説明

携帯端末装置、通信システム、通信プログラムおよび制御方法

【課題】携帯端末装置の消費電力量を削減する。
【解決手段】携帯端末装置10は、無線通信網を介して、プッシュ型のサービスを提供するメールサーバ40、カレンダサーバ50、電話帳サーバ51からプッシュ型のサービスに係る情報を受信する。携帯端末装置10は、プッシュ型のサービスに係る情報を待受け状態の際に受信するか否かを示す設定情報を記憶する。また、携帯端末装置10は、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別する。そして、携帯端末装置10は、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合は、記憶する設定情報に基づいて、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知をメールサーバ40、カレンダサーバ50、電話帳サーバ51に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置、通信システム、通信プログラムおよび制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末装置に対して、ネットワーク上のサーバがデータを自動的に送信するプッシュ型のデータ配信サービスが知られている。
【0003】
このようなプッシュ型のデータ配信サービスを提供するサーバは、例えば、自身が記憶するカレンダや住所録等が更新された場合は、携帯端末装置が記憶するカレンダや住所録等を同期させるためのデータを携帯端末装置へ自動的に送信する。このような場合には、携帯端末装置は、サーバが送信したデータを受動的に受信し、受信した情報を用いて、自身が記憶するカレンダや住所録等の更新を実行する。
【0004】
また、プッシュ型のデータ配信サービスを提供するサーバは、例えば、携帯端末装置宛のメールを取得した場合には、取得したメールを携帯端末装置に対して送信する。このような場合には、携帯端末装置は、サーバが送信したメールを受信し、受信したメールの表示等を実行する。
【0005】
ここで、携帯端末装置は、3G(3Generation:第3世代移動通信システム)網を介して、データの送受信を行う場合には、3G網のサーバからIPv4(Internet Protocol version 4)アドレスの割付を受ける。また、携帯端末装置は、IPv4アドレスの割付を受けてから所定の時間が経過するまでの間に、再度3G網のサーバと同期を行わなかった場合には、IPv4アドレスの枯渇を防ぐため、IPv4アドレスの割付が解除される。
【0006】
しかし、携帯端末装置は、IPv4アドレスの割付が解除された場合には、3G網を介してデータの送受信を行う事ができないため、プッシュ型のデータ配信サービスを受けれなくなってしまう。このため、携帯端末装置は、所定の時間間隔で3G網のサーバと同期を行うAlways−On機能を有する。
【0007】
具体的には、Always−On機能を有する携帯端末装置は、所定の時間おきに、3G網のサーバと同期を行う事で、IPv4アドレスの割付を保持する。そして、携帯端末装置は、ネットワーク上のサーバが自動的に送信したデータやメールを受信し、各種処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−310983号公報
【特許文献2】特開2003−134566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述したAlways−On機能を実行する携帯端末装置の技術では、プッシュ型のデータ配信サービスを提供するサーバが送信したデータやメールを常時受付けるので、携帯端末装置の消費電力量が増大するという問題がある。
【0010】
例えば、携帯端末装置は、待受け状態であっても、割付けられたIPv4アドレスを保持するために所定の時間間隔で3G網のサーバと同期を行うので、消費電力量が増大する。また、例えば、携帯端末装置は、待受け状態であっても、プッシュ型のデータ配信サービスを提供するサーバが自動的に送信したデータやメールを受信するので、消費電力量が増大する。
【0011】
以下、携帯端末装置が消費する電力量について説明する。図26は、携帯端末装置が実行するAlways−ON機能の一例を説明するための図である。なお、図26は、Always−On機能を有する携帯端末装置において流れた電流の量を示すグラフの一例を示した。また、図26においては、携帯端末装置において流れた電流の量[mA]を縦軸とし、時間[Sec(Second:秒)]を横軸とした。また、図26に示す例では、携帯端末装置は、Always−On機能として、ネットワーク上のサーバと28分ごとに同期するものとする。
【0012】
図26(h)に示すように、携帯端末装置は、Always−On機能により、3G網のサーバと同期する。また、図26中(i)に示すように、携帯端末装置は、3G網のサーバと同期を行ってから28分が経過するまでの間に同期を行わなかった場合には、図26中(j)に示すように、再度3G網のサーバとの同期を実行する。
【0013】
図27は、携帯端末装置が3G網のサーバと同期を行う際に消費する電力量の一例を説明するための図である。なお、図27に示す例では、図26と同様に、携帯端末装置において流れた電流の量[mA]を縦軸とし、時間[Sec]を横軸とした。例えば、図27に示す例では、計測開始から10秒が経過した時点で携帯端末装置が3G網上のサーバと同期を行い、10.63秒の間、平均で222.24[mA]の電流が流れる。
【0014】
ここで、携帯端末装置において流れた電流の平均は、Always−On機能を実行する場合には、5.29[mA]となり、Always−On機能を実行しない場合には、3.28[mA]となる。このように、携帯端末装置は、Always−On機能を実行する場合には、消費電力を増大させてしまう。
【0015】
次に、携帯端末装置が待受け状態の際に、メールやデータを受動的に受信することで、消費電力を増大させてしまう例について説明する。図28は、携帯端末装置が待受け状態の際に消費する電力量の一例を説明するための図である。なお、図28に示す例では、待受け状態の携帯端末装置において流れた電流の量[mA]を縦軸とし、時間[Sec]を横軸とした。
【0016】
図28に示す例では、携帯端末装置は、図28中(k)に示すように、27.2分の間、3G網のサーバと同期を行わなかったため、Always−On機能により、3G網のサーバとの同期を自動で実行している。さらに、図28に示す例では、携帯端末装置は、プッシュ型のデータ配信サービスにより、図28中(l)および(m)に示すタイミングでカレンダを同期させるためのデータを受信し、(n)に示すタイミングでメールを受信している。すなわち、携帯端末装置は、Always−On機能による消費電力だけではなく、待受け状態の際にもプッシュ型のデータ配信サービスに係るデータを受信するため、消費電力を増大させてしまう。
【0017】
1つの側面では、本願に開示の技術は、携帯端末装置が消費する電力を削減する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
1つの側面では、無線通信網を介して、プッシュ型のサービスを提供するサーバからプッシュ型のサービスに係る情報を受信する携帯端末装置である。携帯端末装置は、プッシュ型のサービスに係る情報を待受け状態の際に受信するか否かを示す設定情報を記憶する。また、携帯端末装置は、待受け状態に遷移するか否かを判別する。そして、携帯端末装置は、待受け状態に遷移すると判別した場合は、記憶する設定情報に基づいて、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知をプッシュ型のサービスを提供するサーバに送信する。
【発明の効果】
【0019】
1つの側面では、携帯端末装置が消費する電力を削減する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、実施例1に係る通信システムの一例を説明するための図である。
【図2】図2は、実施例1に係る携帯端末装置の一例を説明するための図である。
【図3】図3は、実施例1に係るサービス情報の一例を説明するための図である。
【図4】図4は、実施例1に係る制御部の一例を説明するための図である。
【図5a】図5aは、実施例1に係るメールサーバの一例を説明するための図である。
【図5b】図5bは、実施例1に係る同期制御対応テーブルの一例を説明するための図である。
【図6a】図6aは、実施例1に係るカレンダサーバの一例を説明するための図である。
【図6b】図6bは、実施例1に係る電話帳サーバの一例を説明するための図である。
【図7】図7は、実施例1に係る携帯端末装置が消費する電力を説明するための図である。
【図8】図8は、実施例1に係る通信システムが実行する処理の流れを説明するための第1の図である。
【図9】図9は、実施例1に係る通信システムが実行する処理の流れを説明するための第2の図である。
【図10】図10は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第1の図である。
【図11】図11は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第2の図である。
【図12】図12は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第3の図である。
【図13】図13は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第4の図である。
【図14】図14は、実施例1に係る携帯端末装置が実行する処理の流れの一例を説明するための図である。
【図15a】図15aは、実施例2に係る制御部の一例を説明するための図である。
【図15b】図15bは、実施例2に係る携帯端末装置が設定通知を送信するタイミングを説明するための図である。
【図16】図16は、実施例2に係る携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。
【図17】図17は、実施例2に係る携帯端末装置が実行する処理の流れの一例について説明するための図である。
【図18】図18は、充電中に設定通知を送信しない携帯端末装置の処理の一例を説明するための図である。
【図19】図19は、待受け状態の際に充電が開示された際に解除通知を送信する携帯端末装置の一例を説明するための図である。
【図20a】図20aは、時間帯に応じてプッシュ型のサービスを停止させるか否かを判別する携帯端末装置の一例を説明するための図である。
【図20b】図20bは、時間帯に応じてプッシュ型のサービスを停止させるか否かを判別する携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。
【図21a】図21aは、アクセスポイントに基づいて、プッシュ型のサービスを提供するか否かを判別する携帯端末装置の一例を説明するための図である。
【図21b】図21bは、アクセスポイントに基づいて、プッシュ型のサービスを提供するか否かを判別する携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。
【図22】図22は、携帯端末装置がAlways On動作と同時に設定通知を送信する処理の一例について説明するための図である。
【図23】図23は、自身に割当てられたIPアドレスを解放する携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。
【図24】図24は、実施例2に係る同期制御対応テーブルの一例を説明するための図である。
【図25】図25は、通信プログラムを実行する携帯端末装置の一例を説明するための図である。
【図26】図26は、携帯端末装置が実行するAlways−ON機能の一例を説明するための図である。
【図27】図27は、携帯端末装置が3G網のサーバと同期を行う際に消費する電力量の一例を説明するための図である。
【図28】図28は、携帯端末装置が待受け状態の際に消費する電力量の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して本願に係る携帯端末装置、通信システム、通信プログラムおよび制御方法について説明する。なお、以下の実施例により本願に係る携帯端末装置、通信システム、通信プログラムおよび制御方法が限定されるものではない。特に、携帯端末装置としては携帯電話やPDAなど、無線通信を行う任意の端末装置が適用される。
【実施例1】
【0022】
以下の実施例1では、図1を用いて、通信システムの一例を説明する。図1は、実施例1に係る通信システムの一例を説明するための図である。
【0023】
図1に示すように、通信システム1は、基地局2、アクセスポイント3、移動体通信網4、ネットワーク5、携帯端末装置10、メールサーバ40、カレンダサーバ50、電話帳サーバ51を有する。なお、図1に示す例では省略したが、通信システム1は、携帯端末装置10と同様の携帯端末装置を複数有するものとする。
【0024】
基地局2は、例えば、携帯端末装置10が3G(3Generation:第3世代移動通信システム)網を介して、移動体通信網4およびネットワーク5に接続するための基地局である。また、アクセスポイント3は、例えば、携帯端末装置10がWLAN(Wireless Local Area Network)を介して、ネットワーク5に接続するためのアクセスポイントである。
【0025】
携帯端末装置10は、ネットワーク5を介して、プッシュ型のデータ配信サービスの提供を受ける携帯端末装置である。例えば、携帯端末装置10は、メールサーバ40が提供するプッシュ型のメール配信サービスにより、メールサーバ40が自動的に送信するメールを受動的に受信する。そして、携帯端末装置10は、メールサーバ40からメールを受信した場合には、受信したメールを表示する等の処理を実行する。
【0026】
また、携帯端末装置10は、カレンダサーバ50が提供するプッシュ型のデータ配信サービスにより、カレンダサーバ50が記憶するカレンダのデータと、自身が記憶するカレンダのデータとを同期させるためのデータをカレンダサーバ50から受動的に受信する。そして、携帯端末装置10は、受信したデータを用いて、自身が記憶するカレンダのデータをカレンダサーバ50が記憶するカレンダのデータと同期させる。
【0027】
また、携帯端末装置10は、電話帳サーバ51が提供するプッシュ型のデータ配信サービスにより、電話帳サーバ51が記憶する電話帳のデータと、自身が記憶する電話帳のデータとを同期させるためのデータを電話帳サーバ51から受動的に受信する。そして、携帯端末装置10は、受信したデータを用いて、自身が記憶する電話帳のデータを電話帳サーバ51が記憶する電話帳のデータと同期させる。
【0028】
また、携帯端末装置10は、待受け時に、メールサーバ40からメールを受信するか否かを示すサービス情報を記憶する。また、携帯端末装置10は、待受け時に、カレンダサーバ50からカレンダを同期させるためのデータを受信するか否かを示すサービス情報を記憶する。また、携帯端末装置10は、自身の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別し、待受け状態に遷移させると判別した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、携帯端末装置10は、サービス情報に基づいて、メールサーバ40およびカレンダサーバ50に対して、プッシュ型のサービスに係る情報を送信するか否かを設定する。
【0029】
例えば、携帯端末装置10は、待受け時にメールのみを受信し、カレンダサーバ50からカレンダを同期させるためのデータを受信しない旨を示すサービス情報を記憶する場合は、待受け状態に遷移する際に、以下の処理を実行する。すなわち、携帯端末装置10は、カレンダサーバ50に対して、カレンダを同期させるためのデータの配信サービスを停止する旨を示す設定通知を送信する。
【0030】
また、携帯端末装置10は、自身の状態が待受け状態である場合には、待受け状態を解除するか否かを判別する。そして、携帯端末装置10は、待受け状態を解除すると判別した場合には、カレンダサーバ50に対して、データの配信サービス停止を解除する旨の解除通知を送信する。
【0031】
また、例えば、携帯端末装置10は、待受け時にカレンダを同期させるためのデータのみを受信する旨を示すサービス情報を記憶する場合は、待受け状態に遷移する際に、メールの配信サービスを停止する旨を示す設定通知をメールサーバ40に送信する。そして、携帯端末装置10は、待受け状態を解除する場合には、メールの配信サービス停止を解除する旨の解除通知をメールサーバ40に送信する。
【0032】
このように、携帯端末装置10は、待受け状態に遷移する場合は、サービス情報に基づいて、プッシュ型のサービスを提供するサーバの設定を行う。このため、携帯端末装置10は、待受け状態において、プッシュ型のサービスを受ける回数を減らす結果、消費電力量を削減できる。
【0033】
以下、携帯端末装置10の具体例について説明する。図2は、実施例1に係る携帯端末装置の一例を説明するための図である。図2に示す例では、携帯端末装置10は、ディスプレイ11、キーパッド12、メモリ13、スピーカ15、マイクロフォン16、音声信号処理部17、公衆網無線部18、WLAN無線部19、アンテナ20、アンテナ21、制御部30を有する。また、メモリ13は、サービス情報14を記憶する。
【0034】
ディスプレイ11は、携帯端末装置10が受信したメールの表示を行ったり、携帯端末装置10が記憶するカレンダの表示等を行う表示装置である。キーパッド12は、携帯端末装置10の利用者がメールの入力や、携帯端末装置10の操作を行う際に用いる入力装置である。メモリ13は、携帯端末装置10が実行する各種処理に用いられるデータを記憶する記憶装置である。また、メモリ13は、携帯端末装置10が待受け状態の際にプッシュ型のサービスに係るメールやデータを受信するか否かを示すサービス情報14を記憶する。
【0035】
以下、サービス情報14の一例について説明する。図3は、実施例1に係るサービス情報の一例を説明するための図である。図3に示す例では、サービス情報14は、携帯端末装置10に対して提供されているプッシュ型のサービスを示すサービス名と、待受け時に各サービスに係るデータやメールを受信するか否かを示すフラグ情報とを対応付けた情報である。
【0036】
例えば、図3に示す例では、サービス情報14として、サービス名「メールW」とフラグ「1」とが対応付けて記憶されている。また、図3に示す例では、サービス情報14として、サービス名「電話帳」、「カレンダ」、「サービスX」、「サービスY」、「サービスZ」とフラグ「0」とが対応付けて記憶されている。
【0037】
ここで、「メールW」とは、メールサーバ40によって提供されるプッシュ型のメール配信サービスを示す。また、「カレンダ」とは、カレンダサーバ50によって提供されるプッシュ型のデータ配信サービスであり、カレンダサーバ50が記憶するカレンダと携帯端末装置10が記憶するカレンダとを同期させるためのデータを配信するサービスを示す。また、「電話帳」とは、電話帳サーバ51によって提供されるプッシュ型のデータ配信サービスであり、電話帳サーバ51が記憶する電話帳と携帯端末装置10が記憶する電話帳とを同期させるためのデータを配信するサービスを示す。
【0038】
ここで、フラグ「1」は、携帯端末装置10が待受け状態である場合は、対応付けられたサービスに係る情報を受信する旨を示す。つまり、図3に示す例では、サービス情報14は、携帯端末装置10が待受け状態である場合は、「メールW」に係るメールの受信のみを行い、他のプッシュ型のデータ配信サービスに係るデータの受信を行わないことを示す。
【0039】
図2に戻って、スピーカ15は、携帯端末装置10が他の端末と音声通話を行う際に、相手方の音声を再生するための再生装置である。マイクロフォン16は、携帯端末装置10が他の端末と音声通話を行う際に、相手方へ送信する音声を入力するための入力装置である。音声信号処理部17は、携帯端末装置10が音声通話時に受信した音声データをスピーカ15に再生させる処理を実行するとともに、マイクロフォン16によって入力された音声を相手方に送信する音声データに変換する。
【0040】
公衆網無線部18は、アンテナ20を介して、無線信号の送受信を行う。具体的には、公衆網無線部18は、基地局2および移動体通信網4を介して3G網に接続し、さらにネットワーク5を介してメールサーバ40およびカレンダサーバ50とメールおよびデータの送受信を行う。例えば、公衆網無線部23は、アンテナ20から受信した信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換等の無線処理を行い、無線処理後の信号を制御部30に送信する。また、例えば、公衆網無線部18は、制御部30から入力された信号に対してD/A(Digital/Analog)変換等の無線処理を行い、無線処理後の信号をアンテナ20を介して、基地局2へ送信する。
【0041】
WLAN無線部19は、アンテナ21を介して、無線信号の送受信を行う。具体的には、WLAN無線部19は、アクセスポイント3との間でWLANを用いた無線信号の送受信を行い、ネットワーク5を介して、メールサーバ40およびカレンダサーバ50とメール及びデータの送受信を行う。
【0042】
アンテナ20は、携帯端末装置10と基地局2との間で無線通信を行うためのアンテナである。また、アンテナ21は、携帯端末装置10とアクセスポインタ3との間で無線通信を行うためのアンテナである。
【0043】
制御部30は、携帯端末装置10のディスプレイ11、キーパッド12、メモリ13、スピーカ15、マイクロフォン16、音声信号処理部17、公衆網無線部18、WLAN無線部19の制御を実行する。例えば、制御部30は、CPU(Central Processing Unit)を有し、ディスプレイ11、キーパッド12、メモリ13、スピーカ15、マイクロフォン16、音声信号処理部17が有する機能を制御するためのプログラムを実行する。また、例えば、制御部30は、公衆網無線部18、WLAN無線部19が有する機能を制御するためのプログラムを実行する。
【0044】
また、制御部30は、公衆網無線部18、および、アンテナ20を制御して3G網に接続し、基地局2、移動体通信網4、ネットワーク5を介して、メールサーバ40やカレンダサーバ50とデータの送受信を行う。また、制御部30は、WLAN無線部19、および、アンテナ21を制御してアクセスポイント3に接続し、ネットワーク5を介して、メールサーバ40やカレンダサーバ50とデータの送受信を行う。
【0045】
すなわち、制御部30は、3G網、もしくは、WLANを介して、メールサーバ40が提供するプッシュ型のデータ配信サービスにより送信されたメールを取得する。そして、制御部30は、受信したメールをディスプレイ11に表示する等の処理を実行する。また、制御部30は、3G網、もしくは、WLANを介して、カレンダサーバ50が提供するプッシュ型のデータ配信サービスにより送信されたデータを受信する。そして、制御部30は、受信したデータを用いて、自身が記憶するカレンダを、カレンダサーバ50が記憶するカレンダと同期させる。
【0046】
また、制御部30は、携帯端末装置10の状態を待受状態に遷移させるか否かを判別し、携帯端末装置10の状態を待受状態に遷移させると判別した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、制御部30は、メモリ13が記憶するサービス情報14を参照し、携帯端末装置10が待受け状態である際に、データの配信を停止させるプッシュ型のサービスを判別する。そして、制御部30は、判別したプッシュ型のサービスを提供するサーバに対して、データの配信停止を指示する設定通知を送信する。
【0047】
また、制御部30は、携帯端末装置10が待受け状態である場合には、待受け状態を解除するか否かを判別する。そして、制御部30は、待受け状態を解除すると判別した場合は、設定通知を送信したサーバに対して、プッシュ型のサービスを再開する旨を示す解除通知を送信する。
【0048】
以下、制御部30の一例について説明する。図4は、実施例1に係る制御部の一例を説明するための図である。図4に示す例では、制御部30は、プログラムを実行することで、待受け状態管理部31、サーバ連係処理部32として動作する。なお、以下の説明では、メールを受信した際の信号処理や表示処理、および、カレンダを同期させるためのデータを受信した際の信号処理やカレンダの同期処理については、携帯端末装置10のOS(Operating System)が実行するものとし、説明を適宜省略する。
【0049】
待受け状態管理部31は、携帯端末装置10を待受け状態に遷移させるか否かを判別する。そして、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10を待受け状態に遷移させると判別した場合には、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させるとともに、以下の処理を実行する。
【0050】
すなわち、待受け状態管理部31は、メモリ13が記憶するサービス情報14を参照する。そして、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10が待受け状態の際に、データの配信を停止させるプッシュ型のサービスを識別する。その後、待受け状態管理部31は、識別したサービスを示す通知と、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0051】
また、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10の状態が待受け状態である場合には、待受け状態を解除するか否かを判別する。そして、待受け状態管理部31は、待受け状態を解除すると判別した場合には、携帯端末装置10の待受け状態を解除するとともに、以下の処理を実行する。すなわち、待受け状態管理部31は、サービス情報14を参照し、待受け時にデータの配信を停止させるプッシュ型のサービスを識別する。その後、待受け状態管理部31は、識別したサービスを示す通知と、プッシュ型のサービスを再開する旨を示す解除通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0052】
例えば、待受け状態管理部31は、待受け状態に遷移すると判別した場合には、メモリ13に記憶されたサービス情報14を参照する。ここで、図3に示す例では、サービス情報14には、サービス名「メールW」とフラグ「1」とが対応付けられており、サービス名「カレンダ」とフラグ「0」とが対応付けられており、サービス命「電話帳」とフラグ「0」とが対応付けられている。
【0053】
このため、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10が待受け状態である際に、サービス「メールW」に係るデータ、すなわちメールのみを受信し、サービス「カレンダ」に係るデータの配信とサービス「電話帳」に係るデータの配信とを停止させると識別する。そして、待受け状態管理部31は、サービス「カレンダ」と、サービス「電話帳」とを示す通知と、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0054】
また、待受け状態管理部31は、待受け状態を解除すると判別した場合は、メモリ13に記憶されたサービス情報14を再度参照する。そして、待受け状態管理部31は、設定通知を送信したサーバが提供するサービス、すなわち、携帯端末装置10が待受け状態である際に、データの配信を停止させたサービスである「カレンダ」と「電話帳」とを識別する。そして、待受け状態管理部31は、識別したサービス「カレンダ」と、サービス「電話帳」とを示す通知と、プッシュ型のサービスを再開する旨を示す解除通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0055】
なお、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させるトリガとして、任意のトリガを設定することができる。例えば、待受け状態管理部31は、一定時間が経過するまでの間、携帯端末装置10の操作が行われなかった場合や、利用者によって待受け状態に遷移する旨の指示が入力された場合は、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させると判別する。そして、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10が有する各部11〜19の動作を制御し、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させる。
【0056】
また、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10の待受け状態を解除するトリガとして、任意のトリガを設定することができる。例えば、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10が待受け状態である際に、キーパッド12から何らかの入力があった場合や、着信があった場合は、携帯端末装置10の待受け状態を解除すると判別する。そして、待受け状態管理部31は、携帯端末装置10が有する各部11〜19の動作を制御し、携帯端末装置10の待受け状態を解除する。
【0057】
サーバ連係処理部32は、待受け状態管理部31が、携帯端末装置10の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、サーバ連係処理部32は、携帯端末装置10が待受け状態の際に、データの配信を停止させるプッシュ型のサービスを提供するサーバに対して、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を送信する。
【0058】
また、サーバ連係処理部32は、携帯端末装置10が待受け状態である際に、待受け状態管理部31が待受け状態を解除すると判別した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、サーバ連係処理部32は、設定通知を送信したサーバに対して、プッシュ型のサービスを再開する旨を示す解除通知を送信する。
【0059】
例えば、サーバ連係処理部32は、サービス「カレンダ」と「電話帳」とを示す通知と設定通知とを受信する。このような場合には、サーバ連係処理部32は、サービス「カレンダ」を提供するカレンダサーバ50と、サービス「電話帳」を提供する電話帳サーバ51とを判別する。そして、サーバ連係処理部32は、判別したカレンダサーバ50と電話帳サーバ51とに対して、設定通知を送信する。
【0060】
また、サーバ連係処理部32は、サービス「カレンダ」と「電話帳」とを示す通知と解除通知とを受信する。このような場合には、サーバ連係処理部32は、サービス「カレンダ」を提供するカレンダサーバ50と、サービス「電話帳」を提供する電話帳サーバ51とを判別し、判別したカレンダサーバ50と電話帳サーバ51とに解除通知を送信する。
【0061】
なお、サーバ連係処理部32は、任意の方法で、サービスを提供するサーバを判別することができる。例えば、サーバ連係処理部32は、携帯端末装置10に対してプッシュ型のサービスを提供する各サーバと、各サーバが提供するサービス名とを予め記憶し、待受け状態管理部31から通知されたサービス名と対応付けて記憶するサーバを判別してもよい。
【0062】
また、サーバ連係処理部32は、任意の経路を用いて、設定通知および解除通知を送信することができる。例えば、サーバ連係処理部32は、3G網、または、WLANを用いて、設定通知、および、解除通知を送信することができる。
【0063】
図1に戻って、メールサーバ40は、携帯端末装置10に対して、プッシュ型のメール配信サービスを提供するサーバである。例えば、メールサーバ40は、携帯端末装置10を宛先とするメールを取得した場合には、ネットワーク5を介して、携帯端末装置10へ取得したメールを自動的に送信する。
【0064】
また、メールサーバ40は、携帯端末装置10から、メールの配信サービスを停止する旨の設定通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するメールの配信サービスを停止する。そして、メールサーバ40は、携帯端末装置10からメールの配信サービスの停止を解除する旨の解除通知を受信した場合には、メールの配信サービスを再開するとともに、メールの配信サービスを停止していた間のメールを携帯端末装置10へ送信する。
【0065】
以下、図を用いて、メールサーバ40の一例について説明する。図5aは、実施例1に係るメールサーバの一例を説明するための図である。図5aに示す例では、メールサーバ40は、制御テーブル記憶部41、メール記憶部43、制御部44、ネットワーク制御部45、ディスプレイ46、キーボード47を有する。なお、ディスプレイ46は、図2に例示したディスプレイ11と同様の機能を発揮し、キーボード47は、図2に例示したキーパッド12と同様の機能を発揮するものとして、以下の説明を省略する。
【0066】
制御テーブル記憶部41は、携帯端末装置10に対してプッシュ型のメール配信サービスを提供するか否かを示す同期制御対応テーブル42を記憶する。ここで、同期制御対応テーブル42は、プッシュ型のメール配信サービスを提供する各携帯端末装置のメールアドレスと、メールの配信を行うか否かを示す制御情報とを対応付けた情報である。
【0067】
図5bは、実施例1に係る同期制御対応テーブルの一例を説明するための図である。図5bに示す例では、メールアドレス「aaa.111@fj.com」と制御情報「1」とが対応付けられている。また、メールアドレス「aaa.222@fj.com」と制御情報「0」とが、メールドレス「aaa.333.@fj.com」と制御情報「1」とが対応付けられている。
【0068】
ここで、図5bに示す例では、制御情報「1」は、メールの配信を行う旨を示す情報であり、制御情報「0」は、メールの配信を行わない旨を示す情報である。つまり、図5bに示す例では、メールサーバ40は、メールアドレスが「aaa.111@fj.com」、「aaa.333@fj.com」である携帯端末装置に対して、プッシュ型のメール配信サービスを提供する。
【0069】
また、メールサーバ40は、メールアドレスが「aaa.222@fj.com」である携帯端末装置に対して、プッシュ型のメール配信サービスを提供しない。つまり、メールサーバ40は、メールアドレスが「aaa.222@fj.com」である携帯端末装置に対するプッシュ型のメール配信サービスを停止している。
【0070】
図5aに戻って、メール記憶部43は、各携帯端末装置に対して送信するメールを記憶する記憶装置である。制御部44は、メール記憶部43に記憶されたメールを各携帯端末装置に送信する。具体的には、制御部44は、メール記憶部43に記憶されたメールの宛先となるメールアドレスを識別する。そして、制御部44は、制御テーブル記憶部41が記憶する同期制御対応テーブル42を参照し、識別した宛先となるメールアドレスと対応付けられた制御情報が「1」であるか「0」であるかを判別する。
【0071】
そして、制御部44は、識別した宛先となるメールアドレスと対応付けられた制御情報が「1」である場合には、メール記憶部43が記憶するメールを取得し、ネットワーク制御部45に転送する。一方、制御部44は、識別した宛先となるメールアドレスと対応付けられた制御情報が「0」である場合には、メールの転送を行わずに処理を終了する。
【0072】
また、制御部44は、ネットワーク5およびネットワーク制御部45を介して、携帯端末装置10から設定通知を受信した場合には、携帯端末装置10のメールアドレスと対応付けられた制御情報を「0」に設定する。また、制御部44は、ネットワーク5およびネットワーク制御部45を介して携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、携帯端末装置10のメールアドレスと対応付けられた制御情報を「1」に設定する。
【0073】
すなわち、制御部44は、携帯端末装置10から設定通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するプッシュ型のメール配信サービスを停止する。また、制御部44は、携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するプッシュ型のメール配信サービスを再開する。
【0074】
ネットワーク制御部45は、ネットワーク5を介して携帯端末装置10宛のメールを受信した場合には、受信したメールをメール記憶部43に記憶させる。また、ネットワーク制御部45は、制御部44からメールを受信した場合には、受信したメールを、ネットワーク5を介して、携帯端末装置10へ送信する。また、ネットワーク制御部45は、ネットワーク5を介して、携帯端末装置10から設定通知、または、解除通知を受信した場合には、受信した設定通知、または、解除通知を制御部44へ転送する。
【0075】
図1に戻って、カレンダサーバ50は、通信システム1が有する各携帯端末装置のカレンダを携帯端末装置ごとに記憶する。そして、カレンダサーバ50は、自身が記憶するカレンダのうち、携帯端末装置10に係るカレンダが更新された場合には、自身が記憶するカレンダと携帯端末装置10が記憶するカレンダとを同期させるためのデータを生成する。そして、カレンダサーバ50は、携帯端末装置10に、生成したデータを送信する。
【0076】
また、カレンダサーバ50は、メールサーバ40と同様に、携帯端末装置10から設定通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するプッシュ型のデータ配信サービスを停止する。また、カレンダサーバ50は、メールサーバ40と同様に、携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するプッシュ型のデータ配信サービスを再開する。
【0077】
以下、図6aを用いて、カレンダサーバ50の一例について説明する。図6aは、実施例1に係るカレンダサーバの一例を説明するための図である。なお、図6aに示す制御テーブル記憶部41、ネットワーク制御部45、ディスプレイ46は、図5aに示す制御テーブル記憶部41、ネットワーク制御部45、ディスプレイ46と同様の機能を発揮するものとして、説明を省略する。また、図6aに示すキーボード47は、図5aに示すキーボード47と同様の機能を発揮するものとして、説明を省略する。
【0078】
同期制御対応テーブル42aは、同期制御対応テーブル42と同様に、携帯端末装置10に対してプッシュ型のデータ配信サービスを提供するか否かを示す情報である。つまり、同期制御対応テーブル42aは、各携帯端末装置ごとに、カレンダサーバ50が記憶するカレンダと各携帯端末装置が記憶するカレンダとを同期させるデータの配信を行うか否かを示す情報である。
【0079】
例えば、同期制御対応テーブル42aは、各携帯端末装置のアカウントと、各携帯端末装置にデータの配信を行うか否かを示すフラグとを対応付けて記憶する。ここで、各携帯端末装置のアカウントとは、各携帯端末装置の識別子であり、例えば、各携帯端末装置のメールアドレスである。
【0080】
カレンダ記憶部43aは、通信システム1が有する各携帯端末装置ごとに、カレンダのデータを記憶する。例えば、カレンダ記憶部43aは、各携帯端末装置のアカウントと、各携帯端末装置のカレンダのデータとを対応付けて記憶する。
【0081】
制御部44aは、制御部44と同様の処理を実行する。例えば、制御部44aは、利用者が、PC(Personal Computer)等の携帯端末装置以外の端末を用いて、カレンダ記憶部43aが記憶するカレンダの更新を行った場合には、以下の処理を実行する。すなわち、制御部44aは、更新前のカレンダのデータを更新後のカレンダのデータに更新するためのデータを生成する。また、制御部44aは、更新されたカレンダのデータと対応付けられたアカウントを識別する。また、制御部44aは、制御テーブル記憶部41が記憶する同期制御対応テーブル42aを参照し、識別したアカウントと対応付けて記憶されたフラグを参照する。
【0082】
そして、制御部44aは、参照したフラグが、データの配信を行う旨を示す場合には、カレンダを更新するためのデータをネットワーク制御部45に送信し、識別したアカウントが示す携帯端末装置へと送信させる。一方、制御部44aは、参照したフラグがデータの配信を行わない旨を示す場合には、カレンダを更新するためのデータを送信せずに、処理を終了する。
【0083】
なお、制御部44aは、制御部44と同様に、携帯端末装置10から制御通知を受信した場合には、同期制御対応テーブル42aを参照し、携帯端末装置10のアカウントと対応付けられたフラグを、データの配信を行わない旨を示すフラグに更新する。また、制御部44aは、携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、同期制御対応テーブル42aを参照し、携帯端末装置10のアカウントと対応付けられたフラグをデータの配信を行う旨を示すフラグに更新する。
【0084】
図1に戻って、電話帳サーバ51は、通信システム1が有する各携帯端末装置の電話帳のデータを携帯端末装置ごとに記憶する。そして、電話帳サーバ51は、自身が記憶する携帯端末装置10に係る電話帳のデータが更新された場合は、更新された電話帳のデータと、携帯端末装置10が記憶する電話帳のデータとを同期させるためのデータを生成する。そして、電話帳サーバ51は、生成したデータを携帯端末装置10へ送信する。
【0085】
ここで、電話帳サーバ51は、メールサーバ40やカレンダサーバ50と同様に、携帯端末装置10から設定通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するプッシュ型のデータ配信サービスを停止する。また、電話帳サーバ51は、携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、携帯端末装置10に対するプッシュ型のデータ配信サービスを再開する。
【0086】
つまり、電話帳サーバ51は、携帯端末装置10から設定通知を受信した場合には、自身が記憶する携帯端末装置10の電話帳が更新されたとしても、電話帳を同期させるためのデータを携帯端末装置10へ送信しない。そして、電話帳サーバ51は、携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、プッシュ型のデータ配信サービスを再開し、電話帳を同期させるためのデータを携帯端末装置10へ送信する。
【0087】
以下、図を用いて、電話帳サーバ51の一例について説明する。図6bは、実施例1に係る電話帳サーバの一例を説明するための図である。なお、図6bに示す制御テーブル記憶部41、ネットワーク制御部45、ディスプレイ46は、図5aに示す制御テーブル記憶部41、ネットワーク制御部45、ディスプレイ46と同様の機能を発揮するものとして、説明を省略する。また、図6bに示すキーボード47は、図5aに示すキーボード47と同様の機能を発揮するものとして、説明を省略する。
【0088】
電話帳記憶部43bは、通信システム1が有する各携帯端末装置ごとに、電話帳のデータを記憶する。例えば、電話帳記憶部43bは、各携帯端末装置のアカウントと、各携帯端末装置の電話帳のデータとを対応付けて記憶する。
【0089】
制御部44bは、制御部44aと同様の処理を実行する。つまり、制御部44bは、利用者が、PC等の携帯端末装置以外の端末を用いて、電話帳記憶部43bが記憶する電話帳の更新を行った場合には、以下の処理を実行する。すなわち、制御部44bは、更新前の電話帳のデータを更新後の電話帳のデータに更新するためのデータを生成する。
【0090】
そして、制御部44bは、更新された電話帳のデータと対応付けられたアカウントを識別し、同期制御対応テーブル42aから識別したアカウントと対応付けられたフラグを参照する。そして、制御部44bは、参照したフラグがデータの配信を行う旨を示す場合には、識別したアカウントが示す携帯端末装置へ電話帳を更新するためのデータを送信する。また、制御部44bは、参照したフラグがデータの配信を行わない旨を示す場合には、電話帳を更新するためのデータの送信を行わない。
【0091】
なお、制御部44bは、制御部44aと同様に、携帯端末装置10から制御通知を受信した場合には、同期制御対応テーブル42aを参照し、携帯端末装置10のアカウントと対応付けられたフラグを、データの配信を行わない旨を示すフラグに更新する。また、制御部44bは、携帯端末装置10から解除通知を受信した場合には、同期制御対応テーブル42aを参照し、携帯端末装置10のアカウントと対応付けられたフラグをデータの配信を行う旨を示すフラグに更新する。
【0092】
次に、図7を用いて、携帯端末装置10において消費される電力の一例について説明する。図7は、実施例1に係る携帯端末装置が消費する電力を説明するための図である。なお、図7に示す例では、時間を横軸とし、携帯端末装置10において流れる電流の量を縦軸とした。
【0093】
また、図7に示す例では、携帯端末装置10と各サーバ40、50、51との間でメールを送受信するタイミングを矢印で示した。なお、図7に示す例では、携帯端末装置10は、自身の状態が待受け状態である場合は、プッシュ型のメールのみを受信し、カレンダ、および、電話帳を同期するためのデータを受信しない旨を示すサービス情報14を記憶しているものとする。なお、図7下部に示す定期的に流れる電流は、基地局2から送信される位置情報を受信する際に流れる電流である。
【0094】
例えば、図7中(A)に示すタイミングで、メールサーバ40は、携帯端末装置10に対して、プッシュ型のメール配信を行う。また、図7中(B)に示すタイミングで、カレンダサーバ50や電話帳サーバ51と携帯端末装置10とは、カレンダや電話帳の同期を行う。そして、携帯端末装置10は、図7中(C)に示すタイミングで、待受け状態に遷移すると判別した場合には、図7中(D)に示すタイミングで、カレンダサーバ50、電話帳サーバ51に対して、設定通知を送信する。
【0095】
ここで、図7中(F)に示すタイミングで、メールサーバ40は、携帯端末装置10を宛先とするメールを受信した場合には、携帯端末装置10から設定通知を受信していないため、携帯端末装置10に対するプッシュ型のメール配信サービスを実行する。すなわち、メールサーバ40は、携帯端末装置10に対して、メールを送信する。また、携帯端末装置10は、図7中(G)に示すように、プッシュ型のメールを受信する。
【0096】
なお、カレンダサーバ50と電話帳サーバ51とは、図7中(D)に示すタイミングで、携帯端末装置10から設定通知を受信している。このため、カレンダサーバ50と電話帳サーバ51とは、自身が記憶するカレンダや電話帳が更新された場合にも、携帯端末装置10から解除通知を受信するまでは、同期を行うためのデータを送信せずに待機する。
【0097】
ここで、携帯端末装置10は、図7中(H)に示すタイミングで待受け状態を解除すると判別した場合には、図7中(I)に示すように、カレンダサーバ50と電話帳サーバ51に対して、解除通知を送信する。そして、携帯端末装置10は、図7中(J)に示すように、メールサーバ40からのメールを受信するとともに、図7中(K)に示すように、カレンダサーバ50や電話帳サーバ51からデータを受信し、カレンダや電話帳の同期を行う。
【0098】
次に、図を用いて、通信システム1が実行する処理の流れの一例について説明する。まず、図8を用いて、携帯端末装置10が待受け状態の際に、プッシュ型のメールのみを受信する際に通信システム1が実行する処理の一例について説明する。図8は、実施例1に係る通信システムが実行する処理の流れを説明するための第1の図である。なお、図8には、カレンダサーバ50が記憶する携帯端末装置10のカレンダをPCが修正し、メールサーバ40が他の携帯端末装置(他端末)から携帯端末装置10を宛先とするメールを受信した例を示す。
【0099】
まず、図8に示す例では、携帯端末装置10が実行するOS(Operating System)は、待受け遷移処理を開始し(ステップS101)、待受け状態管理部31に、待受け状態に遷移するか否かを判別させる(ステップS102)。次に、待受け状態管理部31は、待受け状態に遷移すると判別した場合には、待受け状態の間、停止させるサービスを示す通知と設定通知をサーバ連係処理部32に送信する(ステップS103)。
【0100】
次に、サーバ連係処理部32は、待受け状態管理部31からサービスを示す通知と設定通知を受信した場合には、受信した通知が示すサービスを提供するサーバに対して、受信した設定通知を送信する(ステップS104)。図8に示す例では、サーバ連係処理部32は、設定通知をカレンダサーバ50に送信する。
【0101】
このような場合には、カレンダサーバ50は、同期制御対応テーブル42aを更新した後に、完了通知をサーバ連係処理部32に送信する(ステップS105)。また、サーバ連係処理部32は、完了通知を受信した場合には、受信した完了通知を待受け状態管理部31に送信する(ステップS106)。そして、待受け状態管理部31は、完了通知を受信した場合には、OSに完了通知を送信する(ステップS107)。
【0102】
ここで、PCは、カレンダ修正処理を開始し(ステップS108)、カレンダサーバ50が記憶する携帯端末装置10のカレンダを修正する(ステップS109)。このような場合には、カレンダサーバ50は、ステップS104にて携帯端末装置10から設定情報を受信している。このため、カレンダサーバ50は、携帯端末装置10のカレンダを同期させるためのデータを携帯端末装置10に送信せず(ステップS110)、更新されたカレンダの保存処理のみを実行する(ステップS111)。
【0103】
また、メールサーバ40は、他端末から携帯端末装置10を宛先とするメールを受信する(ステップS112)。ここで、メールサーバ40は、ステップS104にて、設定通知を受信していないため、受信したメールを携帯端末装置10へ送信する(ステップS113)。この結果、携帯端末装置10は、待受け状態である場合にも、メールのみを受信することとなる(ステップS114)。
【0104】
ここで、OSは、利用者による操作を受付けた場合には、待受け解除処理を開始し、待受け状態管理部31に待受け状態を解除するか否かを判別させる(ステップS115)。そして、待受け状態管理部31は、待受け状態を解除すると判別した場合には、待受け状態の際に停止させたサービスを示す通知を解除通知とをサーバ連係処理部32に送信する(ステップS116)。
【0105】
このような場合には、サーバ連係処理部32は、解除通知を、待受け状態の際に停止させたサービスを提供するサーバ、すなわち、カレンダサーバ50に送信する(ステップS117)。カレンダサーバ50は、解除通知を受信した場合には、同期制御対応テーブル42aを更新した後に、完了通知をサーバ連係処理部32に送信する(ステップS118)。また、サーバ連係処理部32は、完了通知を受信した場合には、受信した完了通知を待受け状態管理部に送信する(ステップS119)。そして、待受け状態管理部31は、完了通知を受信し、受信した完了通知をOSに送る(ステップS120)。
【0106】
次に、OSは、利用者が手動でカレンダのアプリケーション等を起動させた場合には、カレンダ同期依頼をカレンダサーバ50に送信する(ステップS121)。このような場合には、カレンダサーバ50は、カレンダを同期させるためのデータを携帯端末装置10のOSに送信し、携帯端末装置10のカレンダと自身が記憶するカレンダとを同期させる(ステップS122)。
【0107】
次に、図9を用いて、携帯端末装置10が待受け状態の際に、カレンダを同期させるデータのみを受信する際に通信システム1が実行する処理の一例について説明する。図9は、実施例1に係る通信システムが実行する処理の流れを説明するための第2の図である。なお、図9に示す各処理のうち、ステップS101〜S107、ステップS115〜S120は、図8に示すステップS101〜S107、ステップS115〜S120と同様の処理であるものとし、詳細な説明を省略する。また、図9に示す例では、携帯端末装置10は、ステップS104にて、設定通知をメールサーバ40に送信したものとする。
【0108】
例えば、図9に示す例では他端末が携帯端末装置10を宛先とするメールの送信処理を実行し(ステップS123)、メールサーバ40に携帯端末装置10を宛先とするメールを送信する(ステップS124)。ここで、メールサーバ40は、ステップS104にて、携帯端末装置10から設定通知を受信しているため、メールを携帯端末装置10に送信せずに(ステップS125)、処理を終了する。
【0109】
一方、カレンダサーバ50は、ステップS104にて、設定通知を受信していない。このため、カレンダサーバ50は、PCによって携帯端末装置10のカレンダが修正された場合には(ステップS126)、カレンダを同期させるためのデータを携帯端末装置10へ送信する(ステップS127)。このような場合には、携帯端末装置10のOSは、カレンダを同期させるためのデータを受信し、自身が記憶するカレンダをカレンダサーバ50に記憶されたカレンダと同期させる(ステップS128)。
【0110】
また、メールサーバ40は、携帯端末装置10から解除通知を受信し(ステップS117)、完了通知を送信した場合には(ステップS118)、ステップS124にて受信したメールを携帯端末装置10へ送信する(ステップS129)。
【0111】
このように、携帯端末装置10は、待受け状態に遷移する場合には、待受け状態の際に停止させるサービスを提供するサーバに対して、サービスの停止を指示する設定通知を送信する。このため、携帯端末装置10は、待受け状態の際に受付けるプッシュ型のサービスを限定する結果、電力消費量を削減することができる。
【0112】
以下、図10〜図13を用いて、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例について説明する。図10は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第1の図である。なお、図10は、携帯端末装置10の一例として、OSとして、Android(登録商標)2.2を実行するサムスン電子(登録商標)製のGalaxy−S(登録商標)において流れた電流を示す簡略図の一例である。
【0113】
また、図10に示す例では、携帯端末装置10がプッシュ型のメールを受信した際に流れた電流の一例を示す。また、図10に示す例では、測定開始から経過した時間[Sec(秒)]を横軸にとり、測定した電流[mA]を縦軸とした。なお、図10中、2.56秒間隔で流れる電流は、基地局2から送信される位置情報を受信する際に流れる電流である。また、図10の網掛けをした範囲は、継続的に電流が流れた範囲を模式的に示したものである。
【0114】
図10に示す例では、携帯端末装置10には、メールを受信する際に、35.9[Sec]の間、平均で141.3[mA]の電流が流れた。これは、携帯端末装置10が、FOMA(登録商標)等の3G網を利用して通話を28.2秒間行った際に消費する電力量と同等の電力を消費したことを示す。
【0115】
図11は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第2の図である。なお、図11は、図10と同じ携帯端末装置10においてカレンダを同期する際に流れた電流を示す簡略図の一例である。また、図11に示す例では、図10と同様に、測定開始から経過した時間[Sec]を横軸にとり、測定した電流[mA]を縦軸とした。また、図11の網掛けをした範囲は、図10と同様に、継続的に電流が流れた範囲を模式的に示したものである。
【0116】
図11に示す例では、携帯端末装置10には、カレンダを同期する際に、200.0[Sec]の間、平均で98.12[mA]の電流が流れた。これは、携帯端末装置10が、通話を109秒間行った際に消費する電力量と同等の電力を消費したことを示す。
【0117】
図12は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第3の図である。なお、図12は、携帯端末装置10の一例として、Android1.6を実行するHTC(登録商標)製のHT−03A(登録商標)において流れた電流のを示す簡略図の一例である。また、図12に示す例では、携帯端末装置10がプッシュ型のメールを受信した際に流れた電流の一例を示す。また、図12に示す例では、図10と同様に、測定開始から経過した時間[Sec]を横軸にとり、測定した電流[mA]を縦軸とした。また、図12の網掛けをした範囲は、図10と同様に、継続的に電流が流れた範囲を模式的に示したものである。
【0118】
図12に示す例では、携帯端末装置10には、メールを受信する際に、11.7[Sec]の間、平均で186.6[mA]の電流が流れた。これは、携帯端末装置10が、通話を12.1秒間行った際に消費する電力量と同等の電力を消費したことを示す。
【0119】
図13は、携帯端末装置が消費する電力消費量の一例を説明するための第4の図である。なお、図13は、図12と同じ携帯端末装置10においてカレンダを同期する際に流れた電流を示す簡略図の一例である。また、図13に示す例では、図10と同様に、測定開始から経過した時間[Sec]を横軸にとり、測定した電流[mA]を縦軸とした。また、図13の網掛けをした範囲は、図10と同様に、継続的に電流が流れた範囲を模式的に示したものである。
【0120】
図13に示す例では、携帯端末装置10には、カレンダを同期する際に、12.86[Sec]の間、平均で170.0[mA]の電流が流れた。これは、携帯端末装置10が、通話を12.1秒間行った際に消費する電力量と同等の電力を消費したことを示す。
【0121】
このように、携帯端末装置10は、メールを受信する場合や、カレンダを同期する場合には、待受け状態よりも多くの電力を消費する。このため、携帯端末装置10は、待受け状態に遷移する際に、待受け状態の際に受けるプッシュ型のサービスを限定することによって、消費する電力量を削減することができる。この結果、携帯端末装置10は、待受状態を維持する時間を延ばすことができる。
【0122】
例えば、制御部30、待受け状態管理部31、サーバ連係処理部32とは、電子回路である。ここで、電子回路の例として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路、またはCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などを適用する。
【0123】
また、メモリ13とは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
【0124】
次に、図14を用いて、携帯端末装置10が実行する処理の流れの一例について説明する。図14は、実施例1に係る携帯端末装置が実行する処理の流れの一例を説明するための図である。図14に示す例では、携帯端末装置10は、自身の状態が待受け状態であるか否かを判別する(ステップS201)。
【0125】
そして、携帯端末装置10は、自身の状態が待受け状態ではないと判別した場合には(ステップS201否定)、自身の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別する(ステップS202)。また、携帯端末装置10は、自身の状態を待受け状態に遷移させないと判別した場合には(ステップS202否定)、所定の時間経過後に、再度、待受け状態に遷移させるか否かを判別する(ステップS202)。
【0126】
また、携帯端末装置10は、自身の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には(ステップS202肯定)、サービス情報14から、待受け時に停止するサービスを判別する(ステップS203)。そして、携帯端末装置10は、判別したサービスを提供するサーバに設定通知を送信する(ステップS204)。その後、携帯端末装置10は、完了通知を受信し(ステップS205)、OSに完了通知を行う(ステップS206)。
【0127】
一方、携帯端末装置10は、自身の状態が待受け状態である場合には(ステップS201肯定)、待受け状態を解除するか否かを判別する(ステップS207)。ここで、携帯端末装置10は、待受け状態を解除しないと判別した場合には(ステップS207否定)、所定の時間が経過した後に、再度待受け状態を解除するか否かを判別する(ステップS207)。
【0128】
また、携帯端末装置10は、待受け状態を解除すると判別した場合には(ステップS207肯定)、動作時に利用するサービスを判別し(ステップS208)、判別したサービスを提供するサーバに対して、解除通知を送信する(ステップS209)。次に、携帯端末装置10は、サーバから完了通知を受信し(ステップS210)、OSへ完了通知を行う(ステップS211)。
【0129】
[実施例1の効果]
上述したように、携帯端末装置10は、プッシュ型のサービスに係るデータやメールを待受け状態の際に受信するか否かを示すサービス情報14を記憶する。また、携帯端末装置10は、待受け状態に遷移するか否かを判別し、遷移すると判別した場合には、サービス情報14に基づいて、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知をプッシュ型のサービスを提供するサーバへ送信する。
【0130】
このため、携帯端末装置10は、待受け時に受信するデータを限定することができる。つまり、携帯端末装置10は、待受け時に受けるプッシュ型のサービスを限定することができる。この結果、携帯端末装置10は、プッシュ型のサービスに係るデータやメールの受信を限定する結果、消費電力量を削減し、待受け時間を延ばすことができる。
【0131】
また、携帯端末装置10は、待受け状態の際にデータやメールを受信するか否かをサービスの種別ごとに示すサービス情報14を記憶する。このため、携帯端末装置10は、消費電力量を削減しつつ、待受け時に受けるサービスを選択することができる。
【0132】
例えば、携帯端末装置10は、業務用のカレンダをカレンダサーバと常時同期させたい場合には、サービス「カレンダ」とフラグ「1」とを対応づけ、他のサービスとフラグ「0」とを対応付ける。このような場合には、携帯端末装置10は、待受け状態の際にも、カレンダサーバ50にカレンダを同期させるデータを送信させ、他のプッシュ型サービスを提供するサーバに、データやメールの送信を停止させることができる。この結果、携帯端末装置10は、消費電力量を削減しつつ、常時受信すべきデータを受信することができる。
【0133】
また、携帯端末装置10は、自身が待受け状態である場合には、待受け状態を解除するか否かを判別し、待受け状態を解除すると判別した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、携帯端末装置10は、設定通知を送信したサーバに対して、プッシュ型のサービスの再開を指示する解除通知を送信する。
【0134】
このため、携帯端末装置10は、待受け状態を解除した際に、停止させていたサービスに係るデータやメールを迅速に受信することができる。この結果、携帯端末装置10は、消費電力量を削減しつつ、操作性を向上させることができる。
【0135】
また、携帯端末装置10は、待受け状態の際にも、メールやデータを受信するサービスを選択することができる。すなわち、携帯端末装置10は、常時受けたいサービスに係るメールやデータを待受け状態の際にも受信することができる。
【実施例2】
【0136】
これまで本発明の実施例について説明したが実施例は、上述した実施例以外にも様々な異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例2として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
【0137】
(1)設定通知を送信するタイミングについて
上述した携帯端末装置10は、待受け状態に遷移する際に、設定通知を送信した。しかし、実施例はこれに限定されるものではない。以下、携帯端末装置10に係る他の実施例として、待受け状態に遷移してから所定の時間が経過した後に、設定通知を送信する例について説明する。
【0138】
例えば、携帯端末装置10aは、図15aに例示する制御部30aを有する。図15aは、実施例2に係る制御部の一例を説明するための図である。図15aに示す例では、制御部30aは、待受け状態管理部31a、サーバ連係処理部32、待受け経過タイマ33を有する。なお、サーバ連係処理部32は、実施例1に係るサーバ連係処理部32と同様の機能を発揮するものとして、説明を省略する。
【0139】
待受け状態管理部31aは、待受け状態管理部31と同様の機能を発揮する。すなわち、待受け状態管理部31aは、携帯端末装置10aを待受け状態に遷移させると判別した場合には、携帯端末装置10aを待受け状態に遷移させる。さらに、待受け状態管理部31aは、携帯端末装置10aを待受け状態に遷移させた場合には、待受け状態に遷移した旨の通知を待受け経過タイマ33に対して送信する。また、待受け状態管理部31aは、待受け状態を解除すると判別した場合には、待受け状態を解除した旨の通知を待受け経過タイマ33に対して送信する。
【0140】
また、待受け状態管理部31aは、待受け状態に遷移してから所定の時間が経過した旨の通知を待受け経過タイマ33から受信した場合には、メモリ13が記憶するサービス情報14を参照し、待受け時に停止させるプッシュ型のサービスを判別する。その後、待受け状態管理部31aは、待受け状態管理部31と同様に、判別したサービスと設定通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0141】
待受け経過タイマ33は、待受け状態管理部31aから待受け状態に遷移した旨の通知を受信した場合には、計時を開始し、携帯端末装置10aが待受け状態に遷移してから経過した時間を計時する。そして、待受け経過タイマ33は、携帯端末装置10aが待受け状態に遷移してから所定の時間が経過した場合には、待受け状態に遷移してから所定の時間が経過した旨の通知を待受け状態管理部31aに送信する。また、待受け経過タイマ33は、待受け状態を解除した旨の通知を待受け状態管理部31から受信した場合には、計時を停止する。すなわち、待受け経過タイマ33は、カウントした時間をリセットする。
【0142】
次に、図15bを用いて、制御部30aを有する携帯端末装置10aが設定通知を送信するタイミングについて説明する。図15bは、実施例2に係る携帯端末装置が設定通知を送信するタイミングを説明するための図である。なお、図15bに示す例では、図7と同様に、時間を横軸とし、携帯端末装置10aにおいて流れる電流の量を縦軸とした図に、携帯端末装置10aと各サーバ40、50、51との間でメール等のデータを送受信するタイミングを矢印で示した。また、図15bに示す例では、図7と同様に、携帯端末装置10aは、待受状態において、プッシュ型のメールのみを受信するものとする。
【0143】
例えば、図15b中(L)に示すタイミングで、メールサーバ40は、携帯端末装置10aに対して、プッシュ型のメール配信を行う。また、図15b中(M)に示すタイミングで、カレンダサーバ50や電話帳サーバ51と携帯端末装置10aとは、カレンダや電話帳の同期を行う。ここで、携帯端末装置10aは、図15b中(N)に示すタイミングで、待受け状態に遷移すると判別した場合には、設定通知を送信せずに、そのまま待受状態に遷移する。
【0144】
そして、図15b中(O)に示すように、携帯端末装置10aは、待受状態に遷移してから所定の時間が経過した場合には、図15b中(P)に示すタイミングで、カレンダサーバ50および電話帳サーバ51に対して、設定通知を送信する。また、図15b中(Q)に示すように、メールサーバ40は、携帯端末装置10aに対するプッシュ型のメール配信サービスを実行する。ここで、携帯端末装置10aは、図15b中(R)に示すタイミングでメールを受信した場合には、画面の起動を行わず、メールの受信のみを行う。つまり、携帯端末装置10aは、待受状態の際にメールの受信やカレンダの同期を行った場合は、画面の起動を行わず、メールの受信やカレンダの同期処理のみを実行する。
【0145】
また、図15b中(S)に示すタイミングで待受状態を解除すると判別した場合には、図15b中(T)に示すように、カレンダサーバ50と電話帳サーバ51に対して、解除通知を送信する。そして、携帯端末装置10aは、図15b中(U)に示すように、メールサーバ40からのメールを受信するとともに、図15b中(V)に示すように、カレンダサーバ50や電話帳サーバ51とカレンダや電話帳の同期を行う。
【0146】
次に、図16を用いて、実施例2に係る携帯端末装置10aが設定通知を送信する処理の一例について説明する。図16は、実施例2に係る携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。なお、図16に示す処理のうち、ステップS304〜S309については、図8中のステップS102〜S107と同様の処理であるものとし、以下の説明を省略する。
【0147】
例えば、携帯端末装置10aのOSは、待受遷移処理を開始し、待受け状態管理部31aに待受状態に遷移するか否かを判別させる(ステップS301)。そして、待受け状態管理部31aは、待受状態に遷移すると判別し、OSに完了通知を送信する(ステップS302)。そして、携帯端末装置10aのOSは、携帯端末装置10aを待受状態に遷移させるとともに、所定の時間が経過するまで待機する(ステップS303)。
【0148】
その後、携帯端末装置10aのOSは、携帯端末装置10aが待受状態に遷移してから所定の時間が経過した場合は、実施例1に係る携帯端末装置10と同様に、設定通知をメールサーバ40へ送信する(ステップS304〜S306)。
【0149】
次に、図17を用いて、実施例2に係る携帯端末装置10aが実行する処理の流れについて説明する。図17は、実施例2に係る携帯端末装置が実行する処理の流れの一例について説明するための図である。なお、図17に示すステップS203〜S211は、図14に示すステップS203〜S211と同様の処理であるものとし、以下の説明を省略する。
【0150】
例えば、携帯端末装置10aは、自身の状態が待受状態であるか否かを判別する(ステップS401)。そして、携帯端末装置10aは、自身の状態が待受状態ではないと判別した場合には(ステップS401否定)、自身の状態を待受状態に遷移させるか否かを判別する(ステップS402)。また、携帯端末装置10aは、自身の状態を待受状態に遷移させないと判別した場合には(ステップS402否定)、所定の時間経過後、再度、自身の状態を待受状態に遷移させるか否かを判別する(ステップS402)。
【0151】
また、携帯端末装置10aは、自身の状態を待受状態に遷移させると判別した場合には(ステップS402肯定)、待受け経過タイマ33にカウントを開始させる(ステップS403)。次に、携帯端末装置10aは、待受け状態を解除するか否かを判別し(ステップS404)、解除しないと判別した場合には(ステップS404否定)、以下の処理を実行する。すなわち、携帯端末装置10aは、待受け経過タイマ33を用いて、待受け状態に遷移してから所定の時間が経過したか否かを判別する(ステップS405)。
【0152】
そして、携帯端末装置10aは、所定の時間が経過したと判別した場合には(ステップS405肯定)、待受け時に停止するサービスを判別する(ステップS203)。一方、携帯端末装置10aは、所定の時間が経過していないと判別した場合には(ステップS405否定)、再度、待受け状態を解除するか否かを判別する(ステップS404)。また、携帯端末装置10aは、待受け状態を解除すると判別した場合には(ステップS404肯定)、動作時に利用するサービスを判別する(ステップS208)。
【0153】
このように、携帯端末装置10aは、自身の状態を待受け状態に遷移させてから所定の時間が経過するまでの間に、待受け状態が解除されなかった場合には、サービス情報に基づいて、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定情報を送信する。このため、携帯端末装置10aは、待受け状態への遷移や待受け状態の解除が頻繁に行う場合にも、処理の増加を抑えつつ、より適切に消費電力量を削減することができる。
【0154】
(2)充電中の動作について
上述した携帯端末装置10、10aは、待受け状態に遷移するか否かをトリガとして制御通知を送信した。しかし、実施例はこれに限定されるものではない。例えば、携帯端末装置10、10aは、待受け状態に遷移する際に、充電中である場合には、消費電力量を抑える必要がないので、設定通知を送信しないこととしてもよい。
【0155】
以下、待受け状態に遷移する際に、充電中である場合には、設定通知を送信しない携帯端末装置10bについて説明する。なお、携帯端末装置10bは、携帯端末装置10、10aと同様の機能を有するものとして、携帯端末装置10bが有する各部の詳細な説明については、説明を省略する。
【0156】
図18は、充電中に設定通知を送信しない携帯端末装置の処理の一例を説明するための図である。なお、図18に示すステップS203〜S211は、図14に示すステップS203〜S211と同様の処理であるものとし、以下の説明を省略する。また、図18に示すステップS501、ステップS502は、図17に示すステップS401、ステップS402と同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。
【0157】
すなち、携帯端末装置10bは、待受け状態に遷移すると判別した場合には(ステップS502肯定)、現在充電を行っているか否かを判別する(ステップS503)。そして、携帯端末装置10bは、現在充電を行っていると判別した場合には(ステップS503肯定)、ステップS203〜ステップS206に示す設定通知を送信する一連の処理を実行せずに、処理を終了する。一方、携帯端末装置10bは、現在充電を行っていないと判別した場合には(ステップS503否定)、待受け時に停止するサービスを判別し(ステップS203)、判別したサービスを提供するサーバに設定通知を送信する(ステップS204)。
【0158】
このように、携帯端末装置10bは、自身の状態を待受け状態に遷移させると判別した際に、充電中であった場合には、プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信しない。このため、携帯端末装置10bは、省電力を考慮しなくてもよい場合には、プッシュ型のサービスを継続して受けるため、利用者の利便性を向上させることができる。
【0159】
なお、携帯端末装置10bは、待受け状態に遷移し、プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信した後に、充電が開示された場合には、サーバに解除通知を送信し、プッシュ型のサービスを再開させることとしても良い。以下、このような携帯端末装置10bについて説明する。
【0160】
図19は、待受け状態の際に充電が開始された際に解除通知を送信する携帯端末装置の一例を説明するための図である。なお、図19に示すステップS203〜S211は、図14に示すステップS203〜S211と同様の処理であるものとし、以下の説明を省略する。また、図19に示すステップS501〜S503は、図18に示すステップS501〜S503と同様の処理であるものとし、以下の説明を省略する。
【0161】
すなわち、携帯端末装置10bは、自身の状態が待受け状態であると判別した場合は(ステップS501肯定)、自身が充電中であるか否かを判別する(ステップS504)。そして、携帯端末装置10bは、自身が充電中であると判別した場合には(ステップS504肯定)、ステップS208〜ステップS211を実行することで、各サーバ40、50、51に対して解除通知を送信する。一方、携帯端末装置10bは、自身が充電中ではないと判別した場合には(ステップS504否定)、待受け状態を解除するか否かを判別する(ステップS207)。
【0162】
このように、携帯端末装置10bは、自身の状態が待受け状態である際に、充電が開始された場合には、設定通知を送信したサーバに対して、プッシュ型のサービスの再開を指示する解除通知を送信する。このため、携帯端末装置10bは、既に設定通知を送信した際に、充電が開始され、省電力を考慮しなくとも良い状態となった場合には、解除通知を送信し、プッシュ型のサービスの提供を受けることができる。この結果、携帯端末装置10bは、利便性を高めることができる。
【0163】
(3)時間帯による配信サービスの選択について
例えば、本願に係る携帯端末装置は、待受け状態に遷移する際に、予め設定した時刻に応じて、プッシュ型のサービスを停止させるか否かを判別してもよい。そこで、以下に、待受け状態に遷移する時間に応じて、プッシュ型のサービスを停止するか否かを判別する携帯端末装置10cについて説明する。
【0164】
図20aは、時間帯に応じてプッシュ型のサービスを停止させるか否かを判別する携帯端末装置の一例を説明するための図である。図20aに示す例では、携帯端末装置10cは、制御部30bを有する。また、制御部30bは、待受け状態管理部31bを有する。また、携帯端末装置10cは、メモリ13に、設定時間テーブル14aを有する。ここで、設定時間テーブル14aとは、プッシュ型のサービスの提供を停止させない時間帯を示す情報である。
【0165】
すなわち、待受け状態管理部31bは、携帯端末装置10cの状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には、設定時間テーブル14aを参照し、現時刻が設定時間テーブル14aが示す時間帯に含まれるか否かを判別する。そして、待受け状態管理部31bは、現時刻が設定時間テーブル14aが示す時間帯に含まれると判別した場合には、設定通知をサーバ連係処理部32に送信せず、携帯端末装置10cの状態を待受け状態に遷移させる。一方、待受け状態管理部31bは、現時刻が設定時間テーブル14aが示す時間帯に含まれないと判別した場合には、停止させるプッシュ型のサービス名と設定通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0166】
図20bは、時間帯に応じてプッシュ型のサービスを停止させるか否かを判別する携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。なお、図20bに示すステップS203〜S211は、図14に示すステップS203〜S211と同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。また、図20bに示すステップS601、ステップS602は、図18に示すステップS501、ステップS502と同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。
【0167】
すなわち、携帯端末装置10cは、自身の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には(ステップS602肯定)、設定時間テーブル14aを読み込む(ステップS603)。そして、携帯端末装置10cは、設定時間テーブル14aが示す時間帯、すなわちプッシュ型のサービスを停止させない時間帯に現時刻が含まれるか否かを判別する(ステップS604)。
【0168】
そして、携帯端末装置10cは、現時刻がサービスを停止させない時間帯に含まれると判別した場合には(ステップS604肯定)、ステップS203〜ステップS206を実行せずに処理を終了する。一方、携帯端末装置10cは、現時刻がサービスを停止させる時間帯に含まれると判別した場合には(ステップS604否定)、ステップS203〜ステップS206を実行し、処理を終了する。
【0169】
このように、携帯端末装置10cは、待受け状態に遷移する際に、現時刻が予め設定された所定の時間帯に含まれるか否かを判別し、現時刻が予め設定された所定の時間帯に含まれると判別した場合は、設定通知を送信しない。また、携帯端末装置10cは、現時刻が予め設定された所定の時間帯に含まれないと判別した場合には、設定通知を送信し、プッシュ型のサービスの停止を指示する。
【0170】
このため、携帯端末装置10cは、消費電力量を削減しつつ、時間帯に応じてプッシュ型のサービスを受けるか否かを判別することができる。この結果、携帯端末装置10cは、例えば、出勤時間中はプッシュ型のサービスを常時提供させ、出勤時間以外は、待受け時にプッシュ型のサービスを停止させることができる。
【0171】
(4)アクセスポイントに応じた配信サービスの選択について
例えば、本願に係る携帯端末装置は、待受け状態に遷移する際に、接続中のアクセスポイント(AP:Access Point)が予め設定したアクセスポイントであるか否かに基づいて、プッシュ型のサービスを停止させるか否かを判別してもよい。そこで、以下に、接続中のアクセスポイントが予め設定したアクセスポイントであるか否かに基づいて、プッシュ型のサービスを停止するか否かを判別する携帯端末装置10dについて説明する。
【0172】
図21aは、アクセスポイントに基づいて、プッシュ型のサービスを提供するか否かを判別する携帯端末装置の一例を説明するための図である。図21aに示す例では、携帯端末装置10dは、制御部30cを有する。また、制御部30cは、待受け状態管理部31cを有する。また、携帯端末装置10dは、メモリ13に、設定APテーブル14bを有する。ここで、設定APテーブル14bとは、携帯端末装置10dが接続するアクセスポイントを示す情報である。
【0173】
すなわち、待受け状態管理部31cは、携帯端末装置10dの状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には、設定APテーブル14bを参照し、設定APテーブル14bが示すアクセスポイントに現在接続中のアクセスポイントが含まれるか否かを判別する。そして、待受け状態管理部31cは、設定APテーブル14bが示すアクセスポイントに現在接続中のアクセスポイントが含まれると判別した場合には、設定通知をサーバ連係処理部32に送信せず、携帯端末装置10cの状態を待受け状態に遷移させる。一方、待受け状態管理部31cは、設定APテーブル14bが示すアクセスポイントに現在接続中のアクセスポイントが含まれないと判別した場合には、停止させるプッシュ型のサービス名と設定通知とをサーバ連係処理部32に送信する。
【0174】
図21bは、アクセスポイントに基づいて、プッシュ型のサービスを提供するか否かを判別する携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。なお、図21bに示すステップS203〜S211は、図14に示すステップS203〜S211と同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。また、図21bに示すステップS701、ステップS702は、図18に示すステップS501、ステップS502と同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。
【0175】
すなわち、携帯端末装置10dは、自身の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には(ステップS702肯定)、設定APテーブル14bを読み込む(ステップS703)。そして、携帯端末装置10dは、現在接続中のアクセスポイントが設定APテーブル14bが示すアクセスポイントに含まれるか否かを判別する(ステップS704)。
【0176】
そして、携帯端末装置10dは、現在接続中のアクセスポイントが設定APテーブル14bが示すアクセスポイントに含まれると判別した場合には(ステップS704肯定)、ステップS203〜ステップS206を実行しない。すなわち、携帯端末装置10dは、設定通知を送信せず、待受け状態に遷移するのみで、処理を終了する。
【0177】
一方、携帯端末装置10dは、現在接続中のアクセスポイントが設定APテーブル14bが示すアクセスポイントに含まれないと判別した場合には(ステップS704否定)、ステップS203〜ステップS206を実行する。すなわち、携帯端末装置10dは、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を送信する。
【0178】
このように、携帯端末装置10dは、待受け状態に遷移する際に、接続中のアクセスポイントが予め設定されたアクセスポイントであるか否かを判別する。そして、携帯端末装置10dは、接続中のアクセスポイントが予め設定されたアクセスポイントであると判別した場合には、設定通知の送信を行わない。また、携帯端末装置10dは、接続中のアクセスポイントが予め設定されたアクセスポイントではないと判別した場合には、設定通知の送信を行う。
【0179】
このため、携帯端末装置10dは、消費電力量を削減しつつ、携帯端末装置10dの位置に応じて、プッシュ型のサービスを受けるか否かを判別することができる。この結果、携帯端末装置10dは、例えば、会社のアクセスポイントに接続中の場合には、プッシュ型のサービスを常時提供させ、会社以外のアクセスポイントに接続中の場合には、待受け時にプッシュ型のサービスを停止させることができる。
【0180】
(5)設定通知の送信方法について
上述した携帯端末装置10〜10dは、設定された条件を満たした際に、プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を送信した。しかし、実施例はこれに限定されるものではない。例えば、携帯端末装置10〜10dは、IPv(Internet Protocol version)4アドレスを保持するためのAlways On動作と同時に設定通知を送信することで、消費電力をさらに削減することとしてもよい。以下、このようにAlways On動作と同時に設定通知を送信する携帯端末装置10eについて説明する。
【0181】
図22は、携帯端末装置がAlways On動作と同時に設定通知を送信する処理の一例について説明するための図である。なお、図22に示す例では、図7と同様に、時間を横軸とし、携帯端末装置10eにおいて流れる電流の量を縦軸とした図に、携帯端末装置10eと各サーバ40、50、51との間でメール等のデータを送受信するタイミングを矢印で示した。また、図22に示す例では、図7と同様に、携帯端末装置10eは、待受状態において、プッシュ型のメールのみを受信するものとする。
【0182】
例えば、図22中(W)に示すタイミングで、メールサーバ40は、携帯端末装置10eに対して、プッシュ型のメール配信を行う。また、図22中(X)に示すタイミングで、カレンダサーバ50や電話帳サーバ51と携帯端末装置10eとは、カレンダや電話帳の同期を行う。ここで、携帯端末装置10eは、図22中(Y)に示すタイミングで、待受け状態に遷移すると判別した場合には、設定通知を送信せずに、そのまま待受状態に遷移する。
【0183】
そして、図22中(Z)に示すように、携帯端末装置10eは、待受け状態に遷移してから最初に実行するAlways On動作まで待機し、図22中(a)に示すように、Always−On動作と同時に設定通知を送信する。また、図22中(b)に示すように、メールサーバ40は、携帯端末装置10eに対するプッシュ型のメール配信サービスを実行する。ここで、携帯端末装置10eは、図22中(c)に示すタイミングでメールを受信した場合には、画面の起動を行わず、メールの受信のみを行う。
【0184】
また、図22中(d)に示すタイミングで待受状態を解除すると判別した場合には、図22中(e)に示すように、カレンダサーバ50と電話帳サーバ51に対して、解除通知を送信する。つまり、携帯端末装置10eは、設定通知の送信についてはAlways On動作まで待機するが、設定解除の送信については、即時送信する。そして、携帯端末装置10eは、図22中(f)に示すように、メールサーバ40からのメールを受信するとともに、図22中(g)に示すように、カレンダサーバ50や電話帳サーバ51とカレンダや電話帳の同期を行う。
【0185】
このように、携帯端末装置10eは、IPアドレスを保持するためのAlways−On機能を有する。そして、携帯端末装置10eは、待受け状態に遷移し、設定通知を送信する場合には、Always−On機能の実行まで待機し、Always−On機能の実行と同時に、設定通知を送信する。このため、携帯端末装置10eは、設定通知を送信する際に要する電力量を削減することができる。
【0186】
(6)IPアドレスの割り当て解放について
例えば、携帯端末装置10〜10eは、待受け状態である際に、全てのプッシュ型サービスに係るデータを受信しない旨をサービス情報14が示す場合には、Always−On機能を解除し、無線通信を行うために割当てられたIPアドレスを解放してもよい。以下、このように待受け状態である際に、全てのプッシュ型サービスに係るデータを受信しない場合には、自身に割当てられたIPアドレスを解放する携帯端末装置10fについて説明する。
【0187】
図23は、自身に割当てられたIPアドレスを解放する携帯端末装置が実行する処理の一例を説明するための図である。なお、図23中のステップS801、S802、S805、S806は、図8中のステップS101、S103、S106、S107と同様の処理であるものとし、説明を省略する。
【0188】
また、図23中のステップS810、S811、S815、S816については、S115、S116、S119、S120と同様の処理であるものし、説明を省略する。また、図23中ステップS807〜S809は、図8中ステップS108〜S111と同様の処理であるものとして、説明を省略する。また、図23中ステップS808、S809は、図9中のステップS124、S125と同様の処理であるものとして、説明を省略する。
【0189】
すなわち、携帯端末装置10fは、待受け状態管理部31cが待受け状態に遷移すると判別し、かつ、待受け状態の際に全てのプッシュ型サービスを停止させる旨をサービス情報14が示す場合には、以下の処理を実行する。すなわち、携帯端末装置10fは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバに対して、APN(Access Point Name)削除通知を送信する(ステップS803)。
【0190】
このため、DHCPサーバは、携帯端末装置10fに割当てたIPv4アドレスを解放する(ステップS804)。ここで、携帯端末装置10fには、IPv4アドレスが割付けられていないため、メールサーバ40やカレンダサーバ50は、携帯端末装置10f宛のメールやカレンダの修正が発生しても、メールやデータの送信を行わない。
【0191】
そして、携帯端末装置10fは、待受け状態を解除する場合には(ステップS812、813)、IPv4アドレスの割当を要求するAPN設定通知をDHCPサーバへ送信する(ステップS814)。このような場合には、DHCPサーバは、携帯端末装置10fにIPv4の割当を行う(ステップS815)。そして、携帯端末装置10fは、IPv4割当通知を受信する(ステップS816)。その後、携帯端末装置10fは、各サーバと同期を行い、メールの受信やカレンダを更新するためのデータ等の受信を行う同期処理を実行する(ステップS819、S820)。
【0192】
このように、携帯端末装置10fは、待受け状態を解除すると判別し、かつ、サービス情報14が全てのプッシュ型のサービスについて待受け状態の際にデータを受信しない旨を示す場合には、IPv4アドレスの割当を解除し、Always−On機能を解除する。このため、携帯端末装置10fは、IPv4アドレスの枯渇を防ぐことができる。また、携帯端末装置10fは、Always−On機能を実行するために消費する電力を削減することができる結果、消費電力量を削減することができる。
【0193】
(7)プッシュ型サービスを停止させる処理について
上述した携帯端末装置10〜10fは、所定の条件を満たした場合には、設定通知を送信することで、プッシュ型サービスの提供を停止させた。しかし、実施例は、これに限定されるものではない。例えば、携帯端末装置10〜10fは、待受け状態の際に、プッシュ型サービスの提供を停止させるのではなく、プッシュ型サービスに係るデータの配信頻度を通常時よりも低い値に更新することとしてもよい。
【0194】
例えば、携帯端末装置10〜10fは、待受け状態の時にプッシュ型のメールを受信する頻度を低下させる指示をメールサーバ40に送信する。このような場合には、メールサーバ40は、携帯端末装置10〜10fごとに、あらかじめ設定された頻度で、メールの送信を行う。
【0195】
図24は、実施例2に係る同期制御対応テーブルの一例を説明するための図である。図24に示す例では、同期制御対応テーブル42aは、各携帯端末装置のメールアドレスと、制御情報と、メールを送信する頻度を示す頻度情報とを対応付けた情報である。
【0196】
ここで、制御情報「1」は、メールを予め設定された頻度で送信する旨を示す。すなわち、図24に示す例では、メールサーバ40は、メールアドレスが「aaa.111@fj.com」である携帯端末装置を宛先とするメールを、2通受信するたびに、まとめて送信する。また、制御情報「0」は、メール配信サービスを停止している旨を示す。すなわち、図24に示す例では、メールサーバ40は、メールアドレスが「aaa.222@fj.com」である携帯端末装置を宛先とするメールを送信せずに保存する。
【0197】
また、制御情報「2」は、メールを通常の頻度で送信する旨を示す。すなわち、図24に示す例では、メールサーバ40は、メールアドレスが「aaa.333.fj.com」である携帯端末装置を宛先とするメールを、受信するたびに送信する。
【0198】
このような同期制御対応テーブル42aを有するメールサーバ40は、例えば、メールアドレスが「aaa.333@fj.com」の携帯端末から、メールを送信する頻度を低下させる指示を受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、メールサーバ40は、同期制御対応テーブル42aにメールアドレス「aaa.333@fj.com」と対応付けられた制御情報「2」を「1」に更新する。
【0199】
そして、メールサーバ40は、更新した同期制御対応テーブル42aに従って、プッシュ型のメール配信サービスを実行する。なお、上述した、プッシュ型のサービスに係るデータの配信頻度を低下させる処理は、メールサーバ40のみならず、カレンダサーバ50や、電話帳サーバ51にも適用することができる。
【0200】
(8)各実施例の関係
なお、上述した各実施例に係る携帯端末装置10〜10fが実行する処理は、それぞれ矛盾しない範囲で、任意に組み合わせて実行してもよい。例えば、携帯端末装置10fは、他の携帯端末装置10〜10eが実行する処理を実行することとしてもよい。
【0201】
なお、携帯端末装置10〜10fは、3G等の無線通信網に接続する際に、IPv4を割当てられる場合のみならず、IPv6を割当てられる場合にも、適切に電力の消費を抑えることができる。すなわち、携帯端末装置10〜10fは、Always−On機能を実行しない場合にも、消費電力量を削減することができる。
【0202】
(9)プログラム
ところで、携帯端末装置10〜10fは、ハードウェアを利用して各種の処理を実現する場合を説明した。しかし、実施例はこれに限定されるものではなく、あらかじめ用意されたプログラムを携帯端末装置10が有するCPUで実行することによって実現するようにしてもよい。そこで、以下では、図25を用いて、実施例1に示した携帯端末装置10と同様の機能を有するプログラムを実行する携帯端末装置の一例を説明する。図25は、通信プログラムを実行する携帯端末装置の一例を説明するための図である。
【0203】
図25に例示された携帯端末装置100は、ROM(Read Only Memory)110、RAM(Random Access Memory)130、CPU140、I/O(Input Output)150がバス120で接続される。
【0204】
RAM130には、通信プログラム131があらかじめ保持される。CPU140が通信プログラム131を読み出して実行することによって、図25に示す例では、通信プログラム131は、通信プロセス141として機能するようになる。なお、通信プロセス141は、図2に示した制御部30と同様の機能を発揮する。また、通信プロセス141は、実施例2に関わる携帯端末装置10a〜10fに係る制御部と同等の機能を発揮するようにすることも可能である。
【0205】
なお、本実施例で説明した補完プログラムは、あらかじめ用意されたプログラムを携帯端末装置や無線通信可能なコンピュータ等の任意の端末で実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto Optical Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの端末が読取可能な記録媒体に記録される。また、このプログラムは、端末によって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【符号の説明】
【0206】
1 通信システム
2 基地局
3 アクセスポイント
4 移動体通信網
5 ネットワーク
10〜10f 携帯端末装置
11 ディスプレイ
12 キーパッド
13 メモリ
14 サービス情報
14a 設定時間テーブル
14b 設定APテーブル
15 スピーカ
16 マイクロフォン
17 音声信号処理部
18 公衆網無線部
19 WLAN無線部
20、21 アンテナ
30〜30c 制御部
31〜31c 待受け状態管理部
32 サーバ連係処理部
40 メールサーバ
41 制御テーブル記憶部
42〜42b 同期制御対応テーブル
43〜43b メール記憶部
44〜44b 制御部
45 ネットワーク制御部
46 ディスプレイ
47 キーボード
50 カレンダサーバ
51 電話帳サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信網を介して、プッシュ型のサービスを提供するサーバから当該プッシュ型のサービスに係る情報を受信する携帯端末装置において、
前記プッシュ型のサービスに係る情報を前記携帯端末装置が待受け状態の際に受信するか否かを示す設定情報を記憶する記憶部と、
前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別する判別部と、
前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合は、前記記憶部が記憶する設定情報に基づいて、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を当該プッシュ型のサービスを提供するサーバに送信する送信部と
を有することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記携帯端末装置が待受け状態の際に前記情報を受信するか否かを示す設定情報をサービスの種別ごとに記憶することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記判別部は、前記携帯端末装置の状態が待受け状態である場合には、前記携帯端末装置の待受け状態を解除するか否かを判別し、
前記送信部は、前記判別部が前記携帯端末装置の待受け状態を解除すると判別した場合は、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を送信したサーバに対して、当該プッシュ型のサービスの再開を指示する解除通知を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記携帯端末装置は、
前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には、前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させる遷移部を有し、
前記送信部は、前記遷移部によって前記携帯端末装置の状態が待受け状態に遷移してから所定の時間が経過するまでの間、待受け状態が解除されなかった場合には、前記記憶部が記憶する設定情報に基づいて、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を当該プッシュ型のサービスを提供するサーバに送信することを特徴とする請求項3に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記送信部は、前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した際に、該携帯端末装置が充電中であった場合は、前記プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記送信部は、前記携帯端末装置の状態が待受け状態である際に、当該携帯端末装置の充電が開始された場合は、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を送信したサーバに対して、当該プッシュ型のサービスの再開を指示する解除通知を送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記送信部は、前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合は、現時刻が予め設定された時間帯に含まれるか否かを判別し、現時刻が予め設定された時間帯に含まれると判別した場合は、前記プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信せず、現時刻が予め設定された時間帯に含まれないと判別した場合は、前記プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記送信部は、前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には、接続中のアクセスポイントが予め設定されたアクセスポイントであるか否かを判別し、接続中のアクセスポイントが予め設定されたアクセスポイントであると判別した場合は、前記プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信せず、接続中のアクセスポイントが予め設定されたアクセスポイントではないと判別した場合は、前記プッシュ型のサービスを提供するサーバに設定通知を送信することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記送信部は、前記プッシュ型のサービスに係る情報を送信する頻度を低くする旨を指示する設定通知を当該プッシュ型のサービスを提供するサーバに送信することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項10】
前記携帯端末装置は、
前記携帯端末装置に割当てられたIPアドレスを保持するために、無線通信網のサーバとの同期を実行する同期部を有し、
前記送信部は、前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合には、前記記憶部が記憶する設定情報に基づいて、前記同期部が前記無線通信網のサーバとの同期を実行すると同時に、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を当該プッシュ型のサービスを提供するサーバに送信することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記送信部は、前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別し、かつ、前記記憶部が記憶する設定情報が、全ての前記プッシュ型のサービスについて待受け状態の際に情報を受信しない旨を示す場合には、前記携帯端末装置が無線通信を行うために付与されるIPアドレスの割り当ての開放を指示する解放通知を、当該IPアドレスの割当を行うサーバに対して送信することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の携帯端末装置。
【請求項12】
無線通信網を介してプッシュ型のサービスを提供するサーバと、
前記サーバから、前記無線通信網を介して、該プッシュ型のサービスに係る情報を受信する複数の携帯端末装置と
を有する通信システムにおいて、
前記携帯端末装置は、
前記プッシュ型のサービスに係る情報を待受け状態の際に受信するか否かを示す設定情報を記憶する記憶部と、
前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別する判別部と、
前記判別部が前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合は、前記記憶部が記憶する設定情報に基づいて、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を前記サーバに送信する送信部と
を有し、
前記サーバは、
前記携帯端末装置から前記設定通知を受信する受信部と、
前記受信部が受信した設定通知に基づいて、前記携帯端末装置に、前記プッシュ型のサービスに係る情報を送信するか否かを判別する送信判別部と、
前記送信判別部が前記プッシュ型のサービスに係る情報を送信しないと判別した携帯端末装置に対しては、当該プッシュ型のサービスに係る情報を送信せず、前記送信判別部が前記プッシュ型のサービスに係る情報を送信すると判別した携帯端末装置に対しては、当該プッシュ型のサービスに係る情報を送信する情報送信部と
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項13】
無線通信網を介して、プッシュ型のサービスを提供するサーバから当該プッシュ型のサービスに係る情報を受信する携帯端末装置によって実行される通信プログラムにおいて、
前記携帯端末装置に、
前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別し、
前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合は、前記プッシュ型のサービスに係る情報を前記携帯端末装置が待受け状態の際に受信するか否かを示す設定情報に基づいて、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を前記サーバに送信する
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項14】
無線通信網を介して、前記プッシュ型のサービスを提供するサーバから当該プッシュ型のサービスに係る情報を受信する携帯端末装置の制御方法において、
前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させるか否かを判別し、
前記携帯端末装置の状態を待受け状態に遷移させると判別した場合は、前記プッシュ型のサービスに係る情報を前記携帯端末装置が待受け状態の際に受信するか否かを示す設定情報に基づいて、前記プッシュ型のサービスの停止を指示する設定通知を前記サーバに送信する
処理を実行させることを特徴とする携帯端末装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20a】
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【図20b】
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【図21a】
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【図21b】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2013−55496(P2013−55496A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192047(P2011−192047)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】