説明

携帯端末、通信特性最適化方法、プログラム

【課題】迅速な通信特性の最適化を実現する携帯端末を提供する。
【解決手段】リーダライタから搬送波を検知して方式情報を取得するアンテナと、当該方式情報に基づいて通信方式を判別する通信方式判別部と、非接触通信用回路の受動素子の組み合わせを切り替える受動素子スイッチと、判別された通信方式に基づいて受動素子スイッチの入切を制御する設定値変更部と、搬送波を検知したとき、または所定時間経過ごとに携帯端末の状態を示す端末状態情報を取得する端末状態情報取得手段と、搬送波検知時の端末状態情報と当該搬送波検知時の通信方式とからなる学習データを記録し、当該学習データが所定数以上となる場合に当該学習データに基づいて最適化記録を学習、記録する最適化記録手段と、所定時間経過ごとに現在の端末状態情報と最適化記録とからなる事前判別情報に基づいて通信方式を判別する事前判別手段とを備える事前判別部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非接触通信の複数の通信方式の各々に最適な通信特性を実現する携帯端末、通信特性最適化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ICチップの情報の読み書き方式には接触型と非接触型があり、それぞれ幾つかの方式が標準化・規格化されている。非接触型(近接型)については、国際規格ISO/IEC14443において「TypeA」「TypeB」が標準化されている。また、国際規格ISO/IEC18092において「FeliCa」などが標準化されている。これら通信方式が異なれば、非接触通信に必要な通信特性(アンテナの特性、回路定数、共振周波数、Q値)なども異なる。携帯端末やリーダライタの通信特性をある一つの通信方式において最適になるように調整すると、他の通信方式を用いようとした場合に影響が出る。このため、複数の通信方式が併存している場合には、各通信方式に最適な通信特性への適宜の調整が必要であった。
【0003】
特許文献1の無線通信装置(リーダライタ)は、どの非接触ICカードに対しても良好な通信特性を得ることを目的とし、非接触ICカードが通信可能領域に進入した際に当該非接触ICカードから固有の情報(ID情報)を取得し、通信不可能状態の発生を条件として当該非接触ICカードの固有情報に基づき当該非接触ICカードの種類を判別し、この判別結果に基づき当該非接触ICカードとの通信特性(共振回路の共振周波数やQ値)の最適化を行なうことを特徴とする。特許文献1の無線通信装置によれば、通信方式の異なる複数の非接触ICカードに対しても、各ICカードとの通信特性を最適化して通信を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−011198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の無線通信装置(リーダライタ)の技術思想を携帯端末に転用すれば、以下のようになる。携帯端末は搬送波を検知し、リーダライタから固有情報(ID情報)を取得し、固有情報に基づきリーダライタの通信方式の種類を判別し、この判別結果に基づき、リーダライタとの通信特性の最適化を行う。しかしながら、特許文献1の技術思想を転用したのみの携帯端末では、搬送波を検知してから通信特性の最適化を行うまでの処理が多く、通信特性の最適化に処理時間を要する。非接触通信のスピードを求められるような場面(改札など)ではこれらの処理時間が課題となる可能性があった。そこで本発明では、迅速な通信特性の最適化を実現する携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯端末は、リーダライタと非接触通信を行うことができ、アンテナと、通信方式判別部と、受動素子スイッチと、設定値変更部と、事前判別部とを備える。事前判別部は、端末状態情報取得手段と、最適化記録手段と、事前判別手段とを備える。
【0007】
アンテナは、リーダライタからの搬送波を検知して方式情報を取得する。通信方式判別部は、方式情報を取得して当該方式情報に基づいて通信方式を判別する。受動素子スイッチにより、非接触通信に用いられる回路の受動素子の組み合わせを切り替え可能である。設定値変更部は、判別された通信方式に基づいて受動素子スイッチの入切を制御する。端末状態情報取得手段は、搬送波を検知したとき、または所定時間経過ごとに携帯端末の状態を示す端末状態情報を取得する。最適化記録手段は、搬送波を検知したときに取得された端末状態情報と当該搬送波を検知したときに判別された通信方式とからなる学習データを記録し、当該記録された学習データが所定数以上となる場合に当該学習データに基づいて最適化記録を学習して記録する。事前判別手段は、所定時間経過ごとに現在の端末状態情報と最適化記録とからなる事前判別情報を取得して当該事前判別情報に基づいて通信方式を判別する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の携帯端末によれば、迅速な通信特性の最適化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】学習データ(日時情報)の例を示す図。
【図2】学習データ(位置情報)の例を示す図。
【図3】学習データ(運動情報)の例を示す図。
【図4】非接触通信直前の携帯端末の運動状態を例示する図。
【図5】非接触通信直前の携帯端末の運動状態についてのデータを例示する図。
【図6】本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の実施例1に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施例1に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施例2に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図10】本発明の実施例2に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図11】本発明の実施例2に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【図12】本発明の実施例3に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図13】本発明の実施例3に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図14】本発明の実施例3に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施例4に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図16】本発明の実施例4に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図17】本発明の実施例4に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【図18】本発明の実施例5に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図19】本発明の実施例5に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図20】本発明の実施例5に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【図21】本発明の実施例6に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図22】本発明の実施例6に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図23】本発明の実施例6に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【図24】本発明の実施例7に係る携帯端末の構成を示すブロック図。
【図25】本発明の実施例7に係る携帯端末の学習前動作を示すフローチャート。
【図26】本発明の実施例7に係る携帯端末の学習後動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
<端末状態情報>
本発明において用いられる端末状態情報について説明する。端末状態情報とは、携帯端末の状態を表す情報のことである。端末状態情報として例えば、日時情報、携帯端末の位置を表す位置情報、携帯端末の運動状態を表す運動情報などがある。運動情報としては例えば、携帯端末の傾斜角度、角速度、角加速度、速度、加速度の時系列ベクトル情報などが考えられる。本発明の携帯端末は、任意の通信方式による非接触通信が実行される瞬間の端末状態情報を所定数取得し、端末状態情報と通信方式のペア(学習データ)を解析して通信方式と対応付いた最適化記録(学習モデル)を学習しておく。次に、本発明の携帯端末は、所定時間経過ごとに携帯端末の最新の状態を表す端末状態情報を取得して、前述の学習された最適化記録と比較照合することにより、ある最適化記録が示す携帯端末の状態と似通った携帯端末の状態を検知した場合に、この最適化記録と紐付けられた通信方式による非接触通信が近々行われると予測して、非接触通信用回路の受動素子の組み合わせを当該予測された通信方式における通信特性が最適となるように切り替える。端末状態情報として日時情報を用いた例を実施例1として、位置情報を用いた例を実施例2として、運動情報を用いた例を実施例3として後に詳述する。また、日時情報、位置情報、運動情報の2以上を組み合わせて端末状態情報として用いた例を実施例4〜7として後に詳述する。
【0011】
<端末状態情報取得手段>
本発明の携帯端末の各実施例において端末状態情報を取得する構成部を端末状態情報取得手段と総称する。端末状態情報取得手段は、実施例1では日時情報を取得する機能を有する日時情報取得手段として、実施例2では位置情報を取得する機能を有する位置情報取得手段として、実施例3では運動情報を取得する機能を有する運動情報取得手段としてそれぞれ具体化されている。もちろん端末状態情報は、日時情報、位置情報、運動情報に限られず、携帯端末の状態を表す情報の類であればどんなものでも良い。従って、本発明において端末状態情報取得手段は、実施例において具体化された日時情報取得手段、位置情報取得手段、運動情報取得手段に限られず、その他の携帯端末の状態を表す任意の情報を取得することができる構成部全般を意味する。
【0012】
<学習データ−日時情報>
本発明の携帯端末は、端末状態情報と通信方式のペア情報(学習データ)を用いて最適化記録(学習モデル)を学習する。以下、端末状態情報が日時情報である場合の学習データの例について図1を参照して説明する。図1は学習データ(日時情報)の例を示す図である。図1の例では、ユーザが会社員であるものと想定しており、2011年11月9日に取得された学習データを示すものである。図1の例では、ユーザは朝8時4分に自宅最寄り駅の自動改札にて非接触通信を行い、8時42分に勤務先最寄り駅の自動改札にて非接触通信を行っている。これら自動改札における非接触通信の通信方式はいずれもFelicaである。この例では、ユーザは勤務先近くで昼食をとった際(12時15分)の支払いに非接触通信を用いており、通信方式はTypeBである。また、ユーザは12時45分に、勤務先近くの書店で書籍購入の際に非接触通信(TypeA)を行っている。ユーザは勤務終了後18時45分に勤務先最寄り駅の自動改札にて非接触通信を行い、19時50分に自宅最寄り駅の自動改札にて非接触通信を行っている。また、ユーザは自宅近くの飲食店で21時20分頃、非接触通信により、飲食代金の決済を行っている。通信方式はTypeBである。本明細書ではこのユーザの例に着目して説明を続ける。
【0013】
<学習データ−位置情報>
以下、前述のユーザの例における端末状態情報が位置情報である場合の学習データの例について図2を参照して説明する。図2は学習データ(位置情報)の例を示す図である。図2は、図1の学習データと対応する学習データであり、前述同様2011年11月9日に取得された学習データを示すものとする。図2の例では、位置情報は緯度、経度情報として取得される。本説明では分かりやすさのため緯度経度の横に示す番号を用いて説明する。ユーザは自宅最寄り駅の自動改札(地点1)で非接触通信を行い、勤務先最寄り駅の自動改札(地点3)で非接触通信を行い、昼食時に勤務先近くの飲食店(地点5)にて非接触通信を行い、勤務先近くの書店(地点4)で書籍購入のために非接触通信を行っている。勤務終了後は勤務先最寄り駅の自動改札(地点3)、自宅最寄り駅の自動改札(地点1)で非接触通信を行い帰路に就いている。その後、ユーザは自宅付近の飲食店(地点2)で飲食代金の決済を行っている。
【0014】
<学習データ−運動情報>
以下、前述のユーザの例における端末状態情報が運動情報である場合の学習データの例について図3、図4、図5を参照して説明する。図3は学習データ(運動情報)の例を示す図である。図4は非接触通信直前の携帯端末の運動状態を例示する図である。図5は非接触通信直前の携帯端末の運動状態についてのデータを例示する図である。図5(a)は、非接触通信直前の携帯端末の傾斜角度θ、角速度ω、角加速度dωを例示する図である。図5(a)の角度θは携帯端末の液晶表示面が鉛直上方向きとなる姿勢を傾斜角0度とし、液晶表示面が鉛直下向きとなる姿勢を傾斜角180度とし、携帯端末の下端長辺を回転軸とした回転角の参考例である。図5(b)は、非接触通信直前の携帯端末の速度v、加速度αを例示する図である。図5(b)の速度vは、ユーザの進行方向を正方向とした参考例である。図5の例は実測値ではなく、あくまで参考例として説明のために使用するグラフである。図3は、図1、図2の学習データと対応する学習データであり、前述同様2011年11月9日に取得された学習データを示すものとする。図3の例では、運動情報は携帯端末の傾斜角度θ、角速度ω、角加速度dω、速度v、加速度αの時系列ベクトルで記述される。以上はあくまで例示であって本発明の携帯端末において端末状態情報として運動情報を用いる際には、以上の5つの例に限られず他の物理量を用いることもできる。ユーザは、非接触通信を行う直前には、例えば図4の例のように携帯端末をある一定の角度(リーダライタ側の読み取り面の傾斜角に合わせた角度)に傾斜させた状態で把持しながら、リーダライタの読み取り面に徐々に減速させながら接近させる。例えばユーザが、本発明の携帯端末を背広の内ポケットに入れている場合、肩掛け(手提げ)カバンの外側のポケットに入れている場合、いずれも傾斜角θは80〜100度前後となる。ユーザはリーダライタによる非接触通信の直前に、携帯端末を取り出し、携帯端末を手の中で滑らせながらリーダライタ側の読み取り面の傾斜角に合わせた角度に携帯端末の傾斜角θ(図4では45度程度)を調整し、リーダライタの読み取り面に徐々に減速しながら近づける。従って図5(a)のグラフのように、「端末をかざす準備中」の時間区間においてユーザの取り出し動作、角度調整動作によって傾斜角θは大きく変動し、これに伴って角速度ω、角加速度dωも目まぐるしく変動する。一方、ユーザが携帯端末の傾斜角をおおよそ調整し終わった(「準備完了」)後は、非接触通信の瞬間まで大きな角度変動はなく、ユーザの歩行による振動、ユーザの手の揺れなどの誤差による値のふらつきが観測されるのみであり、これに伴ってω、dωの値も大きく変動しなくなる。図5(b)のグラフについても同様に、「端末をかざす準備中」の時間区間においてユーザの取り出し動作、角度調整動作によって速度v、加速度αは大きく変動する。一方、「準備完了」後は、非接触通信の瞬間まで速度vは徐々に減速する。加速度αも負の値をとり、正負の値を跨って大きく変動することはない。これら携帯端末の運動情報は、設置されているリーダライタの読み取り面の角度、設置高さ、使用の状況(ユーザが歩行中に通信するか、ユーザが列に並んだ後通信するか)などによって変動する。
【0015】
<最適化記録の学習−日時情報>
前述した日時情報と通信方式のペア情報(学習データ)を用いて最適化記録(学習モデル)を学習する場合について説明を加える。ユーザは通常、所定の習慣に従って非接触通信を行うことが多い。従って、あるユーザが複数日に渡り、特定の時間に特定の通信方式で非接触通信を行っていれば、その翌日にも、同じ時間帯に同じ通信方式で非接触通信を行う可能性が高い。従って最適化記録の学習においては、学習データが所定の数蓄積された場合、まず通信方式毎に学習データを分類し、相互に近接したデータごとにグループを形成することで、近似した時間同士で学習データのグループを生成し、この学習データのグループ毎に算出した平均を中心として、所定の時間幅を有する時間帯と当該学習データの属する通信方式とを対応付ければよい。例えば前述の例では、ユーザが直近5日間にそれぞれ8時2分、8時7分、8時6分、8時5分、8時10分に自宅最寄り駅の自動改札を通過した場合、これらの学習データはいずれも通信方式Felicaに分類され、いずれも相互に近接したデータとして1グループに分類され、このグループの平均である8時6分を中心として、例えば前後10分の時間幅を有する7時56分から8時16分を通信方式Felicaと対応付ければよい。
【0016】
<最適化記録の学習−位置情報>
次に、前述した位置情報と通信方式のペア情報(学習データ)を用いて最適化記録(学習モデル)を学習する場合について説明を加える。ユーザは通常、所定の習慣に従って非接触通信を行うことが多い。従って、あるユーザが複数回に渡り、特定の店舗で特定の通信方式で非接触通信を行っていれば、ユーザがこの店舗の近傍エリアに入った場合には、同じ通信方式で非接触通信が行われる可能性が高い。従って最適化記録の学習においては、学習データが所定の数蓄積された場合、まず通信方式毎に学習データを分類し、相互に近接したデータごとにグループを形成することで、近似した位置同士で学習データのグループを生成し、この学習データのグループ毎に算出した平均を中心として、所定半径を有する領域と当該学習データの属する通信方式とを対応付ければよい。例えば前述の例では、ユーザが直近5日間に地点1の自宅最寄り駅の自動改札を通過した場合、これらの学習データはいずれも通信方式Felicaに分類され、いずれも相互に近接したデータとして1グループに分類され、このグループの平均である(緯度/経度)=(35.7287/139.5642)を中心として、例えば半径20mの円内の領域を通信方式Felicaと対応付ければよい。
【0017】
<最適化記録の学習−運動情報>
次に、前述した位置情報と通信方式のペア情報(学習データ)を用いて最適化記録(学習モデル)を学習する場合について説明を加える。前述したように、携帯端末の運動情報は、設置されているリーダライタの読み取り面の角度、設置高さ、使用の状況などによって変動する。従って、ある特定の店舗において特定の通信方式で非接触通信を行えば、これらの運動状態の時系列データは相互に近似する可能性は高い。従って最適化記録の学習においては、学習データが所定の数蓄積された場合、まず通信方式毎に学習データを分類し、相互に近接したデータごとにグループを形成することで、近似した運動状態同士で学習データのグループを生成し、この学習データのグループ毎に算出した平均ベクトルを中心として、所定の値幅を有する時系列ベクトル群を当該学習データの属する通信方式と対応付ければよい。
【0018】
以上、日時情報、位置情報、運動情報の何れかを用いた最適化記録の学習について説明したが、例えば、日時情報と位置情報の双方と通信方式とを学習データとしてもよいし、日時情報と運動情報の双方、位置情報と運動情報の双方と通信方式とを学習データとしてもよいし、日時情報と位置情報と運動情報の全てと通信方式とを学習データに用いてもよい。学習データとして用いる端末状態情報の種類が増加するほど、学習モデルの精度は高くなる。
【実施例1】
【0019】
上述を前提として、本発明の最も基本的な構成例のひとつである実施例1に係る携帯端末について、図6、図7、図8を参照して詳細に説明する。図6は本実施例に係る携帯端末100の構成を示すブロック図である。図7は本実施例に係る携帯端末100の学習前動作を示すフローチャートである。図8は本実施例に係る携帯端末100の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末100は、リーダライタ90と非接触通信を行うことができる。本実施例の携帯端末100は、アンテナ110と、非接触通信制御部120と、通信方式判別部130と、設定値変更部140と、受動素子スイッチ150と、事前判別部160とを備える。事前判別部160は、最適化記録手段161と、日時情報取得手段162と、事前判別手段165とを備える。
【0020】
まず、最適化記録(学習モデル)生成前の本実施例の携帯端末100の動作について説明する。アンテナ110は、リーダライタ90からの搬送波を検知してリーダライタ90の方式情報を取得する(S110)。方式情報とは、変調方式、符号化方式などを表す情報のことである。非接触通信制御部120は、非接触通信の制御を行う。通信方式判別部130は、リーダライタ90の方式情報を取得して当該方式情報に基づいて通信方式を判別する(S130)。設定値変更部140は、判別された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御する(S140)。受動素子スイッチ150により、非接触通信に用いられる回路の受動素子の組み合わせを切り替え可能であり、これにより非接触通信に用いられる回路を所望の通信特性に調整することができる。日時情報取得手段162は、搬送波を検知したときの携帯端末100の日時情報を取得する(S162a)。最適化記録手段161は、搬送波を検知したときに取得された日時情報と当該搬送波を検知したときに判別された通信方式とからなる学習データを記録し(S161a)、当該記録された学習データが所定数以上となる場合に(S161bY)当該学習データに基づいて最適化記録を学習して記録する(S161c)。記録された学習データが所定数未満の場合、ステップS110に戻り、上記ステップが繰り返される。
【0021】
次に、最適化記録(学習モデル)生成後の本実施例の携帯端末100の動作について説明する。日時情報取得手段162は、所定時間経過ごとに(S160Y)携帯端末100の日時情報を取得する(S162b)。所定時間未経過の場合、所定時間経過まで待機状態となる(S160N)。事前判別手段165は、所定時間経過ごとに日時情報取得手段162が取得した現在の日時情報と、最適化記録とからなる事前判別情報を取得して当該事前判別情報に基づいて通信方式を判別する(S165)。設定値変更部140は、判別された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御する(S140)。
【0022】
本実施例の携帯端末100によれば、最適化記録手段161が、学習データに基づいて最適化記録(学習モデル)を学習し、事前判別手段165が、所定時間経過ごとに現在の日時情報と、最適化記録とを比較して、事前に通信方式を判別(予測)して、設定値変更部140が、判別(予測)された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御して、非接触通信に用いられる回路を所望の通信特性に事前に調整するため、非接触通信のスピードを求められるような場面においても、迅速に通信特性の最適化を図ることができる。
【実施例2】
【0023】
次に、実施例1において用いられた日時情報の代わりに、位置情報を端末状態情報として用いる実施例2に係る携帯端末について、図9、図10、図11を参照して詳細に説明する。図9は本実施例に係る携帯端末200の構成を示すブロック図である。図10は本実施例に係る携帯端末200の学習前動作を示すフローチャートである。図11は本実施例に係る携帯端末200の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末200は実施例1の携帯端末100と共通して、アンテナ110、非接触通信制御部120、通信方式判別部130、設定値変更部140、受動素子スイッチ150を備え、これらは同じ機能を有する。従って本実施例の説明においては、共通する構成部の説明は割愛する。本実施例の携帯端末200は実施例1の携帯端末100が備える事前判別部160の代わりに事前判別部260を備える。具体的には、実施例1の携帯端末100は端末情報情報取得手段として日時情報取得手段162を備えていたが、本実施例の携帯端末200においては、これが位置情報取得手段263に置き換えられている。実施例1においては、学習データが日時情報と通信方式のペア情報であったものが本実施例では位置情報と通信方式のペア情報に置き換えられているため、学習データを処理する最適化記録手段261、事前判別手段265についても、番号を変更して表記した。しかしながら最適化記録手段261と、事前判別手段265が実行する動作は実施例1の携帯端末100の最適化記録手段161、事前判別手段165が実行する動作と殆ど変りない。具体的には、最適化記録学習前の動作において、位置情報取得手段263は、搬送波を検知したときの携帯端末200の位置情報を取得する(S263a)。最適化記録手段261は、搬送波を検知したときに取得された位置情報と当該搬送波を検知したときに判別された通信方式とからなる学習データを記録し(S261a)、当該記録された学習データが所定数以上となる場合に(S261bY)当該学習データに基づいて最適化記録を学習して記録する(S261c)。記録された学習データが所定数未満の場合(S261bN)、ステップS110に戻り、上記ステップが繰り返される。また最適化記録学習後の動作において、位置情報取得手段263は、所定時間経過ごとに(S260Y)携帯端末200の位置情報を取得する(S263b)。所定時間未経過の場合、所定時間経過まで待機状態となる(S260N)。事前判別手段265は、所定時間経過ごとに位置情報取得手段263が取得した現在の位置情報と、最適化記録とからなる事前判別情報を取得して当該事前判別情報に基づいて通信方式を判別する(S265)。設定値変更部140は、判別された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御する(S140)。
【0024】
本実施例の携帯端末200によれば、最適化記録手段261が、学習データに基づいて最適化記録(学習モデル)を学習し、事前判別手段265が、所定時間経過ごとに現在の位置情報と、最適化記録とを比較して、事前に通信方式を判別(予測)して、設定値変更部140が、判別(予測)された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御して、非接触通信に用いられる回路を所望の通信特性に事前に調整するため、非接触通信のスピードを求められるような場面においても、迅速に通信特性の最適化を図ることができる。
【実施例3】
【0025】
次に、実施例1において用いられた日時情報の代わりに、運動情報を端末状態情報として用いる実施例3に係る携帯端末について、図12、図13、図14を参照して詳細に説明する。図12は本実施例に係る携帯端末300の構成を示すブロック図である。図13は本実施例に係る携帯端末300の学習前動作を示すフローチャートである。図14は本実施例に係る携帯端末300の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末300は実施例1の携帯端末100と共通して、アンテナ110、非接触通信制御部120、通信方式判別部130、設定値変更部140、受動素子スイッチ150を備え、これらは同じ機能を有する。従って本実施例の説明においては、共通する構成部の説明は割愛する。本実施例の携帯端末300は実施例1の携帯端末100が備える事前判別部160の代わりに事前判別部360を備える。具体的には、実施例1の携帯端末100は端末情報情報取得手段として日時情報取得手段162を備えていたが、本実施例の携帯端末300においては、これがモーションセンサ手段364に置き換えられている。実施例1においては、学習データが日時情報と通信方式のペア情報であったものが本実施例では運動情報と通信方式のペア情報に置き換えられているため、学習データを処理する最適化記録手段361、事前判別手段365についても、番号を変更して表記した。最適化記録手段361と、事前判別手段365が実行する動作は実施例1の携帯端末100の最適化記録手段161、事前判別手段165が実行する動作と殆ど変りない。具体的には、最適化記録学習前の動作において、モーションセンサ手段364は、搬送波を検知したときの携帯端末300の運動状態を示す運動情報を取得する(S364a)。最適化記録手段361は、搬送波を検知したときに取得された運動情報と当該搬送波を検知したときに判別された通信方式とからなる学習データを記録し(S361a)、当該記録された学習データが所定数以上となる場合に(S361bY)当該学習データに基づいて最適化記録を学習して記録する(S361c)。記録された学習データが所定数未満の場合(S361bN)、ステップS110に戻り、上記ステップが繰り返される。また最適化記録学習後の動作において、モーションセンサ手段364は、所定時間経過ごとに(S360Y)携帯端末300の運動情報を取得する(S364b)。所定時間未経過の場合、所定時間経過まで待機状態となる(S360N)。事前判別手段365は、所定時間経過ごとにモーションセンサ手段364が取得した現在の運動情報と、最適化記録とからなる事前判別情報を取得して当該事前判別情報に基づいて通信方式を判別する(S365)。設定値変更部140は、判別された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御する(S140)。
【0026】
本実施例の携帯端末300によれば、最適化記録手段361が、学習データに基づいて最適化記録(学習モデル)を学習し、事前判別手段365が、所定時間経過ごとに現在の運動情報と、最適化記録とを比較して、事前に通信方式を判別(予測)して、設定値変更部140が、判別(予測)された通信方式に基づいて受動素子スイッチ150の入切を制御して、非接触通信に用いられる回路を所望の通信特性に事前に調整するため、非接触通信のスピードを求められるような場面においても、迅速に通信特性の最適化を図ることができる。
【実施例4】
【0027】
次に、学習データとして日時情報、位置情報の双方を用いる実施例4に係る携帯端末について、図15、図16、図17を参照して説明する。図15は本実施例に係る携帯端末400の構成を示すブロック図である。図16は本実施例に係る携帯端末400の学習前動作を示すフローチャートである。図17は本実施例に係る携帯端末400の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末400は実施例1の携帯端末100と共通して、アンテナ110、非接触通信制御部120、通信方式判別部130、設定値変更部140、受動素子スイッチ150を備え、これらは同じ機能を有する。本実施例の携帯端末400は実施例1の携帯端末100が備える事前判別部160の代わりに事前判別部460を備える。事前判別部460は、端末状態情報取得手段として、日時情報取得手段162と、位置情報取得手段263の双方を備える。最適化記録手段461、事前判別手段465については、日時情報、位置情報の双方を含む学習データを処理するため番号を変更して表記した。最適化記録手段461と、事前判別手段465が実行する動作は実施例1の携帯端末100の最適化記録手段161、事前判別手段165が実行する動作と殆ど変りない。具体的には、最適化記録手段461は、学習データとして日時情報、位置情報、通信方式をセットとするデータを記録し(S461a)、学習の際(S461bY)に、双方の最適化記録(学習モデル)を生成する(S461c)。端末状態情報取得手段(日時情報取得手段162、位置情報取得手段263)は所定時間経過ごとに(S460Y)携帯端末400の現在の日時情報、位置情報の双方が取得し(S162b、S263b)、事前判別手段465は、現在の日時情報を日時情報の最適化記録と、現在の位置情報を位置情報の最適化記録とそれぞれ比較して、日時情報、位置情報の双方と適合する通信方式を予測結果とする(S465)。
【0028】
本実施例の携帯端末400によれば、実施例1、2の効果に加えて、学習データに用いる端末状態情報として日時情報、位置情報の双方を用いるため、さらに精度の高い最適化記録を学習生成することが可能となる。
【実施例5】
【0029】
次に、学習データとして日時情報、運動情報の双方を用いる実施例5に係る携帯端末について、図18、図19、図20を参照して説明する。図18は本実施例に係る携帯端末500の構成を示すブロック図である。図19は本実施例に係る携帯端末500の学習前動作を示すフローチャートである。図20は本実施例に係る携帯端末500の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末500は実施例1の携帯端末100と共通して、アンテナ110、非接触通信制御部120、通信方式判別部130、設定値変更部140、受動素子スイッチ150の各構成を備える。本実施例の携帯端末500は実施例4の携帯端末400が備える事前判別部460の代わりに事前判別部560を備える。事前判別部560は、端末状態情報取得手段として、日時情報取得手段162と、モーションセンサ手段364の双方を備える。最適化記録手段561、事前判別手段565については、日時情報、運動情報の双方を含む学習データを処理するため番号を変更して表記した。具体的には、本実施例の携帯端末500が備える事前判別部560は、実施例4の携帯端末400が備える事前判別部460の日時情報取得手段162と位置情報取得手段263の組み合わせを日時情報取得手段162とモーションセンサ手段364の組み合わせに変更したものである。従って、日時情報取得手段162については実施例1、モーションセンサ手段364については実施例3、最適化記録手段561、事前判別手段565については、実施例4の対応箇所を参照されたい。
【0030】
本実施例の携帯端末500によれば、実施例1、3の効果に加えて、学習データに用いる端末状態情報として日時情報、運動情報の双方を用いるため、さらに精度の高い最適化記録を学習生成することが可能となる。
【実施例6】
【0031】
次に、学習データとして位置情報、運動情報の双方を用いる実施例6に係る携帯端末について、図21、図22、図23を参照して説明する。図21は本実施例に係る携帯端末600の構成を示すブロック図である。図22は本実施例に係る携帯端末600の学習前動作を示すフローチャートである。図23は本実施例に係る携帯端末600の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末600は実施例1の携帯端末100と共通して、アンテナ110、非接触通信制御部120、通信方式判別部130、設定値変更部140、受動素子スイッチ150の各構成を備える。本実施例の携帯端末600は実施例4の携帯端末400が備える事前判別部460の代わりに事前判別部660を備える。事前判別部660は、端末状態情報取得手段として、位置情報取得手段263と、モーションセンサ手段364の双方を備える。最適化記録手段661、事前判別手段665については、位置情報、運動情報の双方を含む学習データを処理するため番号を変更して表記した。具体的には、本実施例の携帯端末600が備える事前判別部660は、実施例4の携帯端末400が備える事前判別部460の日時情報取得手段162と位置情報取得手段263の組み合わせを位置情報取得手段263とモーションセンサ手段364の組み合わせに変更したものである。従って、位置情報取得手段263については実施例2、モーションセンサ手段364については実施例3、最適化記録手段661、事前判別手段665については、実施例4の対応箇所を参照されたい。
【0032】
本実施例の携帯端末600によれば、実施例2、3の効果に加えて、学習データに用いる端末状態情報として位置情報、運動情報の双方を用いるため、さらに精度の高い最適化記録を学習生成することが可能となる。
【実施例7】
【0033】
次に、学習データとして日時情報、位置情報、運動情報の3つを用いる実施例7に係る携帯端末について、図24、図25、図26を参照して説明する。図24は本実施例に係る携帯端末700の構成を示すブロック図である。図25は本実施例に係る携帯端末700の学習前動作を示すフローチャートである。図26は本実施例に係る携帯端末700の学習後動作を示すフローチャートである。本実施例の携帯端末700は実施例1の携帯端末100と共通して、アンテナ110、非接触通信制御部120、通信方式判別部130、設定値変更部140、受動素子スイッチ150の各構成を備える。本実施例の携帯端末700は実施例4の携帯端末400が備える事前判別部460の代わりに事前判別部760を備える。事前判別部760は、端末状態情報取得手段として、日時情報取得手段162と、位置情報取得手段263と、モーションセンサ手段364の3つを備える。最適化記録手段761、事前判別手段765については、日時情報、位置情報、運動情報の3種類の情報を含む学習データを処理するため番号を変更して表記した。具体的には、本実施例の携帯端末700が備える事前判別部760は、実施例4の携帯端末400が備える事前判別部460の日時情報取得手段162と位置情報取得手段263の組み合わせを日時情報取得手段162と位置情報取得手段263とモーションセンサ手段364の組み合わせに変更したものである。従って、日時情報取得手段162については実施例1、位置情報取得手段263については実施例2、モーションセンサ手段364については実施例3、最適化記録手段761、事前判別手段765については、実施例4の対応箇所を参照されたい。
【0034】
本実施例の携帯端末700によれば、実施例4から実施例6の効果に加えて、学習データに用いる端末状態情報として日時情報、位置情報、運動情報の3種類のデータを用いるため、さらに精度の高い最適化記録を学習生成することが可能となる。
【0035】
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0036】
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0037】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
【0038】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0039】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0040】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リーダライタと非接触通信を行う携帯端末であって、
前記リーダライタからの搬送波を検知して方式情報を取得するアンテナと、
前記方式情報を取得して当該方式情報に基づいて通信方式を判別する通信方式判別部と、
前記非接触通信に用いられる回路の受動素子の組み合わせを切り替える受動素子スイッチと、
前記判別された通信方式に基づいて前記受動素子スイッチの入切を制御する設定値変更部と、
前記搬送波を検知したとき、または所定時間経過ごとに携帯端末の状態を示す端末状態情報を取得する端末状態情報取得手段と、
前記搬送波を検知したときに取得された端末状態情報と当該搬送波を検知したときに判別された通信方式とからなる学習データを記録し、当該記録された学習データが所定数以上となる場合に当該学習データに基づいて最適化記録を学習して記録する最適化記録手段と、
前記所定時間経過ごとに現在の端末状態情報と最適化記録とからなる事前判別情報を取得して当該事前判別情報に基づいて通信方式を判別する事前判別手段とを備える事前判別部と、
を備える携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末であって、前記端末状態情報が日時情報であること
を特徴とする携帯端末。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯端末であって、前記端末状態情報が携帯端末の位置を表す位置情報であること
を特徴とする携帯端末。
【請求項4】
請求項1に記載の携帯端末であって、前記端末状態情報が携帯端末の運動状態を表す運動情報であること
を特徴とする携帯端末。
【請求項5】
リーダライタと非接触通信を行う携帯端末の通信特性を最適化する通信特性最適化方法であって、
前記リーダライタからの搬送波を検知して方式情報を取得するアンテナステップと、
前記方式情報を取得して当該方式情報に基づいて通信方式を判別する通信方式判別ステップと、
前記非接触通信に用いられる回路の受動素子の組み合わせを切り替える受動素子スイッチの入切を、前記判別された通信方式に基づいて制御する設定値変更ステップと、
前記搬送波を検知したとき、または所定時間経過ごとに携帯端末の状態を示す端末状態情報を取得する端末状態情報取得サブステップと、
前記搬送波を検知したときに取得された端末状態情報と当該搬送波を検知したときに判別された通信方式とからなる学習データを記録し、当該記録された学習データが所定数以上となる場合に当該学習データに基づいて最適化記録を学習して記録する最適化記録サブステップと、
前記所定時間経過ごとに現在の端末状態情報と最適化記録とからなる事前判別情報を取得して当該事前判別情報に基づいて通信方式を判別する事前判別サブステップとを備える事前判別ステップと、
を備える通信特性最適化方法。
【請求項6】
請求項5に記載の通信特性最適化方法であって、前記端末状態情報が日時情報であること
を特徴とする通信特性最適化方法。
【請求項7】
請求項5に記載の通信特性最適化方法であって、前記端末状態情報が携帯端末の位置を表す位置情報であること
を特徴とする通信特性最適化方法。
【請求項8】
請求項5に記載の通信特性最適化方法であって、前記端末状態情報が携帯端末の運動状態を表す運動情報であること
を特徴とする通信特性最適化方法。
【請求項9】
請求項5から8の何れかに記載の通信特性最適化方法を実行すべき指令を携帯端末に対してするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−109654(P2013−109654A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255338(P2011−255338)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】