説明

携帯端末装置及びそのパスワード管理システム

【課題】携帯端末装置でのパスワードの入力操作中に第三者に見られても、第三者が、パスワードを知見しにくい、高いセキュリティーを確保可能な携帯端末装置及びそのパスワード管理システムを提供する。
【解決手段】主面側に、表示部と、文字を入力可能なキー入力部とを有し、背面側にスイッチ部が設けられた携帯端末装置であって、キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときのスイッチ部のオン又はオフ状態に関する背面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成する入力情報統合処理部と、入力情報統合処理部で生成されたパスワード情報を登録済みパスワードとして記憶するパスワード情報登録部と、入力情報統合処理部で生成されたパスワード情報を登録済みパスワードと照合するパスワード情報認証部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置及びそのパスワード管理システムに関し、特に、高いセキュリティーを確保することが可能な携帯端末装置及びそのパスワード管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯端末装置では、正規の使用者であること認証するために、数字やローマ文字等の文字列からなるパスワードを入力することが行われている。しかしながら、そのパスワードの入力操作や、入力したパスワードの文字列自体を第三者に見られることにより、パスワードが第三者に知られてしまうことがある。また、パスワードは、4桁の数字から構成されることも多く、第三者が総ての数字を知らなくても、入力操作中の使用者の指の動き等から推測されて、パスワードが見破られてしまう恐れもある。第三者にパスワードが容易に見破られると、そのパスワードにより携帯端末装置を使われて、個人情報の漏洩や、有料サイトへのアクセス等の不正使用も懸念される。
【0003】
そこで、携帯端末装置のパスワードを容易に推測できないように、パスワードの入力方法が種々開示されている。例えば、特許文献1は、パスワード設定時、ある数列(例えば21桁のランダムに並ぶ数字)における右端からN番目の数字と、左からM番目の数字とを加算(又は、減算、乗算、除算)すること、を使用者が端末に設定しておく。パスワード認証時、端末は毎回異なるランダムな数字から成る数列を提示し、使用者は、上記設定した内容に基づいて、N番目の数字とM番目の数字を加算した結果の数字を入力する。端末は、その入力を受け、その入力された数字が、「N番目の数字と、左からM番目の数字とを加算(又は、減算、乗算、除算)すること」という予め設定されている演算方法で演算された結果と対応するか否かによって認証するものである。パスワード認証時に提示される数字が毎回変わるため、数字が第三者に知られても、数字自体がパスワードを成していないため、パスワードの漏洩を防止することを意図されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−185060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、パスワードとして、所定の文字列(数列)を覚えておくのではなく、「N番目の数字と、左からM番目の数字とを加算(又は、減算、乗算、除算)すること」という抽象的な事項を覚えておくことが必要となり、使用者にとっては覚えておくのが困難な場合がある。また、そもそもパスワード設定操作時に、その設定内容を第三者が知見してしまうおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、携帯端末装置におけるパスワードの入力に関して、携帯端末装置の正面の操作部と、背面の操作部と、を同時に操作することによってパスワードを入力するようにしたことにより、例えば正面の操作部の操作内容を第三者が知見したとしても背面の操作部の操作内容までは同時に知見することはできず、高いセキュリティーを確保することが可能な携帯端末装置及びそのパスワード管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目標達成のため、本発明の携帯端末装置は、主面側に、表示部と、文字を入力可能なキー入力部とを有し、背面側にスイッチ部が設けられた携帯端末装置であって、前記キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときの前記スイッチ部のオン又はオフ状態に関する背面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成する入力情報統合処理部と、前記入力情報統合処理部で生成されたパスワード情報を登録済みパスワードとして記憶するパスワード情報登録部と、前記入力情報統合処理部で生成されたパスワード情報を前記登録済みパスワードと照合するパスワード情報認証部と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の携帯端末装置の前記スイッチ部は、複数の背面スイッチを有し、前記背面スイッチ情報は、前記背面スイッチのそれぞれのオン又はオフ状態の組み合わせに関する情報を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の携帯端末装置の前記複数の背面スイッチは、該背面スイッチごとに異なる識別部が設けられた、押しボタン型スイッチ又は近接スイッチからなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の携帯端末装置は、前記スイッチ部に代えて又は加えて、側面側に側面スイッチを有し、前記入力情報統合処理部は、前記キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときの前記側面スイッチのオン又はオフ状態に関する側面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明のパスワード管理システムは、主面側に、表示部と、文字を入力可能なキー入力部とを有し、背面側にスイッチ部が設けられた携帯端末装置のパスワード管理システムであって、前記携帯端末装置は、前記キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときの前記スイッチ部のオン又はオフ状態に関する背面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成する入力情報統合処理部と、前記パスワード情報を通信網上の外部コンピュータに送信するパスワード情報送信部と、を有し、前記外部コンピュータは、前記パスワード情報送信部から送信されたパスワード情報を受信するパスワード情報受信部と、前記パスワード情報受信部が受信したパスワード情報を登録済みパスワードとして記憶するパスワード情報登録部と、前記パスワード情報受信部が受信したパスワード情報を前記登録済みパスワードと照合するパスワード情報認証部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
携帯端末装置におけるパスワードの入力操作に関して、携帯端末装置の正面のキー入力部と、背面のスイッチ部と、を同時に操作することによってパスワードを入力するようにしたことにより、例えば正面のキー入力部の操作内容を第三者が知見したとしても背面のスイッチ部の操作内容までは同時に知見することはできず、反対に、背面のスイッチ部の操作内容を第三者が知見したとしても正面のキー入力部の操作内容までは同時に知見することはできない。これにより、少なくとも同一人によって、正面及び背面の両操作部の操作内容を同時に知見されてしまうことがなく、パスワードの漏洩を防止することができ、高いセキュリティーを確保することが可能となる。
【0013】
また、仮に、正面のキー入力部の操作内容を知見した者と、背面のスイッチ部の操作内容を知見した者と、がそれぞれ存在した場合であっても、正面のキー入力部の操作内容を知見した者は、正面のキー入力部の操作を、背面のスイッチ部のいなかる操作状態(オン/オフ)の時に行ったのかまでは知見できず、同様に、背面のスイッチ部の操作内容を知見した者は、背面のスイッチ部の操作(オン/オフ)を、正面のキー入力部のいなかる操作状態の時に行ったのかまでは知見できないため、このような場合でもパスワードの漏洩を効果的に防止することができる。
【0014】
また、誕生日などの単純な数字列(文字列)をパスワードとして設定しても、携帯端末装置の背面のスイッチ部のオン/オフ状態との組み合わせによりパスワードを構成するため、第三者が容易にパスワードを推測することは困難となり、第三者にパスワードを知られて不正使用されることも防止することができる。
【0015】
また、携帯端末装置の背面にスイッチ部を設けることにより、正面のキー入力部で入力される各文字ごとに、背面のスイッチ部の状態により複数の組み合わせが可能となり、特に背面のスイッチ部として複数の背面スイッチで構成する場合には更に多くの組み合わせでパスワードを構成することができ、容易にパスワードを推測することが困難であるため、高いセキュリティーを確保することができる。
【0016】
また、複数の背面スイッチは、該背面スイッチごとに異なる識別部が設けられるため、使用者が携帯端末装置の正面を見たまま、背面側を目視することなく、背面の任意のスイッチ部を容易に操作することが可能となる。
【0017】
また、複数の背面スイッチに代えて又は加えて、側面スイッチを備える構成とし、携帯端末装置の正面のキー入力部と、側面スイッチ部と、を同時に操作することによってパスワードを入力するようにしたことにより、セキュリティーを向上させることが出来る。
【0018】
また、本発明のパスワード管理システムによれば、例えば、外部サーバーに格納されているアプリケーションソフトウェアの利用時やダウンロード時におけるパスワード認証に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯端末装置の外観を示す図であり、(a)は、携帯端末装置の正面図、(b)は、携帯端末装置の背面図である。
【図2】本発明の携帯端末装置の背面に設けたスイッチ部を示す図であり、(a)は、一体に形成された上下左右の4方向の十字形状の背面スイッチを配した実施例を示す図、(b)は、4個の個別の背面スイッチを上下左右の4方向に配置した実施例を示す図である。
【図3】本発明の携帯端末装置の背面に設けたスイッチ部を示す図であり、(a)は、長方形状の背面スイッチの長辺を携帯端末装置の側面と平行となるように配置した実施例を示す図、(b)は、長方形状の背面スイッチの長辺を携帯端末装置の底面と平行となるように配置した実施例を示す図である。
【図4】本発明の携帯端末装置の回路構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の携帯端末装置におけるパスワードの設定処理を示すフローチャートである。
【図7】(a)は、本発明の携帯端末装置のパスワードの設定におけるパネル表示画面、(b)は、パスワードの設定における携帯端末装置の背面のスイッチの操作を示す図である。
【図8】本発明の携帯端末装置のデータ格納用メモリへのパスワードのデータの記憶パターンを示す図である
【図9】携帯端末装置におけるパスワードの認証処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図11】携帯端末装置におけるパスワードを外部のコンピュータシステムに設定する処理を示すフローチャートである。
【図12】外部のコンピュータシステムによる携帯端末装置のパスワードの認証処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明による携帯端末装置及びそのパスワード管理システムを実施するための形態について説明する。
【0021】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末装置の外観を示す図であり、図1(a)は、携帯端末装置の正面図、図1(b)は、携帯端末装置の背面図、図2(a)は、一体に形成された上下左右の4方向の十字形状の背面スイッチを配した実施例を示す図、図2(b)は、4個の個別の背面スイッチを上下左右の4方向に配置した実施例を示す図、図3(a)は、長方形状の背面スイッチの長辺を携帯端末装置の側面と平行となるように配置した実施例を示す図、図3(b)は、長方形状の背面スイッチの長辺を携帯端末装置の底面と平行となるように配置した実施例を示す図である。
【0022】
図1(a)に示すように、携帯端末装置1の正面3には、筐体2の主面側に設けられたタッチパネル4が配置されている。タッチパネル4は、表示部5と、キー入力部6とを有し、表示部5とキー入力部6とが一体に構成されている。表示部5は、文字、画像、メニュー等を表示することが可能であり、キー入力部6の操作により、文字等の入力及びメニューの選択を行うことが可能である。キー入力部6は、表示部5に表示された文字やメニュー等に、指でタッチして選択等することが可能となっている。尚、表示部5とは別に、キー入力部6を(例えばボタン式で)設けてもよい。
【0023】
図1(b)に示すように、携帯端末装置1の背面7には、スイッチ部8が設けられている。スイッチ部8は、少なくとも1以上の背面スイッチ9(図1(b)では3つ)が設けられている。背面スイッチ9は、一例として、押しボタン式のスイッチとして構成され、オン/オフ動作を行うことができるようになっている。また、背面スイッチ9の表面には、指先のみでいずれの背面スイッチ9かを識別できるような識別部として、突起9aが設けられている。より具体的には、背面スイッチ9ごとに、設ける突起9aの数を変えるのが好適であり、図1(b)に示す例では、左側の背面スイッチ9には1つの突起9a、中央の背面スイッチ9には2つの突起9a、右側の背面スイッチ9には3つの突起9aを設けた例を示している。使用者は、携帯端末装置1の正面3のタッチパネル4が手前になるように片手で把持するため、この状態では携帯端末装置1の背面7を目視することができない。このため、背面スイッチ9の表面に設けられ突起9aの数を指先で確認して任意の背面スイッチ9を押せばよい。
【0024】
尚、図1(b)に示すスイッチ部8は、3つの背面スイッチ9を設け、かつ、携帯端末装置1の背面上部に配置した例を示しているが、これは、使用者が携帯端末装置1を片方の手で持ち、もう片方の手の指でタッチパネル4を操作することを想定したときに、携帯端末装置1を持つ手の親指と小指とで携帯端末装置1の側面を支えつつ、人差し指、中指、薬指の指先で、前記3つの背面スイッチ9を操作し易いからである。
【0025】
図2(a)に示すように、携帯端末装置1の背面7に設けるスイッチ部8の背面スイッチ9は、一体に形成された上下左右の4方向の十字形状としてもよい。十字形状とすることにより、指先で上下左右の4方向のうち任意の方向を押すことが容易となる。さらに、図2(b)に示すように、一体型の十字形状の背面スイッチ9に代えて、4個の個別の背面スイッチ9を上下左右の4方向に配置してもよい。また、図2(a)及び(b)に示すように、携帯端末装置1の筐体2の側面に、スイッチ部8(背面スイッチ9)に代えて又は加えて、側面スイッチ10を設け、携帯端末装置1を持つ手の親指と小指とで操作できるようにしてもよい。
【0026】
図3(a)に示すように、長方形状の背面スイッチ9を設け、その長辺が、携帯端末装置1の側面と平行となるように配置することも可能である。長方形状の背面スイッチ9の長手方向の両端付近にスイッチの接点を設けることで、個別の背面スイッチを2個設けたことと同等の作用が得られる。また、図3(b)に示すように、長方形状の背面スイッチ9を、その長辺が、携帯端末装置1の底面(又は上面)と平行となるように配置するようにしてもよい。
【0027】
尚、携帯端末装置の背面7に設けた背面スイッチ9は、種々の形状、個数、配置が可能であり、上述した背面スイッチに限定するものではない。また、背面スイッチは、押しボタンスイッチの実施形態を述べたが、例えば、光学式スイッチや静電容量型スイッチ等の近接スイッチを用いるようにしてもよく、特に限定されない。
【0028】
次に、携帯端末装置の回路構成について、図4を参照して説明する。図4は、携帯端末装置の回路構成を示すブロック図である。図4に示すように、携帯端末装置1は、制御、演算等を行うCPU(Central Processing Unit)15と、プログラムを格納したメモリ17と、パスワード等のデータを記憶するデータ格納用メモリ18と、文字、画像等の表示を行う表示部5(図1に示す)及び数字、文字、メニュー選択等の入力を受け付けるキー入力部6(図1に示す)を有するタッチパネル4と、背面7に設けられた背面スイッチ9及び/又は側面に設けられた側面スイッチ10からなるスイッチ部8と、外部との通信を行う通信部19とを有している。メモリ17、データ格納用メモリ18、スイッチ部8、タッチパネル4及び通信部19は、バスライン20を介してCPU15と接続されており、CPU15がメモリ17に記憶されているプログラムを実行することにより、各部の制御が行われる。
【0029】
図4に示すメモリ17は、携帯端末装置を動作させるためのプログラム、プログラムが動作するための作業領域、一時的にデータを記憶する領域、を有している。また、データ格納用メモリ18は、パスワードを含む各種設定データ等を記憶するものであり、不揮発性の書き換え可能なメモリで構成されている。尚、パスワードを含む各種設定データ等をデータ格納用メモリ18に代えて、メモリ17内にデータ格納用の領域を設けて、メモリ17に記憶するようにしてもよい。タッチパネル4は、携帯端末装置1の使用者による操作を受け付け、CPU15によって操作状態を読み出すことが可能に構成されている。また、通信部19は、携帯端末装置1が、外部の他の携帯端末装置、サーバー、コンピュータ等と通信網55(図10参照)を介して通信を行うものである。
【0030】
次に、携帯端末装置におけるパスワードの設定について、図5乃至図7を参照して説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す機能ブロック図、図6は、携帯端末装置におけるパスワードの設定処理を示すフローチャート、図7(a)は、本発明の携帯端末装置のパスワードの設定におけるパネル表示画面、図7(b)は、パスワードの設定における携帯端末装置の背面のスイッチの操作を示す図である。
【0031】
図5に示すように、携帯端末装置1は、正面7に配したタッチパネル4と、背面7に配したスイッチ部8と、キー入力受付部25と、キー入力情報記憶部27と、背面スイッチ入力部26と、背面スイッチ入力情報記憶部30と、入力情報統合処理部31と、パスワード情報登録部33と、パスワード情報認証部34と、を有している。
【0032】
キー入力受付部25は、タッチパネル4の表示部に表示されたキー入力部6がタッチされたことを検出して、タッチされたキー入力部6に割り当てられている数字等の文字を読み出す。キー入力情報記憶部27は、キー入力受付部25で読み出された文字をデータに変換して一時的に記憶する。背面スイッチ入力部26は、キー入力受付部25と同期してスイッチ部8における背面スイッチ9のオン/オフを検出し、オン状態の背面スイッチ9を読み出す。背面スイッチ入力情報記憶部30は、背面スイッチ入力部26で読み出されたオン状態の背面スイッチ9の情報を一時的に記憶する。入力情報統合処理部31は、キー入力部6により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときのスイッチ部8のオン又はオフ状態に関する背面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成する。即ち、キー入力情報記憶部27で一時的に記憶した文字のデータと背面スイッチ入力情報記憶部30で一時的に記憶したスイッチの情報とを組み合わせてパスワードの1桁を形成し、所定桁数になるまで繰り返してパスワードを生成する。パスワード情報登録部33は、入力情報統合処理部31で生成されたパスワード情報を登録済みパスワードとして記憶する。パスワード情報認証部34は、入力情報統合処理部31で生成されたパスワード情報を登録済みパスワードと照合する。
【0033】
パスワードの設定時には、入力情報統合処理部31で生成されたパスワード情報が、パスワード情報登録部33に送出されて、パスワードとしてデータ格納用メモリ18に記憶される。また、パスワードの認証時には、入力情報統合処理部31で生成されたパスワード情報がパスワード情報認証部34に送出されて、パスワード情報認証部34は、パスワード情報登録部33に記憶されている登録済みパスワードと、入力情報統合処理部31から入力されたパスワード情報と、が一致しているかを照合する。
【0034】
尚、上述したキー入力受付部25、背面スイッチ入力部26、キー入力情報記憶部27、背面スイッチ入力情報記憶部30、入力情報統合処理部31、パスワード情報登録部33、及びパスワード情報認証部34の各機能は、CPU15がメモリ17に記憶されたプログラムを実行して、実現されるようになっている。
【0035】
次に、携帯端末装置1におけるパスワードの設定処理について、図6及び図7を参照して説明する。図6に示すように、最初に、タッチパネル4の表示部5に操作メニューを表示し、表示されているパスワード設定メニューを選択する(ステップS1)。パスワード設定メニューを選択した後、図7(a)に示すように、タッチパネル4の表示部5に、キー入力部6としてパスワード用のキー配列が表示される。以下では、パスワードは一例として数字の組み合わせで構成される場合を説明し、キー配列は数値ボタン(テンキー)配列として説明する。尚、携帯端末装置1で用いるパスワードは、数字に限らず、記号を含み、文字であれば特に限定されるものではない。
【0036】
使用者は、設定したいパスワードの所望の桁数を設定する(ステップS2)。例えば、パスワードを4つの数字の組み合わせ(即ち、4桁の数字)で設定する場合には、表示部5に表示されているテンキーの数字から「4」をタッチして入力する。また、パスワードの桁数に基づいて、タッチパネル4の表示部5に、パスワードの受付を表示するためのパスワード受付欄12が表示される。入力されたパスワードの桁数の数字はメモリ17に一時的に記憶される。
【0037】
次に、使用者は、パスワードとして設定するために任意に選択した背面スイッチ9(図7(b)参照)を押しながら又は押さないで、表示部5のキー入力部6に表示されているテンキーの数字から任意の数字を選択して、該数字をタッチして入力する。キー入力受付部25は、タッチパネル4の数字にタッチされて所定の数字が入力されたか否かの監視を繰り返し(ステップS3でNo)、所定の数字が入力されたことを検出した場合は(ステップS3でYes)、キー入力情報記憶部27に出力されて、キー入力情報記憶部27は、タッチパネル4のタッチ入力された数字を記憶する(ステップS4)。また、背面スイッチ入力部26は、スイッチ部8における背面スイッチ9のオン/オフ状態を読み出して(ステップS5)、背面スイッチ9のオン/オフ情報(データ)を背面スイッチ入力情報記憶部30に出力し、背面スイッチ入力情報記憶部30は、背面スイッチ9の情報(データ)をメモリ17に記憶する(ステップS6)。
【0038】
背面スイッチ9の情報は、スイッチ部8用に割り当てられたメモリ領域に、メモリの各ビットに背面スイッチ9のそれぞれを対応させて、押された背面スイッチ9をメモリの該当するビットに1を書き込み、押されていない背面スイッチ9をメモリの該当するビットに0を書き込むようにする。一例として、メモリのスイッチ部8のデータを8ビットで構成し、ビット0に背面スイッチ9A、ビット1に背面スイッチ9B、ビット2に背面スイッチ9Cをそれぞれ割り当てる。これにより、例えば、背面スイッチ9Bが押された場合には、16進数で02のデータがメモリ17に記憶される。また、総ての背面スイッチが押されていない場合には、16進数で00のデータがメモリ17に記憶される。また、携帯端末装置1の背面7に2個以上の背面スイッチ9が設けられている場合(図7(b)、図2(b)参照)には、背面スイッチ9の2個以上を同時に押すようにしてもよい。
【0039】
なお、図7(a)に示すように、表示部5のパスワード受付欄12に、桁毎の数字を受け付けたことを使用者に通知するのが好適であるが、このとき、設定した数字を隠すための記号(例えば「*」(アスタリスク))を表示すると、セキュリティーが向上するため更に好適である。
【0040】
次に、入力情報統合処理部31は、入力されたパスワード情報(数字及び背面スイッチのオン/オフ状態)の桁数が、ステップS2で入力したパスワード桁数に達したか否かを判断し(ステップS7)、その桁数に達していないときには(ステップS7でNo)、ステップS3に移行する。一方、入力されたパスワード情報の桁数が設定したパスワード桁数に達したときには(ステップS7でYes)、入力情報統合処理部31は、数字及び背面スイッチのオン/オフ情報を統合し、パスワード(登録済みパスワード)としてデータ格納用メモリ18に記憶する(ステップS8)。また、パスワードの桁数も記憶するようにする。
【0041】
以上により、携帯端末装置1のデータ格納用メモリ18にパスワード(登録済みパスワード)が記憶され、登録される。
【0042】
図8は、携帯端末装置1のデータ格納用メモリ18におけるパスワードの記憶形態を示す図である。図8に示すように、パスワードは、桁毎に正面3のキー入力部6で入力された数字と、背面7の背面スイッチ9のオン/オフ情報から構成される。また、パスワードの桁数Nも記憶されている。尚、図8は、N桁のパスワードで構成されているものである。
【0043】
従来のパスワードは、キー入力部で入力された数字のみを使用しているが、本発明の携帯端末装置1のパスワードは、キー入力部6で入力された数字と背面スイッチ9のオン/オフ情報とを組み合わせた構成となっている。
【0044】
例えば、携帯端末装置1の背面スイッチ9として、図1(b)に示す3つの背面スイッチ9で構成する場合、タッチパネル4から入力する1桁の数字ごとに、8種類の組み合わせが可能となる。また、携帯端末装置1の背面スイッチ9として、図2(a)に示す十字形状のスイッチで構成する場合、タッチパネル4から入力する1桁の数字ごとに、5種類の組み合わせ(オン:上下左右、オフ)が可能となる。このため、桁数の少ないパスワードであっても、背面スイッチのオン/オフをもパスワードとして構成することにより、高いセキュリティーを確保することができる。
【0045】
次に、携帯端末装置1のデータ格納用メモリ18内に記憶されたパスワードによる認証処理に関して、図9を参照して説明する。図9は、携帯端末装置におけるパスワードの認証処理を示すフローチャートである。
【0046】
最初に、携帯端末装置1のタッチパネル4の表示部5に、パスワード認証メニューが表示される(ステップS20)。このとき、認証するパスワードの桁数情報をデータ格納用メモリ18から読み出しておく。例えば、携帯端末装置1の起動時や、パスワードが設定されたアプリケーション等を実行する前に、パスワード認証メニューが表示される。使用者は、パスワードとして設定した背面スイッチ9を選択して背面スイッチ9を押しながら、又は押さないで、設定したパスワードの数字を選択し、タッチパネル4の数字をタッチして入力する。キー入力受付部25は、タッチパネル4に、パスワード用の数字がタッチ入力されたか否かの監視を繰り返し(ステップS21でNo)、所定の数字が入力されたことを検出した場合は(ステップS21でYes)、キー入力情報記憶部27に出力されて、キー入力情報記憶部27は、キー入力受付部25からのタッチ入力された数字を記憶する(ステップS22)。
【0047】
また、背面スイッチ入力部26は、スイッチ部8における背面スイッチ9のオン/オフ状態を読み出して(ステップS23)、背面スイッチ9のオン/オフ情報(データ)を背面スイッチ入力情報記憶部30に出力し、背面スイッチ入力情報記憶部30は、背面スイッチ9の情報(データ)をメモリ17に記憶する(ステップS24)。スイッチ部8用に割り当てられたメモリ領域に、押された背面スイッチ9をメモリの該当するビットに1を書き込み、押されていない背面スイッチ9をメモリの該当するビットに0を書き込むようにする。また、表示部5に桁毎の数字を受け付けたことを使用者に通知するのが好適であるが、このとき、設定した数字を隠すための記号(例えば「*」(アスタリスク))を表示すると、セキュリティーが向上するため更に好適である。
【0048】
次に、入力されたパスワード情報(数字及び背面スイッチのオン/オフ状態)の桁数が、登録しているパスワードの桁数に達したか否かを判断し(ステップS25)、その桁数に達していないときには(ステップS25でNo)、ステップS21に移行する。
【0049】
一方、入力されたパスワード情報の桁数が登録したパスワードの桁数に達したときには(ステップS25でYes)、入力情報統合処理部31は、数字及び背面スイッチのオン/オフ情報をパスワード情報として一時的にメモリ17に記憶する(ステップS26)。
【0050】
次に、パスワード情報認証部34は、登録済みのパスワードをデータ格納用メモリ18から読み出す(ステップS27)。このとき、図8に示すような、数字及び背面スイッチ9のデータから成る登録済みのパスワードが読み出される。入力されたパスワード情報(数字及び背面スイッチ9のオン/オフ情報)と登録済みパスワードとの照合を行う(ステップS28)。入力されたパスワード情報と登録済みパスワードとの照合結果が一致した場合には(ステップS29でYes)、パスワードが正しいものとして認証される(ステップS30)。
【0051】
一方、入力されたパスワード情報と登録済みパスワードとの照合が一致しない場合には(ステップS29でNo)、パスワードの認証結果がエラーとなり(ステップS31)、タッチパネル4の表示部5にエラーメッセージを表示して(ステップS32)、パスワードの再入力等のメッセージを表示する。以上により、携帯端末装置のデータ格納用メモリ内に記憶されたパスワードによる認証が実行される。
【0052】
このように、パスワードの入力操作を、携帯端末装置の正面の操作部(タッチパネル)だけではなく、携帯端末装置の背面に併設した操作部(背面スイッチ)と同時に操作することによってパスワードを入力するようにしたことにより、パスワードの入力中に、携帯端末装置の正面側での操作内容を第三者に覗き見られても、携帯端末装置の背面側での操作内容を同時に除き見られることが無いため、パスワードの漏洩を効果的に防止することができる。
【0053】
また、誕生日などの単純な数字列をパスワードとして設定しても、携帯端末装置の背面スイッチのオン/オフ状態との組み合わせによりパスワードが構成されているため、第三者が容易にパスワードを推測することは困難であり、第三者にパスワードを知られて不正使用されることも防止することができる。
【0054】
また、携帯端末装置の背面にスイッチを設けることにより、正面の入力手段で入力する1つの文字に対して、背面のスイッチのオン/オフ状態により、複数の組み合わせが可能となり、容易にパスワードを推測することが困難であるため、高いセキュリティーを確保することができる。
【0055】
[第2実施形態]
次に、携帯端末装置のパスワードを、外部のコンピュータシステム(例えば、サーバー、コンピュータ等)にアクセスして、携帯端末装置のパスワードを外部のコンピュータシステムで管理する、第2実施形態に係る携帯端末装置のパスワード管理システムについて述べる。図10は、本発明の第2実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す機能ブロック図、図11は、携帯端末装置におけるパスワードの設定処理を示すフローチャートである。尚、図5と同一のものに関しては、同一の符号を用い、構成に関する詳細な説明は省略する。
【0056】
図10に示すように、携帯端末装置1は、正面に配したタッチパネル4と、背面に配したスイッチ部8と、キー入力受付部25と、キー入力情報記憶部27と、背面スイッチ入力部26と、背面スイッチ入力情報記憶部30と、入力情報統合処理部31と、を有しており、これらの構成については、前記の第1実施形態における携帯端末装置1と同一である。本実施形態における携帯端末装置1では、パスワード情報送信部39を更に備える一方で、第1実施形態における携帯端末装置1のパスワード情報認証部34及びパスワード情報登録部33に相当する構成は必要としない点で、第1実施形態における携帯端末装置1と相違する。
【0057】
入力情報統合処理部31で生成されたパスワード情報は、パスワード情報送信部39に出力され、パスワード情報送信部39は、通信網55を介して外部のコンピュータシステム(例えばコンピュータ45)にパスワード情報を送信する。通信網55は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等であり、有線式、無線式を問わず、通信網として機能するものであればよい。
【0058】
一方、外部のコンピュータ45は、携帯端末装置1のパスワード情報送信部39から送信されたパスワード情報を受信可能なパスワード情報受信部47を有する。パスワード情報受信部47が受信したパスワード情報は、パスワードの設定時には、パスワード情報登録部48に送出して登録済みパスワードとしてメモリに記憶される。また、パスワードの認証時には、パスワード情報認証部49に送出して、パスワード情報認証部49により、パスワード情報登録部48に記憶されている登録済みパスワードと、入力されたパスワード情報と、が一致しているかを認証される。
【0059】
尚、上述したキー入力受付部25、背面スイッチ入力部26、キー入力情報記憶部27、背面スイッチ入力情報記憶部30、入力情報統合処理部31、及び、パスワード情報送信部39の各機能は、CPU15がメモリ17上のプログラムを実行して、実現されるようになっている。また、コンピュータ45におけるパスワード情報受信部47、パスワード情報登録部48及びパスワード情報認証部49の各機能は、コンピュータ45が有するCPUがコンピュータのメモリ上のプログラムを実行して、実現されるようになっている。
【0060】
次に、携帯端末装置におけるパスワードを、外部のコンピュータシステムに設定する処理について、図11を参照して説明する。最初に、タッチパネル4の表示部5に操作メニューを表示し、表示されているパスワード設定メニューを選択する(ステップS40)。パスワード設定メニューを選択した後、タッチパネル4の表示部5にパスワード用のキー配列が表示される(図7(a)参照)。本実施形態においても、パスワードの一例として数字の組み合わせで構成される場合を説明し、キー配列は数値ボタン(テンキー)として説明するが、携帯端末装置1で用いるパスワードは、数字に限らず、記号を含み、文字であれば特に限定されるものではないことは言うまでも無い。
【0061】
使用者は、設定したいパスワードの所望の桁数を設定する(ステップS41)。次に、使用者は、パスワードとして設定するために任意に選択した背面スイッチ9(図7(b)参照)を押しながら又は押さないで、表示部5に表示されているテンキーの数字から任意の数字を選択して、タッチパネル4の数字をタッチして入力する。キー入力受付部25は、タッチパネル4の数字にタッチされて所定の数字が入力されたか否かの監視を繰り返し(ステップS42でNo)、所定の数字が入力されたことを検出した場合は(ステップS42でYes)、キー入力情報記憶部27に出力されて、キー入力情報記憶部27は、タッチパネル4のタッチ入力された数字を記憶する(ステップS43)。
【0062】
また、背面スイッチ入力部26は、背面スイッチ9のオン/オフ状態を読み出して(ステップS44)、背面スイッチ9のオン/オフ情報(データ)を背面スイッチ入力情報記憶部30に出力し、背面スイッチ入力情報記憶部30は、背面スイッチ9の情報(データ)をメモリ17に記憶する(ステップS45)。
【0063】
次に、入力情報統合処理部31は、入力されたパスワード情報(数字及び背面スイッチのオン/オフ状態)の桁数が、ステップS41で入力したパスワード桁数に達したか否かを判断し(ステップS46)、その桁数に達していないときには(ステップS46でNo)、ステップS42に移行する。一方、入力されたパスワード情報の桁数が設定したパスワード桁数に達したときには(ステップS46でYes)、入力情報統合処理部31は、数字及び背面スイッチのオン/オフ情報を統合し、これをパスワードとして、パスワード情報送信部39から通信網55を介して外部のコンピュータ45に出力する(ステップS47)。また、パスワードの桁数も同時にコンピュータ45に送信する。
【0064】
一方、コンピュータ45は、通信網55を介して、携帯端末装置1で入力された情報(数字及び背面スイッチのオン/オフ情報)を受信する(ステップS48)。コンピュータ45は、受信した数字及び背面スイッチのオン/オフ情報を、携帯端末装置1のパスワードとしてコンピュータ用データ格納用メモリに記憶する(ステップS49)。また、受信したパスワードの桁数もコンピュータ用データ格納用メモリに記憶する。尚、コンピュータ45のコンピュータ用データ格納用メモリに記憶される形態は、図8に示す形態と同一である。以上により、携帯端末装置におけるパスワードがコンピュータ等の外部のコンピュータシステムに設定される。
【0065】
次に、携帯端末装置から外部のコンピュータシステムにアクセスして行うパスワードの認証について、図12を参照して説明する。図12は、外部のコンピュータシステムによる携帯端末装置のパスワードの認証処理を示すフローチャートである。
【0066】
最初に、携帯端末装置1のタッチパネル4の表示部5にパスワード認証メニューが表示される(ステップS60)。使用者は、パスワードとして設定した背面スイッチ9を選択して選択した背面スイッチ9を押しながら、又は押さないで、設定したパスワードの数字を選択し、タッチパネル4の数字をタッチして入力する。キー入力受付部25は、タッチパネル4に、パスワード用の数字がタッチ入力されたか否かの監視を繰り返し(ステップS61でNo)、所定の数字が入力されたことを検出した場合は(ステップS61でYes)、キー入力情報記憶部27に出力されて、キー入力情報記憶部27は、キー入力受付部25からのタッチ入力された数字を記憶する(ステップS62)。
【0067】
また、背面スイッチ入力部26は、スイッチ部8における背面スイッチ9のオン/オフ状態を読み出して(ステップS63)、背面スイッチ9のオン/オフ情報(データ)を背面スイッチ入力情報記憶部30に出力し、背面スイッチ入力情報記憶部30は、背面スイッチ9の情報(データ)をメモリ17に記憶する(ステップS64)。
【0068】
次に、入力されたパスワード情報(数字及び背面スイッチのオン/オフ状態)の桁数が、登録したパスワードの桁数に達したか否かを判断し(ステップS65)、その桁数に達していないときには(ステップS65でNo)、ステップS61に移行する。一方、入力されたパスワード情報の桁数が登録したパスワードの桁数に達したときには(ステップS65でYes)、使用者は、パスワード入力完了の操作を行う。入力情報統合処理部31は、数字及び背面スイッチのオン/オフ情報を、パスワード情報として一時的にメモリ17に記憶する(ステップS66)。
【0069】
次に、携帯端末装置1は、数字及び背面スイッチのオン/オフ情報を、通信網55を介して外部のコンピュータ45に出力する(ステップS67)。コンピュータ45は、通信により携帯端末装置1からの数字及び背面スイッチのオン/オフ情報(パスワード情報)を受信する(ステップS68)。コンピュータ45は、登録済みパスワードを、コンピュータ用データ格納用メモリから読み出す(ステップS69)。コンピュータ45は、受信した数字及び背面スイッチのオン/オフ情報(パスワード情報)と登録済みパスワードとの照合を行う(ステップS70)。入力されたパスワード情報と登録済みパスワードとの照合結果が一致した場合には(ステップS71でYes)、携帯端末装置1のパスワードが正しいものとして認証される(ステップS72)。
【0070】
一方、入力されたパスワード情報と登録済みパスワードとの照合が一致しない場合には(ステップS71でNo)、携帯端末装置1のパスワードの認証結果がエラーとなる(ステップS73)。コンピュータ45は、通信網55を介して認証結果を携帯端末装置1に送信する(ステップS74)。携帯端末装置1は、認証結果をコンピュータ45から受信して(ステップS75)、タッチパネル4の表示部5に認証結果を表示する。また、認証結果がNGのときには、パスワードの再入力等のメッセージを表示する。以上により、外部のコンピュータシステムによって、携帯端末装置のパスワードの認証が行われる。
【0071】
第2実施形態に係るパスワード管理システムによれば、例えば、外部サーバーに格納されているアプリケーションソフトウェアの利用時やダウンロード時におけるパスワード認証に特に有用である。
【0072】
尚、本発明は、携帯端末装置に限らず、パスワードを入力する装置に対しても適用することができる。
【0073】
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0074】
1 携帯端末装置
2 筐体
3 正面
4 タッチパネル
5 表示部
6 キー入力部
7 背面
8 スイッチ部
9、9A,9B、9C 背面スイッチ
9a 突起(識別部)
10 側面スイッチ
12 パスワード受付欄
15 CPU
17 メモリ
18 データ格納用メモリ
19 通信部
20 バスライン
25 キー入力受付部
26 背面スイッチ入力部
27 キー入力情報記憶部
30 背面スイッチ入力情報記憶部
31 入力情報統合処理部
33 パスワード情報登録部
34 パスワード情報認証部
39 パスワード情報送信部
45 コンピュータ
47 パスワード情報受信部
48 パスワード情報登録部
49 パスワード情報認証部
50 コンピュータ用データ格納用メモリ
55 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面側に、表示部と、文字を入力可能なキー入力部とを有し、背面側にスイッチ部が設けられた携帯端末装置であって、
前記キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときの前記スイッチ部のオン又はオフ状態に関する背面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成する入力情報統合処理部と、
前記入力情報統合処理部で生成されたパスワード情報を登録済みパスワードとして記憶するパスワード情報登録部と、
前記入力情報統合処理部で生成されたパスワード情報を前記登録済みパスワードと照合するパスワード情報認証部と、
を有することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記スイッチ部は、複数の背面スイッチを有し、前記背面スイッチ情報は、前記背面スイッチのそれぞれのオン又はオフ状態の組み合わせに関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記複数の背面スイッチは、該背面スイッチごとに異なる識別部が設けられた、押しボタン型スイッチ又は近接スイッチからなることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記携帯端末装置は、前記スイッチ部に代えて又は加えて、側面側に側面スイッチを有し、前記入力情報統合処理部は、前記キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときの前記側面スイッチのオン又はオフ状態に関する側面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
主面側に、表示部と、文字を入力可能なキー入力部とを有し、背面側にスイッチ部が設けられた携帯端末装置のパスワード管理システムであって、
前記携帯端末装置は、前記キー入力部により入力される文字列の各文字ごとに、各文字が入力されたときの前記スイッチ部のオン又はオフ状態に関する背面スイッチ情報を組み合わせ、パスワード情報を生成する入力情報統合処理部と、
前記パスワード情報を通信網上の外部コンピュータに送信するパスワード情報送信部と、を有し、
前記外部コンピュータは、前記パスワード情報送信部から送信されたパスワード情報を受信するパスワード情報受信部と、
前記パスワード情報受信部が受信したパスワード情報を登録済みパスワードとして記憶するパスワード情報登録部と、
前記パスワード情報受信部が受信したパスワード情報を前記登録済みパスワードと照合するパスワード情報認証部と、を有すること
を特徴とするパスワード管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−230508(P2012−230508A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97667(P2011−97667)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(511103993)
【Fターム(参考)】