説明

携帯用ブロワ

【課題】 容易に電池パックの取り外しができ、作業効率のよい運搬が可能な携帯用ブロワを提供する。
【解決手段】 電池パック4で駆動されるモーターを動力源とする携帯用ブロワ1であって、グリップ部3と、ファンとモーターが組み込まれる送風部5と、ファンからの風を吹き出す吹き出し口6と、電池パック4を取り付ける電池パック取り付け部8とを有する携帯用ブロワ1において、電池パック4は、グリップ部3の長手方向に略直角な方向の送風部5の下方側に取り外し可能な構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池パックを備えた携帯用ブロワにおいて、電池パックを容易に取り外すことが可能で、腰のベルト等に引っ掛けて運ぶことができる携帯用ブロワに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ごみ等を吹き飛ばして掃除をする携帯用ブロワが知られている。図4は特許文献1に開示の携帯用ブロワ100であり、電池パック110によりファン120を回転させ、生じた空気流を吹き出し口130から矢印C方向へ噴射するものである。電池パック110を再充電のため本体からはずす場合は、一方の手でグリップ140を握り他方の手で電池パック110をつかんで下方向(A方向)へ引っ張る必要があった。また、携帯用ブロワ100を運ぶ時は、手でグリップ140あるいは吊りひも150を持つ必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−94545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の構成では、人は上下に引っ張るよりも左右に引っ張る方が大きな力を容易に出すことができるので、人間工学上から操作性が良いとはいえなかった。また、携帯用ブロワ100を運ぶ時には、手でグリップ140あるいは吊りひも150を持つ必要があり、その分他の物を運ぶことができず作業効率が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、容易に電池パックの取り外しができ、作業効率のよい運搬が可能な携帯用ブロワを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、電池パックで駆動されるモーターを動力源とする携帯用ブロワであって、グリップ部と、ファンとモーターが組み込まれる送風部と、ファンからの風を吹き出す吹き出し口と、電池パックを取り付ける電池パック取り付け部とを有する携帯用ブロワにおいて、電池パックは、グリップ部の長手方向に略直角な方向の送風部の下方側に取り外し可能な構成とした。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上記の構成としたので、電池パックの取り外しが容易で、作業効率のよい運搬が可能な携帯用ブロワを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明にかかる携帯用ブロワの正面図である。
【図2】電池パックをはずした携帯用ブロワの正面図である。
【図3】本発明にかかる携帯用ブロワの斜視図である。
【図4】従来の携帯用ブロワである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0010】
以下の説明では、説明の便宜のために携帯用ブロワ1の使用状態に応じた方向を定義することとする。すなわち、図1にて図示するように、ノズル9が設置される側を「前」、グリップ部3側を「後」、図1における紙面下側を「下」、図1における紙面上側を「上」と呼ぶこととする。
【0011】
本実施形態に係る携帯用ブロワ1は、左右一対の半割り形状のハウジング部材を重ね合わせて組み立てたハウジング2の中に、トリガースイッチ10や不図示のファンやモーターを組み込んで作られている。ハウジング2は、携帯用ブロワ1の使用者が手で握るグリップ部3、ファンやモーターが組み込まれた部分である送風部5、ファンからの風が出る吹き出し部6、グリップ部3と送風部5を連結する連結部7、電池パック4を取り付ける電池パック取り付け部8で構成されており、電池パック取り付け部8はグリップ部3の長手方向下端に位置していて、グリップ部3と送風部5を連結する働きも兼ねている。4aは、電池パック4が電池パック取り付け部8から外れないようにするためのフックボタンであり、図1、図3に図示されているように電池パック4の両側にあり、電池パック4を電池パック取り付け部8から取り外す場合は、指でこのフックボタン4a、4aを押えて、不図示のロック機構を解除する必要がある。9は吹き出し部6の先に取り外し自在に装着されたノズルである。
【0012】
図1は電池パック4を装着した携帯用ブロワ1であるが、図2は電池パック4をはずした状態を表す図である。電池パック4の取り外しは図中矢印Xで示した取り外し方向へ電池パック4を移動させることにより行われ、取り外し方向(矢印X)はグリップ部3の長手方向の軸線Yに略直角な方向の送風部5の下方側であり、携帯用ブロワ1の前後方向を含む平面上にある。8aは電池パック取り付け部8の下面であり、取り外し方向(矢印X)と略平行となるよう形成されており、電池パック4の上面に接する部位である。8bは電池パック取り付け部8の電池パック接続部であり中に複数の電極8cを有し、電池パック4の相対する不図示の電極部と接触して電池パック4から電力を受け取る働きをするものであるが、本発明の実施例では軸線Y方向において下面8aより下に出る構成とされている。5aは取り外し方向(矢印X)と直角な方向の送風部5の端部であり、取り外し方向(矢印X)と直角な方向において下面8aより下には出ないように構成されている。
【0013】
図2、図3において、20はフックでありネジ21等でハウジング2の一部である電池パック取り付け部8の後方に取り付けられている。22はLED等で構成された表示部で、例えばファンの回転数や電池パック4の残容量に応じてLEDの発光輝度や発光数を変えるよう不図示の制御回路により制御される。
【0014】
以上のように構成された携帯用ブロワ1において再充電等のために電池パック4を携帯用ブロワ1から取り外す場合には、携帯用ブロワ1の使用者は、一方の手でグリップ部3を握り、他方の手で電池パック4のフックボタン4a、4aをつまんで押し込み、そのままつかんで左右方向に電池パック4を引き抜くのである。また、携帯用ブロワ1の電池パック取り付け部8にフック20を設けたので、携帯用ブロワ1を腰のベルト等に引っ掛けて運ぶことが可能となる。このフック20は電池パック取り付け部8の後方に取り付けられているので、フックボタン4a、4aを押えて電池パック4を携帯用ブロワ1から取り外す場合にフック20が邪魔になることはない。
【0015】
本発明による携帯用ブロワ1は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、取り外し方向(矢印X)は携帯用ブロア1の前後方向とは一定の角度をもって構成されているが、取り外し方向(矢印X)と携帯用ブロワ1の前後方向は平行であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0016】
この発明は、携帯用ブロワについて有用である。
【符号の説明】
【0017】
1 携帯用ブロワ、2 ハウジング、3 グリップ部、4 電池パック、4a フックボタン、5 送風部、6 吹き出し口、8 電池パック取り付け部、8a 下面、9 ノズル、20 フック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池パックで駆動されるモーターを動力源とする携帯用ブロワであって、グリップ部と、ファンと該モーターが組み込まれる送風部と、該ファンからの風を吹き出す吹き出し口と、該電池パックを取り付ける電池パック取り付け部とを有する携帯用ブロワにおいて、該電池パックは、該グリップ部の長手方向に略直角な方向の該送風部の下方側に取り外し可能であることを特徴とする携帯用ブロワ。
【請求項2】
該電池パック取り付け部にフックを設けたことを特徴とする請求項1記載の携帯用ブロワ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−78873(P2011−78873A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−231544(P2009−231544)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(000006943)リョービ株式会社 (471)
【Fターム(参考)】