説明

携帯端末、放送記録方法、データサーバ及びプログラム

【課題】番組を視聴することができる地域でのみ、記録した番組のデータの補完をすることができる携帯端末、放送記録方法、データサーバ及びプログラムを提供する。
【解決手段】テレビ放送受信部102は、テレビ番組を受信する。制御部109は、受信したテレビ番組のビデオデータをビデオデータ記憶部1081に記録する。GPS受信機110は、自位置を示す位置情報を取得する。制御部109は、取得した位置情報によって特定される位置がテレビ番組を視聴することができる地域に属する場合、テレビ番組のビデオデータをデータサーバから取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完し、取得した位置情報によって特定される位置がテレビ番組を視聴することができる地域に属さない場合、記録したテレビ番組のビデオデータを補完しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、放送記録方法、データサーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
放送されたテレビ番組を受信して記録可能な携帯電話では、受信状態が悪くなると、テレビ番組の記録が途切れてしまう。
これに関連し、録画装置とサーバとが同一のテレビ番組を記録し、録画装置での記録が途切れたときに、録画装置が記録できなかった部分のデータをサーバから取得してデータを補完する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−259267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テレビ番組を受信して記録可能な携帯電話に特許文献1に開示された技術を適用した場合、テレビ番組を視聴することができない地域に移動しても、記録できなかった部分のデータをサーバから取得してデータを補完することができるという問題があった。このため、番組を視聴することができる地域でのみ、記録した番組のデータの補完をすることができる携帯電話が望まれていた。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、番組を視聴することができる地域でのみ、記録した番組のデータの補完をすることができる携帯端末、放送記録方法、データサーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る携帯端末は、
データを記憶するデータ記憶部と、
放送された番組のデータを受信する受信部と、
前記受信した番組のデータを前記データ記憶部に記録する記録部と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る放送記録方法は、
放送された番組のデータを受信する受信工程と、
前記受信した番組のデータをデータ記憶部に記録する記録工程と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完工程と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るデータサーバは、
番組のデータを記憶するデータ記憶部と、
携帯端末の位置を示す位置情報と、前記番組のデータを識別する識別情報と、を取得する情報取得部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属するか否かを判別する判別部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記データ記憶部から取得して前記携帯端末に送信し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記携帯端末に送信しない送信部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
放送された番組のデータを受信する受信手順と、
前記受信した番組のデータをデータ記憶部に記録する記録手順と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完手順と、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、番組を視聴することができる地域でのみ、記録した番組のデータの補完をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態1に係る放送記録システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す受信不良DBの構成を示す図である。
【図4】図1に示すデータサーバの構成を示すブロック図である。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、図4に示す番組DB及び視聴地域DBの構成を示す図である。
【図6】図2に示す携帯電話の制御部が実行する補完処理のフローチャートである。
【図7】図6に示すフローチャートに続くフローチャートである。
【図8】図4に示すデータサーバの制御部が実行する補完データ提供処理のフローチャートである。
【図9】受信しているテレビ放送の電波強度を説明するための図である。
【図10】本発明の実施形態2に係る放送記録システムの構成を示すブロック図である。
【図11】アドレスDBの構成を示す図である。
【図12】本発明の実施形態2に係る携帯電話の制御部が実行する記録要求処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態に係る放送記録システム100を、図面を参照して説明する。
【0013】
本実施形態に係る放送記録システム100は、図1に示すように、携帯電話10と、複数の放送局20(20、20、・・・、20)と、複数の基地局30(30、30、・・・、30)と、データサーバ40と、を備えている。携帯電話10と基地局30とは無線で通信し、基地局30とデータサーバ40とは通信ネットワーク50を介して有線又は無線で通信する。
携帯電話10は、通話機能の他、放送局20から放送されたテレビ番組を受信して記録するという一般的な機能を有する。また、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が悪くなったときに、受信していたテレビ番組のビデオデータをデータサーバ40から取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完するという特徴的な機能を有する。
【0014】
携帯電話10は、図2に示すように、無線通信部101と、テレビ放送受信部102と、操作部103と、表示部104と、コーデック部105と、スピーカ106と、マイク(マイクロフォン)107と、記憶部108と、制御部109と、GPS受信機110と、を備えている。
【0015】
無線通信部101は、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)方式やGSM(Global Systems for Mobile communications)方式などの通信方式に適応した通信装置などから構成され、アンテナ101a及び近傍の基地局30を介して他の携帯電話10と無線通信する。
無線通信部101は、アンテナ101aを介して受信した音声信号を復調した後、復調した音声信号をコーデック部105を介してスピーカ106に供給し、音声を出力させる。また、無線通信部101は、マイク107からコーデック部105を介して供給された音声信号を変調した後、変調した音声信号を、アンテナ101a及び基地局30を介して他の携帯電話10に送信する。
【0016】
テレビ放送受信部102は、テレビチューナー、メモリなどから構成され、放送局20から放送された信号をアンテナ101aを介して受信し、受信した信号を復調、デコードして生成したテレビ番組のビデオデータを制御部109を介して表示部104に供給する。このとき、テレビ放送受信部102は、受信しているテレビ放送の物理チャンネルのチャンネル番号を示す物理チャンネル番号をメモリに記憶し、制御部109の要求に応答して、メモリに記憶した物理チャンネル番号を制御部109に供給する。
また、テレビ放送受信部102は、制御部109の要求に応答して、受信しているテレビ放送の電波強度を測定し、測定値を制御部109に供給する。
【0017】
操作部103は、ダイヤルボタン等を備え、ユーザの操作に応じた操作信号を制御部109に供給する。
【0018】
表示部104は、LCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、通常の待ち受け画面を表示する他、テレビ放送受信部102から供給されたテレビ番組のビデオデータに基づいて、画像を表示する。
【0019】
コーデック部105は、コーデック、DAC(Digital to Analog Converter)、ADC(Analog to Digital Converter)、アンプなどから構成され、無線通信部101から供給されたデジタルの音声信号を復号し、アナログ信号に変換した後、変換したアナログ信号を増幅してスピーカ106に供給し、音声を出力させる。
また、コーデック部105は、マイク107から供給されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換し、符号化した後、符号化したデジタル信号を無線通信部101に供給する。
【0020】
スピーカ106は、コーデック部105から供給されるアナログの音声信号により駆動し、放音する。スピーカ106は、イヤホン、ヘッドホン等を含む。
【0021】
マイク107は、ユーザの発する音声などの周囲の音に基づいて、アナログの音声信号を生成し、生成した音声信号をコーデック部105に供給する。
【0022】
記憶部108は、メモリなどから構成され、ビデオデータ記憶部1081と、受信不良DB(データベース)1082と、を備えている。
ビデオデータ記憶部1081は、制御部109の制御下、テレビ放送受信部102によって受信されたテレビ放送のビデオデータを記憶する。
受信不良DB1082は、図3に示すように、テレビ番組を受信するチャンネルを示すチャンネル情報と、テレビ番組の受信不良が開始した日時(タイミング)を示す受信不良開始日時と、テレビ番組の受信不良が終了した日時(タイミング)を示す受信不良終了日時と、を対応付けて記憶する。本実施形態では、チャンネル情報に物理チャンネル番号を含めている。
【0023】
図2に示す制御部109は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、RTC(Real Time Clock)、タイマなどから構成され、メモリに記憶された所定のプログラムをCPUが実行することにより、テレビ番組の受信状態が悪くなったときに、受信していたテレビ番組のビデオデータをデータサーバ40から取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完する。制御部109の機能と制御の詳細については後述する。
【0024】
GPS受信機110は、制御部109の要求に応答して、GPS(Global Positioning System)から自位置を示す位置情報を取得し、取得した位置情報を制御部109に提供する。
【0025】
図1に示す放送局20は、テレビ番組を放送する。
【0026】
基地局30は、携帯電話10と他の携帯電話10との通信を中継する他、携帯電話10とデータサーバ40との通信を中継する。
【0027】
データサーバ40は、携帯電話10の要求に応答してテレビ番組のビデオデータを提供するコンピュータであり、図4に示すように、通信部401と、操作部402と、表示部403と、記憶部404と、制御部405と、を備えている。
【0028】
通信部401は、Ethernet(登録商標)等の通信規格に応じた通信インタフェースなどから構成され、通信ネットワーク40及び基地局30を介して、携帯電話10と通信する。
【0029】
操作部402は、キーボード、マウスなどから構成され、ユーザの操作に応じた操作信号を制御部405に供給する。
【0030】
表示部403は、LCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、制御部405の制御下、様々な画像を表示する。
【0031】
記憶部404は、磁気ディスクなどから構成され、ビデオデータ記憶部4041と、番組DB4042と、視聴地域DB4043と、を備えている。
本実施形態では、ビデオデータ記憶部4041は、放送局20から放送されるテレビ番組と同一のテレビ番組のビデオデータを予め記憶している。
【0032】
番組DB4042は、図5(a)に示すように、テレビ番組のビデオデータに付されたデータIDと、このテレビ番組を受信するチャンネルを示すチャンネル情報と、このテレビ番組が開始する日時(タイミング)を示す番組開始日時と、このテレビ番組が終了する日時を示す番組終了日時と、を対応付けて記憶している。本実施形態の番組DB4042では、チャンネル情報に物理チャンネル番号を含めている。
視聴地域DB4043は、図5(b)に示すように、チャンネル情報と、チャンネル情報に含まれる物理チャンネル番号によって特定される放送局20から放送されるテレビ番組を視聴することができる地域を示す視聴地域情報と、を対応付けて記憶している。本実施形態の視聴地域DB4043では、視聴地域情報に、視聴地域の緯度X及び経度Yの範囲を含めている。
【0033】
図4に示す制御部405は、CPU、メモリなどから構成され、メモリに記憶された所定のプログラムを実行することにより、携帯電話10の要求に応答してテレビ番組のビデオデータを提供する。
【0034】
図1に示す通信ネットワーク50は、基地局30とデータサーバ40とを有線又は無線で接続する通信媒体である。
【0035】
次に、上記構成を有する放送記録システム100の動作を携帯電話10の動作を中心に説明する。
【0036】
携帯電話10は、通話機能の他、放送局20から放送されたテレビ番組を受信して記録するという一般的な機能を有する。また、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が悪くなったときに、受信していたテレビ番組のビデオデータをデータサーバ40から取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完するという特徴的な機能を有する。
以下、携帯電話10がテレビ番組を受信して記録し、記録したテレビ番組のビデオデータを補完する場合を例にして携帯電話10の特徴的な動作を説明する。
【0037】
ユーザは、テレビ番組の受信を開始したい場合、操作部103を操作してその旨を指示する。制御部109は、ユーザからの受信開始指示に応答して、ユーザによって指定されたチャンネルでテレビ番組を受信し、表示部104に表示することを開始する。
具体的には、制御部109は、受信開始指示に応答して、ユーザによって指定されたチャンネルでテレビ番組の受信を開始する旨の受信開始指示信号をテレビ放送受信部102に供給する。テレビ放送受信部102は、制御部109から供給された受信開始指示信号に応答して、ユーザによって指定されたチャンネルでテレビ番組の受信を開始し、受信したテレビ番組のビデオデータを制御部109に供給する。制御部109は、テレビ放送受信部102から供給されたビデオデータに基づいて、受信したテレビ番組を表示部104に表示することを開始する。
このようにして、携帯電話10は、テレビ番組を受信して表示することを開始する。
【0038】
ユーザは、受信したテレビ番組の記録を開始したい場合、テレビ番組が表示部104に表示されているときに、操作部103を操作してその旨を指示する。制御部109は、ユーザからの記録指示に応答して、テレビ放送受信部102から供給されたビデオデータを所定の圧縮方式でエンコードしてビデオデータ記憶部1081に記録することを開始する。このとき、制御部109は、メモリに割り当てられた変数RecFlgに1を格納する。本実施形態では、RecFlg=1はテレビ番組の記録が開始したことを意味し、RecFlg=0はテレビ番組の記録が終了したことを意味する。
【0039】
続いて、制御部109は、テレビ番組の記録を開始したことを契機として、図6及び7に示す補完処理を開始し、まず、テレビ放送の電波強度(受信電界レベル)が所定の閾値TD以下であるか否か、即ち、テレビ放送の受信が不良であるか否かを判別する(ステップS11)。
具体的には、制御部109は、テレビ放送の電波強度の通知要求をテレビ放送受信部102に送信する。テレビ放送受信部102は、制御部109からの通知要求に応答して、受信しているテレビ放送の電波強度を測定し、測定値を制御部109に通知する。制御部109は、テレビ放送受信部102から通知されたテレビ放送の電波強度が所定の閾値TD以下であるか否かを判別する。制御部109は、電波強度が閾値TD以下である場合、テレビ放送の受信が不良であると判別し、電波強度が閾値TDを超える場合、テレビ放送の受信が良好であると判別する。
【0040】
制御部109は、テレビ放送の受信が不良であると判別した場合(ステップS11;Yes)、受信しているテレビ放送の物理チャンネル番号をテレビ放送受信部102から取得し、取得した物理チャンネル番号をメモリに割り当てられた変数CNに格納する(ステップS12)。
具体的には、制御部109は、物理チャンネル番号の通知要求をテレビ放送受信部102に送信する。テレビ放送受信部102は、制御部109からの通知要求に応答して、受信しているテレビ放送の物理チャンネル番号をメモリから読み出して制御部109に供給する。制御部109は、テレビ放送受信部102から供給された物理チャンネル番号を変数CNに格納する。
【0041】
制御部109は、RTCから現在日時を取得し、取得した現在日時(受信不良開始日時)をメモリに割り当てられた変数Tに格納する(ステップS13)。制御部109は、テレビ放送の受信が良好になった又はテレビ番組の記録が終了したか否かを判別する(ステップS14)。
本実施形態では、制御部109は、テレビ放送受信部102からテレビ放送の電波強度を取得し、取得した電波強度が閾値TDを超える場合、テレビ放送の受信が良好になったと判別する。また、制御部109は、操作部103を介してユーザからテレビ番組の記録を終了する旨の指示があった場合、テレビ番組の記録が終了したと判別する。このとき、制御部109は、メモリに割り当てられた変数RecFlgに0を格納する。なお、前述したように、RecFlg=0はテレビ番組の記録が終了したことを意味する。
【0042】
制御部109は、テレビ放送の受信が不良であり、且つ、テレビ番組の記録が終了していないと判別した場合(ステップS14;No)、ステップS14を繰り返す。
一方、テレビ放送の受信が良好になった又はテレビ番組の記録が終了したと判別した場合(ステップS14;Yes)、制御部109は、RTCから現在日時を取得し、取得した現在日時(受信不良終了日時)をメモリに割り当てられた変数Tに格納する(ステップS15)。
制御部109は、変数Tに格納した受信不良終了日時と変数Tに格納した受信不良開始日時との差分、即ち、テレビ放送の受信が不良であった期間を示す受信不良期間を算出し、受信不良期間が3秒以上であるか否かを判別する(ステップS16)。
【0043】
制御部109は、受信不良期間が3秒以上であると判別した場合(ステップS16;Yes)、変数CNに格納した物理チャンネル番号を含むチャンネル情報と変数Tに格納した受信不良開始日時と変数Tに格納した受信不良終了日時とを対応付けて受信不良DB1082に記憶する(ステップS17)。制御部109は、現在の自位置を示す現在位置情報をGPS受信機110から取得する(ステップS18)。
【0044】
制御部109は、テレビ番組のビデオデータを補完するための補完データの取得要求をデータサーバ40に送信する(ステップS19)。本実施形態では、ステップS18で取得した現在位置情報とステップS17で受信不良DB1082に記憶したチャンネル情報と受信不良開始日時と受信不良終了日時とを補完データの取得要求に含めている。
【0045】
データサーバ40の制御部405は、補完データの取得要求に応答して、図8に示す補完データ提供処理を開始し、まず、取得要求に含まれるチャンネル情報に対応する視聴地域情報を視聴地域DB4043から取得する(ステップS31)。制御部405は、取得要求に含まれる現在位置情報によって特定される現在位置がステップS31で取得した視聴地域情報によって特定される視聴地域に属するか否かを判別する(ステップS32)。
具体的には、制御部405は、現在位置情報によって特定される現在位置の緯度及び経度が視聴地域情報によって特定される地域の緯度及び経度の範囲内にあるときに、現在位置が視聴地域に属すると判別する。
【0046】
制御部405は、現在位置が視聴地域に属すると判別した場合(ステップS32;Yes)、補完データを生成する(ステップS33)。
具体的には、制御部405は、取得要求に含まれるチャンネル情報、受信不良開始日時及び受信不良終了日時に基づいて、受信不良となったテレビ番組のデータIDを番組DB4042から特定する。制御部405は、特定したデータIDが付されたテレビ番組のビデオデータをビデオデータ記憶部4041から取得する。制御部405は、取得したテレビ番組のビデオデータから受信不良期間の部分のビデオデータを抽出することにより、補完データを生成する。
【0047】
制御部405は、ステップS33で生成した補完データを取得要求のあった携帯電話10に送信し(ステップS34)、ビデオデータ提供処理を終了する。
【0048】
一方、前述したステップS32で現在位置が視聴地域に属さないと判別した場合(ステップS32;No)、制御部405は、視聴地域外である旨の通知を携帯電話10に送信し(ステップS35)、ビデオデータ提供処理を終了する。
このようにして、データサーバ40は、携帯電話10の現在位置が取得要求のあったテレビ番組の視聴地域に属する場合、このテレビ番組の受信不良期間の部分のビデオデータ(補完データ)を携帯電話10に提供し、携帯電話10の現在位置が取得要求のあったテレビ番組の視聴地域に属さない場合、補完データを提供しない。
【0049】
図7に戻り、携帯電話10の制御部109は、データサーバ40から補完データを取得したか否かを判別する(ステップS20)。制御部109は、補完データを取得したと判別した場合(ステップS20;Yes)、記録中のビデオデータのうち、受信不良DB1082に記憶した受信不良開始日時を始期とし受信不良終了日時を終期とする受信不良期間に相当する部分のビデオデータをデータサーバ40から取得した補完データに置き換えることにより、テレビ番組のビデオデータを補完する(ステップS21)。ビデオデータの補完後、制御部109は、受信不良DB1082のレコードを削除する。
【0050】
一方、制御部109は、前述したステップS11でテレビ放送の受信が良好であると判別した場合(ステップS11;No)、前述したステップS16で受信不良期間が3秒未満であると判別した場合(ステップS16;No)、ステップS22に処理を進める。
【0051】
次に、制御部109は、RecFlg=0であるか否か、即ち、テレビ番組の記録が終了したか否かを判別する(ステップS22)。制御部109は、テレビ番組の記録が終了していないと判別した場合(ステップS22;No)、ステップS11に処理を戻す。
一方、テレビ番組の記録が終了したと判別した場合(ステップS22;Yes)、制御部109は、補完処理を終了する。
このようにして、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が継続して3秒以上不良となったときに、受信していたテレビ番組の補完データをデータサーバ40から取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完する。
【0052】
なお、テレビ番組の記録が終了した後、テレビ番組の受信を終了したい場合、ユーザは操作部103を操作してその旨を指示する。制御部109は、ユーザからの受信終了指示に応答して、テレビ番組を受信し、表示部104に表示することを終了する。
具体的には、制御部109は、受信終了指示に応答して、テレビ番組の受信を終了する旨の受信終了指示信号をテレビ放送受信部102に供給する。テレビ放送受信部102は、制御部109から供給された受信終了指示信号に応答して、テレビ番組の受信を終了する。続いて、制御部109は、予め設定された初期画面を表示部104に表示する。
このようにして、携帯電話10は、テレビ番組を受信して表示することを終了する。
【0053】
以上の動作を、図6乃至9を参照して具体的に説明する。
例えば、図9に示すように、タイミングt0(=2011/01/10 19:00:00)で物理チャンネル番号=25のテレビ番組の記録を開始し、タイミングt5(=2011/01/10 20:00:00)でこのテレビ番組の記録を終了したとする。この際、タイミングt1(=2011/01/10 19:20:15)からt2(=2011/01/10 19:20:17)までの期間、及びタイミングt3(=2011/01/10 19:40:35)からt4(=2011/01/10 19:40:40)までの期間において、電波強度が閾値TD以下であり、テレビ放送の受信が不良であったとする。
なお、理解を容易にするため、タイミングt0からt5までの期間において、携帯電話10の位置は物理チャンネル番号=25のテレビ番組の視聴地域に属しているものとする。
【0054】
この場合、図9のタイミングt1で受信不良となるため、図6のステップS11でYesとなり、CN=25(ステップS12)、T=t1(ステップS13)となる。続いて、タイミングt2で受信良好となるため、ステップS14でYesとなり、T=t2となる。T−T=t2−t1=2秒≦3秒であるため、ステップS16でNoとなり、記録終了となっていないため、ステップS22でNoとなる。
【0055】
続いて、図9のタイミングt3で受信不良となるため、図6のステップS11でYesとなり、CN=25(ステップS12)、T=t3(ステップS13)となる。続いて、タイミングt4で受信良好となるため、ステップS14でYesとなり、T=t4となる。T−T=t4−t3=5秒>3秒であるため、ステップS16でYesとなる。その後、ステップS19で補完データの取得要求をデータサーバ40に送信する。
【0056】
携帯電話10の現在位置は物理チャンネル番号=25のテレビ番組の視聴地域に属しているため、図8のステップ32でYesとなり、データサーバ40は補完データを携帯電話10に送信する(ステップS34)。
【0057】
携帯電話10は、データサーバ40から補完データを取得するため、図7のステップS20でYesとなり、制御部109は、取得した補完データに基づいて、記録しているテレビ番組のビデオデータを補完する(ステップS21)。その後、タイミングt5でテレビ番組の記録を終了するため、ステップS22でYesとなり、制御部109は補完処理を終了する。
【0058】
以上、説明したように、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が継続して3秒以上不良となったときに、受信していたテレビ番組の補完データをデータサーバ40から取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完する。携帯電話10は、必要十分な補完データのみを取得してテレビ番組のビデオデータを補完するため、携帯電話10の無線通信のトラフィック(データ通信量)を最小限にし、回線の輻輳を低減することができる。
【0059】
データサーバ40は、携帯電話10の現在位置が取得要求のあったテレビ番組の視聴地域に属する場合、このテレビ番組の補完データを携帯電話10に提供し、携帯電話10の現在位置が取得要求のあったテレビ番組の視聴地域に属さない場合、補完データを提供しない。このため、携帯電話10は、テレビ番組を視聴することができる地域でのみ、記録した番組のデータの補完をすることができる。
【0060】
(実施形態2)
実施形態1では、テレビ番組の受信状態が悪くなったときに、受信していたテレビ番組の補完データを、携帯電話10がデータサーバ40から取得して記録したテレビ番組のビデオデータを補完するが、携帯電話10の指示に応答して、データサーバ40がこのテレビ番組を受信して記録してもよい。
この場合の放送記録システム100Aの構成を図10に示す。なお、図1と同一部分には同一符号を付す。
【0061】
携帯電話10Aは、実施形態1に係る携帯電話10を構成する要素の他、記憶部108にアドレスDB1083を備えている。
アドレスDB1083は、図11に示すように、物理チャンネル番号を含むチャンネル情報と、物理チャンネル番号によって特定される放送局20から放送されるテレビ番組を視聴することができる地域に配置されたデータサーバ40のアドレスを示すアドレス情報と、を対応付けて記憶している。
携帯電話10Aは、テレビ番組の記録中、受信状態が悪くなったときに、チャンネル情報に対応するアドレス情報によって特定されるアドレスが割り当てられたデータサーバ40にテレビ番組を受信して記録する旨を指示する。
【0062】
データサーバ40Aは、実施形態1に係るデータサーバ40を構成する要素の他、テレビ放送受信部406を備えている。
テレビ放送受信部406は、テレビチューナー、メモリなどから構成され、放送局20から放送された信号をアンテナ406aを介して受信し、受信した信号を復調、デコードして生成したテレビ番組のビデオデータを制御部405に供給する。このとき、テレビ放送受信部406は、受信しているテレビ放送の物理チャンネル番号をメモリに記憶し、制御部405の要求に応答して、メモリに記憶した物理チャンネル番号を制御部405に供給する。データサーバ40Aは、放送局30(30、30、・・・、30)によって放送されるテレビ番組を視聴することができる地域内にそれぞれ配置されている。
【0063】
以下、携帯電話10Aが、テレビ番組を記録中、受信状態が悪くなったときに、このテレビ番組を受信して記録する旨の指示をデータサーバ40Aに送信する動作と、データサーバ40Aが、携帯電話10Aの指示に応答して、テレビ番組を受信して記録する動作を中心に説明する。なお、理解を容易にするため、制御部109が、テレビ番組の記録を開始したことを契機として、前述した補完処理を開始した場合を例にして説明する。
【0064】
携帯電話10Aの制御部109は、図6のステップS11でテレビ放送の受信が不良であると判別したことを契機として、図12に示す記録要求処理を開始し、まず、タイマをリセットし、経過時間の測定を開始する(ステップS41)。
制御部109は、テレビ放送の受信が良好になった又はテレビ番組の記録が終了したか否かを判別する(ステップS42)。
【0065】
制御部109は、テレビ放送の受信が不良であり、且つ、テレビ番組の記録が終了していないと判別した場合(ステップS42;No)、経過時間が30秒以上であるか否かを判別する(ステップS43)。制御部109は、経過時間が30秒未満であると判別した場合(ステップS43;No)、ステップS42に処理を戻す。
一方、制御部109は、経過時間が30秒以上であると判別した場合(ステップS43;Yes)、受信不良となったテレビ番組を受信して記録することを開始する旨の記録開始要求をデータサーバ40Aに送信する(ステップS44)。
具体的には、制御部109は、前述した変数CNに格納した物理チャンネル番号を含むチャンネル情報に対応するアドレス情報をアドレスDB1083から取得する。制御部109は、取得したアドレス情報によって特定されるアドレスが割り当てられたデータサーバ40Aに記録開始要求を送信する。本実施形態では、記録開始要求に変数CNに格納した物理チャンネル番号を含めている。
【0066】
データサーバ40Aの制御部405は、記録開始要求に応答して、記録開始要求に含まれる物理チャンネル番号でテレビ番組を受信して記録することを開始する(ステップS51)。
具体的には、制御部405は、記録開始要求に応答して、取得要求に含まれる物理チャンネル番号でテレビ番組の受信を開始する旨の受信開始指示信号をテレビ放送受信部406に供給する。テレビ放送受信部406は、制御部405から供給された受信開始指示信号に応答して、取得要求に含まれる物理チャンネル番号でテレビ番組の受信を開始し、受信したテレビ番組のビデオデータを制御部405に供給する。制御部405は、テレビ放送受信部406から供給されたビデオデータを所定の圧縮方式でエンコードしてビデオデータ記憶部4041に記録することを開始する。制御部405は、テレビ番組の記録を開始した旨を携帯電話10Aに通知する。
【0067】
携帯電話10Aの制御部109は、テレビ番組の記録を開始した旨の通知に応答して、テレビ番組の記録が終了したか否かを判別する(ステップS45)。
具体的には、前述したように、制御部109は、RecFlg=0であるときに、テレビ番組の記録が終了したと判別し、RecFlg=1であるときに、テレビ番組の記録が終了していないと判別する。
【0068】
制御部109は、テレビ番組の記録が終了していないと判別した場合(ステップS45;No)、ステップS45を繰り返す。
一方、制御部109は、テレビ番組の記録が終了したと判別した場合(ステップS45;Yes)、テレビ番組を受信して記録することを終了する旨の記録終了要求をデータサーバ40Aに送信する(ステップS46)。
【0069】
データサーバ40Aの制御部405は、記録終了要求に応答して、テレビ番組を受信して記録することを終了する(ステップS52)。
具体的には、制御部405は、記録終了要求に応答して、テレビ番組の受信を終了する旨の受信終了指示信号をテレビ放送受信部406に供給する。テレビ放送受信部406は、制御部405から供給された受信終了指示信号に応答して、テレビ番組の受信を終了する。また、制御部405は、テレビ番組のビデオデータをビデオデータ記憶部4041に記録することを終了する。制御部405は、テレビ番組の記録を終了した旨を携帯電話10Aに通知する。
【0070】
携帯電話10Aの制御部109は、テレビ番組の記録を終了した旨の通知に応答して、記録要求処理を終了する。
【0071】
以上、説明したように、携帯電話10Aは、テレビ番組の受信状態が継続して30秒以上不良となったときに、受信不良となったテレビ番組を受信して記録することを開始する旨の記録開始要求をデータサーバ40Aに送信する。
データサーバ40Aは、携帯電話10Aの指示に応答して、携帯電話10Aで受信不良となったテレビ番組を受信して記録する。
これによると、例えば、携帯電話10Aは、ユーザの指示に応答して、受信不良となったテレビ番組のビデオデータをデータサーバ40Aから取得して再生することができる。
【0072】
この発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上記説明において示したハードウェアの構成及び動作は一例でありこれらに限定されるものではなく、適宜変更及び応用が可能である。
【0073】
上記実施形態1では、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が継続して3秒以上不良となったときに、その都度、補完データをデータサーバ40から取得してビデオデータを補完しているが、受信不良期間の補完データを一括してデータサーバ40から取得してビデオデータを補完してもよい。
この場合、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が継続して3秒以上となったときに、チャンネル情報と、受信不良開始日時と、受信不良終了日時と、を対応付けて追加的に受信不良DB1082に記憶し、テレビ番組の記録が終了したときに、補完データの取得要求をデータサーバ40に送信する。このとき、補完データの取得要求に、受信不良DB1082の全レコードを含めればよい。
【0074】
上記実施形態1では、データサーバ40の制御部405は、現在位置情報によって特定される現在位置が視聴地域情報によって特定される視聴地域の緯度及び経度の範囲に属するときに、携帯電話10の現在位置が視聴地域に属すると判別しているが、視聴地域に属するか否かの判別方法はこれに限定されず、例えば、携帯電話10の現在位置とテレビ番組を放送する放送局20の位置との距離が所定の閾値以内であるときに、携帯電話10の現在位置が視聴地域に属すると判別してもよい。
この場合、視聴地域情報に放送局20の位置を示す放送局位置情報を含め、現在位置情報によって特定される現在位置と視聴地域情報に含まれる放送局位置情報によって特定される放送局20の位置との距離が所定の閾値L以内であるときに、携帯電話10の現在位置が視聴地域に属すると判別すればよい。
【0075】
上記実施形態1では、データサーバ40が、携帯端末10の現在位置が視聴地域に属するか否かを判別しているが、携帯電話10がこれを判別してもよい。
この場合、携帯電話10は、記憶部108に視聴地域DB4043を備え、携帯端末10の現在位置が視聴地域に属する場合のみ、補完データをデータサーバ40から取得してテレビ番組のビデオデータの補完をすればよい。
【0076】
上記実施形態1では、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が継続して3秒以上不良となったときに、記録したテレビ番組のビデオデータを補完しているが、このときの閾値は3秒に限定されず、任意である。
また、携帯電話10は、受信不良期間が所定の閾値TT(例えば、60秒)以上のときに、記録したテレビ番組のビデオデータを補完しないようにしてもよい。
【0077】
上記実施形態2では、携帯電話10は、テレビ番組の受信状態が継続して30秒以上不良となったときに、受信不良となったテレビ番組を受信して記録することを開始する旨の記録開始要求をデータサーバ40に送信しているが、このときの閾値は30秒に限定されず、任意である。
【0078】
上記実施形態では、テレビ放送(携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービスによって提供される地上デジタル放送)を受信して記録する場合を一例として説明したが、携帯電話10又はデータサーバ40は、ラジオ放送などを受信して記録してもよい。
【0079】
なお、本発明の携帯端末は、専用の装置を用いる必要はなく、通常のコンピュータにより実現することができる。例えばコンピュータに上記した各処理を実行させるためのプログラム及びデータを記録媒体(CD−ROM等)に記録して配布し、これをインストールしてOS(Operating System)上で実行することにより、本発明の携帯端末を実現できる。また、プログラム及びデータの配布は、CD−ROM等に限らず、通信回線等を介して行われてもよい。
【0080】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0081】
(付記1)データを記憶するデータ記憶部と、
放送された番組のデータを受信する受信部と、
前記受信した番組のデータを前記データ記憶部に記録する記録部と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【0082】
(付記2)前記補完部は、
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった場合、前記電波強度が第1の閾値以下となった期間の前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完する、
ことを特徴とする付記1に記載の携帯端末。
【0083】
(付記3)前記補完部は、
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった期間が第2の閾値以上の場合、前記電波強度が第1の閾値以下となった期間の前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完する、
ことを特徴とする付記1に記載の携帯端末。
【0084】
(付記4)前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった場合、前記放送された番組のデータを受信して記録する旨を前記サーバに指示する指示部、
を備えることを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の携帯端末。
【0085】
(付記5)前記指示部は、
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった期間が第3の閾値以上の場合、前記放送された番組のデータを受信して記録する旨を前記サーバに指示する、
ことを特徴とする付記4に記載の携帯端末。
【0086】
(付記6)前記番組を視聴することができる地域を示す視聴地域情報を記憶する視聴地域情報記憶部、をさらに備え、
前記補完部は、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記視聴地域情報によって特定される地域に属する場合、前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記視聴地域情報によって特定される地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の携帯端末。
【0087】
(付記7)前記番組を放送する放送局の位置を示す放送局位置情報を記憶する放送局位置情報記憶部、をさらに備え、
前記補完部は、
前記取得した位置情報によって特定される位置と前記放送局位置情報によって特定される放送局の位置との距離が第4の閾値以内である場合、前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置と前記放送局位置情報によって特定される放送局の位置との距離が第4の閾値を超える場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の携帯端末。
【0088】
(付記8)前記受信部は、
テレビ放送の番組のデータを受信する、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の携帯端末。
【0089】
(付記9)前記受信部は、
携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービスによって提供される地上デジタル放送の番組のデータを受信する、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれかに記載の携帯端末。
【0090】
(付記10)放送された番組のデータを受信する受信工程と、
前記受信した番組のデータをデータ記憶部に記録する記録工程と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完工程と、
を備えることを特徴とする放送記録方法。
【0091】
(付記11)コンピュータに、
放送された番組のデータを受信する受信手順と、
前記受信した番組のデータをデータ記憶部に記録する記録手順と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完手順と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0092】
(付記12)番組のデータを記憶するデータ記憶部と、
携帯端末の位置を示す位置情報と、前記番組のデータを識別する識別情報と、を取得する情報取得部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属するか否かを判別する判別部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記データ記憶部から取得して前記携帯端末に送信し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記携帯端末に送信しない送信部と、
を備えることを特徴とするデータサーバ。
【0093】
(付記13)前記判別部は、
前記番組を視聴することができる地域を示す視聴地域情報を記憶する視聴地域情報記憶部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記視聴地域情報によって特定される地域に属する場合、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記視聴地域情報によって特定される地域に属さない場合、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別する位置判別部と、
を備えることを特徴とする付記12に記載のデータサーバ。
【0094】
(付記14)前記判別部は、
前記番組を放送する放送局の位置を示す放送局位置情報を記憶する放送局位置情報記憶部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置と前記放送局位置情報によって特定される放送局の位置との距離が第4の閾値以内である場合、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別し、前記取得した位置情報によって特定される位置と前記放送局位置情報によって特定される位置との距離が第4の閾値を超える場合、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別する位置判別部と、
を備えることを特徴とする付記12に記載のデータサーバ。
【0095】
(付記15)前記携帯端末からの指示に応答して、放送された前記番組のデータを受信する受信部と、
前記受信した番組のデータを前記データ記憶部に記録する記録部と、
をさらに備えることを特徴とする付記12乃至14のいずれかに記載のデータサーバ。
【0096】
(付記16)携帯端末の位置を示す位置情報と、番組のデータを識別する識別情報と、を取得する情報取得工程と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属するか否かを判別する判別工程と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータをデータ記憶部から取得して前記携帯端末に送信し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記携帯端末に送信しない送信工程と、
を備えることを特徴とするデータ提供方法。
【0097】
(付記17)コンピュータに、
携帯端末の位置を示す位置情報と、番組のデータを識別する識別情報と、を取得する情報取得手順と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属するか否かを判別する判別手順と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータをデータ記憶部から取得して前記携帯端末に送信し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記携帯端末に送信しない送信手順と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0098】
10、10A 携帯電話
20 放送局
30 基地局
40、40A データサーバ
50 通信ネットワーク
100、100A 放送記録システム
101 無線通信部
101a アンテナ
102 テレビ放送受信部
102a アンテナ
103 操作部
104 表示部
105 コーデック部
106 スピーカ
107 マイク
108 記憶部
109 制御部
110 GPS受信機
401 通信部
402 操作部
403 表示部
404 記憶部
405 制御部
406 テレビ放送受信部
406a アンテナ
1081 ビデオデータ記憶部
1082 受信不良DB
1083 アドレスDB
4041 ビデオデータ記憶部
4042 番組DB
4043 視聴地域DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶するデータ記憶部と、
放送された番組のデータを受信する受信部と、
前記受信した番組のデータを前記データ記憶部に記録する記録部と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記補完部は、
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった場合、前記電波強度が第1の閾値以下となった期間の前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完する、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記補完部は、
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった期間が第2の閾値以上の場合、前記電波強度が第1の閾値以下となった期間の前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完する、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった場合、前記放送された番組のデータを受信して記録する旨を前記サーバに指示する指示部、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記指示部は、
前記放送された番組のデータを受信する際の電波強度が第1の閾値以下となった期間が第3の閾値以上の場合、前記放送された番組のデータを受信して記録する旨を前記サーバに指示する、
ことを特徴とする請求項4に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記番組を視聴することができる地域を示す視聴地域情報を記憶する視聴地域情報記憶部、をさらに備え、
前記補完部は、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記視聴地域情報によって特定される地域に属する場合、前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記視聴地域情報によって特定される地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記番組を放送する放送局の位置を示す放送局位置情報を記憶する放送局位置情報記憶部、をさらに備え、
前記補完部は、
前記取得した位置情報によって特定される位置と前記放送局位置情報によって特定される放送局の位置との距離が第4の閾値以内である場合、前記番組のデータを前記サーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置と前記放送局位置情報によって特定される放送局の位置との距離が第4の閾値を超える場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項8】
放送された番組のデータを受信する受信工程と、
前記受信した番組のデータをデータ記憶部に記録する記録工程と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完工程と、
を備えることを特徴とする放送記録方法。
【請求項9】
番組のデータを記憶するデータ記憶部と、
携帯端末の位置を示す位置情報と、前記番組のデータを識別する識別情報と、を取得する情報取得部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属するか否かを判別する判別部と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属すると判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記データ記憶部から取得して前記携帯端末に送信し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さないと判別された場合、前記取得した識別情報が付された前記番組のデータを前記携帯端末に送信しない送信部と、
を備えることを特徴とするデータサーバ。
【請求項10】
コンピュータに、
放送された番組のデータを受信する受信手順と、
前記受信した番組のデータをデータ記憶部に記録する記録手順と、
自位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属する場合、前記番組のデータをサーバから取得して前記記録した前記番組のデータを補完し、前記取得した位置情報によって特定される位置が前記番組を視聴することができる地域に属さない場合、前記記録した前記番組のデータを補完しない補完手順と、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−205222(P2012−205222A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70192(P2011−70192)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】