説明

携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法

【課題】横断歩道を通行する利用者の安全を図ること。
【解決手段】携帯端末110は、横断歩道101の信号機120を制御する信号制御装置130と通信を行う。携帯端末110は、利用者111の通行速度を示す速度情報を記憶する。携帯端末110は、横断歩道101の距離Dを示す距離情報を信号制御装置130から受信する。携帯端末110は、記憶された速度情報と、受信された距離情報と、に基づいて利用者111による横断歩道101の通行の所要時間を算出する。携帯端末110は、算出された所要時間を示す所要時間情報を信号制御装置130へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信を行う携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば目の不自由な人のために、横断歩道で音によるガイドを行う方式が利用されている。具体的には、青信号(通行許可)の期間内は特定の音を鳴らすことによって、青信号の期間を利用者に通知する。また、横断歩道に設けられた延長ボタンを押下した時、青信号の期間を一定時間延長する方式が考案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。また、利用者の所持している杖の先端から発信した電波を、横断歩道の開始地点、中央地点および終了地点に設けたセンサーにより検出し、中間地点から渡り終わるまで、信号を青にしておく方式が考案されている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−232993号公報
【特許文献2】特開平10−003594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、青信号(通行許可)の期間内に利用者が横断歩道を渡りきることができないことがあり、利用者の安全を図ることができないという問題がある。また、青信号の延長ボタンを押した場合でも、延長ボタンを押して横断歩道を渡る人の後から横断歩道を渡り始めた人は、延長された青信号の期間内に横断歩道を渡りきることができないことがある。
【0005】
また、横断歩道の開始地点、中央地点および終了地点にセンサーを設置する方式の場合は、利用者が横断歩道の中央地点に到達するまでに青信号の期間が終了すると、青信号の期間を延長することができず、利用者の安全を図ることができないという問題がある。
【0006】
開示の携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法は、上述した問題点を解消するものであり、横断歩道を通行する利用者の安全を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術による第1の解決手段は、横断歩道の信号機を制御する信号制御装置と通信を行う携帯端末であって、利用者の通行速度を示す速度情報を記憶する速度記憶部と、前記横断歩道の距離を示す距離情報を前記信号制御装置から受信する受信部と、前記速度記憶部によって記憶された速度情報と、前記受信部によって受信された距離情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出部と、前記算出部によって算出された所要時間を示す所要時間情報を前記信号制御装置へ送信する送信部と、を備えることを要件とする。
【0008】
また、開示技術による第2の解決手段は、横断歩道の信号機を制御する信号制御装置において、前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶部と、前記横断歩道を通行する利用者が所持する携帯端末へ、前記距離記憶部によって記憶された距離情報を送信する送信部と、前記送信部によって送信された距離情報に基づいて前記携帯端末が算出した、前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を示す所要時間情報を受信する受信部と、前記受信部によって受信された所要時間情報に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御部と、を備えることを要件とする。
【0009】
また、開示技術による第3の解決手段は、横断歩道の信号機を制御する信号制御装置において、前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶部と、前記横断歩道を通行する利用者の通行速度を示す速度情報を前記利用者が所持する携帯端末から受信する受信部と、前記距離記憶部によって記憶された距離情報と、前記受信部によって受信された速度情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出部と、前記算出部によって算出された時間に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御部と、を備えることを要件とする。
【発明の効果】
【0010】
開示の携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法によれば、横断歩道を通行する利用者の安全を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1にかかる通信システムを示す図である。
【図2】実施の形態1にかかる携帯端末および信号制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1にかかる携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1にかかる信号制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1にかかる通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図6】実施の形態1にかかる通信システムの動作の他の例を示すシーケンス図である。
【図7】実施の形態2にかかる携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図8】実施の形態2にかかる携帯端末の速度測定動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】図7に示した携帯端末の変形例を示すブロック図である。
【図10】図9に示した携帯端末の歩幅測定動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態3にかかる携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図12】実施の形態3にかかる携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態3にかかる通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図14】図11に示した携帯端末の変形例1を示すブロック図である。
【図15】図14に示した携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【図16】図11に示した携帯端末の変形例2を示すブロック図である。
【図17】図16に示した携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態4にかかる携帯端末および信号制御装置の構成を示すブロック図である。
【図19】実施の形態4にかかる携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態4にかかる信号制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態4にかかる通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図22】携帯端末の構成例を示すブロック図である。
【図23】横断歩道の通行開始および通行終了の検知方式の一例を示す図である。
【図24】横断歩道の通行開始および通行終了を検知する携帯端末の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、開示の携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。開示の携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法は、信号制御装置から利用者の携帯端末へ送信した横断歩道の距離情報に基づいて、利用者が横断歩道を渡りきるまでの所要時間を算出して信号制御装置へ通知し、青信号の期間を延長することで利用者の安全を図る。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる通信システムを示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる通信システム100は、携帯端末110と、信号機120と、信号制御装置130と、を含んでいる。携帯端末110は、利用者111に所持される携帯電話などの携帯端末であり、無線通信機能を備える。携帯端末110は、信号制御装置130との間で無線による通信を行う。
【0014】
信号機120は、横断歩道101に設けられており、横断歩道101の通行可否を利用者111へ通知する。たとえば、信号機120は、青信号121を点灯させることで、横断歩道101の通行許可を利用者111へ通知する。また、信号機120は、青信号121を点滅させることで、横断歩道101の通行許可の残り時間が一定時間未満(警告期間)であることを利用者111へ通知する。また、信号機120は、赤信号122を点灯させることで、横断歩道101の通行不許可を利用者111へ通知する。
【0015】
ただし、信号機120による横断歩道101の通行可否の通知は、青信号121および赤信号122の点灯や点滅に限らず、他の信号による通知であってもよいし、スピーカを介した音声などによる通知であってもよい。また、ここでは利用者111が横断歩道101の左端から右端へ通行する際に利用される、横断歩道101の右端に設けられた信号機120を図示しているが、横断歩道101の左端にも信号機が設けられていてもよい。
【0016】
信号制御装置130は、信号機120を制御する。たとえば、信号制御装置130は、信号機120の状態を、青信号121の点灯状態、青信号121の点滅状態、赤信号122の点灯状態の順に周期的に切り替える。また、信号制御装置130は、携帯端末110との間で無線による通信を行う機能を備えている。また、信号制御装置130には、横断歩道101の距離Dを示す距離情報が記憶されている。
【0017】
図2は、実施の形態1にかかる携帯端末および信号制御装置の構成を示すブロック図である。図2において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図2に示すように、携帯端末110は、速度記憶部211と、受信部212と、算出部213と、送信部214と、を備えている。
【0018】
速度記憶部211には、利用者111の通行速度を示す速度情報が記憶されている。たとえば、通行速度は利用者111の歩行速度である。または、たとえば利用者111が車いすの利用者である場合は、通行速度は車いすの進行速度であってもよい。受信部212は、横断歩道101の距離Dを示す距離情報を信号制御装置130から無線通信により受信する。受信部212は、受信した距離情報を算出部213へ出力する。
【0019】
算出部213は、速度記憶部211に記憶された速度情報と、受信部212から出力された距離情報と、に基づいて利用者111による横断歩道101の通行の所要時間(通行にかかる時間)を算出する。具体的には、算出部213は、距離情報が示す距離Dを、速度情報が示す利用者111の通行速度で除算することによって所要時間を算出する。算出部213は、算出した所要時間を示す所要時間情報を送信部214へ出力する。
【0020】
送信部214は、算出部213から出力された所要時間情報を信号制御装置130へ無線通信により送信する。また、送信部214は、携帯端末110によって利用者111の横断歩道101の横断開始が検知されると、信号制御装置130へ横断開始通知を送信する。また、送信部214は、携帯端末110によって利用者111の横断歩道101の横断終了が検知されると、信号制御装置130へ横断終了通知を送信する。
【0021】
信号制御装置130は、距離記憶部221と、送信部222と、受信部223と、制御部224と、を備えている。距離記憶部221には、横断歩道101の距離Dを示す距離情報が記憶されている。送信部222は、距離記憶部221に記憶された距離情報を携帯端末110へ無線通信により送信する。たとえば、送信部222は、受信部223によって携帯端末110からの通行開始通知が受信された場合に距離情報を送信する。
【0022】
受信部223は、携帯端末110から所要時間情報を無線通信により受信し、受信した所要時間情報を制御部224へ出力する。所要時間情報は、送信部222によって送信された距離情報に基づいて携帯端末110が算出した所要時間を示す情報である。受信部223は、受信した所要時間情報を制御部224へ出力する。
【0023】
制御部224は、信号機120の信号の状態を制御する。たとえば、制御部224が信号機120へ青信号点灯指示を出力すると、赤信号122が消灯し青信号121が点灯する。また、制御部224が信号機120へ青信号点滅指示を出力すると、赤信号122が消灯し青信号121が点滅する。また、制御部224が信号機120へ赤信号点灯指示を出力すると、青信号121が消灯し赤信号122が点灯する。
【0024】
たとえば、制御部224は、青信号点灯指示、青信号点滅指示および赤信号点灯指示の順に周期的に信号機120へ出力する。青信号点灯指示を出力してから青信号点滅指示を出力するまでの期間を青信号点灯期間とする。青信号点滅指示を出力してから赤信号点灯指示を出力するまでの期間を青信号点滅期間とする。赤信号点灯指示を出力してから青信号点灯指示を出力するまでの期間を赤信号点灯期間とする。青信号点灯期間、青信号点滅期間および赤信号点灯期間の長さは、初期状態ではあらかじめ設定された長さである。
【0025】
また、制御部224は、受信部223によって受信された所要時間情報に基づいて、信号機120が利用者111に横断歩道101の通行許可を通知する期間(青信号点灯期間または青信号点滅期間)を延長する。たとえば、制御部224は、所要時間情報に基づいて青信号点滅期間を延長する。これにより、利用者111が横断歩道101を渡りきるまで青信号点滅期間を延長することができる。また、制御部224は、所要時間情報に基づいて、青信号点灯期間を延長するようにしてもよい。
【0026】
また、信号制御装置130のメモリには、青信号点灯期間内に横断歩道101を通行中の携帯端末を示す通行中リストが記憶される。信号制御装置130は、青信号点灯期間において受信部223によって通行開始通知が受信されると、通行開始通知を送信した携帯端末(たとえば携帯端末110)を通行中リストに追加する。また、信号制御装置130は、青信号点灯期間において受信部223によって通行終了通知が受信されると、通行終了通知を送信した携帯端末を通行中リストから削除する。
【0027】
図3は、実施の形態1にかかる携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。携帯端末110は、まず、利用者111が横断歩道101の通行を開始したか否かを判断し(ステップS301)、利用者111が通行を開始するまで待つ(ステップS301:Noのループ)。利用者111が通行を開始すると(ステップS301:Yes)、通行開始通知を信号制御装置130へ送信する(ステップS302)。
【0028】
つぎに、信号制御装置130から距離情報を受信したか否かを判断し(ステップS303)、距離情報を受信するまで待つ(ステップS303:Noのループ)。距離情報を受信すると(ステップS303:Yes)、速度記憶部211に記憶された速度情報を取得する(ステップS304)。つぎに、ステップS303において受信された距離情報と、ステップS304によって取得された速度情報と、に基づいて利用者111による横断歩道101の通行の所要時間を算出する(ステップS305)。
【0029】
つぎに、ステップS305によって算出された所要時間を示す所要時間情報を信号制御装置130へ送信する(ステップS306)。つぎに、利用者111が横断歩道101の通行を終了したか否かを判断し(ステップS307)、通行を終了するまで待つ(ステップS307:Noのループ)。通行を終了すると(ステップS307:Yes)、信号制御装置130へ通行終了通知を送信する(ステップS308)。
【0030】
以上のステップを繰り返すことで、利用者111が横断歩道101の通行を開始すると、信号制御装置130から距離情報を受信して利用者111による横断歩道101の通行の所要時間を算出し、算出した所要時間を信号制御装置130へ通知することができる。これにより、信号制御装置130は、利用者111が横断歩道101を渡りきるまでの時間を取得することができるため、利用者111が横断歩道101を渡りきるまで青信号点灯期間や青信号点滅期間を延長することができる。
【0031】
図4は、実施の形態1にかかる信号制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。信号制御装置130は、たとえば赤信号点灯期間が経過すると、以下の各ステップを実行する。まず、青信号点灯指示を信号機120へ出力する(ステップS401)。つぎに、青信号点灯期間が終了したか否かを判断する(ステップS402)。青信号点灯期間は、たとえば、ステップS401によって青信号点灯指示が出力されてから一定時間が経過するまでの期間である。
【0032】
ステップS402において、青信号点灯期間が終了していない場合(ステップS402:No)は、携帯端末(たとえば携帯端末110)から通行開始通知を受信したか否かを判断する(ステップS403)。通行開始通知を受信した場合(ステップS403:Yes)は、通行開始通知を送信した携帯端末を通行中リストに追加する(ステップS404)。つぎに、距離記憶部221に記憶された距離情報を取得する(ステップS405)。
【0033】
つぎに、ステップS405によって取得された距離情報を携帯端末へ送信する(ステップS406)。つぎに、所要時間情報を携帯端末から受信し(ステップS407)、ステップS402に戻る。ステップS403において、通行開始通知を受信していない場合(ステップS403:No)は、携帯端末(たとえば携帯端末110)から通行終了通知を受信したか否かを判断する(ステップS408)。
【0034】
ステップS408において、携帯端末から通行終了通知を受信していない場合(ステップS408:No)は、ステップS402へ戻る。通行終了通知を受信した場合(ステップS408:Yes)は、通行終了通知を送信した携帯端末を通行中リストから削除し(ステップS409)、ステップS402に戻る。
【0035】
ステップS402において、青信号点灯期間が終了した場合(ステップS402:Yes)は、青信号点滅指示を信号機120へ出力する(ステップS410)。つぎに、通行中リストに携帯端末が存在するか否かを判断する(ステップS411)。通行中リストに携帯端末が存在しない場合(ステップS411:No)はステップS414へ移行する。
【0036】
ステップS411において、通行中リストに携帯端末が存在する場合(ステップS411:Yes)は、ステップS407によって受信された所要時間情報に基づく延長時間を算出する(ステップS412)。つぎに、ステップS412によって算出された延長時間だけ青信号点滅期間を延長する(ステップS413)。
【0037】
つぎに、青信号点滅期間が終了したか否かを判断し(ステップS414)、青信号点滅期間が終了するまで待つ(ステップS414:Noのループ)。青信号点滅期間は、初期状態においては、たとえばステップS410によって青信号点滅指示が出力されてから一定時間が経過するまでの期間である。ただし、青信号点滅期間は、ステップS413によって延長される場合もある。
【0038】
ステップS414において青信号点滅期間が終了すると(ステップS414:Yes)、赤信号点灯指示を信号機120へ出力する(ステップS415)。以上の各ステップにより、横断歩道101を通行中の携帯端末を通行中リストで管理し、青信号点滅を開始した時点で通行中の携帯端末が存在する場合は青信号点滅期間を延長することができる。
【0039】
図5は、実施の形態1にかかる通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図5において、携帯端末110A,110Bは、それぞれ携帯端末110と同様の携帯端末である。まず、信号制御装置130が、信号機120へ青信号点灯指示を出力する(ステップS501)。これにより、信号機120の青信号121が点灯した状態になる。青信号点灯期間T1は、ステップS501から一定時間が経過するまでの期間である。
【0040】
つぎに、携帯端末110Aが、携帯端末110Aの利用者による横断歩道101の通行開始を検知したとする(ステップS502)。つぎに、携帯端末110Aが、信号制御装置130へ通行開始通知を送信する(ステップS503)。つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Aを通行中リストに追加する(ステップS504)。
【0041】
つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Aへ距離情報を送信する(ステップS505)。つぎに、携帯端末110Aが、ステップS505によって送信された距離情報に基づいて横断歩道101の通行の所要時間を算出する(ステップS506)。つぎに、携帯端末110Aが、ステップS506によって算出された所要時間を示す所要時間情報を信号制御装置130へ送信する(ステップS507)。
【0042】
つぎに、携帯端末110Bが、携帯端末110Bの利用者による横断歩道101の通行開始を検知したとする(ステップS508)。つぎに、携帯端末110Bが、信号制御装置130へ通行開始通知を送信する(ステップS509)。つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Bを通行中リストに追加する(ステップS510)。
【0043】
つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Bへ距離情報を送信する(ステップS511)。つぎに、携帯端末110Bが、ステップS511によって送信された距離情報に基づいて横断歩道101の通行の所要時間を算出する(ステップS512)。つぎに、携帯端末110Bが、ステップS512によって算出された所要時間を示す所要時間情報を信号制御装置130へ送信する(ステップS513)。
【0044】
つぎに、携帯端末110Aが、携帯端末110Aの利用者による横断歩道101の通行終了を検知したとする(ステップS514)。つぎに、携帯端末110Aが、信号制御装置130へ通行終了通知を送信する(ステップS515)。つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Aを通行中リストから削除する(ステップS516)。
【0045】
つぎに、青信号点灯期間T1が終了したとする。青信号点灯期間T1が終了すると、信号制御装置130が、青信号点滅指示を信号機120へ出力する(ステップS517)。これにより、信号機120の青信号121が点滅した状態になる。青信号点滅期間T2は、ステップS517から一定時間が経過するまでの期間である。仮に、青信号点滅期間T2が延長されない場合は、青信号点滅期間T2の経過後に信号制御装置130が信号機120へ赤信号点灯指示を出力する。つぎに、信号制御装置130が、青信号点滅期間T2の延長時間を算出する(ステップS518)。
【0046】
ステップS518においては、信号制御装置130は、通行中リストに残っている携帯端末110Bの利用者による横断歩道101の通過終了が見込まれる時刻まで青信号点滅期間T2が延長されるように延長時間を算出する。たとえば、信号制御装置130は、(携帯端末110Bの通行開始時刻)+(携帯端末110Bの通行の所要時間)−(青信号の点滅開始時刻)−(初期状態の青信号点滅期間T2)を延長時間として算出する。
【0047】
携帯端末110Bの通行開始時刻は、たとえばステップS509によって通行開始通知が送信された時刻である。携帯端末110Bの通行の所要時間は、たとえばステップS513によって送信された所要時間情報が示す所要時間である。青信号の点滅開始時刻は、たとえばステップS517によって青信号点滅指示が出力された時刻である。青信号点滅期間T3は、ステップS518によって算出された延長時間だけ青信号点滅期間T2を延長した期間を示している。
【0048】
つぎに、携帯端末110Bが、携帯端末110Bの利用者による横断歩道101の通行終了を検知したとする(ステップS519)。つぎに、携帯端末110Bが、信号制御装置130へ通行終了通知を送信する(ステップS520)。これに対して、信号制御装置130は、ステップS517によって信号機120が青信号点滅状態となっているため、携帯端末110Bの通行中リストからの削除などの処理は行わなくてもよい。
【0049】
つぎに、青信号点滅期間T3が終了したとする。青信号点滅期間T3が終了すると、つぎに、信号制御装置130が、赤信号点灯指示を信号機120へ出力する(ステップS521)。これにより、信号機120の赤信号122が点灯した状態になる。このように、携帯端末110Bの利用者が横断歩道101の通行を終了するまで青信号点滅期間を延長することで、携帯端末110Bの利用者が横断歩道101を通行中に信号機120の赤信号122が点灯した状態になることを回避することができる。
【0050】
なお、ここでは青信号点灯期間T1が経過した時点で通行中リストに残っている携帯端末が携帯端末110Bのみであったため、携帯端末110Bの利用者が横断歩道101の通行を終了するまでに要する延長時間を算出した。これに対して、青信号点灯期間T1が経過した時点で通行中リストに複数の携帯端末が残っている場合は、各携帯端末のうちの通行を最後に終了することが見込まれる携帯端末について延長時間を算出する。これにより、青信号点灯期間T1が経過した時点で通行中の各利用者が横断歩道101の通行を終了するまで青信号点滅期間を延長することができる。
【0051】
図6は、実施の形態1にかかる通信システムの動作の他の例を示すシーケンス図である。図6に示すステップS601〜S618は、図5に示したステップS501〜S518と同様であるため説明を省略する。図6において、携帯端末110Cは、携帯端末110と同様の携帯端末である。ステップS618のつぎに、信号機120の青信号121が点滅した状態において、携帯端末110Cが、携帯端末110Cの利用者による横断歩道101の通行開始を検知したとする(ステップS619)。
【0052】
つぎに、携帯端末110Cが、信号制御装置130へ通行開始通知を送信する(ステップS620)。ステップS620によって送信された通行開始通知に対して、信号制御装置130は、すでに青信号121が点滅した状態となっているため、通行中止指示を携帯端末110Cへ送信する(ステップS621)。また、信号制御装置130の制御部224は、青信号点滅期間T3の延長を行わない。
【0053】
つぎに、携帯端末110Cが、通行中止の旨を携帯端末110Cの利用者に通知する(ステップS622)。ステップS622による通知は、たとえば、携帯端末110Cが備えるスピーカによる音声や、携帯端末110Cが備えるディスプレイによる表示や、携帯端末110Cが備えるバイブレーション機能による振動などで行われる。図6に示すステップS623は、図5に示したステップS521と同様であるため説明を省略する。
【0054】
このように、携帯端末110Cの利用者が青信号点滅期間T3(警告期間)において横断歩道101の通行を開始した場合は青信号点滅期間T3を延長しないようにすることで、青信号点滅期間T3が過度に延長されて交通を妨げることを回避することができる。また、この場合は携帯端末110Cへ通行中止指示を送信することで、携帯端末110Cの利用者に横断歩道101の通行の中止を促すことができる。これにより、携帯端末110Cの利用者の安全を図ることができる。
【0055】
このように、実施の形態1にかかる通信システム100においては、信号制御装置130から携帯端末110へ距離情報を送信し、送信した距離情報に基づき携帯端末110により算出された通行の所要時間を信号制御装置130へ送信する。これにより、信号制御装置130において、利用者111が横断歩道101を渡りきるまで青信号121の点灯または点滅の期間を延長し、利用者111の安全を図ることができる。
【0056】
(実施の形態2)
実施の形態2にかかる通信システムは、図1に示した通信システム100と同様であるため図示を省略する。
【0057】
図7は、実施の形態2にかかる携帯端末の構成を示すブロック図である。図7において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、実施の形態2にかかる携帯端末110は、図2に示した構成に加えて、歩幅記憶部711と、歩数カウンタ712と、速度測定部713と、を備えている。
【0058】
歩幅記憶部711には、利用者111の歩幅を示す歩幅情報が記憶されている。歩数カウンタ712は、利用者111の歩数をカウントする。歩数カウンタ712は、たとえば携帯端末110の振動を感知することによって歩数をカウントする。歩数カウンタ712は、カウントした歩数を示す歩数情報を速度測定部713へ通知する。
【0059】
速度測定部713は、歩数カウンタ712から通知された歩数と、歩幅記憶部711に記憶された歩幅情報と、に基づいて利用者111の通行速度を測定する。具体的には、速度測定部713は、歩数カウンタ712によって所定時間内にカウントされた歩数に、歩幅情報が示す歩幅を乗算することによって所定時間内の進行距離を算出する。そして、速度測定部713は、算出した進行距離を所定時間で除算することで進行速度を算出する。速度測定部713は、測定した進行速度を示す速度情報を速度記憶部211に記憶する。
【0060】
図8は、実施の形態2にかかる携帯端末の速度測定動作の一例を示すフローチャートである。携帯端末110は、たとえば携帯端末110の起動時や利用者111によるコマンド入力時に、図8に示す各ステップを行う。まず、速度測定開始を利用者111へ通知し(ステップS801)、利用者111が通常時の歩行を行うように促す。ステップS801による通知は、たとえば、携帯端末110が備えるスピーカによる音声や、携帯端末110が備えるディスプレイによる表示などで行われる。
【0061】
つぎに、歩幅記憶部711に記憶された歩幅情報を取得する(ステップS802)。つぎに、利用者111の所定時間内の歩数をカウントする(ステップS803)。つぎに、ステップS803によってカウントされた歩数と、ステップS802によって取得された歩幅情報が示す歩幅と、を乗算することで歩行距離を算出する(ステップS804)。
【0062】
つぎに、ステップS804によって算出された歩行距離を所定時間で除算することで利用者111の通行速度を算出する(ステップS805)。つぎに、ステップS805によって算出された通行速度を示す速度情報を速度記憶部211に記憶する(ステップS806)。つぎに、速度測定終了を利用者111に通知し(ステップS807)、一連の動作を終了する。これにより、利用者111は、通常の歩行を行うことによってあらかじめ利用者111の通行速度を測定して速度記憶部211に記憶しておくことができる。
【0063】
図9は、図7に示した携帯端末の変形例を示すブロック図である。図9において、図7に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図9に示すように、実施の形態2にかかる携帯端末110は、図7に示した構成に加えて歩幅測定部911を備えていてもよい。歩幅測定部911は、受信部212から出力される距離情報と、歩数カウンタ712から通知される歩数とに基づいて利用者111の歩幅を測定する。
【0064】
具体的には、歩幅測定部911は、距離情報が示す距離を、利用者111が横断歩道101を通行中に歩数カウンタ712によってカウントされた歩数によって除算することで利用者111の歩幅を算出する。歩幅測定部911は、測定した歩幅を示す歩幅情報を歩幅記憶部711に記憶する。
【0065】
図10は、図9に示した携帯端末の歩幅測定動作の一例を示すフローチャートである。携帯端末110は、まず、利用者111が横断歩道101の通行を開始したか否かを判断し(ステップS1001)、利用者111が通行を開始するまで待つ(ステップS1001:Noのループ)。利用者111が通行を開始すると(ステップS1001:Yes)、利用者111の歩数のカウントを開始する(ステップS1002)。
【0066】
つぎに、通行開始通知を信号制御装置130へ送信する(ステップS1003)。つぎに、信号制御装置130から距離情報を受信したか否かを判断し(ステップS1004)、距離情報を受信するまで待つ(ステップS1004:Noのループ)。距離情報を受信すると(ステップS1004:Yes)、利用者111が横断歩道101の通行を終了したか否かを判断し(ステップS1005)、通行を終了するまで待つ(ステップS1005:Noのループ)。通行を終了すると(ステップS1005:Yes)、利用者111の歩数のカウントを終了する(ステップS1006)。
【0067】
つぎに、ステップS1004において受信された距離情報が示す距離を、ステップS1002からステップS1006までの間にカウントされた利用者111の歩数で除算することで利用者111の歩幅を算出する(ステップS1007)。つぎに、ステップS1007によって算出された歩幅を示す歩幅情報を歩幅記憶部711に記憶し(ステップS1008)、一連の動作を終了する。これにより、利用者111は、自身の歩幅をあらかじめ測定して歩幅記憶部711に記憶しておかなくても、横断歩道101を通過することで自身の歩幅を歩幅記憶部711に記憶することができる。
【0068】
このように、実施の形態2にかかる通信システム100においては、歩幅情報が示す歩幅と利用者111の歩数とに基づいて通行速度を測定することで、利用者111が歩行を行うことによって通行速度を測定しておくことができる。これにより、利用者111が自身の通行速度を自ら測定しなくても、横断歩道101の通行の所要時間を算出して所要時間情報を信号制御装置130へ送信し、利用者111の安全を図ることが可能になる。
【0069】
また、信号制御装置130から受信した距離情報と利用者111の歩数とに基づいて利用者111の歩幅を測定することができる。これにより、利用者111が自身の歩幅を自ら測定しなくても、横断歩道101の通行の所要時間を算出して所要時間情報を信号制御装置130へ送信し、利用者111の安全を図ることが可能になる。
【0070】
(実施の形態3)
実施の形態3にかかる通信システムは、図1に示した通信システム100と同様であるため図示を省略する。
【0071】
図11は、実施の形態3にかかる携帯端末の構成を示すブロック図である。図11において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図11に示すように、実施の形態3にかかる携帯端末110は、図2に示した構成に加えて、歩幅記憶部1111と、歩数算出部1112と、通知部1113と、を備えている。
【0072】
歩幅記憶部1111には、利用者111の歩幅を示す歩幅情報が記憶されている。歩数算出部1112は、受信部212から出力される距離情報と、歩幅記憶部1111に記憶された歩幅情報と、に基づいて利用者111による横断歩道101の通行の所要歩数を算出する。具体的には、歩数算出部1112は、距離情報が示す距離を、歩幅情報が示す歩幅で除算することで所要歩数を算出する。歩数算出部1112は、算出した所要歩数を通知部1113へ出力する。
【0073】
通知部1113は、歩数算出部1112から出力された所要歩数を利用者111へ通知する。通知は、たとえば、携帯端末110が備えるスピーカによる音声や、携帯端末110が備えるディスプレイによる表示などで行われる。これにより、利用者111は、横断歩道101を渡りきるまでの歩数を知ることができる。たとえば携帯端末110が備えるスピーカによる音声で所要歩数を利用者111に通知することで、たとえば視覚障害者などであっても安心して横断歩道101を通行することができる。
【0074】
また、図11に示した携帯端末110に図7に示した歩数カウンタ712および速度測定部713を設け、速度記憶部211に記憶される通行速度を自動的に測定してもよい。また、図11に示した携帯端末110に図9に示した歩数カウンタ712および歩幅測定部911を設け、歩幅記憶部1111に記憶される歩幅を自動的に測定してもよい。
【0075】
図12は、実施の形態3にかかる携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。図12に示すステップS1201〜S1206は、図3に示したステップS301〜S306と同様であるため説明を省略する。携帯端末110は、ステップS1206のつぎに、歩幅記憶部1111に記憶された歩幅情報を取得する(ステップS1207)。
【0076】
つぎに、ステップS1203において受信された距離情報と、ステップS1207によって取得された歩幅情報と、に基づく所要歩数を算出する(ステップS1208)。つぎに、ステップS1208によって算出された所要歩数を利用者111へ通知する(ステップS1209)。図12に示すステップS1210,S1211は、図3に示したステップS307,S308と同様であるため説明を省略する。これにより、利用者111は、横断歩道101の通行開始時に渡りきるまでの歩数を知ることができる。
【0077】
図13は、実施の形態3にかかる通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図13において、携帯端末110A,110Bは、それぞれ携帯端末110と同様の携帯端末である。また、利用者111A,111Bは、それぞれ携帯端末110A,110Bの利用者である。図13に示すステップS1301〜S1307は、図5に示したステップS501〜S507と同様であるため説明を省略する。
【0078】
ステップS1307のつぎに、携帯端末110Aが、ステップS1305によって送信された距離情報に基づいて利用者111Aによる横断歩道101の通行の所要歩数を算出する(ステップS1308)。つぎに、携帯端末110Aが、ステップS1308によって算出された所要歩数を利用者111Aへ通知する(ステップS1309)。
【0079】
図13に示すステップS1310〜S1315は、図5に示したステップS508〜S513と同様であるため説明を省略する。ステップS1315のつぎに、携帯端末110Bが、ステップS1313によって送信された距離情報に基づいて利用者111Bによる横断歩道101の通行の所要歩数を算出する(ステップS1316)。つぎに、携帯端末110Bが、ステップS1316によって算出された所要歩数を利用者111Bへ通知する(ステップS1317)。図13に示すステップS1318〜S1325は、図5に示したステップS514〜S521と同様であるため説明を省略する。
【0080】
図14は、図11に示した携帯端末の変形例1を示すブロック図である。図14において、図11に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図14に示すように、実施の形態3にかかる携帯端末110の算出部213は、算出した所要時間を示す所要時間情報を送信部214および通知部1113へ出力する。
【0081】
通知部1113は、算出部213から出力された所要時間情報が示す横断歩道101の通行の所要時間を利用者111へ通知する。この構成においては、図11に示した歩幅記憶部1111および歩数算出部1112を省いた構成にしてもよい。
【0082】
図15は、図14に示した携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。図15に示すステップS1501〜S1506は、図3に示したステップS301〜S306と同様であるため説明を省略する。携帯端末110は、ステップS1506のつぎに、ステップS1505によって算出された所要時間を利用者111へ通知する(ステップS1507)。図15に示すステップS1508,S1509は、図3に示したステップS307,S308と同様であるため説明を省略する。これにより、利用者111は、横断歩道101の通行開始時に渡りきるまでの所要時間を知ることができる。
【0083】
図16は、図11に示した携帯端末の変形例2を示すブロック図である。図16において、図11または図14に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図16に示すように、実施の形態3にかかる信号制御装置130の送信部222は、距離情報および残り時間情報を携帯端末110へ送信する。
【0084】
残り時間情報は、横断歩道101の通行許可を通知する許可期間(青信号点灯期間および青信号点滅期間)の残り時間を示す情報である。たとえば、送信部222は、残り時間情報を制御部224から取得して携帯端末110へ送信する。携帯端末110の受信部212は、信号制御装置130から送信された残り時間情報を受信し、受信した残り時間情報を通知部1113へ出力する。通知部1113は、受信部212から出力された残り時間情報が示す残り時間を利用者111へ通知する。
【0085】
図17は、図16に示した携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。図17に示すステップS1701,S1702は、図3に示したステップS301,S302と同様であるため説明を省略する。ステップS1702のつぎに、携帯端末110は、信号制御装置130から距離情報および残り時間情報を受信したか否かを判断し(ステップS1703)、距離情報および残り時間情報を受信するまで待つ(ステップS1703:Noのループ)。距離情報および残り時間情報を受信すると(ステップS1703:Yes)、ステップS1704へ移行する。
【0086】
図17に示すステップS1704〜S1706は、図3に示したステップS304〜S306と同様であるため説明を省略する。ステップS1706のつぎに、ステップS1703において受信された残り時間情報が示す残り時間を利用者111へ通知する(ステップS1707)。図17に示すステップS1708,S1709は、図3に示したステップS307,S308と同様であるため説明を省略する。これにより、利用者111は、横断歩道101の通行開始時に、信号機120の赤信号122が点灯するまでの時間を知ることができる。
【0087】
このように、実施の形態3にかかる通信システム100においては、歩幅情報と距離情報に基づいて利用者111による横断歩道101の通行の所要歩数を算出して利用者111に通知することができる。これにより、利用者111は、横断歩道101を渡りきるまでの歩数を知ることができるため、安心して横断歩道101を通行することができる。
【0088】
また、携帯端末110は、距離情報に基づいて算出された所要時間を利用者111に通知するようにしてもよい。これにより、利用者111は、横断歩道101を渡りきるまでにかかる時間を知ることができるため、安心して横断歩道101を通行することができる。また、信号制御装置130から携帯端末110へ残り時間情報を送信し、残り時間を利用者111に通知するようにしてもよい。これにより、利用者111は、信号機120の赤信号122が点灯するまでの時間を知ることができるため、安心して横断歩道101を通行することができる。
【0089】
(実施の形態4)
実施の形態4にかかる通信システムは、図1に示した通信システム100と同様であるため図示を省略する。
【0090】
図18は、実施の形態4にかかる携帯端末および信号制御装置の構成を示すブロック図である。図18において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図18に示すように、携帯端末110は、速度記憶部211と、送信部214と、を備えている。送信部214は、携帯端末110によって利用者111の横断歩道101の横断開始が検知されると、速度記憶部211に記憶された速度情報と横断開始通知とを信号制御装置130へ送信する。
【0091】
信号制御装置130は、距離記憶部221と、受信部223と、制御部224と、算出部1811と、を備えている。受信部223は、受信した速度情報を算出部1811へ出力する。算出部1811は、距離記憶部221に記憶された距離情報と、受信部223から出力された速度情報と、に基づいて利用者111による横断歩道101の通行の所要時間を算出する。具体的には、算出部1811は、距離情報が示す距離Dを、速度情報が示す利用者111の通行速度で除算することによって所要時間を算出する。
【0092】
図19は、実施の形態4にかかる携帯端末の動作の一例を示すフローチャートである。携帯端末110は、まず、利用者111が横断歩道101の通行を開始したか否かを判断し(ステップS1901)、利用者111が通行を開始するまで待つ(ステップS1901:Noのループ)。利用者111が通行を開始すると(ステップS1901:Yes)、速度記憶部211に記憶された速度情報を取得する(ステップS1902)。
【0093】
つぎに、通行開始通知と、ステップS1902によって取得された速度情報と、を信号制御装置130へ送信する(ステップS1903)。これにより、利用者111による横断歩道101の通行開始時に、信号制御装置130へ利用者111の通行速度を通知することができる。このため、信号制御装置130において利用者111による横断歩道101の通行の所要時間を算出し、利用者111が横断歩道101を渡りきるまで青信号点灯期間や青信号点滅期間を延長することが可能になる。
【0094】
図20は、実施の形態4にかかる信号制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。図20に示すステップS2001〜S2005は、図4に示したステップS401〜S405と同様である。ただし、ステップS2003においては、携帯端末から通行開始通知と速度情報を受信したか否かを判断する(ステップS2003)。ステップS2005のつぎに、ステップS2003において受信された速度情報と、ステップS2005によって取得された距離情報と、に基づく所要時間を算出する(ステップS2006)。
【0095】
図20に示すステップS2007〜S2014は、図4に示したステップS408〜S415と同様である。ただし、ステップS2012においては、ステップS2006によって算出された所要時間に基づいて延長時間を算出する(ステップS2012)。以上の各ステップにより、信号制御装置130において所要時間を算出し、利用者111が横断歩道101を渡りきるまで青信号点灯期間や青信号点滅期間を延長することができる。
【0096】
図21は、実施の形態4にかかる通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図21に示すステップS2101,S2102は、図5に示したステップS501,S502と同様である。ステップS2102のつぎに、携帯端末110Aが、信号制御装置130へ通行開始通知と速度情報を送信する(ステップS2103)。
【0097】
つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Aを通行中リストに追加する(ステップS2104)。つぎに、信号制御装置130が、ステップS2103によって送信された速度情報に基づいて利用者111Aの利用者による横断歩道101の通行の所要時間を算出する(ステップS2105)。
【0098】
つぎに、携帯端末110Bが、携帯端末110Bの利用者による横断歩道101の通行開始を検知したとする(ステップS2106)。つぎに、携帯端末110Bが、信号制御装置130へ通行開始通知と速度情報を送信する(ステップS2107)。
【0099】
つぎに、信号制御装置130が、携帯端末110Bを通行中リストに追加する(ステップS2108)。つぎに、信号制御装置130が、ステップS2107によって送信された速度情報に基づいて携帯端末110Bの利用者による横断歩道101の通行の所要時間を算出する(ステップS2109)。
【0100】
図21に示すステップS2110〜S2117は、図5に示したステップS514〜S521と同様である。ただし、ステップS2114においては、ステップS2109によって算出された所要時間を用いて延長時間を算出する。
【0101】
このように、実施の形態4にかかる通信システム100によれば、携帯端末110から速度情報を信号制御装置130へ送信することで、利用者111による横断歩道101の通行の所要時間を信号制御装置130において算出することができる。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0102】
(携帯端末の構成例)
図22は、携帯端末の構成例を示すブロック図である。各実施の形態の携帯端末110は、たとえば、図22に示すように、処理部2210と、メモリ2220と、無線通信部2231と、無線I/F2232と、歩数カウンタ2240と、音声再生部2251と、スピーカ2252と、LCD表示部2261と、LCD2262と、を備えている。
【0103】
処理部2210は、携帯端末110の全体の制御や情報処理を行う。処理部2210は、たとえばCPU(Central Processing Unit)などの演算回路によって実現することができる。たとえば、上述した算出部213、速度測定部713、歩幅測定部911および歩数算出部1112は、処理部2210によって実現される。
【0104】
メモリ2220は、処理部2210による処理のワークスペースや情報の格納手段として用いられる。たとえば、上述した速度記憶部211、歩幅記憶部711および歩幅記憶部1111は、メモリ2220によって実現される。
【0105】
無線通信部2231は、無線I/F2232(無線インターフェース)を介して信号制御装置130との間で無線通信を行う。たとえば、無線通信部2231は、Bluetooth(登録商標)などの方式の無線通信を行う。たとえば、上述した受信部212および送信部214は、無線通信部2231および無線I/F2232によって実現される。歩数カウンタ2240は、上述した歩数カウンタ712に対応する構成である。
【0106】
音声再生部2251は、スピーカ2252を介して音声を再生する。LCD表示部2261は、LCD2262(Liquid Crystal Display)によって画像やメッセージを表示する。たとえば、上述した通知部1113は、音声再生部2251とスピーカ2252や、LCD表示部2261とLCD2262によって実現される。
【0107】
(信号制御装置の構成例)
信号制御装置130の距離記憶部221は、たとえば、信号制御装置130のメモリによって実現される。信号制御装置130の送信部222および受信部223は、たとえば、信号制御装置130の無線通信インターフェースによって実現される。信号制御装置130の無線通信インターフェースは、携帯端末110の無線通信インターフェース(たとえば無線I/F2232)と通信可能な方式である。信号制御装置130の制御部224や算出部1811は、たとえばCPUなどの演算回路によって実現することができる。
【0108】
(横断歩道の通行開始および通行終了の検知)
図23は、横断歩道の通行開始および通行終了の検知方式の一例を示す図である。たとえば、横断歩道101上に、所定の間隔を空けて発信器2311〜2316が設けられている。発信器2311〜2316のそれぞれは、横断歩道101に埋め込まれていてもよいし、横断歩道101上に露出していてもよい。また、発信器2311〜2316は、視覚障害者などであっても確実に検出できるように、横断歩道101に設けられた点字ブロックに沿って配置するようにしてもよい。
【0109】
発信器2311〜2316は、たとえばBluetoothなどの無線通信方式により無線信号を発信する。Bluetoothには、伝播強度を規定した概念としてクラスがある。たとえば、「Class1」は伝播強度が100[mW]であり到達距離が100[m]である。「Class2」は伝播強度が2.5[mW]であり到達距離が10[m]である。「Class3」は伝播強度が1[mW]であり到達距離が1[m]である。
【0110】
たとえば、発信器2311,2312,2315,2316は「Class3」の信号を送信する発信器とし、発信器2313,2314は「Class2」の信号を送信する発信器とする。または、発信器2311〜2316をすべて「Class3」の信号を送信する発信器としてもよい。
【0111】
携帯端末110は、発信器2311〜2316から発信される無線信号を検出する。携帯端末110を所持した利用者111が横断歩道101に近づくと、まず発信器2311からの無線信号が携帯端末110によって検出される。利用者111が横断歩道101にさらに近づくと、発信器2311,2312からの無線信号が検出される。
【0112】
利用者111が横断歩道101の通行を開始すると、発信器2311からの無線信号が検出されなくなり、発信器2312,2313からの無線信号が携帯端末110によって検出される。発信器2311からの無線信号が検出されなくなり、発信器2312,2313からの無線信号が検出されると、携帯端末110は、利用者111が横断歩道101の通行を開始したと判断する。これにより、利用者111による横断歩道101の通行開始を検知することができる。
【0113】
利用者111がさらに進行すると、発信器2312からの無線信号が検知されなくなり、発信器2313,2314からの無線信号が検出される。利用者111が横断歩道101の右端に到達すると、発信器2313,2314からの無線信号が受信されなくなり、発信器2315,2316からの無線信号が検出される。発信器2313,2314からの無線信号が受信されなくなり、発信器2315,2316からの無線信号が検出されると、携帯端末110は、利用者111が横断歩道101の通行を終了したと判断する。これにより、利用者111による横断歩道101の通行終了を検知することができる。
【0114】
図24は、横断歩道の通行開始および通行終了を検知する携帯端末の構成例を示すブロック図である。図24において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図24に示すように、携帯端末110は、図2に示した構成に加えて信号受信部2411および検知部2412を備えている。
【0115】
信号受信部2411は、横断歩道101の発信器2311〜2316から送信される信号を受信する。信号受信部2411は、受信した信号を検知部2412へ出力する。検知部2412は、信号受信部2411から出力された信号に基づいて、利用者111による横断歩道101の通行開始および通行終了を検知する。検知部2412は、検知結果を送信部214へ出力する。
【0116】
送信部214は、通行開始を検知した旨の検知結果が検知部2412から出力されると、通行開始通知を信号制御装置130へ送信する。また、送信部214は、通行終了を検知した旨の検知結果が検知部2412から出力されると、通行終了通知を信号制御装置130へ送信する。これにより、たとえば図3に示した動作のように、利用者111による横断歩道101の通行開始を検知した場合に通行開始通知を送信し、信号制御装置130から距離情報を受信することができる。
【0117】
また、利用者111による横断歩道101の通行終了を検知した場合に通行終了通知を送信することができる。また、検知部2412による検知結果を、たとえば図10に示した動作の歩数のカウント開始およびカウント終了のトリガに用いてもよい。なお、ここでは信号受信部2411を受信部212とは別に設ける構成としたが、受信部212と信号受信部2411を共通の受信部とする構成にしてもよい。
【0118】
以上説明したように、携帯端末、信号制御装置、通信方法および信号制御方法によれば、横断歩道を通行する利用者の安全を図ることができる。上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0119】
(付記1)横断歩道の信号機を制御する信号制御装置と通信を行う携帯端末であって、
利用者の通行速度を示す速度情報を記憶する速度記憶部と、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を前記信号制御装置から受信する受信部と、
前記速度記憶部によって記憶された速度情報と、前記受信部によって受信された距離情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された所要時間を示す所要時間情報を前記信号制御装置へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【0120】
(付記2)前記利用者の歩幅を示す歩幅情報を記憶する歩幅記憶部と、
前記利用者の歩数をカウントする歩数カウンタと、
前記歩数カウンタによって所定時間内にカウントされた歩数と、前記歩幅記憶部によって記憶された歩幅情報と、に基づいて前記通行速度を測定する速度測定部と、を備え、
前記速度記憶部は、前記速度測定部によって測定された通行速度を示す速度情報を記憶することを特徴とする付記1に記載の携帯端末。
【0121】
(付記3)前記受信部によって受信された距離情報と、前記利用者が前記横断歩道を通行中に前記歩数カウンタによってカウントされた歩数と、に基づいて前記歩幅を測定する歩幅測定部を備え、
前記歩幅記憶部は、前記歩幅測定部によって測定された歩幅を記憶することを特徴とする付記2に記載の携帯端末。
【0122】
(付記4)前記利用者の歩幅を示す歩幅情報を記憶する歩幅記憶部と、
前記歩幅記憶部によって記憶された歩幅情報と、前記受信部によって受信された距離情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要歩数を算出する歩数算出部と、
前記歩数算出部によって算出された所要歩数を前記利用者に通知する通知部と、
を備えることを特徴とする付記1に記載の携帯端末。
【0123】
(付記5)前記算出部によって算出された所要時間を前記利用者に通知する通知部を備えることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の携帯端末。
【0124】
(付記6)前記受信部は、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間の残り時間を示す残り時間情報を受信し、
前記受信部によって受信された残り時間情報が示す残り時間を前記利用者に通知する通知部を備えることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の携帯端末。
【0125】
(付記7)前記横断歩道に設けられた発信器から送信される信号を受信する信号受信部と、
前記信号受信部によって受信された信号に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行開始を検知する検知部を備え、
前記受信部は、前記検知部によって前記通行開始が検知されると前記距離情報を受信することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の携帯端末。
【0126】
(付記8)横断歩道の信号機を制御する信号制御装置において、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶部と、
前記横断歩道を通行する利用者が所持する携帯端末へ、前記距離記憶部によって記憶された距離情報を送信する送信部と、
前記送信部によって送信された距離情報に基づいて前記携帯端末が算出した、前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を示す所要時間情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された所要時間情報に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御部と、
を備えることを特徴とする信号制御装置。
【0127】
(付記9)前記許可期間は、前記許可期間の残り時間が一定時間未満であることを前記信号機が利用者に通知する警告期間を含み、
前記制御部は、前記携帯端末の利用者が前記警告期間において前記横断歩道の通行を開始した場合は前記許可期間を延長しないことを特徴とする付記8に記載の信号制御装置。
【0128】
(付記10)横断歩道の信号機を制御する信号制御装置において、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶部と、
前記横断歩道を通行する利用者の通行速度を示す速度情報を前記利用者が所持する携帯端末から受信する受信部と、
前記距離記憶部によって記憶された距離情報と、前記受信部によって受信された速度情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された所要時間に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御部と、
を備えることを特徴とする信号制御装置。
【0129】
(付記11)横断歩道の信号機を制御する信号制御装置と通信を行う携帯端末の通信方法であって、
利用者の通行速度を示す速度情報を記憶する速度記憶工程と、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を前記信号制御装置から受信する受信工程と、
前記速度記憶工程によって記憶された速度情報と、前記受信工程によって受信された距離情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出工程と、
前記算出工程によって算出された所要時間を示す所要時間情報を前記信号制御装置へ送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
【0130】
(付記12)横断歩道の信号機を制御する信号制御方法において、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶工程と、
前記横断歩道を通行する利用者が所持する携帯端末へ、前記距離記憶工程によって記憶された距離情報を送信する送信工程と、
前記送信工程によって送信された距離情報に基づいて前記携帯端末が算出した、前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を示す所要時間情報を受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された所要時間情報に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御工程と、
を含むことを特徴とする信号制御方法。
【0131】
(付記13)横断歩道の信号機を制御する信号制御方法において、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶工程と、
前記横断歩道を通行する利用者の通行速度を示す速度情報を前記利用者が所持する携帯端末から受信する受信工程と、
前記距離記憶工程によって記憶された距離情報と、前記受信工程によって受信された速度情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出工程と、
前記算出工程によって所要時間された時間に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する期間を延長する制御工程と、
を含むことを特徴とする信号制御方法。
【符号の説明】
【0132】
100 通信システム
101 横断歩道
110,110A〜110C 携帯端末
111,111A,111B 利用者
120 信号機
121 青信号
122 赤信号
130 信号制御装置
2311〜2316 発信器
T1 青信号点灯期間
T2,T3 青信号点滅期間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断歩道の信号機を制御する信号制御装置と通信を行う携帯端末であって、
利用者の通行速度を示す速度情報を記憶する速度記憶部と、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を前記信号制御装置から受信する受信部と、
前記速度記憶部によって記憶された速度情報と、前記受信部によって受信された距離情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された所要時間を示す所要時間情報を前記信号制御装置へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
横断歩道の信号機を制御する信号制御装置において、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶部と、
前記横断歩道を通行する利用者が所持する携帯端末へ、前記距離記憶部によって記憶された距離情報を送信する送信部と、
前記送信部によって送信された距離情報に基づいて前記携帯端末が算出した、前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を示す所要時間情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された所要時間情報に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御部と、
を備えることを特徴とする信号制御装置。
【請求項3】
横断歩道の信号機を制御する信号制御装置と通信を行う携帯端末の通信方法であって、
利用者の通行速度を示す速度情報を記憶する速度記憶工程と、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を前記信号制御装置から受信する受信工程と、
前記速度記憶工程によって記憶された速度情報と、前記受信工程によって受信された距離情報と、に基づいて前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を算出する算出工程と、
前記算出工程によって算出された所要時間を示す所要時間情報を前記信号制御装置へ送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項4】
横断歩道の信号機を制御する信号制御方法において、
前記横断歩道の距離を示す距離情報を記憶する距離記憶工程と、
前記横断歩道を通行する利用者が所持する携帯端末へ、前記距離記憶工程によって記憶された距離情報を送信する送信工程と、
前記送信工程によって送信された距離情報に基づいて前記携帯端末が算出した、前記利用者による前記横断歩道の通行の所要時間を示す所要時間情報を受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された所要時間情報に基づいて、前記信号機が前記利用者に前記横断歩道の通行許可を通知する許可期間を延長する制御工程と、
を含むことを特徴とする信号制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2011−108024(P2011−108024A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262972(P2009−262972)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】