説明

携帯電話を通して目標位置の方向を取得するための方法

本発明は、携帯電話を通して目標位置の方向を取得するための方法を開示するものであって、携帯電話は、現在位置の地理的情報及び目標位置の地理的情報を取得する過程と、携帯電話の画面に表示されるこの地理的子午線の角度及び現在位置の地理的子午線を決定する過程と、携帯電話は、現在位置の地理的情報及び目標位置の地理的情報に従って現在位置から目標位置への方向を決定する過程と、この方向と地理的子午線との間の仰角を決定する過程とを含む。その画面上に表示される地理的子午線の角度とその仰角とに従って、携帯電話は、現在位置から目標位置への携帯電話の画面上に表示される方向を決定し、表示方向に従って画面上の目標位置の方向を表示する。本発明は、ユーザに目標位置の方向を提供できない既存の携帯電話の問題を解決する。ユーザは、携帯電話を通して目標位置の方向を確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話技術に関し、具体的には、携帯電話を通して目標位置の方向を取得するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、セルフォン及び携帯情報端末(PDA)等の携帯電話は、一層普及しつつあり、人々が携帯する必須のツールとなっている。従って、人々は、携帯電話がユーザに更なるサービスを提供できるように携帯電話に更なる機能を構成することができるか否かを検討している。
【0003】
本出願人は、出願番号200410000427.8で“携帯電話及びその実行方法”という名称の中国特許出願を行った。この出願において、出願人は、携帯電話に方向認識機能を備えるスキームを主張した。この特許出願は主に、地磁気方向(geomagnetism direction)データを取得するために携帯電話内にデジタルコンパスモジュールを構成し、地磁気データを画像表示データに変換して携帯電話の画面上に画像表示データに従って画像を表示するために地磁気方向表示モジュールを構成することにある。この特許出願によると、携帯電話が方向を識別し、言い換えればユーザは、この携帯電話を通して地磁気方向を決定することができる。
【0004】
しかし、ユーザは、携帯電話によって決定される地磁気方向に不満足かもしれない。ユーザはまた、現在位置から所定位置への方向も知りたいかもしれない。典型例として、外出時にユーザは、現在位置から目的位置への方向を頻繁に取得する必要がある。イスラム人は、メッカの方向に頻繁に巡礼する必要がある。快晴又は精通した場所であれば方向を識別するのは非常に簡単だが、曇天又は精通しない場所だと方向を識別するのは非常に困難である。コンパスは、ユーザに北方向を示すが、現在位置からメッカへの方向を伝えることができない。
【0005】
これまで、ユーザに携帯電話を通して所定場所の方向を決定するためのスキームがなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
故に、本発明は、ユーザが携帯電話を通して位置の方向を取得できるように、携帯電話を通して目標位置の方向を取得するための方法を提供する。
【0007】
本発明の技術スキームは、携帯電話を通して目標位置の方向を取得するための方法であって、
現在位置の地理的情報と前記目標位置の地理的情報とを取得し、かつ前記現在位置の地理的子午線を計算する過程と、
前記現在位置の前記地理的情報と前記目標位置の前記地理的情報とに従って前記現在位置から前記目標位置への方向を決定し、前記現在位置から前記目標位置への前記方向と前記現在位置の前記地理的子午線との間の第1仰角を決定し、その後前記携帯電話の画面上に表示される前記現在位置の前記地理的子午線の第2仰角を決定する過程と、
前記第1仰角及び前記第2仰角に従って、前記現在位置から前記目標位置へのディスプレイ方向を計算し、前記画面上に前記表示方向を表示する過程と、を含む。
【0008】
前記現在位置の地理的情報を取得する段階はさらに、ユーザによって入力される前記現在位置の地理的情報を受信するか、他の携帯電話によって送信される前記現在位置の地理的情報を受信するか、又は前記携帯電話に全地球測位システム(GPS)を構成するか、及び前記携帯電話が前記地理的表示及び前記現在位置に従って前記マッピング関係から対応する地理的情報を取得できるように、前記GPSモジュールを通して前記現在位置の地理的情報を取得するか、携帯ネットワーク位置決め機能を通して前記現在位置の地理的情報を取得するか、又は前記携帯電話内又はネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を設定する何れか1つの過程を含み、前記地理的情報は、少なくとも地理的座標情報を含む。
【0009】
前記目標位置の地理的情報を取得する段階はさらに、前記ユーザによって入力される前記目標位置の地理的情報を受信するか、他の携帯電話によって送信される前記目標位置の地理的情報を受信するか、又は前記GPSモジュールを通して前記目標位置の地理的情報を取得するか、及び前記目標位置の前記地理的表示情報に従って前記マッピング関係から対応する地理的情報を取得できるように、前記GPSを通して前記目標位置の地理的情報を取得するか、携帯ネットワークの位置決め機能を通して前記目標位置の地理的情報を取得するか、又は前記携帯電話又はネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を設定する何れか1つの過程を含み、前記地理的情報は、少なくとも地理的座標情報を含む。
【0010】
地理的情報を取得する段階は、前記携帯電話内に地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を記憶する過程と、前記ネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を記憶する過程と、前記携帯電話の現在位置の前記対応する地理的表示又は前記目標位置の前記対応する地理的表示に従って、前記携帯電話は、対応する地理的情報が前記記憶マッピング関係に存在するか否かを判断し、前記対応する地理的情報が存在すれば、この地理的情報を取得し、そうでなければ、前記携帯電話は、前記ネットワーク側に記憶される前記マッピング関係から前記現在位置の前記地理的表示又は前記目標位置の前記地理的表示に対応する前記地理的情報を取得する過程とを含み、前記地理的情報は、少なくとも地理的座標情報を含む。
【0011】
前記地理的表示は、無線通信の信号セル識別子、地理的名称、又は建造物名である。
【0012】
前記携帯電話は、携帯ステーションであって、前記地理的識別子は、信号セル識別子であり、前記信号セル識別子は、前記信号セルに対応するセルラベル、位置エリア、又はネットワーク装置である。
【0013】
前記携帯電話は、簡易メッセージ又はプリセットサービスコマンドを通して前記ネットワーク側から前記対応する地理的情報を取得する。
【0014】
前記現在位置の前記地理的子午線を計算する段階は、前記現在位置だけでなく前記地球の両極を通過する円を決定する過程と、前記現在位置だけでなく前記地球の両極を通過する半円を前記現在位置の前記地理的子午線として捉える過程とを含む。
【0015】
この方法はまた、前記携帯電話内にデジタルコンパスを予め構成し、相応して、前記携帯電話の画面上にある前記地理的子午線の前記第2仰角を計算する前記携帯電話の段階はさらに、前記デジタルコンパスに従って前記第2仰角を計算する過程を含む。
【0016】
前記画面上に表示される前記現在位置から前記目標位置への前記方向の前記ディスプレイ方向を計算する段階は、前記第2仰角だけでなく前記第1仰角に従って、前記携帯電話が前記現在位置から前記目標位置への前記方向と前記画面の縦軸との間のディスプレイ角度を計算し、相応して、前記携帯電話は、前記ディスプレイ角度に従って前記画面上に前記現在位置から前記目標位置への前記方向を表示する過程を含む。
【0017】
この方法はさらに、方向を表示するための方向指示ポインタを構成する過程を含み、前記画面上に前記現在位置から前記目標位置への前記方向を表示する段階は、前記画面の縦軸を前記参照フレームとして捉える過程を含み、前記方向指示ポインタは、前記画面上に前記現在位置から前記目標位置への前記方向を表示する。
【0018】
この方法はさらに、前記地磁気方向を表示するために使用される方向識別子を構成する過程を含む。
【0019】
前記現在位置の前記地理的情報及び前記目標位置の前記地理的情報に従って前記現在位置から前記目標位置への方向を計算する段階は、前記地核の前記座標情報だけでなく前記現在位置の地理的情報及び前記目標位置の地理的情報に従って、前記地球上の周囲を一意的に決定する過程と、前記現在位置から前記目標位置へのこの周囲に沿って短い円弧を決定する過程と、前記現在位置から前記目標位置へのこの短い円弧に沿う前記方向を前記現在位置から目標位置への前記方向として捉える過程とを含む。
【0020】
前記携帯電話は、携帯端末又は携帯情報端末(PDA)である。
【0021】
本発明において、前記携帯電話を通して、前記ユーザは、前記現在位置の地理的子午線を取得するだけでなく、前記現在位置の地理的情報及び前記目標位置の地理的情報を取得し、前記現在位置から前記目標位置への前記方向と前記地理的子午線との間の第1仰角を決定し、地理的子午線と前記画面の縦軸との間の第2仰角を決定し、上述した第1仰角及び第2仰角に従って前記現在位置から前記目標位置への前記方向と前記画面の縦軸との間のディスプレイ角度を決定し、その後前記ディスプレイ角度に従って前記現在位置の点から前記目標位置への方向を表示することができ、それにより前記ユーザは、いつでも前記携帯電話を通して現在位置の点から前記目標位置の前記方向を便利に確認できるようになる。
【0022】
本発明の前記スキームは、GPSを通して地理的情報の取得を実行することができる。
【0023】
さらに、本発明の前記スキームはまた、前記携帯電話内又は前記ネットワーク側で関連する地理的情報をプリセットすることができ、例えば前記携帯電話がこの携帯電話又は前記ネットワーク側に記憶される前記マッピング関係を直接通して地理的表示に従って対応する地理的情報を取得できるように、前記携帯電話内及び/又は前記ネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係をプリセットし、前記端末でGPSモジュールを追加する過程と比較して、この過程は、装置の費用を節約するだけでなくローサイドユーザの要求を満たすことができる。
【0024】
本発明の前記スキームにおいて、前記携帯電話は、所定位置の地理的情報を取得することによって前記現在位置から前記所定位置の前記方向を決定することができ、この位置に対応する地理的子午線、前記画面に表示されるこの地理的子午線の方向、及び前記目標位置の地理的情報を決定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の第1の目的は、現在位置の地理的子午線を決定し、地理的子午線と地核を中心にとり現在位置及び目標位置を通過する円弧との間の第1仰角を計算し、いわば地理的子午線と現在位置及び目標位置からの方向との間の仰角ともいえ、地理的子午線と携帯電話画面の縦軸と地理的子午線との間の第2仰角を計算し、上記第1及び第2仰角に従って現在位置から目標位置への方向と携帯電話画面の縦軸との間のディスプレイ角度を決定し、ディスプレイ角度に従って携帯電話画面上に現在位置から目標位置への方向を表示することである。
【0026】
本発明はさらに、添付図面及び具体例を参照して以下に詳細に説明される。
【0027】
図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態は、以下の段階を含む。
【0028】
ステップ101:ある目標位置の方向が必要とされる時、ユーザは、携帯電話を通して現在位置の地理的情報と目標位置の地理的情報とを取得する。
【0029】
地理的情報はこれによって、携帯電話が適宜対応する計算を達成できるように、位置の経度及び緯度等の地理的座標情報(Gs)を含むことになる。
【0030】
携帯電話は、GPSを通して現在位置の地理的情報を取得することができ、例えば携帯電話が携帯電話内に構成されるGPSモジュールを通して現在位置の地理的情報を取得できる。携帯端末装置に関して、携帯電話は、ネットワーク側の位置決め機能を通して現在位置の地理的情報を取得することができる。
【0031】
携帯電話内にGPSモジュールを構成することは、携帯電話のコストをかなり増大させるため、代替の選択として、携帯電話がマッピング関連テーブルに従って建造物名又は標示、街路名、公園名等の地理的表示に対応する地理的座標を計算できるように、携帯電話内に地理的表示(geographical identification)と地理的座標との間のマッピング関連テーブルを設定することがある。マッピング関連テーブルに記憶される地理的表示は、例えば携帯端末の現在位置のエリア又はセルラベル(cell label)のような、無線通信システムにおける信号セルの関連情報にすることもできる。この方法で、携帯電話がローミング中に、対応する位置エリア又はセルラベル情報を取得してからラベル情報に従ってマッピング関連テーブルから対応する地理的情報を取得できる。もちろん、携帯電話が無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)におけるアクセスポイント(AP)のラベル又は無線通信システムにおけるベースステーション(BTS)の情報のような、無線通信システムにおけるアクセス装置の識別子を取得できるのであれば、ラベル情報は、地理的表示情報にすることもできる。
【0032】
実際に、地理的情報のマッピング関連テーブルは、ネットワーク側で各都市に対し設定することができ、テーブルは、地理的表示と地理的座標との間のマッピング関係を含み、いわばマッピング関連バンクともいえ、携帯電話は、ネットワーク側でマッピング関連バンクから地理的表示に従って対応する地理的座標情報を取得することができるのである。特に、このプロシージャは、携帯電話が、マッピング関連バンクを記憶するネットワーク側の装置に地理的表示を含む簡易メッセージを送信し、ネットワーク側の装置が地理的表示に従って記憶マッピング関連バンクにおいて対応する地理的座標を検索し、簡易メッセージによって携帯電話に地理的座標情報を送信することを含むことができる。ネットワーク側の装置はさらに、受信簡易メッセージが地理的座標情報を含むか否かをコマンドコードに従って携帯電話が判断できるように、携帯電話に送信されるべき簡易メッセージにコマンドコードを追加することができる。勿論、携帯電話はまた、マッピング関連バンクを記憶するネットワーク側の装置にコマンドを直接送信できる。ネットワーク側の装置は、位置エリア及びセル等の現在のローミング情報に従って対応する地理的表示情報を決定し、地理的表示情報に従って記憶マッピング関連バンクから対応する地理的情報を取得し、この地理的情報を携帯電話の現在位置の地理的情報として捉える。携帯電話のコストは、上記説明の過程を通して低減することができる。
【0033】
また、特別なサービスコマンドは、携帯電話が地理的表示を含むサービスコマンドをネットワーク側に送信することによってネットワーク側から対応する地理的情報を取得できるように、ネットワーク側に設定することができる。
【0034】
ユーザはまた、携帯電話に地理的情報の一部を手動で入力することができる。勿論、ユーザが現在位置の地理的情報を知得すれば、ユーザは、予めこの地理的情報を入力することもできる。この地理的情報はまた、他のユーザによって送信できる。
【0035】
携帯電話によって取得される目標位置の地理的情報は、予めユーザによって入力されるか、他のユーザによって送信されるか、又は携帯電話の製造によってプリセットされることが可能である。現在位置の地理的情報を取得するプロシージャと同様に、マッピング関係は、携帯電話がマッピング関連バンクと交信することによって、例えばネットワーク側でマッピング関連バンクの地理的位置とメッカとの間のマッピング関係を設定することによって、対応する地理的情報を取得できるように、携帯電話内又はネットワーク側に記憶することができる。携帯電話は、地理的名称のメッカに従って対応する地理的情報を取得することができる。
【0036】
さらに、現在位置の地理的情報又は目標位置の地理的情報を取得するか否かは、携帯電話内に頻繁に使用される地理的表示と携帯電話内の地理的情報との間のマッピング関係を記憶するのに役立つ。例えば、現在位置に関して、ユーザの職場及び住居が通常一定であるため、居住セル及び近傍セルその他等の携帯電話の関連情報と地理的情報との間のマッピング関係は、携帯電話内に設定することができる。例えば、ユーザの現在の居住場所及び職場は通常、2つの異なるセル又は同一の位置エリアにあり、ユーザは、これら2つの異なるセル又はこの位置を居住セルとして捉えることができる。目標位置に関して、ユーザは通常、常にいくつかの目標位置を検索する必要があるため、地理的情報とこれらいくつかの目標位置との間のマッピング関係は、携帯電話内に設定することができる。勿論、全ての可能な目標位置の地理的情報と地理的表示との間のマッピング関係は、ネットワーク側で設定することもできる。そのような設定に基づき、対応する地理的情報を獲得する必要がある一方、携帯電話は、この地理的情報が既にこの携帯電話内に記憶されているか否かを判断し、この地理的情報がその中に記憶されていないと、携帯電話はその時、ネットワーク側でこの地理的情報を検索することができる。そのような設定を通して、携帯電話は、できるだけネットワークにアクセスすることを回避してアクセスコストを節約するために、少量のデータ情報を維持する一方、関連する地理的情報を取得することが保証される。
【0037】
ステップ102:携帯電話は、携帯電話の現在位置の地理的子午線を計算する。
【0038】
携帯電話の現在位置の地理的子午線は、地球の2極の位置と地理的座標とに従って決定でき、最初に、現在位置だけでなく地球の2極を通過する地球の中核を中心とする円を決定し、そして現在位置及び地球の2極によって決定される半円をGsの現在位置の地理的子午線として捉える。
【0039】
ステップ103:携帯電話の現在位置の地理的情報、目標位置の地理的情報、及び現在位置の地理的子午線に従って、携帯電話は、現在位置から目標位置への方向を決定し、第1仰角を計算し、第1仰角は、現在位置から目標位置への方向と地理的子午線との間の仰角である。
【0040】
第1仰角を計算する一方、最初に携帯電話の現在位置から目標位置への方向を決定する必要がある。具体的には、地核の座標情報だけでなく携帯電話の現在位置の地理的情報と目標位置の地理的情報とに従って、地球の円形断面が一意的に決定され、ここで、携帯電話の現在位置及び目標位置は、円形断面の円周を2つの円弧に分離し、その長さは、携帯電話の現在位置の地理的座標及び目標位置の地理的座標に従って計算でき、比較的短い円弧に基づいて、この比較的短い円弧に沿う携帯電話の現在位置から目標位置への方向は、現在位置の点から目標位置の正方向として捉えられる。従って、比較的長い円弧に沿う携帯電話の現在位置から目標位置への方向は、現在位置の点から目標位置の負方向として捉えられる。
【0041】
勿論、携帯電話の現在の位置から目標位置への正方向及び負方向は、他の計算方法によって取得することもできる。
【0042】
ステップ104:携帯電話は、携帯電話の画面上に表示される現在位置の地理的子午線の第2仰角を決定する。
【0043】
地理的子午線の方向は、地磁気方向のそれと同様であると考えられるため、第2仰角は、地磁気方向と画面の縦軸との間の仰角を計算することによって決定できる。故に、第1仰角だけでなく第2仰角に従って、携帯電話は、画面の縦軸と現在の位置方向から目標位置への方向との間のディスプレイ角度を決定することができる。
【0044】
ここで、地磁気方向と画面の縦軸との間の分離は、携帯電話におけるデジタルコンパスを設定することによって計算できる。
【0045】
ステップ105:ステップ103及びステップ104で決定される第1仰角及び第2仰角に従って、携帯電話は、ディスプレイ角度を取得し、ディスプレイ角度に従って画面上に表示される現在位置から目標位置への方向を表示する。
【0046】
具体的に、地理的子午線と画面の縦軸との間の仰角だけでなく、地理的子午線と現在の位置方向から目標位置への方向との間の仰角に従って、携帯電話は、画面の縦軸と現在の位置方向から目標位置への方向との間のディスプレイ角度を決定する。その後、携帯電話は、画面の縦軸と現在の位置方向から目標位置への方向との間のディスプレイ角度に従って方向を表示する。
【0047】
携帯電話が方向を表示するために使用される一方、方向指示ポインタが携帯電話にプリセットでき、方向指示ポインタは、画面の縦軸を参照フレームとして捉えることによって現在位置の点から目標位置の方向を表示することができる。表示の便宜のために、円も携帯電話に設定でき、ポインタの固定端は、円の中心に配置され、可動端が円の円周に向いている。ところで、4つの方向識別子、いわば東西南北も携帯電話に設定でき、4つの識別子は、画面の縦軸と地磁気方向との間の上記第2仰角に従ってこの円の円周上に相応して表示できる。そして、目標位置の方向は、方向指示ポインタ、方向識別子、及びその円によって示すことができる。
【0048】
本発明の目的は、上記説明した過程を通して達成することができる。
【0049】
加えて、本発明の現在のスキームは、ユーザがさらに情報を獲得できるように携帯電話の現在位置から目標位置への距離を計算することもできる。負方向の距離も提供できる一方で、距離は、正方向だけにすることができる。
【0050】
上記説明は単に、本発明の好ましい実施形態であり、本発明の保護範囲を限定又は制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、本発明による実施形態のフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
101 携帯電話が現在位置の地理的情報及び目標位置の地理的情報を取得する。
102 ユーザの現在位置の地理的子午線を決定する。
103 ユーザの現在位置と目標位置との間の第1仰角を計算する。
104 対応する現在位置の地理的子午線と携帯電話画面の縦軸との間の第2仰角を決定する。
105 2つの仰角に従って画面上に目標位置の方向を表示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話を通して目標位置の方向を取得するための方法であって、
現在位置の地理的情報及び前記目標位置の前記地理的情報を取得し、かつ前記現在位置の地理的子午線を計算する過程と、
前記現在位置の前記地理的情報と前記目標位置の前記地理的情報とに従って前記現在位置から前記目標位置への方向を決定し、前記方向と前記現在位置の前記地理的子午線との間の仰角である第1仰角決定し、その後前記携帯電話の画面上に表示される前記現在位置の前記地理的子午線の第2角度を決定する過程と、
前記第1仰角及び前記第2角度に従って、前記現在位置から前記目標位置へのディスプレイ方向を計算し、かつ前記画面上に前記ディスプレイ方向を表示する過程と、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記現在位置の地理的情報を取得する前記段階はさらに、
前記ユーザによって入力される前記現在位置の地理的情報を受信する過程、
他の携帯電話によって送信される前記現在位置の地理的情報を受信する過程、
前記携帯電話にGPSモジュールを構成し、かつ前記GPSモジュールを通して前記現在位置の地理的情報を取得する過程、
ネットワークの位置決め機能を通して前記現在位置の地理的情報を取得する過程、又は
前記携帯電話が前記現在位置の地理的表示に従ってマッピング関係から対応する地理的情報を取得できるように、前記携帯電話内又はネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間の前記マッピング関係を記憶する過程、
のうち何れか1つの段階を具備し、
前記地理的情報は、少なくとも地理的座標情報を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記目標位置の地理的情報を取得する前記段階はさらに、
前記ユーザによって入力される前記目標位置の地理的情報を受信する過程、
他の携帯電話によって送信される前記目標位置の地理的情報を受信する過程、
前記携帯電話にGPSモジュールを構成し、かつ前記GPSモジュールを通して前記目標位置の地理的情報を取得する過程、
ネットワークの位置決め機能を通して前記目標位置の地理的情報を取得する過程、又は
前記携帯電話が前記目標位置の前記地理的表示情報に従って前記マッピング関係から対応する地理的情報を取得できるように、前記携帯電話内又はネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を記憶する過程、
のうち何れか1つの段階を具備し、
前記地理的情報は、少なくとも地理的座標情報を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
地理的情報を取得する前記段階は、
前記携帯電話内に地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を記憶する過程と、
前記ネットワーク側で地理的表示と地理的情報との間のマッピング関係を記憶する過程と、
前記携帯電話の現在位置の前記対応する地理的表示又は前記目標位置の前記対応する地理的表示に従って、前記携帯電話は、対応する地理的情報が前記記憶マッピング関係に存在するか否かを判断し、前記対応する地理的情報が存在すれば、前記地理的情報を受信し、そうでなければ、前記携帯電話は、前記ネットワーク側に記憶される前記マッピング関係から前記現在位置の前記地理的表示又は前記目標位置の前記地理的表示に対応する前記地理的情報を取得する過程と、
を具備し、
前記地理的情報は、少なくとも地理的座標情報を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記地理的表示は、無線通信の信号セル識別子、地理的名称、又は建造物名であることを特徴とする請求項2、3、又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記携帯電話は、携帯ステーションあって、
前記地理的識別子は、信号セル識別子であり、かつ
前記信号セル識別子は、前記信号セルに対応するセルラベル、位置エリア、又はネットワーク装置であることを特徴とする請求項2、3、又は4に記載の方法。
【請求項7】
前記携帯電話は、簡易メッセージ又はプリセットサービスコマンドを通して前記ネットワーク側から前記対応する地理的情報を取得することを特徴とする請求項2、3、又は4に記載の方法。
【請求項8】
前記現在位置の前記地理的子午線を計算する前記携帯電話の前記段階は、
前記現在位置だけでなく前記地球の両極を通過する円を決定する過程と、
前記現在位置だけでなく前記地球の両極を通過する半円を前記現在位置の前記地理的子午線として捉える過程と、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記携帯電話内にデジタルコンパスを予め構成する過程と、
相応して、前記携帯電話の前記画面上にある前記地理的子午線の前記ディスプレイ角度を計算する前記段階は、前記地球の前記地理的方向と前記画面の縦軸との間の仰角でもある第2仰角を計算することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記画面上に表示される前記現在位置から前記目標位置への前記ディスプレイ方向を計算する前記携帯電話の前記段階は、
前記第2角度だけでなく前記第1角度に従って、ディスプレイ角度を計算し、前記ディスプレイ角度は、前記現在位置から前記目標位置への前記方向と前記画面の縦軸との間の仰角を計算する過程と、
適宜、前記携帯電話は、前記ディスプレイ角度に従って前記現在位置から前記目標位置へのディスプレイ方向を計算する過程と、
をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
方向を表示するための方向指示ポインタを構成する過程をさらに具備し、
前記画面上に前記現在位置から前記目標位置への前記方向を表示する前記段階は、
前記画面の縦軸を参照フレームとして捉え、前記方向指示ポインタは、前記画面上に前記現在位置から前記目標位置への前記方向を表示することを具備することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
地磁気方向を表示するために使用される方向識別子を構成する過程をさらに具備することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記現在位置の前記地理的情報及び前記目標位置の前記地理的情報に従って前記現在位置から前記目標位置への前記方向を計算する前記段階は、
前記地核の前記座標情報だけでなく前記現在位置の地理的情報及び前記目標位置の地理的情報に従って、前記地球上の円周を一意的に決定する過程と、
前記現在位置から前記目標位置への前記円周に沿って短い円弧を決定する過程と、
前記現在位置から前記目標位置への前記短い円弧に沿う前記方向を現在の位置から目標位置への前記方向として捉える過程と
を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記携帯電話は、携帯ターミナル又は携帯情報端末(PDA)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−527528(P2007−527528A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548080(P2006−548080)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【国際出願番号】PCT/CN2005/000051
【国際公開番号】WO2005/073750
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】