携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法
【構成】携帯電話機10は、ディスプレイ14およびそのディスプレイ14に設けられるタッチパネル16などを備え、ロック状態を設定することができる。ロック状態が設定さている場合、ディスプレイ14にはロックオブジェクト(Ob)を含むロック画面が表示される。ロックオブジェクトに対して長押しのタッチがされると、電話機能などに対応するショートカットアイコン(C)が、ロックオブジェクトに代えてディスプレイ14に表示される。たとえば、ショートカット画面において、タッチ位置に対応する選択オブジェクト(SO)によって電話機能のショートカットアイコンが選択されると、ロック状態が解除されると共に、電話機能が実行される。
【効果】ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【効果】ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法に関し、特にロック状態を設定することができる、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロック状態を設定することができる携帯端末の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の携帯端末装置では、ダブルタップする操作などのジェスチャが動作場面ごとに登録される。そして、タッチパネルの動作が停止しているときに、タッチパネルに対して、動作場面に応じたジェスチャが行われると、タッチパネルが停止状態から正常動作に復帰する。
【特許文献1】特開平11-203045号公報[G06F 3/033, G06F 3/00, H04Q 7/38, H04M 1/02, H04M 1/23]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の携帯端末装置では、ユーザは、複数の動作場面を登録する場合、複数の動作場面と、それらに対応するジェスチャとを全て記憶しなければならない。そして、ユーザがタッチパネルを停止状態から正常動作に復帰させるときに、ジェスチャと動作場面との対応関係を忘れてしまうと、ユーザは携帯端末装置を思った通りに操作できなくなってしまう。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、ユーザがタッチ操作によって所定機能を容易に実行することができる、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0007】
第1の発明は、表示部、表示部に設けられるタッチパネルおよびタッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末であって、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを表示部に表示させるアイコン表示処理部、および表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部を備える、携帯端末である。
【0008】
第1の発明では、携帯端末(10:実施例において対応する部分を例示する参照符号。以下、同じ。)は、たとえばディスプレイである表示部表示部(14)、その表示部に設けられるタッチパネル(16)およびタッチパネルに対して行われるタッチ、リリースなどのタッチ操作の入力を検出する検出部(48)を有する。また、携帯端末にロック状態が設定されると、タッチなどの入力に基づく所定の処理が実行されなくなる。アイコン表示処理部(30,S11)は、ロック状態が設定されているときに、タッチし続ける長押しのタッチ操作がされると、たとえば電話機能や、メール機能などに対応する複数の機能に対応する、複数のアイコン(C)を、表示部に表示させる。実行部(30,S21,S23,S51,S53)は、たとえば電話機能に対応するアイコンに対してタッチ操作されると、ロック状態を解除すると共に、電話機能を実行する。
【0009】
第1の発明によれば、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属し、ロック状態の解除操作を受け付けるオブジェクトを表示部に表示させるオブジェクト表示処理部をさらに備え、アイコン表示処理部は、オブジェクトに対して長押しのタッチ操作がされたとき、オブジェクトに代えて、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを表示する。
【0011】
第2の発明では、オブジェクト表示処理部(30,S1)は、ロック状態の解除操作を受け付けるオブジェクト(Ob)を表示部に表示させる。そして、アイコン表示処理部は、オブジェクトに対して長押しのタッチ操作がされたとき、そのオブジェクトン変えて、アイコンを表示部に表示させる。
【0012】
第2の発明によれば、既に表示されているオブジェクトを利用して、アイコンを表示させるタッチ操作も促すことができる。
【0013】
また、1つまたは複数のアイコンをオブジェクトに代えて表示することで、オブジェクトが表示される画面を有効に活用することができる。
【0014】
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に従属し、アイコン表示処理部は、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンと共に、それらのアイコンに対応する所定機能を編集する編集アイコンをさらに表示し、編集アイコンに対して、タッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを編集する編集部をさらに備える。
【0015】
第3の発明では、アイコンと共に編集アイコン(E)がさらに表示される。編集部(30,S27)は、その編集アイコンに対してタッチ操作がされると、各アイコンの並びや、各アイコンに対応する機能などを編集する。
【0016】
第3の発明によれば、ユーザは、自身の使い勝手がよくなるように、アイコンを編集することができる。
【0017】
第4の発明は、第1の発明ないし第3の発明のいずれかに従属し、アイコン表示処理部は、長押しのタッチがされたとき、タッチ位置に対応する選択オブジェクトをさらに表示し、実行部は、選択オブジェクトによって、いずれかのアイコンが選択された状態でリリースされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する。
【0018】
第4の発明では、アイコンが表示されている状態では、タッチ位置に対応する選択オブジェクト(SO)がさらに表示される。そして、その選択アイコンによってアイコンが選択された状態でリリースされると、ロック状態が解除されると共に、そのアイコンに対応する機能が実行される。
【0019】
第4の発明によれば、タッチ位置に合わせて選択オブジェクトが表示されるため、ユーザはアイコンを選択するタッチ操作を行いやすくなる。
【0020】
第5の発明は、第4の発明は、アイコン表示処理部は、選択オブジェクトが、他のアイコンの表示と干渉しないように表示する。
【0021】
第5の発明によれば、選択オブジェクトを、他のアイコンの表示と干渉しない位置に表示することで、誤操作の発生を抑制することができる。
【0022】
第6の発明は、第1の発明ないし第5の発明のいずれかに従属し、携帯端末は入力された音声に基づいて所定機能を実行する音声制御機能を有し、アイコン表示処理部は、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、音声制御機能に対応する特定アイコンをさらに表示し、特定アイコンに対してタッチ操作がされたとき、音声制御機能を実行する音声制御機能実行部をさらに備え、実行部は、音声制御機能が実行されている状態で、所定機能に対応する音声が入力されたとき、ロック状態を解除すると共に、入力された音声に対応する機能を実行する。
【0023】
第6の発明では、携帯端末はユーザの音声を認識する。音声制御機能は、認識されたユーザの音声に基づいて、所定機能を実行する。アイコン表示処理部は、複数のアイコンに加えて、特定アイコン(V)を表示部に表示させる。音声制御機能実行部(30,S75)は、たとえば特定アイコンを選択するためのタッチ操作がされると、音声制御機能を実行する。そして、実行部は、特定アイコンを選択され、音声制御機能を実行されているときに、所定機能に対応する音声が入力されると、ロック状態を解除すると共に、その音声に対応する機能を実行する。
【0024】
第6の発明によれば、ユーザは、タッチ操作に加えて音声を入力するだけで、所定機能を実行することができる。
【0025】
第7の発明は、表示部(14)、表示部に設けられるタッチパネル(16)およびタッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部(48)を有し、タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末(10)のプロセッサ(30)を、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコン(C)を表示部に表示させるアイコン表示処理部(S11)、および表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部(S21,S23,S51,S53)として機能させる、ロック制御プログラムである。
【0026】
第7の発明では、第1の発明と同様、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【0027】
第8の発明は、表示部(14)、表示部に設けられるタッチパネル(16)およびタッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部(48)を有し、タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末(10)ロック制御方法であって、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコン(C)を表示部に表示させ(S11)、そして表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する(S21,S23,S51,S53)、ロック制御方法である。
【0028】
第8の発明では、第1の発明と同様、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、ユーザは、タッチ操作によって所定機能を容易に実行することができる。
【0030】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1はこの発明の一実施例の携帯電話機を示す外観図である。
【図2】図2は図1に示す携帯電話機の電気的な構成を示す図解図である。
【図3】図3は図1に示すディスプレイに表示されるロック画面の一例を示す図解図である。
【図4】図4は図1に示す携帯電話機に設定されているロック状態を解除するときの操作の一例を示す図解図であり、図4(A)は図3に示すロックオブジェクトに対して行われるタッチ操作の方向を示しており、図4(B)はロックオブジェクトが画面の外へ移動した状態の表示例であり、図4(C)は待機画面の表示例を示す。
【図5】図5は図3に示すロック画面からショートカット画面に遷移させる操作の一例を示す図解図であり、図5(A)は図3に示すロックオブジェクトに対して行われるタッチ操作を示しており、図5(B)はショートカット画面の表示例を示す。
【図6】図6は図2に示すRAMに記憶されるショートカットテーブルデータの構成の一例を示す図解図である。
【図7】図7は図1に示す携帯電話機に設定されているロック状態を解除すると共に任意の機能を実行するときの操作の一例を示す図解図であり、図7(A)はショートカット画面の一例を示し、図7(B)はショートカットアイコンに対してタッチ操作が行われている状態を示し、図7(C)は電話機能が実行されているときの表示例を示す。
【図8】図8は図5(B)などに示すショートカット画面からロック画面に遷移するときの操作の一例を示す図解図であり、図8(A)はショートカットアイコンを選択していないタッチ操作の一例を示し、図8(B)は図8(A)の状態でタッチパネルから指が離された状態を示し、図8(C)はロック画面の表示例を示す。
【図9】図9は図2に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図10】図10は図2に示すプロセッサのロック制御処理の一例を示すフロー図である。
【図11】図11は図1に示す携帯電話機が備える音声制御機能を実行する操作の一例を示す図解図であり、図11(A)は音声制御アイコンVを含むショートカット画面の表示例であり、図4(B)は図11(A)に示す音声制御アイコンVが選択され、音声制御機能が実行されている状態の表示例を示す。
【図12】図12は図2に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図13】図13は図2に示すプロセッサの第2実施例のロック制御処理の一部の一例を示すフロー図である。
【図14】図14は図1に示す携帯電話機によって音声制御機能を実行する操作の他の一例を示す図解図であり、図14(A)はロック画面の表示例を示し、図14(B)は図14(A)に示すロックオブジェクトにタッチ操作がされ、音声制御機能が実行されている状態の表示例を示す。
【図15】図15は図2に示すプロセッサの第3実施例のロック制御処理の一例を示すフロー図である。
【図16】図16は図1に示すディスプレイに表示されるセキュリティ画面の一例を示す図解図である。
【図17】図17は図2に示すプロセッサの他の実施例のロック制御処理の一部の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
<第1実施例>
図1を参照して、この発明の一実施例の携帯電話機10は、一例としてスマートフォン(smart phone)であり、縦長の扁平矩形のハウジング12を含む。ただし、この発明は、タブレット端末、PDAなど任意の携帯端末に適用可能であることを予め指摘しておく。
【0033】
ハウジング12の一方主面(表面)には、表示部として機能する、たとえば液晶や有機ELなどのディスプレイ14が設けられる。ディスプレイ14の上には、タッチパネル16が設けられる。したがって、この実施例の携帯電話機10では、後述のハードキーの操作によるものを除く大部分の入力操作は、このタッチパネル16を介して行われる。
【0034】
ハウジング12の縦方向一端の表面側にスピーカ18が内蔵され、縦方向他端の表面側にマイク20が内蔵される。
【0035】
タッチパネル16と共に、入力操作手段を構成するハードキーとして、この実施例では、通話キー22、終話キー24およびメニューキー26が設けられる。
【0036】
たとえば、ユーザは、ディスプレイ14に表示されたダイヤルキーに対して、タッチパネル16によってタッチ操作を行うことで電話番号を入力でき、通話キー22を操作して音声通話を開始することができる。終話キー24を操作すれば、音声通話を終了することができる。なお、この終話キー24を長押しすることによって、携帯電話機10の電源をオン/オフすることができる。
【0037】
また、メニューキー26を操作すれば、ディスプレイ14にメニュー画面が表示され、その状態でディスプレイ14に表示されているソフトキーやメニューアイコンなどに対して、タッチパネル16によるタッチ操作を行うことによってメニューを選択し、その選択を確定させることができる。
【0038】
図2を参照して、図1に示す実施例の携帯電話機10は、コンピュータまたはCPUと呼ばれるプロセッサ30を含む。プロセッサ30には、無線通信回路32、A/D変換器36、D/A変換器38、入力装置40、表示ドライバ42、フラッシュメモリ44、RAM46およびタッチパネル制御回路48などが接続される。
【0039】
プロセッサ30は、携帯電話機10の全体制御を司る。RAM46には、フラッシュメモリ44に予め設定されているプログラムの全部または一部が使用に際して展開され、プロセッサ30はこのRAM46上のプログラムに従って動作する。なお、RAM46はさらに、プロセッサ30のワーキング領域ないしバッファ領域として用いられる。
【0040】
入力装置40は、図1に示すタッチパネル16、ハードキー22、24および26を含むものであり、操作部または入力部を構成する。ユーザが操作したハードキーの情報(キーデータ)はプロセッサ30に入力される。
【0041】
無線通信回路32は、アンテナ34を通して、音声通話やメールなどのための電波を送受信するための回路である。実施例では、無線通信回路32は、CDMA方式での無線通信を行うための回路である。たとえば、ユーザが入力装置40を操作して電話発信(発呼)を指示すると、無線通信回路32は、プロセッサ30の指の下、電話発信処理を実行し、アンテナ34を介して電話発信信号を出力する。電話発信信号は、基地局および通信網を経て相手の電話機に送信される。そして、相手の電話機において着信処理が行われると、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は通話処理を実行する。
【0042】
通常の通話処理について具体的に説明すると、相手の電話機から送られてきた変調音声信号はアンテナ34によって受信される。受信された変調音声信号には、無線通信回路32によって復調処理および復号処理が施される。そして、これらの処理によって得られた受話音声信号は、D/A変換器38によって音声信号に変換された後、スピーカ18から出力される。一方、マイク20を通して取り込まれた送話音声信号は、A/D変換器36によって音声データに変換された後、プロセッサ30に与えられる。音声データには、プロセッサ30の指示の下、無線通信回路32によって符号化処理および変調処理が施され、アンテナ34を介して出力される。したがって、変調音声信号は、基地局および通信網を介して相手の電話機に送信される。
【0043】
また、相手の電話機からの電話発信信号がアンテナ34によって受信されると、無線通信回路32は、電話着信(着呼)をプロセッサ30に通知する。これに応じて、プロセッサ30は、表示ドライバ42を制御して、着信通知に記述された発信元情報(電話番号など)をディスプレイ14に表示する。また、これらの処理に伴い、プロセッサ30は、スピーカ18から着信音(着信メロディ、着信音声と言うこともある。)を出力させる。
【0044】
そして、ユーザが入力装置40に含まれる通話キー22(図1)を用いて応答操作を行うと、無線通信回路32は、プロセッサ30の指示の下、電話着信処理を実行する。さらに、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は上述した通話処理を実行する。
【0045】
また、通話可能状態に移行した後に入力装置40に含まれる終話キー24(図1)によって通話終了操作が行われると、プロセッサ30は、無線通信回路32を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。そして、通話終了信号の送信後、プロセッサ30は通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ30は通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ30は通話処理を終了する。
【0046】
A/D変換器36には図1に示すマイク20が接続され、上述のようにマイク20からの音声信号はこのA/D変換器36を通してディジタルの音声データとしてプロセッサ30に入力される。D/A変換器38にはスピーカ18が接続される。D/A変換器38は、ディジタルの音声データを音声信号に変換して、アンプを介してスピーカ18に与える。したがって、音声データの音声がスピーカ18から出力される。
【0047】
なお、プロセッサ30は、たとえばユーザによるボリュームの操作に応答して、D/A変換器38に接続されるアンプの増幅率を制御することによって、スピーカ18から出力される音声の音量を調整することができる。
【0048】
表示ドライバ42には図1に示すディスプレイ14が接続され、したがって、ディスプレイ14はプロセッサ30から出力される映像または画像データに従って映像または画像を表示する。つまり、表示ドライバ42は、プロセッサ30の指示の下、当該表示ドライバ42に接続されたディスプレイ14の表示を制御する。また、表示ドライバ42は表示する画像データを一時的に記憶するビデオメモリを含む。ディスプレイ14には、たとえばLEDなどを光源とするバックライトが設けられており、表示ドライバ42はプロセッサ30の指示に従って、そのバックライトの明るさや、点灯/消灯を制御する。
【0049】
タッチパネル制御回路48には、図1に示すタッチパネル16が接続される。タッチパネル制御回路48は、タッチパネル16に必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネル16に対するユーザによるタッチの開始を示すタッチ開始信号、ユーザによるタッチの終了を示す終了信号、およびユーザがタッチしたタッチ位置を示す座標データをプロセッサ30に入力する。したがって、プロセッサ30はこの座標データに基づいて、そのときユーザがどのアイコンやキーにタッチしたかを判断することができる。
【0050】
実施例では、タッチパネル16は、指などの物体が表面に接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する静電容量方式で、たとえば1本または複数本の指がタッチパネル16に触れたことを検出する。また、タッチパネル16は、ディスプレイ14の上に設けられ、その画面内で、任意の位置を指示するためのポインティングデバイスである。タッチパネル制御回路48は検出部として機能し、タッチパネル16のタッチ有効範囲内でのタッチ操作を検出して、そのタッチ操作の位置を示す座標データをプロセッサ30に出力する。つまり、ユーザは、タッチパネル16の表面をタッチ、スライド、リリースおよびそれらの組み合わせを行うことで、操作位置や、操作方向などを携帯電話機10に入力する。
【0051】
なお、タッチパネル16の検出方式には、表面型の静電容量方式が採用されてもよいし、抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式および電磁誘導方式などであってもよい。また、また、タッチ操作はユーザの指だけに限らず、スタイラスペンなどによって行われてもよい。
【0052】
また、詳細な説明は省略するが、携帯電話機10は、電話機能以外に、設定地域毎の時刻を管理する時刻機能、スケジュール機能、記憶されているアドレスデータを管理するアドレス帳機能、データを検索する検索機能、携帯電話機10の設定を変更する設定機能を有する。また、携帯電話機10は、ネットワークと通信することで、メール機能、ブラウザ機能、SMS(Short Message Service)機能、およびブログに対する投稿(アップロード)を行うためのブログ機能などを実行することができる。さらに、携帯電話機10は、フラッシュメモリ44またはネットワーク上のサーバに記憶されている音楽データまたは動画データを再生する、音楽機能および動画機能も有する。
【0053】
なお、上で説明した無線通信回路32、A/D変換機34およびD/A変換機36はプロセッサ30に含まれていてもよい。
【0054】
ここで、携帯電話機10は、上述した各機能がタッチ操作によって実行されないようにするロック機能を有している。たとえば、終話キー24が操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされると共にロック状態が設定される。そして、終話キー24が操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオンとなり、図3に示すロック画面(第1画面)が表示され、ロック状態の解除操作が受け付けられるようになる。
【0055】
なお、本実施例のロック状態では、ロック画面が表示されるまでは、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされているため、携帯電話機10の消費電力が抑えられる。ただし、他の実施例では、ロック画面が表示されているとき、タッチパネル16の電源をオフにすることなく、プロセッサ30が入力されたタッチ操作を無視するように処理することで、タッチ操作を無効にしてもよい。
【0056】
図3を参照して、ロック画面を表示するディスプレイ14の表示範囲は、状態表示領域60および機能表示領域62を含む。状態表示領域60には、アンテナ34による電波受信状態を示すアイコン(ピクト)、二次電池の残電池容量を示すアイコンおよび日時が表示される。また、機能表示領域62には、現在日時が表示されると共に、ロックオブジェクトObが下側中央に表示される。このロックオブジェクトObの表示位置は、ユーザの指の位置、つまり現在のタッチ位置に合わせて変化する。ただし、未応答の電話の着信や、未開封のメールなどが在る場合、ロック画面にはそれらを通知するためのポップアップが表示される。
【0057】
そして、ロックオブジェクトObに対して所定のタッチ操作が行われると、ロック状態が解除される。たとえば、図4(A)を参照して、ロックオブジェクトObの移動距離が所定距離以上となるように指がスライドされ、リリースされると、図4(B)に示すように、ロックオブジェクトObの表示が消える。そして、ロックオブジェクトObの表示が消えると、ディスプレイ14の状態表示領域62には、図4(C)に示す待機画面が表示される。また、ロックオブジェクトOに対して所定速度以上で指を弾くタッチ操作(フリック)が行われた場合も、ロック状態は解除される。このように、本実施例では、ユーザが片手でロックオブジェクトObを操作できるようにするために、ロックオブジェクトObが画面の下側中央に表示される。したがって、ユーザはロック状態の解除操作を片手で容易に行うことができる。また、ロックオブジェクトObに対するロック状態を解除するためのタッチ操作の方向が限定されないため、左右の手のどちらでも、ロック状態の解除操作を容易に行うことができる。
【0058】
なお、ロックオブジェクトObの移動距離が所定距離未満であったり、フリックの速度が遅かったりすると、ロック状態は解除されず、ロックアイコンObは元の場所に戻る。
【0059】
次に、図5(A)を参照して、ロックオブジェクトObに対して、所定時間(たとえば、3秒)以上タッチし続けるタッチ操作(長押しのタッチ操作)が行われると、機能表示領域62はショートカット画面(第2画面)が表示される。ショートカット画面には、上述した複数の機能に対応する複数のショートカットアイコンCと、各ショートカットアイコンCを編集するための編集アイコンEと、それらのアイコンを選択するための選択オブジェクトObとが表示される。
【0060】
ショートカット画面に表示されるショートカットアイコンCには、電話機能に対応する電話アイコンCa、メール機能に対応するメールアイコンCb、ブラウザ機能に対応するブラウザアイコンCc、アドレス帳機能に対応するアドレス帳アイコンCd、スケジュール機能に対応するスケジュールアイコンCe、時刻機能に対応する時刻アイコンCf、検索機能に対応する検索アイコンCg、音楽機能に対応する音楽アイコンCh、動画機能に対応する動画アイコンCi、SNS機能に対応するSNSアイコンCj、ブログ機能に対応するブログアイコンCkおよび設定機能に対応する設定アイコンClが含まれる。
【0061】
選択オブジェクトSOの初期表示位置は、機能表示領域62において、ロックアイコンObの表示位置と同じ、下側中央に表示される。そして、選択オブジェクトSOの表示位置は、ユーザの指の位置、つまり現在のタッチ位置に合わせて変化する。
【0062】
図6を参照して、各ショートカットアイコンCは、RAM46に記憶されるショートカットテーブルによって管理される。ショートカットテーブルには、ショートカットアイコンの名称が記録されるショートカット名の列、ショートカットアイコンに対応する機能が記録される機能の列およびショートカットアイコンの表示範囲座標を示す表示範囲の列が含まれる。そして、ショートカット名に対応して、各行に機能と表示範囲とが対応付けられる。
【0063】
たとえば、「電話アイコン」の行を参照して、電話アイコンCaには電話機能が対応付けられており、電話アイコンCaの画像が「(X1, Y1) - (X2, Y2)」で示される座標範囲の中に表示される。同様に、「設定アイコン」の行を参照して、設定アイコンClには設定機能が対応付けられており、設定アイコンClの画像が「(X3, Y3) - (X4, Y4)」で示される座標範囲の中に表示される。
【0064】
次に、ショートカット画面においてユーザが指をリリースすることなく任意のショートカットアイコンCに移動させると、そのショートカットアイコンCが選択オブジェクトObによって選択された状態になり、表示態様が変化する。そして、ショートカットアイコンCが選択された状態でリリースされると、ロック状態が解除されると共に、そのショートカットアイコンCに対応する機能が実行される。
【0065】
たとえば、図7(A),(B)を参照して、ユーザが指を移動させ選択オブジェクトSOによって電話アイコンCaを選択すると、電話アイコンCaの色が反転する。この状態で、ユーザがタッチパネル16から指を離すと、ロック状態が解除されると共に、電話機能が実行される。そして、電話機能が実行されると、ディスプレイ14の機能表示領域62には、図7(C)に示すように、電話機能のGUIが表示される。
【0066】
従って、本実施例では、ユーザは、ロック画面においてロックオブジェクトObを長押しすることで、ショートカット画面に遷移することができる。そして、ユーザは、タッチしたまま指を移動させて、任意の機能と対応するショートカットアイコンCを選択した状態でリリースすることで、ロック状態を解除すると共に、選択したショートカットアイコンCに対応する機能を実行することができる。つまり、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【0067】
また、本実施例では、既に表示されているロックオブジェクトObを利用して、ショートカット画面に遷移するタッチ操作も促すことができるため、ロック画面の表示を単純にすることができる。
【0068】
また、ショートカットアイコンCを、ロックオブジェクトObに代えて表示することで、ロックオブジェクトObを含むロック画面を有効に利用することができる。たとえば、ロック画面にショートカットアイコンCも表示すると、上述したポップアップや、日時表示を小さくしなければならない。そうすると、時刻などを確認するためにユーザによって頻繁に見られるロック画面の表示が、見にくくなってしまう。これに対して、本実施例では、ショートカットアイコンCをロックオブジェクトObとは異なる画面に表示することで、上記のような問題が発生しないようにしている。
【0069】
また、ショートカット画面では、タッチ位置に合わせて選択オブジェクトSOが表示されるため、ユーザはショートカットアイコンCを選択するタッチ操作を行いやすくなる。特に、本実施例では、選択されたショートカットアイコンCは表示態様が変化するため、ユーザは自身のタッチ操作によって選択したショートカットアイコンCを明確に知ることができる。
【0070】
ここで、図8(A)を参照して、選択オブジェクトSOによってショートカットCが選択されないまま、図8(B)に示すようにリリースされると、図8(C)のようにショートカット画面からロック画面に戻る。ただし、他の実施例では、ショートカット画面からロック画面に戻るための専用アイコンをショートカット画面に設け、その専用アイコンが選択された状態でリリースされれば、ロック画面に戻るようにしてもよい。
【0071】
また、タッチ操作の詳細な図などは省略するが、選択オブジェクトSOによって編集アイコンEが選択された状態でリリースされると、各ショートカットアイコンCの表示位置を並び替えたり、ショートカットアイコンCの追加または削除を行ったりするための編集画面に遷移する。そして、編集画面において、ショートカットアイコンCに対する編集が行われると、先述したショートカットテーブル(図6)の内容が合わせて変更される。このように、ユーザは、編集アイコンEを選択することで、自身の使い勝手がよくなるように、ショートカットアイコンCを編集することができる。
【0072】
また、本実施例では、選択オブジェクトSOを、ショートカットアイコンCおよび編集アイコンEの表示と干渉しない位置に表示することで、ユーザの指が離れたときに、誤って機能が実行されないようにしている。たとえば、ショートカット画面が表示されたときに、任意のショートカットCが選択されるようにしている場合、ユーザが指を間違って話してしまうと、ユーザの意図に反して、そのショートカットアイコンCに対応する機能が実行されてしまう。ところが、本実施例のように、選択オブジェクトSOを、他のアイコンの表示と干渉しない位置に表示することで、誤操作の発生を抑制することができる。
【0073】
なお、他の実施例では、選択オブジェクトSOによって複数のショートカットアイコンCを選択することで、ロック状態が解除されると共に、複数の機能を同時に実行する。つまり、複数の機能を同時に実行できるようにすることで、ユーザの利便性を向上させる。
【0074】
たとえば、メールアイコンCbと右隣のブラウザアイコンCcとが選択オブジェクトObによって同時に選択された状態で指がリリースされると、ロック状態が解除されると共に、メール機能とブラウザ機能とが同時に実行される。また、2つの機能が同時に実行されると、ディスプレイ14の機能表示領域62は2つに分割され、分割された各領域にメール機能とブラウザ機能とが表示される。したがって、ユーザはブラウザ機能によって情報検索を行いながら、新規メールを作成することができる。
【0075】
以上で実施例の特徴を概説したが、以下には、図9に示すメモリマップおよび図10に示すフロー図を用いて詳細に説明する。
【0076】
図9を参照して、図2に示すRAM46には、プログラム記憶領域302とデータ記憶領域304とが形成される。プログラム記憶領域302は、先に説明したように、フラッシュメモリ44(図2)に予め設定しているプログラムデータの一部または全部を読み出して記憶(展開)しておくための領域である。
【0077】
プログラム記憶領域302には、ロック状態を解除したり、ロック状態の解除と共に機能を実行したりするためのロック制御プログラム310などが含まれる。なお、プログラム記憶領域302には、メール機能やブラウザ機能などを実行するためのプログラムも含まれる。
【0078】
続いて、RAM46のデータ記憶領域304には、タッチバッファ330が設けられると共に、タッチ座標マップデータ332、GUIデータ334およびショートカットテーブルデータ336が記憶される。また、データ記憶領域304には、タッチフラグ338、ロックフラグ340およびタッチカウンタ342も設けられる。
【0079】
タッチバッファ330には、タッチパネル制御回路48が出力するタッチ座標のデータが記憶される。タッチ座標マップデータ332は、タッチ操作におけるタッチ座標と、ディスプレイ14の表示座標とを対応付けるためのデータである。つまり、タッチ座標マップデータ332に基づいて、タッチパネル16に対して行われたタッチ操作の結果が、ディスプレイ14の表示に反映される。
【0080】
GUIデータ334は、ロックオブジェクトOb、ショートカットアイコンC、選択オブジェクトSOおよび編集アイコンEなどのGUIを表示するための画像データである。ショートカットテーブルデータ336は、図6に示すように、ショートカットアイコンCと、アイコンに対応する機能とが関連付けて記憶されるデータである。
【0081】
タッチフラグ338は、タッチパネル16に対してタッチされているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、タッチフラグ338は、1ビットのレジスタで構成される。タッチフラグ338がオン(成立)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定される。一方、タッチフラグ338がオフ(不成立)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。なお、タッチフラグ338は、タッチパネル制御回路48が出力する信号に基づいてオン/オフが切り換えられる。
【0082】
また、ロックフラグ340は、ロック状態が設定されているか否かを示すためのフラグである。たとえば、ロックフラグ340は、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源をオフにする処理に応じてオンにされる。また、ロックフラグ340は、上述したロック制御プログラム310の処理に応じてオフにされる。そして、ロックフラグ340の構成は、タッチフラグ338と略同じであるため、構成についての詳細な説明は省略する。
【0083】
タッチカウンタ342は、タッチパネル16にタッチされている時間を計測するためのカウンタである。また、タッチカウンタ342は、タッチされるとリセットされ、カウント(計測)を開始する。そのため、タッチカウンタ342は、タッチタイマと呼ばれることもある。
【0084】
なお、データ記憶領域304には、待機状態で表示される画像データや、文字列のデータなどが記憶されると共に、携帯電話機10の動作に必要なカウンタや、フラグも設けられる。
【0085】
プロセッサ30は、Android(登録商標)およびREXなどのLinux(登録商標)ベースのOSや、その他のOSの制御下で、図10に示すロック制御処理などを含む複数のタスクを並列的に処理する。
【0086】
ロック制御処理は、ロック状態が設定された状態(ロックフラグ340がオン)で、ディスプレイ14の電源がオンにされたときに、開始される。
【0087】
ステップS1では、プロセッサ30は、RTCから日時情報を取得すると共に、GUIデータ334に含まれるロックオブジェクトObの画像データを読み出して、ディスプレイ14の機能表示領域62に対して、図3に示すようなロック画面を表示する。なお、ステップS1の処理を実行するプロセッサ30はオブジェクト表示処理部として機能する。
【0088】
続いて、ステップS3でプロセッサ30は、ロックオブジェクトObが長押しされたか否かを判断する。つまり、タッチバッファ330に格納されている現在のタッチ位置の座標が、ロックオブジェクトObの表示範囲に含まれた状態で、タッチカウンタ342で所定時間(たとえば、3秒)が計測されたかを判断する。ステップS3で“NO”であれば、たとえばタッチパネル16に対してタッチ操作がされていなければ、ステップS5でプロセッサ30は、解除操作がされたか否かを判断する。たとえば、ロックオブジェクトObに対して、画面の外へ弾き出すフリックのタッチ操作、またはロックオブジェクトObを所定距離以上動かすスライドのタッチ操作がされたかを判断する。
【0089】
ステップS5で“YES”であれば、つまりロック状態の解除操作がされると、プロセッサ30は、ステップS7でロックフラグ340をオフにし、ステップS9で待機画面を表示して、ロック制御処理を終了する。つまり、解除操作がされると、ロック状態が解除され、ディスプレイ14の機能表示領域62には、図4(C)に示すような待機画面が表示される。また、ステップS5で“NO”であれば、たとえばタッチパネル16に対してタッチ操作が行われなければ、ステップS1に戻り、再びロック画面が表示される。なお、ロックオブジェクトObの移動距離が所定距離未満だったり、フリックの速度が遅かったりしても、ステップS5では“NO”と判断され、ロック画面が再表示されるため、ロックオブジェクトObの表示位置が元の位置に戻る。
【0090】
また、ステップS3で“YES”であれば、つまりロックオブジェクトObにタッチしたまま所定時間が経過すると、プロセッサ30はステップS11で、たとえば図5(B)に示すような、ショートカット画面を表示する。なお、ステップS11の処理を実行するプロセッサ30はアイコン表示処理部として機能する。
【0091】
続いて、ステップS13でプロセッサ30は、リリースされたか否かを判断する。たとえば、タッチパネル16からユーザの指が離され、タッチフラグ338がオフになったかが判断される。ステップS13で“NO”であれば、つまりリリースされていなければ、ステップS15でプロセッサ30はタッチ位置がショートカットの中か否かを判断する。つまり、いずれかのショートカットアイコンCが選択されたかが判断される。また、具体的には、プロセッサ30は、ショートカットテーブルデータ336から、各ショートカットの座標範囲を読み出し、それらの座標範囲に、タッチバッファ330に格納されている現在のタッチ位置が含まれているかを判断する。ステップS15で“NO”であれば、たとえば図7に示すようにタッチ位置が変化していなければ、ステップS11に戻る。一方、ステップS15で“YES”であれば、たとえば、図7(B)に示すように、現在のタッチ位置が電話アイコンCaの座標範囲に含まれていれば、ステップS17でプロセッサ30は、ショートカットの表示態様を変更し、ステップS13に戻る。たとえば、ステップS17では、図7(B)に示すように、タッチ位置が含まれる電話アイコンCaの色を反転させる。
【0092】
ステップS13で“YES”であれば、つまりタッチフラグ338がオンからオフに変化すると、ステップS19でショートカットの中でリリースされたか否かを判断する。つまり、プロセッサ30は、ショートカットテーブルデータ336から各ショートカットの座標範囲を読み出すと共に、タッチバッファ330からリリース点の座標を読み出して、各ショートカットの座標範囲にリリース点が含まれているかを判断する。ステップS19で“YES”であれば、つまりいずれかのショートカットアイコンCが選択されると、プロセッサ30は、ステップS21でロックフラグ340をオフにし、ステップS23でショートカットに対応する機能を実行して、ロック制御処理を終了する。たとえば、図7(B)に示す状態で電話アイコンCaから指が離されると、ロック状態が解除され、電話機能が実行される。なお、ステップS21,S23の処理を実行するプロセッサ30は実行部として機能する。
【0093】
また、ステップS19で“NO”であれば、つまりショートカットアイコンCが選択された状態でリリースされていなければ、ステップS25で編集アイコンEの中でリリースされたか否かを判断する。つまり、編集アイコンEが選択されたかが判断される。ステップS25で“NO”であれば、つまり図8(B)に示すように、ショートカットアイコンCおよび編集アイコンEのどちらも選択されていない状態でリリースされると、ステップS1に戻ってロック画面を表示する。また、ステップS25で“YES”であれば、つまり編集アイコンEが選択されると、ステップS27で編集処理を実行して、ステップS13に戻る。編集処理が実行されると、ディスプレイ14にはショートカットアイコンCの編集画面が表示され、各ショートカットアイコンCに対する編集操作が受け付けられる。また、ステップS27の処理を実行するプロセッサ30は編集部として機能する。ただし、他の実施例では、編集処理が終了すれば、ステップS1に戻って、ロック画面が表示されてもよい。
【0094】
このように、本実施例では、以上の処理が実行されるため、ユーザは、タッチ操作によって所定機能を容易に実行することができる。
【0095】
なお、複数のショートカットアイコンCが選択されている場合、ロック制御処理のステップS17では、選択されている複数のショートカットアイコンCの表示態様が変更される。そして、ステップS23では、選択されている複数のショートカットアイコンCにそれぞれ対応する機能が実行される。
【0096】
<第2実施例>
第2実施例では、ユーザの音声を認識することで、ロック状態を解除する共に、音声認識結果に基づく機能を実行する。以下、第2施例について説明するが、上記のこと以外は、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
【0097】
携帯電話機10は、音声認識処理によってユーザの声を認識し、その音声認識結果に基づいて機能を実行する音声制御機能を有している。たとえば、音声制御機能が実行されている状態で、ユーザが「でんわ」とマイク20に入力すれば、「でんわ(電話)」の文字列が音声認識結果として得られる。そして、音声認識結果と所定機能が対応付けられた音声制御用テーブルからその認識結果が検索され、一致する所定機能があれば、音声認識家かに対応する所定機能、つまり「電話」に対応する電話機能が実行される。
【0098】
ここで、第2実施例では、ショートカット画面において特定のタッチ操作が行われれば、音声制御機能が実行される。その状態で、ユーザが入力した音声の音声認識結果が所定機能と一致すれば、ロック状態が解除されると共に、音声認識結果に基づく機能が実行される。
【0099】
図11(A),(B)を参照して、第2実施例のショートカット画面では、左下に音声制御機能に対応する音声制御アイコンVが表示される。そして、選択オブジェクトSOによって音声制御アイコンVが選択されると、音声制御機能が実行され、状態表示領域60には、音声制御機能が実行されていることを示す音声制御ピクトPが表示される。たとえば、この状態で、ユーザがメール機能に対応する音声(めーる)を入力すれば、音声認識処理が実行され、認識結果(めーる)に対応するメール機能が実行される。
【0100】
このように、本実施例では、ユーザは、タッチ操作に加えて音声を入力するだけで、所定機能を実行することができる。
【0101】
また、ユーザは、ディスプレイ14に表示されている音声制御ピクトPを確認することで、音声制御機能が実行されていることを容易に把握することができる。
【0102】
以上で第2実施例の特徴を概説したが、以下には、図12に示す第2実施例のメモリマップおよび図13に示すフロー図を用いて詳細に説明する。
【0103】
図12を参照して、第2実施例のプログラム記憶領域302には、第1実施例のプログラムに加えて、音声制御機能に対応する音声制御プログラム312および入力された音声を音声認識辞書に基づいて認識する音声認識プログラム314が記憶される。
【0104】
また、第2実施例のデータ記憶領域304には、第1実施例のバッファや、データに加えて、入力された音声が一時的に記憶される音声バッファ344が設けられると共に、音声データの特徴量と文字列とが関連付けられた音声認識辞書データ346および音声認識結果と所定機能とが関連付けられた音声制御テーブルデータ348が記憶される。
【0105】
第2実施例のプロセッサ30は、図13に示すフロー図を含むロック制御処理などを含む複数のタスクを並列的に処理する。
【0106】
たとえば、第2実施例のロック制御処理において、図11(A)に示す音声制御アイコンVを含むショートカット画面が表示され、タッチ位置がショートカットに含まれていなければ、ステップS15で“NO”と判断され、プロセッサ30はステップS41に進む。
【0107】
ステップS41でプロセッサ30は、タッチ位置が音声制御アイコンVの中か否かを判断する。つまり、選択オブジェクトSOによって音声制御アイコンVが選択されているかが判断される。ステップS41で“NO”であれば、つまり音声制御アイコンVが選択されていなければ、プロセッサ30はステップS11に戻る。
【0108】
一方、ステップS41で“YES”であれば、つまり音声制御アイコンVが選択されていれば、ステップS43でプロセッサ30は、音声制御機能を実行する。たとえば、音声制御機能が実行されると、状態表示領域60に音声制御ピクトPが表示され、音声認識アイコンVの色が反転される。続いて、ステップS45でプロセッサ30は、音声が入力されたか否かを判断する。つまり、音声バッファ334に音声データが記憶されているかが判断される。ステップS45で“NO”であれば、つまり音声が入力されなければ、プロセッサ30はステップS11に戻る。
【0109】
また、ステップS45で“YES”であれば、たとえばユーザが「でんわ」の音声をマイク20に入力すると、ステップS47でプロセッサ30は、音声認識処理を実行する。つまり、音声バッファ344に格納されている音声データに対して音声認識処理が施される。続いて、ステップS49でプロセッサ30は、音声認識結果から機能を特定できるか否かを判断する。つまり、音声認識結果が音声制御テーブルデータ348に含まれているかが判断される。ステップS49で“NO”であれば、つまり音声認識結果が音声制御テーブルデータ348に含まれていなければ、プロセッサ30はステップS45に戻る。
【0110】
一方、ステップS49で“YES”であれば、たとえば音声認識結果(でんわ)が音声制御テーブルデータ348に含まれていれば、プロセッサ30は、ステップS51でロックフラグ340をオフにして、ステップS53で音声認識結果に対応する機能(電話機能)を実行し、ロック制御処理を終了する。また、ステップS51,S53の処理を実行するプロセッサ30は、実行部として機能する。
【0111】
なお、音声認識機能が実行されている状態で、ステップS41で“YES”と判断された場合、音声制御機能を実行するステップS43は省略される。また、音声認識機能が実行された状態で、タッチ位置が音声制御アイコンVの外に出た場合は、音声認識機能は終了する。さらに、音声制御アイコンVが選択されている状態でリリースされると、音声制御機能が実行され、ディスプレイ14に音声制御機能のGUIが表示される。
【0112】
<第3実施例>
第3実施例では、ロック画面が表示されているときに、ユーザの音声を認識することで、ロック状態を解除する共に、音声認識結果に基づく機能を実行する。以下、第3施例について説明するが、上記のこと以外は、第1実施例および第2実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
【0113】
図14(A),(B)を参照して、ロック画面に表示されるロックオブジェクトObに対して、タッチ操作が行われると、音声制御機能が実行され、状態表示領域60音声制御ピクトPが表示される。そして、ユーザは、この状態で「でんわ」や「めーる」などの音声を入力することで、ロック状態を解除すると共に、音声認識結果に基づく所定機能を実行することができる。これにより、ユーザは、ロック状態が設定されているときに音声を入力することで、ロック状態を解除すると共に、任意の機能を実行させることができる。
【0114】
第3実施例のプロセッサ30は、図15に示す第3実施例のロック制御処理などを含む複数のタスクを並列的に処理する。なお、第3実施例のロック制御処理の各処理は、第1実施例ならびに第2実施例をと重複するため、詳細な説明は省略する。
【0115】
第3実施例のロック制御処理は、第1実施例と同様、ロック状態が設定された状態(ロックフラグ340がオン)で、ディスプレイ14の電源がオンにされたときに、開始される。
【0116】
ステップS71でプロセッサ30は、ロック画面を表示する。続いて、ステップS73でプロセッサ30は、ロックオブジェクトObにタッチ操作がされたか否かを判断する。たとえば、図14(B)に示すように、ロックオブジェクトObにタッチされているかが判断される。ステップS73で“NO”であれば、つまりロックオブジェクトObに対してタッチ操作がされていなければ、プロセッサ30はステップS73の処理を繰り返す。また、ステップS73で“YES”であれば、つまりロックオブジェクトObにタッチされると、ステップS75でプロセッサ30は、音声制御機能を実行する。なお、ステップS75の処理を実行するプロセッサ30は音声制御機能実行部として機能する。
【0117】
続いて、ステップS77でプロセッサ30は、リリースされたか否かを判断する。つまり、ロック状態の解除操作とは関係しないタッチ操作によって、指がリリースがされたかを判断する。ステップS77で“YES”であれば、たとえばロックオブジェクトObを動かすことなく指がリリースされると、音声制御機能を終了して、ステップS71に戻る。なお、詳細については後述するが、ロック状態の解除操作よって指がリリースがされた場合は、ステップS77で“NO”と判断された後に、ステップS89で“YES”と判断される。
【0118】
また、ステップS77で“NO”であれば、つまりリリースされていなければ、ステップS79でプロセッサ30は、音声が入力されたかが判断される。ステップS79で“YES”であれば、つまり音声が入力されると、プロセッサ30は、ステップS81で音声認識処理を実行し、ステップS83で音声認識結果から機能を特定できるかが判断される。
【0119】
ステップS83で“NO”であれば、つまり音声認識結果から機能が特定できなければ、ステップS79に戻る。また、ステップS83で“YES”であれば、つまり音声認識結果から機能が特定できれば、プロセッサ30は、ステップS85でロックフラグ340をオフにして、ステップS87で音声認識結果に対応する機能を実行し、ロック制御処理を終了する。
【0120】
また、音声制御機能が実行された状態で音声が入力されなければ、プロセッサ30はステップS79で“NO”と判断し、ステップS89で解除操作か否かを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり解除操作がされなければ、プロセッサ30はステップS71に戻る。一方、ステップS89で“YES”であれば、つまり解除操作がされると、プロセッサ30は、ステップS91でロックフラグ340をオフにし、ステップS93で待機画面を表示して、ロック制御処理を終了する。
【0121】
なお、第1実施例から第3実施例は、任意に組み合わせることが可能であり、具体的な組み合わせについては容易に想像できるので、詳細な説明は省略する。
【0122】
また、他の実施例では、ロック状態の解除操作がされるとパスワードの入力を求めるセキュリティ画面が表示される、セキュリティ設定がされていてもよい。たとえば、ロックオブジェクトObに対して解除操作がされると、ディスプレイ14には、図16に示すセキュリティ画面が表示される。そして、セキュリティ画面で正しいパスワードが入力されると、図4(C)に示す待機画面がディスプレイ14に表示される。ただし、誤ったパスワードが入力された場合は、パスワードの再入力が求められる。
【0123】
図17を参照して、セキュリティ設定がされている場合、ロック制御処理のステップS7でロックフラグ340がオフにされると、ステップS111でプロセッサ30は、セキュリティ設定がされているか否かを判断する。つまり、セキュリティ設定に対応するフラグがオンであるかが判断される。ステップS111で“NO”であれば、つまりセキュリティ設定がされていなければ、プロセッサ30はステップS9に進み、待機画面を表示する。一方、ステップS111で“YES”であれば、つまりセキュリティ設定がされている場合、プロセッサ30は、ステップS113でセキュリティ画面を表示し、ステップS115でパスワードが正しいか否かを判断する。つまり、図16に示すセキュリティ画面がディスプレイ14に表示され、その画面で入力されたパスワードが正しいかが判断される。ステップS115で“NO”であれば、つまり入力されたパスワードが誤っていれば、プロセッサ30はステップS113に戻る。一方、ステップS115で“YES”であれば、つまり入力されたパスワードが正しければ、プロセッサ30はステップS9で待機画面を表示する。そして、セキュリティ設定がされている場合、ショートカット画面で任意のショートカットアイコンCが選択された状態でリリースされた後にも、上述のセキュリティ画面が表示される。そのため、他の実施例のロック制御処理では、ステップS21とステップS23との間にも、ステップS111−S115と同様のステップが追加される。
【0124】
また、その他の実施例では、ショートカット画面に含まれるショートカットアイコンCの数は12個に限定されるものではなく、11個以下であってもよいし13個以上であってもよい。また、ショートカットアイコンCの配置も、4×3の行列に限定されるものではなく、リング状などに配置されてもよい。また、選択されたショートカットアイコンCの表示態様の変更は、色の反転以外に、縁の線が太くされてもよいし、拡大または縮小表示されてもよい。さらに、選択されているショートカットアイコンCを視認しやすくするために、ショートカットアイコンCを選択している選択オブジェクトSOの表示は縮小されてもよい。
【0125】
また、ショートカットアイコンCに対応する所定機能は、電話機能やメール機能だけでなく、ボイスレコーダなどの他の機能が対応付けられてもよい。
【0126】
また、ロックオブジェクトObまたは選択オブジェクトSOに対してタッチ操作が行われているときに電話着信が発生すると、タッチ操作が行われているオブジェクトの表示が消去されると共に、電話着信応答画面が表示される。この電話着信応答画面には、ロック状態を解除すると共に、電話着信に応答するための着信応答オブジェクトが含まれる。そして、着信応答オブジェクトに対して、ロックオブジェクトObに対する解除操作と同様の操作が行われると、通話が開始される。
【0127】
また、選択オブジェクトSO(図5(B))によってショートカットアイコンCが選択されていない状態で、選択オブジェクトSOに対してロックオブジェクトObに対する解除操作と同様の操作が行われると、ロック状態が解除され、待機画面が表示されてもよい。
【0128】
また、選択アイコンSOの初期位置は、表示の中央などであってもよい。また、選択アイコンSOの初期位置が表示の中央である場合、各ショートカットアイコンCなどは、選択アイコンSOの初期位置を避けるように配置される。
【0129】
また、本実施例で用いられたプログラムは、データ配信用のサーバのHDDに記憶され、ネットワークを介して携帯電話機10に配信されてもよい。また、CD,DVD,BD(Blue-Ray Disk)などの光学ディスク、USBメモリおよびメモリカードなどの記憶媒体に複数のプログラムを記憶させた状態で、その記憶媒体が販売または配布されてもよい。そして、上記したサーバや記憶媒体などを通じてダウンロードされた、プログラムが本実施例と同等の構成の携帯端末にインストールされた場合、本実施例と同等の効果が得られる。
【0130】
そして、本明細書中で挙げた、具体的な数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様変更などに応じて適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0131】
10 … 携帯電話機
14 … ディスプレイ
16 … タッチパネル
30 … プロセッサ
40 … 入力装置
44 … フラッシュメモリ
46 … RAM
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法に関し、特にロック状態を設定することができる、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロック状態を設定することができる携帯端末の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の携帯端末装置では、ダブルタップする操作などのジェスチャが動作場面ごとに登録される。そして、タッチパネルの動作が停止しているときに、タッチパネルに対して、動作場面に応じたジェスチャが行われると、タッチパネルが停止状態から正常動作に復帰する。
【特許文献1】特開平11-203045号公報[G06F 3/033, G06F 3/00, H04Q 7/38, H04M 1/02, H04M 1/23]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の携帯端末装置では、ユーザは、複数の動作場面を登録する場合、複数の動作場面と、それらに対応するジェスチャとを全て記憶しなければならない。そして、ユーザがタッチパネルを停止状態から正常動作に復帰させるときに、ジェスチャと動作場面との対応関係を忘れてしまうと、ユーザは携帯端末装置を思った通りに操作できなくなってしまう。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、ユーザがタッチ操作によって所定機能を容易に実行することができる、携帯端末、ロック制御プログラムおよびロック制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0007】
第1の発明は、表示部、表示部に設けられるタッチパネルおよびタッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末であって、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを表示部に表示させるアイコン表示処理部、および表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部を備える、携帯端末である。
【0008】
第1の発明では、携帯端末(10:実施例において対応する部分を例示する参照符号。以下、同じ。)は、たとえばディスプレイである表示部表示部(14)、その表示部に設けられるタッチパネル(16)およびタッチパネルに対して行われるタッチ、リリースなどのタッチ操作の入力を検出する検出部(48)を有する。また、携帯端末にロック状態が設定されると、タッチなどの入力に基づく所定の処理が実行されなくなる。アイコン表示処理部(30,S11)は、ロック状態が設定されているときに、タッチし続ける長押しのタッチ操作がされると、たとえば電話機能や、メール機能などに対応する複数の機能に対応する、複数のアイコン(C)を、表示部に表示させる。実行部(30,S21,S23,S51,S53)は、たとえば電話機能に対応するアイコンに対してタッチ操作されると、ロック状態を解除すると共に、電話機能を実行する。
【0009】
第1の発明によれば、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属し、ロック状態の解除操作を受け付けるオブジェクトを表示部に表示させるオブジェクト表示処理部をさらに備え、アイコン表示処理部は、オブジェクトに対して長押しのタッチ操作がされたとき、オブジェクトに代えて、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを表示する。
【0011】
第2の発明では、オブジェクト表示処理部(30,S1)は、ロック状態の解除操作を受け付けるオブジェクト(Ob)を表示部に表示させる。そして、アイコン表示処理部は、オブジェクトに対して長押しのタッチ操作がされたとき、そのオブジェクトン変えて、アイコンを表示部に表示させる。
【0012】
第2の発明によれば、既に表示されているオブジェクトを利用して、アイコンを表示させるタッチ操作も促すことができる。
【0013】
また、1つまたは複数のアイコンをオブジェクトに代えて表示することで、オブジェクトが表示される画面を有効に活用することができる。
【0014】
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に従属し、アイコン表示処理部は、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンと共に、それらのアイコンに対応する所定機能を編集する編集アイコンをさらに表示し、編集アイコンに対して、タッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを編集する編集部をさらに備える。
【0015】
第3の発明では、アイコンと共に編集アイコン(E)がさらに表示される。編集部(30,S27)は、その編集アイコンに対してタッチ操作がされると、各アイコンの並びや、各アイコンに対応する機能などを編集する。
【0016】
第3の発明によれば、ユーザは、自身の使い勝手がよくなるように、アイコンを編集することができる。
【0017】
第4の発明は、第1の発明ないし第3の発明のいずれかに従属し、アイコン表示処理部は、長押しのタッチがされたとき、タッチ位置に対応する選択オブジェクトをさらに表示し、実行部は、選択オブジェクトによって、いずれかのアイコンが選択された状態でリリースされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する。
【0018】
第4の発明では、アイコンが表示されている状態では、タッチ位置に対応する選択オブジェクト(SO)がさらに表示される。そして、その選択アイコンによってアイコンが選択された状態でリリースされると、ロック状態が解除されると共に、そのアイコンに対応する機能が実行される。
【0019】
第4の発明によれば、タッチ位置に合わせて選択オブジェクトが表示されるため、ユーザはアイコンを選択するタッチ操作を行いやすくなる。
【0020】
第5の発明は、第4の発明は、アイコン表示処理部は、選択オブジェクトが、他のアイコンの表示と干渉しないように表示する。
【0021】
第5の発明によれば、選択オブジェクトを、他のアイコンの表示と干渉しない位置に表示することで、誤操作の発生を抑制することができる。
【0022】
第6の発明は、第1の発明ないし第5の発明のいずれかに従属し、携帯端末は入力された音声に基づいて所定機能を実行する音声制御機能を有し、アイコン表示処理部は、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、音声制御機能に対応する特定アイコンをさらに表示し、特定アイコンに対してタッチ操作がされたとき、音声制御機能を実行する音声制御機能実行部をさらに備え、実行部は、音声制御機能が実行されている状態で、所定機能に対応する音声が入力されたとき、ロック状態を解除すると共に、入力された音声に対応する機能を実行する。
【0023】
第6の発明では、携帯端末はユーザの音声を認識する。音声制御機能は、認識されたユーザの音声に基づいて、所定機能を実行する。アイコン表示処理部は、複数のアイコンに加えて、特定アイコン(V)を表示部に表示させる。音声制御機能実行部(30,S75)は、たとえば特定アイコンを選択するためのタッチ操作がされると、音声制御機能を実行する。そして、実行部は、特定アイコンを選択され、音声制御機能を実行されているときに、所定機能に対応する音声が入力されると、ロック状態を解除すると共に、その音声に対応する機能を実行する。
【0024】
第6の発明によれば、ユーザは、タッチ操作に加えて音声を入力するだけで、所定機能を実行することができる。
【0025】
第7の発明は、表示部(14)、表示部に設けられるタッチパネル(16)およびタッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部(48)を有し、タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末(10)のプロセッサ(30)を、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコン(C)を表示部に表示させるアイコン表示処理部(S11)、および表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部(S21,S23,S51,S53)として機能させる、ロック制御プログラムである。
【0026】
第7の発明では、第1の発明と同様、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【0027】
第8の発明は、表示部(14)、表示部に設けられるタッチパネル(16)およびタッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部(48)を有し、タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末(10)ロック制御方法であって、ロック状態が設定されているときにタッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコン(C)を表示部に表示させ(S11)、そして表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する(S21,S23,S51,S53)、ロック制御方法である。
【0028】
第8の発明では、第1の発明と同様、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、ユーザは、タッチ操作によって所定機能を容易に実行することができる。
【0030】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1はこの発明の一実施例の携帯電話機を示す外観図である。
【図2】図2は図1に示す携帯電話機の電気的な構成を示す図解図である。
【図3】図3は図1に示すディスプレイに表示されるロック画面の一例を示す図解図である。
【図4】図4は図1に示す携帯電話機に設定されているロック状態を解除するときの操作の一例を示す図解図であり、図4(A)は図3に示すロックオブジェクトに対して行われるタッチ操作の方向を示しており、図4(B)はロックオブジェクトが画面の外へ移動した状態の表示例であり、図4(C)は待機画面の表示例を示す。
【図5】図5は図3に示すロック画面からショートカット画面に遷移させる操作の一例を示す図解図であり、図5(A)は図3に示すロックオブジェクトに対して行われるタッチ操作を示しており、図5(B)はショートカット画面の表示例を示す。
【図6】図6は図2に示すRAMに記憶されるショートカットテーブルデータの構成の一例を示す図解図である。
【図7】図7は図1に示す携帯電話機に設定されているロック状態を解除すると共に任意の機能を実行するときの操作の一例を示す図解図であり、図7(A)はショートカット画面の一例を示し、図7(B)はショートカットアイコンに対してタッチ操作が行われている状態を示し、図7(C)は電話機能が実行されているときの表示例を示す。
【図8】図8は図5(B)などに示すショートカット画面からロック画面に遷移するときの操作の一例を示す図解図であり、図8(A)はショートカットアイコンを選択していないタッチ操作の一例を示し、図8(B)は図8(A)の状態でタッチパネルから指が離された状態を示し、図8(C)はロック画面の表示例を示す。
【図9】図9は図2に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図10】図10は図2に示すプロセッサのロック制御処理の一例を示すフロー図である。
【図11】図11は図1に示す携帯電話機が備える音声制御機能を実行する操作の一例を示す図解図であり、図11(A)は音声制御アイコンVを含むショートカット画面の表示例であり、図4(B)は図11(A)に示す音声制御アイコンVが選択され、音声制御機能が実行されている状態の表示例を示す。
【図12】図12は図2に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図13】図13は図2に示すプロセッサの第2実施例のロック制御処理の一部の一例を示すフロー図である。
【図14】図14は図1に示す携帯電話機によって音声制御機能を実行する操作の他の一例を示す図解図であり、図14(A)はロック画面の表示例を示し、図14(B)は図14(A)に示すロックオブジェクトにタッチ操作がされ、音声制御機能が実行されている状態の表示例を示す。
【図15】図15は図2に示すプロセッサの第3実施例のロック制御処理の一例を示すフロー図である。
【図16】図16は図1に示すディスプレイに表示されるセキュリティ画面の一例を示す図解図である。
【図17】図17は図2に示すプロセッサの他の実施例のロック制御処理の一部の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
<第1実施例>
図1を参照して、この発明の一実施例の携帯電話機10は、一例としてスマートフォン(smart phone)であり、縦長の扁平矩形のハウジング12を含む。ただし、この発明は、タブレット端末、PDAなど任意の携帯端末に適用可能であることを予め指摘しておく。
【0033】
ハウジング12の一方主面(表面)には、表示部として機能する、たとえば液晶や有機ELなどのディスプレイ14が設けられる。ディスプレイ14の上には、タッチパネル16が設けられる。したがって、この実施例の携帯電話機10では、後述のハードキーの操作によるものを除く大部分の入力操作は、このタッチパネル16を介して行われる。
【0034】
ハウジング12の縦方向一端の表面側にスピーカ18が内蔵され、縦方向他端の表面側にマイク20が内蔵される。
【0035】
タッチパネル16と共に、入力操作手段を構成するハードキーとして、この実施例では、通話キー22、終話キー24およびメニューキー26が設けられる。
【0036】
たとえば、ユーザは、ディスプレイ14に表示されたダイヤルキーに対して、タッチパネル16によってタッチ操作を行うことで電話番号を入力でき、通話キー22を操作して音声通話を開始することができる。終話キー24を操作すれば、音声通話を終了することができる。なお、この終話キー24を長押しすることによって、携帯電話機10の電源をオン/オフすることができる。
【0037】
また、メニューキー26を操作すれば、ディスプレイ14にメニュー画面が表示され、その状態でディスプレイ14に表示されているソフトキーやメニューアイコンなどに対して、タッチパネル16によるタッチ操作を行うことによってメニューを選択し、その選択を確定させることができる。
【0038】
図2を参照して、図1に示す実施例の携帯電話機10は、コンピュータまたはCPUと呼ばれるプロセッサ30を含む。プロセッサ30には、無線通信回路32、A/D変換器36、D/A変換器38、入力装置40、表示ドライバ42、フラッシュメモリ44、RAM46およびタッチパネル制御回路48などが接続される。
【0039】
プロセッサ30は、携帯電話機10の全体制御を司る。RAM46には、フラッシュメモリ44に予め設定されているプログラムの全部または一部が使用に際して展開され、プロセッサ30はこのRAM46上のプログラムに従って動作する。なお、RAM46はさらに、プロセッサ30のワーキング領域ないしバッファ領域として用いられる。
【0040】
入力装置40は、図1に示すタッチパネル16、ハードキー22、24および26を含むものであり、操作部または入力部を構成する。ユーザが操作したハードキーの情報(キーデータ)はプロセッサ30に入力される。
【0041】
無線通信回路32は、アンテナ34を通して、音声通話やメールなどのための電波を送受信するための回路である。実施例では、無線通信回路32は、CDMA方式での無線通信を行うための回路である。たとえば、ユーザが入力装置40を操作して電話発信(発呼)を指示すると、無線通信回路32は、プロセッサ30の指の下、電話発信処理を実行し、アンテナ34を介して電話発信信号を出力する。電話発信信号は、基地局および通信網を経て相手の電話機に送信される。そして、相手の電話機において着信処理が行われると、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は通話処理を実行する。
【0042】
通常の通話処理について具体的に説明すると、相手の電話機から送られてきた変調音声信号はアンテナ34によって受信される。受信された変調音声信号には、無線通信回路32によって復調処理および復号処理が施される。そして、これらの処理によって得られた受話音声信号は、D/A変換器38によって音声信号に変換された後、スピーカ18から出力される。一方、マイク20を通して取り込まれた送話音声信号は、A/D変換器36によって音声データに変換された後、プロセッサ30に与えられる。音声データには、プロセッサ30の指示の下、無線通信回路32によって符号化処理および変調処理が施され、アンテナ34を介して出力される。したがって、変調音声信号は、基地局および通信網を介して相手の電話機に送信される。
【0043】
また、相手の電話機からの電話発信信号がアンテナ34によって受信されると、無線通信回路32は、電話着信(着呼)をプロセッサ30に通知する。これに応じて、プロセッサ30は、表示ドライバ42を制御して、着信通知に記述された発信元情報(電話番号など)をディスプレイ14に表示する。また、これらの処理に伴い、プロセッサ30は、スピーカ18から着信音(着信メロディ、着信音声と言うこともある。)を出力させる。
【0044】
そして、ユーザが入力装置40に含まれる通話キー22(図1)を用いて応答操作を行うと、無線通信回路32は、プロセッサ30の指示の下、電話着信処理を実行する。さらに、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は上述した通話処理を実行する。
【0045】
また、通話可能状態に移行した後に入力装置40に含まれる終話キー24(図1)によって通話終了操作が行われると、プロセッサ30は、無線通信回路32を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。そして、通話終了信号の送信後、プロセッサ30は通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ30は通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ30は通話処理を終了する。
【0046】
A/D変換器36には図1に示すマイク20が接続され、上述のようにマイク20からの音声信号はこのA/D変換器36を通してディジタルの音声データとしてプロセッサ30に入力される。D/A変換器38にはスピーカ18が接続される。D/A変換器38は、ディジタルの音声データを音声信号に変換して、アンプを介してスピーカ18に与える。したがって、音声データの音声がスピーカ18から出力される。
【0047】
なお、プロセッサ30は、たとえばユーザによるボリュームの操作に応答して、D/A変換器38に接続されるアンプの増幅率を制御することによって、スピーカ18から出力される音声の音量を調整することができる。
【0048】
表示ドライバ42には図1に示すディスプレイ14が接続され、したがって、ディスプレイ14はプロセッサ30から出力される映像または画像データに従って映像または画像を表示する。つまり、表示ドライバ42は、プロセッサ30の指示の下、当該表示ドライバ42に接続されたディスプレイ14の表示を制御する。また、表示ドライバ42は表示する画像データを一時的に記憶するビデオメモリを含む。ディスプレイ14には、たとえばLEDなどを光源とするバックライトが設けられており、表示ドライバ42はプロセッサ30の指示に従って、そのバックライトの明るさや、点灯/消灯を制御する。
【0049】
タッチパネル制御回路48には、図1に示すタッチパネル16が接続される。タッチパネル制御回路48は、タッチパネル16に必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネル16に対するユーザによるタッチの開始を示すタッチ開始信号、ユーザによるタッチの終了を示す終了信号、およびユーザがタッチしたタッチ位置を示す座標データをプロセッサ30に入力する。したがって、プロセッサ30はこの座標データに基づいて、そのときユーザがどのアイコンやキーにタッチしたかを判断することができる。
【0050】
実施例では、タッチパネル16は、指などの物体が表面に接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する静電容量方式で、たとえば1本または複数本の指がタッチパネル16に触れたことを検出する。また、タッチパネル16は、ディスプレイ14の上に設けられ、その画面内で、任意の位置を指示するためのポインティングデバイスである。タッチパネル制御回路48は検出部として機能し、タッチパネル16のタッチ有効範囲内でのタッチ操作を検出して、そのタッチ操作の位置を示す座標データをプロセッサ30に出力する。つまり、ユーザは、タッチパネル16の表面をタッチ、スライド、リリースおよびそれらの組み合わせを行うことで、操作位置や、操作方向などを携帯電話機10に入力する。
【0051】
なお、タッチパネル16の検出方式には、表面型の静電容量方式が採用されてもよいし、抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式および電磁誘導方式などであってもよい。また、また、タッチ操作はユーザの指だけに限らず、スタイラスペンなどによって行われてもよい。
【0052】
また、詳細な説明は省略するが、携帯電話機10は、電話機能以外に、設定地域毎の時刻を管理する時刻機能、スケジュール機能、記憶されているアドレスデータを管理するアドレス帳機能、データを検索する検索機能、携帯電話機10の設定を変更する設定機能を有する。また、携帯電話機10は、ネットワークと通信することで、メール機能、ブラウザ機能、SMS(Short Message Service)機能、およびブログに対する投稿(アップロード)を行うためのブログ機能などを実行することができる。さらに、携帯電話機10は、フラッシュメモリ44またはネットワーク上のサーバに記憶されている音楽データまたは動画データを再生する、音楽機能および動画機能も有する。
【0053】
なお、上で説明した無線通信回路32、A/D変換機34およびD/A変換機36はプロセッサ30に含まれていてもよい。
【0054】
ここで、携帯電話機10は、上述した各機能がタッチ操作によって実行されないようにするロック機能を有している。たとえば、終話キー24が操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされると共にロック状態が設定される。そして、終話キー24が操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオンとなり、図3に示すロック画面(第1画面)が表示され、ロック状態の解除操作が受け付けられるようになる。
【0055】
なお、本実施例のロック状態では、ロック画面が表示されるまでは、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされているため、携帯電話機10の消費電力が抑えられる。ただし、他の実施例では、ロック画面が表示されているとき、タッチパネル16の電源をオフにすることなく、プロセッサ30が入力されたタッチ操作を無視するように処理することで、タッチ操作を無効にしてもよい。
【0056】
図3を参照して、ロック画面を表示するディスプレイ14の表示範囲は、状態表示領域60および機能表示領域62を含む。状態表示領域60には、アンテナ34による電波受信状態を示すアイコン(ピクト)、二次電池の残電池容量を示すアイコンおよび日時が表示される。また、機能表示領域62には、現在日時が表示されると共に、ロックオブジェクトObが下側中央に表示される。このロックオブジェクトObの表示位置は、ユーザの指の位置、つまり現在のタッチ位置に合わせて変化する。ただし、未応答の電話の着信や、未開封のメールなどが在る場合、ロック画面にはそれらを通知するためのポップアップが表示される。
【0057】
そして、ロックオブジェクトObに対して所定のタッチ操作が行われると、ロック状態が解除される。たとえば、図4(A)を参照して、ロックオブジェクトObの移動距離が所定距離以上となるように指がスライドされ、リリースされると、図4(B)に示すように、ロックオブジェクトObの表示が消える。そして、ロックオブジェクトObの表示が消えると、ディスプレイ14の状態表示領域62には、図4(C)に示す待機画面が表示される。また、ロックオブジェクトOに対して所定速度以上で指を弾くタッチ操作(フリック)が行われた場合も、ロック状態は解除される。このように、本実施例では、ユーザが片手でロックオブジェクトObを操作できるようにするために、ロックオブジェクトObが画面の下側中央に表示される。したがって、ユーザはロック状態の解除操作を片手で容易に行うことができる。また、ロックオブジェクトObに対するロック状態を解除するためのタッチ操作の方向が限定されないため、左右の手のどちらでも、ロック状態の解除操作を容易に行うことができる。
【0058】
なお、ロックオブジェクトObの移動距離が所定距離未満であったり、フリックの速度が遅かったりすると、ロック状態は解除されず、ロックアイコンObは元の場所に戻る。
【0059】
次に、図5(A)を参照して、ロックオブジェクトObに対して、所定時間(たとえば、3秒)以上タッチし続けるタッチ操作(長押しのタッチ操作)が行われると、機能表示領域62はショートカット画面(第2画面)が表示される。ショートカット画面には、上述した複数の機能に対応する複数のショートカットアイコンCと、各ショートカットアイコンCを編集するための編集アイコンEと、それらのアイコンを選択するための選択オブジェクトObとが表示される。
【0060】
ショートカット画面に表示されるショートカットアイコンCには、電話機能に対応する電話アイコンCa、メール機能に対応するメールアイコンCb、ブラウザ機能に対応するブラウザアイコンCc、アドレス帳機能に対応するアドレス帳アイコンCd、スケジュール機能に対応するスケジュールアイコンCe、時刻機能に対応する時刻アイコンCf、検索機能に対応する検索アイコンCg、音楽機能に対応する音楽アイコンCh、動画機能に対応する動画アイコンCi、SNS機能に対応するSNSアイコンCj、ブログ機能に対応するブログアイコンCkおよび設定機能に対応する設定アイコンClが含まれる。
【0061】
選択オブジェクトSOの初期表示位置は、機能表示領域62において、ロックアイコンObの表示位置と同じ、下側中央に表示される。そして、選択オブジェクトSOの表示位置は、ユーザの指の位置、つまり現在のタッチ位置に合わせて変化する。
【0062】
図6を参照して、各ショートカットアイコンCは、RAM46に記憶されるショートカットテーブルによって管理される。ショートカットテーブルには、ショートカットアイコンの名称が記録されるショートカット名の列、ショートカットアイコンに対応する機能が記録される機能の列およびショートカットアイコンの表示範囲座標を示す表示範囲の列が含まれる。そして、ショートカット名に対応して、各行に機能と表示範囲とが対応付けられる。
【0063】
たとえば、「電話アイコン」の行を参照して、電話アイコンCaには電話機能が対応付けられており、電話アイコンCaの画像が「(X1, Y1) - (X2, Y2)」で示される座標範囲の中に表示される。同様に、「設定アイコン」の行を参照して、設定アイコンClには設定機能が対応付けられており、設定アイコンClの画像が「(X3, Y3) - (X4, Y4)」で示される座標範囲の中に表示される。
【0064】
次に、ショートカット画面においてユーザが指をリリースすることなく任意のショートカットアイコンCに移動させると、そのショートカットアイコンCが選択オブジェクトObによって選択された状態になり、表示態様が変化する。そして、ショートカットアイコンCが選択された状態でリリースされると、ロック状態が解除されると共に、そのショートカットアイコンCに対応する機能が実行される。
【0065】
たとえば、図7(A),(B)を参照して、ユーザが指を移動させ選択オブジェクトSOによって電話アイコンCaを選択すると、電話アイコンCaの色が反転する。この状態で、ユーザがタッチパネル16から指を離すと、ロック状態が解除されると共に、電話機能が実行される。そして、電話機能が実行されると、ディスプレイ14の機能表示領域62には、図7(C)に示すように、電話機能のGUIが表示される。
【0066】
従って、本実施例では、ユーザは、ロック画面においてロックオブジェクトObを長押しすることで、ショートカット画面に遷移することができる。そして、ユーザは、タッチしたまま指を移動させて、任意の機能と対応するショートカットアイコンCを選択した状態でリリースすることで、ロック状態を解除すると共に、選択したショートカットアイコンCに対応する機能を実行することができる。つまり、ユーザは、タッチ操作を組み合わせるだけで、簡単にロック状態を解除すると共に、所定機能を実行することができる。
【0067】
また、本実施例では、既に表示されているロックオブジェクトObを利用して、ショートカット画面に遷移するタッチ操作も促すことができるため、ロック画面の表示を単純にすることができる。
【0068】
また、ショートカットアイコンCを、ロックオブジェクトObに代えて表示することで、ロックオブジェクトObを含むロック画面を有効に利用することができる。たとえば、ロック画面にショートカットアイコンCも表示すると、上述したポップアップや、日時表示を小さくしなければならない。そうすると、時刻などを確認するためにユーザによって頻繁に見られるロック画面の表示が、見にくくなってしまう。これに対して、本実施例では、ショートカットアイコンCをロックオブジェクトObとは異なる画面に表示することで、上記のような問題が発生しないようにしている。
【0069】
また、ショートカット画面では、タッチ位置に合わせて選択オブジェクトSOが表示されるため、ユーザはショートカットアイコンCを選択するタッチ操作を行いやすくなる。特に、本実施例では、選択されたショートカットアイコンCは表示態様が変化するため、ユーザは自身のタッチ操作によって選択したショートカットアイコンCを明確に知ることができる。
【0070】
ここで、図8(A)を参照して、選択オブジェクトSOによってショートカットCが選択されないまま、図8(B)に示すようにリリースされると、図8(C)のようにショートカット画面からロック画面に戻る。ただし、他の実施例では、ショートカット画面からロック画面に戻るための専用アイコンをショートカット画面に設け、その専用アイコンが選択された状態でリリースされれば、ロック画面に戻るようにしてもよい。
【0071】
また、タッチ操作の詳細な図などは省略するが、選択オブジェクトSOによって編集アイコンEが選択された状態でリリースされると、各ショートカットアイコンCの表示位置を並び替えたり、ショートカットアイコンCの追加または削除を行ったりするための編集画面に遷移する。そして、編集画面において、ショートカットアイコンCに対する編集が行われると、先述したショートカットテーブル(図6)の内容が合わせて変更される。このように、ユーザは、編集アイコンEを選択することで、自身の使い勝手がよくなるように、ショートカットアイコンCを編集することができる。
【0072】
また、本実施例では、選択オブジェクトSOを、ショートカットアイコンCおよび編集アイコンEの表示と干渉しない位置に表示することで、ユーザの指が離れたときに、誤って機能が実行されないようにしている。たとえば、ショートカット画面が表示されたときに、任意のショートカットCが選択されるようにしている場合、ユーザが指を間違って話してしまうと、ユーザの意図に反して、そのショートカットアイコンCに対応する機能が実行されてしまう。ところが、本実施例のように、選択オブジェクトSOを、他のアイコンの表示と干渉しない位置に表示することで、誤操作の発生を抑制することができる。
【0073】
なお、他の実施例では、選択オブジェクトSOによって複数のショートカットアイコンCを選択することで、ロック状態が解除されると共に、複数の機能を同時に実行する。つまり、複数の機能を同時に実行できるようにすることで、ユーザの利便性を向上させる。
【0074】
たとえば、メールアイコンCbと右隣のブラウザアイコンCcとが選択オブジェクトObによって同時に選択された状態で指がリリースされると、ロック状態が解除されると共に、メール機能とブラウザ機能とが同時に実行される。また、2つの機能が同時に実行されると、ディスプレイ14の機能表示領域62は2つに分割され、分割された各領域にメール機能とブラウザ機能とが表示される。したがって、ユーザはブラウザ機能によって情報検索を行いながら、新規メールを作成することができる。
【0075】
以上で実施例の特徴を概説したが、以下には、図9に示すメモリマップおよび図10に示すフロー図を用いて詳細に説明する。
【0076】
図9を参照して、図2に示すRAM46には、プログラム記憶領域302とデータ記憶領域304とが形成される。プログラム記憶領域302は、先に説明したように、フラッシュメモリ44(図2)に予め設定しているプログラムデータの一部または全部を読み出して記憶(展開)しておくための領域である。
【0077】
プログラム記憶領域302には、ロック状態を解除したり、ロック状態の解除と共に機能を実行したりするためのロック制御プログラム310などが含まれる。なお、プログラム記憶領域302には、メール機能やブラウザ機能などを実行するためのプログラムも含まれる。
【0078】
続いて、RAM46のデータ記憶領域304には、タッチバッファ330が設けられると共に、タッチ座標マップデータ332、GUIデータ334およびショートカットテーブルデータ336が記憶される。また、データ記憶領域304には、タッチフラグ338、ロックフラグ340およびタッチカウンタ342も設けられる。
【0079】
タッチバッファ330には、タッチパネル制御回路48が出力するタッチ座標のデータが記憶される。タッチ座標マップデータ332は、タッチ操作におけるタッチ座標と、ディスプレイ14の表示座標とを対応付けるためのデータである。つまり、タッチ座標マップデータ332に基づいて、タッチパネル16に対して行われたタッチ操作の結果が、ディスプレイ14の表示に反映される。
【0080】
GUIデータ334は、ロックオブジェクトOb、ショートカットアイコンC、選択オブジェクトSOおよび編集アイコンEなどのGUIを表示するための画像データである。ショートカットテーブルデータ336は、図6に示すように、ショートカットアイコンCと、アイコンに対応する機能とが関連付けて記憶されるデータである。
【0081】
タッチフラグ338は、タッチパネル16に対してタッチされているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、タッチフラグ338は、1ビットのレジスタで構成される。タッチフラグ338がオン(成立)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定される。一方、タッチフラグ338がオフ(不成立)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。なお、タッチフラグ338は、タッチパネル制御回路48が出力する信号に基づいてオン/オフが切り換えられる。
【0082】
また、ロックフラグ340は、ロック状態が設定されているか否かを示すためのフラグである。たとえば、ロックフラグ340は、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源をオフにする処理に応じてオンにされる。また、ロックフラグ340は、上述したロック制御プログラム310の処理に応じてオフにされる。そして、ロックフラグ340の構成は、タッチフラグ338と略同じであるため、構成についての詳細な説明は省略する。
【0083】
タッチカウンタ342は、タッチパネル16にタッチされている時間を計測するためのカウンタである。また、タッチカウンタ342は、タッチされるとリセットされ、カウント(計測)を開始する。そのため、タッチカウンタ342は、タッチタイマと呼ばれることもある。
【0084】
なお、データ記憶領域304には、待機状態で表示される画像データや、文字列のデータなどが記憶されると共に、携帯電話機10の動作に必要なカウンタや、フラグも設けられる。
【0085】
プロセッサ30は、Android(登録商標)およびREXなどのLinux(登録商標)ベースのOSや、その他のOSの制御下で、図10に示すロック制御処理などを含む複数のタスクを並列的に処理する。
【0086】
ロック制御処理は、ロック状態が設定された状態(ロックフラグ340がオン)で、ディスプレイ14の電源がオンにされたときに、開始される。
【0087】
ステップS1では、プロセッサ30は、RTCから日時情報を取得すると共に、GUIデータ334に含まれるロックオブジェクトObの画像データを読み出して、ディスプレイ14の機能表示領域62に対して、図3に示すようなロック画面を表示する。なお、ステップS1の処理を実行するプロセッサ30はオブジェクト表示処理部として機能する。
【0088】
続いて、ステップS3でプロセッサ30は、ロックオブジェクトObが長押しされたか否かを判断する。つまり、タッチバッファ330に格納されている現在のタッチ位置の座標が、ロックオブジェクトObの表示範囲に含まれた状態で、タッチカウンタ342で所定時間(たとえば、3秒)が計測されたかを判断する。ステップS3で“NO”であれば、たとえばタッチパネル16に対してタッチ操作がされていなければ、ステップS5でプロセッサ30は、解除操作がされたか否かを判断する。たとえば、ロックオブジェクトObに対して、画面の外へ弾き出すフリックのタッチ操作、またはロックオブジェクトObを所定距離以上動かすスライドのタッチ操作がされたかを判断する。
【0089】
ステップS5で“YES”であれば、つまりロック状態の解除操作がされると、プロセッサ30は、ステップS7でロックフラグ340をオフにし、ステップS9で待機画面を表示して、ロック制御処理を終了する。つまり、解除操作がされると、ロック状態が解除され、ディスプレイ14の機能表示領域62には、図4(C)に示すような待機画面が表示される。また、ステップS5で“NO”であれば、たとえばタッチパネル16に対してタッチ操作が行われなければ、ステップS1に戻り、再びロック画面が表示される。なお、ロックオブジェクトObの移動距離が所定距離未満だったり、フリックの速度が遅かったりしても、ステップS5では“NO”と判断され、ロック画面が再表示されるため、ロックオブジェクトObの表示位置が元の位置に戻る。
【0090】
また、ステップS3で“YES”であれば、つまりロックオブジェクトObにタッチしたまま所定時間が経過すると、プロセッサ30はステップS11で、たとえば図5(B)に示すような、ショートカット画面を表示する。なお、ステップS11の処理を実行するプロセッサ30はアイコン表示処理部として機能する。
【0091】
続いて、ステップS13でプロセッサ30は、リリースされたか否かを判断する。たとえば、タッチパネル16からユーザの指が離され、タッチフラグ338がオフになったかが判断される。ステップS13で“NO”であれば、つまりリリースされていなければ、ステップS15でプロセッサ30はタッチ位置がショートカットの中か否かを判断する。つまり、いずれかのショートカットアイコンCが選択されたかが判断される。また、具体的には、プロセッサ30は、ショートカットテーブルデータ336から、各ショートカットの座標範囲を読み出し、それらの座標範囲に、タッチバッファ330に格納されている現在のタッチ位置が含まれているかを判断する。ステップS15で“NO”であれば、たとえば図7に示すようにタッチ位置が変化していなければ、ステップS11に戻る。一方、ステップS15で“YES”であれば、たとえば、図7(B)に示すように、現在のタッチ位置が電話アイコンCaの座標範囲に含まれていれば、ステップS17でプロセッサ30は、ショートカットの表示態様を変更し、ステップS13に戻る。たとえば、ステップS17では、図7(B)に示すように、タッチ位置が含まれる電話アイコンCaの色を反転させる。
【0092】
ステップS13で“YES”であれば、つまりタッチフラグ338がオンからオフに変化すると、ステップS19でショートカットの中でリリースされたか否かを判断する。つまり、プロセッサ30は、ショートカットテーブルデータ336から各ショートカットの座標範囲を読み出すと共に、タッチバッファ330からリリース点の座標を読み出して、各ショートカットの座標範囲にリリース点が含まれているかを判断する。ステップS19で“YES”であれば、つまりいずれかのショートカットアイコンCが選択されると、プロセッサ30は、ステップS21でロックフラグ340をオフにし、ステップS23でショートカットに対応する機能を実行して、ロック制御処理を終了する。たとえば、図7(B)に示す状態で電話アイコンCaから指が離されると、ロック状態が解除され、電話機能が実行される。なお、ステップS21,S23の処理を実行するプロセッサ30は実行部として機能する。
【0093】
また、ステップS19で“NO”であれば、つまりショートカットアイコンCが選択された状態でリリースされていなければ、ステップS25で編集アイコンEの中でリリースされたか否かを判断する。つまり、編集アイコンEが選択されたかが判断される。ステップS25で“NO”であれば、つまり図8(B)に示すように、ショートカットアイコンCおよび編集アイコンEのどちらも選択されていない状態でリリースされると、ステップS1に戻ってロック画面を表示する。また、ステップS25で“YES”であれば、つまり編集アイコンEが選択されると、ステップS27で編集処理を実行して、ステップS13に戻る。編集処理が実行されると、ディスプレイ14にはショートカットアイコンCの編集画面が表示され、各ショートカットアイコンCに対する編集操作が受け付けられる。また、ステップS27の処理を実行するプロセッサ30は編集部として機能する。ただし、他の実施例では、編集処理が終了すれば、ステップS1に戻って、ロック画面が表示されてもよい。
【0094】
このように、本実施例では、以上の処理が実行されるため、ユーザは、タッチ操作によって所定機能を容易に実行することができる。
【0095】
なお、複数のショートカットアイコンCが選択されている場合、ロック制御処理のステップS17では、選択されている複数のショートカットアイコンCの表示態様が変更される。そして、ステップS23では、選択されている複数のショートカットアイコンCにそれぞれ対応する機能が実行される。
【0096】
<第2実施例>
第2実施例では、ユーザの音声を認識することで、ロック状態を解除する共に、音声認識結果に基づく機能を実行する。以下、第2施例について説明するが、上記のこと以外は、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
【0097】
携帯電話機10は、音声認識処理によってユーザの声を認識し、その音声認識結果に基づいて機能を実行する音声制御機能を有している。たとえば、音声制御機能が実行されている状態で、ユーザが「でんわ」とマイク20に入力すれば、「でんわ(電話)」の文字列が音声認識結果として得られる。そして、音声認識結果と所定機能が対応付けられた音声制御用テーブルからその認識結果が検索され、一致する所定機能があれば、音声認識家かに対応する所定機能、つまり「電話」に対応する電話機能が実行される。
【0098】
ここで、第2実施例では、ショートカット画面において特定のタッチ操作が行われれば、音声制御機能が実行される。その状態で、ユーザが入力した音声の音声認識結果が所定機能と一致すれば、ロック状態が解除されると共に、音声認識結果に基づく機能が実行される。
【0099】
図11(A),(B)を参照して、第2実施例のショートカット画面では、左下に音声制御機能に対応する音声制御アイコンVが表示される。そして、選択オブジェクトSOによって音声制御アイコンVが選択されると、音声制御機能が実行され、状態表示領域60には、音声制御機能が実行されていることを示す音声制御ピクトPが表示される。たとえば、この状態で、ユーザがメール機能に対応する音声(めーる)を入力すれば、音声認識処理が実行され、認識結果(めーる)に対応するメール機能が実行される。
【0100】
このように、本実施例では、ユーザは、タッチ操作に加えて音声を入力するだけで、所定機能を実行することができる。
【0101】
また、ユーザは、ディスプレイ14に表示されている音声制御ピクトPを確認することで、音声制御機能が実行されていることを容易に把握することができる。
【0102】
以上で第2実施例の特徴を概説したが、以下には、図12に示す第2実施例のメモリマップおよび図13に示すフロー図を用いて詳細に説明する。
【0103】
図12を参照して、第2実施例のプログラム記憶領域302には、第1実施例のプログラムに加えて、音声制御機能に対応する音声制御プログラム312および入力された音声を音声認識辞書に基づいて認識する音声認識プログラム314が記憶される。
【0104】
また、第2実施例のデータ記憶領域304には、第1実施例のバッファや、データに加えて、入力された音声が一時的に記憶される音声バッファ344が設けられると共に、音声データの特徴量と文字列とが関連付けられた音声認識辞書データ346および音声認識結果と所定機能とが関連付けられた音声制御テーブルデータ348が記憶される。
【0105】
第2実施例のプロセッサ30は、図13に示すフロー図を含むロック制御処理などを含む複数のタスクを並列的に処理する。
【0106】
たとえば、第2実施例のロック制御処理において、図11(A)に示す音声制御アイコンVを含むショートカット画面が表示され、タッチ位置がショートカットに含まれていなければ、ステップS15で“NO”と判断され、プロセッサ30はステップS41に進む。
【0107】
ステップS41でプロセッサ30は、タッチ位置が音声制御アイコンVの中か否かを判断する。つまり、選択オブジェクトSOによって音声制御アイコンVが選択されているかが判断される。ステップS41で“NO”であれば、つまり音声制御アイコンVが選択されていなければ、プロセッサ30はステップS11に戻る。
【0108】
一方、ステップS41で“YES”であれば、つまり音声制御アイコンVが選択されていれば、ステップS43でプロセッサ30は、音声制御機能を実行する。たとえば、音声制御機能が実行されると、状態表示領域60に音声制御ピクトPが表示され、音声認識アイコンVの色が反転される。続いて、ステップS45でプロセッサ30は、音声が入力されたか否かを判断する。つまり、音声バッファ334に音声データが記憶されているかが判断される。ステップS45で“NO”であれば、つまり音声が入力されなければ、プロセッサ30はステップS11に戻る。
【0109】
また、ステップS45で“YES”であれば、たとえばユーザが「でんわ」の音声をマイク20に入力すると、ステップS47でプロセッサ30は、音声認識処理を実行する。つまり、音声バッファ344に格納されている音声データに対して音声認識処理が施される。続いて、ステップS49でプロセッサ30は、音声認識結果から機能を特定できるか否かを判断する。つまり、音声認識結果が音声制御テーブルデータ348に含まれているかが判断される。ステップS49で“NO”であれば、つまり音声認識結果が音声制御テーブルデータ348に含まれていなければ、プロセッサ30はステップS45に戻る。
【0110】
一方、ステップS49で“YES”であれば、たとえば音声認識結果(でんわ)が音声制御テーブルデータ348に含まれていれば、プロセッサ30は、ステップS51でロックフラグ340をオフにして、ステップS53で音声認識結果に対応する機能(電話機能)を実行し、ロック制御処理を終了する。また、ステップS51,S53の処理を実行するプロセッサ30は、実行部として機能する。
【0111】
なお、音声認識機能が実行されている状態で、ステップS41で“YES”と判断された場合、音声制御機能を実行するステップS43は省略される。また、音声認識機能が実行された状態で、タッチ位置が音声制御アイコンVの外に出た場合は、音声認識機能は終了する。さらに、音声制御アイコンVが選択されている状態でリリースされると、音声制御機能が実行され、ディスプレイ14に音声制御機能のGUIが表示される。
【0112】
<第3実施例>
第3実施例では、ロック画面が表示されているときに、ユーザの音声を認識することで、ロック状態を解除する共に、音声認識結果に基づく機能を実行する。以下、第3施例について説明するが、上記のこと以外は、第1実施例および第2実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
【0113】
図14(A),(B)を参照して、ロック画面に表示されるロックオブジェクトObに対して、タッチ操作が行われると、音声制御機能が実行され、状態表示領域60音声制御ピクトPが表示される。そして、ユーザは、この状態で「でんわ」や「めーる」などの音声を入力することで、ロック状態を解除すると共に、音声認識結果に基づく所定機能を実行することができる。これにより、ユーザは、ロック状態が設定されているときに音声を入力することで、ロック状態を解除すると共に、任意の機能を実行させることができる。
【0114】
第3実施例のプロセッサ30は、図15に示す第3実施例のロック制御処理などを含む複数のタスクを並列的に処理する。なお、第3実施例のロック制御処理の各処理は、第1実施例ならびに第2実施例をと重複するため、詳細な説明は省略する。
【0115】
第3実施例のロック制御処理は、第1実施例と同様、ロック状態が設定された状態(ロックフラグ340がオン)で、ディスプレイ14の電源がオンにされたときに、開始される。
【0116】
ステップS71でプロセッサ30は、ロック画面を表示する。続いて、ステップS73でプロセッサ30は、ロックオブジェクトObにタッチ操作がされたか否かを判断する。たとえば、図14(B)に示すように、ロックオブジェクトObにタッチされているかが判断される。ステップS73で“NO”であれば、つまりロックオブジェクトObに対してタッチ操作がされていなければ、プロセッサ30はステップS73の処理を繰り返す。また、ステップS73で“YES”であれば、つまりロックオブジェクトObにタッチされると、ステップS75でプロセッサ30は、音声制御機能を実行する。なお、ステップS75の処理を実行するプロセッサ30は音声制御機能実行部として機能する。
【0117】
続いて、ステップS77でプロセッサ30は、リリースされたか否かを判断する。つまり、ロック状態の解除操作とは関係しないタッチ操作によって、指がリリースがされたかを判断する。ステップS77で“YES”であれば、たとえばロックオブジェクトObを動かすことなく指がリリースされると、音声制御機能を終了して、ステップS71に戻る。なお、詳細については後述するが、ロック状態の解除操作よって指がリリースがされた場合は、ステップS77で“NO”と判断された後に、ステップS89で“YES”と判断される。
【0118】
また、ステップS77で“NO”であれば、つまりリリースされていなければ、ステップS79でプロセッサ30は、音声が入力されたかが判断される。ステップS79で“YES”であれば、つまり音声が入力されると、プロセッサ30は、ステップS81で音声認識処理を実行し、ステップS83で音声認識結果から機能を特定できるかが判断される。
【0119】
ステップS83で“NO”であれば、つまり音声認識結果から機能が特定できなければ、ステップS79に戻る。また、ステップS83で“YES”であれば、つまり音声認識結果から機能が特定できれば、プロセッサ30は、ステップS85でロックフラグ340をオフにして、ステップS87で音声認識結果に対応する機能を実行し、ロック制御処理を終了する。
【0120】
また、音声制御機能が実行された状態で音声が入力されなければ、プロセッサ30はステップS79で“NO”と判断し、ステップS89で解除操作か否かを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり解除操作がされなければ、プロセッサ30はステップS71に戻る。一方、ステップS89で“YES”であれば、つまり解除操作がされると、プロセッサ30は、ステップS91でロックフラグ340をオフにし、ステップS93で待機画面を表示して、ロック制御処理を終了する。
【0121】
なお、第1実施例から第3実施例は、任意に組み合わせることが可能であり、具体的な組み合わせについては容易に想像できるので、詳細な説明は省略する。
【0122】
また、他の実施例では、ロック状態の解除操作がされるとパスワードの入力を求めるセキュリティ画面が表示される、セキュリティ設定がされていてもよい。たとえば、ロックオブジェクトObに対して解除操作がされると、ディスプレイ14には、図16に示すセキュリティ画面が表示される。そして、セキュリティ画面で正しいパスワードが入力されると、図4(C)に示す待機画面がディスプレイ14に表示される。ただし、誤ったパスワードが入力された場合は、パスワードの再入力が求められる。
【0123】
図17を参照して、セキュリティ設定がされている場合、ロック制御処理のステップS7でロックフラグ340がオフにされると、ステップS111でプロセッサ30は、セキュリティ設定がされているか否かを判断する。つまり、セキュリティ設定に対応するフラグがオンであるかが判断される。ステップS111で“NO”であれば、つまりセキュリティ設定がされていなければ、プロセッサ30はステップS9に進み、待機画面を表示する。一方、ステップS111で“YES”であれば、つまりセキュリティ設定がされている場合、プロセッサ30は、ステップS113でセキュリティ画面を表示し、ステップS115でパスワードが正しいか否かを判断する。つまり、図16に示すセキュリティ画面がディスプレイ14に表示され、その画面で入力されたパスワードが正しいかが判断される。ステップS115で“NO”であれば、つまり入力されたパスワードが誤っていれば、プロセッサ30はステップS113に戻る。一方、ステップS115で“YES”であれば、つまり入力されたパスワードが正しければ、プロセッサ30はステップS9で待機画面を表示する。そして、セキュリティ設定がされている場合、ショートカット画面で任意のショートカットアイコンCが選択された状態でリリースされた後にも、上述のセキュリティ画面が表示される。そのため、他の実施例のロック制御処理では、ステップS21とステップS23との間にも、ステップS111−S115と同様のステップが追加される。
【0124】
また、その他の実施例では、ショートカット画面に含まれるショートカットアイコンCの数は12個に限定されるものではなく、11個以下であってもよいし13個以上であってもよい。また、ショートカットアイコンCの配置も、4×3の行列に限定されるものではなく、リング状などに配置されてもよい。また、選択されたショートカットアイコンCの表示態様の変更は、色の反転以外に、縁の線が太くされてもよいし、拡大または縮小表示されてもよい。さらに、選択されているショートカットアイコンCを視認しやすくするために、ショートカットアイコンCを選択している選択オブジェクトSOの表示は縮小されてもよい。
【0125】
また、ショートカットアイコンCに対応する所定機能は、電話機能やメール機能だけでなく、ボイスレコーダなどの他の機能が対応付けられてもよい。
【0126】
また、ロックオブジェクトObまたは選択オブジェクトSOに対してタッチ操作が行われているときに電話着信が発生すると、タッチ操作が行われているオブジェクトの表示が消去されると共に、電話着信応答画面が表示される。この電話着信応答画面には、ロック状態を解除すると共に、電話着信に応答するための着信応答オブジェクトが含まれる。そして、着信応答オブジェクトに対して、ロックオブジェクトObに対する解除操作と同様の操作が行われると、通話が開始される。
【0127】
また、選択オブジェクトSO(図5(B))によってショートカットアイコンCが選択されていない状態で、選択オブジェクトSOに対してロックオブジェクトObに対する解除操作と同様の操作が行われると、ロック状態が解除され、待機画面が表示されてもよい。
【0128】
また、選択アイコンSOの初期位置は、表示の中央などであってもよい。また、選択アイコンSOの初期位置が表示の中央である場合、各ショートカットアイコンCなどは、選択アイコンSOの初期位置を避けるように配置される。
【0129】
また、本実施例で用いられたプログラムは、データ配信用のサーバのHDDに記憶され、ネットワークを介して携帯電話機10に配信されてもよい。また、CD,DVD,BD(Blue-Ray Disk)などの光学ディスク、USBメモリおよびメモリカードなどの記憶媒体に複数のプログラムを記憶させた状態で、その記憶媒体が販売または配布されてもよい。そして、上記したサーバや記憶媒体などを通じてダウンロードされた、プログラムが本実施例と同等の構成の携帯端末にインストールされた場合、本実施例と同等の効果が得られる。
【0130】
そして、本明細書中で挙げた、具体的な数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様変更などに応じて適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0131】
10 … 携帯電話機
14 … ディスプレイ
16 … タッチパネル
30 … プロセッサ
40 … 入力装置
44 … フラッシュメモリ
46 … RAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部、前記表示部に設けられるタッチパネルおよび前記タッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、タッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末であって、
前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを前記表示部に表示させるアイコン表示処理部、および
前記表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部を備える、携帯端末。
【請求項2】
前記ロック状態の解除操作を受け付けるオブジェクトを前記表示部に表示させるオブジェクト表示処理部をさらに備え、
前記アイコン表示処理部は、前記オブジェクトに対して長押しのタッチ操作がされたとき、前記オブジェクトに代えて、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを表示する、請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記アイコン表示処理部は、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンと共に、それらのアイコンに対応する所定機能を編集する編集アイコンをさらに表示し、
前記編集アイコンに対して、タッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを編集する編集部をさらに備える、請求項1または2記載の携帯端末。
【請求項4】
前記アイコン表示処理部は、長押しのタッチがされたとき、タッチ位置に対応する選択オブジェクトをさらに表示し、
前記実行部は、前記選択オブジェクトによって、いずれかのアイコンが選択された状態でリリースされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する、請求項1ないし3のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項5】
前記アイコン表示処理部は、前記選択オブジェクトが、他のアイコンの表示と干渉しないように表示する、請求項4記載の携帯端末。
【請求項6】
前記携帯端末は入力された音声に基づいて所定機能を実行する音声制御機能を有し、
前記アイコン表示処理部は、前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、音声制御機能に対応する特定アイコンをさらに表示し、
前記特定アイコンに対してタッチ操作がされたとき、音声制御機能を実行する音声制御機能実行部をさらに備え、
前記実行部は、前記音声制御機能が実行されている状態で、所定機能に対応する音声が入力されたとき、前記ロック状態を解除すると共に、入力された音声に対応する機能を実行する、請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項7】
表示部、前記表示部に設けられるタッチパネルおよび前記タッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、前記タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末のプロセッサを、
前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを前記表示部に表示させるアイコン表示処理部、および
前記表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部として機能させる、ロック制御プログラム。
【請求項8】
表示部、前記表示部に設けられるタッチパネルおよび前記タッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、前記タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末のロック制御方法であって、
前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを前記表示部に表示させ、そして
前記表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する、ロック制御方法。
【請求項1】
表示部、前記表示部に設けられるタッチパネルおよび前記タッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、タッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末であって、
前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを前記表示部に表示させるアイコン表示処理部、および
前記表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部を備える、携帯端末。
【請求項2】
前記ロック状態の解除操作を受け付けるオブジェクトを前記表示部に表示させるオブジェクト表示処理部をさらに備え、
前記アイコン表示処理部は、前記オブジェクトに対して長押しのタッチ操作がされたとき、前記オブジェクトに代えて、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを表示する、請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記アイコン表示処理部は、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンと共に、それらのアイコンに対応する所定機能を編集する編集アイコンをさらに表示し、
前記編集アイコンに対して、タッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを編集する編集部をさらに備える、請求項1または2記載の携帯端末。
【請求項4】
前記アイコン表示処理部は、長押しのタッチがされたとき、タッチ位置に対応する選択オブジェクトをさらに表示し、
前記実行部は、前記選択オブジェクトによって、いずれかのアイコンが選択された状態でリリースされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する、請求項1ないし3のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項5】
前記アイコン表示処理部は、前記選択オブジェクトが、他のアイコンの表示と干渉しないように表示する、請求項4記載の携帯端末。
【請求項6】
前記携帯端末は入力された音声に基づいて所定機能を実行する音声制御機能を有し、
前記アイコン表示処理部は、前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、音声制御機能に対応する特定アイコンをさらに表示し、
前記特定アイコンに対してタッチ操作がされたとき、音声制御機能を実行する音声制御機能実行部をさらに備え、
前記実行部は、前記音声制御機能が実行されている状態で、所定機能に対応する音声が入力されたとき、前記ロック状態を解除すると共に、入力された音声に対応する機能を実行する、請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項7】
表示部、前記表示部に設けられるタッチパネルおよび前記タッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、前記タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末のプロセッサを、
前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを前記表示部に表示させるアイコン表示処理部、および
前記表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する実行部として機能させる、ロック制御プログラム。
【請求項8】
表示部、前記表示部に設けられるタッチパネルおよび前記タッチパネルに対するタッチ操作を検出する検出部を有し、前記タッチパネルに対するタッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態が設定できる、携帯端末のロック制御方法であって、
前記ロック状態が設定されているときに前記タッチパネルに対して長押しのタッチ操作がされたとき、所定機能に対応する少なくとも1つ以上のアイコンを前記表示部に表示させ、そして
前記表示部に表示されたアイコンのうち、いずれか1つのアイコンを選択するためのタッチ操作がされたとき、前記ロック状態を解除すると共に、そのアイコンに対応する機能を実行する、ロック制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−93698(P2013−93698A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233813(P2011−233813)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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