説明

携帯通信端末、これと通信する入出力装置、これらを備えているシステム、携帯通信端末の遠隔操作対応プログラム

【課題】入出力装置で、携帯電話専用のプログラムがインストールされている携帯電話の動作を操作できるようにする。
【解決手段】携帯電話200の遠隔操作対応処理部220は、入出力装置100にコード情報を送って(S5)、入出力装置コードを携帯電話コードに変換する変換テーブルを作成させる(S6)。携帯電話200のナビゲーション処理部230が描画データを表示すると(S13)、遠隔操作対応処理部220は、この描画データを取得して入出力装置100へ送る(S14,16)。入出力装置100は、描画データを表示し(S17)、入力があると(S18)、変換テーブルを参照して、入力のコードを携帯電話コードに変換し(S19)、携帯電話コードを遠隔操作対応処理部220へ送る(S21)。遠隔操作対応処理部220は、携帯電話コードをナビゲーション処理部230に渡す(S22)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末と通信可能な入出力装置を用いて、携帯通信端末で実行されるアプリケーションサービスを利用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS(Global Positioning System)受信機を搭載した携帯電話が普及し、自身の位置情報を取得できるようになってきている。これに伴い、携帯電話から、その位置情報を収集しながら、携帯電話に現在地点付近の地図を表示させると共に、目的地までの経路を表示させるナビゲーションサービスが提供されている。携帯電話のナビゲーションサービスは、徒歩ナビゲーションやカーナビゲーションに止まらず、電車や飛行機のタイムテーブルや運行状況と合わせて、ドアtoドアの全ての経路から最短距離経路、最速経路、エコ経路、乗り換え案内等、ユーザの要求にマッチした経路を算出するマルチモーダル化が進んでいる。しかも、携帯電話のナビゲーションサービスは、常に最新地図を利用できる、新しいサービスが次々と提供される等、利便性が高いため、広く使われるようになってきている。しかし、道路交通法改正により運転中の携帯電話の操作は禁止されており、運転者は、携帯電話のカーナビゲーションサービスを利用することはできない。さらに、携帯電話は、画面サイズが小さいため、運転者は、携帯電話に表示されている情報を把握することが難しい。
【0003】
一方で、車載型カーナビゲーション装置は、テレマティクスサービスが伸び悩んでおり、カーナビゲーションサービスをスタンドアロンで利用しているユーザが多い。この車載型カーナビゲーション装置は、携帯電話でナビゲーションサービスを受ける場合のような不都合が無いものの、その価格が十数万円以上と高い上に、スタンドアロンで利用している場合には、地図やサービス機能の更新もできない。
【0004】
そこで、特許文献1では、GPS機能付携帯電話に外部入出力ユニットを接続し、この外部入出力ユニットで携帯電話を操作する技術が開示されている。
【0005】
この技術では、携帯電話が外部から受信した地図情報や目的地までのルート情報等を含む画像データを外部入出力ユニットに渡し、外部入出力ユニットで、これらの画像を見ることができるようにしている。また、この技術では、外部入出力ユニットの操作キーを操作することで、ナビゲーションサービスに対する指示を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−3093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、携帯電話が外部入出力ユニットからの指示を理解する必要がある等の関係上、携帯電話にインストールされているナビゲーションプログラムは、携帯電話が特定の外部入出力ユニットに接続されていることを前提としたプログラムであり、携帯電話専用のプログラムを利用することができないという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、携帯通信端末専用のプログラムを携帯通信端末で動作させる場合でも、入出力装置で、携帯通信端末の動作を操作できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記問題点を解決するため、
携帯電話通信網を用いて通信する第一通信手段aと、該第一通信手段aと異なる通信方式の第二通信手段aと、表示手段aと、入力手段aと、所定の情報を該表示手段に表示させる処理を含む処理を行うアプリケーション処理部と、該入力手段aの操作内容を示すコードを受け付けて、該コードを該アプリケーション処理部に渡す入力制御手段と、を備えていると共に、以下の処理を実行する第一及び第二の携帯通信端末に係る発明を提供する。
【0010】
第一の携帯通信端末は、
前記第二通信手段aと通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bとを備えている入出力装置に対して、前記入出力手段aの各種操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを該入出力装置の該入力手段bの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報とを有するコード情報を、該第二通信手段aにより、送信させ、
前記アプリケーション処理部による前記表示手段aへの表示を監視し、該アプリケーション処理部による該表示手段aへの描画データの表示が検知されると、該描画データを取得し、
前記描画データを、前記第二通信手段aにより送信させ、
前記第二通信手段により、前記入出力装置から前記コード情報中のいずれかのコードと、該入出力装置の前記表示手段bが表示していた画像中で該コードが示す操作が成された位置を示す位置情報とが受信されると、該コード及び該位置情報を前記入力制御手段に渡す、
ことを特徴する。
【0011】
また、第二の携帯通信端末は、
前記第二通信手段aと通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bとを備えている入出力装置から、該入力手段bの各種操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを当該携帯通信端末の該入力手段aの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報と、を有するコード情報が送信されて、該コード情報を前記第二通信手段aが受信すると、該コード情報を記憶手段に格納し、
前記アプリケーション処理部による前記表示手段aへの表示を監視し、該アプリケーション処理部による該表示手段aへの描画データの表示が検知されると、該描画データを取得し、
前記描画データを、前記第二通信手段aにより送信させ、
前記第二通信手段により、前記入出力装置から前記入力手段bの操作内容を示すコードと、該入出力装置の前記表示手段bが表示していた画像中で該コードが示す操作が成された位置を示す位置情報とが受信されると、前記コード情報を参照して、該入出力装置からの該コードを前記入力手段aのコードに変換し、
前記第二通信手段により受信された前記位置情報と、前記コード変換手段が変換したコードとを、前記入力制御手段に渡す、
ことを特徴とする。
【0012】
また、前記問題点を解決するため、
携帯通信端末と通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bと、記憶手段bとを備え、該通信手段bにより該携帯通信端末と通信して、該携帯通信端末での処理を遠隔操作すると共に、以下の処理を実行する入出力装置に係る発明を提供する。
【0013】
この入出力装置は、
前記通信手段bと通信可能な通信手段aと表示手段aと入力手段aとを備えている携帯通信端末から、該携帯通信端末の入力手段aの各操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを当該入出力装置の前記入力手段bの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報と、を有するコード情報が送信されて、該コード情報を前記通信手段bが受信すると、該コード情報を前記記憶手段bに格納し、
前記通信手段bが前記携帯通信端末から描画データを受信すると、前記表示手段bに該描画データを表示させ、
前記描画データが示す画像中に操作領域が存在している場合に、該操作領域に対して、前記入力手段bによる所定の操作がなされて、該所定の操作を示すコード及び該所定の操作がなされた該画像中の位置情報とが得られると、前記コード情報を参照して、該コードを前記入力手段aのコードに変換し、該位置情報と変換後の該コードとを前記通信手段bにより、前記携帯通信端末に送信させる、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、携帯通信端末と入出力装置とのうち、一方が他方に対して、コード情報を送り、他方では、このコード情報に基づいて、他方で使用されるコードを一方のコードに変換するため、携帯通信端末専用のプログラムを携帯通信端末で動作させる場合でも、入出力装置から携帯通信端末の動作を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る一実施形態におけるカーナビゲーションシステムの構成図である。
【図2】本発明に係る一実施形態における携帯電話の構成図である。
【図3】本発明に係る一実施形態における車載入出力装置の構成図である。
【図4】本発明に係る一実施形態におけるサービス提供サーバの構成図である。
【図5】本発明に係る一実施形態における携帯電話のコードテーブルのデータ構成を示す説明図である。
【図6】本発明に係る一実施形態における入出力装置のコードテーブルのデータ構成を示す説明図である。
【図7】本発明に係る一実施形態におけるカーナビゲーションシステムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】本発明に係る一実施形態における入出力装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る一実施形態における携帯電話の遠隔操作対応処理部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る一実施形態における携帯電話のカーナビゲーション処理部の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る一実施形態におけるサービス提供サーバの動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明に係る一実施形態における携帯電話と入出力装置との間で送受信されるメッセージのデータ構成を示す説明図(その1)である。
【図13】本発明に係る一実施形態における携帯電話と入出力装置との間で送受信されるメッセージのデータ構成を示す説明図(その2)である。
【図14】本発明に係る一実施形態における携帯電話とサービス提供サーバとの間で送受信されるメッセージのデータ構成を示す説明図である。
【図15】本発明に係る一実施形態における入出力装置でのコードを携帯電話でのコードに変換する変換方法を示す説明図である。
【図16】本発明に係る一実施形態における携帯電話での表示形態と入出力装置での表示形態との関係を示す説明図(その1)である。
【図17】本発明に係る一実施形態における携帯電話での表示形態と入出力装置での表示形態との関係を示す説明図(その1)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るアプリケーション処理システムの一実施形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
本実施形態における対象アプリケーションプログラムは、カーナビゲーションプログラムである。したがって、本実施形態のアプリケーション処理システムは、カーナビゲーションシステムである。
【0018】
本実施形態のカーナビゲーションシステムは、図1に示すように、車両に搭載される車載入出力装置100と、この車載入出力装置100に対して地図情報等を送信する携帯電話200と、携帯電話100に対してナビゲーションサービスを提供する携帯電話向けサービス提供サーバ300(以下、単にサービス提供サーバとする)と、を備えている。
【0019】
車載入出力装置100と携帯電話200とは、例えば、WiFi、Bluetooth等の近距離無線やUSB(Universal Serial Bus)規格の有線等で通信Bが行われる。なお、以下では、車載入出力装置100と携帯電話200との間では、Bluetoothによる無線通信が行われるものとする。また、携帯電話200とサービス提供サーバ300とは、携帯電話通信網Nを介し通信が行われる。
【0020】
携帯電話200は、図2に示すように、各種演算処理を実行するプロセッサ210と、このプロセッサ210のワークエリア等になるメインメモリ201と、複数の入力キー202と、液晶ディスプレイ203と、マイク204と、スピーカ205と、携帯電話通信網Nを介して相手側と通信するための携帯電話通信インタフェース206と、GPS(Global Positioning System)信号を受信するGPS受信機208と、Bluetoothによる無線通信を行うBluetoothインタフェース207と、各種プログラム等が格納されている記憶装置としての不揮発性メモリ240と、これら相互を接続する内部バス209と、を備えている。なお、ここでは、一つのプロセッサを利用している例を示しているが、プロセッサは、一つである必要性はなく、例えば、当該携帯電話200を携帯電話として機能させる主要機能を実現するためのプロセッサの他に、描画データをディスプレイ表示するためのグラフィックコントローラとしてのプロセッサを設けてもよい。
【0021】
不揮発性メモリ240には、この携帯電話200に携帯電話としての基本動作を行わせるための共通プラットホームプログラム241と、車載入出力装置100による当該携帯電話200の遠隔操作に対処するための遠隔操作対応プログラム242と、当該携帯電話200をカーナビゲーション装置として機能させるためのカーナビゲーションプログラム243と、当該携帯電話200の複数の入力キー202のそれぞれのコードを示すコードテーブル244と、その他、住所録等の各種ファイルが格納されている。遠隔操作対応プログラム242は、共通プラットフォームプログラム241の上位で、カーナビゲーションプログラム243の下位に位置する。なお、共通プラットフォームプログラム241やコードテーブル244は、予め不揮発性メモリ240に格納されており、遠隔操作対応プログラム242やカーナビゲーションプログラム242は、当該携帯電話200の利用者が携帯電話通信網Nを介して、外部からダウンロードしたものである。但し、遠隔操作対応プログラム242やカーナビゲーションプログラム242は、予め不揮発性メモリ240に格納されていてもよい。
【0022】
プロセッサ210は、不揮発性メモリ240に格納されている共通プラットフォームプログラム241、遠隔操作対応プログラム242、カーナビゲーションプログラム243を実行することで、共通プラットフォーム部211、遠隔操作対応処理部220、カーナビゲーション処理部(アプリケーション処理部)230として機能する。
【0023】
共通プラットフォーム部211は、携帯電話通信インタフェース206やBluetoothインタフェース207を制御して、これらを用いて外部との通信処理を実行するネットワークドライバ212と、複数の入力キー202によるキー入力を管理する入力コントローラ(入力制御手段)213と、液晶ディスプレイ203での表示を制御するLCDドライバ214と、不揮発性メモリ240に格納されている各種ファイルを管理するファイル管理部215と、を有している。
【0024】
遠隔操作対応処理部220は、ネットワークドライバ212によるネットワークデータの受信を監視して、ネットワークデータが受信されると、これを後述のネットワークデータ解析処理部222等に渡すネットワークデータ受信ハンドラ221と、ネットワークデータ受信ハンドラ221からのネットワークデータを解析するネットワークデータ解析処理部222と、ネットワークドライバ212が送信するネットワークデータを生成するネットワークデータ生成部(接続要求送信処理手段、コード情報送信処理手段、描画データ送信処理手段、データ生成手段)223と、このネットワークデータ生成部223が生成したネットワークデータをネットワークドライバ212に渡すネットワークデータ送信ハンドラ(接続要求送信手段、コード情報送信処理手段、描画データ送信処理手段)224と、カーナビゲーション処理部230からLCDドライバ203への描画データ出力を監視して、この描画データをキャプチャする描画ハンドラ(コード受渡手段)225と、この描画ハンドラ225がキャプチャした描画データを解析して、この描画データが文字入力画面データであるか否かを判断する描画データ解析処理部226と、ネットワークデータ解析処理部222から渡された車載入出力装置100からの受信データを入力コントーラ213に渡す入力キーハンドラ227と、有している。なお、遠隔操作対応処理部220は、以上の機能部221〜227の他に、入力コントローラ213への入力を監視して、入力ハンドラ225からの入力と、入力キー202からの入力とが重なった場合に、いずれか一方からの入力を優先させて、この入力コントローラ201から出力させる入力キー優先処理部228を有していてもよい。
【0025】
不揮発性メモリ240に格納されているコードテーブル244は、図5に示すように、複数の入力キー202毎のキーコードが格納されている第一キーコードテーブル244Aと、複数のテンキーの所定回数の操作に伴う意味及びキーコードが格納されている第二キーコードテーブル244Bと、がある。
【0026】
第一キーコードテーブル244Aは、コードナンバーが格納されているナンバー領域244Aaと、キー種別が格納されているキー種別領域244Acと、当該キー種別のキーのキーコードが格納されているコード領域244Aeと、を有している。
【0027】
例えば、図5及び図17に示すように、複数の入力キー202のうちのセンターキー202aに対するキーコードは「0x0000」であり、テンキー“1”202bに対するキーコードは「0x1001」である。
【0028】
第二キーコードテーブル244Bは、コードナンバーが格納されているナンバー領域244Baと、キー種別が格納されているキー種別領域244Bcと、当該キー種別のキーの操作回数が格納されている回数領域244Bdと、キーコードが格納されているコード領域244Beと、当該キーコードの意味が格納されている意味領域244Bbと、を有している。
【0029】
例えば、図5及び図17に示すように、複数の入力キー202のうちのテンキー“1”202bの一回操作の場合のキーコードは「0x1001」で、その意味は「あ」であり、テンキー“1”202bの二回操作の場合のキーコードは「0x1001.2」で、その意味は「い」である。
【0030】
車載入出力装置100は、図3に示すように、各種演算処理を実行するプロセッサ110と、このプロセッサ110のワークエリア等になるメインメモリ101と、複数の入力キー102と、入力及び出力を兼ねるタッチパネルディスプレイ103と、マイク104と、スピーカ105と、Bluetoothによる無線通信を行うBluetoothインタフェース107と、各種プログラム等が格納されている記憶装置としての不揮発性メモリ140と、これら相互を接続する内部バス109と、を備えている。なお、ここでも、一つのプロセッサを利用している例を示しているが、プロセッサは、一つである必要性はない。
【0031】
複数の入力キー102としては、図17に示すように、タッチパネルディスプレイ103に表示されたカーソル等を移動させるための移動キー102bや、決定等を指示するエンターキー102a等があるものの、文字入力用のキーはない。これは、タッチパネルディスプレイ103上に、文字入力用のソフトキーボード1035が表示され、このソフトキーボード1035により文字入力ができるからである。
【0032】
タッチパネルディスプレイ103の画面は、図17に示すように、横長で、携帯電話200の液晶ディスプレイ203の縦長画面より、表示面積が大きい。
【0033】
不揮発性メモリ140には、この入出力装置100が入出力装置としての基本動作を行わせるための共通プラットホームプログラム141と、携帯電話200での処理を遠隔操作するための遠隔操作プログラム142と、当該入出力装置100の複数の入力キー102やタッチパネルディスプレイ103上に表示されるソフトキーボードのそれぞれのコードを示すコードテーブル144と、が格納されている。なお、共通プラットフォームプログラム141やコードテーブル144は、予め不揮発性メモリ140に格納されており、遠隔操作プログラム142は、携帯電話200の利用者が携帯電話通信網N及びBluetoothによる無線通信を介して、外部からダウンロードしたものである。但し、この遠隔操作プログラム142は、予め不揮発性メモリ140に格納されていてもよい。また、この不揮発性メモリ140には、後述するように、携帯電話200との間のBluetoothによる無線通信で、携帯電話200が所有しているコードテーブル244中の携帯電話コード情報244aが格納され、さらに、入出力装置コードテーブル144が示すコードを携帯電話コードテーブル244が示すコードに変換するコード変換テーブル145も格納される。
【0034】
プロセッサ110は、不揮発性メモリ140に格納されている共通プラットフォームプログラム141、遠隔操作プログラム142を実行することで、共通プラットフォーム部111、遠隔操作処理部120として機能する。
【0035】
共通プラットフォーム部111は、Bluetoothインタフェース107で受信されたデータを受け付けるネットワークデータ受信部112と、このネットワークデータ受信部112で受け付けたデータを解析するネットワークデータ解析処理部113と、タッチパネルディスプレイ118での表示を制御するLCDドライバ114と、ネットワークデータを生成するネットワークデータ生成部115と、ネットワークデータをBluetoothインタフェース107から送信させるネットワークデータ送信部116と、入力キー102やソフトキーボードによる入力を受け付けるキーハンドラ117と、このキーハンドラ117から渡された入力内容を解析する入力キー解析処理部118と、を有している。
【0036】
遠隔操作処理部120は、当該入出力装置100の起動をトリガーとして携帯電話200との間でのBluetoothによる無線通信の接続制御を実行するBT接続処理部121と、当該入出力装置100及び携帯電話200のコードを管理するコード管理部(コード情報管理手段)122と、ネットワークデータ受信部112及びネットワークデータ解析処理部113を経由して、携帯電話200から送られてきた描画データを解析する描画データ解析処理部(表示制御手段)123と、ソフトキーボードの描画データ等を生成する描画データ生成処理部(表示制御手段)124と、入力キー解析処理部118から渡された入力キーのコードを携帯電話200のコードに変換して、これをネットワークデータ生成部115に渡す入力対処部125と、を有している。
【0037】
不揮発性メモリ140に格納されているコードテーブル144は、図6に示すように、複数の入力キー102毎のキーコードが格納されているキーコードテーブル144Aと、ソフトキーボード上の各キーの意味及びキーコードが格納されているソフトキーコードテーブル144Bと、がある。
【0038】
キーコードテーブル144Aは、コードナンバーが格納されているナンバー領域144Aaと、キー種別が格納されているキー種別領域144Acと、当該キー種別のキーのキーコードが格納されているコード領域144Aeと、を有している。
【0039】
例えば、図6及び図17に示すように、複数の入力キー102のうちのエンターキー102aに対するキーコードは「0000」であり、カーソル上キー102bに対するキーコードは「0001」である。また、図17に示すソフトキーボード1035中のキーのうちでエンターキー1035aに対するキーコードは、ハードエンターキー102aに対するキーコードと同じ「0000」であり、ソフトキーボード1035中のキーのうちでカーソル上キー1035bに対するキーコードも、ハードカーソル上キー102bに対するキーコードと同じ「0001」である。
【0040】
ソフトキーコードテーブル144Bは、コードナンバーが格納されているナンバー領域144Baと、キー種別が格納されているキー種別領域144Bcと、当該キー種別のキーの操作回数が格納されている回数領域144Bdと、キーコードが格納されているコード領域144Beと、当該キーコードの意味が格納されている意味領域144Bbと、を有している。
【0041】
例えば、図5及び図17に示すように、ソフトキーボード1035中のキーのうちで、「あ」キー1035cの一回操作の場合のキーコードは「1001」で、その意味は「あ」であり、「あ」キー1035cの二回操作の場合のキーコードは「1002」で、その意味は「い」である。
【0042】
コード情報管理部122の処理で、不揮発性メモリ140に格納されているコード変換テーブル145は、図15に示すように、変換ナンバーが格納される変換ナンバー領域145aと、携帯電話キーコードが格納される携帯電話コード領域145bと、入出力装置キーコードが格納される入出力装置コード領域145cと、を有している。
【0043】
この変換テーブル145中で、ある変換ナンバーに対応する携帯電話コードと入出力装置コードとは、同一の意味を示すコードである。例えば、変換ナンバー「0」の携帯電話キーコード「0x0000」と変換ナンバー「0」の入出力装置キーコード「0000」とは、いずれも、エンター、OK又は選択を意味するコードである。
【0044】
サービス提供サーバ300は、図4に示すように、各種演算処理を実行するプロセッサ310と、このプロセッサ310のワークエリア等になるメインメモリ301と、キーボードやマウス等の入力装置302と、ディスプレイやプリンタ等の出力装置303と、携帯電話通信網Nを介して携帯電話200等と通信するネットワークインタフェース306と、各種プログラム等が格納されている記憶装置としてのハードディスクドライブ装置340と、これら相互を接続する内部バス309と、を備えている。なお、ここでも、一つのプロセッサを利用している例を示しているが、プロセッサは、一つである必要性はない。
【0045】
ハードディスクドライブ装置340には、このサービス提供サーバ300がサービス提供サーバとしての基本動作を行わせるための共通プラットホームプログラム341と、携帯電話200から携帯電話自身の位置情報を取得して、この携帯電話200に対して目的地へのナビゲーションを行うナビゲーションプログラム342と、当該サービス提供サーバ300からのサービスを受ける携帯電話の構成情報テーブル(図示されていない)と、地図情報(図示されていない)と、POI(Point Of Interest)情報等が格納されている。
【0046】
プロセッサ310は、ハードディスクドライブ装置340に格納されている共通プラットフォームプログラム341、ナビゲーションプログラム342を実行することで、共通プラットフォーム部311、ナビゲーション処理部320として機能する。
【0047】
共通プラットフォーム部311は、ネットワークインタフェース306で受信されたデータを受け付けるデータ受信部312と、このデータ受信部312で受け付けたデータを解析するデータ解析処理部313と、ナビゲーション処理部320で生成された地図情報等を送信フォーマットに従った形式に加工するデータ生成部315と、データ生成部315で生成されたデータをネットワークインタフェース306から送信させるデータ送信部316と、構成情報テーブルを用いて携帯電話100の構成情報や状態情報を管理する端末構成管理部317と、入力装置302からの入力を制御する入力コントローラ(図示されていない)と、出力装置303を制御する出力装置ドライバ(図示されていない)と、を有している。
【0048】
ナビゲーション処理部320は、徒歩時にナビゲーションを行う徒歩モード321と、自動車乗車時のナビゲーションを行うカーモード322と、鉄道や地下鉄やバス等の公共交通機関の車両の乗車時のナビゲーションを行う鉄道モード323と、各モードを調整して、目的地までの交通手段等を考慮して総合的に経路等を定めるマルチモーダル連携処理部324と、を有している。なお、本実施形態は、自動車乗車時のナビゲーションに関するものであるため、ナビゲーション処理部320は、カーモード322のみを有していれば、何ら不都合はない。
【0049】
次に、図7に示すシーケンス図に従って、本実施形態のナビゲーションシステムの動作について説明する。
【0050】
入出力装置100のパワースイッチ102c(図17)がオンになると(S1)、電源が入って、共通プラットフォーム部111及び遠隔操作処理部120が起動する。そして、この入出力装置100の遠隔操作処理部120は、Bluetoothインタフェース107を介して、カーナビサービス接続要求を携帯電話200に送る(S2)。この際、携帯電話200に電源が入っており、この携帯電話200の共通プラットフォーム部211及び遠隔操作対応処理部220が起動していると、この遠隔操作対応処理部220が、携帯電話200のBluetoothインタフェース207を介して、このカーナビサービス接続要求を受け付け、カーナビゲーション処理部230に対して起動指示を出力すると共に(S7)、Bluetoothインタフェース207を介して、入出力装置100に対して接続応答を送信する(S3)。入出力装置100は、この接続応答を受けると、携帯電話コード情報を要求する(S4)。携帯電話200の遠隔操作対応処理部220は、この要求を受けると、不揮発性メモリ240に格納されている携帯電話コードテーブル244(図5)中のデータである携帯電話コード情報を入出力装置100へ送る(S5)。具体的に、携帯電話コード情報は、図5に示す携帯電話コードテーブル244A,244B中のコード領域244Ae,244Be中の各コードと、各コードに対して予め定められたコードナンバーとの組み合わせである。入出力装置100は、この携帯電話コード情報244aを受け取ると、不揮発性メモリ140に格納した後、自身の入出力装置コードテーブル144と比較して、この入出力装置コードテーブル144中の各コードと携帯電話コード情報244a中の各コードとの対応関係から、コード変換テーブル145(図15)を作成する(S6)。
【0051】
一方、携帯電話200のカーナビゲーション処理部230は、携帯電話200の遠隔操作対応処理部220から起動指示を受けて(S7)、起動する(S8)。このカーナビゲーション処理部230は、サービス提供サーバ300に対して、携帯電話通信インタフェース206を介し、カーナビゲーションサービスを受けるための接続要求を送信する(S9)。
【0052】
サービス提供サーバ300は、この接続要求を受けると、要求元の携帯電話200に対してカーナビゲーションサービスを提供するためのリソースを確保し(S10)、この携帯電話200に対して接続応答を返す(S11)。
【0053】
サービス提供サーバ300は、続いて、例えば、目的地の指定要求等の描画データを作成し、この描画データを携帯電話200へ送る(S12)。携帯電話200のカーナビゲーション処理部230は、この描画データをLCDドライバ214に渡し、液晶ディスプレイ203に表示させる(S13)。遠隔操作対応処理部220は、このLCDドライバ214への描画データ入力を監視しており、このLCDドライバ214に描画データが入力されると、これを取得し(S14)、この描画データ中に文字入力領域が存在するか否かを判断する(S15)。文字入力領域が存在する場合、遠隔操作対応処理部220は、描画データと共に、文字入力領域が存在する旨のメッセージを入出力装置100へ送る(S16)。
【0054】
入出力装置100は、描画データと共に、文字入力領域が存在する旨のメッセージを受け取ると、この描画データと共にソフトキーボード1035(図17)をタッチパネルディスプレイ103に表示させる(S17)。入出力装置100は、このソフドキーボードが操作されて、例えば、目的地の住所等が入力されると(S18)、この操作の際に使用されたソフトキーのコードを、コード変換テーブル145を用いて、携帯電話対応のコードに変換すると共に(S19)、画面上での入力の位置を示す位置情報を取得する(S20)。そして、入出力装置100は、イベント通知として、この携帯電話対応に変換されたコードと共に、この位置情報を携帯電話200へ送る(S21)。このように、コードと共に位置情報を携帯電話200へ送るのは、例えば、複数の文字入力領域がある場合に、どの文字入力領域に入力されたかを、携帯電話200に把握させるためである。また、ソフトキーボードを表示しない場合でも、描画データ中に複数の選択項目が含まれ、この中のうちから特定の選択項目が選択されると、言い換えると、特定の選択項目に対してエンターキーが操作されると又は画面上の特定の選択項目の領域がタッチされると、エンターキーに関するコードと共に、画面中で入力があった位置の情報が、携帯電話200へ送られる。
【0055】
携帯電話200の遠隔操作対応処理部220は、携帯電話200のネットワークドライバ212への入力を監視しており、このネットワークドライバ212に、入出力装置100からのデータが入力されると、これを入力コントローラ213に渡す。このため、カーナビゲーション処理部230は、携帯電話200の複数の入力キー202のいずれかが操作されたものと認識して、この操作に対応した処理を行う。すなわち、入出力装置100から送られてきたデータは、携帯電話200の遠隔操作対応処理部220を介して、携帯電話200のカーナビゲーション処理部230に入力することになる。
【0056】
したがって、入出力装置100からコード及び位置情報が送信されると(S21)、このコード及び位置情報は、携帯電話200の遠隔操作対応処理部220を介して、携帯電話200のカーナビゲーション処理部230に入力する(S22)。カーナビゲーション処理部230は、このコード及び位置情報を解析して、このデータをそのまま、又は所定の加工した後に、サービス提供サーバ300へ送るべきか否かを判断する。そして、カーナビゲーション処理部230は、所定のデータをサービス提供サーバ300に送る必要があると判断した場合には、この所定のデータをサービス提供サーバ300へ送る(S23)。
【0057】
サービス提供サーバ300は、この所定のデータを受信すると、この応答としての描画データを作成して、これを携帯電話200へ送る(S24)。
【0058】
携帯電話200のカーナビゲーション処理部230は、この描画データを受け取ると、前述の場合(S13)と同様、これをLCDドライバ214に渡し、液晶ディスプレイ203に表示させる(S25)。遠隔操作対応処理部220は、このLCDドライバ214に入力した描画データを取得し(S26)、この描画データ中に文字入力領域が存在するか否かを判断する(S27)。文字入力領域が存在しない場合、遠隔操作対応処理部220は、前述のようなメッセージを付けずに、描画データを入出力装置100へ送る(S28)。
【0059】
入出力装置100は、描画データを受け取ると、この描画データをタッチパネルディスプレイ103に表示させる(S29)。
【0060】
携帯電話200のカーナビゲーション処理部230は、GPSデータ(当該携帯電話の位置を示すデータ)を定期的にGPS受信機208から取得し、これをサービス提供サーバ300へ送る(S30)。サービス提供サーバ300は、このGPSデータを受け取ると、例えば、このGPSデータが示す位置を中心とした地図の描画データを作成し、これを携帯電話200へ送る(S31)。
【0061】
携帯電話200のカーナビゲーション処理部230は、この描画データを受け取ると、前述の場合と同様、この画像データを液晶ディスプレイ203に表示させる(S32)。遠隔操作対応処理部220は、この描画データを取得し(S33)、この描画データ中に文字入力領域が存在するか否かを判断して(S34)。文字入力領域が存在しない場合、前述のようなメッセージを付けずに、描画データを入出力装置100へ送る(S35)。
【0062】
入出力装置100は、描画データを受け取ると、この描画データ(例えば、地図)をタッチパネルディスプレイ103に表示させる(S36)。
【0063】
入出力装置100は、パワースイッチ102c(図17)がオフになると(S37)、携帯電話200に対して終了要求を送る(S38)。携帯電話200の遠隔操作対応処理部220が、この終了要求を受け取ると、入出力装置100へ終了応答を送ると共に(S39)、携帯電話200のカーナビゲーション処理部230に終了要求を送る(S41)。入出力装置100は、携帯電話200から終了要求を受信すると、共通プラットフォーム部111及び遠隔操作処理部120が停止して、電源オフとなる(S40)。
【0064】
携帯電話200のカーナビゲーション処理部230が終了要求を受け取ると、サービス提供サーバ300へこれを送る(S42)。サービス提供サーバ300は、この終了要求を受け取ると、携帯電話200に対して終了応答を返してから(S43)、ステップ10で確保したリソースを解放する(S44)。
【0065】
携帯電話200のカーナビゲーション処理部230は、サービス提供サーバ300から終了応答を受けると、停止する(S45)。
【0066】
以上で、本実施形態のナビゲーションシステムの一連の動作が終了する。
【0067】
次に、各装置100,200,300相互間で送受信されるメッセージのフォーマットについて説明する。
【0068】
まず、入出力装置100と携帯電話200との間で送受信されるメッセージのフォーマットについて説明する。
【0069】
図12に示すように、入出力装置100と携帯電話200との間で送受信されるメッセージ10は、送信先の宛先を示すアクセスコード11と、通信リンクを管理するためのパラメータを示すパケットヘッダ12と、実際のユーザデータを格納するペイロード13と、を有している。なお、ここでは、Bluetoothにおけるパケットフォーマットを示しているが、例えば、携帯電話200と入出力装置100との間での通信をWiFiで行う場合は、ペイロード以前のヘッダ部分は、WiFiで用いるパケットフォーマットに従う。
【0070】
ペイロード13は、このペイロード13に含まれる情報が何であるかを示すデータタイプ識別子14と、データ15とを有する。
【0071】
次に、図12及び図13を用いて、メッセージ10中のデータ15の構成について、具体的に説明する。
【0072】
図7におけるステップ2で入出力装置100から送信されるカーナビサービス接続要求メッセージ10aのデータは、図12に示すように、送信先へ送るメッセージの内容である「カーナビサービス接続要求」16aと、このメッセージの送信元の識別子17aと、将来のサービス内容拡張時等に利用するオプション18aと、を有する。
【0073】
図7におけるステップ3で携帯電話200から送信されるカーナビサービス接続応答10bのデータは、送信先へ送るメッセージの内容である「カーナビサービス接続応答」16bと、このメッセージの送信元の識別子17bと、要求メッセージに含まれたオプションに対する応答18bと、を有する。
【0074】
図7におけるステップ4で入出力装置100から送信されるコード情報要求メッセージ10cのデータは、図13に示すように、送信先へ送るメッセージの内容である「コード情報要求」16cと、このメッセージの送信元の識別子17cと、を有する。
【0075】
図7におけるステップ5で携帯電話200から送信されるコード情報応答メッセージ10dのデータは、図13に示すように、送信先へ送るメッセージの内容である「コード情報応答」16dと、このメッセージの送信元の識別子17dと、コード情報19dと、このコード情報19dのデータ長18dと、を有する。コード情報19dは、前述したように、図5に示すキーコードテーブル244A,244B中のコード領域244Ae,244Beに格納されている各コードと、各コードに対して予め定められたコードナンバーとの組み合わせである。
【0076】
図7におけるステップ28,35で携帯電話200から送信される描画データメッセージ10eは、図13に示すように、送信先へ送るメッセージの内容である「描画データ通知」16eと、このメッセージの送信元の識別子17eと、描画データ26eと、現画面中でのこの描画データの開始位置のX座標値22eと、現画面中でのこの描画データの開始位置のY座標値23eと、この描画データの幅24eと、この描画データの高さ25eと、を有する。
【0077】
図7におけるステップ16で携帯電話200から送信される文字入力領域付き描画データメッセージ10fは、図13に示すように、送信先へ送るメッセージの内容である「文字領域付き描画データ通知」16fと、このメッセージの送信元の識別子17fと、描画データ26fと、現画面中でのこの描画データの開始位置のX座標値22fと、現画面中でのこの描画データの開始位置のY座標値23fと、この描画データの幅24fと、この描画データの高さ25fと、を有する。すなわち、この文字入力領域付き描画データメッセージ10fは、前述の描画データメッセージ10eに対して、メッセージ内容のみが異なっている。なお、この文字入力領域付き描画データメッセージ10fでは、メッセージ内容が描画データ中に文字入力領域が存在する旨を示すものであるが、前述の描画データメッセージ10eと同様に、メッセージ内容を単に「描画データ通知」とし、描画データ中に文字入力領域の有無を示すデータを別途添付するようにしてもよい。
【0078】
図7におけるステップ21で入出力装置100から送信されるイベント通知メッセージ10gは、図13に示すように、送信先へ送るメッセージの内容である「イベント通知」16gと、このメッセージの送信元の識別子17gと、イベントデータ24gと、現画面中でのイベントが発生した位置のX座標値22gと、現画面中でのイベントが発生した位置のY座標値23gと、を有する。なお、イベントデータ24gは、図5に示すコードデータテーブル244A,244Bに示されている1以上のコードの組合せである。
【0079】
図7におけるステップ9で携帯電話200から送信される接続要求メッセージ30aは、図14に示すように、送信先及び送信元の通信アドレス等が格納されているヘッダ32aと、ペイロードとを有する。ペイロードは、送信先へ送るメッセージの内容である「カーナビサービス接続要求」36aと、送信元の機器識別子37aと、送信元の携帯電話200が入出力装置100と接続されているか否かを旨を示すモード(この場合、接続モード)38aと、Round Trip Time(往復遅延時間)39aと、を有する。
【0080】
ここでのRound Trip Timeは、携帯電話200と入出力装置100との間の通信におけるRound Trip Timeであり、携帯電話200のネットワークデータ解析処理部222により検知される。
【0081】
図7におけるステップ11でサービス提供サーバ300から送信される接続応答メッセージ30aは、図14に示すように、送信先及び送信元の通信アドレス等が格納されているヘッダ32bと、ペイロードとを有する。ペイロードは、送信先へ送るメッセージの内容である「カーナビサービス接続応答」36bと、送信元の機器識別子37bと、を有する。
【0082】
図7におけるステップ12,24,31でサービス提供サーバ300から送信される描画メッセージ30cは、図15に示すように、送信先及び送信元の通信アドレス等が格納されているヘッダ32cと、ペイロードとを有する。ペイロードは、送信先へ送るメッセージの内容である「描画データ通知」36cと、送信元の機器識別子37cと、描画データ26cと、現画面中でのこの描画データの開始位置のX座標値22cと、現画面中でのこの描画データの開始位置のY座標値23cと、この描画データの幅24cと、この描画データの高さ25cと、を有する。なお、この描画データメッセージ30c、前述の描画データメッセージ10e及び文字入力領域付き描画データメッセージ10fでは、以上で説明したデータの他、図示されていないが、描画データの画像フォーマットや圧縮種別等も含まれている。
【0083】
次に、各装置100,200,300毎の詳細動作について、図8〜図11に示すフローチャートに従って説明する。
【0084】
まず、入出力装置100の動作について、図8に示すフローチャートに従って説明する。
【0085】
前述したように、入出力装置100のパワースイッチ102c(図17)がオンになると(S100(S1))、電源が入って、共通プラットフォーム部111及び遠隔操作処理部120が起動する。なお、処理番号であるS×××、例えば、S100の後の()内のS○○は、このS×××に対応する図7中の処理番号を示す。
【0086】
遠隔操作処理部120のBT接続処理部121は、Bluetoothの接続手順に従って、ネットワークデータ生成部115及びネットワークデータ送信部116を制御して、携帯電話200と通信接続するためのメッセージをBluetoothインタフェース107から送信させる。そして、携帯電話200との間でBluetoothによる無線接続が完了すると、BT接続処理部121は、ネットワークデータ生成部115に所定のフォーマットに従ったカーナビゲーションサービス接続要求メッセージ10a(図12)を作成させ、ネットワークデータ送信部116及びBluetoothインタフェース107を介して、この要求メッセージ10aを携帯電話200に送る(S101(S2))。
【0087】
そして、このBT接続処理部121は、携帯電話200からこの接続要求メッセージに対する接続応答メッセージが返ってくるのを待つ(S102)。所定時間経過しても、携帯電話200から接続応答メッセージが返ってこない場合には、描画データ生成処理部124に、通信エラーの旨の描画データを作成させる。この描画データは、LCDドライバ114に渡されて、タッチパネルディスプレイ103に表示される。すなわち、タッチパネルディスプレイ103には、通信エラーである旨が表示される(S103)。
【0088】
通信エラーが表示されるケースとしては、Bluetoothによる無線接続が可能な距離に、対象とする携帯電話200が存在しない、又は携帯電話200に電源が入っていない等がある。このように通信エラーが表示された場合、利用者は、携帯電話200を入出力装置100との間でBluetoothによる無線接続が可能な位置に置く、又は、携帯電話200に電源が入れる等の処理を行う。
【0089】
携帯電話200からのカーナビサービス接続応答メッセージ10b(図12)は、Bluetoothインタフェース107、ネットワークデータ受信部112を介して、ネットワークデータ解析部113に送られる。ネットワークデータ解析部113は、このネットワークデータを解析した結果、このネットワークデータが接続応答であると把握すると、その旨をBT接続処理部121に通知する。BT接続処理部121は、接続応答である旨を受け取ると、コード情報管理部122に、携帯電話200と接続した旨を伝える。コード情報管理部122は、これを受け取ると、ネットワークデータ生成部115に、所定のフォーマットに従った携帯電話コード情報要求メッセージ10c(図13)を作成させ、ネットワークデータ送信部116及びBluetoothインタフェース107を介して、この要求メッセージ10cを携帯電話200に送る(S104(S4))。
【0090】
コード情報管理部122は、携帯電話200からの携帯電話コード情報応答メッセージの受信を待ち(S105)、所定時間経過しても、受信できない場合には、再度、ステップ104に戻って、携帯電話200に対して、携帯電話コード情報要求メッセージをBluetoothインタフェース107から送信させる。コード情報管理部122は、Bluetoothインタフェース107、ネットワークデータ受信部112、及びネットワークデータ解析部113を介して、携帯電話200からの携帯電話コード情報応答メッセージ10d(図13)を受信すると、このコード情報応答メッセージ中に含まれているコード情報19d(図13)を、携帯電話コード情報244aとして不揮発性メモリ140に格納し、携帯電話コード情報244aを不揮発性メモリ140に格納した旨を入力対処部125に知らせる。
【0091】
入力対処部125は、入出力装置コードテーブル144中の各コードと携帯電話コードテーブル244a中の各コードとの対応関係から、コード変換テーブル145を作成して、これを不揮発性メモリ140に格納する(S106(S6))。
【0092】
ここで、コード変換テーブル145の作成方法について説明する。
【0093】
前述の携帯電話コード情報応答メッセージ10d(図13)に含まれているコード情報19d(図13)(図3中の244a)は、前述したように、図5に示すキーコードテーブル244A,244B中のコード領域244Ae,244Beに格納されている各コードと、各コードに対して予め定められたコードナンバーとの組合せである。コードナンバーは、コードの意味に対して付されている番号で、例えば、携帯電話200のセンターキーエンターのコードに対しては、エンター、OK、選択を意味するコードナンバー「0」が付され、携帯電話200の「あ」のコードに対して、「あ」を意味する「50」が付される。したがって、このコードナンバーは、図5に示すキーコードテーブル224A,244B中のナンバー領域244Aa,244Baに格納されている各コードナンバーとは基本的に異なる。
【0094】
入力対処部125は、携帯電話コード情報19d(図13)中のコードナンバーが、どのようの意味のコードに付されているナンバーであるかを予め把握しており、つまり、コードナンバーと意味との関係を示すテーブルを保持しており、各コードナンバーと、入出力装置コードテーブル144に格納されている各意味とを対応付けることで、携帯電話200のコードと入出力装置100のコードとを対応付ける。例えば、携帯電話コード情報19d中のコードナンバー「0」(携帯電話200のセンターキーに対するナンバー)は、前述したように、エンター、OK、選択を意味するコードナンバーであるから、入力対処部125は、入出力装置コードテーブル144中で、この意味のコード、つまりエンターキーのコードと対応付ける。また、携帯電話コード情報19d中のコードナンバー「50」(携帯電話200の「あ」に対するナンバー)は、前述したように、「あ」を意味するコードナンバーであるから、入力対処部125は、入出力装置コードテーブル144中で、この意味のコード、つまり「あ」のコードと対応付ける。
【0095】
次に、入力対処部125は、図15に示すように、携帯電話コード情報19d中のコードナンバー、コードを、それぞれ、コード変換テーブル145中の変換ナンバー領域145a,携帯電話コード領域145bに格納し、ナンバー領域145aに格納したコードナンバーに対応する入出力装置100のコードを、入出力装置コード領域145cに格納する。
【0096】
入力対処部125は、以上の処理を携帯電話コード情報19d中の全コードナンバーに関して実行し、コード変換テーブル145を完成する。
【0097】
以上のように、携帯電話コード情報19d中のコードナンバーは、携帯電話コードと入出力装置コードとを対応付けるためのデータであるから、この替わりに、携帯電話200と入出力装置100の両方で解釈できる共通コードを用いてもよいし、コードの意味を用いてもよい。
【0098】
コード変換テーブル145が完成すると(S106)、描画データ解析処理部123は、携帯電話200からの描画データメッセージが受信されるのを待つ(S107)。携帯電話200からの描画データメッセージが、Bluetoothインタフェース107で受信されると、ネットワークデータ受信部112がこれをネットワークデータ解析部113に渡す。ネットワークデータ解析部113は、このネットワークデータが描画データメッセージであるか否かを判断し、描画データメッセージである場合には、これを描画データ解析部123に渡す。描画データ解析部123は、描画データメッセージ10e,10f(図13)中のメッセージ内容16e,16fを解析して、描画データ中に文字入力領域が存在するか否かを判断する(S108)。そして、文字入力領域が存在する場合には、ステップ111に進み、文字入力領域が存在しない場合には、ステップ109に進む。
【0099】
ステップ109では、描画データ生成処理部124が描画データ解析処理部123から描画データを受け取り、これをLCDドライバ114に渡して、タッチパネルディスプレイ103に表示させる(S109(S29,S36))。そして、入力キー解析処理部118は、キー入力を待ち、キー入力があればステップ113に進み、キー入力が無ければ、ステップ107に戻る。利用者が入力キー102又はタッチパネルディスプレイ103を操作すると、キーハンドラー117がこれを受け付けて、入力キー解析処理部118に渡す。入力キー解析処理部118は、キーハンドラー117から操作内容を受け付けると、つまり、キー入力があると、操作内容を入出力装置コードに変換し、この入力装置コードをコード変換部125に渡す。
【0100】
例えば、図16に示すように、入出力装置100が目的地検索の描画データを受信し、図16に示すように、タッチパネルディスプレイ103に、目的地検索画面1030を表示したとする。この目的地検索画面1030には、検索方法として、フリーキーワード検索、電話番号又は郵便番号検索、地図検索の三つが表示される。利用者は、この場合、三つの検索方法のうち、一つを選択する。なお、目的地検索画面1030中に、文字入力枠が示されているが、この入力枠には現段階で文字入力ができないため、文字入力領域があるとして扱われない。
【0101】
以上の場合、描画データ中には、文字入力領域が存在しないため、ステップ108での文字入力領域の有無の判断では、文字入力領域無し判断され、ステップ109において、図16に示す目的地検索画面1030が表示され、後述するようにソフトキーボードは表示されない。そして、利用者がタッチパネルディスプレイ103上の三つの検索方法のうちのいずれかにタッチすると、ステップ110でキー入力有りと判断され、ステップ113に進む。
【0102】
また、例えば、車両走行中で、タッチパネルディスプレイ103に地図画面が表示される場合、描画データ中には、文字入力領域が存在しないため、ステップ108での文字入力領域の有無の判断では、文字入力領域無し判断され、ステップ109において、地図画面が表示され、ステップ110でキー入力無しと判断され、ステップ107に戻って、新たな地図画面の描画データを受け取る。
【0103】
一方、ステップ108での判断処理で、文字入力領域が存在するとして、ステップ111に進んだ場合には、描画データ生成処理部124が描画データ解析処理部123から描画データを受け取ると共に、ソフトキーボードの表示指示を受け付け、ソフトキーボードの描画データを作成し、描画データ解析処理部123から受け取った描画データと共に、ソフトキーボードの描画データをLCDドライバ114に渡して、図17に示すように、タッチパネルディスプレイ103上に、携帯電話200から受信した描画データが示す画面1030aと、ソフドキーボード1035と、入力文字表示領域1036とが表示される。なお、この画面1030aは、図16に示す目的地検索画面1030で、フリーキーワード検索を選択したことで表示された画面で、目的地を文字入力するための文字入力が画面である。
【0104】
描画データを示す画面及びソフトキーボードが表示されると、入力キー解析処理部118は、前述のステップ110での処理と同様に、キー入力を待ち、キー入力があれば、キー入力がエンターキー(タッチパネルディスプレイ103へのタッチによる項目等の選択も含む)であるか、パワースイッチオフであるか、その他のキー入力であるかを判断する(S112)。
【0105】
キー入力がエンターキーでも、パワースイッチオフでもない場合には、文字入力の途中であるとして、ステップ112に戻って、キー入力を待つ。また、パワースイッチオフの場合には、ステップ118に進み、エンターキーの場合には、ステップ114に進む。
【0106】
ステップ114では、入力対処部125が、入力キー解析処理部118から、一つの入力装置コード又は複数の入力装置コードを取得する。そして、入力対処部125は、入力キー解析処理部118から取得した入力装置コードを、コード変換テーブル145を参照して、携帯電話コードに変換する(S115)。
【0107】
例えば、図16に示すように、目的地検索画面1030が表示され、利用者は、前述の三つの検索方法のうち、一つを選択した場合には、入力対処部125は、入力キー解析処理部118から、エンターキーの入出力装置コード「0000」を取得し、図15に示すコード変換テーブル145を参照して、この入出力装置コード「0000」を携帯電話コード「0x0000」に変換する。
【0108】
また、図17に示すように、文字入力画面1030aが表示され、利用者は、目的地名として「ありあけ」を入力し、その後、エンターキーを操作した場合、入力対処部125は、入力キー解析処理部118から、「ありあけ」のそれぞれの入出力装置コード「1001,…」とエンターキーの入出力装置コード「0000」を取得し、コード変換テーブル145を参照して、これらの入出力装置コード「1001,…,0000」を携帯電話コード「0x1001,…,0x0000」に変換する。なお、この例のように、「ありあけ」が入力された場合、描画データ生成部124は、「ありあけ」と表示するための描画データを作成し、これをLCDドライバ114に渡して、図17に示すように、タッチパネルディスプレイ103上の入力文字表示領域1036に、「ありあけ」と表示させる。
【0109】
続いて、入力対処部125は、コード入力の画面上での位置情報を入力キー解析処理部118から取得する(S116(S20))。そして、入力対処部125は、この位置情報と共に、携帯電話コードをネットワークデータ生成部115に渡し、このネットワークデータ生成部115でイベント通知メッこのセージ10g(図13)を作成させて、ネットワークデータ送信部116及びBluetoothインタフェース107を介して、携帯電話200へこのメッセージを送信させる(S117(S21))。
【0110】
なお、ここでは、コード変換部115は、コード変換後(S115)に、位置情報を取得しているが、実際には、入力イベント取得時(S114)に、入力キー解析処理部118から入出力装置コードと共に位置情報も取得する。また、ここでは、一連の文字列の入力があり、その後、エンターキーが操作されたときに、一連の文字列のコードを一括して変換しているが、一文字ずつコード変換し、コード変換毎に変換後のコードを携帯電話に送るようにしてもよい。
【0111】
イベント通知メッセージを携帯電話200に送信すると、再び、ステップ107に戻って、描画データの受信を待つ。
【0112】
また、ステップ113で、入力キー解析処理部118が、キー入力はパワースイッチオフであると判断すると、入力対処部125は、ネットワークデータ生成部115に、終了要求メッセージを作成させ、ネットワークデータ送信部116及びBluetoothインタフェース107を介して、携帯電話200へこのメッセージを送信させる(S118(S38))。
【0113】
入力キー解析処理部118は、携帯電話200からの終了応答の受信を待ち(S19)、所定時間経過しても、終了応答を受信しなければ、ステップ118に戻り、終了応答を受信すれば、これを入力対処部125に通知する。入力対処部125は、図示されていない電源制御部に対してパワーオフを指示し、電源制御部から各部への電源供給を停止させる(S120(S46))。
【0114】
以上で、入出力装置100での処理が終了する。
【0115】
次に、図9に示すフローチャートに従って、携帯電話200の遠隔操作対応処理部220の詳細動作について説明する。
【0116】
遠隔操作対応処理部220は、携帯電話200に電源が入っている状態であれば、共通プラットフォーム部211と共に起動状態にある。
【0117】
起動状態の遠隔操作対応処理部220のネットワークデータ解析処理部222は、Bluetoothインタフェース207が入出力装置100からのカーナビゲーションサービス接続要求メッセージ10a(図12)を受信するのを待つ(S200)。この接続要求メッセージは、Bluetoothインタフェース207、ネットワークドライバ212、ネットワーク受信ハンドラ221を介して、ネットワークデータ解析処理部222に渡される。ネットワークデータ解析処理部222は、ネットワーク受信ハンドラ221から渡されたネットワークデータを解析して、このネットワークデータが接続要求メッセージであると判断すると、カーナビゲーション処理部230に起動を指示し、このカーナビゲーション処理部230を起動させる(S201(S7))。さらに、ネットワークデータ解析部222は、ネットワークデータ生成部223に、この接続要求メッセージに対する接続応答メッセージ10b(図12)を作成させ、ネットワークデータ送信ハンドラ224、ネットワークドライバ212、Bluetoothインタフェース207を介して、この接続応答メッセージを入出力装置100へ送信させる(S202(S3))。
【0118】
次に、ネットワークデータ解析処理部222は、Bluetoothインタフェース207が入出力装置100からの携帯電話コード情報要求メッセージ10c(図13)を受信するのを待つ(S203)。ネットワークデータ解析処理部222は、Bluetoothインタフェース207で受信され、ネットワーク受信ハンドラ221から渡されたネットワークデータを解析して、このネットワークデータが携帯電話コード情報要求メッセージであると判断すると、ネットワークデータ生成部223に対して、携帯電話コード情報応答メッセージ10d(図13)の生成を指示する。ネットワークデータ生成部223は、この指示を受けると、不揮発性メモリ240に格納されている携帯電話コードテーブル244(図2,図5)から複数の携帯電話コードを抽出し、各コードに対して予め定められたコードナンバーを付け、コードとコードナンバーとの複数の組みであるコード情報19d(図13)を含む携帯電話コード情報応答メッセージ10dを作成し、これをネットワークデータ送信ハンドラ224に渡す。ネットワークデータ送信ハンドラ224は、このコード情報応答メッセージを受け取ると、ネットワークドライバ212、Bluetoothインタフェース207を介して、このコード情報応答メッセージを入出力装置100へ送信させる(S204(S5))。
【0119】
描画ハンドラ225は、LCDドライバ214への描画データの入力を監視し(S205)、描画データの入力があれば、ステップ206に進み、描画データの入力が無ければ、ステップ210に進む。なお、LCDドライバ214への描画データの入力は、後述するように、カーナビゲーション処理部200が実行する。
【0120】
ステップ206では、描画ハンドラ225が、LCDドライバ214に入力した描画データを取得して、これを描画データ解析処理部226に渡す(S206(S14,26,33))。描画データ解析処理部226は、この描画データを解析して、描画データ中に文字入力領域が存在するか否かを判断する(S207(S15,27,34))。
【0121】
描画データ解析処理部226は、描画データ中に文字入力領域が存在すると判断した場合、描画データと共に、この描画データ中に文字入力領域が存在する旨のメッセージをネットワークデータ生成部223に渡し、文字入力領域付き描画データ通知メッセージ10f(図13)を生成させる。この文字入力領域付き描画データ通知メッセージ10fは、ネットワークデータ送信ハンドラ224に渡され、ネットワークドライバ212、Bluetoothインタフェース207を介して、入出力装置100へ送信させる(S208(S16))。
【0122】
また、描画データ解析処理部226は、描画データ中に文字入力領域が存在しないと判断した場合、描画データをネットワークデータ生成部223に渡し、描画データ通知メッセージ10e(図13)を生成させ,ネットワークデータ送信ハンドラ224、ネットワークドライバ212、Bluetoothインタフェース207を介して、この描画データ通知メッセージ10eを入出力装置100へ送信させる(S209(S28,35))。
【0123】
ステップ205で、描画ハンドラ225により、LCDドライバ214への描画データの入力がないと判断されば場合、さらに、ステップ208,209で、描画データ通知メッセージ10e,10fが入出力装置100へ送信された場合には、ネットワークデータ解析処理部222が、Bluetoothインタフェース207により入出力装置100からのイベント通知メッセージ10g(図13)が受信されるのを待つ(S210)。ネットワークデータ解析処理部222は、Bluetoothインタフェース207で受信され、ネットワーク受信ハンドラ221から渡されたネットワークデータを解析して、このネットワークデータがイベント通知メッセージでないと判断すると、ステップ205に戻り、描画ハンドラ225により、LCDドライバ214への描画データの入力が監視される。また、ネットワークデータ解析処理部222は、Bluetoothインタフェース207で受信されネットワークデータがイベント通知メッセージであると判断すると、このイベント通知メッセージ中に含まれている、入出力装置100で入力された入力イベント情報を入力キーハンドラー227を介して、入力コントローラ213に渡す(S211)。図13に示すように、イベント通知メッセージ10g中の入力イベント情報は、入出力装置100での画面中の入力位置のx座標値22gと、そのy座標値23gと、1以上の携帯電話コードの組合せであるイベントデータ24gと、を有している。なお、入力コントローラ213に入力イベント情報が渡ると、後述するように、カーナビゲーション処理部230は、入力キー202から指示等が入力されたものと認識して、所定の処理を行う。
【0124】
次に、ネットワークデータ解析処理部222は、ステップ211で入力コントーラ227に渡した入力イベント情報が終了要求でない場合、ステップ205に戻って、描画ハンドラ225により、LCDドライバ214への描画データの入力が監視される。また、入力イベント情報が終了要求を示す場合、ネットワークデータ解析処理部222は、ネットワークデータ生成部223に、終了応答メッセージを生成させ、ネットワークデータ送信ハンドラ224、ネットワークドライバ212、Bluetoothインタフェース207を介して、この終了応答メッセージを入出力装置100へ送信させる(S213(S39))。
【0125】
以上で、携帯電話200の遠隔操作対応処理部220での処理が終了する。
【0126】
次に、図10に示すフローチャートに従って、携帯電話200のカーナビゲーション処理部230の詳細動作について説明する。
【0127】
カーナビゲーション処理部230は、遠隔操作対応処理部220からの起動指示の入力で(S230(S7))、起動する(S231(S8))。すなわち、携帯電話200の遠隔操作対応処理部220が、入出力装置100からカーナビゲーションサービス接続要求を受けて(図9中のS200)、カーナビゲーション処理部230に起動指示を与えることで(図9中のS201)、この遠隔操作対応処理部220が起動する。
【0128】
カーナビゲーション処理部230は、起動すると、直ちに、サービス提供サーバ300に、ネットワークドライバ212及び携帯電話通信インタフェース206を介して、カーナビゲーションサービス接続要求メッセージ30a(図14)を送信し(S232(S9))、この接続要求メッセージに対する応答メッセージの受信を待つ(S233)。所定時間経過しても、この接続要求メッセージに対する応答メッセージを受信できなければ、ステップ232に戻り、再度、接続要求メッセージをサービス提供サーバ300へ送信する。また、この接続要求メッセージに対する応答メッセージ30b(図14)を受信すると、カーナビゲーション処理部230は、携帯電話通信インタフェース206がサービス提供サーバ300から描画データ通知メッセージ30c(図14)を受信するのを待つ(S234)。
【0129】
携帯電話通信インタフェース206がサービス提供サーバ300から描画データ通知メッセージ30cを受信すると、カーナビゲーション処理部230は、このメッセージ中の描画データ等をLCDドライバ214に渡して、これを液晶ディスプレイ203上に表示させる(S235(S13,25,32))。遠隔操作対応処理部220は、この過程で、前述したように、LCDドライバ214に入力した描画データを取得し(図9中のS206)、これを入出力装置100へ送る(図9中のS208,209)。
【0130】
次に、カーナビゲーション処理部230は、入力コントローラ213にキーコードが入力されるのを待つ(S236)。なお、ここで、入力コントローラ213には、携帯電話200の入力キー202の操作でコードが入力する場合があるが、基本的には、遠隔操作対応処理部220を介して入出力装置100から送られてきたコード(携帯電話200のコードに変換済みのコード)が入力している。入力コントローラ213にキーコード入力がなければ、カーナビゲーション処理部230は、GPSデータ(当該携帯電話200の位置データ)の送信タイミングか否かを判断し(S237)、送信タイミングでなければ、ステップ234に戻って、サービス提供サーバ300からの描画データの受信を待つ。また、GPSデータの送信タイミングであれば、カーナビゲーション処理部230は、GPS受信機208からGPSデータを取得し(S238)、これをメッセージ化した後、ネットワークドライバ212及び携帯電話通信インタフェース206を介して、サービス提供サーバ300へ送信して(S241(S30))、再び、ステップ234に戻って、サービス提供サーバ300からの描画データの受信を待つ。
【0131】
また、ステップ236の判断処理で、入力コントローラ213にキーコードが入力されたと判断すると、このコードを取得して解析し、サービス提供サーバ300との通信が必要であるか否かを判断する(S239)。カーナビゲーション処理部230は、サービス提供サーバ300との通信が必要でないと判断すると、ステップ236に戻って、サービス提供サーバ300からの描画データの受信を待つ。また、サービス提供サーバ300との通信が必要と判断すると、この入力が終了要求であるか否かを判断する(S240)。
【0132】
カーナビゲーション処理部230は、この入力が終了要求ではないと判断すると、この入力コードをそのまま、又は、サービス提供サーバ300が理解できる形式に変更等した後、サービス提供サーバ300に送る(S241(S23))。また、この入力が終了要求であると判断すると、カーナビゲーション処理部230は、終了要求をメッセージ化した後、この終了要求メッセージを、ネットワークドライバ212及び携帯電話通信インタフェース206を介して、サービス提供サーバ300へ送信する(S242(S42))。そして、カーナビゲーション処理部230は、サービス提供サーバ300から終了応答メッセージを携帯電話通信インタフェース206が受信するのを待ち(S243)、終了応答メッセージを受信すれば、当該カーナビゲーション処理部230が停止する。
【0133】
以上で、携帯電話200のカーナビゲーション処理部230での処理が終了する。
【0134】
次に、図11に示すフローチャートに従って、サービス提供サーバ300の詳細動作について説明する。
【0135】
サービス提供サーバ300のマルチモーダル連携処理部324は、ネットワークインタフェース306が携帯電話200からのカーナビゲーションサービス接続要求メッセージ30a(図14)を受信するのを待つ(S300)。マルチモーダル連携処理部234は、カーナビゲーションサービス接続要求メッセージ30aを受信すると、このメッセージ30a中に含まれているモード情報38aから、接続モード(入出力装置が接続されているモード)か単独モード(入出力装置が接続されていないモード)かを判断する(S301)。
【0136】
マルチモーダル連携処理部234は、単独モードであると判断すると、カーモード322における単独モード用のリソースを確保し(S302)、接続モードであると判断すると、カーモード322における接続モード用のリソースを確保する(S303(S10))。
【0137】
カーモード322は、リソースが確保されると、データ生成部315に、カーナビサービス接続応答メッセージ30b(図14)を作成させて、データ送信部316を介して、ネットワークインタフェース306からこのメッセージを携帯電話200へ送信させる(S304(S10))。
【0138】
次に、カーモード322は、初期画面用の描画データを作成し、データ生成部315に、描画データ通知メッセージ30c(図14)を作成させて、データ送信部316を介して、ネットワークインタフェース306から、このメッセージを携帯電話200へ送信させる(S305)。
【0139】
続いて、カーモード322は、ネットワークインタフェース306が携帯電話200からの所定のデータメッセージを受信するのを待つ(S306)。カーモード322は、ネットワークインタフェース306がデータメッセージを受信すると、このメッセージがGPSデータメッセージであるか、終了要求を示すメッセージであるか、その他のメッセージであるかを判断する(S307)。
【0140】
カーモード322は、ネットワークインタフェース306が受信したデータメッセージがGPSデータメッセージである場合には、このGPSメッセージ中に含まれているGPSデータが示す位置を中心とした地図の描画データを作成する(S308)。この際、ステップ303で、接続モード用のリソースが確保された場合には、横長画面に対応した描画データを作成し、ステップ302で、単独モード用のリソースが確保された場合には、携帯電話200の縦長画面に対応した描画データを作成する。
【0141】
なお、カーモード322は、地図の描画データを作成する際、ステップ300で受信されたカーナビゲーションサービス接続要求メッセージ30a(図14)中のRound Trip Time39aに応じて、携帯電話200と入出力装置100との間の通信時間分だけ将来の車両の位置を中心とした地図の描画データを作成するようにしてもよい。
【0142】
この場合、カーナビゲーションサービス接続要求メッセージ30a(図14)中のRound Trip Time39aから携帯電話200と入出力装置100との間の通信時間を求めると共に、所定時間におけるGPSデータの変化から携帯電話200が搭載されている車両の平均速度を求める。そして、通信時間が平均速度による定める閾値を超える場合に、取得したGPSデータで定める車両位置に対して、平均速度で通信時間移動したときの距離分をズラした位置を将来の車両の位置とする。
【0143】
また、カーモード322は、ネットワークインタフェース306が受信したデータメッセージがその他のメッセージである場合には、そのメッセージ内容に応じた応答描画データを作成する(S309)。
【0144】
そして、カーモード322は、ステップ308,309で作成した描画データに基づき、データ生成部315に、描画データ通知メッセージ30c(図14)を作成させて、データ送信部316を介して、ネットワークインタフェース306から、このメッセージを携帯電話200へ送信させてから(S310(S12,24,31))、ステップ306に戻り、携帯電話200からの所定のメッセージデータの受信を待つ。
【0145】
また、ステップ307の判断処理で、終了要求を示すメッセージであると判断した場合、カーモード322は、データ生成部315に、終了応答メッセージを作成させて、データ送信部316を介して、ネットワークインタフェース306から、このメッセージを携帯電話200へ送信させる。そして、カーモード322は、マルチモーダル連携処理部324により、ステップ302,303で確保されたリソースを解放させる(S312(S44))。
【0146】
以上で、サービス提供サーバ300の処理は終了する。
【0147】
以上、本実施形態では、携帯電話200の液晶ディスプレイ203に表示されるデータが、これより表示面積の大きな入出力装置100のタッチパネルディスプレイ103に表示されるので、表示内容を見易くすることができる。さらに、タッチパネルディスプレイ103上のソフトキーボード1035で、指示内容等を入力できるので、指示内容等の入力も容易になる。
【0148】
また、本実施形態では、入出力装置100で入力された指示内容等を示すコードが、携帯電話200に対応したコードに変換された後、携帯電話200に送られるので、携帯電話200にインストールされているカーナビゲーションプログラム243(図2)は、携帯電話専用のプログラムであっても何ら支障がなく、カーナビゲーションプログラムの選択肢の幅を広げることができる。
【0149】
なお、本実施形態では、入出力装置100のパワースイッチがオンになると、自動的に、この入出力装置100からカーナビゲーション接続要求を携帯電話200に送信するようにしているが、入出力装置100のパワースイッチがオンになった後、利用者が所定の操作をすることを条件にして、入出力装置100からカーナビゲーション接続要求を携帯電話200に送信するようにしてもよい。また、本実施形態では、入出力装置100から操作する対象が、携帯電話200にインストールされているカーナビゲーションプログラムのみであるが、複数のアプリケーションプログラムを対象にする場合には、複数のプログラムのうちから一のプログラムを利用者に選択させてから、入出力装置100から接続要求等を送信する必要がある。この場合、携帯電話200から入出力装置100へ、対象となる複数のプログラム名を送信させ、これらのプログラム名を入出力装置のディスプレイに表示させるとよい。
【0150】
また、本実施形態では、入出力装置100の入力コードを、入出力装置100内で携帯電話200の入力コードに変換し、変換後の入力コードを携帯電話200へ送信しているが、入出力装置100の入力コードを変換することなく携帯電話200へ送信し、携帯電話200内で、この入力コードを変換するようにしてもよい。この場合、以上の実施形態で、入出力装置100に設けられているコード情報管理部122及び入力対処部125を携帯電話200に設けることになる。
【0151】
また、以上では、コード変換テーブル145を作成し、このコード変換テーブル145を参照することで、コード変換を行っているが、コード変換テーブル145を作成せず、入力対処部125がこのコード変換テーブル145を作成する際に、携帯電話コードと入出力コードとを対応付ける方法と同じ方法を用いて、コード変換を行うようにしてもよい。
【0152】
さらに、本実施形態では、対象とするアプリケーションプログラムがカーナビゲーションプログラムであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のアプリケーションプログラムであってもよい。
【符号の説明】
【0153】
100:車載入出力装置、101:メインメモリ、102:入力キー、103:タッチパネルディスプレイ、107:Bluetoothインタフェース、110:プロセッサ、111:共通プラットフォーム部、120:遠隔操作処理部、121:Bluetooth接続処理部、122:コード情報管理部、123:描画データ解析処理部、124:描画データ生成処理部、125:入力対処部、140:不揮発性メモリ、141:共通プラットフォームプログラム、142:遠隔操作プログラム、144:入出力装置コードテーブル、244a:k携帯電話コード情報、145:コード変換テーブル、200:携帯電話、201;メインメモリ、202:入力キー、203:液晶ディスプレイ、206:携帯電話通信インタフェース、207:Bluetoothインタフェース、208:GPS受信機、210:プロセッサ、211:共通プラットフォーム部、220:遠隔操作対応処理部、221:ネットワークデータ受信ハンドラ、222:ネットワークデータ解析処理部、223:ネットワークデータ生成部、224:ネットワークデータ送信ハンドラ、225:描画ハンドラ、226:描画データ解析処理部、227:入力キーハンドラ、230:カーナビゲーション処理部、240:不揮発性メモリ、241:共通プラットフォームプログラム、242:遠隔操作対応プログラム、243:カーナビゲーションプログラム、244:携帯電話コードテーブル、300:サービス提供サーバ、306:ネットワークインタフェース、310:プロセッサ、311:共通プラットフォーム部、320:ナビゲーション処理部、321:徒歩モード、322:カーモード、323:鉄道モード、324:マルチモーダル連携処理部、340:ハードディスクドライブ装置、341:共通プラットフォームプログラム、342:ナビゲーションプログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話通信網を用いて通信する第一通信手段aと、該第一通信手段aと異なる通信方式の第二通信手段aと、表示手段aと、入力手段aと、所定の情報を該表示手段に表示させる処理を含む処理を行うアプリケーション処理部と、該入力手段aの操作内容を示すコードを受け付けて、該コードを該アプリケーション処理部に渡す入力制御手段と、を備えている携帯通信端末において、
前記第二通信手段aと通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bとを備えている入出力装置に対して、前記入出力手段aの各種操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを該入出力装置の該入力手段bの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報とを有するコード情報を、該第二通信手段aにより、送信させるコード情報送信処理手段と、
前記アプリケーション処理部による前記表示手段aへの表示を監視し、該アプリケーション処理部による該表示手段aへの描画データの表示が検知されると、該描画データを取得する描画データ取得手段と、
前記描画データ取得手段が取得した前記描画データを、前記第二通信手段aにより送信させる描画データ送信処理手段と、
前記第二通信手段により、前記入出力装置から前記コード情報中のいずれかのコードと、該入出力装置の前記表示手段bが表示していた画像中で該コードが示す操作が成された位置を示す位置情報とが受信されると、該コード及び該位置情報を前記入力制御手段に渡すコード受渡手段と、
を備えていることを特徴とする携帯通信端末。
【請求項2】
携帯電話通信網を用いて通信する第一通信手段aと、該第一通信手段aと異なる通信方式の第二通信手段aと、表示手段aと、入力手段aと、所定の情報を該表示手段に表示させる処理を含む処理を行うアプリケーション処理部と、該入力手段aの操作内容を示すコードを受け付けて、該コードを該アプリケーション処理部に渡す入力制御手段と、を備えている携帯通信端末において、
前記第二通信手段aと通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bとを備えている入出力装置から、該入力手段bの各種操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを当該携帯通信端末の該入力手段aの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報と、を有するコード情報が送信されて、該コード情報を前記第二通信手段aが受信すると、該コード情報を記憶手段に格納するコード情報管理手段と、
前記アプリケーション処理部による前記表示手段aへの表示を監視し、該アプリケーション処理部による該表示手段aへの描画データの表示が検知されると、該描画データを取得する描画データ取得手段と、
前記描画データ取得手段が取得した前記描画データを、前記第二通信手段aにより送信させる描画データ送信処理手段と、
前記第二通信手段により、前記入出力装置から前記入力手段bの操作内容を示すコードと、該入出力装置の前記表示手段bが表示していた画像中で該コードが示す操作が成された位置を示す位置情報とが受信されると、前記コード情報を参照して、該入出力装置からの該コードを前記入力手段aのコードに変換するコード変換手段と、
前記第二通信手段により受信された前記位置情報と、前記コード変換手段が変換したコードとを、前記入力制御手段に渡すコード受渡手段と、
を備えていることを特徴とする携帯通信端末。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれか一項に記載の携帯通信端末において、
前記描画データ送信処理手段は、前記アプリケーション処理部が前記表示手段aに描画データを表示させる際、該描画データが示す画像中に文字入力領域である場合、該描画データと、該描画データ中に文字入力領域である旨のメッセージとを、前記第二通信手段aにより送信させる、
ことを特徴とする携帯通信端末。
【請求項4】
請求項1から4のいずれか一項に記載の携帯通信端末において、
GPSデータを受信するGPS受信機を有し、
前記アプリケーション処理部は、カーナビゲーション処理部であり、前記GPS受信機から取得したGPSデータを前記第一通信手段aにより、前記ナビゲーションサービス提供サーバへ送信し、該第一通信手段aにより該ナビゲーションサービス提供サーバからの地図の描画データを取得し、該地図の描画データを前記表示手段aに表示させる、
ことを特徴とする携帯通信端末。
【請求項5】
携帯通信端末と通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bと、記憶手段bとを備え、該通信手段bにより該携帯通信端末と通信して、該携帯通信端末での処理を遠隔操作する入出力装置において、
前記通信手段bと通信可能な通信手段aと表示手段aと入力手段aとを備えている携帯通信端末から、該携帯通信端末の入力手段aの各操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを当該入出力装置の前記入力手段bの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報と、を有するコード情報が送信されて、該コード情報を前記通信手段bが受信すると、該コード情報を前記記憶手段bに格納するコード情報管理手段と、
前記通信手段bが前記携帯通信端末から描画データを受信すると、前記表示手段bに該描画データを表示させる表示制御手段と、
前記描画データが示す画像中に操作領域が存在している場合に、該操作領域に対して、前記入力手段bによる所定の操作がなされて、該所定の操作を示すコード及び該所定の操作がなされた該画像中の位置情報とが得られると、前記コード情報を参照して、該コードを前記入力手段aのコードに変換し、該位置情報と変換後の該コードとを前記通信手段bにより、前記携帯通信端末に送信させる入力対処手段と、
を備えていることを特徴とする入出力装置。
【請求項6】
請求項5に記載の入出力装置において、
タッチパネルディスプレイを備え、
前記表示手段b及び前記入力手段bは、前記タッチパネルディスプレイを有して構成され、
前記通信手段bが前記携帯通信端末から描画データと共に該描画データ中に文字入力領域がある旨のメッセージを受信すると、前記表示制御手段は、前記タッチパネルディスプレイに該描画データを表示させると共に、複数の文字入力キーを含むキーボード画像データを表示させる、
ことを特徴とする入出力装置。
【請求項7】
請求項1に記載の携帯通信端末と、
請求項5及び6のいずれか一項に記載の入出力装置と、
を備えていることを特徴とするアプリケーション処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載のアプリケーション処理システムにおいて、
ナビゲーションサービス提供サーバを備え、
前記携帯通信端末は、
GPS(Global Positioning System)データを受信するGPS受信機を有し、
前記アプリケーション処理部は、カーナビゲーション処理部であり、前記GPS受信機から取得したGPSデータを前記第一通信手段aにより、前記ナビゲーションサービス提供サーバへ送信し、該第一通信手段aにより該ナビゲーションサービス提供サーバからの地図の描画データを取得し、該地図の描画データを前記表示手段aに表示させる、
ことを特徴とするアプリケーション処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載のアプリケーション処理システムにおいて、
前記携帯通信端末は、
前記ナビゲーションサービス提供サーバに対して、前記第一通信手段aにより、接続要求を送信させる接続要求送信処理手段と、
前記接続要求中に、当該携帯通信端末が前記入出力装置と通信可能な接続モードであるか否かを示すモード情報を組み込むデータ生成手段と、
を有し、
前記ナビゲーションサービス提供サーバは、前記携帯通信端末からの接続要求中のモード情報が接続モードであることを示す場合には、該携帯端末に送信する描画データのうち、少なくとも前記地図の描画データは横長の画面に対応した描画データにする、
ことを特徴とするアプリケーション処理システム。
【請求項10】
請求項8及び9のいずれか一項に記載のアプリケーション処理システムにおいて、
前記携帯通信端末は、
前記入出力装置との間の通信でのRound Trip Timeを取得するRound Trip Time取得手段を有し、
前記第一通信手段aによる前記ナビゲーションサービス提供サーバへのメッセージ中に前記Round Trip Timeを組み込み、
前記ナビゲーションサービス提供サーバは、
前記メッセージ中のRound Trip Timeから前記携帯電話と前記入出力装置との間の通信時間を求め、
所定時間におけるGPSデータの変化から携帯電話の平均移動速度を求めて、前記通信時間が平均移動速度による定められる閾値を超える場合に、該GPSデータで定まる前記携帯通信端末の位置に対して、該平均移動速度で通信時間移動したときの距離分をズラした位置を将来の該携帯通信端末の位置とし、該将来の該通信端末の位置を基準にして、前記地図の描画データを作成し、該地図の描画データを該携帯通信端末へ送信する、
ことを特徴するアプリケーション処理システム。
【請求項11】
携帯電話通信網を用いて通信する第一通信手段aと、該第一通信手段aと異なる通信方式の第二通信手段aと、表示手段aと、入力手段aと、所定の情報を該表示手段に表示させる処理を含む処理を行うアプリケーション処理部と、該入力手段aの操作内容を示すコードを受け付けて、該コードを該アプリケーション処理部に渡す入力制御手段と、を備えている携帯通信端末の遠隔操作対応プログラムにおいて、
前記第二通信手段aと通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bとを備えている入出力装置に対して、前記入出力手段aの各種操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを該入出力装置の該入力手段bの各種操作毎のコードのうちのいずれかに対応付けるための対応情報とを有するコード情報を、該第二通信手段aにより、送信させるコード情報送信ステップと、
前記アプリケーション処理部による前記表示手段aへの表示を監視し、該アプリケーション処理部による該表示手段aへの描画データの表示が検知されると、該描画データを取得する描画データ取得ステップと、
前記描画データ取得ステップで取得された前記描画データを、前記第二通信手段aにより送信させる描画データ送信ステップと、
前記第二通信手段により、前記入出力装置から前記コード情報中のいずれかのコードと、該入出力装置の前記表示手段bが表示していた画像中で該コードが示す操作が成された位置を示す位置情報とが受信されると、該コード及び該位置情報を前記入力制御手段に渡すコード受渡ステップと、
をプロセッサに実行させることを特徴とする携帯通信端末の遠隔操作対応プログラム。
【請求項12】
携帯電話通信網を用いて通信する第一通信手段aと、該第一通信手段aと異なる通信方式の第二通信手段aと、表示手段aと、入力手段aと、所定の情報を該表示手段に表示させる処理を含む処理を行うアプリケーション処理部と、該入力手段aの操作内容を示すコードを受け付けて、該コードを該アプリケーション処理部に渡す入力制御手段と、を備えている携帯通信端末の遠隔操作対応プログラムにおいて、
前記第二通信手段aと通信可能な通信手段bと、表示手段bと、入力手段bとを備えている入出力装置から、該入力手段bの各種操作毎のコードと、複数のコード毎に、該コードを当該携帯通信端末の前記入力手段aの各種操作毎のコードのうちのいずれに対応付けるための対応情報とを有するコード情報が送信されて、該コード情報を前記第二通信手段aが受信すると、該コード情報を記憶手段に格納するコード情報格納ステップと、
前記アプリケーション処理部による前記表示手段aへの表示を監視し、該アプリケーション処理部による該表示手段aへの描画データの表示が検知されると、該描画データを取得する描画データ取得ステップと、
前記描画データ取得ステップで取得された前記描画データを、前記第二通信手段aにより送信させる描画データ送信ステップと、
前記第二通信手段により、前記入出力装置から前記コード情報中のいずれかのコードと、該入出力装置の前記表示手段bが表示していた画像中で該コードが示す操作が成された位置を示す位置情報とが受信されると、前記コード情報を参照して、該入出力装置からの該コードを前記入力手段aのコードに変換するコード変換ステップと、
前記第二通信手段により受信された前記位置情報と、前記コード変換ステップで変換されたコードとを、前記入力制御手段に渡すコード受渡ステップと、
をプロセッサに実行させることを特徴とする携帯通信端末の遠隔操作対応プログラム。
【請求項13】
請求項11及び12のいずれか一項に記載の携帯通信端末の遠隔操作対応プログラムにおいて、
前記アプリケーション処理部が前記表示手段aに描画データを表示させる際、該描画データが示す画像中に文字入力領域である場合、前記描画データ送信ステップでは、該描画データと、該描画データ中に文字入力領域である旨のメッセージとを、前記第二通信手段aにより送信させる、
ことを特徴とする携帯通信端末の遠隔操作対応プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−272930(P2010−272930A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−120749(P2009−120749)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】