説明

携帯端末、情報処理方法、プログラム

【課題】 受注した商品が欠品していた場合に、適切に受注商品の一部を代替商品に振り替えることができる仕組みを提供すること。また、当初の注文内容を、売上処理時に把握することが可能な仕組みを提供すること。
【解決手段】 記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付け、分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付け、
前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する携帯端末。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末における受注データや出庫データなどの管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末は、卸業者などが受注、出向、売上情報などを管理する際に用いられている。
【0003】
卸業者の1日の業務は、営業所にて商品情報を携帯端末に受診し、得意先から電話・FAXで注文を受け、その内容を携帯端末に受注処理として入力し、倉庫へ移動後、商品をピッキングすると同時に携帯端末に出向処理として入力し、ピッキングした商品を得意先へ配達・売上伝票を発行後、営業所に戻り、当日の受注・出向・売上情報を本部へ送信するという流れである。
【0004】
受注処理で作成される受注データと紐付けて出庫処理を行う必要があるが、倉庫でピッキングするときにならないと在庫の確認ができないため、受注した商品が欠品していることがある。
【0005】
欠品していた場合は、受注した商品に代わる代替商品への振り替え処理を行うことがあるが、その際には「入力済み受注データの訂正処理」と「代替商品の受注データの作成処理」の2工程を行う必要があり、効率が悪かった。
【0006】
また、得意先へ商品を配達し、売上伝票を発行する際は、出庫データと紐付けて売上伝票が作成されるため、商品単位で明細がつくられる。
【0007】
そのため、本来の受注データ(欠品が判明する前の受注データ)での出力が出来ず、本来の受注が何であったのかを把握することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−308431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
得意先からの注文後、商品配達に時間がかかるとクレームの原因となり、次の商品販売機会を失ってしまう可能性がある。また、得意先担当者が注文した内容と、実際に届いた商品の売り上げ伝票の内容が異なっている場合(代替商品を出荷した場合)には、得意先担当者が誤解や混乱をしないよう、当初の注文データについても把握しておく必要がある。
【0010】
特許文献1に記載の技術では、受注商品が欠品していた場合に、即座に代替商品へ振り変えることが可能であるが、売上情報への紐付けがなされておらず、売上時に得意先担当者が本来の受注情報(最初に得意先から注文を受けた内容)を把握することができない。また、当初の受注データのうち一部数量の在庫が無い場合の対応については記載が無い。
【0011】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、受注した商品が欠品していた場合に、適切に受注商品の一部を代替商品に振り替えることができる仕組みを提供することを目的とする。
【0012】
また、当初の注文内容を、売上処理時に把握することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、受注データを記憶する携帯端末であって、前記記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付ける対象指定受付手段と、前記対象指定受付手段により受け付けた分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付ける代替商品選択受付手段と、前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する出庫データ作成手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、受注データを記憶する携帯端末における情報処理方法であって、前記携帯端末の対象指定受付手段が、前記記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付ける対象指定受付工程と、前記携帯端末の代替商品選択受付手段が、前記対象指定受付工程により受け付けた分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付ける代替商品選択受付工程と、前記携帯端末の出庫データ作成手段が、前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する出庫データ作成工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、受注データを記憶する携帯端末において実行されるプログラムであって、前記携帯端末を、前記記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付ける対象指定受付手段と、前記対象指定受付手段により受け付けた分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付ける代替商品選択受付手段と、前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する出庫データ作成手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、受注した商品が欠品していた場合に、適切に受注商品の一部を代替商品に振り替えることができる仕組みを提供することが可能となる。また、当初の注文内容を、売上処理時に把握することが可能な仕組みを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報処理システムのシステム構成図である。
【図2】本発明における携帯端末のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】本発明における携帯端末のモジュール構成図である。
【図4】本発明における携帯端末が実行する処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明における携帯端末に表示される画面の遷移を示す図である。
【図6】受注データを示す図である
【図7】受注分割データを示す図である
【図8】出庫データを示す図である。
【図9】売上データを示す図である
【図10】分割可能商品を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、
【0020】
以下、本発明の情報処理システムを構成する各装置について説明する。
【0021】
本実施形態に係るシステムは、ハンディターミナル101と管理端末102とが、LAN等のネットワーク103を介して相互に通信可能に接続された構成となっている。
【0022】
ハンディターミナル101は、利用者の食材情報管理業務等に用いられる。管理端末102より、商品情報を受信し、利用者による処理の選択受付、受注入力、出庫入力、売上入力、管理端末102へのデータ送信を可能とする。なお、本発明においてハンディターミナル101は複数台あっても構わない。
【0023】
また、ハンディターミナル101は本発明における携帯端末の適用例である。
【0024】
次に、図2を用いて、図1に示したハンディターミナル101のハードウエア構成の一例について説明する。
【0025】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0026】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0027】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0028】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0029】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0030】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0031】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0032】
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
【0033】
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
【0034】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0035】
次に、図3を用いて、ハンディターミナル101のモジュール構成について説明する。図3は、ハンディターミナル101におけるモジュール構成の一例を示す図である。
なお、ここでは本発明に必要な部分についてのみ説明する。
【0036】
302の「受注明細」で受注データを作成し、303の「分割結果」で受注分割データを作成する。また、304の「重量入力」で出庫データを作成し、305の「伝票発行終了」で売上データを作成する。
【0037】
次に、図4のフローチャートを用いて、本発明のハンディターミナル101で入力する食材情報管理業務(受注処理(受注入力・受注分割)/出庫処理/売上処理)について説明する。
【0038】
図4は、本実施形態を示すシステムにおける食材情報管理業務を示すフローチャート図であり、図4のフローチャートで示す処理については、ハンディターミナル101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0039】
ステップS401において、ハンディターミナル101のCPU201は、メインメニュー画面(図5の501)を表示して処理選択の受付監視状態にて待機し、利用者から処理内容の選択を受け付ける。
【0040】
ステップS401で利用者から「受注」(図5の501)の選択を受け付けると、ステップS402において、ハンディターミル101のCPU201は、受注メニュー画面(図5の502)を表示して、受注業務選択の受付監視状態にて待機する。そして、利用者から処理内容の選択を受け付ける。受注メニューとは、受注データの入力等を受け付けるメニューである。
【0041】
S402において利用者から、画面(図5の502)を介して「受注入力」の選択を受け付けると、ステップS403において、ハンディターミナル101のCPU201は、得意先選択画面(図5の503)を表示する。そして、得意先選択の受付監視状態にて待機し、利用者から処理内容の選択を受け付ける。
【0042】
S403において利用者から画面(図5の503)を介して該当の「得意先」が選択を受け付けると、ステップS404において、ハンディターミナル101のCPU201は、畜種選択画面(図5の504)を表示して畜種選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0043】
S404において利用者から画面(図5の504)を介して該当の「畜種」が選択を受け付けると、ステップS405において、ハンディターミナル101のCPU201は、商品一覧画面(図5の505)を表示して商品選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0044】
S405において利用者から画面(図5の505)を介して商品が選択を受け付けると、ステップS406において、ハンディターミナル101のCPU201は、受注明細画面(図5の506)を表示して受注ケース数の入力監視状態にて待機し、利用者による入力を受け付ける。
【0045】
ステップS407において利用者から画面(図5の506)を介して受注ケース数の入力を受け付けると、ステップS408において、ハンディターミナル101のCPU201は、受注データ(図6の601)を作成し、次の商品入力の受付監視状態にて待機する。
【0046】
なお、受注データ(図6の601)は、ステップS403で選択された得意先、ステップS404で選択された畜種、ステップS405で選択された商品、ステップS406で入力された数量が登録される。
以上が、受注データの作成に必要な処理である。
【0047】
次にステップS409〜ステップS417で示す受注分割データの作成処理について説明する。
【0048】
ステップS409では、ハンディターミナル101のCPU201は、すでに登録された受注データが存在するか否かを判断する。
【0049】
存在すると判断された場合(ステップS409:YES)は、処理をステップS410へ移行する。存在しないと判断された場合(ステップS409:NO)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0050】
ステップS410では、ハンディターミナル101のCPU201は、利用者から図5の502の「受注分割」の選択を受け付け(ステップS409において受注データが存在すると判断された場合に選択を受け付ける)、得意先選択画面(図5の507)を表示して得意先選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0051】
なお、ステップS409の受注データの有無を判断する処理については、ステップS402の処理の前に実行し、受注データが登録されている場合のみ図5の502に示す画面において「受注分割ボタン」が表示されるように制御してもよい。
【0052】
利用者から該当の「得意先」の選択を受け付けると、ステップS411において、ハンディターミナル101のCPU201は、畜種選択画面(図5の508)を表示して畜種選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0053】
利用者から該当の「畜種」の選択を受け付けると、ステップS412において、ハンディターミナル101のCPU201は、分割元商品一覧画面(図5の509)を表示して分割する商品選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0054】
利用者から畜種の選択を受け付けると、ハンディターミナル101のCPU201は、ステップS410で選択を受け付けた得意先と、ステップS411で選択を受け付けた畜種とから特定される受注データを検索し、当該検索された受注データを、ステップS412において受注分割元商品一覧として表示する。
【0055】
ステップS410、S411における処理は、利用者が分割したい受注データを特定するための処理である。そのため、選択を受け付ける項目としては得意先、畜種に限られず、直接受注データを選択できるように構成しても良い。
【0056】
利用者から該当の「分割元商品」の選択を受け付けると(受注データ中の分割したい商品の選択を受け付けると)、ステップS413において、ハンディターミナル101のCPU201は、分割先商品一覧画面(図5の510)を表示して分割受注ケース数の入力監視状態にて待機し、利用者による入力を受け付ける。
【0057】
利用者から分割受注ケース数の入力を受け付けると、ステップS415において、分割前の受注ケース数と分割後の受注ケース数の合計が一致するか否かを判断する。
【0058】
一致すると判断された場合は、処理をステップS416に移行し、ステップS416において、ハンディターミナル101のCPU201は、分割結果画面(図5の511)を表示して処理実行の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0059】
一致しないと判断された場合は、処理をステップS414に戻す。
【0060】
具体的には、ステップS412において選択された分割元商品が「ウデ(真空)」であったとする。登録されている受注データとしては「ウデ(真空)」が10ケースであるが、在庫として8ケースしか確保できない場合、残りの2ケース分については他の商品によって補完する必要がある。このような場合、もとの「ウデ(真空)」を8ケースに修正し、残りの2ケース分を補完する商品をいずれにするかを受け付けるのがステップS413、S414である。図5に示す例では、2ケース分を「ウデ(生)」によって補完することを示している。
【0061】
そして、ステップS415における処理は、登録された受注データ(ステップS412において分割元商品として選択された商品)のケース数(図5の例では10ケース)と、分割後の合計ケース数(図5の例では8ケース+2ケース=10ケース)とを比較し、合計ケース数が一致しているか否かを判断する処理である。
【0062】
なお、ケース数によるチェックとしたが、金額などであってもよい。
【0063】
利用者から「実行」が選択されると、ステップS417において、ハンディターミナル101のCPU201は、受注分割データ(図6の602)を作成し、次の商品入力の受付監視状態にて待機する。
【0064】
ここで、受注分割データについては、元の受注データを上書きするのではなく、あらたなデータとして作成し、元となった受注データとの対応づけをして登録しておく(図7のNo11)。
【0065】
また元の商品によって分割可能な商品を限定して選択可能に構成してもよい。
【0066】
例えば図10に示す分割可能商品のデータを保持しておき、分割元商品に対応する分割可能商品のみを選択可能に表示するように構成する。これにより、まったく異なる商品を代替商品として選択する可能性を低減することが可能となる。
【0067】
図10の例では、元の商品が「ウデ真空」であれば、分割先商品としては「ウデ生」のみが選択可能であることを示す。
【0068】
以上説明したような「分割」という概念を用いることで、受注データを削除してあらたに2つの受注データを作成するといった手間を軽減させることが可能となる。また、合計数量などのチェック機能により、もとの受注データとの数量の相違を防ぐことが可能となる。
【0069】
次にステップS418〜ステップS424で示す出庫データの作成処理について説明する。
【0070】
利用者からステップS401で画面(図5の501)を介して「出庫」の選択を受け付けると、ステップS418において、ハンディターミル101のCPU201は、出庫メニュー画面(図5の512)を表示して、出庫業務選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0071】
利用者から「出庫入力」の選択を受け付けると、ステップS419において、ハンディターミナル101のCPU201は、得意先選択画面(図5の513)を表示して得意先選択の受付監視状態にて待機し、利用者から処理内容の選択を受け付ける。
【0072】
利用者から該当の「得意先」の選択を受け付けると、ステップS420において、ハンディターミナル101のCPU201は、畜種選択画面(図5の514)を表示して畜種選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0073】
利用者から該当の「畜種」の選択を受け付けると、ステップS421において、ハンディターミナル101のCPU201は、商品一覧画面(図5の515)を表示して商品選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。商品一覧画面には、ステップS419、S420の処理により特定された受注データ(受注分割データ)から取得された商品の一覧が表示される。
【0074】
ステップS419、S420における処理は、利用者が作成したい出庫データのもととなる受注データ(受注分割データ)を特定するための処理である。そのため、選択を受け付ける項目としては得意先、畜種に限られず、直接受注データ(受注分割データ)を選択できるように構成しても良い。
【0075】
利用者から商品の選択を受け付けると、ステップS422において、ハンディターミナル101のCPU201は、重量入力画面(図5の516)を表示して、ピッキングした出庫ケース数分の重量入力監視状態にて待機し、利用者による入力を受け付ける。
【0076】
利用者から出庫ケース数分の重量の入力を受け付けると、ステップS424において、ハンディターミナル101のCPU201は、出庫データ(図6の603)を作成し、次の商品入力の受付監視状態にて待機する。ここで、出庫データにはそれぞれ元となる受注データとの対応関係が登録される。
【0077】
次にステップS425〜ステップS433で示す帳票出力・売上データ作成の処理について説明する。
【0078】
利用者からステップS401で画面(図5の501)を介して「売上」の選択を受け付けると、ステップS425において、ハンディターミル101のCPU201は、売上メニュー画面(図5の518)を表示して、売上業務選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0079】
利用者から「売上入力」の選択を受け付けると、ステップS426ではハンディターミナル101は、出庫データが存在するか否かを判断する。
【0080】
出庫データが存在した場合には、ステップS427において、ハンディターミナル101のCPU201は、得意先選択画面(図5の519)を表示して得意先選択の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0081】
出庫データが存在しない場合には、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0082】
ステップS427では、利用者から該当の「得意先」の選択を受け付けると、ステップS428において、ハンディターミナル101のCPU201は、売上商品一覧画面(図5の520)を表示して、処理実行の受付監視状態にて待機し、利用者から処理内容の選択を受け付ける。売上商品一覧画面には、ステップS427により選択を受け付けた得意先から特定される出庫データから取得される商品一覧が表示される。
【0083】
利用者から「分割」の選択を受け付けた場合、ステップS431において、ハンディターミナル101のCPU201は、印刷プレビュー画面(図5の521)を表示して、処理実行の受付監視状態にて待機し、利用者による処理内容の選択を受け付ける。
【0084】
利用者から「実行」の選択を受け付けた場合、ステップS432において、ハンディターミナル101のCPU201は、受注分割データ(図6の602)を元に売上伝票を出力後、ステップS433において、売上データ(図6の604)を作成し、次の商品入力の受付監視状態にて待機する。
【0085】
「分割」とは、各出庫データを別々に(出庫データ毎に)売上伝票に記載をして出力することを示す。本実施例においては、図5の521に示すように「国産豚ウデ(真空)」と
【0086】
「国産豚ウデ(生)」とが別の行で出力される。すなわち、受注分割されたデータの明細(実際に出庫された商品のデータ)が出力される。
【0087】
一方、利用者から「集約」の選択を受け付けると、ステップS429において、ハンディターミナル101のCPU201は、印刷プレビュー画面(図5の522)を表示して、処理実行の受付監視状態にて待機し、利用者からの処理内容の選択を受け付ける。
【0088】
利用者により、ステップS429で図5の522から「実行」が選択されると、ステップS430において、ハンディターミナル101のCPU201は、受注データ(図6の601)を元に売上伝票を出力後、ステップS433において、売上データ(図6の604)を作成し、次の商品入力の受付監視状態にて待機する。
【0089】
この場合は、「分割」とは異なり、分割前(実際に受注したデータ)として明細を出力する。
【0090】
図6は、受注データの一例を示す図である。図4のステップS408において作成されるデータである。
【0091】
図7は、受注分割データの一例を示す図である。図4のステップS417において作成されるデータである。
【0092】
図8は、出庫データの一例を示す図である。図4のステップS424において作成されるデータである。
【0093】
図9は、売り上げデータの一例を示す図である。図4のステップS433において作成されるデータである。
【0094】
図10は、分割可能商品データの一例を示す図であり、図4のステップS413において分割先商品一覧画面を表示する際に用いられる。
【0095】
図6〜図10に示す各データは、ハンディターミナル101の記憶領域に記憶される。
【0096】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0097】
また、本発明におけるプログラムは、図4の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図4の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0098】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0099】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0100】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0101】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0102】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0103】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0104】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0105】
101 ハンディターミナル
102 管理端末
103 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受注データを記憶する携帯端末であって、
前記記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付ける対象指定受付手段と、
前記対象指定受付手段により受け付けた分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付ける代替商品選択受付手段と、
前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する出庫データ作成手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記記憶された受注データに含まれる商品の合計数量と、前記代替商品選択受付手段により選択を受け付けた代替商品の数量と残りの受注商品数量との合計数量が一致するか否かを判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
売上データの出力をする出力手段と、
前記出力手段により売上データとして分割後の受注データを出力するか、分割前の受注データを出力するかの選択を受け付ける出力データ選択手段と、
をさらに備え、
前記出力手段は、前記出力データ選択手段により分割後の受注データを出力する旨の選択を受け付けた場合は、前記代替商品選択受付手段で受け付けた代替商品と、代替商品が選択された後の受注データとを出力し、前記出力データ選択手段により分割前の受注データを出力する旨の選択を受け付けた場合は、前記代替商品の選択を受ける前の受注データを出力することを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末。
【請求項4】
受注データを記憶する携帯端末における情報処理方法であって、
前記携帯端末の対象指定受付手段が、前記記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付ける対象指定受付工程と、
前記携帯端末の代替商品選択受付手段が、前記対象指定受付工程により受け付けた分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付ける代替商品選択受付工程と、
前記携帯端末の出庫データ作成手段が、前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する出庫データ作成工程と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
受注データを記憶する携帯端末において実行されるプログラムであって、
前記携帯端末を、
前記記憶された受注データのうち分割対象となる受注データの指定を受け付ける対象指定受付手段と、
前記対象指定受付手段により受け付けた分割対象の受注データに含まれる受注商品の一部数量について代替商品の選択を受け付ける代替商品選択受付手段と、
前記選択された代替商品と前記受注データに含まれる受注商品と基づき出庫データを作成する出庫データ作成手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−114332(P2013−114332A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257787(P2011−257787)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)