説明

携帯電話及び電子デバイスの応急手当情報

携帯電話、電子電話、マルチメディア・プレーヤ、又は他の電子デバイスの上に、緊急データ及び他の参照資料の記憶及び表示を提供する方法及び装置。緊急情報、応急手当の手順、精神的指導、及び参照情報は、後で検索するために電子デバイスに埋め込まれるか記憶される。必要となる時点よりも前に電子デバイスに記憶しておくことは、ユーザが通信信号を利用できるか利用できないかに関わりなく、情報の利用可能性を確実にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2005年10月3日に出願された米国仮出願第60/722,414号及び2005年12月23日に出願された米国仮出願第60/752,958号の利益を主張する。これら双方の仮出願は、参照して本明細書に組み入れられる。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、携帯電話、電子電話(electronic telephone)、又は他の電子デバイスに緊急データ及び他の参照資料を記憶することに関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話(セルホン;“cellphone”)は、過去十年の間に素晴らしく大衆向けになった。ほとんどのどの年齢又は世代の人が、トランシーバ・スタイルのセルホンを使用し、セルホン上でテキスト・メッセージングをし、セルホン上でインターネットをサーフィンし、セルホン上でテレビを見ながら、セルホン上で公然と会話に没頭しているのを見ることはきわめて普通である。セルホンは、昼夜の大方の時間に、大部分の人々に見出される主要商品であるから、携帯電話は理想的メディアを表して、危機又は決定的瞬間に容易に利用できる緊急又は助力情報を提供する理想的媒介物を代表する。妨害的緊急事態、例えば、接近しているハリケーン又は他の天候警報、交通事故情報などに関して、ユーザに情報を提供する幾つかの試みが行われた。しかし、身の周りの個人的緊急事態、例えば、事故、心臓麻痺、喘息発作、蛇咬症などに対処しなければならなくなったユーザの必要性に対処する人はいなかった。必要なものは、日々の緊急事態に対してどのように準備し、解決し、対処し、又は処置するかに関して、ユーザが既に携行又は利用できる源の中に記憶可能な、ユーザ向けの利用容易な緊急情報である。
【発明の開示】
【0004】
本発明は、携帯電話又はパーソナル・アシスタント(「PDA」)又は他の可搬性電子デバイス、例えば、iPod(商標)、mp3プレーヤ又は類似のデバイス、例えば、近く発表される無線能力付きMicrosoft Zune音楽/ビデオ・プレーヤ、特にケーブル、電話回線、インターネット、又は他のネットワークを介するデータ源への永続又は一時通信接続と共にオーディオ、テキスト、又はビデオ再生能力を有する任意の電子デバイスの中に応急手当及び緊急応答情報を記憶することを提供する。容易に利用できる情報を有することは、リトルリーグ・コーチ、救助員、教師、及び応急手当の訓練をほとんど有しない人々にとって特に価値がある。
【0005】
情報は、好ましくは、電話の中に記憶され、セルホンからメニュー項目を選択することによってアクセスされる。もっとも、当業者は、前述した他の通信デバイスが使用可能であることを理解する。情報は、好ましくは、主題、症状、又は他のトピックによってアクセスされる。情報は、キーストローク、タッチスクリーン、音声活性化メニュー、又は類似の方法によって選択されてよい。高度に危険又は高度に技術的な手順(例えば、気管切開術)、例えば、先行ステップの完了後でのみ許される手順を提供するか、ネットワークが利用可能でないか、又は他の規則又は条件によって、情報の全部又は一部はユーザへ条件的に利用可能にされてよい。情報は電話の中に直接記憶されるので、信号が利用可能であるかどうかに関わりなく、またユーザがリアルタイムで使用できるタイムリーなやり方で、情報を検索することができる。情報は、検証された源から来るので、ユーザは、検証されない源からの情報よりも使用及び信頼する可能性がより高い。
【0006】
したがって、本発明の主な目的は、通信又はダウンロード能力を有する電話又は他の可搬性電子デバイスの上に、応急手当及び緊急情報を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、情報を携帯電話に永続的に記憶してユーザが容易に検索できるようにし、セル電波塔又は他の遠隔場所へリンクして、緊急事態の間に情報をダウンロードする必要がないようにすることである。
【0008】
本発明の他の目的は、例えば、先行ステップの完了後に、又は外部援助が利用できないとき(「最後の依頼助力」)、例えば、ネットワークを利用できないために医者を呼ぶことができないとき、情報の一部分への条件付きアクセスを提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、ユーザがサービス提供業者(例えば、「電話会社」)から信号を受信するか受信しないかに関わりなく、緊急事態でユーザが使用できる応急手当又は他の緊急サバイバルスキルに関するメニュー選択可能情報を提供することである。
【0010】
本発明の更に他の目的は、外部源へ接続するかインターネットで情報を探索する必要なしに、ユーザが容易に検索して使用でき、したがって緊急又は時間的制限がある状況で価値ある時間を節約することのできるセルホン埋め込み情報を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、緊急事態又は必要なとき容易にアクセス可能なオーディオ、テキスト、又はビデオ形式の生命救助、緊急、応急手当、又は精神的情報を有する可搬性電子デバイスを提供することである。
【0012】
本発明の更に他の目的は、地理的、サービス企業関連、又は他のグループ特定情報に基づいてカスタマイズできる情報をユーザへ提供することである。カスタマイズできる情報は、電子デバイスへ事前にインストールできるか、デバイスへ記憶された情報を補足又は置換することができる。
【0013】
本発明の1つの目的は、説明された目的のために、安価で信頼でき、その意図された目的を成し遂げるのに十分効果的な装置の中で、改善された要素及びこれら要素の配列を提供することである。
【0014】
本発明のこれら及び他の目的は、下記の明細書及び図面の更なる再検討によって容易に明らかとなる。
【0015】
類似の参照文字は、添付された図面の全体で、対応する特徴を首尾一貫して表示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、緊急情報及び/又は応急手当情報を、容易にアクセスできる形態でユーザへ提供するシステム及び方法へ向けられる。
【0017】
行政は、標準の基本的情報を市民へ配布する重要性を長い間認識してきた。配布チャネルには問題があり、最高数の市民に到達する商業的配布チャネルへの相乗りを常に当てにしてきた。1つの例は、緊急放送システムである。このシステムは、放送を有するオンエア局を中断し、行政の所望の情報、例えば、差し迫った竜巻の警告又は他の緊急情報で放送を置換する。行政は、更に、公有又は私有の会場を使用して広報の表示を命令し、多数の人々へ情報を提供しようと試みる。これらの情報公然陳列は、例えば、レストラン従業員に休憩後の手洗方法を示すポスター、公立学校の利用者に心肺停止蘇生救急遂行方法を示すポスター、又は他の者にハイムリック法遂行方法を示すポスターを含む。
【0018】
これらの表示は、多数の人々に到達し、情報の必要性が最も見出されそうな場所で情報を表示しようと試みるが、情報が掲示された場所にユーザがたまたま居ない限り、表示は情報をユーザへ適時に提供しない。対照的に、大部分の人々は、現在、昼夜の全ての時間に、電子デバイス、例えば、携帯電話又は可搬性メディア・デバイス(例えば、mp3プレーヤなど)を携行する。電話は、今では、有効なLCDディスプレイ及び電話オペレーティング・システムを実行するのに十分なメモリを有し、大きな電話帳、マルチメディア・ファイル、及び/又はゲームを保持する。電話の最近のバージョンは、更に、カスタマイズ可能な着信音、ゲーム、テキスト、又はマルチメディア・メッセージをダウンロードする能力を有し、更にはMP3プレーヤ、カメラ、ビデオレコーダ、仮想ビデオ料金プレーヤをセルホンの中に組み合わせた。更に後のモデルは、補助チャネル、例えば、代替データ・チャネル、無線接続、ブルートゥース通信、赤外線信号などを介して情報を受信及び送信する電話能力を組み合わせた。
【0019】
このようにして、電話は、大部分の人々が、夜昼のほとんど任意の時間に、ほぼユビキタスにアクセスするため、緊急時の決定的情報を記憶する理想的デバイスを代表する。電話の中に好ましくは永続的に埋め込まれた応急手当看護又は手順情報、緊急準備、分析及び応答情報、健康情報、または精神安定情報を提供することによって(「読み出し専用メモリ」)、ユーザは、情報が最も必要とされる場所で、情報を適時に呼び戻すことができる。本明細書で使用される読み出し専用メモリとは、機器の製造業者又は機器のサービス提供業者によってプログラムされ、ユーザが変更するようには設計されていないメモリ部分、又はデバイスの正規の使用過程では電子デバイスのユーザが変更できないメモリ部分として定義される。
【0020】
更に重要なことに、情報は電子的であり、大部分の人々が既に携行するデバイスの中に記憶されるので、ユーザへの余分の負担(例えば、重量)は存在せず、ユーザは携行して利用可能な情報を得るための追加のハードウェア又はデバイスを覚えておく必要がないことである。情報はスクリーン上で容易に表示されるか、身体障者アクセス・デバイスの場合、電話スピーカを介して放送される。情報は、テキスト、オーディオ、ビデオ、又はこれらの組み合わせであってよい。情報は、好ましくは、ユーザが電話を受け取る前に電話に記憶されるので(例えば、OEM)、ユーザは情報にアクセスするため現時点で電話網(「サービス提供業者ネットワーク」)へログオンされる必要はなく、ユーザがウェブをサーフィンして、時間が限られているとき情報を突き止めようとしたり、どの接続が利用不可能であるか(即ち、無線サービスが利用可能でないか)を突き止めようとする必要はない。
【0021】
情報のそのような散布に使用される電子電話10は、本発明の好ましい実施形態に従って、図1で示される。電子デバイス、好ましくは、電話は、製造業者によって電話の中へロードされるプログラミングを有する。このプログラミングは、電話オペレーティング・システム(「BIOS」など)を含み、またアプリケーション、例えば、メニュー・システム、カレンダ、電話帳インタフェース、及び接続情報を含んでよい。接続情報は、無線電話網、例えば、CINGULAR、VERIZONなどと接続及び通信するのに十分である。しかし、電話は、代わりに、ディスプレイ又はメモリを有して近くの基地ユニットへ接続される可搬性電話(「非セルラ」)、任意の他のPOTS又はVOIP電話であってよいことを当業者は認識する。
【0022】
電話10は、メモリ・デバイス、例えば、メモリ・チップ12又は取り外し可能ディスク・ドライブ、フラッシュ・ドライブ、マイクロCDドライブ、SIMMカードを設けられてよいが、メモリ・デバイスは、好ましくは、電話の中に永続的に埋め込まれたチップである。最も好ましい実施形態において、メモリ・チップ12は、更に、電話のメインBIOS(例えば、オペレーティング・システム)を含む。これは、ROM、フラッシュ・メモリ、ハードドライブ、又は類似のメモリ・デバイスの中に存在してよい。
【0023】
好ましくは、本発明に従ったプログラムは、顧客へ引き渡される前に、製造業者のところでメモリ・チップ12へロードされる。プログラムは、一部分として応急手当及び緊急応答情報(「応急手当及び緊急応答」;“FAER”)を含む。プログラムは緊急情報を表示する手段を含んでよいが、代替又は補足外部言語、ブラウザ、又はプログラミング、例えば、BREW、JAVA(登録商標)、EXPLORER、WINDOWS(登録商標)、MOBILE、ROUNDPOINTなどが使用されて情報を表示してよく、そのような情報をユーザへ引き渡すために必要なプログラミングの量を低減してよい。言い換えれば、電子デバイスに記憶された応急手当及び緊急応答プログラムは、自給自足できるか、外部プログラム又は電子デバイスのブラウザ又は他の表示プログラミングと一緒に働くようにプログラム又はフォーマットされてよい。例えば、htmlフォーマットが使用されて、互換性ブラウザの上で応急手当及び緊急応答情報を表示してよい。
【0024】
応急手当及び緊急応答情報は、好ましくは、静的である。即ち、それは、トピック、例えば、「意識不明の人の脈拍をどのようにして検出するか」について申し分なく調査された情報、及び変化せず更新を必要としない他の応急手当及び緊急応答情報である。しかし、情報の一部又は全部は、製造業者、サービス提供業者、又はユーザによって更新又は補足されてよい。更新は、自動的に起こるか、無線(電話)サービスを介する情報の手作業開始ダウンロードによるか、ケーブル42を介して電話(図3の10)をコンピュータ40(例えば、データ源又はインターネットへ接続されたコンピュータ)へ接続することによるか、メモリ・デバイス44を置換又は電話へ付加することによって行ってよい。好ましくは、更新された情報は半永続メモリ44及び46、例えば、ハードドライブ、置換可能フラッシュ・メモリ、マイクロCD、不揮発性RAMなどに記憶され、置換されたROMベース情報に加えて、又は代わりに表示される。このようにして、ユーザが利用できる記憶装置の最小量が、更新された情報によって占められる。
【0025】
しかし、応急手当又は他の緊急事態に応答するために必要な情報の大部分は電話内の読み出し専用メモリ(「ROM」)の中に含まれ、ユーザが電話の引き渡しを受ける前に前記RОMが提供されることが想像される。情報は、製造業者(「O.E.M.」)、サービス提供業者レベル(例えば、エンドユーザの申し込みを活動的にする前、又は加入者を活動的にする前)、又はそのような機器が購入されるときの店舗で、電子デバイス10へ付加されてよい。情報の提供は、これら当事者のいずれかによって、又は後でユーザが料金を支払うか、コードを入力するか、ライセンス又は電子「収縮包装」ライセンスに合意するか、ウェブサイトに登録するかなど、又は、これらステップの組み合わせによって、情報を「アンロック」するステップを含んでよい。更に、ROM格納プログラムは、下記で更に説明されるように、更新可能な追加情報とインタフェースすることが想像される。
【0026】
電話は、メイン・ディスプレイ・スクリーン14、及び数字キー及び機能キーを含むことができるキーパッド16を有する。電話は、更に、多数の「ソフト」キーを有してよい。「ソフト」キーは、表示レベルに依存して異なる機能を有するようにプログラム(又は再プログラム)される(「文脈依存」)。言い換えれば、ディスプレイはソフト・キー18に関連づけられたラベルを示し、ソフト・キーは、どのような機能、例えば、「答え」、「退出」、「終了」、「逆戻り」などがキーへ割り当てられているかをユーザに教える。キーの機能は、当業者に周知されているように、前に押されたキー又は電話の現在表示に依存してよい。電話は、スチール写真又はビデオを記録するカメラ・レンズ22を設けられるか、情報の他の入力を設けられてよい。電話は、更に、マイクロホン24及びスピーカ26を設けられてよい。マイクロホン24及びスピーカ26は、周知のように、両方向音声通信及び他のオーディオ入力及び出力機能を提供する。
【0027】
電子デバイスのメイン・オペレーティング・システムは、好ましくは、プログラム・アプリケーション、例えば、電話のメニュー・システムを含有又は実行する。メニューは、好ましくは、ユーザがボタン、仮想ボタン、又は音声活性化インタープリタを使用してメニュー登録簿から選択を入力できるようにする。登録簿項目は、そのような電子デバイスが携帯電話であるとき、当技術分野で周知のように、カレンダ、ゲーム、計算機、セットアップ選択などを含んでよい。メニュー・システムは、本明細書では単なる例として提供され、本発明の動作に必須ではない。本発明の好ましい実施形態において、本発明は、好ましくは、最上レベル・メニュー選択として追加の選択をメニューに提供する。しかし、情報の選択は、下記で更に説明するように、追加のメニュー項目ではなく他の手段、例えば、専用キー又はキーの組み合わせ又は音声活性化によって行われてよい。メニュー項目の選択は、応急手当及び緊急応答(FAER)情報が電話ディスプレイの上に表示されるか、電話によってブロードキャストされるようにする。このブロードキャストは、特に、聴覚障害者又は身体障害者又は肢体不自由者であるユーザのために、音声シミュレータを使用してスピーカで情報を流すことを含んでよい。
【0028】
図2で示されるように、応急手当及び緊急応答情報は、トピック又は症状ごとに配列された更なるメニューの形態を取ることができる。各々のトピック又は症状は、これらの下にサブメニューを有することができる。速度及び効率を目的として、ディスプレイ上に表示されない項目をユーザがスクロールダウンする必要をなくし、1つの表示内で示されるメニュー項目からのみ選択できるように、提供される各レベルのメニュー項目は十分に少ないことが好ましい。メニューはテキスト又は図形であってよい。図形の中には、人又は身体の各部、例えば、腕、心臓、脚などの表示が含まれ、ユーザは必要な情報区域へ迅速に「ズームイン」することができる。図形は、更に、特定の緊急事態、例えば、火事、銃、竜巻、人物などを参照することができ、具体的な緊急事態を表現する。図2で示されるように、代表的トピックが示され、「ハリケーン、竜巻、又は洪水」情報を選択するユーザは、更なるメニューを提供され、適切であれば「ハリケーン」、「竜巻」、又は「洪水」を選択した後で、どのようにハリケーン、竜巻、又は洪水に応答するかの情報を閲覧する。
【0029】
好ましくは、項目の多くはトピックに基づかず、症状に基づく。なぜなら、大部分のユーザは、医療緊急事態に不慣れであり、症状のみを診断することができ、外傷の原因又は実在場所を診断できないからである。例えば、ツリー・ベース(tree based)論理を使用して、ユーザは外傷原因及び/又は犠牲者の最良の防止又は治療方法を迅速に決定することができる。情報は、テキスト、図形で表現されるか、可聴にすることができる。
【0030】
例えば、緊急事態において、意識不明の犠牲者に出会ったユーザは、「意識不明」へスクロールして、意識不明者をどのように取り扱うかを見出すか、音声活性化メニューの場合には「意識不明」と言って、適切な図形を選択する。「意識不明」の選択は、患者/外傷をどのように診断するか、犠牲者をどのように治療するか、更なる傷害又は外傷をどのように防止するかに関する即時の情報へ導く。選択は、更に、上記の診断の前又は後の更なる症状に基づいて、更なる選択を生じてよい。例えば、「心拍なし」は心肺停止蘇生救急情報へ導き、「明白な頭部傷害」は潜在的頸部傷害のため患者を動かさないことの情報又は注意へ導くことができる。好ましくは、何をしてはいけないか、又はどのような予防措置を取るかに関する追加の注意情報が、更に、治療情報と同時又は前又は後に表示される。任意の項目が更にロックされ、ユーザは情報を検索する前に或るステップ又は分析ステップを完了することを要求される。例えば、ユーザは患者から許可を求めたことを証言するか、助けを与える前に患者が許可を与えることができないことを確認しなければならないかもしれない。更に、進んだ手順は、差し出がましい選択肢の遂行方法に関する情報をユーザが閲覧する前に、差し出がましくない方法の試行をユーザに要求するかもしれない。例えば、ユーザは、気管切開術の遂行に関する教示を閲覧する前に、患者の頭部を後ろに傾けて気道を開こうとしたことを証言する必要があるかもしれない。助けを呼ぶステップ又は助けを呼ぶことを試みるステップが、ステップを遂行する前に要求されるかもしれない。ネットワークを利用できるか911呼び出しを行うことができれば、ユーザは或る助力又は全部の助力を行えないかもしれない。例えば、患者の脚を持ち上げるか、脈をチェックするなど、助力の多くは患者への危険性が低いが、情報の多くの項目は、他の情報がない場合の最後の手段として使用されるべきである。例えば、呼吸のない患者は、即時に助けられなければならず、間違ったことをすることは、何もしないことよりも悪くない。しかし、時間が重要であっても決定的に重要でなければ、例えば、骨折又は少しの出血は、ユーザが電話の呼び出しを何回か試みた後で、専門家の助けを求めること、及び提供された情報を使用して自分なりの問題解決を試みることをあきらめた方がよい。もちろん、限定された数のテキスト又はマルチメディア呈示は、専門家の医療助力の代替とはなり得ない。しかし、緊急事態でユーザへ教示される多くの簡単な予防措置、防止策、及び予備ステップは、迅速及び容易に遂行されてよく、患者の迅速及び成功した回復の機会を増加する。更に、ユーザは、多くの緊急準備階級、例えば、心肺停止蘇生救急及び応急手当を完了したユーザでも、学習した情報が確認されたとき、多くの平静で平穏な反応を有し、自信をもって推奨方法を進めることができ、自分で第2の憶測を行う必要はない。
【0031】
ユーザが最新の情報を有し、電子デバイスの中に含まれる情報へアクセスする資格を与えられることを保証するため、電話を最初に使用する前、又は応急手当及び緊急応答情報を使用する前、又は応急手当及び緊急応答情報の或るものにアクセスする前に、ユーザは情報を使用するため或るライセンス(例えば、「電子収縮包装ライセンス」)又は権利放棄に合意することが要求されてよい。ユーザによって適切な手順が取られ、患者への危険を低減するため、記憶された情報の全部にアクセスする前に、追加のステップ又は一連の順次ステップの完了が要求されてよい。代替として、セルホンの他の保安措置を迂回する応急手当及び緊急応答情報へのアクセスが提供されてよい。例えば、応急手当及び緊急応答情報へのアクセスをユーザに許すため、9のボタンを押すか、又は音声活性化メニューを使用して、ロックされているキーボードをアンロックしてよい。これは、意識不明又は恐慌状態の患者のセルホンでユーザが緊急情報へアクセスすることを可能にし、また緊急状況ではアクセス番号を思いつかないユーザの素早いアクセスを可能にする二重の目的を有する。
【0032】
情報は単純でアクセス可能に維持されることが重要である。情報へ迅速にアクセスできなければ、ユーザは情報の探索を放棄し、自分の裁量で情報を解釈することを好む。同じ理由によって、情報は常時容易に利用可能であることが重要であり、大方の遭遇された状況では、無線ネットワークに接続して情報を検索することをユーザに要求しないことが重要である。多くの緊急事態は、遠隔場所、例えば、ハイキング道路、自転車道路、又はキャンプ区域で起こる。そのような遠隔区域では、無線ネットワーク提供業者に接続すること(「能動的ネットワーク接続」)は、不可能ではないにしても、しばしば困難である。悪くなるものは悪くなるというマーフィーの法則によって、しばしば、接続及び信号強度が通常十分である場合でも、車庫又はアパート内の事故で、ユーザは携帯電話サービスを利用できないか限定されるサービスがあり、前もってロードされた医療及び緊急応答情報を有するユーザのみが、応急手当及び緊急応答情報にアクセスする能力を有する。
【0033】
応急手当以外に、追加の情報が含められてよい。監視対象の事物、潜在的災難の回避方法、緊急時の接触者、又は情報の送り先を提供することによって、テロリスト事件、強盗、泥棒、身体的虐待防止、薬物乱用防止、ステロイド防止、不審活動の報告などへの応答が含められてよい。
【0034】
特定分野又は特定グループに限定された情報は、ROMプログラミングとして電子デバイスへ提供されるか、主な情報を補足するようにダウンロード可能であってよい。例えば、地理特定情報は、電話へ選択的又は自動的に提供されてよい。南部のユーザはハリケーン特定情報を自動的に提供され、中西部のユーザは竜巻情報を提供され、北部のユーザは凍傷情報を提供されて、主な応急手当及び緊急応答情報を補足してよい。
【0035】
更に、企業グループ又は職業特定ユーザ、例えば、青少年スポーツ・コーチ、ベビーシッタ、緊急サービス職員、本土防衛警備員、在郷軍人、レストラン従業員、医療職員、警官、消防士、ボーイスカウト指導者、積雪巡視員などについては、情報は前もって選択的に一括されてよい。グループ化されたトピック情報は、更に、ウェブサイト上で利用可能にされ、ユーザにより選択されて、自動的又は事前に提供された情報を補足することができる。例えば、ハイカーは、河川流域に沿ってハイキングする前に、水上安全に関する情報をダウンロードしてよい。セルホンへの情報提供は、管理ツールのダウンロードを含んでよい。例えば、そのようなダウンロード情報に必要な空間量についてユーザに警報を出し、又は更なるダウンロードはメモリ容量を超過することを警告してよい。
【0036】
ダウンロードは、更に、遠隔の第三者の制御によって、又は事前に承認された政策に従って、例えば、行政機関が一般又は特定のグループ又は人々又は地理的区域に炭疽病の警告を出したとき、炭疽病の治療又は準備情報を自動的にダウンロードすることによって、自動的に起こってよい。情報は、季節によって、又はユーザの場所によって、又は現在の配置又は履歴データ及びこのデータからの予測に基づくユーザの他の特徴によって変化してよい。例えば、ユーザ(又はユーザが属するグループの構成員)がマイアミに到着し、マイアミへ到着するごとに潜水用呼吸装置に関連した医療情報を要求したならば、履歴要件に基づく要求がなくても、そのような情報のダウンロードがユーザのセルホンへ起こってよい。
【0037】
情報への即座のアクセスは、セルホンのメニューへ追加メニューを提供することによって提供可能である。ホットキーが提供されるか、セルホンへプログラムされてよい。9−1−1をダイアルすることによって(例えば、送信キーを打たないで、又は送信キーを押すならば、911センタへの接続は達成されない)、応急手当及び緊急応答情報を提示することができる。又は、1つのキー、例えば、9のキーを3秒間押し続けて、任意のキー・ロックの係合を解き、メニューを提示することができる。更に、自動化音声活性化メニューを使用して、応急手当及び緊急応答表示を開始してよい。例えば、「助けて」、「応急手当」、又は「緊急」を任意の点からセルホンへ発声すると、システムが開始される。他の実施形態では、メニューを表示するため、ソフト・キー又はプログラム機能キーが設けられてよい。図1で示されるように、情報キー(i)32が設けられて、押されたときにメニューを提示することができる。
【0038】
好ましくは事前にロードされた静的情報を提供することによって、情報は容易にアクセス可能であると共に一層信頼可能になる。ウェブサイトからのダウンロード情報は便利であって、電話の中へ事前にロードされた情報と同じ情報を提供することができる。しかし、まだ揺籃期にあるインターネットは価値ある情報で満ちており、善意に満ちているが、情報は不正確であり偽の情報で満ちている。製造業者又はサービス提供業者のレベルで情報を提供することによって、情報を検証する必要がなくなる。情報は正確で使用可能と想定され、原初の源から情報を受け入れそうなユーザに影響力がある。ウェブサイトからの情報は不完全で信頼性に欠け、ユーザは情報を使用するとき、これを考慮に入れなければならない。特に、情報がユーザの直感又は前回の教示の記憶に反する場合にそうである。
【0039】
好ましい実施形態において、応急手当及び緊急応答情報は電話内に記憶された静的情報であり、この静的情報は可変又はダウンロード可能情報とインタフェースする。可変情報はユーザ・プログラム可能情報を含むことができる。消防、警察、及び救援電話番号を適切なレジスタ(図示されず)の中に記憶することによって、これらの番号はメニュー・システムにおけるアクセス可能変数として使用することができる。例えば、心肺停止蘇生救急情報を再検討しているとき、適切な救命又は救援電話番号をダイアルすることによって救急車がダイアルされるように、ソフト・キー18をプログラムすることができる。このようにして、救急隊が召集されている間、緊急情報は依然として電話の上に表示され、価値ある時間を節約される。
【0040】
好ましい実施形態と一緒に使用される任意の実施形態では、携帯電話の他の入力によって、情報を救急隊へ提供することもできる。最も重要なことは、カメラ付き携帯電話は、応急手当及び緊急応答表示の教示によって命令されたとき、写真を撮るようにプログラムされてよいことである。ソフト・キー18は適切な時間に「フォト」のラベルを付けられ、そのようなボタンを押すと、カメラが写真を撮るようにされる。写真は、その時点でセルホン(又はオーディオ及び/又はビデオ)によって接続された救急隊へアップロードされるか、後で救急隊へアップロード又は表示するために記憶されてよい。これは、特に、不審活動、例えば、潜在的テロリスト活動が記録されているときに便利である。セルホンのフォト解像度は5メガピクセル以上に増加されたので、警察、FBI、又は類似の法執行機関へ高品質関係情報を送信する能力は、テロリストの潜在的脅威を阻止するうえで重要となる。本発明の好ましい実施形態において、カメラはビデオ又は監視モードにされ、起きているシーンのリアルタイム又は遅延モーション・ビデオを示す。このようなモーション・ビデオは、遠隔又は後の再検討を必要とする。このようにして、セルホンは、警察、医者、又は他の代理者のために遠隔センサとして働き、リアルタイムのフィードバックを与え(例えば、患者を診断するとき)、又は証拠を集める(例えば、犯罪又はテロリスト事件の場合)。更に、好ましい実施形態において、ユーザはセルホンにカメラ及びマイクロホンの制御を与え、ズームし、レンズを特定の方向に向け、又は電話を制御して、関心事である環境の感知を遠隔ユーザに対して最大にすることができる。セルホンへ付加されるセンサ及び能力が多くなれば、それだけ代理者へ送信される情報は多くなる。しかし、記憶された情報に基づき応急手当及び緊急応答を実際にユーザへ提供することによって、遠隔当事者への情報送信は、ユーザに対して効果的結果を達成するうえで必要でなくなる。
【0041】
電話システムの電話の更なる特徴が想像される。なぜなら、全地球測位システム(「GPS」)が携帯及び電子電話へ組み込まれるようになったからである。カメラ及びGPS特徴28を装備した電話を使用して、事故(例えば、脚の骨折)、偶発的出来事(例えば、自動車事故)、又は事件(例えば、銀行泥棒)を記録することができる。最も好ましいシステムにおいて、応急手当及び緊急応答システムへのアクセスは、写真を撮ることによって状況を記録する選択肢を含む。好ましくは、記録された画像は、事件に関する追加の記録情報を伴っている。追加の記録情報には、時間、日付、GPSからの場所、方向(例えば、東、西、北から14度など)が含まれる。GPSシステムの使用によって、追加情報が、添付、ダウンロード、付加、又はアクセスされてよい。追加情報の中には、名前、アドレス、場所、最も近い緊急施設、救急センター、病院、法執行機関などへの方角及び/又は電話番号が含まれる。更に、交通状態、天候条件などの情報が、GPSの場所及び時間を使用してダウンロードされ、インターネット・データベースにアクセスし、後の調査員へ背景情報を提供する。ブルートゥース及び他のローカル無線リンクが益々普及したので、近くの他の関連デバイスからの情報が、更に画像ファイルへ添付されるか、関連ファイルの中に記憶されてよい。そのような情報の中には、自動車の「ブラックボックス」情報、交通信号情報、又は事故の職場又は他の場所における他の互換性デバイスからの情報が含まれる。このような情報は、後に調査員が事故の状況を理解するのを助ける。更に好ましい実施形態における電話は、他のローカル電話をポーリングし、どのような他のデバイスが区域の中にあるかを決定し、近くの目撃者、ビデオ源、又はこれらのデバイスに関連づけられた他の同定可能なデバイス又は人物の潜在的証拠物リストを保存することができる。更なる実施形態において、電話は関心事の事件が起こったことを他の近くのデバイスに気づかせる信号を送り、他のデバイスに援助を要求し、又は行動を取るようにデバイス内の行動を引き起こすことができる。この行動は、更に、職場事故の時点におけるビデオを保存するように店内ビデオ監視者に要求する簡単なこと、又はホーム・セキュリティ・システムを介して遠隔警報を送り、救急隊員に事故を知らせることであってよい。行動は、更に、写真及び/又は関連記憶情報を取り巻く情報を、救急隊員又は第三者、例えば、ローカル記憶デバイス又はローカル・セキュリティ・システム又は保険代理者へ自動的にアップロードして、電話の後の破壊又は喪失の場合の証拠を保存することであってよい。行動は、更に、関連電話、例えば、両親、スーパーバイザ、又は職場の同僚の電話へ信号を送ることを伴ってよい。これらの電話は、緊急呼び出しのために事前にプログラムされるか、ユーザの場所に基づいて選択される。
【0042】
典型的には、現在の携帯電話は、現地時間を自動的にダウンロードするか同期信号又は他の信号を受け取って、電話上の時間が正しくなるようにする。最も好ましいシステムにおいて、時間及び場所はユーザによって制御されず、例えば、ユーザが編集又は入力する時間の代わりに情報管理用時間を記録される。場所も同様に、GPSシステム又はローカル・セル電波塔三角法、又はこれらのデバイスの組み合わせによって決定され、正確性及び信頼性が情報へ加えられる。更に、写真及び情報は、ディジタル署名されるか、ユーザが編集できないようにされる。このようにして、写真及び随伴情報は、事故又は事件の証拠として信頼及び使用可能になる。ユーザが写真、時間、又は場所を編集できるならば、記録の立証価値は大きく減らされる。
【0043】
写真が撮られた後、応急手当及び緊急応答は、好ましくは、追加の写真を撮ること、写真を発表、削除、又は記憶することなどの選択肢をユーザに提供する。しかし、一度、写真が撮影又は保存されると、応急手当及び緊急応答は、一層好ましくは、緊急事態を解決するようにユーザを援助する選択を即時に速報する。例えば、応急手当情報を速報する。好ましくは、適切な緊急援助提供者又は選択又は提供者を求めるための場所、方角、又は接触情報を表示する選択肢も提供される。例えば、ユーザは、警察、救急車、又は消防隊を選択し、必要とされる適切なサービスに関する情報を提示することができる。情報は、ユーザの現在の場所に関連づけられたデータベースと比較してダウンロードされるか、電話内のレジスタに記憶されるか、ユーザ入力に基づいてリストから選択されてよい。好ましくは、ユーザのGPS場所は、ユーザの現在の場所から或る距離の中にあるものへリストを制御又は低減し、利用可能な最小の努力で最新情報を提供する。更に好ましい実施形態において、写真及び場所情報は、第三者、例えば、ユーザの写真及び場所に基づいて適切な応答チームを召集することのできる保安要員へ送られる。更に、ユーザの電話のディスプレイは第三者によって制御されてよい。例えば、ディスプレイは、ユーザが利用できる1つ又は複数の病院のアドレス又は更なる情報の要求を受け取る。そのような情報は、例えば、ユーザが救急車を必要とするか、医者と接触する必要があるか、又はユーザが病院に現れて、そこで医者と面会する通知を送るのかどうかの情報である。事前にプログラムされるか入力可能なメニュー又は選択を第三者から送ることによって、事前に記憶された応急手当情報は、リアルタイム入力によって向上される。更に、第三者は、送信を要求される情報の緊急度及び複雑度に応じて、インスタント・メッセージ、テキスト・メッセージ、簡易メッセージ・システム、又は電話による音声応答によって、情報を送るか要求してよい。
【0044】
更なる実施形態において、応急手当及び緊急応答情報は、セルホン又は他の電子デバイス、応急手当及び緊急応答情報を事前にロードしなかった(「埋め込まなかった」)電子デバイスの非ROMメモリの中へ加えられてよい。情報は、サービス提供業者(例えば、CINGULAR(商標))又はインターネットの信頼されるサイトからダウンロードされてよい。情報は、ROM情報の代わりに、それに代わって、又はそれに加えて、セルホンへ記憶されてよい。現在、セルホン、PDA、iPod、ZUNE、又は他の電子デバイスを有するユーザは、利用可能な応急手当及び緊急情報を得ることを望んでよい。情報はウェブサイトから選択可能であり、ユーザの電子デバイス、例えば、セルホンへダウンロード可能である。データは、プログラム又はテキスト・データ又はオーディオ又はビデオ又はこれらの組み合わせの形態であってよい。情報は、JAVA(登録商標)又はBREWプログラムと互換的であってよく、又はプログラム、例えば、ROUNDPOINTによって提供されるものを使用して表示されてよい。情報は、更に、セルホンに含まれるブラウザ、例えば、MICROSOFT MOBILEの上に表示可能であってよい。情報は、揮発性RAMの中に一時的に記憶されるか、不揮発性RAM又は他のメモリ・デバイスの中に長期間記憶されてよい。情報は、置換可能メモリ、例えば、フラッシュ・ドライブ又はマイクロCDによって電子デバイスへ付加されてよい。情報は、若年ユーザ、盲目のユーザのため、又は手を使わなくてもよいように、セルホンの外部スピーカを介して選択的又は自動的にプレイされるオーディオの形態を取ってよい。情報は、SIMMカード内に記憶されるか、取り外し可能ドライブ又はディスクに記憶されてよい。情報は、他の内部場所(例えば、メモリ又は電話の取り外し可能ディスクの中)又は外部場所(例えば、インターネット又は他のネットワーク又はデータ・チャネルを介する場所)へ提供されるリンクを介して利用可能な、更なる追加の補足的又は一層具体的な情報又は案内と一緒にセルホンに記憶された幾つかの情報を含んでよい。例えば、電話の内部メモリは、電話に含めるには煩わしすぎる毒蛇のダウンロード可能な写真のウェブサイトへのリンク(例えば、ハイパーリンク又はソフトメニュー・ボタン又はグラフィック・タッチスクリーン又は音声活性化メニュー)と一緒に、蛇咬の治療方法に関する基本情報を含んでよい。代替として、基本情報はセルホンのメモリへ供され、追加情報はセルホンの取り外し可能メモリ、例えば、CD又はフラッシュ・メモリなどへ提供される。電子デバイスが多くのメモリ・アップグレードを受けるか、MP3プレーヤなどを含むにつれて、更なる情報、例えば、適用される治療の実演を選択的、代替的、又は自動的にプレイされるMP3又はMPEGへリンクすることが可能である。
【0045】
更に、図4の更なる実施形態で示されるように、緊急情報及び応急手当の完全なレパートリを、MP3プレーヤ110、例えば、iPod又はZUNEの上の「アルバム」として記憶し、「アーチスト」としての「応急手当及び緊急応答」(“FAER”)をユーザが選択して、ディスプレイ114で表示されるアーチストに関連づけられたアルバムとして列挙された「緊急情報」題名116のリストをユーザが見るようにする。各々の「歌」又は「ビデオ」又は録音120の名前は、ユーザによって望まれる主題の題名であってよい。このようにして、「化学火傷」122を選択すると、所望の主題に関するオーディオ又はビデオがプレイされるか、テキスト同等物がスクリーン上に表示される。代替として、変数のテキスト・フィールドが、情報を表示するのに十分に長ければ、「アルバム名」が主題となり、「歌の題名」が緊急情報であってよい。更なる代替として、2つの方法の組み合わせが使用され、例えば、基本情報がセルホンの中に埋め込まれ、追加情報の「アルバム」がセルホンへダウンロード又はインストールされる。追加情報は、前述したようにしてプレイされるか、例えば、文脈依存ハイパーリンク又はソフトメニュー・ボタンによって、例えば、特定トピックについて「更なる情報」を選択するとき、埋め込み情報ディスプレイ内の場所から選択可能である。
【0046】
表示されるべき情報は、セルホンと類似の可搬性メディア・プレーヤ内のROM、BIOS、又は他のメモリの中に記憶されてよい。各々のメディア・プレーヤは、データ提供業者への無線又は有線アクセス能力を有するから、「アルバム」又はグループ化された応急手当及び緊急応答情報は、ディスク、インターネット、又は他のネットワーク、又は提供業者、例えば、iTunesから、後の使用のためにダウンロードされてよい(「PODCAST」)。情報は、更に、デバイスの購入前に、再書き込み可能又は読み出し専用メモリとして、マルチメディア・プレーヤ又は他の電子デバイスへ設けられてよい。電子デバイスが同化吸収を継続するにつれて(例えば、セルホン、メディア・プレーヤ、及びディジタル・カメラ)、デバイスの異なる等級間の区別は同化吸収を継続する。メモリ及びデータのロード能力を設けられたデバイス、又はデータ提供業者と通信して、テキスト、オーディオ及び/又はビデオ形式のデータを、後の時点又は同時の時点でプレイするかリプレイするデバイスは、セルホン、電子電話、VOIP電話、POTS電話、PSTN電話、PBX電話、メディア・プレーヤ、PDA、ゲーム・デバイス、例えば、ゲームボーイ、可搬性コンピュータ、ブラックベリー、パームパイロット、GPSディスプレイ、ラップトップ・コンピュータ、自動車センタ・コンソール、又はGPSなどとして分類されるか分類されないかに関わりなく、可能性として応急手当及び緊急応答情報を表示するために使用することができる。好ましくは、情報は、デバイスの一部分としての永続ROMメモリの中に提供されるが、外部又は内部源からのROMとして含められるか、RAMベースのメモリで補足又は置換されるか、揮発性RAMによって提供されるか、又はデバイスがオフにされたとき存続又は存続しない他の短期間メモリによって提供されてよい。
【0047】
更なる実施形態では、更に追加の情報、例えば、精神的情報がユーザへ提供される。例えば、聖書の一節、心を落ち着かせる詩節、又は他の類似の情報が、応急手当及び緊急応答情報を補足するために提供されてよい。危機のときには、人々は、しばしば、宗教又は精神的指導が医学的配慮と同じくらい患者又は付添人を安心させることを見出す。緊急事態の前又は緊急時に、聖書の一節又はユーザの特定の宗教又は理性的必要性に密着した情報を電話で提供することによって、情報は、医療的助力と同時に、又は補足して、又は代わりに、ユーザの魂を癒すことができる。これは、医療的助力が及ばない人の致命的又は死を招く傷において決定的に重要である。電子デバイスから読み出し可能又はプレイ可能であって、人を最期の瞬間に安心させるか、この人の近くに居る他人を支援することのできる精神的一節は、例えば、「詩節」又は「精神的癒し」のトピック又は他の適切なカテゴリとして提供されるか、ソフトボタン・メニューの選択又は他のリンクによって到達されてよい。聖書の一節の例は、同じ目的で、様々なユーザの様々な宗教的選好に基づく類似の情報、又は特定宗教とは無関係の不可知論的情報又は詩又は読み物で容易に置換されてよいことを当業者は理解する。精神的情報は、応急手当及び緊急応答情報と一括されるか、別々に提供されてよい。
【0048】
更なる実施形態において、厳しいメモリ制限を有する電話の場合、電話上の選択は主題の題名に限定され、題名を選択すると、電話網を介して遠隔源からの録音再生を開始することができる。即ち、インターネット、電話回線、又は他のネットワークを介するリンクが、遠隔メモリからの再生を開始することができる。この再生は、ユーザのセルホンで通常の音声呼び出しとして受信されるオーディオ再生のように再生される。更に、自動音声プロンプトを使用して、メニュー選択を補足するか、メニュー選択の代わりに、遠隔源からユーザのセルホンを介してオーディオ録音、テキスト表示、及び/又はビデオの再生を始めることができる。しかし、現在のネットワーク及び無線の速度に起因して、ユーザのデバイス上に前もって記憶されたメッセージが好ましいと思われる。
【0049】
更なる実施形態において、ウェブサイト又は第三者のサービスを利用して、特定の電子デバイス又はデバイス・グループ(例えば、特定の会社によって所有されるか特定グループに所属する全てのセルホン)へ送られるか含まれるデータを管理することができる。ウェブサイトの例において、ユーザは自分のデバイスをウェブサイトへ登録し、ユーザの事前一括又は個別調整又は自動構成にユーザをマッチさせる関心事又は要件の登録情報をウェブサイトへ提供する。例えば、上記で列挙された様々なグループにおいて、青少年スポーツ・コーチは、カンザスに住んでいること(又は、この情報又は他の情報は、GPS、IPアドレス、最も近いセル電波塔又は他の手段に基づき、システムによって自動的に蓄積されてよい)、クリスチャンであること、近くに化学製造プラントが存在すること(即ち、潜在的に化学火傷の心配があること)、及び本年の学生に糖尿病及び癲癇の心配があることを指摘してよい。任意の自動的に選択されたカテゴリ(学校への侵入者、人質、拘禁、ティーンエイジャー特定情報など)に加えて、関心事である全分野の情報(例えば、スポーツ傷害、化学火傷、竜巻、聖書の一節)が、ユーザのセルホン(又は全体の職員)へ自動的に提供される。メモリが心配であれば、ウェブサイトはダウンロードする前に特定分野を示唆して指摘し、ダウンロードするカテゴリの幾つかを選択するようにユーザに要求又は示唆する。ダウンロード・マネージャは各分野に必要なメモリ量を指摘することができ、全ダウンロード容量及び選択分野に必要な全ダウンロードを指摘して、利用可能なメモリの中にどのファイルがダウンロードされるかをユーザが管理することを助ける。ダウンロード・マネージャは、情報、例えば、選択されるか選択されない特定のカテゴリ又は選択をリアルタイムで呈示して、全ての選択されたダウンロード又は選択の一部分についてメモリ要件を示すことができる。
【0050】
更に、情報の一層包括的で一層簡潔/短縮化されたバージョンを選択できるようにして、ユーザのメモリ要求を満足させてよい。ユーザは、更に、情報のテキスト、オーディオ、及び/又はビデオのバージョンを選択して、ダウンロード情報を利用可能空間に調整する機会を有する。情報は、ダウンロード又はインストールされた後、セルホン又はデバイス内で静的に残ることができるか、又は定期的に、又はユーザ・プロフィールの変化に応答して、又はユーザの場所などの変化に応答して自動的に、又は公知の規準、例えば、スポーツ・シーズンの終了に基づいて変化してよい。情報は、電話又は電子デバイス上の永続記憶情報に加えられるか、それに代わってよい。
【0051】
更なる実施形態では、直接適用可能な手順の代わりに、応急手当及び緊急応答トピックに関する情報が提供されてよい。この情報は、実際は教育である。例えば、応急手当の用語を有するクロスワードパズル又は応急手当手順に関する質疑応答クイズが、子供のセルホン又は電子デバイスへ提供されてよい。更に、そのような情報を要求するユーザ、又は免許救命士、救助員、カウンセラになるために勉強しているユーザ、又は他のそのような学生又は訓練生に対しては、マイペース及び能力ベースの訓練が提供されてよい。連邦機関は、公立学校及び他の組織及び施設にカトリーナ後の実践提案訓練コースを命じているので、より多くの公務員が緊急訓練及び緊急情報へのアクセスを指先で必要とする。
【0052】
他の参照資料、健康情報、辞書、百科事典など、及び他の有用な情報も、本明細書で説明されるようにして、記憶、提供、又は表示され得ることを、当業者は理解する。
【0053】
本発明は、上記で説明された実施形態のみに限定されず、下記の特許請求の範囲に入る任意及び全部の実施形態を包含することを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の好ましい実施形態に従った携帯電話送受話器の図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態に従った携帯電話のメニュー・システムの図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態に従った携帯電話の背面の図である。
【図4】本発明の更なる実施形態に従ったマルチメディア・プレーヤの図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照情報を電子デバイスに記憶する方法であって、
緊急応答情報、応急手当看護、健康情報、又は緊急準備情報のグループから選択される参照情報を、後で検索するため電子デバイスの読み出し専用メモリに埋め込んで記憶するステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記電子デバイスが、携帯電話、電子電話、VОIP電話、PОTS電話、PSTN電話、衛星電話、及びPBX電話のグループから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子デバイスが、メディア・プレーヤ、パーソナル・データ・アシスタント、ゲーム・デバイス、可搬性コンピュータ、全地球測位衛星ディスプレイ、及びラップトップ・コンピュータのグループから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記情報が、オーディオ、ビデオ、テキスト、又はこれらの組み合わせの形態で電子デバイスの上に表示されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記情報が、電子デバイスをエンドユーザへ出荷する前に、電子デバイスの製造業者によって相手先商標製品として提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
加入者が使用するため電子デバイスのサービス提供業者が電子デバイスを活性化する前に、前記情報がサービス提供業者によって提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
情報の使用ライセンスを受諾する前に、前記情報がロックされてユーザが利用できないようにされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
遠隔当事者との通信が試みられるまで、前記情報の少なくとも一部分がロックされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
更に、電子デバイスがチェックを遂行して、電子デバイスと該電子デバイスのサービス提供業者との間の信号強度が所定のレベルよりも下であるかどうかを決定し、信号強度が所定のレベルよりも下であるときにのみ、前記情報の少なくとも一部分をアンロックすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークを介してサービス提供業者へ接続するため、緊急及び応急手当情報を電話送受話器に提供する方法であって、
少なくとも1つのメモリ・デバイス及び1つのディスプレイを前記電話送受話器に設けるステップと、
緊急及び応急手当情報を前記少なくとも1つのメモリ・デバイスに記憶するステップと、
を含み、
前記電話送受話器がサービス提供業者のネットワークへ能動的接続されないとき、前記緊急及び応急手当情報がメモリから呼び戻されてディスプレイ上に表示されること、
を特徴とする方法。
【請求項11】
前記電話送受話器が、携帯電話、電子電話、VОIP電話、PОTS電話、PSTN電話、衛星電話、及びPBX電話のグループから選ばれる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記緊急及び応急手当情報が、オーディオ、ビデオ、テキスト、又はこれらの組み合わせの形態で電子デバイスの上に表示されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
電話送受話器をエンドユーザへ出荷する前に、前記情報が電話送受話器の製造業者によって相手先商標製品として提供されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
加入者が使用するため電話送受話器のサービス提供業者が電話送受話器を活性化する前に、前記情報がサービス提供業者によって提供されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
情報の使用ライセンスを受諾する前に、前記情報がロックされてユーザが利用できないようにされることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
更に、電子デバイスがチェックを遂行し、電話送受話器と該電話送受話器のサービス提供業者ネットワークとの間の信号強度が所定のレベルよりも下であるかどうかを決定し、信号強度が所定のレベルよりも下であるときにのみ、前記情報の少なくとも一部分をアンロックすることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記緊急及び応急手当情報が、前記製造業者及び前記サービス提供業者の一方によって前記電話送受話器の読み出し専用メモリの中に埋め込まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項18】
更に、ネットワークを介してダウンロードされた補足情報で前記緊急及び応急手当情報を補足し、前記情報をRAMの中に記憶するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項19】
更に、前記緊急及び応急手当情報がディスプレイの上に表示されたとき、前記緊急及び応急手当情報の少なくとも一部分を前記補足情報で置換するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
更に、前記補足情報の一部分及び前記緊急及び応急手当情報の一部分をディスプレイの上に表示するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−506492(P2010−506492A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531362(P2009−531362)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/038477
【国際公開番号】WO2008/041977
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(508101454)
【出願人】(508101465)
【出願人】(309034940)
【Fターム(参考)】