説明

携帯用液体酸素供給装置

携帯用の液体酸素給付装置(10)と携帯用の液体酸素再充填装置(12)とを有する携帯用液体酸素医療供給装置(5)。液体酸素給付装置は、初期量の液体酸素を収容する。液体酸素給付装置は、外来通院患者が携帯できる重量を有しかつ液体酸素を受ける充填口を有する。液体酸素再充填装置は、追加の液体酸素量を貯蔵しかつ外来通院患者が携帯できる重量を有する。液体酸素再充填装置は、液体酸素給付装置に追加の液体酸素量を給付する液体酸素給付装置に液体酸素再充填装置を接続する接続部を有する。

【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本願は、米国特許法第119条(e)の規定に基づき、2005年7月29日に出願された米国仮出願第60/703,690号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、要約すると、液体酸素供給装置(液体酸素供給システム)、特に、携帯用液体酸素給付装置に補充液体酸素を供給して、携帯用液体酸素給付装置の利用容量を増大する携帯用再充填装置を設けた液体酸素供給装置に関連する。
【背景技術】
【0003】
補充酸素の供給は、肺/呼吸に問題を抱える患者(「被験者」又は「使用者」ともいう)に対して通常処方される。十分な量の酸素を患者に確実に給付できるように、補充酸素を処方しかつ供給しなければならない。現状では、肺の病気又は肺の損傷を患う人々のみならず、喘息等の慢性閉塞性肺疾患により苦しむ患者達にも、補充酸素が処方されている。
【0004】
補充酸素は、3つの主要な方法の1つを利用して供給される。高濃度酸素濃縮(pressure swing absorption)気体分離装置を通常使用して、空気から酸素を発生する固定された(「固定式」、「設置式」又は「不動式」ともいう)酸素濃縮装置から通院不可患者又は通院不可期間を有する患者に酸素が供給される。実際に必要な量の酸素を発生するが、比較的大きくかつ重い気体圧縮装置及び篩台(「分子篩台」、「分篩台」又は「濾過台」ともいう)を必要とする酸素濃縮装置は、意図する医療目的には適するが、概して携帯には不向きであり、外来通院患者の使用には適しない。
【0005】
第2の主要な酸素供給方法は、高圧力貯蔵容器又は貯蔵タンク内に圧縮した酸素を貯蔵して、後に使用者がこの酸素を消費できる圧縮酸素貯蔵装置を使用するものである。携帯可能に十分に小型に前記貯蔵容器を形成することができる。使用者が常に酸素を必要とせず、例えば、歩行時又は運動時にのみ、圧縮気体貯蔵装置が通常処方される。圧縮酸素貯蔵装置の落下時、衝突時、穿孔時等の貯蔵容器の損傷時に、加圧状態で貯蔵される酸素が危険となる点に圧縮酸素貯蔵装置の1つの欠陥がある。また、小型の携帯用酸素タンク内に収容できる気体量は、比較的少量に制限される。従って、使用者は、タンク内の酸素の持続時間に制限され、持続時間は、処方される酸素流量とタンクの型/大きさに基づいて決定される。
【0006】
圧縮酸素貯蔵装置の代用として通常使用される第3の主要な酸素供給方法は、液体酸素(LOX)装置を使用するものである。従来の液体酸素装置は、使用者宅に設置して固定された大型の液体酸素貯蔵容器を備える。液体酸素容器は、通常大量の液体酸素を搬送する運搬車として構成される移動式液体酸素貯蔵容器から定期的に補給される。固定されたユニットから液体酸素を充填して外出できる重量2.25〜5.85キログラム(5〜13ポンド)の小型の携帯用給付装置も液体酸素装置に設けられる。携帯用給付装置は、使用者が消費する呼吸用気体(呼吸に適する気体)に液体酸素を変換する。液体酸素容量と投与液体酸素流量とが低い携帯用給付装置は、利用範囲が制限された。また、携帯用給付装置内の液体酸素は、消費しなくても、1日当たり通常0.45キログラム(1ポンド)の割合で漏洩して気化するので、携帯用給付装置を使用しなくても、時間の経過に伴い携帯用給付装置の液体酸素供給源が空になる。従って、結局使用者が定期的に帰宅して、自宅(本体)に固定された液体酸素貯蔵容器から液体酸素を携帯用給付装置に補充しなければならない点に携帯用液体酸素装置の欠陥がある。
【0007】
下記特許文献1は、「高効率液体酸素貯蔵供給装置」と称する液体酸素装置の一例を開示する。特許文献1に開示されるように、通常の液体酸素装置は、患者宅に固定される液体酸素貯蔵容器と、患者の外出時に使用する携帯用液体酸素給付ユニットとを備える。この液体酸素貯蔵容器は、大量の液体酸素を運搬できるトラック、運搬車又はその他の車両を利用して、配給業者が定期的に液体酸素を補充しなければならない。市販の液体酸素装置に使用されかつ特許文献1に開示される携帯用給付ユニットの名称は、ヘリオス(HELiOS[登録商標])である。ヘリオスウェブサイト(www.heliosoxygen.com)で確認できるように、ヘリオスH3000液体酸素給付用携帯ユニットでは、液体酸素の貯蔵容量が制限される。この容量は、8〜10時間の使用後に液体酸素が空になる制限がある。
【0008】
液体酸素を完全に充填すると、ヘリオス携帯ユニットの重量は、約1.62キログラム(約3.6ポンド)であり、液体酸素が空のとき、約1.24キログラム(約2.75ポンド)である。ヘリオス携帯ユニットは、固定された液体酸素貯蔵容器から重量0.41キログラム(0.9ポンド)の液体酸素を補充できるように設計される。液体酸素は、通常1日当たり0.45キログラム(1ポンド)気化するので、ヘリオス携帯ユニット内の液体酸素は、患者が利用しなくても、1日中に蒸発するであろう。また、患者の移動に伴い、容器内で液体酸素の摩擦が増加して液体酸素の温度が上昇し、液体酸素の気化が促進されるので、外来通院患者が液体酸素容器を実際に着用しているとき、液体酸素は、1日当たり0.45キログラム(1ポンド)より早い蒸発速度で気化する。
【特許文献1】米国特許第6,742,517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
携帯用液体酸素装置は、意図する目的には適するが、液体酸素の容量が制限される点に重大な欠陥がある。現在の携帯用液体酸素装置では、患者は、液体酸素を短時間しか利用することができない。従って、自宅の周辺に留まり、液体酸素供給源に接続して携帯用液体酸素装置を補充しなければならない外来通院患者は、実質的に自宅に拘束される。ヘリオス携帯ユニット内の僅か8〜10時間分の酸素容量は、働く活動的な患者には、通常不十分である。
【0010】
液体酸素が必要な外来通院患者が自宅から離れる時間を延長する1つの解決法は、携帯用液体酸素装置を後に再補充する標準固定式(家庭用)の液体酸素貯蔵装置を自動車に取り付けることである。この解決法では、自動車を改造して大きい液体酸素タンクを自動車に搭載しなければならない。非常に大きくかつ扱い難い前記液体酸素タンクは、49.5キログラム(110ポンド)を超える極めて大きな重量を有する。車両を改造する前記解決法は、多額の費用を要し、例えば、トラック又はスポーツ用多目的車等の大きな自動車が通常必要である。このように、自動車の改造は、多くの患者に実用的でなく、患者は、自宅周辺又は各自の改造車両の周辺に居なければならないので、結局患者全体の移動が制限される。
【0011】
自己の車両を改造しない患者が、短距離しか移動できない点にも、問題がある。例えば、治療用の液体酸素の設置に処方箋が必要であるから、州境を超えて移動するとき、携帯用装置を再補充することは、通常できない。従って、州間を移動して処方酸素を利用する患者に問題が生じる。患者は、携帯用装置の補充時点間にどの位の距離を移動できかつどの方法で補充を達成できるかを考慮しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
従って、従来の液体酸素供給装置の欠点を解決して、携帯用液体酸素給付装置を患者が長時間利用できる液体酸素供給装置が必要である。自然気化による液体酸素の減量を考慮して、吸入期間中に消費される一定量の液体酸素を使用者に供給できる十分な容量を液体酸素供給装置に設けなければならない。携帯用液体酸素給付装置と携帯用液体酸素再充填装置とを有する携帯用液体酸素供給装置を提供する本発明の一実施の形態により、この目的を達成する。携帯用液体酸素給付装置は、初期量の液体酸素を収容できる内部容積を有する。液体酸素給付装置は、外来通院患者が携帯できる程度に十分に軽量化されかつ液体酸素を内部に収容する充填口を有する。液体酸素再充填装置は、液体酸素の補充量を貯蔵できる内部容積を有しかつ外来通院患者が携帯できる程度に十分に軽量化される。
【0013】
液体酸素再充填装置は、固定された(家庭用の)液体酸素貯蔵容器に液体酸素再充填装置を連絡する接続部(インターフェイス)を有し、液体酸素再充填装置は、液体酸素貯蔵容器から接続部を通じて供給される液体酸素を収容する。また、液体酸素再充填装置は、液体酸素再充填装置を携帯用液体酸素給付装置に連絡する接続部を有し、液体酸素再充填装置から携帯用液体酸素再充填装置内に接続部を通じて液体酸素の補充量が供給される。従って、携帯用液体酸素給付装置から液体酸素が外来通院患者に供給される。その後、携帯用液体酸素再充填装置から補充量の液体酸素が携帯用液体酸素給付装置に再充填される。
【0014】
参照符号により各図の対応する部分を示す添付図面に関する以下の説明、特許請求の範囲及び本明細書の全構成部分により、本発明の前記目的及び他の目的、特徴及び特性、構造の関連要素の操作法及び機能、部品の組み合わせ並びに製造経済性は、明らかとなろう。しかしながら、図面は、図示及び説明の目的に過ぎず、発明の範囲を制限しないものであることは、明確に理解できよう。別途明記しない限り、明細書及び特許請求の範囲に使用する用語「1つ(a)」、「1つ(an)」及び「その(the)」の単数形は、複数の対象を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1に示すように、本発明の原理による個人携帯用の液体酸素再充填装置(液体酸素装置)5は、携帯用の液体酸素(LOX)給付装置(「給付装置」という)10と、携帯用の液体酸素再充填装置(「再充填装置」という)12と、固定された液体酸素貯蔵容器(「貯蔵容器」という)14と備える。給付装置10と再充填装置12は、使用者がこれらを貯蔵容器14から容易に分離して運搬できるように設計されるが、貯蔵容器14は、使用者の自宅又は住居に設置される。再充填装置12又は貯蔵容器14に接続できる給付装置10は、再充填装置12又は貯蔵容器14から供給される液体酸素を収容することができる。貯蔵容器14に接続できる再充填装置12は、貯蔵容器14から供給される液体酸素を収容することができる。再充填装置12に給付装置10を連結する状態を図1の矢印Aで示し、貯蔵容器14に再充填装置12を連結する状態を図1の矢印Bで示す。
【0016】
図1は、貯蔵容器14に再充填装置12又は給付装置10を連結する全体を符号15で示す従来の接続部を有する従来の貯蔵容器14を示す点に留意すべきである。本発明の再充填装置の用途に適する貯蔵容器14及び/又は接続部15の具体的な構造は、図示の構造に限定されないことは、理解できよう。勿論、再充填装置12を貯蔵容器14に動作接続できる機能を達成する限り、貯蔵容器14、その接続部15、再充填装置12及びその接続部の物理的配列、配置又は装置を変更してもよい。
【0017】
動作時に、通常貯蔵容器14から初期充填量の液体酸素が給付装置10に供給される。また、再充填装置12は、貯蔵容器14から液体酸素が充填される。給付装置10に貯蔵される液体酸素をその後利用する間、十分に携帯が可能な再充填装置12からの液体酸素を使用して、給付装置10が再充填される。従って、再充填装置12は、携帯用の第二の液体酸素供給源となるので、給付装置10の利用期間を延長することができる。その結果、使用者は、従来の液体酸素装置に要求されるように、給付装置10を貯蔵容器14に戻して給付装置10を再充填する必要がない。
【0018】
本発明は、液化装置と通常称する家の液体酸素発生装置に代えて又はこれに組み合わせて貯蔵容器14を使用することも企図する。液化装置の例は、米国特許第5,893,275号公報に記載され、参照することにより、米国特許の内容を本明細書の一部とする。
【0019】
図1〜図3に示すように、再充填装置12は、全体を覆うハウジング50を備え、再充填装置12のハウジング50内に液体酸素が貯蔵される。液体酸素再充填外側容器(外側容器)54から取外される液体酸素再充填内側容器(内側容器)52がハウジング50内に配置される。例示的な実施の形態では、外側容器54と内側容器52との間隙55を少なくとも部分的に真空に排気して、内側容器52に伝達される熱量を最小化することができる。内側容器52に連絡する充填口56を再充填装置12に設けて、例えば、自宅に設置される固定された貯蔵容器14から充填口56を通じて再充填装置12の内側容器52内に液体酸素を供給することができる。充填口56を通じて内側容器52内に液体酸素13を移動し又は充填する状態を図3の矢印Cで示す。充填口56は、貯蔵容器14の排出口57に嵌合される。直接接続又は搬送導管(図示せず)を介して、充填口56と排出口57とを嵌合することができる。本発明は、充填口と排出口とを連結する全ての接続組立体を企図することは、理解されよう。
【0020】
内側容器52内から給付装置10に液体酸素を供給する携帯用の液体酸素再充填給付組立体(「再充填給付組立体」という)62が再充填装置12に設けられる。再充填給付組立体62は、排出管64を通じて内側容器52に連絡する排出口58を有し、排出管64の一端は、内側容器52の底部(下部)に接続されるので、再充填装置12の内側容器52から排出管64及び再充填給付組立体62を通り、給付装置10に液体酸素13を供給することができる。排出口58を通じて内側容器52から液体酸素13を排出又は搬送する状態を図3の矢印Dで示す。
【0021】
排出口58は、給付装置10の充填口59に嵌合される。直接接続して又は供給導管(図示せず)を介して、排出口58を充填口59に嵌合することができる。排出口58と充填口59とを連結するあらゆる接続組立体を本発明が企図することは、理解できよう。給付装置10の充填口59を通じて、給付装置10内に収容される貯蔵真空二重壁断熱瓶(デュワー瓶)53に液体酸素が搬送される。給付装置10のハウジング51を図1の破線で示す。使用者の消費に適する気体に液体酸素を変質又は変化させるあらゆる適切な技術の使用を本発明が企図することは、理解されよう。患者の気道に接続して気体流を供給する鼻カニューレ又は鼻マスクを含むあらゆる適切な装置又は技術の使用を本発明が企図することも理解されよう。
【0022】
また、再充填装置12の充填孔60は、補充管76を通じて再充填装置12の内側容器52に連絡する。充填孔60は、内側容器52を再充填装置12外部の周辺大気に連絡する。充填孔60は、通常閉鎖されて、内側容器52と周辺大気との連絡が防止される。しかしながら、再充填装置12に液体酸素を充填するとき、充填孔60は、開口され、図3の矢印Eで示すように、内側容器52の内部圧力が開放される。これにより、貯蔵容器14から再充填装置12の内側容器52内に液体酸素を充填することができる。補充管76内を通過する液体酸素を加熱して、周辺大気に排出する前の液体酸素13を気体に気化させる蒸発コイル管61が設けられる。
【0023】
充填孔60が開口して、貯蔵容器14から再充填装置12の内側容器52に液体酸素を移送する間利用される自動遮断組立体70が内側容器52内に設けられる。内部圧力開放管75、圧力均等口72、浮動遮断プラグ74及び浮動遮断プラグホルダ77が自動遮断組立体70に設けられる。補充管76と内側容器52とを連絡する内部圧力開放管75の開口部を通じて、内側容器52の内部圧力は、補充管76を通じて開放される。最終的に内部圧力は、開口する充填孔60を通じて周辺大気に開放される。
【0024】
浮動遮断栓保持器77は、予め決められた距離だけ内部圧力開放管75の開口部(図示せず)から離間して浮動遮断栓74を位置決めして開口部を開放し、内側容器52内に液体酸素が充填されるとき、内部圧力開放管75を通じて、内部圧力を開放することができる。浮動遮断栓保持器77により、内部圧力開放管75の開口部から予め決められた距離だけ浮動遮断栓74を自由に移動することができる。内側容器52内の液体酸素の充填レベルが最大容量に達すると、液体酸素は、内部圧力開放管75の開口部に向って浮動遮断栓74を持ち上げて、浮動遮断栓74は、液体酸素13上に浮遊し、内部圧力開放管75と共に、フロート弁として作動する。
【0025】
浮動遮断栓74を適当な寸法に形成して、浮動遮断栓74が一度内部圧力開放管75の開口部に係合して開口部を閉鎖すれば、浮動遮断栓74は、内部圧力開放管75と補充管76を通る液体酸素の周辺大気への流出を有効に阻止することができる。等圧口72は、内側又は内部圧力解放管75と内側容器52とを連絡する。等圧口72の大きさは、内部圧力開放管75の開口部よりも大幅に小さい。従って、等圧口72を通じて名目量の気体又は液体酸素のみが、内側容器52から補充管76に流出する。
【0026】
内部圧力開放管75の一側部に等圧口72が設けられ、浮動遮断栓74が内部圧力解放管75の開口部を閉鎖した後も、等圧口72は、常に開放状態に保持される。等圧口72が小さいため、内部圧力又は液体酸素が等圧口72を通過するとき、等圧口72は、内部圧力開放管75の開口部による何れの音とも聴覚上異なる独特の音を発生する。換言すれば、浮動遮断栓74が内部圧力開放管75を密封する前には、内部圧力開放管75の底部に設けられ開放される開口部を通じて内部圧力開放管75内に流入する気体(又は液体酸素)は、殆ど又は全く音を発生しない。浮動遮断栓74が内部圧力開放管75の開口部を密封閉鎖した後には、内側容器52から等圧口72を通り内部圧力開放管75内に気体又は液体酸素が、流入できる。しかしながら、このとき、等圧口72を通過する気体又は液体酸素により、例えば、笛音又は雑音のような独特音が発生する。
【0027】
この独特音は、再充填装置12が最大量に充填されたことを患者に警告するものである。この自動警報構造は、充填孔60の開口時に、充填孔60を通じて周辺大気に放出される気体又は液体酸素の量を減少するのに役立つ。また、等圧口72は、内側容器52の内部圧力と外部圧力とを均等化する作用がある。内側容器52内の圧力がその外部圧力に近づくと、内部圧力開放管75の開口部から予め決められた距離だけ浮動遮断栓74が移動するので、浮動遮断栓74が内部圧力開放管75の開口部を永久に遮断するのを防止することができる。
【0028】
圧力開放弁(「安全弁」又は「リリーフ弁」ともいう)66は、圧力開放管65を通じて、再充填装置12の内側容器52にも連絡する。例えば、液体酸素の蒸発により内側容器52内の圧力が予め決められた限界値を超えるとき、圧力開放弁66は、開弁して気体を周辺大気に排気する。気体を排気して内側容器52の過剰圧力を開放する状態を図3の矢印Fで示す。圧力開放管65内の液体酸素を加熱する蒸発部67を圧力開放管65に設けて、周辺大気に放出する前に、液体酸素を気体に変換することができる。
【0029】
図1及び図2に示すように、本発明は、ハウジング50の底部に充填口56を設けることを企図する。この構造により、液体酸素の充填時に貯蔵容器14の上部に再充填装置12を載置することができる。例えば、締め金、係合部材及び再充填装置12と貯蔵容器14を適切かつ確実に固定するあらゆる他の構造となる貯蔵容器14に再充填装置12を取り付ける構造を再充填装置12及び/又は貯蔵容器14に設けられることは、理解されよう。
【0030】
同様に、本発明は、ハウジング50の最上部に放出口58を設けることを企図する。この構造により、液体酸素の充填時に再充填装置12の上部に給付装置10を載置することができる。例えば、締め金、係合部材及び給付装置10と再充填装置12を適切かつ確実に固定するあらゆる他の構造となる給付装置10に再充填装置12を取り付ける構造を給付装置10及び/又は再充填装置12に設けられることは、理解されよう。また、充填口56と排出口58の他の構造、形態及び位置を本発明が企図することも理解されよう。例えば、充填口56と排出口58の両方をハウジング50の側面に設け、ハウジング50内に埋設し、点検用パネルにより被覆し又は前記の何れかの組み合わせる構造でもよい。
【0031】
空の状態から4.5キログラム(10ポンド)の液体酸素を充填するとき、再充填装置12は、2リットルの液体酸素容量でかつ約2.25キログラム(5ポンド)の重量となるのが好ましい。従来の携帯用ヘリオスH300液体酸素供給貯蔵/供給装置は、0.41キログラム(0.9ポンド)の液体酸素容量を有する。通常の給付装置では、1日当たり約0.45キログラム(1ポンド)の液体酸素が蒸発で失われるので、通常1日で蒸発する液体酸素量より液体酸素の初期充填容量の少ない従来の装置は、長時間の使用容量が不足する。従って、0.45キログラム(1ポンド)の液体酸素の蒸発補償量を給付装置10の容量に加えた容量に少なくとも等しい容量を再充填装置12に付与することが本発明の特徴である。
【0032】
0.45キログラム(1ポンド)の液体酸素は、0.4リットルの液体酸素に等しい。従って、好適な実施の形態では、再充填装置12は、重量2.25キログラム(5ポンド)で容量約2リットルの液体酸素を収容する。1日当たり0.45キログラム(1ポンド)の通常損失流量でかつ8時間当たり0.41キログラム(0.9ポンド)の利用流量であれば、患者が帰宅して貯蔵容器14により給付装置10を再補給せずに、追加量により2日間にわたる通常の液体酸素蒸発量を補償できるので、再充填装置12は、2日間にわたる約27時間の液体酸素利用時間を患者に与えることができる。本発明により、外来通院患者は、便利良く一泊の出張又は他の旅行に出ることができる。
【0033】
図4は、(非携帯用の)貯蔵容器14と給付装置10を設ける従来の液体酸素装置80を示す。貯蔵容器14は、20〜60リットル以上の液体酸素を通常保持する標準的な寸法を有する。36リットルの液体酸素を保持する貯蔵容器14は、約38.25キログラム(85ポンド)の重量を有するが、43リットルの液体酸素を収容する貯蔵容器14は、約49.5キログラム(110ポンド)の重量を有する。
【0034】
主要貯蔵容器組立体、主要液体酸素供給接続器、主要ユニット酸素気体供給接続器及び主要ユニット主要開放弁が貯蔵容器14に通常設けられる。外側容器、外側容器から離間して配置される内部主要貯蔵部液体酸素容器及び内側容器と外側容器との間に配置される断熱材(絶縁体)が主要貯蔵容器組立体に設けられる。外側容器と内側容器との間に形成される間隙を排気して少なくとも部分的に真空とし、内側容器内の液体酸素への伝導熱量を最小限にすることが好ましい。
【0035】
内部主要貯蔵部液体酸素容器に連絡して液体酸素を充填する充填口44が貯蔵容器14に設けられる。また、内部主要貯蔵部液体酸素容器に連絡する排出口57から放出される液体酸素は、給付装置10に充填される。
【0036】
給付装置10は、貯蔵容器14より小型かつ軽量である。液体酸素を満杯に充填すると、給付装置10の重量は、約1.62キログラム(3.6ポンド)であり、液体酸素が空状態の給付装置10は、約1.22キログラム(2.7ポンド)の重量を有する。携帯用の給付装置液体酸素容器53、携帯用の給付装置液体酸素供給接続器、充填口59、液体酸素回収導管、液体酸素加温巻線及び安全弁が給付装置10に設けられる。給付装置10の出口に接続されるカニューレ63を通じて、使用者の気道に気体流が供給される。図4の矢印Gで示すように、使用者は、貯蔵容器14に給付装置10を取り付けて、排出口57に充填口59を連結し、給付装置10に液体酸素を充填することができる。
【0037】
外側容器と、外側容器から離間して配置される内部液体酸素容器とが給付装置10に設けられる。外側容器と内側容器との間に形成される間隙を排気して少なくとも部分的に真空にし、内側容器内の液体酸素への熱伝導量を最小限にするのが好ましい。内部液体酸素容器の液体酸素重量は、約0.41キログラム(0.9ポンド)である。
【0038】
給付装置10の内部液体酸素容器から液体酸素を取り出すとき、液体回収加温コイルに液体酸素を通過させて、液体酸素を気相に変化させることができる。液体回収加温コイルは、液体酸素を室温に暴露して加熱する。また、カニューレ63を通じて患者が吸気する前に、付加的な気体回収加温コイルを利用して、更に気化酸素を加熱してもよい。
【0039】
従来の液体酸素装置80を使用すると、給付装置10に貯蔵される気体量により、使用者の移動の自由が制限されることは、理解できよう。給付装置10内の液体酸素供給源が枯渇すると、使用者は、液体酸素供給源、即ち、自宅の貯蔵容器14に戻り、給付装置10に液体酸素を再充填しなければならない。勿論、貯蔵容器14の搬送に適する形状と大きさの車両があれば、使用者は、貯蔵容器14を所持して移動することを試みられよう。
【0040】
図5に示す本発明の液体酸素装置5は、再充填装置12内の液体酸素介在供給源となる。追加の液体酸素介在供給源を使用すれば、使用者が貯蔵容器14を持ち運ばずに、使用者の移動範囲を有効に広げることができる。給付装置10の液体酸素供給源が枯渇すると、使用者は、再充填装置12から給付装置10に液体酸素を補給できるので、貯蔵容器14に戻る必要がない。比較的軽量の携帯用の液体酸素再充填装置マスクは、持ち運びと保管が容易であり、移動の自由度が増加して、使用者の生活の質を向上することができる。
【0041】
本発明は、使用者が再充填装置12から直接「呼吸する」機能を付与することを企図する。再充填装置12に鼻カニューレ63を連結する構造を図5に示す。使用者が消費する気体状態に液体酸素を変換する管類と蒸発コイル(図示せず)が勿論必要である。
【0042】
本発明は、内側容器52内に残る液体酸素量を使用者が監視する単一又は複数の機能又は装置を再充填装置12に設けることを更に企図する。例えば、内側容器52の相対的な重量に基づいて、内側容器52内の液体酸素量を監視する計量装置82(図3)を設けることができる。本発明は、再充填装置12内の液体酸素量を測定するあらゆる技術、例えば、浮き又は測深計等を勿論企図する。
【0043】
本発明は、再充填装置12のあらゆる誤作動又は他の状態を警告するセンサ及び警報器を設けることも企図する。例えば、傾斜角度計並びにこれに接続される警報器及び/又はスイッチを使用して、再充填装置12の姿勢を監視し、傾斜角度計が不適切な姿勢又は位置を検出するときかつ/又はこの姿勢又は位置で液体酸素がユニットに流入し又はユニットから流出できないとき、使用者に警告を発生することができる。また、流量センサ、温度センサ、圧力センサ、酸素濃度センサ及び他の監視装置を設けてもよい。処理装置(プロセッサ)又は他の機能装置を再充填装置12に接続して、例えば、自己診断機能、液体酸素レベルの監視等の動作を実行しかつ補給督促信号を発生し、外部電源に対する情報を送受信できることを本発明は、更に企図する。再充填装置12を外部装置に接続する通信リンク(無線通信接続又は配線接続)を設けて、この目的を達成してもよい。インターフェイス又は他の手段を使用して、再充填装置12を処理装置に接続してもよい。最後に、本発明は、ハンドル、帯紐(ストラップ)、車輪、ローラ又は何らかの他の装置を再充填装置12に設けて、通常の使用者がある場所から他の場所に容易に再充填装置12を移動できることを企図する。
【0044】
現在最も実用的かつ好適と思われる実施の形態を図示して詳記したが、前記記載は単に説明の便宜に過ぎず、本発明を開示した実施の形態に限定されず、本発明は、特許請求の範囲内に該当すると共に、特許請求の範囲と同趣旨の変更態様並びに同等の装置を包含すること企図する。例えば、何れかの実施の形態の単一又は複数の特徴を何れかの他の実施の形態の単一又は複数の特徴に可能な範囲内で組み合わせられることを本発明が企図することは、理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の原理による携帯用液体酸素再充填装置を示す斜視図
【図2】図1の携帯用液体酸素再充填装置の内部構造を示す斜視図
【図3】図1の携帯用液体酸素再充填装置を例示する略示断面図
【図4】大きい液体酸素貯蔵タンクと携帯用液体酸素給付装置とを備える従来の液体酸素装置を示す略示斜視図
【図5】本発明の原理により液体酸素貯蔵タンクと液体酸素給付装置との両方に界面装置を接続した携帯用液体酸素再充填装置を設ける本発明の液体酸素装置を示す略示斜視図
【符号の説明】
【0046】
(5)・・携帯用液体酸素供給装置、 (10)・・液体酸素給付装置、 (12)・・液体酸素再充填装置(中間装置、液体酸素再充填装置)、 (14)・・貯蔵容器、 (50)・・ハウジング、 (52)・・第2の内部(液体酸素再充填内側容器、貯蔵手段)、 (53)・・第1の内部、 (54)・・液体酸素再充填外側容器、 (55)・・真空空間、 (56)・・充填口(入口)、 (57)・・液体酸素排出口、 (58)・・接続部(排出口、放出手段)、 (59)・・充填口、 (60)・・充填孔、 (66)・・開放弁、 (70)・・自動遮断組立体、 (74)・・浮動遮断栓、 (75)・・圧力開放管、 (77)・・浮動遮断栓保持器、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外来通院患者の携帯に十分に軽量な携帯用の液体酸素給付装置(10)と、外来通院患者の携帯に十分に軽量な携帯用の液体酸素再充填装置(12)とを備え、
液体酸素給付装置(10)は、第1の液体酸素量を収容する第1の内部(53)と、第1の内部に液体酸素を注入する充填口(59)と、第1の内部に収容される液体酸素を発生する送出口とを有し、
液体酸素再充填装置(12)は、第1の液体酸素量より多くかつ固定された貯蔵容器(14)に収容する第3の液体酸素量より少ない第2の液体酸素量を貯蔵する第2の内部(52)と、液体酸素給付装置の充填口に連結されかつ携帯用の液体酸素再充填装置から液体酸素給付装置に液体酸素を送出する接続部(58)とを有し、
液体酸素給付装置は、貯蔵容器に接続されずに、液体酸素再充填装置の第2の液体酸素量から補給される第1の液体酸素量を収容し、
液体酸素給付装置は、第1の液体酸素量で使用者に液体酸素を給付することを特徴とする携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項2】
液体酸素給付装置は、少なくとも0.41キログラム(0.9ポンド)の液体酸素貯蔵容量を有し、
液体酸素再充填装置は、少なくとも0.86キログラム(1.9ポンド)の液体酸素貯蔵容量を有する請求項1に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項3】
前記貯蔵容器から液体酸素を収容する充填口(56)を液体酸素再充填装置に設ける請求項1に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項4】
接続部と再充填装置の充填口とは、液体酸素再充填装置に動作接続される個別の開口部である請求項3に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項5】
液体酸素再充填装置が貯蔵容器から液体酸素を収容するとき、液体酸素の損失を減少する自動遮断組立体(70)を液体酸素再充填装置に更に設ける請求項1に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項6】
自動遮断組立体は、
液体酸素再充填装置が貯蔵容器から液体酸素を収容するとき、液体酸素再充填装置から内部圧力を受ける圧力開放管(75)と、
圧力開放管に形成される開口部に係合可能な浮動遮断栓(74)と、
予め決められた距離だけ開口部から離間して浮動遮断栓を配置する浮動遮断栓保持器(77)とを備え、
浮動遮断栓(74)は、開口部に係合する浮動遮断栓に応答して、圧力開放管を通じて液体酸素再充填装置から液体酸素の流出を防止する請求項5に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項7】
圧力解放管は、浮動遮断栓が開口部に係合するとき、液体酸素再充填装置から名目量の液体酸素を受ける等圧口を備える請求項6に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項8】
液体酸素再充填装置は、液体酸素の充填時に、4.95キログラム(11ポンド)未満の総重量を有する請求項1に記載の携帯用液体酸素供給装置(5)。
【請求項9】
携帯用の液体酸素給付装置と、固定された液体酸素容器とを有する液体酸素供給装置の中間液体酸素供給源において、
液体酸素再充填外側容器(54)と、
液体酸素再充填外側容器から離間して配置されかつ液体酸素を貯蔵する内部を有する液体酸素再充填内側容器(52)と、
液体酸素再充填内側容器に連絡して外部供給源から液体酸素を受ける充填口(56)と、
液体酸素再充填内側容器に連絡しかつ液体酸素再充填内側容器の内部から携帯用の医療供給装置に液体酸素を供給する排出口(58)と、
液体酸素再充填内側容器の内部に連絡する充填孔(60)とを備え、
充填孔(60)は、液体酸素再充填内側容器の内部に液体酸素を送出できる第1の状態と、液体酸素再充填内側容器の内部への液体酸素の送出を阻止する第2の状態とを有することを特徴とする中間液体酸素供給源。
【請求項10】
充填孔が第1の状態にあるとき、液体酸素再充填内側容器の内部に収容される液体酸素の損失を減少する自動遮断組立体(70)を更に設ける請求項9に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項11】
自動遮断組立体は、
充填孔及び液体酸素再充填内側容器の内部に連絡して液体酸素再充填内側容器の内部から充填孔に内部圧力を連絡する圧力開放管(75)と、
圧力開放管に形成される開口部に係合する浮動遮断栓と、
開口部及び浮動遮断栓に連絡する浮動遮断栓保持器(77)とを備え、
開口部に係合する浮動遮断栓は、液体酸素再充填内側容器の内部から圧力開放管を通じて充填孔への液体酸素の流出を防止し、
浮動遮断栓保持器(77)は、予め決められた距離だけ開口部から離間して浮動遮断栓を配置する請求項10に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項12】
充填孔と、液体酸素再充填内側容器の内部とに連絡しかつ収容する液体酸素の名目量を液体酸素再充填内側容器の内部から充填孔に送出する等圧口を圧力開放管に設けた請求項13に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項13】
等圧口は、液体酸素再充填内側容器の内部の圧力を液体酸素再充填外側容器の圧力に等しくし、
液体酸素再充填外側容器の圧力に等しい液体酸素再充填内側容器の内部の圧力に応答して、浮動遮断栓は、開口部から離間する請求項12に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項14】
液体酸素再充填内側容器の内部に連絡する開放弁(66)を更に備え、
開放弁は、充填孔が第2の状態にありかつ液体酸素再充填内側容器の内部の圧力レベルが予め決められたレベルを超えるとき液体酸素を外部に放出する請求項9に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項15】
少なくとも0.45キログラム(1ポンド)の液体酸素容量を有する請求項9に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項16】
液体酸素で充填するとき、4.95キログラム(11ポンド)未満の重量を有する請求項9に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項17】
液体酸素再充填内側容器と液体酸素再充填外側容器とを収容するハウジング(50)を更に備え、
液体酸素再充填内側容器と液体酸素再充填外側容器との間に真空空間(55)を形成する請求項9に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項18】
ハウジングは、第1の側壁と第2の側壁とを有し、
第1の側壁は、湾曲する請求項17に記載の中間液体酸素供給源。
【請求項19】
液体酸素を貯蔵する貯蔵手段(52)と、
貯蔵手段から携帯用の液体酸素給付装置に液体酸素を放出する放出手段(58)とを備え、
貯蔵手段は、2.25キログラム(5ポンド)未満の液体酸素容量を有しかつ補助輸送装置なしで使用者が手動搬送できる重量であることを特徴とする液体酸素給付装置に液体酸素を補充する中間装置(12)。
【請求項20】
(a)第1の液体酸素量を収容する固定された貯蔵容器(14)と、
(b)第1の液体酸素量より少ない第2の液体酸素量を収容する携帯用の液体酸素再充填装置(12)と、
(c)第2の液体酸素量より少ない第3の液体酸素量を収容する携帯用の液体酸素給付装置(10)とを備え、
貯蔵容器(14)は、固定位置に保持されかつ液体酸素排出口(57)を有し、
液体酸素再充填装置(12)は、液体酸素が充填されたとき、使用者が携帯でき、
液体酸素再充填装置(12)は、
(1)液体酸素排出口に連結する入口(56)と、
(2)接続部とを有し、
液体酸素給付装置(10)は、液体酸素で充填されたとき、使用者が携帯できる重量を有し、
液体酸素給付装置(10)は、
(1)液体酸素の充填口(59)と、
(2)液体酸素を給付する送出口と、
(3)液体酸素給付装置内の液体酸素の少なくとも1部を呼吸用気体に変換する蒸発装置と、
(4)患者の気道に気体を送出する患者界面装置とを備え、
液体酸素給付装置と貯蔵容器とを接続せずに、液体酸素再充填装置の接続部と液体酸素給付装置の充填口とを連結して、液体酸素給付装置に液体酸素を補給することを特徴とする液体酸素供給装置(5)。
【請求項21】
液体酸素給付装置は、少なくとも0.41キログラム(0.9ポンド)の貯蔵容量を有し、
液体酸素再充填装置は、少なくとも0.86キログラム(1.9ポンド)の貯蔵容量を有する請求項20に記載の液体酸素供給装置(5)。
【請求項22】
液体酸素再充填装置が固定された貯蔵容器から液体酸素を受けるとき、液体酸素の損失を減少する自動遮断組立体(70)を液体酸素再充填装置に更に設ける請求項20に記載の液体酸素供給装置(5)。
【請求項23】
液体酸素で充填されたとき、液体酸素再充填装置は、4.95キログラム(11ポンド)未満の総重量を有する請求項20に記載の液体酸素供給装置(5)。
【請求項24】
液体酸素を供給して、固定された容器内に第1の液体酸素量を収容する過程と、
固定された位置に容器を維持する過程と、
第1の液体酸素量に満たない第2の液体酸素量を収容する携帯用の液体酸素再充填装置を準備する過程と、
第2の液体酸素量より少ない第3の液体酸素量を収容する携帯用の液体酸素給付装置を準備する過程と、
容器から液体酸素再充填装置に液体酸素を移送する過程と、
液体酸素給付装置に貯蔵される液体酸素を使用して、液体酸素給付装置から使用者の気道に酸素を給付する過程と、
液体酸素再充填装置から液体酸素給付装置に液体酸素を移送して、液体酸素給付装置に液体酸素を補充する過程とを含むことを特徴とする使用者への液体酸素貯蔵/給付方法。
【請求項25】
液体酸素給付装置を容器に接続して、液体酸素給付装置に液体酸素を充填する過程を更に含む請求項24に記載の使用者への液体酸素貯蔵/給付方法。
【請求項26】
固定された容器に貯蔵される液体酸素を使用して、容器から使用者の気道に酸素を給付する過程を更に含む請求項24に記載の使用者への液体酸素貯蔵/給付方法。
【請求項27】
容器に液体酸素を供給する過程は、車両型液体酸素配給装置から容器に液体酸素を移送する過程を含む請求項24に記載の使用者への液体酸素貯蔵/給付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−502362(P2009−502362A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524248(P2008−524248)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/029683
【国際公開番号】WO2007/016462
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)