説明

携帯端末

【課題】ユーザの好みのパーツで着飾ることが可能な携帯端末を提供すること。
【解決手段】電子部品13、14、16を収容するケース11、12と、ケース11、12の所定の面に着脱可能に取り付けられるパネル17と、を備え、ケース11、12は、パネル17に覆われている領域の一部において凹んだディスプレイボックス部12aを有し、パネル17は、ディスプレイボックス部12aと対応する領域に透明窓17aを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に関し、特に、着飾ることが可能な携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話機等の携帯端末においては、本体ケースに着脱可能なパネルを取り替えることで、着せ替えすることができるものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3110311号公報
【特許文献2】特開2006−33237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、着せ替え用のパネルはメーカーが予め用意したものに限定されていたため、それぞれのユーザ独自の着せ替えは容易には行えなかった。つまり、従来の携帯端末の着せ替えは、携帯端末の最外見部品(リアパネルやキーシート)の付け替えだけであり、どれもメーカー側の準備した部品を購入し、付け替えることしかできなかった。これは、ユーザの着せ替えの自由度を奪うものであり、また、ユーザに対し正規品の購入を要求するものでもあった。
【0005】
本発明の主な課題は、ユーザの好みのパーツで着飾ることが可能な携帯端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一視点においては、携帯端末において、電子部品を収容するケースと、前記ケースの所定の面に着脱可能に取り付けられるパネルと、を備え、前記ケースは、前記パネルに覆われている領域の一部において凹んだディスプレイボックス部を有し、前記パネルは、前記ディスプレイボックス部と対応する領域に透明窓を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の前記携帯端末において、前記ディスプレイボックス部内に着脱可能に取り付けられるプレートを備えることが好ましい。
【0008】
本発明の前記携帯端末において、前記電子部品は、前記ケース内に実装された配線基板と、前記配線基板上の前記ディスプレイボックス部の横に搭載された発光素子と、を備え、前記ディスプレイボックス部は、前記発光素子からの光を前記ディスプレイボックス部内に通す貫通穴部を有することが好ましい。
【0009】
本発明の前記携帯端末において、前記電子部品は、表示装置を備え、前記ケースは、前記表示装置の表示面側に配されたフロントケースと、前記表示装置の背面側に配されたリアケースと、が組み合わさって構成され、前記ディスプレイボックス部は、前記リアケースに形成され、前記パネルは、前記リアケースに着脱可能に取り付けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザは好みのパーツで携帯端末を着彩ることが可能となる。その理由は、携帯端末のケースにディスプレイボックス部を設け、パネルにおけるディスプレイボックス部と対応する位置に透明窓を設けることで、ディスプレイボックス部内にユーザの好きなものを配置して外側から見えるようにすることができるからである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例1に係る携帯端末のリア側の外観を模式的に示した図である。
【図2】本発明の実施例1に係る携帯端末のリアパネルを外した状態のリア側の外観を模式的に示した図である。
【図3】本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を模式的に示した図1のX−X´間の断面図である。
【図4】本発明の実施例2に係る携帯端末の構成を模式的に示した断面図である。
【図5】本発明の実施例3に係る携帯端末の構成を模式的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態に係る携帯端末では、電子部品(図3の13、14、16)を収容するケース(図3の11、12)と、前記ケースの所定の面に着脱可能に取り付けられるパネル(図3の17)と、を備え、前記ケースは、前記パネルに覆われている領域の一部において凹んだディスプレイボックス部(図3の12a)を有し、前記パネルは、前記ディスプレイボックス部と対応する領域に透明窓(図3の17a)を有する。
【0013】
なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施例1に係る携帯端末について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る携帯端末のリア側の外観を模式的に示した図である。図2は、本発明の実施例1に係る携帯端末のリアパネルを外した状態のリア側の外観を模式的に示した図である。図3は、本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を模式的に示した図1のX−X´間の断面図である。
【0015】
携帯端末1は、携帯可能な情報端末であり、例えば、携帯電話機、電子辞書などに適用することができ、図1では携帯電話機を適用したものである。携帯端末1は、第1筐体2と第2筐体3とがヒンジ部4で折り畳み可能に連結された構成となっている。携帯端末1は、第1筐体2においてリアパネル17が着脱可能になっており、第1筐体2におけるリアパネル17の内側の部分にユーザは好みのパーツを配置(収容)することが可能なディスプレイボックス部12aを有する。
【0016】
第1筐体2は、表示装置14を収容した筐体である。第1筐体2は、主な構成部として、フロントケース11と、リアケース12と、配線基板13と、表示装置14と、透明窓15と、配線基板16と、リアパネル17と、を有する。
【0017】
フロントケース11は、リアケース12と組み合わさることで表示装置14を収容するケースである。フロントケース11は、フロント側(図3の下側)の面において、表示装置14の表示部分に対応する位置に開口部を有し、当該開口部に透明窓15が固定されている。フロントケース11は、リアケース12と嵌合している。
【0018】
リアケース12は、フロントケース11と組み合わさることで表示装置14を収容するケースである。リアケース12は、リア側(図3の上側)の面において、リアケース12の外周に沿ってリアケース12の周縁部に突起部が形成されており、当該突起部で囲まれた領域の内側にリアパネル17が着脱可能に装着される。リアケース12は、リアパネル17の透明窓17aに対応する位置に形成された凹状のディスプレイボックス部12aを有する。ディスプレイボックス部12aは、ユーザの好みのパーツを配置するためのスペースであり、リアパネル17によって塞がれる。
【0019】
配線基板13は、フロントケース11とリアケース12とが組み合わった第1筐体2内に実装された配線基板である。配線基板13には、フロントケース11側の面に表示装置14が搭載されており、リアケース12側の面に配線基板16が搭載されている。
【0020】
表示装置14は、情報を表示する装置である。表示装置14は、配線基板13のフロントケース11側の面に搭載されており、配線基板13とともにフロントケース11とリアケース12とが組み合わった第1筐体2内に実装されている。
【0021】
透明窓15は、表示装置14の表示部分に対応する位置に形成されたフロントケース11の開口部に固定された透明の窓である。
【0022】
配線基板16は、配線基板13のリアケース12側の面に搭載されており、配線基板13とともにフロントケース11とリアケース12とが組み合わった第1筐体2内に実装されている。
【0023】
リアパネル17は、リアケース12のリア側(図3の上側)に着脱可能に装着されるパネルである。リアパネル17は、リアケース12の周縁部に形成された突起部で囲まれた領域の内側に装着される。リアパネル17は、リアケース12のディスプレイボックス部12aと対応する位置に、ディスプレイボックス部12a内に配置されたパーツを外側から見えるようにするための透明窓17aを有する。リアパネル17の固定は、リアケース12へのツメ嵌合とし、ユーザ自身による付け替えが可能な構成とする。
【0024】
実施例1によれば、ユーザが自身の好きなもので携帯端末を着飾ることができる。その理由は、携帯端末1のリアケース12にディスプレイボックス部12aを設け、リアパネル17におけるディスプレイボックス部12aと対応する位置に透明窓17aを設けることで、ディスプレイボックス部12a内にユーザの好きなものを配置して外側から見えるようにすることができるからである。
【実施例2】
【0025】
本発明の実施例2に係る携帯端末について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施例2に係る携帯端末の構成を模式的に示した断面図である。なお、図4の断面図は、図1のX−X´間の断面に相当する。
【0026】
実施例2は、実施例1の変形例であり、ディスプレイボックス部12a内に着脱可能なプレート20を配置したものである。その他の構成は、実施例1と同様である。
【0027】
プレート20の用途は、ディスプレイボックス部12a内に入れるものがディスプレイボックス部12aの深さに対して薄い場合に使用する。ディスプレイボックス部12a内に入れるものとして、例えば、写真やレリーフなどが該当する。入れるものが薄い場合、入れたものがディスプレイボックス部12a内で傾いたり、ズレたりしてしまうため、プレート20を入れることで、この問題を解決することができる。
【実施例3】
【0028】
本発明の実施例3に係る携帯端末について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例3に係る携帯端末の構成を模式的に示した断面図である。なお、図5の断面図は、図1のX−X´間の断面に相当する。
【0029】
実施例3は、実施例1の変形例であり、ディスプレイボックス部12aの横に配された配線基板16上に側面発光の発光素子30を配置し、発光素子30の近傍のディスプレイボックス部12aの側壁に貫通穴部12bを開けたものである。その他の構成は実施例1と同様である。
【0030】
側面発光の発光素子30をディスプレイボックス部12aの貫通穴部12bに向けて配置し、発光素子30を点灯させると、発光素子30からの光が貫通穴部12bを通じてディスプレイボックス部12a内に配置したものを照らし出すことができるようになる。
【0031】
なお、本発明の全開示(請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0032】
1 携帯端末
2 第1筐体(ケース)
3 第2筐体
4 ヒンジ部
11 フロントケース
12 リアケース
12a ディスプレイボックス部
12b 貫通穴部
13 配線基板(電子部品)
14 表示装置(電子部品)
15 透明窓
16 配線基板(電子部品)
17 リアパネル(パネル)
17a 透明窓
20 プレート
30 発光素子(電子部品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を収容するケースと、
前記ケースの所定の面に着脱可能に取り付けられるパネルと、
を備え、
前記ケースは、前記パネルに覆われている領域の一部において凹んだディスプレイボックス部を有し、
前記パネルは、前記ディスプレイボックス部と対応する領域に透明窓を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記ディスプレイボックス部内に着脱可能に取り付けられるプレートを備えることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記電子部品は、前記ケース内に実装された配線基板と、前記配線基板上の前記ディスプレイボックス部の横に搭載された発光素子と、を備え、
前記ディスプレイボックス部は、前記発光素子からの光を前記ディスプレイボックス部内に通す貫通穴部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末。
【請求項4】
前記電子部品は、表示装置を備え、
前記ケースは、前記表示装置の表示面側に配されたフロントケースと、前記表示装置の背面側に配されたリアケースと、が組み合わさって構成され、
前記ディスプレイボックス部は、前記リアケースに形成され、
前記パネルは、前記リアケースに着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−147232(P2012−147232A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3821(P2011−3821)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】