説明

携帯電話を利用する道路情報配信表示システム及び該道路情報配信表示システムに用いられる携帯電話用表示プログラム

【課題】本発明は、簡略操作にて走行する道路上の各地点の所要時間を渋滞状況に応じた帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を画面表示でき、道路走行の便宜に供することができる携帯電話を利用する道路情報配信表示システムを実現し提供するものである。
【解決手段】本発明は、携帯電話操作者側の操作キー3、表示画面4を含む携帯電話2と、携帯電話通信網31と、携帯電話通信コンピュータ装置41と、携帯電話用表示プログラムを備える道路地図情報配信コンピュータ装置61と、携帯電話通信コンピュータ装置41と、道路地図情報配信コンピュータ装置61との間の交信を行う通信網51とを有し、携帯電話用表示プログラムに基づき、携帯電話操作者の操作キー3の操作に応じて道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を選択的に携帯電話2の表示画面4に表示させ、表示画面4に表示される時間付加道路地図情報により道路上の各地点間の所要時間を携帯電話操作者の視認に供するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡略操作にて走行する高速道路上の各地点の所要時間を渋滞状況に応じた帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を画面表示でき、道路走行の便宜に供することができる携帯電話を利用する道路情報配信表示システム及び該道路情報配信表示システムに用いられる携帯電話用表示プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、VICS(道路交通情報通信システム)対応のGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)の発展により携帯電話の画面やカーナビゲーション装置の画面等に自動車で走行している道路の交通規制や渋滞状況等の道路情報が加味された簡易道路地図情報を表示し、特に、自動車を運転するユーザの便宜を図るシステムが実現され、汎用されている。
【0003】
本願の出願人は、先に特許文献1に開示するようにユーザ側の携帯端末において動作しているアプリケーションに対して、該ユーザが予め選択し登録した高速道路の簡易地図情報を送信して簡易地図を描画表示し、該簡易地図上にユーザが予め選択し登録した高速道路の路線の渋滞状況や規制状況を画像、文字で表示するようにした携帯端末用交通情報提供システムを提案している。
【0004】
しかし、従来においては、この種の技術分野において、例えば高速道路の各IC(インターチェンジ)間の如く、道路上の各地点間における個々の所要時間情報を求めて、利用者側の携帯電話等の画面に簡易道路地図情報とともに各地点間の個々の所要時間情報をも表示し、利用者の道路走行の便宜に供するような道路情報配信表示システムは見当たらないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−207921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする問題点は、携帯電話操作者の簡略操作にて走行する各地点の所要時間を渋滞状況に応じた帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を画面表示でき、道路走行の便宜に供することができるような携帯電話を利用する道路情報配信表示システムが存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、道路地図情報の配信サービスのための事前登録をした携帯電話操作者側の操作キー、表示画面を含む携帯電話と、前記携帯電話と無線接続する携帯電話通信網と、前記携帯電話通信網と接続された携帯電話事業者の運用する携帯電話通信コンピュータ装置と、前記携帯電話に対して道路情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置と、前記携帯電話通信コンピュータ装置と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置との間の交信を行う通信網と、を有する携帯電話を利用する道路情報配信表示システムであって、前記道路地図情報配信コンピュータ装置は、道路上の各地点の渋滞情報を収集するVICS情報収集手段と、区分けした道路エリア内の複数の道路上における各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含むとともに、前記渋滞情報を基に前記帯状道路表示を色分け表示した道路地図基本情報を作成する道路基本地図情報作成手段と、前記各地点の渋滞情報を基に前記複数の道路上の各地点間の所要時間を算出し、前記所要時間を前記帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を作成する道路基本地図情報作成手段と、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を前記携帯電話の表示画面に表示させるとともに、表示に必要な操作を実行させる操作キー・キー操作内容表示、メニュー、サブメニューを含む配信サービス用の携帯電話用表示プログラムを前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納するアプリケーションサーバーと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を格納し前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納する地図情報サーバーと、を有し、前記携帯電話は、前記携帯電話通信網、携帯電話通信コンピュータ装置及び前記通信網を経て道路地図情報配信コンピュータ装置と交信する送受信部と、前記送受信部にて受信した携帯電話用表示プログラムと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報とを格納する記憶部と、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、携帯電話操作者の操作キーの操作に応じて前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を選択的に携帯電話の表示画面に表示させ、前記表示画面に表示される前記時間付加道路地図情報により前記道路上の各地点間の所要時間を携帯電話操作者の視認に供する携帯制御部と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1又は2記載の発明によれば、携帯電話の表示画面に表示される道路地図基本情報を視認して渋滞箇所、非渋滞箇所の把握が容易であることに加え、携帯電話操作者が簡略な切替操作を行うだけで、表示画面に表示される時間付加道路地図情報を視認して高速道路の各地点間における所要時間を迅速、容易に把握することができ、道路走行の便宜に多大に資することができる携帯電話を利用する道路情報配信表示システムを実現し提供することができる。
【0009】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明と同様な効果を奏することに加え、表示画面に表示されているある一つの道路エリアの時間付加道路地図情報を見ながら、簡略操作によってまもなく走行する別の道路エリアの時間付加道路地図情報への切替を速やかに行い、別の道路エリアにおける各地点の所要時間、渋滞状況を的確に把握することが可能となり、異なる道路エリアにまたがって走行する際の道路走行の便宜に多大に資することができる携帯電話を利用する道路情報配信表示システムを実現し提供することができる。
【0010】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の道路情報配信表示システムを構築できるアプリケーションサービス提供タイプのプログラムを実現し提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は本発明の実施例に係る携帯電話を利用する道路情報配信表示システムの全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図2は本実施例に係る携帯電話を利用する道路情報配信表示システムにおける道路地図情報配信コンピュータ装置の構成を示す概略ブロック図である。
【図3】図3は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の一例を示す概略正面図である。
【図4】図4は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の一例の構成を示す概略ブロック図である。
【図5】図5は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるトップメニューからサブメニュー表示までの処理を示すフローチャートである。
【図6】図6は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるトップメニューからサブメニューまでの表示例を示す説明図である。
【図7】図7は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面における道路地図基本情報、時間付加道路地図情報の切替表示例を示す説明図である。
【図8】図8は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面における道路地図基本情報、時間付加道路地図情報の拡大、縮小表示例を示す説明図である。
【図9】図9は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「規制情報の詳細を見る」の処理を示すフローチャートである。
【図10】図10は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「規制情報の詳細を見る」に関する表示画面の画面推移を示す説明図である。
【図11】図11は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「他のマップ(地図)へ」に関する表示画面の画面推移を示す説明図である。
【図12】図12は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「操作方法について」、「お知らせ」に関する表示画面の画面推移を示す説明図である。
【図13】図13は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「ルート検索」に関するメニュー表示からルート1検索結果までの処理を示すフローチャートである。
【図14】図14は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「ルート検索」に関するメニュー表示から都心環状線選択までの画面推移を示す説明図である。
【図15】図15は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中の「ルート検索」に関する設定からルート全体図表示に至る画面推移を示す説明図である。
【図16】図16は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面における3種のルート全体図の表示例を示す説明図である。
【図17】図17は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるルート1の検索結果画面を示す説明図である。
【図18】図18は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中のルート全体図におけるルート1から関東高速全体図への画面切替処理を示す説明図である。
【図19】図19は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるサブメニュー中のルート1に関する概要文字情報の表示例を示す説明図である。
【図20】図20は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおける携帯電話の表示画面におけるルート全体図からルート1、ルート2、ルート3の選択項目表示を消失させた表示例を示す説明図である。
【図21】図21は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおけるルート1の検索結果画面を表示画面に表示した後における首都高から関東高速へのマップ切替処理を示すフローチャートである。
【図22】図22は本実施例に係る道路情報配信表示システムにおけるルート1の検索結果画面を表示画面に表示した後における首都高から関東高速へのマップ切替処理を概念的に示す説明図である。
【図23】図23は本発明の実施例に係る道路情報配信表示システムにおけるルート1の検索結果画面を表示画面に表示した後における関東高速から首都高へのマップ切替処理を示すフローチャートである。
【図24】図24はルート1の検索結果画面を表示画面に表示した後における関東高速から首都高へのマップ切替処理を概念的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、携帯電話操作者の簡略操作にて走行する各地点の所要時間を渋滞状況に応じた帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を画面表示でき、道路走行の便宜に供することができる携帯電話を利用する道路情報配信表示システムを実現し提供するという目的を、道路地図情報の配信サービスのための事前登録をした携帯電話操作者側の操作キー、表示画面を含む携帯電話と、前記携帯電話と無線接続する携帯電話通信網と、前記携帯電話通信網と接続された携帯電話事業者の運用する携帯電話通信コンピュータ装置と、前記携帯電話に対して道路情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置と、前記携帯電話通信コンピュータ装置と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置との間の交信を行う通信網と、を有する携帯電話を利用する道路情報配信表示システムであって、前記道路地図情報配信コンピュータ装置は、道路上の各地点の渋滞情報を受信して収集するVICS情報受信部及びVICS情報記憶部からなるVICS情報収集手段と、複数の道路上の各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含む簡易的な源地図情報を、前記各地点を緯度、経度情報に関連付けて記憶している源地図情報データベースと、前記渋滞情報を基に前記帯状道路表示を渋滞情報に応じて色分け表示した道路地図基本情報を作成する道路基本地図情報作成部とからなる道路基本地図情報作成手段と、前記各地点の渋滞情報を基に前記複数の道路上の各地点間における所要時間を算出する所要時間算出部と、算出した前記所要時間を前記帯状道路表示の各地点間に付帯させた時間付加道路地図情報を作成する道路基本地図情報作成部と、からなる道路基本地図情報作成手段と、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を前記携帯電話の表示画面に表示させるとともに、表示に必要な操作を実行させる操作キー・キー操作内容表示、メニュー、サブメニューを含む前記道路地図情報配信コンピュータ装置側で作成した配信サービス用の携帯電話用表示プログラムを前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納するアプリケーションサーバーと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を格納し前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納する地図情報サーバーと、を有し、前記携帯電話は、前記携帯電話通信網、携帯電話通信コンピュータ装置及び前記通信網を経て道路地図情報配信コンピュータ装置と交信する送受信部と、前記送受信部にて受信した携帯電話用表示プログラムと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報とを格納する記憶部と、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、携帯電話操作者の操作キーの操作に応じて前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を選択的に携帯電話の表示画面に表示させ、前記表示画面に表示される前記時間付加道路地図情報により前記道路上の各地点間の所要時間を携帯電話操作者の視認に供する携帯制御部と、を有する構成により実現した。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例に係る携帯電話を利用する道路情報配信表示システム及び該道路情報配信表示システム用のプログラムについて説明する。
【0014】
本実施例に係る携帯電話2を利用する道路情報配信表示システム1は、図1に示すように、この道路情報配信表示システム1を利用するための事前登録をした携帯電話操作者が保有する操作キー3、液晶ディスプレイのような表示画面(表示部)4を含み、無線通信機能を有する携帯電話2と、前記携帯電話2と無線接続する公知の携帯電話通信網31と、前記携帯電話通信網31と接続されるとともに、前記携帯電話操作者と携帯電話2の利用に関する契約を締結した携帯電話事業者が運用する携帯電話通信コンピュータ装置41と、前記携帯電話2に対して詳細は後述する各種道路に関する情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置61と、前記携帯電話通信コンピュータ装置41と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置61との間の交信を行うインターネットのような公知の通信網51と、前記携帯電話通信コンピュータ装置41と例えば専用回線で接続され、前記携帯電話2の利用に伴う料金徴収処理を行う金融機関コンピュータ装置91と、を有している。
【0015】
前記携帯電話通信網31は、図1に示すように、携帯電話回線網32及び携帯電話基地局33を具備した公知の構成からなる。
【0016】
前記道路地図情報配信コンピュータ装置61は、図2に示すように、例えば関東地方の高速道路(首都高速及び関東高速)の各地点から送信されるVICS(道路交通情報通信システム)情報を受信するVICS情報受信部62と、受信したVICS情報を記憶するVICS情報記憶部63と、関東地方の高速道路(首都高速及び関東高速)の複数の道路上の各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含む簡易的な源地図情報を、前記各地点を緯度、経度情報に関連付けて記憶している源地図情報DB(データベース)64と、前記源地図情報DB64に記憶した源地図情報と、前記VICS情報記憶部63に記憶したVICS情報とを基に、各道路の渋滞状況を判定して源地図情報の帯状道路表示を色分け表示(例えば渋滞箇所を赤帯表示、非渋滞箇所を緑帯表示)した道路地図基本情報を作成する道路地図基本情報作成部65と、作成した道路地図基本情報を記憶する第1DB(データベース)66と、前記VICS情報記憶部63に記憶したVICS情報を基に、道路上の各地点間の所要時間を算出する所要時間算出部67と、前記第1DB66に記憶した道路地図基本情報と、所要時間算出部67にて算出した各地点間の所要時間とを基に、前記所要時間を前記帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を作成する時間付加道路地図情報作成部68と、作成した時間付加道路地図情報を記憶する第2DB(データベース)69と、本実施例に係る携帯電話を利用する道路情報配信表示システム1の運用に必要なトップメニュー、サブメニュー、サブメニューに関連する階層構造の各種詳細情報等のような各種関連文字情報の作成を行い、作成した各種関連文字情報を第3DB(データベース)71に記憶させ、携帯電話用表示プログラムに組み込む係員操作用の関連文字情報作成端末70と、前記通信網51に接続したWEBサーバー72と、前記携帯電話2からの送信要求に応じて前記第1DB66、第2DB69から前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を読み出し、これらを前記WEBサーバー72を経て前記携帯電話2に向けて送信する地図情報サーバー73と、本実施例に係る携帯電話を利用する道路情報配信表示システム1の運用に必要な予め作成した携帯電話用表示プログラム、すなわち、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報及び各種関連文字情報を前記携帯電話2の表示画面4に表示させ、携帯電話操作者の操作や視認に供するために必要な携帯電話用表示プログラムを格納するアプリケーションDB(データベース)74と、前記携帯電話2からの送信要求に応じて前記アプリケーションDB74から前記携帯電話用表示プログラムを読み出し、前記WEBサーバー72を経て前記携帯電話2に向けて送信するアプリケーションサーバー75と、を有している。
【0017】
前記携帯電話用表示プログラムの主要な内容としては、携帯電話2側からの送信要求に応じて前記道路地図情報配信コンピュータ装置61から携帯電話2側に送信されるとともに、前記携帯電話2の操作キー3における複数の操作キーに対する各種の操作機能割り当てを行い、割り当てた操作キーに対応する各種操作キー・キー操作内容表示を携帯電話2の表示画面4へ表出させる処理と、前記操作キー・キー操作内容表示に応じたキー操作により携帯電話2の画面表示を切り替える処理と、前記携帯電話2側からの送信要求に応じて前記道路地図情報配信コンピュータ装置61から前記携帯電話2に送信される前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を割り当てられた対応するキー操作に応じて携帯電話の画面へ表示させる処理と、を携帯電話2側の携帯制御部10の制御の基に実行させるものである。
【0018】
次に、前記携帯電話2の具体例について図3、図4を参照して詳述する。
前記携帯電話2は、例えば図3に示すように、操作キー3、表示画面4を含み、中央部から折り畳む構成としている。
【0019】
なお、図3に示す携帯電話2は、一例であり特にこれに限定されるものでないことは勿論である。
【0020】
前記携帯電話用表示プログラムによる操作キー3に対するキー割り当てについての一例を以下に説明する。
【0021】
前記操作キー3は、公知のように、0〜9のテンキー群、上下左右のスクロールキー5、*キー6、#キー7等を有している。
【0022】
本実施例においては、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、テンキー群における「0」キーにメニューキーとしての機能を、テンキー群における「1」キーにルート非表示機能を、テンキー群における「3」キーにマップ(地図)切替(例えば首都高と関東高速との切替等)機能を、テンキー群における「5」キーに後述する操作キー・キー操作内容表示等を表示画面4から消失させる非表示機能を割り当てている。
【0023】
また、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、*キー6に更新機能を、#キー7所要時間又は規制表示又は事象の切替機能を割り当てている。
【0024】
更に、図3に示す操作キー3において、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、決定キー8、戻るキー9を同図に示すように割り当て、また、前記スクロールキー5はメニュー中の項目選択等の機能を割り当てている。
【0025】
前記決定キー8には、選択内容決定機能、地図情報の拡大、縮小機能等を割り当てている。
【0026】
更に、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、表示画面4に各種操作キー・キー操作内容表示を表出させるように構成している。
【0027】
すなわち、前記「0」キーに対応して、「0:メニュー」からなる操作キー・キー操作内容表示を、前記「3」に対応して、「3:関東高速マップ切替」又は「3:首都高マップ切替」からなる操作キー・キー操作内容表示を、前記「5」キーに対応して、「5:非表示」からなる操作キー・キー操作内容表示を、前記#キー7に対応して、「#:所要時間」、又は「#:規制表示」又は「#:事象」からなる各操作キー・キー操作内容表示を、前記*キー6に対応して、「*:更新」からなる操作キー・キー操作内容表示を、各々前記表示画面4の地図情報表示欄の上欄に表出させるように構成している。
【0028】
次に、前記携帯電話2全体の概略構成について、図4を参照して説明する。
【0029】
前記携帯電話2は、既述した操作キー3及び表示画面(表示部)4と、この携帯電話2自体の全体の制御を行う携帯制御部10と、公知のGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)による携帯電話2の位置に応じたGPS情報を受信するGPS情報受信部11と、GPS情報受信部11にて受信したGPS情報を最新のGPS情報に更新しつつ記憶し、最新のGPS情報を携帯制御部10に伝送するGPS情報記憶部11Aと、携帯電話2自体の動作に必要な電力供給を行うとともに操作キー3のうちの所定の操作キーの操作に応じてオン、オフする電源部12と、操作キー3の各操作キーの操作に応じた入力制御を行うとともに、操作入力制御部13と、前記表示画面4に表示する各種地図情報、各種文字情報の表示制御を行う表示制御部14と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置61から受信する前記携帯電話用表示プログラム、前記道路地図基本情報、前記時間付加道路地図情報、前記各種関連文字情報を一次的に記憶するRAMのような記憶部15と、前記携帯電話通信網31に無線接続し、各種情報の送信、受信を行う送受信部16と、送信情報の変調、受信情報の復調を行う変調復調部17と、を有している。
【0030】
次に、本実施例に係る携帯電話2を利用する道路情報配信表示システム1の動作について、図5乃至図24をも参照して前記携帯電話用表示プログラムに基づく携帯電話2の表示画面4の各種の表示態様別に説明する。
【0031】
(表示態様A)トップメニューからサブメニュー表示まで;
携帯電話2の表示画面4におけるトップ画面からサブメニュー表示までについて、図5、図6を参照して説明する。
【0032】
携帯電話操作者は、携帯電話2を使用して事前登録時に設定されているID、パスワードを基に、前記携帯電話通信網31、携帯電話通信コンピュータ装置41、通信網51を経て道路地図情報配信コンピュータ装置61のWEBサーバー72にログインした交信を開始し、前記携帯電話用表示プログラム、道路地図基本情報、時間付加道路地図情報等の配信要求を行う。
【0033】
前記道路地図情報配信コンピュータ装置61の前記アプリケーションサーバー75は、前記配信要求に応じてアプリケーションDB74から前記携帯電話用表示プログラムを読み出し、前記WEBサーバー72を経て上述した通信ルートと逆向きの通信ルートを経て携帯電話2に送信する。
【0034】
また、道路地図情報配信コンピュータ装置61の前記地図情報サーバー73は、前記第1DB66から道路地図基本情報を、前記第2DB69から時間付加道路地図情報を読み出して、前記WEBサーバー72を経て上述した通信ルートと逆向きの通信ルートを経て携帯電話2に送信する。
【0035】
前記携帯電話2の携帯制御部10は、受信した携帯電話用表示プログラムを記憶部15に一時的に格納するとともに、この携帯電話用表示プログラムに基づき最初に図6(a)に示すように、区分けした複数の道路エリア選択するためのトップメニューを携帯電話2の表示画面4に縦列配置に表示する。
【0036】
複数の道路エリアの内容は、例えば、首都高(首都高速道路)、阪高(阪神高速道路)、関東高速(関東高速道路)、中部高速(中部高速道路)、近畿高速(近畿高速道路)の各項目からなる。
【0037】
図6(a)の表示を見た携帯電話操作者が、スクロールキー5を操作して首都高を選択すると、図6(b)に示すように、前記携帯電話2の携帯制御部10は前記携帯電話用表示プログラムに基づき携帯電話2の表示画面4に、首都高の初期画面を表示するとともに、「中心に表示する位置を選択後、決定ボタン(決定キー)を押して下さい」との案内メッセージも短時間(2、3秒間)だけ併せて表示する。
【0038】
次に、前記携帯電話2の携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づいて、図6(c)に示すように、携帯電話2の首都高の初期画面が表示されている表示画面4に位置選択のためのカーソル(四角枠で示す)を表示する。
【0039】
ここで、携帯電話操作者が、スクロールキー5を操作し、前記カーソルを首都高の初期画面中の所望の位置に移動し、決定キー8を押すと、前記携帯電話2の携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図6(d)に示すように、携帯電話操作者の決定操作に対応する領域の首都高内の道路地図基本情報を表示画面4に表示する。
【0040】
このときの表示画面4中における道路地図基本情報の表示欄の上部には、図6(d)に示すように、前記携帯電話用表示プログラムに基づいて、「*:更新」、「0:メニュー」、「#:所要時間」の各操作キー・キー操作内容表示が横並びに表示され、また、道路地図基本情報の表示欄の上部には、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、「決定ボタン(決定キー)で拡大、縮小されます」との文字情報が表示される。
【0041】
図6(d)に示す表示画面4において、携帯電話操作者が操作キー3における「0」キーを押すと、図6(e)に示すように、表示画面4中における道路地図基本情報の表示欄の隅部にサブメニューが表示される。このサブメニューの項目は、「規制情報の詳細を見る」、「他のマップ(地図)へ」、「ルート検索」、「操作方法」について、「お知らせ表示」の5項目である。これらの具体的内容は後述する。
【0042】
図6(d)に示す表示画面4において、*キー6を押すと、表示画面4における道路地図基本情報が最新の道路地図基本情報に更新される。
【0043】
(表示態様B)道路地図基本情報、時間付加道路地図情報の切替;
図6(d)に示す表示画面4と同様な図7(a)に示す表示画面4において、携帯電話操作者が、「#:所要時間」に対応する#キー7を押すと、図5にも示すように、前記携帯電話2の携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、表示画面4の表示内容を、図7(b)に示すように、首都高内の道路地図基本情報の表示から同じ領域の時間付加道路地図情報に切り替えるとともに、操作キー・キー操作内容表示中の「#:所要時間」を「#:規制表示」に変更する。
【0044】
前記図7(b)に示す時間付加道路地図情報における前記携帯電話2の携帯制御部10は、携帯電話用表示プログラムに基づいて、例えば首都高中の出入口である三宅坂、代官町間の所要時間を、緑帯表示上に2分、赤帯表示上に8分のように区分して表示する。この他の多数の出入口間における所要時間表示についても各々同様である。
【0045】
また、携帯電話操作者が、図7(b)に示す表示画面4において、#キー7を押すと、当該表示画面4の表示内容は図7(a)に示す表示内容に戻る。
【0046】
このようにして、本実施例に係る携帯電話2を利用する道路情報配信表示システム1によれば、携帯電話2の表示画面4に表示される道路地図基本情報を視認して渋滞箇所、非渋滞箇所の把握が容易であることは勿論のこと、携帯電話操作者が簡略な切替操作を行うだけで、携帯電話2の表示画面4に表示される時間付加道路地図情報を視認して首都高中の各出入口間の所要時間を迅速、容易に把握することができる。
【0047】
図8(a)乃至(c)は、前記携帯電話用表示プログラムに基づく携帯電話2の表示画面4上の前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報の拡大、縮小表示態様を示すものである。
【0048】
既述した図7(a)に示す表示画面4と同様な図8(a)に示す表示画面4において、携帯電話操作者が決定キー8を押すと、表示画面4の表示内容は、図8(b)に示すように、時間付加道路地図情報の一部領域(例えば三宅坂付近)を拡大した表示に切り替わる。そして、図8(b)に示す表示画面4において、携帯電話操作者が更に決定キー8を押すと、図8(a)に示す表示内容に戻る。
【0049】
このようにして携帯電話操作者による表示画面4の特に拡大操作によって、時間付加道路地図情報の一部領域が拡大表示されるので、携帯電話操作者は自己が所望する箇所の所要時間をより明確に視認することができ、自動車運転時の首都高の特に所要時間に関する状況把握が極めて容易となる。
【0050】
(表示態様C)サブメニュー:規制情報の詳細を見る;
次に、「サブメニュー:規制情報の詳細を見る」の詳細を図9、図10を参照して説明する。
【0051】
既述した図8(a)に示す表示画面4と同様な図10(a)に示す表示画面4において、携帯電話操作者が0キーを押すと、前記携帯電話2の携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図10(b)に示すように、表示画面4にサブメニューを表示する。
【0052】
ここで、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し「規制情報の詳細を見る」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯電話2の携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図10(c)に示すように、表示画面4に規制情報の詳細を表示する。
【0053】
図10(c)には、首都高羽田線、首都高向島線の事故状況等を表示した例を挙げている。図10(c)に示す画面表示において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、首都高羽田線を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図10(d)に示すように、表示画面4に首都高羽田線の路線詳細情報(規制箇所、事故状況、渋滞情報等を表示する。
【0054】
(表示態様D)サブメニュー:他のマップ(地図)へ;
次に、「サブメニュー:他のマップへ」の詳細を、図11を参照して説明する。
【0055】
既述した図10(b)に示す表示画面4と同様な図11(a)に示すサブメニューの表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、「他のマップへ」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図11(b)に示すように、表示画面4に既述した図6(a)と同様なトップメニューを表示する。
【0056】
(表示態様E)サブメニュー:操作方法及びお知らせ表示について;
次に、「サブメニュー:操作方法について」の詳細を、図12における上欄を参照して説明する。
【0057】
図12上欄(a)に示すように、前記携帯電話2の表示画面4に、図7(b)に示す場合と同様な時間付加道路地図情報を表示し、かつ、0キーを押してサブメニューを表示した状態において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、「操作方法について」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図12上欄(b)に示すように、表示画面4にマップ更新等の文字情報を表示する。
【0058】
次に、「サブメニュー:お知らせ表示」の詳細を、図12下欄を参照して説明する。
図12下欄(c)に示すように、表示画面4に図12上欄(a)に示す場合と同様なサブメニューを表示した状態において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、「お知らせ表示」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図12下欄(d)に示すように、表示画面4にお知らせ内容等の文字情報を表示する。
【0059】
(表示態様F)サブメニュー:ルート検索;
次に、「サブメニュー:ルート検索」の詳細を、図13に示すフローチャート及び図14乃至図20を参照して詳述する。
【0060】
図13、図14(a)に示すように、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、「ルート検索」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図14(b)に示すように、表示画面4にルート検索トップ画面である出発IC(インターチェンジ)選択のための文字情報が表示され、次いで図14(c)に示すように、IC名選択項目が表示される。
【0061】
図14(c)に示す表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、「路線から選択」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図14(d)に示すように、表示画面4にエリア選択画面を表示する。
【0062】
図14(d)に示す表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、「首都高」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図14(e)に示すように、表示画面4に「首都高」に属する都心環状線、1号羽田線、・・・等の路線選択画面を表示する。
【0063】
図14(e)に示す路線選択のための表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、例えば「都心環状線」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図14(f)に示すように、表示画面4に都心環状線に属する複数のIC名を列記表示したIC選択画面を表示する。
【0064】
次に、図14(f)に示すIC選択のための表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、例えば、「呉服橋」を選択して決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づいて、図15(a)に示すように、表示画面4に、出発地ICである「呉服橋」を文字表示するとともに、「路線から選択」、「履歴から選択」の選択項目を掲げたルート検索の設定画面を表示する。
【0065】
図15(a)に示すルート検索の設定のための表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、例えば「路線から選択」を選択し決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図15(b)に示すように、表示画面4に、首都高、関東高速等のエリア選択画面を表示する。
【0066】
図15(b)に示すエリア選択のための表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、例えば「関東高速」を選択し決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図15(c)に示すように、表示画面4に、東名、中央道等の路線選択項目を列記した具体的な路線選択画面を表示する。
【0067】
図15(c)に示す具体的な路線選択のための表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、例えば「中央道」を選択し決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図15(d)に示すように、表示画面4に、中央道に属する複数のIC名を列記表示したIC選択画面を表示する。
【0068】
図15(d)に示す表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、例えば「相模湖」を選択し決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図15(e)に示すように、表示画面4に、出発地ICである「呉服橋」、目的ICである「相模湖」を文字表示するとともに、「検索開始」の選択項目を掲げたルート検索の設定画面を表示する。
【0069】
図15(e)に示す表示画面4において、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作して、「検索開始」を選択し決定キー8を押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、図15(f)に示すように、表示画面4に、道路地図基本情報からなり、ルート1、ルート2、ルート3の選択項目を付加表示したルート全体図を表示する。
なお、本実施例においては、図15(f)に示すルート全体図として、図16(a),(b),(c)に示すように3態様の表示を前記スクロールキー5の左右キー操作で選択し決定キー8の操作で各々表示画面4に表示し、確認可能としている。
【0070】
そして、携帯電話操作者がスクロールキー5を操作し、ルート1を選択して決定キー8を押した場合のルート1検索結果画面を図17に示している。
【0071】
図18(a)は、図15(f)に示すルート全体図を表示した表示画面4と同様な表示画面4を示し、この図18(a)に示す表示画面4を見た携帯電話操作者がMENU(テンキーのうちの0キー)を押して図18(b)に示すようなサブメニューを表示し、更にマップ切替欄のルート1を選択し決定キー8を押すと、表示画面4には図18(c)に示す関東高速のルート全体図が表示される。
【0072】
図19(a)は、図18(a)と同様な表示画面4を示し、この図19(a)に示す表示画面4を見た携帯電話操作者がMENU(テンキーのうちの0キー)を押して図19(b)に示すようなサブメニューを表示し、更に概要表示欄のルート1を選択し決定キー8を押すと、表示画面4には図19(c)に示すルート1の概要としての文字情報が表示される。
【0073】
図20はテンキーのうちの0キーを押したときのルート全体図の表示例を示す。この場合には、ルート1、ルート2、ルート3の選択項目表示を表示画面4から消失させるものである。
【0074】
(表示態様G)ルート検索後のマップ(地図)切替;
上述した図17に示すようなルート1の検索結果画面を表示画面4に表示した後における首都高から関東高速へのマップ切替について図21乃至図24を参照して説明する。
【0075】
なお、携帯電話操作者は、携帯電話2を保有しつつ自動車に乗り、図21のフローチャートに示すように首都高を走行し、中央道の相模湖ICに向かって走行しているものとする。
【0076】
そして、予め設定した距離基準(例えば5km等)に基づき、八王子ICと携帯電話2の現在地との距離が距離基準の範囲内に入ったとき(図22に概念的に示すように、携帯電話2の現在地が関東高速エリアを示すグレーゾーンに入ったとき)、図22に示すように、携帯電話2における表示画面4の地図表示欄の上部に、図22に示すように、操作キー・キー操作内容表示である「3:関東高速マップ切替」を表示する。
【0077】
ここで、表示画面4を見た携帯電話操作者が図21のフローチャートに示すようにテンキーにおける3キーを押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、表示画面4の表示を後述する図24に示すような中央道の八王子付近から以西の領域を表示する時間付加道路地図情報の表示に切替る。
【0078】
これにより、携帯電話操作者は、表示画面4に表示されている首都高に属する時間付加道路地図情報を見ながら、テンキーにおける3キーを押すという簡略操作だけで、まもなく走行する関東高速エリアの時間付加道路地図情報への切替を速やかに行い、各IC間の所要時間、渋滞状況を的確に把握することができる。
【0079】
前記携帯電話2の現在地が、首都高から東名エリアへ、首都高から関越道エリアへ、首都高から東北道エリアへと各々移動する場合等も上述した場合と同様である。
【0080】
次に、上述した場合とは逆に、関東高速から首都高へのマップ切替について図23、図24を参照して説明する。
【0081】
なお、携帯電話操作者は、携帯電話2を保有しつつ自動車に乗り、例えば東名の東名川崎付近を首都高エリアに向かって走行しているものとする。
【0082】
そして、図23のフローチャートに示すように予め設定した距離基準(例えば5km等)に基づき、例えば東京料金所と携帯電話2の現在地との距離が距離基準の範囲内に入ったとき(図24に概念的に示すように、携帯電話2の現在地が首都高エリアを示すグレーゾーンに入ったとき)、図24に示すように、携帯電話2における表示画面4の地図表示欄の上部に、操作キー・キー操作内容表示である「3:首都高マップ切替」を表示する。
【0083】
ここで、表示画面4を見た携帯電話操作者が図23のフローチャートに示すようにテンキーにおける3キーを押すと、前記携帯制御部10は、前記携帯電話用表示プログラムに基づき、表示画面4の表示を首都高エリアの東京料金所以東の領域を表示する時間付加道路地図情報の表示に切り替わる。
【0084】
これにより、携帯電話操作者は、表示画面4に表示されている関東高速エリアの一つである東名に属する時間付加道路地図情報を見ながら、テンキーにおける3キーを押すという簡略操作だけで、まもなく走行する首都高エリアの時間付加道路地図情報への切替を速やかに行い、首都高エリアにおける各IC間の所要時間、渋滞状況を的確に把握することができる。
【0085】
前記携帯電話2の現在地が、中央道エリアから首都高エリアへ、関越道エリアから首都高エリアへ、東北道エリアから首都高エリアからへと各々移動する場合等も上述した場合と同様である。
【0086】
なお、上述した実施例では、携帯電話2の表示画面4に、首都高、関東高速の道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を切替表示する場合について説明したが、この他、中部高速、近畿高速等の別のエリアの各地図情報を切替表示できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、複数の携帯電話事業者が各々提供する各種携帯電話に関して各々適用することが可能であるとともに、既述したような携帯電話を利用するシステム構成とする他、情報通信機能を有する携帯情報端末や、携帯電話と携帯型のノートパソコンとを組み合わせた携帯端末等を利用するシステム構成の道路情報配信表示システムとしての応用も可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 道路情報配信表示システム
2 携帯電話
3 操作キー
4 表示画面
5 スクロールキー
6 *キー
7 ♯キー
8 決定キー
9 戻るキー
10 携帯制御部
11 GPS情報受信部
11A GPS情報記憶部
12 電源部
13 操作入力制御部
14 表示制御部
15 記憶部
16 送受信部
17 変調復調部
31 携帯電話通信網
32 携帯電話回線網
33 携帯電話基地局
41 携帯電話通信コンピュータ装置
51 通信網
61 道路地図情報配信コンピュータ装置
62 VICS情報受信部
63 VICS情報記憶部
64 源地図情報DB
65 道路地図基本情報作成部
66 第1DB
67 所要時間算出部
68 時間付加道路地図情報作成部
69 第2DB
70 関連文字情報作成端末
71 第3DB
72 WEBサーバー
73 地図情報サーバー
74 アプリケーションDB
75 アプリケーションサーバー
91 金融機関コンピュータ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図情報の配信サービスのための事前登録をした携帯電話操作者側の操作キー、表示画面を含む携帯電話と、
前記携帯電話と無線接続する携帯電話通信網と、
前記携帯電話通信網と接続された携帯電話事業者の運用する携帯電話通信コンピュータ装置と、
前記携帯電話に対して道路情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置と、
前記携帯電話通信コンピュータ装置と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置との間の交信を行う通信網と、
を有する携帯電話を利用する道路情報配信表示システムであって、
前記道路地図情報配信コンピュータ装置は、
道路上の各地点の渋滞情報を収集するVICS情報収集手段と、
区分けした道路エリア内の複数の道路上の各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含むとともに、前記渋滞情報を基に前記帯状道路表示を色分け表示した道路地図基本情報を作成する道路基本地図情報作成手段と、
前記各地点の渋滞情報を基に前記複数の道路上の各地点間の所要時間を算出し、前記所要時間を前記帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報を作成する道路基本地図情報作成手段と、
前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を前記携帯電話の表示画面に表示させるとともに、表示に必要な操作を実行させる操作キー・キー操作内容表示、メニュー、サブメニューを含む配信サービス用の携帯電話用表示プログラムを前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納するアプリケーションサーバーと、
前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を格納し前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納する地図情報サーバーと、
を有し、
前記携帯電話は、
前記携帯電話通信網、携帯電話通信コンピュータ装置及び前記通信網を経て道路地図情報配信コンピュータ装置と交信する送受信部と、
前記送受信部にて受信した携帯電話用表示プログラムと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報とを格納する記憶部と、
前記携帯電話用表示プログラムに基づき、携帯電話操作者の操作キーの操作に応じて前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を選択的に携帯電話の表示画面に表示させ、前記表示画面に表示される前記時間付加道路地図情報により前記道路上の各地点間の所要時間を携帯電話操作者の視認に供する携帯制御部と、
を有することを特徴とする携帯電話を利用する道路情報配信表示システム。
【請求項2】
道路地図情報の配信サービスのための事前登録をした携帯電話操作者側の操作キー、表示画面を含む携帯電話と、
前記携帯電話と無線接続する携帯電話通信網と、
前記携帯電話通信網と接続された携帯電話事業者の運用する携帯電話通信コンピュータ装置と、
前記携帯電話に対して道路情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置と、
前記携帯電話通信コンピュータ装置と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置との間の交信を行う通信網と、
を有する携帯電話を利用する道路情報配信表示システムであって、
前記道路地図情報配信コンピュータ装置は、
道路上の各地点の渋滞情報を受信して収集するVICS情報受信部及びVICS情報記憶部からなるVICS情報収集手段と、
複数の道路上の各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含む簡易的な源地図情報を、前記各地点を緯度、経度情報に関連付けて記憶している源地図情報データベースと、前記渋滞情報を基に前記帯状道路表示を渋滞情報に応じて色分け表示した道路地図基本情報を作成する道路基本地図情報作成部とからなる道路基本地図情報作成手段と、
前記各地点の渋滞情報を基に前記複数の道路上の各地点間の所要時間を算出する所要時間算出部と、算出した前記所要時間を前記帯状道路表示の各地点間に付帯させた時間付加道路地図情報を作成する道路基本地図情報作成部と、からなる道路基本地図情報作成手段と、
前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を前記携帯電話の表示画面に表示させるとともに、表示に必要な操作を実行させる操作キー・キー操作内容表示、メニュー、サブメニューを含む前記道路地図情報配信コンピュータ装置側で作成した配信サービス用の携帯電話用表示プログラムを前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納するアプリケーションサーバーと、
前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を格納し前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納する地図情報サーバーと、
を有し、
前記携帯電話は、
前記携帯電話通信網、携帯電話通信コンピュータ装置及び前記通信網を経て道路地図情報配信コンピュータ装置と交信する送受信部と、
前記送受信部にて受信した携帯電話用表示プログラムと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報とを格納する記憶部と、
前記携帯電話用表示プログラムに基づき、携帯電話操作者の操作キーの操作に応じて前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を選択的に携帯電話の表示画面に表示させ、前記表示画面に表示される前記時間付加道路地図情報により前記道路上の各地点間の所要時間を携帯電話操作者の視認に供する携帯制御部と、
を有することを特徴とする携帯電話を利用する道路情報配信表示システム。
【請求項3】
道路地図情報の配信サービスのための事前登録をした携帯電話操作者側の操作キー、表示画面を含む携帯電話と、
前記携帯電話と無線接続する携帯電話通信網と、
前記携帯電話通信網と接続された携帯電話事業者の運用する携帯電話通信コンピュータ装置と、
前記携帯電話に対して道路情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置と、
前記携帯電話通信コンピュータ装置と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置との間の交信を行う通信網と、
を有する携帯電話を利用する道路情報配信表示システムであって、
前記道路地図情報配信コンピュータ装置は、
道路上の各地点の渋滞情報を受信して収集するVICS情報受信部及びVICS情報記憶部からなるVICS情報収集手段と、
複数の道路上の各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含む簡易的な源地図情報を、前記各地点を緯度、経度情報に関連付けて記憶している源地図情報データベースと、前記渋滞情報を基に前記帯状道路表示を渋滞情報に応じて色分け表示した道路地図基本情報を作成する道路基本地図情報作成部とからなる道路基本地図情報作成手段と、
前記各地点の渋滞情報を基に前記複数の道路上の各地点間の所要時間を算出する所要時間算出部と、算出した前記所要時間を前記帯状道路表示の各地点間に付帯させた時間付加道路地図情報を作成する道路基本地図情報作成部と、からなる道路基本地図情報作成手段と、
前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を前記携帯電話の表示画面に表示させるとともに、表示に必要な操作を実行させる操作キー・キー操作内容表示、メニュー、サブメニューを含む前記道路地図情報配信コンピュータ装置側で作成した配信サービス用の携帯電話用表示プログラムを前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納するアプリケーションサーバーと、
前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を格納し前記携帯電話側からの送信要求に応じて送信可能に格納する地図情報サーバーと、
を有し、
前記携帯電話は、
前記携帯電話通信網、携帯電話通信コンピュータ装置及び前記通信網を経て道路地図情報配信コンピュータ装置と交信する送受信部と、
前記送受信部にて受信した携帯電話用表示プログラムと、前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報とを格納する記憶部と、
前記携帯電話用表示プログラムに基づき、携帯電話操作者の操作キーの操作に応じて前記道路地図基本情報、時間付加道路地図情報を選択的に携帯電話の表示画面に表示させ、前記表示画面に表示される前記時間付加道路地図情報により前記道路上の各地点間の所要時間を携帯電話操作者の視認に供する携帯制御部と、
を有することを特徴とする携帯電話を利用する道路情報配信表示システム。
【請求項4】
道路地図情報の配信サービスのための事前登録をした携帯電話操作者側の表示画面を含む携帯電話と、
前記携帯電話と無線接続する携帯電話通信網と、
前記携帯電話通信網と接続された携帯電話事業者の運用する携帯電話通信コンピュータ装置と、
前記携帯電話に対して道路情報を配信表示するための携帯電話用表示プログラムを備えるアプリケーションサービスプロバイダである道路地図情報配信事業者が運用する道路地図情報配信コンピュータ装置と、
前記携帯電話通信コンピュータ装置と、前記道路地図情報配信コンピュータ装置との間の交信を行う通信網と、
を有する携帯電話を利用する道路情報配信表示システムに用いられる携帯電話用表示プログラムであって、
携帯電話側からの送信要求に応じて前記道路地図情報配信コンピュータ装置から携帯電話側に配信されるとともに、
前記携帯電話の複数の操作キーに対する各種の操作機能割り当てを行い、割り当てた操作キーに対応する各種操作キー・キー操作内容表示を携帯電話の画面へ表出させる処理と、
前記操作キー・キー操作内容表示に応じたキー操作により携帯電話の画面表示を切り替える処理と、
前記道路地図情報配信コンピュータ装置から前記携帯電話に送信される区分けした道路エリア内の複数の道路上の緯度、経度情報に関連付けた各地点名表示と、前記各地点を連続して繋ぐ帯状道路表示を含むとともに渋滞情報を基に前記帯状道路表示を色分け表示した道路地図基本情報と、前記各地点の渋滞情報を基に算出した前記複数の道路上における各地点間の所要時間を前記帯状道路表示に付帯させた時間付加道路地図情報と、を割り当てられた対応するキー操作に応じて携帯電話の画面へ表示させる処理と、
を携帯電話側で実行することを特徴とする携帯電話を利用する道路情報配信表示システムに用いられる携帯電話用表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図13】
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【図21】
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【図23】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図22】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−58055(P2012−58055A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200747(P2010−200747)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(593218026)交通情報サービス株式会社 (1)
【Fターム(参考)】