説明

携帯電話のパレンタル制御

【課題】携帯情報端末(PDA)又は携帯電話のような無線機器の使用に係るパレンタル制御及び監視付きの通信システムを提供する。
【解決手段】入り通信、出通信、及びアプリケーションの立ち上げを含むネットワーク無線機器の使用を遠隔制御可能にする方法。親の携帯電話やウェブサイトのような制御主体は、許可したいずれかの時間の入り通信のリストを選択したり、時刻や日付に基づいて許可した入り及び出通信発着信のリストを選択したりすることができる。入り通信にはテキストメッセージ及び電話の呼び出しが含まれる。さらに、制御主体は、入り通信及び出通信及びアプリケーションの立ち上げのような、無線機器の使用を制御主体に経路変更することもできる。無線機器の使用ログへのアクセスを、制御主体に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モニタリング及び制御機能を有する通信システム及び方法に関するものである。特に、子供の無線機器の使用に係るパレンタル制御及び監視付きの通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
親が子供に携帯電話を購入することを思い止まらせるのにいくつかの懸案事項がある。1つの懸案事項は、子供がうっかり又は不適切に電話を掛けて通信特権を濫用してしまった結果、高額を請求されるのというものである。別の重要な懸案事項は、見知らぬ大人が、親の了解や同意なしに携帯電話を通じて子供に接触しようと試みるのではないかというものである。その見知らぬ人が誘拐犯又は虐待者かもしれないという恐れは、当然のものである。さらなる懸案事項としては、子供が手の平サイズの電話機器をなくしたり置き忘れたりするのではないかというものである。許可されていないユーザは、不当に電話をかけることで、親が結局支払いをしなければならないことになる利益を得ることが有り得る。
【0003】
現代の携帯電話は、ゲームやその他の娯楽アプリケーションを提供している。ゲームは他の活動の中に子供の気を散らすことになるかもしれないので、親は子供に携帯ゲーム機を与えることを躊躇することになる。
【0004】
携帯電話の中には、その携帯電話の位置情報を提供する地上測位システム(GPS)マイクロコントローラが搭載されているものがある。GPSサービスは子供を守る助けとなるが、現在のところその携帯電話は大量消費市場にとって高価すぎる。
【0005】
親が月当りに使用できる限度額を指定できるアプリケーションが存在している。また親が、電話番号及びユニバーサル・リモート・ロケータ(URL)リンクを、禁止又は制限された呼び出し宛先としてプログラムすることができるシステムも存在している。
【0006】
これらのシステムは携帯電話を制御する有用な方法を提供する一方で、それらには一般に、今までは取り組まれなかった欠点がある。 その第1の最たる欠点は、現在のシステムでは親に電話の着呼を制御させることができないことにある。 親は、彼等の子供を犯罪から保護するために見知らぬ大人からの着呼を制限したり、インターネット上でゲームをする誘いのような、友達との遊びを制限したり、子供を電話による勧誘販売の邪魔から開放させたり、或いは単に子供の電話総使用時間を低減させたりすることを望むことがある。
【0007】
現在のシステムの第2の欠点は、電話のアプリケーション及び呼び出しを時間ベースで制御できないことにある。従来のシステムは、親が電話をかける番号を制限することができるようになっているも、例えば、親が特定の時間帯だけそれらの番号を制限し得るようにはなっていなかった。現在のシステムの第3の欠点は、親が親の携帯電話から子供の呼履歴にアクセスすることはできないということにある。第4の欠点は、着信する電話番号という何らかの判定基準や呼び出しのあった時間に基づいて、電話の呼び出しを自分たちの電話につながるよう切り替える手段を親が持たないことにある。最後に、さらなる他の欠点は、現在のシステムでは、親が子供に注意を促すメッセージを設定するなどのように、子供の電話に行事の予定を組み込んだりできないことにある。
【発明の概要】
【0008】
携帯情報端末(PDA)又は携帯電話のような無線機器の使用を制御するためのシステム及び方法を開示する。 無線機器の使用には、アプリケーションの使用と同様に出及び入り通信も含まれる。出又は入り通信には、電子メール、電話の呼び出し、テキストメッセージ、ユニバーサル・リソース・ロケータ(URL)の要求等を含めることができる。制御機器には、無線機器の使用を制御することを可能にするソフトェアが設けられる。制御機器は、例えば、無線機器の制御の仕方を提供するアプリケーションを含む電話、PDA、又はパソコンとする。一実施例において、アプリケーションは、制御主体の無線機器で実行する。アプリケーションはウェブべースのアプリケーションとすることもできる。本システム及び方法は、例えば、親が子供の携帯電話の使用を制御したり管理したりするように、制御主体が使用することができる。
【0009】
一実施例において、制御主体のソフトウェアは、子供が無線機器を使用することができる期間を特定することによって、時間に基づいた制限を親が予定に組み入れることができるようにする。例えば、発・着呼は、学校の授業時間中や、平日又は週末のような曜日によって、時刻に基づいて制限することができる。指定した時間制限は、無線機器がアクセス権を持つネットワークのデータベースに送信する。無線機器には、許可データベース内の時間制限にアクセスできるソフトウェアも設ける。一旦情報がアクセスされると、ソフトウェアは現在の時刻が許可された時間内であるかどうかを確める。或いはまた、制御主体によって課せられた時間制限を、直接無線機器に送信して、無線機器に搭載されている許可データベースに格納することもできる。
【0010】
別の実施例において、無線機器への入り通信を制御主体によって制限する。入り通信は承認された入り通信ソースのリストに基づいて制御することができる。入り通信ソースとしては、例えば、電話番号、SMSアドレス、電子メールアドレス、又は他のアドレスが含まれる。無線機器にて着呼を受けるのに総体的な制約を課すことができる。制御機器はその呼のソースに対応する禁止番号或いは名前を許可データベースに送信する。許可データベースは、ネットワーク内か無線機器内に搭載することができる。それから無線機器は、呼のソースと対応するデータが許可データベース内に禁止番号として限定されているかどうかをチェックする。もしそうであるならば、無線機器は禁止された発信ソースからの入り通信の試行を毎回拒否する。
【0011】
さらに、無線機器のオペレータは、制御主体によってある特定の入り通信ソースを許可してもらうように要求することもできる。制御主体はその要求を受信して、許可又は不許可のデータを許可データベースに送信する。許可データベースは、ネットワーク内か、又は無線機器内に搭載することができる。それから無線機器は、許可データベースをチェックして、かかってきた電話を受ける許可があるかどうかを確める。
【0012】
無線機器の使用は、制御機器に経路変更することもできる。無線機器の使用には、アプリケーションの使用と同様に出及び入り通信も含まれる。一旦或る使用が制限されると、無線機器に搭載されているソフトウェアはその無線機器の使用を制御機器へ経路変更する。例えば、無線機器が着信呼を受ける場合に、それが時間制限を受けている場合、又は禁止されている場合、その着信呼は制御機器に経路変更される。無線機器がアプリケーションを立ち上げる試行を受信して、しかもそのアプリケーションの使用が禁止されていたり、立ち上げようとした時間帯が制限された時間であったりする場合に、無線機器は制御主体にその立ち上げ試行を転送してアプリケーションの立ち上げ試行されようとしていることを通知する。
【0013】
さらに別の実施例においては、制御主体は無線機器の使用情報を見ることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本開示の特徴部を組み込んだ実施形態におけるパレンタル制御システムの構成図である。
【図2】本開示の特徴部を組み込んだ実施形態における無線機器に対する着信制限のためのパレンタル制御システムのフローチャートである。
【図3】本開示の特徴を組み込んだ実施形態における無線機器に対する承認された着信を受信するためのパレンタル制御システムのフローチャートである。
【図4】本開示の特徴部を組み込んだ実施形態における無線機器の特定使用に時間制限を設けるためのパレンタル制御システムのフローチャートである。
【図5】本開示の特徴部を組み込んだ実施形態における無線機器において時間制限が設けられた特定使用を試みるためのパレンタル制御システムのフローチャートである。
【図6】本開示の特徴部を組み込んだ実施形態における無線機器にアプリケーションの使用制限のためのパレンタル制御システムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下本発明を添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
以下の説明では、さらに充実した開示を行うために、多くの特殊なディテールについて説明する。しかし、当業者にとっては、開示技術を、これらの特殊なディテールなしで実施し得ることは明らかである。場合によっては、開示技術を不明瞭にしないように、良く知られていることについては詳細な説明は省略する。
【0017】
少なくとも、無線機器の使用を遠隔制御する方法及びシステムは存在している。無線機器の使用には、入り通信、出通信及び無線機器アプリケーションの使用が含まれる。無線機器の遠隔制御によって得をするよくある状況は、親が子供の無線機器の使用を制御したい場合である。
【0018】
[機器間の通信]
本発明を、制御機器(例えば親の機器)と無線機器(例えば子供の機器)との間の通信システムによって説明する。一実施例では、図1に示すように制御機器、すなわち親の機器100が、子供の機器150に制御メッセージを送信する。親の機器に搭載されたSMSクライアント110は符号化したSMSメッセージを生成する。親の機器は、生成したSMSメッセージをホスティングSMSC(ショートメッセージサービスセンター)120へ送信する。順繰りに、SMSCはメッセージをメッセージサーバ130へ経路指定する。メッセージは、経路指定兼宛先情報を含んでいる。メッセージサーバ130は、別のコンピュータ・デバイスで実行するプログラムである。メッセージサーバ130は、データベース140を介して、送信主体が子供の機器150からのデータを要求する権限が与えられているか検証する。それからメッセージサーバ130は、SMSC120を介して子供の機器150にメッセージを転送する。
【0019】
子供の機器150のSMSクライアントは、着信する全てのメッセージを検証する。適切に符号化したSMSメッセージが届くと、子供の機器150に搭載されたSMSスニファは、メッセージがどのアプリケーションを要求しているかを判断する。適切なアプリケーションが子供の機器にて立ち上げられて、親の機器100からの着信SMSストリング内に符号化されている適切なデータをそのアプリケーションに伝える。
【0020】
クライアントアプリケーションは、それからSMSストリング内に埋め込まれた要求を検証して、着信要求に対してどのように反応すべきかを決定する。このプログラムは、メモリーカードやその他の周辺機器を含む携帯電話内に含まれるファイルにアクセスして、編集するように構成されている。要求に従って、プログラムはファイルを修正して、機器の属性又はセッティングを設定することができる。プログラムは、機器に格納されている情報を読み取って、照合して、親の機器100に送り返すこともできる。必要に応じて、これらのプログラムは、入力に対する警告や要求という方法によって子供の機器150の持ち主プログラムを目視させることもできる。
【0021】
[入り通信]
一実施例によれば、親の機器が子供の機器への着信の設定を制御し得るようにする。入り通信(着信)は、電話の呼び出し、ショートメッセージサービス(SMS)の文字メッセージ等とすることができる。
【0022】
一実施例において、図2に示すように、親は子供が如何なる時にも承認された番号からの呼び出ししか受信できないようにすることによって、子供への着呼を制限するように選定することができる。例として、母親は自分の娘エイミーがどのような着信文字メッセージを受信するかを制御することができる。母親は、エイミーの親友であるスーの電話番号を許可着信リストに加えることができる。そのようにするために、母親は娘の機器を表すアイコンを選択して(210)、「新しい電話番号の追加」オプションを選択する(220)。それから母親はスーの名前と、番号を入力する(230,240)。さらに母親は、テキストメッセージ並びに電話の呼び出しをエイミーの機器が受信できるようにするオプションをチェックする(250,260)。その後、母親は設定を確認する。そして、SMSメッセージがエイミーの機器に送信され、許可された着信番号リストにスーの番号が加えられる(270)。これでエイミーはスーからの文字メッセージを受信することができる。親はまた、今まで許可されていなかった着信番号が今許可されたことを知らせる通知を子供の機器が表示するかどうかも制御することができる(280)。
【0023】
図3において、子供の機器は着信を受信する(310)。エイミーの携帯電話には、許可された着信番号のリスト、又はデータベースが内蔵されている。子供の機器が通信試行を受信すると、関連する電話番号もまたその通信試行と一緒に受信される(315)。そして携帯電話の受信プログラムが、その受信した番号を許可された着信番号リストでチェックする(320)。もしその番号がリスト内に存在すれば(例えばスーの番号)、その通信は受信される(350)。そうでない場合は、通信は拒否される(330)。親はまた、子供の機器が許可されていない着信試行が拒否されたことの通知を表示するかどうかを制限することができる(340)。
【0024】
別の実施例において、図4に示すように、親は特定の時間帯の着信を許可、又は制限することができる。例えば、エイミーの母親は、スーからのテキストメッセージの着信を授業時間以外の時間だけ許可することもできる。さらに、母親は週末だけ電話の着信呼を許可することができる。そのようにするために、母親は娘の機器を表すアイコンを選択して(410)、さらに「許可された着信時間の設定」オプションを選択する(420)。それから母親は、前もって許可された電話番号のリストから娘の友達のスーを選択する(430)。母親は、スーからの着信呼を許可する曜日を選択する(440)。さらに、その曜日で、着信呼を許可する時刻を入力する(450)。さらに、テキストメッセージの着信を許可するスケジュールを入力する(460)。その後、設定を確認する。SMSメッセージはエイミーの機器に送信されて、スーの電話番号に対する着信許可スケジュールを設定する(470)。親は、前もって許可された着信番号が今時間制限されたことを知らせる通知を子供の機器が表示するかどうかを制御することができる(480)。
【0025】
また別の実施例において、親は子供の要求に応じて着信を許可することができる。子供が許可された着信番号として自分の機器に追加してもらいたい番号がある場合には、メッセージを親に送信され、親がその電話番号を許可したり、否認したりすることができる。メッセージは、電話間のSMSメッセージ形態にして、指定の電子メールアドレスに送信したり、両親が使用している中央管理ウェブサイトに表示させたりすることができる。それから親は、親の機器によって電話番号を許可したり、拒否したりすることができる。この応答は、子供の機器に返信される。新しい番号が親に許可された場合は、その番号が着信許可リストに追加される。例えば、エイミーの母親は、エイミーがスーの機器からの呼び出しを受ける許可を要求した後に、スーからの着信呼を許可することができる。
【0026】
別の実施例において、親は今までに子供の機器が着信として受けた特定の番号を特に禁止することができる。親は、子供が見知らぬ人と連絡を取ることによる危険に晒されることがなくなるという認識から安心して子供に機器を持たせることができる。
【0027】
さらに別の実施例において、親は子供の機器との許可されていない着信も経路変更することができる。通信試行は、親の機器か、親の監督下の応答サービスに経路変更される。許可されていない着信には、特定の禁止された番号、許可されていない時間帯にかかってきた、時間制限を受けている番号からの通信、知らない番号等が含まれる。
【0028】
図5に示すように、通信試行が子供の機器に受信されると(510)、関連する電話番号もまたその通信試行と共に受信される(520)。携帯電話の受信プログラムは、許可着信番号リストを使用して受信した番号をチェックする。もし番号がリスト内に存在しない場合(530)、又は呼び出しを受けるのに許可された時間でない場合(540)、もしくは特定の禁止された番号だったならば、経路変更オプションが子供の機器に設定されている場合は、その通信やメッセージは親の機器へと転送される(560,570,580)。親はまた、許可されていない通信試行が経路変更されたことの通知を子供の機器が表示するかどうかを制御することもできる(595)。
【0029】
別の実施例において、親は許可、又は未許可の着信履歴ログにアクセスすることができる。親は、応答、拒否、又は経路変更された着信番号及び対応する時間を見ることができる。
【0030】
[出通信]
一実施例によると、親の機器は子供の機器からの出通信(発信)に対する設定を制御することができる。発信には、電話の呼び出し、ショートメッセージサービス(SMS)のテキストメッセージ、URLの要求等が含まれる。
【0031】
親は、特定の時間帯の間、発信を許可したり制限したりすることができる。例えば、エイミーの母親は、エイミーの友達であるスーからのテキストメッセージの発信を、授業時間以外の時間の間だけ許可し、さらに週末の間だけ、電話での発信呼を許可することができる。図4に示すように、母親は、娘の機器を表しているアイコンを選択して(410)、さらに「発信時間の許可の設定」オプションを選択する(420)。それから母親は、前もって許可した電話番号のリストから娘の友達であるスーの番号を選択する(430)。それから母親は、スーへの発信を許可する曜日を選択する(440)。さらに、母親は発信呼が可能な時刻を入力する(450)。さらに、母親はテキストメッセージの発信を許可するスケジュールを入力することができる(460)。続いて、彼女は設定を確認する。そして、SMSメッセージがエイミーの機器に送信され、スーの電話番号に対する発信許可のスケジュールが設定される(470)。親はまた、前に許可した発信番号に対して、今時間制限が設定されたことの通知を子供の機器が表示するかどうかを制御することもできる(480)。最後に、親はまた、時間制限をリスト内の1つの番号にだけ適用するか、リスト内の複数の番号に対して適用するかどうかを制御することもできる。
【0032】
子供の機器には、発信許可番号のリストが入ったデータベースが搭載されている。親の機器又はウェブサイトは、SMSのようなメッセージングシステムを介して、このリストに番号を追加したり、リストの中から削除したりすることができる。子供の機器で番号を選択して、子供が通話を開始しようと試みると、携帯電話のダイヤルプログラムがその入力された番号を、発信許可番号のリストでチェックする。もし番号が見つかれば、ダイヤルプログラムはダイヤルされた番号が呼び出しできるか又はメッセージを送ることができる時刻と日付をチェックする。もし現在の時刻と日付が許可された時刻と日付内であったならば、子供の機器は通話をすることができる。もし許可された時間帯内でなかったならば、子供の機器は通話ができる時間帯ではないことを示す警告を表示する。親はまた、許可されていない発信が拒否されたことを知らせる通知を、子供の機器が親の機器に送信するかどうかを制御することもできる。
【0033】
さらに別の実施例において、親は子供の機器からの許可されていない発信の経路変更をすることができる。通信試行は、親の機器か、又は親の監督の下の応答サービスに経路変更される。未許可の通信には、特定の禁止された番号や、許可時間枠外で行われる通信や、未知の番号等が含まれる。通信試行が子供の機器から発信された場合、ダイヤルプログラムはダイヤルされた番号を発信許可番号のリストを使用してチェックする。もし番号がリスト内に存在しなければ、もしくは呼び出しをした時間が許可された時間でなかったならば、子供の機器に経路変更オプションが設定されている場合、その通信は親の機器へ転送される。親はまた、未許可の発信が経路変更されたことを知らせる通知を子供の機器が表示するかどうかを制御することができる。
【0034】
別の実施例において、親は子供の機器からの許可及び未許可の発信履歴ログにアクセスすることができる。親は、接続、拒否、又は経路変更された発信番号及びそれらに対応する時間を見ることができる。
【0035】
さらに別の発信制御の実施例において、親は子供の機器から親の機器への通信をスケジュールすることができる。例えば、親は毎日学校終了後に子供の機器からの連絡をスケジュールすることができる。この連絡はSMSメッセージか通話によって行うことができる。親はまた、子供が電話をかけたりメッセージを送信したりすることによって一定の金額を費やしたとき、親の機器にて無線警告を受信できるように登録することができる。
【0036】
[アプリケーションの使用制御]
一実施例によると、親の機器はゲームのような子供の機器上のアプリケーションの使用に対する設定を制御することができる。
【0037】
別の実施例において、親は、特定の時間帯におけるアプリケーションの使用を許可したり制限したりすることができる。それから許可した時刻と日付をこれらのアプリケーションに関連付ける。親は、SMSのような通信システムを介してアプリケーションの使用を管理する。親は、子供の機器で現在使用可能なアプリケーションのリストを要求することができる。そして、ウェブ又は携帯電話のインターフェースから、アプリケーションの使用に適切な日、時刻、及び再現データを関連付ける。その後このデータを、子供の携帯電話に送信して、データベースに入っている内蔵されたアプリケーションリストに格納する。
【0038】
図6に示すように、アプリケーションの立ち上げの要求を受信するアプリケーション‐オペレーティングシステムは、先ずそのアプリケーションに関連するデータを検証する(610)。アプリケーションランチャーは、要求されたアプリケーションに関連付けられた許可時間帯を検索して(620)、現在の時刻と日付を比較する(630)。現在の時刻は、携帯電話のオペレーティングシステムを介して提供されるか、インターネット又はWAPプロトコルを介して検索された時刻と日付を介して提供される。もしランチャーが、アプリケーションは許可された使用時間枠外であると判断する場合には、プログラムは実行されない。その代わりに、子供の機器の所有者にはアプリケーション(例えばゲーム)がしばらくの間ロックアウトされたことを知らされる(650)。そうでない場合は、アプリケーションが立ち上げられる(640)。例えば、エイミーの母親は、週末の間はウェブブラウザの使用を許可して、平日は使用を許可しないことができる。
【0039】
別の実施例において、アプリケーションリスト及び関連するロックアウトの時間帯は、サーバに格納する。子供の携帯電話によってアプリケーションを実行しようとすると、機器内のランチャープログラムが、最初にインターネットプロトコル、WAP、又はその他の通信インターフェースを介して、アプリケーション管理データをロードする。それから、親の機器がこのアプリケーションをロックアウトしているかどうかを判断するために、現在の時刻と日付をこのデータと対照してチェックする。
【0040】
さらに別の実施例において、親は子供の機器で未許可のアプリケーションを立ち上がらせる試行を経路変更することができる。経路変更オプションが子供の機器に設定されている場合、アプリケーションを立ち上げようとする試行は、親に子供の機器が所定のアプリケーションを立ち上げようとしていることを知らせる通信メッセージの形態で、親の機器に経路変更される。
【0041】
別の実施例において、親は子供の機器でのアプリケーションの許可又は未許可の立ち上げ履歴ログにアクセスすることができる。親は、接続、拒否、又は経路変更された発信番号及び対応する時間を見ることができる。
【0042】
アプリケーションの立ち上げを制御するさらに別の実施例において、親は特定の目的のためにアプリケーションの立ち上げをスケジュールすることができる。ウェブ又は電話インターフェースから、親は自動化したSMSリマインダーやリマインダー通話をスケジュールすることができる。例えば、もし子供が水曜日の放課後にピアノの稽古をしていたとしたら、毎週水曜日のPM2:30にリマインダーを受け取ることになる。
【0043】
所定の例証となる実施例及び方法をここに開示したが、当業者にとっては、そのような実施例及び方法の変更と修正を、開示した本技術の精神と範囲を逸脱することなく行うことは、前述の開示から明らかである。開示した本技術の細部事項のみが互いに異なっている他の多くの例も存在している。
【0044】
同様に、当業者にとっては、無線機器を携帯電話や、SMSの使用を可能にするその他の機器とすることができることも明らかである。従って、無線機器間の通信を可能にする限り、運用する無線ネットワークの種類は重要ではない。他の通信プロトコルとしては、符号分割多重アクセス方式無線ネットワーク(CDMA)、又はグローバル・システム・フォー・モバイル・ネットワーク(GSM,GSM/GPRS)、エンハンスト・データレイツ・フォー・GSM・エボリューション(EDGE)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)ネットワーク、広帯域符号分割多ソース接続(W-CDMA)ネットワーク、時分割多重アクセス(TDMA)ネットワーク、iDen、又はTCP/IPのようなSMS又はデータ接続を提供する如何なるネットワークをも使用して構わない。
【0045】
同様に、機器内に搭載するカスタムSMSクライアントは、C、C++、JAVA(登録商標)、JAVA 2 Micro Edition、Brew、SIM Toolkit、又はwritten for Symbianや他のソフトウェアプラットホームなど、如何なる標準的なコンピュータ言語で実現しても構わない。
【0046】
さらに、SMSトランスポートよりむしろ、通信はTCP/IPや、WAP(ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル)、WAP Push、HTTP又は他の電子メール、インターネット又は携帯通信プロトコルによって行うことができる。さらに、高レベルのセキュリティーを必要としないアプリケーションに対しては、メッセージの移送は、メッセージサーバの仲介を挟むよりもむしろ2つの携帯電話間で直接送信することができる。
【0047】
最後に、当業者にとっては、親の機器による子供の機器の制御を、雇用主の機器が雇用者の機器を制御するというような利用制御が必要となる他の状況に適用できることは明らかである。
【0048】
従って、開示した本技術は、添付した請求項とそれと関係する法の規則と原理にのみ限定され得ることを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監督者の制御機器が無線通信機器を監督者制御する方法であって、
前記無線通信機器が、前記監督者の制御機器から前記無線通信機器への命令を含んだ第1のSMSメッセージを、前記監督者の制御機器から受信するステップと、
前記無線通信機器が、前記監督者の制御機器によって命令されたタスクを決定するために、前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージ中の前記命令を検査するステップと、
前記無線通信機器中のリマインダのリストに、リマインダを追加するタスクを決定するステップと、
前記無線通信機器が、前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージ中の前記命令に応じて、前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージから前記リマインダを取り出すステップと、
前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージ中の前記命令に応じて、前記無線通信機器中のリマインダのリストにリマインダを保存するステップと、
を含む監督者制御方法。
【請求項2】
前記リマインダの時間に、アプリケーションを起動するステップをさらに含む、請求項1に記載の監督者制御方法。
【請求項3】
前記リマインダの時間に、リマインダのメッセージを表示するステップをさらに含む、請求項1に記載の監督者制御方法。
【請求項4】
監督者の制御機器によって監督される無線通信機器であって、
前記無線通信機器が、前記監督者の制御機器から前記無線通信機器への命令を含んだ第1のSMSメッセージを、前記監督者の制御機器から受信し、
前記無線通信機器が、前記監督者の制御機器によって命令されたタスクを決定するために、前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージ中の前記命令を検査し、
前記無線通信機器中のリマインダのリストに、リマインダを追加するタスクを決定し、
前記無線通信機器が、前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージ中の前記命令に応じて、前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージから前記リマインダを取り出し、
前記監督者の制御機器からの前記第1のSMSメッセージ中の前記命令に応じて、前記無線通信機器中のリマインダのリストにリマインダを保存する、
ことを可能にするソフトウェアを備える無線通信機器。
【請求項5】
前記ソフトウェアは、さらに前記リマインダの時間にアプリケーションを起動する、請求項4に記載の無線通信機器。
【請求項6】
前記ソフトウェアは、さらに前記リマインダの時間にリマインダのメッセージを表示する、請求項4に記載の無線通信機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−54944(P2012−54944A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−205861(P2011−205861)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【分割の表示】特願2006−528304(P2006−528304)の分割
【原出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(504399716)ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド (73)
【Fターム(参考)】