BとGPSダウンコンバータ113Bに振り分けて送信する。そして、これら共用アンテナ113A、共用器113D、RF送受信部111B及びGPSダウンコンバータ113Bに、後述するAD/DA変換部2_113Cを加え、さらに、テレビ受信用アンテナ112A、テレビチューナ112B及びAD/DA変換部1_112Cを加えた全体が、「特許請求の範囲」でいうところの無線通信手段にあたる。
【0052】
次に、携帯電話機1がデータ通信・処理用に使用される場合、通常は20個前後の小型のキーからなるキー操作部16Aを操作することによって入力され、キー入力コントローラ16Bでデジタル信号に変換されたキャラクタデータ等のデータ、及び/又は、インターネットプロトコルに準拠した電波信号を公衆ネットワークから共用アンテナ113Aで受信し、共用器113D、RF送受信部111B及びベースバンドプロセッサ11を経由することによりデジタル信号に変換されたデータが、バス19を経由して中央演算回路10Aに転送される。中央演算回路10Aでは、フラッシュメモリ14Aに格納されたプログラムに基づいて必要な処理を行い、処理されたデータは、バス19を経由して、フラッシュメモリ14A及びRAM(Random Access Memory)14Bや、グラフィックコントローラ10Bや、ベースバンドプロセッサ11に転送される。そして、最終的には、LCDパネル15Aに画像が表示されたり、スピーカ18Bから音声が出力されたり、共用アンテナ113Aから電波信号が送信されたり、フラッシュメモリ14Aにデータが保存されたりする。
【0053】
なお、フラッシュメモリ14A及びRAM_14Bが、「特許請求の範囲」でいうところの記憶手段にあたる。その際、図1には記載されていないが、記憶手段として、メモリカード等の着脱式の記録媒体を追加することもできる。
また、中央演算回路10A、グラフィックコントローラ10B及びベースバンドプロセッサ11に、後記のVRAM(Video RAM)10Cを加えた全体が、「特許請求の範囲」でいうところのデータ処理手段にあたる。
【0054】
図2は、本発明に係る携帯情報通信装置の一実施形態と、インターネットに接続されたウェブサーバとの間での情報のやり取り、特に道路交通情報提供システム用のウェブサーバとの間での情報のやり取りを説明するための説明図である。
【0055】
ユーザーが、携帯電話機1を用いて、インターネット5に接続した一般のウェブサーバ52にアクセスしてウェブページを閲覧する場合には、中央演算回路10Aは、キー操作部16Aを操作することによって入力されたキャラクタデータ等のデータとフラッシュメモリ14Aに格納されたブラウザプログラムに基づいて、ウェブページを構成するマークアップ文書ファイル及びそのリンクファイルを送信するように要求するデジタル信号を生成する。該デジタル信号は、携帯電話機1のユーザーエージェント情報を含んでおり、バス19、ベースバンドプロセッサ11、RF送受信部111Bを経由して、インターネットプロトコルに準拠した電波信号として公衆ネットワークに送信される。そして、該電波信号は公衆ネットワークの基地局51で受信され、デジタル信号に変換された上でインターネット5に送信され、最終的にウェブサーバ52において受信される。
【0056】
なお、携帯電話機1と基地局51との間での通信電波信号のやり取りは、基地局51が移動体通信のセルラーネットワークの基地局である場合には、CDMA(Code Division Multiple Access)等の方式で通信することによって、基地局51が無線LANの基地局・アクセスポイントである場合には、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)やOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等の方式で通信することによって実行される。その際、共用アンテナ113A、共用器113D、RF送受信部111B及びベースバンドプロセッサ11を複数帯域の電波信号に対応できるようにすることによって、例えば、屋内等の無線LANの基地局・アクセスポイントに近い箇所では高速の無線LAN方式で通信を行い、それ以外の箇所ではCDMA方式等の第3世代移動体通信(セルラーシステム)で通信を行うといった切り替えが実現できる。
【0057】
ウェブサーバ52は、受信したデジタル信号に含まれるユーザーエージェント情報に基づき、送信要求のあったデータファイルをインターネット5経由で送信する。該デジタル信号は基地局51で電波信号に変換されて送信され、該電波信号は、共用アンテナ113A、共用器113D、RF送受信部111B、ベースバンドプロセッサ11及びバス19を経由して、最終的には中央演算回路10Aでデジタル信号として受信されることにより、ウェブページを構成するマークアップ文書ファイル及びそのリンクファイルを取得することができる。
その上で、中央演算回路10Aは、ウェブページのレイアウト形式に応じて以下のように描画命令を生成・送信する。すなわち、ウェブページがリキッドレイアウト、又はLCDパネル15Aの画面水平解像度(240画素)よりも狭い固定幅レイアウトを採用していれば、LCDパネル15Aの画面水平解像度と同じ水平画素数を有するページ画像の描画命令を、ウェブページがLCDパネル15Aの画面水平解像度よりも広い固定幅レイアウトを採用していれば、該固定幅と同じ水平画素数を有するページ画像の描画命令を、それぞれ生成し、該描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信する。
【0058】
グラフィックコントローラ10Bは、該描画命令に基づき、十分に大きい論理解像度を有する仮想画面上においてビットマップデータを生成しVRAM_10Cに書き込むとともに、LCDパネル15Aに表示され、LCDパネル15Aの画面解像度と同じ解像度を有する画像を記述するビットマップデータをVRAM_10Cから切り出してLCDドライバ15Bに送信する。LCDドライバ15Bは、該ビットマップデータに基づいてLCDパネル15Aの画面を構成する各々の画素を駆動し、最終的に前記ウェブページに対応したページ画像の全部又は一部に、必要に応じて画面の上部・下部に表示されるメニュー表示等を組み合わせた全画面画像がLCDパネル15Aに表示される。
この際、ページ画像の解像度がLCDパネル15Aの画面解像度より大きい場合には、キー操作部16Aにおいて画面スクロール機能を担うジョグキーを操作することによって入力されるデータに応じて、中央演算回路10Aが描画命令を変更することにより、VRAM_10Cから切り出されるビットマップデータは仮想画面上を徐々に遷移し、その結果として、LCDパネル15Aにおいてページ画像がスクロール表示される。
【0059】
次に、携帯電話機1がナビゲーション用に使用される場合、共用アンテナ113Aで受信したGPS信号は、共用器113D、GPSダウンコンバータ113B及びAD/DA変換部2_113Cを経由することによりデジタルGPS信号に変換され、バス19を経由して中央演算回路10Aに送信される。中央演算回路10Aでは、フラッシュメモリ14Aに格納されたプログラムに基づいて該デジタルGPS信号を処理することにより自らの現在位置を算出し、自位置情報を含むデジタル信号(以下、自位置デジタル信号と略記する)を生成する。そして、該自位置デジタル信号は、[0055]で説明したようなプロセスを経て、最終的には、インターネット5に接続した道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53においてデジタル信号として受信される。
【0060】
道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53は、受信したデジタル信号に含まれる自位置情報に基づき、携帯電話機1の現在位置を含む地図情報データファイルを選択し、デジタル信号に変換の上、インターネット5に送信する。携帯電話機1の中央演算回路10Aは、[0057]で説明したようなプロセスを経て前記地図情報データファイルを取得し、算出した自位置情報と合わせて、自位置地図画像の描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信し、最終的に、LCDパネル15Aに自位置地図画像が表示される。
【0061】
道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53は、携帯電話機1を保持するユーザー自身、又は、携帯電話機1を搭載した車両が移動した場合でも、携帯電話機1から頻繁に地図情報データファイルの送信要求を受けないように、一度にLCDパネル15Aに表示できる地域範囲より広い地域範囲をカバーする地図情報データファイルを送信する。このため、該地図情報データファイルの本来解像度は、自ずとLCDパネル15Aの画面解像度よりも大きくなり、中央演算回路10Aは、この高解像度地図画像に自位置情報を重畳した高解像度自位置地図画像の描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信し、グラフィックコントローラ10Bは該高解像度自位置地図画像を記述するビットマップデータを一旦VRAM_10Cに書き込んだ上で、LCDパネル15Aの画面解像度と同じ解像度を有する画像を記述するビットマップデータをVRAM_10Cから切り出し、LCDドライバ10Bに送信する。
この際、表示される地図画像は、ジョグキーの操作によって画面がスクロールされるだけではなく、自動表示モードにおいては、中央演算回路10Aが、ユーザー又は車両の移動に合わせて描画命令を更新し続けることにより、携帯電話機1の現在位置が常にLCDパネル15Aの中央部に位置するように自動的にスクロールされる。
【0062】
図3は、本発明に係る携帯情報通信装置の一実施形態の付属ディスプレイパネル(図1におけるLCDパネル15A)に表示される自位置地図画像を説明するためのイメージ図である。
この実施形態においては、携帯電話機1の現在位置は図中央の矢印によって示されているが、携帯電話機1を保持するユーザー自身、又は、携帯電話機1を搭載した車両が矢印方向に移動した場合、[0061]で説明した機能により、該矢印は常に画面の中央部に位置するように、地図画像は上方から下方にスクロールする。
なお、図3では、付属ディスプレイパネル(図1においてはLCDパネル15A)に自位置地図画像が画面全体に表示される例を示しているが、必要に応じて画面の上部・下部にメニュー等を表示する例も可能である。
【0063】
一方、携帯電話機1の中央演算回路10Aは、道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53がインターネット5に送信する道路交通情報を含むデータファイル(以下、道路交通情報データファイル)を、[0060]で説明したようなプロセスを経て取得し、前記地図情報データファイルとともに処理して、例えば、自位置地図画像に渋滞状況を重畳して表示する地図画像の描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信する。あるいは、前記道路交通情報データファイルを処理して、例えば、渋滞状況を説明する音声のデジタル音声信号をCODEC_18Cに送信する。
【0064】
また、本実施形態の携帯情報通信装置によれば、ユーザーがキー操作部16Aを操作し、目的地を特定するキャラクタデータを入力することにより、以下で説明するプロセスを経て、自らの現在位置から目的地までの最適経路に関する情報を自位置地図画像に重畳して表示するナビゲーション画像がLCDパネル15Aに表示されるとともに、最適経路を案内する音声がスピーカ18Bから出力される。
【0065】
すなわち、キー操作部16Aで入力されたキャラクタデータはキー入力コントローラ16Bでデジタル信号に変換され、さらに、中央演算回路10Aで、目的地情報とユーザーエージェント情報を伴うデジタル信号に変換され、[0059]で説明したようなプロセスを経て、最終的にはインターネット5に接続した道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53でデジタル信号として受信される。
一方、道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53は、受信したデジタル信号に含まれる目的地情報、及び直近に携帯電話機1から受信した自位置情報に基づき、該自位置と該目的地を含むエリアの渋滞情報等の道路交通情報を含むデジタル信号をインターネット5に送信する。携帯電話機1の中央演算回路10Aは、[0060]で説明したようなプロセスを経て前記道路交通情報を取得し、該道路交通情報と、自位置情報及び目的地情報とに基づいて、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する。その上で、該最適経路を自位置地図画像に重畳したナビゲーション画像の描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信するとともに、該最適経路を案内する音声のデジタル音声信号を生成して、CODEC_18Cに送信する。
【0066】
なお、本実施形態では、目的地情報はキー操作部16Aによってキャラクタデータとして入力されるものとしたが、それ以外にも、以下のような方法によって入力することができる。すなわち、例えば、LCDパネル15Aに目的地の選択肢を表示させた上で、キー操作部16Aにおいてポインティング機能を担うジョグキーを操作することにより該選択肢の中から目的地を選択したり、LCDパネル15Aに目的地を含む地図画像を表示させた上で、ジョグキーを操作することにより地図中の地点を目的地として指定したりすることができる。また、フラッシュメモリ14Aに音声認識用のプログラムを格納し、さらに、中央演算回路10Aとして必要な音声データ処理能力を有するものを採用することにより、目的地情報をマイクロホン18Aによって音声データとして入力することも可能である。
【0067】
次に、携帯電話機1がテレビ番組の視聴用に使用される場合、テレビ受信用アンテナ112Aで受信したテレビ放送信号は、テレビチューナ112B及びAD/DA変換部1_112Cでデジタル動画信号及びデジタル音声信号に変換され、バス19を経由して中央演算回路10Aに送信される。
【0068】
携帯電話機1においては、テレビ番組の画像を、LCDパネル15Aを縦置きにして表示する(→縦長画面(水平画素数×垂直画素数=240×320画素))か、横置きにして表示する(→横長画面(水平画素数×垂直画素数=320×240画素))かを、キー操作部16Aを操作することによって選択することができる。中央演算回路10Aは、この選択に対応した入力信号及び前記デジタル動画信号に基づき、LCDパネル15Aに表示される画面イメージ(ただし、縦長画面の場合、上部及び/又は下部に非表示領域が生じた画面イメージ)のビットマップデータを作成する描画命令を生成し、該描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信する。
【0069】
この際、地上デジタルテレビ携帯・移動体向けサービス、いわゆる「ワンセグ」サービス以外のテレビ放送信号(以下、精細テレビ放送信号と略記する)における動画信号の本来解像度は、縦長画面、横長画面のいずれの場合でもLCDパネル15Aの画面解像度よりも大きいため、精細テレビ放送信号を受信する場合には、中央演算回路10Aは、AD/DA変換部1_112Cから送信されるデジタル動画信号を一部間引くことによって、解像度の低い画像の描画命令を生成する。
一方、ワンセグサービスの電波信号(以下、ワンセグ放送信号と略記する)における動画信号の本来解像度は、水平画素数×垂直画素数=320×240画素(又は320×180画素)である。このため、ワンセグ放送信号を受信する場合、中央演算回路10Aは、縦長画面の場合には、AD/DA変換部1_112Cから送信されるデジタル動画信号を一部間引くことによって、解像度の低い画像の描画命令を生成し、横長画面の場合には、デジタル動画信号の本来画像の描画命令を生成する。
【0070】
グラフィックコントローラ10B、VRAM_10C及びLCDドライバ15Bの動作は、キー操作部16Aの操作に従った画像のスクロールがないことを除けば、ウェブページのページ画像を表示する場合と同様であり、結果として、LCDパネル15Aにテレビ放送の動画がリアルタイムで表示される。
【0071】
また、テレビ放送信号におけるデジタル音声信号についても中央演算回路10Aで適切に処理され、さらにベースバンドプロセッサ11とCODEC_18Cを経由することによって、最終的にスピーカ18Bから音声として出力される。この結果、上記のLCDパネル15Aに表示される動画と相俟ってテレビ番組として視聴することができる。
【0072】
一方、携帯電話機1においては、テレビ放送信号に基づいて、LCDパネル15Aに動画をリアルタイムに表示したり、スピーカ18Bから音声をリアルタイムに出力したりするだけでなく、テレビ放送信号を変換したデジタル音声信号及び/又はデジタル動画信号をデータファイルに変換してフラッシュメモリ14Aに保存することができる。また、携帯電話機1は、ウェブサイトに格納された画像データファイル及び/又は音声データファイルについても、[0055]及び[0057]で説明したようなプロセスを経て、マークアップ文書ファイル及びそのリンクファイルと同様に取得することができる。
【0073】
携帯電話機1がこのようして保存した画像データ及び/又は音声データを再生する場合、中央演算回路10Aは、キー操作部16Aを操作することにより入力されたデータに基づいてフラッシュメモリ14Aにアクセスしてデータファイルを読み出し、必要な処理を行うことにより、描画命令をグラフィックコントローラ10Bに出力したり、デジタル音声信号をベースバンドプロセッサ11経由でCODEC_18Cに出力したりする。この結果、LCDパネル15Aに画像を表示したり、スピーカ18Bから音声を出力したり、あるいは両者を組み合わせたムービーとして再生することができる。
【0074】
なお、動画である画像データを保存する場合には、MPEG(Moving Picture Experts Group)−1、MPEG−2、MPEG−4等のMPEG規格のフォーマットで保存され、静止画である画像データを保存する場合には、BMP(Bit Map)、TIFF(Tagged Image File Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphic Interchange Format)及びPNG(Portable Network Graphics)等のフォーマットで保存される。また、音声データについては、WAVE形式や、MP3(MPEG Audio Layer 3)、AIFF(Audio Interchange File Format)、ATRAC3(Adaptive TRansform Acoustic Coding 3)等のフォーマットで保存される。
ただし、いずれの場合でも、フラッシュメモリ14Aの容量には限界があるため、例えば、長時間のムービー等を保存することには制約が生じる。
【0075】
以上が、携帯電話機1をそれ単独として使用する場合の機能の概略であるが、携帯電話機1は、外部入出力ユニット3と接続するための外部接続端子部A_13Dを備えており、外部入出力ユニット3を車両に搭載した上で、携帯電話機1側の外部接続端子部A_13Dと、外部入出力ユニット3側のインターフェース部B_33を構成する外部接続端子B_33Dとを接続ケーブル2を介して接続することにより、携帯電話機1と外部入出力ユニット3を一体的な車載情報通信システムとして動作させることができるようになる。
なお、ここで外部接続端子部A_13Dは、「特許請求の範囲」でいうところのインターフェース手段A1、インターフェース手段A2、インターフェース手段A3、インターフェース手段A4及びインターフェース手段A5の共通の端子である。また、インターフェース部B_33は、「特許請求の範囲」でいうところのインターフェース手段B1、インターフェース手段B2、インターフェース手段B3、インターフェース手段B4、インターフェース手段B5及びインターフェース手段B6を一体的に構成したものである。
【0076】
図4は、本発明に係る携帯情報通信装置と携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとを接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態の構成を説明するための外観図であり、特に、該携帯情報通信装置が携帯電話機である場合について説明している。
【0077】
また、図5は、本発明に係る携帯情報通信装置と携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとを接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態と、インターネットに接続されたウェブサーバとの間での情報のやり取り、特に道路交通情報提供システム用のウェブサーバとの間での情報のやり取りを説明するとともに、本発明に係る道路交通情報提供システムの一実施形態の機能を説明するための説明図である。
【0078】
この実施形態においては、自動車のダッシュボード4の運転手側側面に、天面に外部LCDタッチパネル356を配置し、該天面における外部LCDタッチパネル356の額縁部に外部キー操作部361を配備した筐体がはめ込まれており、また、該筐体の周囲には、外部マイクロホン38A及び外部スピーカ38Bが配置されている。さらに、該筐体の内部にはHDD_34、及び、インターフェース部B_33、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)レシーバ35D、外部LCDドライバ35B、外部CODEC_38C、インターフェース部C_39といった、各種のインターフェース回路及び制御回路(いずれも図4には表示していない)が納められており、それら構成要素は図1に示す通りに接続されている。
【0079】
一方、ダッシュボード4の内部に埋め込まれている該筐体の側面又は底面には外部接続端子部B_33Dが設けられており、外部接続端子部B_33Dと、ダッシュボード4の天面に設けられた携帯電話機1を挿入するための挿入口33D1の底部とは、接続ケーブル2で接続されている(図4には表示していない)。このため、携帯電話機1を挿入口33D1に挿入し、携帯電話機1側の外部接続端子部A_13Dと外部入出力ユニット3側の外部入出力端子部B_33Dとを接続ケーブル2を介して接続することにより、一体的な車載情報通信システムとして機能するようになる。
【0080】
また、本実施形態においては、携帯電話機1と外部入出力ユニット3とを接続することによって構成した車載情報通信システムは、自動車に積載された外部充電池_37A(図4には表示していない)から供給される直流電力によって作動する。すなわち、外部充電池_37Aに蓄えられた直流電力は、外部入出力ユニット3の作動に使われるだけでなく、外部接続端子部B_33D及び外部接続端子部A_13Dを経由して携帯電話機1の内蔵充電池17に供給され、一旦蓄えられた上で携帯電話機1の作動にも使われる。
【0081】
なお、以下では、外部LCDタッチパネル356はWVGA(Wide Video Graphics Array)サイズ(水平画素数×垂直画素数=800×480画素)の画面解像度を有するものとして説明するが、それ以外の解像度であってもよい。
【0082】
さて、作動中の携帯電話機1と作動中の外部入出力ユニット3とを接続した場合、作動中の携帯電話機1を外部入出力ユニット3に接続し、外部入出力ユニット3を起動させた場合、あるいは携帯電話機1を作動中の外部入出力ユニット3に接続し、携帯電話機1を起動させた場合に、携帯電話機1の中央演算回路10Aは、外部入出力ユニット3から、外部入出力ユニット3が接続していることを検知する信号(以下、接続検知信号と略記する)、及び外部LCDタッチパネル356の画面解像度データを、外部接続端子部B_33D、接続ケーブル2、外部接続端子部A_13D及びバス19を経由して受信する。
【0083】
そして、携帯電話機1の中央演算回路10Aが前記接続検知信号を受信した場合、中央演算回路10Aは、携帯電話機1と外部入出力ユニット3から構成される車載情報通信システムがどのような目的・状況で使用されるかに応じて、様々の解像度(ただし、いずれの場合もLCDパネル15Aの画面解像度より大きい)を有する画像の描画命令を生成し、グラフィックコントローラ10Bに対して送信する。また、中央演算回路10Aは、上記の描画命令とともに、VRAM_10Cから切り出したビットマップデータを、LCDドライバ15Bに送信する替わりに、TMDSトランスミッタ13Aに送信するように命令する送信命令を生成し、該送信命令をグラフィックコントローラ10Bに送信する。
【0084】
グラフィックコントローラ10Bは、中央演算回路10Aから受信した描画命令に基づき、十分に大きい論理解像度を有する仮想画面上においてビットマップデータを生成しVRAM_10Cに書き込む。さらに、グラフィックコントローラ10Bは、中央演算回路10Aから入手した外部LCDタッチパネル356の画面解像度データに基づき、外部LCDタッチパネル356の画面解像度と同じ解像度を有し、外部LCDタッチパネル356の画面に表示される画像を記述するビットマップデータをVRAM_10Cから切り出す。その上で、中央演算回路10Aから受信した送信命令に基づき、該ビットマップデータをTMDSトランスミッタ13Aに送信し、TMDSトランスミッタ13Aは、該ビットマップデータを、外部接続端子部A_13Dを経由して外部入出力ユニット3のインターフェース部B_33にTMDS伝送方式で送信する。
【0085】
なお、本実施形態においては、携帯電話機1から外部入出力ユニット3とへのビットマップデータの転送は、TMDS伝送方式で行われるが、それ以外に、デジタルRGB、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)(又はLDI(LVDS Display Interface))及びGVIF(Gigabit Video InterFace)などの伝送方式で転送することも可能である。
【0086】
最後に、外部入出力ユニット3においては、インターフェース部B_33で受信・転送されたビットマップデータをインターフェース部C1_35で受け入れて、TMDSレシーバ35Dにおいて必要な処理を行った上で外部LCDタッチパネル356に送信し、結果として、外部LCDタッチパネル356の画面において、その画面解像度に対応した解像度を有する画像、したがってLCDパネル15Aの画面解像度より大きい解像度を有する高解像度画像が表示される。
【0087】
車載情報通信システムの使用目的・状況ごとの中央演算回路10A、グラフィックコントローラ10B及びVRAM_10Cの動作の詳細は以下の通りである。
まず、車載情報通信システムがウェブページの閲覧用に使用される場合には、中央演算回路10Aは、フラッシュメモリ14Aに格納されたブラウザプログラムに従い、ウェブページのレイアウト形式に応じて以下のように描画命令を生成・送信する。すなわち、ウェブページがリキッドレイアウト、又は外部LCDタッチパネル356の画面水平解像度(800画素)よりも狭い固定幅レイアウトを採用していれば、外部LCDタッチパネル356の画面水平解像度と同じ水平画素数を有するページ画像の描画命令を生成・送信し、ウェブページが外部LCDタッチパネル356の画面水平解像度よりも広い固定幅レイアウトを採用していれば、該固定幅と同じ水平画素数を有するページ画像の描画命令を生成・送信する。
そして、いずれの場合においても、グラフィックコントローラ10Bは、外部LCDタッチパネル356の画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータをVRAM_10Cから切り出し、TMDSトランスミッタ13Aに送信する。
この結果として、外部LCDタッチパネル356においては、リキッドレイアウト、又は外部LCDタッチパネル356の画面水平解像度よりも狭い固定幅レイアウトを採用しているウェブページを閲覧している場合には、ページ画像の水平方向の全体が表示され、水平方向のスクロールを行う必要はない。一方、外部LCDタッチパネル356の画面水平解像度よりも広い固定幅レイアウトを採用しているウェブページを閲覧している場合には、外部LCDタッチパネル356の画面には、ページ画像は水平方向の一部だけが表示されることになり、水平スクロールを行うことによってページ画像の全体が閲覧できる。
【0088】
次に、車載情報通信システムがカーナビゲーション用に使用される場合には、道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53から受信する地図情報データファイルの本来解像度は、[0061]で述べた理由により、外部LCDタッチパネル356の画面解像度よりも大きい。このため、中央演算回路10Aは、高解像度自位置地図画像の描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信し、グラフィックコントローラ10Bは、該高解像度自位置地図画像を記述するビットマップデータを一旦VRAM_10Cに書き込んだ上で、外部LCDタッチパネル356の画面解像度と同じ解像度を有する画像を記述するビットマップデータをVRAM_10Cから切り出し、TMDSトランスミッタ13Aに送信する。
【0089】
図6は、本発明に係る携帯情報通信装置と携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとを接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態において、該外部入出力ユニットのディスプレイ画面(図1及び図4における外部LCDタッチパネル356)に表示される自位置地図画像を説明するためのイメージ図である。
この実施形態においても、携帯電話機1の現在位置は図中央の矢印によって示されているが、携帯電話機1を保持するユーザー自身、又は、携帯電話機1を搭載した車両が矢印方向に移動した場合、[0061]で説明したのと同様のメカニズムにより、該矢印は常に画面の中央部に位置するように、地図画像は上方から下方にスクロールする。
図3と比較すれば明らかなように、外部LCDタッチパネル356には、LCDパネル15Aに表示されるよりも広い地域範囲をカバーする地図画像が表示されている。また、外部LCDタッチパネル15Aとして、その物理的サイズ自体も十分に大きいものを選択することにより、車両の運転手の視認性もさらに向上させることができる。
【0090】
次に、車載情報通信システムがテレビ番組の視聴用に使用される場合には、中央演算回路10Aの動作は、受信しているテレビ放送の種類によって以下のように異なる。
例えば、480i方式のデジタルテレビ放送を受信している場合には、動画信号の本来解像度は水平画素数×垂直画素数=720×480画素であるため、本来画像の描画命令が生成・送信される(その場合には、LCDタッチパネル356には、画素数は同じままで水平方向に引き伸ばされた画像は表示される)。
一方、ワンセグ放送を受信している場合には、動画信号の本来画像の描画命令が生成・送信される(その場合には、LCDタッチパネル356には、画素数は同じままで水平・垂直方向に引き伸ばされた画像は表示される)か、画素を補間することによりLCDタッチパネル356の画面解像度と同じ解像度を有する画像の描画命令が生成・送信される。
【0091】
さて、本実施形態における外部入出力ユニット3は、パネルの表面を接触することによってデータを入力できるタッチパネル機能を有する外部LCDタッチパネル356を備えており、さらに、外部LCDタッチパネル356の外縁部にはキー操作によって画面の切り替え等を行うことのできる外部キー操作部361が配備されている。これにより、ユーザーは、外部キー操作部361の操作、及び外部LCDタッチパネル356の接触操作によってデータを入力することができ、該入力データは、インターフェース部B_33、外部接続端子部A_13D及びバス19を経由して中央演算回路10Aに送信される。
なお、携帯電話機1の中央演算回路10Aが、前記接続検知信号を受信した場合、中央演算回路10Aは、キー入力コントローラ16Bに対して、携帯電話機1のキー操作部16Aからの入力信号は受け付けず、外部入出力ユニット3の外部LCDタッチパネル356又は外部キー操作部361からの入力信号だけを受け付けるようにする入力元指示信号を出力する。
【0092】
本実施形態の車載情報通信システムがこのような機能を有するため、ユーザーは、車両の運転中であっても、道路交通法で禁止されているような携帯電話機1のキー操作部16Aの操作を行わずに、外部LCDタッチパネル356又は外部キー操作部361を操作することによって目的地を特定するデータを入力することができる。これにより、中央演算回路10Bは、[0065]で説明したようなプロセスを経て、ナビゲーション画像の描画命令をグラフィックコントローラ10Bに送信し、さらに[0084]、[0086]及び[0088]で説明したようなプロセスを経て、最終的には、外部LCDタッチパネル356に高解像度ナビゲーション画像が表示される。
【0093】
また、本実施形態における外部入出力ユニット3は、筐体の内部にHDD_34(図4及び図5には表示していない)を備えており、携帯電話機1の中央演算回路10Aは、バス19、外部接続端子部A_13D、接続ケーブル2及び外部入出力ユニット3のインターフェース部B_33を経由してアクセスすることにより、HDD_34にデータを書き込んだり、HDD_34に格納されたデータファイルを読み出したりすることができる。
これにより、中央演算回路10Aは、インターネット5に接続した一般のウェブサーバ52や道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53から受信した画像データファイル等のデータファイルをHDD_34に格納したり、逆にデータファイルを読み出して必要な処理を行うことにより、描画命令やデジタル音声信号を生成・送信したりすることができるようになる。この際、HDD_34の容量は、携帯電話機1に内蔵しているフラッシュメモリ14Aよりもはるかに大きくすることができるため、例えば、長時間のムービーの保存や数多くの音楽ファイルの保存・再生を制約なく行うことができるようになる。
【0094】
特に、車載情報通信システムがカーナビゲーション用に使用される場合には、車両の移動に伴って、道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53から、次々に地図情報データファイルが受信されるが、一旦受信した地図情報データファイルはHDD_34に格納するようにしておき、車両が地図情報データファイルを格納済みの地域範囲を通過している際には、地図情報データファイルをHDD_34から読み取るようにしておけば、地図情報データファイルの受信動作に伴って自位置地図画像又はナビゲーション画像が滑らかにスクロールされないという問題を軽減することができる。
なお、道路交通情報提供システム側で地図情報データファイルを更新した場合には、既に地図情報データファイルを格納済みの地域範囲を通過している場合でも改めて地図情報データファイルを受信する必要があるが、それに対しては、地図情報データファイルの改訂番号だけは常に受信するようにし、その改訂番号とHDD_34に格納された地図情報データファイルの更新番号を対照し、その結果に基づいて地図情報データファイルの受信の要否を判断するようにすればよい。
【0095】
さらに、外部入出力ユニット3は、外部マイクロホン38A、外部スピーカ38B及び外部CODEC_38Cを備えており、一方、携帯電話機1の外部接続端子部A_13D及び外部入出力ユニット3のインターフェース部B_33は、デジタル音声データをやり取りする機能を有している。そして、携帯電話機1の中央演算回路10Aが、前記接続検知信号を受信した場合、中央演算回路10A及びベースバンドプロセッサ11は、デジタル音声データの入出力先を、CODEC_18Cから外部接続端子部A_13及びインターフェース部B_33を経由した外部CODEC_38Cに切り替える。
このような機能により、外部マイクロホン38A、外部スピーカ38B及び外部CODEC_38Cとベースバンドプロセッサ11が、バス19及びインターフェース手段を介してデジタル音声のやり取りを行うことより、外部マイクロホン38A及び外部スピーカ38Bを用いた音声通話が実現できる。これにより、ユーザーは、車両の運転中であっても、道路交通法で禁止されているような携帯電話機1を手で保持した通話を行うことなく、ハンズフリーで音声通話を行うことができる。
【0096】
また、これらの外部音声入出力機能を用いることにより、[0064]及び[0065]で説明したような最適経路の音声案内を外部スピーカ38Bから出力することができ、また、[0066]で説明したような目的地情報の音声入力を外部マイクロホン38Aを用いて行うことができる。
さらに、テレビ放送番組を視聴したり、[0093]で説明したようにHDD_34に保存したムービーを再生したりする際にも、その音声を外部スピーカ38Bから出力させることができるため、外部スピーカ38Bとして高性能のものを選択することにより、携帯電話機1を単独で使用する場合にスピーカ18Bから音声出力させていた場合より、音質の優れた音声を楽しむことができる。
【0097】
さて、外部入出力ユニット3は、車両に搭載された速度計41からインターフェース部C_39を経由して、該車両の速度データを受信することができ、該速度データはインターフェース部C_39でデジタル信号に変換された上で、インターフェース部B_33及び外部接続端子部A_13Dを経由して、携帯電話機1に送信される。そして、携帯電話機1の中央演算回路10Aは、自位置情報及び速度情報を含むデジタル信号を生成し、該デジタル信号は、[0055]で説明したようなプロセスを経て、最終的には、インターネット5に接続した道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53でデジタル信号として受信される。
なお、速度計41とインターフェース部C_39を合わせたものが、「特許請求の範囲」でいうところの走行状態検出手段にあたる。
【0098】
このようにして、道路交通情報提供システム用のウェブサーバ53は、本実施形態の車載情報通信システムから、位置情報と速度情報がセットになったデータを入手することができる。そして、一定の地域範囲において、本実施形態の車載情報通信システムを搭載した車両が走行している数が増えていけば、当該地域範囲における渋滞状況が非常に精度良く把握できるようになり、そしてこの情報を車載情報通信システムにフィードバックすることができれば、車載情報通信システムを搭載した車両の運転手自身の利便性も高まることになる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、携帯電話機をはじめとする携帯情報通信装置を製造する産業において利用することができる。また、車載ナビゲーション装置を搭載し得る自動車を製造する産業においても利用することができ、また、車載ナビゲーション装置に道路交通情報を提供する産業においても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明に係る携帯情報通信装置、携帯情報通信装置用外部入出力ユニット、及び両者を接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態の構成及び機能を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明に係る携帯情報通信装置の一実施形態と、インターネットに接続されたウェブサーバとの間での情報のやり取りを説明するための説明図である。
【図3】本発明に係る携帯情報通信装置の一実施形態の付属ディスプレイパネルに表示される自位置地図画像を説明するためのイメージ図である。
【図4】本発明に係る携帯情報通信装置と携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとを接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態の構成を説明するための外観図である。
【図5】本発明に係る携帯情報通信装置と携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとを接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態と、インターネットに接続されたウェブサーバとの間での情報のやり取りを説明するとともに、本発明に係る道路交通情報提供システムの一実施形態の機能を説明するための説明図である。
【図6】本発明に係る携帯情報通信装置と携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとを接続することによって構成した車載情報通信システムの一実施形態において、該外部入出力ユニットのディスプレイ画面に表示される自位置地図画像を説明するためのイメージ図である。
【符号の説明】
【0101】
1‥‥‥携帯電話機
10A‥‥‥中央演算回路
10B‥‥‥グラフィックコントローラ
10C‥‥‥VRAM
11‥‥‥ベースバンドプロセッサ
111B‥‥‥RF送受信部
112A‥‥‥テレビ受信用アンテナ
112B‥‥‥テレビチューナ
112C‥‥‥AD/DA変換部1
113A‥‥‥共用アンテナ
113B‥‥‥GPSダウンコンバータ
113C‥‥‥AD/DA変換部2
113D‥‥‥共用器
13A‥‥‥TMDSトランスミッタ
13D‥‥‥外部接続端子部A
14A‥‥‥フラッシュメモリ
14B‥‥‥RAM
15A‥‥‥LCDパネル
15B‥‥‥LCDドライバ
16A‥‥‥キー操作部
16B‥‥‥キー入力コントローラ
17‥‥‥内蔵充電池
18A‥‥‥マイクロホン
18B‥‥‥スピーカ
18C‥‥‥CODEC
19‥‥‥バス
2‥‥‥接続ケーブル
3‥‥‥外部入出力ユニット
33‥‥‥インターフェース部B
33D‥‥‥外部接続端子部B
33D1‥‥‥挿入口
34‥‥‥HDD
35B‥‥‥外部LCDドライバ
35D‥‥‥TMDSレシーバ
356‥‥‥外部LCDタッチパネル
361‥‥‥外部キー操作部
37A‥‥‥外部充電池
38A‥‥‥外部マイクロホン
38B‥‥‥外部スピーカ
38C‥‥‥外部CODEC
39‥‥‥インターフェース部C
4‥‥‥ダッシュボード
41‥‥‥速度計
5‥‥‥インターネット
51‥‥‥基地局
52‥‥‥ウェブサーバ(一般)
53‥‥‥ウェブサーバ(道路交通情報提供システム用)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS(Global Positioning System)衛星から送信される電波信号(以下、GPS信号と略記する)を受信し、デジタル信号に変換の上、後記データ処理手段に転送する無線通信手段と;
後記データ処理手段を動作させるプログラムと後記データ処理手段によって処理可能なデータファイルを格納する記憶手段と;
前記記憶手段に格納されたプログラムに基づき、前記無線通信手段から受信したデジタルGPS信号と地図情報データとを処理することにより、自らの現在位置(以下、自位置と略記する)情報を重畳して表示する地図画像(以下、自位置地図画像と略記する)のデジタル表示信号を生成して後記ディスプレイ制御手段Aに送信するデータ処理手段と;
画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルAと、前記データ処理手段から受信したデジタル表示信号に基づき前記ディスプレイパネルAの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Aとから構成されるディスプレイ手段と;
を備えた携帯情報通信装置であって、
外部ディスプレイ手段を含む周辺装置、及び/又は、外部ディスプレイ手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置に対して、前記データ処理手段から受信したデジタル表示信号に基づき、外部表示信号を送信するインターフェース手段A1を備えることを特徴とする、携帯情報通信装置。
【請求項2】
前記データ処理手段と前記インターフェース手段A1とが相俟って、前記インターフェース手段A1から、高解像度外部表示信号を送信する機能を実現することを特徴とする、請求項1に記載の携帯情報通信装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、地図情報データを含むデータファイル(以下、地図情報データファイルと略記する)を格納する機能を有し、
前記データ処理手段は、前記記憶手段にアクセスして前記地図情報データファイルを読み出して前記デジタルGPS信号とともに処理することにより、自位置地図画像のデジタル表示信号を生成する機能を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の携帯情報通信装置。
【請求項4】
前記無線通信手段は、GPS信号以外の無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信するとともに、前記データ処理手段から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する機能を有し、
前記無線通信手段と前記データ処理手段とが相俟って、インターネットプロトコルに準拠した無線信号を受信することにより、インターネットに接続したウェブサーバから地図情報データファイルを取得する機能を実現するとともに、
前記データ処理手段は、該地図情報データファイルを前記デジタルGPS信号とともにリアルタイムで処理することによって、及び/又は、該地図情報データファイルを前記記憶手段に一旦格納し、その後読み出した上で前記デジタルGPS信号とともに処理することによって、自位置地図画像のデジタル表示信号を生成する機能を有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項5】
外部記憶手段を含む周辺装置、及び/又は、外部記憶手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部記憶手段との間でデータのやり取りを行うためのインターフェース手段A2を備え、
前記データ処理手段は、該周辺装置における外部記憶手段にアクセスしてデータを書き込む機能及び/又はデータを読み出す機能を有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項6】
前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段を備え、
前記データ処理手段は、デジタル音声信号を生成して前記音声出力手段に送信する機能を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項7】
外部音声出力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声出力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声出力手段に対して、前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号に基づき、外部音声信号を送信するインターフェース手段A3を備えたことを特徴とする、請求項6に記載の携帯情報通信装置。
【請求項8】
前記無線通信手段は、道路交通情報提供システムが発信し、渋滞情報等の道路交通情報を含む無線信号(以下、道路交通情報無線信号と略記する)を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能を有し、
前記データ処理手段は、前記無線通信手段から受信したデジタル道路交通情報信号を処理することにより、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を重畳して表示する地図画像のデジタル表示信号、及び/又は、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を説明する音声のデジタル音声信号を生成し、前記ディスプレイ制御手段A及び/又は前記音声出力手段に送信する機能を有することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項9】
ユーザーがマニュアル操作によって入力したキャラクタデータ等のデータを前記データ処理手段に送信するマニュアル入力手段を備え、
前記データ処理手段は、前記マニュアル入力手段から送信されたデータを処理する機能を有することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項10】
外部マニュアル入力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部マニュアル入力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部マニュアル入力手段で入力されたデータを受信し、必要な処理を行った上で前記データ処理手段に送信するためのインターフェース手段A4を備え、
前記データ処理手段は、該インターフェース手段A4から受信したデータを処理する機能を有することを特徴とする、請求項9に記載の携帯情報通信装置。
【請求項11】
ユーザーが発した音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する音声入力手段を備え、
前記データ処理手段は、音声入力手段から、直接に、又は、前記無線通信手段を経由して受信したデジタル音声信号を処理する機能を有することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項12】
外部音声入力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声入力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声入力手段で入力された音声データを受信し、必要な処理を行った上で前記データ処理手段に送信するためのインターフェース手段A5を備え、
前記データ処理手段は、該インターフェース手段A5から受信した音声データを処理する機能を有することを特徴とする、請求項11に記載の携帯情報通信装置。
【請求項13】
前記データ処理手段は、
ユーザーが、前記マニュアル入力手段及び/又は音声入力手段によって、目的地を特定可能なデータ(以下、目的地データと略記する)を入力した場合に、
前記目的地データと、地図情報データと、前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する機能と;
該最適経路に関する情報を前記自位置地図画像に重畳して表示する地図画像(以下、ナビゲーション画像と略記する)のデジタル表示信号、及び/又は、最適経路を案内する音声のデジタル音声信号を生成する機能と;
を有することを特徴とする、請求項9乃至12のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項14】
前記無線通信手段は、道路交通情報無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能を有し、
前記データ処理手段は、前記無線通信手段から受信したデジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を考慮した上で、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する機能を有することを特徴とする、請求項13に記載の携帯情報通信装置。
【請求項15】
前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号を音声に変換して出力する音声出力手段と;
音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する音声入力手段と;
を備え、
前記データ処理手段は、デジタル音声信号を生成して前記音声出力手段に送信する機能を有し、
前記無線通信手段は、
音声が変換された無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段及び/又は前記音声出力手段に送信する機能と;
前記データ処理手段及び/又は前記音声入力手段から受信したデジタル音声信号を無線信号に変換して送信する機能と;
を有することを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置。
【請求項16】
外部音声出力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声出力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声出力手段に対して、前記データ処理手段から受信したデジタル音声信号に基づき、外部音声信号を送信するインターフェース手段A3と;
外部音声入力手段を含む周辺装置、及び/又は、外部音声入力手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置における外部音声入力手段で入力された音声データを受信し、必要な処理を行った上で前記データ処理手段に送信するためのインターフェース手段A5と;
を備え、
前記データ処理手段は、該インターフェース手段A5から受信したデータを処理する機能を有することを特徴とする、請求項15に記載の携帯情報通信装置。
【請求項17】
請求項7に記載の携帯情報通信装置とともに用いる外部出力ユニットであって、
画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と;
後記インターフェース手段B3経由で受信した外部音声信号を音声に変換して出力する外部音声出力手段と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A3と前記外部音声出力手段とを接続するインターフェース手段B3と;
を備えたことを特徴とする外部出力ユニット。
【請求項18】
請求項10に記載の携帯情報通信装置とともに用いる外部入出力ユニットであって、
画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と;
ユーザーがマニュアル操作によってキャラクタデータ等のデータを入力する外部マニュアル入力手段と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A4と前記外部マニュアル入力手段とを接続するインターフェース手段B4と;
を備えたことを特徴とする外部入出力ユニット。
【請求項19】
前記インターフェース手段B1を構成する回路と、前記インターフェース手段B4を構成する回路とを一体的な筐体の内部に納め、
該筐体の天面にはディスプレイパネルBを配置し、
該筐体の側面又は底面には、インターフェース手段B1を構成する外部端子と、インターフェース手段B4を構成する外部端子とを配置するとともに、
該筐体の天面における前記ディスプレイパネルBの額縁部には外部マニュアル入力手段を構成するキーを配置したことを特徴とする、請求項18に記載の外部入出力ユニット。
【請求項20】
請求項12に記載の携帯情報通信装置とともに用いる外部入出力ユニットであって、
画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と;
音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、後記インターフェース手段B5に送信する外部音声入力手段と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A5と前記外部音声入力手段とを接続するインターフェース手段B5と;
を備えたことを特徴とする外部入出力ユニット。
【請求項21】
請求項16に記載の携帯情報通信装置とともに用いる外部入出力ユニットであって、
画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルBと、後記インターフェース手段B1経由で受信した外部表示信号に基づき前記ディスプレイパネルBの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Bとから構成される外部ディスプレイ手段と;
後記インターフェース手段B3経由で受信した外部音声信号を音声に変換して出力する外部音声出力手段と;
音声を受信し、デジタル音声信号に変換の上、後記インターフェース手段B5に送信する外部音声入力手段と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A1と前記ディスプレイ制御手段Bとを接続するインターフェース手段B1と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A3と前記外部音声出力手段とを接続するインターフェース手段B3と;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A5と前記外部音声入力手段とを接続するインターフェース手段B5と;
を備えたことを特徴とする外部出力ユニット。
【請求項22】
請求項7、10、12又は16に記載の携帯情報通信装置のうち、周辺装置における外部記憶手段との間でデータのやり取りを行うためのインターフェース手段A2を備えた携帯情報通信装置とともに外部入出力ユニットであって、
前記携帯情報通信装置におけるデータ処理手段が前記インターフェース手段A2と後記インターフェース手段B2とを経由してデータの書き込み及び/又は読み出しを行う外部記憶手段Bと;
前記携帯情報通信装置のインターフェース手段A2と前記外部記憶手段Bとを接続するインターフェース手段B2と;
を備えたことを特徴とする、請求項17乃至21のいずれか一項に記載の外部入出力ユニット。
【請求項23】
(1)請求項1乃至22のいずれか一項に記載の携帯情報通信装置と外部ディスプレイ手段を含む周辺装置との組み合わせ
(2)請求項7に記載の携帯情報通信装置と請求項17に記載の携帯情報通信装置用外部出力ユニットとの組み合わせ
(3)請求項10に記載の携帯情報通信装置と請求項18又は19に記載の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせ
(4)請求項12に記載の携帯情報通信装置と請求項20に記載の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせ
(5)請求項16に記載の携帯情報通信装置と請求項21に記載の携帯情報通信装置用外部入出力ユニットとの組み合わせ
のうちのいずれか一つの組み合わせで構成され、
前記周辺装置、前記外部出力ユニット又は前記外部入出力ユニットは、それらにおける外部ディスプレイ手段に表示された自位置地図画像が車両の運転席から視認可能であるような範囲に搭載されたことを特徴とする車載情報通信システム。
【請求項24】
車両の走行状態を示すデータを取得し、デジタル信号に変換の上、前記携帯情報通信装置における前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する走行状態検出手段と;
該走行状態検出手段と前記携帯情報通信装置とを接続するインターフェース手段B6と;
を備えるとともに、
前記携帯情報通信装置における無線通信手段は、
道路交通情報無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能と;
前記走行状態検出手段から、前記インターフェース手段B6を経由して、又は、前記インターフェース手段B6と前記データ処理手段とを経由して受信したデジタル走行状態信号を無線信号に変換の上、送信する機能と;
を有し、
前記携帯情報通信装置におけるデータ処理手段は、前記無線通信手段から受信したデジタル道路交通情報信号を処理することにより、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を重畳して表示する地図画像のデジタル表示信号、及び/又は、デジタル道路交通情報信号に含まれる道路交通情報を説明する音声のデジタル音声信号を生成し、前記ディスプレイ制御手段A及び/又は前記音声出力手段に送信する機能を有することを特徴とする、請求項23に記載の車載情報通信システム。
【請求項25】
請求項24における(3)乃至(5)のいずれか一つの組み合わせで構成され、
前記外部入出力ユニットは、該外部入出力ユニットにおける外部ディスプレイ手段に表示された自位置地図画像が車両の運転席から視認可能であるような範囲に搭載され、
車両の走行状態を示すデータを取得し、デジタル信号に変換の上、前記携帯情報通信装置における前記無線通信手段及び/又は前記データ処理手段に送信する走行状態検出手段と;
該走行状態検出手段と前記携帯情報通信装置とを接続するインターフェース手段B6と;
を備えるとともに、
前記携帯情報通信装置における無線通信手段は、
道路交通情報無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記データ処理手段に送信する機能と;
前記走行状態検出手段から、前記インターフェース手段B6を経由して、又は、前記インターフェース手段B6と前記データ処理手段とを経由して受信したデジタル走行状態信号を無線信号に変換の上、送信する機能と;
を有し、
前記携帯情報通信装置におけるデータ処理手段は、
ユーザーが前記マニュアル入力手段及び/又は音声入力手段によって目的地データを入力した場合に、
前記目的地データと、地図情報データと、前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき、自らの現在位置から目的地までの最適経路を算出する機能と;
ナビゲーション画像のデジタル表示信号、及び/又は、最適経路を案内する音声のデジタル音声信号を生成する機能と;
を有することを特徴とする車載情報通信システム。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の複数の車載情報通信システムに道路交通情報を提供する道路交通情報提供システムであって、
前記車載情報通信システム(複数)から、走行状態無線信号を受信し、デジタル信号に変換の上、後記渋滞状況推定手段に送信するとともに、後記渋滞状況推定手段から受信したデジタル信号を道路交通情報無線信号に変換して送信する基地局手段と;
前記基地局手段から受信したデジタル走行状態信号を処理することにより道路の渋滞状況を推定した上で、該渋滞状況に関する情報を含むデジタル信号に前記基地局手段に送信する渋滞状況推定手段と;
を備えたことを特徴とする道路交通情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−3093(P2008−3093A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−176857(P2007−176857)
【出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【分割の表示】特願2006−277050(P2006−277050)の分割
【原出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【出願人】(301006530)
【Fターム(参考)】