携帯機器のストラップ構造及びストラップ付携帯機器
【課題】引き出し、巻取り、長さの調節が可能であり、簡易に電池の充電が可能な携帯機器のストラップ構造及びストラップ付携帯機器を提供する。
【解決手段】筐体内の基板2にストラップ4を巻回した軸8の軸受け15がホルダ9により保持されるとともに、軸8の回動により駆動されるダイナモ10を備える。また、ストラップ4と軸8の間にうずまき状バネ14を備え、ストラップ4の引き出しに対する復元力を与える。ストラップ4の引き出し時には、バネ14の復元力によるストラップ4の巻取り力と、ストッパー12とストラップ4の引き出し開口部6との摩擦とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能である。巻き戻しは、うずまきバネ14が充分引き出される所定量の引き出し状態から手を離すことにより、大きな復元力により可能である。
【解決手段】筐体内の基板2にストラップ4を巻回した軸8の軸受け15がホルダ9により保持されるとともに、軸8の回動により駆動されるダイナモ10を備える。また、ストラップ4と軸8の間にうずまき状バネ14を備え、ストラップ4の引き出しに対する復元力を与える。ストラップ4の引き出し時には、バネ14の復元力によるストラップ4の巻取り力と、ストッパー12とストラップ4の引き出し開口部6との摩擦とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能である。巻き戻しは、うずまきバネ14が充分引き出される所定量の引き出し状態から手を離すことにより、大きな復元力により可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器のストラップに関し、特にストラップが筐体内に巻取り可能な携帯機器のストラップ構造及び携帯機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器にはハンドストラップを装着することが一般的に行われているが、ハンドストラップが装着された携帯機器をポケットやバッグ等に入れると、他の内容物と絡み合ってしまい、取り出しにくくなるという不便さがある。
これに対し、キー入力操作、通話等、携帯機器の実際の使用時には誤って落下するのを防ぐためにストラップの装着が不可欠な場合がある。
【0003】
この相反する要求を同時に満たすためにハンドストラップを収納可能としたものも知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
図12は、特許文献1記載のハンドストラップが収容可能なハンドストラップ付携帯端末装置の構造を示す図である。
この携帯端末装置は、筐体20の一端側の内部に、先端部にフック22を有し、帯状で負荷が均一のぜんまいバネ状の伸縮自在のハンドストラップ21を備えるとともに、前記筐体20の他端部の外部に前記フックを係合可能な突起部23を備える。
図12はハンドストラップの使用状態を示しており、ハンドストラップ21を先端部から筐体外部に引き出し、フック22を前記突起部23に係合して使用する。また、非使用時には突起部23からフック22を外してストラップ21を筐体内部へ収容する。
【特許文献1】特開平10−336097号公報
【特許文献2】特開2000−78048号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のハンドストラップ付携帯端末装置の構造は、ハンドストラップの引き出し及び完全収容が可能に構成されているが、単に伸縮自在のストラップを使用するものであるから、引き出したハンドストラップの長さの固定(長さの調節)が不可能で、かつ巻取り力が強ければ手の甲等に圧迫感を感じ、弱ければ脱落するという問題もある。また、特許文献2に示されているように引き出し量の調節が可能なものもあるが、ハンドストラップを完全に収容できず、また、ハンドストラップの固定機構が極めて複雑で筐体内スペースを大きく占有するとともに、コストアップに繋がるという難点がある。
【0006】
また、ハンドストラップの引き出し及び巻取り機構は機械的な構造を有し筐体内にかなりのスペースを占有、コストが高くなるにも拘わらず、この機構がハンドストラップ機能にのみ設けられているという点でも問題がある。
【0007】
(目的)
本構造の目的は、簡易な機構により容易に引き出し及び巻取りが可能であるとともに、長さの調節も可能な携帯機器のストラップ構造及びストラップ付携帯機器を提供することにある。
【0008】
本発明の目的は、携帯機器内の電池を簡易的に充電することが可能なストラップ構造及びストラップ付携帯機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のストラップ構造は、バネの復元力により筐体内にストラップを巻取り可能な携帯機器のストラップ構造において、ストラップの表面に長手方向に複数のストッパーを備え、前記バネの復元力によるストラップの巻取り力と、前記ストッパーとストラップの引き出し開口部との摩擦とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能に前記ストッパーにより停止させることを特徴とする。また、前記ストラップを所定量以上に引き出した際に、前記巻取り力が前記摩擦力を超えることを特徴とする。
【0010】
また、前記ストラップの先端部に止め金具を備えるとともに、前記開口部から離れた筐体外部に前記止め具が連結可能な連結部を有し、前記止め具は、前記ストラップの巻取り時に前記開口部の外部周辺に係止する形状を有することを特徴とする。
【0011】
また、回動可能なストラップの巻取り軸と、前記巻取り軸をストラップの巻取り方向に付勢する渦巻きバネと、ダイナモ駆動軸が前記巻取り軸と結合したダイナモと、前記ダイナモの出力により充電する電池と、を有し、また、前記止め具は、クリップを備えることを特徴とする。
【0012】
前記渦巻きバネは前記巻取り軸と基板側との間に設けられ、又は前記ストラップの後端部と前記巻取り軸との間に巻回されたことを特徴とし、前記渦巻きバネ、巻取り軸及びダイナモは筐体内の回路基板に設けられ、前記開口部は筐体の一方の端部に設けられ、前記止め穴は前記筐体の他方の端部に設けられたことを特徴とする。
【0013】
(作用)
携帯機器の開口部の開口寸法とストラップの表面に配置されているストッパーの寸法、さらにバネの復元力を調整することにより、ストラップのストッパーと携帯機器の開口部とが干渉し、ストラップの突出量を選択することが出来る。
【0014】
携帯機器を手で持って使用する際、ストラップの先端にある止め具(バックル)を止め穴に連結させ、携帯機器とストラップの間に手を配置すると、バネの復元力によりストラップが手にフィットして静止する。また、手の大きさや握力に関わらず、ストラップを手に固定させることができ、1つの携帯機器を手の大きさの異なる人同士で共有する場合、また握力が弱い人が使用する際の携帯機器の落下防止に有効である(図9)。
【0015】
ストラップの引き出し及びバネの復元力による巻取りを繰り返すことにより、ダイナモにより発電させることができ、電池を充電させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、バネの復元力によるストラップの巻取り力と、ストラップのストッパーとその引き出し開口部との間の摩擦力とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能に停止させることにより、簡単な構成によりストラップの引き出し長さ(引き出し量)を選択可能である。
【0017】
また、ストラップを所定量以上に引き出した際に、巻取り力がストッパーによる摩擦力を超えるように構成することにより、ストラップを一旦所定量以上に引き出した後に手を離すことにより完全な巻取りが実現できる。
【0018】
ストラップの先端部に止め具を備え、前記開口部から離れた筐体外部に前記止め具を連結可能な連結部を有する構成により、ストラップを引き出して止め具を連結部に締結し、携帯機器とストラップの間に手を配置すると、ストッパー間の範囲でバネの復元力によりストラップが手にフィットする。
また、手の大きさや握力に関わらずストラップを手に固定させることができ、手の大きさの異なる人同士で単一の携帯機器を共有することができ、また、握力が弱い人が使用する際に携帯機器の落下防止に有効である。
【0019】
また、止め具に服装等に固定可能なクリップを設けることにより、携帯機器をバック、ポケット等への収納時における脱落、紛失の防止に有効である。
【0020】
また、渦巻きバネを有し回動可能なストラップの巻取り軸をダイナモの駆動軸に連結した構成とすることにより、ダイナモの出力により電池を充電できるから、ストラップの引き出し及び巻取りの繰り返しにより電池を充電でき使用時間を延長させることができる。
更に、電池内の蓄電気がなくなってしまった際にも本構造を用いることにより、簡易的に充電することも可能であり電池の充電切れの際にも一時的に使用可能状態にすることができる。
【0021】
特に、ダイナモによる発電機能は、携帯機器の落下防止等のために筐体スペースを割いて設けたストラップ機構を当該機能以外にも有効利用するものであり、携帯機器のカメラ機能や音楽再生機能、液晶表示の高輝度・高精細化等の高機能化と、装置サイズのコンパクト化による電池サイズの狭小化による使用時間の短縮への改善に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(構成の説明)
本発明の携帯機器のストラップ構造の一実施の形態を説明する。本実施の形態として携帯電話機等の携帯機器への適用例を以下説明する。
【0023】
図1は本実施の形態の携帯機器の斜視図であり、図2はその内部に配置される基板とストラップ構造の収納配置図である。
【0024】
携帯機器1は図1に示すように、筐体がキー入力部A及び液晶表示部Bが配置される側のフロントケース1aと、前記フロントケース1aに係合するリヤケース1bにより構成され、筐体上面のフロントケース1aとリヤケース1bとの係合個所には止め穴13が形成され、筐体内部には回路基板(基板)2等が収容される。
【0025】
基板2には、図2に示すようにキー入力部A側(下部)に対応する位置に矩形状の切り欠き部を有し、前記切り欠き部に前記ストラップ4が巻取り軸(軸)8に渦巻き状に巻回されて収容され、軸8はバネ機構(バネ)7を介して回動可能に基板2上のホルダ9により基板2のリヤケース1a側に保持されている。ここでバネ7は図示しないが軸8に対する軸受け機能を有するとともに、内部にらせん状の板バネ等を備え、軸8の巻取り方向に復元力を生じるように軸8と基板側(ホルダ)の間に設けられている。また、ストラップ4の先端部はリヤケース1bに設けた開口部6からその一部が突出している。
【0026】
図3は本実施の形態の携帯機器のストラップを含む側部方向の断面図(a)及び背面図(b)である。本例では巻回されたストラップ4の先端部には断面L字状の止め具5が設けられ、リヤケース側に開口した開口部6から該止め具5の一部が突出し、バネによる復元力によるストラップ4の巻取りによりリヤケースの裏面に平行な金具部分(鉤部)が係止している。
【0027】
図4はストラップを引き出して使用する状態を示す図である。本実施の形態では、ストラップ4には引き出し時の長さの調整を可能にする突起状のストッパー4aが等間隔等に設けられている。止め具5の先端をつまんでバネの復元力に抗してストラップ4を引き出し、筐体のリヤケース1b側を回し、筐体上部の止め穴13に止め具5の鉤部を係合する。ここで、開口部6はストラップの移動に対し摩擦力を生じるように開口の径を設定することによりストラップ4がバネの復元力により戻ろうとするとき、ストラップの戻りを停止させる。
【0028】
(動作の説明)
図5は、本実施の形態の動作を示す図である。
図5(a)はストラップ未使用時の状態(初期状態)を示す図である。ストラップ4にはバネ7によって巻き取られる方向に力がはたらくが、ストラップ7が収納された初期状態では、携帯機器1のストラップの先端部に設けた止め具5の鉤部が携帯機器1の開口部6の外壁部分に係止されている。
【0029】
次に、図5(b)に示すように、止め具5を引き出すとストラップ4も併せて外部に引き出されるが、ストラップ4の引き出しを止めて手をはなすと、バネ7の復元力により携帯機器1の内部にストラップ4が引き戻されようとするが、開口部6にストッパー4aが干渉し、バネ7による復元力に対し抵抗力が発生してストラップ4の引き込みは停止する。
【0030】
図5(c)はストラップ4を引き出し、筐体のリヤ側を経由する程度の長さで止め具5を筐体の止め穴1cに係合した状態であり、引き出されたストラップ4はストッパー4aにより引き込みは起こらず静止状態となる。
【0031】
図5(d)は、ストラップ4の引き出しを更に増大させた状態を示しており、ストラップ4の外部突出量がある一定量を超えており、バネ7による復元力がストッパー4aの抵抗力を上回り、ストラップ4の引き込みが起こり、止め穴13から止め具5を外すと、バネ7の復元力によりストラップ4が携帯機器1の内部へ戻っていく。
【0032】
特にストラップ4の収納時には一定量を越える引き出し後に一気にストラップ4を離すことによりバネ7の復元力により図5(a)に示す初期状態までストラップ4を引き込ませることが可能である。
【実施例1】
【0033】
以下、本発明の携帯機器のストラップ構造の一実施例として個々のより具体的構成を説明する。
図6は基板上のストラップ取り付け構造を示す図である。基板2の下部に矩形状の切り欠き部を設け、当該きり欠き部に、軸8にバネ7により巻き込まれたストラップ4を配置する。ストラップ4の軸8は回動可能にホルダ9により基板2に固定される。
【0034】
本実施例では、更に前記ホルダ9にはストラップ4と反対側にダイナモ10が配置され、ダイナモ10の図示しない回動軸が前記回動可能なストラップ4の軸8と機械的に連結されたバネ7の軸と連結されている。このため軸8の回動によりダイナモ10の軸が回動し発電可能である。ダイナモ10の発電電力はその出力端子が接続された基板2上の基板接続部11を介して、基板2に設けられた電池3を充電するように配線されている。
【0035】
図7は本実施例のストラップの構成例を示す図である。図7に示すように、ストラップ4には、その先端に止め具5が配置され、更に帯状の一方の面に長手方向にストラップ4の面から盛り上がった複数の突起上のストッパー12が等間隔に形成されている。
【0036】
図8は本実施例の開口部とストッパーが形成されたストラップの関係を示す図である。ストラップ4のストッパー12は可撓性を有し、その高さは開口部6の開口の上下の径より僅かに高く形成される。
【0037】
ストラップ4の引き出し時には好適な摩擦力を生じるとともに、バネ7による筐体内への巻取り時には、ストラップ4の十分な引き出し状態の場合を除いてストラップ4の巻取りストッパー12により停止する。
【0038】
このように、携帯機器の開口部6の開口寸法とストラップ4の表面に配置されているストッパー12の寸法、さらにバネ7の復元力の関係を調整することにより、ストラップのストッパーと携帯機器の開口部とが干渉し、ストラップの引き出し量を調整することが可能となる。
【0039】
図9は本実施例のストラップ構造を備える携帯機器の使用例を示す図である。本実施例において、ストラップが収容された初期状態からストラップを引き出すと、ストラップ4にはバネ7によって巻き取られる方向に力がはたらきストラップの巻取りが起こるが、所定量までの引き出しには、バネ7の復元力に対しストッパー12の抵抗力により巻取りを止めることができる。
【0040】
以上の機能により携帯機器を把持する手の甲又は指にストラップを引き出し止め具を止め穴に係合することにより、図9に示すように、手、指の大きさに応じた長さでストラップを引き出して巻取りを停止した状態で落下防止に利用することが可能である。
【0041】
ストラップの収納時には、ストラップの引き出しをある一定量を越えるように増大させてストラップの復元力がストッパー12の抵抗力を上回らせた後、止め具を外してストラップ4を筐体内に引き込ませる。
【0042】
本実施例においては、更に以上の動作の過程で、ストラップの軸8の回動による回転動力がダイナモ10に伝わり、ダイナモ10には起電力が生じ、それにより発電した電気が基板接続部11及び基板2の配線を介して電池3へと流れ、電池3の充電がなされる。
【0043】
この結果、携帯機器ユーザのストラップ4の引き出し又は巻取り操作の繰り返しにより無意識のうちに電池の簡易的な充電が行われ、携帯機器の使用可能時間の延長に寄与し、ストラップ機構の配置スペースによる電池の配置スペースの狭小化を補うことができる。
【実施例2】
【0044】
以上の実施例では、ストラップ4の巻き取り構造にストラップの巻き取り軸にらせん状の板バネ等を収容したバネ機構7を独立して設けた構造を説明したが、この巻き取り構造として軸8とストラップ4との間にらせん状のバネ14を設ける構造とすることが可能である。
【0045】
図10は、実施例2の構成を示す図である。図10(a)、(b)に示すように軸8と固定する側のストラップ4の端部(後端)にうずまき状バネ14を備え、軸8は軸受け15と結合し、該軸受け15をホルダ9により基板2に固定した構造が採用される。
【0046】
本実施例2の場合は、ストラップ4の引き出し及び巻取りの動作は実施例1と同様であるが、巻き取り動作はストラップ4の引き出し時にうずまきバネ14が充分引き出される所定量の引き出し状態から手を離すことにより、前記バネの充分な復元力により巻き戻しを可能に設定される。本実施例2でもストラップ4のストッパー12による引出しの長さの調整が可能である。
【実施例3】
【0047】
図11は本発明の他の実施の形態を示す図である。ストラップ4の先端部を先端部材16と、該先端部材16に設けたクリップ17とした構造とし、一方、携帯機器の筐体上部の穴に前記クリップ17を挟み付けることによりストラップを固定するためのピン18を配置する構造とする。
【0048】
この構成により、前記実施の形態と同様のストラップの引き出し、巻取り及び所望の長さのストラップの引き出しにより携帯機器の保持を可能とする前述のような機能を実現可能とし、更に携帯機器を服装のポケット等に入れた場合に、ポケット等の縁等にクリップ17を挟むことにより落下を防止し、落下による携帯機器の破損を防止することが可能である。
【0049】
以上の実施の形態においては、ストラップにおけるストッパーの形状、構造として、帯状のストラップの表面の同一平面に摩擦力の大きな材料により所定間隔で形成するように構成し、開口部6の寸法を該ストラップの厚み程度として引出し長さの調整を可能に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施の形態の携帯機器の斜視図である。
【図2】携帯機器の内部に配置される基板とストラップの収納配置図である。
【図3】本実施の形態の携帯機器の断面図及び背面図である。
【図4】ストラップを引き出して使用する状態を示す図である。
【図5】本実施の形態の動作を示す図である。
【図6】本発明の実施例1のストラップの取り付け構成を示す図である。
【図7】本実施例のストラップの構成例を示す図である。
【図8】本実施例の開口部とストッパーが形成されたストラップの関係を示す図である。
【図9】本実施例のストラップ構造を備える携帯機器の使用例を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例2を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例3を示す図である。
【図12】従来のハンドストラップが収容可能なハンドストラップ付携帯端末装置の構造を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 携帯機器
1a フロントケース
1b リヤケース
1c 止め穴
2 基板(回路基板)
3 電池
4 ストラップ
5 止め具
6 開口
7 バネ
8 軸
9 ホルダ
10 ダイナモ
11 基板接続部(電極パターン)
12 ストッパー
13 手
14 渦巻きバネ
15 軸受け
16 端部部材
17 クリップ
18 ピン
20 筐体
21 ハンドストラップ
22 フック
23 突起部
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器のストラップに関し、特にストラップが筐体内に巻取り可能な携帯機器のストラップ構造及び携帯機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器にはハンドストラップを装着することが一般的に行われているが、ハンドストラップが装着された携帯機器をポケットやバッグ等に入れると、他の内容物と絡み合ってしまい、取り出しにくくなるという不便さがある。
これに対し、キー入力操作、通話等、携帯機器の実際の使用時には誤って落下するのを防ぐためにストラップの装着が不可欠な場合がある。
【0003】
この相反する要求を同時に満たすためにハンドストラップを収納可能としたものも知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
図12は、特許文献1記載のハンドストラップが収容可能なハンドストラップ付携帯端末装置の構造を示す図である。
この携帯端末装置は、筐体20の一端側の内部に、先端部にフック22を有し、帯状で負荷が均一のぜんまいバネ状の伸縮自在のハンドストラップ21を備えるとともに、前記筐体20の他端部の外部に前記フックを係合可能な突起部23を備える。
図12はハンドストラップの使用状態を示しており、ハンドストラップ21を先端部から筐体外部に引き出し、フック22を前記突起部23に係合して使用する。また、非使用時には突起部23からフック22を外してストラップ21を筐体内部へ収容する。
【特許文献1】特開平10−336097号公報
【特許文献2】特開2000−78048号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のハンドストラップ付携帯端末装置の構造は、ハンドストラップの引き出し及び完全収容が可能に構成されているが、単に伸縮自在のストラップを使用するものであるから、引き出したハンドストラップの長さの固定(長さの調節)が不可能で、かつ巻取り力が強ければ手の甲等に圧迫感を感じ、弱ければ脱落するという問題もある。また、特許文献2に示されているように引き出し量の調節が可能なものもあるが、ハンドストラップを完全に収容できず、また、ハンドストラップの固定機構が極めて複雑で筐体内スペースを大きく占有するとともに、コストアップに繋がるという難点がある。
【0006】
また、ハンドストラップの引き出し及び巻取り機構は機械的な構造を有し筐体内にかなりのスペースを占有、コストが高くなるにも拘わらず、この機構がハンドストラップ機能にのみ設けられているという点でも問題がある。
【0007】
(目的)
本構造の目的は、簡易な機構により容易に引き出し及び巻取りが可能であるとともに、長さの調節も可能な携帯機器のストラップ構造及びストラップ付携帯機器を提供することにある。
【0008】
本発明の目的は、携帯機器内の電池を簡易的に充電することが可能なストラップ構造及びストラップ付携帯機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のストラップ構造は、バネの復元力により筐体内にストラップを巻取り可能な携帯機器のストラップ構造において、ストラップの表面に長手方向に複数のストッパーを備え、前記バネの復元力によるストラップの巻取り力と、前記ストッパーとストラップの引き出し開口部との摩擦とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能に前記ストッパーにより停止させることを特徴とする。また、前記ストラップを所定量以上に引き出した際に、前記巻取り力が前記摩擦力を超えることを特徴とする。
【0010】
また、前記ストラップの先端部に止め金具を備えるとともに、前記開口部から離れた筐体外部に前記止め具が連結可能な連結部を有し、前記止め具は、前記ストラップの巻取り時に前記開口部の外部周辺に係止する形状を有することを特徴とする。
【0011】
また、回動可能なストラップの巻取り軸と、前記巻取り軸をストラップの巻取り方向に付勢する渦巻きバネと、ダイナモ駆動軸が前記巻取り軸と結合したダイナモと、前記ダイナモの出力により充電する電池と、を有し、また、前記止め具は、クリップを備えることを特徴とする。
【0012】
前記渦巻きバネは前記巻取り軸と基板側との間に設けられ、又は前記ストラップの後端部と前記巻取り軸との間に巻回されたことを特徴とし、前記渦巻きバネ、巻取り軸及びダイナモは筐体内の回路基板に設けられ、前記開口部は筐体の一方の端部に設けられ、前記止め穴は前記筐体の他方の端部に設けられたことを特徴とする。
【0013】
(作用)
携帯機器の開口部の開口寸法とストラップの表面に配置されているストッパーの寸法、さらにバネの復元力を調整することにより、ストラップのストッパーと携帯機器の開口部とが干渉し、ストラップの突出量を選択することが出来る。
【0014】
携帯機器を手で持って使用する際、ストラップの先端にある止め具(バックル)を止め穴に連結させ、携帯機器とストラップの間に手を配置すると、バネの復元力によりストラップが手にフィットして静止する。また、手の大きさや握力に関わらず、ストラップを手に固定させることができ、1つの携帯機器を手の大きさの異なる人同士で共有する場合、また握力が弱い人が使用する際の携帯機器の落下防止に有効である(図9)。
【0015】
ストラップの引き出し及びバネの復元力による巻取りを繰り返すことにより、ダイナモにより発電させることができ、電池を充電させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、バネの復元力によるストラップの巻取り力と、ストラップのストッパーとその引き出し開口部との間の摩擦力とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能に停止させることにより、簡単な構成によりストラップの引き出し長さ(引き出し量)を選択可能である。
【0017】
また、ストラップを所定量以上に引き出した際に、巻取り力がストッパーによる摩擦力を超えるように構成することにより、ストラップを一旦所定量以上に引き出した後に手を離すことにより完全な巻取りが実現できる。
【0018】
ストラップの先端部に止め具を備え、前記開口部から離れた筐体外部に前記止め具を連結可能な連結部を有する構成により、ストラップを引き出して止め具を連結部に締結し、携帯機器とストラップの間に手を配置すると、ストッパー間の範囲でバネの復元力によりストラップが手にフィットする。
また、手の大きさや握力に関わらずストラップを手に固定させることができ、手の大きさの異なる人同士で単一の携帯機器を共有することができ、また、握力が弱い人が使用する際に携帯機器の落下防止に有効である。
【0019】
また、止め具に服装等に固定可能なクリップを設けることにより、携帯機器をバック、ポケット等への収納時における脱落、紛失の防止に有効である。
【0020】
また、渦巻きバネを有し回動可能なストラップの巻取り軸をダイナモの駆動軸に連結した構成とすることにより、ダイナモの出力により電池を充電できるから、ストラップの引き出し及び巻取りの繰り返しにより電池を充電でき使用時間を延長させることができる。
更に、電池内の蓄電気がなくなってしまった際にも本構造を用いることにより、簡易的に充電することも可能であり電池の充電切れの際にも一時的に使用可能状態にすることができる。
【0021】
特に、ダイナモによる発電機能は、携帯機器の落下防止等のために筐体スペースを割いて設けたストラップ機構を当該機能以外にも有効利用するものであり、携帯機器のカメラ機能や音楽再生機能、液晶表示の高輝度・高精細化等の高機能化と、装置サイズのコンパクト化による電池サイズの狭小化による使用時間の短縮への改善に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(構成の説明)
本発明の携帯機器のストラップ構造の一実施の形態を説明する。本実施の形態として携帯電話機等の携帯機器への適用例を以下説明する。
【0023】
図1は本実施の形態の携帯機器の斜視図であり、図2はその内部に配置される基板とストラップ構造の収納配置図である。
【0024】
携帯機器1は図1に示すように、筐体がキー入力部A及び液晶表示部Bが配置される側のフロントケース1aと、前記フロントケース1aに係合するリヤケース1bにより構成され、筐体上面のフロントケース1aとリヤケース1bとの係合個所には止め穴13が形成され、筐体内部には回路基板(基板)2等が収容される。
【0025】
基板2には、図2に示すようにキー入力部A側(下部)に対応する位置に矩形状の切り欠き部を有し、前記切り欠き部に前記ストラップ4が巻取り軸(軸)8に渦巻き状に巻回されて収容され、軸8はバネ機構(バネ)7を介して回動可能に基板2上のホルダ9により基板2のリヤケース1a側に保持されている。ここでバネ7は図示しないが軸8に対する軸受け機能を有するとともに、内部にらせん状の板バネ等を備え、軸8の巻取り方向に復元力を生じるように軸8と基板側(ホルダ)の間に設けられている。また、ストラップ4の先端部はリヤケース1bに設けた開口部6からその一部が突出している。
【0026】
図3は本実施の形態の携帯機器のストラップを含む側部方向の断面図(a)及び背面図(b)である。本例では巻回されたストラップ4の先端部には断面L字状の止め具5が設けられ、リヤケース側に開口した開口部6から該止め具5の一部が突出し、バネによる復元力によるストラップ4の巻取りによりリヤケースの裏面に平行な金具部分(鉤部)が係止している。
【0027】
図4はストラップを引き出して使用する状態を示す図である。本実施の形態では、ストラップ4には引き出し時の長さの調整を可能にする突起状のストッパー4aが等間隔等に設けられている。止め具5の先端をつまんでバネの復元力に抗してストラップ4を引き出し、筐体のリヤケース1b側を回し、筐体上部の止め穴13に止め具5の鉤部を係合する。ここで、開口部6はストラップの移動に対し摩擦力を生じるように開口の径を設定することによりストラップ4がバネの復元力により戻ろうとするとき、ストラップの戻りを停止させる。
【0028】
(動作の説明)
図5は、本実施の形態の動作を示す図である。
図5(a)はストラップ未使用時の状態(初期状態)を示す図である。ストラップ4にはバネ7によって巻き取られる方向に力がはたらくが、ストラップ7が収納された初期状態では、携帯機器1のストラップの先端部に設けた止め具5の鉤部が携帯機器1の開口部6の外壁部分に係止されている。
【0029】
次に、図5(b)に示すように、止め具5を引き出すとストラップ4も併せて外部に引き出されるが、ストラップ4の引き出しを止めて手をはなすと、バネ7の復元力により携帯機器1の内部にストラップ4が引き戻されようとするが、開口部6にストッパー4aが干渉し、バネ7による復元力に対し抵抗力が発生してストラップ4の引き込みは停止する。
【0030】
図5(c)はストラップ4を引き出し、筐体のリヤ側を経由する程度の長さで止め具5を筐体の止め穴1cに係合した状態であり、引き出されたストラップ4はストッパー4aにより引き込みは起こらず静止状態となる。
【0031】
図5(d)は、ストラップ4の引き出しを更に増大させた状態を示しており、ストラップ4の外部突出量がある一定量を超えており、バネ7による復元力がストッパー4aの抵抗力を上回り、ストラップ4の引き込みが起こり、止め穴13から止め具5を外すと、バネ7の復元力によりストラップ4が携帯機器1の内部へ戻っていく。
【0032】
特にストラップ4の収納時には一定量を越える引き出し後に一気にストラップ4を離すことによりバネ7の復元力により図5(a)に示す初期状態までストラップ4を引き込ませることが可能である。
【実施例1】
【0033】
以下、本発明の携帯機器のストラップ構造の一実施例として個々のより具体的構成を説明する。
図6は基板上のストラップ取り付け構造を示す図である。基板2の下部に矩形状の切り欠き部を設け、当該きり欠き部に、軸8にバネ7により巻き込まれたストラップ4を配置する。ストラップ4の軸8は回動可能にホルダ9により基板2に固定される。
【0034】
本実施例では、更に前記ホルダ9にはストラップ4と反対側にダイナモ10が配置され、ダイナモ10の図示しない回動軸が前記回動可能なストラップ4の軸8と機械的に連結されたバネ7の軸と連結されている。このため軸8の回動によりダイナモ10の軸が回動し発電可能である。ダイナモ10の発電電力はその出力端子が接続された基板2上の基板接続部11を介して、基板2に設けられた電池3を充電するように配線されている。
【0035】
図7は本実施例のストラップの構成例を示す図である。図7に示すように、ストラップ4には、その先端に止め具5が配置され、更に帯状の一方の面に長手方向にストラップ4の面から盛り上がった複数の突起上のストッパー12が等間隔に形成されている。
【0036】
図8は本実施例の開口部とストッパーが形成されたストラップの関係を示す図である。ストラップ4のストッパー12は可撓性を有し、その高さは開口部6の開口の上下の径より僅かに高く形成される。
【0037】
ストラップ4の引き出し時には好適な摩擦力を生じるとともに、バネ7による筐体内への巻取り時には、ストラップ4の十分な引き出し状態の場合を除いてストラップ4の巻取りストッパー12により停止する。
【0038】
このように、携帯機器の開口部6の開口寸法とストラップ4の表面に配置されているストッパー12の寸法、さらにバネ7の復元力の関係を調整することにより、ストラップのストッパーと携帯機器の開口部とが干渉し、ストラップの引き出し量を調整することが可能となる。
【0039】
図9は本実施例のストラップ構造を備える携帯機器の使用例を示す図である。本実施例において、ストラップが収容された初期状態からストラップを引き出すと、ストラップ4にはバネ7によって巻き取られる方向に力がはたらきストラップの巻取りが起こるが、所定量までの引き出しには、バネ7の復元力に対しストッパー12の抵抗力により巻取りを止めることができる。
【0040】
以上の機能により携帯機器を把持する手の甲又は指にストラップを引き出し止め具を止め穴に係合することにより、図9に示すように、手、指の大きさに応じた長さでストラップを引き出して巻取りを停止した状態で落下防止に利用することが可能である。
【0041】
ストラップの収納時には、ストラップの引き出しをある一定量を越えるように増大させてストラップの復元力がストッパー12の抵抗力を上回らせた後、止め具を外してストラップ4を筐体内に引き込ませる。
【0042】
本実施例においては、更に以上の動作の過程で、ストラップの軸8の回動による回転動力がダイナモ10に伝わり、ダイナモ10には起電力が生じ、それにより発電した電気が基板接続部11及び基板2の配線を介して電池3へと流れ、電池3の充電がなされる。
【0043】
この結果、携帯機器ユーザのストラップ4の引き出し又は巻取り操作の繰り返しにより無意識のうちに電池の簡易的な充電が行われ、携帯機器の使用可能時間の延長に寄与し、ストラップ機構の配置スペースによる電池の配置スペースの狭小化を補うことができる。
【実施例2】
【0044】
以上の実施例では、ストラップ4の巻き取り構造にストラップの巻き取り軸にらせん状の板バネ等を収容したバネ機構7を独立して設けた構造を説明したが、この巻き取り構造として軸8とストラップ4との間にらせん状のバネ14を設ける構造とすることが可能である。
【0045】
図10は、実施例2の構成を示す図である。図10(a)、(b)に示すように軸8と固定する側のストラップ4の端部(後端)にうずまき状バネ14を備え、軸8は軸受け15と結合し、該軸受け15をホルダ9により基板2に固定した構造が採用される。
【0046】
本実施例2の場合は、ストラップ4の引き出し及び巻取りの動作は実施例1と同様であるが、巻き取り動作はストラップ4の引き出し時にうずまきバネ14が充分引き出される所定量の引き出し状態から手を離すことにより、前記バネの充分な復元力により巻き戻しを可能に設定される。本実施例2でもストラップ4のストッパー12による引出しの長さの調整が可能である。
【実施例3】
【0047】
図11は本発明の他の実施の形態を示す図である。ストラップ4の先端部を先端部材16と、該先端部材16に設けたクリップ17とした構造とし、一方、携帯機器の筐体上部の穴に前記クリップ17を挟み付けることによりストラップを固定するためのピン18を配置する構造とする。
【0048】
この構成により、前記実施の形態と同様のストラップの引き出し、巻取り及び所望の長さのストラップの引き出しにより携帯機器の保持を可能とする前述のような機能を実現可能とし、更に携帯機器を服装のポケット等に入れた場合に、ポケット等の縁等にクリップ17を挟むことにより落下を防止し、落下による携帯機器の破損を防止することが可能である。
【0049】
以上の実施の形態においては、ストラップにおけるストッパーの形状、構造として、帯状のストラップの表面の同一平面に摩擦力の大きな材料により所定間隔で形成するように構成し、開口部6の寸法を該ストラップの厚み程度として引出し長さの調整を可能に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施の形態の携帯機器の斜視図である。
【図2】携帯機器の内部に配置される基板とストラップの収納配置図である。
【図3】本実施の形態の携帯機器の断面図及び背面図である。
【図4】ストラップを引き出して使用する状態を示す図である。
【図5】本実施の形態の動作を示す図である。
【図6】本発明の実施例1のストラップの取り付け構成を示す図である。
【図7】本実施例のストラップの構成例を示す図である。
【図8】本実施例の開口部とストッパーが形成されたストラップの関係を示す図である。
【図9】本実施例のストラップ構造を備える携帯機器の使用例を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例2を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例3を示す図である。
【図12】従来のハンドストラップが収容可能なハンドストラップ付携帯端末装置の構造を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 携帯機器
1a フロントケース
1b リヤケース
1c 止め穴
2 基板(回路基板)
3 電池
4 ストラップ
5 止め具
6 開口
7 バネ
8 軸
9 ホルダ
10 ダイナモ
11 基板接続部(電極パターン)
12 ストッパー
13 手
14 渦巻きバネ
15 軸受け
16 端部部材
17 クリップ
18 ピン
20 筐体
21 ハンドストラップ
22 フック
23 突起部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バネの復元力により筐体内にストラップを巻取り可能な携帯機器のストラップ構造において、
ストラップの表面に長手方向に複数のストッパーを備え、前記バネの復元力によるストラップの巻取り力と、前記ストッパーとストラップの引き出し開口部との摩擦とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能に前記ストッパーにより停止させることを特徴とするストラップ構造。
【請求項2】
前記ストラップを所定量以上に引き出した際に、前記巻取り力が前記摩擦力を超えることを特徴とする請求項1記載のストラップ構造。
【請求項3】
前記ストラップの先端部に止め具を備えるとともに、前記開口部から離れた筐体外部に前記止め具が連結可能な連結部を有することを特徴とする請求項1又は2記載のストラップ構造。
【請求項4】
前記止め具は、前記ストラップの巻取り時に前記開口部の外部周辺に係止する形状を有することを特徴とする請求項3記載のストラップ構造。
【請求項5】
前記筐体内の基板に保持された回動可能なストラップの巻取り軸と、前記巻取り軸をストラップの巻取り方向に付勢する渦巻きバネとを有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のストラップ構造。
【請求項6】
前記渦巻きバネは前記巻取り軸と基板側との間に設けられたことを特徴とする請求項5記載のストラップ構造。
【請求項7】
前記渦巻きバネは前記ストラップの後端部と前記巻取り軸との間に巻回されたことを特徴とする請求項5記載のストラップ構造。
【請求項8】
駆動軸が前記巻取り軸と結合したダイナモと、前記ダイナモの出力により充電される電池とを有することを特徴とする請求項5、6又は7記載のストラップ構造。
【請求項9】
前記止め具は、クリップを備えることを特徴とする請求項3ないし8の何れかの請求項記載のストラップ構造。
【請求項10】
前記開口部は筐体の一方の端部に設けられ、前記止め穴は前記筐体の他方の端部に設けられたことを特徴とする請求項1ないし9の何れかの請求項記載のストラップ構造。
【請求項11】
前記請求項1ないし10の何れかの請求項記載のストラップ構造を備えるストラップ付携帯機器。
【請求項1】
バネの復元力により筐体内にストラップを巻取り可能な携帯機器のストラップ構造において、
ストラップの表面に長手方向に複数のストッパーを備え、前記バネの復元力によるストラップの巻取り力と、前記ストッパーとストラップの引き出し開口部との摩擦とにより、ストラップの引き出し長さを調節可能に前記ストッパーにより停止させることを特徴とするストラップ構造。
【請求項2】
前記ストラップを所定量以上に引き出した際に、前記巻取り力が前記摩擦力を超えることを特徴とする請求項1記載のストラップ構造。
【請求項3】
前記ストラップの先端部に止め具を備えるとともに、前記開口部から離れた筐体外部に前記止め具が連結可能な連結部を有することを特徴とする請求項1又は2記載のストラップ構造。
【請求項4】
前記止め具は、前記ストラップの巻取り時に前記開口部の外部周辺に係止する形状を有することを特徴とする請求項3記載のストラップ構造。
【請求項5】
前記筐体内の基板に保持された回動可能なストラップの巻取り軸と、前記巻取り軸をストラップの巻取り方向に付勢する渦巻きバネとを有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のストラップ構造。
【請求項6】
前記渦巻きバネは前記巻取り軸と基板側との間に設けられたことを特徴とする請求項5記載のストラップ構造。
【請求項7】
前記渦巻きバネは前記ストラップの後端部と前記巻取り軸との間に巻回されたことを特徴とする請求項5記載のストラップ構造。
【請求項8】
駆動軸が前記巻取り軸と結合したダイナモと、前記ダイナモの出力により充電される電池とを有することを特徴とする請求項5、6又は7記載のストラップ構造。
【請求項9】
前記止め具は、クリップを備えることを特徴とする請求項3ないし8の何れかの請求項記載のストラップ構造。
【請求項10】
前記開口部は筐体の一方の端部に設けられ、前記止め穴は前記筐体の他方の端部に設けられたことを特徴とする請求項1ないし9の何れかの請求項記載のストラップ構造。
【請求項11】
前記請求項1ないし10の何れかの請求項記載のストラップ構造を備えるストラップ付携帯機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−255024(P2006−255024A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−73962(P2005−73962)
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
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