説明

携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造

【課題】 携帯電話機用卓上ホルダを卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタと電源コードの繋がり部分に多大な負担がかからないようにし、断線等の不具合いに起因して充電不具合を防止する。
【解決手段】卓上に設置され、電源コード121が接続され、携帯電話機の充電を行う携帯電話機用卓上ホルダ100の電源コネクタ構造において、前記携帯電話機用卓上ホルダの背面側に位置し前記携帯電話機用ホルダを卓上に任意の角度に立てるスタンド120と、前記電源コードが接続され、前記スタンドで前記携帯電話機用卓上ホルダを卓上に任意の角度に立てたとき、接続された前記電源コードの重みで回転する回転式電源コネクタ122とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機を取り付け、卓上(机上)等に設置し、充電を行う電源コネクタを有する携帯電話機用卓上ホルダに関する。特に、本発明は、電源コードを繋ぐ携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図8は本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダを示す斜視図である。なお、全図を通して同一の構成要素には同一の番号、符号を付して説明を行う。
本図(a)に示すように、携帯電話機用卓上ホルダ100の背面側が卓上に設置され、携帯電話機用卓上ホルダ100の正面側に携帯電話機(図示しない)が取り付けられる。
携帯電話機用卓上ホルダ100の上部に電源コード121が接続され、電源コード121は携帯電話機用卓上ホルダ100の電力を供給するために使用され、電源コード側コネクタ121A、コード121Bを有する。携帯電話機用卓上ホルダ100と電源コード121は電源コード側コネクタ121Aを介して固定され、電気的に接続される。
【0003】
本図(b)に示すように、携帯電話機用卓上ホルダ100にはスタンド120が設けられ、スタンド120は、携帯電話機の正面が充電中に見やすいように、携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合に使用される。
この場合、電源コード121は、卓上から持ち上がり、携帯電話機用卓上ホルダ100の上部から垂れ下がる。このため、電源コード121の電源コード側コネクタ121A付近でコード121Bが曲がると共に電源コード側コネクタ121Aとコード121Bの接続部分にコード121Bの重みがかかる。
【0004】
このため、電源コード121と携帯電話機用卓上ホルダ100が無理な状況で繋がることになり、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の接続部分に多大な負担がかかってしまい、断線等の不具合いを引き起こしこれに起因して充電不具合を起こすという問題がある。
なお、携帯電話機用卓上ホルダ100の下部に電源コード121が接続される場合には、スタンド120を任意の角度に立てると、電源コード121が邪魔になったり、さらに、電源コード121の電源コード側コネクタ121A付近でコード121Bが曲がり、電源コード121が卓上を押さえつけることになることに起因して電源コード121と携帯電話機用卓上ホルダ100が無理な状況で繋がることになり、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまい、断線等の不具合いを引き起こしこれに起因して充電不具合を起こすという問題がある。
【0005】
従来では、電話機の着脱を容易にするとともに接触端子の保護ができ、電話機や置台の傷付きや摩耗を防止することのできる携帯電話機用置台を提供するため、挿入された携帯電話機を押し上げるためのリフトと、リフトを常に上方へ押圧付勢するための第1のばねと、挿入された携帯電話機をロックおよびロック解除するためのロックレバーと、ロックレバーを回動付勢するための第2のばねとを備え、置台に挿入された電話機は、ロックレバーを押圧してロックピンを電話機のロック穴から外してロック解除することにより、リフトにより上方に押し上げられるため、電話機から手を離しても再固定されることなく置台から容易に取り外すことができ、電話機や置台の傷付きや摩耗を防止できるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、携帯電話機用置台を提供することが開示されているが、図8の本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することができない。
また、従来では、置き台に置く連続的操作により携帯用電話器からコネクタを迅速に脱着させることができ、またコネクタの脱着機構を常時自動的に初期中立状態に設定することができるコネクタの脱着機構を提供するため、基台の一端部に枠体の一端部が枢支され、基台の他端部に装着レバー用突起及び離脱レバー用突起が形成され、枠体の一端部側に携帯機器の置き台が配設され、枠体の他端部側にコネクタの支持部が形成され、支持部下方に装着レバーと離脱レバーとの切り換え機構が配設され、支持部の下方移動により装着レバーがG方向に回動してコネクタを装着させ、また切り換え機構を作動させた状態での支持部の下方移動により、離脱レバーがF方向に回動してコネクタを離脱させるように構成されているコネクタの脱着機構がある(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかしながら、上記特許文献2では、携帯電話機の置き台のコネクタが開示されているが、前述と同様に、図8の本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することができない。
【0008】
また、従来では、商用交流電源に常時接続しながらも消費電力がゼロの状態で待機することができ、ホルダー部とACアダプタ部とが一体化された構成を有しながらも充電とデータ通信とを同時に支障なく行うことができる充電器を提供するため、少なくとも充電回路が内蔵され、充電回路を商用交流電源に接続するACプラグを有するACアダプタ部と、携帯電話機などの携帯型電子機器を保持するホルダー部とを備えており、ホルダー部は、携帯型電子機器を充電回路に接続する充電端子と、携帯型電子機器の装着を検出する検出手段と、携帯型電子機器の装着を検出した検出手段によってオンされる電源スイッチとを有しており、電源スイッチは、ACプラグと充電回路との接続箇所をスイッチングするよう設けるものがある(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
しかしながら、上記特許文献3では、データと充電とを同時に行うことができる携帯電話機のホルダー部が開示されているが、前述と同様に、図8の本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することができない。
【0010】
また、従来の小型のポートリプリケータでは、パソコンの表示部を開きすぎると、表示部の背面とポートリプリケータとがぶつかり、パソコンのヒンジ部を破損する危惧があるため、ポートリプリケータに載置したパソコンの表示部を所定角度以上に開くと、表示部の背面と解除レバーとが衝突し、衝突により解除レバーは時計方向に押され、フック部材がへこむとともに係合ボタンがパソコンの底面を蹴り上げ、ポートリプリケータとパソコンとの係合が解除され、ヒンジ部の破損を防ぐことができるものがある(例えば、特許文献4参照)。
【0011】
しかしながら、上記特許文献4では、ノートパソコンと接続して使用するポートリプリケータが開示されているが、前述と同様に、図8の本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することができない。
【0012】
また、従来の携帯電話機本体の充電装置本体では、充電装置本体の大型化を招くことなく、充電中のデータ通信を可能とすることはできなかったため、携帯電話機本体に取り付ける通信アダプタ用の充電側貫通孔と、スタンド部材とを設けた充電装置がある(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、上記特許文献5では、携帯電話機本体の充電装置本体にスタンド部材が設けられるが、前述と同様に、図8の本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することができない。
【0013】
また、個人用電子装置を支持するための組立体はベースおよびホルダを含んでおり、ホルダは装置を保持するのに適しており、ホルダはベースにホルダが選択的にベースから取外されまた戻されるように取外し可能に連結され、同様に、ホルダはベースにホルダがベースに対して位置を変えられるように調節可能に連結され、装置はそれにより、ホルダに取付けられるとき、ベースに対して、それゆえ支持面に対して向きを変えられ、個人用電子装置を操作する方法は、装置をホルダに取付けること、装置およびホルダをベースに取付けること、ホルダがベースに取付けられている間、所望のように装置を位置決めするためホルダをベースに対して位置を変えること、および装置およびホルダをベースから取外すことを含んでいるものがある(例えば、特許文献6参照)。
【0014】
しかしながら、上記特許文献6では、個人用電子装置を支持するためのホルダが開示されているが、前述と同様に、図8の本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することができない。
【0015】
【特許文献1】特開平07−154460号公報
【特許文献2】特開平07−081492号公報
【特許文献3】特開2001−346335号公報
【特許文献4】特開2001−125670号公報
【特許文献5】特開平11−355407号公報
【特許文献6】特表2002−539721号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかからないようにし、断線等の不具合いに起因して充電不具合を防止する携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は前記問題点を解決するために、卓上に設置され、電源コードが接続され、携帯電話機の充電を行う携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造において、前記携帯電話機用卓上ホルダの背面側に位置し前記携帯電話機用ホルダを卓上に任意の角度に立てるスタンドと、前記電源コードが接続され、前記スタンドで前記携帯電話機用卓上ホルダを卓上に任意の角度に立てたとき、接続された前記電源コードの重みで回転する回転式電源コネクタとを備えることを特徴とする携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造を提供する。
【0018】
さらに、前記回転式電源コネクタには、前記電源コードに接続される電源コネクタと、
前記電源コネクタを収容するコネクタケースと、前記コネクタケースの側面側に位置し、前記携帯電話機用卓上ホルダの軸受部に保持される2つの回転軸と、2本のリード線にそれぞれ半田付けされ、前記電源コネクタから出る2つの電気接続部とを備え、前記リード線をそれぞれ通過させるように前記回転軸を中空にし、前記コネクタケースの壁に開けた2つの孔部を設け連通にし、前記孔部のそれぞれから前記コネクタケースの外にリード線を引き出し前記携帯電話機に電源が供給される。
【0019】
さらに、前記携帯電話機用卓上ホルダの背面側に支持角度調節部が設けられ、前記支持角度調節部は複数の放射状の凹部を有し、前記スタンドを前記放射状の凹部の1つに設置し、前記携帯電話機用ホルダを卓上に任意の角度に立てる。
さらに、前記回転式電源コネクタは、立てた前記携帯電話機卓上ホルダの上部に設けられる。
【0020】
さらに、前記携帯電話機卓上ホルダのケースが上ケース、下ケースからなる場合、前記上ケース、前記下ケースに半円形状の2つの軸受部をそれぞれ設け、前記電源コネクタの2つの回転軸を、前記上ケースの半円形状の2つの軸受部と前記下ケースの半円形状の2つの軸受部とで挟んで保持する。
さらに、2つの前記回転軸の一方を中空にし、中空にした前記回転軸側の前記コネクタケース側のみの壁に開けた1つの孔部を設け連通にし、前記孔部から前記コネクタケースの外に2本のリード線を引き出し前記携帯電話機に電源が供給される。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、携帯電話機用卓上ホルダを卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コードの重みで回転式電源コネクタが回転することにより、回転式電源コネクタと電源コードの繋がり部分に多大な負担がかからないようになり、断線等の不具合いに起因する充電不具合を防止することが可能になる。
さらに、携帯電話機用卓上ホルダに取り付けられる角度調節可能なスタンドと回転式電源コネクタを併用することにより、さらに自由な角度での携帯電話機用卓上ホルダの設置が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る携帯電話機用卓上ホルダ100を示す概略斜視図である。本図に示すように、携帯電話機用卓上ホルダ100は上ケース101、下ケース119からなり、携帯電話機用卓上ホルダ100の正面側の上ケース101には携帯電話機(図示しない)が取り付けられ、携帯電話機用卓上ホルダ100の背面側の下ケース119にはスタンド120、回転式電源コネクタ122が設けられ、回転式電源コネクタ122は回転可能な電源コネクタであり、回転式電源コネクタ122には電源コード121の電源コード側コネクタ121Aが接続される。
【0023】
ここで、携帯電話機が充電器を内蔵していない場合には、携帯電話機用卓上ホルダ100の反対側の電源コード121には充電器が接続される。
なお、携帯電話機が充電器を内蔵している場合には、携帯電話機用卓上ホルダ100の反対側の電源コード121には商用交流電源が接続される。
このように、回転式電源コネクタ122を回転可能にすることにより、電源コード121の電源コード側コネクタ121A付近でコード121Bの曲がりがなくなる。
さらに、スタンド120は携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度(θ)に立てる。
【0024】
図2は図1における携帯電話機用卓上ホルダ100の背面側である下ケース119から見た回転式電源コネクタ122の配置を示す斜視図である。
本図に示すように、携帯電話機用卓上ホルダ100の下ケース119の背面側にはその下部にスタンド120、その上部に回転式電源コネクタ122が設けられ、スタンド120は携帯電話機用卓上ホルダ100を任意の角度に立て、回転式電源コネクタ122は矢印のように横方向を軸にして回転を行う。
【0025】
なお、下ケース119には支持角度調節部120Aが設けられ、支持角度調節部120Aは、携帯電話機用卓上ホルダ100を任意の角度に立てるスタンド120を支持すると同時に、携帯電話機用卓上ホルダ100を任意の角度に立てる角度を調節する機能を有する。
図3は図2の回転式電源コネクタ122の構造を示す分解斜視図である。本図に示すように、回転式電源コネクタ122の外側にはコネクタ下ケース115、コネクタ上ケース106が設けられ、コネクタ上ケース106はコネクタ下ケース115の蓋としての機能を有し、コネクタ下ケース115内にはホルダ側電源コネクタ111が収容され、ホルダ側電源コネクタ111には2本のリード線114が接続され、リード線114は携帯電話機に電源を供給する。
【0026】
さらに、コネクタ下ケース115の長手方向の両側面には中空の回転軸118が設けられ、回転軸118の中空と、回転軸118の中空に通じるコネクタ下ケース115の壁の貫通孔とで連通する孔117が形成され、孔117をリード線114が通過する。
このように、孔117をリード線114が通過するようにして、回転軸118を軸としてホルダ側電源コネクタ111の回転と共にリード線114が回転するので、リード線114の引き回しが容易になる。
【0027】
なお、回転式電源コネクタ122のホルダ側電源コネクタ111には電源コード121の電源コード側コネクタ121Aが接続される。
図4は図2における回転式電源コネクタ122の組み立て例を示す分解斜視図である。本図(a)に示すように、ホルダ側電源コネクタ111の両側面に孔112Aを有する突起112がそれぞれ設けられる。
【0028】
さらに、ホルダ側電源コネクタ111には2つの電気接続部113が設けられ、電気接続部113にはリード線114が半田付けによりそれぞれ接続される。
さらに、コネクタ下ケース115には2つの円筒部116が設けられ、円筒部116の位置はホルダ側電源コネクタ111の突起112の孔112Aに対向する。
本図(b)に示すように、孔117にリード線114を通した後に、孔112Aに円筒部116がそれぞれ嵌合されて固定される。
【0029】
図5は携帯電話機用卓上ホルダ100の全体構造を示す分解斜視図である。本図に示すように、携帯電話機用卓上ホルダ100の上ケース101の正面側には携帯電話機取付部125が設けられ、携帯電話機取付部125は凹部の形状をし、携帯電話機取付部125の凹部に携帯電話機が取り付けられる。
携帯電話機取付部125の上部には切欠部126が設けられ、携帯電話機取付部125の下部の内部には突起105が設けられる。
【0030】
切欠部126にはスプリング102、フック103が上ケース101の裏面側から挿入され、上カバー104により内包される。内包を行う上カバー104は上ケース101に嵌合され、固定される。
スプリング102、フック103は携帯電話機を携帯電話機取付部125に固定する機能を有する。
【0031】
携帯電話機取付部125の突起105には基板108が設置され、基板108には2つの孔109、孔110が設けられ、孔109には端子107がそれぞれ挿入され半田付けされ基板108に固定される。
基板108は、携帯電話機取付部125の突起105と孔110とを嵌合し、携帯電話機取付部125に固定される。
【0032】
端子107は携帯電話機取付部125に取り付けられた携帯電話機に電源供給を行う機能を有する。
携帯電話機用卓上ホルダ100の下ケース119の裏面側には2つの半円形状の軸受部123Aが設けられ、同様に、上ケース101の裏面側には2つの半円形状の軸受部123B(図示しない)が設けられる。
【0033】
図4に示すように組み立てられた回転式電源コネクタ122は上ケース101と下ケース119とで挟み込むことにより固定される。この場合、回転式電源コネクタ122のコネクタ下ケース115の回転軸118は下ケース119の軸受部123A、上ケース101の軸受部123Bの間に設置され、挟んで保持される。
このようにして、回転式電源コネクタ122は回転軸118を軸として回転することが可能になる。すなわち、回転式電源コネクタ122のホルダ側電源コネクタ111に電源コード121の電源コード側コネクタ121Aが接続されたとき、電源コード121のコード121Bの重みで、回転式電源コネクタ122が回転し、接続時にコード121Bの曲がりが生じなくなる。
【0034】
回転式電源コネクタ122のホルダ側電源コネクタ111では電源コード121の電源コード側コネクタ121Aの電気的な接続が行われ、電源コード121から携帯電話機用卓上ホルダ100への電源供給がおこなわれる。
下ケース119の背面側にはスタンド120が設置される。
図6は図2のスタンド120の支持角度調節部120Aの構造を説明する図である。本図(a)に示すように、下ケース119には2つの支持角度調節部120Aが設けられ、支持角度調節部120Aは卓上に立つスタンド120の角度(θ)を調節し、携帯電話機用卓上ホルダ100が立つ角度を調節する。
【0035】
本図(b)に示すように、スタンド120の支持角度調節部120Aには、複数の放射状の凹部120A−1〜120A−5が設けられる。
本図(c)に示すように、支持角度調節部120Aの任意の凹部にスタンド120が設置されることにより、スタンド120の角度が調節される。
このようにして、スタンド120の任意の角度に対して、回転式電源コネクタ122により、電源コード121のコード121Bの曲がりがなくなる。
【0036】
したがって、携帯電話機用卓上ホルダ100を卓上に任意の角度に立てて携帯電話機の充電を行う場合、電源コード側コネクタ121Aと電源コード121の繋がり部分に多大な負担がかかってしまうという問題を解決することが可能になる。
さらに、上記作用効果にとどまらず、好みにより携帯電話機用卓上ホルダ100の角度が任意に変えることが可能になり、携帯電話機用卓上ホルダ100の設置の自由度が広がる。
【実施例1】
【0037】
図7は図4の変形例であり、回転式電源コネクタ122の別の組み立て例を示す分解斜視図である。本図(a)に示すように、図4と比較して、コネクタ下ケース115の回転軸118に設けられる孔117を片方のみとする。すなわち、2つの回転軸118のうち一方を中空にし、他方を中実にし、中空にした側の回転軸118に対応するコネクタ下ケース115側のみの壁に孔を開けて孔117が形成される。
【0038】
本図(b)に示すように、2本のリード線114が1つの孔117に通される。このようにしても、前述と同様に、リード線114の引き回しの容易性を確保できる。
さらに、2つの孔117のうち1つの孔117を埋めることにより、回転軸118の強度が向上し、よりよい携帯電話機用卓上ホルダ100となる。さらに、コネクタ下ケース115を作成する際の金型構造が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上の説明における携帯電話機用卓上ホルダ100に取り付けられる携帯電話機は、ストレート型の携帯電話機、折畳型の携帯電話機のいずれにも利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る携帯電話機用卓上ホルダ100を示す概略斜視図である。
【図2】図1における携帯電話機用卓上ホルダ100の背面側である下ケース119から見た回転式電源コネクタ122の配置を示す斜視図である。
【図3】図2の回転式電源コネクタ122の構造を示す分解斜視図である。
【図4】図2における回転式電源コネクタ122の組み立て例を示す分解斜視図である。
【図5】携帯電話機用卓上ホルダ100の全体構造を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダを示す斜視図である。
【図7】図4の変形例であり、回転式電源コネクタ122の別の組み立て例を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の前提となる携帯電話機用卓上ホルダを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
100…携帯電話機用卓上ホルダ
101…上ケース
102…スプリング
103…フック
104…上カバー
105…突起
106…コネクタ上ケース
107…端子
108…基板
109…孔
110…孔
111…ホルダ側電源コネクタ
112…突起
112A…孔
113…電気接続部
114…リード線
115…コネクタ下ケース
116…円筒部
117…孔
118…回転軸
119…下ケース
120…スタンド
120A…支持角度調節部
120A−1〜120A−5…凹部
121…電源コード
121A…電源コード側コネクタ
121B…コード
123A、123B…軸受部
125…携帯電話機取付部
126…切欠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
卓上に設置され、電源コードが接続され、携帯電話機の充電を行う携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造において、
前記携帯電話機用卓上ホルダの背面側に位置し前記携帯電話機用ホルダを卓上に任意の角度に立てるスタンドと、
前記電源コードが接続され、前記スタンドで前記携帯電話機用卓上ホルダを卓上に任意の角度に立てたとき、接続された前記電源コードの重みで回転する回転式電源コネクタとを備えることを特徴とする携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造。
【請求項2】
前記回転式電源コネクタには、
前記電源コードに接続される電源コネクタと、
前記電源コネクタを収容するコネクタケースと、
前記コネクタケースの側面側に位置し、前記携帯電話機用卓上ホルダの軸受部に保持される2つの回転軸と、
2本のリード線にそれぞれ半田付けされ、前記電源コネクタから出る2つの電気接続部とを備え、
前記リード線をそれぞれ通過させるように前記回転軸を中空にし、前記コネクタケースの壁に開けた2つの孔部を設け連通にし、前記孔部のそれぞれから前記コネクタケースの外にリード線を引き出し前記携帯電話機に電源が供給されることを特徴とする、請求項1に記載の携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造。
【請求項3】
前記携帯電話機用卓上ホルダの背面側に支持角度調節部が設けられ、前記支持角度調節部は複数の放射状の凹部を有し、前記スタンドを前記放射状の凹部の1つに設置し、前記携帯電話機用ホルダを卓上に任意の角度に立てることを特徴とする、請求項1に記載の携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造。
【請求項4】
前記回転式電源コネクタは、立てた前記携帯電話機卓上ホルダの上部に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造。
【請求項5】
前記携帯電話機卓上ホルダのケースが上ケース、下ケースからなる場合、前記上ケース、前記下ケースに半円形状の2つの軸受部をそれぞれ設け、前記電源コネクタの2つの回転軸を、前記上ケースの半円形状の2つの軸受部と前記下ケースの半円形状の2つの軸受部とで挟んで保持することを特徴とする、請求項2に記載の携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造。
【請求項6】
2つの前記回転軸の一方を中空にし、中空にした前記回転軸側の前記コネクタケース側のみの壁に開けた1つの孔部を設け連通にし、前記孔部から前記コネクタケースの外に2本のリード線を引き出し前記携帯電話機に電源が供給されることを特徴とする、請求項2に記載の携帯電話機用卓上ホルダの電源コネクタ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−4771(P2006−4771A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180088(P2004−180088)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】