説明

携帯端末の表示切換方法及び装置

【課題】 誤操作の恐れがなく表示を瞬時且つ確実に切り換えることができるようにすること。
【解決手段】 表示部13の姿勢を横長表示姿勢と縦長表示姿勢との間で相互に変更可能にな携帯端末10において、横長表示姿勢で表示しているWebページ501の画面を、横長表示姿勢に変更した場合にダミー画面であるポータルサイト502又は待ち受け画面503の表示画面に切り換えて表示し、表示部10の姿勢を元の横長表示姿勢に戻した場合に元の表示画面501を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の携帯端末の表示切換方法及び携帯端末に関し、特に、表示部の姿勢を変更可能な携帯端末の表示切換方法及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯電話、携帯型パーソナルコンピュータ(PC)、個人情報端末(PDA)等の携帯端末が開発されており(特許文献1〜4参照)、又、前記携帯端末には表示部が設けられている。表示部に関連する文献として特許文献5、6のようなものがある。
従来、前記携帯端末において、表示部に表示している画面を他人に見られないようにするために、瞬時に別の画面に変更するものが開発されている(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
これを実現する手法としては、画面切換え時に表示すべき画面を予め用意しておき、特定の操作ボタンの操作によって、表示の変更を行っている。
しかしながら、画面の変更を行いたい場合は緊急時であることが多いため、ボタン操作で画面を切換えるようにすると、誤操作によって変更できない恐れがある。
【0004】
【特許文献1】特開2007−94378号公報
【特許文献2】特開2006−157182号公報
【特許文献3】特開2004−312261号公報
【特許文献4】特開2007−281737号公報
【特許文献5】特開2006−133368号公報
【特許文献6】特開2006−185191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑み成されたもので、誤操作の恐れがなく表示を瞬時且つ確実に切り換えることができるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、表示手段の姿勢を第1表示姿勢と第2表示姿勢との間で相互に変更可能な携帯端末において、前記第1表示姿勢と第2表示姿勢のうちのいずれか一方の表示姿勢で表示している画面を、他方の表示姿勢に変更した際に所定のダミー画面に切り換えて表示手段に表示し、前記表示手段の姿勢を元に戻した際に元の表示画面を表示することを特徴とする携帯端末の表示切換方法が提供される。
第1表示姿勢と第2表示姿勢のうちのいずれか一方の表示姿勢で表示している画面を、他方の表示姿勢に変更した際に所定のダミー画面に切り換えて表示手段に表示し、前記表示手段の姿勢を元に戻した際に元の表示画面を表示する。
【0007】
ここで、前記ダミー画面は、所定の画像、WEBページ又は待受け画面であるように構成してもよい。
また、前記ダミー画面は、複数の画面の中から選択されるように構成してもよい。
また、前記第1、第2表示姿勢は、各々、横長姿勢、縦長姿勢であるように構成してもよい。
【0008】
また、本発明によれば、第1表示姿勢と第2表示姿勢間で相互に変更可能な表示手段を有する携帯端末において、前記表示手段の表示姿勢を検出し、前記表示手段の表示姿勢に応じた表示に切り換える制御手段を備えて成ることを特徴とする携帯端末が提供される。
制御手段は、表示手段の表示姿勢を検出し、前記表示手段の表示姿勢に応じた表示に切り換える。
【0009】
ここで、前記制御手段は、前記表示手段が一方の表示姿勢から他方の表示姿勢に切り換えられたとき、所定のダミー画面を切り換え表示するように前記表示手段を制御するよう構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記表示手段の表示姿勢が元に戻されたとき、元の画面に切り換え表示するように前記表示手段を制御するよう構成してもよい。
【0010】
また、前記第1、第2表示姿勢は、各々、横長姿勢、縦長姿勢であるように構成してもよい。
また、前記ダミー画面は、所定の画像、WEBページ又は待受け画面であるように構成してもよい。
また、前記制御手段は、記憶手段に記憶した複数の画面の中から前記ダミー画面として選択し表示させるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の携帯端末の表示切換方法によれば、誤操作の恐れがなく表示を瞬時且つ確実に切り換えることが可能になる。
また、本発明の携帯端末によれば、誤操作の恐れがなく表示を瞬時且つ確実に切り換えることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係る携帯端末の表示切換方法及び携帯端末について説明する。尚、各図において、同一部分には同一符号を付している。
先ず、本願発明の実施の形態の概要を説明すると、本実施の形態は、携帯端末において、表示部の表示内容を他人に見られたくない状況になったとき、当該表示画面を表示部の姿勢変更によって瞬時に別の画面(ダミー画面)に変更するようにしたものである。
【0013】
本実施の形態に係る携帯端末は、表示部の姿勢を横長から縦長に相互に変更可能な携帯端末において、横長または縦長の一方の状態で表示している画面を、表示部の姿勢を変更した際に別のダミー画面に切り換え、表示部の姿勢を元に戻した際に元の表示画面を表示することを特徴とする。
ダミー画面は、所定の画像、WEBページまたは待受け画面であってもよく、また、画面切換え時はこれら複数の画面の中から任意の画面が選択されることを特徴とするものである。
【0014】
図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る携帯端末10の外観を示す図で、図1(A)〜(C)は正面図、図2は底面図である。本実施の形態では、携帯端末10として携帯電話の例を挙げている。
図1及び図2において、携帯端末10は、表示部13が設けられた表示側筐体11と、操作部14が設けられた操作側筐体12とが、回転連結部材15によって、図2に示すように、重なるように連結されている。表示側筐体11と操作側筐体12は、平行な面内で相対的に回転自在な構成となっている。
【0015】
表示側筐体11と操作側筐体12とが重なっている状態を正面から見た図が図1(A)であり、図1(A)の状態の底面図が図2である。
同図(A)の状態においては、操作側筐体12の操作部14は露出しておらず、表示部13だけが露出している。よって、例えばテレビ放送など、全画面表示が好適なコンテンツの表示が適している。
【0016】
図1(A)の状態から表示側筐体11を例えば時計回りに90°回転させると同図(B)の状態となる。この状態においては、操作側筐体12の操作部14が露出し、表示部13が横長の画面(第1表示姿勢)になる。よって、WEBページなど横画面の表示が好適で、且つ文字入力や画面スクロール等の操作が必要なコンテンツの表示が適している。
【0017】
同図(B)の状態から表示側筐体11をさらに時計回りに90°回転させると同図(C)の状態となる。この状態においては、操作側筐体12の操作部14が露出し、かつ表示部13が縦長の画面(第2表示姿勢)になる。よって、メールや通話など、既存の携帯電話と同様の表示/操作が適している。
【0018】
図3に、本実施の形態に係る携帯端末10のブロック図を示す。
携帯端末10は、図示しない基地局との通信を行う通信回路である通信部101と、各部を制御するためのCPUである制御部102と、LCD等の表示デバイスである表示部103と、端末の制御プログラムやWEBブラウザアプリケーション、ブックマーク情報、そして本実施の形態の画面切換設定情報等を格納するメモリである記憶部104と、キーボタンである操作部105と、図1(A)(B)(C)に示した表示側筐体11と操作側筐体12の姿勢を検出する姿勢検出部106とから構成される。
【0019】
姿勢検出部106は、ホール素子やマイクロスイッチ等、既存の技術によって実現できる。
尚、表示部103は表示手段を構成し、記憶部104は記憶手段を構成し、操作部105は操作手段を構成し、姿勢検出部106は姿勢検出手段を構成している。また、制御部102及び姿勢検出部106は制御手段を構成している。
【0020】
図4に、携帯端末10の記憶部104に画面切換設定情報を格納する画面切換設定情報テーブル200の一例を示す。画面切換設定情報テーブル200に格納された画面切換設定情報は、画面切換え操作を行ったときに表示するダミー画面の情報ソースを保存している。図示したように設定は複数(本実施の形態では設定1〜3)持っていてもよい。情報ソースは携帯端末10の製造者やユーザが適宜設定し、例えばWEBページのURL(設定1)、画面メモとして保存したWEBページや静止画(設定2)、或いは待受け画面(設定3)でもよい。
【0021】
図5は、本発明の実施の形態の動作を説明するための説明図である。
以下、図1〜図5を用いて、本実施の形態に係る携帯端末の表示切換方法、携帯端末の動作を説明する。
図5において、同図(E)は横画面において、通常表示として所定のWEBページ501を表示している状態を示す。
【0022】
この通常画面を表示している通常表示状態において、表示している画面を他人に見られたくないとき、本実施の形態では表示側筐体11を同図(F)の縦画面の状態に相対的に回転させることで、姿勢検出部106が表示側筐体11の姿勢変更を検出し、表示部13に表示している画面がダミー画面に切り換わる。
【0023】
図5(F)はダミー画面としてユーザが画面切換設定情報テーブル200に格納された画面切換設定情報の「設定1」を選択している場合で、ポータルサイト502を表示している。また、表示部13を縦画面から横画面に戻すと、表示はダミー画面から通常表示である元のWEBページ501の表示に戻るようにする。
尚、本実施の形態では横画面から縦画面に変更した際にダミー画面を表示するようにしたが、例えば縦画面でメールを作成・閲覧しているときに横画面にするとダミー画面を表示するようにしてもよい。
【0024】
また、表示するダミー画面はユーザが選択してもよいし、画面切換設定情報テーブル200に格納された画面切換設定情報の複数の設定の中からランダムに選択されるようにしてもよい。尚、図5の503は、画面切換設定情報テーブル200に格納された画面切換設定情報の設定3のダミー画面である待受け画面503の例を示している。
【0025】
以上説明した本実施の形態によれば、表示部13の姿勢を横長表示姿勢と縦長表示姿勢との間で相互に変更可能にな携帯端末10において、横長表示姿勢で表示しているWebページ501の画面を、横長表示姿勢に変更した場合にダミー画面であるポータルサイト502又は待ち受け画面503の表示画面に切り換えて表示し、表示部10の姿勢を元の横長表示姿勢に戻した場合に元の表示画面501を表示する。
【0026】
このように、表示切換操作を、ボタン操作ではなく、表示側筐体11と操作側筐体12の相対的な姿勢変更によって通常画面とダミー画面とを切換え表示するようにしたので、誤操作の心配がなく、表示を瞬時且つ確実にダミー画面に切り換えることが可能になる。また、通常画面に戻すことも容易に行うことが可能になる。
尚、携帯端末10として、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance、Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)、携帯型パーソナルコンピュータ等の各種の携帯端末が利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
携帯電話、PHS、PDA、携帯型パーソナルコンピュータ等の各種の携帯端末に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯端末の外観を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る携帯端末の外観を示す底面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る携帯端末のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る携帯端末に使用する画面切換設定情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態の動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0029】
10・・・携帯端末
11・・・表示側筐体
12・・・操作側筐体
13・・・表示部
14・・・操作部
15・・・回転連結部材
101・・・通信部
102・・・制御部
103・・・表示部
104・・・記憶部
105・・・操作部
200・・・画面切換設定情報テーブル
501・・・Webページ
502・・・ポータルサイト
503・・・待ち受け画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段の姿勢を第1表示姿勢と第2表示姿勢との間で相互に変更可能な携帯端末において、
前記第1表示姿勢と第2表示姿勢のうちのいずれか一方の表示姿勢で表示している画面を、他方の表示姿勢に変更した際に所定のダミー画面に切り換えて表示手段に表示し、前記表示手段の姿勢を元に戻した際に元の表示画面を表示することを特徴とする携帯端末の表示切換方法。
【請求項2】
前記ダミー画面は、所定の画像、WEBページ又は待受け画面であることを特徴とする請求項1記載の携帯端末の表示切換方法。
【請求項3】
前記ダミー画面は、複数の画面の中から選択されることを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末の表示切換方法。
【請求項4】
前記第1、第2表示姿勢は、各々、横長姿勢、縦長姿勢であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の携帯端末の表示切換方法。
【請求項5】
第1表示姿勢と第2表示姿勢間で相互に変更可能な表示手段を有する携帯端末において、
前記表示手段の表示姿勢を検出し、前記表示手段の表示姿勢に応じた表示に切り換える制御手段を備えて成ることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
前記制御手段は、前記表示手段が一方の表示姿勢から他方の表示姿勢に切り換えられたとき、所定のダミー画面を切り換え表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項5記載の携帯端末。
【請求項7】
前記制御手段は、前記表示手段の表示姿勢が元に戻されたとき、元の画面に切り換え表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項8】
前記第1、第2表示姿勢は、各々、横長姿勢、縦長姿勢であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の携帯端末。
【請求項9】
前記ダミー画面は、所定の画像、WEBページ又は待受け画面であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一に記載の携帯端末。
【請求項10】
前記制御手段は、記憶手段に記憶した複数の画面の中から前記ダミー画面として選択し表示させることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一に記載の携帯端末。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−212737(P2009−212737A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52797(P2008−52797)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】