携帯端末、最適化優先順位生成方法、プログラム
【課題】携帯端末内の全てのサービスについて統括的に決済の優先順位を決定することができる携帯端末を提供する。
【解決手段】セキュアエレメント(以下、SE)をリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか、又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末10であって、携帯端末10に接続されているリムーバブルメディアを検索するカード検索手段14aと、複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する優先順位記憶手段14bと、記憶された優先順位から、検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する最適化優先順位生成手段14cとを備えるBB部14と、、生成された最適化優先順位を記憶する最適化優先順位記憶手段12aを備えるRF部12とを備える。
【解決手段】セキュアエレメント(以下、SE)をリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか、又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末10であって、携帯端末10に接続されているリムーバブルメディアを検索するカード検索手段14aと、複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する優先順位記憶手段14bと、記憶された優先順位から、検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する最適化優先順位生成手段14cとを備えるBB部14と、、生成された最適化優先順位を記憶する最適化優先順位記憶手段12aを備えるRF部12とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末内のセキュアエレメントに存在するサービス(電子マネーアプリ)を用いて決済を行う場合の優先順位を生成する携帯端末、最適化優先順位生成方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末に内蔵するICチップに複数の電子マネー事業者の電子マネーアプリを組み込むことにより、1台の携帯端末で複数種類の電子マネーが利用できるようになっている。携帯端末のICチップに複数の電子マネーアプリを組み込んだ場合、例えば、ユーザは次のようにして電子マネーを使用する。まず、ユーザは店舗の会計エリアに設置された電子マネー端末のリーダライタに携帯端末を近接させる。次に、電子マネー端末は、店舗の会計担当者の操作により、リーダライタを介してICチップにアクセスし、ICチップに組み込まれた電子マネーアプリをサーチする。ICチップに組み込まれたアプリケーションには、アプリケーションを識別するためのサービスコードが設定されており、電子マネー端末は、サービスサーチと呼ばれる処理にてサービスコードを読み取って、ICチップに組み込まれている電子マネーアプリを認識する。そして、電子マネー端末は、ICチップに単数の電子マネーアプリが組み込まれている場合には、これを用いて決済し、複数の電子マネーアプリが組み込まれている場合には、これらを表示装置に表示して、次のように何れを用いるかの指示を受け付ける。即ち、会計担当者がユーザに「A社とB社の電子マネーがご利用可能です。どちらを使いますか」などと問い合わせ、ユーザが「A社を使います」などと返答すると、会計担当者は、電子マネー端末を操作して、A社の電子マネーアプリを用いてA社の電子マネーで決済する。この場合、従来の電子マネー端末では、ユーザは何れの電子マネーアプリを選択して決済に用いるか判断に迷うという問題があった。
【0003】
これに対し、特許文献1の決済装置(電子マネー端末)は、携帯端末やICカードに配設されたICチップに組み込まれた電子マネーアプリをサーチして、個々の電子マネーアプリを把握した後、これらの電子マネーアプリで決済処理を行う優先順位を設定し、当該優先順位の順に決済金額の合計が支払金額となるように、ICチップに組み込まれた電子マネーアプリに順次アクセスして決済処理をしていく。なお、ユーザが優先順位を予め設定してICチップに記憶している場合には、決済装置はユーザ設定済みの優先順位を読み取って、当該優先順位の順に電子マネーアプリに順次アクセスして決済処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−176065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、電子マネーの残額などは携帯端末内のICチップに記録されており、ユーザが携帯端末の機種変更を行う場合には、旧携帯端末内のICチップに記憶された電子マネーサービスを新たな携帯端末内のICチップに移管する必要があった。この場合、ユーザは携帯販売店での操作や、小売店や鉄道会社などとの個別の手続きを通じて電子マネーサービスの移管を行わなければならなかった。これに対し、一部の通信事業者は、携帯端末の機種変更の際、電子マネーの残額などのデータも新しい携帯端末に移し替えやすくするために、SIMカードにデータを記録する方式も取り入れることにした。これにより、ユーザはSIMカードを差し替えるだけで電子マネーの移管ができるため、機種変更がより手軽になる。記録方式の変更は、電子マネーの次世代規格であるNFC(Near Field Communication、近距離通信技術)への切替えに合わせて行われる予定である。NFCとは、非接触型ICチップを携帯端末やリーダライタに組み込む技術である。非接触ICカードの国際標準規格であるTypeA、Bをはじめ、FeliCaや一部のICタグに対応している。
【0006】
このような情勢を受けて、NFC対応の携帯端末では、セキュアエレメント(Secure Element、ICチップのセキュリティを含めたコア部分、暗号化機能・鍵管理機能などを持つセキュアな領域、以下SEと表記)が携帯端末内蔵チップに組み込まれる場合(内部SE)、SIMカード・UIMカードに組み込まれる場合、外部カードメモリに組み込まれる場合など、様々な場合が想定される。従って、携帯端末によっては内部SEを備えると同時にSIMカード内にもSEを備える場合など、一台の携帯端末内に複数のSEが混在するケースが考えられる。
【0007】
この場合、特許文献1の決済装置では、携帯端末内のあらかじめ定めた一つのSE(例えば内部SE)にアクセスし、そのSEについて設定されている優先順位の順に、電子マネーアプリにアクセスして、決済処理を行うため、アクセスされなかったSE(例えばSIMカード内のSE)の電子マネーアプリは使用されることがない。これにより、ユーザは予め定めた一つのSEに存在する電子マネーアプリしか利用することができず、ユーザの利便性が損なわれることが問題であった。そこで、本発明では、携帯端末内の全てのサービス(電子マネーアプリ)について統括的に決済の優先順位を決定することができる携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の携帯端末は、SEをリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末であって、BB部と、RF部とを備える。BB部は、カード検索手段と優先順位記憶手段と最適化優先順位生成手段とを備える。RF部は最適化優先順位記憶手段を備える。
【0009】
カード検索手段は、携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索する。優先順位記憶手段は、複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する。最適化優先順位生成手段は、記憶された優先順位から、検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する。最適化優先順位記憶手段は、生成された最適化優先順位を記憶する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の携帯端末によれば、携帯端末内の全てのサービス(電子マネーアプリ)について統括的に決済の優先順位を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】携帯端末内部、UIMカード、カードメモリにSEを備える携帯端末について例示する図。
【図2】全ての実施例の携帯端末が備える優先順位記憶手段が記憶する優先順位を例示する図。
【図3】全ての実施例の携帯端末が備える最適化優先順位生成手段が生成する最適化優先順位を例示する図。
【図4】実施例3、4の携帯端末が備える表示手段が表示するサービス検索画面を例示する図。
【図5】実施例3、4の携帯端末が備える表示手段が表示する優先順位設定画面を例示する図。
【図6】実施例1の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図7】実施例1の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図8】変形例1の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図9】変形例1の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図10】実施例2の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図11】実施例2の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図12】実施例3の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図13】実施例3の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図14】実施例4の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図15】実施例4の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【0013】
[用語の説明]
<内部SE>
本明細書では、セキュアエレメントが携帯端末の内蔵チップに組み込まれている場合、このSEを内部SEと呼称することとし、後述するリムーバブルメディア内のSEと区別する。
【0014】
<リムーバブルメディア>
リムーバブルメディアとは、一般的には記録媒体であって本体装置から容易に取り外すことのできるもののことをいうが、本明細書では、携帯端末に着脱可能な記憶領域を有するメディア全般(SIMカード・UIMカード、カードメモリなど)を呼称することとする。
【0015】
<サービス>
本明細書では、電子マネーに関するアプリケーション全般をサービスとも呼称する。
[用語の説明終わり]
【0016】
<本発明の対象となる複数のSEを備える携帯端末の例>
次に、ユーザがSE機能付きのリムーバブルメディアを複数所持し、かつ内部SEを備える携帯端末を所持している場合の、各SEが備えるサービスについて図1を参照して具体的に説明する。図1は携帯端末内部、UIMカード、カードメモリにSEを備える携帯端末について例示する図である。ユーザ所有の携帯端末を本明細書の何れかの実施例で詳述する携帯端末10、10’、20、30、40の何れかであるものとし、ユーザはこの携帯端末10、10’、20、30、40に着脱可能なSE機能付きリムーバブルメディアとして、UIMカード2、カードメモリ3、カードメモリ4、カードメモリ5を所持しているものとする。携帯端末10、10’、20、30、40は内部SE11を備えており、図1に示す例では、内部SE11には図1に示す4つのサービス(アプリケーション識別子:AA…AAA、BB…BBB、CC…CCC、DD…DDD)を備える。このうち、アプリケーション識別子:AA…AAA、BB…BBB、CC…CCCについては内部SE11における優先順位が付与されているが、アプリケーション識別子:DD…DDDを付与されたサービスについては優先順位設定の管理対象外のサービスであるものとし、後述する優先順位の対象とならない。UIMカード2には図1に示す2つのサービス(アプリケーション識別子:EE…EEE、FF…FFF)を備え、どちらも優先順位が付与されている。カードメモリ3には図1に示す2つのサービス(アプリケーション識別子:GG…GGG、HH…HHH)を備える。このうち、アプリケーション識別子:GG…GGGについては優先順位が付与されているが、アプリケーション識別子:HH…HHHを付与されたサービスについては優先順位設定の管理対象外のサービスであるものとし、後述する優先順位の対象とならない。カードメモリ4には図1に示す1つのサービス(アプリケーション識別子:II…III)と優先順位を備える。カードメモリ5には図1に示す1つのサービス(アプリケーション識別子:JJ…JJJ)と優先順位を備える。内部SE11は携帯端末10、10’、20、30、40から取り外されることはないものとする。UIMカード2はほとんどの場合常に携帯端末10、10’、20、30、40に装着されている。一方、カードメモリ用のカードスロットは携帯端末10、10’、20、30、40に一つのみ配設されているものとし、ユーザはカードメモリ3、4、5のうちいずれか一つのカードメモリのみを選択して携帯端末10、10’、20、30、40に装着するものとする。
【0017】
<優先順位記憶手段14b>
次に、図2を参照して、本明細書の全ての実施例の携帯端末10、10’、20、30、40が備える優先順位記憶手段14bにて記憶される優先順位について、図1の例に基づいて具体的に説明する。図2は全ての実施例の携帯端末が備える優先順位記憶手段14bが記憶する優先順位を例示する図である。優先順位記憶手段14bには、ユーザが所持する携帯端末の内部SE内のサービスと、SE機能付きのリムーバブルメディア内のサービスを全て統括的に管理する優先順位が記憶されている。優先順位記憶手段14bの優先順位と、各SEにおけるサービスの優先順位には整合性を持たせてもよい。なお、各SEにおける優先順位はサービスをインストールする際などに付与される場合がある。優先順位記憶手段14bに記憶される優先順位は例えば図2で例示するようにサービス名、AID(アプリケーション識別子)、格納場所、優先順位からなるリストとして表現できる。優先順位記憶手段14bに記憶される優先順位は、ユーザが現在装着しているリムーバブルメディアと、現在装着はしていないが所持しているリムーバブルメディアと、内部SEとを全て優先順位の対象としていることが特徴である。図2の例では、AID:GG…GGG(カード3)を優先順位1位とし、以下AID:BB…BBB(内部SE11)を優先順位2位、AID:JJ…JJJ(カード5)を優先順位3位、などとしている。また、優先順位設定の管理対象外のサービスであるAID:DD…DDD、AID:HH…HHHについては優先順位を設定されていない。図2に示すような優先順位は、後述するBB部34、44等によってユーザが自発的に設定することとしてもよいし、携帯端末10、10’、20、30、40が自動的に設定することとしてもよい。
【0018】
<最適化優先順位生成手段14c、最適化優先順位記憶手段12a>
次に、図3を参照して、本明細書の全ての実施例の携帯端末10、10’、20、30、40が備える最適化優先順位生成手段14c、最適化優先順位記憶手段12aの動作について、図1の例に基づいて具体的に説明する。図3は全ての実施例の携帯端末が備える最適化優先順位生成手段14cが生成する最適化優先順位を例示する図である。
【0019】
最適化優先順位生成手段14cは携帯端末10、10’、20、30、40のBB部14(14’、24、34,44)に、最適化優先順位記憶手段12aは携帯端末10、10’、20、30、40のRF部12(22)内に存在している。最適化優先順位生成手段14cは、優先順位記憶手段14bに記憶済みの内部SE11、UIMカード2、カードメモリ3、4、5内の全てのサービスを統括した優先順位(1位〜8位)のうち、携帯端末に接続されているリムーバブルメディア、および内部SEに存在するサービスの優先順位を抜き出す(携帯端末に接続されていないリムーバブルメディアに存在するサービスを除外する、と表現することもできる)。ここでは、携帯端末10、10’、20、30、40にはUIMカード2と、カードメモリ5が接続されているものとする。従って、UIMカード2内に存在するサービス(AID:EE…EEE、FF…FFF)、カードメモリ5内に存在するサービス(AID:JJ…JJJ)、内部SE11内に存在するサービス(AID:AA…AAA、BB…BBB、CC…CCC)が抜き出される。従って、優先順位2位、3位、4位、6位、7位、8位のサービスが抜き出されることになる。そして、最適化優先順位生成手段14cは、これらの抜き出されたサービスを昇順に並べ直して、新たに最適化優先順位として1位から順番に順位を振り直す(SS14c)。このようにして生成した最適化優先順位は同じくRF部12に存在する最適化優先順位記憶手段12aに記憶される(SS12a)。このように、最適化優先順位生成手段14cが最適化優先順位を生成し、RF部12(22)内の最適化優先順位記憶手段12aに記憶しておくことにより、リーダライタが記憶された最適化優先順位を読み出して、リーダライタが対応しているサービス且つ優先順位の高いものにて(から順に)決済を行うことができる。
【0020】
<BB部34、44>
次に、本発明の実施例3、4の携帯端末30、40が備えるBB部34、44の動作について、図1の例に基づいて具体的に説明する。本発明の実施例3、4の携帯端末30、40が備えるBB部34、44は、ユーザが優先順位の設定を手動で行うために必要な構成を備える。BB部34、44は、制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを備える。以下、BB部34、44の具体的な動作の一つである「サービス検索モード」について図4を参照して説明する。図4は実施例3、4の携帯端末30、40が備える表示手段34dが表示するサービス検索画面を例示する図である。例えば、「サービス検索モード」は以下のように実行される。制御手段34aは、携帯端末30、40のサービスリスト記憶手段34cがサービスリストを未だ記憶していない場合に限り、表示手段34dを制御して携帯端末30、40の表示画面に、「端末内部、リムーバブルメディア内のサービスを検索しますか?(はい/いいえ)」を表示する。ユーザが携帯端末30、40のタッチパネルを押下して表示「はい」該当箇所をクリックした場合、携帯端末30、40はサービス検索モードに移行する。制御手段34aはユーザのタッチパネル入力「はい(カード検索指令)」を受けて、後述するカード検索手段14a’(24a)にカード検索信号を出力する(SS34a−2N、SS34a−1Y)。カード検索手段14a’(24a)は、制御手段34aからカード検索信号を取得した場合に(SS34a−2N、SS34a−1Y)、携帯端末30、40に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a’(SS24a))。図4の例は、携帯端末30、40にUIMカード2を常時接続しておき、携帯端末30、40のカードスロットにカードメモリ3、4、5をこの順番に差し替えて、それぞれのサービスを検索する場面を想定している。図4は、図の状態の直前に接続されていたカードメモリ4がユーザによってカードメモリ5に差し替えられた瞬間を表示している。この場合にユーザ入力(カード検索指令)が出されると、制御手段34aからカード検索信号が出力され、カード検索信号を取得したカード検索手段14a’(24a)はカードメモリ5(ID:555)を新たに検索する。例えば図4のように、カード検索手段14a’(24a)の新たな検索結果であるカードメモリ5(ID:555)について、表示手段34dが「1件の新しいリムーバブルメディア(ID:555)が検索されました」を表示することとしてもよい。次に、サービス検索手段34bは、検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索する(SS34b)。図4の例の場合、新たに挿入されたカードメモリ5内のサービスである★★★(AID:JJ…JJJ)が新たに検索される。このとき表示手段34dは、サービス検索手段34bの検索結果である★★★について「1件の新しいサービス(AID:JJ…JJJ)が検索されました」を表示することとしてもよい。次に、サービスリスト記憶手段34cは、検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶する(SS34c)。ここで、図4は直前に接続されていたカードメモリ4がユーザによってカードメモリ5に差し替えられた瞬間を表示している。従って、カードメモリ4内のサービスとして既に検索され記憶されたサービス(◆◆◆、AID:II…III)は、カードメモリ4をカードメモリ5へ差し替え後の再度のサービス検索時には検索されないこととなる。この場合であっても、サービスリスト記憶手段34cは、既に検索され記憶されたサービスであって再度の検索時に検索されなかったサービス(◆◆◆など)をサービスリストに保持しておくものとする。このようにして、サービスリスト記憶手段34cには、過去に携帯端末30、40に接続されたカード内のサービスであってサービス検索手段34bにより検索されたサービスが順次蓄積されることとなる。次に、表示手段34dは、記憶されたサービスリストのうち、優先順位設定可能なサービスのリストを表示画面に表示する(SS34d)。図4の例では、UIMカード2を常時接続しておき、カードスロットにカードメモリ3、4、5をこの順番に差し替えて、それぞれのサービスを検索して、検索されたサービスを順次サービスリスト記憶手段34cに蓄積記憶する場面を想定しており、カードメモリ5挿入後のサービス検索後においては、表示手段34dが表示するサービスリストは、内部SE11(ID:111)、UIMカード2(ID:222)、カードメモリ3(ID:333)、カードメモリ4(ID:444)、カードメモリ5(ID:555)内の優先順位設定可能なサービスが全てリストとして表示されていることとなる(図4では、携帯端末30、40の表示画面上部に表示)。図4に示すように、最も直近に検索されたサービス(カードメモリ5内の★★★)については太枠でユーザに分かりやすく表示することとしてもよい。ユーザが他にもサービス検索処理が済んでいないリムーバブルメディアを保有している場合には、ユーザは当該未検索のリムーバブルメディアを携帯端末30、40に接続した後、表示手段34dが表示した「別のメディアを検索」アイコンの該当部分のタッチパネルをクリックすればよい。この場合、ユーザがこのアイコンをクリック(カード検索指令)するたびに、制御手段34aがカード検索手段14a’(24a)にカード検索信号を出力する(SS34a−2N、SS34a−1Y)。ユーザは自己が保有するリムーバブルメディア内のサービス全ての検索処理を携帯端末30、40に実行させた場合には、表示画面に表示された「優先順位を設定」アイコンの該当部分のタッチパネルをクリックして、携帯端末30、40を後述する「優先順位設定モード」に移行させる。
【0021】
以下、BB部34、44の具体的な動作の一つである「優先順位設定モード」について図5を参照して説明する。図5は実施例3、4の携帯端末30、40が備える表示手段34dが表示する優先順位設定画面について例示する図である。例えば、「優先順位設定モード」は以下のように実行される。まず携帯端末30、40の表示画面には、前述したサービスリストのうち、優先順位の設定ができるもののみを「検索されたサービス」欄に表示する。図5の例では「検索されたサービス」欄は携帯端末30、40の表示画面上部に表示されている。図5の例では、表示手段34dは「検索されたサービス」欄の下に「優先順位で並び替え」欄を表示するものとし、ユーザは、例えば「検索されたサービス」欄内の各サービスを「優先順位で並び替え」欄の所望の順位を示す位置にドラック・アンド・ドロップ操作することにより優先順位を設定することができる。優先順位の設定を完了した場合、ユーザは例えば携帯端末30、40の表示画面下部に表示した「設定終了」アイコンをクリックすることなどで「優先順位設定モード」を終了させる。ユーザの「設定終了」アイコンの押下は、優先順位設定指令として、制御手段34aに入力される。制御手段34aは、優先順位設定指令を取得した場合に、並び替え手段34eに対して、優先順位設定信号を出力する(SS34a−1N、SS34a−2Y)。優先順位設定信号の内容は、ユーザが並び替えたサービスの順序を通知する内容であるものとする。並び替え手段34eは、制御手段34aから優先順位設定信号を取得した場合に、サービスリスト記憶手段34cに記憶されたサービスリストのサービスを優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する(SS34e)。ここで、並び替え手段34eは、優先順位の設定と同時に各SEにて保持している各SEごとの優先順位についても昇順に設定しなおすこととしてもよい。優先順位記憶手段14bは、並び替え手段34eが設定した優先順位を記憶する(SS14b)。このように、BB部34の表示手段34dがユーザ手動の優先順位設定に必要な項目を携帯端末30、40の表示画面に表示し、ユーザ手動により設定された優先順位を優先順位記憶手段14bが記憶しておくため、ユーザ所望の優先順位を容易に設定することができる。
【実施例1】
【0022】
上述を前提として、実施例1に係る携帯端末について図6、7を参照して説明する。図6は本実施例の携帯端末10の構成を示すブロック図である。図7は本実施例の携帯端末10の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末10は、内部SE11と、RF部12と、BB部14と、アンテナ16とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。図6では、分かりやすさのためカードメモリ4、UIMカード2と接続しているものとして表示しているが、これは本実施例の携帯端末10と接続することができるリムーバブルメディアを限定する意味ではない(後述する全ての実施例、変形例において同様である)。BB部14は、カード検索手段14aと、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cとを備える。RF部12は最適化優先順位記憶手段12aを備える。なお、UIMカード2はその内部に優先順位管理手段2−1、優先順位記憶手段2−2を備えている。同様に、カードメモリ4(3、5)は優先順位管理手段4−1(3−1、5−1)、優先順位記憶手段4−2(3−2、5−2)を備えている。
【0023】
カード検索手段14aは、携帯端末10の電源投入(S10)をトリガとして、携帯端末10に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a)。優先順位記憶手段14bは、複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を予め記憶している。最適化優先順位生成手段14cは、記憶された優先順位から、検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する(SS14c)。最適化優先順位記憶手段12aは、生成された最適化優先順位を記憶する(SS12a)。
【0024】
[変形例1]
実施例1では、カード検索手段14aは、携帯端末10の電源投入(S10)をトリガとして、携帯端末10に接続されているリムーバブルメディアを検索することとしたが、カード検索手段14aの動作開始条件はこれに限定されるものでなく、例えば一定時刻経過ごとにカード検索手段14aが動作することとしてもよい。そこで、カード検索手段14aの動作開始条件を管理するタイマ17を備える変形例1の携帯端末10’について、図8、図9を参照して説明する。図8は本変形例の携帯端末10’の構成を示すブロック図である。図9は本変形例の携帯端末10’の動作を示すフローチャートである。本変形例の携帯端末10’と実施例1の携帯端末10との違いは、実施例1の携帯端末10におけるBB部14のカード検索手段14aが本変形例の携帯端末10’においてBB部14’のカード検索手段14a’に変更されている点、本変形例の携帯端末10’が備えるタイマ17を実施例1の携帯端末10において備えていない点である。従って、本変形例の携帯端末10’において実施例1の携帯端末10と同一の番号を付した構成部は同一の機能を備えるため、説明を割愛する。
【0025】
本変形例の携帯端末10’が備えるタイマ17は、カード検索手段14a’の動作開始条件を管理している。具体的には、タイマ17は、予め定めた所定の時刻が経過するごとに、カード検索手段14a’に対してカード検索信号を出力する(S17)。カード検索手段14a’は、タイマ17からカード検索信号を取得した場合に携帯端末10’に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a’)。以降の処理は実施例1の携帯端末10と同様である。
【0026】
このように、実施例1の携帯端末10、変形例1の携帯端末10’によれば、優先順位記憶手段14bが複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を予め記憶しているため、携帯端末10(10’)内の全てのサービス(電子マネーアプリ)について統括的に決済の優先順位を決定することができる。また、最適化優先順位生成手段14cが、記憶された優先順位から検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して最適化優先順位を生成するため、接続されていないリムーバブルメディア内のサービスにリーダライタがアクセスしようとする誤動作を防ぐことができる。
【実施例2】
【0027】
次に、カード検索手段14aのリムーバブルメディア検索タイミングを適切に制御することを目的とした実施例2の携帯端末について図10、11を参照して説明する。図10は本実施例の携帯端末20の構成を示すブロック図である。図11は本実施例の携帯端末20の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末20は、内部SE11と、RF部22と、BB部24と、アンテナ16とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。BB部24は、カード検索手段24aと、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cとを備える。RF部22は、最適化優先順位記憶手段12aと、読取検知手段22bとを備える。本実施例の携帯端末20と実施例1の携帯端末10との違いは、実施例1の携帯端末10におけるRF部12が本実施例の携帯端末20においてRF部22に変更されている点、実施例1の携帯端末10におけるカード検索手段14aが本実施例の携帯端末20においてカード検索手段24aに変更されている点、本実施例の携帯端末20が備えるRF部22が備える読取検知手段22bを実施例1の携帯端末10において対応するRF部12が備えていない点である。従って、本実施例の携帯端末20において実施例1の携帯端末10と同一の番号を付した構成部は同一の機能を備えるため、説明を割愛する。
【0028】
読取検知手段22bは、リーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力する(SS22b)カード検索手段24aは、カード検索信号を取得した場合に携帯端末20に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS24a)。以降の処理は実施例1の携帯端末10と同様である。
【0029】
このように、本実施例の携帯端末20によれば、実施例1の携帯端末10の効果に加え、読取検知手段22bがリーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力するため、カード検索手段24aのリムーバブルメディア検索タイミングを決済処理の直前とすることができるため、電源投入後に、リムーバブルメディアが入れ替わった場合にも、都度最適な優先順位に基づいて決済処理を実行することができる。
【実施例3】
【0030】
次に、変形例1の携帯端末10’をベースとして、ユーザ入力に基づいてSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定することを目的とした実施例3の携帯端末について図12、13を参照して説明する。図12は本実施例の携帯端末30の構成を示すブロック図である。図13は本実施例の携帯端末30の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末30は、内部SE11と、RF部12と、BB部34と、アンテナ16と、タイマ17とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。BB部34は、カード検索手段14a’と、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cと、制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを備える。RF部12は最適化優先順位記憶手段12aを備える。本実施例の携帯端末30と変形例1の携帯端末10’との違いは、本実施例の携帯端末30が備えるBB部34の制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを変形例1の携帯端末10’のBB部14’が備えていない点である。従って、本実施例の携帯端末30において変形例1の携帯端末10’と同一の番号を付した構成部は同一の機能を備えるため、説明を割愛する。
【0031】
以下、携帯端末30における優先順位の設定について説明する。制御手段34aはユーザ入力を受け付ける。制御手段34aは、ユーザ入力がカード検索指令である場合にカード検索信号を出力し(SS34a−2N、SS34a−1Y)、ユーザ入力が優先順位設定指令である場合に優先順位設定信号を出力する(SS34a−1N、SS34a−2Y)。カード検索手段14a’は、制御手段34aからカード検索信号を取得した場合に(SS34a−2N、SS34a−1Y)、携帯端末30に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a’)。サービス検索手段34bは、検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索する(SS34b)。サービスリスト記憶手段34cは、検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶する(SS34c)。ここで、サービスリスト記憶手段34cは、検索され記憶されたサービスが再度の検索時に検索されなかった場合には、当該検索されなかったサービスをサービスリストに保持するものとする。次に、表示手段34dは、記憶されたサービスリストを表示画面に表示する(SS34d)。並び替え手段34eは、制御手段34aから優先順位設定信号を取得した場合に(SS34a−1N、SS34a−2Y)、記憶されたサービスリストのサービスを優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する(SS34e)。優先順位記憶手段14bは、当該設定された優先順位を記憶する(SS14b)。
【0032】
このように、本実施例の携帯端末30によれば、BB部34が、ユーザ入力に基づいて複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定するため、変形例1の携帯端末10’の効果に加えてユーザのニーズを適切に反映した優先順位の設定を行うことができる。
【実施例4】
【0033】
次に、実施例2の携帯端末20をベースとして、ユーザ入力に基づいてSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定することを目的とした実施例4の携帯端末について図14、15を参照して説明する。図14は本実施例の携帯端末40の構成を示すブロック図である。図15は本実施例の携帯端末40の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末40は、内部SE11と、RF部22と、BB部44と、アンテナ16とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。BB部44は、カード検索手段24aと、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cと、制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを備える。RF部22は最適化優先順位記憶手段12aと、読取検知手段22bとを備える。本実施例の携帯端末40と実施例2の携帯端末20との違いは、本実施例の携帯端末40が備えるBB部44の制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを実施例2の携帯端末20が備えていない点である。従って、携帯端末20と共通する構成部の処理については、実施例2の記載を、携帯端末30と共通する構成部(制御手段34a、サービス検索手段34b、サービスリスト記憶手段34c、表示手段34d、並び替え手段34e)の処理については、実施例3の記載を参照されたい。
【0034】
このように、本実施例の携帯端末40によれば、BB部44が、ユーザ入力に基づいて複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定するため、実施例2の携帯端末20の効果に加えてユーザのニーズを適切に反映した優先順位の設定を行うことができる。
【0035】
なお、本明細書では、ユーザが1台の携帯端末に対して複数のリムーバブルメディアを有している場合に、ユーザが当該リムーバブルメディアの一部を携帯端末に装着し、一部を装着しない場合であっても、最適化優先順位により、装着されていないリムーバブルメディア内のサービスを除外したうえでユーザ所望の優先順位の順に電子マネーの決済を行うことが可能となる例について説明してきた。しかし本発明の携帯端末は上述のような利用目的に限らず、例えば2台の携帯端末間で1枚のリムーバブルメディアを共有する目的においても効果を奏する。例えば、ユーザ(ユーザAと呼称する)が携帯電話を2台(携帯端末A、携帯端末Bと呼称する)所持しており、都合によりリムーバルメディア(リムーバブルメディア1と呼称する)を差し替えて使う場合にも本発明の携帯端末は効果を奏する。この場合ユーザAはリムーバブルメディア1内のサービスを含め、本発明の携帯端末Aにおいて全てのSEにおける対象のサービスの優先順位を設定しておく。リムーバルメディア自体のSEには当該SEにおける優先順位が記録されるので、当該リムーバルメディアを携帯端末Bに差し替えた場合にももちろんその優先順位は保持される。携帯端末Bが本発明の携帯端末であった場合はその端末において最適化優先順位が決定される。携帯端末Bが本発明の携帯端末でない場合でも、当該リムーバルメディアをその端末におけるSE(1つ)として指定している場合は、そのSEにおける優先順位が活用された非接触通信を行うことができる。
【0036】
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0037】
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0038】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
【0039】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0040】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0041】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末内のセキュアエレメントに存在するサービス(電子マネーアプリ)を用いて決済を行う場合の優先順位を生成する携帯端末、最適化優先順位生成方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末に内蔵するICチップに複数の電子マネー事業者の電子マネーアプリを組み込むことにより、1台の携帯端末で複数種類の電子マネーが利用できるようになっている。携帯端末のICチップに複数の電子マネーアプリを組み込んだ場合、例えば、ユーザは次のようにして電子マネーを使用する。まず、ユーザは店舗の会計エリアに設置された電子マネー端末のリーダライタに携帯端末を近接させる。次に、電子マネー端末は、店舗の会計担当者の操作により、リーダライタを介してICチップにアクセスし、ICチップに組み込まれた電子マネーアプリをサーチする。ICチップに組み込まれたアプリケーションには、アプリケーションを識別するためのサービスコードが設定されており、電子マネー端末は、サービスサーチと呼ばれる処理にてサービスコードを読み取って、ICチップに組み込まれている電子マネーアプリを認識する。そして、電子マネー端末は、ICチップに単数の電子マネーアプリが組み込まれている場合には、これを用いて決済し、複数の電子マネーアプリが組み込まれている場合には、これらを表示装置に表示して、次のように何れを用いるかの指示を受け付ける。即ち、会計担当者がユーザに「A社とB社の電子マネーがご利用可能です。どちらを使いますか」などと問い合わせ、ユーザが「A社を使います」などと返答すると、会計担当者は、電子マネー端末を操作して、A社の電子マネーアプリを用いてA社の電子マネーで決済する。この場合、従来の電子マネー端末では、ユーザは何れの電子マネーアプリを選択して決済に用いるか判断に迷うという問題があった。
【0003】
これに対し、特許文献1の決済装置(電子マネー端末)は、携帯端末やICカードに配設されたICチップに組み込まれた電子マネーアプリをサーチして、個々の電子マネーアプリを把握した後、これらの電子マネーアプリで決済処理を行う優先順位を設定し、当該優先順位の順に決済金額の合計が支払金額となるように、ICチップに組み込まれた電子マネーアプリに順次アクセスして決済処理をしていく。なお、ユーザが優先順位を予め設定してICチップに記憶している場合には、決済装置はユーザ設定済みの優先順位を読み取って、当該優先順位の順に電子マネーアプリに順次アクセスして決済処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−176065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、電子マネーの残額などは携帯端末内のICチップに記録されており、ユーザが携帯端末の機種変更を行う場合には、旧携帯端末内のICチップに記憶された電子マネーサービスを新たな携帯端末内のICチップに移管する必要があった。この場合、ユーザは携帯販売店での操作や、小売店や鉄道会社などとの個別の手続きを通じて電子マネーサービスの移管を行わなければならなかった。これに対し、一部の通信事業者は、携帯端末の機種変更の際、電子マネーの残額などのデータも新しい携帯端末に移し替えやすくするために、SIMカードにデータを記録する方式も取り入れることにした。これにより、ユーザはSIMカードを差し替えるだけで電子マネーの移管ができるため、機種変更がより手軽になる。記録方式の変更は、電子マネーの次世代規格であるNFC(Near Field Communication、近距離通信技術)への切替えに合わせて行われる予定である。NFCとは、非接触型ICチップを携帯端末やリーダライタに組み込む技術である。非接触ICカードの国際標準規格であるTypeA、Bをはじめ、FeliCaや一部のICタグに対応している。
【0006】
このような情勢を受けて、NFC対応の携帯端末では、セキュアエレメント(Secure Element、ICチップのセキュリティを含めたコア部分、暗号化機能・鍵管理機能などを持つセキュアな領域、以下SEと表記)が携帯端末内蔵チップに組み込まれる場合(内部SE)、SIMカード・UIMカードに組み込まれる場合、外部カードメモリに組み込まれる場合など、様々な場合が想定される。従って、携帯端末によっては内部SEを備えると同時にSIMカード内にもSEを備える場合など、一台の携帯端末内に複数のSEが混在するケースが考えられる。
【0007】
この場合、特許文献1の決済装置では、携帯端末内のあらかじめ定めた一つのSE(例えば内部SE)にアクセスし、そのSEについて設定されている優先順位の順に、電子マネーアプリにアクセスして、決済処理を行うため、アクセスされなかったSE(例えばSIMカード内のSE)の電子マネーアプリは使用されることがない。これにより、ユーザは予め定めた一つのSEに存在する電子マネーアプリしか利用することができず、ユーザの利便性が損なわれることが問題であった。そこで、本発明では、携帯端末内の全てのサービス(電子マネーアプリ)について統括的に決済の優先順位を決定することができる携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の携帯端末は、SEをリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末であって、BB部と、RF部とを備える。BB部は、カード検索手段と優先順位記憶手段と最適化優先順位生成手段とを備える。RF部は最適化優先順位記憶手段を備える。
【0009】
カード検索手段は、携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索する。優先順位記憶手段は、複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する。最適化優先順位生成手段は、記憶された優先順位から、検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する。最適化優先順位記憶手段は、生成された最適化優先順位を記憶する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の携帯端末によれば、携帯端末内の全てのサービス(電子マネーアプリ)について統括的に決済の優先順位を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】携帯端末内部、UIMカード、カードメモリにSEを備える携帯端末について例示する図。
【図2】全ての実施例の携帯端末が備える優先順位記憶手段が記憶する優先順位を例示する図。
【図3】全ての実施例の携帯端末が備える最適化優先順位生成手段が生成する最適化優先順位を例示する図。
【図4】実施例3、4の携帯端末が備える表示手段が表示するサービス検索画面を例示する図。
【図5】実施例3、4の携帯端末が備える表示手段が表示する優先順位設定画面を例示する図。
【図6】実施例1の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図7】実施例1の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図8】変形例1の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図9】変形例1の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図10】実施例2の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図11】実施例2の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図12】実施例3の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図13】実施例3の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【図14】実施例4の携帯端末の構成を示すブロック図。
【図15】実施例4の携帯端末の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【0013】
[用語の説明]
<内部SE>
本明細書では、セキュアエレメントが携帯端末の内蔵チップに組み込まれている場合、このSEを内部SEと呼称することとし、後述するリムーバブルメディア内のSEと区別する。
【0014】
<リムーバブルメディア>
リムーバブルメディアとは、一般的には記録媒体であって本体装置から容易に取り外すことのできるもののことをいうが、本明細書では、携帯端末に着脱可能な記憶領域を有するメディア全般(SIMカード・UIMカード、カードメモリなど)を呼称することとする。
【0015】
<サービス>
本明細書では、電子マネーに関するアプリケーション全般をサービスとも呼称する。
[用語の説明終わり]
【0016】
<本発明の対象となる複数のSEを備える携帯端末の例>
次に、ユーザがSE機能付きのリムーバブルメディアを複数所持し、かつ内部SEを備える携帯端末を所持している場合の、各SEが備えるサービスについて図1を参照して具体的に説明する。図1は携帯端末内部、UIMカード、カードメモリにSEを備える携帯端末について例示する図である。ユーザ所有の携帯端末を本明細書の何れかの実施例で詳述する携帯端末10、10’、20、30、40の何れかであるものとし、ユーザはこの携帯端末10、10’、20、30、40に着脱可能なSE機能付きリムーバブルメディアとして、UIMカード2、カードメモリ3、カードメモリ4、カードメモリ5を所持しているものとする。携帯端末10、10’、20、30、40は内部SE11を備えており、図1に示す例では、内部SE11には図1に示す4つのサービス(アプリケーション識別子:AA…AAA、BB…BBB、CC…CCC、DD…DDD)を備える。このうち、アプリケーション識別子:AA…AAA、BB…BBB、CC…CCCについては内部SE11における優先順位が付与されているが、アプリケーション識別子:DD…DDDを付与されたサービスについては優先順位設定の管理対象外のサービスであるものとし、後述する優先順位の対象とならない。UIMカード2には図1に示す2つのサービス(アプリケーション識別子:EE…EEE、FF…FFF)を備え、どちらも優先順位が付与されている。カードメモリ3には図1に示す2つのサービス(アプリケーション識別子:GG…GGG、HH…HHH)を備える。このうち、アプリケーション識別子:GG…GGGについては優先順位が付与されているが、アプリケーション識別子:HH…HHHを付与されたサービスについては優先順位設定の管理対象外のサービスであるものとし、後述する優先順位の対象とならない。カードメモリ4には図1に示す1つのサービス(アプリケーション識別子:II…III)と優先順位を備える。カードメモリ5には図1に示す1つのサービス(アプリケーション識別子:JJ…JJJ)と優先順位を備える。内部SE11は携帯端末10、10’、20、30、40から取り外されることはないものとする。UIMカード2はほとんどの場合常に携帯端末10、10’、20、30、40に装着されている。一方、カードメモリ用のカードスロットは携帯端末10、10’、20、30、40に一つのみ配設されているものとし、ユーザはカードメモリ3、4、5のうちいずれか一つのカードメモリのみを選択して携帯端末10、10’、20、30、40に装着するものとする。
【0017】
<優先順位記憶手段14b>
次に、図2を参照して、本明細書の全ての実施例の携帯端末10、10’、20、30、40が備える優先順位記憶手段14bにて記憶される優先順位について、図1の例に基づいて具体的に説明する。図2は全ての実施例の携帯端末が備える優先順位記憶手段14bが記憶する優先順位を例示する図である。優先順位記憶手段14bには、ユーザが所持する携帯端末の内部SE内のサービスと、SE機能付きのリムーバブルメディア内のサービスを全て統括的に管理する優先順位が記憶されている。優先順位記憶手段14bの優先順位と、各SEにおけるサービスの優先順位には整合性を持たせてもよい。なお、各SEにおける優先順位はサービスをインストールする際などに付与される場合がある。優先順位記憶手段14bに記憶される優先順位は例えば図2で例示するようにサービス名、AID(アプリケーション識別子)、格納場所、優先順位からなるリストとして表現できる。優先順位記憶手段14bに記憶される優先順位は、ユーザが現在装着しているリムーバブルメディアと、現在装着はしていないが所持しているリムーバブルメディアと、内部SEとを全て優先順位の対象としていることが特徴である。図2の例では、AID:GG…GGG(カード3)を優先順位1位とし、以下AID:BB…BBB(内部SE11)を優先順位2位、AID:JJ…JJJ(カード5)を優先順位3位、などとしている。また、優先順位設定の管理対象外のサービスであるAID:DD…DDD、AID:HH…HHHについては優先順位を設定されていない。図2に示すような優先順位は、後述するBB部34、44等によってユーザが自発的に設定することとしてもよいし、携帯端末10、10’、20、30、40が自動的に設定することとしてもよい。
【0018】
<最適化優先順位生成手段14c、最適化優先順位記憶手段12a>
次に、図3を参照して、本明細書の全ての実施例の携帯端末10、10’、20、30、40が備える最適化優先順位生成手段14c、最適化優先順位記憶手段12aの動作について、図1の例に基づいて具体的に説明する。図3は全ての実施例の携帯端末が備える最適化優先順位生成手段14cが生成する最適化優先順位を例示する図である。
【0019】
最適化優先順位生成手段14cは携帯端末10、10’、20、30、40のBB部14(14’、24、34,44)に、最適化優先順位記憶手段12aは携帯端末10、10’、20、30、40のRF部12(22)内に存在している。最適化優先順位生成手段14cは、優先順位記憶手段14bに記憶済みの内部SE11、UIMカード2、カードメモリ3、4、5内の全てのサービスを統括した優先順位(1位〜8位)のうち、携帯端末に接続されているリムーバブルメディア、および内部SEに存在するサービスの優先順位を抜き出す(携帯端末に接続されていないリムーバブルメディアに存在するサービスを除外する、と表現することもできる)。ここでは、携帯端末10、10’、20、30、40にはUIMカード2と、カードメモリ5が接続されているものとする。従って、UIMカード2内に存在するサービス(AID:EE…EEE、FF…FFF)、カードメモリ5内に存在するサービス(AID:JJ…JJJ)、内部SE11内に存在するサービス(AID:AA…AAA、BB…BBB、CC…CCC)が抜き出される。従って、優先順位2位、3位、4位、6位、7位、8位のサービスが抜き出されることになる。そして、最適化優先順位生成手段14cは、これらの抜き出されたサービスを昇順に並べ直して、新たに最適化優先順位として1位から順番に順位を振り直す(SS14c)。このようにして生成した最適化優先順位は同じくRF部12に存在する最適化優先順位記憶手段12aに記憶される(SS12a)。このように、最適化優先順位生成手段14cが最適化優先順位を生成し、RF部12(22)内の最適化優先順位記憶手段12aに記憶しておくことにより、リーダライタが記憶された最適化優先順位を読み出して、リーダライタが対応しているサービス且つ優先順位の高いものにて(から順に)決済を行うことができる。
【0020】
<BB部34、44>
次に、本発明の実施例3、4の携帯端末30、40が備えるBB部34、44の動作について、図1の例に基づいて具体的に説明する。本発明の実施例3、4の携帯端末30、40が備えるBB部34、44は、ユーザが優先順位の設定を手動で行うために必要な構成を備える。BB部34、44は、制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを備える。以下、BB部34、44の具体的な動作の一つである「サービス検索モード」について図4を参照して説明する。図4は実施例3、4の携帯端末30、40が備える表示手段34dが表示するサービス検索画面を例示する図である。例えば、「サービス検索モード」は以下のように実行される。制御手段34aは、携帯端末30、40のサービスリスト記憶手段34cがサービスリストを未だ記憶していない場合に限り、表示手段34dを制御して携帯端末30、40の表示画面に、「端末内部、リムーバブルメディア内のサービスを検索しますか?(はい/いいえ)」を表示する。ユーザが携帯端末30、40のタッチパネルを押下して表示「はい」該当箇所をクリックした場合、携帯端末30、40はサービス検索モードに移行する。制御手段34aはユーザのタッチパネル入力「はい(カード検索指令)」を受けて、後述するカード検索手段14a’(24a)にカード検索信号を出力する(SS34a−2N、SS34a−1Y)。カード検索手段14a’(24a)は、制御手段34aからカード検索信号を取得した場合に(SS34a−2N、SS34a−1Y)、携帯端末30、40に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a’(SS24a))。図4の例は、携帯端末30、40にUIMカード2を常時接続しておき、携帯端末30、40のカードスロットにカードメモリ3、4、5をこの順番に差し替えて、それぞれのサービスを検索する場面を想定している。図4は、図の状態の直前に接続されていたカードメモリ4がユーザによってカードメモリ5に差し替えられた瞬間を表示している。この場合にユーザ入力(カード検索指令)が出されると、制御手段34aからカード検索信号が出力され、カード検索信号を取得したカード検索手段14a’(24a)はカードメモリ5(ID:555)を新たに検索する。例えば図4のように、カード検索手段14a’(24a)の新たな検索結果であるカードメモリ5(ID:555)について、表示手段34dが「1件の新しいリムーバブルメディア(ID:555)が検索されました」を表示することとしてもよい。次に、サービス検索手段34bは、検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索する(SS34b)。図4の例の場合、新たに挿入されたカードメモリ5内のサービスである★★★(AID:JJ…JJJ)が新たに検索される。このとき表示手段34dは、サービス検索手段34bの検索結果である★★★について「1件の新しいサービス(AID:JJ…JJJ)が検索されました」を表示することとしてもよい。次に、サービスリスト記憶手段34cは、検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶する(SS34c)。ここで、図4は直前に接続されていたカードメモリ4がユーザによってカードメモリ5に差し替えられた瞬間を表示している。従って、カードメモリ4内のサービスとして既に検索され記憶されたサービス(◆◆◆、AID:II…III)は、カードメモリ4をカードメモリ5へ差し替え後の再度のサービス検索時には検索されないこととなる。この場合であっても、サービスリスト記憶手段34cは、既に検索され記憶されたサービスであって再度の検索時に検索されなかったサービス(◆◆◆など)をサービスリストに保持しておくものとする。このようにして、サービスリスト記憶手段34cには、過去に携帯端末30、40に接続されたカード内のサービスであってサービス検索手段34bにより検索されたサービスが順次蓄積されることとなる。次に、表示手段34dは、記憶されたサービスリストのうち、優先順位設定可能なサービスのリストを表示画面に表示する(SS34d)。図4の例では、UIMカード2を常時接続しておき、カードスロットにカードメモリ3、4、5をこの順番に差し替えて、それぞれのサービスを検索して、検索されたサービスを順次サービスリスト記憶手段34cに蓄積記憶する場面を想定しており、カードメモリ5挿入後のサービス検索後においては、表示手段34dが表示するサービスリストは、内部SE11(ID:111)、UIMカード2(ID:222)、カードメモリ3(ID:333)、カードメモリ4(ID:444)、カードメモリ5(ID:555)内の優先順位設定可能なサービスが全てリストとして表示されていることとなる(図4では、携帯端末30、40の表示画面上部に表示)。図4に示すように、最も直近に検索されたサービス(カードメモリ5内の★★★)については太枠でユーザに分かりやすく表示することとしてもよい。ユーザが他にもサービス検索処理が済んでいないリムーバブルメディアを保有している場合には、ユーザは当該未検索のリムーバブルメディアを携帯端末30、40に接続した後、表示手段34dが表示した「別のメディアを検索」アイコンの該当部分のタッチパネルをクリックすればよい。この場合、ユーザがこのアイコンをクリック(カード検索指令)するたびに、制御手段34aがカード検索手段14a’(24a)にカード検索信号を出力する(SS34a−2N、SS34a−1Y)。ユーザは自己が保有するリムーバブルメディア内のサービス全ての検索処理を携帯端末30、40に実行させた場合には、表示画面に表示された「優先順位を設定」アイコンの該当部分のタッチパネルをクリックして、携帯端末30、40を後述する「優先順位設定モード」に移行させる。
【0021】
以下、BB部34、44の具体的な動作の一つである「優先順位設定モード」について図5を参照して説明する。図5は実施例3、4の携帯端末30、40が備える表示手段34dが表示する優先順位設定画面について例示する図である。例えば、「優先順位設定モード」は以下のように実行される。まず携帯端末30、40の表示画面には、前述したサービスリストのうち、優先順位の設定ができるもののみを「検索されたサービス」欄に表示する。図5の例では「検索されたサービス」欄は携帯端末30、40の表示画面上部に表示されている。図5の例では、表示手段34dは「検索されたサービス」欄の下に「優先順位で並び替え」欄を表示するものとし、ユーザは、例えば「検索されたサービス」欄内の各サービスを「優先順位で並び替え」欄の所望の順位を示す位置にドラック・アンド・ドロップ操作することにより優先順位を設定することができる。優先順位の設定を完了した場合、ユーザは例えば携帯端末30、40の表示画面下部に表示した「設定終了」アイコンをクリックすることなどで「優先順位設定モード」を終了させる。ユーザの「設定終了」アイコンの押下は、優先順位設定指令として、制御手段34aに入力される。制御手段34aは、優先順位設定指令を取得した場合に、並び替え手段34eに対して、優先順位設定信号を出力する(SS34a−1N、SS34a−2Y)。優先順位設定信号の内容は、ユーザが並び替えたサービスの順序を通知する内容であるものとする。並び替え手段34eは、制御手段34aから優先順位設定信号を取得した場合に、サービスリスト記憶手段34cに記憶されたサービスリストのサービスを優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する(SS34e)。ここで、並び替え手段34eは、優先順位の設定と同時に各SEにて保持している各SEごとの優先順位についても昇順に設定しなおすこととしてもよい。優先順位記憶手段14bは、並び替え手段34eが設定した優先順位を記憶する(SS14b)。このように、BB部34の表示手段34dがユーザ手動の優先順位設定に必要な項目を携帯端末30、40の表示画面に表示し、ユーザ手動により設定された優先順位を優先順位記憶手段14bが記憶しておくため、ユーザ所望の優先順位を容易に設定することができる。
【実施例1】
【0022】
上述を前提として、実施例1に係る携帯端末について図6、7を参照して説明する。図6は本実施例の携帯端末10の構成を示すブロック図である。図7は本実施例の携帯端末10の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末10は、内部SE11と、RF部12と、BB部14と、アンテナ16とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。図6では、分かりやすさのためカードメモリ4、UIMカード2と接続しているものとして表示しているが、これは本実施例の携帯端末10と接続することができるリムーバブルメディアを限定する意味ではない(後述する全ての実施例、変形例において同様である)。BB部14は、カード検索手段14aと、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cとを備える。RF部12は最適化優先順位記憶手段12aを備える。なお、UIMカード2はその内部に優先順位管理手段2−1、優先順位記憶手段2−2を備えている。同様に、カードメモリ4(3、5)は優先順位管理手段4−1(3−1、5−1)、優先順位記憶手段4−2(3−2、5−2)を備えている。
【0023】
カード検索手段14aは、携帯端末10の電源投入(S10)をトリガとして、携帯端末10に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a)。優先順位記憶手段14bは、複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を予め記憶している。最適化優先順位生成手段14cは、記憶された優先順位から、検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する(SS14c)。最適化優先順位記憶手段12aは、生成された最適化優先順位を記憶する(SS12a)。
【0024】
[変形例1]
実施例1では、カード検索手段14aは、携帯端末10の電源投入(S10)をトリガとして、携帯端末10に接続されているリムーバブルメディアを検索することとしたが、カード検索手段14aの動作開始条件はこれに限定されるものでなく、例えば一定時刻経過ごとにカード検索手段14aが動作することとしてもよい。そこで、カード検索手段14aの動作開始条件を管理するタイマ17を備える変形例1の携帯端末10’について、図8、図9を参照して説明する。図8は本変形例の携帯端末10’の構成を示すブロック図である。図9は本変形例の携帯端末10’の動作を示すフローチャートである。本変形例の携帯端末10’と実施例1の携帯端末10との違いは、実施例1の携帯端末10におけるBB部14のカード検索手段14aが本変形例の携帯端末10’においてBB部14’のカード検索手段14a’に変更されている点、本変形例の携帯端末10’が備えるタイマ17を実施例1の携帯端末10において備えていない点である。従って、本変形例の携帯端末10’において実施例1の携帯端末10と同一の番号を付した構成部は同一の機能を備えるため、説明を割愛する。
【0025】
本変形例の携帯端末10’が備えるタイマ17は、カード検索手段14a’の動作開始条件を管理している。具体的には、タイマ17は、予め定めた所定の時刻が経過するごとに、カード検索手段14a’に対してカード検索信号を出力する(S17)。カード検索手段14a’は、タイマ17からカード検索信号を取得した場合に携帯端末10’に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a’)。以降の処理は実施例1の携帯端末10と同様である。
【0026】
このように、実施例1の携帯端末10、変形例1の携帯端末10’によれば、優先順位記憶手段14bが複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を予め記憶しているため、携帯端末10(10’)内の全てのサービス(電子マネーアプリ)について統括的に決済の優先順位を決定することができる。また、最適化優先順位生成手段14cが、記憶された優先順位から検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して最適化優先順位を生成するため、接続されていないリムーバブルメディア内のサービスにリーダライタがアクセスしようとする誤動作を防ぐことができる。
【実施例2】
【0027】
次に、カード検索手段14aのリムーバブルメディア検索タイミングを適切に制御することを目的とした実施例2の携帯端末について図10、11を参照して説明する。図10は本実施例の携帯端末20の構成を示すブロック図である。図11は本実施例の携帯端末20の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末20は、内部SE11と、RF部22と、BB部24と、アンテナ16とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。BB部24は、カード検索手段24aと、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cとを備える。RF部22は、最適化優先順位記憶手段12aと、読取検知手段22bとを備える。本実施例の携帯端末20と実施例1の携帯端末10との違いは、実施例1の携帯端末10におけるRF部12が本実施例の携帯端末20においてRF部22に変更されている点、実施例1の携帯端末10におけるカード検索手段14aが本実施例の携帯端末20においてカード検索手段24aに変更されている点、本実施例の携帯端末20が備えるRF部22が備える読取検知手段22bを実施例1の携帯端末10において対応するRF部12が備えていない点である。従って、本実施例の携帯端末20において実施例1の携帯端末10と同一の番号を付した構成部は同一の機能を備えるため、説明を割愛する。
【0028】
読取検知手段22bは、リーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力する(SS22b)カード検索手段24aは、カード検索信号を取得した場合に携帯端末20に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS24a)。以降の処理は実施例1の携帯端末10と同様である。
【0029】
このように、本実施例の携帯端末20によれば、実施例1の携帯端末10の効果に加え、読取検知手段22bがリーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力するため、カード検索手段24aのリムーバブルメディア検索タイミングを決済処理の直前とすることができるため、電源投入後に、リムーバブルメディアが入れ替わった場合にも、都度最適な優先順位に基づいて決済処理を実行することができる。
【実施例3】
【0030】
次に、変形例1の携帯端末10’をベースとして、ユーザ入力に基づいてSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定することを目的とした実施例3の携帯端末について図12、13を参照して説明する。図12は本実施例の携帯端末30の構成を示すブロック図である。図13は本実施例の携帯端末30の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末30は、内部SE11と、RF部12と、BB部34と、アンテナ16と、タイマ17とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。BB部34は、カード検索手段14a’と、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cと、制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを備える。RF部12は最適化優先順位記憶手段12aを備える。本実施例の携帯端末30と変形例1の携帯端末10’との違いは、本実施例の携帯端末30が備えるBB部34の制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを変形例1の携帯端末10’のBB部14’が備えていない点である。従って、本実施例の携帯端末30において変形例1の携帯端末10’と同一の番号を付した構成部は同一の機能を備えるため、説明を割愛する。
【0031】
以下、携帯端末30における優先順位の設定について説明する。制御手段34aはユーザ入力を受け付ける。制御手段34aは、ユーザ入力がカード検索指令である場合にカード検索信号を出力し(SS34a−2N、SS34a−1Y)、ユーザ入力が優先順位設定指令である場合に優先順位設定信号を出力する(SS34a−1N、SS34a−2Y)。カード検索手段14a’は、制御手段34aからカード検索信号を取得した場合に(SS34a−2N、SS34a−1Y)、携帯端末30に接続されているリムーバブルメディアを検索する(SS14a’)。サービス検索手段34bは、検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索する(SS34b)。サービスリスト記憶手段34cは、検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶する(SS34c)。ここで、サービスリスト記憶手段34cは、検索され記憶されたサービスが再度の検索時に検索されなかった場合には、当該検索されなかったサービスをサービスリストに保持するものとする。次に、表示手段34dは、記憶されたサービスリストを表示画面に表示する(SS34d)。並び替え手段34eは、制御手段34aから優先順位設定信号を取得した場合に(SS34a−1N、SS34a−2Y)、記憶されたサービスリストのサービスを優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する(SS34e)。優先順位記憶手段14bは、当該設定された優先順位を記憶する(SS14b)。
【0032】
このように、本実施例の携帯端末30によれば、BB部34が、ユーザ入力に基づいて複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定するため、変形例1の携帯端末10’の効果に加えてユーザのニーズを適切に反映した優先順位の設定を行うことができる。
【実施例4】
【0033】
次に、実施例2の携帯端末20をベースとして、ユーザ入力に基づいてSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定することを目的とした実施例4の携帯端末について図14、15を参照して説明する。図14は本実施例の携帯端末40の構成を示すブロック図である。図15は本実施例の携帯端末40の動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末40は、内部SE11と、RF部22と、BB部44と、アンテナ16とを備え、カードメモリ、UIMカードなどのリムーバブルメディアと接続されている。BB部44は、カード検索手段24aと、優先順位記憶手段14bと、最適化優先順位生成手段14cと、制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを備える。RF部22は最適化優先順位記憶手段12aと、読取検知手段22bとを備える。本実施例の携帯端末40と実施例2の携帯端末20との違いは、本実施例の携帯端末40が備えるBB部44の制御手段34aと、サービス検索手段34bと、サービスリスト記憶手段34cと、表示手段34dと、並び替え手段34eとを実施例2の携帯端末20が備えていない点である。従って、携帯端末20と共通する構成部の処理については、実施例2の記載を、携帯端末30と共通する構成部(制御手段34a、サービス検索手段34b、サービスリスト記憶手段34c、表示手段34d、並び替え手段34e)の処理については、実施例3の記載を参照されたい。
【0034】
このように、本実施例の携帯端末40によれば、BB部44が、ユーザ入力に基づいて複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定するため、実施例2の携帯端末20の効果に加えてユーザのニーズを適切に反映した優先順位の設定を行うことができる。
【0035】
なお、本明細書では、ユーザが1台の携帯端末に対して複数のリムーバブルメディアを有している場合に、ユーザが当該リムーバブルメディアの一部を携帯端末に装着し、一部を装着しない場合であっても、最適化優先順位により、装着されていないリムーバブルメディア内のサービスを除外したうえでユーザ所望の優先順位の順に電子マネーの決済を行うことが可能となる例について説明してきた。しかし本発明の携帯端末は上述のような利用目的に限らず、例えば2台の携帯端末間で1枚のリムーバブルメディアを共有する目的においても効果を奏する。例えば、ユーザ(ユーザAと呼称する)が携帯電話を2台(携帯端末A、携帯端末Bと呼称する)所持しており、都合によりリムーバルメディア(リムーバブルメディア1と呼称する)を差し替えて使う場合にも本発明の携帯端末は効果を奏する。この場合ユーザAはリムーバブルメディア1内のサービスを含め、本発明の携帯端末Aにおいて全てのSEにおける対象のサービスの優先順位を設定しておく。リムーバルメディア自体のSEには当該SEにおける優先順位が記録されるので、当該リムーバルメディアを携帯端末Bに差し替えた場合にももちろんその優先順位は保持される。携帯端末Bが本発明の携帯端末であった場合はその端末において最適化優先順位が決定される。携帯端末Bが本発明の携帯端末でない場合でも、当該リムーバルメディアをその端末におけるSE(1つ)として指定している場合は、そのSEにおける優先順位が活用された非接触通信を行うことができる。
【0036】
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0037】
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0038】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
【0039】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0040】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0041】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セキュアエレメント(以下、SEと表記する)をリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末であって、
前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索するカード検索手段と、
前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する優先順位記憶手段と、
前記記憶された優先順位から、前記検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、前記除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する最適化優先順位生成手段と、
を備えるBB部と、
前記生成された最適化優先順位を記憶する最適化優先順位記憶手段を備えるRF部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末であって、
前記RF部が
リーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力する読取検知手段をさらに備え、
前記カード検索手段は、前記カード検索信号を取得した場合に前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索すること
を特徴とする携帯端末。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯端末であって、
前記BB部が、ユーザ入力に基づいて前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定し、
前記優先順位記憶手段は、当該設定された優先順位を記憶すること
を特徴とする携帯端末。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯端末であって、
前記BB部が、
前記ユーザ入力がカード検索指令である場合にカード検索信号を出力し、前記ユーザ入力が優先順位設定指令である場合に優先順位設定信号を出力する制御手段と、
前記検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索するサービス検索手段と、
前記検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶するサービスリスト記憶手段と、
前記記憶されたサービスリストを表示画面に表示する表示手段と、
前記優先順位設定信号を取得した場合に、前記記憶されたサービスリストのサービスを前記優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する並び替え手段とをさらに備え、
前記サービスリスト記憶手段は、検索され記憶されたサービスが再度の検索時に検索されなかった場合には、当該検索されなかったサービスをサービスリストに保持すること
を特徴とする携帯端末。
【請求項5】
セキュアエレメント(以下、SEと表記する)をリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末を用いる最適化優先順位生成方法であって、
前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索するカード検索サブステップと、
前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する優先順位記憶サブステップと、
前記記憶された優先順位から、前記検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、前記除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する最適化優先順位生成サブステップと
を備えるBBステップと、
前記生成された最適化優先順位を記憶する最適化優先順位記憶サブステップを備えるRFステップと、
を有することを特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項6】
請求項5に記載の最適化優先順位生成方法であって、
前記RFステップが
リーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力する読み取り検知サブステップをさらに有し、
前記カード検索サブステップは、前記カード検索信号を取得した場合に前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索すること
を特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項7】
請求項6に記載の最適化優先順位生成方法であって、
前記BBステップが、ユーザ入力に基づいて前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定し、
前記優先順位記憶サブステップは、当該設定された優先順位を記憶すること
を特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項8】
請求項7に記載の最適化優先順位生成方法であって、
前記BBステップが、
前記ユーザ入力がカード検索指令である場合にカード検索信号を出力し、前記ユーザ入力が優先順位設定指令である場合に優先順位設定信号を出力する制御サブステップと、
前記検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索するサービス検索サブステップと、
前記検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶するサービスリスト記憶サブステップと、
前記記憶されたサービスリストを表示画面に表示する表示サブステップと、
前記優先順位設定信号を取得した場合に、前記記憶されたサービスリストのサービスを前記優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する並び替えサブステップとをさらに有し、
前記サービスリスト記憶サブステップは、検索され記憶されたサービスが再度の検索時に検索されなかった場合には、当該検索されなかったサービスをサービスリストに保持すること
を特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項9】
請求項5から8の何れかに記載の最適化優先順位生成方法を実行すべき指令を携帯端末に対してするプログラム。
【請求項1】
セキュアエレメント(以下、SEと表記する)をリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末であって、
前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索するカード検索手段と、
前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する優先順位記憶手段と、
前記記憶された優先順位から、前記検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、前記除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する最適化優先順位生成手段と、
を備えるBB部と、
前記生成された最適化優先順位を記憶する最適化優先順位記憶手段を備えるRF部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末であって、
前記RF部が
リーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力する読取検知手段をさらに備え、
前記カード検索手段は、前記カード検索信号を取得した場合に前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索すること
を特徴とする携帯端末。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯端末であって、
前記BB部が、ユーザ入力に基づいて前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定し、
前記優先順位記憶手段は、当該設定された優先順位を記憶すること
を特徴とする携帯端末。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯端末であって、
前記BB部が、
前記ユーザ入力がカード検索指令である場合にカード検索信号を出力し、前記ユーザ入力が優先順位設定指令である場合に優先順位設定信号を出力する制御手段と、
前記検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索するサービス検索手段と、
前記検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶するサービスリスト記憶手段と、
前記記憶されたサービスリストを表示画面に表示する表示手段と、
前記優先順位設定信号を取得した場合に、前記記憶されたサービスリストのサービスを前記優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する並び替え手段とをさらに備え、
前記サービスリスト記憶手段は、検索され記憶されたサービスが再度の検索時に検索されなかった場合には、当該検索されなかったサービスをサービスリストに保持すること
を特徴とする携帯端末。
【請求項5】
セキュアエレメント(以下、SEと表記する)をリムーバブルメディア、携帯端末内部のいずれか又は双方に備え、SEの合計数が2以上となる携帯端末を用いる最適化優先順位生成方法であって、
前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索するカード検索サブステップと、
前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を記憶する優先順位記憶サブステップと、
前記記憶された優先順位から、前記検索されなかったリムーバブルメディアに存在するサービスを除外して、前記除外されなかったサービスの優先順位を昇順に並び替えた順位を最適化優先順位として生成する最適化優先順位生成サブステップと
を備えるBBステップと、
前記生成された最適化優先順位を記憶する最適化優先順位記憶サブステップを備えるRFステップと、
を有することを特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項6】
請求項5に記載の最適化優先順位生成方法であって、
前記RFステップが
リーダライタからの電磁波を検知してカード検索信号を出力する読み取り検知サブステップをさらに有し、
前記カード検索サブステップは、前記カード検索信号を取得した場合に前記携帯端末に接続されているリムーバブルメディアを検索すること
を特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項7】
請求項6に記載の最適化優先順位生成方法であって、
前記BBステップが、ユーザ入力に基づいて前記複数のSE内のサービス全てを統括した優先順位を設定し、
前記優先順位記憶サブステップは、当該設定された優先順位を記憶すること
を特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項8】
請求項7に記載の最適化優先順位生成方法であって、
前記BBステップが、
前記ユーザ入力がカード検索指令である場合にカード検索信号を出力し、前記ユーザ入力が優先順位設定指令である場合に優先順位設定信号を出力する制御サブステップと、
前記検索されたリムーバブルメディア、および携帯端末内部のSEのサービスを検索するサービス検索サブステップと、
前記検索されたサービスのリストをサービスリストとして記憶するサービスリスト記憶サブステップと、
前記記憶されたサービスリストを表示画面に表示する表示サブステップと、
前記優先順位設定信号を取得した場合に、前記記憶されたサービスリストのサービスを前記優先順位設定信号に基づいて並び替え、当該並び替えた順位を優先順位として設定する並び替えサブステップとをさらに有し、
前記サービスリスト記憶サブステップは、検索され記憶されたサービスが再度の検索時に検索されなかった場合には、当該検索されなかったサービスをサービスリストに保持すること
を特徴とする最適化優先順位生成方法。
【請求項9】
請求項5から8の何れかに記載の最適化優先順位生成方法を実行すべき指令を携帯端末に対してするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−69238(P2013−69238A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209129(P2011−209129)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
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